北海道はお盆を過ぎると秋風が吹くと云われていたが、それも今は昔の話になるのか・・・今日も昼現在、気温は30度に迫っている。
一昨日まで滞在した松山市と比べると、5度以上低い気温とはいえ、北海道も随分温暖化したんだなと実感している。
この暑さの中で、入浴介助等をしなければならない介護職の方は本当に大変である。休養をとりながら心身を健康に保ってもらいたい。
さてそんな介護事業にとって、一番の悩みは人材確保である。ハローワークに求人票を出しても、さっぱり反応がない。あまりにも求人倍率が高く、自分のところに運よく応募してくれる求職者が少ないのが現状である。
ところで求人倍率とは、簡単に言うと仕事を探している求職者1人あたりに、何件の求人があるのかを示す指標のことである。
そのうち有効求人倍率は、全国のハローワークが求人・求職に定める有効期間内に求職者1人あたりに、何件の求人があるのかを表している。
介護事業における有効求人倍率は、現在月単位で上昇しており、訪問介護員は15倍を超えている。つまり一人の訪問介護員の求職者に対し、15社以上が入社してくれと募集をかけていることになる。
訪問介護員以外の介護職員も、他産業の求人倍率より3〜4倍高くなっているのは常で、職員確保面でも他社と競合しながら必要な人材確保に努めていかねばならない状況になっている。
そこで重要となるのは離職防止対策である。求人をいくら工夫しても、必要な人材数が募集に応募することは期待できないほど、社会全体の労働者数が減ってくる。
そのような中で、やっと採用できた人材が短期間に辞めてしまうのでは、永遠に必要人材の確保は不可能になるだけではなく、事業経営ができなくなってしまいかねない。
そもそも介護事業に求められる生産性の向上とは、テクノロジーを導入するだけでは実現せず、それらのテクノロジーを使いこなすことを含めて、介護実務に熟練した職員が数多定着することによって実現するものだ。
こうした考え方をまとめる形でメディカルサポネットの連載〜菊地雅洋の波乱万丈!選ばれる介護経営〜の最新記事Vol.8では、「介護職員の離職防止対策について」をテーマにオンライン掲載している。
その更新記事が昨日午前にアップされた。
今回の記事の目次を下記に紹介しておく。
1.2040年に必要とされる介護職員272万人は確保可能なのか?
2.新たなステージに入った介護人材対策
3.介護DXの主役はテクノロジーではなく介護職員
4.生産性向上対策とは相反するワンオペ増加
5.離職防止に必要とされる職場環境整備
6.マルチタスクを減らして時間を貯金するという考え方
7.介護職員になりたいという動機づけとリンクした職場づくりを
全ての介護事業者に共通した人材問題に対して切り込んだ記事なので、是非参照していただきたい。なお記事を全文読むためには登録が必要だが、それは無料で行えるので、この機会に無料登録して僕の書いた記事以外の、他の執筆者の記事など、貴重な情報を得ていただきたい。
どちらにしても介護人材対策の最たるものとは、知識と技術を獲得向上できる職場づくりを基盤にした、経験・技量のある職員が長く働き続けることができる職場環境であることを忘れてはならないと思う。
是非、僕の書いた記事を参考にして、独自の工夫と粘り強い教育活動で、良い人材の定着を図っていただきたい。
※8月15日にオンライン配信した、「身体拘束廃止マネジメント〜2024年改定対応」ですが、下記からアーカイブ配信動画を視聴できます。興味がある方は下記YouTubeを参照願いします。
※別ブログ「masaの血と骨と肉」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。
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