国が進める、『適切なケアマネジメント手法の策定・普及推進事業』では、介護支援専門員に対して、「幅広い視点で生活全体を捉え、生活の将来予測や各職種の視点・知見に基づいた根拠のある支援の組み立てを行うことが介護支援専門員に求められていることを踏まえ、そのような社会的要請に対応できる知識や技術を修得できるように科目の構成を見直す」ことが求められている。

具体的には、「仕事と介護の両立支援」や「ヤングケアラー支援」などの役割も担うことが期待されている。

そうした役割を担うことは必要だろうし、そのための知識や援助技術を学ぶ必要は理解できる。しかし同時に、「ただ働きはないだろう」とも思う。

居宅介護支援事業の一環として、そうした役割を発揮することが当たり前だと言って終わりではなく、その役割を果たす働きに伴って、加算を算定できるなどの対価を求めて当然ではないだろうか。

介護支援専門員は対人援助のプロなのである。プロフェッショナルとは、金銭で出力する者を指す。役割だけ与えて対価を与えないのは、介護支援専門員を対人援助のプロとみなしていないことと同じあり、それは強制労働に過ぎなくなる。

ぜひこの点は声高く主張しておきたい。

ところで、家庭介護と仕事・キャリアを両立するためのサポートをするケアマネジャーの新しい資格として、「産業ケアマネ」(1級〜3級)という資格があることをご存じだろうか。

この資格は、「ケアマネジャーを紡ぐ会」が、2020年11月から創設した民間資格である。

試験をうけて合格した人が産業ケアマネの資格を持つことになるが、そうした人たちが行っている具体的活動とは以下のようなものである。
・家庭介護に備える啓蒙活動 (お金や働き方・家族の心構え)
・企業側には介護に備える準備、育児介護休業規程の整備や具体的施策
・士業や他職種と協働して、新しい働き方の提案・コンサル(DXや生産性向上なども含む)
・家庭介護が必要になった社員に対しての個別相談
・ケアプランのセカンドオピニオン
・介護と働くを両立するための個別プランの作成
・「カイゴと働くのリスク診断」などの無料のアンケート診断
・経営者向け、従業員向け、地域の方々向けのセミナー実施


その活動の一つとして、2023年3月4日(土)14:00〜16:00、札幌市内のbokashi base(北海道札幌市中央区南二条西1丁目7番地1 二番館ビル)で、「カイゴと働くを考えるフォーラムin北海道」が行われる。
カイゴと働くを考えるフォーラム
2022年9月30日に沖縄で行われたフォーラムが全国初開催であったが、2回目の開催は、沖縄から北海道に会場を移し行われることになった。最南端と最北端の地からの情報発信である。

このフォーラムは、家族介護と仕事の両立に不安のある方、また家族介護を理由とする離職を防ぎたい経営者及び人事担当者、顧問企業の介護に関する労働問題を解決したい専門家の方などに、最新かつ不可欠な情報をお届けするものである。
カイゴと働くを考えるフォーラム2
我が国では、家庭における介護問題が原因で離職する件数が年々増加する一方で、生産年齢人口の減少に伴い、求人が困難な状況になっている。

そうした状況を踏まえて行われる、「カイゴと働くを考えるフォーラムin北海道」は、企業様にとって、5年後10年後の課題を認識いただき、取り組むきっかけになるものでもある。

またケアマネジャーの皆様には、ケアマネジャーの社会的立場の再認識をし、介護離職防止に取り組むスタートになると期待している。

是非このフォーラムに参加してケアマネジャーの新しい活動の一歩を踏み出してほしい。

今回はbokashi会場受講とオンライン受講の両方が選べる「ハイブリットフォーラム」となっている。文字リンク先の案内チラシを参照して、是非多くの方に参加申し込みをしていただきたい。

僕は会場で、ディスカッションのコーディネーターを務める予定である。前夜祭は、沖縄からお越しの皆様などと、本場のジンギスカン鍋を囲んで懇親会も行われるらしい。

今から楽しみに、その日を待っているところだ。札幌で愛ましょう。
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