masaの介護福祉情報裏板

介護や福祉への思いを中心に日頃の思いを綴ってみました。表の掲示板とは一味違った切り口で、福祉や介護の現状や問題について熱く語っています!!表板は業界屈指の情報掲示板です。

ケアマネ研修受講義務

ケアマネは国の下僕か?

介護保険法などの改正案が3日閣議決定されたが、この中にはケアマネジャーの資格更新制の廃止が含まれている。

しかし研修受講の義務は新ルールになっても残されている。具体的には正当な理由なく研修を受講していないケアマネジャーに対して、都道府県知事が受講を命じることができると法案に明記されており、この命令に従わない場合、都道府県知事は1年以内の期間を定めてケアマネジャー業務への従事を禁止できるとした。

このように研修を受けなければケアマネ実務に携わる資格を直ちに失う更新制が廃止される一方で、ケアマネジャーと事業者に研修を受講させる義務が課され、その義務を果たさなかった場合にケアマネ業務に携われないように命ずる形に変わった。

あまり大きな違いではないように思うのは僕だけだろうか・・・。

現在のケアマネ資格更新制度というのは、別に試験があるわけではない。研修受講義務があるだけで、この研修に時間と費用をかけることの無駄が資格更新制度廃止論に繋がっているわけであるが、研修受講義務が残されていては、資格更新制度がなくなった意味も薄れるというものである。
ケアマネ研修受講義務
このことについては僕の管理する表の掲示板にもスレッドが建てられ、そこでは研修受講義務が残されることに対して疑問・反対の意見が書き込まれている。

ケアマネジャーという専門職が、日々研鑽を積まなければならないことに異論がある人はいないだろう。その為の研修受講も否定するつもりはない。だからと言って、一定期間内に国が研修受講義務を課すという形はいかがなものかと思う。そのことは過去記事、「研修受講義務の否定は研修受講の否定に非ず」でも解説している。

考えてみてほしい。国が資格取得後も一定期間ごとに研修受講義務を課している職種って他にあるだろうか。

人の命を預かる医師や看護師に対して、そのような研修義務を課しているという事実はない。介護保険制度内のサービス提供に限ってみても、ケアマネ以外の他の資格者に研修受講義務は課せられていない。

基本的に研修というのは、専門職としての自覚と責任に基づいて自らが求めて受講する性格のものである。特に制度改正と報酬改定が一定期間ごとに繰り返される介護保険制度においては、その情報をとりに行かないと実務に支障を来すので、研修受講義務の有無にかかわらず学びの場は求められるのである。

にもかかわらずあえてケアマネにだけ、国が研修受講義務を課すという意味は、ケアマネという有資格者が信頼されていないからなのか・・・というよりケアマネジャーという資格は国が創ってやった資格だと厚生官僚が思い上がっているのだろう。

医師や看護師は資格の前に技術があった。国家資格は後追いでついてきた。社会福祉士や介護福祉士も、資格の前に相談援助の専門家や介護の専門家が存在していた。この資格も後追いである。

ところがケアマネジャーは、相談援助職がそれまで行っていたケアマネジメントという専門技術に、給付管理等の新たな仕事を付け足して、国が定めた手順で業務を行う専門職であり、国が介護保険制度創設と同時に創った新しい資格である。資格より先に技術が存在したわけではなく、日本型ケアマネジメント技術というものを国が定め、資格と共に付与したと考えているのだろう。

だからケママネジャーだけは、国の言いなりのできると思っている。研修受講義務という名の国の御用聞きシステムを創り上げていると言ってよいだろう。

そこではケアマネジメントの適正化と称して、給付制限・サービス制限の手法が求められるのである。

滑稽なことに、日本介護支援専門員協会という職能団体が、研修受講義務化に手を貸しているのである。まったく知能の低い幹部が揃っている浅はかな団体である。

そういう意味でケアマネジャーとは、国の下僕と化された、なんとも哀しい資格といえそうである。
メディカルサポネットの連載、菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営の第16回連載記事が配信アップされています。
菊地雅洋の一心精進「激動時代の介護経営」
今回のテーマは、介護事業のアウトソーシング拡大は人材対策の切り札となるのか?です。文字リンクをクリックして参照願います。
筆者の講演予定はこちらからご覧ください。講演依頼はあかい花公式Web右上のをクリックしてお気軽に相談・お申し込みください。
※別ブログ「masaの血と骨と肉」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

厚労省のケアマネ資格更新制廃止を提言は意味がない



昨日(10/27)行われた社保審・介護保険部会で厚労省は、ケアマネ資格更新制廃止を提言し、大筋で了承を得た。

この方針は来年の通常国会に提出する介護保険法などの改正案に盛り込むため、国会の審議を通過すれば2027年度からの実施となる。(関連資料こちらの14頁〜16頁参照

この報に触れて、全国のケアマネジャーから様々な反響があり、某報道機関のネットニュースの見出しには、「激震」などと大げさな文字が踊っている。

僕が管理する表の掲示板にもスレッドが建てられている。

それだけケアマネ実務者にとって更新制度の廃止は大きなニュースで、かつ朗報と受け取られているということである。それは裏を返せば、更新制度はもともと意味のなく不要なものだと考えているケアマネが多いということでもある。

そうしたケアマネ諸氏が今回の廃止提言に喜びの声を挙げているのだろう。

だが紹介スレッドにも書いたが、僕個人としてはこの提言はほとんど意味がないと思っており、ケアマネの皆さんの現在の喜びも、やがてぬか喜びで終わり、それが失望の声に変わるのではないかと懸念している。

かねてより僕はこのブログで資格更新制度はいらないと提言している。(参照:ケアマネ資格更新研修廃止論〜何が乱暴なのか?

