masaの介護福祉情報裏板

介護や福祉への思いを中心に日頃の思いを綴ってみました。表の掲示板とは一味違った切り口で、福祉や介護の現状や問題について熱く語っています!!表板は業界屈指の情報掲示板です。

介護人材確保

限られた人材を一事業所に固定化せずに人材活用を



我が国では少子高齢化が益々進行し、生産年齢人口が減少し続けるため、全産業が深刻な人手不足に陥っている。

そのため多死社会を迎えているにもかかわらず、納棺士など、葬儀・火葬に関する専門職も不足し、葬儀・火葬の順番が回ってこないという笑えない話も聞こえてくる。

本来人手が一番必要な介護という職業も、必要な人材確保は困難という見込みの中で、「生産性の向上が不可欠」という掛け声によって、介護DXも求められている。

しかし安易に生産性の向上を叫ぶ輩には、「この国の大企業の生産性向上の実態を見てみろ」と言いたい。その実態は下請け企業の犠牲によって成り立っているにすぎず、この10年間で下請け企業に渡される手間賃は下がり続けているのだ・・・それは下請け企業の社員給料が据え置かれるか、下がり続ける状況で生まれている大企業の生産性向上に過ぎない。

これを介護業界に当てはめると、コスト削減より業務削減が主たる目的として生産性向上が図られるのだから、そのつけは自ずと利用者に犠牲を強いることになるのではないのか・・・それは非常に懸念されることだが、人手が増えないという事実はひっくり返らない。

高齢者の人口が増えている中にあって、既に介護職員の人数が足りないということが明確になっている。

例えば10/23の日経新聞は、厚労省の分析によると2022年は、介護業界から離職した人の数が、新たに入職した人の数を上回り、就労者数が1.6%減ったことを伝えている。

介護保険制度開始以後に増え続けていた介護労働者数が、初めて減少に転じたのである。
冬の美瑛
こうした状況を考えると、益々人が少なくなるのに対応したケアサービスの在り方を模索せざるを得ない。だからといって安易に配置基準を緩和して、人を減らして対応するなんて言う乱暴な対策には、おのずと限界が生ずる。

人が少なくなってもICT等を活用すれば、今までと同じケアを提供できるなんて言うことはないのだ。

介護という職業には、人手をかけなくてはできないことはまだたくさんあるわけで、そうした部分のケアは人手が少なくなれば劣化するし、人手を削ってワンオペ場面が増えれば、そこで働く人々のメンタル低下リスクの増大は避けられない。

介護サービスの生産性の向上は、人を削る前に考えるべきことがある。それはサービス提供者の知識と技術を向上させることだ。

その為には、人を育てられる熟練者を効率的に指導の場に就けるようにすることであり、そうした限られた人材を、「専従規定」で縛りつけることなく、複数の職場・複数のサービスで効率的に活用できる制度や仕組みを考えることである。

既に管理者の兼務をより柔軟に認める考え方は示されているが、管理者にとどまらず有資格者の実務者も個々の事業所に張り付けなくてよいように、兼務を広く認める必要があると思う。

厚労省は数年前に、「モデル就業規則」を改正し、原則禁止としている副業を認めるように規則緩和している。具体的には、「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」を削除した上で、「労働者は勤務時間外において他の会社等の業務に従事することができる」と規定変更しているのだ。

介護事業者がこうした規則変更も取り入れるべきであるし、国はさらに規制緩和を進め、介護保険制度サービス内にも、どんどん兼業を認める規制緩和を推進すべきである。

例えば、通所介護だって看護職員の配置のない通所介護を創設したって良いと思う。それでは利用者の健康管理ができないという馬鹿な意見が聴こえてくるが、居住系施設のグループホームに看護職員配置義務がないのに、通所サービスで1日数時間しか滞在しない通所介護に看護職員配置義務があるという矛盾を考えてみろと言いたくなる。

どちらにしても人手はさらに足りなくなるのだ。ないものねだりしてもしょうがないのであり、その時よりましなサービスの在り方を考えたならば、人手をかけないことを考える前に、有能な人をより多くの場面で活用できる方法を考えた方が良いのではないのか。

それが結果的に、今より少ない人手の中での、よりましなサービス提供に結びつくと考えるのである。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

介護事業理念を従業員に浸透させているか


理念とは、物事において「このようにあるべき」という、根本となる考えを意味するものであり、事業経営を考える場合、理念があるのか・ないのかという問題は非常に重要となる。

理念のない企業は、目的がなく、進むべき方向性も持たないことになるからだ。そうした企業は、リスクマネジメントもできずに、経営に行き詰まる確率も高くなる。だからこそ将来にわたって安定して企業経営を続け、従業員の暮らしを護るためには企業理念が必要不可欠となるのだ。

介護事業も同様で、介護事業経営の本質に関連して経営理念を持つことは重要となる。

介護事業における「経営理念」とは、「介護事業者としての社会的な存在意義」を文章化したものといえるだろう。

理念があるかどうかについては、サービス評価の項目にもなっているので、大多数の介護事業者は理念を持っており、公式サイト等でその内容を明らかにしている。

それは良いとして、中には介護経営理念をカードにして、ラミネート加工して首からぶら下げている事業者もある。

理念がパンフレット上にしかなく、従業員がそれを知らないのでは困るということでそのようなことを行っているのだろうが、それは漫画である。滑稽でみっともないことは止めろと言いたい。

理念とは首にぶら下げて歩くものではなく、経営者や従業員の心に深く浸透させるものである。

首にぶら下げて歩かねば浸透しない理念など、あって無きがごときものだ。理念に沿った介護実践を常に意識できるサービス提供をしておれば、そのような必要はなくなるのだ。
秋の校舎
ところで公式サイトに掲載された、介護事業経営理念について、いったい誰が読むことを想定しているのだろう。

多くの介護事業者は、地域の方々が介護サービスを選ぶ際に参考にすると思っているように感じる。

例えば特養の公式サイトを見ると、「アットホームな空間づくり」とか、「家庭的な雰囲気の中で、安らぎの環境を提供する」などという言葉が躍っている・・・それは明らかに顧客となる方や、その家族を意識した言葉である。

だが施設入所しようとする人のほとんどは、そのような理念は読んではいない。書いてあることを目にしても本当であると鵜呑みにしない。だから顧客に向けた理念提示はほとんど意味がないと思う。

むしろ人材不足の現在では、就職希望者がサイトにつなげたときに、そのハートをつかむ理念提示を考えた方が良い。

勿論、就職希望者がネットサーフィンして、たまたまサイトに繋がって募集に応募するなんて言うことはない。そんな幻想を抱いて提案しているわけではない。

しかし何かの縁で募集に応募しようとする人は、自分が募集応募しよとする介護事業者のサイトにつなげて、自分が就職するかもしれない職場はどんなところかと確認することが多いのだ。

採用試験や面接前に、就職希望先のサイトにつなげたときに、そこに掲げている理念も同時に確認することが多くなる傾向にある。その時に、ここに就職すればこんなふうに働くことができると感じられる理念提示は、それなりに意味がある。

就職希望者の心に響く理念がそこに掲示されておれば、そうした職場で働きたいという動機づけがより強くなるだろう。こうした部分で求職者の心をつかみ取ることも重要な人材対策である。

だからこそ、「人間尊重の施設・人権尊重の施設づくり」なんて理念提示は止めてほしい。

なぜなら、人間尊重は経営理念ではなく、対人援助においては価値前提であるからだ。事業の価値前提を理念に掲げるということは、よほど戦略性のない経営者と思われる。・・・少なくとも福祉援助の知識に長けている人材からは、そのように思われて仕方がないと思う。

自らが働いたとき、自らの能力が磨かれ定着して成長を図ることができる組織に就職したい・・・そういう動機づけを持つ人は人材人財に成長する可能性を持つ人だ。

そういう人たちを引き付ける理念提示に心掛けたいものだ。

利用者の個別ニーズに対応できる知識と援助技術を持つ対人援助のプロにより、日々安心と安楽の暮らしを支援します」なんていう理念はどうだろう・・・?これなら志の高い求職者に、「ここで働けば対人援助の知識と技術を得ることができる」というメッセージにもなるのではないか。

どちらにしても理念は経営者の思い・心もちである。それを従業員に正しく伝え、その理念を達成するための目標を掲げながら、日々実践するということに意味がある。

理念は念仏ではないのだから、唱えておればよいというものではないのである。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

介護助手議論がなぜ馬鹿馬鹿しいか


介護事業の生産性向上と人材確保に関連して、介護保険施設の配置基準を現行の3:14:1に緩和しようとするモデル事業が、三重県津市の介護老人保健施設で実施されている。

このモデル事業は、ICTと介護助手を活用して、配置人員を従前より少なくて済むように実験されているとのことであるが、それは非常にうまくいっていると言われている。

しかし4:1の配置基準にしたときに、実際に何が起きるかということは、「看護・介護職員配置基準緩和の危うさ」で指摘したとおり、日中ぎりぎりの人数で業務を無理に回さねばならないだけではなく、有給休暇が全く取れない状況に陥ることは必然である。

そうであるにもかかわらずモデル事業がうまくいっていると評価されている背景には、それなりの理由がある。

このモデル事業は、「ICTや介護助手の活用によって配置人員が削減できるに違いない」と想定されて行われているという意味だ。その旗振り役が法人トップなのだから、従業員は忖度するしか道はない。よって有給休暇もまともに取らずにがむしゃらに、『できるという結果ありき』で、従業員の方が頑張っているに過ぎないのである。・・・24時間・365日そのような頑張りが続くわけがないのである。

いやいや決してそうではなく、モデル事業では実にうまいこと介護助手を活用して、介護職員の業務負担が軽減されているという人も居るが、それも幻想だ。
介護助手
介護助手として想定されているのは、一旦現役をリタイヤした高齢者の方々である。それらの方が、介護業務と切り分けられる業務を行って、その分介護職員の仕事が減ると言われているが、実際に介護業務と切り分けられると考えられている業務とは、下記のような業務である。

※介護業務と切り分けられると考えられる業務例
食事(おやつ)準備・配膳下膳・洗濯・掃除・ごみ捨て・寝具交換・誘導介助

これらの業務は、特養では20年以上も前から介護業務と切り分けられていた。過去には寮母と呼ばれていた介護職員が、洗濯も掃除もゴミ捨ても行っていたが、掃除と洗濯は30年以上前に介護職員の業務とは切り離して、清掃員・洗濯専門員という職種を雇用している特養がほとんどだろう。

食事の準備や配膳下膳は、厨房業務(調理)を業者委託する施設が増えたことにより、委託事業者の職員(調理員)によって行われているところがほとんどだろう。特に特養の入所要件の厳格化により、要介護3以上の人が入所対象になって以後、食事摂取が自力でできない利用者が増えており、介護職員が食事の準備や配膳下膳なんてしていては時間内に食事介助が終わらないため、そんな業務はとっくに切り分けている。

寝具シーツ交換等も、介護職員は関わっていない施設が多くなった。僕がトップを務めていた社福では、通所介護の運転業務を行っている担当者が、運転業務のない時間にそれらの交換業務に就いていた。

このように特養では、何十年も前から間接業務を介護業務から切り離して、介護職員以外が行っていたのである。しかし老健は、それに乗り遅れていた節がある。それは老健の介護業務は、看護職員が中心になって、介護職員に指示・命令して行っていたという傾向が強かったために、介護職員を看護職員の助手のように使っている傾向があり、介護職員の業務を補完する助手という発想に欠けていたことが理由であろうと想像する。

しかしここにきて、特養のように介護の業務の一部を、介護職員の助手に手渡して業務を回すということがやっと行われるようになって、それが新鮮で目新しく映っているだけだろう。

しかし介護助手が、あたり前になっても、主介護業務がなくなるわけではなく、実際に助手導入で介護職員の配置を減らした場合には、仕事ができる介護職員の業務負担が増大して、バーンアウトにつながるという事態が頻発する。これは特養で実証されていることだ。

しかも高齢者で介護助手を担う人の、就業年数は短期的になることが多く、人的資源も決して豊富ではない。介護助手を便利遣いした数年後には、助手不足問題が介護施設の新しい人材問題になってしまうのが落ちだろう・・・。

まったく馬鹿馬鹿しい議論であり、馬鹿馬鹿しいモデル事業であるというしかない・・・。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

人材育成には「見切り」も必要


介護事業経営者にとって、従業員の皆さんは宝であると同時に、家族同様の存在である。

だからこそ自分が経営する事業に所属する、すべての従業員の仕事に報いる待遇を与えたいと経営者は考え、その努力を行うことが義務であり経営能力だと思っている。

これは建前ではなく、僕が社福経営に携わっていた時に常に念頭に置いていたことだ。

そういう大切な従業員の方々だからこそ、信頼して業務を任せるということも必要になることが多い。それに応えて成長してくれる貴重な人材がたくさんいることも事実だ。このシステムなりサイクルなりを、いかにうまく回すかが経営能力の大きな部分を占めている。

だからと言って、すべて従業員が期待通りの人材に成長していくとは限らない。

中にはいくら教育してもその効果が表れずに、ファミリーになりきれないどころか、職場内の和を乱す言動に終始する人もいないわけではない。

そういう人がいた場合、経営者や管理職はどれだけ忍耐をもって教育指導を行うべきなのだろう。・・・対人援助という仕事に関して言えば、この部分の見切りは非常に重要になると思う。
枯れる花
誰かの心に咲く花になろうとせず、その場で枯れたままの残骸を残しておくことは、その場の環境を悪くするだけのデメリットしか生じさせないからだ。

私たちの職業は、人の暮らしに深く介入して心身に不自由のある人に求められる支援の手を差し伸べることである。その手が届かない状態を放置するということは、それらの利用者の暮らしを護ることができない状態を放置することに等しい。

介護という職業は、決められた作業を手早くこなすだけであってはならない職業だ。人の暮らしを豊かにする・誰かの日常を護るという意味は、介護を受けている人が心地よく感じる結果責任を常に意識しなければならないからである。

おむつ交換が手早くできたとしても、仏頂面でやさしい声をかけることもなく、黙々と作業に終始する支援者を求める人が、果たして何人いるのだろうか・・・。

心が寒くなる冷酷な扱いに対しても、おむつを替えてもらわねばならないから、口元に出かかった文句をぐっと飲みこんで我慢し、気持ちを抑えて耐える日々を繰り返さねばならないとしたら、それだけで日常は息詰まるような苦悩に満ちたものとなるだろう。

そうしないために、立派な介護支援者を目指す以前に、感じの良い人として利用者に受け入れられる介護支援者であってほしい。

勿論、最低限の介護技術が求められるが、うまくいかないことがあっても、「気にしないでいいよ。」と利用者から声をかけられるような、利用者の方々に好かれる存在であることは、人と向かい合って手を差し伸べる仕事の中では大事なスキルだ。

そうした意識を持った介護技術者として存在できるかどうかが、本当に必要とされる介護人材となり得るかどうかという点においては重要なのである。

だからこそ、向き・不向きの「見切り」は必要不可欠なのである。

そのためには、誰であっても一定の教育効果が及ぶと考えるのは間違いであるということに気が付かねばならない。

そして教育効果が及ばない人員に対する教育時間は無駄な時間にしか過ぎなくなることも理解する必要がある。そういう人に長くかかわる教育係は、自分の貴重な時間を成長しない人罪に削り取られバーンアウトする原因にもなる。

つまり一定のスキルに達しない人員によって、能力のある人材に過重労働がかかりバーンアウトすることになってしまうのだ。

さらに一定のスキルに達せず、仕事に習熟しない職員は、手を動かす代わりに、必要もなく口を動かして上司の悪口、同僚間の陰口を言い続けたりする。それによって職場の環境ぎすぎすした状態に悪化し、そうした不平。不満ばかり口にして、ちっとも仕事ができない人間を置いておくことに、仕事のできる人間の不満は高まり、有能な人材が職場を去る原因にもなる。

そのため人材の見切りをつけられない職場の、生産性は著しく低下するのである。

僕は先週の土曜日から博多に滞在しながら、良い人材の育て方とともに、良くなることが決してない人罪の見切りについてレクチャーしてきた。
全日本民医連・九州・沖縄地方協議会主催研修
今日からの介護事業経営に参考にしていただければ幸いである。

今日はいったん北海道の自宅に帰ることになる。幸い天気は晴れ。フライトに支障はないだろう。

今週末は、連合会館で行われる自治労主催の介護・地域福祉集会全体集会で講演を行うために上京する予定があるが、その際には、「今こそ介護に誇りを持ち、介護に携わる労働者が安心して働き続けられる体制を」というテーマで、介護事業に従事する方々にエールを送り、勇気を与える講演を行う予定だ。

次の土曜日は、駿河台で愛ましょう。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

介護職らの給与を月6千円アップの報道に触れて


昨日の介護業界は、「政府・与党は月内に取りまとめる経済対策で、介護職らの賃上げを盛り込む方針を決めた」というニュースの話題が盛り上がり、その詳しい内容とはいったいどのようなものになるんだろうという情報を求める声が沸き上がった。

その報道内容を転載すると以下のようなものだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
政府・与党は月内に取りまとめる経済対策で、介護職らの賃上げを盛り込む方針を決めた。政府内には月6千円引き上げる案があり、最終調整している。来年2月の実施を目指す。物価が高騰し、今年の春闘では他産業の相次ぐ賃上げで介護分野から人材が流出。深刻な労働力不足を止めるためにも、緊急の処遇改善策が必要と判断した。10/18朝日新聞Webより抜粋
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
介護の仕事の底辺化を防ごう
報道記事にも書かれている通り、この背景には物価の上昇分を介護サービスの価格に転嫁できない介護事業者の経営は悪化し、インフレを上回る賃上げが困難であるという問題がある。

そのため一時縮小されたといわれていた全産業平均賃金と、介護事業者の従業員の賃金格差が広がり、介護人材確保が益々困難になっている。

僕が管理する表の掲示板でも、複数のスレッドでこの報道に関する詳細も求める意見が書き込まれているが、一番問題となるのは報道記事で、「介護職らの〜」とされていることだ。

特にこの報道に敏感になっているのは、これまで処遇改善の恩恵を全く受けられず、加算配分の蚊帳の外に置かれている居宅ケアマネの皆さんだろう。現に表の掲示板では、これも居宅ケアマネが対象外なら、もうケアマネは辞めようと思うという意見まで書き込まれている。

それももっともな意見だ。日本の福祉の底辺を確実に引き上げて、地域の高齢者の心の杖になっている居宅ケアマネが、ここでも報われないなら、誰が実務5年も経た後に、勉強して試験合格しようという気になるのかという問題である。

介護支援専門員も高齢化し、募集に応募がない地域が増えている。だからこそ是非この賃金アップは、ケアマネジャーを含めてもらいたいと思う。

それにしてもこの賃金改善と報酬改定時の現行の処遇改善3加算の統合・一本化については、どのように整合性がとられていくのだろうか・・・。

来年2月の実施を目指すとされる6千円/月の給与改善とは、経済対策っていうことなのだから、明らかに介護報酬加算ではない。すると補助金ということになって、現行の3加算に上乗せして補助支給されるものではないかと推測される。

そして報酬改定の際に、3加算が統合・一本化される際に、補助金分も上乗せされるのではないだろうか。だがこの経済対策で国費を支出した分だけ、介護報酬の引き上げ率は下がるのである。そのことは覚悟しておかねばならない。

また2月から実施するという意味も、報酬改定施行時期が6月になる可能性が高いので、差し引くと4月昇給と同じになるという意味だろう。そう考えると決して諸手を挙げて喜ぶような対策とは言えないかもしれない。

ところでこの経済対策は黙っていて支給されるわけではない。当然のことながら事務処理は半端ではなく大変である。補助金申請業務に、事務担当者は振り回されることになるが、さらに報酬改定時には、別様式と別ルールで申請のし直しという事態が想定される。

これは4月の報酬改定施行時期を繰り延べないと事務処理が追い付かないということになる。

報酬改定の施行時期は6月に引き伸ばすという考え方に、ますます信ぴょう性がついてきたといえよう。

そしてそうした大変な事務処理を担当する職種は、明らかに「介護職らの〜」という職種に含まれず、この賃金アップの恩恵を受けられない・・・事務担当者も辞めたくなるというものだろう。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

効果が出ている介護職員の募集方法


深刻な介護人材不足に対応して、様々な工夫が求められる介護事業者・・・一番重要なことは、職員募集に応募者を増やす対策と、採用した職員が定着できる対策をセットで行うことである。

介護事業者の場合、職員募集に応募する人を増やす工夫をしていないところがまだ多く、募集はハローワークだよりと言った事業者も少なくない。

その為、そうした募集方法を工夫して応募者を増やす方策は多々あるのだが、せっかく応募者が増えて採用に繋がっても、それらの人材がきちんと定着できる対策をとっていないと底が抜けたバケツに水を汲んでいるがごとく、いつまでたっても職員不足は解消されない。

だが採用した従業員が定着するための方法がわからないという事業者が多く、そのための講演依頼が多くなっている。

今週も人材育成と定着の具体策について、オンデマンド配信される予定の講演録画を行ったばかりである。

そのような講演は時間に限りがあるため、職員募集に応募が増える方法はさておいて、より重要となる採用後の職員が定着できるように、何をどのように教育するのかというテーマに絞って話す機会が多い。

だが職員募集に応募が増えるように対策することも重要だ。

上に記したようにハローワーク頼みの職員募集で人が集まるわけがないのである。ましてや自社の公式サイトに募集広告を載せたとして、いったい何人の人がそこを見るというのか・・・自社の職員さえ見ていない公式サイトに、ネットサーフィンして誰かが寄ってきて、そこに載っている募集広告を見て応募するなんて言うことは、宇宙に漂うチリの一つを探すより低い確率だろう。

そんな中で、効果が実証されている公告方法が、僕の管理サイト掲示板のバナー広告だ。
掲示板バナー広告
画像のように2段組になっているバナー広告の下段に現在空きができているが、このうち3つは数カ月前まで介護事業者の募集広告を掲載していた部分である。

6カ月の掲載期間で、「広告の効果があった」・「広告に応募してきた人を採用して職員が充足した」ということで、広告掲載期間満了をもってバナー広告を取り外している。

この掲示板は一日数千人が利用しており、そのすべての人が介護関係者であるのだから、インパクトと効果があるのは当然と言えば当然でもある。

職員募集のバナー広告では、募集事業所が置かれている地域を冠にして「○○就職」とするとインパクトが大きいようだ。例えば登別市に所在する事業所なら、「登別市就職」と書いたバナー広告を設置すると、登別市に居住する人のみならず、登別市で働きたいと思っている人が応募してくることもあるそうだ。

実際に職員が充足したとして広告を取り下げた法人の方によると、他県からの応募者が予想以上に集まったそうである。

募集広告への問い合わせも結構来たという声も聞こえるし、バナー広告をクリックすると公式サイトの職員募集のページにつながるようにすることで、広告主の事業も広く広報できる。

そうした効果が見込めるので、この機会にバナー広告を掲示してみようと思う方は、「バナー広告の募集について 」の文字リンクをクリックして、詳細を読んだうえで検討していただきたい。

皆さんの採用のお手伝いができれば幸いである。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

外国人介護人材は日本の介護を救うのか?


