masaの介護福祉情報裏板

介護や福祉への思いを中心に日頃の思いを綴ってみました。表の掲示板とは一味違った切り口で、福祉や介護の現状や問題について熱く語っています!!表板は業界屈指の情報掲示板です。

看取り介護

ホスピス機能がないと事業者責任を果たせない多死社会



我が国はかつてない多死社会の中で、医療機関の病床削減が政策的に進められることが決まっている。

必然的に医療機関で死ぬことができない人が増えることになる。そうした方々が「看取り難民」とならないように、暮らしの場で終末期の医療やケアが適切に提供されなければならない。

そのため終末期ケアの担い手としての介護関係者の役割が、今以上に求められてくることになり、特に高齢者介護事業においては全ての介護関係者が看取り介護スキルを獲得していく必要がある。

そのことを考えると、介護事業の経営戦略として規模拡大・多角経営を図る中で、ホスピスの機能を持つサービス資源を備えおくことは重要な視点であることを、「多死社会の介護事業戦略〜欠かせないホスピス経営」という記事を書いて解説した。

このことについて一歩進めて、逆に介護事業の規模拡大・多角化をホスピス機能なしで実現した場合にどうなるかを考えてほしい。

自らが所属する事業者内で、居宅サービスから施設サービスあるいは居住系サービスを横断的に利用してくれた要介護者の方が、いよいよ終末期を迎えた際に、その方を自ら所属する介護事業者から放り出して、他の事業主体に委ねざるを得なくなるということだ。

長い期間、高齢者の方々の人生に寄り添ってきて、信頼関係を築いた従業員と要介護者の方々・・・そうであるにもかかわらず終末期という時期に、その大切な絆を断ち切って、他の事業者に利用者の方々を委ねる・・・それは自らの事業から利用者を放り出すということだ。

それは高齢者介護に携わる者の責任放棄であり、使命感や誇りを持つことができない介護事業経営ではないかと思う。

そうしないために是非、ホスピス機能を持ったサービスを組み込むことを介護事業経営戦略の中に、取り入れてほしい。

僕が顧問を務める日本介護センターは、そうしたホスピス機能を自社サービスの中に組み入れている。それがメディケアホームかなうという住宅型有料老人ホームである。

その一番新しい施設、「メディケアホームかなう川口」が9/1埼玉県川口市に開設予定だ。
かなう川口OPEN記念講演
そのオープニングスタッフの研修を兼ねた記念講演会『「死」を語ることは、「愛」を語ることに他ならない』を8/22(金)18:00〜19:30までの予定で新設ホーム内で行う予定である。

この講演会はどなたでも無料参加できるオープン講演会だが、会場の広さの関係で事前申し込み先着50名限定の席しか確保できない。

その為是非お早めにこちらのチラシをDLしたうえでQRコードを読み取って申し込んでほしい。

住宅型有料老人ホームにホスピスケアが可能となるフロアを持つという意味は、そこで暮らしている方に対して、看取り介護・ターミナルケアを実施するという意味にとどまらない。

様々な居所で暮らしている方が終末期となった際に、暮らしていた場所で最期の時間を過ごすのに不安があったり、何らかの事情で十分な医療やケアが提供できないような支障がある場合に、看取り介護を受けるという目的だけのために入所できる住宅型有料老人ホームという意味がある。

終末期の1週間〜半年間という短期間だけ、看取り介護・ターミナルケアを受けるために入所できる有料老人ホーム・・・そうした機能も求められている時代なのである。

高齢者の一番多い死因は老衰死であるが、それは自然死なのである。それは延命治療は必要な状態で、いたずらに延命治療を行うと不自然な身体状況を生み、苦痛を与え、人の尊厳さえも奪いかねない状態で生かされている状態を創りだす。

そうしないために、終末期の自然死に適切に対応する知識と能力を得たスタッフを育て、ホスピスケアを提供できるケアを事業者機能として持つ必要があるのだ。

上記で紹介したセミナーでは、介護サービスの場で即、実践できる実務論を伝えるので、是非会場にお越しいただきたい・・・それでは川口市で愛ましょう。
メディカルサポネットの連載、菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営の最新記事が8/4更新アップされています。
菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営〜Vol.8
今回のテーマは、「(第8回)介護事業の命運を左右する職員研修の在り方」ですので参照ください。


