masaの介護福祉情報裏板

介護や福祉への思いを中心に日頃の思いを綴ってみました。表の掲示板とは一味違った切り口で、福祉や介護の現状や問題について熱く語っています!!表板は業界屈指の情報掲示板です。

ケアマネジメント

ストレスフルだけど意味がない6月毎のケアプラン説明


2018年度の報酬改定では、報酬額の諮問・答申(介護給付費分科会における)が行われたのが1月26日であったが、今回はそれより1週間以上1月18日に報酬単価の諮問・答申が行われる予定だ。

前回はQ&Aの第一段発出が3/23までずれ込み、関係者をやきもきさせたが、今回はそれよろ早く、前々回迄の報酬改定時のように3/15前後にQ&Aも発出されることだろう。

それに先駆けて、13日の介護給付費分科会では基準改正の諮問・答申が行われて、新しい人員・設備等の基準が確定された。

その一つとして、4月からの居宅介護支援事業所の居宅サービス計画作成担当のケアマネジャーは、以下の2点を利用者へ説明することを新たに義務付けされることになっている。
・前6ヵ月間に作成したケアプランについて、訪問介護、通所介護、地域密着型通所介護、福祉用具貸与(販売)の各サービスの割合
・前6ヵ月間に作成したケアプランについて、訪問介護、通所介護、地域密着型通所介護、福祉用具貸与(販売)の各サービスごとの、同一事業者によって提供されたものの割合

(※13日の介護給付費分科会資料基準改正の主な内容の7頁を参照してください。)

このことは、「居宅ケアマネの業務負担は大幅に増えるんじゃないのか?」・「居宅介護支援事業所の基準変更に不満広がる」という2つの記事でも批判的な論評を行っているが、これはすでに決定事項であり、居宅介護支援事業所のケアマネの皆さんは、その業務が増えることを覚悟しておかねばならない。

ところでこの、「前6ヵ月間に作成したケアプランの説明」については、いつ行うことになるのかが大きな問題だった。利用者それぞれと契約した日が異なり、初回居宅サービス計画の作成月も異なるのだから、それに合わせるとなると、毎月誰かしらに説明を行わねばならないことになってしまう。それも大変な作業である。

しかしこのことは13日に行なわれた今年最初の介護給付費分科会で説明があり、「特定事業所集中減算の計算方法に準じて行う」とアナウンスされた。

準ずるとは同じという意味だから、特定事業所集中減算の計算時期に、前6ヵ月間に作成したケアプランの割合等を計算し、この計算期間中の状況を利用者に説明することになるのだろう。

この時期は前期が3月1日から8月末日、後期が 9月1日から2 月末日とされている。ということは居宅介護支援事業所のケアマネは、毎年9月(前期)と3月(後期)に集中減算に該当するかどうかの計算を行うのに加え、新しい説明基準の計算を行って、その結果について利用者全員に説明することが求められるわけである。

すると9月と3月は、この説明業務を利用者全員に行う業務が加わって大変な忙しさになる。特に3月は年度末業務と合わさるのだから大変である。

厚労省はこのことについて、集中減算の作業で慣れているケアマネにとって過度な業務負担ではないというが、単に計算する作業と、利用者全員への説明作業の業務負担は比較できないほど、後者の方が重いものになるだろうと懸念せざるを得ない。その業務負担と精神的なストレスでつぶれないように、居宅ケアマネの皆さんには今から覚悟を決め、頑張ってもらわねばならない。

この新基準に不満を持つ居宅ケアマネはかなり多いと思う。現に次のようなエピソードもあった。

介護給付費分科会が行われた日と同じ13日の17時から、これらの改正の要点について解説するオンライン講演を配信したが、500人を超える関係者が視聴してくださり、しかも開始から終了まで、その人数がほとんど減ることなく受講していただいた。

午後8時に講演終了後、10分ほど質疑応答の時間をとったが、そこであるケアマネジャーの方から、この説明基準について、「無意味ではないか。講師はどう思いますか?」という質問を受けた。それに対して僕は、「同感です。これはケアマネ虐めにしかなっていません」と回答した。

おそらく説明を受ける利用者も、「なんでそんなことをいちいち説明するの?」と首を傾げ、煩わしく思う人が大半だろう。

そんな風に、居宅ケアマネの仕事は増えるが、利用者の利益や福祉の向上には全くつながらない新基準だと思う。そんなものが基準改正としてルール化されたのは、ケアマネジメンの現状を知悉していな役人が、机上の論理だけで考えたからにほかならない。

そしてその暴走を止められなかった一番の責任は、日本介護支援専門員協会にある。

現場のケアマネジャーの声を代表するとして、報酬改定・基準改正を議論する介護給付費分科会という場に委員を送り出しながら、こんな意味がない基準改正に一言も異議を唱えていないのだから、国は介護支援専門員もその必要性を認めていると認識しているのである。

よって日本介護支援専門員協会の会員として会費を支払っている介護支援専門員は、この基準改正に手を貸している一員であり、文句を言う権利はないわけである・・・。
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ケアプランチェックまでAI活用するのはいかがなものか


居宅介護支援に関連して、2018年度の介護報酬改定において導入された、「生活援助の訪問回数が多い利用者のケアプランの検証」の仕組みについて、来年度から検証の仕方や届出頻度について見直されることになっている。

具体的には検証の仕方について、地域ケア会議のみならず、行政職員やリハビリテーション専門職を派遣する形で行うサービス担当者会議等での対応を可能とするとともに、届出頻度について、検証したケアプランの次回の届出は1年後とするとされている。

この検証がどのような効果をもたらしているかは定かでないが、少しだけルールを緩めて継続実施するということだ。しかし届け出頻度が減るのはともかく、サービス担当者会議に、「行政職員やリハビリテーション専門職」を招くというのは、調整の手間が増え、居宅ケアマネの業務負担増にしかならないように思う。それなら従前のように行政が主管する地域ケア会議で検証してよと思うケアマネが多いのではないだろうか。

個人的にはこの届出と検証は、まったく意味のない無駄なルールだと思うが、そのルールが踏襲されたかのような新たなルールもできる。

12/9の介護給付費分科会の、【資料8】令和3年度介護報酬改定に関する審議報告(案)の52頁に次のような方針が示されている。

より利用者の意向や状態像に合った訪問介護の提供につなげることのできるケアプランの作成に資するよう、検証方法として効率的で訪問介護サービスの利用制限にはつながらない仕組みが求められていることを踏まえ、区分支給限度基準額の利用割合が高く、かつ、訪問介護が利用サービスの大部分を占める等のケアプランを作成する居宅介護支援事業者を事業所単位で抽出するなどの点検・検証の仕組みを導入する。効率的な点検・検証の仕組みの周知期間の確保等のため、10 月から施行する。

このことは国保連に提出された給付管理の結果から、行政担当課が検証することになるのだろうと思う。当然検証の結果、指導は伴ってくるのだろう。ということはこれによって来年10月からは、居宅サービス計画に対する行政介入がさらに厳しくなることが予測される。

