masaの介護福祉情報裏板

介護や福祉への思いを中心に日頃の思いを綴ってみました。表の掲示板とは一味違った切り口で、福祉や介護の現状や問題について熱く語っています!!表板は業界屈指の情報掲示板です。

介護事業経営

職場改革は職員の意識改革からというのは大間違い


介護事業者の看板さえ掲げれば顧客確保に困ることはなく、経営戦略も立てられないような経営能力のないトップをいただいていても収益が挙がり、事業を継続することに困らなかった時代は過ぎている。

公費運営を中心としなければならない介護事業ではあるが、人員確保が常に困難な状態が続き、この人材難が解消される目途も経たない中で、介護給付費が人件費の伸びを下回る水準でしか上がっていない状況において、今後10年先〜20年先の介護事業経営を考えれば、事業を多角化・広域化・大規模化して、スケールメリットを最大限に発揮させて事業経営の安定化を図らねばならない。

そのために何より必要なことは顧客確保である。一人一人の顧客単価は下がり、収益率は下がると言っても、介護サービスを利用する人の数は今後も増え続け、毎年介護給付費だけで1兆円以上増加していくのだから、顧客確保の競争に勝ち残った先には大きな収益を挙げることが可能になる。それを職員にも還元することで、よりスキルの高い人材を確保することにもつながり、人材確保面でも優位な立場に立つことができるからである。

その為には、既に居宅サービスの利用者の中心層になってきている団塊の世代や、その次の中心層になる団塊ジュニア世代に選ばれる事業者になる必要があり、そのためにこそ家庭的な雰囲気と、無礼な馴れ馴れしい雰囲気を混同しない顧客対応が必要とされ、介護サービスにおけるサービスマナー意識を職場全体で高めることができる改革が必要とされているのである。

ひとりひとりの職員がサービスマナー意識に芽生えて、介護サービス利用者を単なるユーザーと見ずに、きちんと丁寧に顧客対応するためには、職場のルールとしてサービスマナーの徹底を図らねばならない。

ところが多くの介護事業経営者や管理者は、サービスマナーの向上とその徹底に取り組もうとしても、意識改革が先という誤解をしてしまい、このルール作りをしないまま、中途半端な改革に走って失敗している。

マナー教育に失敗している職場は、ほぼ100パーセント何が必要なのかという優先順位を間違って、意識改革を第1番目に挙げて取り組んでいる事業者である。

しかし信賞必罰を伴わない職場のルールを確立させない場所で、意識改革などできるわけがないのだ。職員の性善説を拠り所にするかのような改革は実現しないのである。

職員が意識改革するためには、厳粛な職場ルールが存在し、それを厳守しなければ組織の一員として認められないという前提がなければならない。介護事業経営者や管理職は、意識はルールの下に生まれるということを何よりも理解しなければならない。

巷には、「形から入る」という言葉があるが、それはしばしば本質的な意義を蔑(ないがし)ろにして体裁を繕えるといった意味合いを込めて用いられる場合も多い。しかしそうしたネガティブな意味合いだけではなく、物事に取り組む際に、その意義や内容よりも、外見や格好、活動自体を主眼において取り組み始めることによって、主目的が達せられるというポジティブな意味もあるのだ。

そのポジティブな意味合いに少し似ているが、職場改革では、その形を職場のルールとして求め、形を整えながら実質を求める先に、本質にたどり着けるというトップダウンの指揮命令が必要とされるのだ。それが職場という組織の本質である。

その本質をないがしろにしたところに意識改革は生まれない。

僕がマナー教育に関わり、その徹底が図られている職場では、利用者に対するサービスマナーを護り、仕事の中でその態度に徹底できる人材が賞され、それができない人間は罰を受け、最終的には職場を去らざるを得ないという過程を必ず経ている。

そうした厳しさのない場所で、意識なんて1000年経っても変わるわけがないのである。人材不足だから、職員に辞められては困るという考え方がまずありきの場所で、変化など起きるわけがないのだ。

だからこそこれから10年先やそのずっと先を見据えて、安定的に顧客を確保して、介護事業経営を続けていこうと考える経営者は、職員の意識を改革する前に、自分の意識を変えて、職員の意識が逢わるような職場環境につなげる厳粛な職場ルール作りをしなければならない。サービスマナーの徹底はその根幹に位置づけるべきものである。

自分自身がサービスマナーに満ちた顧客対応ができる職場で働きたいと思っている方々は、ルールを前面に出さずに、意識だけ改革しようとする職場には早く見切りをつけて、下記に紹介している転職支援サイトを利用して、良い職場を探す方が早道である。
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介護報酬新単価をざっと見渡して感じたこと


昨日公開された、「令和3年度介護報酬改定介護報酬の見直し案 」に掲載された介護報酬単価を見渡して、僕が漠然と感じたことを脈絡なく述べたい。雑感・雑文と思って読んでいただきたい。

改定率は平均0.7%のであるが、当然のことながらサービス種別によってその率は異なり、基本部分が1%を超えて上がっているサービスと、上げ幅が0.5%に満たないサービスがある。厚労省によるとこの違いは、報酬包括された加算があることや、感染対応の費用の違い等、個別状況を勘案した結果だという。介護事業経営実態調査の収支差率もこれに当然影響していると思えるが、その詳細はブラックボックスと言ってよい。

しかし基本部分の額面だけ見て、単位数が上がった分をそのままプラス改定率分とみるのは間違いである点についてはその通りだ。

例えば施設サービス費については、口腔衛生管理体制加算(30単位/月)が廃止されたうえで、その要件の一部が簡素化され基本報酬の算定要件になっている。栄養マネジメント加算(14単位/日)も廃止されて、算定要件がそのまま基本報酬の要件となり、3年間の経過措置後に、その要件を満たしていない場合の減算規定が設けられている。よって基本部分に、実質この二つの加算分が報酬包括されたとみるべきであり、現行の基本部分より15単位上がって初めて現行と同レベルとみるべきだ。

つまり特養の新報酬単価を見ると従来型個室で言えば、要介護1と2は実質1単位引き下げ、要介護3〜5は実質現行と同じということになる。とてもではないが、ここに新たに支出が増加した感染予防対策費が含まれているとは考えられない。だからこそ新設加算・上位区分加算の拾い残しのない算定が重要となってくる。

通所介護と通所リハビリの改定幅も大きく異なり、通所介護に比べると通所リハビリの基本サービス費の引き上げ額が大きいように見える。しかしこれも見かけの額で考えるのは間違いで、通所リハビリは現行のリハビリテーションマネジメント加算機330単位/月が廃止され、すべての要件が基本サービス費の算定要件なっているので、この分が包括化されている。通所リハビリは利用者ごとに月の利用回数が異なるために、月額加算を基本部分に包括していくらになるのかという計算は難しいが、仮に10回/月利用であれば、33単位が基本サービス費に包括され始めて、現行の基本部分と同じ額となると言えるのではないだろうか。

ほとんどのサービスの基本部分単価が上がる中で、セラピストによる訪問看護の基本部分は3単位減額された。国は訪問看護ステーションのサービス提供を担う職員に占める看護職の割合が6割以上であることを指定要件に加えようとしたが、関係者の反対でそれは見送りが決まった。その際に、「厚労省のしっぺ返しが懸念される訪問看護のリハ規制見送り」という記事に書いたが、その予測が的中したわけである。厚労省の、「ウラミハラサデオクベキカ」という声が聴こえてきそうである。

ヘルパー確保が難しく、絶滅危惧サービスとも揶揄される訪問介護は、基本サービス費が身体介護・生活援助でそれぞれ1単位しか引き上げられていない。こちらの方は訪問介護関係者から、「国は訪問介護を見捨てたのか」という恨み節が聴こえてきそうである。

通所介護の生活機能向上連携加算の算定率を高めるために、外部のセラピスト等との連携をICTなどを利用して事業所を訪問せずに済むようにした新加算(機100単位/月 (新設)については、3月に1回を限度として算定できるとされている。3月で1000円しかもらえない費用の中から、外部のセラピストと一体いくらで契約できるのだろう。この加算の算定率は向上しないだろう。

現代の貨幣価値を無視するかのように、人を馬鹿にした単位数だったADL維持等加算は、算定サービスを通所介護のみから、特養と特定施設も対象拡大したうえで、単位数が10倍の30単位と60単位になった。算定要件も引き下げられたことによって、無視できる加算ではなくなり、是非とも算定したい加算に変わったと言えよう。特に個浴設備がなく、新しい入浴介助加算の上位区分を算定できない通所介護事業所は、それだけで10単位減だから、その分をカバーしてさらに収益をアップするためにも、この加算を是非算定したいところだ。算定率は大きく向上すると思われる。

笑えたのは地域包括支援センターから居宅介護支援事業所への予防プランの委託が進むよう新設された、「委託連携加算 :300単位/月」である。その算定要件が、「利用者1人につき指定居宅介護支援事業所に委託する初回に限り、所定単位数を算定。」になっているが、これでは加算全額を委託費用にして委託額に上乗せしても初回のみ3.000円増えるだけだ。これで喜んで予防プランを今より多く受託しようという居宅介護支援事業所が幾つあるだろうか。

しかも予防支援費は7単位しか上がっておらず、平均20単位以上引き上げられている居宅介護支援費と比較して、さらに差がついているのだから、当然予防プランの受託は、「よりしづらくなった」と云えよう。子供だましかと言いたくなる。

居宅介護支援費の新加算でも笑えるものがある。それは、「通院時情報連携加算 :50単位/月」である。これはケアマネジャーが利用者の通院に同行して、医師から情報提供を受けることを評価した加算だが、実質担当ケアマネによるやむを得ない通院支援の評価ともいえる加算である。その評価が通院等乗降介助(99単位)よりはるかに低い単位数である。忙しいケアマネジャーが時間を割いて、通院同行する手間としてはあまりにも馬鹿にした評価である。月1回を上限とするという算定要件は、通院同行にケアマネを便利使いすることには、かろうじてブレーキとなり得ることのみ評価するとしよう。

なお食費の標準費用が、1,445円/日(+53円)と改定されたことは、施設サービス・短期入所サービスにとっては嬉しいニュースだろう。利用者の皆さまに対して、よりおいしい食事提供に努めていただきたい。

そのほかの気づいた点等は、表の掲示板で随時議論されているので、そちらにも注目していただきたい。

さて話は変わるが、今日の午後1時20分から、京都地域包括ケア推進機構、一般社団法人京都府老人福祉施設協議会、 一般社団法人京都市老人福祉施設協議会共催・「施設看取り介護導入研修」のオンライン講演配信が始まる。

今日を皮切りに2/2と2/9の計3回、それぞれ2時間・合計6時間をかけて看取り介護の基本を理解していただく。当然、今回の報酬改定で求められる新要件も解説することになるし、withコロナの視点もふんだんに盛り込んでいる。会員で視聴予定の皆様とは長時間の付き合いとなるが、最終回までよろしくお願いします。それでは午後1時過ぎにお愛しましょう。
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介護事業経営陣の搾取があるとすれば・・・。


改定率が0.7%と決まった2021年4月からの介護報酬。この数字は給付費を11兆円と仮定すると、年間でおよそ770億円が新たに介護現場へ投入されることを意味するそうである。

今回は処遇改善加算の部分では新加算単位が新設されることもなく、処遇改善加算の下位2区分の廃止が正式に決まった。

特定加算については支給ルールが変更された。経験ある介護職員への平均支給額については、その他の介護職員の2倍以上にしなければならないというルールを、その他の介護職員への平均支給額より、経験ある介護職員への平均支給額が上回ればよいことになった。

この支給ルール変更は、特定加算の算定率が今年6月時点で65.5%と低調で、その理由が介護職員間の給与差が開くことの不公平感が壁になっていると言われていたため、その差を少しでも減らせるように、その他の職種に配分する額を増やすルールに変更したものである。

そのうえで両加算の単位については変更されないと思われる。

このことに関連して、17日に行われた麻生太郎財務相と田村憲久厚生労働相の折衝でも、介護職員の処遇改善が取りあげられ、報酬改定後の動向を見て更なる処遇改善加算の追加や変更を検討するとしている。要するに、「加算単位は上げないけれど、介護給付費をアップしたんだから、その分から事業者努力で介護職員の更なる待遇改善を図りなさいね。私たちはその結果を見ているよ。」という意味だろう。

しかし今回の報酬改定で、さらに介護職員の給与のアップさせるなどの待遇改善を図るためには、事業収益を挙げてその中から各職員に手当てしていくしか方法はない。わずか0.7%の増額の中から
その費用をひねり出すためには相当の経営努力が必要だ。だがそうしないと事業に必要な職員を安定的に確保することは難しくなる。

介護事業者で最も不足しているのは介護職員である状況に変わりはなく、人材確保が困難な状況はさらに深刻化している。その中で人材確保を人材紹介会社に頼る事業者も増え続けているが、その紹介手数料も年々上がっている。

手数料高騰にもかかわらず、紹介された人材の質や定着率は高くないとして、介護事業者の人材紹介会社に対する満足度は、「とても不満」が30.0%、「やや不満」が48.6%。あわせて78.6%が不満を持っていると福祉医療機構(WAM)が報告している。そうであるのに、そうした不満一杯の人材紹介に頼らざるを得ないことが、介護事業者の深刻な人材不足の一端を表していると言えよう。

介護事業経営者にとって人材確保は引き続き、頭の痛い問題として存在し続けるわけである。

だからこそ、できるだけ給与の改善を図りながら、働く環境の改善を図って、従業員が気持ちよく、自分の仕事に誇りを持って働き続けられる環境を創っていくことが大事だ。経営者や管理職があらゆる場面で従業員を大切に思い、従業員の暮らしを少しでも豊かにする努力をしているのだという姿勢を示していくことも重要である。

そうした厳しい状況で、人材を集める必要があるのもかかわらず、一部の介護事業者で、特定加算を算定できるのに算定しなかったり、感染対策に関連した慰労金を申請せず、受け取る権利がある職員に届けなかったりしている実態があるのは、なんとも不思議である。

何が不思議かというと、そのように従業員を大切に思わない経営姿勢の事業者に、従業員がどうしておとなしくとどまっているのかという疑問がわくからだ。理不尽な経営者の搾取については、労働者として正当な抗議の声を挙げるべきだし、そうした権利はあるのだ。

ましてや介護業界は、働き手の売り手市場であるのだから、経営者の理不尽な態度に怯えながら、そこで働き続けなくとも、転職先はどこでもたくさん見つかるはずだ。

例えば、「咲く場所を変えて大輪を咲かそうとしている花のその後」で紹介した若手の介護福祉士のように、職場を変えた結果、やりがいと生きがいを持って介護の場で働き続けることができた人もいる。

ブラックな職場でじっと我慢して、環境が変わるのを待つのは期待薄だ。ブラックな思考回路の経営者が簡単に考え方を変えられるわけがないんである。

介護職員の努力を無視して、経営陣が甘い蜜吸ってるような職場は、介護職員の方から見放すべきである。

ただ転職に際して、紹介・派遣会社に頼るのはリスクも大きい。紹介・派遣会社は、給与面での待遇からしか紹介先を見ないからである。もっと職場の環境とか、転職希望者が何をしたいかという、「働き甲斐」に目を向けた転職サポートが必要だ。

下記に文字リンクを貼っている転職支援サイトは、そういう意味で安心して推薦できるサイトである。(参照:置かれた場所で咲きなさい、というけれど・・・。

ブラックな介護事業者から飛び出したいと思っている人は、ぜひ下記サイトを利用してほしい。
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2021年度介護報酬改定は0.7%引き上げで調整


政府は14日、2021年度の介護報酬改定について、改定率をプラス0.7%とすることで最終調整に入った。(ほぼ決定だろう。※ただしこのうち新型コロナウイルス対策の0.05%分については、来年9月までの暫定的な措置とする方針。)

そうなると前回2018年度(0.54%)に続くプラス改定となるが、その理由については、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「利用控え」や、感染対策の備品購入にかかる支出増で事業者の収益は悪化しており、介護事業経営を安定化させるには前回の改定率を上回る報酬の引き上げが欠かせないと政府が判断したとされている。
介護報酬改定率の推移
僕はこのブログ等で、「小幅なプラス改定を予測している」と何度もアナウンスしてきたが、その予測は当たったと言ってよいのではないだろうか。

しかしプラス改定と言っても手放しで喜んではいられない。新設加算を算定したり、既存加算も新たに作られた上位加算を算定できないとなれば、減収となる事業者も多くなるからである。

わかりやすく言うと通所介護である。

個別機能訓練加算については気鉢兇統合されたうえで、常勤専従の機能訓練指導員が提供時間を通じて配置されている場合を上位区分とするとしている。(下位区分は、機能訓練指導員を専従配置とされているが、配置時間の定めなし。)

しかしそれだけではなく、「CHASEへ関連する情報を提出し、そこからのフィードバックをサービスの向上に活かす事業所を上乗せして評価する。」としているので、個別機能訓練加算は、実質3区分の加算となると思ってよい。

そうなるとCHASEへの情報とフィードバックの要件をクリアする加算は最上位だから、今までの個別機能訓練加算気梁寮だけでは算定単位が下がることが予測される。しかも従前は気鉢兇諒算残蠅できたが、それができなくなることも明らかだ。とうことは個別機能訓練加算の収益が下がる事業所が多くなるのではないだろうか。

また前日情報提供したように、入浴介助加算は医師やリハ職、ケアマネらが利用者宅を訪ねて浴室環境をチェックしたうえで、自宅で入浴が可能となる個別入浴計画を作成することを要件とした上位区分を新設することになっているが、新設加算の算定を促すために、従前の入浴介助加算については算定単位が現行より引き下げられるのだから、従前の加算しか算定できない事業所はこの部分で収益減である。

同じく前日情報提供したサービス提供強化加算も勝ち負けがわかれる。介護福祉士割合がより高い事業者を評価する上位区分が設けられるので、それを算定できるかどうかが問題だ。なぜなら上位区分ができるために現行の加算単位は引き下げられるだろうと予測されるからだ。新設の上位区分を算定できない事業所は、これだけでも収益が下がる。

さらに現行の加算要件については、勤続3年以上の職員が30%以上という要件が、勤続7年以上の職員が30%以上に引き上げられるので、新しい要件をクリアできずに、サービス提供強化加算そのものを算定できなくなる事業所もあるだろう。そうなると大幅な減収となる。

さらに大規模事業所の場合、区分支給限度額の計算方式の変更(大規模報酬ではなく通常規模の単位で計算:現在まで決定事項ではないが、そうなる確率が高い)により、利用回数を減らさねばならない利用者も出てくる。これも収益減に直結する問題である。

このように今回の報酬改定では、新設上位加算・新設加算を算定できない事業所は収益減となる可能性が高くなる。

その中で収益アップの重要な要素は、CHASEへの情報提出とフィードバックの要件をクリアすることではないかと思う。「CHASEへのデータ提出に関する報酬評価の整理」で解説しているが、施設系サービス、通所系サービス、居住系サービス、多機能系サービスについて、CHASE の収集項目の各領域(総論(ADL)、栄養、口腔・嚥下、認知症)について、施設・事業所の全ての利用者に係るデータを横断的に CHASEに提出してフィードバックを受けるなどを要件にした加算が新設される。これを算定する必要があるだろう。

また同記事で示しているように、従前の加算にもCHASEへの情報提出等の要件が加わることになるので、それを行わない事業者は、加算が軒並み算定できないか、下位区分の算定しかできなくなり、苦しい経営を強いられる考えられる。

なお食費の基準費用額が見直され増額見込みであることについては、施設サービス・滞在サービス等には明るい話題だろう。

ただし全サービスにおいて事務作業負担も増えることを忘れてはならない。

来年度から早急に求められるのは、利用者からのハラスメント対策の強化である。全事業者がその対応を求められる。

さらに全ての介護サービス事業者を対象に、研修の受講状況等、認知症に係る事業者の取組状況について、介護サービス情報公表制度において公表することが求められる。

3年間の経過措置期間の中で次の対策も求められていくことになる。
・感染症の発生及びまん延等に関する取組の徹底として、委員会の開催、指針の整備、研修の実施等に加え、訓練(シミュレーション)の実施
・感染症や災害が発生した場合であっても、必要な介護サービスが継続的に提供できる体制を構築するために、業務継続に向けた計画等の策定、研修の実施、訓練(シミュレーション)の実施
・虐待の発生又はその再発を防止するための委員会の開催、指針の整備、研修の実施、担当者を定める
・医療・福祉関係の資格を有さない無資格の介護職員について、認知症基礎研修を受講させるために必要な措置を講じることを義務づける。


どちらにしても手放しで喜ぶべき改定率・改定内容ではなく、事業者間の勝ち負けがはっきりする改定と言えるのではないだろうか。

だからこそ勝つための戦略を練るためにも、改定内容を正しく理解する必要があるし、その戦略に向かって事業者が一丸となって進んでいくためには、全職員にその内容をわかりやすく伝える必要があるのだ。(参照:職員への情報伝達をおざなりにしていませんか
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サービス残業が当たり前の職場にしてはならない


立ち食いそば店、「名代富士そば」の店舗運営会社の一部が、正社員が残業をしていないように見せかける勤務記録の改ざんを長年続けていたことが明らかになり、11/13までに社員らが、過去2年分の未払い額計約2億5千万円の支払いを求める労働審判を東京地裁に申し立てたことが報道されている。

その状態はまさに労働者から搾取するブラック企業の典型例であるが、しかし介護事業者でも同じような不正が行われている実態が明らかになった。

この報道がネット上に流れた翌日の11/14(土)、残業代の未払いで悩む人から、表の掲示板に相談のスレッドが立てられている。(参照:人員不足によるサービス残業

そこで書かれている内容は、ブラックとしてもあまりに腹黒すぎる内容で、人が足りないのに対策もとらず、介護人員不足は介護の場の問題だから管理職には関係ないとして、その対策も介護職自身で立てるべきであると問題を丸投げされているというのである。

その結果、サービス残業が常態化しているにもかかわらず、それも介護職員の責任だから残業代は支払わないというのである。

まったくこの施設の管理職は、管理職の役割をなんと心得ているのだろうか?

介護職員が集まらない原因をしっかり検証して、募集の仕方を工夫するとともに、介護職員が定着するように働きやすい職場環境を整えるのが、管理職の一番重要な役割である。

そうした労務管理をせずして、管理職として他にどんな責任や役割を担おうというのだろうか。勘違いも甚だしい。

しかも労働基準法等の労働法規を全く無視していることは大きな問題である。残業代の未払という不法行為を続け、それが問題にならないと思っている方がどうかしている。このような不法行為が明らかになれば、世間から大きな批判を招き、経営危機に直面せざるを得ない。そんな簡単な理屈を何故理解できないのだろう。

しかしこうした職場風土を許しておく従業員の姿勢も問題視されてよいと思う。会社側・管理職からの理不尽な要求には毅然と対応し、抗議すべきは抗議し、できないものはできないとはっきり言うべきである。そのためには、最低限の労働法規を知っておく努力も求められる。

リンクを貼りつけたスレッドのNo.6でコメントしている人のように、上司に対しても労働法規違反はきちんと警告して、それを無視するのなら出るところで出ようという態度で臨むべきである。

しかしこうした労働法規違反を繰り返す事業者や、従業員を護ろうとせず搾取するだけの事業者は決して少なくない。

紹介したスレッドが立てられた翌日の15日(日)には、「余裕がある人員配置」という別スレッドが立てられ、ここでは休みなく7連休を強要されている問題が指摘されている。

介護職が担っている仕事は重労働だ。身体も精神も疲労度の高い仕事だ。その仕事を1週間休みなく続けさせるということは、労働法規云々という以前に、介護職員の健康を無視した虐待と同じ行為とさえいえる。

介護サービス事業者は、介護保険制度が創設された2000年以降に、それまでの倍の数以上に増えている。その中には資本金が少なくても経営できる小規模事業者が多い。そういう事業を立ち上げた人の中には、経営者としての資質に欠け、労働法規を護る前にその内容を知らないという人さえいる。

そんなことも相まって、2012年の介護保険制度改正では、労基法違反を行う事業者に対して都道府県が介護保険法による処分を行える規定が組み込まれ、悪質な労働基準法違反に対しては、「指定取り消し」ができるようになっている。(参照:労基法違反は指定取り消しも。

このような改正が行われたのには、介護事業者の労働法規違反が目立つからだという恥ずべき背景要因があったわけである。

しかしこうした改正が行われた後も、労働法規違反を繰り返しながら、そのことが表面化しないことで高をくくっている事業者がなくならない。労働者の心身の健康を二の次に考えて、搾取的な経営をしている事業者の数はさほど減っていないように思える。

だからこそ介護事業者に勤める従業員の皆様にも、最低限の労働法規を知るとともに、それを守ろうとせず、従業員も護ろうとしない事業者からは、さっさと身を引いてきちんとした経営をしている事業者に移りなさいと言いたい。

その為に、このブログではお勧めできる転職サイトのリンクを貼っている。それは劣悪な組織運営の介護事業者をたくさん知っており、そうしたところは劇的に良い事業者に変わることもないことも知っているからだ。だからこそ従業員自身が自らを護るための、「転職」は必要だと思うのである。

現に転職してから見違えるように生き生きと働いている人たちもいるのだ。(参照:置かれた場所で咲きなさい、というけれど・・・。

職員を守ろうとせず搾取を繰り返す事業者は、利用者のケアの品質にも無頓着だろう。そのような事業者が、人の暮らしに寄り添うサービスができるわけがない。

しかしそのようなところであっても利用者がいるのだから、自分が辞めたらその人たちに迷惑が掛かるので辞められないと考える人もいるだろう。

しかし長期的・大局的に考えると、そのようなブラック事業者は、人手を確保できずに事業ができなくなった方が良いのである。利用者も従業員も、劣悪な環境の中に置かれ続けなければならないより、そういう問題が表面化することによって、ブラック事業者が事業を続けられなくなるというスパイラルの中で、クリーンでまっとうな経営を続ける介護事業者が生き残っていくことができる介護業界になっていく方が健全だ。

それが世のため人のためになると思う。

ブラック事業者で我慢して働き続けることは、不法行為や不健全な運営に、自分も手を貸しているという意味にしかならない。

だからこそ、無料で正しい情報を提供してくれて、専任のキャリアアドバイザーと相談しながら職場選びができ、就職後も無料でフォローアップしてくれる転職サイトを選ぶことも大事なことだと思う。
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報酬改定に影響する介護事業経営実態調査結果


昨日(10/30)、第31回社会保障審議会介護給付費分科会介護事業経営調査委員会がWeb会議で開かれ、そこに資料として、令和2年度介護事業経営実態調査結果の概要が提出された。(資料はこちら

これは令和2年に調査した結果であって、決算年度は令和元年であり、平成30年度決算の収支差率との比較が表で示されている。それは以下の通りである。
令和2年度介護事業経営実態調査結果
このように居宅介護支援事業以外は、すべて黒字決算となっている。しかし令和元年度の収支差率が平成30年度収支差率よりプラスとなっているのは、「訪問入浴」・「訪問看護」・「特定施設入居者生活介護」・「福祉用具貸与」・「小規模多機能居宅介護」の5サービスのみで、他のサービスは収支差率が下がっている。

全サービスの平均収支差率は2.4%で、一昨年度の3.1%から0.7ポイント下がった。特に訪問介護や居宅介護支援、グループホーム、看護小規模多機能などの下げ幅が大きい。

収支差率が下がっている一番の要因は人件費の高騰だろう。介護人材不足の解消見込みがない中で、人手の確保のために給与等の待遇を改善しなければならないことに加えて、人材募集の広告費、派遣職員の確保のための紹介料の高騰などが収支率の悪化につながっている。

報道によるとこの数字について厚労省の担当者は、「事業所の収支は総じて悪化した。経営環境はより厳しくなっている」と見解を述べたとのことだ。

そうすると来年4月の介護報酬改定にとって、このデータはプラス改定の追い風になる可能性がある。コロナ禍は、令和元年の決算時には影響しておらず、今年度の決算時の収支差率は、さらに下がることが確実なのだから、この状況でのマイナス改定はあり得ないだろう。

むしろ現在開かれている国会では、首長答弁として介護人材確保に取り組むとの発言や、感染予防対策はさらに充実を図る旨の発言もあったのだから、その分が介護給付費に上乗せされる期待感は高まっている。

プラス改定の抵抗勢力としては、財務省のほか保険料支出が増える経済団体などが挙げられるが、そうした反対の声と、財源が潤沢ではない中で、どれほどの改定率になるかが注目されるところだ。その数字はあと50日程度後に示される。

それにしても、この調査の対象事業者はどのように抽出されているのだろう。

この調査は介護保険の全サービスが対象。3万超の事業所に昨年度の経営状況を尋ね、1万4376事業所から有効な回答を得ているそうである。しかし僕が特養の総合施設長を務めていた間に限って思い出しても、この調査の対象になって経営状況を尋ねられたことはない。

僕が施設長になったのは、その社会福祉法人が設立されて20年以上経って以降のことであるから、経営年数もそれだけ長く、職員の就業年数も長く、人件費率は7割近くに達していた。特養の収支差率が10%を超えていると批判されていた時代に、僕の法人ではとてもではないが、そのような高い収支差率は考えられず、こうした法人を何故調査対象に含めてくれないのかと思ったことがある。

調査対象が介護保険制度以後に事業を立ち上げた若い経営主体ばかりなら、自ずと収支差率は高くなってくるわけで、事業年数の均等化は、調査対象を選ぶ際の視点としてあるのかが疑問として残される。