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多死社会の介護事業戦略〜欠かせないホスピス経営



現在介護報酬は3年に一度改定され、診療報酬は2年に一度改定されている。

その為、6年ごとに介護と診療のダブル報酬改定が行われることになり、近直のそれは2024年度改定だったわけである。

そして次のダブル改定は2030年度ということになが、それまでは診療報酬が介護報酬より短い周期で改定されていくことになるため、その流れが介護報酬に影響していくことになる。

つまり介護報酬改定は、常に診療報酬の風下あるいは川下にあるといってよく、診療報酬改定の動向を見つめながら介護事業戦略を見直していくことが必要になる・・・ただしそれはかなりミクロな流れの読み方になる。

それより大きな流れとか、マクロな視点を考えた場合、国の医療・介護政策がどのような方向に向けて舵取りされているのかを見つめる必要がある。

すると今見えてくることとは、2040年問題多死社会に向けた政策誘導である。
たそがれ
2040年問題とは、高齢者人口がピークに達するであろうと想定されることに伴い(実際のピークは2043年ごろと予測されている。)、要介護者数もピークに達し、さらに85歳以上の高齢者数がピークに達するために、状態急変ケースが増える中で、少子化が止まらずに生産年齢人口がさらに減るために、財源と人材はさらに厳しくなるという問題である。

そうした中で我が国は年間死者数が増え、その数は2023年時点で既に157万6016人となり、死者数・増加数共に戦後最多となった。

このように増え続ける死者数に対応して、医療機関がその死に場所になるとすれば莫大な財源が必要になるという問題がある。その為、国は死ぬためだけに入院しなくてよい仕組みを医療制度改革・介護制度改革の両者で実現しようとしている。

例えば増え続ける老衰死に対応するため、2024年度の報酬改定では、居宅介護支援費のターミナルマネジメント加算について、末期がんの利用者に特定されていた縛りを外して、疾患を特定せず算定できるようにしたのもその対策の一つである。

今後も介護保険の居宅サービス・施設サービス両面で看取り介護・ターミナルケアを実施する方向で加算新設・強化・拡大が図られていくことになる。

そのような中で医療機関は、急性期医療を中心としたサービスを行うように政策誘導されており、かつて老人病院と呼ばれた長期入院できる医療機関は、その体制では経営が立ち行かなくなるために、在宅療養を支援する医療機関(いわゆる在宅療養支援病院等)に変換を促されている。

さらに今年に入って政府・与党は、病床数削減方針を打ち出しており、一定条件下でベッド数を削減した医療機関に補助金を出すなどして、その政策を進めている。

つまり死者数が増える中で、医療機関のベッドは大幅に減っていくのだ。そこに対応した介護支援が求められており、そこには介護事業経営上の大きなビジネスチャンスが存在するということだ。

また財源と人材が不足する中で、要介護者が増える状況を鑑みた場合、国は介護事業の規模拡大を図っていくことは確実だ。

離島以外の小規模特養の単価をカットし、大規模通所リハビリが、リハ職を一定数以上配置するなどの要件をクリアすれば規模別報酬の減算を受けなくて済むようにした前回介護報酬改定の波は、2027年度介護報酬改定にも引き継がれ、事業規模を拡大・多角化することが、安定した介護事業経営には不可欠になる。

多死社会対応と経営規模の拡大化誘導・・・この二つの視点を鑑みれば、おのずと見えてくるものがある。それは今後の介護事業経営では、ホスピス経営が不可欠であるということだ。(ホスピスとは、終末期を迎えた人が最期を快適に過ごすための包括的なケアを提供する施設もしくはサービスを指す言葉。

介護事業を経営するにあたり、ホスピスを機能として必ず持ちあわせたうえで、事業拡大と多角経営化を図ることが経営戦略として必要となるということだ。これをしないと時代の波に乗り遅れて、介護業界で生き残ることは難しくなるのだ。

