masaの介護福祉情報裏板

介護や福祉への思いを中心に日頃の思いを綴ってみました。表の掲示板とは一味違った切り口で、福祉や介護の現状や問題について熱く語っています!!表板は業界屈指の情報掲示板です。

人材育成

動画視聴はOJTにならないし効果も疑問


介護事業者の職員の目の前には、日々の暮らしを営むための支援を求める利用者の存在がある。

そのため一部の介護事業者は、その人たちを放っておいて、呑気に勉強している暇はないと言い訳しながら、業務に追われて研修やOJTの時間が取れない状態を放置している事業者もある。

しかし必要な知識や技術を含めた正しい情報を職員に与える努力を怠るところで、介護の質など存在しなくなる。

そこでは、要介護者等がその日一日を無事に過ごすことが出来さえすればよいと言うがごとく、劣悪な暮らしに甘んじさせる不適切介護も出現し、間違った方法で人権や尊厳が奪われる続ける状態も生まれてしまう。

対人援助に関連する職場における教育訓練とは、人権と暮らしを護ることに直結するものであり、利用者対応を優先させなければならないという理由で、教育機会を設けようとしないことは許されざる怠慢なのである。そのための勉強とは決して、「呑気に行うもの」ではなく、必要不可欠な学習機会なのである。

そのため各事業者ごとに様々な工夫がされていようと思う。

その一例として、介助動作を実演する動画を作成し、介助のポイントや注意点などをテキストでフォローするという方法で、時間や場所を選ばず研修できるようにしている職場もあり、こうした動画を作成し、販売している営利事業者もある。

そうした営利事業者が、「動画を視聴することによって、OJTができます」と営業をしているが、それは大いなる間違いである。介護事業者の方々は、そのような宣伝に惑わされてはならない。

OJTとは、職場の上司や先輩が部下や後輩に対し具体的な仕事を通じて仕事に必要な知識・技術・技能・態度などを意図的・計画的・継続的に指導し、修得させることによって全体的なスキルを育成するすべての活動を指す。

この際、指導根拠となるOJTツールもなく、意図もあいまいで、計画性もなく指導者によって異なる指導が行われておれば、それはOJTとは言えず、金魚の糞のように先輩についてみて覚えろ的なやり方で、動作を教えているだけという状態に陥ってしまう。

それを防ぐために、介助動作を実演する動画を利用することは問題ないし、それで介護方法の統一化は図ることができればいうことはない。

しかしOJTとは、座学で見たこと、聴いたことを、実地場面で自分が行う行為として昇華させることをいう。視覚情報や耳学問が正しく行為として実施できるようにする過程を指すのである。

動画視聴で知識を得ることは、あくまで座学である。それを先輩職員等のアドバイスができる場面で、実行に移すのがOJTなのだ。そこでは基本動作を行うための、「コツ」とか、利用者ごとに異なる感情に相対する際の、「工夫」とかといった、経験則からの助言が必要となる場面が多々あるわけだ。

よって動画を購入して、いつでも視聴できるからと言って、OJTのシステムが整っていると勘違いしてはならない。

その動画の内容が事業者全体に浸透して、それに沿った指導教育や助言が適切に行うことができて始めて、教育システムと言えるのである。

また介助動作を実演する指導動画があり、それを時と場所を選ばずに誰もが観ることができるという状態は、教育効果としては疑わしい。

いつでも、どこでも観ることができるから、あえて今観る必要がないという意識が広がりやすく、全員が一堂に介して視聴する機会と異なり、個別で動画を観るということは、自分の都合の良い時に、「ながら視聴」してしまって、頭に残らないということも多い。

そこに何時でも観ることができる動画があるからこそ、一度視聴するというアリバイ作りの意識が優先されてしまい、動画で伝えられるべき知識や技術が、十分に浸透しないという結果に終わることも多い。

だからこそ動画を利用するのは良いが、それを視聴する機会をきちんと作って、視聴後のデスカッションが行われるなど、参加者がそれなりの緊張感を持つことができ、研修と意識できる方法が望ましいと言えるのである。

動画視聴だけではOJTにはならないことを理解し、動画研修というのは、個人に視聴機会を丸投げしてしまえば、教育効果は薄くなることを理解したうえで、最も有効な利用方法を考えてほしい。

そもそも教育とは、「ある人間を望ましい姿に変化させるために、身心両面にわたって、意図的に働きかけること」を言うのであって、機械にそんな働きかけは出来ないのである。
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働きかけを行う、「人」の存在なしでは、教育効果は生まれないのである。この部分はICTにもAIにも置き換えることは今のところ不可能である。
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介護という職業の魅力をどう伝えるべきか


僕は福祉系の大学に入って、福祉を4年間学んでいた。

だからと言って社会福祉の仕事が、自分に向いている仕事であると思っていたわけではなく、ましてや介護という分野の職業に就くなんて言うことは全く考えていなかった。

福祉系大学への入学動機も、僕の学力で入学できる文系の大学で自分が実家から通える場所に、たまたま福祉系大学があったに過ぎない。学生時代も福祉の勉強に熱心になっていたわけでもなく、単位を落とさないように勉強はしたが、専ら遊びで青春を謳歌していた。ちなみに老人福祉論は、可でギリギリ単位をとれた。

そのようなとき、たまたま僕が卒業する年に創設された社会福祉法人が特養を新設して、そこから大学に、「生活指導員」という職種の募集があり、そこを受験してみたらたまたま合格したので、就職してみるかと軽い気持ちで社会人のスタートを切ったというのが本当のところだ。

当時若かった僕は、自分にはいろいろな未来の選択肢があるのだから、一つの職業だけの履歴で一生を終えるつもりはなかったし、社会勉強という意味で社福の一員になって、特養という介護施設で働くことは、何らかの糧になるだろうと思っていたに過ぎない。

しかしいざ働いてみると、特養の相談援助業務は思った以上に面白かった。人生の大先輩であるお年寄りの方々が、みんな僕に頼って、色々なことを任せてくれた。人様の年金や預金と言った財産管理まで任せ来てくれる人たちの期待に応えなければと思った。

新設施設であったので、当時としては設備も最新で、綺麗な環境で働く喜びも感じたし、登別市内で唯一初めて設立した社会福祉法人で、市内初の特養といいこともあり、市民からの注目度も高く、新採用職員ばかりで知識や援助技術は拙かったが、何とか利用者や市民の期待に声えて、良い施設にしようとみんな一生懸命に業務に携わっていた。そのことが何より働き甲斐に通じた。

当時の老人病院にはできないことをしようとして、おむつの随時交換など、サービスの向上に努める日々が楽しかったから続けられたのだと思う。

相談援助業務専門職は、僕一人しかいなかったが、図々しく近隣市町村の特養の先輩にわからないことを訪ね歩くと、快くいろいろなことを教えてもらった。ネットも存在しない時代であったら、アナログの人間関係は頼もしかった。そういう意味で僕は決して孤独ではなかった。

今介護業界は人材不足に悩まされている。しかし介護事業者から離職する人の3人に一人は、就業1年未満の人なのである。その人たちが介護の魅力を感ずる以前に、なぜそのような短期間に辞めてしまうのかを考えていかねばならない。

未経験者歓迎と謳って職員募集しながら、介護未経験者に適切な知識を与え、段階に応じた介護技術の取得ができるシステムを持たない事業者によって、経験の浅いまま介護現場に放り出された新人が、不安と疑問で煮詰まって、介護の仕事の奥深さも、おもしろさも感じられないまま、仕事に誇りを持つこともできずに辞めていくのである。

介護という職業に就いていながら、人の不幸を創り出すかのような醜い仕事しかできない人がいるのも問題だ。人手不足だからそういう人に注意さえできないという場所に、志の高い人が集まるわけがなく、そこは人罪(じんざい)の掃きだめと化すしかない。汚いところに誰が居続けようとするだろうか・・・。

その状態を改善しない限り、人手不足〜募集〜採用〜離職という永遠ループから抜け出せない。

そして介護現場はもっと、介護という職業の魅力を伝えなければならない。「キラキラポエム」の魅力ではなく、どろどろした人間関係を含めた人の暮らしに深く介入して、誰かの救いの手となることの魅力や、人の死と向かい合って生まれる様々なエピソード・・・そうした喜怒哀楽の傍らでできることがある介護の魅力を発信していかなければならない。

今日も僕の住む地域には、満開の桜が咲いている。誰かの心の花内鳴るように、人の暮らしに優しく寄り添う介護サービスを創り挙げていく先に、介護人材は黙っていても生まれてくるのだということを信じて、日々新しいつながりを大切にしている。・・・誰かのあかい花になるために・・・。
5/14室蘭市高砂町の八重桜並木
画像は本日午前10時30分頃の5/14室蘭市高砂町の八重桜並木です。
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新人は健やかに育っていますか


GWも終わり、その喧噪も収まったこの時期、4月から入職した職員も基礎的な仕事を覚え、ワンランク上の業務にチャレンジしている人が多いだろう。

まだ覚えることはたくさんあるが、少しだけ心に余裕も持って全体を見渡せるようなった人も居るかもしれない。そういう人は日々業務を覚えるだけで精いっぱいであった状態の時より、職場の粗(あら)や問題点も見えるようになって、決してそこが理想の場所ではないという不満を抱えていたりする。

そうした不満や疑問を胸に抱えながら、誰にもその心情を発露できないままでいると、後々大きな問題につながりかねないので要注意である。

さらにこの時期には、新人職員をすでにシフト勤務に組み込む事業者が多くなってくる。(※本来ならこの時期に新人をシフト勤務に組み込むのはまだ早すぎると思う。そもそも論で言えば、この時期に新人をシフト勤務に入れているのが職員が定着しない最大の理由である

そうすると日中働くという体のリズムに強制的な変更を加えなければならなくなり、早出や遅出、夜勤という不規則な勤務に慣れるような身体リズムづくりが必要になってくる。

もともと5月病と言われる新入社員にみられる精神的症状を防ぐには、生活リズムを整え自律神経の乱れを防ぐことが大事だと言われている。しかし介護事業者に勤める人は、生活リズムを自ら乱して、不規則な勤務に慣れるという作業が必要になる点で、自律神経の失調につながりやすいともいえるわけであり、この点が大きな問題なのである。

この点に注意して、新人に寄り添ってくれる先輩が必要だが、その部分を個人のパーソナリティに任せて、職場という組織の中で、そうした寄り添いをシステムとして組み込んでいない介護事業者が多いのが一番の問題である。

介護事業からの離職者の3人に一人が、就業1年未満で仕事を辞めている最大の理由もここにある。

人材育成を念頭に置き、職員の定着率を高めようとする職場であるなら、新人職員の苦悩に気づいて対応すべき担当者を定めておくのは当然であるし、新人は悩みを抱えるものだという前提で対応する方法を組織内に作っておく必要がある。

職場全体で新人職員の変化に気づき、対応するシステムが求められるのである。

新人職員が口数が少なくなる・表情が乏しくなる・仕事上の失敗が増える・遅刻や忘れ物が目立つようになったら即座に対応せねばならない。

そのために日ごろから、「最近疲れてない?」「体調はどう?」といった言葉をかけているという介護事業者があるが、言葉をかけつだけでは不十分だ。そうした言葉かけに対しては、「何でもありません」と答えて終わってしまうケースが多いからだ。

何となく元気がない後輩に対しては、何か問題があることを前提にして対応すべきである。「何ともありません」という答えを信じてはならないし、そもそも新人職員は悩みなしで成長しないことを前提に、悩みや愚痴を吐き打せる時間と空間を積極的に創る必要があるのだ。

だからこそ何もなくても先輩職員と話し合う時間と空間が必要になる。就業1月間は、毎週新人職員と教育担当リーダーが話し合う時間を取らなければならないし、その頻度は就業2月〜半年、就業7月〜1年というふうに減らしていっても良いが、少なくとも就業1年未満の職員は、最低月1度はそうした機会を職場のシステムとしてとっておく必要がある。
オンライン面談
何も面と向かって顔を合わせなくとも、アイホンやタブレット・PCを使ったオンラインによる相談援助場面をつくっても良いわけである。

そこでは公私全般にわたる悩みを傾聴し、ともに考えるという姿勢が求められるだけで、真摯に人と向き合う姿勢があれば、特別なカウンセリングスキルなどが求められるわけではないのだ。

自らの職場で、貴重な人材を育み定着させるためには、そうした取り組みやシステムづくりが不可欠であることを理解しなければならない。

そういう意味では、職員教育のシステムがまったくなく、行き当たりばったりの作業指導しか行わず、新人職員に対するメンタルケアも行われていない職場にはいつまでもしがみついておく必要ないともいえる。自分の心と体を壊しかねないし、そんな場所で仕事の誇りを持てるわけがないからだ。(参照:桜咲く場所で思うこと〜咲けない花は場所を変えよう

自分が働く場所をそんなふうにしてよいわけがない。新人職員を育み、定着させられる職場づくりが、介護の仕事に誇りを持つことができるための第一歩であることを忘れないでほしい。そしてそうした職場づくりが介護サービスの品質を高め、利用者にとっても求められる事業者になることを信じてそこを目指してほしい。

就業から1月を経て、さらに頑張ってもらいたい新人職員の皆様には、「かっこうの森プレゼンツ〜介護を職業として選んだ君へ」をご覧いただきたい。

僕の話を聞いて、介護の仕事の使命と誇りを感じられる方が、一人でも多くなれば幸いです。
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介護を職業として選んだ君へ


今日も自宅近くの桜の画像紹介から始めたいと思いますが、やっと花が開きました。
5/1の自宅近くの桜
まだ2分咲き程度ですが、いつもより1週間ほど早い開花だと思います。これから地域全体を桜が彩ってくれることでしょう。

そんな週末の5連休初日ですが、今日はこの春に介護を職業として選んだ人に贈るエールについてです。

青森県八戸市を拠点に、かっこうの森(サ高住やGH・居宅サービスなど)を経営する株式会社リブライズ・代表取締役、下沢貴之さんが、全国の悩める介護職たちにエールを送る取り組みを考えました。

日々の仕事に疲れ、自信を失い、進路に悩んでいる介護関係者を励ますために、介護の魅力を伝え、エールを送る動画をYOUTUBEにて3〜4か月に1本投稿します。テーマは、『介護を職業として選んだ君へ』です。

その記念すべき第1回動画に僕が出演することになりました。全国に著名な介護関係者が多々おられる中で、真っ先にお声がけいただき大変光栄に思います。ありがとうございました。

ということで先日、自宅でZoom録画し、昨日それを下沢さんが編集してユーチューブにアップしてくださいました。

僕は全国各地で行う講演でも、原稿をつくってそれに沿って話をするということはなく、その場その場の雰囲気を感じながら話をするタイプなので、この録画についても原稿はつくらず、その場で思いつくままに話をさせていただきました。

ですからスラスラと流れるような話になっていないで、ところどころ言葉に詰まるなど、お聞き苦しい点があるやもしれません。しかし伝えたいことは要点を絞って語っているつもりですので、是非お時間のある時に視聴いただければ幸いです。

当初話をする時間は15分程度とお願いされていたのですが、まとまりが悪く17分を少し超えましたので、下沢さんが2分程度編集してくださり、話した一部を削ってくださいました。ですが自分で視聴しても、どこをカットして、どこをつなげたのかわからないくらい自然な編集になっております。

ということでユーチューブでの配信時間は、15分5秒程度ににまとめられています。

ちなみに編集時にカットされている2分弱の部分も、僕のユーチューブに挙げていますので、興味がある方は下記をご覧ください。

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五月病は四月に原因が生まれます


五月病とは、新しい環境に適応できないことに起因して、新人社員などに見られる精神的な症状の総称をいう。

人によってはうつ病に似た症状が出現することがあるが、その出現時期は5月のゴールデンウィーク明けであることが多いことから、「五月病」と呼ばれている。

介護事業者においてもそれは例外ではなく、毎年五月病でリタイヤしてしまう職員が出てくる。

この状態を個人のパーソナリティに起因する問題として放置してはならない。職場環境の改善によって五月病は発生リスクが減ることを理解し、できるだけ五月病で苦しんだり、仕事を辞めなければならない人が出たりすることを防ぐ手立てを考える必要がある。

新人職員が環境に適応できない理由や原因は様々であり、その処方は一つではないことをまずは理解しなければならない。そして五月病を防ぐためには、新人職員が不適応の悩みを抱える状態に陥る兆候がないのかを察知することがまずは重要になることを理解してほしい。

この時、「悩みがあったらいつでも、なんでも相談してくださいね」と新人に告げるだけでは、それは単なるアリバイ作りにしかならず、何の対策にもならないという理解が必要だ。

悩んだり苦しんだりしたときに、先輩や同僚に気軽に相談できる人は五月病になりづらい人なのである。

五月病は誰もが陥る可能性がある症状ではあるが、特に自分の内面がどうなっているのかを他者に表現できない人が陥りやすい症状である。他人に何を相談してよいかわからない人が、相談できないうちに陥るのが五月病である。だからこそ、「あの人が突然辞めるなんて思わなかった」という事態が生ずるのである。

そうしないための唯一の方法は、新人職員が自ら進んで上司や先輩に相談できないことを前提にして対策することだ。

具体的に言えば新人職員は最低半年間は、週に1度必ずリーダー職員と面談する時間を就業時間中に作らなければならない。その時間は10分程度で良いのだ。その中でリーダーは、新人が今現在何をどう感じて働いているかを聞き取り、内面に悩みや問題を抱えていないかをともに考えなければならない。

本人が何も問題ないと感じているケースでも、定期的な話し合いを続けている中で、思わぬ問題や不満・悩みが表出できることがある。それに対して支持・共感することによって、新人は自分が気付かなかった問題や悩みから解放されて、少しづつ専門職として成長していくのである。

その為のリーダー研修は常に職場内で必要とされることも理解しなければならない。「相談をしてくださいね。」と言える唯一無二の条件は、相談を受ける側が相談に応ずるスキルを持っているということだ。相談を受ける側に受容的態度がなく、傾聴の重要性の理解がなければ、相談した人は悩みを解消するどころか、相談したのに説教されて、さらにつらい状態となり、5月病が芽吹くことにつながるのである。

今この時期は、新しい職場で働き始めていろいろなことを吸収したり、壁にぶつかったりしている時期だ。こうした時期に既にシフト勤務に新人が入っているような職場は要注意だ。シフトに組み込まれると知識の乏しい状態であっても、一人前の仕事ぶりを求められることになる。この時期にそのような責任を求められてプレッシャーにつぶれない方がどうかしている。

シフト勤務に組み込むのは、少なくとも基礎教育〜OJTという過程を経ることを踏まえたうえで、最低でも就業から3月程度の期間が必要だ。人員不足だからそこまで新人教育を行っていられないという職場は、一生人員不足は解消されないことを理解せねばならない。こうした過程を大事にする職場ほど、職員の定着率は高くなり、良い人材が職員募集に応募してくることにもつながっている。これはそこに存在する事実なのである。

介護の仕事に就きたいと就職した人の中には、介護の仕事を通じて人の役に立ちたいと思っている人が多い。そこまで深く考えていなくとも、介護は人のためになる仕事だと思っている人が多い。

そういう人たちにとって、先輩職員の利用者への対応が乱暴で、まるで子供を扱うように横柄な口の利き方をしている様子を見ると、それだけで介護という職業に幻滅してしまう人が出てくる。それも5月病につながる大きな要因の一つである。

介護という職業を通じて、自分が自分以外の誰かの暮らしを支えるという実感を得て、それによって手を指し述べている人の表情が豊かになり、暮らしぶりが良くなっていると思える人が五月病になることはほとんどない。

介護事業者においては、介護のプロと言える仕事をしていることが実感できることが五月病の最大の予防策である。品質の高い介護サービスを提供し、利用者や家族から感謝の声が絶えない介護事業者で、五月病で辞めてしまう職員が多いという声は聴こえて来ないことがそれを証明している。

五月病の芽は四月に芽生えるのだから、その芽を摘む対策が今この時に求められていることを忘れてはならない。

誰かのあかい花になる可能性を持つ若い芽が、五月病で積まれてしまわないように対策を講じてほしい。それはとりもなおさず、あなた自身が働きやすい職場環境につながるのだから・・・。
誰かのあかい花になるために
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正論がまかり通る職場づくり


介護事業にとって、「人材」は命である。

システムがどのように進歩しても、AIを搭載したロボットの開発がもっと進んだとしても、人の手を加えないとできないことがたくさんあるのが介護という職業である。

繊細な動作と、力を掛けなければならない動作を自然につなぐことができる人間だからこそできることがある。ここにロボットは手が届くのか・・・。感情のある人間だからこそ、感情ある人に向かい合うことができる。ここにAIは近づくことができるのだろうか・・・。

「人は石垣・人は城」という言葉は、現在社会では介護に最もマッチする言葉ではないかとさえ思う。だから人材を集め、育てることは最も重要になるのだ。

だからこそ新年度のスタートを切っているこの時期に、きちんとした新人教育をしなければならない。お客様に接する態度、おもてなしの精神の重要性、そうした介護技術の基盤となる事柄をきちんと教えたうえで、介護の場で技術をつなげる指導が求められているのだ。

今日の時点では、新年度に入職した職員に座学でそうした基礎教育をしているのが本来である。この時期にOJTなんて早すぎる。ましてやシフトに組み込んで仕事をさせているとすれば、それはすこぶる不適切な指導法と言わざるを得ない。

「そうはいっても人材不足だから、正論だけ通してもしょうがない。」という声が聴こえてきたりする。

しかし正論が堂々とまかり通る職場づくりをしていかないと、正論を脇に置いて何でもありの職場になってしまう。それは職場環境が荒れる最も大きな原因になり、結果的にそのようなところからは、良い人材から先に逃げ出してしまうので、人材不足の解消がままならない一番の原因にもつながっていく。

妥協を許さず規律を護る意識がないと、職場はずっと腐り続け、腐臭にまみれることを何とも思わないいなくてよい人員しかいられない場所になるのだ。

今朝僕は自分のフェイスブックに、次のような文章を綴った。
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利用者に対するマナーを教育することを、「押し付け」と考える人が居たりする。職場のルールを押し付けと感じて護る必要がないと考えるなら、それは従業員として失格という意味だ。そもそもどんな職場にもルールは存在し、それを徹底遵守する労務管理はあって当然だ。それを理解できない人は社会人として未熟すぎるとしか言いようがない。

経営者や管理職は、従業員の心無い対応で利用者が哀しんでいたり、不平不満を持っているのがわかっていても、そうした不適切な対応をとる従業員に注意して辞められては困ると考え、数合わせだけのために職場の環境を良くする努力を怠っていたりする。それは介護事業経営を放棄しているという意味だ。

そんな事業者は経営ができなくなる方が世のため人のためである。
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経営者や管理職には覚悟が必要だ。良い人材を育てる基盤は、悪い人材は排除するという覚悟なのである。

試用期間をきちんと職務規程に組み入れ、その期間に人物の見極めを行い、適性のない職員には別の道を選んでいただくということを厳格に行っていかねばならない。人員不足でそんなことはできないと言うが、そんなことをしないから人員不足がいつまでも解消しないことを理解しなければならない。

人員不足が原因で職員の不適切対応が問題になったある特養では、経営者が覚悟を決め、管理職などを刷新して職員の教育管理を徹底したところ、ある時期退職する職員が相次ぎ、業務が回らない事態に陥りかけた。そのため行政との協議によって一時的に一部のベッドを休止し、利用者を減らして対応し、その中で根気よく職員を教育して良い人材を護り育てていった。その結果、そこに良い人材が集まるようになって、今では人員不足どころか人材不足も解消し、職員募集に待機者がいるという状態になっている。

サービスの品質の高い職場、人間関係の良い職場に就職したいと思っている人材は、まだまだたくさんいるのである。そういう人たちがこぞって張り付く職場・・・そういう職場づくりを目指していかねばならない。

職員教育どころか、不適切な態度を叱ることもできず、マナーのない顧客対応に注意もできない職場では、正しい介護知識や技術を身に着けている職員より、不平・不満の声を高らかに挙げる職員の方が幅を利かせたりする。

そこは民度が極めて低い職場となり、人間関係上のトラブルが絶えない職場になる。

ある職場では、虐待事例を上司に報告した職員が、密告者としてやり玉にあがり、肩身の狭い思いをしているそうだ。

職場環境を良くしようとし、利用者に対する虐待を放置せず報告した職員が働きづらくなる職場が、健全なる労働環境と言えるだろうか。そこは違法が大手を振ってまかり通る無法地帯でしかない。そのような民度の低い職場に、今後も良い人材が集まるわけがないのである。

虐待を見て見ぬふりして放置する職員が正しく、虐待を報告する職員が悪だとされる介護事業者であるとすれば、その介護事業者では常に利用者の誰かが傷つけられ、それは深い闇の中に隠されていることになる。

そんな職場で自分の仕事に誇りを持つことができるだろうか。誇りを持てない仕事を、この先何年も続けられるだろうか・・・。

そんなふうにして人を傷つける、人の心を奪う介護であってはならないのだ。そういう職場にしないために、何が必要とされているのかということを、私たちは常に考えていく必要があるのではないだろうか。

なぜならそれはいつか私たち自身や、私たちの愛する誰かにはね返ってくる問題なのだから・・・。
あかい花
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理想を幻想化しない介護


一昨日から新入社員教育が始まっている介護事業者では、今日はどのような週末の土曜日を迎えているだろうか・・・。

3/31に書いた、「新入社員に見せられるものは矜持か恥か」には早速、「教える側の不安」を訴えるコメントがつけられている。

職場内で人材育成システムを持たない場所では、新人教育の方法も現場に丸投げされてしまっている。教育係も誰なのか不明瞭になっている介護事業者も多い。

就業初日から介護の場に新人を放り出すことを新人教育と勘違いしている介護事業者で、教え方も教わっていない状態で新人教育を任される職員は大変である。

そういう環境で新人指導に当たる職員は、かつて自分が先輩から受けた指導の際に、不安を持った経験をもとに、そうした不安をできるだけ持たないように指導することが精いっぱいで、計画的・体系的教育などできるわけがない。

そもそも自分の経験の中で培ったことを教えるという意味は、根拠のない経験則のみしか教えられないという意味でもある。そこで伝えられるのは、その職場での作業の方法でしかなく、介護の知識や技術につながるノウハウなど教えられるわけがない。

介護事業者ではしばしば、「就業初日は何もしなくてよいから、利用者の様子と先輩の動きを観察してください」と、ホール等に座らされて1日放置される新人教育が行われていたりする。しかしこれは教育にならない。教育効果はゼロだと言い切ったって良い。

観察することによって何かを感じ取れるのは、それなりの情報や基礎知識を持っている人のみである。なんの事前情報も基礎知識も与えられない状態で、利用者の表情や先輩の動きを見たとしても、それがどのような意図があるのかということや、何を意味するのかを理解することは不可能だ。

そんな観察は何の意味もなさず、無駄に時間を過ごすことにしかならない。座って観察することを強制させられている人のとって、その時間は苦痛以外の何ものでもなく、介護の仕事に就いたのを悔やんで辞める原因にも直結しかねない。

そもそもこのブログで何度も書いているように、就業初日に座学もなしに、介護の場に新人職員を放り出すことは乱暴極まりないことだ。未経験者歓迎というフレーズを前面に出して、職員を集めている場所で、そのような方法を取っているのであれば、それは未経験者に何も教えない状態で、見て覚えろという方法で、対人援助に当たらせる状態であり、最も非効率な指導法と言える。

そんな場所で良い人材が育つわけがなくいのだ。仮にそこで良い人材が育ったという事実があるとしても、それはたまたま良い資質を持っている人がいて、勝手に育ったという偶然でしかなく、エビデンスにはつながらない。

そのような場所は、介護技術を教えるのではなく、その職場の介護と称する労働の仕方を教えるのみの状態に陥る。何時から何を行って、どこそこにどんな介護物品があって、どこの何から手を付けるのかという教えに終始し、その意味さえ教えてくれない。介護の仕事がそれぞれ個性の異なる人と向き合うのだということに一言も触れないで、日々の指導が終わっていくことになる。

そこではしばしば、「理想と現実は違うんだよ」というわけのわからない言葉が飛び交うことになる。

理想をつぶす言葉で、手が届くゴールも、そこに向かおうとする希望も失わせているだけの人間が、そこで唱える現実とは、傍から見てあり得ないほど低レベルな現実を意味していないだろうか・・・。