しかしいったん示された数字はそれが独り歩きして、根拠の一つであるとされていくので、この数字をもとに介護報酬の改定率や、各サービス別の報酬単価が決定されていくことになる。今後の改定議論の動向に同行につながっていく数字として注目していく必要がある。

なお介護事業の中で唯一赤字決算で、昨年度の収支差率がマイナス1.6%となり、前年度(マイナス0.1%)から大幅に収支差率が悪化し、経営環境の厳しさが増していることが浮き彫りになった居宅介護支援費については、改めて来週中にその対策を含めた解説記事を書く予定なので、その時は参照願いたい。
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顧客確保競争が激化する時代の介護事業戦略


北海道は朝晩、暖房が必要な季節になった。

この時期になると紅葉の季節の先を見越して、いつ冬になってもおかしくないように、厳しい寒さを乗り切る心の準備が大切になる。

同時に僕のルーチンとしては、おせち料理を取り寄せ予約する時期でもある。ちと気は早いと思われがちだが、僕の3つ目のブログmasaの徒然草の「おせち料理はどうしてますか?」も暇なときに読んでいただきたい。

それはともかく、話は変わって今日の本題。

8日に東京商工リサーチが公表した、『2020年1-9月「老人福祉・介護事業」の倒産状況』によると、今年1月から8月の介護事業者の休廃業・解散は313件となり、前年同期(263件)から19.0%増え、この時期としての過去最多を記録している。

1月から9月までの倒産件数も94件で、前年同期(85件)を10.5%上回っている。

事業別に見れば訪問介護が46件と一番倒産件数が多いが、これは訪問介護員の成り手がないことと関連して、人手がないことを理由に倒産件数も高止まりしている状態である。しかしここにきて倒産する事業所の増加が目立つのは、「通所・短期入所」の30件(前年同期比25.0%増)である。

当然これにはコロナ禍が影響していると思えるが、コロナ禍が過ぎれば状況が大幅に改善するとは言い切れない。なぜなら倒産理由に占める、「顧客確保競争に敗れた結果」による倒産は今後も増える可能性が高いからだ。

コロナ禍でサービス利用控えが増えることで、顧客が確保できなくなった事業者は多いが、コロナが終息しサービス利用者が増える段階では、後期高齢者に近づく団塊の世代の人たちのサービス利用が大幅に増えることが予想され、2018年には介護給付費の額が20兆円まで膨らむことが予測される。

これに保険外の費用や、今後増大が予測される感染予防対策費の上乗せ分を含めると、介護市場は100兆円を超える巨大市場となる。民間営利企業がこの市場を放っておくはずはなく、現在介護業界に進出していない民間営利企業の市場参入が相次ぐだろう。

ただしその市場は、「骨太改革」の影響で、顧客単価が減る市場でもある。顧客数は増えるが、一人に給付される単価は減るのだから、今以上により多くの顧客に選ばれなければ事業は成り立たない。

そこで既存事業者は、それらの企業と顧客と人材の獲得競争を行なっていくわけである。それに勝てないと廃業に向かうしかないわけであるが、倒産が相次いでいる従業員が10人未満などの小規模事業経営者は、それらの民間営利企業と対峙して、競争に勝ち残っていく戦略やノウハウを持っているだろうか。

企業に負けずに、顧客に選ばれるサービスの差別化は出来ているだろうか。

一昨日依頼を受けて、12/8に佐賀県老施協・デイサービス委員会主催のzoom講演を行なうことになったが、そこで依頼されたテーマも、「今後の時代の変化に対応するための情報収集と検討〜コロナ禍における通所介護事業の展開〜」である。厳しい時代の生き残り策となるヒントが求められていると思うので、僕が考える具体策を示したいと思う。

上記のセミナーは会員限定であるが、誰でも参加ができるオンラインセミナーで、今後の介護事業経営を考えるうえで不可欠なセミナーが来週行われる予定になっている。

介護経営支援の実績が豊富なC-MAS(介護事業経営研究会)が主催する、「C-MAS オンラインLIVE 全国大会 Ver.2020」は、10/16(金)より配信スタートする。全国どこにいる方でも受信可能で申込受付もまだ間に合う。詳細とお申し込みは、文字リンク先からダウンロードして確認していただきたい。

僕は来週月曜日の三重県鈴鹿市講演を皮切りに、鈴鹿市〜名古屋市〜大阪市〜東京と移動し、このC-MAS全国大会での2つの座談会に参加後、北海道に戻る予定だ。

その間6講演を行なう予定だが、介護保険制度改正や報酬改定、事業経営に触れてお話しする場面も随所に求められている。

しかしお客様に選ばれる介護事業者となるために、一番必要とされるのは、介護サービスの利用者は単なるユーザーではなく、顧客であるという意識と、顧客対応としてふさわしい対応の基本姿勢を身に着けることに他ならない。

今、団塊の世代の人たちは、スマホやタブレットを使いこなし、外食するときは、ネット上の口コミ情報を検索しながら店を選び、ほしいものをネットで取り寄せる人とたちなのである。

いつまでの介護事業者の従業員が、「利用者の立場に降りていく」という意識の低い姿勢や意識であっては、選ばれるわけがないのである。家族のような態度を、従業員に対して顧客が求めているという意識レベルの低さで、顧客に選ばれ生き残りができるわけがないのである。

顧客が最終的に求めるものは、事業者の飾り付けられた環境でも、耳障りの良いキャッチコピーでもなく、従業員のホスピタリティ精神であり、それにも基づく高品質サービスであることを自覚しない介護事業者に明日はないと言えるのである。

そしてホスピタリティ精神を生み出す基盤となるものが、サービスマナー教育であり、サービスマナー精神であることに、いち早く気が付いた介護事業経営者が、介護市場に落ちてくるビッグマネーを獲得できることになるのである。

それを狙わない手はないのである。
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介護事業者に吹く逆風に立ち向かう工夫と備え


9/4に開催された第184回社会保障審議会介護給付費分科会から、次期報酬改定に向けた議論はいよいよ第2ラウンドに突入した。(参照:第1ラウンドを終えた介護報酬改定議論

そこでは早速、居宅介護支援におけるコロナ対応のICT活用特例の恒久化等が議題となった。これだけリモート会議が普及したなかで、サービス担当者会議のリモート実施が否定される理由は何もない。これは恒久化されて当然だろうし、さして反論もないだろう。

問題は月1回のモニタリング訪問である。オンラインを通じて利用者の状況確認ができれば何も問題ないといえるが、そうではないという意見もある。オンラインでは家の中を確認できず、虐待等を見逃す恐れが指摘されるなどの反対意見が出されている。しかし訪問しても玄関口で対応するだけというケースも多いので、それと比してリモートモニタリングが著しい障害であるとは言い難い。是非モニタリングのリモート化も実施し、ケアマネジャーの業務負担軽減に結び付けてほしい。

ところで次期介護報酬改定を巡っては、関係者の間に感染予防費用などを上積みした基本報酬の引き上げの要望が強く、その実現可能性は高いとみる向きもあるようだ。

しかし4日の審議では、健保連や日経連の代表委員から報酬引き上げを強くけん制する意見が出されている。

基本報酬の引き上げは、40歳以上の保険料(2号被保険者の保険料)の引き上げに直結し、労使折半分の負担増を懸念した経済界からは、報酬をプラスする分はマイナスすべき分から補填する形で行うように要望が出されている。経済界としては何としても介護報酬アップを避けたいわけだ。

どちらにしても次期報酬改定では大幅な基本報酬の増加は期待できず、小幅な改定になると予測する向きが強くなっている。

そんな中で、「働き方改革」が、介護事業経営に大きな影響を与えている。

特に影響が大きいのは、「同一労働同一賃金」の義務化である。この義務化は大企業が2020年4月1日から、中小企業への適用は2021年4月1日からとなるが、介護事業者の場合、「常時使用の労働者数が100名を超える事業者」が大企業に該当し、すでにこの義務適用を受けている。規模は事業所単位ではなく法人単位で見るので、該当する介護事業者は結構多いだろう。

しかし大企業に該当し本年4月から、「同一労働同一賃金」にする義務がある事業者でなくとも、来年4月以降はこの義務を履行しなければならない。よって来年4月は、介護報酬が改定されると同時に、この義務適用が行われる事業者が多くなるのである。その備えは出来ているだろうか・・・。

この義務に違反しても法律上のペナルティはない。だからと言ってこの義務を果たさないと経営上の大きなリスクに結びつく。なぜなら法律上のペナルティと損害賠償義務は異なるからだ。

働き方改革で新たに生じた義務を履行しないことによって、非正規職員などに不合理な待遇を与え続けた場合、それを理由に労働者から訴えられたときには、事業者側の敗訴は間違いないだろう。その際は差額の支払いののみならず、差別された職員に対する精神的苦痛に対する賠償責任も生じ、高額な損害賠償金が発生するリスクが高いのである。

そうであるがゆえに、この義務をきちんと果たすために規定等を変更しておかねばならない。厚労省からこの取り組みに向けて、「パートタイム・有期雇用労働法対応のための取組手順書」が出されてるので参考にしてほしい。

正社員と同一の能力・経験を有する非正社員には能力・経験に応じた部分について同一の基本給を支給しなければならないが、それだけではこの義務は果たせない。

例えば正社員に退職金があるのに、長期間働いてきた非正社員には退職金が全くないことが「不合理な待遇差」とされた裁判例では、退職金のうちの少なくとも「功労報償」部分は支払わなくてはならないといった形で均衡待遇が求められた判例がある。平たく言えば、退職金を支払わなかった職員に対し、退職金を支払った職員に対する退職金の額から、掛け金を自己負担させた分を除いて事業者が負担して支払えと言う判例だ。これも今回の「同一労働同一賃金」義務において均等化することが求められるだろう。

賞与についても、会社の業績等への貢献に応じて支給するものについては、正社員と同一の貢献がある非正社員には貢献に応じた部分につき同一の支給をしなければならない。社員と準社員という身分差だけで賞与の支払い率などに差をつけてはならなくなる。この差の解消が必要になる。

福利厚生・教育訓練についても正規職員とそれ以外の職員に差を設けてはならなくなる。

僕が以前勤めていた社福では、正規職員だけ民間社会福祉事業職員共済会に加入していたが、そうした差別は許されなくなる。共済会に加入して会員としての福利厚生を受けるならば、非正規職員等もすべて加入させる義務が事業者側に生ずるわけだ。

このように少なくともフルタイムで働く非正規職員は、正規職員と同じ待遇への改善が必要とされるのである。

このあたりの規定の見直しもしなければならないが、どちらにしても一連の働き方改革による変更は、ほぼすべてにわたって事業者責任と支出の増加につながっている。介護報酬改定で基本報酬が多少引き上げられるとしても、働き方改革での支出が増える分を考えると事業収益は減る可能性が高いのである。

介護事業者は、正規労働者以外に非正規労働者を数多く抱えて、その待遇差で収益を挙げてきた小規模事業者が多いので、この問題は案外深刻である。

だからこそ経営努力はますます必要になると考えなければならず、特にランニングコストの削減努力は怠らないでほしい。(参照:介護事業のコスト削減は電気代とガス代の見直しから始まります

介護事業経営はこのような厳しい逆風にさらされているが、このブログで何度も指摘しているように、今後10年間を睨んでも介護市場には、介護サービスを利用する人の増加によって莫大な資金が流れ込むのである。そこで収益を挙げる方法はいくらでもあると言ってよい。要は時代の変化に合わせた柔軟な発想と、他の事業者とは差別化できる創意・工夫が求められているだけである。

そこで勝ち残る戦略をきちんと立て、経営基盤を強化することが、まさに今求められているということを忘れてはならない。少なくとも「働き方改革」に対応した規定変更もできない事業者であってはならないということを強く自覚する必要があるのだ。

なお6日(日)から、「介護施設等の人員配置基準緩和(削減)に関するアンケート」を行っている。その結果はこちらからも見ることができ、すでに多くの方々の協力を得ているが、引き続き介護実務に携わる人の生々しい声を集めたいと思っているので、投票がお済でない方は是非協力をお願いしたい。
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コロナ禍ではがれる化けの皮をよく見ておかねば・・・。


長年収益を挙げながら事業を続けている経営者の方々は、人に秀でた才能をお持ちの方であると尊敬に値する。それは介護事業に限ったことではない。

優秀な経営者であればあるほど、社会貢献という視点をお持ちになっておられるような印象もある。商品を単に売るだけではなく、その商品によって社会のある部分のベクトルは、確実に人類の発展に向かうことを信じて商品提供している姿勢が垣間見える。

そうした経営者は、ただ単に収益を挙げて事業経営を続けるために躍起になっているだけではなく、そこで働く社員の暮らしの質の向上とか、暮らしを護るという責任を全うするという姿勢を常に持っている。その姿は凛々しいと思える。

介護事業経営者も、そうした矜持を持って経営にあたってほしいと思う。

介護サービスは対人援助であり、介護サービスという目に見えない商品は、まさに人類の幸福追求のために存在するということを忘れないでほしい。そして介護サービスそのものは、人間によってしかできないこと、機械が替わって提供できないサービスを提供する行為なのである。そうした職業にあt図触る従業員は、何よりも宝であるということを、建前ではなく本音で感じて経営にあたってほしいと思う。

なぜこんなことをわざわざ書くかというと、利用者の福祉にも、従業員の暮らしぶりにも全く関心がなく、自分の懐具合だけにしか興味がない介護事業経営者が実際には数多く存在するからだ。

それはもしかしたら措置制度の負の遺産かもしれない。

例えば措置時代の社会福祉法人経営なんて誰でもできたと言ってよい。事業経営しなくとも、運営だけをしておれば、措置費だけではなく各種補助費用等が潤沢に手当てされ、どんな運営をしようと単年度赤字の心配はなかった。むしろ剰余金(現在の繰越金)が一定額を超えると、「民間職員給与改善費」がカットされることになるので、それを恐れて年度末にいらない物品でも、ともかく何でも購入して収益を一定額以上に挙げないようにしたものである。

そんなエセ経営者がまだ残っていたり、そんなエセ経営者の姿勢しか学んでいない人が、介護事業経営者になったりしている中で、社会貢献にも従業員福祉にも目を向けない経営者がたくさん存在している。

当然そのような人による事業経営が行き詰まるのは当然だ。有能な職員がそうした事業者から離れていき、経営状況が目に見えて悪化していたりする。

例えばある特養では、数年間連続して単年度赤字会計となっているのに何ら手立てを講じていない。そこの経営者にその法人は危機的状況にあると指摘すると、「自分が経営している間は、繰越金を取り崩していけば全く問題ない」と堂々と主張したりする。繰越金を取り崩して繰越金がゼロになった先には、赤字倒産しかない。そうなれば利用者にも迷惑をかけることになるし、何よりその法人の従業員すべてが路頭に迷うことになる。そのような考え方で介護事業経営を続けていることが許されるのだろうか。その法人の評議委員会や理事会は機能していないのではないかと疑問に思うのである。

皆さんが今働いている法人等の理事長や経営者は、本当に皆さんの暮らしを考えて事業経営にあたっているだろうか。そのことにも関心を持っておかないと、ある日急に職を失いかねない厳しい介護サービス競争の時代に入っているので、くれぐれもご注意いただきたい。

経営者や管理職の中には、従業員のことなどどうでもよいという本音を隠して、表面上は良い経営者を装っている人もいる。しかしその化けの皮がはがれたのが今回のコロナ禍である。

感染予防は大事だと言いながら、それは利用者が減って収益が減ることを恐れた結果でしかなく、一番大切な利用者や従業員を感染症から護るという視点がないから、感染対策は現場に丸投げで、知恵もお金も出さない経営者が、従業員を心身崩壊の瀬戸際まで追い込むケースが少なくなかった。

あのマスク不足の時期一つとっても、従業員を護ろうとする経営者とそうでない経営者の違いが目立った。従業員をウイルスから護るために、マスクの欠品を出せないとして日本中を駆け回ってマスク調達している経営者がいた一方で、就業中のマスク装着を義務付けしたにもかかわらず、事業者としてマスク不足の対策は全くとらずに、仕事中に装着するマスクの調達は従業員個人の責任とし、マスク購入費用も従業員に個人負担させるというひどい介護事業者もあった。

経営者は介護の最前線に立ってウイルスと戦う必要はない。しかし経営者は最前線で奮闘する従業員が安心して働くことができる環境を整えるための指揮を執るべきだし、そこに臨時の費用を集中投下する判断は経営者にしかできないのだから、その責任を放棄してどうすると言いたい。

従業員たる自分を護ってくれない会社や経営者は、自分を搾取するだけの存在にしか過ぎないことを、すべての従業員は知るべきである。

自分の気に食わないことが少しでもあったら職場を替えようとか、目先の給与だけで職場を選ぼうとか、自分のキャリアやスキルアップに結び付かない転職を繰り返すことは、決して得にはならないし、精神上の「徳」にも結び付かない。それはこらえ性がなく、適応力の弱い人間に自分を貶める結果にしか結びつかないので、くれぐれの安易な転職は戒めてほしい。

しかし搾取されるだけの職場を見限って、自分の能力に見合った評価をしてくれる場所を選ぶことができれば、自分のスキルはもっと高まり、それがよりパフォーマンスの高い社会貢献につながるかもしれない。

介護職員の方々は、従業員を護ろうとする意識が無い介護事業者や経営者を見限って、自分で職場と経営者を選ぶことができる環境にある。介護事業における転職は、そうしたポジティブな視点から考えるべきである。

人の本性はチャンスの時より、ピンチの時に現れやすいとも言われている。今回のコロナ禍でその本性がむき出しになって、周囲の人々を幻滅させた人がそこかしこに居るということがないように祈りたいものである。
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我、時に狂人にならんと欲す。


先に内閣が示した、「経済財政運営と改革の基本方針2020 について」(骨太の改革2020)を読むと、例年と異なって社会保障費の自然増を5.000億円程度に抑制するという数値目標が書かれていないように思う。

それが僕の見落としでないとしたら、コロナ禍の影響で感染対策費などの支出も増える中で、その数値の達成はますます困難であるという意志が働いたのかもしれないと思ったりしている。

だからと言って骨太方針が国の予算支出を必要不可欠な領域に重点化し、それ以外の予算支出をできるだけ抑制させるための方針であることに違いはないので、そのことで介護報酬のアップが期待できるというものではない。

しかし社会保障費の削減数値が消えたことをポジティブに捉えて、次期報酬改定のプラス改定に向けた関係者の期待値は、少しだけ増しているというところだろうか。

どちらにしても社会保障費自体は、まだまだ増え続けるのだ。介護給付費だけを見ても、2018年の10兆円から2028年には20兆円になる。そこに保険外の周辺費用を含めると、介護市場は2025年には100兆円と言われる巨大なマーケットとなるのである。感染対策費の上乗せ分を考え合わせると、この数字はさらに上方修正ができるものと思える。

そのため今後の介護サービス市場において、顧客のハートをつかんでサービスを利用してもらえるのであれば、介護事業者には今以上の大きな収益が期待できるのである。

だからこそ顧客のハートをつかむ知恵と工夫が必要だ。日本の高度経済成長を支えてきた段階の世代の方々に選ばれるサービスは何かを考えて、介護戦略は常に更新していく必要がある。

ホテルサービス並みの顧客対応を日常化できる事業者には、付加価値に対する保険外の収益を得るチャンスが広がり続けるだろう。お客様に対し日常的に、「○○様。かしこまりました。」という対応ができる事業者だけに、大きな収益は生まれるのである。サービス利用者に対して、「さん付け」で十分だろうと考える事業者であってはならないのだ。

ましてや、「ちゃん付け」や「ニックネーム」で顧客を呼ぶ事業者は、顧客が離れる前に、簡単に撮影される映像がネットに流出して、その言い訳と謝罪に多くの労力がとられていくだろう。

顧客に向かってタメ口対応を批判され続ける介護事業者が存在することは、それを踏み台として利用できるという意味になるかもしれない。サービスマナー意識に欠ける事業者のサービスの品質を批判しながら、その対岸に向かうことができれば、劣悪な事業者との対比を売りにして大きな「財」を獲得できるのだ。その財とは人財も含めての話である。それはサービスマナー教育にお金と時間を掛けない事業者には得ることができない財である。

そのような中で、感染予防への先進的取り組みは、顧客確保の売りになり得るものだろう。昨日の記事で指摘した、新生活様式に沿った面会対応ができるための設備も、顧客ニーズにマッチして選ばれる要素の一つにあり得る。他の施設で導入していない、新たな面会の導線確保という建築アイディアも捨てたものではないのである。地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金や感染症対策支援事業(感染対策かかり増し経費の補助)を活用して、いち早く設備改修に取り組む必要性はここにある。

同時に新しい時代の経営として、固定費の削減に取り組む必要性も経営戦略として欠かせない。電気というエネルギーが、介護経営に更なる比重を占める現状で、その経費削減に取り組むことも未来を見据えた経営だ。(※電力の見直し増えてます!【電力料金削減はプロにお任せ!】


愚者は過去を語り・賢者は今を語り・狂者は未来を語るという言葉があるが、それは未来を語る人間が狂っているという意味ではなく、未来を見据えて新しい道を切り拓こうとする者とは、常に時代の常識からは外れて見られ、時には狂者でしかないと思われるという意味でもある。

賢者と言われている人も、今を語るだけであれば、明日は昨日という過去を語る愚者に陥るかもしれないのである。今を語っているつもりの自分が、いつの間にか過去を語っている状態になっていないかを常に確認しなければならない。

未来を切り拓かんとするものは時に狂人にならんと欲すべし。その精神を忘れてはならない。
無題
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withコロナの介護事業


新型コロナウイルスの流行を踏まえた介護サービス事業所の報酬、運営基準などの特例について、厚生労働省は今後しばらく存続させていく方針を示している。

そうなると来年4月の報酬改定にもそのことは影響してくるだろう。基本サービス費をコロナ対策費を盛り込んで引き上げるという単純な報酬設定ではなく、感染が流行したときに報酬の算定区分を柔軟に変えるなどが、報酬の基本構造の考え方に盛りこまれていく可能性があり、そのことが通所サービスの提供時間上位区分の特例算定で実験的に行われていることは、昨日の記事で指摘したとおりである。

コロナ禍により社会は変わったのである。コロナウイルス流行前の社会に戻ることはなく、新しい社会構造が随所に求められていくのである。それが、「withコロナ」である。

そうであれば報酬、運営基準などの特例のルールの一部は恒久化を考えていく必要もあるだろう。

そうした観点から関係者の皆さんには、今回の様々な特例とはどのような内容であったかを振り返ってほしい。

そのような観点から言えば、厚労省のサイト内にある、『「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて」のまとめ』というページは、事業種別ごとに今回の特例がまとめられているので、頭の中を整理するために便利である。是非参照してほしい。

一連のルールの中には恒常化してほしいルールもいくつかある。例えば訪問介護の特例ルール、『訪問介護員の資格のない者であっても、他の事業所等で高齢者へのサービス提供に従事した事がある者であり、利用者へのサービス提供に支障がないと認められる者であれば、訪問介護員として従事することとして差し支えない』については、感染対策特例でで支障がなかったという前例を受けて、初任者研修を受けなくとも、他の実務でヘルパーとして認めて良いのではないか。

同時に通所サービスの、『利用者の希望に応じて、…冥螢機璽咼垢了業所におけるサービス提供と、当該通所サービスの事業所の職員による利用者の居宅への訪問によるサービス提供の両方を行うこととし、これら´△離機璽咼垢鯏宜組み合わせて実施する』というサービスは、「新複合サービス」として制度の中に組み込んでいく必要があるのではないか。

上記の2点は訪問介護資源の枯渇という懸念を拭い去るうえで、対策の一つとなり得ると思う。(参照:訪問介護員の絶滅を防ぐ手立てはあるのか?

またサービス担当者間の調整に関連して、『時間を短縮しての通所サービスの提供や、訪問によるサービスの提供を行う場合、事前に利用者の同意を得た場合には、サービス担当者会議の実施は不要として差し支えない。また、これらの変更を行った場合には、居宅サービス計画(標準様式第2表、第3表、第5表等)に係るサービス内容の記載の見直しが必要となるが、これらについては、サービス提供後に行っても差し支えない。』とされた特例も恒常化すべきだ。平時であっても緊急的に計画の変更になるケースはあるのだから、担当者会議や計画書への記載は、臨機に対応を柔軟にできるようにすることで、計画担当ケアマネ及びサービス事業所の双方の業務負担軽減に結び付くと思える。

さらに居宅介護支援においては、担当者会議やアセスメント訪問をビデオ通話などで代替できることを通常にすべきではないか。このことに関連して、第8回規制改革推進会議資料1では、56頁に、『介護支援専門員のモニタリング訪問、サービス担当者会議については、テレビ 会議、ビジネスチャット等のICT活用による訪問等の代替を含めた業務負担軽減について検討する』とされている点に注目したい。

なお同頁には、『介護施設におけるテクノロジーの導入の有無による比較対象を設定した効果検証を実施し、当該検証結果を踏まえながら、介護報酬等 への評価につなげる』として、介護ロボット導入加算の視点や、『今後の 介護報酬についても、かけた手間や体制等を評価するストラクチャー評価やプロセス評価に加えて、高齢者の自立支援効果に応じて報酬上のアウトカム評価がより行われるような見直しが不可欠となっている。』として自立支援介護に対する報酬評価の視点が明記されている。

どちらにしても、介護事業の経営やサービス提供にもwithコロナの観点から変化が求められていくことは間違いのないところであるし、介護報酬改定も決して甘い見込みは立てられないことも間違のないところだ。

そんななか先日書いた、「政権政党の提言は介護報酬改定に影響するのか」に次のようなコメントを書いてくれた方がいる。
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当法人において教えていただいた電気ブレーカーの導入を見積もったところ、年間数百万円の経費削減が可能になることがわかり早速取り入れました。ガスについても現在交渉中です。貴重な情報ありがとうございましたよ 。
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年間数百万とは大きな経費削減である。多分それだけ事業規模が大きな法人なのであろうと想像できるが、事業規模が小さくとも、経費削減効果はあるのだから、ぜひ固定費のコストダウンには乗り遅れることなく取り組んでほしい。その際には別ブログに更新した、「介護事業のコスト削減は電気代とガス代の見直しから始まります」という記事を参照にしていただきたいと思う。

新しい時代も介護には順風が吹く兆しは見えないが、私たち自身が前向きにアクションすれば、きっと私たちを後押しする風や、私たちを照らす光に出会うことができるだろう。

そのことを信じて、ともに知恵を絞り前に進んでいこうではないか。

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介護のデジタル化を加速させる波は何をもたらすのか


22日の経済財政諮問会議で、安倍首相は医療・介護のデジタル化を加速させるよう関係閣僚に指示した。

これは新型コロナウイルスの感染拡大によって、以前より更にデジタル化の必要性が高まったことによる指示である。

同会議では介護の具体策にも踏み込み、リモート介護予防サービスの展開やペーパーワークの徹底した効率化、ケアプランAIの活用などが注文された。

これを受けて加藤厚労相も、「介護報酬・人員基準を逐次見直す」と言明すると同時に、現場へのセンサーやICTなどの普及に力を入れると説明している。

具体的には、事業所の指定・更新申請や報酬請求などの大部分をWeb入力、電子申請のみで済ませられる仕組みの構築を目指す。事業所に保管すべき書類のぺーパレス化も徹底し、基本的にオンラインで事足りる環境の整備を図るという構想を、早ければ来年度中にも具体化までこぎ着ける計画を打ち出した。

このことは当然のことなら、介護分野の文書に係る負担軽減にリンクしている。しかしこのブログで何度も指摘しているように、国が取り組む文書削減とは、結果的に事務書式の削減だけに終わっており、介護事業者が本当に必要とする書類の削減にはつながっていない。

介護関係者が最も望んでいることは、看護・介護職員等の直接処遇職員の記録にとられる労務負担が減って、利用者対応の時間が十分とれることに他ならない。このことが実現すれば、もしかしたら現状の体制で、利用者に対して必要なケアが、今以上に可能になるかもしれないし、場合によっては、人員不足の対策としても有効に働くかもしれないわけである。

しかし事務書類がいくら減っても、介護サービスの場には何も関係ないことで、人手が足りないことの対策としては全く無効であると言わざるを得ない。

特に介護報酬には改定の度ごとに新しい加算が創られて、報酬構造が複雑化している。加算算定のためには算定要件をクリアしておく必要があり、実地指導ではそのことが重点的に確認される。そのため介護事業者には、加算要件をクリアしているという証拠としての記録の整備が求められているわけだが、この記録は主に看護・介護職員の業務となってのしかかっているのだ。介護人材不足が叫ばれる中では、こうした看護・介護職員が担っている記録業務減らさねば、介護崩壊の恐れさえ現実化するのではないだろうか。

この危機意識を国や国の会議参加メンバーはわかっているのだろうか・・・。

そんな中で、現場へのセンサーやICTなどの普及が進むことは、夜間の定期巡回回数を減らすなどの一定の業務負担の軽減効果が見込まれる可能性があり、介護事業者は積極的に補助金等を活用して、実用できる機器導入に努める必要あるだろう。

だからと言って見守りセンサーやICTが、介護事業者の日常アイテムとして普及した先に、人員配置規準を下げて、人手を掛けなくて済む介護事業が実現するなどという幻想を抱いてはならない。(参照:人員配置基準緩和で喜ぶ職員なんて存在しない