我が国では生産年齢人口が減少し続け、その改善が見込まれない中で、要介護高齢者は2042年くらいまで増え続けるとされている。

介護事業経営を考えるうえで、このことは大いなる悩みである。顧客が今後20年間は増え続けるにも関わらず、顧客対応するための人的資源の確保が困難となりかねないからだ。

ICTをいくら活用しようと、AI搭載ロボットが今以上に進化しようと、人の手をかけて他者の身体介護を行うという行為に、それらのテクノロジーが代替できる部分は限りがあると思える。

そのような中で世間は介護保険制度施行後初めてインフレに振れている。そうした傾向を受けて、今年の春闘では価格転嫁できる営利企業が軒並み大幅な賃上げを行った。

社会的に物価高であることで、それに慣れてしまった庶民は、物の価格が上がることにあきらめの気持ちを持つのみで、それに反発する気力を失っている。その為、商品を売る企業は人件費上昇分を、商品価格を上げることで賄うことが可能になっているのである。

しかし人件費上昇分を価格転嫁できず、3年間価格が変わらない公費運営の介護事業者は、そういうわけにはいかず、インフレに対応した賃上げが不可能である。その為、せっかく縮まりつつあった介護事業者の平均賃金と、全産業平均賃金はその差が広がっている。

このままでは介護事業に人が張り付かなくなりかねない。だからこそ次期介護報酬改定では、物価高・人材不足に対応した思い切ったプラス改定を望む声が多いのである。

財源はどうするという声が聴こえてきそうだが、インフレで企業収益も上がっているのだから、国の税収も増加が期待できる。インフレ対応の財源措置という考え方があって当然ではないのだろうか。

それと共に少子高齢化は止まっていないのだから、日本人だけで介護人材を確保する戦略は成り立たないことはわかりきっている。

外国人介護人材の活用は必然である。しかし外国人介護人材は、果たして介護人材不足を補うほど日本の介護事業者に張り付くことができるのだろうか・・・。

例えば外国人介護人材の就業バリアとなっている規制ルールは、今後どうなるだろう。

特定技能の外国人にも訪問系サービスへの従事を認めていない現行規制や、設立後3年を経過している施設・事業所のみを技能実習生の受け入れ対象としている規制、さらに技能実習生などが就労開始から6ヵ月経たないと人員配置基準上の職員として算定されないルールについては、撤廃の方向で検討されることは間違いないだろう。

それはかなりの時間がかかるとしても実現されていくと思われる。だからと言ってそれで介護事業者の人材不足が解決するかと言えば、それは違うと言いたい。

なぜなら介護職員に占める外国人材数はわずか2.1%に過ぎないからである。しかも日本政府が今後、量的・人的に受け入れの総量を増やすという議論はほとんどされていない。このままなら外国人介護人材は、今いる人の数が定量となって経過するだけの可能性が高い。

今後劇的な政策転換が行われ、「移民政策」の議論がない限り、介護分野での外国人材に対する数的な面での過度な期待はできないのである。

そうであれば仮に、特定技能の外国人にも訪問系サービスへの従事を認めて何の意味があるというのだろう・・・それは今いる外国人介護人材の一部を、施設サービス従事者から訪問サービス従事者に振り分けるだけに過ぎず、施設サービスはそれによって現在以上に人材不足が深刻化するだろう。

技能実習制度は、新たな制度に替わることが決まっているが、それは技能実習生の職場変更を容易にする制度でもある。すると新ルールを利用して、技能実習生は都会志向が増えるだろう。地方の市町村や、都市周辺地域からは技能実習生が消えていくかもしれない。

だからこそ法人内に人材確保・人材育成・人材定着システムをきちんと構築していかねばならない。人が張り付き長く務める環境を創り上げることが事業戦略として最も重要なこととなるのだ。

介護の生産性向上というが、生産性を向上させる一番の要素は、熟練した人によって適切な介護サービスが行われることで、時間や手間が最少化することではないかと思う。・・・それ以外の生産性向上策は、そのひずみを利用者の我慢・不利益と引き換えに勝ち取るしかないのではないか・・・。

それは社会福祉事業といてあってよいことなのだろうか。介護事業者として持つべき矜持を失わない事業経営が必要ではないのだろうか。
人を育てられる人材を育成するための組織作り
明日の午前中は、東北ブロック老人福祉施設協議会に向けて、「持続可能な法人・事業所の構築に向けて 〜人を育てられる人材を育成するための組織作りを考える〜」という講演をオンライン録画する予定だ。

そこでは今日のブログ記事に書いたことを具体化する方法論を伝える予定だ。

録画された講演は、9月26日(火)〜10月31日(火)の予定で、会員の皆様に向けてオンデマンド配信されるそうなので、是非そちらを参照いただきたい。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

給与引き上げは待ったなし(その2)


給与引き上げは待ったなし(その1)から続く】
人材不足が叫ばれて久しい介護業界ではあるが、その割に従業員の給与改善を含めた待遇改善の速度は遅いように思える。

公費運営が主になる介護事業であるがゆえに、介護報酬の大幅な改善がないと従業員に手当てする財源がないという声が大きいが、処遇改善加算に頼った給与改善しか行っていない事業者があることも事実だ。

そこには事業運営しかできない、経営能力のない経営者の存在があるのではないかと思う。

そんな中でSOMPOケアが10/1から、6億円を投入して国家資格などを持っていない介護職員の給与を年12万円引き上げるほか、介護福祉士とケアマネジャーもそれぞれ年6万円上げることを決めた。

同社は、2019年10月、2022年4月と2度にわたり設長や管理者、ケアコンダクター(スキルの高い介護福祉士ら)など、現場を牽引するリーダー級の介護職員の給与を改善してきたという経緯があり、今回の改善はこれらに続くものだ。

これはSOMPOケアがSOMPOホールディングス(株)という大手グループに所属し、資金力があることも影響して実施できる待遇改善なのだろうと思う。そのことについて僕のFBには、「保険販売で違法行為をして荒稼ぎをしながら、介護の給与を引き上げるという手法は、複雑なものがあります。」とコメントをつけられた方もいる。

しかし結果として、SOMPOケアに所属する従業員の待遇は段階的に引き上げが行われているのである。
橋と海
他の介護事業者にとってこれは脅威になる。

従業員から見れば、同じ仕事をするならより待遇の良い職場で働きたいと思うのは人情として当然である。その中で全国に事業展開して、経営基盤も安定していると思われる大手介護事業者が、マスメディアを有効に使って従業員の待遇改善を喧伝しているのである。

そのような状況の中で、今自分が所属している職場の、すぐ近くにSOMPOケアがあり、そこで従業員を募集しているとして、自分の職場からSOMPOケアに人材が流出する恐れはないのかを考えなければならない。

世の全ての事業で人手が不足している。その中で介護事業者がくまなく人材確保できる状況にないことを考えると、自社の待遇改善の必要性を考えていかねばならないのだ。

特に非課税の社福は、課税民間営利事業者に待遇面で負けてはならないと思う。

だがSOMPOケアの待遇改善後の状況を大まかにみると、さほど他の事業者が恐れをなすほどの給与改善とも言えないような気もしないではない。

なぜなら役職ごとの年収をみると、施設長・管理者で600万円から700万円ほど、ケアコンダクターで450万円ほどの水準でしかないからだ。

僕が8年前に退職した社会福祉法人では、その当時既にその程度の給与水準に達していた。そしてなおかつ収益も挙げており、単年度で赤字決算を出したこともなかった。

SOMPOケアの改善後の待遇とは、その程度のものでしかなく、改善前の給与水準が考えられているよりも低かったのではないかと思われるのである。

同時にこの程度の給与水準は、十分他の事業者も実現して、なおかつ収益を挙げられる水準でしかないと言えるものだ。

だからこそ経営努力によって、職員の待遇を他の事業者に負けない水準に保ち、良い人材を育てて良質なサービスを提供できるようにする必要がある。

幸いなことに介護事業については、顧客はたくさんいるのである。その顧客がこぞって、サービス利用したいと思う介護事業者は、十分利益が上げられるのだ。

その為に他の事業者にない自社の魅力づくりに励まねばならない。サービスマナーの向上は、その際に欠くことができない選ばれる要素となるだろう。



※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

給与引き上げは待ったなし(その1)


7月28日、最低賃金(時給)を議論する国の審議会は、その額を1.002円とすると決めた。41円アップは過去最大の引き上げ額となる。
※ちなみに僕が住む北海道は40円アップの960円で、全国平均よりも低い水準である。

新しい最低賃金は10月上旬から適用とされる予定であるが、巷ではアップ分を価格転嫁できない中小企業経営者からの悲鳴も聞こえてくる。

しかし最低賃金の引き上げを嘆くことは経営者として情けないと思うし、そういう情勢でもないだろうと僕は思う。

なぜなら現実には、最低賃金で職員募集をかけても、応募してくる人はほとんどいないからだ。

その背景には多くの企業が今年の春闘以後、大幅な賃金改善を行っているという動きがある。

さらに今月7日に行われた人事院勧告では、国家公務員一般職の2023年度の給与について0.96%の引き上げを勧告している。これは26年ぶりの高水準となっており、高卒者と大卒者の初任給については1万円超のアップとしている。

このように官民ともに大幅な給与引き上げが行われているので、それについていけない企業からは労働者が消えていくことを覚悟せねばならない。

そういう意味ではパート職員等の賃金を最低賃金に合わせているだけでは、事業を続ける人材確保自体ができなくなるとさえいえる。最低賃金の引き上げ悲鳴を上げている暇があれば、もっと給与を支払えるような経営努力をしなければならない状況だ。

そのような厳しい状況であることを理解して、経営者はもっと経営手腕を発揮し、収益を挙げて、できる限り従業員に還元しなければならない。それが無理なら経営者の地位を捨て、自ら賃金を得る労働者階級に降りていく必要がある。そういう時代になっているのである。
闇の手前
介護事業も同様だ・・・いやそれ以上に深刻だ。

ただでさえ物価高で収支差率が下がっている介護事業経営ではあるが、来年の介護報酬でその分を勘案したプラス改定が行われるのかどうかは今のところ不透明だ。

しかしそうもいっていられない。

介護事業はICTやその他の機器に頼ることができず人手をかけてしか行えない業務が他の産業に多いのだ。

よって人手不足=廃業につながりかねないからだ。

そのため介護報酬改定に関して、サービスごとに課題や論点などを整理する第1ラウンドを終えた介護給付費分科会では、介護職員・ホームヘルパー・ケアマネジャーなどの人手不足の深刻さが強調され、他産業で賃上げが進むなか人材流出が起きているとの声も続出した。

よって今後の報酬改定議論の主要テーマの1つが、「人材確保と現場の生産性向上」であることは間違いのないところだ。

しかし介護DXを急いで、より少ない人手によって業務をこなすように生産性を高める必要性は理解できるが、現行の技術ではそのことの限界点はかなり低いところにあり、まだまだ人手に頼らざるを得ない部分が多い。

よって早急に給与改善に取り組んで、人が離れていかない介護事業経営・人が張り付く介護事業経営を目指していかねばならない。

そんな中で、介護業界にも大きな動きがあるが、字数が多くなったので、そのことは明日の更新記事で詳しく述べてみたい。(8/11更新記事(その2)に続く)
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。



※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

北海道の介護業界に忍び寄る荒波


7/24の介護給付費分科会では、ホームヘルパーの人材難が更に加速し、昨年度の有効求人倍率が過去最高の15.53倍にのぼったとことが厚労省から報告されたが、こうした人材難にさらに拍車がかかる事態が北海道で生じている。

次世代半導体の製造を目指すラピダス(東京)が千歳市へ進出し、北海道の玄関口に数千人規模の新しい街が一つできることになる。

その工場建設は2023年9月に着工し、2027年初めの量産化までプロジェクトは急ピッチに進められることになる。その為千歳市とその周辺地域のホテルや賃貸住宅は、今現在もなかなか空き部屋を見つけるのが難しい状態になっている。

この企業進出は国と道も支援しており、北海道大学にも半導体製造に関わる人材育成や研究などを一元的に行う、「半導体窓口組織」が設置される。さらに千歳市に隣接する苫小牧市にもデータセンターが整備される可能性が高まっており、千歳を中心に札幌・石狩・苫小牧と言った道央〜道南地域全体で関連企業が集積するという、「北海道バレー構想」が実現されようとしているのである。

このように官・民挙げて巨大企業の設置・経営に向けた準備が急ピッチで進めらているのが、現在の北海道の状況である。

巨大企業が北海道に進出すること自体は歓迎されるべきだ。バブル経済の影響もほとんど見られず、アベノミクスの恩恵にあずかることもなかったほど、北海道は景気の良さに縁のない土地柄である。そんな北海道への巨大企業進出は北海道経済を活性化し、新たな可能性を生み出す源になるとして期待できるからだ。

しかしこのことは介護業界にとっては痛しかゆしである。巨大な新企業進出は、北海道全体の雇用状況に影響してくることは間違いがないからである。

既に全産業的に人手不足が深刻化している状況下で、巨大企業へ向けて様々な業界業界から人材流出が起きることが懸念されるが、介護業界からも大量の離職者が出かねないのである。

国の支援も受ける将来性のある企業が、自分の生活圏域近くにできたとき、多くの若者はその企業に就職したいと思うのではないだろうか。北海道全体から若者が、その企業に集まるのではないだろうか。
介護人材不足
その時に、今でさえ募集に応募が少ない介護業界は、その影響を強く受けざるを得ないという懸念が生ずる。その為、従業員の高齢化も益々進行し、いずれ事業が継続できなくなる介護事業者も増えるのではないだろうか。

僕の生活圏域内にもその影響は既に大きく現れている。室蘭市の基幹産業の鉄鋼業が深刻な人手不足にあえいでいるために、そこでも人材獲得競争が激化しており、製造現場で働く人材確保のために、室蘭市内の企業では、かつて女性を雇用していなかった製造現場でも女性社員を増やしている。

当然このことは室蘭・登別地域の雇用全体に影響しつつあり、特に女性が数多く働いている介護事業者への影響は大である。

一般企業より給与が低いとされる介護事業者から、さらなる人材流出と募集に応募がない状態の拍車が懸念されるのに加え、女性の職場の選択肢が拡大していることで、技術系のセンスを持った女性は、大手鉄鋼企業の製造現場で自分の技術を生かすという選択も可能になっているからだ。

そのため室蘭・登別圏域の介護業界から、その主役となってきた女性の働き手が益々減少するのが確実なのである。

そうした中で、一般道でも2時間未満でたどり着ける千歳市に、魅力ある巨大企業ができるときに、この地域からの労働力の流出は、かなりの速度で加速するだろう。

若い世代を中心に、生産年齢人口の流出が加速度的に増す室蘭・登別地域の介護事業者は、そのための対策を練っているのだろうか。

全ての介護事業者が必要な人材を確保することなどかなわないことを認識したうえで、他と同じ人材対策は意味がないと自覚して、独自の効果ある介護人材対策を講じておかないと、顧客はいるのに事業経営を続けられなくなる。

こうした危機感を抱きつつ介護事業戦略・人材確保戦略を練り直している介護事業経営者が、この地域にどれほどいるのかが問題だ。

介護事業者が処遇改善加算の最上位加算を算定して、最大限職員の給与改善を図ることは当たり前である。それに加えて、人が張り付き定着する他の事業者とは差別化できる魅力が必要になる。(参照:他と同じ人材対策では効果は出ません。

これができなければ顧客がいても事業が続けられなくなる。

それは介護事業経営の問題にとどまらず、地域の介護資源が不十分となり、地域包括ケアシステムという概念さえも崩壊させかねない問題だ。

僕はこのことを介護経営コンサルタントの視点からと同時に、自分が介護サービスを利用する立場になった場合の両方の視点から強く危惧している。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。



※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

他と同じ人材対策では効果は出ません。


生産年齢人口が減少し続け、その解決策が見いだせない我が国では、全産業において深刻な人材不足が経営危機に直結していく。

人の暮らしを人の手によって支える介護事業では、この状況はより深刻な事態を生み出すことになる。

支え手がいなくなることで事業経営が困難になるだけではなく、そこで介護難民が生まれ、悲惨な暮らしに耐えながら、誰からも手を差し伸べられずに野垂れ死にする人が増えていくからである。

それは国民の福祉の低下そのものであり、より深く広い闇が社会全体を覆っていくことに他ならない。そうなればもはや福祉国家という言葉は死語に近いと言ってよい。

そうならないように国は重い腰を上げて、介護分野で外国人材の就労しやすい対策などをとってはいるが、それも焼け石に水の感があり、国内人材の枯渇の手当には程遠い。しかも円安や物価高なども影響して、外国人材は他国へ流れつつあり、少ない外国人材の取り合いという状況も生まれている。

どちらにしても介護人材不足は日ごと(※年単位・月単位ではない)に深刻化しているのである。

これに対して国が行っていることは、制度改正や報酬・基準改定等で人員基準をできるだけ緩和して、人が対応しなくてよい部分はテクノロジー対応に代えていくというものでしかなく、効果は極めて限定的なものでしかない。

なぜなら介護労働の大部分は、実際には人の手によらざるを得ないことに変化はないからだ。そして介護ロボットを言われるものが人にとって替われる部分が、今後劇的に増えない限りこの状況は変わらないのである。

しかしいくらテクノロジーが進化・発達しても、人に代わるロボットができる可能性は低い。力をかける動作と巧緻性の必要な動作を、絶妙の加減でつなぐことができる人の動作にかなうロボットが生まれるとは思えないのである。

人に替わる介護ロボットが現に存在するというのは事実ではないが、将来的にそうした便利な機器が誕生するということも幻想と言えるのかもしれない。
朝日を浴びるひまわり
よって介護事業者は独自の人材マネジメントで人材不足を乗り切っていくしかない。しかしどのような人材マネジメントが必要なのだろう。

勿論、思い切った給与改善が求められるし、そのための介護報酬のアップが求められる。しかし介護業界全体の対策だけに頼っていてはどうしようもない。地域の介護人材の必要絶対数を確保することは不可能であるからだ。

地域の中で、全介護事業者があまねく人材を十分確保して事業継続できることはあり得ない。人材確保競争に勝利した事業者だけが生き残るのである。そのため少なくなる介護人材から選ばれる要素は何かについて考えを及ばせなければならない。

その要素の一つがサービスマナーが充実した職場環境づくりである。

僕が介護福祉士養成校で育てた卒業生のうち、就職先から短期間にバーンアウトしてしまう卒業生は、「職員が利用者をまるで物のように扱っている」・「聴くに堪えないひどい言葉で、利用者を蔑んでいる」といって退職している。

こんなふうにして、将来人材人財となる素質を持つ若者が、先輩職員の乱暴な介護の仕方やタメ口にストレスを感じて職場を辞めているという実態がある。

さらに卒業生以外であっても、優れた人材であるほど上司や同僚の、マナーのない言葉遣いにストレスを感じてるのである。

そういう人たちは、丁寧な対応ができる職場で働きたいという動機づけを持っている。

だからこそ僕は、そういう人が自然と集まり定着する職場づくりを目指そうと考えた。その為に僕が管理していた社福では、サービスマナーを徹底して、マナーのない利用者対応しかできない人は排除して、マナーをもって対応できる人をリーダーに就けて教育役を任せた。

マナー意識を持てない職員を排除する過程で、一時的に職員数が減る時期はあっても、マナー意識のある職場で働きたいという動機づけを持つ職員が集まってくる過程で、その問題は自然と解決し、マナー意識を徹底することで職員が辞めない、定着率の高い職場となって、人材確保に日々汲々とするようなこともなくなった。

某介護事業者の指導的立場にいる人は、『丁寧語を使って会話するのは良いが、それでは利用者に対して親密になれない。普通に会話した方が良い。』として、職員にタメ口対応を敷いているような現状もある。

こうした民度が低く、コミュニケーションスキルが低い職場は、人材の草刈り場でもある。そうした職場でも志を高くもって、利用者対応をもっと丁寧に行いたいという動機づけを持った人材はいるからだ。そういう人たちを見つけ、声を掛けて働いてもらえるような職場づくりをしていけば、自然と人材不足問題は解消するだろう。

なぜなら介護業界全体では、未だにサービスマナー意識が浸透していないと言ってよいからだ。

ここの部分に着目して、サービスマナー意識のない職場と差別化を図るだけで、有能で志の高い介護人材は確保できるのだ。現に僕が現在、コンサルタントとしてアドバイスしている介護事業者でも、僕が社福で行ったのと同じ方法で、人材を増やし定着率が向上している。

こうした現状把握と対策に遅れをとって、事業廃止に至らななければよいのだが・・・。

どちらにしても人材確保に困っている介護事業経営者は、サービスマナーを重視した新たな経営視点を持つように発想転換が必要であることを理解してほしい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。



※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

適正人材紹介会社の認定基準厳格化は全く意味なし


次期介護報酬改定議論のテーマの一つとして、「介護の人材紹介会社の規制強化」が挙げられている。

税金と保険料などを原資とする介護事業者の収入(介護報酬)が、直接的な事業運営資金や職員給与として支出されるのではなく、人材紹介会社への手数料として支出されていることを問題視する関係者は少なくなく、「介護事業者向けの人材紹介会社には、一般の人材紹介会社よりも厳しい対応が必要」と指摘されていた。

介護事業者にとってもそれは深刻な問題で、年を追うごとに介護人材不足が深刻化するのに比例して、人材紹介会社に支払う手数料も高騰し事業経営に大きな影響を与えている。そのため介護の人材紹介会社の規制強化を求める声は、介護事業者の切実な声であるともいえる。

このことに関して7/10に開催された第107回社会保障審議会介護保険部会では、介護施設・事業所に対する人材紹介会社に適正運営を促す新ルールを課すことが明らかにされた。

それによると優良な人材紹介会社として認定する既存の制度(適正事業者認定制度)について、認定基準を厳格化するとして、「紹介した人材が6ヵ月以内に離職したら手数料を返戻すること」を新たに加える方針を明示した。

この結果が今回の、「介護の人材紹介会社の規制強化」の結論なのだろうか・・・そうだとしたら非常にがっかりである・・・というか滑稽である。
落陽
このような対策で人材派遣会社への支出増加問題が解決するわけがないからだ。なぜなら新たに設けられるルールは、「適正な有料職業紹介事業者」の認定を受けるための要件でしかなく、その認定を受けない人材紹介会社には何の意味がないからだ。

しかもこの認定を受けなくとも派遣業として十分成り立つのが現状なのである。

現に介護事業者に対する人材紹介会社における、「適正な有料職業紹介事業者」の人材紹介実績カバー率は約4割でしかない。実に過半数を超える紹介実績が、適性認定を受けていない人材紹介会社なのである。

人材確保が難しく人出が常に足りない介護事業者は、とにもかくにも働き手を紹介してくれて、一日も早く人員配置できさえすればよいと考える傾向が強いのである。その際に人材紹介会社が国の適性認定を受けているかどうかなど、あまり重要な要素ではなくなるのだ。

そうした現状を考えると、来年度から手数料返戻規定が強化された場合、それによって派遣職員の勤務期間が長くなるということもないと思う。

なぜならそんな規定があるなら、適性認定を受けないで紹介業を続けようと考える人材紹介会社が増えるからだ。そうであっても派遣先を探すことに苦労はしないからだ。

しかも派遣職として人材紹介会社に登録する人は、派遣先が気に入らなければ一日でも居たくない人たちなので、原則6ヵ月以上派遣先で働き続ける条件がある紹介会社より、そのような縛りのない紹介会社に派遣登録する人が増えるだろう。

その結果、適正な有料職業紹介事業者の人材紹介実績カバー率は、現行の4割から下がるのが落ちである。

いわゆる「就職お祝い金」の禁止規定の強化や派遣料の上限設定にしても、それが適性認定の要件でしかなければ同じことだろう。

しかし法的に認められている民業である限り、何らかの指定条件以外で手数料等の金額の限度を定めることはできない。資本主義社会では、それは自由価格であるからだ。

さすれば介護報酬は本来、職員の処遇改善などに充てられるべきものであり、人材紹介手数料に支出されるのは問題であるとするなら、派遣制度そのものにメスを入れなければならないのではないのか・・・。

そもそも人の命や個人の暮らしに深くかかわる医療や介護に、派遣という形態の使命感や責任感が低下しがちな就業形態はそぐわない。

医療・介護に対する派遣禁止規定を設けることによって、派遣手数料の問題はたちまち解決する。しかも人材スキルとサービスの質の問題も、現状より良い方向に変わっていくと思うのである。

なぜそれができないのだろうか・・・。利権という言葉が、ここでもちらつくのである。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。



※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

人材紹介会社の

人員確保の網を広げるリスク


5/30に新潟市中央区内の介護施設内で、入所中の60代女性にわいせつ行為をした疑いで71歳の男が逮捕された。

男は介助に乗じて女性の着衣に手を差し入れ、直接胸を揉むわいせつ行為をした疑いが持たれている。本件は被害者家族の通報により発覚した事件であった。

この介護施設はどうやら特養らしく、男はここで「介護補助者」として働いていたようである。(※容疑者は事件後依願退職している。

介護補助者」とは、「介護助手」と同じ意味だろう。主たる介護業務には当たらないが、配膳や移動介助などの介護職の補助的業務に携わっていたのだと考えられる。

71歳という年齢からすると、定年退職者を助手として再雇用したのではないかと思われる。それも介護と関係ない他業種の退職者の再雇用かもしれない。

そういう人たちが、すべて介護の仕事に向かないというつもりはないが、このような事件が起きると、人材不足対策として国が推奨する助手活用のリスクもあぶりだされてくるような気がする。
高齢者が介護助手を担うとどうなるのか
介護報酬改定議論が本格化する中で助手活用が議論の俎上に上り、場合によっては助手活用を介護職員配置基準緩和とリンクさせようとする向きもある。

しかし人手確保の網を広げるということは、本件のような事件のリスクも広げるという意味である。それを防ぐ手立てはあるのだろか・・・。

助手として再雇用される人は高齢者が多くなるのだから、介護保険施設の利用者で、要介護者が自分より若い異性であるというケースも多くなるだろう。

そうであっても普通の感覚なら、利用者に性的欲求を感ずるなんてことは信じられないが、数が増える高齢介護助手の中には、よこしまな欲求を胸深く抱え込んでいる人が含まれてしまう恐れがある。

こうした事件を防ぐ手立ての一つとして、同性介助を徹底するという方策が考えられる。しかし介護保険施設の状況を鑑みると、女性利用者が8割方を占める施設が多い中で、その比率に応じた職員の男女別配置ができるかと言えば、それは極めて難しいといえ現実的な対応策とはなり得ない。

教育訓練・再教育などというワードが頭に浮かぶが、何十年もの間、介護とは関連性のない職業を勤め上げた人がそこで培った価値観を、簡単に変えることができるとは思えない。

年齢を重ねた人ほど、教育効果というのは出にくくなるだろう。定年退職して再雇用された人であればなおさらだ。そもそも性格自体は変えられないし、雇用の網を広げれば広げるほど、性格むき出しで仕事に向かい合う人も多くなることだろう。

その中には、心身に障害を持つ人に対する偏見を持っている人も居るかもしれない。人として存在していることそのものに価値があるという人間尊重の価値前提など理解できない人がいて、要介護者に対して施し意識や上から目線が抜けない人がいるのかもしれない。

そのような人たちは、平気で要介護者の方々の尊厳を損なう対応に終始する恐れもある。

定年退職後もなおかつ働きたいと思う理由は様々で、中にはお金に困って働き続けなければならない人も居るのかもしれない。そういう人たちが密室化されやすい介護事業者の中で、認知症の人の財産などを搾取するケースも増えるのではないかという危惧もぬぐえない。

そうであれば介護事業での助手活用は、安易な採用をしないという前提条件が必要不可欠になる。採用前の人物評定を厳格に行い、採用後の人事考課も厳しくしていく必要があるだろう。

どちらにしても安易な助手活用・安易な他職種の定年退職者の再雇用は、介護事業経営リスクに直結しかねない問題を孕んでいることを理解して、リスクマネジメントに努めていかねばならない。

それにしても先が思いやられる・・・。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。



※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

中堅リーダー育成のための2か年計画


介護事業を巡る状況が厳しい方向に変化しています。

ベッドが埋まらない特養や、定員が埋まらない通所介護が単年度赤字決算となっていますが、そうした施設・事業所は今年3月末時点でそれぞれ4割以上になっていると言われています。

さらにそこに人材不足が追い打ちをかけています。

潜在的利用者を掘り起こして顧客確保する方策はあるのに、サービスを提供する人材が居ないために、そうした動きにも制約が生まれています・・・はたまた人材が居ないために、サービスの質が担保できず、地域住民から選んでもらえない施設や事業所も存在しています。

つまり利用者から選ばれて健全な経営を続けるためには、優秀な人材を集めて定着してもらい、人財として成長させることが必要不可欠なのです。介護事業の生き残りには何より人集めと教育が必要となっているのです。