だからこそ従業員に対しては、看取り介護・ターミナルケアのスキルを獲得できる教育もシステム化していく必要がある。

そのことについては明日、論ずることにしたい。(介護職員がやる気になって実践できる看取り介護の方法論に続く)
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お別れを云えることを大切に思う人でいてください



看取り介護・ターミナルケアは、医師の専門的知見からの終末期診断によって行われる。

その際に余命診断を同時に行い、関係者にその診断結果を伝えることはとても重要なことである。(参照余命診断が行われていない看取り介護はあり得ない

なぜならそのことによって、看取る人が愛する人の命の期限を意識して関りを持つことができるからだ。

そうした意識が生まれるからこそ、残された時間が看取られる人・看取る人の双方にとって意味があるように、様々なエピソードを刻むことができる。

遠く離れた場所に住み、何年も逢っていなかった子や孫や親類が、お別れの時間を過ごすために看取り介護対象者がいる場所に足を運び、最期のエピソードを刻むことができるのである。

そこで与えられた別れを云えるチャンス天からの贈り物に他ならないと思う。

勿論、看取り介護対象者の中には、自分が終末期であると伝えられていない人もいるだろう。その際に、看取る人々だけが看取り介護対象者の命の期限を知っておくことは意味があることだ。その場合には、声に出さずに心の中でそっとお別れの声をかけよう。

そっと心の中で「この世で逢えてありがとう。」とつぶやこう。その思いはきっと何らかの形で伝わると信じよう。
看取りのエピソードづくりの重要性
上の画像は、白寿(99歳)のお祝いの直前に看取り介護になった方の最期の誕生会の場面である。

登別市内の特養で看取り介護を受けることになった方の、息子さん・娘さんは全国各地に散らばって住んでいた。

本当の誕生日の日までお祝いを延ばすと、看取り介護対象者の意識レベルがかなり低下することが予測されたため、実際より早く誕生祝を行うことの承諾を得るために、全国に散らばっている子供さんたちに連絡した。すると兄弟姉妹全員がそのお祝いに参加したいと希望し、登別の特養に駆けつけて祝っている場面だ。

本ケースの看取り介護対象者に終末期宣告はしていない。その為、本人はこれが最期の誕生会になることを知らない。だが周囲の人々は、みなそのことを意識してお別れの気持ちを込めて最期の誕生祝をしている場面である。

こんなふうに心の中で母親に別れを云えるチャンスが与えられるのだ。

だからこそ、看取り介護は人としてこの世に生きる全ての人に愛を注ぐことのできる介護であり、介護の使命を果たすことができる介護であると云えるのである。

そうした看取り介護を、するとか・しないとか、出来るとか・出来ないというのはどうかしている・・・看取り介護は、日常介護の延長線上にごく普通に存在するものであって、看取り介護スキルとは、すべての介護関係者が得ておくべき基本スキルである。

だからどうぞ、お別れを云えることを大切に思う人でいてください。
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あかい花を支えてくれているもの



僕は大学を卒業したと同時に社会福祉法人に就職しました。そこを起点にずっと介護業界で働き続けています。

措置制度から介護保険制度への転換という大改革も経験しながら、介護業界で生活の糧を得て家族を養ってきたわけですから、介護業界そのものに大恩を感じています。その為、少しでも恩返しをしたいと思い、「北海道介護福祉道場あかい花」という任意団体を立ち上げ、北海道の若手介護人材を育て始めたのは社福の総合施設長をしていた当時のことでした。

そして今から10年前、その活動を広げようと思い社福の総合施設長を辞してフリーランスの立場で活動を始めました。北海道介護福祉道場あかい花の現在地は、「もうひとつの入学式」で紹介している通りですが、この団体の活動には収益が伴いません。無償のボランティア活動として若手人材を育てているからです。

その為、ボランティア運営部門の活動資金を得るための主益部門として、「あかい花介護オフィス」という組織を立ち上げて、僕はそこのCEOを名乗っています。

この組織の主な収益は、講演活動執筆活動で得ています。つまり僕に講演や執筆を依頼してくれる人がいるからこそ、若手人材育成にも携わることができるわけであり、間接的に僕に仕事を依頼してくれている人も若手人材育成のサポーターとなってくれていることだと思います。そのことを心から感申し上げます。