仕事を続けるためには動機づけやモチベーションが必要なのである。時には仕事を続ける勇気も必要になる。

介護という仕事は、人と向かい合い、その人のプライベート空間に深く介入して、場合によっては人生そのものに関わる必要がある仕事だ。そういう仕事に向かい合って、働き続ける勇気も求められるのである。そこで求められる勇気とは愛のようなもので、育むには希望が必要なことを忘れないでほしい。

胸に抱く理想を幻想化せず、実現可能で目指すべき到達点とする介護が求められているのだ。そのために何をしたらよいのかを、根拠とともに教えるのが介護教育である。そのことを忘れてほしくない。その思いを失ってほしくないと心から思う。

今年は4/1が木曜だったので、多くの介護事業者では新入職員は2日勤務して、この週末の2日を休むことができていると思う。そして連休明けからまた気分を変えて勤務に入ることができる。緊張と不安を抱える新人にとって、これは絶妙の良い暦であると言える。

ところが介護職の場合、就業直後からシフト勤務に組み込まれ、この土日も関係なく勤務させる事業者が少なからず存在する。それはあまりにも乱暴であり、バーンアウトや5月病の原因になると強く主張しておきたい。

緊張がとれ、少しの慣れが生ずるまで、新入職員をシフトに組み入れてはならないのである。そのことにくれぐれも注意していただきたい。
理想を幻想化しない介護
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新入社員に見せられるものは矜持か恥か


早いもので今日で3月も終わりである。介護事業者にとってこの日は年度替わりの最終日で、明日は新年度初日を迎えるとともに、それは新運営基準と新報酬適用の初日ともなる。

そして何より重要となる点は、新年度に入る明日は、多くの介護事業者で新しく入職する職員が初出勤となり、各地で入社式が行われる日でもあるということだ。

初仕事の日を迎える新人の中には、社会人として初めてのスタートラインに立つ人も居れば、他の職業から転職してきた人も居るだろう。正式入社の前に実習と称して既に実務に入っている人や、全く初めて新たな職場で実務に就く人も居るのかもしれない。

しかし区切りは大切で、時間と空間・心と体の区切りという意味で、新年度初日に厳粛な入社式を行うということは大事なことではないかと思う。

そのとき、希望や不安が入り混じった思いを抱える新入職員に何を伝えられるかで、その職場の将来が左右されてくるのだということを、介護事業経営者や管理者・管理職は自覚してほしい。

希望を使命感と誇りにつなげ、不安を夢のある目標に変えるためには何が必要なのかを考えてほしい。

当該事業者職員としての規律ある姿勢が、職場の中では求められることだけではなく、対人援助という職業は誰かの暮らしに深く介入する仕事あるからこそ、そこでは利用者の尊厳を護る配慮が求められることを入社式ではしっかり伝えてほしい。経営者や管理職の思いが伝わる入社式にしてほしい。

そして新人を将来の人財として育てるためには何が必要かを真剣に考えて、そのためのプログラムを構築してほしい。

就業初日から、先輩職員に金魚の糞のようについて回らせ、先輩の行ってきた仕事の手順だけを覚えさせような行為をOJTと勘違いして行わせるようなことがないようにしてほしい。そうした方法では正しい介護技術は伝わらないのである。

就業規則や職場の様々なルール、年金や保険といったものの手続きをレクチャーすることも必要だろうが、介護に必要な基礎知識や基礎技術は、まず座学で伝えなければならない。そうした基礎知識をレクチャーする期間をきちんと設けてほしい。そこで見聞きした方法を実践の場で、計画的に学ぶのがOJTである。座学による耳学問を身に着けて、その知識を基礎として実務の場で耳学問を試すのがOJTである。正しい知識や技術は、「見て覚えろ」では伝わらないことを理解しなければならない。

そして介護事業者における様々な実務に入る前に、正しい接客・接遇方法を理解させることを忘れないでほしい。介護事業という職業を通して人を幸せにする前に、人を不幸にしない方法論を理解させたうえで、新入職員に利用者対応させるようにしてほしい。

これを重要視する事業者と、おざなりにする事業者では貴重な人材が張り付き、定着する割合に大きな違いが出てくる。介護の職業における使命や誇りを伝えることなく、接客の仕方も伝えぬまま、先輩のしぐさを見て覚えさせる職場に良い人材が集まったり、定着したりするわけがないのだ。

何より将来、「人財」となり得るスキルの持ち主は、利用者対応が機械的で流れ作業のようになり、乱暴でマナーの欠片もない状態にストレスを感じて、そこから逃げ出してしまうのである。そのことを経営危機であると自覚する必要がある。

新入職員は最初、右も左もわからずに、先輩の指導についていくだけで精いっぱいだろう。しかしそこでしっかりその職場や職員を見て評価しているのだ。介護ってこんな程度の仕事をしておればよい職業なんだと思ってしまう新人に、将来にわたってよい仕事ができるわけがないのである。

介護の職業は、こんなに素晴らしいエピソードを生み出すことができる職業なのだと知ることで、親友職員はスキルアップの動機づけを持つことができ、学ぶことが面白いと感じ取れるのだ。

ある意味、新入職員が入ってくる時期とは、介護事業者の質が試されている時期でもある。

介護事業の矜持を伝えられるか、恥の文化しか伝えられないのかで、その質は明らかになろうというものだ。

利用者に接する際に、よそよそしくなることを恐れ、馴れ馴れしい失礼な態度が求められている対応方法だと勘違いしている事業者は、恥の文化しか伝えられない事業者だ。

先輩職員の利用者対応が、「タメ口対応」で、それが家庭的で親しみやすい対応であると勘違いしている事業者では、不適切で乱暴な態度さえ当たり前になってくる。それも恥の文化である。

そうした恥しか新人に伝えられない事業者は、消えてなくなってよい事業者と言ってよいだろう。
人材を人財に変える育成
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新入職員が定着する介護事業者の条件


昨日、「令和3年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.3)(令和3年3月26日)」が発出され、表の掲示板で今まで論じていたいくつかの解釈が間違いであることが分かりました。

例えば居宅介護支援事業所のケアマネジャーに義務付けられた前6か月間に作成したケアプランの利用者への説明については、契約時に行えばよく、利用者全員に半年ごとに行う必要がないという解釈で確定しました。詳しくはこちらを参照してください。

また通所介護の個別機能訓練加算も新解釈が出て、1のイとロは、曜日によって算定区分が違ってよいだけではなく、同じ日でも機能訓練員配置の状況によって算定区分がイとロに分かれる場合があることが例示されました。予測外の解釈ですが、そのことはこちらを参照してください。

このQ&Aでもまだ解決できない点(バーセルインデックス測定者に必要な研修とは何かなど)もまだありますが、とりあえず今日はQ&A第3弾をじっくり読み込んでおきます。

ところで先週の土曜日は、前日に講演を行った沖縄から北海道に戻ってきた日でした。

コロナ禍の影響で減便が続いている空の便は、現在新千歳空港からの沖縄直行便も欠航中で、行き帰りとも羽田経由で移動となりました。

当日入りの金曜日は、朝7時前に北海道登別市の自宅を出て、夕方6時には沖縄県うるま市で講演を行うという強行軍でしたので、お昼ご飯は羽田空港で空弁を買って沖縄行きの機内で昼食を摂ることになりました。

普段僕は機内で飲食することはあまり好きではありません。落ち着かないし、狭いシートで横の人に迷惑をかける気もするからです。コロナ禍の現在では機内サービスの飲み物も断ることが多いのですが、その日は他にご飯を食べる時間が取れず、しかもお腹も空いていましたので仕方ないと言ったところです。幸い機内は空いていて、横のシートも空席でしたので、隣の人に迷惑になることもなくお弁当をいただくことができました。
崎陽軒の焼売弁当
全国に数ある空弁ではありますが、横浜崎陽軒の焼売弁当は間違いなくベスト3に入ると思います。なぜならメインの焼売は安定のうまさですが、脇を添える他のおかずも秀逸なのです。

右上に盛り付けられているのは筍の醤油煮。これがゴロンゴロンと幾つも入っていて、けっこ食べ応えがあります。それに加えて鶏のから揚げとマグロの照り焼きが、がっつりと存在感を主張しています。焼売以外のおかずも旨いのです。欲を言うと甘いものが好きでない僕は、甘い杏子はいりません。甘くないおかずがこの代わりにもう一品入っておれば、最高と言いたくなるのですが・・・。それにしてもやっぱ、この弁当は何時食べても満足です。

それはともかく本題に入ります。

これから4月に向けて、介護事業者にもたくさんの新人さんが入職してくることでしょう。その人たちが介護の仕事にやりがいを感じて、人材として成長し、長く働いてくれると嬉しいですよね。そのためには介護事業者自体が、仕事の誇りを感じて働くことができる環境でなければなりません。

介護事業者に就職した人が、「おむつ交換」ができないことが理由で辞めたという話を聞いたことはありません。おむつ交換ができない職員はいないけれど、その交換の仕方が、まるで物を扱うように、人間性を無視したやり方をしている人がいたりして、それがOJTに携わる先輩職員であったりしたとき、そのことに心を痛めて辞める人はいます。それが問題なのです。

「おむつ交換」という作業のみを考えるなら、それは単純作業です。誰でも取得できる技術です。しかしおむつを使用しなければならない人の心に配慮しない人と、羞恥心に配慮しておむつ交換ができる人という技術差は生じます。

求められるのは「おむつ交換」という作業技術を身につけることではなく、排泄ケアとしておむつ交換もケアであるという意味を知ることです。

OJTと称しながら作業しか教えない場所で介護人材は育たないし定着もしません。ケアを教えられる場所であってこそ、人は育ち定着するのです。

人の役に立ちたいと考える人たちが、介護の仕事を自分の天職だと思えるようになるためには、介護サービスが人の幸福に寄与する仕事だと実感できることが重要です。自分がそこで働くことによって、利用者の暮らしを支えているという実感を持てるかどうかが、介護職員の定着率の向上には重要な要素になるのです。

人の役に立つ仕事に就きたい思って就職した先で、職員が利用者に対しデリカシーのない言葉かけをしたり、乱暴な言葉と態度で接する姿を見て、「介護の仕事って人の役に立たない」と心を折る新人職員は多いのです。そのために辞めていく人は、勿体ない人材です。

逆に利用者への接し方が丁寧で、傍から見ても気持ちよく、しかも介護技術が丁寧で、利用者からも信頼を寄せられている介護職員がいる介護事業者は、介護福祉士養成校の学生に人気があります。

実習中に丁寧に利用者対応している介護職員の姿に触れて、「あの人に学びたい」という理由で募集に応募する学生は多いのです。そしてそういう職場に勤めた卒業生の定着率は高く、退職理由はほとんど寿退社です。

知恵と善意が集まる場所には人も集まります。しかし愚痴と悪意の集まる場所からは人は逃げていくのです。(参照:人の役に立つ介護をしたいという希望を叶えるために

人の暮らしに深くかかわる対人援助の仕事では、立派な仕事ぶりの前に、感じの良い仕事ぶりが求められることを忘れてはならないのです。感じの良い仕事ができるお手伝いもしていますので、その方法論を知りたいという方は、是非お気軽に講師依頼をしてください。

ご連絡は、介護福祉道場あかい花の公式サイトの上部のグレーバーのお知らせで連絡先を確認の上、メールやTELしてください。
知恵の集まる場所
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新入職員が希望を抱いて働き続けられる職場


3月も残り1週間となった。卒業式の時期も終わり、卒業生たちは新年度からそれぞれ新しいステージに昇っていくことになる。そして多くの職場に新人が入職してくることだろう。その準備も必要になってくるのが今この時期である。

介護事業者に新たに入職してくる人とは、介護福祉士養成校などの新卒者だけではなく、他職種から、あるいは他事業者からの転職組も数多く含まれる。それらの人たちは希望や不安など様々な思いを抱きながら、新たな職場に足を踏み入れることになる。

介護事業者としても、新入職員がどのようなスキルやキャラクターの持ち主なのか、期待と不安を抱いて待っていることと思うが、大切なことは人材は放置したままでは育たないということだ。

きちんとした規律と規範を持って、基礎的教育をしっかり行いながら、数カ月の使用期間を定め、人物の見極めを行いながら、人を育てなければならない。そういう視点がない場所で良い人材がわいてくるわけがないのだ。

新人教育の場は、同時に向き不向きを見極める場でもある。対人援助という職業には向かない人を見極めて、そういう人にはある時期にきちんと引導を渡す必要もある。

対人援助のスキルのない人、不向きな人を何とかしようと我慢して働き続けさせても、多くの場合、教育効果は期待できない。むしろそうした人たちが利用者を不幸にし、自らも壊れていくことになるのである。両者を不幸にしないために、両者の利益のために、対人援助に不向きな人は退場していただくべきである。

人材不足だからあまりうるさいことを言えないとして教育をおざなりにする介護事業者には、どうしようもない人材しか定着しない。そういう場所からは良い人材が先にバーンアウトしてしまうのだ。職場に足を運ぶことができる人でありさえすればよいと考え、とにもかくにも員数を揃えるために、スキルの低い人でも何とか勤め続けてもらおうとして、将来の禍根を残してはならないのである。

そうしない職場に人材が集まってくることを忘れてはならない。

同時に事業者側もきちんと人を育てるという責任を果たす必要がある。

入職初日からいきなり先輩職員の後ろについて、介護実務を見よう見まねで覚えるというのはOJTではない。それは職業技術指導の体をなしていない方法だ。

ある時期きちんと座学によって基礎を徹底的に教え、身に着けてもらわねばならない。OJTとは座学で得た知識を、実地の場面でいかに生かすのかを計画的・意図的に教え学ぶ方法を言うのである。それがない場所でも人は育たない。

サービスマナー教育も、この時期に徹底して行う必要がある。

礼儀が大切だとか、規律を持って仕事に臨みなさいと教育しても、見習うべき先輩職員が、人生の先輩でありお客様である高齢者に対し、失礼なタメ口対応をしている姿を見て、礼儀を身に着けることができる後輩はいないし、規律はそこで大きく揺らぐのである。

しかし指導者であるべき先輩たちが皆、適切な態度と言葉使いで利用者対応している職場では、マナー教育をことさら前面に出さなくとも、新人は丁寧な対応を覚えていく。

「お客様から物事を頼まれたときに、わかりましたという返答はまずいでしょう」と教えてくれる先輩がいる職場では、自然と若い職員が利用者に対して、「かしこまりました」と返答できるようになる。それは自然な言葉遣いになるのである。

そういう気持ちの良い職場で働きたいと考える人たちは、そういう職場を今も探し続けている。マナー教育を重視し、職員がマナーある態度で接遇を続けることをルールとしている職場には、そうした貴重な人材が集まってくるのである。

それれは結果的に高品質なケアサービスにつながり、誰かの大切な人を自信を持って、「任せてください」と言える職場につながっていくのである。
大事な人を任せられる介護
規律と規範のある職場をつくって、将来人を育てることができる貴重な人材が集まる職場にしてください。そこには人材も顧客も、自然と集まってくるのですから・・・。「人の役に立つ介護をしたいという希望を叶えるために」も参照してください。
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職員が良質なサービスを担保するために必要な育成支援


明日・日曜日の13時から千葉市ハーモニーホールで講演を行うために、今日は移動日である。

千葉県での講演は、過去に柏・松戸・流山・鎌ヶ谷・館山・銚子などでも行っているが、千葉市での講演回数が一番多く、僕にとって千葉市は結構馴染みのある場所でもある。

千葉市内の講演だと、時間によっては北海道から向かう場合でも当日移動で問題ないこともある。例えば再来週予定している沖縄講演は、夕方18時から講演を行うため、講演当日の移動で間にあうため、1泊2日で日程を入れている。

千葉市は沖縄よりずっと近いが、それでも羽田空港から90分程度はかかるので、13時からの開演となるとどうしても前日移動が必要となる。そのため今回は2泊3日の旅となっている。

今日はJR千葉駅近くのホテルに泊まって、英気を養いながら明日の講演に備えようと思う。千葉県内はまだ緊急事態宣言下にあるため、夜も出かけずにホテルに籠っている予定である。今晩と明日の晩は、千葉駅構内の成城石井で食べ物や飲み物を買って、ホテルひとり飯となると思う。

明日の講演は、一般社団法人千葉市認知症介護指導者の会 設立1周年記念セミナー「認知症と動機づけ」〜そそる力と必然性の創出〜の中で行う講演である。
無題
しかし僕の講演は、認知症の方に対するケアとは直接関係ないもので、「職員が良質なサービスを担保するために必要な育成支援〜介護施設における人材育成のポイント〜」というテーマをいただいている。

そこでは育成教育の過程においては、対人援助に向かない人を見極め、振るい落とするのも大切な視点であることも示したうえで、単なる人員合わせではなく、対人援助に求められる人材を人財に育てる視点と、具体的方法論を示したいと思う。

人員合わせだけで雇用され、十分な教育訓練を受けないまま漫然と作業的介護を続けている人によって、一番傷つけられていのは認知症の人であるということにも触れて話そうかと思っている。

タイムスケジュールは以下の通りである。
開場12時30分
13時00分〜13時40分
「認知症の状態にある方の支援」〜実践例に学ぶ、入居者・利用者を動機づけたそそり方と必然性〜
「講師」盒 秀明[一般社団法人千葉市認知症介護指導者の会 理事・特別養護老人ホーム裕和園統括課長]
「講師」寺 一永[千葉市認知症介護指導者]

​13時45分〜14時45分
「職員が良質なサービスを担保するために必要な育成支援」〜介護施設における人材育成のポイント〜
「講師」菊地 雅洋 氏[北海道介護福祉道場 あかい花 代表]

14時45分〜15時00分
休憩

15時00分〜15時10分
「一般社団法人千葉市認知症介護指導者の会エピローグ及び紹介」

15時10分〜16時20分
「スペシャル対談」〜生活支援場面での取り組みと職員の育成〜
「講師」菊地 雅洋 氏 / 梅本 聡 氏[一般社団法人千葉市認知症介護指導者の会 会長・株式会社キューシップ代表]

80席限定で無料参加できるそうである。それでは会場でお愛する皆様、明日はよろしくお願いします。
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介護事業者にも、「教場」が必要です。


来週の日曜日・3/7に千葉市ハーモニーホールで、「職員が良質なサービスを担保するために必要な育成支援〜介護施設における人材育成のポイント」というテーマで講演を行ないます。

そのため昨日は一日中家に籠って、講演スライドを完成させるべく作業に専念しておりました。おかげさまでスライドは完成し、あとは推敲の手を入れて講演主催者に送るだけとなりました。

その講演は一般社団法人・千葉市認知症介護指導者の会設立1周年記念セミナー、「認知症と動機づけ〜そそる力と必然性の創出」の中で行うもので、講演の後は千葉市認知症介護の会・梅本聡会長と、「生活場面での取り組みと職員の育成」というテーマで対談も行います。

感染予防対策を十分行ったうえで、会場に人を入れての研修会となりますが、主催者によると密をできるだけ防ぐために、一部リモートも使って別室でも受講できるようにするそうです。千葉市でお愛する皆様、当日はどうぞよろしくお願いします。

その講演では人材育成について語りますが、僕の講演は理想論を一切廃した実践論です。介護の場で実際に役に立つ本音の講演です。ですから人材育成についても本音で、現実的なお話をします。

だからこそあえて言いますが、どんなに教育システムが整えられ、有能な教育スタッフを揃えていようとも、そこで教育を受ける人全員に教育の効果があらわれ、スキルアップして求められる人材になるなんてことはあり得ません。育成システムがしっかりしておれば良い人材に育つと勘違いしてはならないのです。

介護人材教育とは、その過程で対人援助に不向きな人を見極めて、振るい落としていく必要もあるのです。特に採用の際にハードルを低くしがちな介護事業では、この見極めとふるい落としが重要になるのです。

このブログの読者の皆さんの中には、昨年と今年の正月、フジテレビで放映され話題となった木村卓也主演のドラマ、「教場」を御覧になった方がいると思います。そのドラマは長岡弘樹の小説が原作ですが、舞台となっているのは警察官の育成の場である警察学校です。原作の中で主人公はこう言っています。「警察学校は、優秀な警察官を育てるための機関ではなく、適性のない人間をふるい落とす場である」と・・・。(ドラマでも木村が演じる教官が同じセリフを語っています。)

その言葉は事実なのです。本物の警察学校でも、毎年一定数の生徒が教育期間中に辞めていくのです。国民の生命・身体及び財産の保護、犯罪の予防、公安の維持にあたる警察官の採用時に、不適切な人材が見極められずに含まれていることを前提に、そのふるい落としを行うために厳しい教育・訓練が行われているわけです。

採用時のハードルが高い警察官でも、人の命に深く関わる責任を考えて、そのようなハードルを設けているのです。

しかし介護事業者は職員募集に応募が少なく、慢性的な人員不足になっているため、募集に応募した人を採用時に人材の見極めを行わずに闇雲に採用するという傾向があります。また採用後の使用期間に人物を見極めて振るい落とすことをしていない事業者が多いです。

むしろ人員配置に支障が来さないように、人材であろうと、単なる人在であろうと、他人に仇をなす人罪であろうと、辞めないように教育もおざなりに済ませ、指導・注意さえ行わないという経営者や管理職が多いのも事実です。対人援助という人の暮らしに深く介入する職業に就く人間が、単なる数合わせの視点で、まともな教育も受けずにいてよいはずがありません。

それではよい人材が育つのは至難の業になります。仕事のために手足を動かすより、職場や他人の不満のために口を動かす時間の方が長い人によって職場の雰囲気は悪化し、仕事ができる人の負担が増します。

志の高い人が、「浮いている」と揶揄され、丁寧な仕事ぶりに対して、手際が悪いと罵声を浴びせられる職場で、どのような教育を行っても人材など育つはずがないのです。

職場の戦力となるだけではなく、将来戦力となる人を数多く育ててくれる、「人財」となり得る志の高い人をバーンアウトさせないために、対人援助に向かない人を見極め振るい落とするのも人材育成では大切な視点となることを理解しなければなりません。

そうしたふるい落としが行われている職場では、人材から人財となる人が数多く生まれるのです。ふるい落としの過程で一時的に人員配置が厳しくなる時期があったとしても、その時期を乗り越えてしまえば人材教育がきちんとできていることや、お客さ様に対して麩季節で品質の高いサービスを行っていることが評判を呼び、スキルの高い人材が集まってきます。

何より仕事もできないのに口だけ達者で、対人援助とは呼べないような乱暴な対応をする職員がいるというストレスがなくなりますので、志が高く適切な介護知識と技術を得たいという動機づけのある人が定着します。中・長期的に見れば、人材のふるい落としを行っている介護事業者の方が、人材確保に困っていないという事実があるのです。

どうか自分がいる職場をそのように導いてください。働く者たち・介護を受ける方々、双方が気持ちの良い介護サービス事業をつくってください。

そして最後に、「人罪」としか呼べない職員がはびこる職場で、そういう職員のストレスにさらされながら働き続けている志のある人々に言いたいことがあります。

介護サービス利用者とその暮らしを護ることはもちろん大事ですが、自分の心と体も大切にしなければなりません。何より自身が抱く、介護という職業に対す誇りと矜持を護る必要があります。ですから人罪のような人物がはびこり、利用者に対する乱暴な対応や、流れ作業的介護に終始する状態を変えようとしない職場、ちっとも変わらない職場には、見切りをつけなければならない時期があるのです。

自分の心と体を護るためにも、利用者を護ろうとしない介護事業者からは離れ、もっと真剣に対人援助に取り組む事業者で自分自身を磨いてください。そうした動機づけの転職は、「天職」に結び付くポジティブなステージアップであると思います。
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真の人材発掘

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叱ると辞めてしまう人は、いらない人


介護人材確保が経営課題となっている今日、今いる従業員が辞めてしまうことは、大きな痛手だと思っている経営者が多い。

勿論、事業者にとって誰にも替え難い人材が辞めてしまうのは人材流出でしかなく大問題であるし、人材不足の解決のためには、職員の定着率向上が大きな課題であることは今更言うまでもない。

だからと言って人物評価をおろそかにして、誰でもよいとして闇雲に採用すればよいということにはならないし、採用時の評価が完璧で間違いのない事業所なんかないのだから、採用後の振るい分けが必要ないということにはならない。

入社前に期待していた能力が入社後には全く発揮されず、担当業務をいくつか変えても勤務成績が上がらないという人は必ず出てくるのだ。

そういう人物については、試用期間に適格性を判断し、合理的理由による解約権を使用者が行使する必要がある。

対人援助サービスに向かない、スキルの低い人間を、ありもしない将来の教育効果を期待して残しておくと、結果的には他の職員に負担がかかるだけではなく、虐待・不適切事例がいつ起きるかもしれないような経営リスクに直結するからである。

よって試用期間中は、しっかり人物を見極めるために厳しい教育訓練が不可欠であり、根拠にも基づく援助技術指導に対する教育効果が十分に表れない場合には、「叱る」という教育的指導も必要になるのである。

そうした中で簡単にやめていく職員は、将来事業者にとって必要な人材にはならないのだから、やめてもらってよい人だという割り切りが必要だ。そうした早期離職を恐れて、叱ることができないのでは、教育はあってなきがごとき状態に陥ってしまう。そういう事業者に良い人材が集まることはないし、人材不足は永遠に解決しなくなる。

そもそも叱るとは、「良い方向へ導こうとする」という意味を持つもので、教育的指導を表す言葉である。それは腹を立てて感情的に怒りをぶつける行為とは根本的に異なったものである。

人を叱ることなんて、本当は誰もしたくはない。嫌われる行為は誰しも避けたいからだ。それでも叱る理由は、叱る相手の人間的成長を期待するからにほかならず、それは何より愛情ある行為と言えるのである。

そのことを理解できずに、叱られて簡単にやめてしまう人は、そもそも対人援助に向いていない。愛情を理解できない人に、愛情を持って人に接することなんてできるわけがないからである。

介護という行為は、科学的根拠が求められる行為であり、愛情なんて言う目に見えない非科学的なものに頼っては駄目だという人がいる。しかし愛情・人間愛というエッセンスに欠けた行為は、人を決して幸せにしないのである。目に見えない人間愛のない行為を繰り返すことで、感覚を麻痺させ、デリカシーに欠けた行為が行われるようになる。そこでは人が傷つく行為を悪気なく行ってしまう人間が出来上がってしまうのである。

介護業界ではいまだに虐待防止が研修テーマとなっているが、その理由の一つには、当事者が虐待とは思っていない行為で、利用者を傷つけているという事実が存在するからである。

しかし人に関わり、個人のプライバシーに深く介入する職業についている人にとって、そのような鈍感さは許されない。だからこそ人を傷つけることがないための基盤となる人間愛を伝えることは避けて通れない人間教育なのである。

管理職は教育場面でも、部下に思いを伝えるために丁寧に説明して、厳粛に実行する覚悟が求められる。その際に、「叱る」という行為を排除して、自分が嫌われないように逃避することは許されない。むしろ業務上必要な注意をして、それが理由で辞めていく人罪は辞めてもらった方が良いと考えて、愛情を持って叱るべきなのである。

職場環境を良い状態に保ち、職場内の人間関係を豊かに保つためには、決めごとを決められた通り実行する習慣づけが不可欠であり、すべての従業員が行動・言葉・考え方を美しくあるよう心掛けるようにしつけることが重要になってくるのである。

このことを理解せず、従業員がいつ辞めてしまうかを気にかけながら、間違った行動や、誤った姿勢を叱ることができる上司がいない職場に、明るい未来は決して訪れることはない。

さすれば自分の職場の上司が、仕事も満足に覚えず、丁寧に顧客である利用者に接することもできない部下を、叱りもせず、行動変容も促さない職場には、いつまでもとどまっている必要はないと言えるのである。

対人援助のスキルの高い人であればあるほど、自分のために、どうしようもない職場と上司に見切りをつけることがあっても良いのである。
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抜本的介護人材対策のない介護離職ゼロ社会は実現不可能。


政府は2日、第2次安倍政権が2015年から旗印に掲げていた「介護離職ゼロ」について、「引き続き、実現に向けた取り組みを進めていく」とする答弁書を閣議決定した。

しかしこの政策を実現するためには、「介護人材確保」が絶対条件である。しかも今行われている施策や、考えられている施策では不十分で、もっと抜本的で革命的な施策が必要である。

特に地域包括ケアシステムにおいて、「在宅ケアの限界点」を引き上げ、高齢者ができる限り住み慣れた地域で暮らすことができるためには訪問介護が不可欠だ。

ところがこの訪問介護はすでに枯渇状態だ。訪問介護員の全体の平均年齢は55.5歳である。しかも50歳以上が全体の73.0%を占めており、20代は1.0%という現状は、近い将来このサービスが消滅する危険性が高いことを意味している。