居宅介護支援事業所の介護支援専門員はこのことに備えて、自分が作成する居宅サービス計画書の内容を、根拠を持って説明できるように一層理論武装する必要がある。なぜそこに記載されているサービスが必要で、その回数が必要になっているのかという根拠を常に頭に入れておかねばならない。

同時にこのルールは、事業所単位でその数や割合が見られることになっているので、居宅介護支援事業所の管理者が、行政からの問い合わせ等に応えなければならない場面が増えてくると思え、事業所全体の訪問介護計画数を把握しておくとともに、その必要性をそれぞれの計画担当者から確認しておく必要性も生ずるのではないだろうか。

ところで12/4に開催された政府の経済財政諮問会議では、ケアプランチェックに関係した指摘が行われている。

そこでは1人あたり介護費の地域差が問題となり、その縮減に努めるためにケアプランの適正化を図る必要性が唱えられ、その方法としてAIの活用によるケアプラン点検等が提言されている。

しかし地域ごとに高齢者の割合や状態像・生活環境や社会資源の在り方が違う以上、介護給付費の凸凹は生じて当然ではないだろうか。

しかもこれを縮減するためにケアプランチェックを強化して、AIでそれを判断するとしたら、ケアプランの標準化の名のもとに、機械的プランへの誘導が行われてしまいかねない。例えば要介護2の人は、通所介護が週〇回というふうに、利用回数が個人の生活状況を無視して決められかねないことになる。それはおかしい。

僕はAIを利用したケアプランソフトの活用には賛成の立場である。その理由は、「ケアプラン作成支援AIに期待を寄せる理由」や「ウェルモのケアプランAIの提供開始情報に触れて」で解説しているように、それはケアプランを自動作成するソフトではなく、介護支援専門員がケアプランを作成することをアシストするソフトであるからだ。

そこで活用されているAIとは、ケアマネジャーに「代わる」AIではなく、ケアマネジャーを「支える」AIなのである。

つまりケアプランは、AIだけで自動作成できるものではないのである。利用者の個別性に向けたケアマネジャーの視点が入らねば適切なサービスに結び付かないのだ。

利用者のニーズに応えるためには、利用者の感情のあり様もしっかり把握しなければならない。例えば脳血管障害の後遺症が残っている利用者が、「映画館で〇〇〇〇を観たい」という希望があって、そのために映画館に行って長時間座位ができるように、体幹保持訓練や歩行訓練に励んでいるとしたら、映画を観たいという希望は、単なるデマンドではなく立派なニーズになる。それは機械的に切り捨てることができないものだ。

さすれば居宅サービス計画に載せられたサービス内容が、AIを利用したケアプランソフトを活用しながら、ケアマネジメントのプロとしてのケアマネの感覚を通して、取捨選択したサービスプランの結果なのである。そうであるにもかかわらず、そのプランのチェックをAIに委ねてしまえば、個別の利用者ニーズはすべて無駄なものだと切り捨てられかねないのである。

それはケアプランの適正化とは言えず、単なる給付制限でしかない。

だから僕は、AIを導入したケアプラン作成ソフトの導入には賛成するが、AIの活用によるケアプラン点検には賛成しかねる。

そのような機械的チェックが実現した先には、ますます介護保険制度が、血の通わないものになるだけの結果しか生み出さず、制度の光が届く場所を狭めるだけではなく、その傍らに深い闇を広げいくものになってしまうと思う。

持続することが何よりも大事だと言われる介護保険制度であるが、そのために人に対する優しさや、温かさが失われて良いというものではないと思う。

制度だからそこに血が通わないのは当然だという論理や、優しさや温かさが必要ではないという論理で、社会の片隅で弱者が切り捨てられる社会は恐ろしく冷酷な社会である。

それを欲する国民は果たしてどれだけいるというのだろうか・・・。
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居宅介護支援事業所の基準変更に不満広がる


今日は最初に昨日僕が講師を務めた、通所介護に関するオンライン講演を受講した方々に、お礼とお知らせを申し上げたい。

質疑応答も含めて150分という長い時間をお付き合いいただきありがとうございました。講演後に受講された方々から、「コロナ特例について、どのような状況でどんな対応がされたのかよくわかった」・「今後の通所介護の在り方のヒントになる考え方をたくさんいただいた」・「介護報酬改定の内容がよく分かった」・「目から鱗の内容だった」・「勇気をもらった」などと意見をいただき感謝しています。

ところで質疑応答の中で、クラスター感染を防ぐために有効だと言われる空間除菌の方法として、次亜塩素酸水の空間噴霧の方法を教えてほしいという質問があり、それに回答しましたが、改めて今朝、「クラスター感染を防ぐ決め手は空間除菌」という紹介記事を、masaの徒然草に書きましたので参照してください。

さてそれはさておき今日の本題に移ろう・・・。先週アップした、「居宅ケアマネの業務負担は大幅に増えるんじゃないのか?」という記事の中で、居宅介護支援事業所の運営基準が見直され、以下の2点を利用者へ説明することを新たに義務付けることになることについて論評した。
・前6ヵ月間に作成したケアプランについて、訪問介護、通所介護、地域密着型通所介護、福祉用具貸与(販売)の各サービスの割合
・前6ヵ月間に作成したケアプランについて、訪問介護、通所介護、地域密着型通所介護、福祉用具貸与(販売)の各サービスごとの、同一事業者によって提供されたものの割合


文字リンクを貼りつけた記事の中では、この基準変更によって、利用者にメリットはないし、そもそも利用者もそのような説明を望んでいないだろうと指摘した。

その意見に賛同してくれるケアマネジャーがたくさんおられて、僕のSNSには、「誰の得になるのかと疑問ばかり」・「福祉系サービスの利用の割合を明らかにする事で、誰に都合が良くなるのだろうか?」・「国は面倒なわりには意味のないことばかり考えてくれるので、ご利用者や現場の実務者がいつも振り回されます。」等のコメントをいただいている。

そもそもこの基準がなぜ必要とされるのかという素朴な疑問を寄せられる方も多かった。

この基準改正の目的は、「質の高いケアマネジメントを実現するため」とされているので、特定事業所集中減算の目的と同様、所属法人の囲い込みプランをできるだけ防ぐという目的があるのだろうと想像する。

しかし特定事業所集中減算もしかりだが、なぜそれが福祉系サービスに限って考えられ、医療系サービスが除外されているのかという疑問がぬぐえない。

医療系サービスは医師の指示や意見に基づいて、サービス事業所が決まるという意味があったとしても、それが医療機関によるサービス利用者の囲い込みであれば、それを防ぐことこそが大事なのでああって、医療ケーサービスを除外して、福祉系サービスだけの事業者選択割合を問題にしても、ケアマネジメントの質がそれによって担保されることにはならないのである。

このことに関して表の掲示板でも、「そもそもケアマネは各利用者の状況に合わせてサービス事業所を選んでいるのであって、その結果ある程度偏りがあるとしてもそれはそのサービス事業所が優秀だからなのであって、この資料提示で目指されるのは数字の上だけの均等ではないでしょうか。」という意見も書き込まれている。至極もっともな意見である。