しかしこのような厳しい状況下でも、人材確保にさほど苦労しておらず、定着率が高い介護事業者が存在しています。得てしてそうしたところは職場環境が良く、サービスの質も高い職場であることが多いのです。

介護福祉士養成校の卒業生の就職先としても人気が高い、そのような職場には共通する特徴が見て取れます。

それはそこには必ず介護実践の場に、優秀なリーダー役がいて、若い職員の見本・手本となって人を育てているという特徴があるのです。

僕が非常勤講師として教えている介護福祉士養成校の学生を見ると、建物の新しさや豪華さは実習希望動機とはなっても、就職希望動機とは必ずしも一致しないことがわかります。就職希望先として人気が高い介護事業者には、必ずリーダーシップの高い職員がいることが見て取れるのです。

よって今後の介護事業経営を考えるとき、介護の場でリーダーシップをとることができる有能な人材を育てることが急務になってきます。

そこで愛媛県老施協では、今年度から来年度にかけて各職場の中堅リーダーを対象にした「特別研修」を実施することにしました。その講師役を僕が務めることになっています。

特別研修は、質の高いサービスの提供・人材定着を図るためのリーダーを養成することを目的とするとともに、上司や他の職員と一緒になって業務の改善や改革等に取り組むことができるリーダーの育成を学ぶことで、成果を出せる組織になることを目的とします。
日暮れ
研修は講義(180分:途中に休憩を入れます)+グループワーク(60分)の合計4時間で構成し、下記の内容で2年度にわたって合計5回の予定を組んでいます。

第1回.令和5年8月22日(火)リーダとして求められる職員教育とハラスメント対策
第2回.令和5年12月13日(水)虐待・不適切サービスを防ぐサービスマナー
第3回.令和6年5月頃介護保険制度改正と報酬改定の状況から考える介護事業経営
第4回.令和6年8月頃チームワークと組織運営
第5回.令和6年12月頃専門職としての社会的使命〜正しいADL・QOL支援〜看取り介護まで

昨日の午後は上記の内容の詳細について、愛媛県老施協・令和4年第1回施設長研修会の場で説明させていただきました。

愛媛県老施協会員施設・事業所の施設長さん方が、その内容を確認して各職場からそこに職員を派遣するか否か、派遣するとしたら誰をどのテーマの研修に派遣するのかを決めていただくのが目的でした。

おかげさまでたくさんの施設長さんが、その内容を聴いて職員を派遣してくれるという声をいただきありがたく思いました。

その期待に添うように、受講される中堅リーダーの方々が、各職場に持ち帰って実務に生かすことができる現実論・実務論を伝えたいと思います。

8月から始まる特別研修をよろしくお願いいたします。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。



※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

派遣紹介手数料上限設定は愚策


24日に開催された第217回社会保障審議会介護給付費分科会では、人材確保につなげる観点から介護職の追加的な処遇改善の必要性を指摘する声が相次いだ。

歴史的な物価高が続く中、賃上げを求める政府や世論の声が強いこともあって、今年の春闘は平均賃上げ率が30年ぶりの高水準となるなど、様々な企業が基本給を底上げするなどしている。そのことを考えると、介護事業者もそれに後れを取っていては、ますます人材難が拡大しかねないのだから、介護給付費分科会で挙がった声も理解できるというものだ。

しかしそれらの声が諸手を挙げて認められるわけではない。現に経団連委員などは、保険料負担増につながる給付費増は認められないという立場を崩しておらず、「更なる処遇改善の条件」は、「給付の適正化・重点化の徹底」であると指摘している。

つまりサービス種別によっては、報酬ダウンや切り捨てを行いながら、処遇改善の財源をひねり出し、全体としてはプラス改定にさせないことを示唆しているのである。

しかしこれをされると介護事業経営者は困ったことになる。昨今の状況は、物価高を超える給与改善ができないほど、介護事業収支が悪化しているからだ。

特養や通所介護などは、単年度赤字の事業者が5割近くなっている。繰越金を取り崩して経営を続けている事業者にとっては、次期報酬改定で事業収入につながる費用の増額がなければ数年内に事業廃止となりかねないという危機感を持っていることだろう。

それは従業員にとっても望まれない事態だ。処遇改善加算のみ引き上げられたって、一時的に給料が上がったとしても、それを支払ってくれる事業者自体が無くなれば元も子もないわけである。

何より利用者にとってそれは大きな不利益となる。制度あってサービスなしという事態が引き起るからだ・・・。

そうならないように、処遇改善加算だけではなく、事業収入となる費用も含めて大きなプラス改定にしてほしいと思わずにはいられない。

24日の分科会では、次期改正は診療報酬との同時改定となるため、看取りも含めて医療との連携を強化する施策を講じるよう促す意見も多かった。

そうなると看取り介護関連の加算がさらに手厚くされる可能性があるとを視野に入れなければならない。利用者の日常ケアの延長線上に、ごく当たり前に看取り介護があるという意識を強くもって、その実践と実践力の向上に努めてもらいたい。
※本物の看取り介護を実践したい方は、そのための講義を行うので、是非気軽に連絡を入れてほしい。
気になる木
さて介護事業経営に関連しては、「介護職の派遣規制は実現するのか」という記事を書いて、派遣手数料負担が介護事業経営を圧迫していることを指摘した。

これに関連して19日の衆議院・厚生労働委員会で立憲民主党の小川淳也議員が、「紹介手数料の上限規制が必要ではないか」という質問を行った。

派遣手数料に上限規制を求めることは、介護事業者の利益に沿った質問のように感じる人が多いのかもしれないが、僕はそうは思わない。

上限を設けたとしても、本来介護事業として支出されるべき介護給付費が、本来業務とは全く別の手数料として支出されることには変わりない。それは国民の税金と保険料が、派遣会社に中間搾取されているという意味だ。

そこに上限規制を設けるという意味は、上限までならそうした中間搾取を認めるという意味にもなる。それは本末転倒だ。

そもそも手数料の上限を国が設定するということになれば、自由な市場競争の確保と相反する民業価格への国権介入という事態になりかねない。それは避けなければならないことではないのか・・・。

派遣手数料の高騰による介護事業経営への圧迫という問題を解決しようとするなら、人の命や暮らしを護る医療や介護という事業に、果たして派遣という就業形態を認めている現行制度そのものが問題ではないかという観点から論じてもらいたい。

税金や保険料を使って、国民の命や暮らしを護る事業については、事業者が従業員を直接雇用する以外の配置は認めないということになれば、医療・介護に対する派遣業そのものが成立しなくなるので、直接雇用できる人材も増えるということになる。

手数料上限などという中途半端な解決策ではなく、根本的な問題解決につながる法改正を行ってほしいと切に願うものである。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。



※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

介護職の派遣規制は実現するのか


11日の財政審・財政制度分科会では、財務省が24年介護報酬改定のプラス改定などあり得ないという厳しい姿勢を示した。

そこで行われた財務省の提言のほとんどが、介護事業者の利益と相反するものであった。

その中にあって唯一介護事業者の利害と一致した提言が、「介護の人材紹介会社の規制強化」である。

このことについて財務省は、税金や保険料などを原資とする介護報酬が人材紹介会社への手数料として使われていることに言及したうえで、「本来は職員の処遇改善などに充てられるべきもの。介護事業者向けの人材紹介会社には、一般の人材紹介会社よりも厳しい対応が必要」と提言した。

具体的には、本人への「就職お祝い金」の禁止をはじめとする現行規制の運用の徹底、手数料水準の設定など一般の人材紹介よりも厳しい対応を求めている。
新緑の道
財務省のこの提言は財源の使われ方を適正化せよというもので、別に介護事業者の経営を考えたものではないにしても、結果的には介護事業者と利害が一致する。

なぜなら厚労省の調査では、人材紹介会社経由で採用された介護職員の半年以内の離職率は、人材紹介会社経由以外で採用された職員よりも高かったとするものもあり、自分が働く介護事業者より、派遣元に忠誠心がある派遣職員は、高い費用をかけても長期的に介護事業者の戦力にはならないことが明らかになっているからだ。

派遣職員に頼った事業経営を余儀なくされている事業者は、派遣費用の増大が経営に大きな影響を与え、収支差率の悪化につながっている。だからといってそのことで、根本的な問題である人材不足が解消されたためしがないという状況が全国そこかしこに生まれているのである。
(参照:人材確保が益々難しくなる時代の介護事業戦略 ・ 派遣費高騰を嘆いても始まらない

だからこそこの問題の解決が大きな課題となっており、何らかの派遣規制は介護事業者として求める方向でもある。

しかし財務省が提言した規制が実現したとしても抜け道は多々ある。本人への「就職お祝い金」としても、同じ条件の費用を賞与というふうに置き換えて支払うことに規制はできないだろう。

そもそも厳しい罰則の伴わない努力義務規定なんていうものは、民間営利情報者にとってはあって無きがごときものだ。行政指導をいくら受けようと、ペナルティがないのであれば、「申し訳ありません。以後気を付けます」で終わってしまう問題である。

よって規制を行うならば、かなり思い切った厳しい罰則を伴う規制が必要だ。一度規制やぶりをすれば、経営者の手が後ろに回るか、派遣事業ができなくなるかというほどの罰則を伴わなければ意味がない。

しかしそれより・・・人の命や暮らしに関わる職業に、派遣を認めていてよいのかという根本議論も必要なのではないのか・・・。

数なくとも大部分を税金と保険料という公費で運営する事業については、派遣を認めないということにすれば、介護の職業で食っていきたいと思う人間は、すべて介護事業者に直接雇用されることになるのだから、派遣が生み出しているすべての問題は一気に解決することになる。

それは何故できないのだろうか・・・。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。



※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

今時期の新人職員の表情に注意してください


5月の連休後に、学校や会社に行きたくない・なんとなく体調が悪い・仕事に集中できないなどの状態を総称して、「五月病」と呼ぶ。

この症状がきっかけとなり、退職に至る人も少なくない。つまりGW後に、精神的不調に陥って仕事を辞めてしまう人が多いのである。

それには次のような理由が考えられる。

就職などで環境が大きく変わった人が、緊張感をもって働き続け4月を乗り切ったとする。しかし本人も気づかぬうちに、仕事を覚えているさなかで様々なストレスを抱えることになる。夢中で仕事をしている最中は、そのストレスを感じる間もなく日々が過ぎていくが、まとまった休みの中で緊張感が緩んだことをきっかけに、様々な職場での悩み事を考え込むようになる。

そうした悩みごとが一気に心に重くのしかかり、緊張の糸が切れてしまうのである。その結果、休み明けに職場に足が向かなくなる。

これが、「五月病」の典型例である。
黄昏
しかし、「五月病」は、休み明けの人が職場に足が向かないという形で現れるだけではなく、世間がGWに浮かれ、多くに人が休んでいる間に、暦に関係なく働き続けていることに疑問を感じて症状が出る人も居る。

シフト勤務で世間の暦に関係なく働く介護事業者の場合は、このパターンが多くなる。

勿論、新人職員と言えども介護事業者に就職した時点で、土日祝祭日に関係なくシフトに入ることは承知している。しかしいざ自分が世間の喧騒とは異なる場所で、黙々と働くという現実に出会った時に、「この仕事を続ける限り、自分にはGWはないんだ。」と思って、それでよいのだろうかと感じる人がいる。

その時に、介護という仕事の面白さとか、誇りとかを伝えられる環境であるかどうかが問題となる。

仮に連休中の職場が普段より極端に配置人員が少なくなって、加重に業務負担がかかる状態の職場がある。それが一番危ない。新人がバーンアウトしやすい環境と言える。

人が足りないことで業務が廻らなくて新人はパニックになりがちだ。そこで仕事がいつもより雑になり、流れ作業の中で利用者とコミュニケーションもまともに取れなくなるかもしれない。そうした状況で、他の職員が利用者を物のように扱うような状態になると、新人は介護の仕事に誇りなんて感じられなくなる。

その為、「人の役に立てる仕事だと思って、介護職を選んだのに、ちっとも人の役に立てない仕事だ」と思い込んで、落ち込んでいく。

このようにして連休最中に、介護の仕事を続ける動機付けを失っていく新人職員は少なくないのである。

そうしないために、世間の暦がどうあろうとも、過度に配置職員を減らして業務を回すようなシフトを組まないことが大事である。

事務関連職員が全員公休で、介護職員だけが勤務している介護施設等は、そもそもそうした勤務慣例を見直す必要がある。祝日に事務関連業務を、介護職に押し付けるような勤務体制は良くないと考えるべきだ。

そのうえで新人職員が介護の仕事を続ける動機付けを失わないように、職場における新人職員の表情に注意し、無感情な表情で元気を失っていないかということに注意をしてほしい。

少しでもいつもと違う感じを見つけたら、優しく声を掛けて話を聴く時間を設けてほしい。自分のことを気にして、心の内を打ち明けられる人がいるというだけで、気分が変わる人も多いのである。

何よりも世間が休日である時期に、介護の仕事に従事している自分たちによって、豊かな暮らしを送ることがいる利用者がそこに居ることを実感できる仕事ぶりに徹してほしい。

本当に人に役立つ仕事に就いているということが実感できるなら、そこからバーンアウトする人間は劇的に減っていくことを理解してほしい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。



※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

人の居ない時代だからこそ問われるもの


世間では今日からGW後半と言われている。・・・というか前半はいつもの週末と変わらなかったのだから、今日からが本当のGWではないかと思ったりしている。

もしかしたら今週の月と火に有休をとって、次の日曜まで9連休という羨ましい人も居るのかもしれない。その人らにとっては、先週末からがGWと言えるのだろう。

そうでなくとも暦通りに休める人は今日から5連休である。そういう人たちは、この機会に十分英気を養ってもらいたい。

しかし介護事業者で働くシフト勤務者は、世間の暦とは関係なく今日も仕事という人が多いだろう。それは辛いことではあろうと思うが、同時にそのことが日本社会を支えているのだという矜持をもって頑張ってほしい。

皆さんのおかげで、幸せに暮らすことができる人がいるという事実を誇りに思ってほしい。
猫の寝込み
それにしても世の中の人手不足は深刻である。それは介護業界に限ったことではない。

3年ぶりに制限のないGWで、行楽地にはたくさんの人出がありにぎわっているが、それを迎える飲食店等の人手不足が目立っている。せっかく客がいるのに、従業員の数が揃わずに入場制限している店があったり、営業時間を短くして何とか対応している店もある。

それはまだましな方で、人手が足りずに店を開けられないという声も聞こえてくる。

登別温泉も例外ではない。3年ぶりにインバウンド需要が戻り、外国人客をはじめとして数多くの観光客が温泉街を訪れて、GW期間中はホテルの予約もいっぱいだそうである。・・・が、しかしコロナ禍で休業中に従業員が退職したホテルや旅館では、人手が足りないところが多く、部屋をすべて埋める予約を受け付けないところもある。

そのため、「満員御礼」とはいっても、その実態が空き室ありの状態であったりするのである。

これらの業界では人を集めるために賃上げを余儀なくされている。その原資は、価格転嫁によって得ている。昨年来、世は物価高なので、国民に価格上昇の免疫ができつつあり、飲食代金や宿泊料を上げることにも、「やむなし」の空気がある。その為、賃上げ分を価格転嫁しやすい背景もある。

これらの状況は、介護業界にも大きな影響を及ぼしている。コロナ禍で他業種から介護業界に転職した人の一部が、既に元職に復帰する動きもみられる。

その一因は、介護サービス費という公費を収益の基本とする介護事業は、賃上げ分を価格転嫁することはできない中で、物価高に応ずる介護報酬の改定がされていないということにより、他業種のように賃上げがままならないことにある。

現に様々な調査で、春闘後の介護事業者の賃上げ状況は、他産業平均の1/3にとどまっているというデータが示されている。

そうであるがゆえに、来年の報酬改定時に思い切った賃上げができるような報酬増を求めるアクションを起こしていかねばならない。

同時に職場環境を見直して、介護事業者で働き続ける意欲と動機づけを高めるために必要なことを探し続ける必要がある。

この状況でも人材が集まり定着している介護事業者があるという事実を把握し、そこと人材が集まらず、退職者も多い事業者の違いは何かを徹底的に検証しなければならない。

そこは知恵をかけるだけではなく、お金もかけなければならない部分だ。

残念なことに一部の介護事業者では、人が集まらない対策を、記録改ざんで配置状況をごまかしているようなところもある。

先日も、カリスマ経営者がいて優良事業者と思われていた道内の事業者に転職した仲間が、その職場では表の顔の裏で、配置されていない人間を記録上配置しているように装うという不正を行っていることを知り、かつその不正に手を貸すことを強要されたことに憤って退職を決意したケースにも遭遇した。・・・そんな小手先のごまかしの職場からは、貴重な人材が逃げていく。

全産業・全職種で人が足りなくなっている時代だからこそ、人の暮らしに深く介入するにふさわしい人材を選りすぐって育てることができる職場環境を目指す必要があるのだ。

そのことを決して忘れてはならない。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。




※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

派遣費高騰を嘆いても始まらない


福祉医療機構(WAM)が27日に公表した2022 年度特別養護老人ホームの人材確保および処遇改善に関する調査についてによれば、介護職員が「不足している」と回答した施設は68.6%であった。この数字は55.1%だった2021年度より13.5ポイントも悪化している。

これは恐ろしい結果である。なぜなら調査対象が2022年度だからだ。その時期はまだコロナ禍の影響で、飲食業や宿泊業などから介護事業に流れてきた人材が介護事業者にとどまっている時期である。

しかし23年度以降、ウイズコロナの基調が出来上がってきた段階で、他業種の求人が回復しており、他業種から介護に流れてきた人材の先祖帰りが見られている。

それに加えて、物価高以上の昇給を呼び掛ける首相の声に対応して、企業が軒並み大幅な給与のベースアップを実施し、一般企業はこれに横並びするようにかつてないほどの賃上げに踏み切っている。

それに比べると公費を中心にした介護事業者は、24年度まで収益ベースが変わらないことから大幅な賃上げに資する財源に苦慮せざるを得ない。この部分で益々他業種との賃金格差が生じかねず、介護事業に人が集まらない要素が拡大していると言ってよい。

その為、この調査結果では人手不足が深刻な中で、人材紹介会社を活用している施設が増えている実態も示しており、この採用チャネルで正規職員を雇い入れた施設が1年間に支払った手数料は、平均で354.5万円と大きな支出になっているとしている。

このことが単年度赤字の施設を増加させている原因の一つにもなっており、施設経営者にとっては頭の痛い問題であり、23年度以降はさらにこの傾向が拡大しているだろう。
日本風景
しかし需要と供給バランスによる価格決定の原則から言えば、派遣会社に暴利だと非難する理屈はまかり通らない。そもそも紹介料や手数料が負担であれば、派遣会社を通さずに職員を確保できるルートを独自で開発する経営努力が必要だ。

この努力をせずして、国に何とかしてくれと言っても、国が派遣会社の手数料を下げる法律を創れるわけもなく、それは無駄な嘆きでしかない。

この問題に関してソーシャルアクションとしてできることは何かを考えると、それはただ一つだけであり、労働者派遣法の改正アクションだ。

具体的には2012年に日雇い派遣を禁止した法改正に照らして、「人の命や暮らしに関わる、保健・医療・福祉・介護分野に関連する事業への派遣職員は認めない」と法律を変えるアクションを展開することである。

実際にそうしたアクションもしていく必要があると僕は思う。しかしそれを行ったとて、その実現は簡単ではないし時間も想像できないほどかかるだろう。

そうであれば今できることは、なぜ派遣会社を通してしか従業員を雇用・確保できない現状にあるのかを、地域事情と共に精査・検証しなおして、そこに重点的に対策したうえで、独自の人材確保対策を講ずることである。

派遣会社に登録している人々がメリットとして感じていることを把握し、自らの法人で直接雇用する人材にも、それと同等かそれ以上のメリットを感じられるシステムを導入することが必要だ。

この部分は国は何にもしてくれないのだ。手をこまねいていては、人がいなくなって事業が継続できなくなるか、バカ高い派遣手数料によって事業資金が枯渇して廃業に向かわざるを得ないのである。

そういう意味では、いつまでの事業運営しかできない人がトップに立っている事業者はやばいだろう。きちんと事業経営ができる人をトップに据えて、時代の変化に対応した介護事業経営を行わないと大変なことになる。そうした危機意識をもって、介護事業経営にあたってほしい。

ちなみに事実を記すが、僕が社福の総合施設長を務めていた当時、派遣会社を利用したこともなかったので、派遣職員一人も雇用したことはなく、かつ人材確保に困ったこともない。

人材から人財となり得る人たちが集まる職場づくりの方法は、実際に存在するのである。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

希望を誇りに繋げる職場であってほしい


先週SNS上では、卒業式の話題が数多く取り上げられていた。

卒業と一口に言ってもそれは様々な舞台からの卒業であるが、その中には4月から社会人としてスタートを切る方々も数多く含まれている。そして当然その中には、介護福祉士等の介護職としてスタート地点に立とうとしている人達の姿も垣間見られた。

僕とつながっているSNSでは、そういう人たちの話題が数多く書き込まれていた。
さくらそう
しかし最近の介護事業者は、年がら年中退職者補充の採用が行われていて、4月からの新年度に一斉に新入職員が入職して盛大に入社式を行うという状況ではないというところが多い。

それだけ人材難が深刻であるということだろう。

そのことは同時に、人が少ないから闇雲に募集に応募した者を採用し、ろくな教育も行わずに現場に放り出すということも常態化させている。そんなふうに現場に放り出された人は、知識も技術も未熟なまま介護職として働き続けなければならない。

そのことが介護サービスの質を悪化させる原因にもなっている。

そうした未熟な介護職員が数多く働く介護事業者で忙しく利用者対応する人の中には、利用者の心に寄り添うなんてことは考えることもできず、利用者をまるで物のように扱い、介護という行為を単に機械的で乱暴な肉体労働に貶めている人たちさえ存在させることになる。

そんな場所に就職した新人は不幸だ。せっかく希望を胸に介護職としてスタートした場所に希望が存在しないどころか、自らが利用者に不幸を運ぶ存在となるかのような作業員と化す指導が行われていくからである。

そんな場所では、利用者の方々の哀しい表情も苦しいという訴えも無視しなければ作業が終わらない。毎日、「嫌だ」・「助けて」という声を耳にしながら、その声が聴こえないふりをして、黙々と先輩から指示された作業をこなす労働に、どんな価値を見出せというのだろう。そこに面白みを感じろと言えるのだろう。

そんな仕事に誇りを持てるのだろうか・・・。

介護という仕事に誇りを持てない人たちが数多く働き、その人たちが指導役となって新人職員に仕事を教えている職場では、「理想と現実は違う」という言葉が頻繁に飛び交う。しかしそれは介護の仕事に誇りが持てず、介護の知識も技術も拙い、本当の介護ができない人々の戯言だ。

介護福祉士養成校を卒業する生徒たちは、2年間の学業のさなかに、様々な場所で誇りある介護職の先輩たちに出会って、そういう人になりたいという希望をもって卒業していくのだ。

その子たちの理想とは、現実そのものであり、その子らにとっての希望なのである。

そ鵜であるにもかかわらず、一部の人たちは、自らの現実が貧しいものであるというだけで、押しなべてすべての介護現場が、自分たちのようなスキルの低い人間で動いていると勘違いして新人に恥ずべき現実を押し付けているのだ。

介護事業という、人の暮らしに深く介入すべき職業の拠点が、そのような場所であってはならない。

だからこそ入社式はしっかりと行い、新入職員に希望と夢を与えるステージを用意してほしい。

そのうえで新人職員が夢を追うことができ、希望を失わずに、その夢と希望を介護の誇りに繋げる新人教育をしてほしい。そういう教育ができる介護の場であってほしい。

そういう職場は理想ではなく、現実として数多くあることを理解してほしい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

介護労働実態調査を読んで考えたこと


昨年8月に公表された公益財団法人 ・介護労働安定センター令和3年度「介護労働実態調査」結果の概要についてと言う資料がある。

公開時にざっと読んだ資料を今回改めて読み込んでみた。そのうえで考えたことがある。

この調査結果の中で様々な論評でよく取り上げられているのは、12頁の(図 16) 前職を辞めた理由 である。

ここではタイトルが、「前職を辞めた理由は収入よりも人間関係」とされており、人間関係のストレスで退職する人が多いことが強調されている。

しかし実際に数字を見てみると、「職場の人間関係に問題があった」という理由で退職している人は、18.8%である。

その数字は退職理由の2位、「自分の将来の見込みが立たない」15.4%や、退職理由3位、「収入が少なかったため」14.9%と大きな差があるわけではない。

しかも退職理由4位は、「他に良い職場・仕事があった」13.9%であり、退職理由5位は、「職場の理念や運営のあり方に不満」12.1%となっている。

この数字を見ると、実は退職者の多くは給料などの待遇に不満をもって、より待遇の良い仕事・職場を求めて退職しているのではないかと思えてくる。
本当の退職理由は?
そもそも退職者が辞める際、もしくは調査時に退職理由を正確に答える人が大部分であると期待してはならない。

例えば仕事を遂行するために必要な能力に欠けている人が、職場から間接的に退職を求められて職場をやめた場合に、自らの能力不足で退職を勧奨されたと答える人はまずいない。その場合の多くの人は、「職場の人間関係」を退職理由とする傾向にある。

給料が安いから辞めたとするのは、守銭奴と言われかねないから、とりあえず人間関係を退職理由にしておこうと考える人も少なくない。

そう答えれば、よくあることだと思われるし、それ以上突っ込まれることはないからだ。

だからこそ介護事業経営者は、「給料が他の事業者に比べて多少安くても、良好な職場環境と人間関係がありさえすれば人は集まる」なんていう幻想を抱いてはならないのである。

良好な職場環境と人間関係は従業員が集まり、定着する重要な要素ではあるが、それ以上にその職場で働く人の暮らしが成り立つ待遇を護るという意識が必要だ。何十年も働き続けても、自分一人の給料で一家を支えられずに、家庭を持つことさえ不安視されるという職場に人は張り付かないのだ。

