masaの介護福祉情報裏板

介護や福祉への思いを中心に日頃の思いを綴ってみました。表の掲示板とは一味違った切り口で、福祉や介護の現状や問題について熱く語っています!!表板は業界屈指の情報掲示板です。

サービスマナー

他人の気持ちを常に正しく理解できる人はいません


利用者の置かれた状況に応じて、「言葉の掛け方」を変えているという人がいる。

対人援助に携わっている専門家として、相手や相手の置かれた状況に応じて、言葉遣いや対応の方法を使い分けているという人もいる。

本当にそんなことができるのだろうか?

そういう人は、自分以外の誰かが今何を考えているのか、どのような心持なのか、常に正しく理解できるとでもいうのだろうか。

哀しい気持ちを隠して笑顔でいる人や、恥ずかしさを隠そうとしてひょうきんにふるまう人の、心のひだをすべて読み取ることができるとでもいうのだろうか。

相手の置かれた状況やその時々の気持ちを正確に推し量る能力を、自分が持ってると信じられる根拠はどこにあるのだろう。自信過剰としか思えない・・・。

利用者の内面を理解しようとすることは大事だが、私たちは全能の神ではない。相手の考えている事をすべて読み取ることなんてできないのだ。

対人援助の場で利用者に真摯に関って、利用者に信頼を寄せてもらおうとすることは重要かつ不可欠な態度であるが、その結果がすべて思い通りになるとは限らない。

介護サービスを必要とされる方々は様々なパーソナリティを持った人たちである。生活歴・家族関係もそれぞれ異なった人たちが胸に抱える思いは千差万別だ。その思いを全て正確に把握・理解することはどんな専門家も不可能だ。

自分が受け入れられていると感じていても、ままならない事情で利用者が心に見えない壁を作っていることもある。そしてその壁に気づかれないように取り繕ってふるまう人もいるのだ。

利用者にも事情がある。思いがある。感情があるのだ。

自分の行動や発言が誤解されていると思うことがあるという経験は誰でも持っているだろう。しかしそれはあなたの本意ではないとしても、誤解している人にとっては唯一の真実なのである。

そういう誤解や理解不足は、人間関係上排除できないものであり、対人援助の専門家であれば、そのことが常に援助過程に付きまとうことを想定したうえで支援行為に当たるというのが、プロとしての正しい姿勢である。

自分の言動がすべて利用者に受け入れられるとか、自分が誰よりも利用者の気持ちを理解できるとか、そうした自惚れは捨て去らねばならないのだ。

だからこそ、相手の心を傷つけることなく、できるだけ誤解を受けないように、最低限のサービスマナーを持って接するということは、サービスの質を担保するうえでも必要不可欠なことなのである。

言葉を崩して接することを受け入れてくれる利用者がいたとしても、そのような対応を喜ぶ利用者が存在したとしても、崩した言葉で心を殺されたり、心に傷をつけられたり、憤ったりする人が一人でも存在すれば、それは対人援助の専門家として許されない対応方法だと考えるべきだ。

私たちは個人のプライベート空間に深く介入し、利用者が他人に見せたくない・聴かせたくない・感じさせたくない恥ずかしい部分まで、さらけ出させて支援行為を展開する職種なのだから、利用者の心に負担をかけず、護ることを何よりも優先させなければならない。

マナーのない行為は、その態度を揺るがせる一番のリスク要因だ。

全能の神ではない、間違いの多い人間であるからこそ、対人援助の場では、利用者に対してサービスマナーを持った態度に終始することが即ち、真摯に接することであるという理解が必要だ。

そういう真摯さがない人間は、対人援助サービスの場に居てはならないのである。
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柔らかな笑顔と言葉のキャッチボールが見られる場所


つい先日まで関西の某県に、1週間滞在していた。

その際に感じたことであるが、食ブログの方にも書いたように、ホテルの宿泊料が非常に下落して安くなっている。旅先に居ることが多い僕にとってはそのことはありがたいことだ。

ただ1週間も同じホテルに滞在していると、従業員の方とも親しくなるので、その方々のことを考えると心苦しい思いにもなる。やはり適正価格というものは存在するんだろうから、そこまで戻る社会になってほしいものだと、つくづく思う。

それはさておき、同じホテルにそのように長く滞在していたのには理由がある。

数年前からサービスマナー研修講師として関わっている介護施設にお邪魔して、日勤者と同じ勤務時間内で一緒に行動させていただいていたからである。

その施設の基本サービスをチェックする役目を仰せつかっていたためである。

チェックといっても、厳しく上から目線であらさがしをする目的ではなく、今年のサービスマナー研修に備えて、職員の習熟度や基本サービスの在り方を確認し、気が付いた点を、この法人のサービス向上委員会の参考資料として提出するという目的を遂げるための仕事で、コンサル活動の一環というべき請負業務であった。

そのような外部の目を入れる方法を取り入れ、サービスの品質向上にもお金をかけている法人だから、この施設の現状のサービスの質は低くない。利用者対応もしっかりできているし、基本的な介護技術もできている。

当該施設はユニホームのない職場であるが、服装が自由化されているからと言って、職場にふさわしくない服装の職員はいない。華美になり過ぎず、清潔感のある服装で対応されているので、その部分の常識は皆持っているということだろう。しっかりした人間教育のたまものと言えそうだ。

介護施設のサービスの品質や介護レベルは、利用者の身だしなみが整えられているかどうかを見るとよくわかるが、この施設の利用者で身だしなみが乱れている人は見つからないし、整髪もきちんとできている。目やにがついたままの顔で、ホールの出ているような入所者もいない。

寝巻と日中着の着替えも、当たり前のようにできている。先日、「着たきり雀を正当化する劣悪ケアを許すな」という記事を書いて、着替えの支援を行わないことを正当化する屁理屈を批判したが、その記事に対して盛んにいちゃもんをつけてくる馬鹿がいた。当該記事で指摘した施設関係者と思しき人物の暴言でしかないが、僕のコンサル先の職員にはそのような知性と見識の低い介護職員は皆無である。

このように毎日の着替えなんて当たり前にできている施設はたくさんあるのだ。できないことの屁理屈を声高らかに主張する低能な介護職ばかりではないのだ。

このような施設に、あんまり指摘することもない。

しかし何もしないというわけにはいかないので、いくつかの改善すべき点を示すことは行ってきた。

しかしそれとて、仙骨座りになっている人がいて、正しい座位への修正と座位保持の方法を教えたり、車いすから家具椅子に移乗してもらって食事をした方が良い方について指導したり、歩行介助する際に、介助を受ける方がもっと歩きやすくなる、「コツ」を示したりする程度だ。

コツと言っても大したことではなく、意外と知られていないが、介助する人とされる人の、踏み出す足が左右逆だと、介助を受けている人は歩きづらくなる。

人は歩く際に踏み出す足の側にわずかに体が傾くのだ。それは骨盤の位置が移動するためであり、そのため利用者の左側で介助している職員が、利用者が右足を踏み出しているのに、介護者が左足を踏み出すと、両者の間隔は最も遠くなり、その逆に利用者が左足を踏み出し、介助者が右足を踏み出した際は、両者の間隔は最も縮まってしまう。(※利用者の右側について介助する場合は、その真逆の状態)

これを防ぐためには、両者の目に見えない距離感が変化しないように、出す足を同じ側の足とすることが必要になる。と・・・この程度の指導でしかない。

それに加えて、ホールに居る人が誰も見ていないテレビがつけっぱなしであったので、「あの音は騒音にしかならないので、誰も見ていないテレビは消しましょう」というくらいがせいぜいの指摘事項である。

ということで暇を持て余すほどなので、この施設の介護マニュアル目を通して、実際の新人教育等に使えるマニュアルになっているかなどをチェックした。

読んでみると回りくどい文章や、説明文が逆に介護の方法論を混乱させている部分などがあって、もっとシンプルにわかりやすくまとめる必要がある部分が多かった。ここは手を入れようと思い経ち、滞在中にすべて更新することができた。

介護主任からは、「やっと手に取って使えるマニュアルになった」と言われ、職員の皆様には、「これなら繰り返し読むのもさほど面倒ではない」と好評を博して嬉しかった。

どちらにしてもこの施設は職員が利用者に笑顔で丁寧に接しているので、利用者の表情も豊かに見えた。その利用者の豊かな表情を見ることで、職員の皆さんの介護労働に対するモチベーションが維持されているのだと思う。

しかしその基盤となっているのは、絶え間なく続けられている人材育成教育だ。僕のような外部講師を何人も呼んで定期指導を受けている状況は感心するしかない。

組織風土はよくなっていくのには時間がかかるが、悪化するのはあっという間なので、こうした不断の努力を続けないと、頂点から転がり落ちるのも早いし、その着地点はとんでもないところになりかねない。

ただサービスマナーに関して言えば、一旦その徹底が図られている場所では、そうした態度や言葉遣いが、ごく自然な態度として意識せずに護られているので、この部分に関して言えば、指導者の教育意識がなくとも、自然に新人もそうした態度や言葉遣いを身に着けていく状態になっている。

ここは強みである。そうした文化をすべての介護事業者が創ってほしい。すべての職場がそうした環境になることを目指してほしいものだ。
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失礼だという恨みの深さとネット法廷の怖さ


先週起きた二つの事件から、深く考えされられた問題があった。

まず一つは、「プライド」の問題である。

東京都港区の東京メトロ白金高輪駅で男性会社員(22)に硫酸とみられる液体をかけたとして、傷害容疑で静岡市の大学生・花森弘卓容疑者(25)が逮捕された事件では、被害にあった男性が、事件のきっかけになったと思われるトラブルについて事情聴取の中で、「タメ口が原因」と供述しているというのである。

報道によると、花森容疑者はかつて琉球大農学部に在籍し、映画サークルで被害者である男性と一緒だったそうであるが、男性は「数人でいた時に花森容疑者にタメ口を使ったら『自分が年上なのに、タメ口はおかしい』と怒られた」と説明している。花森容疑者は男性より1年早く入学したが、2年生になって入ったサークルでは同期だった。

サークルで同期と言っても、学年では容疑者が1年上なのだから、タメ口で話しかけられて気分を害すること自体はわからない感情ではない。しかしそれがずっと何年も尾を引いて恨みとして残り、犯行に結び付くというのは常人には理解できないことだ。

本当にこのことが事件の動機になったのかは疑問が残るが、被害者が唯一トラブル原因として記憶している事柄が、「タメ口」によるトラブルなのだから、容疑者は我々の想像以上に、そのことに根深い恨みを抱いて、その恨みを一方的に募らせた末の犯行であったのかもしれない。

現代っ子と言ってよい、22歳と25歳の間のトラブルにおいても、年齢差・人生の先輩後輩・礼儀ということが問題になっていることを考えると、戦後生まれの方が多くなったとはいえ、介護サービス利用者の多くは、儒教道徳の影響を色濃く受けており、長幼の序を重んずることを考えなければならない。

若い介護職員が親しみやすさのつもりで日常的に、「タメ口」で接することは苦々しく思っている高齢者はたくさんいるし、そのことに傷ついて悔しがっている人も多いことを、介護関係者は心に刻むべきである。・・・そのことがまず一つ。

もう一つは、相変わらずなくならない介護事業者の虐待に開いた口がふさがらないのと同時に、世間がそのことに思った以上に憤慨し、糾弾の狼煙をあげていることの怖さについてである。

先週金曜日に報道された事件は、山口県周南市の高齢者入所施設で起きたもので、施設長である片岡加寿子容疑者(60)が、入所者の目や口に粘着テープを貼ったとして、暴行の疑いで逮捕されるという施設長として、介護関係者としてあるまじき恥ずべき行為が行われていたというものだ。

行為そのものが驚くほど常軌を逸したものであるが、おそらくこうした暴行は、日常的に何らかの、「罰則・行動制限」として行われていたのではないだろうか。

容疑者は犯行を認めているとのことで、その行為はいかなる誹りを受けても仕方のないものであるが、この報道がネット上に流されてから2時間も経たないうちに、容疑者の顔写真や自宅を探し当てようとする情報サイトが立ち上がっているという恐ろしいことが行われているのだ。
容疑者をさらすサイト
※報道数時間後にネット上に立ち上がったサイト。

容疑者の顔写真やSNSアカウントを探すサイトが立ち上がったことをきっかけに、それとは別に容疑者を徹底的にたたく掲示板が立ち上げられ、そこでは当該事業所のサイトに容疑者画像は掲載されていないか等々、憶測も交えて様々な情報がたれ流されている状態である。

そこに参加している匿名のネット住民は、みんな清廉潔白な人ではないと思うのだが、事件の糾弾の論調については全員が正義は我にありという論調で、犯人を厳しく糾弾している。

それは繰り返される介護事業者の虐待報道にいら立っての論調だけとは言えないように思え、そこには事件を糾弾する意見を煽って、個人攻撃の炎を燃え盛らせて愉しむことを目的化したような書き込みも多くみられる。

そこはまるでネットの世界が法廷と化し、弁護人のいない被告に対して参加者全員でその罪を糾弾し、罵詈雑言を浴びせて人格攻撃を行い、その状態が果てることがないかのような状態だ。

その罵詈雑言は容疑者のみならず、容疑者が所属していた介護事業者のありとあらゆるものに向けられてゆく。そのことにも限りがない・・・。容疑者が行った行為は恥ずべき蛮行とはいえ、このようにして、容疑者をさらしものにして攻撃し続ける状態は恐ろしいことであると思えてくる。

だがこうした風潮を嘆いても始まらない。ネット社会とは、こうしたことが普通に行われるものなのだということをしっかり認識しなければならない。そして介護事業者のリスクマネジメントも、そうした風潮をも含めて考えていかねばならない。

二つの事件を考え併せると、職員が日常的にタメ口で人生の先輩に接している介護事業者のリスクマネジメントは、なっていないことを改めて認識しなければならない。顧客にタメ口対応しかできないことがネット社会で糾弾されたときに、その事業者の経営者や管理職・リーダー職などは、糾弾される対象になることを自覚して改革に努めていかねばならない。

そういう意味で介護事業経営者や管理職の皆さんに、改めて考えてもらいたいことがある。

従業員がマナーのない顧客対応を行っていることが即ち不適切とされるという問題意識を持っているだろうか。

あなたの所属する介護事業者は、世間から誤解を受けるような対応が全くないと自信を持って言えるだろうか。

それとともに、自分に管理責任のある場の従業員が、利用者に不適切対応をしたことによって、自分が報道関係者の前で、「お詫び」の会見を開き、頭を下げる姿を想像してみてほしい。そうなるとしたら、あなたが会見場で糾弾されながら質問に答える姿を見て、あなたの家族が泣くことになるかもしれないのだ。

そんなことが決してないと言い切れる職場を今のうちに創っておく必要があるということだ。

そのためにはまずあなた自身が、顧客である介護サービス利用者に対し、マナーのある接し方を行うことができる人になる必要がある。
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外国人従業員の態度でわかる事業者民度


東京や大阪等の大きな都市のコンビニで、外国人従業員がレジ打ちしていないお店を探すのは難しい。

それほど接客業に就く外国人は増えているし、むしろ外国人の方々が24時間営業を支えていると言ってよい状態だ。

それらの方々は日本語も堪能で、レジ対応以外でも、客が尋ねたことに対して丁寧に応えてくれる人が多い。

それは外国人を雇用してもサービスの質が落ちないよう、雇用主体がきちんと教育している結果だろう。接客方法はマニュアル化できるので、そのマニュアルに基づいた教育が行き届いている証拠だ。

しかもそのマニュアルは、お客様に対して失礼のない対応を求めている内容となっており、接客マナーを重視しているために、それをきちんと受け入れて護りながら働いている外国人の方々は、ごく自然に接遇意識を高めて、マニュアルに無い客の問いかけにも丁寧に応えてくれるようになる。

マニュアル化できない「接遇意識」も、接客マナーが浸透すればごく自然に身につくという証拠だ。ホスピタリティー精神というものは、こうした積み重ねによって生まれてくるのである。

介護業界でも外国人は貴重な戦力となっており、年々その数も増加している。

例えば、「特定技能」により日本で介護の仕事に就労する外国人の数が、今年3月時点で去年の30倍の1705人となっており、介護福祉士養成校の生徒の3割以上を外国人留学生が占めるなど、今後もその数は増加していくものと思われる。

しかしそれらの外国人介護従事者と、コンビニで働く外国人定員の決定的な違いは、「口の利き方」である。

コンビニ店員の外国人従業員が丁寧語を使いこなしているのに比べると、介護事業者で外国人の「口の利き方」には閉口することが多いのである。「タメ口」対応が当たり前になっている外国人介護従事者がいかに多いことか。

コンビニの外国人店員は、学生アルバイトであることが多いのに、その人たちが使いこなす丁寧な日本語を、正職員として雇用されている外国人介護従事者が使いこなせないという事実は、いかに介護業界の教育スキル・教育レベルが低いのかという証明でもある。

介護福祉士養成校や特定技能取得の過程で、日本語を丁寧語を基本にして覚えた外国人が、介護サービスの現場で日本人介護従事者が日常的に使っている、品のないタメ口を真似するようになって。その口調がスタンダードとなっているのだ。

そこでは無礼で馴れ馴れしい言葉が影響して、丁寧な態度は消えてなくなるし、ましてや接遇意識・ホスピタリティ精神など生まれるわけがないのである。

「民度」とは、ある集団の平均的な知的水準、教育水準、文化水準、マナー、行動様式などの成熟度の程度を指す言葉であるが、コンビニ定員である外国人の言葉遣いと、介護事業者で働く外国人の言葉遣いを比較して考えると、介護業界の民度の低さが目につくのである。

それは「恥の文化」そのものである。

さすれば今後も増え続ける介護事業者で働く外国人労働者が、その所属事業者の中で、どのように顧客対応ができているのか、お客様である利用者に対して、どのような言葉遣いで対応できているのかを知ることで、その介護事業者の民度が測れるというものだ。

介護サービスの顧客の中心層となる、「団塊の世代」の方々は、ネットの口コミ情報として、外国人労働者の対応ぶりをチェックしながら、自分が利用する介護事業者を選択するということも現実的になってくる。

丁寧語で日本語を覚えた外国人の口の利き方が乱れていくのは、決して進化ではなく堕落だということを、すべての介護関係者が知るべきである。

そういう民度の低い介護事業者の未来は、決して明るくないし、手に入る対価もそれなりにしかならないだろう。だから従業員の待遇も、それなりのものにしかならないのである。
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通所介護に吹きはじめた風を掴むために


通所介護に新しい追い風が吹き始めている。

来年から団塊の世代が75歳に達するようになり、後期高齢者数が爆発的に増えていくが、それは在宅で生活する軽介護者の増加と一致する。

その人たちが必要する介護サービスは、身体機能を衰えさせないように、心身が活性化できるサービスである。

疾患後遺症の治療としてのリハビリテーションではなく、健康保持のための機能訓練ニーズも高まってくる。

そのためこのところ通所介護を利用する人が増えている。

それが証拠に、通所介護事業所数が増え続ける中で、過当競争となり顧客確保が困難となっていた地域でも、新規利用の顧客が増えて定員が埋まったという事業所が少なくない。待機者が増えて定員の増加を考慮している通所介護経営者の声も聴こえてくるようになった。

少なくとも今後3年間は、その上昇カーブが続くことは間違いない。定員規模を増やして、経営基盤を強化することも可能となるだろう。

しかしここからが通所介護事業の正念場である。

最速で次期制度改正の際には、軽介護者の通所介護の地域支援事業化という逆風が吹き荒れることを忘れてはならない。

国は2020年度から一般会計予算において、インセンティブ交付金を400億円と増やし(2019年度の倍)、この交付金を「一般介護予防事業」の「通いの場」の拡充とリンクさせて、その確保を図っている。

さらに本年4月から第1号事業(総合事業)の対象者について、「要支援」から「要介護」になっても、それまで受けていた総合事業の利用が継続できるように見直した。これによって要介護認定を受けても、市町村の総合事業である通所型サービス(第1号通所事業)を継続利用する人が増えることが予測される。

要介護1の認定を受けた人が、介護給付の通所介護を利用せず、通所型サービス(第1号通所事業)を利用し続けるということは、それが本人の希望の結果とはいっても、事実上要介護1の対象者の一部の人たちが、通所介護の介護給付除外を受けていることと同じと言える。

2024年の制度改正に向けて、このような準備が着々と進んでおり、市町村の通いの場が充足したと判断されれば、24年から要介護1と2の通所介護は市町村事業に移行させられていくのである。

勿論その際も経過措置期間はあるだろうし、現行のように通所介護事業所が市町村から通所型サービス(第1号通所事業)の委託を受けてサービスを継続することは可能だろう。しかし経過措置は最大で3年間だろうし、給付費単価は今よりずっと下げられることは間違いないところだ。

そうであればその時に、単価の安い市町村の委託偉業を受けながら経営を続けられるように、委託サービス利用者を今以上に数多く受け入れられるようにすることや、要介護3以上の方のサービスも充実を図って、事業が急に萎まないようにしなければならない。

顧客確保に困らないことに胡坐をかいて、経営努力を怠る先には荒野が待っている。利用者の急激な減少という荒波に呑まれ、一気に倒産という憂き目にあう通所介護事業所も少なくないだろう。

そうならないように今からしておくことは何だろう。まずは今通所介護に通っている人、これから新規に受け入れる人のハートをがっちりと掴んでおくことだ。

サービス利用者の中心層は、「団塊の世代」の人々に移っていることを自覚して、その人たちの特徴やニーズに沿ったサービス提供が必要だ。

団塊の世代の人たちは、日本の経済成長の中心にいた人たちであり、上下関係に厳しく、権利意識も強い人たちだ。しかもPCや携帯電話は当たり前に利用しているし、スマホやタブレットを使いこなしている人も少なくないという世代だ。

通所介護の評判もSNSで確認したり、ラインで情報交換することが当たり前になってくる。

顧客に対して、「タメ口」で接することを簡単に許してくれる世代ではないのである。

だからこそ、利用者が増えている今、しっかりと職員にサービスマナー意識を植え付けて、顧客の口コミで顧客が増えていくという流れをつくらねばならない。

サービスメニューも、スマホやタブレットを利用した新たな展開を図っていかねばならない。(参照:地域住民から選ばれる通所介護のサービスメニュー

近い将来には、通所介護の対象者が要介護3以上となることを見越して、重度の人たちを数多く受け入れられるように、職員の知識や技術も高めていかねばならない。

通所リハビリから通所介護への移行が促進されるという風も掴んでいく必要があり、それを見越して通所リハビリ事業所との連携も視野に入れておく必要がある。(参照:通所リハビリの新経営戦略

しなければならないことはたくさんあるが、まずは職員のサービスマナー意識を向上させて、接遇ができる事業所を創り、それを基盤に顧客に対するホスピタリティ意識を高めることである。

それは必ず団塊の世代の人々のハートをつかみ、地域での評判と結びつき、状況がどう変化しても顧客確保に困らず、事業経営に支障をきたさないことにつながっていくだろう。

逆に言えば、職員にサービスマナー意識を植え付けないままで、サービスメニューをいくら工夫し増やしたところで、それは底の浅い対策と言わざるを得ず、荒波の前には何の役にも立たないだろう。

まずは定期的なサービスマナー研修をしっかり実行することが大事だ。そこから始めよう。
追い風を掴め
どうかこの追い風をしっかりつかんで、明るい未来につなげてほしい。
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達人しかできない方法論は意味がない


仕事をするうえで、従業員がお客様に対して失礼がないように気を使うのは、至極当然なことである。そのために言葉遣いや、態度、服装などに気を付けうことも至極当然のことである。

ところが医療・福祉・介護業界では、そのことに疑問を持つ人が大勢いたりする。

あまり丁寧に接すると、よそよそしく思われるのではないかとか、他人行儀ではないかと思っている人が、そこかしこに存在する。

特に介護施設の職員の中には、施設とは利用者にとって暮らしの場であるのだから、家庭のような雰囲気が必要であり、あまり丁寧な対応は肩が凝るといいつつ、馴れ馴れしく無礼な態度に終始する職員も少なくない。

そのような人たちは、自分が介護という職業を通して生活の糧を得ている意味を解っていないとしか言えない。職業として介護業務に従事している責任を理解していない、プロ意識のない人たちである。

家庭的=家庭ではないのである。利用者がリラックスして、過ごすことのできる空間が家庭的なのである。そこは利用者の尊厳や権利がしっかり護られて、心地よく過ごすことができる場所を意味する。

家庭のような温かさを持った介護サービスとは、ぞんざいな言葉遣いで、馴れ馴れしく接する状態をいうのではない。家族がごく普通に家族に人間愛を抱いているように、他人である介護従事者が、愛情を持って温かく利用者に接することをいうのである。

しかしその愛情の寄せ方も、介護のプロとしての姿勢を基盤にするものでなければならない。利用者を可愛いと思うのが、愛情を寄せるという意味ではない。(参照:人間尊重の価値前提を学ぶことができる介護事業にしよう。

家族という遠慮のない関係だからこそ通用する、「タメ口」は、介護のプロとして利用者に温かく接する方法としては不適切極まりない言葉遣いでしかない。なぜなら私たちは、介護サービス利用者の家族にはなれないからだ。

利用者と介護従事者の関係性が、家族の関係性と同じになることはあり得ないのである。

だからこそ介護従事者は、家族とは一段違った立ち位置から利用者に接する態度が求められているのである。

その時に必要とされるのは、誰からも不快に思われない礼儀ある態度である。そうした礼儀のある態度で接してなおかつ、その態度がよそよそしいと思われるとしたら、それは礼儀ある態度を使いこなしておらず、ぎこちなさを前面に出してしまっているという意味でしかなく、それは介護のプロに徹して、正しいコミュニケーションが取れないという意味である。

それは介護従事者に最も必要とされるコミュニケーションスキルの欠落という重大な問題で、そういう人は介護の仕事に向かないので、さっさと別な職業を探した方がよいのだ。

TPOに合わせた態度や言葉遣いを取ることができるとうそぶく輩も信用ならない。それは利用者の置かれた状況やその気持ちを常に正しく察することができるという意味になるが、人間にそのような能力はない。相手の心を読めない限り、それは神業の領域だ。

そんなありもしない能力を求めるよりも、プロ意識をしっかりと持って、温かく接するためのマナー意識を持つことの方がよほど簡単である。利用者に対し礼儀を持って接してなおかつ、よそよそしさを感じさせないプロ技術を得ることに務める方が、より現実的方法なのである。

このことを理解できない輩に、介護の仕事の使命や真髄なんて、一生見つけられるわけがないのである。
大切な人を護る介護
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癒せない心の痛手を与えることがない介護


昨日発出されたQ&A(Vol.7)は読んで笑うしかない。

問1の経過措置を運営規定にどう定めるかなど、過去においても行われてきたごくごく当たり前のことを告知しているに過ぎないし、問2の9月までの上乗せ分の請求方法に至っては、『「令和3年9月30日までの上乗せ分」の計算方法について』を読めばわかることで、現場ではすべて解決済みの今更必要のない解釈である。

この時期にあえて出す必要もない2問のみの疑義解釈通知をあえて発出した意味は、クラスター感染で事務が滞っている批判をかわすためであろうか・・・。お手盛りのQ&Aを出してお茶を濁しているに過ぎないことは明らかだ。

それにしても通所サービスが求める入浴介助加算兇竜慎漸鮗瓩浪浸になるのか・・・。浴室要件など微妙な対応をしている事業者は、とりあえず4月は単位の低い気了残蠅砲箸匹瓩討いた方が良いということになるかもしれない・・・。自粛破りの宴会の影響は、思った以上に長く尾を引くことになったものだ。恥ずべき厚生労働行政と言ってよいのではないだろうか・・・。

しかし人の振り見て我が振り直せと言う諺もあるので、介護事業者は監督官庁のそのような恥ずかしい姿を笑っていないで、自らの襟を正し、利用者に対して恥ずかしくないサービス提供に心がけたいものだ。

特に新人教育真っ最中の今だからこそ、介護サービスの品質を高め、デリカシーに欠ける職員の言動に利用者が傷つくことがないように、介護事業所の職員すべてにサービスマナー意識を植え付ける取り組みが欠かせない。

作詞家の故・阿久悠さんが書き、沢田研二さんが歌った、「時の過ぎゆくままに」には、「体の傷なら なおせるけれど.、心の痛手は 癒せはしない」という一節があるが、対人援助に携わる私たちは、私たちが手を差し伸べている利用者の方々が、私たちの言動で癒すことのできない心の傷を負わないように、常に注意を払う必要があるのだ。

志の高い事業者は、そのことに積極的に取り組んでいる。

先週金曜日の午後も、大阪の介護事業者の職場内研修として、「サービスマナー講演」をオンラインを通じて行った。
サービスマナー講演
この事業者は、もともとサービスマナー意識の高い事業者であると言ってよいが、新年度のスタートから半月を経たこの時期に、いよいよ本格的なOJTに取り掛かることもあり、その時に改めて介護のプロとして、利用者にサービスマナーを忘れない対応を行うことの重要性を認識してもらおうということだろうと思う。それは極めて重要なことである。

横柄な態度、無礼な言葉遣いは、しばしば人権侵害につながる問題を引き起こしている。しかしその中には利用者への態度を丁寧にすることを、「利用者によそよそしさを感じさせる」・「家庭的ではない」という理由で否定してしまう人がいる。

しかし私たちは家族ではないし、介護サービスはインフォーマル支援ではないのである。介護という行為で生活の糧を得ているプロフェッショナルの仕事として、丁寧な言葉や態度で、なおかつ親しみを持たれるサービス提供が求められていることを忘れてはならない。

言葉や態度を崩して接することがフレンドリーな態度だと感違いしている人は、しばしばデリカシーに欠ける無礼な態度で、利用者の心を傷つけてしまうことがある。悪気はなくても心に痛手を与えたとき、「そんなつもりはなかった」という言い訳は、なんの免罪符にもならない。

相手によって、相手の置かれた状況に応じて言葉を使い分けているという人がいるが、利用者の置かれた状況を常に正しく把握できるという神業の持ち主は果たしているのだろうか?相手の置かれた状況に応じて言葉遣いを変えられる人は、相手の気持ちが常にわかる神のような能力を持っているとでもいうのか?