スキルが高いケアマネが、サービス事業者に対しても高品質なサービスを求めた結果、その求めに応じられる事業所を利用者と結び付ける計画となるのは必然であり、その結果サービス事業所の選択に偏りが見られたとしても、それはまさに質の高いケアマネジメントの結果と言えるわけである。

だから事業者の選択割合が特定事業所に偏っていることを問題視する視点そのものが間違っていると言えるし、それを福祉系サービスに限って問題視するのは稚拙で支離滅裂な思考レベルと言っても過言ではない。

この基準改正は利用者にとっても、「そんな説明は名の意味があるんですか?」と首をひねって混乱させるものでしかなく、ケアマネジャーに過度な業務負担を負わせるだけのイジメにしかなっていないといえるだろう。

基準変更後に実際にこの説明業務が増えた時点で、居宅介護支援事業所のケアマネジャーの不満の声は、各地域で高まることだろう・・・。そもそも日本介護支援専門員協会は、こんな改悪に何も抗議せず、何のアクションも起こしていない。

やっぱかの協会は、現場のケアマネの声を代表している組織ではないことがここでも証明されている。
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絶望を希望に変えるケアプランであってほしいが・・・。


介護保険法におけるケアプランの位置づけは、施設サービス計画が施設サービスの絶対条件となっているものの、居宅サービス計画は償還払いを現物給付化する条件となっているだけで、絶対条件にはなっていない。(参照:居宅サービス計画と施設サービス計画の法的位置付けの違い

つまり居宅サービスに限って言えば、償還払いで良しとするなら、居宅サービス計画(ケアプラン)のないサービス利用は認められているわけである。

しかしながら法の主旨を読み取ると、ケアプランは自立支援という理念を達するための存在意義を持たされていることがわかる。利用者の生活課題を抽出して、それらを解決するための目標を段階的に設定し、一つ一つの目標をクリアして課題解決につながるように、サービスは計画に基づいて提供されることが推奨されているわけである。

いわばケアプランは、介護保険法にとってその精神を守り通すための根幹をなすツールと言ってよい。

だが自立支援という理念は、もともと国民の福祉の向上のために掲げられている理念であり、そのことも法文にしっかり明記されていることを忘れてはならない。国民の福祉の向上とは、その制度で各々の暮らしに光を届けるという意味であり、一人一人の暮らしぶりがよくなるために制度が利用されなければならないという意味である。

そうであればケアプランとは、利用者が幸福感を抱くことができる暮らしが実現するためのツールである必要があり、それは決してケアマネジャーの仕事をしやすくするために存在するわけではないのである。

だからこそケアプランは、心身の障害があっても「残された能力」があることに着目して、サービスを障害の穴埋めにするのではなく、残されている能力を最大限に発揮できる方法で具体化することを求めている。それがICFの考え方を取り入れたポジティブプランという考え方だ。(参照:ICFの考え方を取り入れたポジティブプランを図解する

そこで大事なことは、利用者にとって何が必要であるかという前に、利用者自身が何をどうしたいと考えているのかという、「思い」を引き出すことである。人が口にする言葉は、思いをすべて伝えられるほど豊富な語彙(ごい)を持っていない。誰かの唄のフレーズではないが、「とても伝えたがるけれど言葉は心を超えない」のである。

その伝え難い「思い」を汲み取るアセスメントに心がける必要がある。

さらに言えば、人はしばしば自分の本当の思いに気が付かない場合もある。そこを引き出すのが真のアセスメントである。「○○さん、それはどうしてですか」・「なぜそう思うのですか」・「そうだったんですね」・・・そうした共感の声かけは、相手の心を受容することにもつながり、アセスメント時に何よりも重要である。

だからこそケアマネジャーは、利用者の表出されたニーズ、表出されないニーズの両方に目を向けなければならない。

利用者が口にできる希望を、「それは単なるデマンドであって、本当のニーズではない」と切り捨てることができるほど、アセスメントツールは絶対的なものではないのだ。利用者が希望する声こそ、ケアマネも気が付かない真のニーズであり、課題解決につながる方法論かもしれない。利用者の希望をバッサリ切り捨てられるほど、人の価値観は単純でもない。ニーズとは我々が想像も及ばない多様性の中に存在するものであり、法に抵触しない限り利用者の希望は最大限に汲み取られて良いのである。

この際大事なことは、「できる方法を最大限に考えること」であり、決してやってはならないことは、「できること方法を探す前に、できない理由を一生懸命に探す」ことである。

できることを繰り返し探し続けることで、利用者を絶望から救うことができるかもしれない。人には希望が必要だ。希望がないと勇気さえわかないのである。絶望を希望に変えることで、生きる勇気も湧いて来ようというものだ。

利用者が、「こうなりたい」・「こうしたい」という思いを表したのであれば、それに向かってできる方法をまず考えねばならない。なぜならできない理由ばかり考える人によって、すべての希望は失われてしまうからだ。そして希望を失った人は絶望に陥るのである。

先週土曜日に書いた「全身まひの人がツイートした看護・介護職への本音」の中で、嘱託殺人によって亡くなられたALSの女性は、「猫を飼いたい」・「猫と一緒に暮らしたい」という思いを、担当ケアマネによってつぶされてしまったというエピソードを紹介している。

ケアマネが利用者の希望をつぶした唯一の理由は、自分が猫アレルギーであるということだ。自分の担当者が猫を飼ったときに、自分のアレルギー症状が出ることがないように、支援を続けられないかという可能性を一切考慮せず、自分にとってそれは受け入れがたいと考え、さらに自分のようなアレルギーを持つ人が、他の支援者の中にも存在するかもしれないという、実際にはそこに存在していないネガティブな状況を想定し、バリアとなる理由を探すことだけにエネルギーを使った結果、利用者は絶望してしまったのではないだろうか。

できない理由付けに躍起になることに、どれほどの意味があるのかを考えてほしい。そんなケアマネジメントなんて必要とされていないのである。

利用者に希望をもってもらうためにあるはずのケアマネジメントやケアプランが、結果的に利用者の希望を奪い、絶望を与えるものになってしまうのであれば、ケアマネジャーは不幸を与える存在そのものであり、その存在意義自体が問われることになる。

そうならないように、ケアマネジメントは利用者の勇気を涵養(かんよう:水が自然に染み込むように、無理をしないでゆっくりと養い育てること。)するための希望につなげるものであり、ケアプランはその宣言文であることを肝に銘じてほしいのである。
勇気には希望が必要だ
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アナログでしか得られない専門知識


ネット検索という便利なツールを手にした私たちは、日常のいろいろな情報をそこから得られるようになった。

そこには、「知識」に関する情報も含まれており、わからないこと、知りたいこともネット検索することで、簡単にその答えにたどり着ける。

目にしたり、耳にしたりする言葉の意味がわからない時も、ネット検索でその答えが得られるのだから、紙ベースの辞書を引いて言葉の意味を調べる人は著しく減っている。そもそも国語辞典等の辞書を持っていない人が多くなっており、生まれてから一度も辞書に類する本を持ったことがないという人さえいる。・・・それは僕らの世代では考えられないことであるが、そのことはいずれ、「辞書を引く」という言葉の意味も、調べないとわからなくなる人が増えることにつながっていくのかもしれない。