所詮、センサーができることとは、何かあったという『知らせ』だけであり、そこで起きたことに対応すなければならないのは、センサーでもICT機器でもなく人間なのである。

ところで国のこうした方針は、次期報酬改定にも反映される可能性があり、前回の報酬改定で議論となった、「介護ロボット導入加算」も再度議論の俎上に上る可能性が高まった。

コロナウイルス禍で経済が低迷している現状の中で、介護ロボット産業は国にとって一縷の望みの綱である。介護ロボット技術は日本が世界一なのだから、日本の介護現場で介護ロボットが実用化され普及すれば、それは世界に輸出できる有力なベンチャー企業を生み出すことにつながるわけである。それは大きな経済効果をもたらし、景気の上昇につながるであろう。よって国は是非とも介護ロボットの導入を進めたいわけだ。

つまりこれは福祉・介護政策ではなく、経済政策の側面が強いことを理解しなければならない。

人に替わって介護ができるロボットができることに超したことはないので、ぜひその実現を図ってほしいが、現状ではそうなっていない。今実用化が期待されている介護ロボットとは、介護をする人を支援する効果はあっても、介護ロボットだけで介護を受ける人に必要なサービスを提供できるようなものではない。(参照:介護ロボット問題全般の記事

今後10年というスパンを睨んでも、その技術は我々の想像を超えて発達するとは思えない。人間の複雑な関節の動きや、感情表現に追いつくロボットなど想像できないのである。

どちらにしても22日の指示事項は、指示した人の面子を立てるためにも何らかの形で実現が図られていくだろう。介護現場のリモート化は間違いなく進んでいくが、その際に念頭においてほしいのは、電源喪失の際の備えである。

僕は2012年11月に、特養の施設長という身で登別大停電を経験した。【参照:登別大停電の影響と教訓その1)・(その2)】

その6年後の一昨年は、胆振東部地震にともなう北海道全域のブラックアウトも起こっている。

そのことを考えると、地域全体に影響が及ぶような停電は、決して稀なことではないと言えるのだ。当たり前のことであるが、停電の折には電気に頼り切った業務はすべて停まってしまう。事務処理が1日や2日滞ることは、後で十分とり戻すことが可能だろうが、人に対する介護という業務が、電源喪失の途端に滞るようなことがあってはならない。それは決して後に取り戻せるような問題ではなく、人の命にかかわる問題となりかねないのである。

デジタル化・機械化が進む中では、そのことの備えもより重要になってくる。自家発電機は通常装備品であると考えていかねばならない。

さらに言えば、こうした流れは電気の使用量の大幅な増加をも意味しており、事業経営を考えると、電気料金の削減は、収益上大きな要素となることも改めて意識しておく必要があるのだ。
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通常装備すべき消耗品が増える中での報酬改定と事業者の心構え


緊急事態宣言がすべての地域で解除されて以降、介護サービスも徐々に平常営業に向けた準備が進められていることと思う。

しかしワクチンが開発されるまでは、感染リスクは相変わらず高いままである。感染が広まる恐れは常にあるので、でき得る対策をすべて取っておく必要がある。

通所サービスでは、今まで行っていたサービスメニューの見直しが必要だろう。介護保険最新情報Vol.841は、「介護予防・日常生活支援総合事業等における新型コロナウイルスへの対応について」 であるが、ここで求められていることは、介護給付の通所介護等でも同様に求められてくる。

例えば、『 歌を控えるとともに、文字(紙)や録音した音源、マイク等を活用するなど、大きな声を出す機会を少なくすること。 』・『息が荒くなるような運動は避けること。 』といった点は通所介護の活動メニューの見直しとして具体化していかねばならないし、『 座席の配置について、対面ではなく、横並びで座るなどの工夫を行うこと。 』は食事の際の座席配置の見直しにもつなげていく必要があるだろう。

また日常的な備えも十分すぎるほど続けていく必要がある。職員がマスクをつけて対応することは習慣化されていくと思われるが、そのためにはマスクの『常備』は欠かせなくなる。巷のマスク不足はどうやら落ちついているが、万が一に備えてある程度の量を倉庫等にストックしておく必要があるだろう。消毒液等の消耗品も、従前以上の消毒が当たり前となった中で、ストック量を見直していかねばならない。

そのためには従前以上の費用が掛かるが、それはやむを得ないことだ。そうした対策をしなかったことが原因で、ひとたび感染症が事業所内に広がれば、その時にかかる費用と失われる収益は、感染予防対策にかける費用の比ではないので、決して削ることができない費用負担と考えざるを得ない。

コロナ禍による追加の補正予算では、自治体から休業要請を受けた事業所だけではなく、介護事業者に広く消毒・清掃費用 や、マスク、手袋、体温計等の衛生用品の購入費用等の補助が行われるとされているが、そうした特別な時期の補助だけで対応できる経費増加ではないので、当然のことながら次期介護報酬改定においてその費用を見てほしいと考えるのは、ごく自然な流れだと思える。

感染予防対策費は、今回の騒動が収まったとしても減る種類の問題ではなく、今後も引き続き対策を続け費用をかけていく必要があるものだ。つまり通常装備費用が増加しているという意味であり、次期報酬改定についてはこのことを盛り込んだ議論が必要不可欠である。

国は次の報酬改定のテーマとして、『自立支援介護』を高らかに唱え、アウトカム評価の加算報酬導入を、多くのサービスに導入しようと目論んでいる。しかし感染予防対策費用は、結果が数値化できるものでもなく、目に見えない地道な取り組みに関わる費用であり、アウトカム評価の報酬体系にはなじまないものである。そうであるがゆえに基本報酬単価の引き上げが是非とも必要になるのではないだろうか。

是非そうした方向からの報酬改定議論が展開されてほしいものである。

ただ感染対策費が報酬改定に盛り込まれたとしても、事業者の支出全てをカバーするような改定額になることはないだろう。介護事業者は一層の経営努力が求められることは間違いのないところだ。経費削減は、できるところから手を付けていかねばならない。

経営母体が大きければ大きいほど、固定経費の削減は大きな収益と結びついていくので、ここはおざなりにできない。

そうした視点で言えば、今後の介護事業経営に必要不可欠な、介護ロボットやインターネット関連機器の導入が、介護事業経営にどう影響するかということを、もう少し切実な問題として考えてほしいと思う。

例えば介護保険最新情報Vol.834では、介護施設等でのオンライン面会が推奨されているが、コロナウイルス騒動が一段落したとしても、オンライン面会の必要性はなくならないだろう。感染予防対策とは別にして、利用者が遠方の家族といつでもつなげられるツールとして、それは当たり前に使われるツールとして浸透していくだろう。

また、1日に行われた介護給付費分科会資料では、『介護ロボットの効果実証に 関する調査研究事業 (結果概要)(案)』が示されそこでは、「介護ロボットの活用内容の把握や評価指標を用いた具体的な効果の検証・把握を行うことを通じ、次期介護報酬改定等に向けた課題等の整理を行うこととする。」とされている。これは介護報酬に近い将来、「介護ロボット導入加算」が新設される布石につながっていくかもしれない。

出生率の低下が止まらない我が国では、国内人材だけで介護人材不足を補う手段はもはやなく、外国人や機械の力を借りて、それを補う施策がとられていく。その流れの中で、介護事業者の業務も機械化される範囲は確実に増えていく。それが人にとって便利であるかどうかは別にして、機械に替わるところは替えていかないと、業務が廻らない状態となるのだ。だから場合によっては、利用者の暮らしの質を顧みない機会化も現実のものとなる恐れさえあるということだ。

どちらにしても介護事業者全体の高テクノロジー機器化・リモート化は不可欠で、その対策も急がねばならない。しかし電気が止まって機械が動かず、リモート機器が使えなくなって、介護サービスに支障が出るようなおかしな世の中にしないことも必要な視点である。機械や技術は、人が使いこなすもので、それに操られてしまってはならないのである。

それとともにそうした高テクノロジー機器を動かす電気というエネルギーに着目しなければならない。電気を使う量は今以上に増えてくるのだから、固定費の中に占める電気料金は、今以上に大きな額となることを考えると、この費用を上手に削減することができることは、事業経営に大きな利益をもたらすと思う。

そのため僕は何度か介護事業経営の視点から、電気料金の削減を提案しているのである。(参照:固定費削減意識が無いと介護事業は生き残れない中で、リスクゼロで電気料金削減できるという朗報

リンク先を参照にして経費削減に努めてほしい。

こんなふうに今後の介護事業者には、介護報酬のアップを期待するだけではなく、自らの創意工夫で経費を削減し、収益を生み出し、安定した事業経営を続けていくという視点がに求められてくる。ぬるま湯に浸かりながら、経営をしなくても、運営さえすればよかった時代とは異なってきているのだ。

国が手を差し伸べてくれるのを待つだけの介護事業経営ではだめなのだ。国が手を差し伸べたくなる、健全な介護事業でなければならないし、その基盤は利用者の福祉の向上に寄与する良質なサービス提供であり、利用者の暮らしぶりがよくなっているという結果責任を常に意識したサービス提供に努めることである。

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介護保険制度20年の人間模様


介護保険制度創設から早20年という月日が流れた。

介護保険制度の誕生とは、戦後に創設された日本の社会福祉制度が初めて大改正され、全く違う制度に転換が図られたという意味である。それは社会全体に非常に大きな変化をもたらしたものでもある。

その誕生秘話・制度創設経緯等について詳しく知りたい方は、介護保険創設から10年目に書いた下記の参照記事を是非読み直してほしい。
参照記事
介護保険・夜明けの雷鳴1
介護保険・夜明けの雷鳴2
介護保険制度へと続く道
介護保険制度誕生前に吹き荒れた嵐

民間営利事業者が介護サービスに本格的に広く参入できるという改革も、この制度から本格的に始まっている。そのことによって介護事業が運営で済んだ時代から、経営をしなければならないに入ったともいえる。それだけ介護保険制度以前の介護事業経営は温(ぬる)かったともいえるわけだ。

その変革のなかで介護事業を起こした新しい経営者たちが、そろそろベテラン経営者となって、今ここに至るという意味が、介護保険制度誕生から20年の意味でもある。

そこでは様々な人間模様が繰り広げられており、それは明るくポジティブな人間模様だけではなく、裏切り・背信・欺瞞・不義・不実といったどろどろした人間模様や人間関係を数多く含んでいる。

制度開始間もないころ、別業種から転職して、初めて介護サービスに参入することになった経営者が、介護の専門家を片腕として現場の運営を任せ、顧客からも信頼される事業を展開し順調に経営を続けてきた。

介護事業経営を始めた頃、経営者の娘はまだ小学生であったが、時が流れ成長しやがて結婚した。その相手である夫が介護事業経営に興味を持ち、統括部長としてその事業所の経営陣に加わった。しかし創業からの片腕となってきた副社長と何かにつけ衝突するようになり、統括部長は副社長を疎ましく思うようになり、る出来事をきっかけにしてその功労者をまるでごみを捨てるように切り捨てて、自分で事業経営を取り仕切るようになった。その後その事業所からは顧客離れが顕著となり経営が傾いている。

そんな事業者が倒産しようとどうなろうと知ったことではない。しかし可哀そうなのは創業からその事業者に多大な貢献をしてきた副社長である。あまり大きな経営主体ではないから、退職金制度もなく裸一貫で放り出されるような状態になっている。そんなことで良いのだろうか。それが社会の厳しさだと割り切るべき問題なのだろうか。

事業経営はただ収益を挙げるだけに行うのではなく、社会に貢献するために行うものではないのか。そうであれば仕事を通して従業員を人として育てるという考え方があってよいし、その根底には従業員を護るという思想が必要ではないのか。従業員の暮らしを護り、人としての感性を育むということも経営者の責任として考えるべきではないのだろうか。

そういう意味では、功労者に対してあまりに冷酷な仕打ちは、経営者としての道義的責任を問われる問題ではないのだろうかと思ってしまう。従業員を駒のように切り捨てるのが経営能力ではないだろうと言いたい。

それにしても経営者の中にはいろいろな人がいる。尊敬できる優れた経営者も数多い。しかしそうではない、自分勝手なだけの経営者がいることは事実だ。そういう事業者に勤めている従業員は可哀そうを通り越して悲劇でさえある。

介護事業にとって人材は何よりも重要なのに、いくら有能な人材であっても、その才能は自分の懐を肥やすための才能であると勘違いしている経営者もいる。従業員をいかに安く長く使うかということしか考えていない経営者がいることも事実だ。

5本の赤い花たちとともに考えたこと」という記事の中でも指摘しているが、僕が育てている若者たちは、年齢も経験もスキルも似通ったレベルにあるが、所属事業者によって待遇差は非常に大きなものになっている。

そのスキルに見合った労働対価を得ていない者もいる。理想を掲げて事業経営に乗り出すのであれば、従業員の経験とスキルに見合った対価を得られるような事業戦略を同時に立ててほしい。少なくとも経営者だけが大きな対価を得るだけで、その対価が従業員の滅私奉公という状態で得られていることは許されない状態と思う。

僕は基本的に、職場を転々と変えることには反対の意見を持っている。介護職はどこでも仕事は見つかるが、ちょっとした不満で転々と職場を変えたとしても、決して理想に出会うとは限らないし、今いる場所で偉くなって、影響力を持って、職場を改革する方がポジティブだと思っている。

しかしそれも程度による。従業員を使い捨ての駒のように酷使するしか能のない経営者のいる場所に、いつまでも居座る必要はないし、対人援助としての誇りも使命感も持てない場所にも居続ける必要はないと思う。

例えば、福祉ジャーナリスト 田中 元氏がネット配信しているコラムの中で、『一部の施設等では不適切なケアが常態化しているケースもあります。そうした施設等で「面会中止」による閉鎖性が高まれば、さらに大きな問題が発覚することも想定されます。』と論評しているが、家族の面会が監視機能とならないと、ケアの品質を保つことができない介護施設などあってはならない。

そんなところで改革などできるわけもないのだから、志のある人は、一日も早くそうした職場には見切りをつけたほうが良い。そういう環境にいる人に対し僕は、信頼できる介護の転職支援サイトを紹介している。

このサイトは厚生労働省許可で、登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで一切無料でサポートしてくれるサイトである。

登録後、メールで情報だけ送ってくることに終始するサイトが多い中、こちらは担当のキャリアアドバイザーが直接電話連絡してくれて、丁寧に希望条件を確認したうえで、最適な職場を紹介してくれる。他では全く紹介されない未公開求人も多数紹介してくれるし、入職後の相談も無料で継続できるのだからさらに安心だ。

今すぐに転職を考えていない人も、まずはここに登録して、いろいろな介護事業者の情報を集めてみると良いのではないかと思う。そのことによって自分がいま働いている職場が、自分をどれだけ大事に護ってくれているのか、そうではないのかがわかろうというものだ。

最低でも一人に5万円が支給される、『慰労金』は全サービスの全職種が対象となるわけだが、それだけ国費がかけられる介護事業に対する国民の目は、今後より厳しいものになるだろう。その視線に耐えられるだけの、きちんとした介護事業者で、皆さんの才能を発揮してほしいと思う。

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福祉の精神を都合よく操ろうとする経営者は見限るべし


社会福祉は、生活していく上で困難な状況に陥っている人に対して行われる社会的な支援・援助のことを言い、生きる権利(生存権)を保障するために必要とされるものである。

介護保険制度が国費と強制加入の社会保険料という公費運営され、そこに位置付けられた各種サービスが、利用者の生活支援を目的としているという事実は、それが単なる営利事業ではなく、国民の生きる権利を支える社会福祉制度の一翼を担うものであることをも意味している。

よって介護事業者で勤めている人々は、自分が従事している仕事がこの国の社会福祉の一翼を担う仕事だと考えてよいと思う。そのことに使命感と誇りを持つことは悪いことではないし、むしろその責任をしっかり意識して、すべての関係者が利用者の生きる権利を保障しうるスキルを身に着けるという動機付けを持つべきだ。その部分では高邁(こうまい)な精神を持ってよいと思う。

だからと言って介護の職業を高邁な概念に祭り上げるだけで、そこで働く従業員がその名誉だけを感受するだけに終わって、適切な労働対価を求めることが、高邁な精神と相反するものだと非難を受けるようなことがあってはならない。

介護事業が、利用者の生きる権利を支える仕事だという理由で、支援者の権利や暮らしがおざなりにされてよいわけがないのである。

そもそも「健全なる精神は健全なる身体に宿る」という考え方は、介護事業においても必要である。介護事業だから滅私奉公が当たり前という考えや、自分の暮らしを顧みずに献身的に奉仕することが社会福祉であるなんてことはあり得ないし、あってはならないのだ。

介護事業を利用する人の権利が護られ、暮らしの質が向上するために、従業員の暮らしの質が無視されてよいわけがなく、従業員の暮らしの質が上がるからこそ、健全な精神にもとに、プロフェショナルとしての自覚が芽生え・育ち、高品質なサービスにつながっていくのだと考えねばならない。

事業経営者も、「福祉事業なんだから」という理由で、従業員の待遇が無視されて、さしたる経営努力もせずに従業員の劣悪な待遇で介護事業が支えられているという状況はあってはならないのだ。経営者が、知恵も働かせず工夫もしないで、「経営が厳しい」といって、従業員の待遇改善をおざなりにするのは、経営者自身の無能を証明しているようなものだ。

そういう意味でも、安易に人件費を切り下げようとする事業者に明日はないと言える。従業員はそういう事業者と事業経営者を見放す必要があるのだ。

特に待遇を改善しない理由を、福祉の精神に求める介護事業経営者は最悪だと思ってよい。社会福祉の概念も精神も、本来そんなところ(事業経営というステージという意味)に存在するものではないからだ。

これからの介護事業は、単価が抑えられる中でサービス利用者は増えるのだから、いかに顧客を数多く獲得するかが事業経営にとって一番求められる戦略だ。それができれば介護事業は、まだまだメガビジネスチャンスだ。そうであれば効率的にサービスを提供し、顧客を増やし事業を拡大していく必要がある。

しかし事業規模を大きくするということは、それだけ人材が必要だということだ。どういう経営主体に人材が張り付いて、事業規模を拡大できるのかを考えていかねばならない。それに思いが及ばない経営者は、深い傷を負う前にささっとこの業界から退場したほうが良い。

だからと言って介護事業において事業経営者が事業収益を求めること自体が、福祉の精神に反するような考え方があってはならない。事業収益を求めるからこそ事業経営を継続でき、従業員にその労働に見合った対価を支払い続けることができるわけで、その戦略は必ず必要になる。収益を挙げて事業拡大を図る経営者が後ろ指を指される理由は全くないのである。

指弾されるべきは、経営能力がなく経営戦略も事業戦術も立てられず、事業廃止に追い込まれて従業員を路頭に迷わせる経営者である。

どちらにしても将来に備えて収益の一部を事業規模拡大に投資することなく、自らの懐を肥やすだけの経営者に明日はない。同じく自分の懐具合だけを気にして、人材を集めるために必要となる従業員の待遇を向上させる工夫をしないで、内部留保だけを膨らませ続ける経営者も、砂上の楼閣に立っていると言っても過言ではないだろう。

社会福祉の高邁な精神は、従業員がそのことに使命感と誇りを持って、サービスの本質向上につながる意識に向けるべきだろうし、そのために必要な対価は、考えうる最高のものを従業員に手渡していくという考え方がなければ人材は集まらないだろう。

※4/4〜新しいブログ、誰かのあかい花になるために始めました。こちらも是非ご覧ください。










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今日入職した職員は今何をしていますか?


今日4/1は新年度の初日であり、多くの介護事業者で新入職員が入職初日を迎えていると思う。

新型コロナウイルスの影響で、入社式を取りやめている事業者も多いが、式典は行われなくとも、新入職員は朝礼などで挨拶をし辞令を交付され、新しい職場で就業第一日目の業務に就いているわけである。

それらの職員は今、何をしていることだろう。

事業者によっては入社日を前に、事前に入職前研修として新入職員の基礎的研修を行っている場合もあるだろう。その場合は入職前に行われた基礎講座をベースに、就業初日からOJTに入っているのかもしれない。そうであればOJTも意味を成すだろう。

しかし就業前の事前研修であっても労働対価は発生するし、労働対価を渡していない事前の義務研修は労基法違反にも問われる。また新人職員の中には学卒者が多いことを考えると、その身分との絡みで3月中の事前研修はなかなか難しく、可能だとしても多くの日にちは割けないのが現状である。

よって多くの場合入職前研修は、基礎研修の体をなさないないような内容に終わることが多く、それを受講したからと言って、就業初日からいきなりOJTというのは厳しく難しいと言わざるを得ない。

そもそもOJTというのは、on-the-job trainingの略で、「職場での実務を通じて行う従業員の教育訓練」である。教育と訓練だから、当然その根拠となるOJTツールに基づいて行う教育でなければならない。単に先輩職員のあとに金魚の糞のようにくっついて、見よう見まねで先輩職員の行っている動作を真似するのがOJTではないのである。

OJTにおける指導者の禁句は、「見て覚えろ。」である。それを言ってはいけない。「これは〜だから、こうしているんですよ。」と説明できる教育・訓練法がOJTとして行われなければならないのである。

このOJTを根拠に基づいてしっかりできている事業者と、そうではない事業者では職員の定着率に大きな差が生まれてくる。当然、前者の定着率が高くなるのだ。

介護福祉士養成校の卒業生を対象に、新卒で就業した職場を1年以内に退職した理由を調査すると、次のような理由がワーストスリーである。

1.介護技術を教えてくれない。根拠のない指導に終始する先輩しかいない
2.経験則だけで仕事の手順を教えるだけの先輩しかいない
3.感情的に怒ることを指導と勘違いしている人が多い


しかしこれらはすべて退職理由としては、「人間関係」と括られてしまうので、教育・訓練の問題とは別問題と捉えられがちである。しかしこれは間違いなく、教育・訓練のシステムが存在していないか、システムがあってもその具体策が現場の職員に丸投げされて、労務管理されていないことに起因する問題なのである。

だから・・・今日、入社式や朝礼で紹介された新入職員を、一定期間現場と切り離した場所で実施されるべき座学による基礎研修を行わないまま、いきなりOJTと称した教育指導にもならない方法で、先輩職員と一緒に介護の真似事をさせている職場には明るい展望は開けない。

そこは近い将来、人材から見放され、顧客からも見放される運命をたどらざるを得ない。介護事業経営に直結する人材育成をおざなりにしている事業者には、人が集まらず定着せず、事業継続ができなくなるのは必然なのだ。それだけ職員教育が重要なのだ。(参照:ウイルス対策を理由に職場内研修をおざなりにできない理由

新型コロナウイルスで大変な状況である今日も、そのことをしっかりと自覚して、新入社員教育に取り組んでいるか、そうでないかで、その事業者の将来性が見えるわけである。

今この日・この時点で、しっかりとした新人教育を行っていない事業者の職員は、今日仕事を終えた瞬間に、きちんと職員教育を行っている事業者を探して、転職準備を進めたほうが賢いだろう。
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メガビジネスの介護事業を勝ち抜く接客センス


介護事業は対人援助であり、社会的弱者を支える社会の仕組みである、「社会福祉」の一部であることも間違いがないところだ。

しかしそれは、「介護サービス」という目に見えない商品を売って、利益を得るという事実がある以上、経済活動の側面を併せ持つもので、介護サービスを利用する人は、介護事業者にとって、「顧客」であることも厳然とした事実であり、そのことは誰も否定できない。

そうであるにもかかわらずいまだに、「介護サービスを利用する人が、顧客であるというのは少し違うような気がする。」といっている輩がいるのは何故かといえば、それは利用者が顧客であるという単純な事実を理解できない頭の悪い連中が、介護業界に数多くはびこっているということにしか過ぎない。

そうした低能者が存在するのも介護業界の一面であり、介護職の実態でもあるのだから、それを嘆いても仕方がない。自分が関わる介護事業においては、そうした低能者を雇用しないようにすればよいだけの話だ。

介護事業経営者には、顧客サービスとしての介護事業の在り方を追求しつつ、健全な事業経営に努める責任が課せられているのである。そのための従業員教育は必要不可欠な要素で、それがなければ事業として長く存在していくことはできないのである。

介護のプロと名乗ることが出来る人材を一人でも多く育て、サービスに従事させていくことが、生き残りの戦略には欠かせない。では介護のプロフェッショナルとはどういう人材だろう。

介護の専門性や、対人援助のスキルを持つことは当然として、顧客サービスに徹することが出来ることが、介護のプロといえる重要な要素となるのである。

介護のスキルをいくら持っていたとしても、接客業としてのセンスがない人はいらないのである。

介護従事者は、きちんと接客業として意識を持ち、接客が実践できなければならないのだ。そうでなければプロとして金銭対価を得てはならないということなのである。

そこで大事なことは頭で、「わかる」ことと、それを、「できる」ことは違うということだ。わかってもできない輩はどうしようもないのである。しかしできるからわかっていなくてよいというのも違う。

仕事でお金をもらう以上、我々はプロであり、だからこそ介護のプロフェッショナルとしての自覚を持てない輩は、別の仕事を探せと言いたい。そして金銭で出力するのがプロであるからこそ、わかっていても、できなければ存在価値はない。出来ていても、わかっていなければ、エビデンスが創れないのだから意味はない。

わかっていて、できているのがプロとして当たり前の姿である。

今求められてていることは、介護事業所の従業員に対して、「介護は接客業」であるという意識付けを徹底し、そのためのサービスマネーを身に着けさせるようとする教育を徹底することだ。同時に顧客意識のない従業員は、介護の仕事の向いていないと烙印付けて、他の仕事を探すように促す必要もある。

なぜなら骨太改革の中で、社会保障費の自然増を抑える政策の中では、介護給付費の顧客単価の減少は必然なので、その中で収益を挙げようとするなら顧客を数多く掴むしかない。そのために介護サービスと言えど顧客の心を掴み顧客の満足度を上げることは、最も求められることなのである。しかし顧客単価は減ったとしても、超高齢社会で要介護者の数は増え続けているので、介護給付費をはじめとして社会保障費は確実に、膨大に増え続けていくのだ。

つまり介護市場は、まだまだメガビジネスであるということなのだ。だからこそ顧客に信頼され、顧客から選ばれていけば、大きな収益が得られるわけである。そのためにも顧客満足度につながる接客意識を高め、顧客に選ばれて行かねばならない。

そのことを、「わかって、実践できる。」プロフェッショナルを育てていくのが、経営者や管理職の仕事である。それができた先に大きな収益が付いてくるのである。

これからの介護事業の顧客の中心層は、「団塊の世代」の人たちである。それらの人たちは、今現在、外食をする際にごく普通にネット情報を検索して店を選んでいる人たちだ。SNSも普通に使いこなしている人たちなのである。

それらの人たちは、介護サービスを使うことになっても、ネットで情報を検索して、自分にとってより良いサービスを提供してくれる事業者を探すだろう。その時、公式サイトに嘘八百並べて、さも立派なサービス事業であることを装った場合、そのサービスを利用して不満を持った人の反発は必至である。その不満は利用者のSNSを通じて、あっという間にネット上で拡散される。

ニセモノの情報と、偽物のサービスの質は徹底的に糾弾される時代になっていることを自覚せねばならない。

団塊の世代の人たちは、介護事業者にも自分たちが満足できるサービスの質を求めてくる。そこで働く従業員のホスピタリティ精神を求め、その意識が歩かないかということが介護サービスのネット情報として拡散するだろう。

介護のスキルがあっても、接客のセンスのない職員ばかりを抱える事業者は、「そこでは大きな収益を得られないのである。事業としての発展性も失うといってよいだろう。

介護という職業を通じて、「誰かのあかい花」になるということは、結果として大きな収益を得ることにもつながっていくのだ。

だから・・・。
無題

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理念を形骸化する介護事業者に明るい未来は存在しない


要介護高齢者が増え続けている。そして心身の状態に合わせて住み替えを必要とする高齢者も増大している。

地域包括ケアシステムとは、こうした住み替えを推奨して、住み慣れた自宅とは限らずに、住み慣れた地域に新たな暮らしの場を得て、そこで暮らし続けることを目的としているので、そのための新たな居所づくりも大きな政策課題となっている。サ高住への巨額な補助金は、こうした背景で配られているのである。

そのため新規に居住系施設をオープンさせる事業者も多い。

そうした事業者は様々な経営理念を掲げ、利用者確保のためにそれを地域住民に向けて喧伝するとともに、新規オープンスタッフを集めるためにも、その理念を高らかに喧伝している。

しかしその理念を達することができるための具体策を持たない事業者の方が多いし、理念が掛け声だけに終わって形骸化することを何とも思わず、最初からその実現を図ろうとさえしない事業者もある。

オープニングスタッフ募集の際に、理念を喧伝するという意味は、その理念に共鳴し、その実現を図ろうとする動機づけを持つ人を集めようということであるはずだが、昨今の人手不足の折、職員募集に応募してきた人を闇雲に採用してしまう事業者が多くなっているように思える。

理念の達成などどこ吹く風というような採用をしている事業者が、理念を高らかに喧伝することになんの意味があるのかと思ってしまう。

理念を高く掲げてその実現を図ろうとするのなら、採用面接の際に、応募者にその理念を知って面接に来ているのか、その理念に触れてどう思うかということを確認しなければならない。

面接の際に理念を理解していない応募者に対しては、その場でその理念を示し、それに共鳴して働く気があるのか、その実現のために自分がどのような力を発揮できると思うのか等を確認するための質問事項を準備しておかねばならない。