しかしマナーがある丁寧な言葉は、使い分ける必要がないのである。そして丁寧な言葉遣いで利用者に接することは誰しもが、やろうと思えばできることなのだ。

相手から誤解されない対応の基盤となるのが、「サービスマナー」なのだということをしっかり自覚してほしい。

なおサービスマナーについては、来月札幌コンベンションセンターで無料講演を行う予定がある。ブティックス(株) 主催のCareTEX札幌というセミナーの中で、5月19日(水)14時から15時の予定で、「介護事業の明暗を分けるサービスマナー 〜介護業界にはびこる誤解とリスク〜」をテーマに60分話させていただく予定だ。誰でも無料参加できるが、事前申し込みが必要なので、文字に張り付いたリンク先からお申込みいただきたい。

そして今日の記事の締めとして、すべての介護事業関係者に送りたい言葉がある。その言葉とは・・・。

どうぞ、よそよそしさを恐れるより、無礼で馴れ馴れしい対応で利用者の尊厳や誇りを奪い、心を殺してしまうことを恐れる人でいてください。
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新入社員に見せられるものは矜持か恥か


早いもので今日で3月も終わりである。介護事業者にとってこの日は年度替わりの最終日で、明日は新年度初日を迎えるとともに、それは新運営基準と新報酬適用の初日ともなる。

そして何より重要となる点は、新年度に入る明日は、多くの介護事業者で新しく入職する職員が初出勤となり、各地で入社式が行われる日でもあるということだ。

初仕事の日を迎える新人の中には、社会人として初めてのスタートラインに立つ人も居れば、他の職業から転職してきた人も居るだろう。正式入社の前に実習と称して既に実務に入っている人や、全く初めて新たな職場で実務に就く人も居るのかもしれない。

しかし区切りは大切で、時間と空間・心と体の区切りという意味で、新年度初日に厳粛な入社式を行うということは大事なことではないかと思う。

そのとき、希望や不安が入り混じった思いを抱える新入職員に何を伝えられるかで、その職場の将来が左右されてくるのだということを、介護事業経営者や管理者・管理職は自覚してほしい。

希望を使命感と誇りにつなげ、不安を夢のある目標に変えるためには何が必要なのかを考えてほしい。

当該事業者職員としての規律ある姿勢が、職場の中では求められることだけではなく、対人援助という職業は誰かの暮らしに深く介入する仕事あるからこそ、そこでは利用者の尊厳を護る配慮が求められることを入社式ではしっかり伝えてほしい。経営者や管理職の思いが伝わる入社式にしてほしい。

そして新人を将来の人財として育てるためには何が必要かを真剣に考えて、そのためのプログラムを構築してほしい。

就業初日から、先輩職員に金魚の糞のようについて回らせ、先輩の行ってきた仕事の手順だけを覚えさせような行為をOJTと勘違いして行わせるようなことがないようにしてほしい。そうした方法では正しい介護技術は伝わらないのである。

就業規則や職場の様々なルール、年金や保険といったものの手続きをレクチャーすることも必要だろうが、介護に必要な基礎知識や基礎技術は、まず座学で伝えなければならない。そうした基礎知識をレクチャーする期間をきちんと設けてほしい。そこで見聞きした方法を実践の場で、計画的に学ぶのがOJTである。座学による耳学問を身に着けて、その知識を基礎として実務の場で耳学問を試すのがOJTである。正しい知識や技術は、「見て覚えろ」では伝わらないことを理解しなければならない。

そして介護事業者における様々な実務に入る前に、正しい接客・接遇方法を理解させることを忘れないでほしい。介護事業という職業を通して人を幸せにする前に、人を不幸にしない方法論を理解させたうえで、新入職員に利用者対応させるようにしてほしい。

これを重要視する事業者と、おざなりにする事業者では貴重な人材が張り付き、定着する割合に大きな違いが出てくる。介護の職業における使命や誇りを伝えることなく、接客の仕方も伝えぬまま、先輩のしぐさを見て覚えさせる職場に良い人材が集まったり、定着したりするわけがないのだ。

何より将来、「人財」となり得るスキルの持ち主は、利用者対応が機械的で流れ作業のようになり、乱暴でマナーの欠片もない状態にストレスを感じて、そこから逃げ出してしまうのである。そのことを経営危機であると自覚する必要がある。

新入職員は最初、右も左もわからずに、先輩の指導についていくだけで精いっぱいだろう。しかしそこでしっかりその職場や職員を見て評価しているのだ。介護ってこんな程度の仕事をしておればよい職業なんだと思ってしまう新人に、将来にわたってよい仕事ができるわけがないのである。

介護の職業は、こんなに素晴らしいエピソードを生み出すことができる職業なのだと知ることで、親友職員はスキルアップの動機づけを持つことができ、学ぶことが面白いと感じ取れるのだ。

ある意味、新入職員が入ってくる時期とは、介護事業者の質が試されている時期でもある。

介護事業の矜持を伝えられるか、恥の文化しか伝えられないのかで、その質は明らかになろうというものだ。

利用者に接する際に、よそよそしくなることを恐れ、馴れ馴れしい失礼な態度が求められている対応方法だと勘違いしている事業者は、恥の文化しか伝えられない事業者だ。

先輩職員の利用者対応が、「タメ口対応」で、それが家庭的で親しみやすい対応であると勘違いしている事業者では、不適切で乱暴な態度さえ当たり前になってくる。それも恥の文化である。

そうした恥しか新人に伝えられない事業者は、消えてなくなってよい事業者と言ってよいだろう。
人材を人財に変える育成
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太陽がいっぱい


介護報酬に今年9月まで上乗せされる感染対策などの乗算対象費用について、昨日の更新記事で国の通知に矛盾があり、どの費用が対象なのかは不明なままであると指摘したが、そのブログ記事を見たためではないと思うが、夕方になって突然、「令和3年9月30日までの上乗せ分の算定対象となる報酬について」という通知文が発出された。

それによれば、指定居宅サービス介護給付費単位数の算定構造の訪問介護費では、『令和3年9月30日までの間は、訪問介護費のイからハまで及び「身体介護に引き続き生活援助を行った場合」についてと書かれている部分が言葉足らずで、昨日発出の通知では乗算対象となる費用については、次のようにはっきりと示された。
____________________________________________
(※)基本部分(「イ 身体介護」〜「ハ 通院等乗降介助」)及び以下の加減算に係る合成サービスコード
 ・身体介護に引き続き生活援助を行った場合
 ・2人の訪問介護員等による場合
 ・夜間若しくは早朝の場合又は深夜の場合
 ・特定事業所加算機銑検

____________________________________________
よって『令和 3 年 4 月報酬改定における介護給付費の様式記載例のパターン』の記載例1の計算方法になるということがはっきりした。

これで疑問は解決したといえる。請求担当者の方は、昨日発出された通知の『サービス種類別「令和3年9月30日までの上乗せ分」の算定にあたり合計するサービスコード』を確認して、乗算する費用を間違いなく計算してほしい。

さてところで僕は、昨日登別を経って沖縄に1年半ぶりにやってきた。

琉球介護コミュニティ協会という団体の理事を務めていたこともあり、ここ数年、毎年沖縄での講演を行う機会をきただいていたが、その務めを終えた後も、その縁でつながりができた、合同会社SYMケアサポートの職員研修での講演を行うためである。

沖縄の講演は、昨年も8月に石垣島で予定が入っていたが、コロナ禍でその講演が中止となり、昨年中は一度も沖縄に行く機会がなく残念だった。

しかしコロナ感染も落ち着いてきた今、やっと沖縄に来ることができた。最高気温がやっと5度に達するかどうかという登別と比べて、昨日の沖縄は26度の気温。コートを着ないでやってきたが、スーツの上着も着ていられないほど温かかった。沖縄は太陽がいっぱいだ。

昨日はデイサービスセンターSYM煌きらりさんで職員研修を行った。
沖縄SYM職員研修会
沖縄SYM職員研修会
午後6時から9時までの時間に、平日の仕事を終えた職員の方のうち、夜勤者を除く方々が集まってくれる講演だから、その時間を無駄にしないように業務に生かすことができる実務論を語ることに努めた。
沖縄SYM職員研修会
介護報酬改定の講演では、LIFEとは何か、それに対する新しい介護事業者の対応として何が求められているのかということについても説明させていただいた。

コロナ禍が完全に終息していない中で、オンラインではなく直接職員に語り掛ける研修会を開いた理由は、「サービスマナーについては、直接masaさんから職員に語り掛け、その空気感も職員に感じてほしかったからである」とSYMの前泊代表が語っていたが、その期待に応えることが出来たであろうか・・・。

介護事業におけて、サービスマナー意識をもって利用者に接することは、介護事業経営者のためではなく、介護という職業にやりがいと使命感を持って働く人のためにいかに大事になるのか、そのことが自分の仕事に対するモチベーションの維持につながるだけではなく、待遇改善にもつながり、介護サービス利用者の尊厳と暮らしの質を護ることにつながることを理解していただければ幸いである。

講演後は懇親会にも参加したが、そこで食べたものはmasaの血と骨と肉、『ミニ春巻きを身に貼るマキ』を参照願いたい。グルメ人気ブログランキングの文字リンクもプチっとクリックいただけるとありがたい。

今日、この記事は那覇空港のJALラウンジで更新しており、これから北海道に向けて飛び立つ予定だ。

24時間に満たない旅だったが、太陽がいっぱいの沖縄はとても楽しく心地よかった。次は夏に再訪したいものだ。沖縄の皆さん、また愛ましょう。

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よそよそしさより馴れ馴れしさを恐れる人になってください


まず最初に読者の皆さんにお詫びとお知らせです。

昨日の記事「9月30日までの上乗せ請求方法が明示されました」で、本年9月までの感染対策費等の報酬上乗せ分について、介護報酬の算定構造のイメージの基本部分に並立されている加算について乗算対象であると解説しましたが、それはどうやら間違った考え方のようです。訂正してアップしていますので、ご確認ください。

さて本日の本題に移ります。

介護従事者が利用者に対して丁寧語を使って会話すると、「よそよそしい」と感じられるという人がいます。

しかしそれは間違っています。正しい丁寧語を使いこなせば誠意とまごころは伝わり、よそよそしさは排除できるのです。日本語のボキャブラリー(語彙)は世界一豊富なのですから、丁寧な言葉でも親しみやすさが伝わる言葉は数多く存在するのです。

現に僕は30年以上、お客様である利用者に丁寧語以外で会話したことはありません。だからと言って僕が利用者から親しまれていないという事実はありません。丁寧語でも冗談を言い合うことは出来ますし、くだけた話題を丁寧な言葉で話すこともできるのです。それが対人援助のコミュニケーションスキルではないでしょうか。

だからこそ対人援助に携わる人であれば、どうぞ高いコミュニケーションスキルを得るように努力してください。

熊本県のある特養では、職員の方々が利用者の方々と目線を合わせて、「よかですか?」と話しかけていました。方言にも丁寧語があって、意識が高い施設の職員はごく自然に方言でも丁寧語を使っているのだということがわかりました。僕の目にはそれはとても素敵な光景に映りました。対人援助のプロとしての凛とした姿勢に思えました。

対人援助という仕事に従事する人に是非理解してほしいことがあります。それは、よそよそしさを恐れるより、タメ口の馴れ馴れしさを恐れる人になってほしいということです。

よそよそしく思われたり、堅苦しく思われたりしないつもりで使う、「タメ口」によって、心が傷つけられている人が数多くいるのです。

介護を受けるということは、誰かに自分の身を委ねないと生きていくのに不便が生ずるという意味なのです。そういう人たちにとって介護をしてくれる人は、ある意味命綱なのです。その命綱が切れないよに、多少の不満があっても口にできない人が数多くいるのです。

介護を受ける身になったことに引け目を感じている人も居ます。他者に訴えることができない劣等感を持った人は、他者の感じの悪い対応に心を痛めても、そのことをおいそれと口にはできないのです。そういう人たちは鬱屈した感情を内部にため込んで、哀しみ、苦しみ、いつか壊れてしまうかもしれません。

自分より年齢が若い人が、自分にタメ口で話しかけるのは失礼だと感ずる高齢者はまだたくさん居られます。そういう人たちが黙して鬱屈を内部にため込まなくてよい介護を目指すべきではないでしょうか。

誰に対しても使うことができる丁寧な言葉で、私たちの真心を伝えましょう。介護支援を必要とする人足りに対して、私たちが美しい日本語を使いこなして、快い気持ちになってもらいましょう。

私たちは素人が介護に携わっているのではなく、介護の職業で生活の糧を得ているプロだということを忘れないでほしいと思います。家族と同じように利用者を愛おしく思ったとしても、家族と同じ存在ではないのです。家族という間柄だからこそ家族同士では使って許される言葉遣いがあるのです。それを真似する必要はないし、真似してはならないのです。対人援助のプロとしての正しい態度や言葉遣いに終始できるスキルこそ求められているのです。

そのことを理解できない人、そうした対応に終始できない人は、対人援助の職業には向いていないと思います。

そういう人は、どうぞ誰かを知らぬ間に傷つけてしまわないうちに、他の職業をお探しになった方が良いと思います。・・・そんな人が介護業界から一日も早く退場することが、世のため人のためになると思います。
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辛抱の時期にも限界があります


自分が縁あって採用された場所で、長く働き続けることは大事なことである。

石の上にも3年というが、難しいことであってもコツコツと努力を重ねれば、いつか物事を成し遂げられるのが人間なのだから、不都合なことから逃げ出さずに、一定期間頑張ってその場所で働き続けることには意味がある。「今いる場所で咲きなさい」とはそういう意味を込めた言葉だ。

しかし物には限度というものがある。人の暮らしを支援すべき対人援助の場で、人の心を傷つける行為や、そうした行為につながる規律の乱れを正そうともせず、不適切な対応に気づくこともなく、「そんなつもりはなかった」と言いながらたくさんの人を傷つけている場所に、我慢していつまでとどまっていたら良いというのだろう。

その状態を変えられない自分自身のスキルを問題視せよという人がいたりするが、経営者や管理職が問題に目や耳をふさいでいる場所で、無規律で横柄な態度のベテラン職員がはびこる場の環境を、数人の職員が反旗を翻したとしても変えられるわけがないのだ。

だからこそ一定期間同じ場所で頑張ってもなにも良くならないとか、流れ作業のように利用者に対応して1日の業務がこなせるだけで良いという風潮が変わらないような場所からは、一旦退場して新しいステージに飛び出した方が良いと思う。

こことは別のブログ・masaの徒然草に、「自分と未来を変えることができる転職」という記事を書いたのは、色々な場所で高い志を折られたり、つぶされたりするたくさんの人を見てきた経験があるからだ。

介護の仕事を職業にして生活の糧を得ている以上、介護を利用する人はお客様であるにもかかわらず、お客様に対して家族しか許されないぞんざいな態度で対応することが家庭的な対応だとか、親しみやすい態度だと勘違いしている人たちによって、介護サービスには深い闇が生まれている。

丁寧語を使って会話すると、「よそよそしい」と感じられるなんて嘘っぱちだ。正しい丁寧語を使いこなせば誠意とまごころは伝わり、よそよそしさは排除できる。日本語の語彙は世界一なのだ。よそよそしさを恐れるより、タメ口の馴れ馴れしさを恐れろと言いたい。

従業員の心無い言葉や投げやりな対応に心を傷つけられ、涙を流している利用者の姿は、そうした場所では、「ないもの」として無視されてしまう。

介護事業に従事している人の中には、「利用者に丁寧語を使うことに気恥ずかしさを感じる」という人がいたりするが、そういう感覚を持つことの方が恥ずかしい。介護のプロに徹していないという意味であるし、お客様に丁寧に接するのが恥ずかしいのであれば、人と接する仕事には向かないという意味だ。

利用者に対するマナーを教育することを、「押し付け」と考える人も居たりする。職場のルールを押し付けと感じて護る必要がないと考えるなら、それは従業員として失格という意味だ。そもそもどんな職場にもルールは存在し、それを徹底遵守する労務管理はあって当然だ。それを理解できない人は社会人として未熟すぎるとしか言いようがない。

経営者や管理職は、従業員の心無い対応で利用者が哀しんでいたり、不平不満を持っているのがわかっていても、そうした不適切な対応をとる従業員に注意して辞められては困ると考え、数合わせだけのために職場の環境を良くする努力を怠っていたりする。

自分のスキルアップを図りたいと考えている人は、そういう職場からは一日も早く飛び出した方が良い。そこにも利用者がいるのに放り出してよいのかと悩む人も居るが、長期的に見ればそういう場所から有能な職員がいなくなって、数合わせの不適切で流れ作業的対応しかできない介護事業者からは、顧客も貼りつかなくなり経営ができなくなる方が世のため人のためである。

そもそも不適切な対応を感じ取ってるのに、自分の目や耳をふさいで我慢しながら仕事を続けていると、必ず精神の健康は失われてしまうのである。自分の心を殺し、心を病むまでそんな場所で働き続ける必要は全くないのである。

どうかそんな時期を見失しなわないでほしい。志やスキルの高い人が、その能力を最大限に発揮できる職場環境を創り出している事業者も必ず存在する。お客様に対するサービスマナーに徹して、ごく自然に従業員の心に、利用者の方々に対するホスピタリティ精神が生まれている職場も少なくない。

そんな職場であなたのスキルを活かしてほしいと思う。
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自分を変えて未来が変えられる新規事業所


ちょうど1週間前の月曜日、僕は高知市で3月に新規開業する小規模多機能居宅介護事業所、「ケセラ介良けせらけら」さんのオープン前の事業所内で、オープニングスタッフとなる職員の皆さんの研修講師を1日務めていた。その日の昼休みには、「出だしが肝心になる新設事業所」という短い記事を書いてそのことを紹介している。

新規事業所の名称である「ケセラ介良けせらけら」の由来は、同事業所が高知市の介良(けら)地域に立地するからであり、「ケセラセラ(物事は勝手にうまい具合に進むものだから、成り行きに任せてしまってなんとなるさ、気をもんでも仕方ない、という意味合いがある)」に掛けた名称である。

当日研修を受講したのは、小規模多機能のスタッフとなる人たちだから数は多くはない。現在までオープンスタッフとして雇用されているのは十数名である。それらの人がオープン初日から、利用者の皆様に対してきちんとマナーを持って接し、根拠に基づいた正しい介護を行うことを目的に、僕が北海道から呼ばれて1日7時間もの研修講師を務めたものである。

研修を受けたスタッフは、母体である福の種合同会社の通所介護事業所に務めていた人や、他の事業者から転職してきた人、全く今まで介護経験がない人など前歴や経験は様々であった。

それらの人が一斉に3月からを合わせて、新規事業所をオープンさせるために、何が必要かということを考えて知恵を絞って研修講師を務めた。

スタッフの中の介護職の経験者の方の中には、今まで利用者に、「タメ口」で接するのが当たり前であると思って仕事を続けてきた人もいるし、根拠もなく水分補給を1日1500mlも強要する竹内理論を信じていた人もいる。そのように自らの経験を唯一の頼りとしてきた人に発想転換をしてもらう必要があった。

それらの人が一旦リセットして、ゼロから新しい知識を得て、その知識に基づいて経営者が目指す高品質で、お客様にとって心地よいサービスを創ることができるかが問題となるのである。

その為に午前中3時間は、根拠に基づいた正しい介護実践の方法をかいつまんでレクチャーするために、「介護の誇り〜職員のやる気を引き出す実践論」というテーマでお話しした。そこでは職員が立ったまま食事介助することは何故駄目なのか、竹内理論の間違いとは何なのかということ等を、詳しくわかりやすく解説したうえで、そのような介護方法論とは異なる、正しい介護実践の方法論を具体的に伝えた。

そこで経験のある職員は、今までの経験の中には役に立たないものもあるということを実感できたと思う。

そのうえで午後からサービスマナーがなぜ求められ、それは具体的にどういう対応方法なのかを4時間にわたって説明した。

午前中の講義で、間違った考え方を捨て去れねばならないこと気づいた人は、自分たちのやるべきことが何なのかがわかりつつある中で、そこにサービスマナー精神を込めることで、真のホスピタリティ精神が生まれ、それが顧客から選択される介護事業者につながること理解してもらったと思う。

しかしそれは介護事業経営者のために実践することではなく、顧客から選ばれて経営が続けられる事業者で、自分自身が長く働くことができ、そこで相応の対価を得ることができることになるのだということも理解していただけたと思う。

そのことが同時に顧客のためにもなることであり、毎日丁寧に対応できる従業員の態度に、顧客が満足してくれる笑顔によって、従業員のモチベーションもさらに上がり、その姿を求めてさらに顧客も、マナーの良い場所で働きたいと思っている人も、そこに張り付いてくるという好循環が生まれるのだ。

現に僕が過去に関わった事業所では、(募集もしていないのに)働きたいと応募してくる介護職や、職員の態度が素晴らしいという口コミを聴いた顧客が続々と集まってくるという現象も生まれている。

そういう事業所を自分たちの力で創ることができる新規事業者はうらやましいと思う。だからこそ「ケセラ介良」のオープンスタッフは、自分が今までどのように介護業務を行ってきたかを別にして、それをすべてリセットし、少なくとも顧客に対する言葉遣いだけは、「丁寧語」を崩さずに接しようと一人一人のスタッフが心に誓ってほしいと思う。いやきっとそうなっていると信じている。それは僕との約束でもあるからだ。その態度を実践できないスタッフについては、管理職等がその場で随時注意を促して修正していくというコンセンサスが得られたことと思う。

全職員がオープンスタッフとして一斉にスタートを切る新規事業所では、既存施設の中で、「タメ口」を直せない先輩職員がたくさんいる中で改革を行うより、ずっと経営者の理念は浸透しやすいのだから、ぜひ結果を出してほしいと思う。

ちなみに福の種さんは、通所介護もリハ専門職の配置が充実していて、今回の小規模多機能事業所も、看護小多機ではないのにセラピストも配置し、リハビリテーションの充実に努めている事業所である。

その為、現在でもセラピスト・看護職員・介護職員は引き続き募集中だということである。それに加えて福の種合同会社全体の経営に携わることができる、管理職候補のスタッフも募集しているそうだ。

高知県外からIターンで就職していただける場合は、最初の2年間は宿舎を用意してくれるとのことだ。木村社長より、「素晴らしい自然と海の幸、山の幸、ケセラ介良が待っています!!」というメッセージも届いている。

僕が今後もお付き合いを続けていく介護事業所でもあるので、高知市内で働きたいと思う能ある鷹は、是非応募してみてはいかがだろう。新しい環境で、志のある素敵なスタッフに囲まれて自分と未来を変えてみたいと思う方は、木村社長(088-821-8996 ✉ momotaro0502@gmail.com)まで直接連絡してほしいそうである。

スタッフの皆さん、どうぞ立派な事業所を目指す前に、感じの良い介護事業所を目指してください。
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出だしが肝心になる新設事業所


新年早々の1月17日に、かつて僕を講師として高知に招いてくれた福の種合同会社の木村社長からメールが送られてきた。

早速メールを開くと、「2月6日に久万高原町で講演を行うのをHPで知ったので、是非その際に高知まで足を延ばして、弊社の新規事業所のオープンスタッフ研修もお願いしたい」という内容だった。

福の種合同会社は、高知市内にリハビリ専門のデイサービス「アルコデイトレセンター」や、それらの事業所に併設して経営する「ふくのたね保育園」などの事業を展開されているが、この3月から新たに小規模多機能居宅介護 ケセラ介良(けせらけら)をオープンさせる予定だという。(※高知市の介良:けらという地域にオープンする事業所のために、このネーミングにしたそうである。)

そのオープニングスタッフに、オープン当初からサービスマナーを護った利用者対応ができるように、教育係として僕にお声をかけていただいたわけで、責任重大だ。

昨日の日曜日は、久万高原から高知市に移動した足で、新規オープンスタッフさんだけではなく、近隣の事業所さんにも向けて介護報酬改定の要点についての講演を3時間半の時間で行ったが、今日はいよいよオープニングスタッフの教育本番である。

朝9時という早い時間から夕方5時までの長時間講演。午前3時間のあと休憩1時間をはさみ、午後からは4時間講演だ。

ということで今、その休憩の合間に記事更新している。午前中は、「介護の誇り〜職員のやる気を引き出す実践論」というテーマで、根拠に基づいた正しい介護実践法をレクチャーした。

立ったままで食事介助することがなぜダメなのかということや、高齢者に対し一律に1500ml/日という大量の水分補給がいかに生命の危険を招いているかをはじめとして、介護の場で当たり前のように行われている間違った方法論が、いかに利用者の心身を悪化させているか、事故や苦痛につながっているかを理解していただいたので、午後からは4時間みっちりマナー教育である。

このブログで何度も書いているように、サービスマナーは意識を変えて、意識を高めて、マナーのありようを替えようとしても無理で、職場のルールとして賞罰を伴って、厳格に実施を促す必要があるものだ。

今回、経営者の肝いりでそれを行い、職員に協力にその実践を推し進めるのだから、期待が高まる。

一旦マナーが身に着いた職場では、ことさらマナー教育を行わなくとも、ごく自然に先輩職員から後輩に日常のマナー教育がOJTの中で行われ、「利用者にタメ口なんで信じられない」とい口にする若者を生み出している。(参照:職場全体でサービスマナー向上に取り組んだ成果 ・ マナー意識が浸透する事業所と浸透しない事業所の違い

きっと数年後には、ケセラ介良(けせらけら)の職員の皆様が、高知市のサービスマナー実践の最高峰に立って。他の事業者の前を走る事業所になるように、僕もこれから長くかかわりを持ちたいと思う。
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子供に返っている認知症の人には子供のように対応すべきなのか?