しかしデジタルで知識を得ることは便利である反面、アナログで調べることで得られる情報を見逃して、知識の欠如につながるという側面を持つ面もある。

何故ならネット検索は、調べた情報しか入ってこないからだ。検索窓に書き込んだキーワードの言葉の意味や、その類義語はヒットして理解できるが、それ以外の情報は入ってこないことが多い。

しかし私たちが知らないことは実に多く存在し、私たちは自分が何を知らないのかを意外と知っていないのである。

その点辞書を引くというアナログ行為は、私たちが知らなかったことに気づかせてくれることがままある。調べた言葉を見つけるためにページを繰るという作業の中で、調べる必要がないと思っていた言葉が目について、思わずそこに目を奪われて新しい発見をするなんてことがある。

辞書を引いて面白いのは、自分が正しいと思っていた言葉の意味が意外と間違っていることに気づかされることである。

例えば、「憮然とする」の本来の意味は、「失望してぼんやりする様子」や「驚いて呆然とする様子」であり、憮然とした表情とは、「無表情」というのが正しい理解だ。

しかし近年それは、「腹を立てている様子」を意味していると考える人が多くなって、憮然とした表情も、「怒っている顔」を意味すると思っている人が多い。それは間違いなのだ。

だが自分が、「憮然とする」という言葉の意味を誤って捉えているのではないかと考えてネット検索する人はそう多くない。だからネット検索だけに頼る人は、その間違いに気が付きにくい。ところが辞書を引くというアナログ行為の中で、たまたま開いたページで、そこに、「憮然とする」という言葉があり、意味が書いてあるのを見つけた人は、その間違いに気がつくのである。

勿論、何万語も掲載されている辞書の言葉の中から、「憮然とする」という言葉をたまたま見つける確率なんて、ネット検索でたまたま何かにヒットする確率よりも低いのではないかと指摘されれば、その通りである。だがここで言いたいのは、アナログの方法にはアナログなりのメリットがあるということだ。アナログでしかたどり着かない答えもあるということだ。

デジタルのすべてがアナログより優れているという訳ではないということなのである。

特にケアマネジャーが持つべき知識に関して言えば、アナログで調べたほうがより適切な情報が得られる場合がある。

例えば表の掲示板の「医療サービス併用について」というスレッドを参照していただきたい。このスレッドの流れは、専門知識を得ることができるネット掲示板ではよくあるパターンであり、それは自分の知りたいことを質問して、それに対して返ってきた回答の中にもさらに疑問が生じて、それに対して次々と質問してくるパターンだ。

これはネット掲示板で誰かに答えを出してもらって、それだけで安易に知識を得ようとする人の典型である。

しかしそれでは自分が何を知らないのかが見えてこない。こうした場合は根拠になる法令等をきちんと確認することが大事だ。一つの答えの周辺に存在する様々な疑問の答えがそこには書かれているからだ。その根拠法令は紙ベースでなくとも、ネットから引き出しても良いが、ともかくベースの法令通知等はすべて通読すべきである。

ネット検索で自分の疑問解決につながるQ&Aも簡単に見つかるが、一つのQ&Aには、複数の関連疑義解釈があることを考えると、ネット検索でヒットしたQ&A疑問を解決しただけでで、求められる知識を得たと考えるのは間違いであることに気が付くだろう。

できればQ&Aは一覧表にして、どの時期に何が問われて、どんなふうに解釈されてきたかを比較検討することで、その疑義解釈に伴ってさらに必要とされる知識も得られるのである。

特に介護支援専門員という利用者と社会資源をつなぐ役割を持つ職種は、介護保険制度の知識を知るだけでは不十分で、医療制度の知識も求められる。介護報酬と関連する診療報酬の知識も持っていなければ仕事に支障を来す場合がある。

そういう知識はネット検索より、紙ベースの通知を読み込んでいく方が取得しやすい場合がある。勿論、そこには得手・不得手の問題とか、その人の性格に絡む問題も関連してくるが、たまには古(いにしえ)の方法で勉強するのも良いのではないか考えてはいかがだろう。

少なくとも僕らの世代にとっては、アナログは永遠に不滅なのである。
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国定費用の支払いルールが地域によって異なるのは問題


一昨日閣議決定された本年度の第2次補正予算案の中で、介護保険、障害福祉の全てのサービス及び医療機関を対象として、一人最低5万円の慰労金が支払われることが明らかにされた。

支給については職種にも制限はなく、現場で働く人ならケアマネジャー・看護職・リハ職・事務職など皆が一律で、正規職員でも非正規職員でも受け取れる。介護分野では地域包括支援センターの3職種なども対象に含まれる見通しで、感染者らを受け入れている場合等は20万円を、それ以外の場合は5万円が支給されることになる。

全国各地でそのことについて話題になっている。例えば、介護施設の屋外清掃に従事しているパート高齢者や、週1回しか勤務していない介護職員は対象となるのかという疑問が示されたりしているが、対象施設の従業員ならどんな職種でも、どんな仕事内容であろうとも、どんなに短い勤務時間であっても対象となると考えて良いだろう。

行政事務が煩雑にならないように、支給は個人申請ではなく、事業所単位での申請・支払いとなると思えるが、厨房委託業者の職員なども対象になるかどうかは、今後の通知待ちである。どちらにしても詳細は、2次補正予算案が国会審議を通過・可決された後になるので、それまでしばし待ってほしい。

あんまり急いでもらう必要もないし、介護事業者の職員であるならば確実にもらえるお金なのだから何も心配する必要はないと思う。使い道を楽しみに想像しておくだけで良いのではないだろうか。

ちなみに僕はもらえないお金なので、支給される皆さんをうらやましいと思う。誰かおごってください(笑。

さてここからが今日の本題だ。25日に発出された、「介護保険最新情報VOL836」で示された居宅介護支援費の取扱いで、地域によって支給ルールが異なっている実態が明らかとなり、混乱が生じている。

当初の居宅サービス計画で予定されていたサービス利用が、コロナの影響で無くなった場合にも、居宅介護支援費が算定できるとされたことに関して、東京都の情報では、当初計画した給付管理票とサービス費の請求書を合わせて提出することとしているが、この場合実績がないので、縦覧で引っかかる為郵便物が届くそうである。それに対して最新情報Vol836のコロナ対応と記載して返信することで請求行為が完結するそうである。

どうやら給付管理票の提出は、各地域共通に必要とされているようだ。問題は支払い対象月である。

本来この特例は、コロナウイルス対応のために作られているのだから、コロナウイルスの影響でサービス利用ができなくなったケースについてはすべて対象とすべきであり、少なくともコロナウイルス感染症の拡大が全国的な問題となった3月までは遡って請求することは許されるべきである。

東京は3月まで遡って請求でき、京都は2月まで遡ることができるという情報がある反面、5月分からの請求しか認めないという地域もある。

このようなローカルルールは許されるのだろうか?介護給付費という国定費用の支払いなのだから、特例が及ぶ対象月は全国共通でなければならず、ローカルな判断は許されないだろうと僕は思う。保険者の業務の都合で、地域差が生まれることは不公平であるばかりではなく、正当性が著しく欠落してしまう。