その僕が今回の厚労省の提言については不満を持っているのだ。なぜなら資格更新制度が廃止されても、研修受講義務が残されているからである。

考えてみてほしい。現在のケアマネ資格更新制度というのは、別に試験があるわけではない。研修受講義務があるだけで、この研修に時間と費用をかけることの無駄が、資格更新制度廃止論に繋がっているわけである。
居眠りするしかない講義
現行の研修は居眠りしていても受講とみなされるだけではなく、居眠りして聴き逃しても支障のない講義内容であることも少なくなく、ケアマネ実務者には全く意味のない講義が多いという実態がある。

更新制度がなくなっても、研修受講義務が残っておれば、この状態に変わりはないのだ。結局お金と時間をかけて、従前と同じ無駄と思える講義を聴かされるのである。

しかも資料15頁では、「更新制と研修受講の紐付けがなくなることで、研修を受講しないことで直ちに資格を失い、ケアマネジャーの業務ができなくなるといった取扱いがなくなる。」とする一方で、16頁では、「現行制度上、都道府県知事は、適切にケアマネジャーとしての業務を遂行していないと認められる者に対して、研修受講命令を行うことができることとされており、こうした命令に従わない場合に、本人に対して業務禁止命令を行うこともできるとされている。(介護保険法第69条の38)」として、暗に研修受講しない場合は、ケアマネ実務ができなくなる罰則を課すことを示しているのである・・・これでは資格更新制度とほとんど変わりがないと云える。

更新制廃止後の研修については、可能な限り縮減を検討するとして、例として一定期間(例えば5年間)に分割して受講するなど柔軟に受講できる案を示している。今後はこれに加えてオンライン受講などの検討もされるのだろうが、どちらにしても実務時間を奪われてお金がかかることには変わりなく、ケアマネの負担は減らない。

研修受講義務を残す理由は、「専門職として、新たな知識と技能の修得に継続的に取り組んでいくことの重要性は変わるものではない」としているが、同じような専門職で、人の命に深く関わる医師や看護師に、このような定期研修受講義務はない。それでも質は担保されている。

医師や看護師は技術があって、そのあとに制度ができたために、厚労省はこうした専門職にスキルアップ研修の強制はできないということだろう。

一方でケアマネは介護保険制度共に、厚労省が創ってやった職種だと思っているから、その強制ができると思い込んでいるのだ。

この情報社会で、必要な最新情報や知識を手に入れる手段は法定研修に限らないのだから、そのようなものだけにスキル担保価値を見出すことは間違っている。スキルを得て顧客に選ばれようとするケアマネジャーは、自ら研修も選んで必要な知識を獲得できるのである。

根拠と知識に欠ける講師を並べた法定研修などクソくらえだ。

そもそもそんなに研修が重要だというなら、厚労省官僚のスキル担保のために研修受講義務を課したらどうだ。介護保険部会委員のスキル担保の定期研修義務も課せと云いたくなる。

硬直脳の持ち主だらけの議論の場(社保審)では、抜本的な改革など出来ないということが、今回のケアマネ資格更新廃止論議論でもよく分かった。

こんなことでは社会や制度が良くなるわけがないと思う。中途半端で意味のない改革という名のルール変更にはうんざりである。
筆者の講演予定はこちらからご覧ください。講演依頼はあかい花公式Web右上のをクリックしてお気軽に相談・お申し込みください。


※別ブログ「masaの血と骨と肉」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。
新刊出版のご案内
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)のamazonからの取り寄せはこちらをクリックしてください。
masaの講演案内
当ブログ管理人masaの講演予定は、こちらからご覧下さい。講演依頼もこのページからできます。
Weekuly Access

    記事検索
    Blog Search
    Google
    WWW を検索
    このブログ内を検索
    ↑こちらにキーワードを入れて過去のブログ内記事を検索できます。
    masa's book 6
    表紙画像(小)
    新刊「看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から(2019年1月20日発売)のネットからの購入はこちらをクリックしてください。送料無料です。
    masa's book 5
    新刊介護の誇り
    「介護の誇り」はこちらから購入できます。
    masa's book 4
    介護の詩(うた)  「介護の詩(うた)」はこちらから購入できます。
    masa's book 3
    人を語らずして介護を語るなTHE FINAL 誰かの赤い花になるために  感動の完結編。 「人を語らずして介護を語るな THE FINAL 誰かの赤い花になるために」。 はこちらから購入できます。
    masa's book 1
    表紙カバー、帯付き
    書籍化第1弾「人を語らずして介護を語るな〜書籍masaの介護福祉情報裏板」 はこちらから購入できます。
    Facebook
    masaのフェイスブックはこちらからアクセスしてください。
    Recent Comments
    Archives
    Categories
    Access Counter
    • 今日:
    • 昨日:
    • 累計:

    QRコード
    QRコード