認知症の人の中には、自分が年を取ったという記憶をなくしてしまっている人がいる。

そういう人は鏡に映った自分の年老いた姿を見ても、それが自分だとは認識できずに、鏡に映った自分を見てそこに知らない誰かがいると思い込む。そして鏡に向かって、「お前は誰だ」とか、「人の家になぜ勝手に入ってきてるんだ」と怒ったり攻撃的になったりする人も多い。

当然その姿は鏡に映っているのだから、目の前にいる自分の知らない誰かが、自分を攻撃しようとしていると思って、鏡にものをぶつけて壊してしまう人もいる。こうした事例は決して少なくなく、僕は過去にそういう人の住む家の鏡や、グループホームの鏡を幕で覆って、必要な時以外鏡を使わないようにして、こうした行動・心理症状を防いだ経験を数多く持っている。

どちらにしても、年を取ったという記憶をすっぽりと失ってしまって、実年齢より若いと思い込んでいる認知症の人はたくさん居られるのは事実だ。

その中には子供の頃に戻っているかのような言動をとる人がいる。いわゆる子供返り・幼児化という現象である。

そのような症状を呈する人に対して、介護従事者はどのように接すべきだろうか。相手が子供に返っており、自分は小さな子供だと思っているのだから、介護支援の場でも、介護従事者がその気持ちを尊重して、子供に相対するように接するべきなのだろうか・・・。果たしてそれは、受容というべき態度なのだろうか。

僕はそうは思わない。

そんな考え方は間違っているし、それは人の心を受容する態度ではなく、相手の状態を深く理解しないまま、自分の狭い価値観や低い見識によって思い込んだ、間違った価値観による不適切な態度だと思う。

以前にも認知症の記憶について何度かこのブログに書いているが、「感情の記憶は認知症の人にも残ります」でも指摘しているように、認知症の人であっても、かなり晩期まで失われない記憶があり、何かの拍子にその記憶がよみがえってきたりする。特に感情の記憶や手続き記憶は残っているのである。

子供返りしている認知症の人であっても、子供そのものになっているわけではなく、自分が生きてきた記憶の中の子供のイメージに返ってしまっているだけであり、そのイメージの中には、自分が大人になった後に、子供に対して抱いた感情も大きく左右しているのである。

そもそも子供返りしている人に対しても、きちんとした丁寧な言葉かけをして問題が生ずるわけではない。幼児言葉で話しかけないと不穏になることなどほとんどあり得ないことだ。

先日書いた、「丁寧語は使い分ける必要がない」でも指摘した通り、節度ある丁寧な言葉遣いは、相手や場所を選ばずに使うことができ言葉であり、そうした言葉遣いをはじめとした、マナーに徹した対応を行うことによって、認知症の人の行動・心理症状は改善するのである。

今では幼児・児童教育の現場でも、教育者が命令調の言葉や幼児言葉を使わずに、正しい丁寧な日本語で幼児や児童に接しようという考え方が徐々に浸透してきている今日、幼児そのものではなく、大人であり、人生の先輩である高齢者に向かいあう介護サービスの場で、専門職と言われる介護従事者が、「幼児に話しかけるような言葉遣い」しかできないのは、介護の貧困さを表すものでしかない。

大人に向かって幼児に話しかけるような言葉遣いしかできない介護従事者のその低能ぶりは、介護業界の恥の象徴でしかない。

介護を必要とする認知症の人の背中には、その人の歩んできた人生が背負われているのだ。その背中を見つめて愛おしく思っている家族も存在するのだ。

そうした方々すべてが、私たちの介護支援を受けてよかったと思うことができる介護サービスでなければならない。

自分の親が、認知症になって子供返りしているかのような言動をとるからと言って、日常支援に従事する介護職員までが、自分の親をまるで子供であるかのように扱うと言って泣いている家族が何千人・何万人いると思っているのか・・・。

そうした恥ずべき対応をなくしていかねば、介護の仕事は誰にでもできる仕事と思われ続け、時に必要悪なんて罵声を受けたりすることがなくならないのだ。

もっと誇り高い仕事を目指してほしい。もっと人を人として敬い、愛おしく思ってほしい。

だからこそもっと勉強してほしい。無知は罪なのだ。

認知症の研修の必要性が高まっているが、講師もきちんと選ぶべきだ。認知症の人に対する本物の介護実務論を語ることができる人でなければ、研修を受けても何も変わらないのである。

そういう意味では今回の介護報酬改定・基準改正の中で、法定資格のない介護職員に義務付けられた認知症介護基礎研修の受講義務も、今の内容のままである限り、介護の質を引き上げる効果にはつながらないと指摘しておきたい。
無題
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丁寧語は使い分ける必要がない


仕事柄、全国各地を飛び回って講演を行なっているので、そこで初対面の人に相対する機会も多い。

そうした初対面の方々に、好印象を持っていただくようにするためには、挨拶や笑顔や言葉遣いは大切にしなければならないものだと思っている。

講演を主催してくださる方は、僕にとって雇用主にも等しい方々なので、少しでも失礼があってはならない。また講演を聴きに来てくださる方がいるからこそ講師業は成り立つので、受講者の皆様もお客様そのものであろうと思う。だから少しでも嫌な思いをさせてはならないと思う。

そのため僕は、様々な場所で出会う人たちの職業や地位や年齢に関係なく、出会った方々に話しかけたり会話を行う際には、必ず丁寧語を使っている。それはことさら意識してそうしているのではなく、僕の中で当たり前のこととして、ごく自然にそうなっているわけである。

ごくたまに、僕より年下の人が初対面の僕に対して、タメ口で話しかけてくることがあるが、それはその人の「人となり」なんだと思って気にしないようにしている。ことさらそのことを注意することはない。なぜならその人は僕にとって仕事上の部下でもないし、近しい人間関係があるわけでもないのだから、いうだけ無駄であると思うからだ。関係性を継続する必要のない人に、いちいち注意したり小言を言っているほど暇ではない。

だがそのような人から、「あなたもタメ口でいいよ。きっと私の方が年下だし。」と言われた場合(過去に実際にあったことだが)、その時は一言意見する。「あなたが丁寧語で話せば解決する問題ではないですか。」って。・・・きっと嫌な奴に思われただろう。

ただそうして出会った人とつながりを持ち、長く交流していくうちに、友人ともいえる関係となって打ち解け合い、親しい関係性が生まれる中で、ごく自然に言葉を崩して会話するのが自然になることもある。それは双方の関係性のなせる業だから、当然それで良いと思っている。

しかし介護事業の中で、利用者に対してタメ口で話しかけることを、「関係性ができているから」と言い訳するのは少し違うと思う。そこで培われた関係性とは、対人援助の中でサービス提供者とサービスを受ける方という関係性であり、サービス提供者がそれを職業として金銭対価を得ている以上、相手はお客様である。

そこにおける関係性とは、顧客とサービス提供者という関係性からは決して外れることができないものであり、家族や友人関係とは根本的に異なるのだから、タメ口を使う理由を関係性に求めること自体が間違っているのである。

お客様に対しては、丁寧語で接するのが当たり前である。保健・医療・福祉サービス以外の職業では、そのことは教育するまでもない常識であり、顧客にタメ口を使った瞬間に、職場に居れなくなることの方が常識なのだ。

しかし介護業界には、このごく当たり前のことを理解できない知能レベルが低い従業員が数多く存在している。介護人材不足は、低能で接客意識を持てない人罪(じんざい)をはびこらせているのだ。

そうした輩は、利用の家族に対しては丁寧語で接しているにもかかわらず、同じその口で、介護サービス利用者にタメ口で接したりする。中には認知症の人にだけタメ口で接する人間もいたりする。そのことを指摘すると、相手の置かれた状況や気持ちに沿って、「言葉を使い分けている」と屁理屈をこねる輩も多い。

しかし利用者の置かれた状況を常に正しく把握できるという神業の持ち主はいるのだろうか?言葉を人によって変えている人は、相手の気持ちが常にわかる神のような能力を持っているとでもいうのだろうか?

残念なが僕はそのような神業を持つことは出来ないし、僕が総合施設長を務めていた特養の部下たちも、そのような能力を持つことができるとは信じることは出来なかった。だからこそサービスマナー意識を持ち、常にお客様に失礼のない態度で接し、丁寧語を日常的に使いこなすことができるように教育を行ってきた。

そもそも態度や言葉遣いを無理に使い分けると、「差別している」という誤解を与えかねない。そんなリスクを持った職員を、介護サービスという第3者の最もプライベートな空間に踏み込む場所に置いておいてよいわけがない。それは人を傷つけ、人を悲しませる最大の要因になるからだ。

そもそもマナーがある丁寧な態度や言葉は、人によって使い分ける必要がないのである。

人の感情は様々であるがゆえに、自分考え及ばない考え方や心の在り方があるのだ。そうした人間そのものに寄り添う職業では、使い分けなくとも、人に不快を与えない一定の態度を身に着け、その態度を守りぬくことこそ、人を護ることにつながるのである。

そもことを理解できない人は、介護という職業を続けてはならない。
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職場改革は職員の意識改革からというのは大間違い


介護事業者の看板さえ掲げれば顧客確保に困ることはなく、経営戦略も立てられないような経営能力のないトップをいただいていても収益が挙がり、事業を継続することに困らなかった時代は過ぎている。

公費運営を中心としなければならない介護事業ではあるが、人員確保が常に困難な状態が続き、この人材難が解消される目途も経たない中で、介護給付費が人件費の伸びを下回る水準でしか上がっていない状況において、今後10年先〜20年先の介護事業経営を考えれば、事業を多角化・広域化・大規模化して、スケールメリットを最大限に発揮させて事業経営の安定化を図らねばならない。

そのために何より必要なことは顧客確保である。一人一人の顧客単価は下がり、収益率は下がると言っても、介護サービスを利用する人の数は今後も増え続け、毎年介護給付費だけで1兆円以上増加していくのだから、顧客確保の競争に勝ち残った先には大きな収益を挙げることが可能になる。それを職員にも還元することで、よりスキルの高い人材を確保することにもつながり、人材確保面でも優位な立場に立つことができるからである。

その為には、既に居宅サービスの利用者の中心層になってきている団塊の世代や、その次の中心層になる団塊ジュニア世代に選ばれる事業者になる必要があり、そのためにこそ家庭的な雰囲気と、無礼な馴れ馴れしい雰囲気を混同しない顧客対応が必要とされ、介護サービスにおけるサービスマナー意識を職場全体で高めることができる改革が必要とされているのである。

ひとりひとりの職員がサービスマナー意識に芽生えて、介護サービス利用者を単なるユーザーと見ずに、きちんと丁寧に顧客対応するためには、職場のルールとしてサービスマナーの徹底を図らねばならない。

ところが多くの介護事業経営者や管理者は、サービスマナーの向上とその徹底に取り組もうとしても、意識改革が先という誤解をしてしまい、このルール作りをしないまま、中途半端な改革に走って失敗している。

マナー教育に失敗している職場は、ほぼ100パーセント何が必要なのかという優先順位を間違って、意識改革を第1番目に挙げて取り組んでいる事業者である。

しかし信賞必罰を伴わない職場のルールを確立させない場所で、意識改革などできるわけがないのだ。職員の性善説を拠り所にするかのような改革は実現しないのである。

職員が意識改革するためには、厳粛な職場ルールが存在し、それを厳守しなければ組織の一員として認められないという前提がなければならない。介護事業経営者や管理職は、意識はルールの下に生まれるということを何よりも理解しなければならない。

巷には、「形から入る」という言葉があるが、それはしばしば本質的な意義を蔑(ないがし)ろにして体裁を繕えるといった意味合いを込めて用いられる場合も多い。しかしそうしたネガティブな意味合いだけではなく、物事に取り組む際に、その意義や内容よりも、外見や格好、活動自体を主眼において取り組み始めることによって、主目的が達せられるというポジティブな意味もあるのだ。

そのポジティブな意味合いに少し似ているが、職場改革では、その形を職場のルールとして求め、形を整えながら実質を求める先に、本質にたどり着けるというトップダウンの指揮命令が必要とされるのだ。それが職場という組織の本質である。

その本質をないがしろにしたところに意識改革は生まれない。

僕がマナー教育に関わり、その徹底が図られている職場では、利用者に対するサービスマナーを護り、仕事の中でその態度に徹底できる人材が賞され、それができない人間は罰を受け、最終的には職場を去らざるを得ないという過程を必ず経ている。

そうした厳しさのない場所で、意識なんて1000年経っても変わるわけがないのである。人材不足だから、職員に辞められては困るという考え方がまずありきの場所で、変化など起きるわけがないのだ。

だからこそこれから10年先やそのずっと先を見据えて、安定的に顧客を確保して、介護事業経営を続けていこうと考える経営者は、職員の意識を改革する前に、自分の意識を変えて、職員の意識が逢わるような職場環境につなげる厳粛な職場ルール作りをしなければならない。サービスマナーの徹底はその根幹に位置づけるべきものである。

自分自身がサービスマナーに満ちた顧客対応ができる職場で働きたいと思っている方々は、ルールを前面に出さずに、意識だけ改革しようとする職場には早く見切りをつけて、下記に紹介している転職支援サイトを利用して、良い職場を探す方が早道である。
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飲食業からの転職者がサービスマナーを職場に持ち込む困難さ


コロナ禍で退職に追い込まれた人は、全国で8万人を超えると言われている。

このように厳しい状況下でも介護事業は、他の産業と比べると倒産事業者の数は目立って増えているわけではない。その理由は、コロナ禍特例などで手厚く補助・助成等が受けられることと、無担保・無利子で、実質審査もほとんどない貸付事業(福祉医療等)があり、当座の資金繰りが不可能になるということは、今年度に限って言えば考えにくい状況があるからだ。

東京商工リサーチが8日、昨年の介護事業者の倒産が118件で過去最高になったと発表したが、この数字は2017年と2019年の倒産件数111件と比べて7件しか増えておらず、コロナ禍で大幅に倒産件数が増えているとは言えないわけである。つまり118件という倒産件数は、近年の介護事業経営の厳しさを表す数字でしかないと言ってよい。

介護事業でコロナ禍を理由に廃業している事業者とは、資金繰りができなくなっての廃業ではなく、そうした国の支援策を受けてまで事業を継続したくないという、事業経営者の経営意欲低下によるものがほとんどだ。頑張って今を乗り切っても、人材集めに苦労し、収益確保も簡単ではなくなった現状をあきらめてしまっての倒産が多いのである。

しかし経営能力のある人材にとっては、介護給付費だけを考えても1年ごとに1兆円近く増え続ける介護事業は宝の山であり、ビックマネーが転がっている市場である。そうであれば経営をあきらめた事業者が増えている今こそ、そこに張り付いていた人材や利用者を引っ張ってきて、経営規模を大きくするチャンスでもある。

しかも前述したように、他産業での退職者が多いのだから、そこから介護事業への転職者も増えるとみて、積極的に自らが経営する事業者に、有能な人材を引っ張てくることも可能であると考えても良い時期でもある。

現にコロナ禍以前より、介護事業者の求人に対する応募は増えており、介護事業者が新入職員を雇用する数も増えている。

そんな中で、特にコロナ禍で倒産が相次いでいる外食産業からの転職者を受け入れることによって、事業者全体の顧客対応能力が向上するのではないかと考える介護事業経営者や管理職が増えている。外食産業経験者は、接客教育を受けサービスマナーが浸透しているから、その影響を期待しての考え方だと思う。

しかしはっきり言ってそうした効果は期待できないと断言しておきたい。

サービスマナーの欠片も存在しない場所に、介護の仕事の経験がないが、接客能力が身についている人が転職してきても、その人がマナー面で今働いている職員に影響力を及ぼす前に、介護の仕事を教わる過程で、介護の場でマナー意識のない先輩による利用者に対するタメ口対応や、荒々しい動作の影響を受けて、それが介護では家庭的対応なのだと思い込まされてしまうのである。

顧客に対してタメ口なんて信じられないと感じたとしても、「自分は利用者と関係性ができている」・「あんまり馬鹿丁寧な対応は、心の壁をつくる」などという、小学生のような程度の低いわけのわからない屁理屈によって、節度のある対応は否定され、それが介護では必要とされる対応だと洗脳されてしまうのである。

そのような屁理屈や低能な考え方に迎合したり、洗脳されない職員に対しては、「介護は飲食業と違うんだ」とか、「気取っても関係性は生まれない」と罵倒されたり、いじめらたりして、正論が暴論につぶされていくのが落ちである。

外食産業等からのマナーが身についた人が、好影響を与えられる介護事業者とは、サービスマナー意識が浸透した事業者である。日ごろから丁寧な態度と言葉遣いが教育されている場では、そこに接客業の人が使う、「8大接客用語」が転職者の影響でさらに浸透して、サービスマナーの品質も向上することがあるが、残念ながらそうした事業者は少数派でしかない。(参照:職場全体でサービスマナー向上に取り組んだ成果

サービスマナー意識の高い職員を育て、顧客から信頼して選んでもらうことができる介護事業となるためには、経営者が覚悟を決め、労務管理として信賞必罰を徹底しながらサービスマナー意識の浸透を図ったうえで、その意識のない職員を排除することも恐れずに良い職場を目指すことが必要とされる。経営者や管理職に覚悟がないとそれは実現しない。

ある程度のサービスマナー意識が浸透している職場に、外食産業で培った顧客対応マナーのノウハウが加われば、鬼に金棒となる可能性があるというものである。
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職員の定着率をアップさせるアイテムを手に入れよう


15日に閣議決定された第3次補正予算案に、介護分野の緊急包括支援交付金の積み増しが含まれている。

そこには介護・福祉分野への就職の後押しや介護ロボットの導入支援、介護施設の防災・減災対策に充てる経費が含まれているが、介護事業者の感染予防対策のかかり増し経費などを支援する補助金や、介護事業者に勤務する職員への慰労金の再支給は含まれていない。

慰労金の再支給が見送られたのは特に残念である。慰労金の支給対象は6月30日までに10日以上対象施設で働いた人だけに支給され、5万と20万の支給金額の違いも、この間の感染者への対応の有無などで分かれているので、7月以降に数多く発生しているクラスター感染に対応している新たな職員等には国からの給付が何も受けられないことになる。それはあまりに不公平で可哀そうなことだと思う。

野党は引き続き慰労金の再支給を求めていくと言うが、今年度中の再支給は非常に難しくなったと言えるのではないだろうか。

ところでこの慰労金が事業者都合で支払われていないという問題を取り挙げたことがあるが(参照:従業員を大切に思う姿勢が問われる慰労金申請問題)、まだ慰労金を従業員に手渡していない事業者の中には、冬の賞与に上乗せして、この慰労金を支給するというところもあるそうだ。

結果的に従業員に慰労金が渡るのだから、その方法も問題ないと言えば問題はないが、事業者が代理受領しているだけで、支給を受ける権利は従業員個人にある慰労金を、事業者が支払うべき労働対価と混同させるような支給方法はいかがかと思う。本来ならばこの慰労金は、給与・賞与とは分けて支給するのが筋ではないだろうか・・・。

本当に職員を大切にする介護事業者は、慰労金の申請や支給の仕方にも従業員に対する誠意を見せてほしい。そうしないと職員にとって長く安心して働くことができる職場にはならないと思う。

そういう意味では職員の皆様にとっては、コロナ禍における一連の事業者対応が、本当に従業員を護ってくれる経営姿勢なのかどうかを測るバロメーターになるかもしれない。従業員を大切に思ってくれない職場と感じたならば、別の職場を探すことも選択肢として持っておいた方が良いと思う。

ところで介護報酬改定では、サービス提供強化加算について、特養や老健、グループホーム、特定施設、通所介護、小多機などに設定されている共通の要件を、現行の勤続3年以上の職員が30%以上から、 勤続7年以上の職員が30%以上に変更し、より長い勤続年数の設定に見直すこととしている。

この加算を算定できなければ、苦しい経営を強いられる事業者も少なくない。それを考えると今後は、ますます職員の定着率を高めていく必要があると思える。

その為には様々なアイテムが必要だ。定着率に影響するのは待遇ばかりではなく、職場環境を良くすることに加え、仕事への誇りを抱くことができるアイテムを備えておく必要がある。

職場のイメージアップ戦略は実質を伴わないと幻滅要因にしかならないことも理解すべきだ。

誰もが安心して利用できるサービスを謳い文句にしている介護事業者で、職員がマナーのない態度で利用者に接し、荒々しく利用者に接する先輩職員の姿を見て、介護の仕事に思いを持って入職した新入職員のモチベーションは奪われていくのである。

介護職の自尊心を下げるような環境が離職を生むのだから、顧客に対して無礼な態度がまかり通る職場では定着率は高まらない。

真実の中でしか仕事の誇りは生まれない。だからこそサービスマナーの確立は、職員の定着率を向上させる最強アイテムとなり得るのだ。

今コロナ禍で介護業界以外の他業種から、介護職に転職してきた人が増えている。それらの人たちの中から顧客に対する従業員の、「タメ口」対応が異常だという指摘が相次いでいる。その姿は醜く汚らしいという人も多い。そのように感じる人たちが、コロナ禍が終息した後にも、介護事業者に残って介護職を続けてくれるだろうか・・・。甚だ疑問である。

先日、「民度が低い介護業界の現状」という記事を書いたが、そこには幾人かの方々がコメントを寄せてくれている。その中には、「タメ口が当たり前の人も介護を辞めて他の仕事をすれば接客言葉になる」という鋭い指摘もある。介護業界の異常さ、民度の低さを現す的を射た指摘であると思う。

こうした民度の低さを打破して、対人援助のプロとして顧客に適切に接するマナーが浸透した職場には、先輩職員の利用者に対する汚いタメ口や、馴れ馴れしいだけで乱暴にも見える態度に嫌気が差している、志の高い職員が転職してくる可能性も高まる。サービスマナーに徹した職場には、良い職員が定着し、良い職員が寄ってくるという好循環が生まれるのである。

専門職としてのあるべき姿を求める厳しい姿勢によってしか仕事の質は高まらないことを、介護事業経営者や管理職の方々はもっと強く自覚すべきだ。

そのうえで介護は底辺職業で、介護職は可哀そうな人というイメージを払しょくする経営努力が求められるだろう。
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悪しき伝統は強権で介入しないとなくならない


職場にはそれぞれ、代々受け継がれていく有形無形の伝統がある。

しかしそれがすべて価値ある伝統とは限らず、なくしていかねばならない悪しき伝統も多い。介護事業者の伝統も同じである。

措置時代のルールを受け継ぎ、何十年も前から変わらない介護施設の運営基準に胡坐をかいて、そこで死ぬまで暮らさねばならないかもしれない人の入浴支援を、週2回しておれば豊かな暮らしだと勘違いした考え方を是正させようとしない伝統もある。

しかしそう考えている人自身は、毎日朝と晩にシャワーを浴びたり、少なくとも毎日入浴している人が多い。自分の暮らしと、自分が支援している人の暮らしぶりに、大きな差があることに何も疑問を感じることなく、職場でその是非を議論さえしないことも、「悪しき伝統」と言ってよいだろう。

そうした悪しき伝統の中でも、一番厄介なのが、利用者を子ども扱いするかのような職員対応の伝統である。

タメ口は目上の者が目下のものに対して使う、「失礼な言葉遣い」であることを理解せず、馴れ馴れしい言葉遣いや態度で利用者に接することが、「家庭的な対応」・「関係性が構築できる」とわけのわからない理屈を正当化する伝統を持つ場所には、必ずそうした対応に泣かされている利用者が存在している。

家族ではない他人が、介護支援の場で利用者に関わるときに必要な態度とは、家族と同じ遠慮ない態度ではなく、介護のプロとしての態度なのだ。信頼のおける介護知識と技術に基づいた接遇ができることが一番求められる態度なのである。

関係性というが、私たちが利用者と結ぶ関係性は、家族関係ではなく、従業員と顧客あるいは、サービス提供者と顧客という関係でしかない。そこでは顧客に対して失礼のない態度、お客様が喜んで受け入れいてくれる、「感じの良い態度」が求められるのであって、無礼で馴れ馴れしいタメ口や、過度なボディタッチが求められているわけではないのだ。

利用者に上から目線で接したり、過度に馴れ馴れしい態度で接するなどの悪しき伝統にメスを入れて、新しい風を吹き込むことは容易ではない。悪しき伝統であっても、それが受け継がれている場所では、それが普通になってしまって、悪しき事であるとは気が付かなくなっているからである。

しかも人間は保守的な生き物なので、現状を変えようとするときには、必ずそれを変えたくないという保守勢力の強い抵抗が生まれる。これを打破し変えるのは容易ではなく、経営者や管理職の強い覚悟と介入が不可欠だ。

一定の期間を示して、態度を改めない人は役職から降ろしたり、昇給をストップしたりする等、職場のルールに従わない人にはペナルティを与えねばならない。性善説で旗を振ればなんとかなるだろうという考え方が一番だめだ。

保守的で態度を改めない人は放っておいて、新人をきちんと教育して職場の伝統を変えようとしても、それは無理難題というものだ。経験年数が長い先輩職員に巻き込まれずに、新人が力強く改革の旗手になることはほぼ奇跡に近い。そうした奇跡を起こそうとする人は、様々な形のいじめや嫌がらせに合って、つぶれていくのが落ちである。

だからこそ先輩が新人の手本になるように、強権で経営者や管理職が現状に介入し、今いる職員の意識や態度を変えていく必要があり、変えられない人は排除していく必要もあるのだ。そうしないことには理想とする職場などできるわけがない。

悪しき伝統に強権で介入できない経営者や管理職が抱く理想は幻想でしかない。目ざるゴールにたどり着くために、覚悟を持って強権介入も辞さないとする人の理想だけが、実現可能な理念になっていくのである。

経営者や管理職の権限とは、そうした方向に振るわれなければならず、職員を恫喝するだけの経営者や管理職は、器がないというべきである。

それは経営者や管理職として恥ずかしいだけではなく、人として恥ずべき姿でもある。
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頭で考える介護・心で考える介護


頭の良い人が、その知能のかぎりを尽くして介護事業経営を考えることで収益は挙げられるだろう。

しかしそのことと介護サービスの品質はイコールではない。頭の良い人が頭で考えるだけではサービスの質は向上しないし、人の暮らしを豊かにすることはできないのである。なぜかと言えば利用者から搾取の限りを尽くして儲ける方法はいくらでもあるからだ。

利用者から搾取するものは、お金だけではなく心も含まれる。利用者の心を奪い、利用者の哀しみや苦しみを無視した介護事業経営を行っている人間は、哀しいことに実在している。

しかし僕はそういう方法で、この仕事に携わることを欲しないし、そうした行為を許されないと憎む立場にいる。

そもそも儲けるためだけなら介護以上に儲かる別の仕事を探した方が良いと思う。

介護という職業には、もっと違うやりがいや喜びがあるからだ。

長年在宅で親を介護していた子にとって、その親を介護施設に入所させるのには一大決心がいる場合が多い。介護している自分も年を取り、体がしんどくなってきたときに、入所申し込みをしていた特養に空きができ、自分の親に入所順番が回ってきたからと言って、すべての人が喜んで親を施設入所させるわけではない。

自分が親の介護を放棄してよいのかとか、施設に入所させることは親を捨てることと一緒ではないかとか、施設が本当に信頼できるサービスを提供してくれる保証はないのではないかと思い悩む人は決して少なくない。

そんな人たちが、やむにやまれず親を施設入所させたときに、心配が杞憂に終わったと安心できるのは、親が家にいるときと同じように介護施設に居場所を見つけ、我が家のようにくつろいで日常生活を送る姿を見ることができたときである。

だからと言ってそこで親が年下の介護職員から、子供が親に話しかけるようなぞんざいな言葉遣いで話しかけられている姿を見て喜んだり、安心したりする子はいない。子ども扱いされている親の姿に心の中で涙を流したり、悔しがったりしている。従業員の礼儀のない失礼な言葉かけに、心の中で罵声を浴びせながらも、表面上はありがたい顔をしている人が多い。人質にとられている親が、自分の見ていない場所で、いじめにあっては困ると考えるからだ。

利用者の家族が本当に安心できる職員の態度とは、いつ見ても丁寧な対応をしてくれることである。言葉遣いも態度も丁寧な職員の姿にホッとして、ここに入所させて良かったと心から思えるのである。

馴れ馴れしい行儀の悪い態度ではなく、家族の介護とは一線を画した介護のプロとして礼儀ある対応に安心感を持つのである。

そういう介護サービスを創り挙げるのが介護事業経営者や管理職の役割である。

対人援助の質を引き上げ、人を幸せにするためには愛情というエッセンスが欠かせないのである。目に見えなくて科学でも説明できない、「人間愛」を加えた介護サービスを設計する視点が、僕たちには求められているのである。

頭だけで介護事業を考えるのではなく、心からケアの本質を考えたいものだ・・・。
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民度が低い介護業界の現状


サービスマナー意識をもって丁寧な対応を心がけるというのは、接客を伴う職業において極めて当然の常識である。

しかし介護事業者に勤める人たちで、このことを全く理解できていない人はかなり多い。自分たちの職業が接客業であり、サービス業であるという基本も理解できていない人も多い。

介護・福祉・医療業界以外で、「お客様にタメ口は使ってはなりません」などという教育は成り立たない。それは極めて当たり前すぎることだから、サービスマナー研修でもそのようなレベルの話をする講師は呼ばれなくなる。

ところが介護業界は、そこからサービスマナーの話を始めなければならないだけではなく、そもそもサービス利用者が、「顧客:お客様」であるという概念から話さねばならないことも多い。それほど民度が低い業界である。

介護職員の中には、家族が家庭内で会話する際に使う言葉遣いが、利用者との距離を縮め、良好な関係に結び付くと勘違いしている人が多い。介護職のみならず、経営者や管理職という労務管理のトップに立つべき人の中にも、自分自身を律することなく、言葉や態度を崩して接することが、利用者が求めている関係性であると勘違いしている人が多い。

要するに丁寧な態度や、丁寧な言葉遣いで、良好な関係性をつくれないほど知性に欠け、コミュニケーションスキルが低い人間が介護業界に数多くはびこっているという意味だ。

お金を支払ってサービス利用する人に対して、そのお金を原資にした給与をもらう側の人間が、タメ口で接することがどうして許されると考えるのだろう。そうした失礼な態度を、「家族的・家庭的」と考える知性の低さはどこから来るのだろう。

私たちは介護のプロフェッショナルとして、介護という職業を通して金銭対価を得ているのだから、家族と同じでは困るのだ。私たちの働く場所が、家庭のように利用者がくつろぐことのできる場所にする必要はあっても、実際の家族ではない私たちが、家族と同じような遠慮ない態度や言葉遣いで利用者に接することが、「くつろぎ」ではないわけである。

そこではプロとしての業(わざ)を期待されているのだから、接客態度として正しいマナーを持って、利用者の方々に満足感を与えられなければならない。そのためのサービスマナーであり、そこから真のおもてなしの心(ホスピタリティ精神)が生まれるのだということを理解する必要がある。