そもそも訪問介護員は、なぜこのよういびつな年齢分布になっているのか。その答えは簡単だ。その理由は、2000年にスタートした介護保険の創設時に、主婦層でヘルパー2級資格を取得する、「ブーム」が起きたことに起因しているのである。

2000年前後に、当時の30代・40代の主婦がヘルパー資格を得て、増え続けていた訪問介護事業所に雇用されるケースが目立っていたわけである。

その人たちが20年を経て、50代〜60代になってきているにもかかわらず、それに続く若い人たちが訪問介護員という資格に魅力を感じずに、ヘルパー2級講座に替わる現在の初任者研修は人気がなく、講座を開いても受講者が集まらない状態のところが多くなり、新たなヘルパーの成り手がないという状態が続いているから、訪問介護は絶滅危惧職種になっているのだ。

ここに手を入れない限り、地域包括ケアシステムは崩壊するし、介護離職はゼロにならない。対症療法的方法ではなく、大手術による改革が必要なのだ。

他のサービスと比べて、決して報酬が高いと言えず、むしろ低いとさえいえる訪問介護に限って、従事するために資格が必要だということがおかしいのである。本来唯一資格を求めるような職種・サービス種別であるなら、それは他の職種やサービス種別に比して、報酬が高くなければならない。そうなっていないといういびつな状態をなくさないとならない。

そもそも初任者研修受講条件の資格なんて、サービスの質を担保するほどのものではないのである。介護施設の介護職員は無資格でも構わないとされ、そのことで大問題が起きているわけではないのだから、訪問介護員にだけ資格が必要であるというルールなんて失くしてしまえばよいのである。

それができないのは、初任者研修を開催する主体の利権絡みかと疑いたくもなるというものだ。

訪問介護員に資格は不要とする改革からまず始めねばならない。コロナ禍特例で介護職の経験があれば資格のない者にも、訪問介護サービスを認めたことを橋頭保にして、ここの改革から取り急ぎ始める必要があろうというものだ。

ところでこの介護人材問題に関連しては、厚生労働省が来年度から、これまで他の業界で働いていた無資格の人が介護現場へ参入するのを後押しする施策として、新たに「就職支援金」を貸し付ける考え方を示している。

無料で受講できる研修を修了することを条件に、最大で20万円を支給し、介護職員として2年間従事すれば返済を全額免除するというものだ。

コロナ禍で失業者が増え、有効求人倍率が8カ月連続の減少で、2014年1月以来、6年7カ月ぶりの低水準となっている現在も、介護事業者の求人率は高いままなのだから、この支援金は一定の効果があり、他業種からの介護事業者への転職者を増やす効果はあると思う。

しかし20万円という金額は、介護の仕事に就くきっかけになっても、それを返さなくて済むように最低2年は働こうという動機づけになるほどの金額ではない。

だから問題はその後だ。未経験者が介護の知識や技術を獲得し、安心して働くことができ、永くその職場に定着できるかどうかは、ひとえにその職場に置ける教育システムの在り方にかかっている。(参照:間違いだらけの基礎学習&OJT

このことに関連して、来週の火曜日(10/6)19:00〜UCHIDAビジネスITオンラインセミナー介護施設における人材育成のポイントは?」をYouTubeで配信予定である。

申し込みはまだ受け付けており、申し込んだ場合は誰でも無料で受講できるセミナーなので、興味のある方は是非、張り付いた文字リンクからお申込みいただきたい。来週配信するのは、OJT指導のポイントであり、指導する人・指導される人、両者にとって有意義な内容になるように努めている。

このように介護事業者における職員確保のための工夫・募集の方法、介護職員の定着につながる教育などについても講演テーマとしているので、講演等を希望される方はメール等でお気軽に相談いただきたい。

直接出向いて行なうスタイルであっても、オンラインであっても、希望に沿った形で講演は受け付けているので、是非ご一報願いたい。
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人材育成オンライン講演の質問に答えます


僕が<福祉・介護部門>の講師を務める、内田洋行主催 UCHIDA ビジネス IT オンラインセミナーは好評のうちに2回目の配信を終えた。視聴者数も150名を超えており、3回目はさらに増える予定だ。

来週火曜日(10/6)が第3回目のオンライン講演となるが、その際は生配信となりチャット形式でリアルタイムに質疑応答ができるので、引き続き視聴願いたい。文字に張り付いたリンク先に申し込めば、今からでも無料で視聴可能となるので、お気軽にお申し込みただきたい。

第3回目のテーマは第2回に引き続いて、「人材育成」となっているが、今回は実際に介護の場で技術指導をする介護リーダーや、一般職員向けの育成講座だ。間違いだらけのOJTをいかに正して、人が成長し定着する育成法に変えられるかを具体論として話す予定である。是非楽しみにしていただきたい。

このオンライン講演は、11月の第4回目、「介護事業のサービスマナー」を持って一旦終了することになっているが、好評を博して視聴者数も増えていることから、続編が予定されている。

来年1月と2月に、介護報酬改定について解説するオンライン講演も行う予定になっている。12月中に改定率が公表され、1月中に諮問・答申が行われて、各サービス種別別の報酬単価も出揃うことになるが、それを見越して1月と2月に配信をする予定にしている。そちらも是非期待してほしい。

さて今月16日に配信した講演は、8月の第1回配信の際に録画したものだったため、質疑応答ができなかった。そのため視聴者の皆様から視聴後のアンケートをとらせていただき、コメントや質問をいただいている。

オンライン講演No2(2020.9.16 配信)〈第 2 回〉介護施設における人材育成のポイントは?に寄せられた受講者アンケートの結果はこちらをご覧いただきたい。

ここで質問された内容について、この場を借りて答えさせていただきたいと思う。

No4のご意見として、『「キツイ仕事」「60 歳の自分の仕事姿を想像できない」と中年の退職がありました。』と書かれている。

介護の仕事は肉体的にも精神的にもきつい仕事で、シフト勤務もあり、年を取るごとに厳しくなるのはその通りであるが、そのように考える人にこそ、当日の講演スライドで示した、「レベル指標」を活用して、介護の仕事を続け、スキルアップしていく先に、それぞれの希望に応じたゴールや、違う働き方にたどり着けることを示すことで、考え方も少し変わるのではないだろうか。

さらに4回目の講演で、サービスマナーについて話す予定になっているが、親しみと馴れ馴れしさを勘違いした素人レベルのサービスから脱して、介護のプロとして関わることで生まれる新たな介護の可能性や、プロの仕事の結果を感じる喜びを伝える予定なので、そちらも参考にしていただきたい。

No40のご意見として、『新人職員が現場に入る前の座学に対しては、非常に理解できますし、そうあるべきと思っています。しかしながら人がいない状況で、座学の講師に人がとられることで、現場が回らないところもあるかとおもいます。なにか良い方法などあればアドバイスお願いします。』と質問されている。

ここが一番の肝である。座学による基礎学習の重要性は理解できるが、人がいないから時間がとれないという事業経営者は非常に多い。しかしこれはもう、「覚悟」の問題と言って過言ではない。

そのような言い訳で座学による基礎学習をおざなりにしている結果、介護技術を覚えて安心して働くことができるかどうかは、個人や指導者の能力差によって左右され、安定した教育効果があらわれず、結果的に人材が定着せず、いつも人が足りず、いつも人を募集し続ける結果に陥る。

そんな介護事業者が多いからこそ、基礎学習を座学でしっかり行うことができ、一定期間介護実務に携わらずに基礎を学ぶ帰途ができるということが他事業所との、「差別化」にもなるのだ。

第1回配信の、「人材確保」がテーマの講演で話したように、現在の我が国の状況では、外国人労働者や実習生をいくら採用しても、全介護事業者の人材・人員が充足することはあり得ず、人材確保でも、「勝ち組」・「負け組」に分かれざるを得ないわけである。

だからこそ、「人材確保」の「勝ち組」になるためにも、育成システムを整え、それを売りにして職員を集め、実効性のある教育を行うことで職員が定着するのだということを肝に銘じ、人が少なくつたい時期でも、いきなり新人を就業初日から介護の場に放り出すような特攻介護をやめて、きちんとした教育期間を定めて訓練してからOJTにつなげる覚悟が求められるのだ。

人がいないから教育が十分にできないという言い訳をやめて、人がいないからこそ、その状況の改善を図るために、今は歯を食いしばって、人がいない中でも新人はじっくり育てるのだという覚悟がないと何も改善しない。しかし一たび、その覚悟を持って教育・訓練を充実させた先には、必ず明るい未来があると信じて取り組みを始めてほしい。

事実、新入職職員の基礎座学を1月以上かけて行っている社会福祉法人があり、そこには入職希望者が途絶えないという例もあるのだ。この人材不足の折に、入職希望者が待機している法人が存在し、その法人の最大の売りは、安心して働くことができる知識や技術を、「介護未経験者」であっても、新人教育の期間で身に着けることができるということなのである。

基礎座学〜正しいOJTは、職員採用に応募が増え、採用した職員が定着するためには必須のアイテムであることを理解してほしい。

そして「座学の講師に人がとられる」という問題については、この部分は外部の教育の専門家に任せれば解決する問題である。基礎座学はお金をかけても良いのである。そのことで職員のスキルアップが図れ、定着率が高まるのなら、採用にかける費用も減らせるので、死に金にはならないからだ。

例えば、 Indeed等の求人支援サイトにお金をかけて登録して、多少の応募が増えたとしても、応募した職員が定着せず短期間で辞めて、結局職員の巡回速度が高まっただけで、人材不足が解消していないという事業者は多い。それよりも、良い人材が就職したくなって、定着できる職場づくりを目指すべきだ。

その為に大事な基礎学習であるからこそ、実効性を高めるために外部の専門家により指導教育をしてもらうという考え方は必要だ。実務経験が豊富で講師業を専門にしている人であれば、実務に即した専門知識を与えてくれるので、教育効果も高まる。内部の職員で任せられる内容と、外部講師に委任する部分をしっかり区分してプログラムを組むことも、大事な要素ではないだろうか。

サービスマナーや、介護実践家としての使命や看取り介護等に関することなら、僕に依頼してもらっても大丈夫だ。どちらにしても、基礎学習に使うお金は投資として必要不可欠なお金だと考えて、きちんとお金をかけて良いシステムを作るべきである。

さて来週火曜日:19時〜の3回目の配信講演では、正しいOJT指導でについて話をする予定である。

わからないことがあったら何でも質問してください」という指導法が、いかに駄目かを明らかにするので、ぜひお楽しみにしてほしい。
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間違いだらけの基礎学習&OJT


本題に入る前にお知らせを一つ。一昨日紹介した、配置基準緩和案についてのアンケート結果について、たくさんの皆さんから、自分のブログ等で紹介しても良いかとか、内部資料にデータを使わせてもらってよいかなどという問い合わせをいただいている。

リンク先のデータ情報や、コメント内容などはどうぞご自由に使って結構である。リンクを貼りつけるのも自由である。皆さんからいただいた貴重な意見なので、どうか自由にお使いいただき、広くその声を様々な場所に届けていただきたい。なおリンク先の紹介などの連絡や礼なども一切必要ないので、気軽に利用してほしい。

簡単に言えば挨拶なしに、どんどん勝手にお使いになって構わないということだ。

なおCBニュースの連載にもアンケート結果へのリンクを掲載したが、その連載記事は現時点で週間アクセストップになっているので、こちらの文字に張り付いたリンク先を参照願いたい。

さて本題。

介護事業者が雇用する人の中には、他業種から転職してくる人も多い。

人手不足が常態化している介護事業者は、「未経験者歓迎」というスローガンを掲げて、職員を募集しているところも少なくない。その謳い文句を信じて資格も経験も全くないまま、未知の、「介護職」に挑戦する人も珍しくない。

そういう人たちに本当に親切に介護の知識や技術を教えたうえで、仕事をしてもらえる環境が整っているだろうか。未経験者を歓迎するとしたら、未経験者もシッカリとした技術を身に着けて、安心して介護サービスの場で働けるように育てる義務があるが、その義務を果たしているのだろうか。

どうもそうでない介護事業者が多そうだ。

未経験者を歓迎するとして、未経験者をいきなり介護現場に放り出して、知識も技術もないままの状態で、先輩職員のやり方を見ながら、わからないことは聴いて覚えるというのでは、あまりに乱暴であるし、それは教育訓練にはなり得ない。育つも八卦、育たぬも八卦という世界だ。

そうしないために僕は、新人教育は座学による基礎学習を経たうえで、その基礎学習を実地の場で確かめるOJTにつなげることが大事だと繰り返し主張してきた。しかしその座学による基礎学習を、単なる事務連絡と勘違いしている事業者も多い。

年金や社会保険の説明は基礎学習ではない。就業規則の説明は基礎学習として大事ではあるが、それが中心ではない。介護職員ならば介護技術を座学でしっかり学ぶ時間を十分とらねばならないのである。

介護マニュアルも、それはOJTに入った段階から使うツールと勘違いされても困る。介護マニュアルは、座学による基礎学習の段階で、しっかり頭に叩き込む必要があるのだ。目と耳で学んだマニュアルの方法を、実際の現場で試してみるのがOJTであることを忘れてはならないのである。

そしてOJTにおける指導職員は、その指導法を学んだうえで教育を担当する必要がある。「わからないことがあれば質問して」は、駄目な教育の典型であることも知っておかねばならないし、相談の仕方を教えることも指導の中には含まれてくる。そのことをしっかり理解しているだろうか。

そうした職員育成・指導教育の在り方について、現在内田洋行主催のオンラインセミナーの講演で具体的に語っているが、その3回目の講演が10/6(火)19:00〜20:00に配信予定だ。

今回は介護リーダー・一般職員向けの人材育成方法がテーマである。文字に張り付いたリンク先から申し込み可能であるが、どなたでも無料で視聴可能なので、前回までの講演を聴いていない方も、この機会に是非申し込みいただきたい。(申し込みはこちらの福祉からどうぞ。)

下記のユーチューブ画像は、前回の講師紹介と、僕の講演の冒頭部分である。参照していただければと思う。
(司会者による講師紹介)


(経営者・管理職向け人材育成セミナーの冒頭部分)

いずれも30秒程度の短い動画なので、試しにぜひ一度ご覧になったうえで、オンライン講演の参加申し込みをいただきたい。

またこうした人材育成講演は、職場内の研修として行うことも重要だ。そうした研修講演もオンラインを通じて行うことができるので、講師希望の方は是非お気軽にメール等で相談いただきたい。連絡は、僕の公式サイトの右上の✉マークをクリックするか、グレーの帯になっている部分に書いてある連絡方法を選んでいただきたい。

講演テーマは、講演予定・履歴を見ていただければ、多彩で広いテーマでお話しできることがわかると思う。僕一人で複数のテーマを一度の講演で話すこともできるので、一度相談いただければありがたい。
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他業種からの転職者が介護の仕事を続けたいと思う動機づけ


コロナ禍で職を失うなどして、他業種から介護事業者に職を変えた人の中には、介護の仕事を、「腰掛け」程度に考えている人も多い。

就職先を探す過程で、たくさんの介護事業者が職員募集をしていることが目について、そこは資格も経験も必要なく働くことができる場所だと知って応募し、面接を受けてみると、思ったより簡単にその場で採用が決まり、都合の良い日からすぐに出勤してほしいと言われたので、とりあえず就職することにしたと言う人も多いはずだ。

その人たちは、働いてみて自分に合わないと感じたり、自分が本当にしたい仕事ではないと感じた途端に辞める人かもしれない。そうではなくともコロナ禍で失われた元の職業に、コロナが終息した後に戻りたいと考えている人かもしれない。

そういう人たちの中にも、昨日書いた記事で指摘したように、きちんとした知識を与え、技術指導を行うことで、介護の職業にプロ意識を持って臨めるようになることが、介護の職業を続けようとする動機づけの第一歩となる。

きちんとした指導方針があって、時には厳しい指導を伴い、結果を求める学習過程で零れ落ちる人が出てくるのは、介護の職業に向かない人を振るい落とすという意味で意味があることだ。この過程をおざなりにして、「あまり厳しいことを言って、すぐにやめてしまっては困る」と教育・指導責任を放棄してしまう事業者には、「人材」より「人罪」がはびこる結果となり、介護の質が低下するだけではなく、人間関係をはじめとした職場環境が悪化し、別な意味で人員不足が生ずることになる。

だからこそ新人教育は、職場環境を良好な状態に保つためにも必要となるのだ。

しかしそれだけで職員は定着しない。対人援助の場では、自分が獲得した知識や技術によって、利用者が喜んでくれて、暮らしぶりがよくなることに多くの人は喜びを感じ、自分が就いている仕事の意義を見出し、仕事が面白いと感ずるのである。

他業種から転職して介護職に応募する多くの人たちは、その仕事がどんな仕事であるかという実情を正確に把握していない場合が多い。漠然としたイメージとして、介護の仕事は人のお世話をする仕事で、人の役に立つ仕事なんだろうと考えて募集に応募するのだ。

軽い気持ちであったとしても、資格も経験もない自分が人の役に立てるかもしれないという動機づけを持って募集に応募してくる人が多いのだ。

サイコパスのような特殊な例外ではない限り、最初から介護の場で、人を傷つけてやろうと思って就職しようとする人はいないし、一獲千金を狙って介護職の募集に応募する人もいないのである。

多かれ少なかれ人の役に立ちたいと考える人たちが、介護の仕事を自分の天職だと思えるようになるためには、介護サービスが人の幸福に寄与する仕事だと実感できることが重要だ。自分がそこで働くことによって、利用者の暮らしを支えているという実感を持てるかどうかが、介護職員の定着率の向上には重要な要素になるのである。

人の役に立つ仕事に就きたい思って就職した先で、職員が利用者に対しデリカシーのない言葉かけをしたり、乱暴な言葉と態度で接する姿を見て、「介護の仕事って人の役に立たない」と心を折る新人職員は多い。

丁寧な対応ができる職場で働きたいという動機づけを持っている人は、考えられている以上に多いにもかかわらず、将来「人財」となる素質を持つ若者が、先輩職員のタメ口にストレスを感じて辞めてしまうという例も多い。

例えば昨日の記事にコメントがつけられているのでリンク先を参照してほしいが、そのような施設に就職した人は、介護の仕事に面白みなど感ずることができないまま、惰性で働き続けるか、辞めてしまうかの2択しかなくなるだろう。そうなると、たとえ惰性で働き続けたとしても、その職場の介護サービスの品質など良くなろうはずがなく、永遠に職場環境は良くならない。そんな場所に人材が張り付くわけがないのである。

だからこそサービスマナー意識は必要不可欠なのである。マナーのある職員対応から介護サービスの品質は創られ、そこではマニュアルでは決して創ることができない、ホスピタリティの意識が芽生えるのである。

そうなると自然と介護サービスの品質も向上し、利用者に笑顔が生まれ、その笑顔を見て職員も気持ちよく働くことができるのだ。

そういう職場で働くのは、おもしろいし楽しいだろう。だからこそ介護サービスの品質を向上させ、職場環境を良好にする、「サービスマナー教育」は何よりも重要になるのである。

それが証拠に、利用者への接し方が丁寧で、傍から見ても気持ちよく、しかも介護技術が丁寧で、利用者からも信頼を寄せられている介護職員がいる介護事業者は、介護福祉士養成校の学生に人気がある。実習中に丁寧に利用者対応している介護職員の姿に触れて、「あの人に学びたい」という理由で募集に応募する学生は多いのである。

是非そのことを念頭に置いてほしい。職員募集に応募してきた人を闇雲に採用して人材確保ができたと思い込まず、募集に応募者が増えている今だからこそ、きちんとした採用基準を定めるとともに、対人援助としてのスキルを伸ばすことができる職員教育・指導のシステムを作り上げないと、介護事業を安定して続けられなくなるという危機感を持ってほしいと思う。

単なる人員のままで、指導も教育もおざなりにしていると、その人員は決して人材となることはなく、人罪として職場をかき回し、荒廃させるもとにしかならないことを心してほしい。
知恵
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教育的指導とハラスメントはどう線引きすればよいのか


今週火曜から昨日・木曜日まで、「不足感が増す介護人材をどう確保するのか」という記事を、前編中編後編に分けて書いてきた。

そんな記事を今この時期に書いた理由は、この国の介護問題を考えたとき、介護人材不足が最大の課題であるとともに、それは介護事業者にとっても最大の課題であるからである。

だからこそ人材を集めるだけではなく、自らの力で人材を育てるという意識が必要不可欠になることを、それらの記事では強く訴えている。

しかし指導教育の役割を担うリーダーにとって厄介なのは、指導を受ける一部の人の中に、「叱られる」という意味を理解できない人が含まれているということだ。

叱るとは、職制上の部下などの目下の人の悪い点を改善してもらおうと、厳しく注意することをいう。優しく指導することも重要だが、優しい指導だけで態度が改まらない人に対しては、厳しく育てるという視点も必要になってくる。時に叱って改善点を自覚してもらう必要があるのだ。

叱るという行為は、叱る相手の成長を促したり期待したりしているという意味で、ある種の愛情を含んだ行為であるともいえる。感情的に怒ることとは違った行為なのだ。

しかしそれを理解できず、「最近の若い人は、少し厳しく注意をしただけで、すぐやめてしまう」として、叱ることができない指導者がいたりする。叱らないで優しく指導するだけで成長するなら、それで構わないだろうが、叱ったらすぐやめてしまう人の多くは、優しく指導してもさっぱり指導効果が挙がらない人が多い。

辞めてしまうことを恐れてろくに注意もできないという状態は、職場が荒れてサービスの品質が劣化する一番の原因である。

僕は指導者が叱るという行為を一種の、「スクリーニング」であると捉えて、指導者には意識的に厳しく叱らせる場面をつくるべきだと思っている。その時にそれが不満ですぐ辞めてしまう人は、それで良いと思っている。そんな人員が人材に化けるなんていうことはないのだから、採用面接で見抜けなかった成長動機がないという欠点を見抜いて、試用期間中に選別できたと考えればよい。これも、「腐ったミカンの方程式」である。

それは良いとして、厄介なのは叱って厳しく育てる行為と、ハラスメントの区別がつきにくいことだ。

感情的に怒りをぶつけて行動を修正させようとする人は指導者に向かないことは何度かこのブログで指摘しているところだ。根拠ある論理的な説明で行動変容を図るような指導が求められているが、だからと言って教えるものに媚を売るような態度であっては、教育者としての信頼は得られず教育効果はあがらない。

間違っている考え方については、しっかり教育的指導を行わねばならないし、叱って教えることも必要な場面は多い。だからこそ教育指導の役割を持つ人材を育てる過程でも、厳しく育てることと、ハラスメントの違いをしっかり理解できる教育プログラムを導入しておく必要がある。

パワーハラスメントとは、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える、または職場環境を悪化させる行為を指す。

職制上同等の地位にあるものの間であっても、言葉や態度によって相手の人格、尊厳を傷つけ、精神的な苦痛を与える職場での行為についてはモラルハラスメントとされる。

こうしたパワハラやモラハラと、厳しく叱咤激励する行為の明確な線引きは難しく、個々のケースごとの判断に頼らざるを得ない場合が多い。

明確にハラスメントとされる行為の例としては、社員の不適切行動を他の同僚にも周知させるため、「やる気がないから会社を辞めたほうがいいぞ」などの叱責メールを一斉送信するなどの精神的攻撃とみなされる行為が挙げられる。

本人が拒否しているのに私生活のこと(離婚歴等)を詳しく詮索するなどのプライバシーに過度に踏み入り、「個」を侵害する行為はハラスメントと認定されることが多い。

このように見せしめ目的の叱責は侮辱と判断される場合もあるし、退職や解雇、処分をほのめかす言動がパワハラと認められた例もある。

しかし精神的苦痛とは、そもそも相手がどう受け取るのかという問題に帰結してしまうのだから厄介だ。指導側が、「そんなつもりはない」と言っても、相手側が、「ひどく傷つき苦痛によって仕事ができなくなった」とすれば、ハラスメントとされてしまう場合も多いからだ。

「バカヤロウ何やってるんだ」という言葉だけで、ハラスメントとされてしまうことがあるなら、叱るという行為自体ができなくなってしまうと指導側が委縮してしまえば、教育指導なんて形骸化してしまうので、大きな問題と言えよう。

ただ教育指導とは一定の条件が備わった行為だと解釈されており、次の3点に該当する行為は範疇である。
・部下に対し、自らの欠点を自覚させ、併せて長所を気づかせる
・事後的なフォローをすることにより、叱責前の状況よりも引き上げるための努力をする
・叱責や指導の必要性を明確にし、部下に伝える


このことを意識しながら、相手の成長動機を促す視点を忘れないことで、熱心な教育指導をハラスメントと誤解されないで済むかもしれない。どんなに厳しい姿勢を貫いても、そこに人に対する愛情を忘れない限り、憎しみの感情が入り込む余地はなくなるだろう。

どちらにしても人を育てることは、人の成長に感謝することである。教育指導担当者は、叱るという行為の一方で、指導する人の長所を見つけ、長所を認め、結果が良ければ褒めることも忘れてはならない。

人を育てるということは快適な職場環境を作ることだということも忘れてはならない。そのことを目標にして、継続して職場をリードしていくことが大事だ。

すべての職員が一定レベルの仕事ができるように育てること、自分で考えて行動する職員を育てることを目標にして、勇気をもって、温かく、かつ厳しく注意を行うことは決して咎められることではないのである。

叱る勇気を失わないリーダーによって、職場環境やサービスの質が護られることを忘れてはならない。
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不足感が増す介護人材をどう確保するのか(後編)


不足感が増す介護人材をどう確保するのか(中編)より続く》
介護事業者内に教育役としての現場リーダーを置き、OJTツールを使いこなして実地教育を行うことの重要性を書き連ねてきたが、それだけで人材が育成できるわけではない。

そこでさらに必要となるのは、個人のスキル差に目を向けた、「人間指導」の視点である。

マニュアルを機械的に覚えても、感情ある人間に相対するときに、マニュアル通りに事が運ばないことも多い。そのような状況の中で、自分で考え悩み答えを出すことができるスキルを得るためには、わからないことをわからないまま放置せず、その場で一つ一つの答えを見つけて解決していく必要があるし、答えのない問題についても、誰かと疑問点を話し合って、自分の疑問の所在や問題の所在を探す場が必要になる。

サービスの場での実務指導は、振り返りの機会があってこそ血となり肉となるのであって、誰かに質問や相談ができる環境を意図的に作ってやらねば、人材育成は躓くのである。

だからこそ一定期間は指導者が固定化されて根拠あるOJTが行われ、振り返りの相談指導や座学指導が必要である。その頻度は時期によって変えてよいが、1年間程度は新人教育としての座学時間と相談時間勤務時間の中できちんととる必要がある。

同時に指導者は、そうした機会や時間があるからと言って、指導対象職員から自動的に質問や相談がされてくると考えてはならない。

わからないことがあれば質問してください」というのは、駄目な教育の典型例である。

指導者は、質問する知識がない状態が新人職員であることを理解しなければならない。ましてや入職初日に介護技術に関する質問などできる人間はいるはずがないのである。

そもそも質問するというのは勇気がいる行為であり、職場の場合は人間関係がないと質問ができずらくなる。他業種からの転職者は、簡単な業務用語さえわかっていないのだから、自分が何をわかっていないかがわからない状態と言え、そんな人が質問できるわけがないのである。

だからOJTは、質問できない人に対して実施する教育指導だと考えなければならない。そのために必要になるのは、FAQ(よくある質問)である。あらかじめFAQとして想定問答集を作成することを僕は推奨しており、僕の講演ではFAQの作成方法等を示しているので、機会があれば是非受講していただきたい。

相談についても同じようなことが言える。指導者から、「いつでも気軽に相談してね」と言われたとしても、指導されている側としては何をどう相談してよいかわからない。しかも相談の結果、「そんなことも理解していないの」と叱られて終わりではたまらないのである。

また質問に対しては、必ず答えが必要であるのに比べると、相談に対しては答えが必要ではない場合があることを理解せねばならない。相談とは答えを指導者が示すことではなく、相談者と指導者が相談内容をともに考えて、相談者自らが答えにたどり着くことができるように手伝う過程であることを自覚する必要がある。