この部分は改めて国からQ&Aなどを発出して、遡って支払いを求めることができる時期などを示していただきたいと思う。
15:57追記
koukaさんという方がコメントとして、『これは厚労省に確認したので間違いないのですが、通達の出た月から適応で、自治体判断で遡ることも許されないとのことでした。』とされていることをお知らせしておく。
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新しい「慰労金」を介護事業所の職員へ支給決定


このブログの最近の記事は、新型コロナウイルス感染症に関連する内容が多くなっているが、介護事業における感染症に対応する話題や通知が、毎日のように更新されているので、それもやむを得ないことなのかなと思う。

逆に言えば一日も早くウイルス対策の話題が減っていき、そうした記事が稀になるような、平穏な日が来ることを願うばかりである。

さて昨日の記事でお知らせした給付金の続報からお知らせしよう。きょう閣議決定される今年度の第2次補正予算案の中に、新しい給付金を1次補正で新設された交付金(緊急包括支援交付金)に積み増す形で実行される見通しだ。つまり上乗せである。

給付対象と額については、感染者が発生あるいは濃厚接触者に対応した介護・障害福祉事業所の職員に20万円を支給し、感染者、濃厚接触者がいない介護・障害福祉事業所で働く職員には5万円を支払うことになった。いずれも「慰労金」という名目で、事務職員も対象に含めるそうである。(※医療分野についても同様に支給される)

事務職員も対象に含めるという意味は、看護・介護職員以外のすべての職員という意味だろう。(ただし厨房委託業者などが含まれるかどうかは不明:多分対象外)

これによって直接介護サービスを提供しているすべての介護事業者の職員が、最低5万年の慰労金を受給できることになった。とても良いニュースと言えるのだと思う。
(5/28AM7:58追記)
※慰労金は介護保険、障害福祉の全てのサービスが対象となる。職種にも制限はない。現場で働く人ならケアマネジャー、看護職、リハ職、事務職など皆が一律で、正規職員でも非正規職員でも受け取れる。介護分野では地域包括支援センターの3職種なども対象に含まれる見通し。今年度の1次補正で新設された交付金(緊急包括支援交付金)を積み増す形で実行される。

厚労省は2次補正が国会で成立した後で、詳細なルールを定める通知を発出する予定としているので、事務担当職員は通知を確認して申請手続きに取り掛かっていただきたい。申請事業者数は非常に多くの数にのぼるものと予測されるので、受給には多少の時間を要すものと思えるが、焦って支給を受けなければならないものでもないと思う。もらえればありがたいという支給金なので、焦る必要はないと思うのである。

さてコロナウイルス関連では昨日、「介護保険最新情報VOL836」が発出されているので、そちらも確認しておいてほしい。

問1ではまず、訪問介護の2時間間隔ルールについて、「新型コロナウイルス感染症による影響により、利用者からの要望内容が多岐に渡るケースの増加や、通所系サービス事業所の休業又は利用者 の通所系サービス等の利用控えなどから、訪問の頻度を増やす必要がある ことを理由に、サービスとサービスとの間隔がおおむね2時間未満となる場合であっても、それぞれの所要時間を合算せず、報酬を個々に算定する取扱いが可能」とされた。

問2では、身体介護の所要時間についても、利用者や訪問介護員等への感染リスクを下げるため、入浴の介助を清拭で行うなど、身体介護を可能な限り短くする工夫を行った結果、サ ービス提供時間が訪問介護計画に位置づけられた標準的な時間を下回った場合でも、標準的な時間で報酬を算定することとして差し支えないとした。

この場合は、「新型コロナウイルス感染症の影響によるもので、 事前に利用者に説明し、請求前に同意が得られ(同意は、訪問介護事業者が直接取得することも、介護支援専門員経由で取得することも可)た場合、訪問介護計画の見直しを要しない。(訪問介護の生活援助も同様) 」とされている。

一方で、サービス提供時間が訪問介護計画に位置づけられた標準的な時間よりも長くなった場合(例:外出介助で買い物に店に行ったが、混雑により時間を要する場合等)については、実際にサービス提供を行った時間に応じた単位数の 算定が可能である。ただし、この場合、当該サービス提供時間の変更について、事前に利用者に説明し、請求前に同意が得られ(同意は、訪問介護事業者が直接 取得することも、介護支援専門員経由で取得することも可)、かつ介護支援専門員が必要と認めるときには可能である。なお、訪問介護計画及び居宅サービス 計画は、保険者からの求めに応じて、必要な変更を行うこと、とされており、サービスの短縮とは取扱いが異なっている。

特にサービス事業所が勝手な判断で、サービス提供時間を長くすることがないように、利用者への説明同意に加え、「介護支援専門員が必要と認めるとき」 と釘を刺しているので注意が必要だ。またこの場合の居宅サービス計画は、保険者の求めに応じて変更する必要があるとしているのだから、担当ケアマネジャーは、必ず保険者に確認しておく必要があることになる。

問3は通所サービスについて、利用者の自主的な利用控えがあった場合に、定員を超過しない範囲で、他の休業している同一サービス事業所の利用者を受け入れることは可能としているが、以前の通知で新型コロナウイルス感染 症の影響によりやむを得ないと認められるときは、定員超過や看護・介護職員減の場合も減算適用しないとしており、それがそのまま適用されるので、他の事業者利用の方を受け入れて、定員超過しても減算しなくてよいとされていることに注目してほしい。

変更に係る同意については、最終的には文書による必要があるが、サービス提供までに説明を行い、同意を得ていれば、文書はサービス 提供後に得ることとしても差し支えないとしているので、このルールも利用してほしい。

問4は居宅介護支援事業所の特定事業所加算(機砲砲弔い董▲灰蹈並弍で重度者割合が下回った場合の特例算定を認める内容なので、関係事業所は確認しておく必要がある。

問5も居宅介護支援費関連で、当初の居宅サービス計画で予定されていたサービス利用が、コロナの影響で無くなった場合にも、居宅介護支援費が算定できるとしている。ただし要件は、モニタリングなどのケアマネジメント業務を行っていること給付管理票の作成など請求にあたって必要な書類の整備を行っていることに加え、「コロナの影響があったことを適切に説明できるよう、個々のケアプランなどに記録で残しつつ、それらの書類を管理しておくこと」が必要とされているので記録をしっかり残していただきたい。

もともと居宅介護支援は、居宅サービス計画作成に関する一連の業務を行っても、実際にサービス利用がないと対価が発生しないという、「ただ働きリスク」のある業務である。これは実際にはサービス利用する必要のないケースまで、不必要な計画作成を行って、不正に居宅介護支援費を受給することを防ぐためのルールであるが、さすがにコロナウイルス感染予防という目一家うな理由があるのであれば、そうした不正とは線引きができるだろうという意味でもある。