オープニングスタッフの数をとりあえず集めなければならない中で、そんなにハードルを上げていられないと考える事業者は、最初から理念などどうでもよいから、とりあえず事業を開始できる人ならだれでも採用しますといっておればよい。高らかに理念を掲げること自体が詐欺行為だからだ。

しかしそんな介護事業経営に夢もなければ先もない。理念のない介護事業の行く末は、人を傷つけ人を哀しませるだけのブラックボックス化であり、そうした事業の経営者や管理職は、いずれ人の心だけではなく、体さえも傷つける職員によって社会から糾弾される立場に立たされるであろう。

その前に利用者からそっぽを向かれて、事業廃止に追い込まれて社会の片隅で野垂れ死にするかもしれない。しかし社会から強烈なバッシングを受けて、その姿を見た家族からも蔑まれるよりは、その方がまだましかもしれない。

理念を形骸化させて経営する事業は、目標や目的が常にあいまいで、方針も朝令暮改され続けることになりかねない。そのような事業者に職員が定着するわけがないし、求められる人材が育つこともない。

一昨日、病室で男性患者同士をキスさせたり、床に寝かせた男性患者に対して柵付きのベッドを逆さまに覆いかぶせて監禁し、トイレで別の患者にホースで水をかけたとして看護師ら6人が逮捕された神戸の神出病院の事務部長が謝罪会見を行っているが、理念を実現しようとしない介護事業者でも、それと同じようなことが起こりかねないのだ。

こうした状態に陥らせない唯一の方法は、理念を看板倒れに終わらせないことだ。理想を幻想化せず、達することが出来る目標と考え、徹底的に人間尊重の理解を従業員に促し、自己覚知を重ねる訓練を課し、理念の達成度の検証を定期的に行う以外ない。

利用者尊重・利用者の尊厳を護るなどと理念を掲げ、介護は接客業と考えることは間違っていない。しかしせっかくそういう考え方を持っているなら、その実現のための具体策も同時に職員に示すべきである。

その理念やミッションを達成するために必要なことは何か・・・。スタッフに利用者は顧客であると言う意識を徹底させるには何が求められるのか・・・。それはそのための教育である。オープン前にスタッフ全員にサービスマナー意識を植え付ける必要があるのだ。

立派な理念を掲げながら、スタッフが利用者に、「タメ口」で接するなんて言う珍風景を創らないようにしていただきたい。

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社会資源としてのボランティアに頼る経営の危うさ


日本全国のどこの介護事業者も人材不足が最大の経営リスクだ。

だからこそ人材が集まり、人材が定着し、やがてそれらの人たちが人財となり得る組織作りが求められている。この部分を他の事業者に先駆けてシステム化していかないと、やがて事業経営は行き詰まらざるを得ない。

しかし逆に言えば、他事業者との差別化を図ることのできる人材確保と定着率の向上につながるシステムをしっかり作り上げた事業者は、地域の中で勝ち組になっていくのである。

なぜなら全国のすべての介護事業者で、人材が充足される見込みはないからである。人材確保の勝ち負けが、事業経営に直結してくるからである。

今年は団塊の世代の人たちが、すべて70歳に達するが、それらの人たちは元気で、介護支援を要しない人が多数派である。しかし加齢という自然現象こそが、それらの世代の人々のマジョリティーが、要介護・要支援者となっていく最大の因子であり、団塊の世代の人々の多くが何らかの介護支援を要すことになることは必然の結果である。

しかもその数が途方もなく大きな数であることは間違いのないところで、それらの人々を支える介護支援の量的充実が最も必要となる。でも本当にその量は確保できるのだろうか・・・。

だって、それらの人々を支える塊は団塊ジュニア世代しかなく、その次の塊の世代はこの国には存在していないのである。

そして団塊の世代は2040年に全員90歳に達する。その時に団塊の世代を支えてきた団塊ジュニア世代は、すべて65歳以上となるのである。その時に団塊ジュニア世代が、介護支援のマンパワーとしていつまで頼ることができる存在なのかという問題が噴出してくる。

どちらにしても我が国では、団塊の世代が減る時期に、団塊世代で介護支援を要する人と団塊ジュニア世代で介護支援を要する人を、セットで支えていかねばならないのである。その時期がすぐそこに来ているのである。

だからこそ介護事業者には様々な対策が急がれている。外国人労働者を戦力に組み込んでいくということは極めて当然のことであり、それらの方に選んでいただき、それらの方々が定着できる職場環境づくりや、システム変更も必要不可欠である。

ただし外国の人たちが、将来何年にも渡って職場の戦力になり続けるかと言えば、それは不透明だ。EPAで受け入れた当初の外国人人材には、優秀な人材がたくさんいて、それらの方々にふさわしい賃金を支払っている事業者も多かったが、その方々の多くはもう日本に残っていない。母国に帰ってしまっている現状を見ると、外国人の方の多くは、永住より一定期間のスパンの中で出稼ぎをしたいと思っていることがわかる。

だからこそ、テクノロジーが人に替わることが出来る部分は、どんどんそれを取り入れていかねばならない。見守りはICTが人に替わることが出来る部分である。その部分の省力化を図らない職場からは、人材は逃げていくと覚悟しなければならない。(参照:居住系サービスの一部もアウトソーシングできる時代

この機械化を嫌って、人海戦術に頼ろうとする人が多すぎる。特に元気高齢者をはじめとしたボランティアという資源で人材不足や社会資源不足を補おうとする考え方は間違っている。ボランティアも資源不足が深刻化するのは目に見えているからだ。

そもそも年金等の社会保障不安は、高齢になってもリタイヤせず働き続ける人が増えることにつながっていくのであるし、定年の延長によって、リタイヤした後は自分のために時間を使いたいという人が増えるのだから、年金をもらいながら悠々自適にボランティアに生きがいを求める高齢者は、今後大幅に減ってくるのだ。

そもそも対人援助の仕事は、個人のプライベートな部分に深く介入し、誰かの人生の一部に踏み込んでいく責任がある仕事だ。ボランティアをここに介入させるとしても、ケアの質に直接影響を及ぼさない間接的な働きかけに限定すべきである。責任が強く求められる部分へのボランティアの介入は避けるべきだ。日本ではまだそこまで高度で豊かなボランティア精神は育っていないのである。

本人のやる気と善意に頼り切ったボランティアを主戦力にしてはならないのだ。ボランティアを充てにした事業戦略など成り立たないのである。

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業務用語を変えて意識改革を


介護施設にとってショートステイの稼働率は、収益率に直結する重要なファクターである。

特養が施設サービスと並行して行うショートステイサービス(短期入所生活介護)は2種類ある。空床利用ショートと併設ショートである。

前者はまさに空きベッドを利用するもので、一般入所者が入院した場合の空きベッドを利用してショートステイ利用者を受け入れたり、退所者が出た際に、新規入所者が入るまでの空白期間を埋めるためにショートステイ利用者を受け入れるものである。

特養の場合は老健と異なり、入所者が医療機関に入院しても即退所とはできない。概ね3月は入院した方の籍を特養に置き続け、その期間にいつでも退院を受け入れる体制を維持していなければならず、その期間のベッドを有効に使う意味でも、「空床利用ショート」は重要である。

また併設ショートは、一般入所定員の外枠としてショートステイの定員を別に定め置き、その定員内で利用者を受け入れるもので、老健のように一般入所の定員内でショートを受け入れる内枠ショートとは異なっている。つまり併設ショートは一般入所に上乗せした収益を得られるサービスだから、その稼働率が施設全体の収益に直結する重要な事業でもある。

老健にとってもショートステイは重要なサービスである。前述したように老健ショート(短期入所療養介護)は、一般入所定員の内枠であるが、それ故に何らかの事情で一般入所の稼働率が下がった場合に、そのベッドをショートステイで稼働することによって、施設全体の収益率を下げないようにできる。そのような調整弁の役割をショートが担うという意味でも重要なのである。

介護保険制当初は特養も老健もショートステイの需要が多くて、数カ月前から予約しないとベッドが取れないという売り手市場であった。しかし制度開始から20年経ってその状況は少しづつ変わってきている。

お泊りデイサービスのようにショートステイより使いやすい宿泊サービスができ、小規模多機能居宅介護という宿泊サービスを伴う新たなサービスも生まれ、特定施設入居者生活介護における空き部屋を活用したショート ステイの要件も大幅緩和されるようになった。こんなふうに介護施設のショートステイ以外の、宿泊・滞在サービスが増えている。

そのためショートステイの稼働率が低下し、収益率が下がっている施設も決して珍しくなくなった。地域によっては介護保険施設のショートステイと、他の宿泊サービスとの競合が生まれ、それらのサービスを利用する、「顧客」の奪い合いが行われているのだ。

このこと自体は利用者にとって良いことだ。過去にはショートステイという社会資源を使うために、何カ月も前からサービス提供側に頭を下げて予約申し込みし、いざサービスを使う際も事業者職員の尊大な態度に遭遇しながら、顧客が気を使い、そうであるにもかかわらず対応困難という理由で、簡単にサービス途中でショート中止を強要されるというケースも多々あった。

それは対人援助サービスとして健全な姿ではない。それは事業者側に「施し」・「利用させてやっている」という意識が蔓延している状態と言え、利用者を顧客と見ない横柄な対応に終始する事業者側の、「驕り」が垣間見えるような状態と言えた。

ショートステイが売り手市場ではなくなる過程で、そういう事業者が淘汰され、利用者をきちんと顧客と認識して、もてなす事業所が生き残っていくのは当然の帰結である。

そのためにもショートステイを利用する顧客に対する、従業員のサービスマナーはますます重要になる。団塊の世代の人々がこぞってショートステイを利用してくれることによって、収益は上がり経営は安定し、そのことが従業員の待遇アップにもつながっていくのだから、ここをおざなりにはできない。

そのためには従業員に、「利用者はお客様である」という教育を徹底し、顧客に対するサービスの在り方とは何かという意識づけを行いながら、従業員のホスピタリティ精神が生まれるような土壌作りをしなければならない。

その時に、ホスピタリティ精神につながる意識改革を促すものが業務で使う用語の改革である。

ショートステイは、「短期入所生活介護もしくは短期入所療養介護」が正式名称であるから、「入所・退所」という言葉を使うことが多い。

しかしその実態は滞在サービスであり、短期間で利用開始や終了が繰り返されるサービスでもある。この特性を鑑みて、「入所・退所」という言葉を少し変えてみるだけで、職員の意識改革につながることがある。利用者が顧客であるときちんと意識できる改革につながるのである。

例えば僕が経営指導に携わっている特養では、ショートステイの利用開始の際は、「入所」ではなく、「チェックイン」という言葉を使っている。同じく利用終了は、「退所」ではなく、「チェックアウト」である。「チェックイン」・「チェックアウト」という言葉を全従業員が統一して使うことにより、利用者が顧客であるという意識を高め、顧客に対するマナー意識を忘れさせないようにしている。

このことは言葉狩りではなく、意識改革上必要な業務用語の変更だと思っている。

こうした細かな改革を積み重ねることによってしか職員の意識改革は進まないし、サービスマナー意識が職場に浸透することはないのである。

しかしサービスマナー意識が浸透した事業者では、ごく自然に顧客に対する従業員のホスピタリティ精神が生まれ、そのことが顧客から選択される事業者へと繋がっていく。この部分の教育にいくらお金をかけたとしても、それ以上の収益につながってくことを知ってほしい。

このようにサービスマナー教育は、法人の人材を作り育て、大きな収益にもつながっていくのだから、それはとりもなおさず法人の財産になることを意味している。そのことを介護事業経営者の皆さんには是非理解していただきたいと思う。

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地域住民から選ばれる通所介護のサービスメニュー


昨日の記事から続く)
社会保障費の自然増を毎年5000億円程度に抑えるために、給付抑制策がとられ続けられる中でも介護保険サービス受給者が増え、給付費用は2018年の10兆円から2028年には20兆円に膨らむ。

その費用を得て収益を挙げようと考える企業等が、今後も介護事業に参入することになる。さすれば顧客確保の競争は、現在より厳しくなるわけだ。

しかも給付費の自然増を抑えようとすれば、顧客単価は下げなければならず、少なくとも上がる見込みはなくなる。そうであればサービス事業者は、顧客数を増やさなければ、今と同程度の収益さえ上げられないということになる。よって事業規模の拡大と多角経営が、介護サービス事業者の最大の課題となることは間違いのないところだ。

つまり介護サービス事業者には、サービス提供主体が増えるという競争が激化する状況下で、今いように顧客を確保して、事業規模を大きくしていかねばならないという試練が待っている問う意味である。

だからこそ僕はこのブログ記事の中で、地域密着型通所介護1事業所の経営のみで介護事業経営を続けていくという戦略は成り立たないと主張してきた。(参照:地域密着型通所介護に永続的な経営モデルは存在しない

地域密着型通所介護事業所は、顧客から選ばれる高品質サービスを提供できるようにして、地域住民から選ばれて顧客数を増やし、定員を増加して都道府県指定事業所に規模拡大を図っていかねばならない。

顧客に選ばれるためには、従業員がホスピタリティ精神を持って顧客対応ができるようにするために、最低限のサービスマナーを持って対応しなければならず、マナー教育は生き残りをかけた事業戦略の生命線となると言える。ここをおざなりにする事業所は消えてなくなることは明白だし、なくなっても良いと思う。

それと同時に、変化し続ける顧客ニーズに対応したサービスメニューの見直しも不可欠だ。顧客から選択されるためには、通いたくなる動機づけとしてのサービスメニュー開発が重要な要素となってくる。

通所介護を利用する人は要介護者であるが、同時にその人たちは立派な大人である。いつまでも小学生相手に行うようなチーチーパッパのサービスメニューであっては、顧客から逃げられて当然だ。

介護保険制度以後、通所介護事業所は格段に増えたが、その段階では通所介護というサービス自体が物珍しく、サービスメニューの工夫をしなくとも、半日そこで過ごして、昼ご飯も食べられ、お風呂にも入れるというだけで利用する人はいた。そこでは風船バレーやバケツリレーというサービスであっても、それをリハビリだと信じる顧客は寄ってきたのだ。

他人のへたくそなカラオケを聴くだけで時間が過ぎていく通所介護も、それなりに顧客確保できたが、現在は利用者のニーズが確実に変化しており、サービスメニューに工夫がなく、通って面白いと感じない通所介護からは顧客離れが起きている。そういう事業所は早晩廃業に向かわざるを得ない。

では実際に顧客の興味を引き、かつ通所介護の目的に合致するメニューとはどのようなサービスだろう。例えば僕が今関わっている通所介護事業所では、PCやタブレット・スマホを使ったサービスメニューが人気を博している。

今年70歳なる方は、ガラケーを普通に使える人が多いが、タブレットやスマホには腰が引ける人がも多い。そういう方々を対象に、心身活性化・認知症の予防効果を見込んでスマホとタブレットの使い方講座をサービスメニューにすると参加希望者が多い。スマホの基本操作が理解できた後は、様々なアプリをダウンロードし、そのアプリを使ったゲームなども行うことができる。

ゲームと言えば、麻雀・ルーレットなどのギャンブル的なゲームを取り入れた通所介護事業所が一時話題になったが、それらのゲームは疑似通貨などを獲得する目的と合わせて、射幸心をあおって盛り上がる傾向にあるため、神戸市の例ように、行政から一定の規制を課せられるなどのデメリットも伴う。それは社会的批判につながりかねない問題を含んでいると言え、リスク管理上は決して良いサービスメニューとは言えない。しかしスマホアプリのゲームは、射幸心をあおるものではないものがたくさんあるし、認知症予防の心身活性化メニューにつながるものも多いために、それらを大いに利用すればデメリットも生じない。

またPCを使える高齢者の方は多いが、ネット検索はできても、自分から情報発信している人は意外と少ない。そのためブログを作成指導する講座もサービスメニューに組み入れている。ここでは自分でブログを作ってもらった後、通所介護を利用するたびにサービスメニューとしてブログ記事の更新の手伝いをしている。

〇〇爺さんの通所介護日記」などとタイトルも自分の好みでつけてもらったブログには、必ずアクセスカウンターを設置し、利用者同士でアクセス数を確認し合うと、競争心が芽生えて大いに盛り上がり、アクセス数を増やす工夫のアイディアがいろいろと出てくる。更新記事内容も面白いものに進化してくる。

もちろんそのためにPCをはじめとして、タブレットやスマホも、利用者が使う専用の機器として通所介護事業所に備え置いておく。これは必要な先行投資である。そういうお金の使い方ができない事業所も消えてなくなる予備軍である。

カラオケ・塗り絵・切り絵・クイズ・風船バレー・・・そんなサービスメニューしか選びようのない通所介護は、廃業に向かってまっしぐらである。

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通所介護事業に求められる新たな覚悟


今月末の福岡講演から北海道に帰ってくるのは30日(月)だが、自宅には2日間しか居られず、そのあとすぐ10/2からは、東京都世田谷区〜北海道小樽市〜長野県上田市〜佐賀県佐賀市〜福岡県北九州市〜長崎県長崎市で9講演を行なう予定になっている。

そのためのスライドづくりなどの準備にこのところ忙殺されていたが、昨日までに何とかその目途も立った。今日からはスライドの最終チェックを行って、徐々に講演事務局にファイルを送る作業に取り掛かろうと思っている。

さてその9講演のうち、2つの講演は通所介護事業に特化した講演である。(今月末の福岡講演の直前も札幌で通所介護事業者に向けた講演予定が入っている。)

10/5(土)の北海道小樽市講演は、小樽市デイサービスセンター連絡協議会と後志デイサービスセンター協議会という2つの団体の共催研修である。講演会場は小樽市内の、「特別養護老人ホームやすらぎ荘」で、講演テーマは、「介護事業におけるサービスマナー〜接客から接遇への脱皮を図るために」としている。貼りついたリンク先のチラシを参考に参加申し込みをいただきたい。

小樽市で介護事業に特化したサービスマナー研修が行われるのは、おそらくこれが初めての機会ではないだろうか。顧客確保が重要な課題になりつつある通所介護事業において、サービスマナーは、顧客から選ばれるための必須アイテムだ。是非多くの方々に、その重要性を認識してもらい、マナー精神が存在する状態での、高いレベルのサービス競争を行っていただきたい。

会場となる「やすらぎ荘」さんには以前何度かお邪魔したことがあるが、それはもう20年近く前のことだと記憶している。当時の記憶をたどるのも楽しみである。小樽市と後志地区の皆さん、どうぞよろしくお願いします。

もう一つの通所介護講演は、場所を北から南へ飛んで、福岡県北九州市小倉で行う予定になっている。

10/10(木)ステーションホテル小倉で行われる、「九社連老人福祉施設協議会 通所介護部会セミナー」は、午前10時に始まり、午後4時までの講演予定だ。昼休みの1時間を挟んでの5時間講演では、午前中の2時間は、「制度改正・報酬改定の動向から考える通所介護の位置づけと今後の方向性」というテーマを予定している。

通所介護に実験的に導入された、「自立支援介護」の今後の動向はどうなるのか。そして軽介護者の通所介護の地域支援事業化の動きはどうなるのか等、今後の通所介護経営に直結する内容となっている。

そして午後の3時間は、「生き残りをかけた通所介護事業経営〜人材確保と定着の基盤となるサービスマナー」をテーマとしている。小樽のサービスマナー講演と内容はかぶっているが、全く同じではない。しかしその主旨は同じであり、顧客確保戦略・人員確保戦略にとってそれがいかに重要かということを認識していただきたい。

ちなみに主催者の九社連老人福祉施設協議会さんには、いつもお世話になっており、たくさんの講演依頼をいただき感謝の気持ちでいっぱいである。この場を借りてお礼を申し上げたい。いつもありがとうございます。

ところで通所介護に関連しては、きな臭い動きが見て取れる。

昨年度から2000億円の財源を使って市町村に交付されているインセンティブ交付金は、来年度からさらに増額される方針が示されているが、この交付金を得るための指標に、「健康づくりの“通いの場”などのより効果的な展開を現場に促していく」ことを新たに加えることが検討されている。

その意味とは、市町村が先頭に立って、地域に要支援者等の「通いの場」を創らせるということに他ならない。そのため交付金を得るという強い動機づけを市町村に与え、その充実を図るというものだ。

その背景には市町村の総合事業化された要支援者の通所型サービスは、介護給付の通所介護に相当するサービスから、単価が低いという理由で通所介護事業所の撤退が相次ぎ、緩和された基準による通所サービスAをはじめ、通所サービスBもCも整備されていない地域が多く、制度あってサービスなしという状況になりかねないという危機感がある。

そのためインセンティブ交付金と、通いの場づくりをリンクさせて、その整備を図るという意味だ。

これによって要支援者等の通いの場が充実できた先には、いよいよ軽介護者の通所介護を地域支援事業に移行させるということが現実化する。通所介護の経営者の方々は、それを見越した事業戦略が求められるが、その危機感はあるだろうか。

次の報酬改定時に、通所介護の軽介護者の地域支援事業化は実現しないと思うが、その次の2024年はその実現が図られるかもしれない。その時、要介護1と2の人がいなくなって事業経営を継続するためにはどうしたらよいだろう。

例えば共生型サービスとして、障がい者の通所サービス(生活介護)に事業の幅を広げることも必要になるだろうが、その場合は障がい者の方々を受け入れるために、知的障害や発達障害の人に対応できる人材育成が急務になるだろう。

何よりも大切なことは、今のうちにたくさんの地域住民から選択される通所介護事業所になることだ。そのノウハウは要介護1と2の人が介護給付から外れた後も決して無駄にならない。そしてサービスの品質を高めながら、認知症の人に対するケアを確立するなどして、徐々に重度化にシフトしていかねばならない。

そのための基盤は職員の資質であり、そのためのサービスマナーである。

さらに言えばサービスメニューの見直しも必須だ。そのことは明日改めて論じてみたいと思う。(明日に続く)

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小さなリスクという言葉が、大きな後悔につながらないように


介護保険制度の今後の運営に関連して、財務省は、「小さなリスクは自助努力で対応すべき」と言い始めた。

小さなリスクの概念は、いかようにも考えられ、いかようにも広げることができるが、当面は要介護1と2の対象者のサービスを制限するための方便に、この言葉が使われていくことになる。具体的には要介護2までの対象者の生活援助(訪問介護)と通所介護を、市町村の総合事業に移行させ、介護給付から外すことが狙いである。

そして「小さなリスク概念」を緩やかに広げて、地域支援事業化できるサービス種別を、福祉系サービスを中心に徐々に拡大するとともに、地域支援事業のサービス単価を下げる方向で、市町村の担当者を洗脳し、やがてそれらのサービスは、自己負担利用が原則であるという方向にもっていこうとする狙いがある。このたくらみに、介護業界関係者は気づく必要がある。

このようにして、訪問介護の生活援助や通所介護から計介護者を外す改正が、2021年度当初から実現されるかどうかはわからないが、内閣・財務省・厚労省等の様々な資料を読むと、「給付の重点化」という文言がしばしば見受けられるので、介護給付サービスは、より重度の人へ重点的に給付される仕組みに変わっていくことは明らかである。

そうであるがゆえに、介護事業経営の視点としては、保険給付サービスについて、重度化対応にシフトできる方向で、職員の意識転換を図る必要がある。そして利用者の重度化に対応する知識と技術を獲得するようにスキルアップの仕組みを取り入れていかねばならない。当然そこには、認知症の人に対するケアスキルとか、看取り介護スキルと言った、技術面の向上が含まれてくる。それが顧客確保の基盤となることを忘れてはならない。

さらに事業経営の視点で言えば、給付抑制された部分のサービスは、保険外サービスのターゲットにもなり得ると考えることが重要だ。和光市方式で、「介護保険から卒業させられた人」の1割が、卒業前と同じサービスを利用しているというデータが存在するように、給付が制限されたサービスを、自費で利用したいと思う人は一定割合おり、その人たちを顧客として掴んでおくことは、将来の保険給付サービスの顧客確保戦略とリンクしてくるので、より重要な視点となる。

保険外サービスは、そのような付加価値とともに考えるべきで、そこで莫大な収益が挙がらないとしても、安定的な顧客確保には欠かせないサービスと言えるのだ。

だからといって保険外サービスは全額自己負担のサービスであるからといって、事業者が赤字を出し続けて、「出血サービス」を続けるわけにはいかない。そんなことをすれば、その負の影響は従業員の待遇に直結し、介護労働が社会の底辺労働につながりかねないからだ。

だから保険外サービスと、保険給付サービスをうまく組み合わせて、保険外サービスを効率的に提供して収益を挙げるという、「混合介護」は事業経営にとって重要な要素になるのである。しかしサービスを混合して提供するにあたっては、サービスの提供時間は長くなり、労務負担は増えるわけである。しかし混合介護で収益があっがた分以上に、人件費をかけてしまって、収支が悪化しては本末転倒度頃の騒ぎではなく、それは事業経営を危うくしてしまう。そうであるがゆえに、混合介護は、保険給付サービス以上に、知恵が必要なサービスであるという理解が必要だ。

混合介護については昨年9月に、「介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する場合の取扱いについて 」が示され、グレーだった部分が明確にされるとともに、それまで認めてこなかった、保険給付サービスと連続する保険外サービスや、保険給付サービスを途中で中断して、再開するまでの間に行うことも認めており、こうしたルールを大いに利用して、保険給付サービスと同時一体的に収益を挙げられる工夫を、それぞれの事業者が考えていかねばならない。(参照:混合介護のルール明確化1・訪問介護編 ・ 混合介護のルール明確化2・通所介護編

さらに現在行われている混合介護のモデル事業の中から、より弾力的な組み合わせが示される可能性もあり、介護事業者はその情報を常にチェックしながら、事業所独自の工夫とアイディアを引き出して、顧客に選択されるサービスを提供していかねばならない。その覚悟と工夫がない事業経営者は、それそれ業界を去るべき時である。

小規模サービス事業所を立ち上げれば、自然と顧客が寄ってきて、事業経営の工夫をせずとも事業運営ができた時代はもう来ない。そんな夢を追うことなく、地域に根差した高品質サービスを作り上げていかないと、事業経営は続けられないのである。

それにしても国は、「小さなリスク」とレッテルを張った、軽度の要介護者をいとも簡単に切り捨てようとしている。しかしそのことは制度運営上は、大きなリスクであると言えないだろうか。軽介護者は、自分でできることもたくさんあるから、サービスの質と量はさほど増やさなくても自立支援ができるということだろうが、介護支援が必要な人に、軽度のうちから必要なサービスをマッチングさせることで、より大きな給付につながらないようにしてきた効果を、そのレッテル貼りによって消滅させてしまう恐れがある。

小さなリスクというレッテル貼りが、大きな後悔につながる危険性を内包していることは解っているとしても、責任を取る体質のない国の機関は、当座の給付抑制に走って、その暴走を止めようとはしないということだろう。

このことは、国民として、介護業界関係者として、しっかり歴史の証人ならねばならない。公文書に残されない真実を、しっかり記録として残し、後世に伝えなければならない。

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公定価格を価格上限と印象操作する財務省建議


こんな早い時間に記事更新するのには理由(わけ)がある。

昨日上京し、講演を終えた後、五反田のホテルで一泊し月曜日の朝を迎えたが、今朝はそのまま千葉県鎌ケ谷市に移動し、この後午前10:00〜講演を行う予定である。12時までお話しすることになっているが、昼以降も何かと予定が入る可能性が高く、いつ記事更新できるかわからないので、いっそのこと鎌ヶ谷に向かう移動の真っ最中のこの時間に記事更新を行おうと思い立って、電車内でこの記事を書きはじめ、講演前にアップしている。

今日の講演は、介護支援専門員の皆様に向けた講演である。そうであれば介護支援専門員には、財務省が無茶な要求を突き付けており、そのことの情報提供と解説もしなければならないと思っている。

今年4/23に行われた財政制度分科会資料では、ケアマネジメントの役割りについては、「介護サービスの価格の透明性を高めていくための取組等を通じて、サービスの質を確保しつつ、確実に価格競争が行われる仕組み(より良いサービスがより安価に提供される仕組み)を構築すべきである。」と提言されている。

それはあたかも介護支援専門員を価格割引の交渉窓口にせよという乱暴な指摘だ。こんな提言が正当化されてしまえば、高品質なサービスを提供して、様々な加算を算定している事業者が悪者扱いされてしまう。

そもそもケアマネジメントは、価格競争のためにあるのではなく、必要な社会資源と利用者を適切に結び付けるものである。そうであるにも関わらず、価格競争を促すという不純な要素がケアマネジメントの一部だとされてしまえば、安かろう悪かろうサービスも有りということになり、自立支援とかQOLの向上という介護保険制度の理念は、どこかへ吹っ飛んで行ってしまう。

しかし財務省は、その考え方を頑として変えようとしていない。

それが証拠に6/19にまとめられた、財政制度等審議会の「令和時代の財政の在り方に関する建議」では、「介護サービス事業者は介護報酬を下回る価格を設定でき、サービス面のみならず価格競争も可能。しかしながら現実には、サービス価格が介護報酬の上限に張り付いている」として、割引サービスを実施しない事業者や、割引を促さずに事業者を選んで、居宅サービス計画を立案する介護支援専門員を批判している。

介護支援専門員は、もっと公定価格を割り引くための社会活動をせよというわけだ。そのうえで価格を見比べて、より安い価格でサービス提供する事業者を、居宅サービス計画に組み入れなさいというのである。