そもそも私たちサービス提供者と、サービス利用者の方々との関係性とは、家族関係でも友人関係でもない。そうはなれないし、なってもいけない。それはあくまでサービス提供者と顧客の関係性でしかなく、そこではくだけた態度は失礼な態度と誤解されても仕方がないのである。そういう誤解を受けないために規律が必要となるのだ。

従業員が規律を守って働く態度を身に着けるために、サービスマナー教育は不可欠であり、それは計画的・継続的に行わなければならない。それは従業員の悪気のない態度や言葉遣いで、利用者の心を傷つけたり、不快な思いをさせないためにも求められることである。

ところがこうした教育を、「従業員への押し付け」と感じる人がいると言われたり、サービスマナーを持って接することが求められることについて、「やらされ感が半端ない」という声が聴こえてきたりする。

これこそ介護業界の民度の低さの象徴である。

職場にはルールがあって当然だ。そうしたルールを護ることが、その職場で働き続けることの条件であり、職場のルールを護ることができないというなら、その人はその職場で働く権利を失うのである。就業規則で定められた礼儀ある態度を、「押し付け」とか「やらされ感」と思うなら、その時点でその人はその職場にいてはならない人とされて仕方がないのである。

学生はなく社会人なのだから、職場のルールに沿って働くことに疑問を持つなんて言ってられないのだ。職場のルールが嫌だったり、おかしいと思うなら、別の職場を選ぶべきなのである。

そのような幼稚な疑問を一つ一つつぶしていかねばならないのが、介護業界の現状である。

ひとりひとりの従業員が、もっと介護業界全体の民度が高まるように、介護のプロとしてのコミュニケーションスキルを向上させる努力をしてほしい。

管理職レベルでその理解ができない人は、顧客に接する以外の別な職業を探した方がよい。

そしてマナー教育に対する理解のない経営者や管理職が幅を利かせている職場で、利用者に対する従業員の心無い態度に心を痛めている知性ある介護職の方々は、一刻も早くそういう職場を見限って、下記のような転職サイトのサポートを受けて、自分に合った良い職場を探していただきたい。
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まずは「感じの良い介護支援者」を目指そう


今更言うまでもないことだが、介護の仕事は、利用者の暮らしに深く介入し、自分以外の他者の最もプライベートな領域に踏み込む仕事である。

そんなことは解り切っているという人が多いだろうが、このことは常に介護支援者が自分の胸に置いておかねばならないことだ。

なぜなら、介護の仕事が利用者が羞恥心を持つような行為にまで及ぶことの配慮を忘れたときに、介護支援は人の心を傷つけることに気が付かない、デリカシーに欠ける業務に変貌するからだ。

介護が必要な高齢者にとって、介護支援者の対応の仕方そのものが、自分の暮らしの質に直結するものであり、介護支援者の言動一つで、心が踊ったり沈んだりすることも多い。

だからこそ介護を職業としているすべての人は、常に利用者に対してベストのパフォーマンスを心掛けるべきである・・・。

しかし人間である以上、間違いは犯してしまうし、感情も揺れ動くのは当然のことで、常に一定のパフォーマンスに終始することは極めて困難であると言わざるを得ない。

ましてや経験の浅い人であれば、援助技術の基本を忘れて、間違った方法で失敗をしてしまうことがあるかもしれない。

そんなことはあってはならないと言うが、技術というものは実地の中で経験を重ねて、時には失敗を教訓として、初めて身につくものが多いのだ。感情のある人間が、同じく感情のある人に対して行う仕事の業(わざ)とは、教科書に書くことができない、文字や言葉に置き換えられない様々な領域に及ばざるをものなのである。経験でしか得られないものが必要とされるのが介護という仕事の宿命でもある。

そんなふうにちょっとしたコツが必要になるデリケートな仕事が介護である。だからこの仕事は決して、AIを搭載したロボットでも替わることができないのである。

そのような介護の仕事だからこそ、利用者と初めて向かい合った当初からベストのパフォーマンスを展開するということは難しい。

だからと言ってその状態を当たり前であるから利用者に対して、「我慢しろ」という態度であってはならない。それはプロとして恥ずかしい態度でしかない。

そうであれば私たちにはいったい何が求められるのだろう・・・。

私たちが介護という仕事の中で、利用者に対して最低限担保すべきこととは、ベストのパフォーマンスを展開できない場面でも、決して嫌な思いを利用者にさせないようにする態度を身に着けることだと思う。

申し訳ございません」は優しい言葉であり、「ありがとうございます」は温かい言葉だ。そうした優しくて、温かい言葉を介護の仕事をする中で、普通に使いこなせるようにしたいものだ。

そうした優しさと温かさをもって介護の仕事に励むならば、あなたはきっと素晴らしく立派な介護支援者になることができるだろう。しかし最初から立派な介護支援者にならなくても良いのである。

利用者の方々に、嫌な思いを味合わせない対応。利用者の方々が不快にならないための対応。そういうことを繰り返す先に、仕事を通じてあなた自身が人間的に成長し、いつか人から見習われるような介護支援者になるのである。

だから私たちが最初に目指すのは、「感じの良い介護支援者」である。

サービスマナーを身に着けることは、感じの良い介護支援者になるための絶対条件であり、「介護サービスの割れ窓理論」を理解することは、誰からも求められる介護支援者に成長するための必要条件なのである。

是非そうした態度と理論を身に着けて、この国を支える介護支援者になっていただきたい。

家族と同じように言葉を崩して会話しなければ、親和性を伝えられないとか、タメ口が家庭的な雰囲気につながると勘違いしている輩は、いつまでも「感じの悪い奴」のままである。

その醜い姿に一日も早く気づいてほしいものだ。
感じの良い支援者
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サービスマナーは経営者のために身に着けるのではない


今日11月11日は、「介護の日」とされている。そのためという訳でもないが、1並びの日なので、この記事も11月11日・11時11分の1並びを目指して投稿した。

ところで今日は19時からYouTubeで、内田洋行主催UCHIDAビジネスIT オンラインセミナーの4回シリーズの最終回が配信される。下記は35秒間の配信動画(シリーズ2回目)なので参照いただきたい。

最終回のテーマは、「職場環境の大切さと顧客確保のための現場マナー」である。このシリーズは、介護事業経営の面から、人材確保と定着に焦点を当てたセミナーになっているが、求められる人材の定着という観点からも、サービスマナーに徹して仕事に従事する職場環境は大事である。

特に利用者に適切なサービスを結び付けて、少しでも良い暮らしに結ぶ付けたいと考えている優れた人材にとっては、マナーに欠ける他の職員の態度はストレスでしかない。そうした人たちが、他の従業員の利用者に対する、「あんまりの行為」にストレスを感じてバーンアウトする職場は、永遠に人材が集まらないということになる。

もういう意味で、今日のテーマで語ることは、行儀作法としてのマナーではなく、人材確保を含めた介護事業経営戦略としてのサービスマナーについてである。

Zoomに習熟していない方も、YouTubeなら問題なく視聴できるという人も多いだろう。どなたでも無料視聴できるオンラインセミナーであるし、今日時点での申し込みも可能なので、19時から50分ほど時間がとれる方は、是非申し込みの上視聴いただきたい。

さて、介護サービスにおける、「サービスマナー」の必要性を理解できない人たちは、今もどこかで、知らぬ間に誰かの心を殺し続けている。

介護事業者は人材不足が叫ばれる中で、多業種からの転職者などが募集に応募してきた場合、人材をきちんと見極めることなく、安易に採用してしまうところも多い。「とりあえず採用してみて、適性を見極めようか」などとして採用する人の中には、教育でスキルが挙がらない能力が低い人や、もともと他人のプライバシーに深く介入し、支援を行うという仕事に適性がない人も含まれている。

介護福祉士養成校の卒業生の中にも、知性に欠けるスキルの低い人が混じっているのも事実だ。そのような中で、適性判断をきちんと行わないで闇雲に採用してしまう介護事業者の中には、サービスマナーの必要性を理解できない知性・知能レベルが低い人が混じっているのだから、困ったものだ。

そんな人の中には、「利用者の家族の位置まで降りて、利用者に気安い言葉を書けた方が良い」などと言い、「タメ口」で接客する異様な姿を直せない人員でしかない人も多い。そういう人には一日も早く、他の仕事を探してもらう方が良いと思っている。

そもそも高齢者にタメ口で接して、それが家庭的な対応で、フレンドリーな関係を構築すると勘違いしている連中は、わずかな知識で人生を割り切ろうとする連中でしかない。

三尺の棒で何丈もある海に深さは測り切れないのである。自分の拙い知識で海を知ろうとして、とち狂っているだけの人によって、介護サービスの場で高齢者の心は殺され続けている。そのように汚い言葉と乱暴な態度で高齢者に接して何とも思わない連中は、熱いトタンの上のアイスクリームのごときだ。

そうした連中は、職場内で徒党を組みたがる。義務や責任から逃げ出し、誇りと知識のない仲間だけが寄り集まって群がり、一つの世界をつくって、自分たちの拙い知識や、低い知性で創り出した方法論から脱しようとしないわけである。

介護事業経営者や管理職は、こうした状態を、数合わせのためだけに放置してはならないのである。

しかし介護サービスを利用する中心が団塊の世代になってきていることを忘れてはならない。

その世代の人たちとは、あらゆる場面でそのニーズに最大限の配慮をされてきた世代なのである。なぜなら団塊の世代に売れる商品を開発すれば、ほかの世代に売れなくとも儲けることができたからだ。

つまり団塊の世代とは、顧客として誰より手厚く遇されてきた世代でもあり、介護サービスを利用するに際しても、自分を遇する人を選ぶ傾向が強い。ホスピタリティの高い介護事業者を、団塊の世代の人たちは積極的に選んで利用するのである。

そんな中、介護市場は100兆円を超える巨大マーケットになっていくのだから、異業種の営利企業がこれからも参入してくる。顧客の奪い合いが今より激化するのかで、顧客を確保しなければ生き残っていけないのである。

そうであるからこそ、団塊の世代の人々に選ばれるための介護事業戦略として、従業員にサービスマナーを徹底して、ホスピタリティを高めていく必要があるのだ。

さすればサービスマナーに徹して仕事ができる人や、サービスマナーを他の職員に教育できる人は、それだけで価値があるということになる。当然そういう人は、他の従業員よりも良い待遇を与えてでも確保したい、「人財」と言えるわけである。

既にそういう人を好条件で採用する企業も現れている。つまりサービスマナーを身に着けることは、経営者や管理職のためではなく、自分が働いている介護事業者のためだけとも言えないわけである。

それは自分自身が豊かになるために身に着けるものだ。しかし豊かになるとは、より高い金銭の対価を得られるという意味にとどまらない。

サービスマナーを身に着け、ホスピタリティの高い対応を身に着けた先には、利用者の心からの笑顔に出会うことができ、自分がかかわった人たちが、より豊かな暮らしぶりとなるという結果に出会うことができるのだ。その姿に触れて、自分自身の心が豊かになるのである。

自分自身のために、自らの自己実現のために、介護サービスの場におけるサービスマナーを身に着けてほしいと思うのである。
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虐待防止が研修テーマとなる意味


北海道は今日、初雪が降った地域が数カ所あるなど、冷えた朝を迎えた。本格的な冬ももうすぐそこである。

ところで今朝のCBニュースのトップ画面は、僕のアップ画像がでかでかと張り付いているので、アクセスした方々は、どうかびっくり仰天しないでほしい。

リンク先を文字に貼り付けてはいるが、このトップ画像は明日には消えているだろうから、記念にこのブログ記事にも張り付けておこうと思う。CBニュースさん、画像借りますのでよろしくお願いします。
快筆乱麻・masaが読み解く介護の今
ちなみに、昨日の続編となる後編記事はこちらなので参照いただきたい。

ところで今日は、この後13:30〜京都府京丹後市の社会福祉法人さん職員研修として講演を行なう予定になっている。

とはいっても僕は今、京都にいるわけではなく、北海道登別市の自宅でこの記事を更新している。これからZoomを使ってオンライン講演を自宅から配信する予定になっているのである。

コロナ禍でリモートワークは10年先に進んだと言われるが、本当にそうだと実感している。講演を北海道の自宅から全国に向かって配信するという行為を、専門的な知識のある人に頼ることなく、特別な機器も備えることなく自分一人で準備し、自分のPCのみを使ってできるようになるなんてことは、昨年までならほとんど想像できなかった。

それが今では当たり前になってきている。京丹後市という魅力あふれる場所に行くことができないことは残念であるが、講演主催者の方に移動費や宿泊費という費用負担をかけることなく、講演を受講していただけることは大いにメリットであろうと思う。オンライン講演も是非お気軽にお申込みいただきたい。

今日の講演テーマは、「利用者虐待の要因と虐待防止の視点〜人権はどのように奪われるのか、どうしたら護ることができるのか」としている。

これは講演主催者側からの要望で設定したテーマであるが、こうしたテーマが望まれるという意味は、必ずしもそれを望む主体が、虐待が起きるような体質があって悩んでいるからではない。

むしろ講演主催者は、介護という職業の使命と責任という観点から、気づかぬうちに利用者の心を気づつけてしまうことがないような、細心の注意を払った介護サービスの提供に心がけたいというポジティブな思いから、虐待防止というテーマを希望されることが多い。

そもそも虐待を行わないサービス事業者が良い事業者という訳ではない。対人援助を職業としている事業者なり従業員は、利用者を虐待しないというのは極めて当然のことである。「利用者虐待を行わない事業者」なんていうキャッチコピーはあり得ないし、そんなことは売りにならないわけである。

だからこそ、介護サービスという職業を通じて顧客と向かい合う事業者やその職員は、虐待とは無縁の就業態度を身に着けておかねばならないということになる。

つまり虐待防止の本当の意味とは、介護サービスの場から、世間一般からみた場合に、「非常識で普通でない状態」をなくすということになるのかもしれない。

自分の所属する法人・事業所は、虐待と無縁だから虐待防止研修は必要ないということにはならず、虐待と無縁の状態を護り続けるためにも、虐待防止研修は定期的に行っていく必要があるのだ。

虐待は大きく分けると、心理的虐待・身体的虐待・ネグレクト(放棄・無視)・性的虐待に分けることができるが、高齢者介護の場ではかつて身体的虐待の比率が高かったが、近年は心理的虐待とネグレクトの比率が高くなってきているという問題がある。

そのことは、虐待している当事者が、「そんなつもりはなかった」という無意識の虐待が増えているという意味でもある。

しかし虐待する側にその意識があるかどうかに関係なく、虐待される側が受けるダメージは大きい。悪意はなくても人は傷つくということを忘れてはならないのである。

そうした無意識の虐待は、サービスマナー意識に欠ける従業員の言動によってもたらされるもので、虐待防止研修には、必ずサービスマナー研修と被る内容が含まれてくる。「介護サービスの割れ窓理論」もそこに加わってくることになるのも必然だ。

繰り返しになることを恐れずに書くとすれば、虐待防止が研修テーマとなる意味の一つは、当事者が虐待とは思っていない行為で、利用者を傷つけているという事実が存在するからである。しかし人に関わり、個人のプライバシーに深く介入する職業に就いている者にとって、そのような鈍感さは決して許されないのである。

そうならないために何が必要か。どんな考え方が求められるのか。私たちは何をすべきかを具体的に語るのが、僕の虐待防止講演である。

それは虐待防止という一つのテーマだけに収まる内容ではなく、介護支援とは何か、対人援助では何が求められるのかというメッセージを含んだ講演であり、できるだけ多くの方々に聴いていただきたい講演でもある。

介護という職業は、介護支援を必要とする人たちを、心にかけて護るために存在する職業である。だからこそ自らの心無い言葉で人を傷つけてしまうことを誰よりも恐れる必要があるということを、すべての介護従事者に理解してほしい。

特に高齢者介護とは、人生の最晩年期に関わるという責任があることを自覚し、心無い態度や言葉で、利用者の心を傷つけてしまったときに、その失敗を取り戻す術(すべ)を失う可能性が高い仕事であることを自覚してほしいと思うのである。

心が殺されたまま、人生が終わってしまう・・・。介護事業をそのような哀しい職業にしてはならないのである。
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感情の記憶は認知症の人にも残ります


生き残るための医療・介護経営のウエッブマガジン、「CBニュース」に連載中の、「快筆乱麻masaが読み解く介護の今(57)」が今朝5時に更新されている。今月はコロナ禍特例に関する厚労省の対策の評価について、僕の考え方を示しているので、明日朝アップされる後編とともに注目していただきたい。

それはさておき本題に移ろう。

対人援助の仕事に就くものにとって、無差別平等の意識は非常に重要だ。この仕事は感情ある人間同士が接しなければ成立しない仕事であるからこそ、好き嫌いの感情が生ずやすく、顧客である利用者に対しても、サービス提供者が好き嫌いの感情を抱くことはやむを得ない。

だからといってその感情に左右されて、利用者のサービスの質に影響が出ることは許されない。プロである以上、その感情をコントロールして、誰に対しても平等にサービスを提供する必要がある。

だからこそ自己覚知による感情コントロールが求められることは何度かこのブログで書いてきた。(参照:価値観が変化する自分を覚知するために

ところが感情のコントロール以前に、最初から人を差別して介護に関わっている人がいる。意識の中で自分より立場の弱い人を見下す人がいるのだ。こうした態度を放置してしまえば、介護サービスを受ける人は、サービスを提供する人の顔色を常に伺っていなければならなくなる。そうなればその行為は援助ともケアとも呼ぶことのできない、劣悪な行為に成り下がる。

例えば、認知症のない人に対しては丁寧語で話しかけるのに、認知症の人に対してはタメ口で話しかけている人がいたりする。こうした態度は、認知症の人を見下しているということに他ならない。

こうした態度を取る人は、無意識のうちに認知症の症状がない人と、認知症の人は違う人間であると考えているのだ。だから言葉遣いが自然と異なってしまうわけである。

無差別平等の精神から言えば、どのような症状があろうとなかろうと、人としての価値は変わらないわけであり、職業として人にかかわる人間が、症状の違いで、接する態度にも違いが出るなんてことは許されないのである。

しかもアルツハイマー型認知症の人は、無礼で馴れ馴れしいタメ口に、一番傷つきやすい人でもある。そのことも理解する必要がある。

アルツハイマー型認知症という症状の特徴の一つに、「海馬」の機能不全というものがある。ほとんどのアルツハイマー型認知症の人は、海馬周辺の血流障害が生じて、海馬が働かない状態になっている。

この海馬というのは、見たり聞いたりした情報をいったん取り込んで、記憶にするための器官である。その器官が機能不全に陥っているのだから、新しい情報を記憶にできないのが、アルツハイマー型認知症の人の典型症状であると言ってよい。

それは何を意味するのかを考えるうえで、こんな場面を想像してほしい。

アルツハイマー型認知症の人が混乱し、行動・心理症状が強く出ているときに、時間を掛けて関わりを持ち、その人の気持ちに寄り添う態度に終始して、落ち着かせることができたとき、認知症の人は、落ち着かせてくれた人を愛おしく見つめてくれるだろう。ありがとうと感謝されるかもしれない。

しかしその時落ち着かせてくれた人の顔も名前も、アルツハイマー型認知症の人は覚えることができないのである。

混乱していた人を落ち着かせて愛おしく思われた職員と、アルツハイマー型認知症の人が、翌朝あった時には、認知症の人にとって、その職員は初対面の人にしか過ぎない。だからその職員が馴れ馴れしいタメ口で話しかけたときに、認知症の人は、「知らない人が、なぜ自分に馴れ馴れしく話しかけてくるのだろう。」・「年下の人間がなぜ自分に横柄な言葉や態度で接してくるのだろう。」としか思わない。それは認知症の人を怒らせ、混乱させる要素にしかならないのだ。

だからこそ、認知症の人に対しては常に、ゆっくり静かに近づいて、丁寧な言葉で目を見て笑顔で話しかけるという態度が求められるわけである。

そういう意識を持つことができない人は、対人援助の仕事に就いてはならないのだ。なぜならそのことに気が付かないことは、即ち人の心を傷つけ、人の心を殺すことを何とも思わないことと同じだからである。そんな人はさっさと別な職業を探した方がよい。

しかしそうであるなら、あんなに時間を掛けて丁寧に接した記憶も失われるのだから、接した時間も労力も無駄になると考える必要はない。認知症の人に時間を掛けて丁寧に接しても、何の意味もないと思う必要もない。

以前に書いた、「記憶を失っても、感情が残される理由」でも触れているが、記憶には種類があって、それぞれ記憶する回路が違うのである。

仕事や家事の手順を覚える、「手続き記憶」は、海馬を通さない記憶だから、アルツハイマー型認知症の人の記憶としても、残されている部分が多々あることと同様に、感情の記憶も海馬を通さず、小脳に残る記憶なのである。

さっき食べたものが何かを記憶できない人であっても、「あの人は良い人だ。あの人は好きな人だ。」ということは記憶できるのだ。

毎朝、最初に出会ったときには、「この人は誰だろう」と怪訝な顔で迎える認知症の人と、丁寧にあいさつを交わし、丁寧な言葉で目を見て笑顔で話しかけるということを続けていると、認知症の人の感情の記憶がよみがえり、「この人は、自分にとって良い人だ」と思えて、昨日や一昨日より時間を掛けなくても落ち着いて会話ができるようになるのだ。

だからこそ、そうした感情の記憶が残され、少ない対応時間で落ち着いてもらえるように、時間を掛けて信頼を得られる対応をするときも必要になるわけである。

そうして時間を掛ければ、その掛けた時間は貯金のように貯まり、後々、その人が混乱しているときに接した際に、さして時間を掛けずに落ち着いてくれたりするようになるのである。

愛をかけずにおざなりに対応するだけの時間は流れ、失われるだけになるが、愛を積めば時間は貯まるのだ。

だからこそ、今何をしたのかという記憶を失っても、感情の記憶は残っているから、認知症の人が一瞬でも楽しい時間を過ごすことには意味があるのだということを理解して、そのことを信じて認知症の人と関わりを持ってほしい。

認知症の人が良い感情を持てる時間や空間を作り出すことには、重要な意味があることを理解してほしい。

感情の記憶はしっかり残るという証拠は確かにある。なぜなら顔と名前を覚えることができない認知症の人でも、ごく自然に好きな介護職員と、嫌いな介護職員は見分けているではないか。

あなたは認知症の人にとって、どっちの職員だろうか・・・。認知症の人の感情のあり様は、私たちのケアの質を映す鏡である。そのことを忘れてはならない。
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ネット上の犯人糾弾という『娯楽』の被害者にならないために


世の中で起きるあらゆる事象がスマホによって動画撮影され、ネット上で「さらしもの」となる危険性があるのが現代社会である。

あらさがしの結果でしかないような誰かの行為がネットにさらされて、ネット住人達にそれが一たび不適切と烙印づけされれば、たちまち糾弾対象となり犯人探しが始まる。

そこではプライバシーも個人情報も、何もかもが無視され、糾弾される者の姿かたちが無遠慮にネット上にさらされ、個人名が特定されていく。それに対して匿名の無数の糾弾者が、批評家気取りで様々な批判を繰り返す。

普段は市井(しせい)の人でしかなく、評論とは無縁の一般人が、ネットの中では正義の斧を振り飾す批評家に変わり、悪を滅ぼすのは自分の言葉であり、自分が書く文章こそが正義・正論であるかの如く、自分が逢ったこともない誰かに罵詈雑言を浴びせ続ける。

そうしたエセ批評家・ニセ評論家連中は、自分は決して傷つくことがない場所で、姿と名前を隠しながら、ネット上にさらされた見ず知らずの誰かを、悪の権化と決めつけて、さらし者にして罰を与え続ける。

しかしそうした行為は、世の中を良くしようとして行われている行為ではない。世を正しく導くために、正論を繰り返すのではなく、ネット住人たちの、『娯楽』として、ターゲットとなった見知らぬ誰かを、みんなで狙い撃ちにしていたぶり愉しんでいるだけである。それは低俗な虐めでしかない。

しかし事が低俗で悪質なだけに、そうした行為で心を殺される人がいる。

ネット上にさらされた自分の行為を、悪意を持って行っていなかった人は、その行為が批判されて初めて重大な間違いを犯したのだと気が付き、それを反省したとしても、後悔も反省も顧みられず、娯楽を楽しもエセ批評家自身が、飽きるまで糾弾されるづけることになるのだ。

介護サービスの場で、マナーに欠けた対応を直せない人たちは、こうしたネット上の娯楽のターゲットになる危険性が高いことを自覚してほしい。

僕のサービスマネー講演でいつも話すことではあるが、タメ口はしばしば荒い言葉遣いと見まごう場面をつくり出すのである。

医療や介護以外の他の職業では、顧客に対してタメ口で接することはあり得ない。そうであるからこそ介護サービス従事者が、顧客である利用者に対して言葉遣いに配慮のない会話を繰り返している姿は、第3者から見れば異様に映ることも多く、若い職員が高齢者を罵倒していると感じさせる場合もある。

現在はコロナ禍で、介護施設や居宅サービス事業者には、従業員と利用者しか存在しない密室状態になっているかもしれない。しかし通常の姿に戻れば、介護事業者にはサービス提供中に、顧客以外に面会の人や、外部の業者が出入りするのが普通だ。職員が利用者と接する姿を、外部の第3者が目にすることが普通になっていくはずだ。

その時に、無礼で馴れ馴れしいタメ口で利用者に接している従業員の姿を不快に感じて、その場面を切り取ってスマホに録画した動画を録画した直後に、#ひでえ口の利き方#態度最悪の介護職員などとハッシュタグをつけてSNSにアップされたとき、「あれは親しみやすい言葉として使っているだけで、関係性ができているから問題ない」という言い訳が世間に通用すると思っているのだろうか。

そんな言い訳は通用せず、その姿自体がネット住民の娯楽のための攻撃対象になってしまうのである。

介護事業においても、サービスマナーを身に着けて顧客である利用者に接するという意味は、利用者の心を護るためだけではなく、そうしたネット上の攻撃から自分自身を護るためにも必要になっているのだということを自覚してほしいと思う。

マナーのない態度で利用者の心を殺した罰が、ネット上の見知らぬ多数のエセ批評家による攻撃で傷を負う結果であるということであってはならないわけだ。そんな罰を与えても、傷つけられた利用者の心は癒されないのだから、そのことを踏まえたうえで、利用者の心も、自らの心も護るために、介護サービスに従事するすべての人が、サービスマナーの必要性に気が付いて、介護が本当の意味で、『人の役に立つ仕事』・『人の暮らしを護る仕事』となるようにすべきなのである。

罰してもとりもどすことができないものを、なくさないように護ることが介護の使命なのだから・・・。
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虐待を防ぐものは精神論にあらず


先週末の僕のミッションは、今週木曜日に北海道の自宅から、長崎県五島市に向けて配信するオンラインセミナーのPPTスライドを完成させることだった。

90分間の講演スライドは9割方できていたが、その最終チェックとまとめを行い、何とか昨日までに最新の虐待防止セミナー用PPTスライドを無事完成させることができた。
虐待防止セミナーのPPTスライド
この講演は、2018年の7月に、五島市の社会福祉法人・明和会さんの法人発足20周年式典の記念講演講師としてご招待いただいたご縁からつながっている。(参照:五島の天の川 ・ 五島の青い海

その際にお世話になった特養・ゆうゆうの郷の門原施設長さんから、「他法人の保育園長から介護系の先生でも良いので、虐待関係の講師を紹介してくれないかと依頼された」という連絡をいただき、仲介いただいた結果、実現に至ったオンライン講演である。

ということで木曜日のセミナーは『みどり丘保育園』の保育士さんが受講するオンラインセミナーであるが、明和会さんとの合同セミナーという形なので、結果的には幼児保育の専門家と高齢者介護の専門家の両方の方々に向けた虐待防止セミナーということになった。

みどり丘の園長先生には、門原施設長が僕の著作を紹介してくださり、それを読んでもらったうえでの講演依頼なので、取り上げる事例は高齢者が中心となることを承知していただいている。しかし僕自身は人間の尊厳を護るという意味では、幼児・児童・大人に関係なく伝えなければならないものもあると思っているし、保育士さんに向けたセミナーも過去に経験しているので、内容を組み立てるにあたって戸惑うことはほとんどなかった。

虐待防止の勉強を行う意味は、そこに発生している虐待事例をなくすという意味合いではなく、保育や介護という対人援助においてあってはならない虐待を、未然に防ぐための知識を得て、体制を整えおくという意味合いが強い。

それは対人援助に関わる全ての人が、必ず一度は受講しておかねばならないセミナーだ。なぜなら虐待は、虐待しようという意志や意識が無い人によって行われることが多いからだ。虐待と無縁だと思っている人にも受講してもらい、もしかしてあのような行動や行為が虐待につながるかもしれないということに気がついてもらう必要があるのだ。

虐待は、「心理的虐待」・「身体的虐待」・「ネグレクト(放棄・無視)」・「性的虐待」に区分されるが、かつては児童・高齢者ともに身体的虐待の件数が最も多かったものの、ここ5年ほどは心理的虐待の件数が増加し、児童では全体の約半数を占めている。高齢者の場合は、ネグレクト(放棄・無視)の増加も目立っている。

身体に被害は及ばないものの、人の心を傷つける虐待行為の中には、虐待している当事者が、「そんなつもりはなかった」という無意識の虐待も数多く含まれてくることになる。

しかし虐待される側が受けるダメージは、意識・無意識に関係なく大きなものであることに変わりなく、虐待を完全になくすためには、何が虐待行為なのかということを根本から理解するとともに、悪意がなくとも、デリカシーのない対応で傷つけられる人が生まれないようにすることが非常に重要となるのである。

その為には幼児であっても、「ひとりの人間」として認めて接する態度が欠かせないし、対応する職員は必要なことをする前にその人に伝えたり、承認を得るプロセスを踏まなければならない。プライバシーに介入する場合、その人の尊厳を損なわないように関わることに最も注意が必要となる。

このように虐待防止の根源的考え方については、幼児虐待も高齢者虐待も変わりないわけである。

そして援助者は自分の感情を自覚し、自分の感情をコントロールして援助する必要性も、両者とも変わらないわけである。

感情をコントロールするために、アンガーマネジメントなどの訓練も必要と言われるが、その前提は自己覚知であり、統制された情緒関与の原則であることにも変わりなく、こうした知識や援助技術を伝えるのが虐待防止セミナーである。

それは、「虐待はあってはならない」という精神論ではなく、自らの行動が虐待につながることがないように、どのような知識を基盤として、どういうふうに援助を行うのかという技術論・実践論でなければならない。

虐待を行わないサービス事業者が良い事業者という訳ではなく、利用者を虐待しないサービス事業というのは極めて当たり前であると言った意識、ストレスは誰もが抱える可能性があるものだが、そのはけ口を利用者虐待という形に求めることは、「当然」でもなければ、「よくあること」でもないことを意識したうえで、職場の組織環境と実践法が虐待を未然に防ぐのだということを理解していただくセミナーとしたいと思っている。

なお昨日から、「介護施設等の人員配置基準緩和(削減)に関するアンケート」を行っている。その結果はこちらからも見ることができ、すでに多くの方々の協力を得ているが、引き続き介護実務に携わる人の生々しい声を集めたいと思っているので、投票がお済でない方は是非協力をお願いしたい。
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介護リーダーの役割をわかっていますか?