そのうえで相談の仕方を教えなければならない。良いアドバイスをもらうためには、相談相手に伝える情報と、その伝え方に注意する必要がある。伝える情報が足りなかったり、伝え方が悪かったりすると、よいアドバイスがもらえないのだからこのことは重要である。
(※相談の仕方については、僕の講演を聴いていただきたい。)

一昨日から人材確保や育成に関連した記事を書き連ねてきたが、これらのテーマを含めた内田洋行主催のオンラインセミナーを8月から4月連続で行う予定にしている。貼りつけたリンク先には、現在8月と9月分の案内が掲載されている。8月の人材確保策に続いて、9月は経営者・管理職向けの人材育成についてがテーマである。職員向けの育成実務は10月に予定しているが、管理職も職員もできれば9月と10月の両方を受講してほしい。

誰でも無料で視聴できるオンラインセミナーなので、リンク先から申し込みいただきたい。
無題
内田洋行オンラインセミナー第2回目
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不足感が増す介護人材をどう確保するのか(中編)


不足感が増す介護人材をどう確保するのか(前編)より続く》
人材不足を解消できている介護事業者は、おしなべて人を教えるのがうまいという特徴を持っている。自らの事業者内で戦略になるように人を育て、育った人がさらに後輩を育てるという仕組みができているのである。

介護職の魅力や、やりがいを伝えることができ、仕事を教えるのがうまく、後輩を引っ張っていく人望もあるリーダーがいる職場の定着率は高いということも云えるであろう。

逆に言えば、根拠のない指導に終始し、感情的に怒ることを指導と勘違いしている人が多い職場は、頼れる先輩がいないということになり、すぐに仕事が嫌になって辞めてしまう新卒者が多いというのが、介護福祉士養成校の卒業生を数多く送り出している経験から言えることである。

そうであれば人材が育成され定着する職場の条件とは、新人教育がうまい人が偶然そこに居るという職場ではなく、新人を育てることができるスキルを持った教育担当者を育てるというシステムが先に存在しなければならない。そのうえで、新人を育てる仕組みが言語化され根拠に基づいた育成教育がされていることが重要だ。

そもそも人を教えるにはスキルが求められるのだ。経験があれば誰でも新人教育ができると考えてはならない。感情的に怒りをぶつけるタイプの人間に教育役は向かないし、「見て覚えろ」は教育の質を担保しない。

人材を育てようとするなら、法人内に人材確保と育成を担当する部門を設け、教育役となり得るスキルがある人材を見極め、教育係をつくる担当者を置くことが重要である。その部門が教育係を育成することになるが、教育係が一人しかいなければ指導できない場面や日ができてしまうことを考えると、複数配置していつでも指導可能な状態にしておくことが大事だ。勿論、教育係だけで新人全員を毎日担当できるわけではないので、教育係は自らが新人教育に直接あたるのみならず、自らが担当できない新人を担当させた介護職員の指導役にもなるという役割も持つ。

だからこそ教育係には、役割に応じた待遇を与える必要もある。例えば特定加算は同じaグループで配分に個人差があっても良いので、教育係はより大きな配分にしたり、給与に手当を設けたりすることも大事だろう。ここにお金をかけることは法人の財産をつくることなので、決して無駄にはならない。コンサルタント会社や派遣会社に支払う無駄金を、そちらに回した方がよっぽど良い将来図が描けるだろう。

つまり法人として介護現場のリーダーになり得るスキルのある人材を見極めて、そうした人材を教育係として育て、その教育係が介護の場で新人等の教育に当たるという構図を描くことができるシステムを構築せねばならないのである。

教育係が中心となって行う実務指導はOJTが中心となる。OJTとは具体的な仕事を通じて仕事に必要な知識・技術・技能・態度などを意図的・計画的・継続的に指導することになのだから、人によって教え方が違ってはならず、「根拠ある指導」が行われなければならない。仕事の手順はどのような目的や意味があるのかを言葉で示すことも必要とされる。

そのためにOJTツールとして介護マニュアルが必要になるが、多くの事業者でマニュアルがあってもOJTに使っていないという現状がある。その理由は、書かれている内容が雑多で統一性がなく、わかりづらいという欠点を持ち、実用的なマニュアルになっていないからだ。

そこで僕は介護プロフェッショナルキャリア段位制度の(基本介護技術)を参考にした介護マニュアルを作成して、OJTツールとすることを推奨している。

例えばそれを利用して、食事介助のOJT指導ツールを具体的に作るとすると、「食事前の準備」・「食事介助」・「口腔ケア」の3項目に分けて指導ツールを以下のように作成できる。

1.「食事前の準備
声を掛けたり肩を叩いたりするなどして、利用者の覚醒状態を確認する。
嚥下障害のある利用者の食事にとろみをつけたか確認する。
禁忌食の確認をする。
飲み込むことができる食べ物の形態かどうかを確認する。
食べやすい座位の位置や体幹の傾きはないか等座位の安定を確認する。
顎が引けている状態で食事が取れるようにしたか確認する。

2.「食事介助
食事介助の際には、必ず椅子に座って利用者と同じ目線の高さで介助し、しっかり咀嚼して飲み込んだことを確認してから次の食事を口に運ぶ。
食事の献立や中身を利用者に説明する等食欲がわくように声かけを行う。
利用者の食べたいものを聞きながら介助する。
自力での摂食を促し、必要時に介助を行う。
食事の量や水分量の記録を行う。

3.「口腔ケア
出来る利用者には、義歯の着脱、自分で磨ける部分のブラッシング、その後のうがいを促す。
義歯の着脱の際、利用者に着脱を理解してもらい、口を大きく開けて口腔内に傷をつけないよう配慮しながら、無理なく行う。
スポンジブラシやガーゼ等を用いた清拭について、速やかに行い、利用者に不快感を与えないように注意する。
歯磨きや清拭の後、口腔内を確認し、磨き残し、歯茎の腫れ、出血等がないか確認する。

以上のように評価マニュアルの文言を少しだけ修正するだけで、介助項目ごとに指導すべき内容が明確になる。当然、教育係をはじめとした全職員が、このマニュアルに沿ったケアを実践できなければならないわけだから、介護の質もマニュアルレベルで担保できることになる。

食事介助は、食べさせるだけなら介護経験のない人でも誰でもできる。そのため一部の事業者では、就業初日から技術や注意点も教えることなく、いきなり食事時間に先輩職員の傍らに新人職員を置いて、先輩の姿を見なながら、わからないことを聴きながら、「ながら介助」させることをOJTだと勘違いしている。しかしそれでは正しい介護技術は身につかないし、新人職員は自分のやり方に自信を持てないまま、不安を抱えて介護を続けなければならない。やがてその状態は、我流の介護を良い介護技術だと思い込むか、何もうまくできないと放り出すかのどちらかにつながりかねないのである。

だからこそOJTツールに基づいた、言語化された方法で根拠ある指導を行う必要がある。そうすることで新人職員は安心して介護技術を覚えられ、仕事の手順はどのような目的や意味があるのかを言葉で伝えられる先輩職員に信頼感を持つことができ、仕事が面白くなって、仕事を続けようと思えるのである。

だがマニュアルに基づいたOJTだけで、新人職員が不安なくモチベーションを保ち続けることは出来ない。それ以外に人を育て、育った人が定着するためには何が必要なのだろう。(明日の後編に続く)
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不足感が増す介護人材をどう確保するのか(前編)


介護職員の不足感が一段と強まっている。

介護労働安定センターが毎年実施している「介護労働実態調査」の昨年度の結果が8/7に公表されたが、全体の69.7%の事業所が介護職員不足であると回答しており、過去10年で最高の数字となっている。

不足感が最も高い職種は訪問介護員で、その数字は81.2%にものぼっている。訪問介護員は、高齢化してリタイヤする人が多い反面、若い人にとっては将来がなく魅力に欠けるために成り手がないという問題があり、そのサービス自体の存続が危ぶまれている。しかし解決の処方箋は見つかっていない。(参照:訪問介護員の絶滅を防ぐ手立てはあるのか?

本調査における不足感の数値を高めている最大の要因は、訪問介護員の成り手が急速に減っているということであることは間違いのないところだが、しかしその他の介護事業種別でも介護職員の充足は一番の課題で、それは介護事業経営を継続するための一番の戦略上の課題ともなっている。

この調査が10月に行われていることから、数字は特定処遇改善加算の算定前であるということで、新加算の影響で改善が期待できるかもしれないという声もある。しかし周囲の介護事業者の状況を見渡しても、新加算で劇的に職員募集の応募が増えたとか、待遇が改善されて将来の不安がなくなったというポジティブな声が全く聞こえてこないところを見ると、さほど期待ができないと思える。

介護職員が不足している原因では、90.0%が「採用が困難」と答えており、その理由を尋ねたところ、「同業他社との獲得競争が激しい(57.9%)」が最多となっている。つまりどこの事業所でも介護職員は足りておらず、人材確保の部分でも競合せざるを得ないという実情が表されていると言える。

職員の獲得競争に勝てない事業者は生き残ることができないのである。

我が国の昨年の死者数は137万8906人と過去最高となり高齢者の数も減っているが、それ以上に少子化で生産年齢人口の減少スピードの方が速くなっている。介護の絶対必要量も2040年あたりから減っていくと予測されるが、減ったサービスを支える人員さえも十分に確保できないほど生産年齢人口の減少は急である。そのため介護人材不足の解決の糸口さえ見えないというのが実状であり、日本全国すべての介護事業所の人材不足問題が解決する目途は立たない。

このように人材確保は国の施策に頼ってもどうにもならない問題であり、介護事業経営者や管理職が、「国や都道府県が何とかしてくれる」と思っている事業者は、早晩どうにもならなくなるのだ。介護事業を続けるための人材確保は他の事業者との差別化を図って、法人等単位で独自の解決策を図っていくしかない。

しかし介護事業は人に相対する職業であり、誰でもよいから雇ってできる職業でもない。人に相対するスキルのない人を雇って、まともな教育もしない状態で実務につかせるという、サービスの質を現場に丸投げしてしまう状態では、様々な不適切行為が生ずる可能性が高くなる。

例えば、感情のコントロールができない職員が増えて、暴言が飛び交う介護の場となったときに何が起こるだろう。介護サービスの場には様々な形で情報社会のコンテンツが入り込んでいる。それが人権意識の高まりと相まって、それまで見逃されていたかもしれない小さな不適切行為も、ネットを通じて表に出る社会となっていることを忘れてはならない。

年上の利用者に対して、荒い言葉で対応する職員の姿は、いつネット上にさらされることになってもおかしくないのである。そしてその姿が虐待だと糾弾されることになれば、そんな事業者にあえて就職しようとする人はいなくなるだろう。ますます職員募集に応募がなくなるのである。

介護事業経営者や管理職・指導担当者の中には、人がいないところに、やっと応募があって雇った職員に、あまり厳しいことを言っても辞められたら困ると言う人がいる。しかしまともな教育ができていない状態が、不適切行為をはびこばせる一番の要因なのだ。特にサービスマナー教育をしていない事業者が、虐待報道によって事業が続けられなくなっているケースが増えている。

そもそも対人援助の場で本当に必要とされる人材は、介護サービスを利用する人が邪険に扱われ、尊厳を奪われている職場になんか就職しないし、就職したとしてもそんなところに長くいようとはしない。介護スキルの高い人ほど人を傷つける扱いに対する嫌悪感は強いのだ。そういう人たちは、教育システムがしっかりしていて人権意識の高いサービス提供に努める事業者に集まる傾向にある。

人手不足だからサービスの質が落ちるのではなく、人手が不足すればサービスの質などどうでもよいと考える人しか集まらなくなり、そこからさらに有能な人材が逃げいく。そのような場所は永遠に人手不足が解消されずに、サービスの質はますます低下していき、やがて虐待が生まれ、そのいくつかが表に出て報道されているのである。

つまり不適切行為で事業継続の危機に陥ることを防ぐ対策と、有能な人材確保の対策はリンクするのである。利用者の尊厳を護る質の高いサービスを実現するための人材教育を行っている場所に、有能な人材は集まり定着するのである。そのことはいくつもの事業者で証明していることであり、新人教育としてOJTに入る前の基礎座学で一月を費やして、人材確保に困らなくなった社会福祉法人もある。こうした実効性のある教育システムを完成させる対策には、いくらお金をかけて良いのである。なぜならそのこと自体が法人の財産となるからだ。

一方で、募集広告費にお金をかけて採用人数を増やしても、まともな職員が定着しないのであれば、その広告費は無駄金・死に金である。嫌なことがあればほかの職場にすぐにでも変わってよいと考えがちな派遣職の採用にお金をかけるのも無駄金・死に金である。

お金の使い方を間違ったまま経営している法人は倒産予備軍である。

この違いをはっきり意識して、人材を確保し定着させるためにお金と知恵を使いたいものだ。では職員教育や定着の具体策とは何だろう。介護実務指導ができるOJTツールの内容は、どのような内容になっているかも具体的に示してみよう。(明日の中編に続く)
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介護リーダーの役割をわかっていますか?


介護の職業に就きたいと思う人の動機は様々である。

しかし介護福祉士養成校の入学者の志望動機で毎年1番に挙がってくるのは、「介護職という人の役に立つ仕事に就きたい」という動機だ。

そうはいっても彼ら・彼女らに介護職に対する相応の知識があるわけではない。人に役立ちたいというイメージも漠然としたものである場合もある。しかしその志(こころざし)は良しとせねばならないし、その気持ちをなくさないように、志を実現できる人を大切に育むという役割が教員には求められてくる。

介護実習などで関わる介護関係者にもそのことは理解してほしいし、その志をつぶさないようにしてほしいと思う。されど現実には多くの学生たちが、介護実習という場で志をつぶされたり、くじけさせられたりしている。

だからこそ僕は、介護事業者に勤める全ての職員が手本にはならないと指導せざるを得ない。反面教師として見なければならない職員もいるので、そんな姿を見習う必要はないと教壇から生徒たちに訴えなければならない現実を、すべての介護関係者が恥ずべきことだと認識してほしい。

そんな指導を受けている学生たちは、介護実習の場からいろいろなものを持ち帰ってくる。ポジティブで励みになる指導を受けて、大切な思いを持ち帰る者もいるが、残念ながらそういう生徒は決して多くはない。

某専門学校の介護実習発表会アンケートによると、「利用者をまるで物のように扱って、仕事も全部流れ作業のようになっている」・「人生の先輩に対する口の利き方を知らない〜赤ん坊や幼児に対する言葉かけをする人がいるのに、誰も注意しない」・「理想と現実は違うと注意されるけど、あなたの現実って、そのレベルでいいのと言いたくなる」という批判の言葉が連ねられており、その現実に愕然とせざるを得ない。

しかし多くの学生たちが、そのようは批判の言葉を書きながら介護事業者に就職しているのにもかかわらず、そういう学生たちによって介護現場が変えられたという例は少ない。

志を高く持って卒業していった人たちが、介護の現状を何も変えられずに、批判した現状に甘んじているのは何故だろう。その理由は、それだけ現実のバリアが高いということであり、先輩職員の負の圧力に抗しがたくなってしまうということだろう。

特に介護事業者の現場リーダーの意識が低く、権力だけを持つような状態だと、新人が現場を変えられないうちに現実に流されて、自分が批判していた先輩職員と同じ姿になるか、退職して別な職業に転職するかのどちらかの結果になってしまっているのだろう。

例えば、「介護の恥」で紹介しているような介護リーダーがいる施設に就職してしまった職員は、自分だけが利用者に丁寧に接し続けることは難しくなるだろう。そういう施設に就職してしまった志の高い人は、一日も早く自分の志が生かせる施設に転職するしかないと思う。

希望を失い、自分自身がそのリーダーのような醜い姿になってしまう前に、居場所を変えなければならない。残念ながら、そういわざるを得ない一面を持つのが、介護事業の現状でもある。

志の高い職員がその志を失わずに、その場で成長していく職場には、それなりのスキルを持ったリーダーが必要なのだ。

介護の場におけるリーダーは、利用者対応において誰よりも手本となるサービスマナーを持った顧客対応スキルを身に着けていなければならない。その姿を見ることで、若い人や新人職員は介護の本当のあり様を学び、自身の就いた職業と職場に誇りを抱くことが出来るのだ。

それが介護を職号とする人々の希望につながっていくことを決して忘れてはならないし、リーダーとはそうした、「希望を配るという役割」であることも忘れてはならないのである。
リーダーは希望を配る人
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人材が育たない職場の大きな勘違い


日本経済の状況を見渡すと、コロナ禍によって低迷していた個人消費に下げ止まりの動きがみられるものの、企業部門においては休業自粛要請の解除後も業績は悪化し、景況感は大きく落ち込んでいる。

好景気の恩恵を受けることが少ない北海道内の企業への影響は特に大きく、5月の売り上げ減の幅は8割 にも及んでおり、小規模事業者ほど影響大であるという調査結果も示されている。

そうしたことも影響してか、僕が住む登別市内を管轄とする「ハローワークむろらん」が7月31日に発表した6月の有効求人倍率は、前年同月を0.31ポイント下回っている。しかし介護事業者の求人倍率は下がっていない。

つまり介護事業以外の業種で倒産や解雇件数が増えている中で、介護事業者の求人に応募する人が増える可能性が生まれているのだ。実際に求人に応募してくる人の数が増えていることを実感している介護事業者の求人担当者の声も聴こえてくる。

しかしそこで一気に人員不足を解消できると手放しで喜んでもいられない。応募者の中には介護職には向かない人も含まれているし、教育の手が及ばないスキルの持ち主もいるからだ。

しかも現在の状況から云うと、他に仕事がないから、「とりあえず求人がある介護職でもしておくか」という風に、介護の仕事を腰掛け程度にしか考えていない人も応募者には含まれている。そういう人は、介護事業者に就職して将来に備えてスキルを磨こうという動機づけも持たず、他に良い仕事があったらすぐに転職しようと考えて、まともに仕事を覚えようとしなかったりする。

そういう人を一たび採用してしまうと、他の職員に負担がかかるだけではなく、頑張っている職員の足を引っ張り、職場全体のモチベーションを下げるという、「人罪」となりかねない。そうなると良い人材がバーンアウトして、結果的に今以上に人材確保に困ることになるのだ。

介護事業者の理念やビジョンに共感できない人は、組織の秩序を壊す要素にしかならないのである。

だからこそ経営者や求人担当者は、今だからこそしっかり人を見極め、良い人材だけを採用するように努めなければならない。

同時に採用面接だけで人材を見極めることは難しいのだから、一定期間の試用期間を定めて、その期間は教育期間であると同時に、正職員としての適格性を判断する期間であると認識すべきである。

勿論、試用期間と言えども労働契約自体はすでに成立しており、事業者都合で勝手な解雇はできないが、試用期間中の解雇については、通常の解雇よりも広い範囲で解雇の自由が認められており、合理的理由により使用者が解約権を行使でき、「能力の大幅な不足」や「勤務態度の不良」での解雇は認められるので、その間に見極めるという考え方も必要だ。

しかし介護の経験が全くない人であっても、思わぬ才能を発揮する人もいるので、今の状況はそういう人を見出し、将来の戦力となる、「人財」として活躍してもらうチャンスでもある。そのためには人材育成のシステムがなければならない。それはどういうシステムなのだろうか。

人材が育たない職場には大きな特徴がある。それは経験を積んだ職員であれば、誰でも新人教育ができるという勘違いをしているという特徴だ。そのため新人職員を現場に放り出して、今いる職員が仕事を教えればよいとするだけの行為を、「職員教育」と勘違いしているから、職員が育たないし定着しないのである。

なぜなら、新人教育を現場に丸投げするやり方では、仕事の手順しか教えることは出来なくなるので、業務内容がどのような意味で、そうなっているのかという根本を覚えることができずに、仕事に疑問や不満を感じて辞めていく人が多くなる。辞めないとしても、将来の人財となるようなスキルは獲得できないという状態になる。

そもそも「見て覚えろ」は教育の質を担保せず、育つも八卦・育たぬも八卦という状況しか生まれないのである。教育者には、「教える資質」が必要なのである。教える現場で教育者がやってはならない行為も存在するのである。それらをきちんと教えて教育係を育ててるのかが問題だ。

それらの問題や課題を解決するためにどうしたらよいのだろう。その答えを示すために、今月から内田洋行主催の、「UCHIDAビジネスIT オンラインセミナー(福祉・介護事業者向け)」を開催する。初回は8/19に行う予定になっているが、全4回シリーズの内容は以下のようなテーマと内容を予定している。
UCHIDAオンラインセミナー
セミナー名にリンク先を張り付けてあるので、受講希望者はそちらからお申込みいただきたい。

収録は秋葉原のスタジオで行う予定になっており、僕は約3月ぶりの道外移動となるが、ウイルスに感染しないように気を付けて行動したいと思う。
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咲く場所を変えた花のその後


今日は7月7日で、七夕のイベントを予定していたところも多いだろう。しかし九州は豪雨でそれどころではないだろう。豪雨に見舞われている地域の方は、くれぐれも安全確保に努めていただきたい。これ以上の被害が広がらないように祈ろう。

北海道もあいにくの雨だが、僕が住む地域の七夕は8月7日なので、あとひと月後だ。北海道でも七夕は7/7と7/8の地域に分かれている。彦星と織姫は年に2回出逢えるのだろうか・・・。7/7の7並びなので、この記事の投稿時間も12:12に合わせた。それに気づいた人はいるだろうか・・・。

それはともかく本題に移ろう。僕が主宰する、「あかい花道場」は、もともと5人限定の小さな勉強会なので、コロナ禍においても休むことなく、2月に一度の道場は続けられている。

この道場は、五本のあかい花たちが、日ごろの業務の中で感じた疑問や悩みなどを素直に話し合う場なので、感情のあり様が分かり合える空気が必要である。よってリモート研修という形はなじまない。

だから感染予防対策を十分とりながら、集合研修という形をずっと続けてきている。研修会場は無料で借りられる公民館の一室であるが、それなりの広さがあるため、5人の生徒と僕の6人の距離は十分とることができるし、換気にも気を付けているので、感染の心配をせずに学び合っている。

現在3期生が2年目の学びの最中であり、来年3月にこの五本の花は道場を卒業することになる。それまでに僕の知識をすべて伝えて、彼ら・彼女らなりの介護という職業に対する確固たる思いを形成してもらいたいと思っている。

今月の道場は5日に無事終了した。そして残りは9月.11月.1月.3月とあと4回となってしまった。そろそろ第3期生の集大成に取り掛からねばならない。思い残すことがないように全力で生徒たちに相対しようと思っている。

そんな、「あかい花道場」ではあるが、メンバーの中には悩みを抱えている生徒もいる。その中には人間関係を含めた愚痴に近い悩みもあるが、この道場で学んだことによって、自分たちの職場の問題点が見えてきて、その解決策が見えないことが悩みとなるケースもある。

僕はその悩みに真摯に耳を傾け、考え得る解決法を探す手伝いをする。

現実の職場では、メンバーが学んだ知識をまったく生かすことができない意識の低い職場も多い。

誰かのあかい花になるためには、対人援助の場でメンバーが向かい合った人々の心を壊さないように、最低限のサービスマナーは必要だという観点から、利用者に丁寧な言葉で接することは当然だという意識を徹底する教育をしている。しかし自分が所属している職場のトップにマナー意識が無く、職場全体で言葉や態度の乱れが目立つことに悩みを抱えている生徒もいる。

そういう場所では、トップの意識変化がない限り現場職員の意識は変えられない。いくら僕の生徒が頑張っても、一人の力では変えられないものがある。それだけではなく、頑張って何かを変えようとする人間が、浮き上がっていじめに近い嫌がらせを受けたりすることもある。

そんな環境に置かれた生徒については、ある時期にその職場に見切りをつけることも必要だとアドバイスすることもある。そういう事業者からサービスを受け続けなければならない利用者は不幸だが、そこに居続けても変えられないのであれば、自らの心を壊したり、矜持を失ってしまう前に居場所を変えたほうが将来のためになると思うのである。

そのことは、「今いる場所で咲けないならば、咲く場所を探して居場所を変えて咲きなさい」というブログ記事の中でも考え方を書いているので参照してほしいが、心無い介護事業経営者の存在により、志のある若者たちの介護プロフェッショナル意識がズタズタに切り裂かれ、使命感も誇りも失われていくという実態が少なからずあるのだから、居場所を変えて咲くことも必要な時があるのだ。

その時には新たな職場を選ぶ必要があるが、自分の人脈だけで良い転職先を選ぶことは難しいので、信頼性の高い無料転職支援サイトを紹介している。


今月の道場には、この転職支援サイトを利用して6/1〜新しい職場で働き始めた生徒が明るい顔で参加していた。感想を聞くと、以前の職場とは天と地ほどの違いがあると言って、やりがいを感じながら、毎日仕事が楽しいと言っていた。

その生徒は、「何が楽しいと言っても、介護の質を上げようとする提案は、頭ごなしに否定されずに、みんなが耳を傾けてくれるからやりがいがある。」と云う。利用者に向かって失礼な言葉を掛ける職員が一人もおらず、普通に丁寧に接する職員ばかりなので、ストレスも感じず楽しく働けているとも云っていた。やっと自分に合った良い職場を探すことができたようで、僕も嬉しく思った。

こんなふうに介護という職業に志を高く抱いている人にとっては、給与等の待遇も大事だが、それ以上に自分の目指す介護実践が可能かどうかということが、ストレスなく楽しく働くためには重要なのだと思う。

そういうポジティブな意味の転職は、決して否定されるべきではないのだ。

勿論、安易に職場を変え、それが癖になってその場で咲こうとしなくなるのは問題である。だからこそ、一度転職を決意した際は、次の職場が自分に適したところで、ずっと働ける場所であることが重要なのだから、その際の職場選びは慎重にしたいものだと思う。
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意識は場が育てる


僕が社会福祉の職業を選んだ理由に、高い動機づけがあったわけではない。

その理由や経緯は、自著「人を語らずして介護を語るな(THE FINAL) 誰かの赤い花になるために」の、『道標のない人生ー社会福祉援助者としての自分史を振り返りながら(書き下ろし)』という章に書いているが、高校卒業後にたまたま選択した道が、大学で社会福祉学を専攻するという道だったために、その一連の流れの中での職業選択が、特養の生活指導員(当時の職名)だったというだけである。それはあまり褒められた動機ではないといえるだろう。(※興味のある方は、文字リンク先から送料無料購入できるので、僕の著書を読んでいただきたい。)

今現在全国にたくさんおられる介護関係者の中にも、僕のようにあまり積極的ではない理由で、介護業界の仕事に就いている人も多いのではないだろうか。

そもそもこの業界の人の多くが、崇高な動機づけを持って介護の仕事を選んでいると思っている人がいるなら、それは大きな勘違いである。

介護の職業を選ぶ人が、すべからく特別な思い入れを持っていると思うのも大間違いだ。

勿論、熱い思いと動機づけを持って、介護の職業を選び携わっている人もいることは否定できない事実だ。しかしそういう人が介護の職業を選んでいる人の大多数を占めているわけではない。

多くの人は強い動機づけがない状態で、「なんとなく」介護の仕事を選んだり、偶然に介護の職業に出会ったりしている。

中には、介護の仕事は(訪問介護以外)特段資格もいらないし、募集もたくさんあるので、とりあえず介護の仕事でもしてみるかと、軽い気持ちで選んでいる人もいる。

それは決して悪いことではない。様々な動機付けがあってよいし、様々な理由で介護の職業を選んでくれた方が良いのだ。

問題は、介護の職業を選択する動機づけがどうあろうと、その人たちが定着し、スキルアップできる土壌や環境が存在するかということである。

決して積極的とはいえない動機づけによって介護の仕事を選んだ人が、初めて経験する介護事業の中で魅力を感じて、長く働き続けたいと思うようになり、さらに日常の仕事の中に使命感や誇りを見出して、自己研鑽してスキルアップしたいという、さらに高い動機づけに結び付けられるかどうかということなのである。

しかし介護の魅力とは何だろう。介護の職業にやりがいや面白さを感ずるとはどういうことなんだろう。

介護とは対人援助そのものである。介護サービスを受ける相手がいて初めて成立するのが介護という職業だ。そうした職業において、唯一やりがいや面白さを感じ取ることができるものがあるとしたら、それは介護という職業の中で、サービス提供した相手が良い状態になり、感謝の笑顔に出会ったり、言葉をもらえることではないだろうか。

勿論その意味は、「ありがとう」と言ってほしいとか、感謝の言葉を求めるということではなく、結果的に誰からも感謝される尊い仕事であるということを感じ取れるという意味である。