どちらにしても記録の手間も大した労務負担ではないので、良い特例だと思う。ケアマネの皆さんは胸を張って費用算定していただきたい。

なおコロナウイルス関連では、masaの徒然草に、「接触感染を防ぐために道具を持ち歩く習慣ができるだろうか?」という内容もアップしているので、参照いただきたい。

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今だからしておきたい課題分析


昨年度の介護支援専門員実務研修受講試験は、一部地域で台風の影響により今年3月まで延期されたが、その結果を含めた合格率は19.5%(前年10.1%)、合格者数は、8.018人(前年4.990人)であることがわかった。

前々年度の大幅な合格率低下と合格者数減と比べると改善がみられるとは言え、合格者数が1万人を切っているという数字は、人材確保面では大きな不安要素であることに変わりはない。特に受験者数は41.049人と、前々年度の49.332人よりさらに減っているのだから問題は深刻だ。

特定加算の影響で、経験のある介護職員の方が介護支援専門員より年収が高くなっている事業主体も増えていくので、今後もその影響が懸念される。介護支援専門員に対する処遇改善の必要性を訴える声は、こうした背景によってさらに高まっていくだろう。

そうした状況であるからこそ、今回新たに資格を得た方には大いに活躍を期待したい。「やはりケアマネジャーがいないとだめだ」という声が大きくならない限り、処遇改善の実現性は高まらないからだ。

逆に「ケアマネジャーがいても何の役にも立たない」という声が大きくなれば、処遇改善どころか、ケアマネジャーの存在意義が問われて、ケアマネが行うことができる仕事がどんどん減らされていく結果になりかねない。具体的には軽介護者のケアマネジメントをなくする方向に進むという意味だ。

ところで昨年度試験に合格した方は、すでにケアマネ実務に就いているかもしれないが、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない中で、ケアマネ業務に就いた矢先から大変困難な状況に直面していることと思う。

特に感染予防対策として、訪問介護事業所や通所介護事業所等の休業が相次いでいる状況下では、利用者に必要なサービスを結び付けることが困難となっているとケースが続出していることだろう。そのために新任のみならず、経験のある介護支援専門員の方も苦労が多いのではないだろうか。

4/20時点で全国の通所・短期入所系で858ヵ所、訪問系で51ヵ所が休業しているそうである。しかし都道府県の休業要請を受けて休止している事業所は6件だけだそうであるのだから、それ以外は自主休業しているということになる。

感染者が増えている地域では、通所サービスやショートステイが、クラスター感染の温床になりかねないので、自主休業や営業自粛(自粛の場合は休むとは限らず、サービスの一部を停止したり、短縮したりするという意味)という判断もやむを得ないことと思われるが、それらのサービスが休止されたとしても、利用者にサービスが必要なくなるわけではない。しかし代替サービスを探すことは非常に難しいと言われている。

ショートステイに替わるサービスは特に見つけるのが難しく、結果的に家族等のインフォーマルな支援者に頼る以外方法がないというケースもある。だがインフォーマルな支援者がいない人には、どのような支援がされているのだろう。ここが心配だ。新任のケアマネの方は、一人でケースの責任を背負い込まずに、先輩や管理者の適切な助言を受けていただきたい。経験のある先輩たちは、新人ケアマネに困難ケースを丸投げせずに、真摯に相談に乗って、新人を支えて育ててほしいと思う。

ところで介護サービス事業者の立場からこの問題を考えると、デイサービスも特例として訪問によるサービスができると言っても、そのような訪問サービスを行った経験がない職員がほとんどだから、実際に訪問ができている事業所の方が少ない。というか代替訪問サービスができている事業者はごくわずかである。

多くの通所サービス事業所は電話による安否確認のみで報酬を算定してしのごうと考えている様子だが、ケアマネジャーからすれば、そんな安否確認は何の意味もないと感じていることだろう。利用者からしても、一本の電話を受けるだけで自己負担費用が発生するというのは、その額が少額でも納得できないと思う人が多いのが実情だ。そのため電話での安否確認による報酬算定をあきらめる事業所も多いと聞く。

しかしこの特例は、通所サービス事業が感染症対策の休業で廃業してしまわないための方策の一つなので、そこは理解して、ケアマネジャーは通所サービス事業者の安否確認情報を、自らのケアマネジメントに生かす努力をして、利用者に必要なサービスであると説明するような協力があっても良いのではないかと思ったりする。是非ご一考願いたい。

ただし表の掲示板にも書いたが(貼り付けたリンク先のスレッドのNo.12 )、訪問による報酬算定や電話による安否確認による報酬算定を、「ローカルルール」で認めていない自治体が数多くあるようなので、報酬算定に先駆けて、担当行政課への確認は忘れないようにしていただきたい。

それにしても今全国から、通所介護利用ができないことのデメリットの声が聴こえてくる。身体機能の低下、認知症の方の認知機能の低下、家族の休養ができないetc.・・・こうしたデメリットについて、担当ケアマネジャーは細かく検証していただきたい。

なぜなら計画されたサービスが使えなくなったことによって生じたデメリットとは、サービス利用で生活課題が解決されていた証拠にもなるわけだからである。この部分検証作業をきちんと行い、サービス利用が制限されている間に生じた、利用者の身体的・精神的変化の記録が、生活課題を解決するケアマネジメントのエビデンスにつながる可能性があるし、ケアマネジメントの有効性を世間にアピールできる根拠にもあり得るからだ。

通所介護の場合は、制度開始当初は通所リハビリがあればいらないサービスではないかとか、レスパイトケアに保険給付してよいのかとかいう疑問声が数多くあった。今でこそそうした声は聞こえなくなってはいるが、この機会に改めてその存在意義を問い直す評価がされる必要もあるように思う。

2040年に向けた介護保険制度の在り方が、この状況でしか行えない課題分析の中で見えてくるかもしれないのである。
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スタンダードにしてほしい感染予防特例ルール


4月10日付で発出された、「介護保険最新情報のVol.816」は、「新型コロナウイルス感染症に係る 介護サービス事業所の人員基準等の 臨時的な取扱いについて(第8報) 」とされており、問1では、通所サービスの感染予防対応で、サービス内奥が変わった場合の居宅サービス計画の変更について、特例ルールを示している。
ーーーーーーーーーーーーーー
問1. 今般の新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、通所介護事業所において訪問サービスの提供等を行った場合、居宅介護支援の業務や居宅サービス計画の変更については、どのような取扱いが可能か。
(答) 通所介護事業所が新型コロナウイルス感染症対策として、当該事業所の利用者に対して、当初の計画に位置付けられたサービス提供ではなく、時間を短縮しての通所サービスの提供や、訪問によるサービスの提供を行う場合、事前に利用者の同意を得た場合には、サービス担当者会議の実施は不要として差し支えない。 また、これらの変更を行った場合には、居宅サービス計画(標準様式第2表、 第3表、第5表等)に係るサービス内容の記載の見直しが必要となるが、これらについては、サービス提供後に行っても差し支えない。 なお、同意については、最終的には文書による必要があるが、サービス提供前に説明を行い、同意を得ていれば、文書はサービス提供後に得ることでよい。
ーーーーーーーーーーーーーー
通所サービス事業については、地域によって事業者に対して営業自粛を呼び掛けたり、利用者に対して利用自粛を呼び掛けたりしているほか、事業者独自の判断で営業を自粛しているケースも増えている。