馬鹿言ってんじゃない。割引ができる制度になっているからと言って、公定価格は価格上限と言えるほど高い価格設定ではない。報酬改定では、改定の前々年の経営実態調査での収支率をもとに、それが高い事業種別の給付費を削減してきた結果、収益を挙げるのに汲汲とするほど低い価格に抑えているのが介護給付費の現状である。

介護事業経営者が莫大な収益を懐に入れているわけではないし、小規模事業所では、従業員より低い年収で介護事業を経営している人がいる中で、サービスが提供されているわけである。3年ごとに給付費が削減されることで、処遇改善加算の支給対象となっていない職員の定期昇給財源確保に苦労している事業者も多い。

それななかでの割引推奨は、介護の職業を社会の底辺化に向かわせる改悪でしかない。

そもそも割引を強要するサービス・買いたたくサービスの品質をとやかく言うことはできなくなることは明白ではないか。「安くしとくから、多少、職員の資質に問題があっても文句は言わないでね」ということになっては困るわけだ。

ところが財務省は割引を促す布石として、居宅サービス計画を作成するプロセスで、複数の事業所のサービス内容や利用者負担について加減算の有無も含めて説明することを、居宅介護支援事業所の運営基準として義務付けるべきだという。そしてそれが適切に行われていなければ、運営基準減算を適用せよという。

このようにケアマネジャーを小馬鹿にするような、乱暴な提案が行われているのを知らない関係者はいないと思うが、それにしてもこの提案に対して、抗議の声があまり聞こえてこない。

介護支援専門員協会は、なぜ真っ先に反論と不満の声を挙げないのだろう。勿論、同協会が4月の財政制度分科会資料に対しては、「利用者による正当な事業所の評価を阻害する可能性が高い」という意見を挙げていることは知っている。しかしそれは協会の公式サイトやフェイスブックに意見書を掲載するという手段でしかない。それじゃあダメなのだ。国の政策とか、介護報酬とかに関連する議論は、真正面から反論をたたきつけないと誰も相手にしてくれない。介護給付費分科会に委員を出している団体が、なぜ強硬に反対の公式意見書を財政審に向かって提出しないのか?それをしないから6/19の建議書では、協会反対意見があることなど何も影響されず、全く無視して再び暴論が展開されているわけである。

反論が反論になっていない協会のこういう中途半端なところが、日本介護支援専門員協会が、国のひも付き団体と揶揄される所以である。この団体に何も期待できないことが、ここでも明らかになっている。

昨年の報酬改定で居宅介護支援費はプラス改定であった。しかしそれは雀の涙程度のアップでしかなく、運営基準改正で介護支援専門員の仕事量は増えており、決して労働に見合った対価とは言い難い。

そのような中で、さらに義務と責任と新たな仕事を押し付けるような提言がされ、それは減算という脅しがセットになっている。こんな横暴を許しておいてよいのだろうか。介護支援専門員はもっと国に対して声を挙げなければならないのではないだろうか。

そんなことも含めて、今日は2時間の講演を行なう予定だ。だからその予告編として、朝のこの時間に記事更新しているのである。

鎌ヶ谷はファイターズタウンだから、ファイターズファンの僕としては、気合と魂を込めて、闘志とともに、鎌ヶ谷の介護支援専門員の皆さんに檄を飛ばしてきたい。

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生き残りをかけた介護事業経営


昨日香川県高松市から3日ぶりに北海道に帰ってくると、札幌は気温18度と過ごしやすい気温だったが、登別に近づくにつれ、その気温は下がり続け、当地はひんやりとした寒さを感ずるような状態である。

昨日は夕方6時から、登別市役所で認定審査会の審議に加わる必要があったので、その真偽に遅れないように移動日程を組んで、高松から帰ってきたその足で、審査に駆けつけた。そして無事32件の審査を終え自宅に戻った。

香川県高松市で2度目となる講演も好評のうちに終えることができた。
高松講演3
今回は一般社団法人香川県福祉事業協会さんの主催講演であったが、会員数を超える受講者が駆けつけてくださり、満員御礼の状態で講演を行なったが、講演終了後にはたくさんの方に、「とても学びがあり、社員さんと聞けてほんと良かったです。」とか、「大変参考になるお話ばかりで、あっという間の2時間でした。」という声をいただいた。

会場で販売した僕の本も、売れ行き好調で、僕の著作7冊をすべて購入してくれる人や、社員にプレゼントして読んでもらうということで15冊まとめて買っていただいた方もいた。ありがたいことである。
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最新刊の「看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」は売り切れとなった。会場で購入できなかった方には、この場を借りてお詫びしたい。貼りついた文字リンク先からだと、送料無料で購入できるので、ぜひそちらで取り寄せていただくようお願い申し上げたい。
高松講演4
今回の高松講演の受講対象者は、介護事業経営者や管理職の方が多かったことから、講演テーマは、「介護保険制度の今後の方向性を読む〜生き残りをかけた介護事業経営」とした。

介護事業経営環境は、介護保険制度開始当初とは全く異なり、非常に厳しいものとなってきている。地域によっては顧客そのものが減少して、利用者確保に難渋する事業者も出始めている。その中で制度改正や報酬改定の状況を正しく理解し、近い将来どういう方向に制度が向かっているのかを読むことは、事業経営に必要な収益を得るためのお金の流れを読むことと同じことになる。そういう視点がないと経営を続けることが難しくなるのである。

しかし経営環境は厳しいと言っても、2018年と2028年を比べると、介護保険制度の市場には保険給付費だけで今より10兆円ものお金が多く流れてくるわけである。この莫大な費用を獲得しようとして競争が激化するが、その競争を勝ち残る先には、企業の規模を拡大して安定経営ができる未来も手に入れることができるのである。

だが対人援助の職業は、人の命と暮らしを護るのが主たる目的となっている。このことを忘れたときに、その企業は顧客から見放され、大きなしっぺ返しを食らうことになる。そしてその結果は事業の失敗・倒産という憂き目にあうことだろう。だからこそ介護事業経営者には、単なる事業運営から経営への脱皮を図る意識転換が求められる。とっくにそれができている人はいるが、いまだに経営意識が無い人も多い。特に社会福祉法人の理事長・施設長は、措置時代の法人運営意識から抜け出せずにいる人が多い。それはすでに事業危機である。

古い体質の組織は、もっと人が考え動くことができる新しい体制に変えていかねばならないのだ。

そんな意味を込めて、高品質な介護サービスを提供しながら、収益を確実に挙げていくために求められる視点とは何か。そのことを中心にお話しさせていただいた。貴重な時間を削って僕の講演を聴いてくれた人の時間を無駄にしないように、最新の情報と、それに対する僕の分析を織り交ぜてお話しさせていただいたつもりである。受講者の皆さんの今後の参考になれば幸いである。

讃岐うどん
僕自身はどうかと言えば、今回もうどん県の、おいしい讃岐うどんも堪能し、夜は連日、香川のおいしい食べ物と、ゆかいな仲間に囲まれ幸せな2泊3日の旅だった。オフ会の模様は、「君は、貝社員ですか?」・「地鶏の自撮り」を参照いただき、雰囲気を味わっていただきたい。

高松でお会いした皆さん、どうもありがとうございました。また愛ましょう。

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10連休は職員の5月病につながっていないか?


GWの10連休が終わって、今日から仕事という人が多いのかもしれない。そういう人にとっては、今朝の出勤はとても憂鬱なものであったのではないだろうか。いつまでも連休気分を引きずることなく、一日も早く日常を取り戻してほしいものだ。

しかし介護関連の職業についている人は、そのような世間の暦とは関係なく働いておられた人が多いだろう。特に介護職員でシフト勤務の人は、GWとか連休という言葉とは無縁だという人が多いはずだ。

シフト勤務のある職場で、暦通りに休みを取れた人たちは、その休み中に勤務をしてくれていた人に感謝の気持ちを忘れないでほしい。そういう気持ちがないと職場の環境は悪くなることはあっても、決して良くはならないからだ。

介護施設は24時間365日の営業なので、シフト勤務者が自分の休みの時に働いているのは当たり前だと思いがちだが、世間の多くの人が休んでいるときに働いている人の気持ちも様々である。

世間がGWの10連休という言葉に浮かれて遊んでいるときに、介護支援が必要な人を、自分が働いて支えているということに使命と誇りを感じている人ばかりではなく、そのことを当然とされる職場に疑問を持ち始めている人がいてもおかしくないわけである。

暦通りに休めないことに疑問を感じる人は、その職業に向いていないと短絡的に評価するのではなく、シフト勤務であるとわかって職業を選んでいる人が、なぜそのような疑問を持ち、やる気を失ってしまうのかということを考えてほしい。

その原因がシフト勤務者に対する労りと感謝の気持ちに欠ける職場の雰囲気であるとしたら、それは改善すべき重要課題と言えるのではないだろうか。

施設長や事務管理部門が暦通りに休むことは否定されるべきではないが、長い連休の間も滞りなく施設サービスが提供されるために働いてくれる、シフト勤務者に感謝の気持ちを持って、暦の上での連休が終わった後に、同じように休みが取れるようにシフトを工夫するという努力も忘れてはならないのだと思う。

職場のモチベーションとは、そうしたお互いの思いやりによって高まりもするし、低まりもするのだろう。特に介護施設などの経営者は、自分が休んでいるときに、シフト勤務者が働いているのは当然だと考え、そのことに何の労りの気持ちを持たないことは、後々重大な問題を引き起こしかねないと肝に銘じてほしい。

そもそもこの5月という時期はなかなか難しい時期である。昔から五月病という言葉がある。それは新人社員等が新しい環境に適応できないことに起因する精神的な症状の総称である。

入社1カ月は多くの新人にとって、「この職場で働き続けるべきなのか?」といった不安に揺れる時期だ。この時期に自信を失ったり、考えすぎたり、将来への不安を感じたりしてうつ病に似た症状が出る人が多い。精神科に受診する人も増え、「適応障害」あるいは「うつ病」と診断される人が出てくる。一旦うつ病と診断された人で、うつ病が完治するケースは少ない。うつ病とはいったん発症したら2/3が寛解(完治はしていないが症状がなくなった状態)となっても、そのうち半分以上が再発するという怖い病気だ。

五月病として「うつ病」になってしまうと、元の状態で職場復帰できる人は2割もいないという事実がある。それは貴重な人材を失う大きな要因ともいえるわけである。だからこそいかにうつ病にならないように対策することが一番大事なのであり、事業経営者にとって、この時期のストレスマネジメントは非常に重要な課題となっているのである。

今年のGWは、かつてない大型連休になっているのだから、我々の予測を超えた様々な症状を生んでいるかもしれない。休んで10日仕事を離れた人が、今日から日常業務に戻って感じるストレスにも配慮が欠かせないし、ましてや同じ時期に連休など関係なく日常業務を黙々とこなしていた人々のストレスに対する配慮にも欠かせないのである。

思い返せば2018年の連休後には、「新入社員の4割超がゴールデンウィーク中に転職サイトに登録した」といった報道もあった。今回それ以上の大型連休になったわけであるから、その数はもっと増えるのかもしれない。

そうした現状を認識したうえで、管理者や管理職は、部下である従業員と日々の対話を心がける必要がある。日ごろから従業員や部下との信頼関係を築いておき、もしも不調になった場合に、それに伴う課題と解消努力への共通理解が持てる素地を作っておくことが何よりも大事だ。

どちらにしても介護事業経営者や管理職は、従業員のストレスやメンタルヘルスに向き合い、常に改善を心がけていく必要があることを十分理解すべきである。その最大要因が10連休ということにならないように、職場の中でシフト勤務者と非シフト勤務者の、「意識の格差」が生じないように配慮すること最大の課題となる。

その時、「ありがとう」という言葉が職場を支える礎になるかもしれないということを忘れないでほしい。
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介護事業経営を継続するための事業戦略


先週の水曜日から始まった松山〜高知の旅が終わろうとしている。

高知講演二日目はお昼に終了したため、無理をして昨日帰ることも可能だったが、新千歳空港からの直行便がない高知空港から、昼の講演を終えて乗り継ぎ便を利用して帰ろうとすれば、新千歳空港に到着する時間が夜8時近くになる便しかない。それから登別の自宅に帰るとなれば、到着時間が夜10時を過ぎてしまうので、もう一泊高知に泊まって今日ゆっくりと自宅に帰ることにした。

そのおかげで昨日の夜も、高知の皆様とご一緒して、高知のおいしいお酒と食べ物を堪能した。その模様は、masaの血と骨と肉〜これから要職につきますって、ようショックだねを参照いただきたい。

こうした余裕がある旅ができるのもフリーランスの特権である。特養の施設長をしていた当時なら、何が何でも昨日のうちに北海道に帰ろうとしただろう。ということで、この記事は高知空港から羽田空港に向かう機内で、空の上から更新アップしているところだ。

ところで昨日の高知講演は、この旅の4講演の中で、唯一のオープン講演であり、高知市内の関係者だけではなく、松山や岡山などからたくさんの介護関係者の皆さんが来場してくださり、受講者の数は180人を超える盛況ぶりであった。

昨日の講演では、(実施されるのかどうなのか不透明な状況となっているが)10月の消費税増税と合わせて行われる介護報酬改定の中で注目される、「特定処遇改善加算」の算定要件や、支給方法などを、最新の情報と合わせて解説するとともに、今後の制度改正や報酬改定の方向性について根拠に基づく予測を示してきた。

そんな中で介護事業者には何が求められるかということを僕なりに分析整理して伝えてきた。介護事業経営は、大規模経営へと誘導策がとられる中で、ますます知恵と工夫が必要になるが、どの方向にベクトルを向ける必要があるのかを詳しく解説したつもりである。

2018年と2028年を比較すると、介護給付費は10兆円増加し、関連費用を含めるとそこには100兆円の資金が存在することになり、他産業から新たに介護事業に参入する企業も増えることは確実だ。そんな中で勝ち残って事業を続けていくためには、「人財」となり得る貴重な人材を安定して確保し、人材教育をしていくことができるかどうかということが一番重要な課題である。

そのことにどう対応するのか・・・。貴重な人材である、「介護福祉士養成校」の学生は、有能であればあるほど、実習や施設見学を通じて、自分の目と耳で介護事業者を評価して選んでいるという事実がある。

ホームページの情報や建物は立派だけど、実際にそこで職員が利用者に対応している姿に幻滅して、その施設では働きたくないと評価する学生が多い。その姿とは、職員が日常的に利用者に対してため口で接していたり、荒々しい態度をとっていたりする姿である。特にきちんとしたサービスマナーが対人援助には不可欠であると教えられている学生は、日常的に利用者にタメ口で対応している事業者を敬遠する傾向にある。それを改善しない限り、そうした事業者は外国人労働者にしか頼ることはできなくなるだろう。

そういう意味を込めて3時間講演の後半90分は、介護サービス事業におけるサービスマナーの必要性と方法論をテーマにして講演を行った。その結果、たくさんの受講者の方から共感したという声をいただき、新たなサービスマナー研修講師の依頼もいただいている。ありがたいことである。

有能な人材は、サービスマナーに基づく顧客対応を行う事業者に張り付き、そうした事業者では次から次へと有能な人材が育つ。そこではサービスの高品質化が図られるとともに、ホスピタリティ精神を持った職員が生まれ、利用者からも選択されるという好循環が作り出される。

今、介護事業者に求められるサービスマナー教育とは、職業倫理を超えた事業戦略であるということに早く気が付いた経営者のみが、生き残っていくことができるのである。

利用者を確保し、安定経営につながるには、利用者から選ばれるサービスの基盤となる人材を確保せねばならない。

そうした人材が就職したくなり、ずっと働き続けたいと思える職場づくりのヒントを、僕の講演から得てくだされば幸いである。

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新入社員の教育訓練に関して思うこと。


僕は今、新千歳空港から沖縄に向かっている。

僕がいつも利用するJALの場合、沖縄へは乗継便しかない。しかしANAの場合は、沖縄直行便が数年ぶりに復活しているので、今日は慣れないANAに乗っている。この便は当初新千歳空港を10:40発に経ち、沖縄には14:35着の予定となっていたが、那覇空港の混雑のため40分遅れで運行中だ。那覇空港はいつも混んでいる。運行ダイヤの見直しが必要ではないのだろうか。どちらにしても約4時間の空の旅の途中でこの記事を更新しているところだ。

今朝の新千歳空港周辺は小雪交じりの天候で、気温も氷点下まで下がって寒かった。日中も3度くらいまでしか気温が上がらないというのに、これから向かう沖縄は那覇の最高気温が26度とのこと・・・沖縄ではコートは邪魔になるので家に置いてきたが、JRのホームではさすがに凍えていた。この時期はこのギャップに悩む時期でもある。

さて、今回の沖縄講演では、今日と明日で二つの講演を行なう予定になっている。

今日の講演会場は豊見城市の「デイサービス華々2号館」である。そこではデイサービス華々と琉球介護コミュニティ協会が共同開催する「サービスマナー研修」を行う予定で、時間は18:30-20:00となっている。

明日はうるま市の「うるマルシェ」で、13:30〜16:15で行われる琉球介護コミュニティ協会主催セミナーの中で、14:15〜「看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」をテーマに120分の講演を行う。

年度末もギリギリに押し詰まったこの時期に、しっかりサービスマナーを身に着けて、すぐ来週に迫っている新年度初日から、そのことを新入職員に伝えなければならない。最初にしっかりマナー教育をしなければ、マナーのないぞんざいな態度で、利用者に相対する方法論が新入職員の身に沁みついてしまう。そうなっては修正することが非常に困難になる。だからこの時期に、新人指導担当者がサービスマナー研修を受けて、新入職員に伝えなければならないことを確認しておくことは非常に重要である。

加えて、今後すべての介護関係者が携わる必要性が高まる「看取り介護」のスキルを高めておくことも必要不可欠である。自宅で看取り介護を受けながら最期の時間を過ごそうという人が増える過程では、看取り介護の真っ最中の方が、デイサービスを利用するというケースも増えてくる。だからデイサービスの職員が終末期支援の意味や方法論を学んでおくことも必要不可欠なのだ。

僕自身がそのことをしっかり自覚して、すべての関係者に看取り介護とは何かということをわかりやす伝えてきたいと思う。

ところで今年は4/1が月曜日である。月初めで週初めの日が新年度のスタートという区切りの良い年だ。同時にその日が新入職員の入職する日であり、新人教育のスタートであるという職場も多いだろう。

新年度に入る前に既に新人教育に入っている職場もあるかもしれないが、本来新人研修は採用日からが原則である。特に新社会人となる学卒者は、社会人となる準備期間として新年度という区切りの日まで時間を与えてやりたい。卒業から入職の日まで心構えと自覚を持つため、そして学生生活の名残をかみしめる期間として、3月いっぱいまでは自由に時間を使わせてあげたいと思う。だから個人的には教育期間を3月中に前倒しすることには感心しない。

さて新人教育であるが、まさか就業初日から介護職員を現場に放り出して、現場リーダーに任せてOJTと称する作業の丸暗記を行わせている事業者はないだろうな・・・。そんな方法では人材は育たない。人財にはならないのである。

基礎教育は座学で、ある程度の期間を費やして行う必要がある。座学と言っても、年金や健康保険がどうのこうのという事務連絡はそれとは別ものであり、きちんと基礎的な介護の知識と技術を吸収できる内容にせねばならない。

とある社会福祉法人は、この期間を2月に設定し、新入職員は研修所でみっちり教育を受けて、実際の現場に配置されるのは6月からというところもある。さすがにそこはきちんとした技術を持って、品質の高いサービス提供をしており、職員の定着率も高くなっている。

しかし多くの職場では2月もの基礎研修時間は取れないだろう。しかしせめて2週間程度は、耳学問でみっちり鍛えて現場に送り出すという準備期間の考え方が必要だ。そこでマナー教育をはじめとした基礎研修をしっかりと行い、新人職員を鍛えておくことが、後々事業者にとっての「財産」である 「人財」を作る基盤となるのである。ここを大事にしている事業者は、職員の定着率が高くなっており、人材確保の苦労が大幅に減っていることも事実だ。

人が少ないからと言って焦って採用し、教育期間もほとんどとらずに、素人と変わらない知識の職員を現場に放り出す職場では、「こうしていた」という経験に寄りかかるだけで根拠のない技術指導が行われ、場合によってはそれは人によって方法がバラバラで統一されていなかったりする。そのような根拠のない方法論で現場は混乱し、疲弊し、バラバラに空中分解するのである。

そういう場所では職員の定着率は上がらず、いつも人が足りず、いつも人を募集し続け、応募する人が来るたびに一から仕事を教えることになるが、そのうちの幾人かは、完全に仕事を覚える前に辞めてしまうことの繰り返しになる。そうなると仕事を教える職員も疲弊していく。そもそもその状態では、仕事を教えると言っても、それは作業を覚えさせるにとどまり、技術を伝えられない。そうした職場で職員は充足することはないし、仕事も順調に回らない。サービスの質も上がらないから、有能な人財は集まらない。このように永遠の悪循環が続くことになるのである。

そのような職場に放り出させる新人も可哀そうである。僕が手塩にかけて育てた若者たちには、そのような職場を決して紹介しないようにしている。

そういう悪循環に陥っている場合には、どこかで覚悟を決めて、根本の問題解決に向けて舵を取り直す必要があるのだ。今がその時期であるという事業者も多いのではないだろうか。まさに「今でしょう」という死語に近い言葉が必要になるのである。

僕も北海道に帰ってきた後は、いくつかの法人の新入職員研修の教育のお手伝いの予定が入っている。今からでも遅くはないので、そうした教育・訓練の場に呼んでいただければ、少しでもお手伝いができるだろう。

どうぞ気軽に声をかけていただきたい。いつでも連絡をお待ちしています。

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新処遇改善加算について事業者が持つべきもう一つの視点


現行の介護職員処遇改善加算は、介護職員すべてが算定対象であり、かつ支給対象となっているので、各サービス種別ごとに加算率が決められて、それに基づいて算定されている。

加算1の場合、最高は13.1%の訪問介護であり、最低は2.6%の介護療養型医療施設である。

算定・支給対象となる介護職員の配置規準数は、各サービスごとに規定されており、事業規模(利用者数に応じる規模という意味になる)が大きくなれば算定・支給対象職員の数は増えるし、加算の基礎となる基本サービス費は事業種別により異なるのだから、全サービスで均等に介護職員に手渡す給与額を増やすという意味では、事業種別ごとに加算率を異なる率で設定するのは合理性があるわけである。

よって、基本サービス費の単価が施設サービス費のそれより低く、利用者に対するサービス提供者がすべて資格を持つ介護職員である訪問介護の算定割合が高くて、それよりも基本サービス費が高く、かつ利用者に対するサービスが介護職員のほか看護職員等も行うことができ、両者の合算数で配置規準が決められている介護療養型医療施設の算定割合が低いのも整合性がある。

しかし消費増税が行われる10月から支給される予定になっている「新処遇改善加算」については、事業種別に応じて一定数の加算対象職員が存在することにはならないし、事業規模が大きくなればその数が比例して増えるということでもない。

なぜならこの加算の算定対象職員とは、「業界10年以上の経験のある介護福祉士」とされているため、100人定員の特養であっても、一方が事業年数30年で、一方が事業年数2年であれば、そこで加算算定対象者の数も違って当然であるといえるわけである。

この場合、「事業年数30年」の特養の方が、「事業年数2年」の特養よりも、算定対象となる経験10年の介護福祉士が多くなる傾向にはあるだろう。しかしそれも絶対的なものとは言えない。ベテランを数多く引き抜いている新設施設もあるし、古い施設より新しいユニット型の施設で働きたいとして転職するベテラン有資格者もいるのだから、個別事情で算定対象人数は大きく異なるわけである。

そのため新加算の算定については、現行の介護職員処遇改善加算と同様に、「サービス種別ごとに加算率を設定」するのではなく、「サービス種類ごとの加算率は、それぞれのサービス種類ごとの勤続10 年以上の介護福祉士の数に応じて設定。」とされている。

ここで問題となるのは、どこまで細かく「勤続10 年以上の介護福祉士の数に応じた割合設定」ができるのかという問題である。例えば対象となる介護福祉士が1人の場合は何パーセント・二人なら何パーセント〜と細かく設定されるのだろうか。しかしそうであったとしたら請求コードは大幅に増えてしまうことになるし、非常に複雑な算定構造とならざるを得ない。

そうであれば加算対象者が「何人以上何人未満は何パーセント」という、ざっくりとした割合設定になるのだろうか?しかしこれでは事業者ごとの不公平感が助長されるだけになるような気がしてならない。

まあこれは今月にも示されるといわれている算定方式が明らかになってから考えればよい問題でもある。

業界10年の経験をどのように把握して、算定の際にそれについてどれほど証明責任があるのかも、今後考えなければならない問題だ。

新加算は、現行の介護職員処遇改善加算(機砲ら(掘砲泙任鮗萋世靴討い觧業所を対象とし、職場環境等要件に関し、複数の取組を行っていることに対して加算されるのだが、現行の加算と新加算の算定対象者は異なるので、それは現行加算に上乗せされる形で、新加算と従前加算が併算定できると考えるのが自然であるが、そうであれば月額8万円の改善額とは、従前加算の分も含めたものでしかないのかという疑問も生ずる。

どちらにしても今後の情報待ちである。

ただし、事業経営者の方々は今から考えなければならないことがある。それは今所属している事業所より、高い給与を支払ってくれる事業者を求めて、人材の流動化が加速される可能性が高くなるが、良い人材は給与の多寡だけで職場を選ばないということである。

そのため人材を増やすための最も効果的な配分方法を考えることは、人材となり得る有能な介護職員が働きたいと思える職場環境とセットで考える必要があるのだ。

果たしてそうした有能な職員とは、給料は高いけれど、利用者の福祉の向上がないがしろにされ、利用者の不満や悲しみの上に成り立っいる事業者の中で、働き続けたいと思うのだろうか。

利用者の尊厳が奪われ、日常汚い言葉遣いで利用者を知らず知らずのうちに傷つける職員が幅を利かせている職場の中で、有能な職員は、給料が高いという理由だけで働き続けたいと思うのだろうか。

介護福祉士養成校に入学する多くの学生の入学動機が、「人の役に立ちたい」という事実がある中で、利用者不在の待遇改善のみの視点で人は張り付くのだろうか。

勿論、今以上の給与改善・待遇改善は必要不可欠ではある。しかしそれと同時に、それに見合ったサービスの品質の向上の視点がないがしろにされる場所には、人材とは言えない人員だけが張り付く結果に終わってしまうだろう。

介護事業経営者の方々には是非、そうした視点も持っていただきたい。

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会議を整理する意味


職場にはいろいろな性格や思考の人がいるが、その中にはやたらと会議が好きな人がいたりする。

介護事業者の中にも、会議をしているという事実だけで意味のない安心感を持っている人もいる。それが経営者であるとすれば、そういう事業者の行く末はあまり明るいものではないだろう。

会議がつつがなく行えること自体にあまり意味はないと思う。そもそも会議は仕事そのものではないのではないだろうか。

会議とは仕事の準備であって、会議自体は何も生み出さないのである。経営者と社員が顔つき合わせて話したって一文も生み出さないし、一銭ももらえないのだ。

勿論会議をすることによって、混迷していた問題について文殊の知恵を寄せ合って解決の糸口をつかむというケースもあるのだろう。会議によって意思統一が図れて仕事がスムースに運んだり、仕事をする意味や方法を従業員が理解できるメリットを否定しない。経営者の意思伝達の手段として必要不可欠な会議もあるだろう。

だからと言ってすべての問題処理に会議が有効だとか、絶対に必要だと言えるものでもない。

少なくとも、「会議こそが仕事である」という勘違いをしないようにすべきであると思う。会議に固執する人は会社ごっこをしたいだけの人だろう。会議などしないで問題がなく経営できれば、それに越したことはないのである。

そういう意味では、会議さえしておれば、問題があっても解決できると信じている経営者には明日はないのと思うのである。

特に結論が出ていること、明らかに結論が見えていることを、ぐじぐじと蒸し返して振り返ったり、悔やんだりする会議には全く意味を見出せない。あってもなくてもよいようなアリバイ作りのための会議はもうやめた方がよいのではないか。

事業経営者は、無駄な会議は事業損失だと考えて整理する必要もあるのだ。

僕は40歳になったばかりのころに、特養と通所介護を併設する施設のトップに立った。その時に、最初に行ったことが「会議の整理」である。

介護事業者には法令で定められ、「しなければならない義務会議」がたくさんある。例えば「身体拘束廃止委員会」・「褥瘡予防委員会」・「リスク管理委員会」・「感染予防対策委員会」etc.

