masaの介護福祉情報裏板

介護や福祉への思いを中心に日頃の思いを綴ってみました。表の掲示板とは一味違った切り口で、福祉や介護の現状や問題について熱く語っています!!表板は業界屈指の情報掲示板です。

介護

偽善・・・大いに結構。



介護の職業をしているからといって、聖人君子になる必要はない。

ごく普通の人でありさえすれば良いのである。

そういうと、「普通って何?」・「普通にもいろいろあるよね」と上げ足をとる輩もいる・・・小難しいことを考えず、かつ捻くれた考えをせず、人の命を奪ったり、人の心を傷つけることを面白いと思わないごく普通の人と考えればよい。

だが、ごく普通の人と言っても人は様々な側面を持つ存在であり、決して良い面ばかりを持つとは限らない。どうしようもなく駄目な部分を持っているのも人の性(さが)である。
二面性
人前にはさらしたくない本性を持つ人もいるかもしれない。

しかし誰しも本性のままに生きているとは限らない。人前で本性を隠して、衣装をまとった自分しか見せない人が居るかもしれない。しかしそうした自分を演ずることができるということも、その人のパーソナリティであると認めてよいと思う。

例えば他者に対する優しさに欠ける自分の本性を見つめている人が、その本性を隠して、他者に対して優しく振舞うのであれば、結果としてその人は優しい一面を持っていると認められて良いのである。

化けの皮をかぶって、介護事業者で良い人を演じているという人がいったら、そんな化けの皮をはがす必要なんてないのだ。ずっとその化けの皮をかぶったまま、良い人を演じ続けてくれれば良いのである。

むしろ職業として仕事をする場は、その道のプロとしてお金を稼ぐ場であるのだから、プライベートの自分とは違った自分を演ずることも必要になる。本性を丸出しにした姿勢でしか仕事ができない人間はプロとは呼べず、そこで金銭対価を得るに値しない人というべきである。

例えば僕自身も決して人から褒められるような人格者ではない。特にわがままで、一度嫌いになった人とは完全に縁を断つような、人の好き嫌いが激しい点は大きな欠点だろうと思っている。

だがその欠点をそのまま対人援助の仕事に持ち込んではならないことだけは理解している。その為、ぼく自身がどのような人に対して嫌悪感を持ちやすく、どういう態度になりがちかということについての自己覚知に努め、すべての利用者に対して公平な態度で臨もうと努めている・・・それができなくなったら、この職業を辞さねばならないと自覚している。

そのため、プライベートでお付き合いする人への態度と、職業で相対する人への態度は異なって見えるかもしれない。しかしそれがプロの姿勢であると思っている。

そうした態度が偽善に見えるなら、それも良いだろう。善を装ったとしても、結果的に利用者に対してそれが善行となるなら何も問題はないと思うからだ。

そんなことを考えるのは、介護業界にはプロになり切れないど素人が多いからだ。

プライベートで友人や知人と親しく接する態度が、そのまま対人援助という職業でも親しみを持たれる態度だと勘違いし、顧客である介護サービス利用者に対して、馴れ馴れしい無礼な態度を直さない人がいる。

その中には、目上の人に対しても対等な口の利き方を意味する「タメ口」さえ、親しみを込めた言葉遣いと勘違いしている知的レベルに問題のある輩も多い。

そういうプロになり切れない人、対人援助のプロとしての品性と能力に欠ける人は、介護業界から退場してもらいたいと心から思っている。

明日の夕方、沖縄の4事業所合同職員研修として、「介護事業に求められるサービスマナー選ばれる事業者になるために」というオンライン講演を配信するが、受講者の皆様が顧客に対するサービスマナー意識の重要性を理解され、その意識を高く持った介護サービスを実践してほしいと思う。

沖縄の皆様、明日画面を通じてお愛できるのを楽しみにしています。


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他者を幸せにできる条件



福祉や介護という言葉からイメージする言葉の一つに、自己犠牲というものがあるとすれば、それは間違ったイメージであると云いたい。

困っている人が居るときに、自分が手を差し伸べることができるのであれば、手助けするのは当たり前のことだ。だからと言って手助けするものが自己犠牲を強いられるわけではない。できる範囲で、できることをすればよいのである。