経営者であるなら従業員が一家の主として家族の暮らしを支えられる給与を得ることを、最大目標として経営にあたるべきだ。それができずに経営者を名乗るなと言いたい。

同時に、「運営のあり方に不満」が介護事業者から退職する理由のベスト5に入ってくるのは何故かということにも思いを寄せてほしい。

介護事業者に就職する人は様々な動機づけを持っているとは思うが、少なくとも介護福祉士養成校に入学する人の動機付けのNo1は、「人の役に立てる仕事に就きたい・介護は人の役に立つ仕事だから」というものなのである。

そういう人動機付けをもって介護福祉士となり、巣立っていった学生は、人の役に立たない介護の実態に触れてバーンアウトしてしまうのだ。それが、「運営のあり方に不満」という理由の際たるものである。

機械的作業に終始して、介護サービス利用者を人として見ないような介護の仕方、年上のサービス利用者の方々に対する失礼極まりない言葉かけや荒々しい態度・・・そういったものがすべて、「あってはならないおかしな運営」と感じられて、仕事のストレスとなり、志の高い若者が辞めていくのである。

そういう理由で辞めてしまう人ほど、将来優れた人財となり得る可能性を持つ人々なのである。

介護業界は、そんなふうにして貴重な宝を失いながら、いつも介護人材不足に悩み続けているのだ。

その歴史をいつまで繰り返すのだろうか・・・。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

人材が定着できる職場づくりは待ったなし


年度末の3月に入り、何かとあわただしい日々を送っている人が多いだろう。

介護事業の決算処理はまだ先になるが、この時期は何より新年度に向けた準備に忙しく立ち回る時期である。

その準備になかには、新たな事業計画作りも含まれてくるし、何より大事なのは新年度に入職してくる職員の受け入れ体制づくりである。

教育訓練を含めた受け入れ体制が整備されていない事業者では、職員の定着率は低下することが証明されている。介護人材不足が叫ばれる折、縁あって募集に応募して採用まで結びついた人材が、短期間で離職してしまうことは大損失である。そうしないための対策はされているだろうか・・・。

特に毎年せっかく入職した人材が、短期間で辞めてしまうことが繰り返されている介護事業者は、その根本原因を探って改革を急がねばならない。そうしないことには、いつまでも介護職員の定着率は向上せず、そのことがいずれ事業を継続することを困難にする最大のバリアになりかねないからだ。
冬の支笏湖
介護福祉士養成校の卒業生も4月に大勢介護事業者に入職してくるが、養成校で学んでいる学生は、「介護の仕事は、人に役立つ仕事だ」という思いで入学し、学んでいた学生である。

そのような卒業生は2年間の学生生活で、いろいろな悩みを抱き、壁にぶつあたりながら、介護福祉士として人の役に立ちたいという思いを捨てずに頑張り続けた人たちである。

そうして巣立っていった卒業生が、入職して間もない時期に、「介護の仕事が人の役に立つなんて言うのは嘘だった」と言ってやめてしまうケースがある。しかも毎年、決して少ないとは言えない人数の卒業生が、同じような理由で短期間で介護業界から去っていく。

それはなぜか・・・。OJTと称された、先輩の尻に金魚の糞のようについて歩かされる業務指導の中で、指導者たる先輩職員が、介護サービス利用者を教材のように扱い、人として接している様子が見えないだとか、機械的対応に終始して温かみが感じられないだとか、利用者を物のように扱って冷たい態度で傷つけているといった理由で、毎年数多くの介護福祉士が辞めているのである。

このことは介護業界全体の大損失だと僕は思うのである。

しかしその一方で、定着率が高く、学生にも人気がある介護事業者がある。そうした職場は、介護職のリーダーがきちんと利用者に対して丁寧な接遇を行い、部下である介護職員に日常的に接遇指導をしている。

そのような職場に運よく就職できた卒業生は、生き生きとした表情で働き続けている。介護という職業を通じて、人の役に立つ人間になろうという熱い思いを捨てずに、自分がもっと人に役立つ介護職になりたいとスキルアップの動機づけも持ち続けている。

そういう意味では、サービスマナー意識の浸透度合いが、人を育て人を定着させる職場環境につながると言っても過言ではない。利用者に対する接遇の向上と、介護職員の定着率の向上はリンクしてくるのだ。

だからこそ今この時期に、サービスマナー研修を徹底したい。利用者の尊厳を護ることを建前にせず本音にする職員教育を行うことが不可欠だ。

対人援助のプロとして求められる人権意識を確立するためには、「家庭的で親しみやすい介護」などと言いながら、マナーのない無礼なタメ口対応を許すような体質を残さないようにすることは最も重要である。

人事評価には、そうした視点を入れなければならない。それが真に求められる労務管理だ。

介護事業者におけるサービスマナー意識を浸透させ、接客から接遇への意識改革ができるサービスマナー講演を希望される方は、是非メール等でご一報願いたい。

連絡先は、あかい花公式サイトの上部・グレーの帯部分に記載しているので、まずはお気軽に相談の連絡を入れていただきたい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

職員募集・採用こそ生産性向上を・・・。


僕は日本各地の介護事業者の方からお招きを受け、全国の介護事業者や関係団体の方とお会いして話す機会があります。

その為リアルタイムで介護事業経営者の方々の声を聴くことができますが、多くの介護事業経営者や管理職の方の悩みは人材確保問題であることは、ここ数年まったく変わりありません。

介護事業戦略上、事業規模拡大を図らねば生き残っていけないことはわかっているけれど、それを支える人材確保が最大の課題となっていると語る経営者が実に多いのです・・・。

他の事業者がまねできない、練りに練った戦略と構想があるにもかかわらず、それを実現するための人材が居ないために、構想が現実化できないことにジレンマを感じている人が数多くいます。

そんなふうにして、全国どの地域を見渡しても、介護人材の確保に困っていない地域はありません。

これに対して国が何か対策をしてくれると考えるのは大きな間違いです。

例えば、外国人材が介護事業者で働きやすいように入管法等を改正し、受け入れ人材の対象範囲を拡大したにもかかわらず、外国人材確保の国際競争に負けた日本では、外国人の方によって日本人の労働力不足を補うような状況は生まれていません。

よって今後も人材不足はずっと続くことは確実です。

そのため国も、介護事業に必要と予測される人員数を確保する政策をすでにかなぐり捨てています。必要とする介護人材の数は確保できないことを前提に政策決定しているのです。

介護保険制度改正の方向性をしっかりとらえてください。国が提唱するのは介護事業における生産性の向上、そして介護DXの実現です。

人に替わる技術力や機器によって、介護労働の回し方を変える方向に舵を取っているのです。

しかし機械等の技術力が、人に替わることができない部分が多々ある介護労働では、人材が何よりも貴重であることに変わりはないのです。

そのために人材募集に応募が増えるようにして、適正人材を採用することと、人材教育を効率的に行い、法人の財産となり得る人材を定着させることは、介護事業者として一番大事な経営戦略であり、この専門部門を創ってシステムを強化することは最大の課題です。

しかしこの部分を外部の専門家にアウトソーシングして、職員募集・採用の生産性の向上を図ることができるとすれば、それは決して否定されないどころか、そうした方が効率的であるとさえ言えます。

例えば当ブログでも何度か紹介したことがありますが、業界の新進気鋭・ 片山海斗くんが運営する「介護経営ラボ」というメディアでは、経営者・現場管理者向けに役立ついろんな情報を発信しています。
介護人材対策
例えば、施設の売上・空室率・利用者数・介護度等を見える化するDXツール、「経営管理指標レポート」や、「デイサービス開業ガイドブック」、「居宅介護支援事業所の開業ガイドブック」を無料で提供しています。

その他「職員の離職に困っている」・「利用者を増やしたい」・「実地指導の対策に悩んでいる」・・・こんな悩みを抱えている方向けに無料経営相談も承っているので、ぜひ活用されてみてください。

外注できる部分は、内部の非専門かではなく、外部の専門家に任せてしまうということも生産性の向上につながるのです。

そうしたことを理解したうえで、新しい介護事業経営・運営を考えてほしいものです。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

よく理解できない介護助手活用論


介護人材不足を補うために、「介護助手」を積極的に活用する考え方が示されている。

間接的な業務をサポートする介護助手を活用することで、介護職員の負担軽減と生産性の向上につながるとも言われたりする・・・。

そもそも「介護助手」とは何ぞや・・・。それは介護施設で掃除や洗濯、配膳など間接的な業務を担って介護職をサポートする職員を指すそうである。

その人たちを増やすことで、介護職員の業務負担が減って、より少ない介護職員で業務を回せるというのだろうか・・・。

この議論が僕には理解できない。これが40年前に議論されている問題であるなら、多少理解できる。なぜなら40年前の1980年代前半なら、特養の介護職員は「寮母」という職名で、直接介護業務のほか、掃除や洗濯などすべての業務を抱え込んでこなしていたからだ。

しかし高齢者の重介護化が進行し、介護職員の身体介護を行う手間や時間が増え、掃除から洗濯までも含めて、利用者の身の回りのお世話をすべて介護職員だけで担うのは不可能という状況が生まれ、多くの特養では、洗濯や掃除はそれを専門に行う職員を介護職員とは別に雇用するか、外部業者委託という形で、間接業務のアウトソーシング化を行い終えているからだ。

今更この部分の業務を、「介護助手」導入論で、介護の生産性向上とか介護職員の業務負担軽減と言っているのは、時代錯誤も甚だしいと思う。

いやそうではなく、掃除や洗濯以外の間接業務を洗い出して、それを専門に行う「介護助手」をもっと積極的に導入することには意味があるという人がいるかもしれない。・・・本当にそうだろうか。
秋のつり橋
例えば配膳しかできない介護助手がいた場合、なるほど助手が配膳している間に、介護職員は食事摂取介助を行うことができるのだから、自分で配膳をすべて終えてから食事摂取介助するより時間はかからず食事介助を終えることができるだろう。だがそれは何分の差なのだという問題でしかなく、ほとんど意味のある業務削減とは思えない。

こんなことで介護の生産性が高まると本当に思っている人間がいるとしたら、それって介護のド素人だ。

しかも食事摂取介助を行えない職員が配膳だけをする際に、きちんと指示通り適切な配膳業務ができるのかという不安さえ生ずる。介護助手という名の、仕事のスキルの低い人たちへの指示・注意で疲弊する職員も増えそうである。

17日の社保審・介護保険部会では、こうした介護助手を人員配置基準上の介護職員として取り扱うことの議論の準備を進めると厚労省担当者が述べている。

まったくひどい議論だと思う。洗濯業務専門職や掃除業務専門職が、配置基準上の介護職員と認められて、それをもって鯛利用者比3:1基準を満たすのだから、介護職員募集に応募がなくても問題ないと考えるのは、おつむの弱い経営者だけだろう。

そんなことで介護人材不足対策のお茶を濁されては、介護実務に携わる介護職員にとってはたまったものではない。そんな暴挙に走れば、介護実務はますます加重労働になり、介護職員になろうとする人材は減ってしまうだろう。

そもそも配置基準緩和策が盛んに議論されているが、それって介護人材確保に意味があることなのか?多くの介護施設では、介護職員の利用者比3:1という基準配置のみでは業務が回らないから、それ以上の配置をしており、そのための人材不足が嘆かれているのだ。

僕が総合施設長をしていた特養は、従来型多床室が中心の非ユニット型特養だったが、それでも職員配置は対利用者比2:1に限りなく近くしていた。そうした業務を的確に回すための職員が不足している現状で、介護業務の実態を無視した低い配置基準をいじってもあまり意味はないと言える。

そうした実態を見ずして、基準配置を緩和すれば介護人材対策になるという考え方自体がどうかしている。

机に座って仕事を完結させている人間が、机上の論理でひねくり出せる介護人材対策なんて糞にもならない。

同じように、直接的介護ができない介護助手なんて、いくら増やしたところで糞にもならず、介護人材対策とは言えないことも指摘しておこう。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

小規模事業所で離職率が2極化する理由


9/16に公表された、「厚生労働白書」では、介護職員の離職率は2020年度で14.9%となっている。

これは前年度より0.5ポイント低く、10年前の2010年度(17.8%)から2.9ポイント低い数字となっており、その分介護事業に定着する従業者が増えていることを表すものだ。

2020年度の全産業合計の離職率は14.2%で、その水準との格差は決して大きくなく、むしろ調査データの誤差を鑑みると、すでに介護事業と他事業の離職率に差はないと言ってよいかもしれない。

注目すべきは離職者が減少に転じた時期である。介護職員の待遇改善が盛んに話題となり、処遇改善補助金が導入された前年から、離職率低下が始まっている。その事実を見ると、国の施策として介護職員の処遇改善が行われてきたことは、間違った対策ではなかったと言えるのかもしれない。

しかしその一方で、2020年度でみると離職率が10%未満の介護事業所が46.6%を占めている反面、30%以上の離職率となっている介護事業所も18.2%存在している。

白書ではこうした離職率の2極化について、特に小規模の事業所で顕著だと報告されている。

例えば介護職員が9人以下の事業所。10%未満の事業所が49.7%と非常に多い一方で、30%以上の事業所も28.9%と4分の1を超えている。介護職員が10人〜19人の事業所も同様に、10%未満と30%以上がそれぞれ多くなっている。
落陽
小規模事業所は、こじんまりとした環境の中で、従業員同士の関係性も近い距離で深く築くことができる反面、人間関係が濃密になりすぎて、一旦関係がこじれると逃げ場がないという面がある。

だからこそ経営者や管理職の姿勢が重要になる。

小規模で事業経営を行う際のメリットを十分に理解したうえで、形骸化しない理念を掲げ、その実現を目指して手を取り合える考え方とスキルを持った従業員を集めることがまず大事だ。

小規模事業所であれば、立ち上げ資金も少なくて済むということで手を挙げ、理念も方法論も持たない状態で、募集に応募してくる人を誰でも良いから寄せ集めて、あとは現場に任せておけば何とかなるだろうという考え方では、職場環境は良くなるはずがないし、そこで良好な人間関係が築かれることもなく、職員は定着しないだろう。

小規模事業所を経営するならば、小規模というメリットを生かして、利用者と近い距離で信頼関係を深く構築しようとすることを理念とし、そうした目的に賛同し、志を同じくする覚悟を持った人を採用することがまずは重要だ。

そのうえで経営者や管理職は、従業員に日ごろから介護のプロとして働き続ける厳しい姿勢を求めつつ、日々の業務に汗を流してくれることに感謝の気持ちをもって、利用者の暮らしの質を向上させるためのチーム作りを常に念頭に置いた経営・管理を行う必要がある。

そうした事業所は、小規模のメリットを最大限生かしながら、働き甲斐のある職場環境が創られるだろう。そこでは従業員に自らの職業への誇りと使命感が生まれ、働き続けるという動機づけも高まるのは当然だ。

小規模事業所は、人事異動などで適材適所に人を配置するという機能は、大規模事業所より劣るかもしれない。スケールメリットが働かない分、運営コストもかけられないことも多く、従業員に不便をかける部分もあるかもしれない。福利厚生面でも大規模事業者に見劣りすることも多いだろう。

しかし働く喜びや、仕事の誇りはそうしたデメリットを凌駕するものだと思う。小規模事業だからこそ生まれる深い人間関係を良好に保ち、同じ志を持つ人がチームとして機能し、利用者の暮らしを支援してQOLを向上させ、人の役に立つ仕事を続けていれば、そのことを深く近く実感できるのだと思う。

それが自分の生きがいとか、自己実現につながっていくのだとも思う。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

他介護事業者からの転職者を雇用する際に注意していたこと


社会福祉法人は措置費時代、国家公務員準拠の給料表と給与規定で運営されていた。準拠とは、同じという意味である。だから僕が就職した際は、国家公務員の大卒一般職と同じ給与をもらえたわけである。

これは全国の社会福祉法人が、そうするよう国から指導されていたものだ。

介護保険制度施行時に、基本サービス費設定の参考資料として、全国の介護事業別平均職員給与を調査した際に、老健施設の給与平均より、特養の給与平均額が高かったのはこの事情によるものだ。

僕が所属していた社福は、介護保険制度以後もその規定を引き継いで、実質国家公務員と同じ待遇が維持されていた。そのため給与等の待遇は市内の介護事業者の中ではトップクラスであった。

僕は、そのような社会福祉法人の総合施設長を務めていたが、その際は当然のことながら、雇用など人事に関する決定権を持っていた。

前述したように、待遇面では恵まれていた僕の所属法人には、他の介護事業者に勤めている人で転職を希望して、職員募集に応募してくる人も少なくなかった。

僕自身はそのことに抵抗感はなかった。別に生え抜きの人材が貴重だという価値観を持っていたわけではないので、良い人材ならば喜んで他事業所からの転職希望者であっても採用することはあった。
北海道美瑛町の田園風景
特に僕が総合施設長を務めていた当時、僕の施設には介護福祉士養成校の新卒者が就職を希望することも多く、しかし退職者がいないために職員募集をしない年も多かった。

そのため介護福祉士養成校の教え子などで(※社福に務めている間も、介護福祉士養成校の臨時教員を務めていた)、僕の法人に就職希望がある生徒も採用することができずに、他事業所に就職していた。そういう子は募集枠ができた際に、転職者雇用として採用していた。

だが転職希望者については、特定の職場から複数人数の募集応募者があった場合、いくらスキルが高いと思う人が同時に応募してきたとしても、一人しか採用しないと決めていた。

それには二つの理由がある。

一つには地域福祉を担う介護事業者は、別の事業者であっても敵ではないということ。同じ地域の福祉の向上を目指す仲間であるという面もあるので、複数人数を一度に転職採用することは、引き抜きとみられて、関係性も悪くなるだろうし、そのことは殺伐とした地域の福祉事情につながるかもしれない。一応の仁義を通す意味で、他事業所から同時に複数の応募者の採用は控えていた。

サービス競争はあってよいが、それが人材引き抜きを根に持った、「戦争」に発展してはかなわない。戦争は不幸しか生み出さないのである。

それともう一つの理由は、同事業所を同時退職して、他の事業所に同時に採用された人同志は、知らず知らずの間に派閥的な関係を形成しやすいということもある。元の職場のルールや考え方を絶対的なものとして、僕の職場のルールや考え・方法論を素直に受け入れがたい状況をタッグを組んで作り出すことを懸念した。

例えば3年ほど前、熊本県のある有料老人ホームで、他の有料老人ホームを揃って退職した経験者3人を同時採用したところ、この3人がグループを作って利用者虐待を行っていたことが発覚してニュースになったことがある。

このホームは、それまで地域から信頼される運営をコツコツと行っていたにもかかわらず、サービスの質向上と、従業員の負担減のために人を増やしたことが、虐待事件につながり、報道機関から批判を受け、地域の信頼を失い、経営危機に陥ったケースがある。

そうしたリスクを考えた際に、同時退職者の採用は考えものであると言える。

また同事業所を同時に退職した人同志は、新しい職場に揃って入職した場合、どちらかに退職動機が生じた場合、揃って退職する傾向も強いように思えた。

それもあって転職採用は一事業所から一名のみのルールを課していた。

そもそも僕がその法人に居た当時は、職員の定着率が高かったので、複数の職員を募集することは、4月の新卒採用時期以外ほとんどなかったという事情もそこにはあったといる。

ところで、経験のある転職者に対しては、現在持っている価値観はともかくとして、新しい職場で何を目指すべきかを示して、新たにどのようなルールのもと、どのような価値観を見出し、それに向けて自分をどう成長させていくべきかを、しっかり説明しておくことが大事である。

できればそのことはトップが直接行う方が説得力があると思い、僕自身が説明していた。

当然のことながらその際には、職場の理念とルールを明確に伝え、それを護ることを仕事を続ける条件とすることを強調した。

そのため試用期間中に、僕の法人の理念とルールを遵守する姿勢が見えない人は、試用期間終了時点で辞めてもらっていた。

こうした厳格でぶれない方針と実行によって、定着率が高い職場環境が創られ、維持されていたのが当時の僕の社福であった。今はどうだろうか・・・。

昨今の介護事業者の中には、それと真逆で、職員募集に応募したものを闇雲に採用し、試用期間の適性判断も行わずに、叱れば辞めることを恐れて満足に教育指導もできないというところが増えている。

そんな数合わせの職員採用に終始しているところは、荒れた職場環境しか生み出さず、いつまでたっても人材は集まることも育つこともなく、人員不足は永遠解消されない事業者となるであろう。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

心配が募る20年後の介護事業だからこそ・・・。


総務省が今月9日に発表した、「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(令和4年1月1日現在)」によると、昨年の日本人の出生数が前年より3万1285人少ない81万2036人だった。

この数字は1979年の調査開始以来の過去最少を更新するものである。そして過去最少更新はこれで6年連続となっている。

昨年生まれた子供の数が過去最低人数となったということは、その子供たちが成人に達する2041年は、過去最少の新成人数となることが確定したわけである。それも6年連続の最少更新となるわけだ。

だが今年、出生数が目に見えて増加しているわけではないので、今年以降も出生数が減ると2042年以降もさらに新成人数が減っていく可能性がある。当然、生産年齢人口や労働力人口も減っていくだろう。(※下記図参照)
日本の労働人口の推移
少子化に歯止めがかからないのだから、それはそのまま我が国の労働力不足に直結する問題であり、特に機械に代替できない労働部分が多い対人援助事業・介護事業にとっては深刻な影響を及ぼす可能性が高い問題となる。

しかも我が国では後期高齢者の数は2042年にピークを迎え、同時に要介護者の数もそれまで増え続けると想定されているのである。

後期高齢者や要介護者がピークに達する年に、労働力人口は今よりずっと減っているわけだ。

2042年以降は、後期高齢者や要介護者の数は減っていくと予測されているが、その減り方以上に生産年齢人口と労働力人口が減っていくことになり、介護業界は全体として今より深刻な人材不足・人員不足に直面することになる。

20年後に介護事業経営に携わっている人は、顧客確保に困らないとしても、顧客にサービスを提供できる従業員を確実に確保することができるだろうか・・・。今からその備えをしておかねばならない。

当然、国内労働者だけで十分な従業員を確保することは不可能だから、外国の方々が張り付く職場づくりも求めらえるだろうし、介護の仕事を志す人だけではなく、他の産業からも転職しやすい職場を目指していかねばならず、同時に一度就業した人が定着する職場づくりを何よりも目指していかねばならない。

この問題を国の施策で解決できるなんて甘い見込みを持たずに、地域の中で従業員の確保競争に勝っていくための環境を整えたり、アイテムを手に入れる必要がある。

勿論、給与等の待遇が良いということも必要だし、キャリアパスも充実させねばならないだろう。現に介護職員の離職率は、21.6%だった2007年度をピークとして低下傾向が続いているが、これは2008年度から介護職員の処遇改善が国レベルで議論の俎上に上り、2009年の介護報酬のプラス改定につながったことと、2009年10月〜介護職員処遇改善交付金(処遇改善加算の前身)の支給が始まったことと合致している。

具体的な処遇改善の動きが介護職員の定着に繋がっているのである。よって今後は、3階建てとなる処遇改善加算の最上位加算をすべて算定するのが常識となるし、「他の職員との均衡がとれない」などと呑気なことを宣って、この加算の算定を軽視する事業者には人が集まらず、廃業へ向かわねばならないことは明らかである。

しかしそんなことは誰もがわかっているし、くまなく加算を拾っていくなどということはどこでもやろうとしていることだ。皆が横に慣れの対策を立てているときに、それと同じことをしていても、人は集まらないと考えるべきである。

だからと言って公費経営・公的ルールで運営する介護事業者であるからこそ、青天井で給与を引き上げることはできないことも事実だ。

そうであれば、待遇にプラスしてモチベーションを高めるものは何かということに意識を向かわせなければならない。

介護という職業に志を高く持ち続ける人が、その仕事を続けていくことができ、そうした人がより多く集まる場所に、顧客も集まるのだというごく当たり前のことに気が付いて、そこの部分の充実を図ることが、今後20年後以降も介護事業経営を継続できる最大の武器になることだろう。

そのことを理解する経営者だけが生き残っていけるのである。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

副業が一般化した場合に介護業界はどう変わるのか


先週7/19の更新記事、「副業禁止規定を撤廃しない介護事業者は廃業予備軍」で指摘したように、今後の介護事業者の就業規則は、「副業」を認めるように変えていかねばならない。

しかし本業に支障が出るような副業であっては困るわけだから、当然一定の条件を付けて副業を認めていくように規定づくりをしていく必要がある。

副業は勤務時間外とすべきであるし、副業できる時間も週単位などで制限するルールはあってよいだろう。

これらは従業員が副業を行った場合の、労働法規と照らしたうえで、従業員にとって最大のメリットが生ずるように考えたいものだ。そもそも副業を認めるというルールは、従業員にとって働き甲斐のある職場づくりの一環であることを忘れてはならないのである。

労働法規上一番問題となることは、副業を行った際の法定労働時間時間外の割増賃金の支払い義務である。その負担は後から労働契約を締結した会社が原則であるということだ。例えば本業で8時間働いたあと、副業先で3時間働いたとすれば、副業先の3時間分は割増賃金が発生し、副業先が支払うことになる。

ということはそれだけ副業先が支出する時給が高くなるわけで、これを嫌って副業で働きたいという人がいても、雇用先がなかなか見つからないのではないかという問題がある。

これを解決する手段が業務委託契約である。

つまり副業を個人事業として行う場合には労働契約がなく、労働法の適用がないのが原則なので、割増賃金が発生しないのである。例えば形式的には個人事業主として業務委託契約を結んで副業すれば、割増賃金の問題はなくなるのだ。

本業については労働契約、副業についてはフリーランスの個人事業主という立場で、業務委託契約を行って金銭対価を得る方法であれば、確定申告さえしておけば問題なくなるのである。

例えば人材枯渇で絶滅危惧職業となっている訪問介護について、業務委託契約は大いに活用できるのではないだろうか。(参照:絶滅危惧職種の懸念で基盤が揺らぐ地域包括ケアシステム