そのほかにも業務連絡のための「全体会議」とか「給食会議」とか様々な会議に時間を取られている。人員配置が十分ではなく、いつも忙しいというわりに、いくつもの会議が慣例的に開かれて、そこではさして重要とも思えない業務連絡がだらだらと行われ、それを聴くためだけに利用者対応から外れて会議に参加しなければならない職員もいるわけである。

利用者に接する時間がないほど忙しいとされている介護の現場で、そこから介護職員等が一定時間離れて会議に出席しているのだから、その会議が意味のあるもので、介護実践に活かすことができなければならないはずだが、必ずしもそうではなく、無駄な時間を費やすだけの会議というものも存在するように思った。

特に法令で定められているから「しなければならない会議」については、してさえおればよい=集まって意味のない連絡で終わっている、という雰囲気があった。わかりきった連絡事項にだらだらと時間を費やし、メモを取る必要もない報告がぐだふだと続く状態はまったく理解できなかったので、やらなければならない会議においては、仕事に役立つ連絡と建設的な話し合いを徹底的に求めた。会議以外の業務の中で済ませられることができる連絡事項を、会議で繰り返し報告する状態を、「いらないもの」としてなくしていった。

その過程でいくつかの会議を統合し、同じ時間帯にまとめて話し合うなどの整理を行い、会議のために介護職員などが現場から離れる時間をできるだけ減らすことに努めた。その結果、会議に費やす時間はずいぶん減ったが、そのことで業務に支障が生ずることはなかったし、業務連絡が滞ることもなかった。その分、介護職員等が利用者にかかわる時間は増えたのである。

介護サービスの現場からは、介護保険制度が誕生して以来、増え続ける必要書類の削減が叫ばれ、国も書類の簡素化に取り組んでいるが、介護事業者自身の業務見直しによっても、介護職員が利用者にかかわる時間をひねり出すことができるという視点も重要ではないだろうか。

経営会議などの重要かつなくせない会議はともかくとして、介護が本来業務である職員が会議やその準備に振り回されて、介護業務に支障がきたしたり、ストレスがたまったりしないように、常に状況に合わせた会議の整理などに努めていくのも、事務管理部門の大事な役割ではないだろうか。

特に「自分の仕事のために必要だ」というだけで、職場全体の必要性と一致しない会議は、単なるパフォーマンスでしかないという理解が、事業経営者には強く求められるのである。

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過去の経営状況に取りつかれている通所介護は必ずつぶれる


介護保険制度が施行された2000年から3年間は、「介護バブル」と言われるほど報酬単価は高く設定されていた。

その理由の一つとして、制度あってサービスなしという状況を生まないために、民間営利企業などをたくさんこの制度事業に参入させようという意図があったからである。そのため民間営利企業が参入できる居宅サービスは報酬単価が高く設定される傾向にあった。(※ただし単体経営で収益を出すモデルではない居宅介護支援事業を除いての話である。)

そうした事情もあって、通所介護の報酬単価も今よりずっと高く設定されていた。その単価は1時間単位で見た場合、特養の報酬単価より高いものであった。

通所介護の事業者数も今より少なかったことから、立ち上げれば顧客確保に困らないのが通所介護であった。さらに夜勤のない事業ということで、就職希望者も多く、人材確保も比較的容易であった。

だから多くの新規事業者が立ち上がった。特に小規模な通所介護事業であれば、立ち上げの資金も少なくて済み、立ち上げれば職員も利用者も苦労することなく確保できた。そこではサービスの質は問題とされず、他の事業者との差別化を図る必要もなく、利用者が確保でき収益が出たのである。

高い報酬単価であったからこそ、フランチャイズ展開も可能な事業であった。経営や介護の知識に欠けている経営者であっても、事業立ち上げノウハウや経営ノウハウを教えてもらうためにフランチャイズ加盟して、経営や運営はおんぶに抱っこしている状態で、毎月フランチャイズ料を支払っても、なおかつ利用者確保には困らず、営業収益は上がっていったわけである。

お泊りデイというアイディアも、夜間の保険外宿泊料を収益と考えて生まれたのではなく、利用者に宿泊してもらうことで、宿泊する日、宿泊している日、宿泊して帰る日のすべての日に、保険給付額が高い通所介護を受けてもらい収益が上がることを見越して誕生したサービスである。

しかし今の通所介護事業を巡る状況は、その当時と全く異なっている。

報酬単価は特養の1時間当たりの単価より低くなっているし、事業者数は当時と比べ物にならないほど増えているために、顧客確保に苦労して、顧客が集まらずに営業ができなくなる事業者も増えている。事業者数の増加と業界全体の人材・人員不足の常態化は、通所介護の人材確保にも影響し、人員確保に苦労する事業者も多くなり、人件費支出も増えている。

そんな中で10年前の栄光を忘れられずに、その時と同じ営業戦略で、再び自分の立ち上げた事業が右肩上がりに復活するなどという、根拠のない希望を抱いている経営者に待っているのは、挫折という二文字しかないだろう。

フランチャイズ料金を支払ってなおかつ収益が上がる事業ではないから、経営支援を誰かに受けないとならない経営者には、この事業は続けられなくなっている。

顧客確保のためには、他事業者とのサービスの差別化を図らねばならない。そもそも顧客層は昭和生まれで、戦後生まれの人に移りつつあるのだから、いつまでも明治・大正生まれの人をターゲットにしていた当時のサービスメニューでは、顧客からそっぽを向かれるのは当たり前である。

今どき風船バレーがリハビリメニューの中心であるという事業者もないだろうが、携帯電話を普通に使いこなす世代の、心身活性化メニューとは何ぞやという視点が必要だ。

小学校唱歌を唄わせている事業者は倒産して無くなっているのだろうが、カラオケが中心サービスである事業者の命脈も短いだろう。

そもそも顧客意識に欠けるサービスマナーのない職員に頼り切った経営では、もう持たない。

親しみやすさを表現するために、ため口で話しかけなければならないという必然性はないという、至極当たり前のことに気が付いて、サービスマナーを基盤としたホスピタリティ意識を持った職員を配置し、サービスの質を高めていかないと、他事業者に飲み込まれて営業困難な事業者にとして葬り去られていくだけの結果にしかならない。

この部分では、「何とかならない」のである。

地域密着型事業所として単独で、10年後に生き残っていくことができるようなこともない。地域密着型から一日も早く都道府県指定の事業者に事業拡大できるように顧客を確保していかないと、生き残りの道はないのである。

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介護事業者にさらなる逆風


介護事業関係者は、4月の報酬改定で小幅ではあるが0.54%というプラス改定となりホッとしたのもつかの間、新たな逆風が吹きつけられて戸惑うどころか、今頃ひっくり返っているのではないだろうか。

28日に政府が2019年度予算の編成方針を固めたと報道されているが、そこでは高齢化に伴う社会保障費の伸び(自然増)を5000億円未満に抑えることが示されている。

この方針の何が逆風かというと、先に示されていた厚労省の概算要求が6000億円であり、それが認められなかったということではない。それが認められないのは予測されていたことだからである。

それよりも厳しいのが、社会保障費の自然増の抑制方針が、従来の「5000億円に抑える」ではなく、「5000億円未満に抑える」と、「未満」という文言が入れられたことである。

もともと社会保障費の自然増は、本来の増加分1兆円を半減させるという「骨太方針」によって、2016〜2018年度は毎年5000億円に抑制する目標を掲げて、これを達成してきたものだ。逆に言えば5000億円までの増加は認められていたのだ。

ところが今回この目標額に、かねてよりの財務省の主張に沿う形で、「未満」という文言が加えられたということは、これによって社会保障費の抑制額は本来の自然増の半減という目標も事実上なくなり、財源論により際限なく抑制される道が開かれたという意味になる。

政府は、抑制分は薬価の臨時引き下げなどで対応する方針としているが、介護報酬の次回改定は2021年4月からであり、それは今回と異なり、介護報酬の単独改定となる。今年度のように診療報酬とのダブル改定で、薬価引き下げのおこぼれにあずかることはできないわけである。(※今年度は薬価−1.45%分が、介護報酬引き上げの財源となった。)

よって時期報酬改定となる2021年4月以降の介護報酬は、多くのサービス種別で基本サービス費が引き下げられることが確実になった。

それを踏まえてうえで、あらためて10/22に行われた未来投資会議での、安倍首相発言を振り返ってほしい。

安倍首相は、自立支援・重度化防止の観点から介護事業者に積極的な取り組みを促すインセンティブ措置を大幅に強化する方針を表明したうえで、「ずいぶん前から議論されてきたこと。今日までそのままになったが、やっとこれを実現できる時を迎えている。また、そうしなければならない」と発言している。

これに関連して内閣府の担当者は、「要介護度が軽くなると収入が減る構造はやはり良くない、という認識がある」と説明したうえで、「インセンティブ措置を強化する方向性は早ければ年内にも明確に決定する。必ずしもデイサービスだけに対象を限定する話ではない」と発言している。

このように時期報酬改定は、サービス提供の結果を問う、アウトカム報酬を広げる方針が示されているのである。従前のようにサービス提供するだけでは収益は挙げられず、国が求める数値目標を達成するという結果を出さない事業者は、経営が難しくなるといえる。

しかも来年10月には消費税が10%に引き上げられることが確実視されている。4年前に消費税が5%〜8%に引き上げられた際は、その措置として介護報酬も+0.63%(342億円)とされた。その先例からすると来年10月にも介護報酬は引き上げられることは確実である。そうなれば今年度の+改定に続き2年連続の報酬増になる。しかしそれは消費税という必要経費に対応する報酬増額でしかなく、事業収益には反映されない。

しかし消費税の増加に対応して引き上げられた分も、社会保障費の増額分には含まれるのだ。つまり来年の消費税に対応した介護報酬増は、2021年の介護報酬改定には足かせの意味にしかならず、その分、厳しい報酬改定につながることは確実なのである。

その中で「年次有給休暇の改正対応はできていますか」という記事の中でも指摘した、「働き方改革」が行われ、すべての介護事業者にも、年10日以上の年休が与えられている働き手が自主的に5日以上を消化しない場合、事業者が本人の希望をふまえて日程を決め、最低5日は有給休暇を消化させることが義務づけられるわけである。

小規模の事業者では、これに対応して人を増やさねばならない場合もある。先に示された混合介護のルールの明確化・柔軟化方針に沿ってサービス展開しようとしている事業者は、それに備えた人員配置も必要になる。人件費支出は社会保障費の自然増以上に増加せざるを得ない状況なのだ。

そんな中での社会保障費抑制という逆風が吹きつけられているわけである。

ということで今後の介護事業経営は、ますます難しいものとなり、事業体質の強化は、事業規模の拡大という方向に向かわざるを得ない中で、その工夫とともに、そのための有能な人材確保という課題がのしかかってくるわけだ。

そう考えると介護事業経営者の方々が、メンタルヘルス不調に陥らないか益々心配になるところである。くれぐれもご注意いただきたい。

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毎日営業する通所サービスは時代遅れ?(後編)


毎日営業する通所サービスは時代遅れ?(前編)より続く。)
通所サービスの顧客の中心層は、いよいよ団塊の世代に移行していく。

その世代の人々は日本経済を支えてきた世代であると同時に、大きな塊であるからこそ、あらゆる場面でそのニーズに最大限の配慮をされてきた世代ともいえる。

企業の側からすれば、団塊の世代に売れる商品を開発すれば、ほかの世代に売れなくとも儲けることができたため、顧客として手厚く遇されてきた世代なのである。

そういう世代の人々から、どうやって選ばれるのかということは、介護事業者に最も求められる視点となってくる。そうであれば介護の質は勿論のこと、サービスマナーをはじめとしたお客様を迎える側の職員の資質というものがより重要となってくる。

全日通所サービスを営業するために職員を確保する過程において、その人材の質に目をつぶって従業員を確保している事業者はないだろうか。人材とは言い難い、「人員」を集めることだけに躍起になっている事業者はないのだろうか。教育の手が届かない職員を配置して、365日の営業を続けている事業者はないだろうか。

もしそのような事業者があるとすれば経営戦略の練り直しが必要となる。人材と言える従業員が常にサービス提供できる形へと、サービスの形態を変える考え方があってよい。

これからの通所サービスは、従業員の質を検証し直しながら、何人程度の従業員を抱えることが事業者の教育の力量としてふさわしいのかを精査しつつ、営業日ごとの収益率を再計算して、費用対効果の面から営業日・営業日数の見直しにも着手しなければならない。

少なくとも従前からの営業日を「慣例」として漫然とそれを続け、営業日を見直そうとする視点に欠ける事業者は、「時代のニーズや社会情勢に合わせて変化できる事業者」とはなり得ず、負け組予備軍となっていかざるを得ない。

少数精鋭の人材配置で、その範囲で営業するほうが効率的に収益を挙げられる可能性は高まるのだ。

ホテル・旅館業でも毎日営業をやめて、人材を配置できる日の営業に特化し、収益を上げて従業員の年収を上げているところがある。

人材が少ない時代に合わせた方向に事業展開を変えていく必要もあるのだ。

そのように主張すると、介護事業は社会福祉事業でもあるのだから、収益第一の考え方で、営業日を減らすことは、地域住民への裏切りで、介護サービスという社会資源を減らすことに他ならないと指摘する人がいる。

そのようにして軋る輩は、顧客に対するマナーも守れない人員を配置して、営業日を増やすことが社会福祉の精神に沿う営業形態だとでもいうのだろうか。もっと現実を見ろと言いたい。教育の手の届かない従業員を抱えて、身の丈以上のサービス展開を行うことで、介護事業という名のもとに、ひどい人権侵害を放置しているこの国の介護事業の実態を見ているのかと言いたい。

そもそも地域住民の福祉の向上とは、質の高い介護サービスを提供することであり、サービスの質はともかく、その量させ確保しておればよいという考え方は、介護事業を「施し」レベルに後退させ、支援とうう名の支配の構造を広げるだけである。

制度あってサービスなしという状況を生まないためには、営業日を増やして逆に収益率を悪化させ、事業困難に陥る事業者がないように、きちんと収益をあげながら事業経営を継続できる事業体質改善を図ることができる事業者を増やすことなのである。

本末転倒の、事業経営視点のない、「幻の社会福祉論」など求められていないのである。

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毎日営業する通所サービスは時代遅れ?(前編)


よく言われることであるが、生き残ることができる種(しゅ)とは、最も強い種ではなく、最も賢い種でもない。変化できる種だけが生き残っていけるのである。

介護事業も同じである。走りながら考えるとしてスタートした介護保険制度によって、日本の高齢者介護サービスは劇的に変化をせざるを得なかったが、介護保険制度もこの18年間でマイナーチェンジ・メジャーチェンジを繰り返し、社会情勢の変化と相まって、介護事業者の置かれる状況も大きく変わってきた。

それについていける事業者だけが生き残っていけるのであり、介護保険制度開始当初の事業経営ノウハウにこだわっている事業者は先細りの一途をたどり、事業廃止に追い込まれざるを得ない。

通所介護事業などはその典型サービスだろう。介護バブルと言われた高い報酬単価の中でも、通所介護費の報酬は、1時間当たりの報酬単価が特養の単価より高く設定されていた時代からスタートして、小規模事業者が乱立する時代に入っていった。

当初は事業を立ち上げるだけで利用者確保に困ることはなかったし、職員確保という面でも、日中のサービスということで、「夜勤をしなくてよい介護労働」を求める従業員ニーズとマッチして、人材確保にも苦労せずに営業ができた。

つまり小規模通所介護事業については比較的安い資金で事業を立ち上げ、収益を上げることができたのである。

しかし小規模通所護事業者の数が、3大コンビニエンスストアの数の合計を超えるまでに急速に増える中で、地域の中で競合する事業者が増えて、その中でサービス競争を余儀なくされていった。その当然の帰結として通所介護事業経営者には経営能力が問われることになっていった。サービスの質の向上のみならず、他事業者とのサービスの差別化という工夫が求められることにもなった。

そうした背景が365日休みなく営業するという通所介護事業者の誕生につながった。

まだ土日・祝祭日を休みとしている通所介護事業者が多かった中で、「本来の介護には休みはない」という常識を地域に広報する戦略と、土日祝祭日にレスパイトサービスが必要とする人のニーズが合致する形で、休業日のない365日営業の通所介護事業者が増えていったわけである。

当然のことながら、それによって看護・介護職員や相談員の数は増やさねばならず、人件費は増えるわけであるが、それ以上に休日営業の収益は大きかったわけである。

仮に土日祝祭日にサービス利用したいという人が少なくて、その営業日にペイしないとしても、土日祝祭日にも営業していることによって、そのことが平日の利用者の掘り起こしにもつながって、全体の収益増につながっている場合も多く、土日祝祭日も営業するということは、それなりに意味があったのである。

しかし365日営業のデイサービス事業者が誕生したころと比較すると、通所介護の保険給付額は大幅に下がっている。その中で人材不足・人員不足が深刻化して人件費は高騰している。

そうした中で、小規模通所介護の定員が1日18人以下と規定される法改正も行われ、小規模のままで長期的に従業員の定期昇給を行いながら収益を上げ続ける通所介護の営業モデルは存在しなくなった。

そんな状況を鑑みたとき、果たして休業日のない365日営業の通所介護事業は、さらなる未来を見つめたときに、経営戦略として成立するのだろうか。全日営業を売りにして生き残って行けるのだろうか。通所リハビリにも同じ考察が必要だろう。

そんなことを考えてみたいが、何しろ今日は時間がない。今、明治記念館での講演を行い、「地域共生社会に向けた地域包括ケアシステムの方向性」をテーマにして話し終えたばかりであるが、これから浅草の新設サ高住のプチコンサルに入らねばならない。

そのためこの続きは、明日のブログに回したいと思う。明日更新記事の続きを待ってほしい。(※後編へ続く)

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混合介護のルール明確化4・今後の事業経営に及ぼす影響


混合介護のルール明確化3・道路運送法上の取扱い、より続く)
介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供できる事例とルールが新たに示されたことで、いわゆる混合介護が従前より広く多様に展開できることになった。

訪問介護では保険給付サービス前後及びサービスを途中で中断して、保険外サービスを別に提供することが可とされ、その中では家族に対する保険外サービスも実施できるようになった。

従前の通所介護では、サービスを一旦中断して行える行為が理美容と併設医療機関への急病による受診だけであったものが、今回の通知以後、通所介護を中断して行うことができる保険外サービスが、健康診断、予防接種若しくは採血などに拡大されたほか、通所介護の途中で中向けして、個人の希望による外出サービスを行なったり、物販・移動販売やレンタルサービス行うこともできるようになった。サービス提供と同時進行で、通所介護の職員が買い物等代行サービスをすることも可能となった。

これらは訪問介護と通所介護に限定された取り扱いではなく、他の訪問サービス事業と通所サービス事業にも適用される。それは事業者にとってどのような意味があるのだろうか。保険外収入を得る方法が増えたということは、そのまま事業者の利益につながり、事業経営にプラスとなるのだろうか。

・・・僕はどうもそうは思えないのである。

例えば訪問介護について、「利用者本人分の料理と同居家族分の料理を同時に調理するといった、訪問介護と保険外サービスを同時一体的に提供することは認めない。」と釘を刺されている。しかしこれは訪問介護事業者が一番求めていた混合介護の形ではなかったのではないだろうか。

なぜなら利用者の食事と家族の食事を同時に作るという行為は、料理を作る量が増えるだけで、手間がさほど増えるわけではないのである。いつもの料理作りの量を増やすだけで、保険給付と一体的に保険外収入を得られるのであれば、訪問介護員の就業時間も長くならず、それはそのまま事業者の収入増加につながるだろう。しかし今回これは認められなかった。

認められた保険外サービスとは、あくまで訪問介護の前後の時間や、訪問介護をいったん中断する時間帯において、保険給付としては認められていないサービスを別に行うことである。

そうであれば訪問介護員が行わねばならない業務は確実に増えるわけであり、保険給付としてのサービス提供時間は変わらなくとも(※保険外サービスを提供している時間は、保険給付のサービス提供時間から除かれる)、保険外サービスに携わる分の就業時間は確実に増えるわけだから、保険サービスと保険外サービスを組み合わせてサービス提供する場合、一人でこのサービスに関わる従業員の勤務時間は長くならざるを得ない。

さらにサービスが多様化する分、様々なサービスに対応できるようなスキルが求められるかもしれない。そうすると人件費や教育費は確実に増加するわけである。

通所介護についても、保険外サービスに携わる職員は、保険給付である通所介護の配置規準から外れるために、保険外サービスが提供するためには、それなりの人員配置が必要になる。

例えば受診同行については、「個別に行うものであり、利用者個人のニーズにかかわらず、複数の利用者を一律 にまとめて同行支援をするようなサービスを提供することは、適当ではない。」として、職員は利用者にマンツーマンで対応せねばならないのだから、複数の受診対応者を一人の職員で対応して保険外費用を得るという効率化は図れないわけである。

送迎のための運転専門の職員がいる場合に、サービス提供時間の配置職員ではないその職員が、買い物等代行サービスを行って保険外収入を別途得ることができるのはプラスと考えられるが、そもそも今までその運転専門職員がサービス提供時間中に何をしていたかということが問題となる。まさか遊ばせていたわけではないのだろうから、併設施設等の別の仕事に携わっていたのかもしれない。その業務はしなくてよいのかということも考えねばならない。

また通所サービスの場合、道路運送法に基づく許可又は登録を行っているところはほとんどないと思うが、通所介護と組み合わせることができる保険外サービスの運送部分を有償化した場合は、この許可又は登録が求められ、登録車両による対応が必須になる。それも手間といえば手間である。

保険外サービスを実施するために、会計や運営基準を別にすることや、保険外サービスの説明をしたり、請求を別にしたりすることは事務処理上の問題だから、サービス現場の職員の業務負担増にはならないと思われるが、保険外サービスの記録も必要とされているのだから、この部分の手間は確実に増える。

訪問・通所サービス事業者が保険外収入を得る方法は多様化し、保険給付事業と連続してそれを行なえるという意味での効率化は図られたといってよい。しかしそのための運営コストは従前以上にかかってくるということになる。少なくとも従前までと同様の運営コストで混合介護が可能になることはない。まかり間違って、運営コストの方が収益を上回ることがないようにしなければならないことは当然であるが、それにもまして心配されることがある。

それは混合介護の弾力化によって、介護事業者が保険外収入を得やすくなったことを理由に、今後の報酬改定で保険給付額が引き下げられるのではないかという懸念がぬぐえないことである。

さらに言えば今回示された混合介護は、「行わない」という選択肢がほとんどないということだ。なぜならそれをしない事業者を、利用者や計画担当者である介護支援専門員が選択しなくなるのは必然だからである。何かあれば保険外サービスも利用できるという事業者が選ばれていくのは、ごく自然な流れなので、事業経営のためには混合介護を提供できる事業者にならねばならず、ほとんどの事業者がそれを行うことにならざるを得なくなる。

その結果、多くの介護事業者が混合介護を実施するようになれば、混合介護が提供できる事業者であるという差別化は不可能となり、それは看板にはならないという意味でもある。

どちらにしても訪問サービス事業者及び通所サービス事業者は、混合介護を提供できるように体制整備が求められ、その体制の中で保険外収入を得るための営業努力が求められるということになる。なぜなら混合介護を提供できない事業者は、事業経営に必要な収益を挙げられずに倒産の危機に直面する可能性が高いと言えるからである。

しかし人手不足が深刻な問題となっている今日、保険給付の前後及び途中で保険外サービスを提供できる人員配置はできるのか、そうした人員配置をしないまま、保険外サービスを提供する方向に舵を切った時、訪問介護員や通所介護の職員は疲弊して辞めてしまう恐れもある。

そしてそうした人材を確保・配置するためのコストが収入以上の負担とならないのかが大きな課題となる。

しかも保険外サービスは、全額自己負担なのだから、さほど高い費用を設定できないということにもなる。ほとんどの訪問・通所サービス事業者が、このサービスを行い、保険外費用を設定するのだから、顧客確保競争を勝ち抜くためには、この費用設定も他の事業者より高くならないように設定する必要があり、場合によっては顧客確保のための値引き競争が行われる地域が出てくるかもしれない。介護事業者間で、「牛丼戦争」と同じ様態が生ずる可能性があるのだ。

従前より多くの保険外収入を確保する方策を得ることができたわけであるからといって、それは事業経営を大きく支える財源とはなりえず、保険給付の単価が削られた分を補う程度しか期待できないのかもしれない。だからと言ってそれをしないでいては、利用者確保はままならず、事業撤退しなければならなくなるのだ。

ということで弾力化された混合介護は、事業者にとって決しておいしいサービスではないが、取り組まなければならないサービスとなり、事業経営者の手腕が益々問われるという結果をもたらすだろう。

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サービスマナーが命綱となる介護事業


生産労働人口が減り続けるわが国では、全産業において労働力の確保が最大の課題となる。

その中で若者が選ぶ仕事として決して人気があるとは言えない介護事業は、人材確保面ではさらに厳しい状況を迎えざるを得ない。

そのため介護事業経営は、顧客確保戦略を盛り込んだうえで、人員確保・育成システムを織り込んだ経営戦略を立てていかないと破綻するのは必然である。

だからといって人をかき集めさえすれば、その質は二の次かといえば決してそうではない。対人援助である介事業は、人の感情と向かい合う職業であり、その感情を害する質のサービスは、常に破綻の危機を抱えることになる。

特に昨今のスマートホンの普及は、誰でもどこでも簡単に動画撮影を行うことができる状況を生み出し、頻繁に報道される介護事業者による虐待・不適切サービスを耳にする人が、自分の親が受けている介護サービスの実態を知ろうとして、隠し撮りを行うことはごく自然な成り行きといってよい。

その時介護事業に従事する人々は、隠し撮りされることに憤りを感ずるのではなく、いつでもどこでも隠し撮りされた自分の姿を見られて恥ずかしくない仕事をすることに努めるべきである。隠し撮りのカメラに注意するのではなく、隠し撮りされても堂々とその姿を見てもらって恥ずかしくない介護サービスを実現することが、介護のプロといえる姿勢であり、矜持である。

また昨今の介護経営事情を見ると、顧客を確保できず事業経営が成り立たない事業者が増えつつある。介護給付費の単価アップが期待できない情勢では、顧客を増やして定員を増やしたり、ベットの稼働率を上げていかない限り、人材を定着させながら事業経営を続けることができる収益を挙げることはできないからだ。

虐待報道などの影響で、世間からより厳しい視線を受けざるを得ない社会情勢の中で、顧客確保につながるのは、施設設備などの表面上の豪華さではなく、実際の暮らしの質=高品質な介護サービスである。

そうであれば管理職のみならず、介護事業従事者のすべてが法令を正しく理解したうえで、それを遵守することはは当たり前であり、そんなものは顧客確保の要素にさえならないということ理解したうえで、その先のホスピタリティ意識を従業員全員が持つことが安定経営には不可欠となる。

そのためには、顧客満足を軸にした教育訓練の実施は不可欠である。介護サービス技術、福祉用具の利用方法、高齢者疾患に対する医学的知識、衛生管理、緊急時の対応、介護事故防止といった教育も重要であるが、それ以外に接客マナー、利用者の秘密保持、利用者とのコミュニケーションなどについての教育訓練が、介護事業経営の上では非常に重要となる

このようにホスピタリティの基礎となるサービスマナー研修を定期的に行っていない事業者は、それだけでも経営危機を内包しているといえるのだ。

各事業者は内部研修の中で定期的に「サービスマナー研修」を実施すべきである。

こうした研修を定期的に行っているのが、東京都社会福祉協議会である。同会では武蔵野大学の岩本先生の「高齢者福祉施設におけるサービスマナー研修会」を毎年定期的に行っているが、僕が唱える「介護サービスの割れ窓理論」もサービスマナーの基礎をなす理論であるとして、今年から僕も同会のサービスマナー研修の先駆けとなる研修講師を務めることになっている。

平成30年10月5日(金)13:00〜17:00、飯田橋レインボービル 7階で行われる、「介護施設のサービスマナー」という講演では、自身の体験例や理論、思いなどを含めてサービスマナーの重要性をお話しさせていただく予定である。

対象者は経験の浅い職員ということであるが、若いうち、経験の浅いうちにしっかりとしたマナーを身に着けないと、古いさび付いた無礼さで、人を傷つけることに鈍感になってしまうので、この研修は非常に重要となるだろう。

認知症の人に対する「タメ口」によって、行動・心理症状につながる事例も含めて、サービスマナーが意識されないサービスの貧困さを改めて理解していただけるようにしたいと思う。

こうしたサービスマナー研修は、本来であれば事業所職員全体で受講したほうが効果が上がるので、ぜひ各事業所でそうした研修を企画してほしい。その時に外部講師が必要なら、いつでも気軽に声をかけて相談してほしい。予算が限られている場合も、その予算に応じて日程調整するので、メール等でご連絡いただければ幸いである。

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役割分担があいまいな組織は目的を達成できない


僕は今、松山市で介護事業者における「労務管理」のお話をしているところだ。

こうした労務管理論が建前論ではなく、実効性のある方法論とするためには、組織というものをどうとらえるかが大きな問題になり、この部分では実際に介護事業者の組織管理を行ったことのない人の空論では終わらない講義に努めている。それらの人には負けない理論を持っていると自負しているところである。特に介護施設の中で中心的な頭脳の役割を担う相談援助職を、どう有効に機能させるかという部分については、介護事業経営を行った経験がない、単なる介護経営コンサルタントには理解が及ばない部分があるように感じている。そのことを含めて、本日は管理職に向けた講義を行っているところである。

そもそも組織とは、共通目的・役割・調整機能を持つ人々の集まりのことを言い、組織の中で共同作業を行う人々の集まりをチームという。

「組織」は目標を達成する為にあり、色々な人が居てそれぞれの意見を出し合い、当てはめていくものであるが、そのためには組織の中にいくつかのチームを作り、チームそれぞれで共同作業を行いながら組織全体の目的を達していくことが組織の成長には有効とになる。そうであれるがゆえに、それぞれのチームを引っ張るリーダーの役割が非常に重要になることは言うまでもない。

なぜならば組織とは「役割分担」や「ルール」に従って動き、その組織の共通目的をすべての人が分業し合い、達成していくものであり、この役割分担があいまいな組織は目的を達成できないし、ルールを守ることができない組織は、秩序を保つことができず、内部から崩壊せざるを得ないからだ