介護の職業に就きたいと思う人の動機は様々である。

しかし介護福祉士養成校の入学者の志望動機で毎年1番に挙がってくるのは、「介護職という人の役に立つ仕事に就きたい」という動機だ。

そうはいっても彼ら・彼女らに介護職に対する相応の知識があるわけではない。人に役立ちたいというイメージも漠然としたものである場合もある。しかしその志(こころざし)は良しとせねばならないし、その気持ちをなくさないように、志を実現できる人を大切に育むという役割が教員には求められてくる。

介護実習などで関わる介護関係者にもそのことは理解してほしいし、その志をつぶさないようにしてほしいと思う。されど現実には多くの学生たちが、介護実習という場で志をつぶされたり、くじけさせられたりしている。

だからこそ僕は、介護事業者に勤める全ての職員が手本にはならないと指導せざるを得ない。反面教師として見なければならない職員もいるので、そんな姿を見習う必要はないと教壇から生徒たちに訴えなければならない現実を、すべての介護関係者が恥ずべきことだと認識してほしい。

そんな指導を受けている学生たちは、介護実習の場からいろいろなものを持ち帰ってくる。ポジティブで励みになる指導を受けて、大切な思いを持ち帰る者もいるが、残念ながらそういう生徒は決して多くはない。

某専門学校の介護実習発表会アンケートによると、「利用者をまるで物のように扱って、仕事も全部流れ作業のようになっている」・「人生の先輩に対する口の利き方を知らない〜赤ん坊や幼児に対する言葉かけをする人がいるのに、誰も注意しない」・「理想と現実は違うと注意されるけど、あなたの現実って、そのレベルでいいのと言いたくなる」という批判の言葉が連ねられており、その現実に愕然とせざるを得ない。

しかし多くの学生たちが、そのようは批判の言葉を書きながら介護事業者に就職しているのにもかかわらず、そういう学生たちによって介護現場が変えられたという例は少ない。

志を高く持って卒業していった人たちが、介護の現状を何も変えられずに、批判した現状に甘んじているのは何故だろう。その理由は、それだけ現実のバリアが高いということであり、先輩職員の負の圧力に抗しがたくなってしまうということだろう。

特に介護事業者の現場リーダーの意識が低く、権力だけを持つような状態だと、新人が現場を変えられないうちに現実に流されて、自分が批判していた先輩職員と同じ姿になるか、退職して別な職業に転職するかのどちらかの結果になってしまっているのだろう。

例えば、「介護の恥」で紹介しているような介護リーダーがいる施設に就職してしまった職員は、自分だけが利用者に丁寧に接し続けることは難しくなるだろう。そういう施設に就職してしまった志の高い人は、一日も早く自分の志が生かせる施設に転職するしかないと思う。

希望を失い、自分自身がそのリーダーのような醜い姿になってしまう前に、居場所を変えなければならない。残念ながら、そういわざるを得ない一面を持つのが、介護事業の現状でもある。

志の高い職員がその志を失わずに、その場で成長していく職場には、それなりのスキルを持ったリーダーが必要なのだ。

介護の場におけるリーダーは、利用者対応において誰よりも手本となるサービスマナーを持った顧客対応スキルを身に着けていなければならない。その姿を見ることで、若い人や新人職員は介護の本当のあり様を学び、自身の就いた職業と職場に誇りを抱くことが出来るのだ。

それが介護を職号とする人々の希望につながっていくことを決して忘れてはならないし、リーダーとはそうした、「希望を配るという役割」であることも忘れてはならないのである。
リーダーは希望を配る人
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我、時に狂人にならんと欲す。


先に内閣が示した、「経済財政運営と改革の基本方針2020 について」(骨太の改革2020)を読むと、例年と異なって社会保障費の自然増を5.000億円程度に抑制するという数値目標が書かれていないように思う。

それが僕の見落としでないとしたら、コロナ禍の影響で感染対策費などの支出も増える中で、その数値の達成はますます困難であるという意志が働いたのかもしれないと思ったりしている。

だからと言って骨太方針が国の予算支出を必要不可欠な領域に重点化し、それ以外の予算支出をできるだけ抑制させるための方針であることに違いはないので、そのことで介護報酬のアップが期待できるというものではない。

しかし社会保障費の削減数値が消えたことをポジティブに捉えて、次期報酬改定のプラス改定に向けた関係者の期待値は、少しだけ増しているというところだろうか。

どちらにしても社会保障費自体は、まだまだ増え続けるのだ。介護給付費だけを見ても、2018年の10兆円から2028年には20兆円になる。そこに保険外の周辺費用を含めると、介護市場は2025年には100兆円と言われる巨大なマーケットとなるのである。感染対策費の上乗せ分を考え合わせると、この数字はさらに上方修正ができるものと思える。

そのため今後の介護サービス市場において、顧客のハートをつかんでサービスを利用してもらえるのであれば、介護事業者には今以上の大きな収益が期待できるのである。

だからこそ顧客のハートをつかむ知恵と工夫が必要だ。日本の高度経済成長を支えてきた段階の世代の方々に選ばれるサービスは何かを考えて、介護戦略は常に更新していく必要がある。

ホテルサービス並みの顧客対応を日常化できる事業者には、付加価値に対する保険外の収益を得るチャンスが広がり続けるだろう。お客様に対し日常的に、「○○様。かしこまりました。」という対応ができる事業者だけに、大きな収益は生まれるのである。サービス利用者に対して、「さん付け」で十分だろうと考える事業者であってはならないのだ。

ましてや、「ちゃん付け」や「ニックネーム」で顧客を呼ぶ事業者は、顧客が離れる前に、簡単に撮影される映像がネットに流出して、その言い訳と謝罪に多くの労力がとられていくだろう。

顧客に向かってタメ口対応を批判され続ける介護事業者が存在することは、それを踏み台として利用できるという意味になるかもしれない。サービスマナー意識に欠ける事業者のサービスの品質を批判しながら、その対岸に向かうことができれば、劣悪な事業者との対比を売りにして大きな「財」を獲得できるのだ。その財とは人財も含めての話である。それはサービスマナー教育にお金と時間を掛けない事業者には得ることができない財である。

そのような中で、感染予防への先進的取り組みは、顧客確保の売りになり得るものだろう。昨日の記事で指摘した、新生活様式に沿った面会対応ができるための設備も、顧客ニーズにマッチして選ばれる要素の一つにあり得る。他の施設で導入していない、新たな面会の導線確保という建築アイディアも捨てたものではないのである。地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金や感染症対策支援事業(感染対策かかり増し経費の補助)を活用して、いち早く設備改修に取り組む必要性はここにある。

同時に新しい時代の経営として、固定費の削減に取り組む必要性も経営戦略として欠かせない。電気というエネルギーが、介護経営に更なる比重を占める現状で、その経費削減に取り組むことも未来を見据えた経営だ。(※電力の見直し増えてます!【電力料金削減はプロにお任せ!】


愚者は過去を語り・賢者は今を語り・狂者は未来を語るという言葉があるが、それは未来を語る人間が狂っているという意味ではなく、未来を見据えて新しい道を切り拓こうとする者とは、常に時代の常識からは外れて見られ、時には狂者でしかないと思われるという意味でもある。

賢者と言われている人も、今を語るだけであれば、明日は昨日という過去を語る愚者に陥るかもしれないのである。今を語っているつもりの自分が、いつの間にか過去を語っている状態になっていないかを常に確認しなければならない。

未来を切り拓かんとするものは時に狂人にならんと欲すべし。その精神を忘れてはならない。
無題
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介護の恥


介護福祉士という国家資格を持っていながら、介護を子育ての延長のようにしか考えられない人が数多く存在している。そういう人たちによって介護という職業が貶められている。

家庭的で温かいという言葉の意味が、ぞんざいな言葉遣いや、礼儀を気にしない態度で接することだと勘違いしている人たちによって、介護の職業は素人にでも誰でもできる職業だと世間に印象付けられている。それは家族であるからこそ許されることでしかなく、家族そのものになることは出来ない私たちは、利用者と遠慮ない関係性を築くことは出来ないし、それは許されないことでもある。

礼儀に欠ける馴れ馴れしい無礼な態度が、親しみやすさだと勘違いして、言葉遣いや態度を改めようとしない人たちによって、介護の仕事にプロ意識なんか必要ないのだと思われている。恥ずべきことだ。

そのために地域から評判の高い、家庭的で温かい施設とは、職員が利用者の頬にチューしてくれるような施設だと勘違いされている。そのことは、「クラスター感染発生施設の実像に触れて思うこと」で指摘したことでもある。

その記事の中で紹介した番組は、NHK札幌放送局 の「北海道スペシャル・検証新型コロナ 茨戸アカシアハイツ〜“介護崩壊”は防げなかったのか〜」である。

クラスター感染が発生した施設が、「家庭的で温かい」とナレーションが流れた後の映像が下記である。
家庭のように温かい施設の実態
インタビューに答えている人のように自分の親が、「頬にチュー」されることを肯定的に捉える人ばかりではない。むしろそんな人は少数派だ。そもそも大の大人が、自分よりも人生の先輩に対して頬にチューして可愛がることが、家庭的とか温かいという意味なのかどうかを考えてほしい。

従業員が対応している人とは、お金を払ってサービスを利用しているお客様である。しかも人生の先輩でもある。そのような人たちを、「可愛がる」ことが求められていることなのかを考えてほしい。そんな施設に親を入れたいのだろうか。そんな施設を将来自分が利用したいのだろうか。

日本人の生活習慣に存在しない日常の中での、「頬にチュー」・・・。それをどれだけの人が望んでいるというのだろうか。認知症で子供帰りしている人でも、きちんと礼儀正しく接することを繰り返していけば、行動は落ち着いて混乱が減っていくことを、頬にチューして仕事をしている人は、どう考えているのだろうか。

くどいようだが繰り返す。家族を介護しているわけではないのだ。仕事として介護を行い、生活の糧を得ているのである。そうした行為の中で、顧客を可愛がることが求められていることか?頬にチューするなんてことが許されることなのだろうか?

介護以外の職業なら、その答えは簡単に出すことができる。仕事で接するお客様の頬にチューしたり、ぞんざいなタメ口で接することなど決して許されないと・・・。それが許されている介護の職場は異常である。

下記の映像はこの番組の最終盤の一場面だ。わずか13秒程度なので、その姿を観てその会話を聞いていただきたい。医療機関から退院して返ってきた利用者に対して、子供に声を掛けるようなぞんざいな言葉で対応している職員が、この施設の介護職のトップだという。このトップがいる限り、この施設でサービスマナー意識が浸透することはないだろう。

何度映像を見返しても、このように子供をあやすかのようなタメ口対応が、家庭的で温かい対応であるとは僕にはどうしても思えない。

こんな対応で介護福祉士であると胸を張っている神経も理解できない。こうした姿をすべての介護事業者からなくしていかない限り、悪気はないけれど嫌な思いをさせる介護サービスがなくならない。

介護という仕事の中で、知らず知らずのうちに人の心を傷つけ、人の心を殺してしまうことがなくせないのである。

どうぞ介護に携わるすべての人に、この動画に映っている職員の言葉の醜さ、その態度の醜悪さに気が付いてほしい。特に介護の場で後輩を指導する立場の人には、利用者を子ども扱いする姿の醜悪さをしっかりと胸に刻み、後輩たちをそんな姿にさせないように導いてほしい。
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クラスター感染発生施設の実像に触れて思うこと


今日のタイトルを読んだとき、今から更新する記事がコロナウイルスに関する内容だと思っている人が多いと思うが、実は今日の主要テーマはそのことではない。

今日僕がこれから書こうとしていることとは、他者の尊厳を護るとはどういうことなのかということであり、このブログで何度も提唱している、「介護サービスの割れ窓理論」や、「介護事業者のサービスマナー」という立場から、そのことを検証する内容になっている。

具体的には、今回のコロナ禍でクラスター感染が発生施設にも、「割れ窓」があり、それが感染発生や被害拡大への関連性があるのではないかという個人的な見解を書き綴ろうと思っている。

そのため被害が広がった中で、一生懸命に対応に追われた一部の当事者の方には不快な思いを与えかねない内容も含まれてくると思うが、それは個別の事業者や個人への批判ではなく、介護業界全体として今後にわたって考えていかねばならない重い課題を明らかにし、それに対応するための提言であることをご了承願いたい。最初からそれを受け入れる気持ちがない人は、ここまで読んだ時点で、どうぞ読むのをやめていただきたいと思う。

特に介護サービスにマナーなど必要なく、無礼な「タメ口」で利用者対応することを何とも思わず、それがフレンドリーな対応だと思い込んでいる人は、このブログがある場所につないでくることもやめにしていただきたい。

ということで本題。

道内でクラスター感染が発生した老健施設では、5月24日以降新たな感染者がいないことや、基礎疾患を持ち長期入院している入所者以外は全員退院して施設に戻ってきたことから、約1か月設置した現地対策本部を6月22日に解散し、7月3日付でクラスター感染の終息を宣言している。

そのため道内の地方新聞や放送局では、今回のクラスター感染の発生から終息に至るまでの動きを特集して記事にしたり、放映したりしている。

そこでは人手が少なくなる中で最後まで頑張り続けた職員の姿も浮かび上がっていたし、たくさんの方が感染したり死亡したりする中で、利用者の家族からずっと信頼し続けられた施設や職員の姿も感じ取られ、日ごろから良い介護サービスを提供しようと努めてきたのであろう姿勢も垣間見られた。

今日までの一連の報道内容に接して、そうしたことも理解できたという前提の上で、取材対象となった施設や、そこに勤める従業員の方々に対して、あえて対人援助として人の暮らしに寄り添うプロとしての姿勢を問いたい部分がある。

先週土曜日にテレビで特番報道では、当該施設について、「アットホームな対応をしてくれる職員が多く、地域住民の信頼も得られている。」という内容がテレビ画面を通じて伝えられており、その具体例として、「職員が利用者の頬にチューしてくれることもある施設」というナレーションが流されていた。(※メモを取っていなかったので言葉は正確ではないが、意味はその通り。)

僕はこのナレーションを聴いた途端がっかりした。

赤ん坊や幼児ではあるまいし、赤の他人が人生の先輩でもある高齢者の方の頬にキスすることが、「アットホーム」だと考えるテレビ局や家族にもがっかりしたし、そういう行動をとっている施設職員にもがっかりする。

他のどの職業で、顧客の頬にキスすることが許される職業があるというのだろう。介護の職業だけそれが許されるとすれば、それはもう世間の常識とは異なる特殊な職業としか言えない。そもそも世間一般的にみても、大の大人同士が親しみを込めるために他人の頬にキスする習慣なんてこの国にはないはずだ。

介護施設の中でそれが許され、それがアットホームな対応だと思い込むことは、利用者をまともな大人だとは見ていないということに他ならない。馬鹿にしているとしか思えないのだ。

例えば自分の親が介護施設に入所したとして、そこで親が職員から頬にキスされたとして喜ぶだろうか。少なくとも僕は喜ばない。自分の親を子ども扱いするなと言いだろう。たとえ自分の親が認知症になったとしても許すことができる行為ではないと思う。

私たちは介護サービスの場では、介護支援のプロに徹する必要がある。そこではどんなに我々が親身になって関わろうとしたとしても、我々は家族そのものにはなれないし、なってはならないのである。プロの介護支援者として適切な距離感を保ったうえで、利用者に親愛の情を伝えるのがプロの仕事だ。(参照:プロ意識を持つという意味。

過去の虐待事例には、高齢者の体を触ったり、抱きついたり、ここで行為内容を書くのもはばかられるような許されざる性的虐待が存在している。それを考えれば、介護事業においてはいつであっても・誰であっても李下に冠を正さずの精神は求められるのだ。キスをするなんてことを許しておくのは、その労務管理がなっていないとしか言えない。当該老健の施設長や管理職はこの一点で批判を浴びてやむを得ないだろう。

感染予防という観点から云っても、頬にチューはいただけない。これからの介護事業はwith感染症の意識が欠かせないが、そんなこと以前に介護支援という場で、生活習慣にない、不要な濃厚接触は戒めるというのが今までだって常識だ。今回この施設にクラスター感染が発生したことの一因に、こうした行為を許していたことが関係ないとは言えないわけである。

そういう意味でも、利用者の頬にチューしてしか家庭的雰囲気を表現できない施設の発想や介護の質は貧弱この上ないとしか言えない。

そのおかしな意識をなくさないと、本当の意味で地域の信頼を得られるプロ集団にはならないし、こんな報道で、その施設が良い施設だと紹介される介護業界の幼稚さをなくさないと、介護の職業は、本当の意味で国民から信頼を得られる職業にならない。

その特番報道では、最後に入院先から帰ってきた利用者に職員が、「良かったね。また戻ってこれて〜。」・「うれしいかい。」的な声を掛けている場面が放映されていた。その職員の言葉遣いはタメ口そのものであり、上から目線の声かけ」にしか僕には聞こえなかった。思わず、「それが死線をさまよって戻ってきた利用者に対して掛ける言葉か。」と言いたくなった。

このような映像を見てこの施設の実像に触れると、当該施設が万全の感染予防対策を取ったにもかかわらず、やむを得ない状況で感染拡大したということも額面通りに受け取れないくなる。その施設にはプロとしてあるまじき、「言葉の割れ窓」があったのだからに、対応にも割れ窓があって、それが原因でウイルスがフロアを横断・縦断して感染が広がったのではないかと疑う人も出て当然だ。

サービスマナー意識を軽視して、プロとしての顧客対応に徹していない施設は、世間から何でもあるだろうなと思われてしまうのである。その恐ろしさを知るならば、職員に対するサービスマナー教育は、さらに徹底されなければならないことに気が付くであろう。
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爆ぜるに蒼し(はぜるにあおし)


人にはそれぞれ、「言い分」や「理屈」がある。しかし頑張らない人間のそれは、「言い訳」であり、「屁理屈」にしか過ぎない。

ある行為ができるかどうかは、やってみなければわからない。手足を動かすだけではなく、頭を使って行動を起こして初めて、「できる」・「できない」が評価できるのだ。

何もしようとしないで、最初からできないと決めてかかる人間が、何を主張しようと遠吠えにしか過ぎない。そんな声には反論することさえ無駄だ。黙って無視すればよい。

介護サービス事業の中で職を得て、そこで利用者対応することで生活の糧を得ている人間にとって、利用者は、「顧客」そのものである。それは疑いようのない事実で、この理解ができない人は社会人としてのスキルがないと言える。

自分のお客様が目の前にいて支援を求めているのだから、顧客対応にふさわしい態度や言葉遣いというサービスマナーを身につけて、マナーに徹した顧客対応を行うことは、特別なことではなくごく当たり前のことである。

そのことをいつまでも理解できない人が介護のプロを名乗ってはならないし、名乗る資格もない。そんな輩はその場所にいることさえ許されないと言える。とっとと介護の仕事を辞めて、別の仕事を探しなさい。・・・しかし顧客対応ができない人間にできる仕事が果たしてあるのだろうか。少なくとも医療や介護業界以外では、顧客にタメ口で接するという対応は許されていない。それほどこの業界が温いということだ。

お客様に対してより良いサービスをしようと考えるのは、極めて健全で当たり前の考え方である。介護業界の人手が足りないことも、待遇が決して良くないことも、それを否定する理由にも材料にもならない。

そもそも仕事に真剣に取り組むならば、顧客に対するホスピタリティ精神はごく自然に湧き上がってくるものだ。人の役に立つために、対人援助の仕事に就きたいという動機づけを持つ人ならばなおさら、それは極めて自然で当然の心持である。

現に年齢に関係なく、マナーに徹した対応を行っている人がいる。高品質なサービスを実践している人がいる。

介護施設で人手が足りないから週に2回しか利用者を入浴させられないと嘆いている向こう側には、同じような人員配置で、利用者の希望に応じた入浴回数を確保している施設がある。その違いは文句や愚痴を言っている暇と無駄をなくし、知恵も用いて黙々と手足を動かしていることによるものなのかもしれない。

僕は自分の実践として、マナーーに徹し、顧客ニーズを追求した高品質サービスを実現してきた。このブログに書いていることにフィクションはなく、すべて行ったという事実なのだから、それほど明確な根拠はほかにない。

だから僕が講演で話す内容も実践論である。理想論ではないのだ。それがなぜできないという人がいるのだろう。それは単にやりたくないだけではないのか。面倒な方法や、つらい径を選びたくないだけではないのだろうか。

勿論苦労せずにお金を稼げるのなら、それに越したことはない。しかしそれでよい待遇を与えてくれというのはあまりに図々しい。そんな都合の良い方向に世の中は流れるわけがないのである。

同じ介護の仕事の中で実績を上げ、それに応じた対価を得ている人をやっかむ人がいるが、自分もそうなれると信じて実践すればよいとつくづく思う。

才能がないとか、運が悪いというのも言い訳だ。人には向き不向きもあるだろうし、才能というものもきっとあるんだろう。

しかし生まれ持った能力なんて、仕事の成果を左右するほど大きなものではない。

本当の意味の才能とは、天から与えられるものではなく、自分で掘り起こし作り上げるものだ。必死に仕事をし、階段を一歩一歩歩いてきた人間にだけ見出すことができるものが才能である。

懸命に前に進んでいる人が頂上にたどり着こうとしたときに、何もしようとしない人間は麓(ふもと)でこうつぶやく。「奴には俺と違う才能があるからな」・「奴は運に恵まれただけさ」・・・。

馬鹿を言うな。頂上にたどり着こうとしている人間は、麓で骨休めしている奴やより何十倍も、何百倍も努力を重ね、汗をかき、辛い思いを飲み込んできているのだ。怠けてこなかったのである。

それに比べて若さがあって、時間も体力も感性もあるやつがなんで怠けるんだ。なんでそんなところで停まって愚痴ばかり言っているんだ。それは評論にもなっていない世迷言だぞ。

それに気づかずに老いていき、仕事の上でも敗残者になるのも勝手だが、どうせなら食うためだけではなく、自分の職業に使命ややりがいを感じ取れる道を探し・選んだ方が良いのではないだろうか。
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Web講演に関するアンケート結果を見て思うこと


先週月曜日から、読者の皆さんに呼びかけていたアンケートの回答者数がちょうど200件に達したので、本日をもってアンケートを終了させていただきます。ご協力いただいた皆様には、この場を借りて深く御礼申し上げます。ありがとうございました。

お約束でしたので、その結果を発表します。
アンケート結果
ご覧のように、オンライン講演を視聴するのに最も都合の良い時間帯として得票が一番多かったのは、「平日の19時以降」となっております。以下2番、「平日の17時〜19時」、3番、「平日の13時〜15時」となっています。

ということで曜日としては土日祝祭日より、平日を希望する人が多いようです。時間帯として19時以降が多かった理由は、業務を終えて自宅でゆっくり視聴できるという意味でしょうか。

その他を選んだ方の意見を次に紹介します。
アンケートその他の内容
このアンケート結果は、8月から配信予定の、内田洋行主催のWebセミナー(僕の4回予定の講演)の日程を決めるにあたって参考にさせていただきます。諸々の事情があるので、ご希望に完全に沿えるかどうかはわかりませんが、今後様々なWebセミナーの参考にさせていただきたいと思います。

ところで僕が行う講演の中で最近の一番人気は、「サービスマナー講演」です。内田洋行の主催セミナーの中でも、そのテーマでお話しする機会を創ります。

介護のプロとして顧客に対するサービスマナーを持つことは、職業倫理の枠を超えて、介護事業経営上不可欠リスク管理の一つとなってきています。従業員にサービスマナーの意識が無い介護事業者はどんどん顧客離れが進んでいきます。特にデイサービス事業者の中には、顧客が集まらずに倒産の憂き目にあっているところが増えています。介護施設をはじめとした、居住系サービスもその波は避けられないところに来ています。

それに加えて、介護事業者に対する損害賠償請求を求める訴訟が増えつつあります。その理由の一つが、医療訴訟が専門だった弁護士が、脇の甘い介護事業者をターゲットにして、介護訴訟の専門に軸足を移しているという状況も影響しています。

その中には従業員の利用者に対する虐待・不適切行為をターゲットにした訴えがあります。不適切な言葉遣いを放置しておくだけで、暴言によって傷つけられる利用者から損害賠償を請求されないように、これからの介護事業者は、従業員に対して顧客対応としてふさわしい態度や言葉遣いを身に着けさせる必要があります。

いつまでも、「タメ口」がフレンドリーな言葉遣いだと勘違いしてはならないのです。職業として労働対価を得ている以上、そこでサービスを利用する人はすべてお客様でああるという、ごくあたりまえの常識を持って接することを徹底しないと、大変なことになりかねないことを、介護事業経営者や管理職の皆さんは強く意識してください。

先日、岡山県勝央町にある特別養護老人ホームで、少なくとも2年前から2020年3月にかけて職員が入所者11人に対し腹部をひもで縛るなどの虐待を行っていたことが分かりました。今回の事件に関与している職員は22人にも上り、日常的に虐待が行われていたとみられています。

施設側は、入所者への対応を指示していた介護主任など主導的な役割を担ったとする職員4人を虐待や調査妨害を理由に解雇しておりますが、解雇された職員らは「おむつに触れないようにするためだった」・「家族にも同意を得て行っていたので問題ない」などと説明して解雇無効の訴えを起こしています。

しかし身体拘束は、家族の同意があれば許される種類の問題ではなく、特例の場合も緊急かつ生命に危険が及ぶ場合に限られ、それも一時的なものしか認めらていません。ですからそのような理屈は通りません。

何よりこの施設では、入所者のズボンの腰ひもを強く縛ったまま放置する、部屋に閉じ込めるなどの虐待行為が繰り返し行われていたことが明らかになっているだけではなく、身体的な虐待のほか、「やかましい」などの暴言や、時間内に食事が終わらない入所者に対し食事を途中で片付けるなどの行動も確認されています。

日常的なサービスマナー意識の欠如が、多くの従業員の感覚を麻痺させて、顧客であり人生の先輩でもある高齢者の方々に、配慮も何もない対応が日常化していたことは明らかです。

こうした事件が起きると、介護施設と言えど顧客確保が困難になる恐れがあるだけではなく、実際に被害を受けた利用者に対する損害賠償責任が生ずる可能性も高まります。

しかしこのような虐待の原因を人手不足のせいにして、職員の責任ではないかのような声が一方で起こりますが、そもそも人を縛ったり、罵倒したりすることが、人手が足りないから許されると考えることそのものが感覚麻痺です。

人手が足りない理由も、サービスマナーの欠片もない対応に、嫌気が差して職員が定着しない結果であることが多いのです。

そもそも顧客に「やかましい」と罵倒することが許される職業が他にあるでしょうか。介護事業では、そんなことが起こり得るというだけで異常な業界だといえます。異常な従業員がたくさん存在しているのです。これを変えなければならない。