その対応策として国は、休業となった事業所と異なる場所を使用して、当該事業所が指定を受けたサービスに相当するサービスを提供した場合に、通常提供しているサービス提供時間等に応じ介護報酬を算定できるとしている。

また通所利用を自粛して居宅で生活している利用者に対して、利用者からの連絡を受ける体制を整えた上で、居宅を訪問し個別サービス計画の内容を踏まえ、できる限りのサービスを提供した場合については、提供したサービス時間の区分に対応した報酬区分を算定できるとしたうえで、サービス提供時間が短時間の場合には、(通所介護であれば2時間未満、通所リハであれば1時間未満)の場合は、それぞれのサービスの最短時間の報酬区分(通 所介護であれば2時間以上3時間未満、通所リハであれば1時間以上2時間未満 の報酬区分)で算定するとしている。(2/24 新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等 の臨時的な取扱いについて(第2報)

さらに電話で安否確認するだけで、報酬算定ができるルールも特例化した。(参照:通所介護は電話の安否確認のみで報酬算定可能に〜感染予防対策特例〜

こうした特例対応のサービス内容変更については、サービス担当者会議を行わなくてよいとしたのが今回の通知である。ただしその前提はあくまで事前の利用者同意が必要とされているので、その記録は忘れないでいただきたい。

また居宅サービス計画書の第2表、第3表、第5表は書き換えが必要だが、その変更については「サービス提供後でも問題ない」とされているし、変更同意も事前に意思確認を行て、文書による同意については事後で構わないとされているので、急がず慌てずゆっくりと、しかしサービス事業所とケアマネの連絡は密にするということを基本にしていただきたい。

現在この特例以外で、サービス担当者会議を開催せずに居宅サービス計画の変更をできるのは、著しい状態の変化を伴う末期がんの利用者について、主治医などの助言を得ることを前提として認められている。

しかし今回の特例でそれ以外のケースで担当者会議を経ないサービス変更によって、その対応に支障がないことが分かったならば、今後は介護支援専門員の判断で、サービス担当者会議を開かなくてよいケースを広く認めてほしいものだ。

なぜならサービス担当者は、それぞれに忙しい仕事を抱えている中で、参加者の裁量と仕事の工夫で時間を割いているのが現状だ。そんなふうにやりくりして参加しているサービス事業所職員は担当者会議に参加義務があるだけで、そこに何時間拘束されようと対価は発生しない。交通費さえ支給されないタダ働きという状態は異常である。

しかも参加したサービス担当者会議の内容はどうかというと、自分が参加しなかったとしてもさして問題なかったのではないかと思えるケースや、自分にとっても後で結果を知らせてくれれば良いだけというケースがかなり多い。形式的・機械的に開催がされている会議も数ある中に含まれているのである。

しかも担当者会議が原則開催されない計画変更ができないために、プラン変更が機動的な対応ができないケースがあることを鑑みると、この部分の判断はケアマネジャーに任せて、もっと機動的に利用者ニーズとのタイムラグが生じないプラン作成の在り方が検討されてもよいのではないだろうか。

このケアマネジメントの特例をスタンダードにしていってほしいことが、まず一点。

次にサービス事業者の特例の中で、介護保険最新情報Vol.779の問7で示された、「訪問介護員の資格のない者であっても、他の事業所等で高齢者へのサービス提供に従事した事がある者であり、利用者へのサービス提供に支障がないと認められる者であれば、訪問介護員として従事することとして差し支えない。」という点も、今後は特例対応ではなくスタンダードにできないものかと要望したい。

訪問介護はすでに絶命危惧サービスである。(参照:絶滅危惧職種の懸念で基盤が揺らぐ地域包括ケアシステム

今回訪問介護の在り方に小さな風穴をあけた意味が、訪問介護員の資格のない介護職の訪問介護が認められたということにある。この対応が今回の特例で終わらせることなく、スタンダードになるとしたら、それは新たな訪問サービスの展開につながるのではないだろうか。

通所介護だとていつも定員いっぱいのサービス提供をしているわけではなく、休みが多く職員配置に余裕のある日は、臨機に職員が訪問サービスに係ることが出来るようにすれば、訪問サービスのありようは様変わりする可能性がある。そもそも小規模多機能居宅サービスで行う訪問サービスの担当者に資格は必要ないのに、訪問介護事業所のサービスのみ資格が必要なのは、理屈に合わなくなってきているのである。

今回の感染予防特例を機会に、是非こうした一連の見直し作業を実現してほしい。
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孤独なケアマネジャーの支援が重要


我が国の社会福祉援助の領域で、ケアマネジメントが一般的な技法と認知され浸透してきたのは、なんだかんだ言っても介護保険制度以降だろう。

それ以前は、ケースマネジメントとケアマネジメントは違うのか、同じものなのかという変な議論さえあったのだから、ケアマネジメントの認識度はかなり低かったと言わざるを得ない。
※ちなみにケースマネジメントとケアマネジメントは同じものだ。ケースマネジメントという言葉と手法はアメリカ合衆国で誕生したが、イギリスでコミュニティケア法を制定する際に、ケースマネジメントという言葉は冷たい語感があるとして、ケアマネジメントという言葉に置き換えられ、それが浸透していったに過ぎない。

しかしケアマネジメントが理解され浸透してきたと言っても、それは介護保険制度のルールの中の、「日本型ケアマネジメント」に過ぎないともいえなくもない。マクロ的概念としてのケアマネジメントとは、介護保険制度の規定と関連しない場所でも、社会資源と利用者を最も適切に、かつ効率的につなぐ手法として存在することを理解せねばならない。

とはいっても介護支援専門員という資格については、まさに介護保険制度が生んだものなので、そこで仕事をする以上は、介護保険制度上のケアマネジメント実務を理解し、法令に沿った仕事の方法論を知らなければどうしようもないのも事実だ。だからこそまずそこからケアマネジメントを理解する必要もあるだろう。

特に介護保険制度以後に創設された居宅介護支援事業というサービスについては、行うべきルーチンワークも制度規定と連動しているし、お金の計算と国保連への報告も、「給付管理」と名付けられ、その業務もケアマネジメント実務の中に取り込むという独特の方法をとっているので、居宅介護支援事業としての一連業務を法令に沿って理解することがまず求められる。

そのため制度施行直前から、居宅介護支援におけるケアマネジメントについては、全国各地でそのことに関連する研修会が開催され、今でもそれは続いている。職場の中でケアマネジャーの数が少なく、学びの機会も少ないと言われるケアマネジャーではあるが、居宅介護支援業務については、外部研修の機会が比較的多いのである。

それに比較すると、施設ケアマネジメントに特化された研修会は制度開始当初から今に至っても少ないままである。

その理由は、施設ケアマネジメント自体は、制度施行以前から相談援助職が行っていた業務と大きく変わることはなく、それを介護保険制度上の法令に沿った方法と時期に行うことで事足りるので、改めてその実務を伝える研修の必要性が、居宅介護支援よりも高くなかったという理由だろう。