介護施設等で働いているヘルパーの資格者が、自分が個人事業主になって訪問介護事業所と業務委託契約を結び、自分が休みの日に短時間副業としてヘルパー業務を行って収入を得ることが、訪問介護事業者にとっては貴重なヘルパー人材の一翼を担うことにつながるのではないだろうか・・・。
副業を認めよう
そんなふうに介護事業者に勤める人が、副業も介護事業者で行うことになることで、この国の介護人材不足のほんのわずかな改善可能性につながるのではないだろうか。

昨日(7/25)公表された東京商工リサーチの調査結果で、今年上半期の介護事業者の倒産が53件にのぼり、その中でも「訪問介護」の倒産が22件で最多となっているが、これはヘルパー不足で、顧客がいるのにサービス提供ができないことから、事業継続が不可能になった事業所を含んでいると思われる数字だ。

そう考えると、必要な介護サービス量を確保するという面からも副業禁止規定の撤廃を促進すべきであろうと思う。

また別な可能性もある。

僕が経験したケースでは、機能訓練士指導員として理学療法士を募集してもなかなか求人に応募がなく、応募があっても条件が合わずに採用に結びつかなかった特養があった。

そこでセラピストに対して、休日に地域交流スペースを無償で使用して、「介護予防リハビリ教室」を運営して、参加料を収入として受け取る副業を認めることで、機能訓練指導員として雇用することに結びついたところがある。

この場合は本業が雇用契約、副業はフリーランスの個人事業ということになるので、特養側に副業部分の労務管理責任は生じない。

このように副業を認めることによって、必要で有能な人材を確保することにつながるのであれば、事業主と副業を行う従業員は、ウインウインの関係になる。こうした積極的側面がもっと考えられてよいだろう。

少なくとも、外部講師として研修会に派遣した職員の講師料を、派遣された本人に手渡さず事業者に上納させるようなせこい経営スタイルは、一日も早くなくした方が良いのである。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

なんちゃて教育をやめよう。


一昨日から昨晩未明まで北海道は大雨に見舞われた。幸い登別は被害はなかったが、道内では死者も出て浸水被害も報じられている。

今朝は雨が上がったが、どんよりと曇り空でまだ肌寒い。そんな中、僕は朝7時台に自宅を経って、今新千歳空港から大阪へ向かう飛行機に乗っている。

大阪の天気予報を見ると、僕が滞在する今日と明日の気温は30度を超え、最高気温は36度なんて言う予報となっている。北海道より15度以上高い気温だ・・・できるだけエアコンの効いた室内にいるようにしよう。

今回の大阪行きは、2つの講演を行うための旅である。そのうち今日は豊中の社会福祉法人さんの研修講師を務めるために、関空に到着したその足でそのまま直行予定である。

せっかく豊中の法人に行くのだから、伊丹空港に降りればすぐ近くだったのに、関空を利用せざるを得なかったのには理由がある。航空機の減便がまだ続いているため、伊丹便でちょうど良い時間の便がなかったのである。仕方ない・・・。

今日お邪魔する法人さんでは、過去にも4度ほど職員研修講師を務めており、小規模特養の職員さんを中心に、そのスキルアップのお手伝いをさせていただいている。今回の研修テーマは、「介護職の使命と使命を果たす人材育成〜介護施設の存在意義」と設定した。

講演テーマは、「こんな内容の話をしてほしい」という要望に応えて僕が設定したものである。

今回は事前に、「そもそも利用者にとって介護施設とはどのような場所であるべきなのか?どんな役割と意味を持つのかを話してほしい」・「介護職員が誇りを持って働ける環境を創る教育。またそのために介護保険施設とはどういうものかを学びたい」という要望があったので、高齢期を生きる人の、その人生の一時期を支える介護施設の役割について解説しながら、そこで求められる人材とはどういうスキルを持った人材で、そうした人材をどう育てたらよいのかという話をしようと思う。

介護保険制度は在宅優先という理念があるため、施設サービスは、「必要悪」のように見られがちである。居宅ケアマネさんの中には、自分の担当者が施設入所することを、ケアマネジメントの敗北のように感じて毛嫌いしている人も存在する。しかしその考え方は間違っており、施設サービスと居宅サービスが地域福祉の両輪であることを法的根拠とともにお話ししたい。

そもそも地域包括ケアシステムは、住み慣れた地域の中で、心身の状態に応じた住み替えを奨励するシステムだ。特養はその住み替え先の一つとして、医療保険では在宅復帰カウントに入れることができる施設になっているのだ。

その役割を理解して、使命と責任を担う人材育成について語る予定である。

それにしても最近とみに、「人材育成」・「介護人材マネジメント」をテーマにした講演依頼が多くなっている。それだけ人材育成が重要視されているのと同時に、その困難性も感じているという意味なんだろう。

介護の生産性向上が叫ばれる今日ではあるが、介護サービスそのものに生産性の向上を求めすぎれば、より少ない介護職員の関りで業務を機械的にこなして終わってしまうという結果になりかねない。しかし人材育成については、生産性を向上させないと、利用者に必要で、かつ適切な支援ができなくなる恐れがある。

機械が人に替わることができない業務が大半を占める介護事業において、人材確保は事業経営の命綱である。  

同時に人材は確保するだけでは意味がなく、きちんと事業者の戦力としていかねばならない。そのため効率よく職員のスキルアップを図る方法を常に模索しなければならない。

なぜなら限られた財源の中で、給付費が大きく増額されることは期待できず、顧客単価は据え置かれるだけではなく下げられる恐れもあるからだ。そのため事業継続をするためにはより多くの顧客を確保する必要がある。

しかし顧客確保のためには、他事業者とは差別化できるサービスを提供しなければならない。そのためには質の高いサービスを提供できる職員を育成し、そうした人材が定着することが重要になる。

そういう意味で人材育成は、人材確保と顧客確保という重要な2大目標の達成のためにも必要不可欠な過程であると言える。ここが介護事業の屋台骨であり、大黒柱になるともいえるわけだ。

ところがその過程を重視していると言いながら、教育方法が形骸化し、まったく意味のない無駄なものが新人職員教育として行われていたりする。

アリバイ作りにしか過ぎない教育方法は、人材育成カリキュラムにはなり得ないし、時間の無駄となるだけだ。それは経営者や管理職の自己満足にしかならず、職員の育成や定着には結びつかない。時間を浪費するだけ事業損失になっているといっても良いものだ。
無駄な研修
僕が一番無意味だと感じるのは、関連施設の見学である。

経営規模が比較的大きな法人等になると、介護保険事業だけで数種類の事業を行っており、施設や事業所を複数持つことになる。

医療法人や社会福祉法人だけではなく、民間営利企業が経営母体のところでも、多事業を展開していることは少なくない。

そうした法人等に就職した新人職員は、仕事を覚える前にそれらの施設・事業所を見学に連れていかれる。その目的が良くわからない・・・。自分が就職した場所で、自分が何をすべきかよくわからない時期に、関連施設等を見学して何か得るものがあるというのだろうか。

自分の職場の環境さえ十分に把握できていない時期に、ほかの職場を見学して、その役割の説明を受けたって何の意味もない。

僕は55歳になったときに、それまで勤めていた社会福祉法人の総合施設長を辞し、独立起業するために1年間だけ医療法人が経営する老健に勤務したことがある。

その際に、老健勤務して1週間ほど経ってから、新人職員研修として母体医療機関をはじめとして、法人内の他サービス事業所を連れまわされて、職場説明を受けた経験がある。

それは全く身にならないどころか、記憶にもならない意味のない体験でしかなかった。

こうした法人内見学・他事業所の紹介は、新人教育をしているつもりになるだけの、「なんちゃって教育」でしかない。人材育成や定着につながる効果は全くないと言ってよい。

そうした時間の無駄でしかない見学研修は、一日も早くやめるという決断をした方が良い。

他事業所を見学して、それが知識になるには、ある程度自分が与えられた役割を果たすことができるようになってからのことなので、新人教育の時期に行う必要はないのである。実務がこなせるようになり、法人内の他事業所の役割等の質問ができるようになってから、改めて見学研修を行った方が良いのである。

マンネリ化して役に立たないプログラムを見直して、本当の人材育成につながる教育プログラムを確立していかないと、人材を確保できずに事業継続ができなくなるという危機感を持ってほしいものである。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

外国人介護人材を育成・定着させるために必要なこと


外国から介護人材を増やす必要がある背景から続く)
介護事業者が外国人の方を雇い入れ、安定的に事業者の戦力としていくためには、単に雇用して給与を支払うというだけではなく、外国人の方々が日本という慣れない国で、安心して働くことができるように対策する必要がある。

例えば、住居の確保をはじめとした、「暮らしの支援」が不可欠になる。就業からしばらくの期間は、外国人労働者のプライベートの時間にも対応して、その地域の暮らしになれる働きかけも必要であると考えた方が良い。

日常会話以上の語学力を身に着け、記録をつけることができるようにするための、「語学指導」もシステム化しておきたい。

日本語に精通しないうちは会話ができても、「忖度(そんたく)」したり、「空気を読む」ことはできないので、その点を十分理解して、過度な要求をしないことも大事だ。

信仰等にも配慮して外国人の方々の文化や生活習慣を尊重する必要もある。

例えば、「お祈り」を毎日定時に行わなければならないという人がいる。この場合は、就業中でも仕事を抜けてお祈りを行う時間を取ることができたり、お祈りする場所を確保したりすることも必要になる。

この部分は、日本の職場だからという理由で、その枠組みとルールに組み込んで禁じたりすることはできないだろう。
外国人が定着できる職場づくり
だからと言って、外国人の文化や価値観をすべて治外法権化させるべきではない。職場のルールに従ってもらわねばならない部分も当然出てくるだろう。

例えば外国人の中には、「時間を護る」という慣習がない人もいて、「仕事に遅刻すること」が良くないと思えない人が存在する。時間厳守が求められない環境で育ってきた人は、遅刻しても悪びれないのだ。

それは彼らの文化であると許して良い問題ではない。きちんと時間を護って、決められた時間に合わせて仕事をスタートさせることを、ルールとして浸透させる必要がある。

挨拶に関する感覚も様々で、親しい相手に頻繁に挨拶するのは他人行儀で水くさいと考える文化を持っている方もいるし、見知らぬ人にあいさつすることは失礼だとして、外来者等にあいさつしない人もいる。

しかし日本の職場での礼儀や挨拶は、ビジネスマナーとして仕事の一部なので、無作法は許されないことを教える必要がある。そして挨拶のコツは相手がするのを待つのではなく、自分からすることなどを教えて、職員間だけではなく、利用者や外来者に対して、きちんと挨拶できる習慣を身につけさせなければならない。

こうした指導は、相手の文化を否定することとは言えないだろう。必要な教育である。

それらは入職時にきちんと説明会を開いたうえで、労働契約上の「労働義務」・「職務専念義務」・「安全配慮義務」等とともに、きちんと説明して職場のルールとして護ってもらわねばならない。

そうした場では、本当に意味が伝わっているのかを繰り返し確認しながら、わからない点はとことんまで説明しておく必要がある。この際に、「そのうち覚えるだろう」という甘い考え方は禁物である。

だからこの部分の説明には、それなりの時間がかかると考えた方が良い。

そしてこうしたルール等を外国人の方々に伝えるためには、紙を渡して、「就業前にすべて読んでおいて」では済まないことを理解すべきだ。

しっかり説明しないと外国人の方は、職場の基本ルールさえ理解しないまま就業して、そのことに関連した問題が生ずるケースも多いことを考えると、事業者側の説明責任は、より重要になってくる。

この時、説明を受ける外国人の方々は、日常会話に不自由はなくとも、法令や職場のルールに関する用語の理解に欠ける人は少なくない。それらの方に対しては、日本語に精通した先輩外国人労働者の方に通訳を依頼するなどして伝える必要があるだろう。

同時に日本語に十分精通していない外国人は、業務上の会話に不自由はなくとも、心の機微を伝えるほどには日本語に習熟していないことを理解せねばならない。わからないことは伝えられても、どこがどういうふうにわからないのかということや、わかっているつもりでも不安があるということは伝えられないことが多い。

わかる・わからないの中間の気持ちを伝えられないのである。そこは十分配慮しないと、外国人の方の不安に気が付かず、それを放置してバーンアウトに結びついたり、わかってるつもりで間違った方法で業務をこなして、事故につながる危険性がある。

そうしないためには、指導する職員が十分そのことを理解し、外国人の方々の表情も注意深く観察しながら、積極的に声を掛けていくことが必要になる。

そのうえで実際に仕事をしながら、様々なことを覚えていくわけであるが、その際に指導者が外国人の方を、「叱る」必要があるかもしれない。

この際に注意したいことは、「人前では叱らない」ということだ。利用者様の目の前で注意をすると、侮辱を受けたと考える外国人の方は、日本人よりかなり多いというのがその印象だ。(※日本人も人前で叱ることは良くないことだと思う。

当然、介護の基本となる知識や技術は、外国の方にもわかりやすく伝えなければならない。外国介護人材の方々は、将来的には母国で日本で学んだ介護技術を生かして働きたいと思っているので、そのニーズに応えることができない職場は、魅力的な職場とは言えないのである。

以上、外国人介護人材を集め・育て・定着させるために必要なことを、思いつくままに書いてみた。何か意見があったら、是非コメントしていただきたい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

外国から介護人材を増やす必要がある背景


2020 年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため世界中で出入国制限が敷かれ、人の移動が大幅に制限された。

そのため日本の外国人労働者数は、20 年には前年比での増加幅が大きく縮小したが、医療・福祉分野ではこれが拡大したそうである。

当然、介護事業者で働く外国人労働者も増えている。

昨年の状況はまだ確認できていないが、長期化するコロナ禍の影響で外国人介護人材の増加幅の縮小が見られたとしても、それはあくまで一時的問題で、今後しばらくは外国から日本の介護事業者に就職しようとして来日する人の数は増え続けるだろう。

介護福祉士養成校に入学する外国人数にも同様の傾向が現れている。

日本介護福祉士養成施設協会調査によると、2020年4月に介護福祉士養成施設へ入学した外国人留学生(介護留学生)は2,395人と過去最高人数となり、入学者全体の34%を占めている。コロナ禍の影響で、2021年はその数が2.189人と減ったが、減少は最小限にとどまっているとも言え、今後はコロナ禍の終息と共に、さらに外国人入学者が増えることが期待される。

仮にその予測が外れ、外国から日本の介護事業に就職する人材が増え続けないとしたら、日本の介護は崩壊するかもしれない。

なぜなら我が国では2042年まで後期高齢者数が増加し続けると予測されているからだ。

当然そうなっると介護を必要とする人も今以上に増えることになるため、それらの人々の暮らしを支えるために介護人材を、2040年度までに2019年度時点と比べて約69万人を追加で確保しなければならないと国は試算している。

しかしその確保は非常に厳しい状況にある。生産年齢人口の減少が止まらず、予想を超えて減っているからだ。

しかも2039年には団塊の世代がすべて90歳に達し、団塊の世代を支えてきた次の塊である団塊ジュニア世代がすべて65歳以上に達することになる。しかし第3次ベビーブームがなかった我が国では、団塊ジュニア世代に続く塊の世代がない。

そのため2042年以降、後期高齢者や要介護者の数は減っていく過程で、必要とされる介護サービス資源の量は、今より少なくて済むことになるが、それ以上に生産年齢人口が減ってしまうために、今よりさらに財源と人材が不足するのである。

そのため国は、医療・介護データを活用した重症化予防や科学的介護の重要性を訴え、ICTをはじめとしたテクノロジーを活用した介護業務の効率化を実現しようとしている。介護事業において生産性向上が求められるのも、人が少ない状態で必要なサービス量を確保するために必要だからだ。

しかし身体介護の大部分は人間によって行われる必要があり、人に替わって介護ができるロボットが存在しない以上、何らかの手段で介護人材を増やしていく必要がある。これはもう日本人だけでは無理なので、外国人労働者の数を今以上に増やし、介護の場の戦力となってもらうしかないのだ。
外国からの介護人材受け入れ
そうしないと介護を受けることができない、「介護難民」が大量に発生する恐れがあるのだ。

だから2017年9月〜入管法を改正して、在留資格に「介護」を加えることによって、外国人が介護福祉士として在留資格を得られるようにしたうえで、在留期間の5年が回数制限なく更新できるようにして、実質外国人介護福祉士は日本に永住できるようにしたわけである。

その影響で日本の介護事業者で働く外国人労働者数と、日本の介護福祉士養成校に入学する外国人留学生の数が増えているわけだ。

それらの方々が、できるだけ長く日本の介護事業者で働いてくれるかどうかが、今現在から今後の大きな課題となっているといえよう。

では外国人介護人材を受け入れる日本の介護事業者は、どんな点に注意し、どのように外国人の介護人材を育成・定着させていけばよいのだろうか。

今日の記事は長くなったので、そのことは明日の更新記事で書き綴ることにしようと思う。(※外国人介護人材を育成・定着させるために必要なことに続く)
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

「じんざい」は4種類あって、その見極めが重要


僕が社会福祉法人の総合施設長を務めていた間は、トップとして人事権も全て掌握していたので、それだけに責任が重大だった。

仮に必要な人材を確保できない状態になるとすれば、それはすべて僕の責任とされると考えていたので、人材の確保と育成に力を注ぎ、定着率を高めて人材が不足しないようにするのが僕の一番重要な仕事であると考えていた。

その際に、どのような勤務態度を評価すべきかを悩んだ時期もある。職員には様々な個性があって、一芸に秀でて、一定場面では目立って才能を発揮する職員も多数いた。

しかし一番大事なことは、日常の暮らしをいかに護るための支援ができるかだと思った。介護の本質とはそれだと思うからである。

イベント企画に秀でて、他者が想像もつかないことを企画し、抜群の実行力でその場を盛り上げる職員であっても、日常の支援記録の提出が遅れたり、ルーティンワークに漏れがあっては意味がないのである。

何よりも遅刻しないで出勤し、始業時刻と同時にコツコツと目立たない作業(利用者への気配り・整理整頓等を含む)や他の職員を助ける行為などをやり遂げている人材を評価しなければならない。そうした凡事徹底を行える人材が法人の宝となるのである。

一方で、せっかく採用したのに全く成長が見られないばかりか、法人内で他の職員に害をなる人物も時折混じってくる。

経営者や採用担当者は全能の神ではないので、採用時に応募者の適性や能力を見極められない事態も生じてしまうことはやむを得ないことだ。

だからこそ試用期間中に適性を見極めて、対人援助に向かない人には引導を渡すことも必要になる。試用期間は労働基準法等の定めがないために、小さな組織では試用期間を定めていないところもあるが、それ自体が経営リスクだと自覚してほしい。

職場に対する不満や、他の職員の悪口ばかり言い続けるような人は、職場の雰囲気を悪くするだけではなく、他の職員の労働意欲をそぐとともに、悪い派閥を創って、ハラスメントの温床になりかねない。そうした職員を法律の範囲内で排除することも経営者や管理職に求められる役割だ。

良く言われることだが、「じんざい」は次の4種類に分けることができる。

・人材→才能のある人。役に立つ人物。
・人財→人材を育ててくれる、法人の財産と言える人物
・人在→数合わせのいるだけの人物・・・ただし鍛え方によっては、人材となり得る人物が混じっている
・人罪→いては困る人。いる必要がない人。いるだけで周囲の人に悪影響を与える人物。

介護人材育成を、・人材をいかに、・人財に引き上げるかという観点で考えては無理がある。そのように育つ・人材は50人に一人でもいればいほどだ。

求められていることは、・人材が志を失わずに、・人在に落ちていかないことがまず重要なのである。

それと同時に人在でしかない人を、いかにして人材へと引き上げていくことができるのかが、教育システムとして考えられていくことになる。

しかし人罪も、教育システムの中でどうにかなると考えるのは大きな間違いである。教育の手の届かない人もいるという現実を把握し、こうした人罪を見抜いて、一日も早く排除するという考え方も求められるのだ。
腐ったミカンは早めに捨てよう
特に介護業界は、慢性的な人材不足によって、気に食わない職場を退職したり・適性がないとして退職させられたりした人が、簡単に他の介護事業者に就職できてしまう悪い土壌がある。

そういうふうにして渡り歩くような人罪を安易に採用してしまうと、あっという間に整った組織風土が乱れる恐れがある。

組織風土が悪化するのはあっという間である。それを元に戻すためには、何倍もの労力と期間を要することになるので、人罪を見抜き、排除するということも、育成システムとして考えていかねばならないことを理解すべきである。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

最低賃金引き上げが介護人材不足を助長する恐れはないか


5/31に示された、「経済財政運営と改革の基本方針骨太の方針)」の原案は、財政を立て直すことが最優先であった政策を転換させ、「経済あっての財政」という方針を打ち出したうえで、プライマリーバランスゼロ政策に縛られない予算出動に含みをもたせた内容となっている。

この部分では財務省は内閣に惨敗したわけである。それがかなりのストレスであることは、20日未明に都内の電車内で財務省の前総括審議官が乗客を殴るなどの大立ち回りの末、逮捕されたことにも現れているという人も居るほどだ・・・。

しかしその反動は、2024年度の介護・診療報酬ダブル改定で、事業者により厳しい単価引き下げと、国民負担増という形でリベンジを図ってくる恐れがある。

政府の最重要課題も経済復興なのだから、経済対策としての処遇改善加算の見直し以外の費用は抑えようとする動きがあっておかしくない。よってこの戦いはかなり厳しくなることを覚悟しなければならない。

ところで骨太の方針2022では、最低賃金の全国平均を1.000円以上とする目標が示されていたが、昨日政府は、この目標を2025年度に実現することを目指すと表明した。

現在の最低賃金・全国平均額は930円であり、わずか70円のアップであるが、人材不足と人件費の高騰で悩みが多くなっている介護事業者にとってそれは大問題である。介護施設の場合だと業者委託が多い調理や掃除の委託費用の増大にもつながってくる。

この引き上げ分は、2024年度の報酬改定時に盛り込んでもらうか、2025年度の臨時改定で盛り込んでもらうかの措置が必要だと思うが、パート職の比率が高い事業者では、最低賃金引き上げ分が全額カバーされない恐れがある。その分収益を挙げなければならない。

2021年度の訪問介護は、身体介護・生活援助・通院等乗降介助の単位数が、すべて1単位増という悲惨な結果に終わったが、次の報酬改定が同じレベルで終われば、訪問介護事業は崩壊する恐れがある。
加重労働
それにも増して深刻なのは、パート労働者の勤務時間に関連する問題である。

パート労働者は、主婦の傍ら短時間労働をしている人が多く、税金がかからない範囲で働きたいと希望している人が多い。また健康保険等については夫の扶養に入っている人が多いために、税金を支払っても良いが、扶養からは外れたくないという人もいる。

それらの方は、それぞれ年収の壁というものを意識して、年間労働時間を調整している。

年収の壁という文字に張り付いたリンク先を見ていただけると、その壁が良く理解できると思うが、このうち特に106万と130万が高い壁となっているパート労働者が多い。

その壁を超えないように年末の12月に勤務調整するので、この月にパート労働者の勤務時間が極端に少なくなったりする。そのため年末の介護事業者は、通常勤務している職員に過重負担がかかってしまう傾向がある。

実は介護事業者における職員の勤務時間減という問題は、昨年度の制度改正・報酬改定時にも生じている問題だ。

例えば、「常勤」の計算に当たり、職員が育児・介護休業法による育児の短時間勤務制度を利用する場合に加えて、介護の短時間勤務制度等を利用する場合にも、週 30 時間以上の勤務で「常勤」として扱うことを認める改正が行われている。

このように介護の場において配置すべき職員基準がどんどん緩和されているのだ。経営者にとってそれは歓迎されるべき改正かもしれないが、人が減って同じ仕事をこなさねばならない職員にとっては、それは過重負担が身に降りかかる結果となり、バーンアウトのリスクを高める問題である。

この傾向が最低賃金引き上げによってさらに助長されるわけである。

あなたの職場は、その負担に耐えきれるだろうか?それとも現在よりさらに休みが増える分、パート職員等を増員できるだろうか?