しかしそんな事業者ばかりではないです。介護福祉士養成校から卒業したばかりの、若い職員を教育して、利用者に対して、「かしこまりました」という接客用語を使いこなしている職場もあります。(参照:若い介護職員が凛々しく見えたとき

そこではしっかりサービスマネー教育が行われているのです。教育効果があがらない職員は、試用期間で選別しているのです。その結果、対人援助にふさわしいサービスレベルを保っているのです。

どうぞすべての介護事業者が、そんなふうに人を幸せにできるサービス事業者であることを願ってやみません。そのための教育のお手伝いは、いつでもどこでもさせていただきます。
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親しみやすさと馴れ馴れしさを混同しない


介護サービスの場で、親しみやすさと馴れ馴れしいの違いを意識して利用者対応をしているだろうか。親しみやすい言葉と馴れ馴れしい言葉の違いを理解しているだろうか。

この理解ができておらず、職員に両者の違いを説明できないから、介護業界では依然として利用者に無様な対応しかできない輩がなくならないのではないだろうか。今日はこのことに少し踏み込んで考えてみたい。

親しみとは、『なじみがある・身近である・心に隔てがない』という意味であり、親しみがあるとは、相手に対する思いやりや尊敬の気持ちがあり、礼儀正しい振舞いができる態度のことをいう。

一方、馴れ馴れしさとは、それほど親しい間柄でもないのに、『打ち解けすぎて、遠慮がなく、ぶしつけな態度や振舞いをすること』を指すもので、相手の気持ちを無視した、礼儀を欠く態度のことをいう。

しかし介護サービスの場ではしばしば、この「無礼で馴れ馴れしい言葉」が、「親しみのある言葉遣い」と混同されてしまっている。礼儀にかけるタメ口は、親しみやすさとは程遠いものであり、無礼ななれなれしい言葉遣いでしかないことは明白なのである。それを恥も外聞もなく使っている人間がはびこっているのが介護業界だ。

要するにそれは、母国語である日本語を満足に理解せず、使いこなせない馬鹿者が介護業界にはびこっているという意味だ。知能と民度の低い連中が自らの礼儀のない、「タメ口」が、利用者にフレンドリーだと思われていると勘違いしているのだ。恥ずかしい限りである。
介護事業におけるサービスマナー研修
その結果、介護業界ではしばしば横柄な態度、無礼な言葉遣いによって人権侵害につながる問題が引き起こされている。そこで加害者は、「そんなつもりはなかった」という言い訳をする姿がそこかしこに見られている。しかし人権侵害という結果をもたらした後では、そんな言い訳はなんの免罪符にもならない。

そもそも介護サービスの利用者は、本当にくだけた態度を望んでいるというのだろうか・・・しかもすべての利用者が・・・。そんなことはあり得ない。仕事である以上、お客様に不快な思いを与えないための最低限のルールはあって当然だということを理解できない人間は、本来対人援助の場にいてはならないのである。

なぜならば対人援助とは、誰かの人生の一部分に深く関わるという意味であり、高齢者介護とは、人生の最晩年期に関わるという責任を持つからだ。それは誰かの人生の幸福度に、決定的な影響を及ぼしかねないという責任であり、心無い態度で心を傷つけてしまったときに、取り戻す術を失う可能性が高い仕事であるという自覚を持てば、自ずと人を傷つける恐れのある、「タメ口」など使えなくなる。

タメ口を直さない人間は、潜在意識の中に人を傷つけてよいという気持ちを隠し持っている人間だ。そんな人間が対人援助にかかわって良いわけがない。

言葉づかいは、『心づかい』なのである。美しい言葉はそれだけで好感度を上げるための大切な要素になり得る。

特に感染予防対策で、面会禁止などの対応を行っている介護施設等の居住系施設の人々には、この時期にぜひ気を付けてほしいことがある。面会禁止は利用者のストレス対応とセットで行われなければならないが、利用者のストレスとは、施設職員の他には誰とも会えないストレスとともに、そこで接する職員の横柄な態度は、確実に不満とストレスを増加させるということだ。

だからこそ、そこで利用者の接する職員は、誰よりも丁寧な対応を取らねばならないのだ。態度・言葉遣い・表情・服装、すべての面で利用者のストレスにならない配慮が、感染予防対策が長期に及べんば及ぶほど必要になってくる。

全ての介護関係者に自覚してほしいことがある。それは一度口に出した言葉は元には戻らないのだから、相手を敬う気持ちを表現することが大事になるということだ。そうしないと介護の場は、いたずらに人を傷つけ続ける場に化してしまう恐れが高くなるのだ。

すべての介護関係者は、利用者やその家族に直接向かい合って仕事をするのだからこそ、一人一人が介護事業所の顔である。そうであるからこそ利用者様やご家族、一緒に働く人を不快にさせない言葉づかいを身につけなければならないのである。

電話対応は特に気を使ってほしい。電話の向こうにはいろいろな人がいる。生活習慣も感性も全く異なる様々な人と応対せねばならない電話対応では、顔が見えないだけに誤解されやすいのである。だからこそ誤解を受けないように、常に最低限のマナーを守りながらサービスの品質を担保することが重要となるのだ。

思いついた言葉をストレートに口に出して伝えるのではなく、その言葉を伝えたとき、相手がどのような気持ちになるかを考えて話す習慣をつけてほしい。

「親しき仲にも礼儀あり」という言葉は、どんなに親しい仲であっても最低限、「相手を敬う気持ち」を表現することが大切だという意味である。仕事として人とその暮らしに深く関わる我々は、顧客である利用者のプライドを傷つけない言葉を選択するという最低限のマネーを常に護らねばならない。

そうであるなら、お願いやお断りをするとき、クッション言葉を使いこなすスキルも持つべきである。クッション言葉を使いこなすことで相手に対する印象を和らげることができるからだ。例えばそれは、「恐れ入りますが」「失礼ですが」「あいにくですが」「申し訳ございませんが」「申し訳ありませんが」 「大変申し上げにくいことなのですが」などという表現方法がある。これらも、「質問するとき」や、「依頼を断るとき」などと状況を分けて使う言葉を選択できるように学ぶ必要がある。

僕の最新の、「介護事業のサービスマナー研修」では、その具体的方法もないように含めてグレードアップしているので、職場内研修などの講師として是非声を掛けてほしい。3密を避けて感染予防対策を講じた方法による研修・非接触型研修も様々な方法で可能だろう。

利用者に対するサービスマナー意識の向上は、感染予防を理由におざなりにされてはならない部分なのである。
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ウイルス対策を理由に職場内研修をおざなりにできない理由


新型コロナウイルスの影響で、研修会が軒並み中止・延期されていますが、職場内の研修まで中止してはなりません。

それは介護事業者の屋台骨をしっかり支える唯一の方策だからです。ここを感染症対応でおざなりにしてしまえば、大事な屋台骨が腐り、知らぬ間に母屋が崩れる日が来てしまいます。

今の時期は新人教育に備えた指導職員研修、4月からは新人への基礎研修をしっかりしておくべきです。それだけは忘れないでください。

新年度に入職する職員の教育はまったなしです。それによって事業所のサービスの品質が決定し、顧客から選ばれるのか、見放されるのかが決まるかもしれません。そこを誤れば取り戻すのに3年はかかりますよ。いやこの厳しい時代ですから、その間に事業経営が続けられなくなる危険性さえあります。

その前にそうした新人を教育する職場のリーダー職を含めた先輩職員の教育と意識改革の機会は今この時期までしかないです。この部分に関しては、コロナとか言ってる場合ではないです。それをおざなりにしてしまえば、今後何年間その負の遺産を引きずってしまうかを考えると大問題と言えますので、社員教育も感染予防と同じく大事であると考えなければなりません。どちらも重たいのです。

その問題意識をもって対人援助のプロを育てようとし、新規入職する職員に介護知識と技術に加え、きちんと接客意識を持たせようとする事業者では、今この時期でも指導役のリーダーの意識を高めたり、変革するためにサービスマナー教育を行っています。

僕はこの時期、そのような問題意識を持った事業者の職場内研修のお手伝いをする機会が多いです。
職場内サービスマナー研修
職場内で、日ごろ利用者に接するのと同様の感染予防対策をとりながら、換気が十分な場所で、受講席の間隔をいつもより広く取って、法人内職員限定で人数を絞って講義を受けることに特段の問題が生ずるとは思われません。

どうしても不安が解消できないのならば、テレビ電話機能などICTを活用した研修にしても良いと思います。受講者は分散した場所にいて、講師の講義はPC画面を通して聴けばよいだけの話で、これだと感染リスクはほぼありません。

ウイルス対策を理由に職員教育を何もしないというリスクは、こうした研修機会を創るリスクより、ずっと高いと言わざるを得ません。特に顧客対応意識を植え付けない職員を、介護サービスの場に張り付けるリスクによって、今介護の現場では大変なことが起きています。

例えば昨年12月、熊本市の有料老人ホームで介護職員4人が、入居している90代女性に対して、暴言を吐いたり、投げるようにベッドに寝かせたりする虐待行為が明らかになったきっかけは、面会するたびにケガをしているのを不審に思った息子が、隠しカメラで動画を撮影したことでした。

この有料老人ホームは、ネット上ではどのホームであるか特定されています。固有名詞がネット上に出てしまっているのです。そのため事件の影響で新規入所する人がいなくなり、退所する人もあるとのことです。結果的に数億の借金が残ったまま、事業廃止の懸念も広がっています。

こんなふうに職員のマナー意識が形骸化したり、おざなりになるところでは、経営危機は現実的な問題になっているのです。

スマホで簡単に動画撮影ができる今日、隠し撮りは特殊技術ではなく誰でもできる行為です。さすれば密室の中で何が行われているのかを不安視する人が増え、隠し撮りはもっと増えるでしょう。それを防ぐ手立てはありません。この場合、隠し撮りされることを前提に、職員に対しては誤解を受ける言動をとらないように教育することが唯一の対策です。それをしない事業者には、常に経営危機につながるリスクが存在していることになります。

顧客に対する言葉遣いに配慮のない会話は、第3者から見れば異様に映ることも多く、若い職員が高齢者を罵倒していると見紛うことにつながります。そのような場面が切り取られてネット上に動画配信されたときに、「あれは親しみやすい言葉として使っているだけで、関係性ができているから問題ない」という言い訳が世間に通用すると思いますか?

そんなことを世間様が受け入れてくれるほど甘くはないのです。

だからこそそうしたことがないように万全の備えをしておく必要があるのです。その対応は待ったなしです。

僕は顧問先の仕事のため、4/6〜4/10まで福岡市に滞在していますが、8日の夕方に声を掛けていただいた大宰府の会社の職員研修講師を務める予定も入れています。このように滞在先でも時間をとって研修のお手伝いはできるのし、気軽にご依頼ください。このように滞在先の近くで講演を受けるケースについては、交通費や宿泊費が別途必要ではなくなるのでお得なので、是非声を掛けてみてください。

勿論、生活拠点である道内の介護事業者なら、航空チケットを予約する必要もないので、すぐにでもどこへでも行けますのでご連絡ください。急な依頼も引き受け可能です。よろしくお願いします。

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危機を乗り切る知恵を得るために


新型コロナウイルスの感染予防対策で、介護の場も大変な状況が見て取れる。

利用者に感染者が出た通所サービス事業所では、サービスを休止するにあたって他のサービス利用者の行き場がなくなったり、訪問サービスの利用も拒否されるなど、過剰な拒否反応が広がっている。

しかしいくら身の回りに注意していても目に見えないウイルスに感染してしまう人はいる。介護サービス利用者が感染してしまったのも決して個人の責任ではなく、それはもはや災害レベルだ。だからこそ同業者は、感染者を出した事業者を非難中傷するような行為を一切取ってはならないと思う。むしろこうした危機状況だからこそ助け合うという考え方が必要だ。明日は我が身かもしれないのだ。

そういう意味で、感染者と同じ事業者を利用していた方々を差別的に扱うのはどうかしている。しかるべき感染予防策を取って訪問対応するのはやぶさかではないし、一定の観察期間を取った後に他の事業者が、通所サービス利用を受け入れることあってよいと思う。今こそ共助の精神が必要ではないのだろうか。

このウイルス騒動があと数週間単位で治まるとは思えない。もっと長期化することを踏まえて、みんなが協力し合って、その対策を考えていただきたい。それは、「暮らしやすい国とはどういう国か。」という大きな視点から考えるべきことのような気がしてならない。

さてそんな状況で年度末を迎えた各事業所は、新年度に備えた準備もままならないと焦っているのではないだろうか。

しかし時間は待ってはくれない。事務手続きは先送りできるものがあると言っても、介護事業が向かい合っているのは、「人の暮らし」そのものであり、日常に付随する待ったなしの問題は、ウイルスを理由にして滞らせて良いわけがないのである。

そんな問題の一つとして、『新入社員教育』がある。それに向けて、現在就業している職員に新人教育・指導の心構えを伝えておく必要もある。

このブログで何度も書いているが、今後の介護サービス利用者の主役は、スマホを使いこなし、外食に訪れる場所をネット情報で選ぶ、「団塊の世代」の人たちになっていくのだ。その人たちは介護サービスも、「選んで利用する」のである。

介護給付費全体が伸び続けるメガビジネスの介護事業であるからこそ、そこに参入しようとする新規の企業は増える中で顧客単価は減るのだ。選ばれなければ生き残っていけないのである。

しかも介護事業に新規参入を予定している民間営利企業は、他産業で得た接客ノウハウを介護事業にも生かして顧客を取り込もうとしている。職員のタメ口対応がフレンドリーな関係を生むと勘違いしている経営者や管理職がいる職場から本気で顧客を奪い取ろうと戦略を練っているのだ。

タメ口で利用者対応している事業者は、新規参入事業者に顧客を取られて立ちいかなくなるのである。

だからこそこの時期に、新人教育を行うべき今いる職員に危機意識を持ってもらい、自らの日ごろの態度を振り返り、改めてサービスマナーの重要性を自覚して実践できるように教育する必要があるのだ。

それができないまま新入社員を迎える事業者では、先輩職員の荒々しい態度と言葉遣いに侵されて、サービスマナーの欠片もない職員が増殖するだけの結果に終わり、そこは近い将来、サービスマナーを徹底して顧客確保の戦略を練る民間営利企業に顧客を奪われ、事業廃止に進むしかなくなるわけである。

コロナウイルス関連で言えば、ウイルス不況で採用取り消しになった人が、介護事業に職を求めるケースが増えることになる。しかしそれらの人が、当初目指していなかった介護の仕事をずっと続けてくれるだろうか?

進路として希望していなかった介護の職業に就いた人が、その仕事を一生の仕事と考えてくれるためには、そこに職業としての誇りや、おもしろさを感じなければならない。しかし素人まがいのマナーのない対応に終始する職場では、そんな誇りも面白さも感じられないだろう。そこでは人材確保は一時的な現象にしか過ぎなくなる。

高齢者介護の仕事は、排泄の介護をはじめとした清潔支援は不可欠で、決して楽できれいな仕事ではないわけである。そういう仕事に誇りを持てる環境とは何かということを改めて考えてほしいと思う。

僕は今、そんなサービスマナーを新人に教育しようとしている事業者のリーダー研修の講師を務めるために、北海道新幹線に初めて乗り、その車中でこの記事を書いている。

今日の夕方から講演を行なうがそのテーマは、「リーダーが創る介護事業のサービスマナー〜生き残りをかけた事業戦略」である。この時期にしっかりそのようなテーマの研修を行う事業者の未来は明るいだろう。

この後僕の予定としては4/6〜4/10の期間、福岡に滞在予定である。その間に近くで職員教育のお手伝いを希望する方は気軽にご連絡ください。時間をとって参ります。

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メガビジネスの介護事業を勝ち抜く接客センス


介護事業は対人援助であり、社会的弱者を支える社会の仕組みである、「社会福祉」の一部であることも間違いがないところだ。

しかしそれは、「介護サービス」という目に見えない商品を売って、利益を得るという事実がある以上、経済活動の側面を併せ持つもので、介護サービスを利用する人は、介護事業者にとって、「顧客」であることも厳然とした事実であり、そのことは誰も否定できない。

そうであるにもかかわらずいまだに、「介護サービスを利用する人が、顧客であるというのは少し違うような気がする。」といっている輩がいるのは何故かといえば、それは利用者が顧客であるという単純な事実を理解できない頭の悪い連中が、介護業界に数多くはびこっているということにしか過ぎない。

そうした低能者が存在するのも介護業界の一面であり、介護職の実態でもあるのだから、それを嘆いても仕方がない。自分が関わる介護事業においては、そうした低能者を雇用しないようにすればよいだけの話だ。

介護事業経営者には、顧客サービスとしての介護事業の在り方を追求しつつ、健全な事業経営に努める責任が課せられているのである。そのための従業員教育は必要不可欠な要素で、それがなければ事業として長く存在していくことはできないのである。

介護のプロと名乗ることが出来る人材を一人でも多く育て、サービスに従事させていくことが、生き残りの戦略には欠かせない。では介護のプロフェッショナルとはどういう人材だろう。

介護の専門性や、対人援助のスキルを持つことは当然として、顧客サービスに徹することが出来ることが、介護のプロといえる重要な要素となるのである。

介護のスキルをいくら持っていたとしても、接客業としてのセンスがない人はいらないのである。

介護従事者は、きちんと接客業として意識を持ち、接客が実践できなければならないのだ。そうでなければプロとして金銭対価を得てはならないということなのである。

そこで大事なことは頭で、「わかる」ことと、それを、「できる」ことは違うということだ。わかってもできない輩はどうしようもないのである。しかしできるからわかっていなくてよいというのも違う。

仕事でお金をもらう以上、我々はプロであり、だからこそ介護のプロフェッショナルとしての自覚を持てない輩は、別の仕事を探せと言いたい。そして金銭で出力するのがプロであるからこそ、わかっていても、できなければ存在価値はない。出来ていても、わかっていなければ、エビデンスが創れないのだから意味はない。

わかっていて、できているのがプロとして当たり前の姿である。

今求められてていることは、介護事業所の従業員に対して、「介護は接客業」であるという意識付けを徹底し、そのためのサービスマネーを身に着けさせるようとする教育を徹底することだ。同時に顧客意識のない従業員は、介護の仕事の向いていないと烙印付けて、他の仕事を探すように促す必要もある。

なぜなら骨太改革の中で、社会保障費の自然増を抑える政策の中では、介護給付費の顧客単価の減少は必然なので、その中で収益を挙げようとするなら顧客を数多く掴むしかない。そのために介護サービスと言えど顧客の心を掴み顧客の満足度を上げることは、最も求められることなのである。しかし顧客単価は減ったとしても、超高齢社会で要介護者の数は増え続けているので、介護給付費をはじめとして社会保障費は確実に、膨大に増え続けていくのだ。

つまり介護市場は、まだまだメガビジネスであるということなのだ。だからこそ顧客に信頼され、顧客から選ばれていけば、大きな収益が得られるわけである。そのためにも顧客満足度につながる接客意識を高め、顧客に選ばれて行かねばならない。

そのことを、「わかって、実践できる。」プロフェッショナルを育てていくのが、経営者や管理職の仕事である。それができた先に大きな収益が付いてくるのである。

これからの介護事業の顧客の中心層は、「団塊の世代」の人たちである。それらの人たちは、今現在、外食をする際にごく普通にネット情報を検索して店を選んでいる人たちだ。SNSも普通に使いこなしている人たちなのである。

それらの人たちは、介護サービスを使うことになっても、ネットで情報を検索して、自分にとってより良いサービスを提供してくれる事業者を探すだろう。その時、公式サイトに嘘八百並べて、さも立派なサービス事業であることを装った場合、そのサービスを利用して不満を持った人の反発は必至である。その不満は利用者のSNSを通じて、あっという間にネット上で拡散される。

ニセモノの情報と、偽物のサービスの質は徹底的に糾弾される時代になっていることを自覚せねばならない。

団塊の世代の人たちは、介護事業者にも自分たちが満足できるサービスの質を求めてくる。そこで働く従業員のホスピタリティ精神を求め、その意識が歩かないかということが介護サービスのネット情報として拡散するだろう。

介護のスキルがあっても、接客のセンスのない職員ばかりを抱える事業者は、「そこでは大きな収益を得られないのである。事業としての発展性も失うといってよいだろう。

介護という職業を通じて、「誰かのあかい花」になるということは、結果として大きな収益を得ることにもつながっていくのだ。

だから・・・。
無題

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理念を形骸化する介護事業者に明るい未来は存在しない


要介護高齢者が増え続けている。そして心身の状態に合わせて住み替えを必要とする高齢者も増大している。

地域包括ケアシステムとは、こうした住み替えを推奨して、住み慣れた自宅とは限らずに、住み慣れた地域に新たな暮らしの場を得て、そこで暮らし続けることを目的としているので、そのための新たな居所づくりも大きな政策課題となっている。サ高住への巨額な補助金は、こうした背景で配られているのである。

そのため新規に居住系施設をオープンさせる事業者も多い。

そうした事業者は様々な経営理念を掲げ、利用者確保のためにそれを地域住民に向けて喧伝するとともに、新規オープンスタッフを集めるためにも、その理念を高らかに喧伝している。

しかしその理念を達することができるための具体策を持たない事業者の方が多いし、理念が掛け声だけに終わって形骸化することを何とも思わず、最初からその実現を図ろうとさえしない事業者もある。

オープニングスタッフ募集の際に、理念を喧伝するという意味は、その理念に共鳴し、その実現を図ろうとする動機づけを持つ人を集めようということであるはずだが、昨今の人手不足の折、職員募集に応募してきた人を闇雲に採用してしまう事業者が多くなっているように思える。

理念の達成などどこ吹く風というような採用をしている事業者が、理念を高らかに喧伝することになんの意味があるのかと思ってしまう。

理念を高く掲げてその実現を図ろうとするのなら、採用面接の際に、応募者にその理念を知って面接に来ているのか、その理念に触れてどう思うかということを確認しなければならない。

面接の際に理念を理解していない応募者に対しては、その場でその理念を示し、それに共鳴して働く気があるのか、その実現のために自分がどのような力を発揮できると思うのか等を確認するための質問事項を準備しておかねばならない。

オープニングスタッフの数をとりあえず集めなければならない中で、そんなにハードルを上げていられないと考える事業者は、最初から理念などどうでもよいから、とりあえず事業を開始できる人ならだれでも採用しますといっておればよい。高らかに理念を掲げること自体が詐欺行為だからだ。

しかしそんな介護事業経営に夢もなければ先もない。理念のない介護事業の行く末は、人を傷つけ人を哀しませるだけのブラックボックス化であり、そうした事業の経営者や管理職は、いずれ人の心だけではなく、体さえも傷つける職員によって社会から糾弾される立場に立たされるであろう。

その前に利用者からそっぽを向かれて、事業廃止に追い込まれて社会の片隅で野垂れ死にするかもしれない。しかし社会から強烈なバッシングを受けて、その姿を見た家族からも蔑まれるよりは、その方がまだましかもしれない。

理念を形骸化させて経営する事業は、目標や目的が常にあいまいで、方針も朝令暮改され続けることになりかねない。そのような事業者に職員が定着するわけがないし、求められる人材が育つこともない。

一昨日、病室で男性患者同士をキスさせたり、床に寝かせた男性患者に対して柵付きのベッドを逆さまに覆いかぶせて監禁し、トイレで別の患者にホースで水をかけたとして看護師ら6人が逮捕された神戸の神出病院の事務部長が謝罪会見を行っているが、理念を実現しようとしない介護事業者でも、それと同じようなことが起こりかねないのだ。

こうした状態に陥らせない唯一の方法は、理念を看板倒れに終わらせないことだ。理想を幻想化せず、達することが出来る目標と考え、徹底的に人間尊重の理解を従業員に促し、自己覚知を重ねる訓練を課し、理念の達成度の検証を定期的に行う以外ない。

利用者尊重・利用者の尊厳を護るなどと理念を掲げ、介護は接客業と考えることは間違っていない。しかしせっかくそういう考え方を持っているなら、その実現のための具体策も同時に職員に示すべきである。

その理念やミッションを達成するために必要なことは何か・・・。スタッフに利用者は顧客であると言う意識を徹底させるには何が求められるのか・・・。それはそのための教育である。オープン前にスタッフ全員にサービスマナー意識を植え付ける必要があるのだ。

立派な理念を掲げながら、スタッフが利用者に、「タメ口」で接するなんて言う珍風景を創らないようにしていただきたい。

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訪問診療医師の姿勢に学ぶべきこと&博多ラーメン紀行


今月は約2週間、福岡市の株式会社ワーコンの顧問業務を行うために、博多に滞在している。この3連休も連日顧問業務を行っているので、お近くの方は是非、僕に逢うために会社を訪れてほしい。業務内容を案内しますよ。

ワーコンの主業務は、「おるけん」というシステムを構築して、在宅で介護を受ける方を24時間見守る業務であり、博多のオフィスはそのまま看護師が常駐するコールセンターにもなっている。(参照:下記画像はコールセンターの一部)
ワーコンコールセンター
そうした業務においては、当然のことながら訪問診療医師や訪問看護師等との密接な連携が求められるわけである。在宅者に変化がある場合や、なんらかの対応が必要になる際に、実際にそこに駆けつけるのは訪問診療医師や訪問看護師・訪問介護員といった人たちだから、その人たちが即応できるように必要な情報を送る必要がある。

その時に威力を発揮するのがコミュニケーションロボットであり、それをテレビ電話として使用し、空間の隔たりというハンディを感ずることなく、双方向のコミュニケーションが交わされることになる。

そのようなコミュニケーションを交わす中で、訪問診療医師の方の中には、訪問診療内容をコールセンターの看護師に知ってもらった方が良いと考えて、利用者の許可を得て訪問診療中の様子をコミュニケーションロボットを通じてリアルタイムにコールセンターに映してくれる人もいる。

その様子を見ていると、在宅訪問診療医師の方々の丁寧な顧客対応の姿勢に驚かされることがある。

医師については、コミュニケーションが苦手で、患者に上から目線の態度に終始する人が多いというイメージを抱くことがあるが、ワーコンが連携している訪問診療医師の方々は、当たり前のように丁寧な言葉と柔らかな態度で、病状等について丁寧に説明している姿が見られる。

そういう訪問診療医師の指示を受けている訪問看護師の方々も同様で、利用者に、「タメ口」で接している看護師の方は見つからない。介護関係者はその姿を見習うべきであると強く思った。

訪問診療医師や訪問看護師が丁寧な利用者対応をする理由について、先週オフ会でご一緒した訪問診療医師の方は、「患者さんや家族にはいろいろな人がいて、ある瞬間に急に態度が変わる人もいるので、誤解を与えないように、気分を害しないように、最低限の基本姿勢は守らないとならない」とおっしゃっておられた。

対人援助のプロとしての基本姿勢として、最低限のマナー意識が必要だということだ。そのことを何度も指摘しても、言葉を崩すことが、利用者や家族に堅苦しさを感じさせない唯一の方法だとか、フランクな言葉だと勘違いしている人は、いつかしっぺ返しを食らうことになり、それはそのまま事業経営危機にさえ直結することになるだろう。

マナー意識のない人間など落ちるとこまで落ちてしまって構わないだろから、そのような警告は不要なのかもしれない。

どちらにしても今後介護サービスの顧客の中心層は、徐々に団塊の世代の人たちに変わっていく。その人たちは、今普通にスマホやタブレットを使いこなして、外食する場所も、ネット情報・口コミ情報で得ている時代である。その時代についていける介護事業者だけが生き残るが、一番大事なことは、ネットに流され広まる情報が、「偽情報」であっては、たちまち顧客から見放され、さらにネットを通じて批判をあびるという、しっぺ返しにつながっていくのだ。

だから本物の介護サービス、本当に質の高い介護サービスを創りげねばならない。その基盤が顧客対応としてのサービスマナーであることに気が付かない関係者は、そろりそろりと退場時期である。

さて話は変わるが、博多の顧問先は駅のすぐ近くなので、お昼ごはんは安くておぴしい店がたくさある。そのため定食を食べ続けていたら、「博多のラーメンを食わんかい!!」と飯山の明美姉御に叱られたので、今回僕が食べた人気店のラーメンを紹介しよう。

博多一行幸舎・味玉とんこつ
10年以上前に初めて、「博多一幸舎」のとんこつラーメンを食べたときは衝撃だった。あっさり系の長濱ラーメンとは一線を画する、「博多ラーメン」とは、こんなにコクがあって美味しいのかと思った。その味は今も変わらず、泡系とんこつラーメンとも呼ばれる濃厚なスープである。しかし周囲にその系統のラーメンがたくさんできているので、今はその系統の一つのラーメンになってしまった感は否めない。
一双・とんこつチャーシュー
その一幸舎で修業した店主が独立して経営に乗り出した店が、「博多一双」。今では博多で一番長い行列ができる店といってよいと思う。濃厚な豚骨スープは、一幸舎の味を超えたといってもよいが、人気店になってからのおごりか、最近ではサイドメニューのチャーハンなどが、開店直後から売り切れとして、最初から提供しない日が多い。しかも造り手によってスープが温い時がある。盛者必衰にならねば良いのだが・・・。
shinshin・とんこつラーメン
shinshinも人気店で、上記の2店よりすっきり系の豚骨スープが人気である。「博多めん街道」の中では、一番行列が長い店でもある。
海鳴・魚介トンコツ
最近僕がはまっているのは、「海鳴(うなり)」の魚介とんこつラーメン。博多進化系ラーメンの代表でもあり、トマト味の「ジェノバ」と並んで人気である。