そういう職場になっているかどうかが問われるのだ。

人を幸せにしない介護の職場では、誰からも感謝されない。そのため誰も仕事にやりがいを感じないし、仕事が面白いとも思えない。そんな場所に人は定着しないし、おもしろくない状態で惰性で仕事を続けるから、サービスの品質は決して上がらない。そこでは不適切で人を不幸にする結果しか生まれなくなる。

そうなると利用者は暗い表情になるし、そこは悲痛な声と悲惨な状態があふれた場所になっていく。そうなると益々、そこでの仕事はやりがいのない、面白みのない、いつでも辞めてよい仕事になってしまう。

仕事に対する意欲が生まれない場所、意識が高まらない場所での仕事は腐っていくのだ。そこでは人間も腐らざるを得ない。誰も頑張らなくなるのが、そういう職場の末路だ。

しかし意識は自然発生するものではなく、場が育てるものであることを忘れないでほしい。

どんな理由であれ、縁あって介護の職業を選んだ人が目の前にいるときに、初めて介護の仕事をする場所で、その人たちの意識の芽を摘まず、育てる必要があるのだ。意識を高めないと芽は育たないのである。

上司や先輩や同僚が真剣に仕事をしている姿を見て、自分も頑張りたいと思う。人の思いが人を動かす。人を幸せにすることにやりがいを感じ、人が笑顔になることを嬉しいと思う先輩たちの姿を見て、自分もそうなりたいと思うのである。

介護の仕事が面白くて、ずっと続けたいと思える職場には、必ず、『ああなりたい』という先輩職員がいる。いつどんな時でも笑顔を忘れず、サービス利用者に対し丁寧な言葉遣いと、丁寧な態度で利用者に接する人の姿が、介護の仕事に初めて就いた人の心を動かし、意識を高めるのである。

介護のプロに徹している人の姿は凛々しいのである。だから憧れ・目指すのである。そういう人になり、そういう職場を創っていかねばならない。

いくらシステムがあっても、それが形骸化しては意味がない。研修を行っているから、人材育成ができていると考えるのはどうかしている。現に研修システムが整備されているのに、さっぱり人が定着せず育たない職場があるのは何故だろうか。人が魂を震わせるエピソードを生まない職場では、人の意識は変わらないからだ。

意識を育てる職場を創りたい方は、いつでもお手伝いをするので講演依頼などの連絡を気軽にしていただきたい。リモート講演も可能である。

それにしてもたまたま就職した場所が、人の意識を高めず、介護の仕事のやりがいを感じられない職場であった人は不幸だ。そういう職場だと気が付いたときは、積極的に職場を変えることも考えたほうが良いだろう。
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介護事業の未来を輝かせる人材がそこに居ます


コロナ禍で、一般参加型の講演会がことごとく中止・延期となってきたが、このところ少しずつ参加型講演会の復活の兆しが見え始めている。

巷では在宅ワークを終了させ、出勤型勤務に切り替えている企業が多く、仕事のスタイルは以前の状態に戻っているのだから、参加型講演会も普通に行われてよいと思う。感染予防のためには、参加者にはマスクを着用してもらって、できるだけ窓を開け、過密にならない距離を取った参加者配置をすれば全く問題はない。そもそも講演会はシャウトするわけではないので、密閉空間でカラオケしたり、ライブを愉しんだりするのとはわけが違うのである。

WEB講演会も当たり前になりつつあるが、僕のように台本のない講師は、会場で受講者の表情を見て、空気を読みながら講演内容を微妙に変えているので、やはりライブが一番伝わりやすい。名刺交換や、その際に雑談することも、講師・受講者双方にとって貴重な時間である。質疑応答も、ネットを通じてはなかなか質問が出てこないが、参加型講演だと手が挙がりやすいし、質疑応答の時間で聞けなかったことを、帰り際に講師に尋ねるなんてことも参加型講演でしかできないことだ。

ネット配信する講演で得るものもあるだろうが、講演会場に自分で足を運んで、講師の生の声を聴き、表情を見ながら会場の反応を肌で感ずることは、学習効果として大きな要素となるのではないだろうか。

人材のスキルアップは、介護事業経営上、最も集客効果が期待できるアイテムであり、事業を支える大切な基盤なのだから、是非参加型研修・講演会を適切な時期に復活させてほしいものだ。

さて人材と言えば、今現在も介護業界にはたくさんの貴重な人材がおられる。昨日の記事で取り上げた、通所サービスとショートの特例算定については、表の掲示板の新スレッドで、さらなる熱い議論が展開されているが、その議論展開を見て、改めてそう思った。

その議論の中心は、介護事業者への感染対応支援策として、『利用者負担』が増えてよいのかという問題である。そこには実際に使っていないサービスの負担が強いられることや、同意した人だけが負担増となるという公平性の問題など様々な問題があるが、あらかじめ定められた法定費用負担を超えた自己負担を、急に強いてよいのかということが議論されているのである。

昨日も書いたが、そこに正解も不正解もないと思う。議論されているスレッドを見てわかるとおり、コメントを書いている人々は、みな真摯に真剣に意見を戦わせており、そこには個人のエゴとか、身勝手さは感じられない。双方の立場で真剣に、どうすればよいかを議論しており、なかには自分や自分が所属する事業者の不利益をあえて選択する人もいる。それは即ち、この国がどういう方向に向かうべきかという議論にもつながるかのような熱い議論である。

コメントを書いてくれる人の知識もかなり豊富だ。論旨明瞭な文章に思わずうなることも多い。

利用者負担増にしても、その額は月に千円に達するかどうかという額である。勿論、その額がとるに足らない過小な額などというつもりはないが、何万円もの国見負担増につながるルール改正等を、さしたる審議もなしに国民に課すこの国で、介護業界には何百円の利用者負担増という問題の是非を巡って、喧々諤々と議論してくれる人々がいるということに注目していただきたい。

政治家にこの議論内容を見せてやりたいと思う。

そのような人材がこの業界を支え、この業界で活躍しているのである。介護事業は厳しい風にさらされることが多いが、こうした人材がいる限り未来は決して暗くない。

希望の光を感じさせくれる人々にエールを送りながら、僕もその人たちの声や姿を多くの方々に伝え、それらの方々の熱い思いを様々な人に届けられるように、もう少し頑張ってみようと思ったりしている。

介護業界の未来を、「暗くて見えない」にするのではなく、「明るすぎて眩しくて見えない」といえるようにしたいものだ。
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介護業界から人材が離れていく本当の理由


介護事業者で働く職員の一部からは、サービスの品質の向上が必要だと言うけれど、人材が不足している介護現場で、そんな余裕はないという声が聴こえてきます。

とりあえず人を増やしてほしいという切実な訴えもあります。しかし介護の質をわきに置いて、人集めに躍起になっている場所に仕事ができる優秀な人材が張り付くとでも思っているのでしょうか。仮に人が張り付けたとしても定着するとでも思っているのでしょうか。

そもそもあなたの職場の人手がいつも足りない原因は何でしょうか。人が張り付かない、人が定着しないという原因の検証作業をきちんとしているでしょうか。

あなたの仕事に余裕が生まれるためには、人手がもっと必要だと言いますが、あなた自身はあなたに続く職員をきちんと育てているのでしょうか。あなた自身が新人職員のバリアになって、入職してきた職員が次から次へと辞めていく原因になってはいないでしょうか。

今一度とあなたと、あなたの職場の本当の姿を見つめなおしてほしと思います。

新卒者が今、あなたの職場に入職して新人教育を受けているかもしれません。例えば4/1に初出勤した職員は昨日でまだ1週間しか働いていません。そんな新人さんが、日に日に元気を失っていないでしょうか。日に日に無表情になってはいないでしょうか。

先週末僕の家に、僕の生徒が訪ねてきました。彼女は介護福祉士養成校で僕が教えて卒業させ、4/1にある社会福祉法人に入社した生徒です。しかし入職わずか3日間でかなり介護の仕事に幻滅している様子で、悩みを聴いてもらいたいと切羽詰まった表情でやってきました。

彼女の悩みとは、人の役に立つ仕事だと思った介護の仕事が、ちっとも人に役に立っていないという悩みでした。社会福祉法人という公益性の高い法人が、何のために存在しているのかわからなくなったという悩みでした。

彼女が訴える、彼女の元気を奪う状況とは以下のようなものです。

・利用者に乱暴な言葉遣いをして、介護の仕方も荒々しい先輩職員の姿。
・認知症の人の訴えにまったく耳を傾けようとせず、「助けて」・「どうしたらいいの」と叫んでいる人の声を聞こえないふりをして声もかけずに側を通り過ぎていく職員の姿。
・気分で後輩指導の態度を変える先輩職員。
・利用者の坐位姿勢に全く配慮せず、職員は立ったままで食事を詰め込み、むせこむ人を放置する食事介助
・根拠ある方法とは全く異なる介護が行われている日常


彼女ら新人職員は4/1の入社式前に、「入社前研修」と称する座学研修を先週の月曜日(3/30 )と火曜日(3/31)に受けたそうです。しかしその内容は事務系職員と同じ場で、法人組織の説明や事業内容、健康保険や年金等の手続、就業規則等の説明にとどまり、介護職員に対する実務につながる内容は皆無だったと訴えていました。

こうして介護実務に関する基礎研修もきちんと行われない中で、入職初日から先輩職員が新人に張り付いてOJTの中で仕事を覚えるように指導されているのですが、毎日変わる指導担当者によって、指導内容も介護のやり方も違う中で、感情的に怒ることを指導と勘違いしている先輩職員におびえている姿がそこには垣間見られました。

入職したばかりの緊張感の中で不安が増殖したということもあるでしょうから、励まして引き続き悩みがあるなら相談に来るように助言し、あまりに状況が切迫したら僕自身がその社福の管理職の人と話し合う機会を持とうと思いますが、彼女は果たしてこの法人で働き続けられるでしょうか・・・。

だって相談しに来たのは金曜日の夕方5時少し前。なぜこんな時間に仕事をしていないのか聞くと、就業3日目で早出勤務の実習だって言います。しかも修業したばかりのその週の土・日も勤務だと言います。介護職がシフト勤務だからといって、それはないんじゃないでしょうか。シフト勤務に組み込むのは、ある程度基礎実務研修を終えた後でしょう。僕の施設長経験ではあり得ないことです。

介護人材不足が叫ばれていますが、人材を失わせているのは少子高齢化だけではなく、本当の介護をしない介護サービスの場そのものなのです。人の育て方・教え方を知らない介護事業者そのものなのです。

介護事業者のシステムや、そに居る職員が人材をつぶしているのです。これを変えなけりゃあ介護人材不足は永遠に続きます。

新入職員への教育のあり方は、サービスの品質につながるにとどまらず、定着率にも直結します。人材不足が最大の課題となっている介護事業にとって、最も重要となるのが、人材が張り付き定着する教育システムです。そうした介護人材マネジメントの一環として新人教育・指導のあり方を考えてほしいと思います。

見方を少し変えます。

介護福祉士養成校の国家試験義務化の経過措置がさらに5年延長されたことは、読者の皆さんもご存知だと思いますが、勘違いしてはいけないのは、延長されたのは経過措置だけです。つまり経過措置期間中に国家試験を受けずに介護福祉士と名乗っている人は、経過措置期間の中でしか介護福祉士として認められないので、その間に国試に合格するか、5年以上続けて現場で働くかしないと経過措置が切れたら資格は無くなります。

そんなわけで今年度の卒業生も国試を受けているわけですが、僕が非常勤講師を務める室蘭の介護福祉士養成校卒業生は今回合格率が100%で、全員合格でした。・・・しかし全員と言っても、卒業生はわずかに18人です。北海道の胆振・日高地域という広大な地域に1校しかない介護福祉士養成校の新卒者がわずか18人という実態が、介護人材不足の現状を表しています。

それだけ貴重な人材を、介護事業やそこの従業員が育てずに、その前につぶしてどうするのでしょう。一度介護事業者の中でつぶされた若者は、介護の業界から離れてしまうことだって多いのです。相違ないために、その原因を離職する人間の自己責任にして放置することなく、介護業界全体の財産喪失だとして検証しなおす必要があると思います。

ただでさえ人材は足りないのに、それに拍車をかけるような人材をつぶす要素を、介護業界ではびこらせて放置している状態に、もっと危機意識を抱いてほしいと思います。

※4/4〜新しいブログの名称を変更しました、masaの徒然草始めました。こちらも是非ご覧ください。










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今日入職した職員は今何をしていますか?


今日4/1は新年度の初日であり、多くの介護事業者で新入職員が入職初日を迎えていると思う。

新型コロナウイルスの影響で、入社式を取りやめている事業者も多いが、式典は行われなくとも、新入職員は朝礼などで挨拶をし辞令を交付され、新しい職場で就業第一日目の業務に就いているわけである。

それらの職員は今、何をしていることだろう。

事業者によっては入社日を前に、事前に入職前研修として新入職員の基礎的研修を行っている場合もあるだろう。その場合は入職前に行われた基礎講座をベースに、就業初日からOJTに入っているのかもしれない。そうであればOJTも意味を成すだろう。

しかし就業前の事前研修であっても労働対価は発生するし、労働対価を渡していない事前の義務研修は労基法違反にも問われる。また新人職員の中には学卒者が多いことを考えると、その身分との絡みで3月中の事前研修はなかなか難しく、可能だとしても多くの日にちは割けないのが現状である。

よって多くの場合入職前研修は、基礎研修の体をなさないないような内容に終わることが多く、それを受講したからと言って、就業初日からいきなりOJTというのは厳しく難しいと言わざるを得ない。

そもそもOJTというのは、on-the-job trainingの略で、「職場での実務を通じて行う従業員の教育訓練」である。教育と訓練だから、当然その根拠となるOJTツールに基づいて行う教育でなければならない。単に先輩職員のあとに金魚の糞のようにくっついて、見よう見まねで先輩職員の行っている動作を真似するのがOJTではないのである。

OJTにおける指導者の禁句は、「見て覚えろ。」である。それを言ってはいけない。「これは〜だから、こうしているんですよ。」と説明できる教育・訓練法がOJTとして行われなければならないのである。

このOJTを根拠に基づいてしっかりできている事業者と、そうではない事業者では職員の定着率に大きな差が生まれてくる。当然、前者の定着率が高くなるのだ。

介護福祉士養成校の卒業生を対象に、新卒で就業した職場を1年以内に退職した理由を調査すると、次のような理由がワーストスリーである。

1.介護技術を教えてくれない。根拠のない指導に終始する先輩しかいない
2.経験則だけで仕事の手順を教えるだけの先輩しかいない
3.感情的に怒ることを指導と勘違いしている人が多い


しかしこれらはすべて退職理由としては、「人間関係」と括られてしまうので、教育・訓練の問題とは別問題と捉えられがちである。しかしこれは間違いなく、教育・訓練のシステムが存在していないか、システムがあってもその具体策が現場の職員に丸投げされて、労務管理されていないことに起因する問題なのである。

だから・・・今日、入社式や朝礼で紹介された新入職員を、一定期間現場と切り離した場所で実施されるべき座学による基礎研修を行わないまま、いきなりOJTと称した教育指導にもならない方法で、先輩職員と一緒に介護の真似事をさせている職場には明るい展望は開けない。

そこは近い将来、人材から見放され、顧客からも見放される運命をたどらざるを得ない。介護事業経営に直結する人材育成をおざなりにしている事業者には、人が集まらず定着せず、事業継続ができなくなるのは必然なのだ。それだけ職員教育が重要なのだ。(参照:ウイルス対策を理由に職場内研修をおざなりにできない理由

新型コロナウイルスで大変な状況である今日も、そのことをしっかりと自覚して、新入社員教育に取り組んでいるか、そうでないかで、その事業者の将来性が見えるわけである。

今この日・この時点で、しっかりとした新人教育を行っていない事業者の職員は、今日仕事を終えた瞬間に、きちんと職員教育を行っている事業者を探して、転職準備を進めたほうが賢いだろう。
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人が育ち定着する職場のマストアイテム


人を育てるために職場内での教育は絶対に欠かせないが、正しい教育を行ったからといって必ず人が育つと考えるのは間違った考え方だ。

介護事業経営者や管理職にこの両方の理解がなければ、人が育ち定着する職場は創れない。誰でも採用して、採用した後はどんなスキルの人間であっても、闇雲に働き続けるようにするだけの介護事業経営ではいかんということだ。

一定期間を経ても教育効果があらわれない人の能力を見極めて、介護の仕事に向かない人は途中で辞めてもらうという、「試用期間」の規定をきちんと定めているだろうか。

試用期間中であっても、雇用者側の都合で勝手な解雇はできないが、試用期間中の解雇については通常の解雇よりも広い範囲で解雇の自由が認められており、「求められる能力に達していないとして」ということも合理的理由とされ、使用者が解約権を行使できることは、過去の判例でも示されているわけである。(参照:人材不足だからこそ採用は慎重に

だからこそ経営者や管理職には、試用期間という中で被雇用者の能力を見極めるという考え方が必要だ。それは採用時に、応募者の人となりをすべて見極められないという、ごく当たり前のことが前提になっている。

人を採用したのだから、あとは現場任せの経営では、人材不足が解決することはない。

今の日本の状況を考えると、介護事業者にとって初めから戦力になる人が何人も職員募集に応募して採用でできるなどという奇跡を信じても始まらない。

介護福祉士養成校は、年々日本人学生の入学者数が減っており、卒業生もごくわずかの数で、地域の介護事業者が職員として雇用できる人の数としてみても不十分なのだから、そんなところに人材供給を頼ってもしょうがない。

介護事業者が人材確保するためには広く職員採用の網を広げて、基礎知識や介護技術のない人を含めて採用しないと、介護事業は廻っていかないことを理解すべきだ。

だからこそ職員は自前で教育する覚悟が必要になる。経験と技術のない人を採用して、それらの人たちの個別の能力をしっかり見極めながら育てていくという考え方とシステムがない場所からは、人が枯渇して当たり前だ。

全国のどこへ行っても介護事業の人材不足は深刻で、人材確保が大きな課題であることに変わりがないが、それを嘆くだけではどうしようもない。

そうであるからこそ、自前の人材対策が求められるのだ。国が何とかしてくれるとか、待っていれば状況が変わるなんて考えている介護事業経営者は、即刻引退したほうが良い。そんな人はまもなく自分の甘い見込みが、自分や自分が経営する事業を追い込み、経営が続けられなくなるだけならまだましで、やがてそのことにより絶望して精神や身体を病む結果になりかねないからだ。

経験や技能のない職員を育てるためには、現場でコーチィングができるリーダーが必要であり、経営者や管理者は、まずそうしたリーダーを育てなければならないことは、このブログで何度も指摘してきた。

だからと言ってコーチィングできるリーダーを育てれば、それだけで職員が全員育って、人材確保に困らない事業者にあるという単純な問題ではない。採用時点で人物を見極めないと、いくら優秀なリーダーでも育てられないスキルの低い人によって、職場はかき回され人間関係も悪くなり、良い人材から辞めていくのだ。

採用時点でスキルの低さを見極められなかった人間が、「腐ったミカン」のように周囲の職員を毒していき、良い人材がバーンアウトして行く。そういう職場には手を動かすより先に、愚痴を言う口を動かすだけの職員だけが残る頃になり、不適切サービスがそこかしこにはびこるだろう。

そういう職場に限って、人がこれ以上いなくなれば業務が回らなくなるからと、就業態度が悪くて、スキルの低い職員に注意ができなくなって、何でもありの荒れた職場環境になりがちだ。

悪い態度や間違った行動を叱ると、それを嫌がって辞める人は、これ幸いと辞めてもらえばよいのである。辞めることを恐れて、スキルのない人間に注意ができない職場が、どんな職場になるのかは、さほど深く考察しなくてもわかりきった問題である。そういう職場の経営陣は、職員の不適切行為や虐待がやり玉に挙がって、マスメディアの糾弾を受ける危険性が高まっていることを自覚すべきだ。

人を育てるために厳しく指導する人を慕う職員が増えることによって職場環境は良くなるし、人材は育つことを忘れてはならないのである。

だからこそ人を育てる職場では、育つ気持ちとスキルがない職員を、試用期間中に見極めて解約権を行使するという、「経営者の覚悟」が必要だ。人を育てる能力がないリーダーをその立場から降ろすという、「経営者の覚悟」も求められる。

向かない職員を採用しないという過程では、一時的に業務が廻らなくなるほど人手が足りなくなるかもしれない。その時は一時的にショートステイを休止したり、受け入れ定員数を下げたりする覚悟も必要だ。身の丈に合った事業規模に縮小する時期を経ながら、人材を育て人財を定着させた暁には、元の事業規模に戻して、かつ高品質なサービス提供ができ、顧客から選ばれるのである。

そういう意味では、介護サービスの品質をアップさせるための、「雌伏の時期」を耐える「経営者の覚悟」が必要で、一時的に収益が下がることもやむを得ないと考える、「経営者の覚悟」も必要なのだ。

よって、人が育ち定着し勝ち残る職場のマストアイテムとは、「経営者の覚悟」なのだと言えるのではないだろうか。

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勝ち残る事業者と倒れ去る事業者の決定的な違い


人材育成のシステムがない介護事業者が、今いくら収益を確保していようとも、それは砂上の楼閣である。

就業初日からOJTと称して、金魚の糞のように先輩職員について歩かせ、根拠のない、「見て覚えろ」的な作業指導を、教育と勘違いしている介護事業者に未来はないと言える。

きちんとした介護事業者は、実務教育に入る以前に、社会人としての心構えを含めた基礎教育を行っている。座学による基礎教育のなかで介護の基礎知識もしっかり叩き込んでいる。そのため実務に入る以前の教育期間は2週間〜1月にも及んでいる。そうした基礎学習の期間に、泊まり込み合宿も行いながら、徹底的に基礎知識を学ばせ、サービスマナーの教育も徹底している事業者も存在する。

そうした事業者においては、総じて職員の定着率も高くなるし、教育訓練をしっかりしてくれるということが評判となって、経験・未経験の人がどちらも安心して働くことができるということで、募集に応募してくれる人も増える傾向が強い。

だからそうした事業者では、職員が慢性的に不足して業務が回らなくなることがない。そのため新人教育にそれだけ時間をかけて、採用したばかりの職員が数週間から一月もの長期間、介護サービス実務に携わらなくとも現場が廻り、人手が足りなくて困るということにはなっていない。

むしろ後々の業務がスムースに廻るように、もっと期間をかけてでも実効性のある十分な就業前訓練をしてほしいという声さえ挙がっている事業者もある。

しかもそれだけの期間をかけて教育した新人に対して、OJTツールをしっかり準備しながら、座学の知識を実務の中で確認できる本物のOJTを行うので、新人が伸びていくことができ、仕事もきちんと覚えることができる。そのため戦力になるのも早いという好循環が生まれる。

つまり実務に入る期間が先になろうとも、就業前の基礎座学・基礎訓練に時間をかけている事業者の方が実務に入った後で業務に溶け込むスピードは速くなるので、全体から見ると従業員の業務負担が減り、働きやすくなるのである。

そのようなシステムが全くないところは、就業初日から根拠のない実務指導と称した、作業労働しか教えない状態になるので、新人職員がきちんと仕事を覚えられるかどうかは、個人の能力に頼り切ってしまう結果となる。そのため業務を覚えるスピードも個人の能力に大きく左右されることになり、中途退職者も増え、結局いつまでたっても人手が充足することはないという悪循環に陥ってしまうのである。

仕事を十分覚えることができない職員が配置だけされているという状態は、仕事ができる職員に過度な負担をかけているという意味だから、そうした職場では熟練した仕事ができる職員がバーンアウトしていく。そして未熟で、手より口だけ動かす職員だらけになって、不満ばかり口にして仕事はさらに停滞し職場の雰囲気は悪くなる。そしてサービスの質も劣化の一途をたどり、定着率はさらに低下し、職員募集に応募してくる人も、他事業所で使えないと烙印を押されたスキルの低い人ばかりになる。

それでも人が足りないからと言って、募集に応募してきた人をとりあえず採用する事業者では、仕事ができない職員でも辞められたら業務が回らなくなるから困るという理由で、不適切な行動に対して、適切な指導さえ遠慮して、叱れない・教えられない状態となり、サービスの質はさらに劣化する。やがてその状態は不適切サービスに結び付き、従業員の感覚麻痺が進行して虐待が引き起り、事業経営ができなくなるケースさえある。

このブログで何度か指摘しているが、介護福祉士養成校から卒業して介護事業者に就職する学生は、「人の役に立ちたい」という思いを抱いている人なのである。

その動機付けを護り育てる新人教育が、将来人財となる若い芽を育てる。それが人材確保という面で他事業者との競争に勝ち残っていく唯一の方法だ。

そのための内部研修は何より重要で、その研修をおざなりにしないためのチェック機能や修正機能を持つためには、理念に沿った実践指導ができる現場リーダーの育成が何より大事だ。この部分にいくらお金をかけても無駄にはならない。

人の役に立つことをあきらめざるを得ない職場からは、近い将来必ず顧客離れが始まり事業経営が悪化する。入社式の日が、志高く介護の仕事にやりがいを求めて就職してきた人たちにとって、その志を「あきらめる」初日にしないための職員教育が不可欠だ。

2020年代に勝ち残る介護事業者とは、行政指導受けないためのアリバイ作りの職員教育に終始せず、人を育て定着させるための、本物の職員教育を行う事業者なのである。

実は今日も僕は、そうした教育のお手伝いのために東京に来ている。夕方からとある社会福祉法人さんで、職員研修講師を務めるためである。10月から月1回のペースでお邪魔した法人研修の締めくくりを今日行う予定だ。こうした職員研修を定期的に行う事業者には、きっと明るい未来があるだろう。

そうした教育のお手伝いが必要ならば、「北海道介護福祉道場 あかい花」の公式サイトに掲載しているメールアドレスや電話番号に連絡いただくか、FBのメッセンジャー等で連絡ください。全国どこでも駆けつけます。

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人材マネジメントには腐ったミカンの方程式の視点が欠かせない


介護保険制度改正や介護報酬改定の1丁目1番地は、「自立支援」と、その評価だという人がいるが、僕はのその意見には反対だ。

自立支援は理念の一つとして重視されることにいちゃもんを付ける気はないが(結構いちゃもんつけているっしょ、という声は無視する)、それが最も重要だという価値観にはついていけない。

高齢者はいつまで尻を叩かれ頑張り続けなければならないのだ。むしろ頑張り続けて自立を強要されている人より、必要な支援を受けることによって幸せな暮らしを送ることができ、人生を全うしている人もいることに目を向けて考えなければならない。共立という視点があるからこそ、多様な幸福が存在するのだ。そういう意味でも、自立支援にだけに価値観を見出してはならない。

そもそも我々が向き合っているのは物ではなく人なのだ。

感情のある心を持った人間と向き合う仕事であるという本質を考えれば、「自立支援」というただ一つの価値観を1丁目1番地に置くなんていう冷酷な考えにはならないはずだ。むしろそうした考えは、暮らしの多様性を否定してしまうものであり、自立支援よりも大切なのは、「生活の質」であり、それを担保するには、誰か手を借りるシーンがあったって良いのである。
(※参照:「洗脳された人たちの脅迫介護」・「給付制限ありきの自立支援は地獄支援でしかない」)

じゃあお前は1丁目1番地に何を置くかと聞かれれば迷うことなく、「人材確保・人材育成」であると答える。

制度をどう整えても、それを動かず人材がいないと、制度あってサービスなしという状態に陥る。

サービスをなくしては困るからと言って、人材が見つからない場所で誰でもよいから採用してしまえば、サービスあって品性なしという状態に陥る。

人員にしかならない職員によってサービスの質は劣化していくしかない。その結果、サービスの質が低下するだけではなく、不適切サービスや虐待が生まれる。そうした場所では利用者の尊厳など護られるわけがなく、サービスを受けることによって、豊かな暮らしが実現するのではなく、逆に傷つけられてしまう利用者が生まれてしまう。それは介護サービスの本来の在り方とは対極に位置すべき状態であり、あってはならない状態である。

そのような劣悪なサービスの原因となるものとは、働く従業員そのものであり、それは人員とも言えず、「人罪」としか言いようのない存在である。そういう人間を対人援助の場に居させてはダメなのだ。だからこそ介護事業経営者や、介護事業者の管理職の方々には、人員配置だけに目を奪われずに、人材確保と人材育成に目を向けてほしいと思う。そこを1丁目1番地に置いてほしいのである。