そんなサポーターと言える諸団体の中でも、特に付き合いが長いのが大阪市老連さんです。2010年頃から毎年、講演依頼を頂いているので、その付き合いは既に15年以上ということになります。

そして今年も大阪市老連主催の看取りケアとターミナルケア研修会が開催され、「命の尊さ〜バトンを繋ぐ意味」と題した120分講演を行います。
大阪市老連主催看取りケア・ターミナルケア研修会
コロナ禍の真っ最中でもこの講演はオンライン配信していましたが、配信場所は自宅ではなく大阪まで行って、事務局の方が設営した会場から配信していました。

現在はリアルタイムの会場研修となっています。

研修日時は令和7年7月18日)。会場は大阪市立社会福祉センター(天王寺区東高津町:というか上本町といった方がわかりやすいかも・・・。)の3階第一会議室・・・大阪メトロ谷町線の谷町9丁目駅から歩いて8分ですね。

まだ1月以上先の研修ですが、毎回この研修は(会場の席数に限りがあるため)満員札止めになる人気の研修会です。

お申し込みはこちらをクリックして専用フォームから送信してください。

さて執筆活動の方の紹介もしておきます。

株式会社マイナビさんが運営するポータルサイト、「メディカルサポネット」の連載、「菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営」の第6回配信記事が6/9にアップされました。
菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営〜Vol.6
今回のテーマは、「2027年度介護保険制度改正の展望と課題」です。下記目次を参照してください。
2027年度介護保険制度改正の展望と課題目次
社保審・介護保険部会の改正議論も二回り目に入っています。今この時期に何が議論されているかを確認するうえでも、是非今回の配信記事を参照してください。

ということで今日は、講演と執筆について紹介させていただきました。今後ともよろしくお願いいたします。
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肩の力を抜いて考えてほしい看取り介護



看取り介護は、日常介護と異なる特別な方法論だと考えている人が多い。

しかし利用者の人権を尊重し、豊かな暮らしを送ることができるように手を差し伸べる方法論が、時期によって変わるはずはない。

看取り介護が、日常介護と異なる点はただ一つ。命の期限がある程度予測されているということだけである。だからこその期間を意識し、この世で縁を結んだ様々な人との最期のエピソードを刻むことができるわけである・・・そのことをポジティブに考えてほしい。

看取り介護に暗いイメージを抱いている人も少なくない。

看取り介護対象者を、ただただ安静にさせて、その死を看取るというイメージしか抱いていない人がいる。そのために看取り介護対象者を遮光カーテンを閉じたままの部屋で、日中でも陽を入れず真っ暗な状態にして、訪室者もほとんどない状態で孤独のうちに旅立たせることが看取り介護だとされている人もいる。

それは看取り介護ではなく孤独死への誘導に他ならない・・・それは介護とは言わない。

そもそも看取り介護とは死にゆくための支援行為ではなく、死の瞬間まで生きることを支える支援であるのだ。そこを勘違いしてはならない。

命が尽きる瞬間まで人としての尊厳を護り、命の炎を燃やし続けることを愛しく思い、安心と安楽のうちに旅立つために手を差し出すのが看取り介護である。そうした行為に悲壮感など存在しない。

限りあるい餅が尽きようとしている人の最期の瞬間まで真摯に寄り添うことができれば、介護という職業の使命と誇りを感じ続けられるだろう。そうした行為が看取り介護なのである。
看取りを支える介護実践裏表紙
上の画像は、僕の著作本「看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」の裏表紙
このところ5年ほど続けて行っている京都地域包括ケア推進機構、一般社団法人京都府老人福祉施設協議会、 一般社団法人京都市老人福祉施設協議会共催・施設看取り介護導入研修アンケート結果が届いた。

そこには次のような意見が書かれている。

「看取り介護」は特別なものではなく、人に寄り添う為の普段の介護の延長線である事が分かりました。

看取り介護の基本とは日常のケアの延長線上にあり、命の期限を見据えて真摯に関わりたいと思います。

終末期と言われる段階になると個室にて出来る限り臥床して安楽に過ごしていただき他利用者との関りのない生活というイメージをもっていたが、その方の望む生活を出来る限り実現しレクリエーションに参加したりご飯を食べれなくても出来るがあるのだという事を学びました。出来ないことよりも出来る事を考えるのが専門職であるということを普段の仕事で意識していきたいです。その為にもご本人や家族のニーズに併せ多職種との連携が大事になると思います。

