3/4に発出された介護保険最新情報のVol.1474は、『「介護職員等処遇改善加算等に関する基本的考え 並びに事務処理手順及び様式例の提示について (令和8年度)(案)」の送付について』である。
今年度の補正予算によって補助される介護支援パッケージが、本年5月までの支給となることから、6月以降はその補助金分が現行の介護職員等処遇改善加算に上乗せされる形で、同加算が再構築されることになったといえるだろう。
その算定要件等が示された。ただし本通知は3/4時点の案として示されたとされ、正式通知は今月中旬になるとされている・・・個人的にはそれは極めて分かりづらいやり方であると思う。今回の案と今後出される正式通知の内容が異なれば混乱の元にしかならない。なぜ案のうちに通知せねばならないのか理解に苦しむ。
それはともかくその内容を見て気が付くことがいくつかある。

新たな処遇改善加算は支給対象を「介護職員」から「介護従事者」へ広げ月額1万円の賃上げを行うものであると示されている。さらに生産性向上などに取り組む事業所・施設の介護職員には月額7千円を上乗せし、事業者の定期昇給分を含めて最大で月額1.9万円の賃上げを図るというもので、介護支援パッケージ補助金と同じ内容になっている。
賃金改善については、「算定額に相当する介護職員その他の職員の賃金(基本給、手当、賞与等(退職手当を除く。以下同じ。)を含む。)の改善(以下「賃金改善」といい、当該賃金改善に伴う法定福利費等の事業主負担の増加分を含むことができる。)を実施しなければならない」とされている。
さらに令和8年度に、令和7年度と比較して増加した加算額(処遇改善加算の新規算定や上位区分への移行(令和8年6月以降の処遇改善加算�汽躓擇哭競蹐悗琉楾圓盍泙燹�)により増加した加算額に加え、令和8年度介護報酬改定による加算率の引上げ(令和8年6月以降の算定分に限る。)により増加した加算額をいう。)について、介護サービス事業者等は、独自の賃金改善を含む過去の賃金改善の実績に関わらず、新たに増加した処遇改善加算の算定額に相当する介護職員その他の職員の賃金改善を新規に実施しなければならないとしている。
そして、『新規に実施する賃金改善は、ベースアップ(賃金表の改訂により基本給又は決まって毎月支払われる手当の額を変更し、賃金水準を一律に引き上げることをいう。以下同じ。)により行うことを基本とする。ただし、ベースアップのみにより当該賃金改善を行うことができない場合(例えば、賃金体系等を整備途上である場合)には、必要に応じて、その他の手当、一時金等を組み合わせて実施しても差し支えない。』と、今まで以上にベースアップが基本であることが強調されている。
さらに15頁の7 処遇改善加算の停止では、算定要件を満たしていない場合の罰則について、「既に支給された処遇改善加算の一部、または全部を不正受給として返還させることができる」と明記している。これは過去の通知には見られない点であるように記憶している。
来年度以降の運営指導では、この点が重点的に見られると思われるので留意してほしい。
計画書の提出期限については、居宅介護支援など新たに対象となるサービスのみの事業者は6月15日。現行の対象サービスで4月、5月も取得する事業者は4月15日としているが、詳細なスケジュールは、各自治体からのアナウンスを確認する必要がある。
新たに加算の対象に加わる居宅介護支援や介護予防支援などについては、(1)ケアプランデータ連携システム(同省が同等の機能とセキュリティを有するシステムとして認めたものを含む)を利用している(2)事業所などが所属する法人が社会福祉連携推進法人に所属している(3)既存の処遇改善加算IVの取得に準ずる要件を満たしている―のいずれかを満たす必要があるとしているが、(1)の要件が介護支援パッケージ補助金の要件と異なっていることにお気づきだろうか。
補助金要件では、「ケアプランデータ連携システムへの加入」が要件であったはずだ。今回は加入〜利用に要件変更されているのだ。
つまり加入していても利用していなければ算定要件に合致しなくなるという意味だ。この点は正式通知の時点で変更されないかどうかをきちんと確認せねばならない。
なおこの要件と(3)の要件はともに、指定権者である行政に提出する計画書で「誓約」しておけば、加算の申請時から要件を満たしているものとして取り扱われる。その場合、来年3月末までに要件を満たした上で、実績報告書で行政に報告する必要があるとされているので注意が必要だ。
どちらにしても介護報酬請求事務担当者は、この通知と後日発出される正式通知を熟読しておく必要があるだろう。
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