しかし採用時点で人物を完全に見極めるのは至難の業だ。だからこそ試用期間を設けることができるのであり(試用期間は労働基準法等の労働法規で、設けなければならないとはされていない。)、就業規則にきちんと試用期間を定め置いて、その期間中に人物の見極めを行うべきである。

勿論、試用期間と言えども労働契約自体はすでに成立しているために、理由なく事業者都合だけで従業員を解雇することはできない。しかし試用期間中の解雇については、通常の解雇よりも広い範囲で裁量が認められており、過去にも「能力の大幅な不足」や「入社前に期待していた能力が入社後には全く発揮されず、担当業務をいくつか変えても勤務成績が上がらない」、「入社後の勤務態度が極めて悪く、協調性もなく、周囲の業務にも悪い影響を与える」などの理由により使用者が解約権を行使できるものとして、いくつかの判例が示されている。

対人援助としてのスキルに欠ける従業員を、試用期間中に選別して労働契約を解約することはできるわけである。その時に、「人の役に立つ職業」であるはずの対人援助において、人を傷つけるような対応しかできない職員についても、「対人援助のスキルに大幅に欠ける」として選別して、労働契約を解約することが求められるのだ。

試用期間中にサービスマナーを身に着けることができない従業員もしかりである。それは人の心と暮らしを護るべき対人援助の場では、致命的なスキルダウンであるとして排除されるべき従業員である。

職場全体でサービスの品質をアップさえようとして、サービスマナーを身につけようとしているときに、一向にそうしたマナーを身につけない従業員も同様に排除されていかないと、職場全体のマナーは向上しないし、サービスの品質もアップしない。

ミカン箱の中に、腐ったミカンが一つでも存在すれば、箱の中のミカンはすべて腐っていくのである。箱の中全体を腐らせないためには、腐りかけたミカンをできるだけ早く箱から取り出して捨てなければならない。たった一つであっても腐ったミカンを残しておいてはならないのである。

介護サービスの場でも、腐ったミカンを取り出しもせずに、そこに存在するままで放置してしまえば、職場全体が腐っていくことを肝に銘ずるべきである。だからこそ、人材マネジメントは、人を探し、職場に張り付け、育てるという一方で、ミカンが腐らないように環境を整えることが重要になるし、間違って腐ったミカンを発見して、取り除くシステムも同時に求められるのである。

腐ったミカンによって、フレッシュで未来が期待できるミカンも腐らせられるのだ。そんな腐ったミカンがある場所で、いくら新人教育に力を入れても、新人が職場を変えられるわけではないし、腐ったミカンに侵食されて、当初の志も腐っていく。

将来人材から人財となる素質を持つ若者が、腐ったミカンタメ口にストレスを感じて、マナー意識の低い職場から辞めていくという現状も見受けられる。

一方で、丁寧な対応ができる職場で働きたいという動機づけを持っている人は、考えられている以上に多いという現状がある。その人たちは、今きっとどこかで、腐ったミカンを取り除いて、浄化作用が働く職場を探している。

そういう意味では、腐ったミカンを取り除く先に、人員不足に陥るなんて言う心配はいらないのだ。フレッシュなミカンが、取り除いた腐ったミカンの数以上に集まってくるからだ。

そうした覚悟を持って介護事業経営にあたっていただきたい。そうした事業者としての理念やビジョンに共感できない職員は、組織の秩序は壊す要素にしかならないのだから、寄ってこなくてよいと割り切って考えるべきである。

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リーダーに資質がないと逆パワハラが起こる


骨太の改革で社会保障費の自然増を抑える政策が続く中でも、高齢化はますます進行し、要介護者の数は増え続ける。そのため2018年に比べ、2028年には介護給付費が10兆円増えることになる。

この数字は介護給付費だけの数字なので、それに付随する費用(例えば、介護に必要な給付費に含まれない費用など)を含めると、その金額は100兆円を超えることになる。それだけ大きな伸びしろがある経済市場であるというのが、介護業界の一面である。

だからこそこの市場を狙って、大手営利企業の介護サービスへの参入が続いていくことになる。

つまり骨太の政策で顧客単価が減る中で参入企業が増えるのだから、顧客確保のための競争はより激化するということになる。

この競争は顧客から選ばれる競争の前に、顧客から選ばれるために一番大事なサービスの質を左右する、「人材確保の競争」でもある。

特定加算という大きな財源をうまく使って、質の高い介護職員をより多く集めた事業者が、加熱する競争社会を勝ち抜くことになる。だからこそ特定加算の配分範囲を「その他の職種」まで広げた介護事業者は、それだけで経営リスクが高くなっていることに気が付かねばならない。

あの加算を最も活かす方法は、配分はaグループのみに絞ることだと僕は感じている。それはまた別の機会で、詳しく論ずることとしよう。

前述したように、人材確保が介護事業経営の肝になることは言うまでもないが、人材は自然発生しないし、育てるという観点が何よりも必要だ。そして育った人材が定着する事業者にしなければならない。

このことを経営者がいくら自覚して頑張っても、経営者だけではどうにもならない問題でもある。経営者が着雪的に職員を育て定着させられるわけではない。経営者はもっと高い木の上から、戦略を練らなければならないので、現場のリーダーがそれぞれの部署の人材を育てなければならないのだ。

つまり経営者は、信頼できる管理職を育て、管理職は、人材を育成しまとめるリーダーを育てるという役割分担が必要になる。

どちらにしても介護事業者において、人材が育ち職員が定着する職場環境に欠かせないのが、介護職員を束ねるリーダーの存在なのである。だからこそ、このリーダー役にどういう人を選ぶかということが、経営者や管理職が一番考え抜かねばならないことだ。

資質のない人をリーダーに据えた事業者では、人材が育たず定着しないだけではなく、人間関係を含めた職場環境が劣悪な状態に陥る例がみられる。

例えば現在の人材不足を憂いて、職員が退職することを何よりも恐れる雰囲気のある職場では、リーダーが職員を叱って指導できない状態になっていたりする。

しかし人材が育ち定着する職場には、必ず部下を適切に指導できるリーダーが存在するのだ。上司や先輩がきちんと仕事のやり方を教えてくれないという不満や不安で多くの職員が辞めていく現状を考えると、部下をきちんと指導できるリーダーの存在が必要なのである。つまり従業員が気持ちよく働くことができる職場のために、上司が部下に媚を売るような職場環境が求められているわけではないのである。

リーダーに求められている指導力とは、技術指導と人間指導の両面持つものだ。だからこそ指導するためには愛情を持って叱る態度は不可欠なのである。その一方で、ただ単に感情的に怒るリーダーであっては、職場環境を悪化させるだけだという認識も必要だ。

時には厳しく指導しながらチームをまとめるリーダーがいれば鬼に金棒だ。

ところが技術指導が十分できず、チームをまとめる資質もないリーダーであっては、部下の心は離れていくだけではなく、リーダーの指示が行き届かなくなる。そうした職場では得てしてリーダーの命令に背く部下が結束して、リーダーを無視してそれぞれ勝手に仕事をこなす状態に陥る。

こうしてリーダーが孤立して、無視され逆パワハラの状態に陥っている職場は決して少なくない。

こうなってしまっては、職場内のチームをいったん解体しないことにはどうしようもなくなり、場合によっては職場崩壊となりかねない。そうならないためにも、年功序列ではなく、資質によってリーダーは選ばれるべきなのである。

だからこそ介護経営者や管理職にはリーダーの資質を見出す・見抜く能力が求められるのである。

リーダーの資質が、その事業者の命運を握ると言っても過言ではないことを肝に銘じて、リーダー探し・リーダー選びに尽力してもらいたい。

なお僕は講演等で、介護事業者における、「求められるリーダーの資質」や、「部下を伸ばす教え方」についてもレクチャーしているので、ぜひ一度お聴き願いたい。

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なぜ実習生に作業しか教えず、愛を失くせと説教するのか。


介護人材不足の問題は解決の糸口さえ見えず、全国どこへ行っても、人がいないと愚痴をこぼす人が多い。そして介護事業経営の最大のリスクも、「人がいなくなって事業が継続できなくなること」であり、そのことに危機感を持つ介護事業経営者の方も多い。

介護サービスの場で働く人にとっても、それは自分の職場がなくなるかもしれないという危機感につながっていくと思うが、それ以前に、今現実に行っている仕事が回っていかないという深刻な状態に向かい合っている人が多い。

だから多くの介護事業経営者及び介護従事者は、介護の仕事に就こうとする人が、もっと増えてほしいと願っているはずだ。そのためには介護福祉士の養成校に入学する学生も増えてほしいと思っているはずだ。

そうした介護関係者に自覚してほしいことがある。知ってほしい実態がある。

それは介護福祉士養成校に入学する学生は減り続けているが、その中で養成校に入学する学生は、それなりの高い動機づけを持つ人たちだ。ところがそうした学生の動機づけをつぶし、介護の仕事に就こうとする意欲を失くさせる元凶が、今介護現場で働いている人の姿勢や考え方そのものであるということである。

例えば現役高校生が進路希望として、「将来介護の仕事をしたいので、介護福祉士の資格を得るために専門学校に入学したい」と表明した途端、その学生は職員室に呼び出され進路指導を受けるという実態をご存知の方はどれだけいるだろうか?

学生はそこで、担任教師と進路指導の担当教師に、「将来を考えて、その進路を見直しなさい」と説得されるのだ。介護の職業に就こうとする学生が減っているのは、こうした実態が全国各地に存在しているからである。

そのように説得されてもなおかつ介護福祉士養成専門学校に入学してくる生徒とは、他に行き場のない能力の低い学生ではない。多くの入学希望者は、「人の役に立つ仕事をしたい」・「体の不自由な人の支えになりたい」等という高い動機づけを持っている若者なのである。

そうした動機づけを持つ若者たちは、そうした考えに至る経験と理由を持っている場合が多い。

例えば、「自分が大好きだった祖母が特養で亡くなったのだけれど、そこにはとても尊敬できる介護職員がいて、祖母がなくなる瞬間までとてもお世話になった。私もそんな介護職員になりたい」とか、「自分の母親がヘルパーをしているのだけれど、いつも生き生きとしてお年寄りの暮らしを支えている姿を見て、私もそんな母親と同じ仕事をしたい」とか、「ボランティアで初めて訪れた特養で、若い介護福祉士の方が働く姿が格好良くて、利用者の方々もとても幸せそうだったから」とかいう理由である。

それはまだ幼い考え方の中で生まれた理由かもしれないが、同時にそれはとても尊い考え方であり、大人はその考え方を大切にしなさいと教える人であるはずだ。ところが介護事業で生活の糧を得ている先輩たちが、そうした若者の尊い考え方を、「理想と現実は違う」という言葉でつぶしにかかるケースが実に多い。そうしたスキルの低い職員が数多く存在するこの国の介護の場の実態である。そんな国で介護の仕事に就きたいという若者が増えるわけがない。

介護実習もあまりにも現場の意識レベルが低すぎる。学生は実習の場で、知識と技術を学ぼうとしているのだ。そんな学生になぜ、その職場の作業を教えなければならないのか・・・。ルーチンワークを学生に教え込んで、何の勉強になるというのだ。

職場の動きに合わせて何時何分に何をしたり、物品の置き場所はどこであったりというのは、その職場で働いている労働者が覚えればよい作業であり、学生が実習中にそのことをしっかり覚えたとして何の意味もないことだ。それは社会人として実際に仕事に就いた後で覚えればよいことである。

教えなければならなことは、対人援助のプロとして介護支援を必要とする人にどのように向かい合う方法論である。身体の不自由を抱える人に対して配慮すべき点や、そこで使うべき介護技術とは何かを、その根拠とともに指導するのが実習先に求められていることだ。

実習中に学生が利用者とコミュニケーションを交わしている姿を見て、職員が注意するような職場も多い。「そんな風話ばかりしていると、実習がいつまでたっても終わらないわよ。もっと決められた仕事をしなさい」なんて注意する職員は、実習指導者としてのスキルはゼロである。そういう方法で人材となる卵をつぶしているから、現場の作業が回らなくなるほど人材が枯渇しているのだということに、なぜ気が付かないのだろうか。

どんな状態に置かれた人に対しても、人間愛を忘れずに接しようとしている若者に、そんな青臭いことを言っていると仕事は終わらないと説教する実習に何の意味があるのか。愛なんて介護にいらないというのは指導になるのか。科学的根拠に愛情というエッセンスを添えて初めて、介護が人の暮らしを造る行為につながるのではないのだろうか。

仕事を教えるのが実習ではない。あなたが行っている仕事を覚えるために学生を実習させているわけではなく、教室で学んだ知識や技術が、介護支援の現場でどのように生かされているかを確認するのが実習である。・・・しかし現状では、そんな知識や援助技術なんて持っていない職員ばかりだという認識しか持つことができずに、介護の仕事に夢も希望も失って学校さえ去っていく学生が生まれている。

正しい介護技術を使うことで、暮らしぶりが良くなる人がいて、丁寧なコミュニケーション技術で接することで心豊かになる人がいることを確認できるのが本当の実習だ。コミュニケーション技術を高めることにより、認知症の人でも落ち着いて暮らすことができるという事実と、その方法を伝えることが本来の介護実習である。そうした対人援助のすばらしさを伝えるのが実習指導者の務めである。

それをしないで作業労働しか教えず、忙しい現場のルーチンワークをこなす手助けに、猫の手よりはましな学生を駒として遣おうとする介護実習先で、学生は「介護の仕事は人の役に立つ仕事だと思ったけれど、そうではなかった」と動機づけを失っていく。

実習後の報告会で、学生は実習先で教えられた方法を振り返って、「利用者への対応が流れ作業になってしまっている」と報告してくる。同時にそんな方法に胡坐をかいている多くの職員の姿を見て、「あんな鈍感な人たちの中で働くのは不安だ」・「こんなやり方が、人のためになっているとは思えない」として介護福祉士養成校を中途退学してしまう人もいる。

つまり実習先が介護現場の金の卵である若者をつぶしているという実態があるのだ。そのことを変えない限り、この国の介護人材不足は永遠に解消しないだろう。

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中堅リーダーの役割り


毎年講演のお仕事をいただいている愛媛県老施協さんの研修会では、一昨年と昨年は管理職の方々を対象に人事・労務管理(離職予防、面談、内部異動、管理職の育て方等)・将来を見据えた事業運営(組織改革、地域貢献、アプローチ方法等)・人材マネジメントストレスマネジメントについて講義を行った。

しかもすべての会員施設の管理職がくまなく受講できるようにということで、年2回同じ内容で4時間の講義を1回目と2回目の期日を1月ほどずらして行ってきた。

その2年間の取り組みが一段落したので、今年度は管理職を支える、「中堅リーダー」の方々を対象に研修を行うことになった。しかし松山市だけでそれを行っても、参加できない地域の方もおられるかもしれないということで、今年は今月20日(火)〜22日(木)までの3日間、松山市〜今治市〜伊方町の3地域を廻り、同じ講義を行うことにしている。

テーマは、「中堅リーダーの役割り」としており、講義の目的は、リーダーとして知っておくべき情報と知識を得ていただくこととして、その内容については、「部下を叱って指導できない職場環境であってはならない」という記事の中で少しだけ内容をお知らせしている。

職員の定着率が低い介護事業者の原因調査を行うと、現場リーダーに指導者としての資質が欠けるのが一番であることがわかる。

次に来るのは経営者及び管理職の問題である。叱ると怒るの違いを判らずに感情のまま職員に当たるような管理職のいる職場では、日常的にハラスメントが起きており、こういう職場の環境が良いはずがなく、若い有能な芽が摘まれていく。その結果残った職員は、どうしようもないほどリーダーシップやキャプテンシィーに欠けてしまうことになり、職員の定着率はますます下がる。これこそが大手術が必要になる典型的なパターンでもある。

そうした事業者に陥らないように、管理職の研修に引き続いて、中堅リーダー研修を任されているので、各事業で重要なキーパーソンとなり得るリーダーを育てる一助になるような講義をしてきたいと思って構想をまとめた。そのことは、「部下を叱って指導できない職場環境であってはならない」という記事でも紹介しているところだ。

職員が安心して働き続けることができるように、根拠のある方法で介護技術が伝承できる職場が求められており。そのことを言葉で伝え指導できるリーダーが求められている。

同時に介護という職業の、「魅力」を伝えられなければ人は定着せず育たない。その魅力とは、人の暮らしを豊かにする魅力であり、人を幸福にできるという魅力であるはずだ。

人がいない、時間がないという理由を挙げて、人を幸せにしない方法で、仕事をこなせばよいという場所からは、「こんな方法が利用者のためになっているとは思えない」といって人材が去っていく。そうしないために介護の魅力を再発見できる様々な事例も紹介したいと思っている。

それはフィクションではなく、僕がやってきたこと。仲間と一緒に作り上げた方法論だから、誰にも否定はできない事実である。

ということで愛媛県老施協主催の、「中堅リーダー研修会」の講演スライドも完成し、これから最終チェックしたうえで事務局に送るところだ。

この研修のお問い合わせは、愛媛県社会福祉協議会・福祉人材部人材研修課。(089−921−8566)までお問い合わせいただきたい。それでは当日受講予定の皆様、どうぞよろしくお願いしたします。

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文例を教えるな。文例を学ぶな。


介護業界には文例を教えようとする馬鹿講師がいる。

特に介護支援専門員に向けた研修講師で、ケアプランの文例を教えようとする大馬鹿者がいてどうしようもない。そんな輩が本でも出版したら目も当てられない。本の中に「文例集」を掲載する馬鹿っぷりである。ケアプラン作成のノウハウ本に文例を載せる人間は、どうしようもない勘違いした輩だなと思う。

文章の良否は、伝え方の良否とイコールだから、利用者や関係者に伝わるような文章の書き方を指導することは必要な場合がある。文章の書き方を指導できる能力がある人なら、それを行うことは悪いことではないだろう。そういう意味ではケアプランの書き方も、伝わる文章の指導という意味で、教えることはあってよいと思う。

しかし文例を教えてはならないのだ。それは文例を教えられる側の人が、それを頭の中でフォーマット化してしまうことにつながり、それは即ち想像力と応用力を削ぐ結果にしかならないからである。

そもそも相談援助職に求められているのは「答え」という名の「支援する側の価値観の押しつけ」ではない。相談する側がいかに自身の問題に気づいて、自身で解決の道筋を見出すことができるのかを「手伝う」ことである。そのためには想像力と応用力が何よりも必要なのに、安易に文例を使って、自分の言葉で文章を作成する機会を失わせて、個性のない定型文にはめ込むことによって、それらの能力を低下させてしまうのは、相談援助職としてのスキルを低下させる以外の何ものでもないのである。

答えを導き出す、「言葉」や「文章」を定型にはめ込むような押し付けは、おせっかいを通り越してバリアそのものである。

そもそも文章表現に、「決まり」などないのだ。故人となって久しい司馬遼太郎さんはかつて、「小説というものの表現形式の頼もしさは、マヨネーズを作るほどの厳密さもないことである。小説というものは一般的に、当人もしくは読み手にとって気に入らない作品がありえても、出来そこないというものはありえない。」というふうに小説の持つ形式や形態の無定義・非定型という本質を語っている。これは即ち文章表現の多様性と非定型性を表した言葉でもある。

ケアプランの生活課題や目標も同じことだ。千差万別の様々な暮らしを営む人をアセスメントして、引き出した課題や目標にも、個性ある表現があってよいのだ。そこに正解や不正解があるわけではなく、ケアマネジャーがどう評価して、どう伝えて、どうアプローチするかという問題なのだから、自分の手法に沿った表現方法であるべきだ。

要はその表現によって、利用者が自分にとって何が必要とされて、どのように社会資源と結び付けられようとしているのかが理解でき、結び付けられた結果がどうなっているのかを把握出来さえすればよいわけである。

文例・定型文の押し付けは、その入り口で支援者の思考回路の一部を閉ざすものでしかない。

そういう意味でも、司馬さんの千分の一の文章力もない馬鹿講師風情が、自分の書いたものによって、自分の作った文例を他人に押し付けるなど一万年早いと言いたい。

文例を紹介したり、本に掲載する馬鹿どもに言いたい。

自分の文章が一番などと勘違いはしていないだろうが、文例を紹介するという意味は、その勘違いと少しも変わらないということだ。そして自分の知識が一番だと思っているという意味だ。しかし知識がすべてとは思わないことだ。

知識とは人類が短い歴史の中で知り得た、ささやかな情報に過ぎない。我々はまだ真実に無知である。知識は大事だが真実とは限らない。真実はもっと先にあるかもしれない。

そういう意味では、介護の現場で問題に直面した専門家に求められるのは、最新の知識ではなく応用力であり、それを支えるのは信念である。そしてそれは書物では学べない。特に文例を安易に使うことは応用力をそぐことに他ならない。

そして文例に頼る限り、文例を教えた講師のコピーにはなり得ても、その人物を超えることはできない。そのことをしっかり理解してほしい。

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部下を叱って指導できない職場環境であってはならない


介護事業者の最大の課題は、人材確保であることは言うまでもない。

しかしその方法論が間違っていると思われる事業者が思った以上に多い。人材確保のためには、どういう人材を採用するかということも重要になり、数合わせの採用がいかに職場をダメにするかについては、「妥協のない人材選びと育成が未来を切り拓く」で問題提起を行っているが、しかしこの記事を読んで勘違いしてほしくないことは、大事なことは良い人材を選ぶだけではなく、良い人材となり得る人を見抜いて採用し、そうした金の卵を育てる必要もあるということだ。

その卵は、介護の専門的な教育をまだ受けたことがない人かもしれないのだ。

だからこそ募集に人材が集まってくれる職場を創る以前に、職場で人材が育ち定着させることが最重要課題なのだ。しかしそこの順序を間違っている職場が多い。底割れの人材対策など、何の意味もないことに気が付かなければならない。

人材となり得る人を育てるためには、管理職だけが頑張ってもどうしようもない。現場で本当の意味のOJTができる、リーダー職員が存在しなければならない。そういう意味ではリーダーの養成と教育から先に始めなければならないわけである。

介護事業者の最重要課題は、OJTを任せることができるリーダー職員の育成に他ならない。そしてそのリーダーが常に介護の品質をチェックし、お客様に提供するにふさわしいサービス提供ができていない職員に対して指導する必要がある。

いくら新入職員教育に力を入れて、実務に入る前にサービスマナーを教え、根拠に基づいた基本的な介護技術を教えたとしても、実務に入った場所で、それを実践している先輩がいない限りそのようなマナーや技術が浸透するわけがない。そのために現場レベルでマナーや技術を指導するだけではなく、チェックできるリーダーの存在は不可欠になるのだから、新人を教育する前に、リーダーを養成し、徹底的に鍛えることが大事なのだ。

このことに関連して、来月8月20日(火)〜22日(木)まで、愛媛県で中堅リーダーを対象にした研修を実施する予定になっている。その研修は、「中堅リーダーの役割」をテーマに愛媛県老施協と地区老施協が共催するものであるが、それぞれの地域のリーダーの方がくまなく参加できるように、3日間で松山市・今治市・伊方町の4地域を廻り、それぞれ同じ内容で3時間の講義を行うことになっている。

そこではリーダーとして知っておくべき情報と知識として、介護施策・制度に関連する社会情勢や社会保障制度改革の中での介護保険制度の方向性を伝えるとともに、リーダーとして求められる資質として次の3点を重点的に伝える予定にして、現在講演スライドを作成しているところだ。
・人を育てる資質
・根拠のある介護を指導する資質
・対人援助の本質を護り・伝える資質


ところで最近は部下を叱れないリーダーが増えており、そのことは大問題だと思っている。叱ったらやめてしまうと、叱れないのでは人は伸びない。部下の成長のために愛と誠意をもって叱ることを憤って辞めていくのであれば、そんな職員は、「人材」にはなり得ないのだから、やめさせれば良いのだ。だからこそ叱ることをためらうリーダーであってはならない。

そもそも叱ることと、怒ることは違うのである。叱って育てることは、上司の感情のままに怒りを部下にぶつけるようなパワハラとは異なるわけである。叱られることで、はじめて問題を認識できる部下も多い中で、叱ることができずに、部下のプロ意識が育たずに腐敗していく職場を数多く見てきている。

職員が定着するための条件として、上司が部下に媚を売るような職場環境が求められているわけではないのである。媚を売るようなリーダーは、結局部下に馬鹿にされて、笛吹けど踊らずという職場環境に陥るのだ。

求められていることは部下をきちんと指導できる職場環境である。そのために指導できるスキルがリーダーには求められるが、指導とは技術指導と人間指導の両面持つ必要があるから、指導する際に叱ることも必要となる場合があるのだ。愛情を持って部下を叱る態度は、リーダーには不可欠なのだ。

勿論その対極に、感情的に怒る上司が職場環境を悪化させるという理解も求められることは言うまでもない。

愛媛の中堅リーダーの皆さんには、このことを3時間という時間の中で伝えてくる予定なので、是非日程調整をして、数多くの方にこの研修を受講していただきたい。そして職場で若手を育てる方向性を見出していただきたい。

質問があったら何でも会場でお応えしますので、よろしくお願いします。

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妥協のない人材選びと育成が未来を切り拓く


骨太改革で社会保障費の自然増を年間5.000億円に抑え込んだとしても、介護給付費は2028年には、2018年と比較して10兆円増大する。

今後の10年間に関して言えば、介護給付費だけで確実に100兆円増えるという市場の中で、保険サービスの顧客を増やすという戦略を、介護事業経営者が練ることができさえすれば、確実に事業は成長させられるわけである。

しかしもっと長期的な事業戦略を見据えて、将来長く介護事業経営を続けようとした場合、高齢者の数の減少社会に入っていることを考え、いずれかの時期には介護給付費に頼り切った事業経営に見切りをつけて、保険外事業でも収益を挙げていく構造へと転換を図らなければ、事業経営は頭打ちとなることは明白である。

その時、どのような保険外事業を選択できるのかは、時代の流れを見据えて見つけ出していくしかない。しかし保険外事業が簡単ではないことは、「保険外事業で誰もが稼げるわけではない」という記事においても問題提起しているところだ。

だからこそ保険内外両事業を支える基盤は、人材であることを忘れてはならず、保険給付サービスより厳しい競争を強いられる保険外サービス競争で勝ち残るために、そこを担う能力がある人材を確保していかねばならない。

そのためには座して人材が来るのを待っていても始まらない。どういう人材が必要かを明確に意識し、そうした人材を確保するために、他の介護事業者との差別化を図って、独自の方法で人材確保という面でも勝ち残っていく必要があるし、職場の中で人材を確実に育て伸ばしていかないと、必要な人材確保はできなくなる。

そのためには人材がどういう場所に集まり、どういう場所で育っていくのかをきちんと見据えて、人材が集まり育つ具体策を取っていくしかない。

職員募集に応募してきた人を、とりあえず全員採用してしまおうと考える事業者であっては、人材は育つことはない。そのような事業者に居座る、「能力のない職員」の存在によって、職場環境は悪化し荒廃する。そこからは人材が流出するだけでなく、人員さえも逃げていくため常に職員募集をし続けなければならず、人員が足りない分、さらに誰でもよいから採用しようということになり、益々職場環境が悪化するという悪循環が永遠と続くことになる。そんな事業者は消えてなくなる運命の途上であると言ってよいだろう。

そもそも事業経営に理念は大事だが、理念を念仏化しても何にもならない。理念を標語のようにして職員のネームプレートに記入して、首からぶら下げさせても、犬の首輪の役目さえ果たさないのである。

「未来につながる介護」・「尽力・誠意」・「心配りの介護」・「地域住民の福祉の向上」。どれも大事だが、それを標語にするだけで実質が伴っていなければ介護事業者の発展は見込まれない。

介護事業の経営理念を高く掲げて、他の介護事業者の追随を許さない高品質なサービスの提供を目指さねばならないのはいうまでもないが、それが標語で終わってはならないのだ。高い理念を掲げるならば、それを実現するために妥協のない職員教育が必要になる。それによって重度障がい者への高品質ケアや認知症ケアや看取り介護も、他の追随を許さないレベルで提供できる高品質な介護サービスの技術力を持つ結果につなげていくという結果を出さねばならない。

それができたとき必然的に地域住民から選択されるだけではなく、職員のサービスも洗練されていくのだ。

そうした職場には、「高品質なサービスを実践したい」・「自分の技能を高めたい」と考える有能な人材が集まってくるのだ。そうした職場であるからこそ人材は自然に集まり、定着率は格段に上昇するのである。