伝えたいことが確かに伝わっていると安心した。このブログ読者の皆様にも、その思いを感じ取ってほしいのでアンケート結果の文字リンクをクリックして参照願いたい。

そしてあなた自身も、誰かの終末期の心に咲くあかい花になるように寄り添ってほしい。
メディカルサポネットの連載、一心精進・激動時代の介護経営最新記事が2/21アップされました。
一心精進・激動時代の介護経営
今回のテーマは、「離職防止〜従業員の定着率が向上する職場環境」です。文字リンクをクリックして参照ください。


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告白



三十数年前の話であるが、看護師から告白されたことがある。

とはいっても愛の告白ではなく、「さっきまだ息があると云いましたが、実はあれ嘘だったんです」という告白である。

看取り介護の対象者である女性が、数日小康状態を保っていたのに急変したケースがあった。

その女性の死期が迫っているということで、2日間施設内に宿泊していた長女が小康状態の今は何事もないだろうと考え、家の用事を済ませてくると言って一旦自宅に帰った直後の急変であった。

長女の携帯電話にすぐ連絡を入れて、長女が駆けつけるのを待つ間に、看護職員や介護職員は看取り介護対象者のベッドサイドに集まって、「娘さんが、今すぐ来ますから頑張ってください」などと声を掛ける姿がそこにあった。

死期が迫っている女性の意識はなく、反応もないが、聴覚障害がない限り耳は最期の瞬間まで聴こえていると云われるので、それを知っている職員は懸命に声を掛け続けた。

やがて娘さんの乗った乗用車がホームに到着したが、女性利用者の呼吸が止まったのは、娘さんが車を降りてホームの玄関に入り居室に向かう途中のことであった。

その時、看取り介護対象者である女性の手を握り、呼吸と脈拍を確認していた看護師は、女性が息を止めた瞬間にも手を放さず、話しかけることもやめなかった。そして女性の娘さんが「母さん」と言いながら居室に入って、母親の手を取った直後に、「あっ、今呼吸が止まりました・・・きっと娘さんが来るのを待っていたんですね。」と云った。

厳密に言えば、これは事実と異なることだろう。しかしそれは許される範囲の脚色ではないだろうか・・・もともと看護職員に、死の判定を行う権限はない。それは医師が行うものであって、その場に医師がいない場合は、周囲の人々から情報を得て、総合的な判断から死亡時刻は決定される。

しかし実際には、医療機関で0時の見回りに息をしていた人が、3時の見回りには息が止まっていたので、死亡時刻は2時30分にしようなどという判断は普通に行われていることだ。

そもそも事件や事故ではない自然死の場合、死亡時刻などは余り大きな問題ではなく、1分2分の違いが何かに影響するなんてことはない。

さすれば前述したケースで、娘さんがあと一歩間に合わず、娘さんが母親の手を取る前に息が止まったという事実を伝えることに、どれほどの意味があるだろう・・・。

現にこの娘さんは、自分が駆け付けるまで母親が待っていてくれたと信じ、そのことを葬儀の席でも親族に話して、「母さん、ありがとう」と涙していた。

遺された遺族がそうした思いを持つことは、逝った母親にとっても本望ではないのか・・・。

看取り介護の場面では、実にいろいろなことが起きる。その時々で判断に迷うことも少なくない。そうしたエピソードをデスカンファレンスで話し合って、教訓を得て次の機会に生かすことは大事だが、瞬間瞬間に判断しなければならないこともある。
虚構と真実
その時、二つの選択肢があり、どちらの道を選ばなければならない際に、何を判断基準にすべきだろうか・・・僕の答えは、「できるだけ、愛がある方向を選ぼう」である。

2日前から泊って看取ろうと頑張っていたのに、小康状態だからと家の用事を済ますために、母親の元から少しだけ離れたその時間に、母親が旅立って看取ることができなかったという後悔の念を抱くより、一瞬母親の元を離れたけれど、息を止める瞬間には間に合った。間に合うように母は頑張ってっ私を待ってくれた・・・そんなふうに考えられる方が、愛がある方向なのではないだろうか。