今日の更新記事は以上であるが、ここでお知らせをしておきたい。

メディカルサポネット」の僕の連載コーナー、「菊地雅洋の激アツ!介護経営塾 〜選ばれる介護事業所であり続けよ〜」に、先ほど9回目の更新記事がアップされた。今回は、【「生きる」を支える看取り介護に必要なたった1つのこと】としている。

看取り介護については、日常介護の延長線上に必ずあるものとして、今後はすべての介護関係者に、その知識と支援スキルが求められてくるので、是非一読願いたい。

記事全文は無料登録で読むことができるので、登録がお済みでない方は、これを機会に登録をお願いしたい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

介護移動学校への協賛に感謝します


このブログの読者の皆さまに、お知らせと御礼を申し上げます。

2/3に書いた、「出張移動実務者研修実現に協賛ください」で協賛金を呼び掛けていたクラウドファンディングは、107人の支援により2,388,500円の資金を集めることができ、目標金額の200万を超えましたので4/24に募集を終了しました。

皆様のご協力に心より感謝いたします。

この学校の講師陣は全員志を高く抱いている人たちです。介護という仕事にも情熱をもって真摯に取り組んでいる人たちですので、きっと素晴らしい介護福祉士を育ててくれると信じていますし、皆様から集めた貴重なお金を、決して無駄にすることなく介護業界に恩を変える形で大切に使ってくれると思います。

僕は彼らを今後とも応援し続けますので、皆様もぜひ温かく見守って、今後ともご指導とご鞭撻をお願い申し上げます。

彼らに負けないように、僕も北海道で20代の若手介護人材を育てる活動を続けていきたいと思います。(参照:五本の赤い花

ところでこのクラウドファンディングでは、【15,000円の協力提供コースとして、『感謝状+缶バッチ+菊地雅洋の著書「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは」をお届けします。』というコースがありました。 

ここにもたくさんの方々が申し込んでくださいましたので、その方々に僕のサイン入りの本を贈るために、著書にサインを入れて事務局に送りました。
masaのサイン本
お申込みいただいた方々のお手元に、もうすぐこの本が届くと思いますので、今しばらくお待ちください。

介護移動学校の活動については、今後機会を見つけながらこのブログで随時、皆様に紹介したいと思っております。ここから巣立った介護職の方々の、その後の活躍を報告できるようなエピソードが、全国各地に生まれることを期待しています。

それにしてもネットを通じてこんなふうに仲間がつながりあって、決してお金持ちではない人が幾人も集まって、少しずつのお金を出し合いながら、志を持つ人たちに金銭的な援助ができる社会って、やっぱり便利で素晴らしい社会ですね。

そういう意味ではネット社会が作り出した利点は数々あると言えます。

僕が仕事で本格的にPCを使うようになったのは1.999年頃です。

それまでインターネットも利用したことがありませんでした。もし僕の現役社会人中にネット社会となっていなかったら、僕は北海道の田舎の社福職員として、誰にも知られず一生を終えたのではないでしょうか。

本を何冊も出版しているのも、全国のたくさんの場所にご招待を受け講演しているのも、こうしてたくさんの皆さんとコミュニケーションを交わすことができるのも、すべてネット社会のおかげです。

そのことが僕の人生を豊かにしてくれていることに感謝しかありません。このブログを通じてつながっている皆さんにも心より感謝します。あ・り・が・と・う・ご・ざ・い・ま・す。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

基準緩和が招く介護の加重労働化


10年ほど前の介護業界には、国に対する介護人材の確保のための積極的な対策を求める声が満ちていた。

厚労省のお役人が講師を務める研修会でも、いつも人材確保の要望の声が挙がり、そのたびに講師役の厚労省職員は、「皆さんの要望を上に挙げます」と言って締めくくって終わりということが多かった

しかし介護職員を確保できずにショートステイを休止する特養が増えたり、職員不足から指定定員の受け入れができなくなる介護施設も出てきて、国もついに重たい腰を上げざるを得ない状況となっていった。

そんなふうにして国としてとり得る具体的な施策が徐々に示されるようになったが、その対策は的外れで結果の伴わないものが多かった。(参照:国の人材確保策は、いつも兵力の逐次投入 ・ 潜在介護福祉士は、いないのと同じ

そのため相変わらず、「介護人材不足」という問題解決には至っていない。むしろ少子高齢化が進む中で、その問題は一段と深刻化して、特に訪問介護は惨憺たる状況になっている。(参照:国が訪問介護を見捨てる理由

生産年齢人口の減少が止まらずに、社会全体の労働力が減っていることを鑑みて、自国の人材だけで、この問題を解決しようとすることは無理があると気が付いた国は、経済対策としてではなく、介護人材対策として外国人労働者を受け入れる方向にシフトを切った。

例えば、入管法を改正し(2017年9月1日施行)、在留資格に「介護」を加える変更を行うなどの施策がそれである。

このように介護分野に外国人労働者が増える対策も取ってきたが、当の外国人労働者がこぞって日本の介護事業者に就職して、かつ定着するという状況は生まれていない。

むしろコロナ禍によって、外国人労働者の増加速度は著しく鈍り、外国人によって日本の介護人材不足がある程度補われるという構想も崩れ始めている。

そのため国は介護業界の人材不足を、介護職員となる人の数を増やすのではなく、人に替って機械が補う部分を増やして、現在より少ない配置人員で介護事業を回す施策に舵を切りなおしている。

例えば前々回の報酬改定では、特養等の夜間配置加算の要件として、見守り機器を一定台数以上備えた施設の加配人数の緩和を行った。さらに昨年度の報酬改定では、夜勤配置基準そのものの緩和を行って、夜間勤務する職員数を減らす方策をとっているのもその一つである。

しかしそのことは実際には、介護現場の疲弊と、更なる離職につながっていることは、「夜間配置の試行期間が終わりますが・・・。」で情報提供しているところだ。
※下記画像は、"登別市札内原野の夕間暮れ(ゆうまぐれ):本文とは直接関係ありません。
登別市札内原野の夕間暮れ(ゆうまぐれ)
しかし国のこうした施策は今後も進められていくのである。

現に昨年度(2021年度)基準改正では、育児・介護休業法による育児の短時間勤務制度を利用する場合に加えて、介護の短時間勤務制度等を利用する場合にも、週30時間以上の勤務で「常勤」として扱うことを認めたほか、「常勤換算方法」の計算に当たり、職員が育児・介護休業法による短時間勤務制度等を利用する場合、週30時間以上の勤務で常勤換算での計算上も1(常勤)と扱うことを認めた。

これは介護事業経営者にとってはありがたい改正であったろう。

他の常勤職員より短い時間の勤務であっても、常勤1とされることによって、職員が育児・介護休業を取得した場合に、パート職員等を募集しなくて良くなったからである。

しかしそれは現場の介護職員にとってはたまったものではないのである。今までより数時間働く時間が少ない人が事業者内で増え、それでも常勤1だから配置基準はクリアしているとして、代替職員を増やしてくれないということは、時短職員以外の仕事が増えるということである。

毎日やらなければならないことは減っていない中で、人が減らされた分を残された人間でフォローしなければならないのである。キャパが有り余っている状況で仕事が増えるならともかく、人材不足の影響で現状の介護労働は既に、キャパを超えた重労働になっているのである。

従来型とユニット型を併設する場合における介護・看護職員の兼務を認めるという改正は、従来型とユニット型の両方の仕事をしている看護・介護職員については、一人の職員で従来型常勤1とユニット型常勤1の基準を満たすという意味であり、それまで兼務して常勤換算していた分0.〇〇人分の加配職員をいらなくしたという意味である。これも介護事業経営者にはありがたくとも、介護実務に就く職員は、加重労働リスクとしかならないルール変更である。

同じようにサテライト型居住施設において、一定条件化で生活相談員を置かなくてよくした改正も、単に本体施設の相談員の過重労働につながるだけであるし、全職種・全職員に過重労働を強いて人材不足を補うという方向に向かいつつあるのだ。

こうした介護労働の過重労働化という方向性は、2024年の制度改正・報酬改定でも様々な要件に組み入れられていくだろう。

その時に、その状況に介護事業者の職員が疲弊してバーンアウトしないように、安易に人減らしに走ったりしないことと、現場の職員が働きづらい環境に置かれていないか等をチェックする視点が介護事業経営者や管理職に求められるだろう。

この対策が介護事業経営上の大きな課題であり、その課題を克服することが人材確保にも成功して、事業経営上の勝ち組に結びつくのだと思う。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

希望と不安を志に変えるOJTに努めてください


昨日、CBニュースの連載・快筆乱麻!!masaが読み解く介護の今がアップされた。昨日の記事更新でこの連載も75回目ということはもう6年以上連載を続けていることになる。そもそも最初は1年の連載という約束だったと記憶している。

それがこんなに長い連載期間となって、今も続いているのはひとえに支持してくださっている読者の皆様のおかげである。この場を借りて深くお礼を申し述べたい・・・。今回のテーマは、エッセンシャルワーカーとしての使命感をとしているので、そちらもぜひ参照してほしい。

されはさておき本題に移ろう。

新年度のスタートに当たる今日は、おそらく多くの職場で新入職員入社式が行われていることと思え、介護事業者もそれは例外ではないだろう。

新たに介護職員として働く人については、他職種からの転職者も多いので、新人といっても新卒者ばかりではなく、年齢も様々な人達が新たなスタートに当たって、希望と不安を胸に抱えながら一日を過ごしているはずだ。

今年は新年度のスタートが金曜日となってしまったために、新入社員入社式を行った次の日から土日の休みに入り、月曜から本格的な新人教育となることだろう。

まさか就業したばかりの今週末から新人をシフト勤務なんかに組み込んではいないだろうとは思うが、読者の皆さんの職場はどうだろうか・・・。就業わずか2日目という満足な教育も行っていない状態で、人員が少なく十分な事務管理体制のない日に、いきなりシフトに組み込まれても、新人は何をどうしてよいかわからない。そんな状態を普通だと考える職場の職員の定着率は向上しない。

それは新入社員の不安を生み出し、その不安を放置する職場だからである。そこでは不安につぶれてしまう人が多いことは全国のたくさんの事業所を観てきた僕からすれば当たり前のことに思える。

そんなふうに焦ってスタートを早くしても、それは終わりも早くすることにつながるだけなので、新入職員の本当のスタートは来週月曜からと割り切って対応していただきたい。

新人に対しては、これから座学による基礎教育をしっかり行ったうえで、OJTとして指導者と一緒に実務の中で仕事を覚えさせていく必要がある。ここが根っこになるので、この部分は十分時間をかけて丁寧に行ってほしい。

現場の人手が足りないからといって、ここをおざなりにして、この過程を経なかったり、はしょったりすると、人財どころか人材にさえたどり着かない状態で人在でしかないまま職場を去る人を増やす結果にしかならず、介護サービスの実務の場の人手不足は永遠に解消できない職場に陥る。

そうしないためにOJTに入る前の座学を十分に行ってほしい。そこでは職場の理念をしっかり叩き込んだうえで、耳学問として基礎知識と技術を教えことが大事だ。

その耳学問を実地の場で行ってみるのがOJTである。就業初日から先輩の尻に金業の糞のようについて回り、現場作業を教えることがOJTではないことを理解しなければならない。

OJTに入った以後は、教育役を担う職員が重要な役割を果たす。教育係を担当した人は自分自身の教育の場での姿勢が自分が担当する新人の今後にいかに影響力が強いかということを意識してもらわねばならない。
新人のサポート
新人は、良いものも悪いものも全部含めて、教育担当者のいろいろなものに影響されてしまうことが多いのだ。そこで教えられたことが唯一の知識となって、今後長い間それだけを頼りに業務を続けていく人も多いのである。

だからこそ、根拠に基づいた正しい方法論を現場技術として伝えてほしい

そのためには使える介護マニュアルが必要不可欠であることは、このブログで再三指摘している。(参照:介護マニュアル3亳続説

介護とは、感情ある人間が同じく感情ある人間に相対する仕事だから、相互の感情が揺れあったり感応したりする結果がそこに生まれる。教科書に決して載せられない想定外のことも起こるのである。

そうした想定外の出来事に遭遇して、臨機応変に対応すするというふうに、経験を積まなければわからないことも多い。その時に唯一共通して使える方法論とは、人として怠けず、相手に真摯に対応するという方法論である。

ぶつかった壁には逃げずに向かい合って、壁を超える糸口を探す努力する姿勢を見本となって示してほしい。

壁を越えようとする意欲を湧きあがらせ、壁を超えることができる人を創るのか、はたまた壁をよけ続け、あらぬ方向へ向かわせるのかが、今日からの新人教育期間である数カ月にかかっているのである。

それは今後、自分の職場が社会に対して誇ることができる職場となるのかどうかの分水嶺(ぶんすいれい)でもあるのだ。そしてそれは自分の仕事に誇りを感じて、自分の人生が豊かになるかどうかの分水嶺でもある。

そのことを胸に刻んで、今日からの教育指導に臨んでいただきたい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。











日本にはたくさんの人が住んでいる。同じ職場で出会ったのは何かの縁・・・その縁と、今を大切にして志を持った人材を育ててください。



人材確保が益々難しくなる時代の介護事業戦略


福祉医療機構(WAM)が1月28日、2020年度の特別養護老人ホームの経営状況をまとめたリサーチレポートを新たに公表した。

それによると、「短期入所の利用率の低下や人件費率の上昇により赤字施設の割合は若干増加」と報告している。

短期入所の利用率低下はコロナ禍の影響であろうと思え、コロナ禍が終息すれば回復することは間違いのないところで、この点についてはあまり心配する必要はないのかもしれない。

詳細分析はリサーチレポートを読んで確認してほしいが、やはり気になるのは、「人件費の高騰」である。

レポートでも、「赤字化した施設は収益が伸び悩む中で人件費が増加している」としており、これは処遇改善加算等の介護給付費で手当てできる支出以上の人件費支出も増えていることを意味している。

現行3段階になっている処遇改善加算は、体系が変わったとしてもその分の給付は削られることはないだろうから、しっかりと最上位区分を算定し、職員に配分していく必要がある。しかしそれ以上に収益の中から人件費に回さなければならない支出も増えていくことも想定しておかねばならない。

だから収益を上げなければならないが、人が集まらずに顧客がいるのにサービスができないという状況になれば、それも不可能となり、ベッドの一部を休止して経営せざるを得ない介護施設は、満足な人件費手当てがさらに難しくなり、そこからは人材が流出し続けるという悪循環に陥りかねない。

だが今後の日本社会は、後期高齢者が2042年頃まで増え続ける中で、社会全体の人口は減少し続ける社会である。しかも少子化の影響で、生産年齢人口の割合は今より大幅に減ることもわかりきっている。

それは社会全体の労働力が減るなかで、介護サービスの顧客は2042年頃まで増え続けることを意味している。

よってすべての介護事業者が、すべからく人材を確保できることにはならず、この部分を国の政策に頼っても無駄であるという結論にしかならない。

そうした状況に対応するために、外国人介護労働者を雇用する必要性も増すが、それで補える部分にも限りがあり、日本で生まれ住んでいる若者が働きたいと思うことができ、なおかつ定着できる職場環境を創っていかねばならない。

事業者独自で人材を確保する術を持っていなければならないのだ。それを持たない事業者は、派遣会社によりかかる比重を増やし、それで何とか人員を確保し当座をしのごうとするが、当座常時になってしまっている現状を変えなければ大変なことになる。

人材派遣会社へ支払うコストは、年々上昇しているが、そこまで介護給付費は見込んでいない。

しかも派遣職員はいかに有能であっても、職場の戦力とはみなせない。派遣職員が忠誠心を持つ先は、働いている事業者ではなく派遣会社かもしれないのである。

しかも派遣職員は仕事に責任を持たされるのを嫌う傾向にあり、後進を育てる姿勢に欠ける人も多い。自分にとって嫌なことがあれば、派遣先を変えてもらえばよいと考えている人もいて、結果的に短期間で辞めていく人も多くなる。

果たしてそういう職場の、「働く環境」が良くなることはあるのだろうか・・・。

このブログで何度も書いているが、介護福祉士養成校に入学する学生の動機は、「人の役に立つ仕事をしたい」というものが常にトップである。

派遣職員の比率が年々高まる職場が、そういう人たちにとって、「人に役立つ仕事ができる」と思いながら働くことができる職場環境といえるだろうか。現在、職場環境は良い職場といえても、派遣社員の比率が増し続ける中で、その環境をいつまで維持できるだろうか。

介護職員の入れ替わりが激しく、提供している介護サービスの質やレベルが低いとみなされる職場は、「人の役に立っていない職場である」として若い介護人材が働きたいと思える職場ではなくなり、ますます採用募集に応募がなくなる。

この悪循環を断ち切る唯一の方法は、介護事業の本質に立ち返って考えることだ。
介護事業者
人の役に立つ介護・利用者の暮らしぶりをよくする介護を目指し、その理念に共感する人材を集め、そうした人材がやりがいを感じて、働き続けられる介護事業を確立することだ。

職員給与を引き上げることも大事だが、それには自ずと限界がある。給料や手当以外の付加価値を感じてもらって、働きたい職場・働き続けたい職場としていくことが大事だ。

サービスマナー意識の浸透は、その基盤となるものだから、繰り返しそれが守られているかというチェックが必要だ。利用者に対するマナーが低下しない継続的な教育は最も重要である。

そうした地道な取り組みを続ける介護事業が、有能な介護人材にとって魅力のある職場となり、人材から選ばれる職場になる。それによって介護の品質がさらにアップし、ますます有能な人材があこがれる職場になっていく。それは結果的に顧客からも選ばれていくことにつながるだろう。

そういう介護事業者が実際にあることを教訓として、新しい介護事業経営戦略を練っていくことが何よりも重要である。

この理屈は簡単なのだ。難しいのは実行・実践である。だがそれは経営者の覚悟という、腹積もり一つで現実化できるものであることを理解してほしいと思う。

そのお手伝いが必要であれば、いつでも声をかけていただきたい。力になれると思う。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

出張移動実務者研修実現に協賛ください


まず最初にお知らせです。メディカルサポネットの連載、「菊地雅洋の激アツ!介護経営塾 〜選ばれる介護事業所であり続けよ〜」の第5回配信記事、「介護事業所で活用される ICT〜その期待と懸念〜」が先ほどアップされました。

使えるICTとは何か、それを具体的にどう使うのかということを示した記事です。

国はICTを人の削減のために活用しようとしていますが、本当に求められることとは、ICTを活用することによって、重労働で生産性が低いという介護労働のイメージを払拭して、介護の仕事をしたいという人を増やすという、介護人材の増加を目指す目的でなければならないということも論じています。

この記事はどなたでも無料登録すれば読むことができますし、僕以外の著名な先生方の配信記事も全て読めます。登録がまだお済みでない方は、今から是非登録して、に張り付けた文字リンクをクリックして記事全文を読んでください。

さて今日の本題に移ります。

介護職員の国家資格は、「介護福祉士」であることは今更いうまでもありません。

しかし介護職員になるために介護福祉士の資格を持たねばならないというわけではありません。

介護保険制度において、介護職に資格が求められているのは、「訪問介護」のみであり、訪問介護員となるためには、「介護職員初任者研修」(旧2級ホームヘルパー養成講座)を受講する必要があります。試験のない研修さえ受講済みとなれば、訪問介護員になることができます。

しかし介護施設をはじめとした、その他の介護事業については、何の資格を持たなくとも介護職員になることはできるのです。

ただし日常生活継続支援加算サービス提供強化加算といった、事業運営に必要不可欠な加算を算定するには、一定割合以上の介護福祉士有資格者を配置している等の要件があることから、多くの介護事業者では、介護福祉士の資格を持つ人材を求めています。

そして多くの介護事業者では、同じ介護職員として雇用する場合も、介護福祉士の資格取得者と、資格を持たない人との間に、待遇差を設けています。

例えば僕が総合施設長を務めていた社福では、介護職員を正社員として雇用する場合は、「介護福祉士資格取得者」であることを条件にしていました。資格がない人については、正社員と賞与などの待遇に差がある、「準社員」として雇用し、資格取得後にはじめて正社員に昇格するシステムとしていました。

そのような状況もあり、働きながら介護福祉士の資格を取りたいという動機付けを持つ人は多いのだと思います。

そもそも介護の仕事に従事する人にとって、介護福祉士とは唯一の介護の国家資格なのですから、その取得を目指すのは当たり前のことです。

その資格を得ることは、その資格にふさわしい知識と技術を身に着けることにほかなりません。同時にその資格をもって介護業務に従事することは、その資格にふさわしい責任を持ち、利用者の方々から信頼を得られる仕事を行うという宣言であり、その証にもなります。

しかし介護福祉士国家資格取得のための実務者ルート(※介護福祉士養成校等を卒業せず、実務経験のみで試験を受けるルート)は2016年度〜介護の実務経験3年と併せて、さらに450時間・6ヶ月の『実務者研修』を受けて、国家試験に合格する必要があることになっています。

そのハードルの高さについては過去に、「介護福祉士の養成ルートの変更について」という記事を書いて論評しているところですが、現に働きながら受験しようとする人にとって、介護福祉士の資格を取るために、現場の仕事から最低限450時間外れることは決して簡単ではありません。

そうした困難を克服して、『実務者研修』を受けようとしても、その研修自体が居住地区で開催されていない地域も多いのです。その場合、どうしても資格を取得したいとなれば、研修開催地に一定期間滞在して受講しなければならなくなります。

研修費用に加えて、滞在費も別にかかるのは大きな負担だ。そのために資格取得をあきらめてしまう人も多いのです。

そこでこの度、『実務者研修』を全国どこにいても受講できるようにする、『介護移動学校』を創設しようとして、仲間が立ち上がりました。

設立メンバーには、「DNAを引き継いでくれる若い力」で紹介した、片山海斗クンも入っています。彼のFBには、この学校について次のような抱負が書かれています。
----------------------------------------------------
人材不足に度々言及する厚労省ですが、2025年に向け国を上げて介護人材を何とか増やすでしょう。
ただそうなると、介護職員の質は問われなくなり目の前の利用者に対しての待遇、接遇。介護施設内で虐待の増加。目に見えています。そんな介護業界誰も望んでいません。(中略)

根本的に介護業界を少しでも良くするためには正しい知識や技術を教えるだけではなく「実学」を教え伝承させ”歴史を刻む”こと。
介護業界を変えるってこういうことだと思います。
介護業界に課題が山ほどある中で上部だけ観てちゃいけないんです。(片山海斗のFBより引用)
----------------------------------------------------
そのために、「1年間で1000人以上の介護福祉士を育成するために介護の学校を全国展開します。」と述べたうえで、「この事業、ぶっちゃけ1000万以上掛かかってます。少しでもご支援していただけませんか。」と呼び掛けています。

そこで、その設立にかかる資金の一部をクラウドファンディングで集めることになりました。
クラウドファンディング
スタートは2月5日です。

このプロジェクトを是非成功に導きたいと思い、僕も協力しています。

それは設立メンバーや、設立団体が利益を得るために協力するという意味ではなく、一般社団法人Create Your Lifeという設立団体が、介護業界に真に必要とされる、「本物の人材」を育成しようと考えているから協力するのです。

そのため講師陣も、その趣旨に沿った有能なメンバーを揃えています。信頼できる仲間の活動を全力で応援したいと思います。

その成果は皆さんの職場に、彼らが育てた人材を送りこむという結果に結びつき、その人材が事業発展に寄与するという形で還ってくるはずです。

ぜひご協力をお願いいたします。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

介護労働を舐めている経団連


経団連が先週、医療・介護分野のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に向けた新たな提言を公表した。

その中の、「介護」では、「介護施設人員基準 3:1の見直し」が声高らかに提言されている。

当該文書では、「2040年度までに、2019年度時点と比べて約69万人の介護職員を追加で確保しなければならない。生産年齢人口が減少するなかで非常に厳しい状況にある。この問題の解決策として、テクノロジーを活用した介護業務の効率化、さまざまな医療・介護データを活用した重症化予防や自立支援介護が注目されている。」としたうえで、「介護ロボットやICTの導入が介護の質向上や効率化に寄与することが明らかになってきた。」と理論展開している。

そしてそのことを根拠として、「利用者にとっての品質確保、職員の負担軽減が図られ、テクノロジー・データ活用による業務時間の削減効果が認められる場合、その改善効果の範囲で配置すべき員数を見直すべきである。」として3:1配置の見直しを求めている。

それは即ち介護施設の配置基準を緩めて、もっと人の少ない配置を認めるという提言に他ならない。その先には、配置人員を現在より少なくしてコストも減るのだから、介護報酬の基本サービス費も下げられるだろうという理屈に結びつけていくことも容易に想像がつく。

経団連は今更言うまでもなく、日本経済団体連合会の略称である。この団体は日本の代表的な企業や業種別全国団体・地方別経済団体などから構成されているもので、もともとは戦後の日本経済の再建・復興を目指して設立されたものである。

現在では政府等に対して、多岐にわたる政策提言を行っているが、その目的については、「日本の経済を元気にすること、それが日本経団連の一番大きな役割」とアナウンスしている。

介護保険制度に関連しても影響力は小さくない。介護給付費分科会にも常務理事を委員として送り込んで、過去にも様々な給付制限等に言及しているところだ。それは企業等の社員の介護保険料を労使折半で負担している大企業を代表する立場から、労使双方の保険料負担を減らすことを目的としているものである。

今回の配置基準緩和提言もその一つであり、「またか」という感はあるが、決して放置してよい問題ではない。

本当に配置基準緩和されてしまえば、職員に負担がかかるのは間違いない結果で、重労働化を嫌って介護施設で働く人がいなくなるからである。基準緩和は介護人材対策になるどころか、介護崩壊につながりかねない問題なのだ。
夜勤介護
そもそも経団連は、介護施設が実際に3:1の職員配置で運営されているのかを調査しているのだろうか。多分そんなことはしておらず、実態を見ずに基準だけを念頭に提言を行っているのだと思う。

3:1とはその日働く職員の比率ではなく、配置されている職員比率の最低基準であるが、実際に対利用者比3:1しか職員を配置していない介護施設はほとんどない。そんな配置では仕事が回らないし、職員はまともに休みも取れなくなるからだ。

3:1しか配置していない場合には、全職員が有給休暇を完全消化するなんてことは絶対に不可能だが、そんな実態を経団連は知っているのだろうか。そしてそのことを経団連は許すとでもいうのだろうか。

最低基準配置しかしていない場合は、最低基準のケアしかできないし、それもままならなくなることが多いが、利用者はそれで満足できるのだろうか。

見守りセンサーが反応して対応するのがロボットであれば人は減らすことが可能になるだろうが、見守りセンサーに対応するのは人なのである。配置を減らして高性能センサーを多用する中で、センサー反応のコールが鳴り響く中で、いったい誰がセンサー反応に対応するというのだろうか。

なぜ仕事が3:1では回らないのかという問いかけに対しては逆に、「そもそもなぜ3:1が配置基準なのか。それは十分介護が提供できる基準として設定されているのか」・「介護保険制度開始以後、サービスの品質向上を報酬改定のたびに求められているのに、なぜ同じ配置基準のままなのか」・「やむを得ず配置人員が多い日と少ない日が生じてしまうが、そこでサービスの質の差が生ずることに目をつぶってよいのか」等々の問題を問いたい。

根本的な問題として、経団連は介護労働の実態を知って提言しているのだろうか。

試しに経団連の役員の幾人かを1週間介護施設に派遣し、体験実習を行ったうえで、本当にテクノロジーの活用で、人員配置を減らすことができるのかを考えてみてはいかがだろうか。

今日の記事は、あまりに乱暴で荒唐無稽な経団連の提言に対して、冷静さを欠いたまま、まとまりのない文章になっていると思う。

それだけ怒りをもって書いていることを知っていただければよいのだと思う。悪しからず・・・。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。


介護職賃金月額9千円引き上げの波紋


岸田首相が、就任直後から明言している介護職員の賃上げの内容と財源・方法等が11日に示された。

これは政府が19日に決定する経済対策に盛り込まれるもので、多業種に比べ処遇改善が遅れている保育士と介護職(以下、介護職等と表記)の全員の賃金を月額3%程度に当たる約9千円引き上げるというものである。