技術力・サービスマナー意識の低い職員がいても、人手がなくなることを恐れて、そうした職員を排除できない介護事業者に、洗練された介護技術など持てようはずがない。そうしたところは顧客から選ばれずに、人員にもなり切れない無能な労働者しか寄ってこないだろう。そしてそうした職場環境は、何事も怠惰と退廃に傾くだけに陥る。

要するに凡庸な介護に終始する介護事業者ほど、理念を空想化し標語にこだわる傾向に陥り、職場環境も良くならず、人員確保にさえ汲汲としてまともな介護事業経営などできなくなるということだ。

高品質な介護技術によるサービス提供と、五つ星ホテル並みの職員教育をうまく融合させていくところがあるとすれば、それは日本の介護の先頭に立って、安定した事業経営が続けられる介護事業者として成長を続けられるだろう。

生き残りをかけた事業戦略を真剣に考えるならば、事務職員の電話対応から、看護・介護職員の言葉遣いや所作まで、厳しい躾(しつけ)を行き渡らせる必要があることを、事業経営者は心するべきである。この部分に妥協が多すぎるから、いつまでも経営者の目指す職場は実現できないのだ。できない人員は辞めさせるしかないことを事業経営者は肝に銘ずるべきである。

つまるところ介護事業者は人なのだ。介護施設にいくら最新の介護ロボットを導入したとしても、人に恵まれなければ、その介護施設は資材置き場と化すだけである。

だからこそ人材確保と育成のためにこそ労力とお金を使うべきなのである。

ただし実効性が見込めない方法、実際に効果が出ないで漫然と続いている方法に労力とお金をかけても死に金になり無駄になるだけだからその見極めは必要だ。経営コンサルに丸投げして、資金だけかけてもさっぱり人材問題が解決していないというのは最悪である。

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人材から選ばれる事業者という意識


全国各地、どこへ行っても介護事業者の人材が充足しているという地域はない。

多くの事業者で人材確保に悩みと不安を持っているのが現状だ。しかしそのことに具体的に対策をしていない事業者も多い。介護事業者がなくなっては困るのだから、国が何とかするだろうと甘えた考え方を持っている事業経営者もいる。

しかしこのブログのカテゴリー「介護人材確保」で何度も指摘しているように、日本の人口構造と、外国人労働者の特性を鑑みたときに、国の政策によって介護人材が充足することはあり得ず、人材確保ができずに事業経営が続けられなくなる事業者は相当数出てくるだろうという予測は、決して外れない予測と言ってよい。

しかし人材不足が叫ばれる現在であっても、しっかり人材を確保し、職員が充足しているという事業者もある。そこでは他事業者との差別化を図り、求職者にそのことが認められて選ばれ、そうした人材が定着しているという意味である。

つまり介護人材確保という面で言えば、既に勝ち組と負け組の差が付き始めているということだ。

ではその差別化とは何だろう。勿論そこには給与やキャリアパスを含めた待遇面の差という要素も含まれてくる。そしてその差は事業規模によって開きが出てくるために、大規模事業者の方が有利となるという側面がある。しかし大規模事業者の中でも、人材確保に苦労しているところと、そうではないところがあるという差が生じていることを考えると、待遇面以外の差というものが確実に存在するはずだ。

そもそも介護給付費を主な運営費としている以上、サービス種別と事業規模が同じであれば、給与という部分で大きな差はつかないはずなのに、事業種別と事業規模別に細かく人材確保の状況を見ていくと、そこでも差が生じていることが明らかになってくる。この差は何だろう。

ちょっと角度を変えて、若い人で介護の職業に就こうとしている人の視点から、このことを考えてみたい。

高校生が介護の仕事を進路として希望すると、担任から職員室に呼び出され、「そのような将来性のない仕事に就いてはならない。考え直しなさい。」と指導する学校がまだ全国にたくさんある。そんな中で、なおかつ介護の職業を目指そうとする高校生には、高い動機づけがある。それだけを考えても、高校卒の新人は「金の卵」であり、「宝」だと言ってよい。

そんな中で介護福祉を専門に学ぶコースを設けている高校もある。その数も減りつつあるのだが、そうしたコースにのある高校を選んで進学する学生もいるのである。そうした学生は明確に、介護の職業に就きたいという動機づけを持った人たちである。

その動機付けを得た理由が、祖父母の介護経験であったり、介護施設を訪ねて見聞きした経験であったり様々ではあるが、介護の職業にある種の「憧れ」を持って、希望を胸にして進路を定めているのである。

そういう人たちは、介護の知識や技術を学び取ろうと熱心に勉強している。若く経験がない中でも、懸命に介護とは何たるかを学び取ろうとして勉強しているのだ。その知識や技術は拙いとしても、その人たちが貴重な人材であることは間違いない。そういう人たちが介護職員の募集に応募してくれる事業者とならねば、金の卵を獲得できないのである。

しかしその金の卵たちは、漠然と募集を待っているわけではない。職業安定所の募集内容だけを見て、応募するかどうかを決めるわけではないのである。

介護福祉コースで学ぶ学生にインタビューを行ってわかることは、彼ら・彼女らは、職員募集に応募する前に、ほとんど現地を訪ねているという事実が浮かび上がる。職員を募集している職場で、実際にどういう人が働いていて、どういうふうに利用者対応をしているのかをしっかり見定めたうえで、「あんなふうに介護ができるなら、そこで働きたい」と応募先を決めているのだ。

だから多くの学生が、複数の介護事業者を訪問見学している。その時に訪問先の職員の利用者への対応が、「なんとなくぞんざいな感じがする」・「乱暴に利用者に対応している職員がいる」という評価を学生が下していることを、当の介護事業者の職員は意識しているのだろうか?

少なくとも「接遇」を学んでいる学生は、顧客である利用者に、日常的に「タメ口」で接する職員のいる事業者を、入職したい事業者であるとは希望しないのである。

実習という場面でも同じである。実習先がそのまま就職希望先になる場合と、絶対に就職したくない場所に分かれてくる理由は、前者はマナーの優れた職員が多い事業者であり、後者はマナーに欠けている事業者であることが多い。

現在の介護職を目指す学生は、介護という職業に理想を持っているのだ。介護という仕事が「人に役立つ職業である」ことを信じて介護職を目指しているので、人に役立たないサービスの実態が見える事業者には就職したくないと思うのだ。

東京の高校で介護福祉を学んで、去年の春に特養に就職した19歳の女性は、その施設を選んだ理由を、「見学したときに、職員さんの言葉遣いが一番丁寧だったから」と言った。その若者を「宝」と公言している施設長さんのいる特養で、彼女は今も活躍している。

そんな風に将来「人財」となり得る「人材」は、事業者から選ばれる前に、事業者を選択しているのである。単なる人員を集めて、将来そうした職員が、「人罪」となってしまうような事業者に、そういう人材は集まらないわけである。

だから良い人材を集めて、定着率が高く、サービスの質が高い事業者にはさらに良い人材が集まる。逆に人員確保に汲々として、いつも職員を募集し、職員教育もほとんど行われずにサービスの質も低いような事業者は、人材から振り向きもされず、ずっと人手不足は解消されないことになる。

後者のような負のスパイラルに陥らないためには、サービスマナー教育と徹底するとともに、教育の手の及ばない職員は排除するという強い考えが必要である。そして一時的な人員不足を耐え忍んで、誰でもよいから採用する体質から抜け出し、人材から選ばれ、人材を採用して教育し、高品質なサービスを提供できる事業者へ脱皮することが求められる。

そうしないと事業経営ができない時代になってきているのである。

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令和という時代に介護イノベーションを


新元号が「令和:れいわ」となると決まった今日は、新年度のスタートということで、新入社員が入職し入社式を行う介護事業者も多いのだろう。

職員の配置転換をする場所のないほど、事業規模が小さな事業者では、退職者が一人もいないために、新入社員の募集も行っていないというところもあるのかもしれない。

しかし事業規模が大きくて、必要に応じて職員の配置転換も行っている事業者であれば、職員の入れ替わりが全くないということは考えにくい。それにもかかわらず、新年度のスタートの日に入社式を行わない事業者の場合、年度の途中で絶え間なく職員の退職があり、常に職員が足りず、いつも職員募集をしている状態で、募集に応募があるたびに職員を採用して、年度替わりなど関係ないという状態のところもある。

そういう事業者は、職員がなぜ定着しないのか、なぜいつも職員確保に困っているのかということについて、その根本原因を検証しなおすべきである。その根本原因の対策がない限り、永遠にその状態は継続し、やがてそれは事業を廃止せざるを得ない結果につながっていくのだ。

職員募集のテクニックを模索する前に、定着率を上げる対策が求められるのだ。そのためには職員が辞めていく根本原因をさぐり、人材が定着するシステムを早急に構築しない事業者は、人手不足がさらに深刻化し、令和という時代を駆け抜けることは不可能なのだと自覚してほしい。

その時に考えなければならないこととは、事業者として集めたい人材とは、単なる人員なのか、将来人財となり得る人物なのかということである。前者の人員は、職場に害をなす「人罪」となり得る危険性もある。そういう人間がいる職場からは、本来必要とされる人財や人財となり得る才能ある職員が逃げていく。

有能な職員が退職する理由の一つが、人罪でしかない職員の、利用者に対する汚い言葉遣い・荒々しい対応がストレスになって、「こんなやり方が、人の役に立つ方法とは思えない」・「こんな職場にいては自分も駄目になる」という理由である。

逆に、利用者に対する対応が丁寧で、根拠ある介護実践を行っている職場には、有能な人財が集まり定着する傾向がある。そうであるからこそ、そうした差別化を図って、有能な人財を集めることが、将来の事業経営を考えると必要不可欠になるのだ。なぜならこのブログで何度も指摘しているように、どんなに人材対策を取ろうとも、日本全体・地域全体で介護人材が充足する見込みはなく、人材集めでも勝ち組と負け組に分かれざるを得ないのが、現在と近い将来にわたる日本の状況だからである。

そんな情勢の中で新入職員が入職してくる。その人たちが、利用者に適切な言葉遣いと態度でもって、マナーのある対応ができるかどうかの分かれ目は、今日という日に入職したその場所で、先輩職員たちがどのような言葉遣いと態度で、利用者に向かい合っているかにかかっている。その自覚はあるのだろうか。

新しい入管法によって、日本の介護現場に飛び込んでくる外国人も増えるだろう。その人たちは事前の日本語教育で、「です」・「ます」という言葉遣いを教えられて、「タメ口」の会話法は教えられていない。そういう人たちが介護現場で先輩職員の口調をまねて、入職して数日も経たないうちに、利用者に対して「タメ口」で接するようになるとしたら、これはもう悲劇を通り越した喜劇でしかない。

自分の職場がどういう職場になるかは、自分自身の実践にかかっているのかもしれないと自覚する職員が一人でも増えてほしい。

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新入社員の教育訓練に関して思うこと。


僕は今、新千歳空港から沖縄に向かっている。

僕がいつも利用するJALの場合、沖縄へは乗継便しかない。しかしANAの場合は、沖縄直行便が数年ぶりに復活しているので、今日は慣れないANAに乗っている。この便は当初新千歳空港を10:40発に経ち、沖縄には14:35着の予定となっていたが、那覇空港の混雑のため40分遅れで運行中だ。那覇空港はいつも混んでいる。運行ダイヤの見直しが必要ではないのだろうか。どちらにしても約4時間の空の旅の途中でこの記事を更新しているところだ。

今朝の新千歳空港周辺は小雪交じりの天候で、気温も氷点下まで下がって寒かった。日中も3度くらいまでしか気温が上がらないというのに、これから向かう沖縄は那覇の最高気温が26度とのこと・・・沖縄ではコートは邪魔になるので家に置いてきたが、JRのホームではさすがに凍えていた。この時期はこのギャップに悩む時期でもある。

さて、今回の沖縄講演では、今日と明日で二つの講演を行なう予定になっている。

今日の講演会場は豊見城市の「デイサービス華々2号館」である。そこではデイサービス華々と琉球介護コミュニティ協会が共同開催する「サービスマナー研修」を行う予定で、時間は18:30-20:00となっている。

明日はうるま市の「うるマルシェ」で、13:30〜16:15で行われる琉球介護コミュニティ協会主催セミナーの中で、14:15〜「看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」をテーマに120分の講演を行う。

年度末もギリギリに押し詰まったこの時期に、しっかりサービスマナーを身に着けて、すぐ来週に迫っている新年度初日から、そのことを新入職員に伝えなければならない。最初にしっかりマナー教育をしなければ、マナーのないぞんざいな態度で、利用者に相対する方法論が新入職員の身に沁みついてしまう。そうなっては修正することが非常に困難になる。だからこの時期に、新人指導担当者がサービスマナー研修を受けて、新入職員に伝えなければならないことを確認しておくことは非常に重要である。

加えて、今後すべての介護関係者が携わる必要性が高まる「看取り介護」のスキルを高めておくことも必要不可欠である。自宅で看取り介護を受けながら最期の時間を過ごそうという人が増える過程では、看取り介護の真っ最中の方が、デイサービスを利用するというケースも増えてくる。だからデイサービスの職員が終末期支援の意味や方法論を学んでおくことも必要不可欠なのだ。

僕自身がそのことをしっかり自覚して、すべての関係者に看取り介護とは何かということをわかりやす伝えてきたいと思う。

ところで今年は4/1が月曜日である。月初めで週初めの日が新年度のスタートという区切りの良い年だ。同時にその日が新入職員の入職する日であり、新人教育のスタートであるという職場も多いだろう。

新年度に入る前に既に新人教育に入っている職場もあるかもしれないが、本来新人研修は採用日からが原則である。特に新社会人となる学卒者は、社会人となる準備期間として新年度という区切りの日まで時間を与えてやりたい。卒業から入職の日まで心構えと自覚を持つため、そして学生生活の名残をかみしめる期間として、3月いっぱいまでは自由に時間を使わせてあげたいと思う。だから個人的には教育期間を3月中に前倒しすることには感心しない。

さて新人教育であるが、まさか就業初日から介護職員を現場に放り出して、現場リーダーに任せてOJTと称する作業の丸暗記を行わせている事業者はないだろうな・・・。そんな方法では人材は育たない。人財にはならないのである。

基礎教育は座学で、ある程度の期間を費やして行う必要がある。座学と言っても、年金や健康保険がどうのこうのという事務連絡はそれとは別ものであり、きちんと基礎的な介護の知識と技術を吸収できる内容にせねばならない。

とある社会福祉法人は、この期間を2月に設定し、新入職員は研修所でみっちり教育を受けて、実際の現場に配置されるのは6月からというところもある。さすがにそこはきちんとした技術を持って、品質の高いサービス提供をしており、職員の定着率も高くなっている。

しかし多くの職場では2月もの基礎研修時間は取れないだろう。しかしせめて2週間程度は、耳学問でみっちり鍛えて現場に送り出すという準備期間の考え方が必要だ。そこでマナー教育をはじめとした基礎研修をしっかりと行い、新人職員を鍛えておくことが、後々事業者にとっての「財産」である 「人財」を作る基盤となるのである。ここを大事にしている事業者は、職員の定着率が高くなっており、人材確保の苦労が大幅に減っていることも事実だ。

人が少ないからと言って焦って採用し、教育期間もほとんどとらずに、素人と変わらない知識の職員を現場に放り出す職場では、「こうしていた」という経験に寄りかかるだけで根拠のない技術指導が行われ、場合によってはそれは人によって方法がバラバラで統一されていなかったりする。そのような根拠のない方法論で現場は混乱し、疲弊し、バラバラに空中分解するのである。

そういう場所では職員の定着率は上がらず、いつも人が足りず、いつも人を募集し続け、応募する人が来るたびに一から仕事を教えることになるが、そのうちの幾人かは、完全に仕事を覚える前に辞めてしまうことの繰り返しになる。そうなると仕事を教える職員も疲弊していく。そもそもその状態では、仕事を教えると言っても、それは作業を覚えさせるにとどまり、技術を伝えられない。そうした職場で職員は充足することはないし、仕事も順調に回らない。サービスの質も上がらないから、有能な人財は集まらない。このように永遠の悪循環が続くことになるのである。

そのような職場に放り出させる新人も可哀そうである。僕が手塩にかけて育てた若者たちには、そのような職場を決して紹介しないようにしている。

そういう悪循環に陥っている場合には、どこかで覚悟を決めて、根本の問題解決に向けて舵を取り直す必要があるのだ。今がその時期であるという事業者も多いのではないだろうか。まさに「今でしょう」という死語に近い言葉が必要になるのである。

僕も北海道に帰ってきた後は、いくつかの法人の新入職員研修の教育のお手伝いの予定が入っている。今からでも遅くはないので、そうした教育・訓練の場に呼んでいただければ、少しでもお手伝いができるだろう。

どうぞ気軽に声をかけていただきたい。いつでも連絡をお待ちしています。

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新人教育の備えはできていますか


3月もこの時期になると新年度の準備で何かと忙しい方が多いのではないでしょうか。年度末処理に加え、新年度に切り替わる準備も必要だと思え、連日残業という人も少なくはないでしょう。

僕も特養等の総合施設長を務めている間は、この時期、肉体的にも精神的にも大変疲れていた思い出があります。その中でも気を使ったのが新人教育です。皆さんはその備えは万全にできているでしょうか。

4月1日には、各職場にフレッシュな職員さんが入職してきますが、新人職員に対しては、最初の教育が何より大事です。入職した時期に徹底的に学び取るべきことを叩き込んで理解してもらわねば、将来職場を支える人材とはなりません。

特に職場の理念を実現するために、その内容をしっかりと理解してもらわねばなりませんし、社会人として職場で求めるルールは完璧に理解して守ってもらう必要があります。ここをおざなりにすると、職員は育たず、それは即ち職場の損失に直結します。だからこそ今この時期に、その準備はできているのかを、今一度振り返って穴のないようにしておきたいものです。

特に新人教育について、OJTと称して現場に丸投げしていないかどうかを検証しなおすことが求められます。そのような状態に陥ってしまっていては人材は育ちませんよ。

4月1日に朝礼で新入職員に挨拶させ、先輩職員達に紹介した途端、介護サービスの場に新人を放り込んで、先輩の尻に金魚の糞のようについて歩かせることをOJTとは言えません。

その時期は座学を中心に、1週間なり2週間なりの期間を費やして、基礎知識を耳学問として学んでもらう必要があるのです。それを経て初めてOJTに移行して、耳学問を実地の場で、目で見て確認し、体で覚えてもらう必要があります。

しかもそこで行うOJTに不可欠となる要素とは、教える側の職員が教える内容について、きちんと根拠を持って説明できるということです。

こうする決まりになっている」とか「自分は今までこうやってきた」というのは、OJTの際に教える根拠とはなりません。そもそもOJTとは、作業行程や仕事の手順を教えることではありません。介護サービスにおけるOJTでは、利用者の暮らしを支えるための援助技術を教える必要があるのです。

1日のルーチンワークをこなすための作業工程を教えて終わるのでは困るのですよ。そんなことは何の意味もないし、人材育成にも結びつきません。教える内容も担当職員によってばらばらで、教えるべきことの統一を図っていない職場は最悪ですよ。新人教育のためには、教育する職員の事前学習が不可欠なのです。

もしそのようなシステムが存在せず、教育が現場任せで不統一な状態になっている事業者があるとしたら、今日この瞬間からその見直しに着手すべきです。完璧なシステム変更は4/1までに間に合わなくとも、できる改善は行っておくに越したことはありません。特に新人職員に対するマナー教育は、今後の介護事業経営には不可欠です。

いつまでもお客様に対して、「タメ口」でしか接することができない職員がいる状態を放置して、職場としての成長の13;00  ない場所には、「団塊の世代」の人々寄り付かなくなります。それらの人々に選択されるサービスとはならなくなってしまうのです。

しかしマナー教育ができる職員とは、自分自身が介護サービス事業におけるサービスマナーの必要性を意識し、マナーのある対応が実践できる人でなければなりません。今からでもしっかり先輩となり、教育係となる職員に対して、サービスマナーの徹底を図ってください。

沖縄の関係者の方々には、そのことの確認ができる機会が年度末に予定されています。「琉球介護コミュニティ協会」と豊見城市の「デイサービスセンター華々」が共同開催する、接遇マナー研修「介護事業におけるサービスマナー〜選ばれる事業所になるために」が3/29(金)18:00〜「デイサービスセンター華々2号館」で開催予定です。張り付いた文字リンク先で詳細を確認して、ぜひたくさんの方にご来場いただきたくお願い申し上げます。

また3/30(土)13:00〜うるマルシェ(うるま市)では、琉球介護コミュニティ協会主催の看取り介護セミナーも開催されますので、こちらの会場にもぜひお越しください。年度末の沖縄の介護業界を熱くする講演なので、ぜひたくさんの方のご参加を賜りたくお願いいたします。
沖縄サービスマナー研修
沖縄看取り介護講演

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スタッフの本音を引き出すための交換日記


介護事業者の管理職や職員の教育のお手伝いを申し付かる機会がある。

母体法人から直接依頼されて、スタッフのスキルアップのお手伝いをしたり、コンサル会社の依頼を受けて、経営コンサルの一部として管理職や現場スタッフの教育部分の講義を請け負ったりしている。

研修のテーマとしては、経営陣に向けた介護事業経営戦略、管理職に向けた労務・人事管理、制度改正の方向性などのほか、スタッフ研修として介護実務について、根拠に基づいた知識や技術を獲得するための講義、認知症ケアや看取り介護などという個別のケアをテーマとした講義など、多岐にとんだ講義を行っている。
(※それらの講演テーマについては、masaの講演予定及び履歴、から確認してください。)

それらは依頼者の方の希望と研修趣旨をすり合わせて決定するようにしている。

法人内の管理職やスタッフに向けた講演の場合、大きなテーマで一度に長時間の講義を行うのではなく、2〜3時間の講義を何度かに分けて、テーマもその都度変えつつも、複数回の講義にそれぞれ関連性を持たせながら行うことが多い。当然それは数カ月とか1年間とかいうスパンで計画的に研修を実施することになる。

そこでは僕が一方的に講義して、講義のあといくつかの質疑応答に応えて終わりというのでは、本当にスタッフが段階的に知識を得て、それを現場に生かすことができるのかを確認することはできない。それでは一定期間に渡って、貴重な勤務時間の合間に講義を受講する意味がないと思う。

僕の講義を聴いたスタッフが、職業人として成長して業務改善されるという変化がないと意味がないと思う。受講したスタッフがそこで何を理解したのか、何が理解できないのか、理解したことを日常業務にどのように生かすのかなどを、より強く意識することができる、効果の上がる研修にしたいと思っている。

そのために法人内の職員研修として、複数回の講義を担当する場合には、受講者が講義を聴いて終わりではなく、講義の後に一人一人の受講者が振り返りの機会を持つ必要があるのではないかと考えている。そのため僕が作成した課題分析整理表という簡単な書式に、意見や疑問、質問などを記入してもらう時間をとって、記入後に一人一人に、講義を受けた後の城や意見、今後に向けての抱負など、自由に意見を述べていただく時間も作っている。

意見発表の際には、課題整理分析表に書いたことをそのまま述べるとは限っていないので、記入した表については、僕が持ち帰って、次回の講義までにそこに書かれた疑問や意見などについて、僕からの回答やアドバイスを細かく書いて記入者に返すようにしている。

この表はあくまで、受講者個人と僕との間で交わす書類であり、他の受講者や法人のトップなどにも提出することはない。ある意味、それは受講者と僕との「交換日記」のようなものである。

そこにはいろいろな質問や意見が書かれている。受講者の素直な意見は、僕の気づきを促してくれることもあって僕にとっても貴重な学びであり、得難い機会だ。

勿論、受講者の中には大きな悩みや迷いを抱えていて、介護の仕事を続けることができないのではないかと不安を持っている方もいる。それらの方の悩みを僕の講義がすべて解決して、悩みが消え去るわけではないことも事実だ。しかしそうした人の悩みの声に、真摯に耳を傾けることで、その悩みの本日に触れて、その思いに共感することで、元気になってくれる人もいる。

そんな風にして、一人でも多くの人に勇気と元気を与える、根拠のある介護実践論を広めていきたいと思う。交換日記はそのための貴重なツールである。

そのような研修講義も行なっており、いつでも、何処へでも駆けつけるので、お気軽にご相談いただければ幸いである。もちろん費用についても、予算の範囲で調整させていただくこともやぶさかではない。

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人を育てることは、人の成長に感謝すること


人材難を嘆く介護事業経営者の方が増えている。

人材確保が困難で、将来の介護事業経営に不安を持つ経営者の声を聴く機会も増えている。

人口減少社会の中で、生産労働人口が大幅に減るわが国では、全産業で人手不足感が助長されており、その中で他産業より待遇が悪いと認識されている介護事業から、人材が枯渇するのではないかという不安は現実化する恐れがある。

ところで人材難を嘆く介護経営者の中には、座して待っていても人材が湧いてくると勘違いしているように見受けられる人もいる。しかし人材は湧いて出てくるわけではない。何の努力も工夫もしないところに人材は寄ってこないし、人材は生まれないのである。

今求められることは、自らが人材を育てることである。介護事業経営で大事なことは、営利主義に走ることではなく、人を育て進化に目を向けた経営をすることだ。

自らの組織が、人を育てる組織としてのガバナンスが確立されているのかを含め、介護事業経営者は人を育てる組織を目指さねばならない。

僕は今、そうした組織をつくるお手伝いをしており、社会福祉法人等の職員研修講師の依頼もたくさん受けている。来週からは仙台の特養で全3回の職員研修もスタートする。そんな僕が今、感じていることは、人を育てるということは、とても難しいという至極当たり前のことだ。

人を育てるためのマニュアルなど、「あってなきが如し」である。人の器はそれぞれ異なるので、一つの方法ですべての人が育つわけではないからだ。百人の生徒がいれば、百通りの人を育てる方法論んが必要になる。人を育てる仕事に携わっていると、つくづくそのことに思い至る。

ただ大事なことは見えてくる。人を育てるために絶対的な方法はないからこそ、人が育つということに感謝する気持ちを持たない指導者の下には、人材は集まらないし、人材は育てられないということだ。

自分の講義を聴いた人、自分が教えた人が必ず何かを掴んで成長するという考えは、指導者のおごりでしかない。人が育つということはそれだけ難しいことなのである。

そうであるがゆえに人材育成にかかわる人は、誰よりも人が育ってくれることに感謝する人でなければならない。人を育てることは、人の成長に感謝することなのである。

指導者として心得ておかねばならないことは、その人の長所を見つけるであり、長所を認め結果が良ければ褒めることである。そして快適な職場環境を作ることを目標に、継続して職場をリードしていくことが大事だ。

指導者として目標にすべきことは、すべての職員が一定レベルの仕事ができるように育てることであり、自分で考えて行動する職員を育てることである。

そのために勇気をもって、温かく、かつ厳しく注意を行うことを厭ってはならない。

育む(はぐぐむ)とは、親鳥がひなを羽で包んで育てることを意味するように、人材育成とは、そこに居る後輩たちを大事に守って発展させることでなのである。大事に守って発展させるためには、ある人はそっと肩を抱く必要があり、ある人は背中を強く押す必要があり、ある人はじっくり話をする必要がある。優しい言葉が必要な時と、強い叱咤激励が必要な時がある。そこをどう見極め、どう使い分けるかが指導者の力量として問われてくる。

当然そこに必要になるエッセンスが「愛情(人間愛)」であることは今更言うまでもない。

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介護事業においてどのような人材を評価するべきなのか


僕が社会福祉法人の特養で総合施設長を務めていた当時、人事考課は実施準備を進めている段階で、それを賃金と結びつける成果報酬制度も始動していなかった。

そのため法人内の人材評価は、昇格という人事評価で行っていた。当然、その最終決定権は僕が持っていたわけであり、そこでは僕自身の人材評価のスキルが問われていたといってよいだろう。

当然、その人事に不満を抱く人もいたと思う。しかし僕の評価基準は常に同じ基準であって、それはぶれることはなかった。

僕が管理していた範囲は、100人定員の特養と12人定員の短期入所生活介護、30人定員の通所介護と居宅介護支援事業所であった。

そこでは季節ごとの歳時・年中行事を大切にするという意味で、特養でも通所介護でも、様々なイベントやアトラクションが行われてきた。それらのイベントを行う際に、ほかの人が考え付かないようなすごいアイディアを出して、イベんと全体を企画できる人がいた。そのことによってイベントは大いに盛り上がり、利用者の皆さんも大喜びする姿が見られていた。