そんなふうに誰かができるだけ幸せや笑顔になれる方法を選ぶ方が良いに決まっている。

だからあの日の看護師の言葉は嘘ではなく、看取り介護対象者とその遺族を愛で包む言葉であったと思う。


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10年ぶりの再会と別れ



看取り介護とは、この世で燃やし続けた命の灯(ともしび)が消えゆく瞬間をある程度予測できる時期に行われる介護である。

そこで行うべきケアとは、日常的ケアと何ら変わるものはない。

ただし看取り介護であるからこそできる介護もある。

それは人生の最終ステージを生きる期限が、あとどのくらいかということを意識するからこそ実現できること・・・それは限りある期限の中で、看取り介護対象者と遺される者の双方に意味がある、最後のエピソードづくりである。

看取り介護に関わる介護関係者には、このエピソードづくりのための支援の重要性を意識してほしい。

そういう意味では、看取り介護とは最期のエピソードづくりの支援行為であると言い切っても良いと思う。

僕が総合施設長を務めていた社会福祉法人の特養では、そうした支援行為は頻繁に、かつ積極的に行われていた。

その一例を紹介しよう。
看取り介護とは最後のエピソードづくりの支援行為
89歳の女性入所者・カツコさんが看取り介護対象となった際のエピソードである。その女性の身元引受人でキィーパーソンだったのは60代の長女であった。

その長女に看取り介護計画の同意を頂いた際に、相談されたことがある。

その内容とは、カツコさんは、6人兄弟の下から2番目の長女として出生したが、その下にとても可愛がっていた妹がいる。もう兄弟で残っているのは、この二人の姉妹だけである。しかしお互い家庭を持つ身になってから家も決して近くにないし、年を取って体も丈夫でないことから、もう10年も逢っていない・・・でもカツコさんが看取り介護を受けることになった今、その妹に連絡すべきかどうか悩んでいる。なぜなら妹も病気持ちで、姉の死期が近いことを知ればショックを受け、病気が悪化しても困ると思うというものだ。

だが僕は長女に連絡した方が良いと云った・・・その妹が愛する姉の死を後から知らされる方が辛いと思うし、姉妹共に高齢で病弱の身となった今、きっと姉がどのように暮らしているか心配しているのではないか。その方がよほど体に悪いのではないかとアドバイスしたのである。

そのアドバイスを受け入れた長女は、僕の施設から約300キロ離れた地域に住むカツコさんの妹宅に連絡を入れた。その結果、妹の長男が電話を受け、カツコさんが登別市の特養で暮らしながら、もう少しで命の灯が消えようとしているという内容を妹に取り次いでくれた。

その結果、連絡から3日後に妹さんは長男の送迎で僕の施設にやってきた。そして姉・カツコさんが暮らす居室を訪れ、最後の別れの時間を持つことができた。

残念ながらその時期には、すでにカツコさんの意識はぜい弱な状態になっており、会話はできなかった。しかし妹さんの、「姉さん、会いに来たよ。会いたかったよ。」という声はきっと届いていたのではないだろうか・・・。

少なくとも、病弱な身を顧みることなく遠くからわざわざ足を運んできた妹さんにとって、その再会の時は意味あるものとなったであろう・・・こういう機会をつくる支援も私たちの大切な役割であり、使命である。

こうしたとき特養に初めて訪れた家族の方々に、馴れ馴れしい無礼なタメ口で接する従業員が誰一人としていないことにホッとしたものである。

看取り介護対象者の方に対しても、きちんと丁寧な言葉遣いで接し続ける従業員を育てていたから、遠くから始めて特養に訪れた方々も、タメ口対応などに憤慨するようなことがなく、悔いのないお別れができることを誇りにも思った。

こうしたサービスマナーに徹した対応も、日常介護から看取り介護までつながって続いていくものである。

それは看取り介護の場を哀しくさせないために必要不可欠な態度であり、看取り介護の場を逝く人・遺される人、双方にとって意味のある場にするための唯一無二の態度だと思っている。


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