そのほか地域の救急医療を担う看護師の収入を3%程度増やし、幼稚園教諭の賃上げも実施する。

介護職等の賃上げについては、岸田首相の『社会の財の再分配』政策に沿ったもので、経済対策として30兆円の財政支出を行う中で取り組むものであり、2021年度の補正予算として裏付けを急ぐとしている。

補正予算では介護職等の賃上げ原資を交付金とするとしており、来年2月〜9月分を確保する予定である。ただし申請手続き等が必要なために、介護職等の手元に引き上げ分が届けられるのは来春(2022年4月)以降となる見込みである。

来年10月以降は、診療報酬や介護報酬で対応するとしており、処遇改善交付金(2022年2月〜9月)〜処遇改善加算の上乗せ(2022年10月以降)という形で、引き上げ分が各事業者に支払われることとなりそうである。

一連の報道記事を読むと、当初給与改善は看護職・介護職・保育士とされていたが、月額一律9000円の賃金の引き上げが行われるのは介護職と保育士だけのように読める。看護職は救急医療担当の看護師のみと読み取れるが、間違いないだろうか・・・。

今回の引き上げは、ボーナス等を含めた職種別の月額平均給与が、全産業平均で35万2千円なのに対し、保育士が30万3千円、介護職が29万3千円と低かったことによる対策とされており、一方で看護師は39万4千円と全産業平均より高いことで、救急医療以外の看護師が除かれたということなのかもしれない。

看護師の給与が医師の4割程度にとどまっているという点は、この改善の理由にはならないということのようだ。

残念ながら介護事業者に所属する他の職種については、この引き上げ対象にはなっていない。職場内の人間関係とか、チームワークを考えたとき、それは大きな問題だと感じている人も多いだろうが、政府の方針なのでどうしようもないところだ。

新しい交付金によって、介護職の給与改善原資は、処遇改善加算+特定加算+交付金という3重構造となり、それぞれに手続きを要することになる。さらに来年10月以降は、現行の処遇改善加算に9千円分が上乗せされる形になるのだろう。その手続きも必要になる。
給与格差
そのため今回の対策によって一番大変なのは担当事務員であると言える。申請業務だけでも大変な業務負担増にならざるを得ない。しかしそれは他人の懐を豊かにするだけの業務負担であり、そのことが自分の懐にまったく跳ね返ってこないことに納得いかない人も出てくるだろう。不満や不定の声が聴こえてきて当然のことと思う。

介護事業経営者の方々には、今回の給与改善の対象にならない職員に対し、事業収益の中からできるだけ給与に反映できる分を回していくという考え方も必要になるだろう。だからこそしっかりとした経営意識をもって、収益確保の対策を講じなければならない。

今後、こうした財源支出に対する抵抗勢力の逆襲も予測される。財務省は特定加算を介護職以外の職員に支給していることにお冠のようだから、2024年の介護報酬改定に向けてその運用の変更を求めてくるかもしれない。

変な抵抗意見も既にある。

例えば9日に開かれた、「公的価格評価検討委員会」では、内閣府の担当者が会合後、「今までの処遇改善の取り組みがしっかりと賃上げにつながっているかどうかみる」と説明している。

同じような考え方として、8日の「財政制度等審議会」でも財務省が、「処遇改善加算は事業者の収入にはなっても、必ずしも介護職の賃上げにつながらなかったとの指摘もある」と説明する場面があった。

しかし処遇改善加算は、算定費用の全額を介護職員に手渡していなければ不正請求であり、1円でも事業者の収益に計上しておれば加算費用を全額返還しなければならないものだ。

よって内閣府や財務省の担当者の説明は、算定要件を理解していない、空想としか言えない。介護職員に支給せず事業者収入になんてできない仕組みになっているという当たり前のことを、きちんと理解したうえで議論の場に臨んでいただきたい。

介護職員の給与が上がることは良いことだ。それによって他産業から介護業界に転職する人が増え、介護人材不足を少しだけ改善に向かわせることができれば、それは国民全体の利益だ。

しかし介護事業は、決して介護職員だけが支えているのではないことも理解してほしい。

介護職だけが給与改善しても、介護事業経営の基盤を支える事務職員や、介護職以外の専門職である相談援助職や栄養士等が、給与改善の蚊帳の外に置かれることは、決して良い結果を生まないと思うのである。

介護事業の全職員の処遇改善こそが、日本の介護を支える礎(いしづえ)になると思うのは、僕だけであろうか・・・。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

経営視点のない人材マネジメントは無駄で成果なし


経営相談を受けている介護事業者のP/L(損益計算書)を見て愕然とすることがしばしばある。

算定すべき加算を取らずに何年も経過しているのに、その加算をどうして算定できないのかという問いに、経営者が明確に答えられないという状態は、加算を取得するように経営努力をしていないという意味だ。

同時に取得できない理由があったとしても、その理由を積極的に取り除く努力が見られない事業者も多い。小さな加算でも、取り逃さない努力をしていかないと、従業員に適切な対価を渡しながら経営を続けることは困難になるということをもっと重大視してほしい。そしてスピード感をもって改善に取り組んでほしい。

だがそれにも増して僕が問題視したいのは、垂れ流しにも似た支出の放置状態である。

明らかに無駄と思える支出を何年も放置し、それを改善しようともしていない状態で、収益が挙がらないと嘆いている経営者が実に多いのである。

これはトップに立つ人が介護事業経営を行っておらず、介護事業運営レベルにとどまっているからに他ならない。つまり経営を知らない人がトップに立っているという意味である。

特に措置費時代の残像を引きずっている社会福祉法人等に、こうした状況が数多くみられる。行政からの天下りが、机に座っているだけで運営ができた時代とは違うという意識改革をしないと、単年度赤字は解消できない。繰越金が未来永劫あり続けるわけではないのだ。

介護人材不足が叫ばれる現状から、求人費支出が毎年増えていること自体はやむを得ない。求人にも費用をかけないと良い人材が確保できないほど、人材は枯渇している。

しかし求人に毎年費用をかけ、その支出額が増え続けているのに、人材不足が解消しないということを、「社会情勢」とあきらめてしまっていてはどうしようもない。支出が増えているのに人材不足が一向に解決しないという状態は、かけた求人費支出がすべて無駄金・死に金になっているという意味である。

求人費の内訳をみると、求人媒体に対する費用支出が目立っているが、今現在の状況で言えば求人媒体はどこを使ってもたいした成果は得られない。

求人媒体が目新しかった頃は、そこに広告を載せる介護事業者も数が限らていたため、それなりの成果はあったが、今現在は無数の介護事業者がそこに掲載されている。

その結果、求職者は条件面だけを比較して応募することになり、介護事業者の理念や介護サービスの品質に興味のない人だけが集まり、定着率は向上しない。そのため人材確保にはつながらないのだ。

そもそも求人媒体は、広告主の成果にフォーカスしないだけではなく、成果のない広告を載せ続ける方が収益になることを理解せねばならない。

さらにそうした求人費をかけているのに、人が集まらないために人材派遣会社への紹介料などの支出も増えている。これは無駄に無駄を重ねているとしか言いようがない。

そもそも派遣職員は仕事ができても人財にはならないのである。派遣職員が優先するのは、派遣先の利益ではなく派遣会社の利益である。よって介護事業者の理念を実現するために全職員がスクラムを組まねばならないときに、そのスクラムから外れて、冷めた目線で見つめる位置にしか立とうとしないことも多いのである。

派遣職員を選ぶ人の動機は、そちらの方が給料が高いからというほかに、人間関係が煩わしいからという理由が多い。組織内で人間関係の問題が少しでも生ずると、派遣先を安易に変える人が多いことがそれを証拠立てているが、そのような人は組織人として適性があると言えるのだろうか。

そもそも人間関係を煩わしい人が、他者の感情と向かい合う対人援助の適性があると言えるだろうか。

乱暴な話ではあるが、僕の持論は、「看護や介護の職業に派遣労働を認めてはならない」というものだ。だから自分自身が経営していた社会福祉法人で、派遣労働者を雇用したことは一度もない。

どちらにしても求人費を垂れ流し、派遣職員がいないと経営が成り立たないような事業の危うさに考えが及ばない事業者は淘汰対象であると言えよう。

この問題について、来週から内田洋行主催のオンラインセミナーの中で解説する予定になっている。

(株)内田洋行主催UCHIDAビジネスIT オンラインセミナーNo1、「介護事業における採用から人材育成まで(前編)」は、11月17日(水)〜11月18日(木)の2日間の無料配信となっている。
内田洋行オンラインセミナー
引き続いて配信される、「介護事業における採用から人材育成まで(後編)」は、11月24日(水)〜11月25日(木)の2日間の無料配信予定である。

どちらもまだ申し込みは間に合うので、張り付けた文字リンク先から案内をダウンロードいただき、申し込みいただきたい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

コロナ禍で介護業界に転職した人が定着できる職場ですか?


介護人材不足は、その解決の糸口さえ見えない。

介護職員の処遇改善加算や、他の職種にも支給できる特定加算等の給与改善策を進めても、目に見えてその効果は現れてはいないというのが実状ではないか。

介護サービス利用者が増え続ける中で、生産年齢人口が減り続けるわが国で、今後介護人材ぼ足の解消につながる手立てがされる見込みはないことは、『働き手がさらに減る介護事業に求められる視点』という記事でも指摘している。

ただし昨年から今年にかけては、少しだけ募集に応募が増えてきたなと実感できている介護事業者が多いのではないだろうか。

その理由は処遇改善効果ではなく、コロナ禍で飲食業などが軒並み休廃業した影響であり、介護以外の他産業・他業種からの転職者が増えているからである。

このチャンスを捉えて、それらの人たちが介護人材として定着していくことが大事だ。

しかし飲食店の時短営業や人数制限が解除され、コロナ禍が落ち着いて日常が戻りつつある現在、コロナ禍の影響で介護事業者に就職した人達が、そのままこの業界に残ってくれるのかどうかは怪しいところだ。

年末の書き入れ時に向けて、営業を再開した飲食業でも人集めが始まっている。その他のサービス業もwithコロナの新たな営業に向けて人材集めを始めており、逆に介護業界から他の業界への人材流出が進む可能性も否定できない。

そうならないように、経営努力をしているかどうかが問われてくる。

だからこそ考えてほしい。自分の職場は、コロナ禍で介護事業者に就職した人たちが、その仕事を長く続ける動機づけをきちんと与えられているだろうかということを・・・。

介護という職業に就いた人が、その仕事の面白みを感じ定着するためには、他人の暮らしを支える介護労働の本質を理解して、仕事に誇りを持つことができることが何より必要となる。

対人援助とは、いうまでもなく人に相対する職業であるのだから、そこで向かい合う人が哀しい・辛い表情で居続けていると、介護をしている自分も辛くなる。そのような職場から逃げ出したくなるのは当然だ。

良かれと思って一生懸命に差し伸べる手が振り払われ、自分が何をしても利用者が無表情であったり、拒否的であったりする状態が続けば、自分自身に無力感を持ち、自分の仕事に意味がないと思ってしまう。そうなればもっと意味のある仕事をしたいと他業種への転職を考える人は増えて当然だ。

だからこそ、利用者の暮らしを豊かにするという結果を出し、働いている自分が人の役に立つことができているという実感を持つことができる介護支援の方法論を持っていなければならない。

そもそも介護サービス利用者を人として敬わず、物のように扱って流れ作業のように介護が行われる場所に、果たして仕事の面白みは存在するのだろうか。

流れ作業のように介護労働が展開され、利用者の感情は無視されるどころか、人生の先輩であるにもかかわらず、年下の職員からもののように扱われ、タメ口で失礼な対応に甘んじねばならない状態を、他のサービス業から転職した人たちはどう見るだろうか。

そのことを深く考えて、どのような状態の人であっても、分け隔てなく敬って相対するという、『人間尊重』を建前ではなく本音で実践する職場づくりをしてほしい。

そうした視点を持つことができない介護事業者には人材は定着せず、それは即ち近い将来の経営危機につながることだろう。

介護の本質を探し、人の暮らしを豊かにするとう結果を探し続ける仲間たちを紹介する動画、『さくらびとmasa』も是非ご覧になっていただきたい。

登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。

SOMPOケアの介護職給与改善の続報


このブログのアクセス数は、平日の平均が2.000件〜3.000件で推移している。

ところがこのアクセス数の推移に、先週大きな変化が見られた。
ブログアクセス数の推移
上記画像でわかる通り、18日は月曜日のアクセス数としてはほぼ平均数であるが、19日〜その数が一気に増えている。

おもしろいことにデスクトップからのアクセス数とプレビュー数はほとんど変わりないが、モバイルからのそれが一気に増えているのだ。

この現象は、僕のブログをお気に入りに入れるなどしている常連さん以外で、普段僕のブログを見たことがない人が、スマホやタブレットでこのブログにつなげてきたことを現わしている。

その人たちに関係する話題がこのブログで論じられているという情報が伝わって、それを確認しようとした人が多かったという意味だ。

それは何なのかといえば、19日の更新記事だと思う。「介護職員の賃上げ競争に現実味」という記事の中で、「SOMPOケア」が正職員である介護職員の給与を年収ベースで50万円引き上げることを決め、看護職員並みの給与ベースとすることを論評した記事を確認しようとしてつなげてきた人が多かったのだろう。

その記事が介護関係者の関心を引いたという意味ではなく、その記事に全国にたくさん居られる、「SOMPOケア」の従業員の方々が反応したのではないかと想像する。

それが証拠に、同社の社員の方からコメントが書き込まれている。

そのコメントを読むと、報道記事を読んでその事実を知ったSOMPOケアの従業員以外の介護関係者と、同社の社員の捉え方は微妙に違っているようだ。

報道では、「介護職員約1千人の給与を来年4月に引き上げる方針」・「対象の正社員の年収水準を50万円ほど引き上げ」とされているので、まるで同社の正社員である介護職員すべてが給与引き上げの恩恵を受けて、年収が50万円アップするかのような印象を受けるが、どうやらそうではないらしい。

そのためコメントには、「給与が上がるのは各ホームのリーダー職のみ」・「実際現場で頑張っている大勢のスタッフは全く関係ないのです。」・「世間に誤解を与えるような記事はやめてもらいたい。」という言葉が書かれている。

僕も含めて、あまり大きな規模の経営主体で働いた経験のない人にとって、「介護職員約1千人」というのは、すごい数であるという印象しかないが、全国展開している同社の規模からすれば、その数は正規介護職員の一部でしかないらしい。

そうであるがゆえに、今回報道された給与改善の恩恵を受けない正規職員の介護職員の皆様にとっては、リーダー職の給与が大幅にアップされる中で、今と変わらない待遇に据え置かれるということが、「介護の場で、同じように頑張って働いているのに」という不公平感につながってしまうのだろう。

同時に報道内容について、プロパガンダではないかというふうに、ある種の『うさん臭さ』を感じてしまうのだろう。

頑張っているのに給与面で報われない人が、そのように感じてしまうことはやむを得ないことである。

それと同時に、こうした形で給与改善しても、全職員のモチベーションアップにつながらず、むしろ一部の職員のモチベーションが低下してしまうという事実は、介護事業経営上の極めて難しい課題であるといえる。

同社がやろうとしていることは、決して悪いことではないからだ。

一部のリーダー職の給与改善でしかないと言っても、その数は約1千人にものぼるわけであるし、今その対象になっていない人も、今後の努力次第でその立場になることができれば、その恩恵を受けることができるのだから、まったく自分だけが給与改善の蚊帳の外というわけでもないはずだからである。

ただ従業員数が多いだけに、そこにたどり着くのは至難の業であると言えるわけで、そのような一部の職員だけの給与を改善して、介護サービスの場で毎日必死に汗をかいている自分たちに恩恵がないことを嘆く気持ちは理解できるのである。

このギャップについて、外野から何を言っても無意味であろうが、コメントのような声があることを、このブログで広く伝えるとともに、今回の報道が同社の全部の介護職員を対象にしたものではないという事実だけは、正確に伝えておきたいと思う。

このことについて意見がある方は、同社の社員あるいは社員以外の方を含めて、コメント欄に忌憚のない意見を寄せていただきたいと思う。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

離職防止・定着率向上が介護事業最大のテーマ


日本中の介護事業者から、「人が足りない」・「人材が確保できない」という声が聴こえてくる。

しかし人材確保に全く困っていない介護事業者も、ごく少数派ながらも存在しているという事実がある。その違いは何だろう?

人が足りないと嘆いている介護事業者は、その対策をとっているのだろうか。人材が不足していると嘆くだけで現状解決しないことを本当に理解しているのだろうか。

この問題について、国が政策で何とかしてくれると考えているとしたら大間違いだ。国はすでにやれることはやっていると開き直っており、人材を確保できるかどうかは介護事業者自身の問題であると匙を投げているからだ。

そうした危機意識を持っていただき、具体的な対策を講ずるためのヒントとなるセミナーを、今年もオンラインで無料配信しようと思う。
採用・育成・離職防止セミナー
全国各地の複数の介護事業者で、従業員の定着率を向上させ、人材不足の解消につなげた実績を持つ講師が、そのノウハウの基本を伝えるセミナーは、第1回第2回に分けて配信する予定である。具体的な対策を始める機会にもなるセミナーを、是非視聴していただきたい。

日本はすでに長期的な人口減少過程に入っている。

しかし65歳以上の人口は逆に増加傾向にあり、その数は2042年にピークを迎えると予測されている。

つまり介護保険サービス利用者は2042年までは確実に増え続けるのである。

そのため介護市場には、今後も多額のお金が落ちてくる。その額は年間約1兆円以上の増加が予測されるほどである。つまり介護事業は今後20年間だけを見れば確実な『成長産業』なのである。

よって介護事業者が、経営基盤を整えてサービス提供できれば多額の収益を挙げることは可能で、その収益を従業員に還元することで、介護従事者の待遇・給与改善は可能であり、全産業平均給与水準を上回る年収を実現することも現実的なビジョンと言えるのである。

このように介護事業自体の可能性はまだたくさんあるし、介護事業経営という分野で勝ち残っていく先には、ビッグマネーの獲得という成果を含めて、明るい未来につながっていくのである。

ただし国に、社会福祉政策にかけることができる財源が潤沢にあるわけではないので、少しでも社会保障費の自然増を抑えるべく、給付削減することが可能な部分をひねり出して、ひとりの高齢者に給付する費用はできるだけ抑えられる政策がとられる。

介護事業者側から見るとそれは、顧客単価の減少という形で影響を受けるのである。軽度者の通所介護の地域支援事業化もその方向性の一つとして実現が測られていくわけだ。

だからこそ、今以上の収益を確保するためには、現在と同じ規模での事業経営では不可能なわけで、事業規模の拡大と事業種別の多角化が必要不可欠になるのである。

このことはこのブログで繰り返し主張しているから、耳にタコができるという人が居られるかもしれないが、それほど事業拡大と多角化は重要な経営視点なのである。その実現を図るための経営戦略はできているだろうか・・・。

当然のことながら事業規模の拡大と事業種別の多角化には人材を増やす必要がある。しかし高齢者が増え続ける社会で、生産年齢人口は減り続けているのだから、それは決して簡単な問題ではなく、介護事業の最大の課題は、「人材確保」と言えるわけである。

現実的に生産年齢人口の減少数と状況を分析すると、日本人の労働者だけで必要な生産年齢人口を確保することはすでに不可能だ。出生率が劇的に改善したとしても、今後高齢者介護サービス利用者が増える20年間に、それは間に合わないのである。

だから外国人労働者が働きやすくなるように、入管法改正で在留資格に「介護」が加えられ、外国人が介護福祉士として在留資格を得られるようにするなどの対策も取られてきたが、外国人労働者の多くは5年以内に母国に帰国する傾向が強く、長期的な戦力になる人は少ない。

それでも短期的には外国人を受け入れて、教育して戦力としていかねばならない。

なおかつ日本人労働者を介護人材として安定的に雇用・定着できる職場づくりが介護事業経営として最大のテーマになってくるのだ。

この問題に対処するヒントを与えるオンライン講演を、今年も無料で配信する予定だ。主催は「内田洋行」で、下記のそれぞれ2日間・2回の無料配信を予定している。

・2021/11/17(水)〜2021/11/18(木)『介護福祉現場の採用・育成・離職防止を考えるセミナー【前編】

・2021/11/24(水)〜2021/11/25(木)『介護福祉現場の採用・育成・離職防止を考えるセミナー【後編】

テーマである、「採用・育成・離職防止」のうち、最初に整えるべきは、離職を防ぎ職員が定着する職場環境である。その基盤がしっかりできたのならば、採用につながる募集応募者を増やす方策・ノウハウはいくらでもある。

そのことも含めて、それぞれ60分の講演を2回に分けて配信する予定なので、是非お申込みいただきたい。

配信後、アンケートに答えてくれた方には、配布資料もダウンロードできるようにしている。

誰でも無料で視聴できるセミナーなので、張り付いた文字リンク先から、是非お気軽に申し込んでいただきたい。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

介護職員の賃上げ競争に現実味   


僕の新刊本のサイン入り初版の送料無料キャンペーンに多数のお申し込みをいただきありがとうございました。思った以上の申し込みがあり、昨日も出版社でサインを入れてきました。

ところで出版社にサイン本を注文された方で、入金が確認できない方が複数名おられます。本の発送も止まっていますが、入金が確認でき次第送付いたしますので、今一度確認の上、ご入金をお願いします。

なお今後は出版社から新刊を取り寄せる際には送料がかかります。そのためAmazon楽天ブックスといった通販サイトから取り寄せたほうが送料がかからずに済むと思いますので、そちらをご利用ください。

なおこの新刊については、CBニュースで書評が掲載されていますので、張り付いたリンク先を参照ください。

お知らせはここまでとして本題に移ります。

首相はじめ内閣の主要官僚や政府与党の有力役員が、介護職員等の給与引き上げを主要な政策課題として挙げ、国会で正式にそのことを表明した。

さらに野党の選挙公約にもそのことが挙げられていることから、そのことに反対する国会議員はいないと思われる。

よって今以上の給与改善が実行されるのではないかと、介護職員らの期待は大きく膨らんでいることだろう。

しかしそのこととは別にして、介護業界全体に影響を及ぼすと思われる改革が一企業の中で進められている。

それはSOMPOホールディングスの思い切った改革である。

同ホールディングスの介護事業部門の、「SOMPOケア」が介護職員約1千人の給与を来年4月に引き上げる方針を固めたことが大きな話題となっている。

具体的には対象の正社員の年収水準を50万円ほど引き上げ、介護施設で働く看護師の平均的な水準並みの450万円程度にするそうだ。

これは他の介護事業者に大きな影響を与えざるを得ないニュースだと思う。

新内閣の方針とは別に賃上げをするということなのだから、同社の介護職員の給与水準は業界のトップとなる可能性もある。少なくとも社会福祉法人などを除く民間営利企業の中ではトップになることは間違いないだろう。

介護市場に参入した時期が決して早くなかった同社が、先発大手の介護事業者を買収して急速に成長していることを知らない人はいない。そのように誰もが知っている企業で、かつ企業体力が大きくサービスエリアも全国に及んでいる会社が、介護職員の給与を看護職員並みに引き上げるということは、多くの介護関係者にとって注目の的であると同時に、他の介護事業経営者にとっては、「脅威」でもある。

なぜならそのことは同社の大きな魅力となり、どうせ民間の介護事業者に就職するなら「SOMPOケア」を選びたいと思う若者が増えると予測されるからだ。

仮に今、自分の子供が介護の仕事を目指しているとすれば、僕なら「SOMPOケアに就職しなさい」と勧めるだろう。そんなふうに介護の仕事を目指す子供に親が「SOMPOケア」を勧めるケースも確実に増えると思う。

それに加え、他事業者から転職したいと思う人が増えることも確実だ。小規模事業所で定期昇給も雀の涙程度しか行っていない所で働いている人は、仮に管理職から平職員になるとしても、給与水準の高い「SOMPOケア」で働きたいと思うだろう。

こんなふうにして介護人材が根こそぎ、「SOMPOケア」に刈り取られてしまうのではないかと考えるのは、杞憂であるといって笑えるだろうか・・・。

この状況を他の事業者が手をこまねいて、眺めているだけで良いのだろうか。

この報道を見過ごしている事業者からは人材が流出し、枯渇する恐れがあるのではないか。

ただでさえも足りない人材が、さらに不足して事業継続ができなくならないように、必然的にそのほかの事業者も給与改善を急ぐ必要があると思う。

志だけで職員が働き続けられるとは限らない。現在、経営主体の経営理念に共鳴して職員が定着しているところでも、相応の給与改善に努めていかないと、自分のスキルに見合った評価を給与面でもしてほしいと考える職員が、そこを目指して職場を変えることは止められないだろう。

年収50万アップというのは、それほど大きな影響をもたらすものではないのだろうか・・・。

しかし経営規模の小さな事業者は、それほどの給与改善は難しい。だからこそ僕は常日頃から、事業規模の拡大と、事業種類の多角化を目指していかないと介護事業経営は成り立たなくなると警鐘を鳴らし続けているのである。

小規模事業者は今後今以上に、職員を確保・定着させるために頭を悩ませなければならなくなる。

経営規模の大きなところは、給与改善を急ぐべきだが、給与財源はその辺に落ちているわけではないのでコストの見直しが必須だろう。しかしこれも競争のうちだ。

事業を継続するためには人材確保は不可欠なのだから、その確保のための戦略は一番大事だ。どのコストが無駄で、どこを変えることで財源がひねり出せるかを練り直さねばならない。

今日僕は、そのことも含めた講演を御成門ビルで録画する予定である。その講演は、11月17日(水)〜18日(木)と、11月24日(水)〜25日(木)の2回に分けて内田洋行から配信予定となっている。無料で配信される講演なので、是非ご覧いただきたいが、詳細は追ってお知らせするので、今少しお待ちいただきたい。

どちらにしても「SOMPOケア」の今回の決定は、「英断」であると評価したい。

介護人材の給与評価は今まで低すぎたのである。それを変える風を吹かせたのが、SOMPOケアの英断であると評価されてよいのだと思う。

そしてその風に乗り遅れる介護事業者が、今後淘汰されていくことはある意味、やむを得ないかもしれない。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