そうであれば組織の中で役割分担を明確にする人が最重要人物とならざるを得ない。そういう意味では、職場としてのルールを計画にして、それを遵守させるリーダーの役割が重要になってくるし、業務分掌等で分担された役割を果たすことができるように、現場リーダーが個人個人を導くことは不可欠なリーダーの資質といえるのである。

ところで介護事業者の中で、医師や看護職員、介護職員というのは比較的、この役割が明確である。病気の診断や治療は医師の役割であるし、診療補助行為として医師の指示に基づいて看護を含めた医行為を実施するのは看護職員の役割である。利用者の暮らしを支える身体介護という役割を主に担うのは介護職員である。ここはほとんど疑問のさしはさむ余地がないところである。

ところが相談援助職というのは、それに比べて業務が不明瞭になりがちだ。相談援助といっても、介護事業所の中で四六時中利用者が相談を求めてくるわけではない。そうであれば、ずっと相談されるのを待っているのが相談援助職の役割ではないことは明白だし、そもそも相談という行為も、面接室で1対1で行う場面ばかりではなく、日常の何気ない場面で、何気ない会話の中で行われることもすべて含めての行為であるから、日常ケアに関する行為との区分が難しいということも言える。

それ以前に相談援助職には、直接的に利用者の相談に乗るという行為以外に、ソーシャルワーカーとして社会福祉援助が求められるが、どこまでがソーシャルワークで、どこからがケアワークであるかという境目は明確にされているわけではなく、そこにはグレーゾーンが存在するだけではなく、そもそもソーシャルワークとケアワークを、ごっちゃにして両者の区分が付かない形で、業務対応を求めている事業者も多いからだ。(参照:多職種連携とは何か。

ましてや介護保険制度以後、相談援助職として介護支援専門員という新たな職種が加わったことで、相談援助職の中で介護支援専門員と相談員の役割分担が不明瞭になっている職場が多くなっている。

両者を兼務させて、相談援助職というひとくくりの職種として、ソーシャルワーク全般を担う役割を求めていくことには、それなりに意味があるのだが、両者を兼務させずに、それぞれ専従配置させている介護施設も増えているが、その中で介護支援専門員と相談員の仕事の区分をする際の根拠は、法律に求めことはできない。

指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準 では、「第十二条 指定介護老人福祉施設の管理者は、介護支援専門員に施設サービス計画の作成に関する業務を担当させるものとする。」・「4 計画担当介護支援専門員は、前項に規定する解決すべき課題の把握(以下「アセスメント」という。)に当たっては、入所者及びその家族に面接して行わなければならない。」と、介護支援専門員にしかできない業務を一部定めているが、相談員がしなければならない仕事で、相談員しか担うことができない仕事の定めなど、法律の規定には存在しないからだ。

ここをどう考えればよいだろうか。

僕はかつて、「施設ケアマネジャーは、相談援助職でありソーシャルワーカーですよ」という記事や、そのほかの記事のなかで、両者の兼務はきわめて合理的だと説明してきたが、相談援助の重要な役割が増えている今日、両者を兼務させて少ない人数で相談援助の仕事を回すことが不可能になりつつある現場で、両者配置を別にしてそれぞれ専従させたうえで、両者の業務分掌を明確化しようとすることは否定されるべきではない。

その時、介護支援専門員は、厚生省令第三十九号等で専任業務と定めている業務を中心に、ケアプランというツールで介護の品質を管理する役割を担うという重要な役割がある。看護師という資格のほかに専門看護師という資格が生まれたように、相談援助職の中でケアマネジメント技術をさらに高めた専門相談援助職員として、介護支援専門員を位置付ければよいだけの話だ。

では相談員が専従配置された場合、そこで担うべき一番重要な役割とは何だろうか。介護支援専門員との業務分掌は、どのように考えるべきであろうか。(明日に続く

介護福祉業界の人材ケアマネジメントセミナー
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兵(つわもの)どもが夢の跡


曇り空の登別を経ち、僕は今、四国は愛媛県の松山市に向かっている最中である。奄美地方に近づいている台風の影響が出ないか心配であるが、今日のところはフライトに影響はないようである。

今日の移動は、明日行われる愛媛県老人福祉施設協議会主催・第2回管理職員研修会の講師を務めるための前日入りのためのものである。よって今日は松山市にたどり着くことだけが目的で、明日の4時間半講演に備えて、ゆっくりと英気を養いながらの移動である。

明日の研修は、7月に行われた第1回の研修内容と全く同じ内容で行う研修である。タイムスケジュール路しては10:00〜12:00人事・労務管理(離職予防、面談、内部異動、管理職の育て方等)、13:00〜15:30将来を見据えた事業運営(組織改革、地域貢献、アプローチ方法等)となっている。

愛媛県老施協の会員施設等の方々は、どちらか都合の良い方の日程に参加できるのであるが、前回の研修は7月17日(火)であり、その日は愛媛県も被害を受けた洪水の直後で、被害を受けた地域の方の中には、急遽参加できなくなった人もいたため、それらの人が今回参加してくれるかもしれない。しかし一部地域では、まだ水道設備が完全復旧していないなど、不便が続いていると思え、一日も早い復旧をお祈りしたいところである。

今年の4月以降、ANA便の新千歳〜松山直行便が復活したそうであるが、普段JALがホームである僕は、そのことを知らないで7月までに2度お邪魔した愛媛県講演の際(松山市と宇和島市の講演)では、松山空港まで羽田乗継便を利用した。今回は直行便を利用することになっているため、乗り継ぐより1時間以上移動時間が短くなり便利である。来週から冬の移動便も先行予約が始まるが、愛媛講演は引き続き予定が入っているため、直行便が冬時間でも継続運行されていることを期待したい。

さて話は変わるが、普段僕は雨が降らない限りウオーキングを日課としている。何も予定がなければ2時間ほどかけて、家の周囲を歩いている。家の周囲といっても、2時間かけて歩く範囲だから、それは決して狭い範囲ではなく、かなりの距離を歩いていることになる。住宅街や商店街もそこに含まれてくるが、ウオーキングルートの中で、介護事業所もかなりの数が見受けられる。残念ではあるが、その中にはすでに営業していない事業所もある。

僕が施設長を務めていた特養の関連法人に勤めていた後輩が、独立して経営していた小規模通所介護事業所も閉鎖されている事業所の一つである。そこは登別市ではおそらく最初の「お泊りデーサービス」事業所でもあったはずだ。独立直後には顧客も順調に確保され頑張って営業していた。後輩である彼も独立した後、事業経営者として頑張っており、一時は他事業所の立ち上げコンサルみたいな仕事もしていた。

tだ当初から僕は通所介護事業をその規模で営業するには、限界があると指摘していた。仮に10年事業経営を続けた際に、定着した従業員にいくらの報酬を支払えるかを考えたとき、その事業規模のままでは人が張り付いて長く働くことができる給与モデルは確立できないので、事業規模を拡大するか、事業種類を増やして経営規模を大きくするしかないと指摘していた。案の定、数年後にその経営モデルには行き詰まりが見られ、手を広げた多種別の事業や保険外事業も黒字化する事業にはならず、経営撤退を余儀なくされた。

その後、その事業所は他の会社に売却され、名称を変えて同じ規模で通所介護事業を行っていたが、数カ月前にそこの経営も行き詰ったのか、今その事業所は営業しておらず、事業所は無人のまま放置され、すでに廃墟感が漂っている。

介護事業を支える従業員は、霞を食って生きているわけではないのだから、介護事業経営者には、人材として長く働き、事業貢献してくれる職員に、適切な報酬を手渡すという考え方が不可欠だ。それがないところに有能な職員は寄り付かないし、有能な職員のいない事業所に、いつまでも顧客が寄り付くわけがないというしごく当たり前の経営常識を持たねばならない。

そうであれば1日18人程度の定員も埋まらない経営手腕ではどうしようもないが、いつまでも地域密着型の小規模通所介護単独経営という事業形態で、定期昇給を続けて職員に適切な報酬を手渡すことは不可能だということにも気づくべきなのである。

ここにどう手当てしていくかという事業戦略を持たない経営者であっては、それはもう倒産予備軍であるといって過言ではない。従業員もそこのところを見極めて、自分の将来を考えなけれなばならない。

夢が続く時代は過ぎて、夢の清算が行われている時代に入っているのである。

9.25・尾張一宮講演
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ヘルパー2級免許を偽造した母娘を雇った事業者の経営責任


青森市で、ホームヘルパー2級修了証明書を偽造した母娘が、偽造有印私文書行使容疑で逮捕された事件に関連して、その母娘を雇用していた施設側に、1,500万円の返還請求を青森市が行ったとというニュースがネット配信されている。

概要は下記の通りである。

7月9日に青森市内に住む母娘、一戸遥容疑者(27)と則子容疑者(60)がホームヘルパー2級の研修修了証明書を偽造した偽造有印私文書行使容疑で逮捕された。

これに関連して両容疑者を雇用していた青森市内の介護施設が、2年前の2015年1月までさかのぼって、無資格である両容疑者がサービス提供を行って得た介護報酬の返還を求められているという。

事件の発端は2015年1月。青森市内で老人介護施設がハローワーク等に求人を出し、それに応募した一戸遥容疑者を面接の上採用。その際一戸遥容疑者は、ヘルパー資格を取得済みだとして施設に「ホームヘルパー2級の研修修了証明書のコピー」を提出していた。

その後雇用から5カ月後、「母親もホームヘルパーの資格を持っている」と遥容疑者から母親を紹介され、母親の則子容疑者も採用した。母娘は男性が経営する老人介護施設で2年ほど勤務したが、一戸遥容疑者と母親の則子容疑者が退社して半年ほど経過した2017年9月、施設側が青森市福祉部の担当者に呼び出され、母娘の研修修了証明書が偽造であることが告げられたというものである。

青森市は、ホームヘルパー2級研修修了証明書が偽物であることを見抜けなかった施設側にも責任があるものの、不正の意図はなかったとして「不正請求」ではなく「請求ミス」として処理を行っているとのことである。

ネット配信記事では母娘が介護施設で働いていたかのように書かれており、加えて「母娘が勤務した事業所は全部で4カ所。」とされている。しかし介護施設であれば介護職員の資格は必要とされないために、母娘が提供していたサービスは訪問介護サービスであると思われる。

そうであれば介護施設に併設されていた訪問介護事業所か、関連事業としての訪問介護事業所の訪問介護員として、サービスを行っていたものと思える。記事を書く記者が、介護保険制度の知識に欠けていることが原因で、この点があいまいなのが歯がゆいところであるが、どちらにしてヘルパー資格がないとして市側が報酬返還を求めているのだから、それは訪問介護事業以外は考えられないということになる。

報道記事に書かれているが、今回の返還指導が不正請求ではないということで、雇用者側の資格確認がずさんであるという理由によって請求ミスとして過誤調整することになり、事業者側のミスも認めて返還する以上、母娘に賠償を求める資格が失われる可能性があるということである。

まあ仮に賠償請求が認められるとしても、この母娘に賠償能力があるとは考えられないので、どちらにしても約1,500万円とされている返還額は、事業所側が泣いて支払うしかあるまい。

僕は長年社会福祉法人の経営する特養等の総合施設長を務め、職員採用にもかかわってきたが、そもそも資格証をコピーだけで確認することはあり得ないと思う。原本を確認し、そのコピーを事業者側がとって保管するというのが当たり前のことで、それ以外の資格確認方法をとったことがない。

そういう意味では、この事件においては事業経営者の経営姿勢という問題も問われてくるのではないかと思う。

こういう杜撰な経営体質の事業者で働く、他のまじめな職員が一番迷惑であろうし、一番の被害者といえるのかもしれない。

どちらにしてもこの施設の経営者は、自らの経営手腕と法人の経営体質を、今一度見直さねば、今後の厳しい時代に生き残っていくことはできないだろう。

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国民の福祉の増進という目的を達成するための介護事業経営


介護保険法第1章・総則、第1条は、この法律の目的を定めている。

そこではこの法律が、「国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的とする。」としている。

よってこの法律に基づいて介護サービス事業を行う者は、その目的を達成するための目標を定め、その達成に向けて努力しなければならないことは言うまでもない。

かつて、とある大学教授(故人)は、『介護保険は社会保険であって、社会福祉ではない。』と言ったが、この法律の目的が、「国民の福祉の増進」である以上、その法律を拠り所にして事業展開する介護事業者が、社会福祉の視点を無視して、営利にだけ走ることは許されないのである。

同時にその目的が「国民の福祉の増進」であるとしても、それを実現するための社会資源として介護サービス事業が存在する限り、経営的な視点を無視して事業継続ができるわけもなく、介護事業経営者には、国民の福祉増進と事業経営が成り立つ収益確保という、二つの視点を常に意識した事業経営が求められてくるわけである。

介護保険制度以前の措置制度では、措置費というぬるま湯に胡坐をかいているだけでも、事業運営が成り立った。そのため経営能力のないトップが、社会福祉という言葉をお題目のような唱えているだけで介護施設等の運営もできたわけだが、今の時代はそうではなく、経営能力のないトップの運営だけで、事業継続はままならない状態になっている。そんな中で、利用者の福祉はどのように護っていくべきなのだろうか。

その時に考えなければならないことは、介護事業者の様々な活動場所で働く人々の中に、社会福祉の視点を護り、それを部下に学ばせる現場リーダーの存在が不可欠になるということだ。

収益を挙げながら従業員にそれを適切に分配しつつ、安定した事業を続けていくという経営視点は、経営者が最優先して考えるべきことである。

勿論、従業員にも経営視点は必要で、介護事業の収益構造を知り、運営実態を把握することは求められることであるが、最優先して考えるべきことは、「私たちの支援の手が、利用者の福祉の増進につながているのか」ということである。利益を挙げるために利用者の福祉の増進が無視されることがあってはならないのである。

介護事業の経営者と従業者は、「利用者の福祉の増進が収益に結びつく方法論」を常に模索し行く必要があるが、それを経営者は経営視点から、従業者はお客様目線から考えていく必要があるだろう。

そのために現場で職員を指導し、それらの職員の先頭に立って引っ張るリーダーは、経営視点以上に介護の本質にかかわる視点を大事にしなければならず、利用者の福祉増進のための目標設定を行う存在である必要がある。

そもそも福祉とは「しあわせ」や「ゆたかさ」という意味なのだから、介護事業の本質とは、人の暮らしぶりをよくして、人が心豊かに幸せでいられることを目指して支援することだと考えるべきである。

そうであればリーダーとは、人を幸福にするための理念と、その理念を実現するための方法論を持つ人のことを言い、かつそれらを部下に的確に伝えるスキルが求められてくる。それは自分の仕事ぶりを見て覚えろ的な職人技を部下に求める人材ではなく、きちんとした実践理論と基礎技術を身に付けたうえで、言葉で知識と技術を伝えられる能力を持つ人材である。

そして知識や技術を伝える相手が、現場レベルで抱いた不安や疑問に対して、常に真摯に的確に答えられるのが真の現場リーダーといえるのである。つまり単にティーチング(指導する)する人材ではなく、コーチング(相手に考えさせる・気づかせる)ができる人材が現場リーダーとして求められているのである。

高齢者に対する介護事業であれば、リーダーには、誰かの人生の最晩年期に関わる使命を部下に伝え、その実現を図るためのコーチングも求められる。誰かの人生の幸福度に、決定的な影響を及ぼしかねないという責任感を使命感に替えて、提供するサービスが誰に対しても、一定以上のレベルが担保された適正な状態であることを、常に検証し、保証する役割りも求められるであろう。

介護の職業を選ぶ人達は、「人の役に立ち、やりがいのある仕事だから」という動機づけを持っている。そうした動機づけを持つ人たちのやる気を失わせることがないように、自らの介護実践の結果、誰かが心豊かに、幸せになるという結果を示し、そのことに誇りを抱くことができる人を育むのがリーダーの資質であり、役割りでもある。

その思いを決して忘れないでほしい。

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施設管理から法人経営への転換を


3月29日に独立行政法人福祉医療機構(WAM)が、「特別養護老人ホームの入所状況に関する調査」公表した。

張り付けたリンク先からその結果を確認いただきたい。そこでは約2割の特別養護老人ホーム(以下特養と略)が、直近の1年間で「利用率が低下した」と回答している。

入所状況をみると、利用率95%以上の施設が6割しかない。ここ1年間で利用率が上昇したと答えた施設が17.6%あった一方で、利用率が低下したとする施設は21.0%となっており、低下が上昇を3ポイント以上上回っている。

利用率が低下した理由は、「他施設との競合が激化したため」が28.8%、「受け入れ体制が整わず、待機者の入所につながらなかったため」が17.3%となっている。つまり利用者確保が難しいという理由が、職員確保ができずに利用者を受け入れることができないという理由を10ポイントも上回っているということだ。待機者があふれ、買い手市場で顧客確保の営業などありえなかった一昔前とは雲泥の差である。時代は確実に変わっているのである。

当然この状況には地域差もあるだろう。他の特養やサ高住との競合が激しくなって利用者確保が難しい地域(都市部に多い)、競合相手となる他施設がないにも関わらず、そもそも特養入所希望者が激減している地域(地方の郡部地域に多い)、入所ニーズはあるものの、職員確保ができないために待機者を受け入れられない地域(都市部、郡部に関わらず全国的傾向)が混在している。

利用者確保困難な理由は、特養の入所要件が原則要介護3以上となった2015年の制度改正が影響していると思える。その影響で待機者が減っている地域が多い。しかし待機者数がゼロになっているわけではない地域で利用者確保ができない特養もあり、そのことは待機者がすべて特養に空きが出ればすぐに入所したいというニーズを持っている人たちではなく、とりあえず入所申し込みだけしておくという、「入所ニーズが低い待機者」の存在があることが浮き彫りになっている。

その中で他施設との競合に勝ち残っていかねばならない。他施設といってもそれは特養間の競合に限らず、施設のユニット化、小規模化が進んだ今日においては、有料老人ホームやサ高住、小規模多機能型居宅介護、グループホーム等との競合が起きており、それは安かろう悪かろうの施設入所ニーズは減ってきていることを意味している。お金が多少かかっても、住環境が良い施設に入ってケアを受けたいというニーズは確実に増えているのだ。

一方で福祉医療機構(WAM)が開設後2年以内の特養に対して、職員の定着状況に関するインターネット調査(昨年8月〜9月にかけて実施)を行った結果を3/23に公表している。(78施設が回答)

それによると採用しても開設1年後には新設法人(特養開設を契機に設立)で4割以上、既存法人で3割弱が退職していた。サンプル数が少なく、データ価値は決して高いとは言えない調査かも知れないが、この傾向は多くの地域でも見られることのように思われる。

このように相変わらず職員の確保や定着に苦戦している施設が多い実状もある。このことは職員採用に応ずる数を増やすだけでは意味がなく、いかに職員の定着率を高めることが重要な課題であるかということを示している。

そして利用者確保と職員確保という二つの課題は、国や都道府県あるいは市町村レベルで、全体的な課題解決を図ることを期待してはならない。そんな悠長な考えをしている事業者は生き残っていけないのだ。地域の中で介護事業を安定して経営し続けるためには、経営戦略として法人・事業者単位で創意と工夫が求められ、独自の利用者、職員確保策を図っていかねばならない。

現在のこうした状況で、利用者確保の義務と責任を特養の相談員に押し付けて、利用者確保ができないことを、個人的能力の問題として糾弾することに終わる法人に明日はない。

市場リサーチは必須であるし、営業地域の中で独自の利用者確保策も練っていく必要がある。

例えば特養の待機者減が進む中で、要介護1及び2の認知症の人の行き場所がなくなるという問題が指摘されている。そうであれば要介護2以下の人が特養に入所できる「特例入所」のルールをもっと活用できるように、保険者と積極的にコミュニケーションを交わして、そのシステムを簡素化して活用すべきである。

こう指摘すると、そのような軽度の利用者を受け入れては特養経営に必要な、「日常生活継続支援加算」を算定できないと指摘する向きがある。そんなことはない。日常生活継続支援加算は、新規利用者に占める要介護度4もしくは5の人の割合が70%以上であるだけではなく、認知症の自立度が薫幣の人の割合が65%以上でも要件該当する。そうであれば認知症が原因で行き場所を探している要介護2以下の人については、認知症自立度が薫幣紊箸覆覯椎柔が高いのだから、特例入所の判断の際に、当該施設の医師が認知症自立度の判定に積極的に介入して判定しなおして、要件該当するように努めるべきだ。

そもそもこの加算の要件に、認知症自立度判定を入れた意味、その判定が近直の介護認定の結果に限らず、最も新しい医師の判定に根拠を求めて良いとした意味を考えてほしい。この部分では全国老施協が頑張って、このルールを獲得したのである。すべての特養がこの加算を算定できるために加えたルールである。それを活用すべきだ。

これらのことを総合的に鑑みると、特養経営については、施設の管理体制をしっかり整備するという考えは時代遅れで、施設管理以前に法人経営の視点がより重要になる。法人に経営戦略室をきちんと置いて、利用者確保と職員確保の独自戦略を練り上げながら、各施設がどのように動くかを総合的に指揮する専門職を配置すべきである。

これは社会福祉法人に限らず、医療保人やNPOおよび民間営利企業が運営するすべての介護事業者に求められる視点だろうと思う。

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ダブル改定から読み取る今後の医療・介護経営


毎年、全国の様々な場所で数多くの講演を行っているが、自分が講演している姿かたちがどうなっているのかを確認する機会は少ない。

自分自身が講演している様子を写真撮影することはできないから、それはある意味当たり前である。

たまたま撮影禁止ではない講演会で、受講者が撮影した画像をSNSなどを通じて見る機会があったりするが、それも稀なことである。

先週の金曜日は、岡山県津山市の社会医療法人・清風会で講演を行ったが、この講演は仙台に本社がある介護コンサル会社・オールスターLabさんの経営コンサルの一環として、法人の理事長さんや幹部職員向けに行われたものであるが、その際にオールスターLabお齋藤代表取締役に写真撮影してもらった。

社会医療法人・清風会職員研修4
社会医療法人・清風会職員研修5
社会医療法人・清風会職員研修3
社会医療法人・清風会職員研修2
社会医療法人・清風会職員研修
これだけ枚数がそろっているのは僕にとって貴重な画像である。

当日は病院・関連事業の経営の視点が求められる研修会だったので、ミクロ的には来春の診療報酬・介護報酬のダブル改定の内容を読み取りながら、今後の事業経営に必要な視点を明らかにしてきた。当然それは、事業経営を支える人材確保策・職員定着率の向上のための具体策を含んだ内容となる。

さらにマクロ的には、報酬算定方法やその内容がどう変わろうとも、制度がどう変革されようとも、医療と介護に求められる根本的なものは変わらないという視点も含めてお話ししてきた。

法人理事長さんはじめ、参加職員の皆さんは、2時間30分ノンストップの講演を、最後まで熱心に聴いてくださり、質疑応答の際も、たくさんの鋭い質問が出された。終了後は、「とても参考になる良い話だった」という声をたくさんの方からかけていただいた。

その余韻を引き釣りながら、理事長さんには夜の食事までごちそうになって、夜遅くまで熱い語りあいができた。今回も得難い貴重な人とのつながりができた素晴らしい旅になった。

介護報酬改定や介護保険制度改正、人材確保策などに関連した講演依頼も多くなっている。日程の調整さえできれば、全国どこでも飛んでいくので、敷居の高さなど感じずに、お気軽に講演依頼をしていただきたい。ご希望の方はメールか電話で直接お申込みいただければありがたい。いきなり連絡するのも、まったく失礼ではないので、是非連絡いただきたい。

講演テーマ等は、「masaの講演予定・履歴」から確認いただければありがたい。
2/24(土)は福岡で、2/25(日)は岡山で、介護の誇り出版記念セミナー介護施設・事業所で虐待を発生させない〜介護サービス質向上の具体策を行います。お近くの方は是非この機会にこちらをクリックしてお申し込みください。


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介護事業経営リスクをなくすためのサービスの質向上


僕の最新刊本である『介護の誇り』という本を書こうとした直接的な理由は、昨年8月にホリエモンが、「介護のような誰でもできる仕事は永久に給料上がりません。いずれロボットに置き換わる」とツイートし、それに対してたくさんの人が支持するかのような状態が見られたことがきっかけである。

まじめに、真剣に介護の職業に従事している人は、このことには本当に腹が立ったであろう。腹を立てるより、まとめに相手にする様な人物でもないし、議論するに値しない見識の持ち主だと思った方もいるだろう。

しかしホリエモンが語っていることを、すべて荒唐無稽な意見として無視してよいかと問われれば、僕はそうも思わなかった。彼の指摘は、介護を職業とする人の多くが、介護のプロとは言えない専門性とは無縁の素人レベルだろうという指摘でもあるが、事実そうした仕事しかできない人が、この介護業界にたくさんいるからだ。それをすべて待遇の悪さだとか、人手不足の問題にしてしまうのもどうかと思った。

その状況をどうにかしないと、ホリエモンのように介護を職業とする人の多くが、専門性とは無縁の素人レベルだろうと思う人はなくならないと思った。

そのためには、介護が誰でもできると思われている原因となっている不適切サービスという事実を抉り出し、そうならないための方法論を示したうえで、本来我々が目指している介護という職業の生み出すことができるものを示したいと思った。そうすることで介護という職業に誇りを抱き、生き方としてその職業を選択する人が一人でも増えることで、世間の介護に対する偏見とか、差別的な見方をなくせないかと考えたのだ。そんなことを新刊本の中で語っている。
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その本の出版記念セミナーが、10/22の日曜日の大阪セミナーから始まった。台風が近づく中、大阪は強い雨となり、当日欠席する人も多かったが、20名の方が会場に足を運んでくださった。

このセミナーでは、虐待につながる不適切事例を、過去の事件・事故を紹介しながら、一つ一つの事案に潜む影を生み出したものを解説しながら、そうならないための考え方、実践法を明らかにするところから始まり、そうした不適切サービスとは無縁の、高品質サービスが展開されている事例を紹介したり、その結果何がそこで起きているのかを紹介し、そうした高品質なる介護サービスにつながる方法論を明らかにした。

そのための職員研修の在り方や、高品質サービスを支える人材の選び方、そうした人材が定着するためのメンタルヘルスケアなどの在り方などにも話題を広げた。

セミナー後、11人の方がアンケートに答えてくださった。アンケート内容は今のとおりである。
1. プロフィール
2. 参加動機
3. 満足度の理由
4. 不要なところなど
5. その他


4の不要なところについては、すべての受講者が「なし」と回答してくれたので、座学5時間のセミナー内容の構成・内容自体は問題なかったようだ。ただ実際にお話ししてみて、削ったほうが良い内容や、加えたほうが良い内容も、僕自身は講義の中で感じたので、11/11の東京会場からは少し主精しようと考え、昨日まで主催者に修正ファイルを送ったところだ。

開催が決まっていなかった11/11(土)の東京セミナーも開催が決まり、翌11/12の名古屋会場セミナーと合わせて、よりパワーアップ・整理整頓した内容でお話ができると思う。そのあとの札幌会場、仙台会場も受講希望者を募集中であるので、是非お申込みいただきたい。

なお大阪会場のアンケートの「満足度の理由」について、いただいたご意見を下記に紹介しておく。

・介護の割れ窓理論、虐待発生のメカニズム、日々のケア、ストレスマネジメントをとても分かり易く、また明日からすぐに現場で取り組める内容が充実していました。

・虐待の背景要因から具体的な事例、アプローチの方法など「根拠ある」対策、対応が「良質なサービス」につながる事をよく学べました。大変ありがとうございました。

・もやもやして悩んでいた事があったが、先生の話を聞いて、こうして以降と言う目標が出来た

・沢山のヒントをいただくことが出来ました。

・今、特養の中で出来ていること、できていないこと明確になりました。

・以前から職場で「腑に落ちなかったこと」について、目からウロコの説明を受けまして、非常に満足しました。日々の実践で生かしていけるように、自分尾スキルアップを目指し、職場の改革にも取り組みたいと考えました。

・いかに利用者様への「普通」「当たり前」をわすれかけていました。日頃できていないことがいっぱいで反省しています。私の施設での任期はあと半年ですが、限られた期間、利用者様のために少しでも質の向上に向けて職員、スタッフの指導していきます。カンフォータブルケア、初めて聞きました。感激しました。もう少し、勉強します。簡単な方法だけど難しいでも実践したい!!ありがとうございました。

・基本的な内容であるが、改めて研修で聞くと「やる気」になる・また目指す方向性が間違っていないと自信をもってスタッフに伝える事ができると思った。


以上貴重な意見をいただき感謝申し上げたい。これから来年2月までに東京・名古屋・札幌・仙台・福岡・岡山とこのセミナーを続けていく予定なので、ぜひよろしくお願いします。なおこのセミナーは参加希望者が19名以下だと開催されない場合があるので、ご了承ください。そしてそのようなことがないように、是非たくさんの方にお申込みいただきたい。