ということで今回の旅では、この4店を巡ってきたが、スターフィールド株式会社の高崎副社長が推す、「江ちゃんラーメン」はまだ一度も行ったことがない。今度是非連れて行ってもらおうと思っている。

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介護のプロとしての矜持を失わない人でいてほしい


組織風土はあっという間に悪化するが、よくなっていくのには時間がかかる。

一旦低下したパフォーマンスを元に戻すためには、莫大な費用と時間を要すこともある。

だからこそサービスの品質管理は最重要視されていかねばならないし、一旦確立したサービスの水準の低下がないように、そのほころびを繕うシステムのチェックは欠かせない。

先輩や同僚のあまりの態度の悪さを憂いた職員が、報道機関に隠し撮り動画を送ったことによって明らかになった虐待・不適切対応が、市議会で大問題として取り上げられた介護施設では、利用者の名前の呼び方のルールを無視した職員を放置したことが、組織風土を悪化させていった。

そこでは利用者を名字に、「さん付け」で呼ぶという、ごく当たり前のルールが存在していたのに、ある職員が、一人の女性利用者を、「ちゃん付け」で呼び始めたことにより、その利用者を「ちゃん付け」で呼ぶ職員の数が、ウイルスが増殖するかのように増えていった。そして、「ちゃん付け」で呼ばれる利用者の数も増えていき、やがてそこでは利用者にニックネームをつけて呼ぶようになった。

その結果、その施設では若い女性介護福祉士が、利用者に向かって、「お前」呼ばわりし、「死ね」・「へ理屈言うな」という罵声が飛び交うようになった。

言葉を崩すことは、こんなふうに感覚を崩していくことにつながるのだ。そんなふうにしてタメ口をフランクな言葉だと勘違いしている人によって、罵声も罵倒も正当化されているのが、介護事業の現状の一面でもある。恥かしいことだ。醜いことだ。

しかしそのような醜い言葉を使って、ひどい対応をしている人々も、家に帰れば普通のお母さん、普通のお嬢さんである。そんな人たちが、介護施設という器の中で感覚を麻痺させ、自らが王様のように利用者の上に君臨する存在と感が違いすることによって、人として許されない対応に終始する化け物が生まれるのである。

そうなれば介護施設は、世間の常識が通用しない密室である。人の権利を侵害し続ける暗黒世界である。しかしそんな姿を果たして家族に見せられるだろうか・・・。

自分の働く姿を家族にも見せられないとしたら、そんな仕事に誇りなど持てないだろう。そんな仕事は面白く続けられないだろう。自分の職業をそんな風に貶めることがない唯一の方法は、私たちが対人援助のプロであるという矜持を失わず、プロとして適切にお客様に接するという礼儀作法を身に着けることである。

だから私たちに求められているのは、介護のプロフェッショナルとしてのサービスマナ―意識なのであり、それは対人援助に関わる者のコミュニケーションスキルに過ぎない。

サービスマナー意識が持てない人、タメ口を改められない人は、コミュニケーションスキルが低い人なのだから、本来そう言う人は対人援助に向いていない。だからそういう人は他に職業を求めたほうが良い。早く介護の職業から退場すべきだ。向いていないあなたが介護事業者の中に存在し続けていることは、顧客にとってもあなたにとっても、両者にとって不幸なことだ。そんな不幸な状態が続かないように、マナー意識の低いあなたは他の職業を探すべきである。

管理職・リーダーの方々は、そういうコミュニケーションスキルの低い人を見極めて、教育効果が表れないならば、引導を渡す役割を果たさねばならない。労働基準法で護られている労働者の権利は侵害できないが、職業の向き・不向きについてアドバイスすることはあって良いだろう。

タメ口を直そうとせず、人の心を傷つけかねない言動をとり続ける職員には、『対人援助の仕事は向かないよね。』とアドバイスすることもあって良いだろう。

そうしないと、いずれ自分に管理責任のある場の従業員が、利用者に不適切対応をしたことによって、自分が報道関係者の前で、「お詫び」の会見を開き、頭を下げることになるかもしれない。

あなた自身が会見場で糾弾されながら、質問に答える姿を想像してほしい。あなたの家族がその会見報道を見て泣くことになるかもしれないことに考えを及ばせてほしい。

そんなことが決してないと言い切れますか?世間から誤解を受けるような対応が全くないと自信を持って言えますか?従業員がマナーのない顧客対応を行っていることが即ち不適切とされるという意識は有りますか?

言葉遣いを人に合わせて変えて、常に相手に自分の思いや、誠意を伝えられる人間などいない。いたとしてもそれは常人ではないし、そんなやり方は誰しもが実践できる方法論ではない。そもそも汚い言葉で利用者と会話する理由を、相手に堅苦しく思われないためであると思い込んでいるコミュニケーションスキルの低い人間に、死ぬまでそんな技が使えるわけがない。

そんな神業を磨くのではなく、誰もが実践できる方法として、丁寧語で利用者対応できるように職員を教育すべきだ。

日本語を使い続けてきた日本人が、丁寧語で顧客対応ができないのであれば、それは致命的問題だから、少なくとも顧客と直接向かい合う仕事には就かせられないと考えるべきである。

介護とは、心にかけて護る行為を表す言葉である。その言葉の意味を実践するためには、自らの心無い言葉で人を傷つけてしまうことを誰よりも恐れる必要があるし、だからこそサービスマナーの必要性に気が付かない人は、介護の職業に向いていないのである。

職業として介護を行っている人は、介護そのものが仕事である。仕事である以上、お客様に不快な思いを与えないための最低限のルールはあって当然であるという常識に思い至らない人は、そもそも職業人失格である。

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言葉を崩した先にたどり着く場所


介護事業経営者や管理職の人の中には、「利用者との距離を置きすぎてはいけない。」という理由で、接客用語や丁寧語を使わないという人がいる。

そういう人たちは、利用者に対するタメ口は許されないとしても、フランクな物言い・口調は許されると主張する。

しかしフランクな口調とタメ口は紙一重である。しかもフランクな口調でタメ口ではないと思い込んでいる物言いの中にも、相手にとってはタメ口でしかない物言いも存在する。

丁寧語を崩してフランクな口調といっても、その口調がフランクなのか、無礼なのかは、その言葉を操る人間が決めるべき問題ではなく、その口調で話しかけられる人がどう感じるのかという問題なのである。

言葉を操る人がフランクであると思い込んでいる言葉に、傷つけられ、心を殺されている方々が、介護業界には星の数ほど存在しているのだ。

そもそも言葉を崩すこと自体が、タメ口への第一歩であることに気が付かねばならない。

さらに言えば、人間とは一定の線引きをきちんとしていない場所では、低きに流れる傾向が強いのである。そのことを対人援助というサービス事業を経営したり、管理したりする地位の人間は十分に理解しなければならない。そうしなければ人権は簡単に蹂躙されてしまうからだ。

例えば、介護施設等でナースコールに対応する際の職員の最初の応答は、「どうなさいましたか。」であり、それ以外の言葉で応答する必要はない。

しかしその口調がフランクではないと思う人が、「どうしたんですか。」と言葉を崩したとする。するとその職場では、日常的に「どうしたんですか。」とコール応答する職員が徐々に増えていく。そしていつの間にか、「どうしたの。」とコール対応する職員が出てくるかもしれない。そしてそこでは、「どしたの?」・「なに?」・「あっ。」とコール対応する職員が出かねないのである。

それはもう言葉の暴力でしかない。そしてこれこそが接客用語・丁寧語を崩す弊害でもある。

こんなふうに言葉を崩すことを許容することは、ガラス窓の小さなひび割れを放置するということであり、その先には、ガラス窓の小さなひび割れが、ガラス事態を粉々に砕け散らせる結果にしかならないということだ。ひび割れを放置している限り、ガラス窓は元に戻らないのである。それが、「介護サービスの割れ窓理論」でもある。

接客用語や丁寧語は、お客様に使うべき言葉であり、介護を職業としている介護のプロフェッショナルが介護サービスの場でそうした言葉遣いを崩さないことは、誰からも非難を受けるようなことには絶対にならない。

一方で、言葉を使う側が、良かれと思って本来使うべき接客用語や丁寧語を崩した結果、顧客に不快な思いをさせたとすれば、それは非難を受けるべき行為となるのである。

そもそも介護サービス利用者に丁寧語で接する理由は、相手がサービス提供者より年上だからではない。介護サービスを利用する人は、顧客であり、顧客に対してサービス提供者が丁寧語で接するのは、世の常識だからである。

丁寧語を崩すことが、フランクな口調だとへ理屈をこねる人間は、その当然の常識も持っていないということだ。そういう人物が経営者を名乗っているのは笑止千万である。

ところでサービスマナー改革をしたいと考える介護事業経営者にとっては、その思いに現場のリーダーが応えてくれるかということは大きな課題だ。

そのためにサービスマナーがなぜ必要で、どのようなマナーが求められるのかを職場全体で学ぶことは一番求められることだ。そこに現場リーダーは全員参加することが大事なことだ。だからこそ職場単位でサービスマナー研修を行いたいという事業者には、僕はできるだけ協力して、現場リーダーが得心(とくしん)できる話をしている。ある意味それは僕にしかできない話であるとも言われている。

そうした職場内研修としては、全体の職員を一堂に集めて研修をすることもあるし、管理職・リーダー職員と、一般職員を分けて研修することもある。その職場の状況を聴きながらベストな方法を選ぶようにしている。

研修が職場単位となると、小規模事業所では受講者が少なくなることがある。特に管理職・リーダーのみを対象にした研修会は、受講人数が10名に満たない場合もある。それを気にかけて、僕に講師依頼することをためらったり、恐縮に思う人がいたりするが、そんな必要はない。

受講人数や研修規模は、僕にとってほとんど関係のない問題であり、僕を講師として求めてくれる熱意のある人がいる場所であれば、全国どこでも駆け付けるつもりだ。

その点でもどうか敷居を高く感じないで、まずは気軽に相談願いたい。

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マナー意識が浸透する事業所と浸透しない事業所の違い


リーダーがきちんと丁寧な接遇を行い、職員に日常的に接遇指導をしている場所では、サービスマナーが浸透している。

そういう職場では、特段新人に対してサービスマナー教育を行わなくとも、OJTの中で丁寧な言葉遣いの指導がされて、接客から接遇への昇華が自然と行われていく。そういう事業者に就職した新人職員は、顧客である利用者に対し、当然のように丁寧語で接している。

なぜそんな風になるのかといえば、サービスマナー意識が浸透している事業者では、新入職員が利用者に対してマナーのない接し方をした際に、先輩から日常的にごく自然に業務指導としての注意がされて、不適切な態度が都度修正されているからだ。だからこそ現場にマナー意識が浸透して、節度のある態度と丁寧な言葉遣いで顧客に接するのが、『当たり前』になるのである。

しかしそうした職場の従業員は、それがサービスマナーであると思っているわけではなく、顧客対応として当然の態度だと思っているだけのようにも見える。だからその姿も態度も自然である。そしてそういう態度ですべての職員が接している態度を見て、そこで働きたいと介護福祉士養成校の卒業生が殺到している。そこには人材難という言葉がなくなりつつある。

一方で、介護事業経営者が従業員のマナーのない態度を修正しようとして、いろいろな試みを行っているにもかかわらず、「笛吹けども踊らず」という状態が続いて、サービスマナー意識が職場に浸透しないところもある。

先日もそんな介護事業経営者の方が、「和歌山の情けない通所介護経営者の姿が示す恥の文化」という記事にコメントを書いている。それは次のようなコメントである。

言葉使いが直らない。マナーがない。生まれや育ち、本来の性格など色々原因はあるかもと思いますが。。。仲良しクラブのような声かけを聞くたびにストレスがたまります。何度も繰り返し指導していますが、利用者だけでなく、利用者家族、先輩や地域の人にも同じ対応です。社長である私にもタメ口です。その他のことに対してはやる気がないわけでなく、どちらかと言えば前向きです。接遇マナー研修を行ったり、外部研修にも行ってもらいましたが、なかなかです。三つ子の魂100までなんでしょうか。頭を悩ましている方は多いと思いますが、介護とはなんぞやを理解されてないデイサービス、聞くだけで気分が悪いです。

こうした従業員の存在に悩んでいる介護事業経営者も多いと思うが、それらの方々に考えていただきたいことは、サービスマナー教育で意識改革ができる事業所と、そうでない事業所ではいったい何が違うのだろうかということである。

まず問題は、『接遇研修』である。その内容が問われるのである。医療・介護以外の一般企業向けの接遇研修に、職員をいくら派遣しても無駄だということに気が付かねばならない。

医療・介護以外の業界で顧客に対し、「タメ口」を使わないのは常識中の常識なので、それはレクチャーする範疇にはない。介護事業者の職員に対するマナー研修では、『利用者は顧客である。』というレクチャーから始め、顧客に対する、「タメ口」は許されないというレベルから講義を展開する必要があるのだ。そんな低レベルである介護業界の実態をわかっていない講師による講義を、いくら受講させたからと言って、職員のマナー意識が改善されることはない。

だからどんな講師が、どんなサービスマナー研修を行ってくれるのかということを、きちんと調べて改善実績のある講師を選ばねばならない。

次に考えなければならないのは、新人職員をいくら教育しても、先輩の態度が悪いと新人も影響を受けしまい、何も変わらないということだ。

意識を変え、態度を変えるべきは、新人を教育する先輩職員であり、特にリーダー職の意識と態度が良くならねば何も変わらないことを知るべきだ。だからこそサービスマナーに関する外部研修には、現場で影響力のあるリーダー職員から先に参加すべきである。

その際に研修参加するリーダーには、経営者から、「職場内のサービスマナーを向上さえるのが事業者方針。その先頭に立つために研修に参加させるが、その指導的役割を果たせないならばリーダー職から降りてもらう場合もある」などの覚悟を促さねばならない。

さらに考えねばならないことは、鉄は熱いうちに打つことと、熱くなる分子を増やさないと全体に浸透しずらいということだ。

外部研修に職員を幾人ずつか参加させるだけでは意識改革につながりにくい。リーダーの意識が変わりつつある時期に、きちんとしたマナー講師を招いて職場全体で、「介護事業におけるサービスマナー研修」を行うべきである。ここで従業員の改革に向けた温度を一気に高めなければならないのである。そのためには温度を高めることが出来る講義内容が求められるので、講師選びは一番重要な課題である。

最後に必要なことは、『事業経営者の覚悟』である。

変わろうとしない、変えようとしない職員は辞めていただいてよいという覚悟を持ち、そうした職員が辞めていった時期には、事業を一度縮小して収益が下がっても良いという覚悟を持つことである。人が足りないからといって、『注意・指導したら、辞めてしまう』ということを恐れて、適切な指導もできない場所で、意識改革ができるわけがない。そもそも適切な指導を恨んだり、根に持ったりする人間は、事業者の財産になるどころか、トラブルの発火点になる危険性が高いので、早いうちに辞めてもらった方がよいのである。

仕事がいくらできても、節度ある態度に徹しようという事業経営方針を護ろうとしない従業員を、業務命令違反で罰則も与えられない事業経営をしている場所で、改革などできるわけがないのである。

しかし事業方針を護ろうとしない人員を切り捨て、一時的に人が足りなくなった時期を耐える先・意識改革の成果が現れた先には、必ずそこで働きたいという人材が集まってくるはずだ。

なぜなら丁寧な対応ができる職場で働きたいという動機づけを持っている人は、考えられている以上に多いという事実があるからだ。

人財となり得る可能性を持つその人たちは、今きっとどこかで、サービスマナーに満ちた職場を探しているはずなのである。現に僕は過去においても今現在も、そういう人を数多く知っている。

そんな人たちが集まる職場を創るために、介護事業者で実践できる本物のサービスマナー研修講師を探している方は、是非気軽にご一報願いたい。連絡は、「北海道介護福祉道場 あかい花」のサイト上部に表示しているメールアドレスまでお願いしたい。

なお今月10日から17日までは福岡に滞在しているので、福岡市内で夕方以降からの講演をご希望ならば、交通費や宿泊費がかからずに講演をお受けできます。(※ただし、13日を除く)

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業務用語を変えて意識改革を


介護施設にとってショートステイの稼働率は、収益率に直結する重要なファクターである。

特養が施設サービスと並行して行うショートステイサービス(短期入所生活介護)は2種類ある。空床利用ショートと併設ショートである。

前者はまさに空きベッドを利用するもので、一般入所者が入院した場合の空きベッドを利用してショートステイ利用者を受け入れたり、退所者が出た際に、新規入所者が入るまでの空白期間を埋めるためにショートステイ利用者を受け入れるものである。

特養の場合は老健と異なり、入所者が医療機関に入院しても即退所とはできない。概ね3月は入院した方の籍を特養に置き続け、その期間にいつでも退院を受け入れる体制を維持していなければならず、その期間のベッドを有効に使う意味でも、「空床利用ショート」は重要である。

また併設ショートは、一般入所定員の外枠としてショートステイの定員を別に定め置き、その定員内で利用者を受け入れるもので、老健のように一般入所の定員内でショートを受け入れる内枠ショートとは異なっている。つまり併設ショートは一般入所に上乗せした収益を得られるサービスだから、その稼働率が施設全体の収益に直結する重要な事業でもある。

老健にとってもショートステイは重要なサービスである。前述したように老健ショート(短期入所療養介護)は、一般入所定員の内枠であるが、それ故に何らかの事情で一般入所の稼働率が下がった場合に、そのベッドをショートステイで稼働することによって、施設全体の収益率を下げないようにできる。そのような調整弁の役割をショートが担うという意味でも重要なのである。

介護保険制当初は特養も老健もショートステイの需要が多くて、数カ月前から予約しないとベッドが取れないという売り手市場であった。しかし制度開始から20年経ってその状況は少しづつ変わってきている。

お泊りデイサービスのようにショートステイより使いやすい宿泊サービスができ、小規模多機能居宅介護という宿泊サービスを伴う新たなサービスも生まれ、特定施設入居者生活介護における空き部屋を活用したショート ステイの要件も大幅緩和されるようになった。こんなふうに介護施設のショートステイ以外の、宿泊・滞在サービスが増えている。

そのためショートステイの稼働率が低下し、収益率が下がっている施設も決して珍しくなくなった。地域によっては介護保険施設のショートステイと、他の宿泊サービスとの競合が生まれ、それらのサービスを利用する、「顧客」の奪い合いが行われているのだ。

このこと自体は利用者にとって良いことだ。過去にはショートステイという社会資源を使うために、何カ月も前からサービス提供側に頭を下げて予約申し込みし、いざサービスを使う際も事業者職員の尊大な態度に遭遇しながら、顧客が気を使い、そうであるにもかかわらず対応困難という理由で、簡単にサービス途中でショート中止を強要されるというケースも多々あった。

それは対人援助サービスとして健全な姿ではない。それは事業者側に「施し」・「利用させてやっている」という意識が蔓延している状態と言え、利用者を顧客と見ない横柄な対応に終始する事業者側の、「驕り」が垣間見えるような状態と言えた。

ショートステイが売り手市場ではなくなる過程で、そういう事業者が淘汰され、利用者をきちんと顧客と認識して、もてなす事業所が生き残っていくのは当然の帰結である。

そのためにもショートステイを利用する顧客に対する、従業員のサービスマナーはますます重要になる。団塊の世代の人々がこぞってショートステイを利用してくれることによって、収益は上がり経営は安定し、そのことが従業員の待遇アップにもつながっていくのだから、ここをおざなりにはできない。

そのためには従業員に、「利用者はお客様である」という教育を徹底し、顧客に対するサービスの在り方とは何かという意識づけを行いながら、従業員のホスピタリティ精神が生まれるような土壌作りをしなければならない。

その時に、ホスピタリティ精神につながる意識改革を促すものが業務で使う用語の改革である。

ショートステイは、「短期入所生活介護もしくは短期入所療養介護」が正式名称であるから、「入所・退所」という言葉を使うことが多い。

しかしその実態は滞在サービスであり、短期間で利用開始や終了が繰り返されるサービスでもある。この特性を鑑みて、「入所・退所」という言葉を少し変えてみるだけで、職員の意識改革につながることがある。利用者が顧客であるときちんと意識できる改革につながるのである。

例えば僕が経営指導に携わっている特養では、ショートステイの利用開始の際は、「入所」ではなく、「チェックイン」という言葉を使っている。同じく利用終了は、「退所」ではなく、「チェックアウト」である。「チェックイン」・「チェックアウト」という言葉を全従業員が統一して使うことにより、利用者が顧客であるという意識を高め、顧客に対するマナー意識を忘れさせないようにしている。

このことは言葉狩りではなく、意識改革上必要な業務用語の変更だと思っている。

こうした細かな改革を積み重ねることによってしか職員の意識改革は進まないし、サービスマナー意識が職場に浸透することはないのである。

しかしサービスマナー意識が浸透した事業者では、ごく自然に顧客に対する従業員のホスピタリティ精神が生まれ、そのことが顧客から選択される事業者へと繋がっていく。この部分の教育にいくらお金をかけたとしても、それ以上の収益につながってくことを知ってほしい。

このようにサービスマナー教育は、法人の人材を作り育て、大きな収益にもつながっていくのだから、それはとりもなおさず法人の財産になることを意味している。そのことを介護事業経営者の皆さんには是非理解していただきたいと思う。

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和歌山の情けない通所介護経営者の姿が示す恥の文化


僕が管理する表の掲示板で、和歌山のデイサービス経営者が介護事業の恥を象徴するコメントをつけている。

まずは当該スレッドのNo.12を読んで、そのお馬鹿で知性のかけらも感じないコメントを笑ってやってほしい。

HNを、「とり」と名乗るその人物は堂々と宣(のたま)う。

「私は近畿のデイサービスを経営していますが、ご利用者様との距離感が非常に近いです。年上という感覚はあまりなく、どちらかというと友人に近い介護を行なっています。」

まったく能天気で知能の低い経営者である。友人感覚でしか仕事ができないならボランティアでもやっろと言いたい。金をとって経営ごっこをするなと言いたい。(※しかし最近のボランティアはもっと意識が高いので、友人意識でできると勘違いされても困るが。どちらにしてもこの「とり」という人物は、介護事業経営者としては下の下だ。)

そいつは上記のコメントに加えて、「家族の様な関係になることが多いです。」などとも書いている。

介護事業に携わる者は、仕事で利用者に関わっており、その関係はサービス提供者と顧客でしかない。そこに家族の親愛の情を持ち込む必要は全くないにもかかわらず、こんな温いことを言いながら経営と称する、「お遊び」をしているわけだ。

そもそも家族のような関係になっても、家族にはなれないのだから、一線を画した対応というものが求められるのである。しかも自分が家族の様な関係になっていると思っても、相手がそう考えているとは限らないのである。

顧客に対する口の利き方を知らない輩は、必ず自己弁護の屁理屈を唱えるが、こいつもその輩である。

言葉遣いを人に合わせて変えて、常に相手に自分の思いや誠意を伝えられる人間などいない。いたとしてもそれは常人ではなく神技であり、誰しも実践できる方法論ではない。

しかし汚い言葉で利用者と会話する理由を、相手に堅苦しく思われないためであると思い込んでいるコミュニケーションスキルの低い人間に、「時と場所と相手をわきまえて言葉遣いを変える」なんて技なんか死ぬまで使えるわけがない。

顧客に丁寧な言葉で対応するのは、医療・福祉・介護業界以外の仕事では当たり前のことである。それができていないこの業界の非常識に気が付かず、丁寧な言葉で対応しないことが親しみやすさに通じ、客もそれを求めていると勘違いしている輩について、ある人が面白い例えをしている。

セクハラの場合、加害者は「これは恋愛感情であって、セクハラではない」とか、「親しさから出た言動で下心はなかった」と言い張るわけだが、被害者は自分の意思を蹂躙されたような恐怖を感じている。丁寧語を顧客に対して使わずに、言葉を崩す方が良いと思っている輩は、まさにこのセクハラ加害者と同じ感覚だというのである。言い得て妙である。

もう一つ似た状態を挙げてみよう。ストーカーは、その行為を行っている相手も、自分に好意を持っていると考え、自分は必ずしも悪いことをしているわけではないと思っているケースが多い。そのことも顧客に丁寧語を使わない介護関係者の態度と、その態度を正当化する屁理屈に似ている。

セクハラ加害者並びにストーカーと、「とり」と名乗っている和歌山の通所介護経営者は、相通ずるところがあるというわけだ。

他の産業で顧客に丁寧語を使って対応しなさいと言うのは教育にさえならない。それは極めて常識の範囲であり、できることが当たり前だからである。にもかかわらず介護業界は、そんな常識さえないばかりではなく、「とり」のように常識を否定する非常識人が経営者を名乗っている。

その状態は、極めて民度が低い人間が集まっている業界だと指摘されてもやむを得ないという意味だ。しかもそうした教育やマナー意識そのものが必要ないという馬鹿が経営者になっているお寒い業界でもある。この体質を根本から変えなければならない。今はまさに変革のための戦いのまさに真っ最中であり、この「とり」なる和歌山の馬鹿経営者らとの戦いは避けては通れない。

介護という職業は、利用者と1対1で関わる場面では、自分一人で神のごとくすべてを決めてしまうことができてしまう。しかもそこにいる利用者とは、自らの不安や不満や希望を表現できない人が多いのである。

認知症の人は、馴れ馴れしい言葉遣いに憤慨したり、怖がったりしているが、その気持ちを誰にも訴えることができないことが多く、誰もその苦悩に気が付いてもらえない。

認知症がなくとも、体の不自由な人は、介護支援に携わっている人の言葉遣いが気に障っても、それを指摘したらナースコールを押したときに無視されたり、すぐ駆けつけてくれなくなることを恐れて何も言えない。

そんな状態を起こさないように徹底的に職員を教育し、対人援助の場からそんな状態をなくしていかねばならない。

だからこそ介護事業に従事する者は、誰よりも自分一人で決められることの恐ろしさを知るべきであり、そのことに謙虚になるべきだ。介護事業経営者はそうした態度を従業員に徹底的に求めなければならない。利用者傷つけ・貶める要素を、自分が経営する事業の中から徹底的に排除する必要があるのに、和歌山のえせ経営者のような態度はそれと相反し、職員の常識感覚を失わせ、感覚麻痺を促すものでしかない。

こういう経営者が一日も早く、介護業界から一掃されることを望む。

ここで批判した経営者の事業が立ち行かなくなり、廃業してしまうことが、将来的には利用者全体の真の利益になっていくだろうと思うのである。

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実践的サービスマナー研修が求められる理由


今シーズンの北海道の冬は、いつもより雪が少ない。

勿論、地域差はあるが、僕が住む登別は確実に雪が少ないし、札幌もまだ積雪が7センチである。雪まつりの雪像づくりにも支障を来すほどの雪の少なさである。

新千歳空港周辺の積雪も非常に少ない。おかげで今シーズンは、雪のために飛行機が欠航になることもなく、おおむね順調に移動できている。今日も荒天予報であったが、午前中は雪も降らずフライトに支障は出なかった。・・・気流が悪くて、揺れる時間が長かったのには閉口したが。

そんなわけで今日も飛行機で移動中の僕は、つい先ほど予定通りの時間で羽田空港に降り立った。これから長崎行きの便に乗り換えて午後3時前には長崎空港に到着できる予定だ。その足でバスで長崎市内に移動し、ホテルにチェックインを済ませた後、夕方からの講演会場になっている長崎市内の社会福祉法人さんにお邪魔する予定になっている。

こんな風に今年最初の講演の旅は、長崎県4泊5日の旅である。この間に、長崎市・大村市・雲仙市・南島原市の4市で7講演を行なう予定にしている。その皮きりである今日の講演は、社会福祉法人職員研修としての、「サービスマナー講演」である。

明日の最初の講演も、同じく長崎市内の社会福祉法人職員研修としてサービスマナー講演を行なう。

こんな風に職員研修として、サービスマナーに取り組む介護事業者が増えている。それはとてもうれしいことであるが、単にマナー研修を受けたで終わらせたくはない。こうした講演を全国で行う一番の目的とは、介護事業の中で顧客に対するサービスマナー意識が浸透し、顧客である利用者を傷つける不適切対応がなくなることなのだから、実践につながるように必要な情報と知識を伝えたいと思う。