そうした企画をする本人も、そのことが得意であるという自覚があり、それが自分の才能だと感じていたと思う。

しかし僕はその人を現場リーダーとして昇格させることはしなかった。むしろ同じ経験年数の別の人を昇格させることがあった。そのため最終的にその人は自分の企画力が正当に評価されていないと不満を持ち、やがて退職していった。だが僕は今でもそのことを後悔していないし、今でも間違った評価だとは思っていない。

なぜならその人はイベントの企画力に優れてはいたが、日常業務の様々な場面で、「漏れ」が見られたからだ。例えば当然上司に報告すべきことをしていなかったり、提出期日が決められている記録の提出期限を守ることができなかったりするなどの傾向があった。僕はそれではリーダーは務まらないと判断したのである。

もちろんそのことは本人に改善すべき点として告げていたが、目に見えての改善は見られなかった。

僕が対人援助という介護事業の中で、一番大事にしているのは特別なことではなく日常である。特別な行事も大事だが、それは日常の暮らしがあって初めて存在するものだと思うので、日常支援をおざなりにした特別な行事はあり得ないと思っている。

そのため職員に対する評価も、日常の当たり前の行為がきちんとできるかをまず見ていた。

遅刻しないで出勤し、始業時刻と同時にコツコツと目立たない作業を行いながら、利用者への気配りや整理整頓ができたり、他の職員を助ける行為などをやり遂げている人材を評価してきた。

つまり凡事徹底を行える人材の評価に努めてきたという意味である。

そのために僕自身が、法人内の全体を見なければならないと思ってきたし、その中で法人の「当たり前」を周知徹底する役割があると思っていた。法人内で「介護サービスの割れ窓理論」を唱え、利用者への丁寧語を徹底することもその一つである。そんな風に経営者や管理者は職員の心を鼓舞し、地道に働く人にスポットを当てる役割を持つと考えてきた。

そのことを信念としながら組織を方向付けてきたつもりである。今でもその考え方は基本的に変えていない。

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5本の赤い花たちとともに考えたこと


先週土曜日は月に一度の「あかい花道場」の日だった。

もともと「北海道介護福祉道場・あかい花」は、僕が北海道の福祉を担う人材を育成するために、ボランティアで行っていた講座が発展して、立ち上がった任意団体である。(参照:五本の赤い花

現在2期目の受講者が、2年目の講座を受講している。この五本の花たちが巣立つのは来年の3月の予定だ。もうすでに僕と1年以上付き合って、僕の考え方はすべて知っている若者たちである。その若者たちが日々の業務に励みながら、そこで迷いや悩みを持ちつつも、月に一度の会合で、それぞれの揺れる思いを語り合いつつ、一つ一つの課題を克服していく姿がそこにはある。

北海道の明日の福祉を担うべき若者が、自分の花を咲かすために、頑張って土中に根を張っているのが今の時期である。僕はその根が少しでも強くあるように、栄養分を与える役割である。

介護という職業は、決してキラキラポエムですべて語ることができるような仕事ではない。ドロドロした人間関係や、3K4Kといわれる職場環境も存在する。苦しくて、辛くて、汚くて、どうしようもない空間もそこかしこにあるだろう。しかし介護の職業は、対人援助という役割を担う中で、人生を考えることができる仕事でもある。人としてこの世に生まれ生きてきたという人生の意味を、そこで感ずることができる人もいようし、職業を通じて社会貢献することの喜びを感ずることができる人もいるだろう。

あかい花道場は、何に喜びを感じ、どのように人とかかわっていくのかを2年かけて考える場所でもある。土曜日の講義を終えた後、みんな良い顔をして帰ってくれたのが何よりである。

勿論、介護という職業に喜びなんか感じないで、ストレス以外の何ものでもないという人もいるだろう。高齢者や障害者に関わること自体に嫌悪感を感ずる人もいるのも事実だ。だからといってそういう人や、そういう感情を否定するつもりはない。人は様々だから自分に合う合わないという感情はどうしようもないものであり、介護の職業に誇りも喜びも見いだせない人は、他の職業を探せばよいだけの話だ。

人手が少ないからといって、介護の職業に合わない人が、この業界に居続けることが問題なのであり、合わない人、スキルのない人はさっさとどこかに行ってほしい。

介護の職業が合わずに、介護の職業が嫌いであるにも関わらず、他に行き場所も探せずに、介護という職業の中でストレスを抱えて、利用者にそのはけ口を向けたり、精神的なダメージを負ったりするのは、介護という職業のせいではなく、自分の適性を見つけられなかったり、適正ではない場所にしか居場所を見いだせないという自分のパーソナリティやスキルの問題だと思う。そういう輩が束になって、介護という職業そのものを批判しても、なんの説得力もない。

それにしても介護業界の経営の在り方は、今一度考え直さねばならない。

今僕が教えている5人の若者だけを見渡しても、たいして年も替わらず、経験年数がほぼ同じであるのに、年収レベルで80万以上の開きがみられたりする。一方が高いのではなく、一方が極端に低いのである。例えば経営規模の大きな社会福祉法人なら、周囲の民間企業と比べてもそん色のない年収ベースとなっているが、グループホームや小規模デイサービスなどの単独事業者では、給料表もなく、昇給規定もあいまいで、年収もかなり低い事業者が数多く存在する。経営者の考え方ひとつで賞与もあったりなかったり、あるいは支給率がその時にならないとわからないという事業者も存在する。介護事業者の平均給与ベースを引き下げている元凶が、こうした小規模事業者である。

介護事業経営者は、福祉や介護への思いだけではなく、そこで働く従業員の「暮らし」を護るという視点も必要だ。つましくても社会人として暮らしが成り立つ給与ベースを作り護る責任が経営者にはある。長年まじめに働いても、家族の援助を受けないと生活できない給与ベースでしかない事業者の経営者は、経営者失格である。

そんなことも考えながら、この若者たちが、将来北海道の福祉人材として大きく羽ばたいてくれる未来を想像するのが、僕の今現在の一番の愉しみである。

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国民の福祉の増進という目的を達成するための介護事業経営


介護保険法第1章・総則、第1条は、この法律の目的を定めている。

そこではこの法律が、「国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的とする。」としている。

よってこの法律に基づいて介護サービス事業を行う者は、その目的を達成するための目標を定め、その達成に向けて努力しなければならないことは言うまでもない。

かつて、とある大学教授(故人)は、『介護保険は社会保険であって、社会福祉ではない。』と言ったが、この法律の目的が、「国民の福祉の増進」である以上、その法律を拠り所にして事業展開する介護事業者が、社会福祉の視点を無視して、営利にだけ走ることは許されないのである。

同時にその目的が「国民の福祉の増進」であるとしても、それを実現するための社会資源として介護サービス事業が存在する限り、経営的な視点を無視して事業継続ができるわけもなく、介護事業経営者には、国民の福祉増進と事業経営が成り立つ収益確保という、二つの視点を常に意識した事業経営が求められてくるわけである。

介護保険制度以前の措置制度では、措置費というぬるま湯に胡坐をかいているだけでも、事業運営が成り立った。そのため経営能力のないトップが、社会福祉という言葉をお題目のような唱えているだけで介護施設等の運営もできたわけだが、今の時代はそうではなく、経営能力のないトップの運営だけで、事業継続はままならない状態になっている。そんな中で、利用者の福祉はどのように護っていくべきなのだろうか。

その時に考えなければならないことは、介護事業者の様々な活動場所で働く人々の中に、社会福祉の視点を護り、それを部下に学ばせる現場リーダーの存在が不可欠になるということだ。

収益を挙げながら従業員にそれを適切に分配しつつ、安定した事業を続けていくという経営視点は、経営者が最優先して考えるべきことである。

勿論、従業員にも経営視点は必要で、介護事業の収益構造を知り、運営実態を把握することは求められることであるが、最優先して考えるべきことは、「私たちの支援の手が、利用者の福祉の増進につながているのか」ということである。利益を挙げるために利用者の福祉の増進が無視されることがあってはならないのである。

介護事業の経営者と従業者は、「利用者の福祉の増進が収益に結びつく方法論」を常に模索し行く必要があるが、それを経営者は経営視点から、従業者はお客様目線から考えていく必要があるだろう。

そのために現場で職員を指導し、それらの職員の先頭に立って引っ張るリーダーは、経営視点以上に介護の本質にかかわる視点を大事にしなければならず、利用者の福祉増進のための目標設定を行う存在である必要がある。

そもそも福祉とは「しあわせ」や「ゆたかさ」という意味なのだから、介護事業の本質とは、人の暮らしぶりをよくして、人が心豊かに幸せでいられることを目指して支援することだと考えるべきである。

そうであればリーダーとは、人を幸福にするための理念と、その理念を実現するための方法論を持つ人のことを言い、かつそれらを部下に的確に伝えるスキルが求められてくる。それは自分の仕事ぶりを見て覚えろ的な職人技を部下に求める人材ではなく、きちんとした実践理論と基礎技術を身に付けたうえで、言葉で知識と技術を伝えられる能力を持つ人材である。

そして知識や技術を伝える相手が、現場レベルで抱いた不安や疑問に対して、常に真摯に的確に答えられるのが真の現場リーダーといえるのである。つまり単にティーチング(指導する)する人材ではなく、コーチング(相手に考えさせる・気づかせる)ができる人材が現場リーダーとして求められているのである。

高齢者に対する介護事業であれば、リーダーには、誰かの人生の最晩年期に関わる使命を部下に伝え、その実現を図るためのコーチングも求められる。誰かの人生の幸福度に、決定的な影響を及ぼしかねないという責任感を使命感に替えて、提供するサービスが誰に対しても、一定以上のレベルが担保された適正な状態であることを、常に検証し、保証する役割りも求められるであろう。

介護の職業を選ぶ人達は、「人の役に立ち、やりがいのある仕事だから」という動機づけを持っている。そうした動機づけを持つ人たちのやる気を失わせることがないように、自らの介護実践の結果、誰かが心豊かに、幸せになるという結果を示し、そのことに誇りを抱くことができる人を育むのがリーダーの資質であり、役割りでもある。

その思いを決して忘れないでほしい。

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新人が利用者にタメ口で話しかけている職場って哀しくないですか


4月も最終週を迎えている今、4月1日付で新任の辞令交付を受けた人たちは、今どの様な心持ちで利用者と相対しているだろう。

新人職員を見つめる先輩職員たちは、どのような目で新人職員の利用者対応を観察し、どんな指導をしているのだろうか。

初々しく新任の挨拶をしていた新人職員たちも、やっと仕事を覚えてきた時期だと思うが、新たな職場で希望を抱いていた時期の大切な気持ちを失っていないだろうか。日々の仕事に追われて、接遇に注意力を欠く新人に対して、先輩が適切に指導しているだろうか。心に余裕をもって、丁寧な言葉遣いに徹することが大事だと指導できているだろうか。このことが今後の介護事業経営に重大な影響を与えることに気付いている人が何人いるだろう。

最初は利用者に対して丁寧語で接していた新人が、日を追うごとに言葉遣いに気を使わないようになって、今では「ため口」が当たり前のような状態で、利用者と会話をしている状態になっていないだろうか。そのような状態を放置している管理者は、介護事業の管理能力を問われるだろうし、そのような状態を「不適切」と思わない職場には、顧客も人材が集まらずに、事業経営が困難とならざるを得ない日は確実にやってくる。しかもそれはすぐ近い将来の話である。

新人職員が、わずか1月で利用者に「ため口」で接するようになる職場は、新人を教育すべき先輩職員たちが、日常的に「ため口」で利用者対応している場合がほとんどだ。プロ意識がない職場といえよう。そういう職場で働くことが喜びにつながるだろうか。勤労意欲は維持できるだろうか。

新人教育研修で講師役を務める管理職が、利用者対応に関する丁寧な対応をいくら教育しても、実際の介護支援の場で、介護職員のタメ口・不適切対応を放置して、是正していない職場では、座学指導も管理職の訓示も、すべてお題目の域を出ない。お題目しか唱えられない管理者も管理職もいなくてよい存在でしかない。

そういう職場では、言葉の乱れが心の乱れに変わり、いつしか横柄な態度で、介護職員が利用者に接するようになり、そのことが日常風景となることによって、不適切な対応に気が付かなくなるという感覚麻痺が生まれる。

虐待は、こうした日常的な感覚麻痺が引き起こすのだ。事件・事故になってそれが大きな問題になってから、そのことに気が付いても遅いのだ。

例えば日常介護の場面で、介護職員が利用者に対して「ちょっと待ってね。」なんて言っている場面があるとする。その言葉は暴力的な表現とは言わないのかもしれないし、その言葉を発している職員に悪気はないのかもしれない。しかしその言葉は命令口調であるとされても仕方がないし、年下の介護職員が、人生の先輩である利用者に対して、そのように声をかけることは適切とは言えない。場合によってそれは「言葉の暴力」と指摘されても仕方がない。

少なくともそうした言葉かけは、顧客に対する言葉かけとしては適切ではないだろう。

時に人は、他人の言葉を刃と感ずる生き物だ。対人援助の場では、身体等にハンデキャップを持つ利用者が、誰かの支援を受けるのだから、その心には常に「負い目」が存在する可能性がある。その負い目が心をデリケートにさせ、何気ない一言に傷つきやすい状況をつくるのだ。

そうであるがゆえに、対人援助に携わる者には、そのデリケートな心を思いやるという配慮を身に付けて関わるという心構えが求められている。それも介護職の専門性の一つと考えてよいのではないか。

李下に冠を正さず」という言葉があるように、人の暮らしに寄り添う我々の職業では、暴力的な言葉・暴言と思われかねない誤解されるような言葉を、日頃から使わないようする心がけが大事だ。それは少しでも人の心を傷つけかねない要素を排除するという心がけである。

堅苦しさを感じさせないようにフレンドリーに言葉を崩すことも誤解を受けるリスクが高い。そもそも親しみやすさを示すために言葉を崩すのは間違っている。適切かつ丁寧な言葉遣いでも、真心は伝わるはずだからである。

介護サービスを必要とする顧客層は、今後団塊の世代の人々が中心となる。それらの人々は日本の高度経済成長を支えてきた人たちで、顧客対応や、そのためのサービスマナー・ビジネスマナーに敏感な人がほとんどだ。

顧客に対して従業員がタメ口で接せることを簡単に許してくれる人達ではない。

同時にそれらの人々は、サービスマナーに敏感であるがゆえに、自分が介護を受ける立場に立って、介護してくれる職員に遠慮して、自分に対する「ため口」に我慢すざるを得ない状況に陥った際に、誰よりもその言葉に傷つく人々でもある。そんな人たちをたくさん産んでしまうのが、言葉遣いに配慮のない介護事業者である。

我々の職業を、我々の職場を、そんな悲しいものにしてしまってよいのだろうか。

わずかひと月の間に、新人職員が利用者に対して、日常的に「ため口」を使っている職場は、このことを今一度考えてほしい。そのことに問題意識を持ってほしい。

そんな状態を良しとする職場には、志の高い人が募集に応募しなくなる。人材が集まらなくなるばかりではなく、人材はどんどん離れていく。そのために事業経営も困難になるのが、団塊の世代が全て後期高齢者となる2025年という区切りの年だ。それはもう目の前である。

今後の介護事業経営において求められる意識は、事業継続のための顧客確保と職員確保のためには、職員のポスピタリティの意識を育てることが最重要となる。ポスピタリティの基盤は、サービスマナーであり、マナーは、社会人として己が存在するための基本姿勢である。

筆者が主宰する、「北海道介護福祉道場 あかい花」では、今後室蘭登別地区を中心に「介護事業におけるサービスマナー研修」を開催していく予定である。このことをテーマにした研修を希望される方は、講演依頼のメールを送っていただきたい。

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あきらめの始まりにならないように


今日から新年度の仕事が始まるという人も多いことだろう。

そして多くの介護事業者で、新入職員の入社式が行われていることだろう。他の介護事業者から転職した人や、別な職業から転職して介護の仕事に初めて従事するという人もおられるかもしれない。介護福祉士の養成校を卒業して社会人としてのスタートをきる新卒者も多いはずである。

それらの皆さんが、介護事業者を支える人材に成長してくれることを願ってやまない。そのためにも各事業者の先輩指導者は、新入職員が介護の仕事にやりがいを感じて、その仕事を長く続けてくれるように適切に導かねばならない。

今日はじめて従業員として出社したにもかかわらず、基礎研修もないままに、いきなり介護サービスの場で先輩職員の後について歩き、介護知識や技術指導とは言えない指導しかできない職場に未来はない。日ごろ職員が行っているルーティーンを覚えさせようとするだけの職場では、多くの場合指導担当の先輩職員が、経験と勘に頼った指導しかできず、それは単に作業を教えるだけだから根拠ある介護実践につながらない。根拠もわからず、人によって異なる方法で行われている介護に不安を感じる職員は、短期間で職場を変えようとするか、我流の介護にどっぷり遣り、しなければならないことより、自分ができることしか考えなくなる。そうした職場の介護の質は当然下がるし、顧客や必要な人材からもそっぽを向かれることになる。

一方、基礎知識をこの時期にしっかり身に付けさせたうえで、OJTとして現場の実務で耳学問を確認することができるシステムを創りあげている職場では、新人教育を担当する指導者も知識と技術を備えているだろうから、根拠のある介護実践につながる。そのため介護の仕事の経験がない職員も安心して介護技術を学び取ることができる。そこは人材が集まり育ち、定着する職場となる可能性が高い。

そういう意味では、この時期(あるいは就業前の3月の時期)にきちんと座学の時間をとって、基礎知識を耳から覚えさせることが大事だ。目で見て、手足を使って実際に行ってみるのは、耳学問をしっかり学んだあとである。それができない職場の職員の定着率は低いことは既に証明されている。そうした職場では介護の品質も上がらないから、志の高い人材が集まらなくなる。そして人手不足はますます深刻化し、品質の高い介護より、今できる介護で終わってしまい、働きたい職場からはますます遠のく。そのような悪循環が生まれて、常に人材と人員が足りずに、綱渡りの介護事業運営が続くような状態に陥る。

こうした負の連鎖を防ぐ唯一の方法は、アリバイ作りの新人教育を改めて、介護労働の方法論に根拠を持たせ、介護という職業の目的は何かということを明確にして、人の役に立つ職業に就きたいという人々の職業選択の「動機づけ」を護り、そのことが実現する職員教育を行うことだ。(参照:新入職員への教育プログラムについて

そもそも新人教育がアリバイ作りに終わり、意味をなさない一番の原因は、教えたことを実践していないことに尽きるのだ。

入社式で職場のトップが、「礼儀正しく、言葉遣いも丁寧に利用者に接しましょう。」などと訓示するのは良いが、本当に職員が介護の場でそのことを実践しているか知ろうとしなかったり、現場レベルで態度や言葉のが生じているのに、それを問題視せず、改善もしないのであれば、その訓示は意味をなさない。そんな簡単なことにも気が付かない管理職が多すぎるのだ。

どんなに良い研修を行っても、現場レベルで職員の利用者に対する言葉遣いが乱れていたら、新人がそれに染まってしまうのは至極当然のことである。

研修でしっかり身に付けたサービスマナーを、介護実践で生かすように、管理職や介護リーダーが、日々繰り返しチェックし、少しほころびでも注意喚起し、修正していく役割があるのだ。このことを決しておざなりにしてはならない。

介護の仕事を選ぶ人は、「人の役に立ちたい」という思いを抱いている人だ。その動機付けを護り育てる新人教育が、人材確保という面で他事業者との競争に勝ち残っていく唯一の方法だ。

今、日本の介護業界を見渡せば、人材がいなくて介護の質が保たれないという事業者が実に多いのが現状だ。それに加えて人員不足で事業が継続できない事業者も出始めている。つまり介護事業経営の一番の課題は、いかに人員を集め、その人たちを人材となるように育て、人材が長く定着する職場づくりである。内部研修は何より重要で、その研修をおざなりにしないためのチェック機能や修正機能を持つためには、理念に沿った実践指導ができる現場リーダーの育成が何より大事だ。この部分にいくらお金をかけても無駄にはならない。

人材育成のシステムがない介護事業者が、今いくら収益を確保していようとも、それは砂上の楼閣である。

就業初日から、人の役に立つことをあきらめざるを得ない職場ではどうしようもないのである。今日という日が、志高く介護の仕事にやりがいを感じて就職してきた人たちにとって、そのことを「あきらめる」初日であってはならないのである。

介護経営者は、新年度のスタートに当たって、このことも肝に銘じ、人の役に立とうとする動機づけ、誰かのあかい花になろうとする動機づけを実現できる職場にしていかねばならない。

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新入職員への教育プログラムについて


4月は介護サービス事業者に、たくさんの新入社員が入職してくる時期である。

そのためこの時期になると、4月に入職する職員に対する事前研修を始めている事業者も多い。現場指導を行うに先駆けて、基礎知識を座学でシッカリ教え込む期間をつくる職場が増えてきた。その方が職員が育ち定着し、常に人員が足りずに職員募集をしなくて済むことが証明されているからだ。

4/1の入職と同時、にいきなり介護の現場でOJTを開始するような無謀な事業者には、職員は定着しないことが明らかになってきたためである。
(※勿論4/1〜座学による基礎研修をはじめ、それを終えてから4月半ばで現場指導を行うという方法でもよいだろう)

座学による基礎研修期間を組み込んだ、きちんとした研修プログラムをシステム化している事業者の管理者の方々は、必然的に高い意識を持った方々でもある。高い理念を掲げて、その理念を実現するために、職員にも高い目標を持ってほしいと考え、正しい介護知識や介護技術を持つように期待をかけている。

そのためにいろいろなことを、たくさん教えたいという思いが強い施設長さんが多い。自分が介護に対して抱いている熱い思いをすべて伝えたいと考えているからだ。

しかしここで少し冷静になってもらいたい。

伝えたいことがたくさんあるとは思うが、新入社員にそれをすべて吸収できるキャパがあるかどうかということだ。

新入職員の立場で考えると、この時期は職場の雰囲気に慣れ、職員や利用者の顔と名前を一致させ、仕事の手順をはじめ、いろいろなことを覚えなければならない。そのような時期であるからこそ、詰め込み過ぎずに、基礎部分だけをしっかりと確実に伝えたいものだ。管理者の思いを、すべてこの時期に詰め込こもうとしても、その思いは新入職員という器には入りきれないことにも配慮が必要なのだ。

また座学でいくら思いを伝えても、実際の介護場面で先輩職員が、その思いとは裏腹な対応をしているとしたら、座学による基礎研修は意味のないセレモニー化して、まったく無駄なものにになってしまう。

例えば言葉遣いを含めた利用者対応について、お客様として接するにふさわしい丁寧な対応の必要性をいくら唱えても、現場の実務についた瞬間、それがお題目に終わって、職場の全体の雰囲気がサービスマネーに欠け、ぞんざいな言葉が飛び交い、横柄な態度が許されているようならば、ものの一月もしないうちに新入職員の感覚は麻痺して低きに流れ、無礼な慣れ慣れしい言葉を親しみやすい言葉かけであると勘違いし、横柄な態度をなんとも思わなくなる。

これでは貴重な時間とお金をかけて、基礎研修を行う意味がなくなってしまうのだ。それは絶対避けなければならない。

逆に、職場全体でサービスマナーの意識が高く、横柄な言葉を注意する土壌があるなら、そうした職場で「タメ口」で利用者に話しかける新入職員は居なくなる。それだけでも職員教育の当初の目的は達せられるのだ。つまりこの部分は、職員が日常的に利用者に適切な態度と丁寧な言葉遣いを行っているだけで、あえて座学で伝えなくてもよいことになる。

このあたりの意識を強く持って、座学による基礎研修で伝えるべきこと、伝えなくて良いことを区別してプログラムをつくってほしい。もちろん、わかりやすい伝え方をまずは心がけるべきであり、簡単なことを難しく伝えることがプロだという勘違いをなくすことは最も重要である。

忘れてはならないことは、職員研修というのは、入職時研修で終わるものではなく、一生続くものであるし、入職後1年間は、新人職員として定期的に段階を踏んだ教育が行われる必要があるということだ。

鉄を熱いうちに打つことは大事であるが、熱い管理者の思いを、この時期だけですべて伝えようとすると、管理者の熱すぎるエネルギーに燃え尽きてしまう新人も出かねないという配慮も必要となるのである。

ゆっくり確実に、少しずつ水や肥料を与えることで、小さな種は素敵な花びらを開いてくれるようになるだろう。誰かのあかい花になるために・・・。

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新入職員に向けた身体的拘束適正化研修の内容について


国が発出すべき解釈通知をいち早く載せていた埼玉県のサイトから、解釈通知と留意事項が今朝になって削除された。フライングを国にとがめられたのだろうか?どちらにしても1日も早い国からの正式文書の発出が待たれるが、今のところ解釈通知は22日までには出そろうという情報が入っている。しかしQ&Aはそのあとになるので、場合によっては4月にずれ込む恐れがある。事業者は大変だろう・・・。

さて昨日の書いた「身体拘束廃止未実施減算が適用されないための準備は終わっていますか」の中で、身体的拘束適正化のための定期的な研修実施の頻度は、年2回以上とされたが、同時に「新規採用時には必ず身体的拘束適正化の研修を実施することが重要である。」とされたが、Q&Aで、「施行以後、最初の身体拘束廃止に係る委員会を開催するまでの3ヶ月の間に指針等を整備する必要があるため、それ以降の減算になる。」とされたために、身体拘束廃止についての新人研修も6月まで実施しなくとも良いことになっている。

しかし同時に考えなければならないことは、このような研修を採用月内に行うことができない施設でよいのかということだ。新人教育の在り方が問われる問題である。

経験不問は応募動機にはなるけれど・・・。」という記事の中でも指摘しているが、、就業初日から、OJTと称して先輩職員に金魚の糞のように張り付いて、仕事を手伝いながら、先輩職員の仕事のやり方を覚えるだけの業務指導はOJTとは言えないし、それは新人教育の方法としては最悪の方法である。

職員募集に応募があり、採用した新人が事業を支える人材としてしっかり育つ職場には、それなりに特徴があるのだ。そうした職場で共通しているのは、新人教育に費用と時間をかけて、じっくり新人を育てるシステムが存在しているということだ。

そういう事業者では、実務に入る前の基礎研修システムがしっかり組み立てられており、基礎知識を得るための座学研修期間を経たうえで、その知識を現場の実務で確認するためにOJTが行われている。そして一定期間は指導者が固定化されて根拠あるOJTが行われ、振り返りの相談指導がきちんと組み込まれているのだ。

きちんと人材を育てようと思えば、1週間なり2週間なりの座学指導期間がなければならず、その期間中に最低の基礎知識として、「身体拘束廃止の原則」を学ぶ機会がなければならない。

つまり身体的拘束適正化のための新人向け研修の実施は、減算対策として行われるような問題ではなく、事業者の基礎となる新人教育の一環として行われるというのが正しい理解である。そのことは事業者のアイデンティティー(identity)にもつながる問題であろう。

よって来月、新人が入職する予定の事業者については、きちんと来月中の早い段階で、この研修を行うべきであり、それを行わない事業者・行えない事業者であっては、人材が育たず、人材が張り付かない事業者となる危険性が高いという意味にもなろう。

ところで新人教育として、身体拘束廃止についてどの程度の内容を盛り込むべきかという問題がある。この時期には、たくさんの知識が詰めまれるので、身体拘束廃止に関しても、あまり深い知識を求めるのは、新人にとって酷である。

入職月の研修はいわば入門編なのだから、身体拘束廃止についても、概論でよいだろう。知識を深めていくのは仕事を徐々に覚えていく時期にリンクさせていけばよいので、2回目以降を見据えてプログラムを考えたい。するとこの時期に学んでほしいことは、以下の3点である。
1.身体拘束が原則禁止となっている施設はどう規定されているのか。
2.身体拘束の対象となる具体的行為とは何か
3.身体拘束を例外的に行う「緊急やむを得ない場合」はどのように規定されているか。

以上の3点に絞って、30分程度の講義を行えば十分ではないだろうか。この研修は最低でも年2回は行わねばならないので、具体的なケースの分析などは、その後の研修で行えばよいと思う。

講師役は相談援助職員など、施設内の職員で問題なく実施できるだろう。そのほか、施設内研修として、虐待防止など総合的な研修を行いたい場合などは、是非僕にも講師依頼をいただければと思う。

※すべての居所で看取り介護・ターミナルケアの取り組みがますます必要になります。年3月24日(土)午後14:00から、電気ビル共創館(福岡県福岡市)で看取り介護セミナー行いますので、お近くの方はぜひおいでください。
無題
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