また福祉援助によって対価を得ることを心苦しく感ずる必要もない。

ずっと昔、福祉が貧困を救うこと(救貧)を中心に考えられていた時代であれば、お金に余裕がある人が、自分の財産をなげうって、貧困者に手を差し伸べればよかっただろう。そこに心身の障害がある人も存在したとすれば、ボランティア精神で、対価を求めず手を差し伸べることが求められたであろう。

しかし現代社会の福祉ニーズは多様化している。特に高齢者が増える社会では、自然現象である「老い」に向かい合って、様々なニーズが生じ、それに対して多様なサービスが求められる。

そこでは義務や責任が伴わない奉仕の精神で行われるボランティア活動ではなく、知識と技術を提供して対価を得ると同時に、義務と責任が伴うプロフェッショナルが求められるのである。

プロは金銭で出力するのだから、より高品質なサービスに対しては、より多くの対価を支払うという考えが生じても何ら不思議はない。

一方で、国家はすべての国民の福祉を考える義務があるのだから、サービスを買う対価を持たない人、支払う対価に乏しい人に、国としてどう手当てするのかを考えなければならない。社会福祉の光は、そのようにして社会の隅々まで届けられるべきであり、その際にきちんと選択肢が広げられれば良いだけの話である。

対人援助の場面では、ひとり一人の人間やその暮らしに向かい合って、その時々で自分自身が判断して行わねばならないことが多々ある。その判断に迷ったときに道しるべにすべきは、「良心」である。

しかし良心といっても、それは自分をないがしろにした思いのことではない。

良心・・・一つにそれは、人のためにいいことをしたいと願う心であり、もう一つには、自分が幸福になりたいと願う心でもある。
幸福
そのように書くと疑問を持つ人が居るかもしれない・・・例えば、もし誰もかれもが自分が幸福になることばかり考えていたら、世の中はどんどん悪くなるんじゃないかという風にだ。

もしも自分の幸福だけを考えるなら、そういう事態も起こってくるかもしれない。しかし一方で、自分が不幸にうちひがれているとしたら、他人に何かをしてやろうとは思えないだろう。

自分が幸福だと感じられたときに、人は優しい気持ちになることができて、自分の幸福を他人に分けてやることができるだけのゆとりを持つことができるのではないか。

だから自分自身を幸せにすることはとても大切なことだと思う。自分が不幸な人と比べて、裕福であったり、恵まれた環境にあることに罪悪感を持つ必要はない。

対人援助に携わるプロフェッショナルにとって、それはとても大事な事である。例えば、手を差し伸べるべき人に対し、その置かれた環境に嫉妬を覚えるほど劣悪な状態にいる人が、適切な支援行為を行うことができるだろうか・・・それは至難の業である。

介護事業経営者は、そうした側面からも従業員の生活レベルを考えなければならない。人に支援の手を差し伸べるにふさわしい精神状態を保つことができる生活の糧を渡しているのかということは、常に関心事項に入れておかねばならない問題である。

そもそも労使の関係は、winwinの関係でなければならない。

お互いが調和を図り、双方がハッピーになるために必要とされるのが労務管理であることを忘れてはならない。

そうであるからこそ、必要な対価を渡す方法、その対価の財源となる収益を得る方法を、労使共通意識をもって考えることができる環境づくりに努めていかねばならない。

だからこそ収益・お金の話をすることを避ける必要はないし、自分自身の幸福追求など下世話な問題だと卑下する必要もないのである。

きちんと対価を得て、自分自身が幸福になった状態で、人としてごく当たり前に、困難な状況に置かれている人・おかれる可能性のある人に、自分のでき得る範囲で手を差し伸べれば良いのである。

背伸びも無理強いもすることなく、ごく自然にすべての人々が、そう考える世の中になってほしいものである。


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