大事な志を奪い取られる場所で若い芽は枯れ死にます


高校を卒業して介護福祉士養成校に入学してくる学生は、介護福祉士になりたいという様々な、「動機づけ」を持っている。

しかもその動機づけは、かなり強く重たい動機づけであることが多い。

学生時代に進路指導の際に担当教員から、介護の仕事に将来性はないので進路を考え直すように指導されたにもかかわらず、強い意志で当初からの動機づけを護って入学してくる学生も少なくない。

その中には介護福祉士として働く自分の親の姿を見て、あんなふうに人の役に立つ仕事をしたいと思って入学してくる学生もいる。まさに親の背中を見て育った結果である。

そんな風に我が子に尊敬される介護福祉士は、きっと誰もが認める信頼される仕事をしているのだと思う。そしてその仕事ぶりを、自分自身の姿や言葉で子供に伝えているのだろう。それは尊敬に値することだと心から思う。

自分の仕事に誇りを持っているからこそ伝わるものがあり、我が子の心を動かすのだろうと思う。そんな家庭で育った若者が、変な人間になるわけがない。

彼ら彼女らは、親とその仕事に誇りを持っているから、自分が介護の専門職になろうと頑張ることにも誇りを持っている。介護の仕事に決して将来がないなん思っていない。むしろその子たちは、自分の将来を、自らの力で手に入れようとしているのである。彼ら彼女らに幸あれと願うばかりだ。

そういう介護人材こそ本当の意味で、「金の卵」だと思う。そうした人材をつぶさないように、大切に育てたいと思いながら彼らを指導している。

ところがそんな大切な人材をつぶしているのが、人材を求めているはずの介護事業者である。そこで働く介護職員が、若い芽を摘み取ってしまうという現実がある。

介護実習中に介護技術を伝えようとせず、職場のルーチンワークを指導して終わるだけならまだしも、そこで利用者の方々に丁寧に接しようとしている若者に、「そんなことしていたらいつまでも仕事が終わらないよ」と言って、乱暴で機械的な作業を強いる人がいたりする。

それに対して学生は疑問の声さえ挙げることを許されない。何か言おうとしたときに、「理想と現実は違う」という言葉で、すべての声は封殺されてしまうからだ。

しかし理想と現実が違っているのは当たり前だ。理想は目指すべきものであり、現実がそこに達していないからこそ、目標にする理想が存在するのだ。

その目指すべきもの自体を否定してどうするのだと言いたい。あなたの現実のひどさを、何とかしようとして理想があるということを忘れないでほしい。

人は間違ったことを他人に強いるとき、「それが現実だ」というのである。そうした間違った指導がそこかしこで行われているから、人材は育たず、良い人材ほど先にバーンアウトしてしまうのだ。

そのような人材をつぶす指導が学生実習の場だけではなく、新卒者が就職した職場で、入職初日から行われることも多い。そこで志のある若い芽は摘まれてしまうのである。

それが日本の介護現場の実態の一部であり、人が育たない根本原因でもある。ここにメスを入れない限り、介護人材不足は解消しないだろう。

昨今の介護業界は、そこで働く人々に仕事に見合った対価を支払おうという方向に動き続けている。政治もやっとその方向に舵を取り始めたところだ。

そうした風を受けて、まともな介護事業経営者なら、介護福祉士の存在価値をきちんと認めて、相応の対価を支払う方向に舵取りをしていくはずだ。

そういう意味でも介護の仕事に将来性がないなんてことにはならないし、介護福祉士という有資格者の未来は決して暗くないのである。

介護という職業に光が差し始めているのだ。しかしその光を遮るのが、介護の場で働く志を持たない先輩職員であるという現実がある。それが光の届かない影を作り、闇を深くする根本原因だ。

この闇を払うために何をすれば良いのか・・・そんなことを考えながら日々情報発信を続けている。そして志を同じくする人々と、闇を払うためのスクラムを組もうと繋がりあっている。

貴方の職場が、どうぞ若い芽を豊かに育てる職場環境であってください。どうぞ若い芽を枯れさせないように、あなたの手で水を撒いてください。どうぞ・・・お願いします。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

人材の見極めをどうするかという課題


介護人材不足が益々深刻化する中で、募集に応募してきた人を、とりあえず全員採用してしまうという乱暴な介護事業者が存在する。

しかしそんな数合わせをしていると、教育も指導も行き届かない何でもありの人間がたくさん職場の中に居ることになって、職場の秩序が乱れ、人間関係を含めた職場環境は悪化し、ますます人が定着しにくい職場になってしまう。

そこのような介護事業者のサービスの品質は劣化の一途をたどり、顧客に選ばれなくなるだけではなく、不適切サービスが虐待へとつながって事業経営の危機に直面するかもしれない。

そうならないようにきちんと人物を見極めた採用に努めなければならない。

介護人材がどこも不足している現状では、他の介護事業者で働いていたというキャリアが重宝されることも多い。

しかし経験者というだけで、即戦力になるだろうと採用するのも善し悪しだ。

経験というものは、時にバリアにしかならないことがある。きちんとした教育を受けずに、我流で覚えた知識や介護技術が一番だと勘違いしている人は、そこから一歩も抜け出そうとしない。その結果、正しい介護技術を受け入れようとせず、今までその事業者で展開していたサービスの品質に低下をもたらす元凶になりかねない。

そうしないためには、経験はスキルにならないことを前提に、新しい職場のルールや指導を受け入れることができる人材であるのかどうかということをきちんと確認する必要がある。採用決定前に新たな職場での仕事のルールや方法に従うように約束してもらう必要があるのだ。

そして採用時の約束事がきちんと守られているかというチェックを採用後に行う必要もあり、守られていない場合は、合理的理由による使用者の解約権を行使する必要もあるだろう。

だからこそその使用者側の権利を行使できる「試用期間」を就業規則に定めている必要がある。(※試用期間は労働法規上、定めなければならないという規定がないため、定めおいていない事業者が少なからず存在する。)

そもそも転職する人には、前の職場をやめなければならなかった理由がある。それが前の職場に問題があって、適切なサービス提供ができる環境になかったとか、その人材のスキルに見合った待遇や環境を与えられなかったというならともかく、その人物そのものの問題で、周囲と軋轢しか生まなかった結果だとか、そもそも介護の仕事に向いていないというなら、その経験はあるだけ邪魔でしかない。

そこの見極めは難しい。採用面接で真実の退職理由を明かす人はほぼいないといってよいからだ。だがそのことをできるだけきちんと調べなければ大変なことになる。だがどうやって調べればよいのかも悩ましいところだ・・・。

こんな例もあった。・・・熊本県のとある有料老人ホームで、頑張っている介護職員の業務負担を減らそうとして増員のための職員募集をかけたところ、近隣の介護施設で働いている経験者が、「スキルアップしたい」という理由で応募してきたケースである。

しかもその職員から、「現在の職場に良い人材が別にいて、その人もスキルアップの転職を希望している」という話があり、それならということで、その応募者が働いていた施設を退職した3人を同時雇用したという。

結果、その3人は新しく働くことになった施設で派閥のようなグループを創り、他の職員の働き方に口を出すようになったという。その結果、職場全体の仕事の質が落ち、人間関係に軋轢を生みだしただけではなく、陰でその3人が中心となり、利用者虐待を行っていたことが明らかになり、新聞報道されたことで経営危機に陥ったのである。

このような問題があるから、どこかの事業者を一斉退職した人を、新たに雇用するときには採用側に慎重な姿勢が求められる。少なくとも派閥やグループとなり得る状態の人を一斉雇用することは避けたいものである。

介護事業者の多くは、良い人材を確保するために、面接でしっかり人物確認して、慎重に人材選びを行うことを心掛けているだろう。

しかし面接ですべての応募者のスキルを見極めるなんてことは不可能だ。そのため採用後の教育期間や、前述した試用期間をきちんと定めて、その間に人物を見極める努力は不可欠である。

そのためには組織全体で、採用部門と担当者は、募集と採用だけに力を注ぐのではなく、採用後の教育と人材の見極めまで守備範囲であることを確認事項としておく必要がある。

採用を巡る話題としてつい最近、介護とは直接関係のない民間営利企業において、就職希望者が匿名で使っているSNSの「裏アカウント」を探り出し、その投稿内容を調べて報告するよう業者に依頼し、その内容を採用基準としていたという問題が報道された。

その報道は、採用希望者に隠してそうした内容を調べることはプライバシーの侵害などにつながる不適切調査ではないかと批判的なものであったが、仮に採用希望者に承諾をとって、裏アカウントを含む書き込みを調べることは、採用希望者がNOといえる状態ではないと思えるので、それも不適切ではないかという意見が多い。

このことについて厚労省は、「本人の適正・能力に関係のない情報が把握されかねず、採用に影響する懸念があり望ましくない」と見解を述べている・・・。

しかし採用する側とすれば、採用希望者がSNSでどのような発言をしているかは大いに興味があるところだ。そこには、「適正・能力に非常に関係深い情報」が含まれていることが多いからだ。

どのような価値観を持つ人物なのかが見て取れることが多いのがSNSの書き込みである。

だからこそ対人援助という仕事を行おうとする人物が、人に対する温かなまなざしを持っているのか否かを確認するためにSNSを確認してみることは、決して意味がないことではないように思う。

裏アカウントを調べる技術はないが、採用するか否かを判断する際に、採用希望者のSNSはないかと、一応同姓同名のアカウントを調べることは、あって当然の方法ではないかとも思う、今日この頃である。

どちらにしても採用希望者の、「人材の見極めをどうするか」という今日のテーマは、永遠の課題でもあり、決定打がなかなか見つからない問題でもある。

これが決め手になるという方法をお持ちの方は、是非仲間に向けて情報提供してほしいものだ。

僕の場合は、この点について採用・教育部門が絶え間なく教育を行うとともに、その中で人物評価を繰り返す以外にないと思っている。

そして経営者や管理職には、何か特別なスキルを持った人を評価するだけではなく、遅刻しないで出勤し、始業時刻と同時にコツコツと目立たない作業(利用者への気配り・整理整頓等を含む)や他の職員を助ける行為などをやり遂げている、「凡事徹底」できる人を評価するという姿勢が、良い人材が定着し、その人材を見習ってさらに後進が育つという職場環境が創りだされるのだろうと思う。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)著者サイン入り本の送料無料キャンペーン(特別延長)をお申し込みの方は、こちらをクリックしてください。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

介護助手を増やして誰が喜ぶのか


厚労省は都道府県が福祉人材センターへ、「介護助手等普及推進員(仮称)」を配置した際に、人件費などを補助していく方針を決定し、来年度予算の概算要求に3億円を盛り込んだ。

推進員の役割は、各地の社会福祉協議会や福祉事務所などを巡回して介護助手の担い手を掘り起こしたり、介護助手の受け入れに有効な介護事業者の業務改善・求人開拓などに関する助言などを行うことであると例示されており、当面は都道府県ごとに1人以上の推進員の配置を目指すそうである。

しかしこんなことを介護事業者や国民が求めていると本当に思っているのだろうか?

そもそも介護助手なんて、介護現場で本当に役に立つのだろうか?

助手の役割とは、施設などで物品の補充や食事の配膳、清掃といった仕事をこなし、身体介護などの担い手をバックアップすることである。それによって介護職の人手不足を補うと国は主張しているが、本当にそんなことで介護職員の業務負担が減って、仕事が回っていくだろうか。

清掃を介護職員が行っているという施設はほとんどない。清掃員は別に配置されてるところがほとんどであるし、配膳だって調理委託する業者の職員が行うのが普通だ。それらは既に介護の場からアウトソーシングされ、介護事業者の業務負担ではなくなっている。

物品の補充だって営繕職員か事務職が行っているだろう。今更介護助手を雇って行わせるような業務ではない。

僕が社福の総合施設長を務めていた当時、忙しく重労働に励む介護職員の業務を少しでも楽にしようとして、フルタイムで働くことができない事情のある人や、一部の介護業務しかこなせないスキルの人も雇い入れ、その事情や能力に応じた短時間配置を行ったりした時期がある。

その中には、現在国が配置を促している介護助手に当てはまる職員も複数いた。

しかしそうした職員雇用に対して、介護職員からの評判は良くなかった。

どうせ人を雇うなら、きちんと介護ができる人を雇ってくださいと言われたものだ。特定の時間に、特定の行為しかできない人がいても邪魔になるだけだと言われたこともある。

なるほど・・・。配膳した後、食事介助を行うことができない職員がそこにいて何の意味があるのだというわけである。それならいっそ調理の人が配膳して、そのあと厨房に入っていてくれた方がマシということだ。

そのように考えると、介護施設で介護助手とされる人たちが必要とされる場面というのはほとんどないと言ってよく、そういう人がいた場合には、介護職員があまり介護に精通していない人に、何をすべきか何をしてはならないのかを細かく指示するだけ、業務負担が増える結果になりかねない。

助手的な業務しかできない人はスキルもそれなりで、指示に沿わない動きもしてしまうだろうから、そのことは介護職員の大きなストレス要因だ。

しかも今般の予算要求は、介護助手そのものに対する費用ではなく、その配置をバックアップする推進員を配置するのにかける費用だ。それに対してこの財政難の折に3億もの国費を投入するのも疑問だ。実績のない推進員を配置したからと言って、介護人材不足の解消につながるなんて考えられないからである。無駄金・死に金としか思えない。

さらに言えば推進員が介護助手を、「掘り起こす」というが、介護業務を担えないスキルの人材を掘り起こして、その人が介護事業者の戦力になるとでも思っているのか。そんな中途半端なスキルしかない人物を掘り起こしたころで、事業者のお荷物か、場合によっては事故や不適切対応が増大するというリスク要因にしかならない。

介護人材不足は深刻で、だからと言って介護という専門職は誰にでも担える業務ではないことから、それを補う別な人材を配置して、少しでも介護職員の業務負担を減らそうという目論見はわからないでもない。

しかし所詮介護実務に精通していないお役人の考えることである。介護事業者のニーズと、その考えは全くあっていない。

推進員の詳しい要件にしても同様で、社会保険労務士や経営者らを想定していると言うが、社労士が制度を熟知している人と言えるだろうか?これもあっち向いてホイの考え方である。

お役人様は頭の良い人達だが、自分の身体を使って介護労働を一度もしたことのない人だから、机上の上だけで数合わせや、業務軽減というものを考えてしまう。だからこのような無駄で意味のない対策しか取れないのである。

地位や身分を抜きにして、介護の場に精通した人であって、かつその考え方をきちんと言葉や文章にできる人から意見を聴くべきだと思う。

そうしない限り本当に必要な対策など打ち立てられるわけがないのだ・・・。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)特典付き注文書は、こちらをクリックしてください。送料無料です。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

大企業の介護職給与改善の波はどう影響するのか


SOMPOホールディングスといえば、かつては損害保険会社大手というイメージが強かったが、介護事業にも参入して業績を伸ばしていることは、今更言うまでもない。

しかし介護事業に参入した時期は、そう早い時期ではなく後発組と言っても良いと思う。しかしその勢いは目を見張るものがあり、Sアミーユ川崎幸町の殺人事件やアミーユ全体の虐待事件を受けて介護事業が立ち行かなくなった旧メッセージの介護事業を買い取った他、ワタミの介護も買い取るなど急激に事業を拡大してきた。

そのSOMPOホールディングスが、傘下にある介護事業会社SOMPOケアの中核職員約1.000人を対象として、2022年度に年収ベースで100万円程度引き上げる方針を固めたと報道されたのは、先月末のことである。これによってリーダー級の介護職員の給与は看護師と同水準である年収約491万8000円まで引き上げられることになる。

原資となるのは居住系サービスの展開など事業拡大で得た収益で、年間で約15億円を新たに投じていくとのことだ。

同社は2019年度にも一定のスキルを持つ介護職員の給与を最大で年80万円程度引き上げた経緯があり、来年度からはそれからさらに上乗せして介護職員の待遇改善が図られることになるのだろう。

同ホールディングスでは過去に、国内損保事業の従業員を介護の子会社などへ配置転換を進めてるので、配置転換で不利益を生じさせないようにするための対策という意味合いも今回の方針には含まれているのかもしれないが、収益を従業員に還元する一連の給与改善は、同社社員だけではなく、介護業界全体の従業員から拍手が送られてしかるべきである。

こうした大企業の方針が、介護業界全体での職員待遇改善の礎になるとしたら、それは大いに讃えられるべきことであると思うからだ。

そういう意味でSOMPOホールディングス経営陣には心より敬意を表したい。

しかしこうした大企業の経営方針は、経営体力の弱い小規模事業者にとっては脅威でもある。同じように給与改善ができる小規模事業者は決して多くはなく、そこから人材流出が起こる可能性があるからだ。

単純に考えても同じ介護という職業に就くなら、給料がよくて福利厚生も充実しているところで働きたいと思うのは当然のことである。

小規模対応でアットホームな雰囲気で利用者対応したいと考える人にとっても、事業規模が大きくとも、そこで展開するサービスの種別の中には、小規模対応のサービスがあり、そこを選んで就業できるとなれば、その点での問題もなくなる。

SOMPOホールディングスは、居宅サービス部門を中心に拡大路線を続けており、その流れは団塊の世代がすべて75歳となる2022年を前に、通所サービスや訪問サービス利用者の増加という潮流を受けてさらに加速されることが予測される。

その中で人材を集めているのだから、給与改善をしない介護事業者から同社への人材の流出が起きることは必然だろう。

そういう意味で他社は今、SOMPOホールディングスとの人材確保競争が激化すると考えなければならない。そこで勝ち残っていくために何が必要だろう。

小規模事業者の中にはいまだに給料表もなく、昇級規定も存在せず、給与アップは経営者の胸先三寸で決定されて、定期昇給があるかないかさえわからないところも少なくない。しかしそうしたところは、人材にそっぽを向かれて事業が立ち行かなくなることは目に見えている。だからこそ早急なる経営方針の大転換が必要だろう。

事業規模の拡大を図って、提供できるサービス種別も多角化していく必要があることは、このブログで再三指摘してきたところだ。そうしない介護事業者は消えてなくならざるを得ない。

そうであればその影響は、小規模事業者が大企業に吸収合併されていく流れもがきてくるという形で見えてくるかもしれない。小規模事業者同士の経営統合も視野に入れる必要もある。

どちらにしても定期昇給もままならない事業規模(例えば地域密着型通所介護のみの経営スタイル)の事業経営は成り立たなくなるだろう。

そうした危機意識を持たず、職員待遇も旧態依然の状態を放置する介護事業者に勤めている方は、そうしたところをできるだけ早く見放して、自分のスキルアップとステージアップのための積極的な転職を考えることはあって当然だ。

特に能力のある人は、引く手あまたなのだから、きちんと情報を集めて、自分のスキルに見合った転職先を探して罰は当たらないだろう。

SOMPOホールディングスが示した、平均給与モデルは、その際の参考になるのではないだろうか。

そんな新たな流れが生まれる中で、給与を含めた職員待遇面では介護業界の先頭を走ってきた社会福祉法人は、その影響をどんなふうに受けるだろうか。

これから何が起きるだろうか。そのことは明日詳しく論ずることにしたい。(社福は経営規模拡充の波に乗ることができるか呑み込まれるのかに続く)
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

潜在介護福祉士は、いないのと同じ


厚生労働省の公式サイトに、「第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」という分析結果が7月9日付で掲載されている。

それによると2025年度時点で介護職員の必要数は約243万人、2040年度では約280万人であるとし、2019年度時点ではその数が約211万人であることから、今後4年の間に約32万人、2040年度までに約69万人を確保しなければならないとしている。

しかし直近3年間の増員数は年平均3.7万人にとどまっており、仮にこのままのペースでいくと、2025年度の時点でおよそ10万人以上の不足が生じることになる。

だが介護職員を増員する手立てはほとんどないと言ってよい。

例えば、「特定技能」により日本で介護の仕事に就労する外国人の数が、今年3月時点で去年の30倍の1705人となっており、貴重な戦力となってはいるが、介護の特定技能は1号のみしか認められていない。

その意味は在留期間は5年限定されているということだ。繰り返し延長更新できる2号とは異なるので、特定技能で介護事業者に就業している人たちは就業後5年後以降も働き続けるためには、介護福祉士の資格を取るしかない。それはあまりに高いハードルであり、その人たちがいくら増えても、長期的な人材確保戦略を練るうえで、数字としてカウントできないのである。

そのため国は、介護福祉士の国家資格を持っている人の中で、介護・福祉など以外の分野で働いている7.0%(4万589人)の人々と、特に仕事をしていない13.8%(8万154人)の、「潜在介護福祉士」が介護事業に就業できるような支援策を講じようとしている。

例えば、引っ越しや研修、移動手段の確保などに充てるお金として最大40万円を貸し付け、介護職員として2年間従事した人の返済を全額免除する、「再就職準備金」の支給もその一つである。

しかし潜在介護福祉士と呼ばれる人のうち、「ぜひ働きたい」は数%程度に、「条件があえば働きたい」は30%強にとどまっているという数字もある。

介護福祉士の資格を持ちながら、介護の仕事に従事していない人は、それなりの理由で離職しており、「今後介護事業者で働く意思がある」と答える人も、そのハードルはかなり高く設定しており、ほとんどその意思がない人も多いのだ。

特に年齢が高くなればなるほど、夜勤を伴う介護業務はほとんどする気がない人が多い。また「すぐ働きたい」と回答している介護福祉士の中には、資格は持っているが能力が低いため、まともな仕事ができずに、人手不足の介護事業者も雇うことをためらうというスキルの人が含まれているのが実態だ。

国家試験を経ない養成校卒業生の中には、そういう有資格者も少なくないのだ。まさに、「失火右派仕事をしてくれない」ということの証明である。

どちらにしても潜在介護福祉士を掘り起こすこ徒自体が無理な話で、そのような対策で介護人材不足対策の一翼を担うことができるなんてことはないのである。

そのほかの国の介護人材対策も的外れだ。

今年度から他業種で働いていた者であって、介護職員初任者研修等を修了した者に対して、介護・障害福祉分野における介護職として就職する際に、就職支援金(20 万円)の貸付を行い、2年間、介護・障害福祉分野における介護職員として継続して従事した場合は全額返済免除となる事業も実施される。(参照:雇用と福祉の連携による離職者への就職支援の推進について

支給要件である初任者研修は、就職後に受講しても良いことになっていることも国は売りにしたいようだ。しかし20万円というお金を一時的に支給されて、返済免除になるからと言って、そのことを動機づけにして介護の仕事をしようとする人がどれだけいるかは疑問だ。転職の動機づけにするには金額の桁が一桁違うのではないかと思う。

国の施策で介護職員の数が充足することはないことは、この支援金を見てもわかろうというものである。

しかも介護保険制度がスタートした2.000年から既に20年以上経ち、今後は制度開始直後に他産業から介護職に転職した人で65歳に達する人が増えることを考えると、今以上に退職者数が増えてくる。よって介護人材の必要者数を確保することは絶望的である。

だからこそ介護事業を継続経営していくためには、国の施策に頼らずに独自で職員確保する対策を講じていかねばならないということになる。募集に応募する人を増やすだけではなく、採用した職員が定着し、成長する職場づくりが求められることは、今更云うまでもない。

その具体策はこのブログで何度も書いてきたので、カテゴリー介護人材確保人材育成を参照してもらいたい。

それとともに介護事業経営者や管理職の方々には、自分が人を引き付ける魅力を身に着けてもらいたいと思う。

自分がどんな事業者で働きたいかを、被雇用者の身になって考えてほしい。

仕事には厳しさが必要だけれども、人を気遣える優しさがない人がトップやリーダーの位置にある会社に、自分の大切な時間や将来を預けたいとは思わないのである。

逆に言えば介護人材不足が解決しないという意味は、今後ますます介護を職業とする人は職場を選ぶことができるのだから、自分の将来を託せない場所に我慢して勤め続ける必要はないということだ。

被雇用者が自分の能力に応じて、きちんと職場選びをすることで、良い経営者が労働者にとっても受け入れられる良い経営を行い、そこに良い人材が集まるという流れができる。そこに利用者も集まり、品質の高い介護サービスを利用できるというのが理想である。

どちらにしても介護人材不足が解消できない社会構造は、介護を職業としているスキルの高い人にとっては、自分の能力と希望に応じた職場選びがより可能になる社会であることも意識したうえで、賢い選択をしていただきたいと思う。

その一助に下記のサイトを推薦している。ここは相談から紹介まですべて無料で、しかも専任のアドバイザーが求職者の希望に沿って、随時相談にも応じてくれて、情報も豊富である。お金は一切かからないので、まずは登録から行っていただきたい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
新刊出版のご案内
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)のamazonからの取り寄せはこちらをクリックしてください。
masaの講演案内
当ブログ管理人masaの講演予定は、こちらからご覧下さい。講演依頼もこのページからできます。
Weekuly Access

    記事検索
    Blog Search
    Google
    WWW を検索
    このブログ内を検索
    ↑こちらにキーワードを入れて過去のブログ内記事を検索できます。
    masa's book 6
    表紙画像(小)
    新刊「看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から(2019年1月20日発売)のネットからの購入はこちらをクリックしてください。送料無料です。
    masa's book 5
    新刊介護の誇り
    「介護の誇り」はこちらから購入できます。
    masa's book 4
    介護の詩(うた)  「介護の詩(うた)」はこちらから購入できます。
    masa's book 3
    人を語らずして介護を語るなTHE FINAL 誰かの赤い花になるために  感動の完結編。 「人を語らずして介護を語るな THE FINAL 誰かの赤い花になるために」。 はこちらから購入できます。
    masa's book 1
    表紙カバー、帯付き
    書籍化第1弾「人を語らずして介護を語るな〜書籍masaの介護福祉情報裏板」 はこちらから購入できます。
    Facebook
    masaのフェイスブックはこちらからアクセスしてください。
    Recent Comments
    Archives
    Categories
    Access Counter
    • 今日:
    • 昨日:
    • 累計:

    QRコード
    QRコード