厚労省が3日に発出した介護保険最新情報Vol.1508は、埼玉県川口市のケアマネジャー殺害事件を受けて、全国の自治体へ安全確保に向けた取り組みを徹底するよう呼びかける内容になっている。
そこでは関係機関と連携して必要な対策を積極的に講じるよう要請するとともに、カスタマーハラスメントから介護従事者を守る「対応マニュアル」などを改めて周知している。
だがそれはカスハラ気質が表に出ている利用者や家族に対応する際には役立っても、カスハラや暴力とは無縁に見える利用者や家族に対応できるものではない。
そのことを念頭において川口市ケアマネ殺害事件を考えたとき、犯行に及んだ加害者(※ケアマネの担当利用者の息子)は、日ごろからケアマネにクレームをつけていたわけではなく、暴言などの乱暴な言動が見られたわけではない。むしろ物静かでおとなしい印象を与えていた人物であったとされている。
犯行動機は、「女性にお金をだまし取られたので殺そうと思った」とお云うものであったらしいが、それは犯行を行った後に、犯人自身が110番通報した際に話したことでしかなく、日ごろからそういった不満を口にしていたという事実はない。さらに犯人と殺害されたケアマネとの間にトラブルは確認できていない。そういう意味で本事件は、2022年に埼玉県ふじみ野市で起きた訪問診療医師殺害事件とは異なるのだ。)
そして犯行は被害に遭った女性ケアマネが利用者宅を訪ね、玄関のドアをあけた直後に行われたと思われ、ケアマネは玄関に靴を履いたまま倒れ、そこにおびただしい流血の跡が残されていたそうである。
つまり今回の犯行は、ある日急に利用者の息子が妄想を抱き、その妄想を抱いた状態でケアマネの訪問予定日時を知り、ケアマネが訪問した直後にいきなりナイフで首を切りつけたものであると思われる。

こうした犯行を防ぐ手立てはあるのだろうか・・・今回の通知では、介護支援専門員の安全確保のため、利用者宅に複数名で訪問する場合の経費助成の活用も促しているが、あらかじめ複数での対応が必要であると予想できるケース以外、そのような対応は不可能であり、本事件で担当ケアマネは複数対応が必要性であるとは感じ取っていなかったと思われる。
よって、「介護支援専門員等の在宅介護従事者の安全確保の徹底について」という通知内容を完璧に実行できたとしても、今回の犯行は防ぐことができなかったであろう。
そういう意味では今回の介護保険最新情報Vol.1508は、何の役にも立たな通知である。それは国も対策を急いでいるというアリバイ作りの通知でしかなく、そこに付記されている日本介護支援専門員協会の声明文と同じように、本気でケアマネジャーの命を護るための内容ではない。(※参照:川口ケアマネ殺害事件への日本介護支援専門員協会の声明を読んで)
そもそも今回の事件の本質は、カスタマーハラスメントではなく、精神的な問題を抱えた利用者家族との距離をどうとるかという問題ではないのだろうか。そうであれば精神的な問題を抱えている利用者の家族とは、物理的な距離をとるしか対策しようがないと思う。
本当にケアマネの命を護るために、同じような事件が繰り返されないようにするためには、毎月のモニタリング訪問面接の在り方の見直しが必要だ。(※頻度や場所、オンラインの更なる活用などのルール変更)
僕の個人的意見として言えば、モニタリング面接場所の変更を求めたい。利用者宅での面接は原則行わずに、居宅介護支援事業所もしくは利用している居宅サービス事業所での面接に替えるべきだと思う。
※筆者の講演予定はこちらからご覧ください。講演依頼はあかい花公式Web右上の✉をクリックしてお気軽に相談・お申し込みください。
※別ブログ「masaの血と骨と肉」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。
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・masaの看取り介護指南本「看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
そこでは関係機関と連携して必要な対策を積極的に講じるよう要請するとともに、カスタマーハラスメントから介護従事者を守る「対応マニュアル」などを改めて周知している。
だがそれはカスハラ気質が表に出ている利用者や家族に対応する際には役立っても、カスハラや暴力とは無縁に見える利用者や家族に対応できるものではない。
そのことを念頭において川口市ケアマネ殺害事件を考えたとき、犯行に及んだ加害者(※ケアマネの担当利用者の息子)は、日ごろからケアマネにクレームをつけていたわけではなく、暴言などの乱暴な言動が見られたわけではない。むしろ物静かでおとなしい印象を与えていた人物であったとされている。
犯行動機は、「女性にお金をだまし取られたので殺そうと思った」とお云うものであったらしいが、それは犯行を行った後に、犯人自身が110番通報した際に話したことでしかなく、日ごろからそういった不満を口にしていたという事実はない。さらに犯人と殺害されたケアマネとの間にトラブルは確認できていない。そういう意味で本事件は、2022年に埼玉県ふじみ野市で起きた訪問診療医師殺害事件とは異なるのだ。)
そして犯行は被害に遭った女性ケアマネが利用者宅を訪ね、玄関のドアをあけた直後に行われたと思われ、ケアマネは玄関に靴を履いたまま倒れ、そこにおびただしい流血の跡が残されていたそうである。
つまり今回の犯行は、ある日急に利用者の息子が妄想を抱き、その妄想を抱いた状態でケアマネの訪問予定日時を知り、ケアマネが訪問した直後にいきなりナイフで首を切りつけたものであると思われる。

こうした犯行を防ぐ手立てはあるのだろうか・・・今回の通知では、介護支援専門員の安全確保のため、利用者宅に複数名で訪問する場合の経費助成の活用も促しているが、あらかじめ複数での対応が必要であると予想できるケース以外、そのような対応は不可能であり、本事件で担当ケアマネは複数対応が必要性であるとは感じ取っていなかったと思われる。
よって、「介護支援専門員等の在宅介護従事者の安全確保の徹底について」という通知内容を完璧に実行できたとしても、今回の犯行は防ぐことができなかったであろう。
そういう意味では今回の介護保険最新情報Vol.1508は、何の役にも立たな通知である。それは国も対策を急いでいるというアリバイ作りの通知でしかなく、そこに付記されている日本介護支援専門員協会の声明文と同じように、本気でケアマネジャーの命を護るための内容ではない。(※参照:川口ケアマネ殺害事件への日本介護支援専門員協会の声明を読んで)
そもそも今回の事件の本質は、カスタマーハラスメントではなく、精神的な問題を抱えた利用者家族との距離をどうとるかという問題ではないのだろうか。そうであれば精神的な問題を抱えている利用者の家族とは、物理的な距離をとるしか対策しようがないと思う。
本当にケアマネの命を護るために、同じような事件が繰り返されないようにするためには、毎月のモニタリング訪問面接の在り方の見直しが必要だ。(※頻度や場所、オンラインの更なる活用などのルール変更)
僕の個人的意見として言えば、モニタリング面接場所の変更を求めたい。利用者宅での面接は原則行わずに、居宅介護支援事業所もしくは利用している居宅サービス事業所での面接に替えるべきだと思う。
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感動の完結編。