しかしこうしたサービスマン―研修を、介護事業以外の企業等でサービスマナー講師を務めている有名人に依頼しても効果はない。

なぜなら医療・介護業界以外では、「利用者は顧客である」とか、「顧客である利用者にタメ口で会話してはならない」という講義などあり得ないからだ。そんなことを言うまでもないほど顧客概念は明らかであるし、顧客にタメ口を使わないことは指導する必要もないほど当たり前のことである。そこからマナー教育を始めなければならない介護業界の実態を知らない人は、介護事業のサービスマナーについて、実践的な指導は不可能なのである。

先日も僕が講師を務める会場で、僕の著作本を販売するために出張してきた出版社の方が、顧客である利用者にやいして「タメ口」で会話することについて、あってはならないとレクチャーしているのを聴いて、「我々にとっては、そんなの当たり前にしか聞こえないんですけど・・・。」と当惑されていた。そのことからも世間の常識が通用しない介護の非常識の実態が垣間見えるわけである。そんな状態を改善しなければならない。

そしてそれは職業倫理の問題を超えて、介護事業経営上必要不可欠な教育になりつつある。

マナーのない職員のいる事業者を顧客が選ばなくなるという前に、顧客に対する、「タメ口」を不快に感じる来訪者が、マナーのない言動をとっている従業員の姿をスマホで動画撮影して、それをそのままSNSにアップしたときに、その事業者は不適切サービスとか、虐待という誹りを受け、世間から糾弾される危険性が高まっているからだ。

そんな事態に陥らないためにも、事業者全体の職員研修として、「サービスマナー研修」の必要になっているのだ。このことを理解しようとしない介護事業経営者は、いずれたくさんの記者の前に立たされて、動画配信された職員の不適切な言動の言い訳や、謝罪に汗をかかねばならなくなる。そんな姿を家族や知人にもさらさなければならなくなる。そして最終的に責任をとって、詰め腹を切らねばならないのである。

そんな危機意識を持った介護事業経営者や管理職の皆さんが増えている。そのため法人・事業所単位で行う、「介護事業におけるサービスマナー研修』の講師としてお招きを受ける機会も増えている。その際に、お招きいただいた組織のトップの方や、研修担当者の方のお話を聴くことが多いが、それらの方々は、利用者に対する従業員の配慮のない言動に心を痛め、何とかそういう状態をなくしたいと本気で考えている。

同時にそれらの方々は、配慮のない言動に終始してしまう職員の良い面もきちんと把握しており、心構えが変わってマナーのある対応をしてくれるようになれば、もっと素晴らしい人材として評価できるという可能性を信じている方々でもある。

つまりそれらの方々は、利用者と従業員の双方に愛情を持って、現状を良い方向に変えたいと思い、僕に研修講師を依頼されてくださる方々なのだ。

僕はそんな人たちの期待に応えなければならない。そのため講演では、介護サービスになぜマナー意識が必要なのかを伝えるために、マナーのない介護事業者で悪気のない職員によって、「そんなつもりはなかった」という状態の中で、どのように利用者が心を傷つけられているのかという具体例を示している。

逆にマナー意識の浸透した職場において、どうなふうに職員が生き生きとモチベーションの高い仕事をしているかを伝えている。そのうえで実践できるサービスマナーの方法論を伝えているのである。

今回の長崎講演は、そのようなサービスマナー講演のほか、看取り介護や終活、医療・介護連携など多種多様テーマでお話ししてくるが、サービスマナ研修については、来月道内でもオープン講演が予定されている。
函館講演
2月8日(土)13:30〜15:30函館大学にて、介護事業におけるサービスマナー研修を行うが、この研修はどなたでも参加できるオープン講演である。
参加費用は会員は無料、非会員の方は500円である。

講演テーマは、「介護従事者に求められるサービスマナー〜顧客から選ばれるサービス事業者となるために」である。詳しくはリンクアドレスを貼ったチラシを参照して、こちらの申込書をダウンロードしてお申し込みいただきたい。

函館市で介護事業に特化した実践的なサービスマナー研修が行われるのは初めてであり、函館の方に限らず、お近くの方はこれを機会に是非会場までお越しいただきたい。

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介護福祉士の卵たちが受講するサービスマナー講演


今年も残すところあと1月である。昨日は僕の「あかい花道場」の今年最後の定例会。5本のあかい花たちが、全道各地から集まってきた。(参照:五本の赤い花 ・ 5本の赤い花たちとともに考えたこと

今年もいろいろとあったが、僕の教えを吸収しようとする花たちは、今年1年も本当によく頑張った。月1回の定例会ではあるが、誰一人として一度も休むことなく、それぞれの地域から手弁当で駆けつけて、僕の話を一言も聞き逃すまいと頭をフル回転させ、体の中にいっぱい吸収しようとしていた。

そんな五本の花たちは、もうすぐそれぞれの形で素敵な花を咲かせることができるだろう。3月いっぱいまで頑張ってほしい。

こんな風に若い人達が一生懸命に知識を吸収して、育っていく姿を見ることは、僕にとって何よりうれしいことだ。彼らがいずれ、この国の福祉・介護の新しいスタンダードを創ってくれることを何より楽しみにしている。こんな若者たちがいるのだから、この国の介護業界の未来は決して暗いものではなくなるはずだと信じたい。

うれしいことに今年は若い介護福祉士の卵たちと触れ合う機会が多かった。

4月には高知県の福の種合同会社社長・木村徹氏の計らいで、高知市の平成福祉専門学校で講演する機会をいただき、そこでは介護福祉士を目指す学生さんも何人か僕の話を聴いてくださった。

そして令和元年の最後の月となる今月も、愛媛県松山市で、たくさんの介護福祉士の卵たちが僕の話を聴きに来てくれる予定になっている。

12/11(水)と12/12(木)の両日、愛媛県「三浦保」愛基金の補助を受けて、社会福祉法人 金亀会主催の研修会が、松山市の2会場で実施されるが、その2日目に学生さんが多数受講してくれるそうである。事務局の担当者の方から届いたメールの内容の一部を下記に転記させていただく。
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11日は既に定員となりました。会場が狭くて申し訳ないくらいです。

12日は、松山の河原医療福祉専門学校より生徒に聴講させたいというお話がありまして、40名程度学生さんも参加することとなりましたのでお知らせします。福祉課の先生が菊地先生の話を聞きたかったみたいですが…(^^)将来の福祉人材に参加してもらえるのは喜ばしいなと思っています。

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とてもうれしい知らせである。研修名に張り付けたリンク先からこの研修のチラシがダウンロードできるが、両会場ともテーマは、「介護事業におけるサービスマナー」である。介護福祉士養成校の学生たちが、今まで授業や実習を通じて、サービスマナーに対してどんなふうに考えていたのかを知る機会でもある。

僕のサービスマナー研修では、マナーに欠ける介護現場の実態が引き起こしている様々な権利侵害と、不適切サービスの実例も挙げて、そうならないために何を考え、何をしたらよいのかということを示しているが、介護福祉士を目指そうとしている学生たちが、その実態を知って何を感じてくれるのかも興味深いところである。

若者たちには、介護の現実を知って、介護の仕事を嫌にならずに、その現実を変えるイノベーションの原動力になってほしい。その思いが伝わる話をしてきたいと思っている。

転記したメールに書かれているように、11日の会場は定員に達して既に申し込みは締め切っているが、12日(木)14:00〜16:00の予定で、『松山市男女共同参画推進センター「コムズ」』で行われる講演会は、まだ少しだけ席があるそうだ。

お近くの方は是非参加して、介護福祉士の卵たちが、どんな表情で何を感じているかを一緒に退官してはいかがだろうか。申し込みはリンクを貼りつけたチラシで確認ください。

それでは皆さん、松山で愛ましょう。

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鹿児島県日置市の住宅型有料老人ホームでの虐待事件報道に触れて


昨日、鹿児島県日置市の住宅型有料老人ホームで、入所中の77歳の女性を殴るなどしてけがをさせたとして元介護職員の男が傷害の疑いで逮捕されたというニュースが報じられた。(※元職となっているのは、容疑者が事件発覚後の10/31付で解雇されているからである。)

逮捕された有馬洋一(38)は、1人で夜勤を行っている最中に入所中の77歳の女性に対し、左あごをひじ打ちするなどの暴行を加え打撲などのけがをさせた容疑で取り調べを受けている。肘打ちしている場面は防犯カメラで撮影され、ネット配信もされており動かぬ証拠となっている。
 
ところでこの容疑者は、事件のあった有料老人ホームに勤める以前に、介護関連の職業を10度も変えているそうだ。人間関係のトラブルなどが理由であると報じられているが、これほど多くの職場を転々と渡り歩いている人間を安易に雇ってしまう介護事業者の姿勢そのものが問われてくると思う。

僕は特養の施設長として採用も含めた人事権を握っていたが、複数の介護事業者を渡り歩いている人物については、面接時に好印象を持ったとしても採用することはなかった。短期間しか就業できないというのはその人物に何らかの問題があり、それが職場を変えることで解決するとは思えなかったからである。

勿論、ブラック介護事業者に愛想をつかして辞めて、新たな募集に応募したという人物はいるだろうし、その場合は健全な職場で能力を発揮してよい仕事をしてくれる人材となるケースもあるだろう。しかしその場合は、転職したとしても短期間に3つも4つもの事業者を渡り歩いているということにはならないはずだ。そこはきちんと見分ける必要がある

いくら人手が足りないからといっても、当座をしのぐことができる「人員」を集めればよいという考え方で、募集に応募してくる人をすべて採用するのは危険である。能力のない人員は、「人在」にしか過ぎず、その中には人罪(いることが即ち迷惑な人)となる人物であるかもしれないという危険性も併せ持つのである。

そういう人物が一人でも職場に交じってしまえば、今回のような事件を引き起こして、社会から糾弾されるだけではなく、莫大な損害賠償責任も生ずる可能性があるし、何より職場の雰囲気が悪くなり、良い人材の流出につながりかねないのである。そうなると人材不足はさらに深刻化する。

介護労働における、良い人材のモチベーションとは、人の幸せに関わることが出来るモチベーションであり、介護サービスを使う人々の不満や犠牲の上に成り立つ労働意欲はあり得ない。そのことをきちんと意識した職員採用に努めないと、良い人材が流出するだけではなく、その事業者に良い人材は張り付いてこなくなる。

介護労働に不向きな人を採用すると、結果的には他の職員に負担がかかるだけではなく、経営リスクに直結する問題となることを、介護事業経営者はもっと真剣に考えるべきである。

それにしてもこのような事件が起きると、夜勤中に密室の中で、自分の親がきちんと介護支援を受けているのかと心配する家族は増えるはずだ。特に今回の事件の被害者のように認知症で、自らの身に起こった危機的状況を訴えることが出来ない人の家族は心配だろう。
(※本件は、有馬容疑者の後に勤務に入った職員が、女性の顔にあざがあるのを発見したが、被害者はそのあざが、どうしてできたのかを訴えることが出来ず、有馬容疑者は翌朝の引継ぎで「女性が自分で転んだ」と報告していた。防犯カメラに同容疑者が肘打ちする様子が映っていなかったら、うやむやのまま終わったかもしれない。)

そうすると介護施設等の入所者の家族が、自分の家族を守るために、隠し撮りをしようとするケースも増えるだろう。スマホで簡単にタイマー録画ができる今日、それを防ぐことはできないし、防ぐ必要もないと思う。なぜなら本来の対人援助とは、いつどんな場面を切り取って見られたとしても、決して人に後ろ指をさされる行為ではないはずだからである。(参照:心の中に自らを写すカメラを持っていよう

だからこそ介護事業者におけるサービスマナー教育は重要なのだ。これをおざなりにしては大きなしっぺ返しを食うかもしれないのである。

特に新人職員が入職する前に、その教育係となる現在働いている職員のマナー意識を向上させないととんでもないことになる。新人にいくらマナー教育を施しても、マナー意識のない先輩職員によって、その意識そのものがつぶされてしまうからだ。そういう意味では新年度が始まる4月という、多くの新入職員が入職する前に、現役職員の意識を変えるマナー研修を行う必要があるといえるのだ。

僕は昨日夕方から世田谷の社会福祉法人さんの職員研修で、サービスマナー研修講師を務めてきた。その講義は全3回の研修の2回目として行ったものである。来月が最終回である。

マナーを持って日々の仕事ができるリーダーを育て、そうした職員が部下のマナー意識を植え付けない限り、職場にサービスマナー意識は浸透しない。それは虐待・不適切対応がスマホで撮影され、ネット配信されて事業継続が困難となるリスクを、常に抱えているという意味でもある。

だからこそこうした研修を定期的に実施する法人は、そうしたリスクを回避できるし、厳しい時代に生き残っていける体力をつけることにつながっていくと思う。

そうしたお手伝いも出来るので、是非声をかけていただきたい。連絡は僕の公式サイトから、メールでいただけるとありがたい。(※ページ画面上部の、グレーの帯状になっている部分に、メールアドレスなど連絡方法を掲載しています。

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職場全体でサービスマナー向上に取り組んだ成果


介護事業におけるサービスマナーをテーマにした講演依頼が増えている。

その理由は、介護サービスを利用する人も世代交代が進んで、顧客意識の変化が生まれているという理由がある。つまり介護という商品を売るためには、売り手のサービスの質が問題になりつつあり、サービスマナーに欠け、お客様に対してホスピタリティ精神を持たない従業員しかいない介護事業者が、顧客から選択されなくなり事業経営が困難になってきているという事情が影響しているのである。

それはサービスマナーが介護事業者の倫理上の問題を超えて、顧客確保のための事業戦略の一つとして求められているという意味でもある。

同時にスマートホンが普及したこの時代に、マナーのない対応をスマホで動画撮影されて、ネット配信されることで事業経営に及ぼすマイナスの影響を意識せざるを得なくなったという意味も含まれている。

そのため職場単位での従業員教育として、「サービスマナー研修」を企画する事業者が増えており、そうした事業者から講師としてお呼びいただく機会が増えているのである。

そうであるからこそ、僕のサービスマナー研修は少しでも仕事に生かせる、実効性が高まる研修にしたいと常日頃心がけている。「良い話を聴いたね」で終わることなく、研修を受けた瞬間から、実行できることを具体的に示して、研修を受講する前と後では、受講者が確実に変化できるようにしたいと思いながら、テーマに沿った具体策をお話しするようにしている。そして研修では、「これは今すぐできますよね」と具体的にできることを示し、他人がそれを行わなくとも自分ができることを示して、それを行うことで未来は確実に変わるという話をしている。

おかげさまで講演後の評価も上々だ。具体的に行動につながって、確実に変わっている職場も次々に出てきている。

例えば先日サービスマナー研修を行ったある職場の研修企画担当者の方から、次のようなメッセージと写真画像が届いた。

masaさんの研修後の反響が凄いです。職員が作ってくれました。
8大接客用語
この画像は、僕が研修の中で使いこなしなさいと紹介した、「8大接客用語」をカードにしてラミネート加工したものだ。このカードを講演翌日から職員が持ちながら仕事をして、その言葉を使いこなせるように訓練を始めているのである。

お客様である利用者からものを頼まれたとき、日常的に職員が、「わかりました」でもなく、「承知しました」でもなく、「かしこまりました。」と言える職場で、タメ口でお客様の心を傷つけるような状況が起こるわけがない。そしてそういう職場では、特別な教育をしなくとも、新しく入職した若い職員もごく普通に、「かしこまりました」という言葉を使うようになり、タメ口で会話をするなんてことはなくなる。

そういう職場では、「利用者は顧客であり、タメ口で会話するのは間違いですよ」なんて言う教育も必要なくなる。なぜならそれは当たり前で、今更言われるまでもない常識になるからだ。

現にそうした職場は、全国各地に少しずつ芽吹いてきており、そこでは20代の若い職員が、「お客様にタメ口で会話するなんて、僕らには信じられないです。」なんて普通に言ってくる。こうなればしめたものだ。サービスマナー研修などしなくても、日常のOJTの中で、先輩から後輩にマナーに即した、「接遇の具体的方法」が伝わるからだ。そのきっかけが僕のサービスマナー研修であったとすれば、それはとても光栄なことである。

またそことは別の法人さんの研修担当者の方からは、メールで、「ちょうど今、受講記録の一部が私の手元に届きましたので、抜粋でご紹介させていただきます。」として感想が届けられた。そこには、「研修が終わってこれまでの間、外部講師の方をお呼びしての研修も含めても、全く比較にならないレベルで反響がありました。実体験からの話は、机上での話とはパワーが違うことを改め感じましたし、私自身も反省することや考えが甘かったと痛感することが多くありました。」という言葉も添えられていた。以下に研修を受講した方の声を紹介したい。

・サービスマナーをしっかりと行うことで、虐待もなくなっていくと思いました。今までの仕事ぶりを振り返ると、入社当初に比べると丁寧さにかけていると思いました。再度一つ一つを見直していきたいと思います。(特養職員 入社3年目)

・ご利用者の皆さんが一日を楽しく笑顔で過ごせるように、皆さんが笑顔でお越し頂けるようにそんなDSを作っていきたいです。(DS職員 入社12年目)

・ご利用者に対する言葉づかいや態度はまだまだであることを実感しました。「あおいかおも少々失礼」丁寧な言葉づかいの上級を目指して成長していきたいと自分にとってとても大切な時間になりました。(DS職員 入社10年目)

・ご利用者の方が自然と笑顔になれるよう心掛けていきたいと思います。(特養看護職員 入社16年目)

・言葉づかいも含め、自分が後輩の見本になれるように意識しながら、ご利用者に関わっていきたいと思います。(特養生活相談員 入社13年目)

・福祉の世界もサービス業であること、相手を敬い、尊敬するする気持ちで接すると自然と態度も言葉づかいも変わってくるというお話にとても共感できました。(特養等複合施設管理栄養士 入社12年目)

・色々な体験談やエピソード等、すべて胸に落ちる内容でした。日頃より心掛けている(目標としている)ことのその先の答えを頂けたような気がしました。(居宅支援事業所ケアマネージャー 入社11年目)

・自分がご利用者だったらということや家族、子供に仕事見せられるかを常に考えながら仕事したいと思います。「最後の1%が幸せだったら人生が幸せ」施設の生活が良かったと思って頂けるように職員のご利用者への関わり方を指導していきたい。(特養 施設長)


こんなふうに職場を挙げてサービスマナーの教育に取り組む事業者では、確実に成果が現れている。それは介護事業経営上も大きな武器になり、勝ち組につながる重要な要素でもある。

このような成果が挙がる、「サービスマナー研修」をご希望の方は、「北海道介護福祉道場 あかい花」の公式サイトに掲載しているメールアドレスもしくは電場番号に連絡いただき、気軽に講演の依頼もしくは打診をしていただきたい。

このサイトの下部には、僕の講演予定も掲載しているので、講演テーマや内容等も参考にしていただきたい。

ちなみに来週・大阪で行う2つのサービスマナー研修は、少しだけ席が残っているので下記に紹介しておく。
・10/28(月)16:30〜18:30、社会福祉法人あさか会主催・人権講演会「サービスマナーの向上と虐待防止の取り組み〜ホスピタリティを極める、感動をもたらすサービスへの挑戦〜」(海外産業人材育成協会(AOTS)関西研修センター)
・10/29(火)14:30〜16:30、大阪介護福祉事業者協同組合主催・管理者、中間管理職向け接遇セミナー「生き残りをかけた事業戦略として求められる介護事業におけるサービスマナー」(クレオ大阪中央・研修室2)

お近くの方は是非いらしてください。

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未来を変えるためには自分が変わる必要がある


久しぶりに風邪をひいてしまった。

先週土曜日は小樽での3時間講演があったが、朝から喉がいがらっぽく、講演最中も鼻水が出て仕方なかった。だが具合が悪いわけではなく、講演後のオフ会も元気に参加した。さらに昨日は、自宅に戻る前に小樽の人気店で、午前中からお酒を飲みながら美味しいものを食べさせていただいた。

こんな風な不摂生の暴飲暴食の罰が当たったのか(参照:引いてもだめなら、お寿司、かない。 ・ おめでとうございます。ニシンしたそうで良い子を産んでください。)、小樽からの帰りの列車内で少し熱が出てきた感があった。

そのため夕方遅くに鷲別に着いたその足で、薬局に行ってPLを買って、昨夜は早めに就寝した。

というのも今日から14日(日)にかけて、長野県上田市〜佐賀〜北九州〜長崎と回って計6講演を行う予定になっているため、風邪で倒れているわけにはいかないのである。

昨夜は熱が上がって汗をかいて、夜中に何度も着替えをしたが、おかげさまで今朝になると熱も下がっており、講演に支障が出る状態ではなく、朝7:10東室蘭発の列車を起点に、先ほど新千歳空港から羽田空港に着いたところだ。これから東京駅まで移動し、そこから新幹線で信州・上田に向かう予定である。

体調は絶好調とは言えないかもしれないが、朝より今の方が調子が良いので、ほぼ通常の健康状態に戻ってきているといってよいだろう。信州・上田には美味しいお酒を造っている蔵もあるので、夜までに本調子にしなければならない・・・。

今回の信州〜九州の講演のテーマは、「サービスマナー」・「今後の制度改正を見据えた通所介護の事業戦略」・「老健施設に求められる役割」・「相談援助職の役割」と多彩な内容になっているが、その中でもサービスマナー研修が3つ含まれている。そのうちの二つは法人内職員研修として実施されるものだ。

介護事業経営者の方々の中で、今後の介護事業戦略を考えたとき、顧客に選ばれる条件・良い人材が張り付き定着する条件として、サービスマナーの必要性を強く感じてくれる人が多くなったという意味だろう。そのことは喜ばしいことであるが、せっかく経営者がお金と時間を使って、そのような機会を設けてくれるのに、ただ単に、「良い話を聴くことができてよかった」で終わってしまってはあまりにも勿体ない。

研修がきっかけとなり、実践に教わったことを生かす気持ちがないと、何も変わらないのである。

僕のサービスマナー研修を受けて共感した方は、それで終わらず今日から丁寧な言葉で顧客対応することを実践してほしい。それは特別な知識や技術が必要ないことであり、誰もが実践できることなのだ。他人が行おうとしなくとも、自分が行おうと思えばできることなのである。そして自分が実践し始めて、それを続けていく先には、他の共感者がそれを手本に真似てくれる結果がついてくるだろう。そのようにして職場環境とは改善していくものなのである。

しかし自分が行いもしないことを他人が行うわけがない。自分がマナーある対応を実践しない人が、介護従事者の不適切対応を嘆いても始まらないのだ。他人と過去は変えることはできないけれど、自分と未来は変えることができるという言葉を、改めて思い浮かべて、実践する人になってほしい。

周囲の様々なバリアや誘惑を乗り越えた先には、皆さんの愛する介護という職業が、人の幸せに寄与する素敵な職業であるという誇りを持つことができるだろう。職員みんなが丁寧な言葉遣いと態度で利用者に接する職場は、とても温かく和やかな場所になるだろう。そこでは顧客である利用者の笑顔が生まれ、それを見た家族の笑顔に結びつき、そのことに職員すべてが誇りを抱くことができるかもしれない。

一旦そういう職場になると、新人教育など力を入れなくとも、新しく入った職員は、日ごろからの先輩たちの丁寧な言葉遣いや対応を学び、ごく自然にそうした態度をとるようになる。

僕がかかわっている介護施設にも、そんなところがあって、20代の若い介護職員が、利用者からものを頼まれたときに、ごく自然に「かしこまりました。」と答えている。

そのことは彼らにとっては何の不思議なことでもなく、違和感のない言葉遣いで、逆に利用者に「タメ口」で接する介護事業者がいまだに存在することを、「信じられない」と驚いたりする。

他産業から介護業界に転職した人の、最初の驚きは、顧客である利用者に対して、従業員が「タメ口」をきいて、そのことを周囲の誰も注意しないということである。それはいかに保険・医療・福祉・介護の常識が、世間の常識と乖離しているのかという証明でもある。

その不可思議さに気が付いて、介護事業者としても勝ち組になることができる事業者に成長していかねばならない。そのために経営戦略上も、「サービスマナー教育」を行わないという選択肢はないと思う。

職員に介護事業におけるサービスマナーとは何か、なぜそれが必要かかをしっかりと説明し、定期的にサービスマナー研修を行いながら、介護の場で常にマナーにかけた対応がないかをチェックするシステム作りが求められているのである。

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志をつぶされる若者はどこに行くのか・・・。


介護福祉士養成校で非常勤講師として、一部の授業を担当している。

そうであれば担当している科目だけ教えるだけで良いわけであり、その授業に関する知識だけを学生に与えればよいという考え方もあるかもしれない。

しかし介護福祉士という対人援助の専門家を養成するための一授業ということで考えれば、その科目の中で教えなければならない知識や技術だけではなく、対人援助のスキルというマクロな視点も必要になると思う。しかも僕は社会福祉法人の総合施設長としての経験の中で培った、人を育てる視点も持っているのだから、学生に対しても現場の視点から伝えられることがある。

そのような考えに基づいて、人生の先輩である高齢者に対して、「タメ口」で接することがあってはならないということも教え、顧客に対するサービスマナー意識を叩き込み、就職した場所で顧客である利用者に接するにふさわしい適切な態度を身につけさせて卒業までこぎつけるわけである。

ところが適切なサービスマナーを身に着けて卒業していったはずの学生が、当初は利用者に対して丁寧な言葉遣いで、丁寧に対応していたのも関わらず、就職して数カ月後には利用者に対してタメ口になっている姿が時折みられる。

しかしそれは学生を指導した教師の責任でもなければ、学生自身の問題ともいえない。

新人として就職した職場で、新卒者が一生懸命丁寧な対応に努めている同じ場所で、模範となるべき先輩職員にマナー意識が全くない状態で、新人だけがマナーを意識した対応をし続けるのは非常に難しいということだ。

サービスマナー意識のない職場の職員の中には、正しい言葉遣いで顧客である利用者に接する新人に対し、「何気取ってるの」と冷やかしすとんでもない職員もいたりする。

これは陰湿ないじめそのものでしかないが、そうしたいじめからわが身を護ろうとする若い職員は、冷やかしながら若者の心を削る先輩職員に迎合し、その職員のようなスキルの低い状態にわが身を貶めないと、その職場に居続けることができなくなる。そうして志を失い、自ら醜い姿でいやいや働き続けるかわいそうな卒業生も少なくない。

そうした場所で卒業生は、言葉遣いを直せないスキルの低い先輩職員から、「タメ口はダメだなんて言うけれど、関係性があればタメ口は失礼な言葉ではなく、利用者に緊張感を与えずに、親しまれるための言葉遣いで、堅苦しくならないようにために必要な口調だよ。」などと洗脳される。しかしそれは嘘だ。

そんな連中がタメ口で利用者に接している理由とは、そんな積極的な理由ではない。スキルの低い連中が、自分たちの仕事が「施し」であるという意識から抜け出せず、利用者を上から目線で見ている結果でしかないのである。そんな言い訳は、対人援助の専門家としてのコミュニケーション技術という意識もない連中が作り出した屁理屈でしかなく、素人レベルで仕事が完結されている状態としか言えない。

そもそも関係性というが、職員が思うほど良好な関係性を常に利用者と築いているとは限らず、その口調に不快感を持つ利用者も多い。そうならないためのセーフティネットがサービスマナー意識を持つ意味でもある。

志の高い若者の心を殺す職場では、ストレスを抱えて数カ月で辞めてしまう卒業生も毎年出てくる。

社福の総合施設長を務めていた当時は、毎年そのようにして辞めた卒業生や、辞めようとしている卒業生の相談にのり、その幾人かは自分の法人に雇い入れたりしていたが、僕がいた法人の場合は、職員の定着率が高く、毎年職員募集をしている状態ではなかったので、他の信頼できる事業者に紹介したケースも多々ある。

しかしそうした若者が毎年何人もいるという意味は、将来人材〜人財となる素質を持つ若者が、先輩職員のタメ口にストレスを感じて、職場を辞めているという意味である。そうした人たちはいったいどこに行っているのだろう。そのまま介護の職業から離れてしまっているとしたら、それはとても勿体ないことで、深刻な損失である。

しかし介護の仕事を続けたいからこそ、マナー意識のない職場でストレスを感じて、そこをやめてしまう人もいるのだから、丁寧な対応ができる職場で働きたいという動機づけを持っている人は、考えられている以上に多いという現状があるということだ。その人たちは、今きっとどこかで、サービスマナーに満ちた職場を探しているはずだ。

だからこそ人材不足での中で、良い人材を集めて高本質なサービスを売りにして、顧客を確保するためには、今いる職員の意識を高める教育を徹底的に行い、サービスマナーを身につけさせて、そこで働きたいという人材が寄り集まる職場を創ることが求められているのである。

丁寧な言葉と態度で利用者に接する新人をつぶす職員を辞めさせて、新人の手本になる職員を育てることが、中長期的に見れば人材を確保する職場に結び付き、顧客を確保し事業経営が安定する職場につながっていくのである。

しかし人がいないから、募集に応募してきた人をやみくもに採用し、教育もうまく浸透せず、マナーのない職員による質の低いサービスの職場には、ますます人は寄り付かなくなり、やがては滅びていかねばならなくなるのである。

どちらになりたいのですか・・・?

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