介護事業経営を直撃する諸般の物価高と人件費の高騰。それによって介護事業者の運営経費はかつてないほど上昇している。
公費による収入を主として経営する介護事業者にとって、公費が経費増に応じて上がらないのだから、それは深刻な問題となっている。
介護事業経営者は、その激流に呑み込まれない介護事業経営戦略を練り直していかねばならない。
その時に勘違いしてはならないことは、収益構造を再構築して収益率を高めていく際の目標はコスト削減ではなく収益増加であるということだ。

経営者にとって無駄と思われるコストが、実は従業員にとって欠かせない職場環境に繋がっており、それによって定着率が高まっていることがある。そうしたコストの安易な削減は、従業員の職場離れを助長するだけではなく、職場にとどまる従業員のパフォーマンスも低下させ、結果的に生産性の低下や介護サービスの質の劣化につながりかねない。
さらにコスト削減は、実際に必要な未来への投資を捨て去ることにつながりかねない。ICTやAIを導入して使いこなすためには、そこに必要な知識と技術の開発に、それなりの資金投資が必要であることを理解せねばならない。
そもそもコスト削減には限界があり、今まで様々なコストを削減してきている介護事業者が多いはずだ。これ以上の収益構造再構築につながるコストは見当たらないというところも少なくないだろう。
それより必要なのは収益増加である。どこに収益を求めたらよいのかという声が聴こえてきそうだが、取りこぼしている介護報酬がないかを確認してほしい。
介護報酬にはたくさんの複雑な加算が存在するが、それを取りこぼしている介護事業者がまだ多数存在する。そのことを鑑みると、まずは算定可能な加算を取得し、利用者一人当たりの単価を上げる努力が必要だ。
さらに顧客確保を最大限の努力で行う必要がある。空席を最小限に抑え、可能な限り定員上限に近い状態で運営しなければならない。
そして要介護度が高い人の顧客単価が高いという当たり前のことに着目して、より高いケアニーズを持つ利用者構成に最適化する努力をしなければならない。
例えば科学的介護推進体制加算は、LIFEからのフィードバックをPDCA活用するという要件はあるものの、それ以外は3月に一度LIFEに指定データを送るだけで算定できる加算であり、事務管理部門でデータ送信をルーティン化するだけで算定できる加算ともいえる。よってこの加算の取得漏れは、事務管理部門の怠慢と云われても過言ではない。
さらに生産性向上推進体制加算は、新処遇改善加算�気離蹇↓兇離蹐痢�上乗せ加算)の算定要件ともなっている重要な加算である。よってこの加算については、最低限�兇了残蠅�求められると考え、何が何でも取得に向かうべきである。
通所サービスや訪問サービスも、要介護度が高い人を手間がかかると敬遠することがないように努めなければならない。
ショートスティなどの滞在サービスは、認知症の人などを受け入れるノウハウを獲得したうえで、それらの人や重介護者の方々を積極的に受け入れていく努力が必要だ。
そうした努力と理解のない介護事業経営者は、今後の介護事業経営には向かないといわざるを得ない。
※メディカルサポネットの連載、「菊地雅洋の一心精進」の第18回連載記事、「令和8年度介護報酬定期改定に立ちはだかる財務省の高い壁〜「利益が高い」とされる根拠は適切か―収支差率の構造と介護経営の実情から改定議論を読み解く〜」が本日午前中にアップされました。

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※筆者の講演予定はこちらからご覧ください。講演依頼はあかい花公式Web右上の✉をクリックしてお気軽に相談・お申し込みください。
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・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。
・masaの看取り介護指南本「看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
公費による収入を主として経営する介護事業者にとって、公費が経費増に応じて上がらないのだから、それは深刻な問題となっている。
介護事業経営者は、その激流に呑み込まれない介護事業経営戦略を練り直していかねばならない。
その時に勘違いしてはならないことは、収益構造を再構築して収益率を高めていく際の目標はコスト削減ではなく収益増加であるということだ。

経営者にとって無駄と思われるコストが、実は従業員にとって欠かせない職場環境に繋がっており、それによって定着率が高まっていることがある。そうしたコストの安易な削減は、従業員の職場離れを助長するだけではなく、職場にとどまる従業員のパフォーマンスも低下させ、結果的に生産性の低下や介護サービスの質の劣化につながりかねない。
さらにコスト削減は、実際に必要な未来への投資を捨て去ることにつながりかねない。ICTやAIを導入して使いこなすためには、そこに必要な知識と技術の開発に、それなりの資金投資が必要であることを理解せねばならない。
そもそもコスト削減には限界があり、今まで様々なコストを削減してきている介護事業者が多いはずだ。これ以上の収益構造再構築につながるコストは見当たらないというところも少なくないだろう。
それより必要なのは収益増加である。どこに収益を求めたらよいのかという声が聴こえてきそうだが、取りこぼしている介護報酬がないかを確認してほしい。
介護報酬にはたくさんの複雑な加算が存在するが、それを取りこぼしている介護事業者がまだ多数存在する。そのことを鑑みると、まずは算定可能な加算を取得し、利用者一人当たりの単価を上げる努力が必要だ。
さらに顧客確保を最大限の努力で行う必要がある。空席を最小限に抑え、可能な限り定員上限に近い状態で運営しなければならない。
そして要介護度が高い人の顧客単価が高いという当たり前のことに着目して、より高いケアニーズを持つ利用者構成に最適化する努力をしなければならない。
例えば科学的介護推進体制加算は、LIFEからのフィードバックをPDCA活用するという要件はあるものの、それ以外は3月に一度LIFEに指定データを送るだけで算定できる加算であり、事務管理部門でデータ送信をルーティン化するだけで算定できる加算ともいえる。よってこの加算の取得漏れは、事務管理部門の怠慢と云われても過言ではない。
さらに生産性向上推進体制加算は、新処遇改善加算�気離蹇↓兇離蹐痢�上乗せ加算)の算定要件ともなっている重要な加算である。よってこの加算については、最低限�兇了残蠅�求められると考え、何が何でも取得に向かうべきである。
通所サービスや訪問サービスも、要介護度が高い人を手間がかかると敬遠することがないように努めなければならない。
ショートスティなどの滞在サービスは、認知症の人などを受け入れるノウハウを獲得したうえで、それらの人や重介護者の方々を積極的に受け入れていく努力が必要だ。
そうした努力と理解のない介護事業経営者は、今後の介護事業経営には向かないといわざるを得ない。
※メディカルサポネットの連載、「菊地雅洋の一心精進」の第18回連載記事、「令和8年度介護報酬定期改定に立ちはだかる財務省の高い壁〜「利益が高い」とされる根拠は適切か―収支差率の構造と介護経営の実情から改定議論を読み解く〜」が本日午前中にアップされました。

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感動の完結編。