一緒に、ホリエモンに馬鹿なことを言われない介護現場を作っていきましょう。

介護の誇り出版記念セミナー
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法人や会社は私物ではない


僕は今、東京明治記念館(東京都港区元赤坂)の一室で、昼休みのひと時を過ごしている。

今日は11時から、ここで開催されている、「内田洋行主催 IT-Fair2017 in Tokyo」で午前と午後にかけて講演を行っているためだ。

このFairは、介護分野だけではなく、様々な分野の専門家が事業経営のヒントを得るために開催されてるもので、僕は午前と午後それぞれ50分という短い時間の講演の中で、地域包括ケアシステムにおける介護施設の役割りとか、その中での医療介護連携というテーマについてお話しした。午後からは財源論により圧縮される社会保障費という厳しい状況の中で、生き残りをかけた介護事業経営というものを、人材確保という側面を中心にしてお話しする予定になっている。

あまりに多岐にわたるテーマであり、少々時間が足りないように思え、はしょった話となり申し訳ないが、今現実に起こっていることの問題意識を持ってもらうために、テーマを広げさせていただいた。

医療・介護関係者のよくある愚痴として、「国が架けた梯子を、いきなり外された」ということが言われたりするが、それはある意味予測されることであり、どの梯子がいつ外されそうなのかという予測も、経営者としての事業戦略に入っていなければならない。

社会福祉法人であれば、非課税法人であるがゆえに、同族経営や画一サービスに対しては厳しい目が今後も向けられるのはやむを得ず、その中で個人商店的な法人が多いという批判に応えていかねばならないし、行政事務の受託的な業務だけを行って、公費や介護保険料を財源とした費用を受け取っているだけで、大きな利益を得ているのも関わらず、収益を溜め込んで社会に還元しない姿勢が問われてくることを念頭に、社会奉仕という部分にもお金と労力をかけていかねばならない。

そんな中で、介護報酬が圧縮される中、人材を集めて事業を継続するためには、事業経営者の経営能力が益々問われてくると言え、いつまでも法人運営などと言っているようではだめで、きちんと法人・事業経営をしていかねばならない。

しかし社会福祉法人の中には、経営を行っていない施設トップも多いのが現状だ。単年度赤字を複数年続けても、繰越金があるから自分がトップの間は、事業運営ができなくなることはないとうそぶいている施設長が何人もいる。しかしそれでは次世代に法人を適切に継承させることはできない。

法人や施設、サービス事業者は私物ではない。一旦経営に携わって、従業員を雇い入れたなら、それらの従業員とその家族を守る責任と義務が、経営者には生ずるのだ。そのために経営能力を磨いて、法令に精通し、法令と社会規範を遵守しながら、社会的要請にもこたえて、事業経営をしていかねばならない。その事業は、若い世代にきちんと引き継いでいかねばならない。

従業員に支払うべき対価を抑えて、経営者のみが過度な報酬を得ながら、不透明な交際費の支出が莫大な額になって経営を脅かすという事業者も少なくはないが、そうした過度な経営者の搾取などは、決して許されることではない。経営の私物化はあってはならないのである。

午後からの講演は、そこまで話の内容が及ぶものではないが、介護事業経営者として、雇用する人を大切に思い、学びの場を与え育てることの大切さを伝える必要があると思う。

経営者が従業員に媚びる必要はないが、事業経営の基盤となる人材に対しては、経営者であっても、リスペクトの思いを寄せることは必要だろうと思う。

今日は時間がないので、この辺で筆を置かせていただく。

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介護事業者における離職の実態を考察する


厚労省が発表している平成26年度雇用動向調査をみると、平成 26年1年間の離職率は宿泊業,飲食サービス業が 31.4%と最も高くなっている。これは入職率が最も高いことと関連しているのだろう。つまりたくさんその業界に入る人がいるから、逆にやめる人も多いということだ。

医療・福祉分野の離職率については全産業平均とほぼ同じ水準である15.7%にとどまっている。人手不足が叫ばれる医療・福祉産業において、他産業に比べて離職率が高いわけではないことがわかる。

また入職率も16.3%で3番目に高い数字を示している。

つまり医療・福祉分野の人手不足は、必要とされる事業者の数=サービスの量に対して、張り付く人数が足りないという問題で、これは社会構造上の問題なのだから、政策主導で解決せねばならない問題であることが浮き彫りになっているということだ。

次に平成27年度介護労働実態調査から読み取れることは、1年間の離職者のうち7割以上が3年未満の勤務年数の者であり、長く働けば働くほど離職率は低下するという実態があり、これは新人職員が安心して働くことができる教育システムが、離職率低下の切り札になる可能性を示唆しているとも考えられ、事業者が努力すべき問題としてピックアップしても良いだろう。

また離職率が最も高いのは、「政令指定都市、東京23区」であるが、これは従業者の生活範囲に介護サービス事業者が数多くあることが原因と考えられ、従業者にとって働きやすい事業者への転職が容易であることの結果であると言える。それは一面、従業者から選択される魅力ある事業者しか、今後生き残っていけないことを示唆しているとも言え、雇用条件や職場環境などに目配りした、他事業所との差別化を図る事業経営が求められていることを示している。

また事業規模では19人以下の事業者の離職率が高いことがわかる。これは小規模事業所ほど経営体力が弱く、雇用条件が悪いという意味合いがあるのと同時に、小さな事業者ほど人間関係が濃く、煮詰まってしまい、人間関係のトラブルが多く発生することが原因になっているものと思われる。

そのことを考えると、小規模事業者の乱立を生んだ厚労省の制度運営は、少子高齢化が進行した現代社会の、一つの病巣のもとになっていると、歴史的には評価されるかもしれない。サービス単位は小さくしても、事業経営規模は大きくして、事業者内で多職種の従業者を適性に応じて巡回配置できるシステムを、国全体で4創りあげていかないと、2040年ころまではしんどい状態が解消されないのではないだろうか。

ところで介護労働における離職理由を見ると面白いことがわかる。離職理由をランク付けすると次のようになる。

1.人間関係
2.法人・施設・事業所の理念、運営に不満
3.ほかに良い職場があった
4.収入が少ない
5.将来の見込みが立たない
6.資格を取ったため
7.出産・育児


待遇よりも人間関係が離職原因であることはよく知られているが、同時に、この上位ランクの中に体力的理由は入っておらず、仕事内容の不満もないということだ。3Kとか5Kとか言われ、体力勝負的な見方をされる介護労働であるが、そのことが原因で辞める人は意外と少ないということは、介護労働に従事する人は、いろいろ不満があっても、やはり介護という仕事が好きな人が多いという風に、ポジティブに考えてよいのではないだろうか。だから離職する人の再就職先も、他産業ではなく、介護業界内ということが多くなるのではないかと思われ、いかに選択される事業者を作っていくかを事業者課題として捉えていく必要がある。

ここで参考になるのが、「介護労働条件の不満について」だが、 嵜夕蠅足りない」が 50.9%、◆峪纏内容のわりに賃金が低い」が 42.3% 、「有給休暇が取りにくい」が 34.6%となっている。

は、人手が足りないことが原因だから、,鉢は合わせて考えても良い。つまり離職率が高い職場は、新たに人を雇っても,鉢の理由で、辞める従業者が後を絶たず、離職は離職を呼ぶということで、新規募集で人を集める前に、離職の原因調査を徹底して行い、職場の体質を変えて新規雇用をしないと、離職に雇用が追い付かないという悪循環がなくならないという意味である。

そういう意味で、今後の介護事業経営は、事業母体を大きくしながら、非営利部門である法人運営を軽視せず、そこに能力のある専従者を配置して、人が張り付く魅力的な職場づくりを行っていく必要があるだろう。

それは社会的責任も果たす事業運営と切り離して考えられるものではないことも指摘しておきたい。
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介護サービス事業管理者向け研修で話すこと


僕は今、大阪国際空港(伊丹空港)のラウンジで、この記事を更新している。これから乗継便を待って愛媛県松山空港に向かう予定である。

松山に向かう目的は、明日開催予定の愛媛県老人福祉施設協議会主催・第1回管理職員研修会の講師を務めるためである。

僕は2012年7月まで、四国には一度も足を踏み入れたことがなかった。しかし同年7月に愛媛県老施協さんと、愛媛県地域包括支援センター協議会さんが共同で僕を講師として招いてくれたことがきっかけで、その後四国とご縁ができて、高知県や徳島県でも講演を行うことができた。

ちなみに香川県は、まだ一度も講演を行ったことがない県なので、そちらに招待される日があることを願って、『うどん専門店』には足を踏み入れないようにしている。本格的なうどんは、是非『うどん県』として名高い香川県に行ってから食べてみたいという願掛けである。

おっと話がそれた・・・元に戻そう。2012年にご招待を受けて以来、愛媛県老施協さんには毎年のようにご招待いただいている。そのため僕にとって四国で最もなじみのある街が、坊ちゃん列車の走る街、『松山市』である。

昨年度までの松山での研修は、介護サービス事業所の職員や、介護支援専門員に向けたものであったが、今年の研修は参加対象者が、『施設長、管理者、人材育成担当者、リーダー職員等 』とされている。

研修内容は、僕の3つの講義が柱になっており、タイムスケジュールは以下のとおりである。
10:00〜10:30  受 付
10:30〜10:35  開会・オリエンテーション
10:35〜12:00  講 義 崙きがいのある魅力的な職場づくり」
12:00〜13:00  昼食休憩
13:00〜14:30  講 義◆嵶タΔ鯔匹依諭垢兵茲蠢箸漾
14:40〜15:30  講 義「管理職のストレスマネジメント」
15:30         閉 会


講義,鉢△牢慙∪が高く、ほぼ同一線上の講義を午前と午後に分けて行うと考えてもらって構わない。ここでは組織管理に関することのほか、職員の定着率を高めるための組織作りについて、介護事業への就業動機とモチベーションという視点から具体案を示したいと思っている。人事考課が必ずしも職員のモチベーションにつながらずに、職員を育てる視点を欠如させるというデメリットも、あえて触れてみたい。介護事業コンサルタントの講義ではないのだから、それらの人々とは違った視点から、本音の介護経営を語りたい。

そもそもコンサル会社が言うとおりになるなら、コンサル会社はすべて介護事業経営に乗り出してるって。そうではなくコンサル業務にとどまっている意味を、介護事業経営者はもっと現実に即して考えてほしいものだ。

講義は、職員のメンタルヘルスに関連して、法律改正により実施義務が課せられたストレスチェック制度についての現状と課題を示すとともに、ストレスとは何かということを具体的に明らかにしながら、介護サービス特有のストレスから職員を守る方法の具体策も示したいと思っている。

なおこの研修会は8/27(月)にも、明日と同じ内容で実施されることになり、愛媛県老施協の会員事業所の経営者・管理職の方々が、どちらかの研修会に参加できるようになっているので、多くの方とつながりも持つことができる貴重な機会でもある。

今回はどんな方々に出会えるのか楽しみであるとともに、旧交を温める人々との再会も楽しみにしている。もうすぐフライト時間である。


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通所介護の報酬削減が議論の俎上に


来年4月からの介護報酬改定議論に関連して、僕はこのブログの中で、通所介護のレスパイトケアの部分の報酬がさらに削られる可能性が高いことを再三指摘してきた。

それはこれまでの議論の流れの中から読み取ることができるものであり、衆議院本会議を18日に通過した改正法案にも、間接的にその方向性を読み取ることができる文言がちりばめられていた。

ところで20日に行われた「財政制度等審議会」の会合では、財務省からこのことについての直接的な指摘が行われ、いよいよ報酬削減に向けた議論が俎上にのぼらされた。財務省の主張は次のようなものだ。

マイナス2.27%とされた前回改定の影響をうけた2016年度経営概況調査(昨年末、厚労省が公開)結果によると、施設・事業所双方の2015年度の全21種類のサービスのうち16種類で収益が悪化していた。利益率の平均は改定前の前年度より1.1ポイント低い3.8%である。この数字は中小企業の平均(2014年度:3.6%)とほぼ同じレベルだった。その中で訪問介護は5.5%、通所介護は6.3%と、まだまだ高収益を挙げ続けている。

財務省はこうした結果を取り上げ、「在宅サービスの利益率は高水準にとどまっている」と説明した。そのうえで、「基本報酬の減算措置も含めた適正化を図るべき」と主張し、「機能訓練などの自立支援・重度化防止に向けたサービスがほとんど実施されていない場合」に減額を適用すべきだとした。さらに基本報酬の高い小規模な通所介護事業所ほど、「個別機能訓練加算」の取得率が低い現状も課題だとしている。

財務省が言う適正化とは、民間中小企業レベルまで収益率を下げろという意味だから、通所介護の機能訓練を行っていない時間の給付費用をさらに削減せよという意見であり、このことに関しては、厚労省もさしたる認識の差がないように見受けられ、長時間通所介護を中心に、基本サービス費の更なる削減が現実味を帯びてきている。

しかしその理屈は正当といえるのだろうか。

通所介護の収益率は引き続き高いというが、27年度報酬改定以降、事業廃止した通所介護事業所が目立っている。そうした事業者は、収益を挙げられず経営不振に陥ったという意味である。しかもそうした閉鎖・廃止された事業者の収支状況は、経営概況調査の数字には反映されない。現に運営している事業者の数字だけを取り上げて、事業閉鎖に追い込まれた事業者の窮状を無視した経営実態評価はあり得るのだろうか。

現に運営を続けて収益を挙げている事業所にしても、報酬削減により経営状態が悪化しないようにする努力は、もともと低く抑えられた従業員の給与水準に支えられたものであり、そうした従業者のさらなる給与削減は、人手不足の折難しいことから、収益を挙げている小規模通所介護事業所の経営者の給与水準は、民間の中小企業よりかなり低く抑えられている場合が多い。中には従業員より、経営者の給与のほうが低く抑えられているという逆転事業者も珍しくない。

そうした中での収益率である。それは「儲け過ぎ」というにはあたらないものである。

ところで比較対象としている民間の中小企業とはどういう事業者なのか?

中小企業という言葉から、従業員が数人の零細事業者をイメージする人も多いと思えるが、実際の中小企業の定義は、サービス業であれば、資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人とされている。

それに比べ小規模通所介護事業者とは、定員が18人以下で全従業者の数も10人に満たない事業者が多いのだから、100人近くの従業者がいて、資本金が何千万円単位で経済活動を行う中から収益を挙げている民間企業と比べるのもどうかと思う。

収益率は似通ったとしても、そこで得られている収益金額には大きな差があるのではないのか?

そもそも通所介護の収益が高いという理由で、この分の報酬を削ったら、全体の収益率は民間中小企業を下回ることになるが、その時は民間中小企業並みの収益率になるように、ほかのサービスの報酬を上げてくれるのだろうか。そんなことはあるまい。

つまり収益率にしても、それと比較する中小企業にしても、都合の良い数字や比較対象に終始して、何が何でも給付費用を削減することありきの指摘につなげているとしか思えない。

厳しい介護報酬であっても、創意と工夫で事業経営を続けている事業者が、あたかも儲け過ぎであるかのように、「適正化」という言葉で報酬減を求め、さらに締め付けを厳しくしていく介護報酬のあり方は、有能な個人事業主がこの業界を去り、大規模法人の寡占化の中で、効率性だけが求められるサービス運営スタイルを生み、高品質な暮らしの支援を失ってしまう危険性を高める。

自立支援という錦の旗印を掲げながら、その方法論が身体機能に特化してアプローチする医学的リハビリテーションエクササイズの実施に偏って考えられ、その方法論の実施を給付抑制という方向に目的外使用する先には、光の当たらない影で震える高齢要介護者の姿しか見えなくなりつつある。

見えない涙を、さらに見えにくくする介護報酬改定にしか思えない。
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保険外事業で誰もが稼げるわけではない


今後の介護事業経営戦略を考えるうえで、社会情勢や介護保険制度の行方を予測していくことは当然必要になる。だがそこは単純に今起きていることから将来予測できるもので、それ対応するシンプルな考え方が求められるだけで、それほど難しく考える必要はないだろう。

単純な現状分析さえできないのであれば、その原因や理由が、企業経営の問題そのものであると考えたほうが良い。

介護保険制度は、制度を維持するために改正されていくが、その財源に限りがあり、保険料も国民負担に耐え切れないほど高額にできないとされているので、給付費用が抑制される流れは止まらない。だからといって、介護サービス事業者が無くなってしまっては、制度そのものが崩壊するので、事業経営が続けられるという一面も考えた報酬体系に向かうだろう。

特にこの部分では、費用対効果を高め、財源をできるだけかけないために、スケールメリットを働かせて収益を挙げ事業継続できる方向に誘導されていくことになる。そのため今後は、小規模経営母体が増え続ける報酬体系にはならず、それらが淘汰される報酬体系が創られていく。

さらに給付費用は、必要とされるところに効率的に重点的に配分されていくのだから、介護予防効果があるとされるリハビリテーションにはある程度お金をかけ、そのほか認知症対策、重度の要介護者に手厚くされ、しかもそこではサービス費用抑制につながる結果が求められていくのだから、基本サービス費を下げて、アウトカム評価につながる加算によって収益が挙がる仕組みとされていく。

逆に言えば、単なるレスパイトケアに対する費用は、ざっくり削られる可能性が高いということだ。

介護保険サービス事業には現在年間11兆円もの費用がかけられており、自然増が毎年ここに加わっていく。この自然増は、本来1兆円が見込まれているが、これを半減して5.000億円に抑える政策がとられる。よって一人にかける単価は下げざるを得ないことになる。

これらのことを総合的に鑑みれば、介護サービス事業者は、法人規模・事業規模をある程度大きくして、多角経営が求められるのは必然の結果である。その過程で小規模事業者を吸収合併していく必要も生ずるだろう。事業規模の拡大は、吸収する側になるのか、吸収される側になるのかという立場の違いを生んでいくことになって、吸収される側の経営陣が業界から退出する中で、じわじわと寡占化が進行していく可能性がある。

顧客単価が減る中では、薄利多売で収益を挙げていくしかない。そのために法人全体で顧客と職員を囲い込んで、顧客数を伸ばすとともに、それに対応できる職員を、法人の中で回転させながらやりくりすることが必要になる。

さらに基本サービス費の算定のみでは収益は得られないことをしっかり理解し、細かな加算費用を含めて、くまなく加算算定ができる構造に法人全体を改革する必要がある。そうなると加算算定できるために、法人規模を大きくして多職種を法人内で抱えて、そうした人材を一番効率の良い場所に配置していくことも求められる視点となる。

同時に介護保険事業収入のみに頼るのではなく、保険外の収益事業化を図る必要があるだろう。だがこのことは諸刃の刃でもある。

これからの介護事業は、限られたパイの保険給付事業のみに頼っていては、事業規模拡大にも人材確保にも限界が生ずるので、保険外事業からも収益を挙げる必要がある。だからといって保険外事業から必ず収益が挙がるわけではなく、事業経営を誤れば、それは大きな経営リスクにつながりかねないのである。

そもそも保険外事業は、保険給付事業のように、制度に守られていない分リスクは大きく、経営自体は難しいのである。その経営ノウハウが無い状態で手を出しても収益が挙がるわけがない。

例えば通所介護事業と、フィットネスクラブをセットで事業展開して収益を挙げている事業者があるからといって、その形を真似るだけで収益が挙がると考えるのは大きな間違いである。

そうした事業で現在収益を挙げている事業者は、通所介護サービスの事業戦略や経営ノウハウとともに、フィットネスクラブの経営戦略と経営ノウハウを同時に持っていて、それを融合されることで生まれる付加価値についての具体像を戦略化して、顧客ニーズを常に見据えた形で事業経営を行っているのだ。ただ単に保険給付事業と保険外事業を並立経営しているわけではないのである。

しかも今後は、こうした形態の通所サービス事業所が増えることが予測されるのだから、ただ単に通所介護事業所にフィットネスクラブを併設するだけでは顧客確保に行き詰ることは明らかで、そこに他事業所との差別化を図ることができる、「魅力」がなければならない。

そしてその魅力とは、経営者にとっての魅力(ある意味思い込みに過ぎないが)ではなく、顧客にとっての魅力でなければならず、顧客ニーズは何かということを、他所との差別化とセットで考えていく事業経営が求められる。

経営コンサルタントと契約しても、なおかつ倒産・廃業する事業所が多いのは、コンサルはガイドラインを示しても、個別の顧客ニーズにマッチした具体的方法論を示さないことが多いことによる。というか、この部分はあくまで経営者の能力によるところなので、経営コンサルタントに頼り切った経営では、必ず行き詰るということになる。経営者自らのスキルアップと、発想の弾力化が求められるのである。

どちらにしても、保険外サービスさえ行えば、事業経営が何とかなると甘く考えてはならないのである。

そして顧客に選ばれる事業者となる基盤とは、ホスピタリティのある顧客対応であり、職員のサービスマナー教育は、欠かせないものであることを忘れてはならない。

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介護業界版、牛丼戦争が始まる


安部内閣は、毎年1兆円程度ずつ増える社会保障費を半減させ、増加額を5千億円に抑える内容の、「骨太の方針」を閣議決定している。

力の強い政権は、このことを着実に実行していくのだろう。

ところでこのことについては、二つの意味があるということを介護事業者は考えなければならない。

一つは社会保障費は半減されるとしても、その自然増分として、毎年5.000億円は新たに国費支出があるという意味で、この部分の市場は縮小するわけではなく、拡大し続けるという意味である。

つまり5.000億円という支出を狙って、そこから収益を得ようとする団体もしくは個人が、市場参入を図ることには変わりないし、その数は増えることはあっても、減りはしないということである。

もう一つの意味は、それだけの資金が特定の市場に投入されるといっても、本来の自然増より半減する費用なのだから、増大する後期高齢者にかける費用も制限されるという意味で、今までと比べると一人の人に対する給付額は減るということである。

つまり収益を上げるための効率は悪くなるわけで、収益率は低くなる中で介護事業の運営を考えなければならないという意味になり、介護サービス事業経営の一つの視点は、「薄利多売」であり、いかに多くの顧客を確保するかということにかかってくるという意味にも通じてくる。

そのような中で、昨週末の毎日新聞によると、同新聞社が全国157自治体を調査した結果によると、地域支援事業に移行した要支援者の訪問介護と通所介護について、低報酬にした新方式の介護サービスに参入する事業所数が、従来の報酬でサービス提供していた事業所の5割未満にとどまっていると報道されている。

これはおそらく従来の予防訪問介護と予防通所介護が、地域支援事業の新総合事業として実施する総合事業サービスAが、市町村により単価設定を行うことになるため、当然従来の予防給付の単価より低い額に単価設定しており、その単価では採算が取れないとして事業参入をためらっているということだろう。

しかし参入事業者がなくて、市町村が困るので、今後単価が引き上げられるなどという甘い期待は持たないことである。

この事業は職員配置基準が緩いので、今から薄利多売を目指して、総合事業サービスAに参入している事業者から見れば、参入事業者少ないことは大歓迎で、そこは草刈り場なので、今のうちに利用者を根こそぎ持っていくために、ありとあらゆる事業戦略を練っているといったところであり、サービス量が足りずに困るということにはならないからである。

単価が低くて「ビジネスが成り立たない」と渋って、新総合事業に参入をためららっている事業者は、負け組予備軍である。

そもそも収益率の高い介護サービス事業だけに絞って、事業運営が継続できるほど甘い状態ではない。多くの要介護者は、要支援認定を経て要介護状態区分に移行するのである。軽介護認定を受ける人は特にその傾向が強い。

そうであれば、要支援認定を受けた際に利用していた事業者を、要介護になったからといって別な事業者に変えるという動機は、よほど介護サービスに特化した事業者に魅力がない限り生まれにくく、収益率の高い公費や介護保険料を財源としたサービス事業運営だけで食っていけるほど、甘い事業戦略は成り立たないといえるわけである。

そういう意味で、総合事業サービスAは、収益部門を補完する顧客確保のためのサービス部門と割り切った考え方も必要で、収益は介護事業のみならず、保険外事業もセットで考えていかざるを得ないという結論となるのではないだろうか。

特に今後は、要支援者の訪問介護や通所介護だけではなく、要介護1と2に生活援助を皮切りに、要介護2までの給付が全て、介護給付から外れていくということを前提にした事業経営戦略が求められ、これらの人々が給付を受けられない中で、自社がどれらの人々にどのような独自サービスを提供し、そこから収益を挙げていくのかという視点がないと、介護サービス事業経営はできなくなると言っても、それは言い過ぎではないだろう。

薄利多売の事業戦略は、こうした面から顧客を確保するという戦略も必要で、同時に顧客に選ばれるサービスの質とはないかというニーズ調査を常に行って、リアルタイムで真のニーズに沿ったサービス定常を行っていくという方式が勝ち組につながっていく。

有能な社員を、そうした事業戦略部門に持つか持たないかも、勝ち組と負け組の分かれ道になるだろう。

どちらにしても単価が安くて採算がとれないとして、工夫もなくサービスから撤退していく事業者が、業界で生き残っていけるような時代ではないことだけは確かである。
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推奨される混合介護は介護事業経営の切り札になるのか?


9/5に公正取引委員会が介護分野の規制改革に関する報告書をまとめ、その中で介護保険と保険外サービスを組み合わせた「混合介護」の弾力化の提言を行っている。

具体的には、保険給付サービスとしての訪問介護の際に、サービス対象ではない同居家族の食事の支度や洗濯などを、追加料金を徴収した上で一体的に提供することを可能にするなどの内容だ。

こうした規制を見直せば事業者の効率や採算が改善し、介護職員の賃金増につながり、かつ利用者の負担する料金が下がる効果も期待できるとされている。

果たしてそうだろうか?僕はこのことによって一時的には、「利用者の負担する料金が下がる」効果はあるのだろうと思うが、事業者の採算性アップや介護職員の賃金アップについては疑問符をつけている。

そもそもこの規制緩和の本当の意味は、給付はずしが行われ、保険給付サービスが受けられない人が増えるので、それらの人々に対して、保険外のサービス利用を促進するために、保険外サービス事業者を増やしたいという国の思惑があることを見逃してはならない。

介護事業者は、ここにあらたな収益事業展開ができると見ている向きがあるが、確かに今後は、保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する、「混合介護」への参入が不可欠になるものの、それは現在の収益事業に上乗せされて、あらたな収益事業が生まれるという意味ではないことに注意が必要だ。

混合介護が必要になるという意味は、要介護2までの人に対する保険給付サービスが縮小され、保険収入が減収せざるを得ず、その分の補填として、保険外サービスを含めた多角的な事業展開をしていかないと、介護事業者は生き残っていけないという意味である。

しかし保険外サービスは、法的規制の及ばないところが多いのだから、指定事業者のみならず、様々な事業主体がそこに参入してくるという意味でもある。骨太の方針で、社会保障費の自然増分は低く抑えられるとは言っても、毎年5.000億円の自然増は発生するのだから、そこは収益確保の場であることに変わりはなく、民間事業者の参入余地はまだある。

規制委員会の提言は、その際に、指定事業者であれば、指定事業と一体的な保険外サービスの提供が可能になるという意味で、指定事業者にとってのメリットを生み出す効果はあるだろう。

しかし当然のことながら、この部分にメリットを感じるのであれば、訪問介護事業の指定を受けて保険外サービスを一体的に提供して収益を挙げようとする民間事業者は増えることが予測される。

その際に一時的には価格競争が起こって、保険外サービスの価格は低く抑えられる可能性が高い。その中で顧客の争奪戦が始まるのだから、決して事業者の収益率が高まるとは言えず、生き残りをかけた戦いの中で消えていく事業者も多いだろう。

そのような価格競争が行われる中で、従業員の人件費だけが突出して増えることはないと思われ、価格競争の結果、生き残り事業者の寡占状況が生まれた場合は、競合する事業者が存在しない中、介護従事者の働き場所も限られてくるので、賃金は一定水準に収まる可能性が高い。だから公正取引委員会の提言は、すべて実現するとはいえないわけである。

ところで、介護給付費の全体の額は増額するが、それは介護が必要となる人の数は増える中で必然的に増える額より低い額しか給付しないという中での増額なので、必然的に顧客一人当たりの単価は減ると考えざるを得ず、介護事業経営は一つの事業に的を絞ってはならず、多角的に大規模化して、様々な事業の中で顧客を囲い込んで、顧客数を増やしていくことが収益を挙げる構造としては望ましい。

財源不足を理由にした給付抑制により、保険給付サービスを受けられない人が増えたときに、介護サービス事業者の数が極端に減って、数社の寡占状態が生まれることは、価格競争面ではマイナス要素なので、国はそのような状態は望んではいないだろう。

よって現在存在する様々な規制を緩和し、民間事業者の参入を促す政策誘導が行われている。それはある意味、既存事業者にとっては、競争・競合相手が増えるという意味である。

そこでは民間企業が特別養護老人ホームを開設できるよう参入規制の緩和や税制や補助金制度を公平にすることなどにも切り込んでいる。介護給付費が削減されては経営できないといっているなら、民間事業者がいくらでも特養を経営してくれるぞという脅しも盛り込まれているわけである。

介護給付費という公費だけで収益を挙げようとする、「甘い考え方」では、今後の介護事業経営はできないぞという意味を含めた、規制緩和の提言であることを理解すべきだ。

どちらにしても、混合介護を事業経営の切り札にして、勝ち組になろうとするのであれば、保険サービス事業も、保険外サービス事業も、きちんと経営していかなければならないということになる。特に法的規制が及ばず、公定費用もない保険外サービスの中で、価格競争も展開されていくのだから、それは温い保険給付サービスより、かなり厳しい状況において、経営手腕が問われるという意味だ。

よって混合介護が必然であっても、混合介護のサービス展開の結果が、すべての事業者にとって、勝ち組に繋がるわけではなく、混合介護の中で大きな負債を背負って負けていく事業者も増えるという意味だ。

そこを理解しておかねばならない。

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