だがその弊害は、施設ケアマネジメントの法令ルールは、居宅マネジメントのそれとは異なっていることなどの理解が浸透せず、施設ケアマネジメントの効率化が図れなくなっていることなどにみられる。例えば施設ケアマネジメントにおける、「サービス担当者会議」の開催は、照会と同列であり、初めから担当者会議を開かないことを前提にプランニングしてよいケースがあることを利用していない施設ケアマネが多かったりしている。(参照:ケアプランはサービス種別によって作成ルールが異なる

しかも施設ケアマネの業務内容は、施設の事情によって異なってくるという実態がある。なぜなら横断援助職と介護支援専門員の業務分掌は事実上困難なので、その分掌は施設ごとに異なるからだ。(参照:施設ケアマネジャーは、相談援助職でありソーシャルワーカーですよ

特に施設の介護支援専門員は他の職種と兼務しても常勤1とされるために専従しているとは限らない。よって兼務しているのか、専従しているのかでも業務内容が異なってくる。

どちらにしても施設ケアマネ業務については、各施設の事情に左右される部分が多く、一般化が難しいことから、その講師を務める人材も限られてくるために、施設ケアマネを対象にした外部研修機会が少ないという事情もある。

ちなみに施設ケアマネジメントを講義できる人材の一人が僕である。施設ケアマネジャー向け研修講師を探している方は、是非声を掛けていただきたい。・・・おっと話が逸れた。

そんな事情もあって、施設の介護支援専門員の中には、いきなり任命されて業務内容も誰からも教えられることなく、自分でルーチンワークを作らざるを得ない人も多い。それらの人は今行っている業務が、法令に即しているのか不安を持ちながら日々の業務をこなしていたりする。そこで自分の能力と資質に自信を持てなくなってしまう人も多い。

しかも施設ケアマネの配置規準は、利用者100人に対して1名で良いことになっている。そこでは誰にも相談できないで悩む、孤独な施設ケアマネが生まれかねない。そんな中で介護業務まで担うことも求められているケースさえある。それはもってのほかだ。(参照:頭脳が手足となる弊害

居宅介護支援事業所のケアマネの場合は、一人ケアマネ事業所であっても、OJTの機会が十分でない介護支援専門員に対して、地域の主任介護支援専門員が同行して指導・支援を行う研修(地域同行型実地研修)を受けることもできる。(参照:問われる主任介護支援専門員の資質と力量

しかしこれは施設ケアマネジャーを対象にした研修ではない。そのため自分のスキルアップや知識獲得のために、どこに相談すればよいのかさえ分からない施設ケアマネが存在する。

そんな悩みを持つ孤独なケアマネが集い、話し合える場所は必要不可欠だ。地域のケアマネ会なども、施設ケアマネに特化した研修や話し合いの場を、もっと数多く創ってほしいと願うばかりである。

なお僕は、施設ケアマネ実務について、数週間単位でマンツーマンで教育指導する依頼も受けている。その施設の業務実態に合わせて、施設ケアマネ業務を見直しながら、法令に沿った業務を行なえるように指導できるので、希望のある施設関係者は是非ご相談願いたい。

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ケアマネジャーの本当の力。


このブログで何度か書いているように、日本の福祉の質は介護支援専門員という有資格者が誕生したことによって確実に底上げされている。福祉の底辺の引き上げに、介護支援専門員が寄与していることは間違いのない事実だ。(参照:介護支援専門員という資格に誇りを持ってください

地域で居住する要介護高齢者にとって、自分の身の回りのことを相談できる担当者がすぐ近くにいるということほど、安心感につながるものはないし、ケアマネジャーが窓口になって、介護サービスが利用できるという便利さも、暮らしの質につながっていると言えるはずだ。

それは施設サービスでも同様で、何でも相談事があれば問いかけてくれてよいという担当者が、定期的に面接してアセスメントを行う中で、自分の不満や心配事を聴いてくれるだけでなく、自分に対するサービスプランを多職種で検討して立案してくれる。そしてその内容を説明してくれることに安心できる人が多い。

それは介護保険制度が創設される以前にはなかったか、不十分だったものである。

そんな介護支援専門員も、個人の資質差がまだまだ存在することは事実で、適切な支援を行なえない一部の介護支援専門員によって様々な問題が引き起こされていることも事実としてある。だからと言ってそのことでもって介護支援専門員という資格の存在価値が問われてくることにはならない。

マジョリティは地域の高齢者の人たちにとって、頼りになる・なくてはならない介護支援専門員である。その事実をもってして介護支援専門員という資格はなくならないし、なくしてはならないのだ。

そもそも国の中で、介護支援専門員という資格が必要かどうかが議論の俎上に上ったことなどない。その資格と資格者の必要性はすべての官僚が認めているところだ。

そうであるにもかかわらず一部の関係者が介護支援専門員を対象にした研修会などで、「このままならこの資格は無くなってしまいますよ」などと訳の分からないことを言っている。それは知識も情報もない馬鹿者の恫喝に過ぎない。介護支援専門員の皆さんは、そういう輩の戯言を信じてはならないし、そういうことを言う輩に対しては、誰がいつどういう形でそういうメッセージを出しているのかという根拠を問いただすべきだ。それに答えられる人などいないはずだからである。

そういう連中の言っていることが嘘だという証拠の一つとして、介護保険制度の見直しに関する意見(2019年12/16介護保険部会)のケアマネジメントに関する記述を見てほしい。そこには以下のように介護支援専門員を評価する記述がある。
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※高齢化の進展に伴い、居宅介護支援事業所の数、ケアマネジメントの利用者数は年々増加してきている。ケアマネジメントが国民の間に普及・浸透してきている状況もある中で、介護支援専門員(以下「ケアマネジャー」という。)には、医療と介護の連携や地域における多様な資源の活用等の役割をより一層果たすこと も期待されている。

※公正中立なケアマネジメントの確保や、ケアマネジメントの質の向上に向けた 取組を一層進めることが必要である。適切な修了評価や ICT 等を活用した受講環境の整備など、研修の充実や受講者の負担軽減等が重要である。

※適切なケアマネジメントを実現するため、ケアマネジャーの処遇の改善等を通じた質の高いケアマネジャーの安定的な確保や、事務負担軽減等を通じたケアマネジャーが力を発揮できる環境の整備を図ることが必要である。ケアマネジャー を取り巻く環境や業務の変化を踏まえ、ケアマネジャーに求められる役割を明確化していくことも重要である。

介護保険制度の見直しに関する意見(12/16介護保険部会)のケアマネジメントから抜粋)
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このように介護支援専門員とケアマネジメントは評価され、2021年の介護報酬改定議論の中では、「介護支援専門員の処遇改善」に向けた具体的議論が行われることになっている。

しかし介護支援専門員は、施設や事業所の中で数が少なく孤独な状態で、仕事を黙々とこなさねばならない人も多い。先輩にアドバイスを受けられずに、自分の仕事ぶりに不安を抱えている人もおられる。そんな人たちに対して僕は応援団である。

先日も福井県の2地域(福井市・坂井市)で介護支援専門員を対象にした2つの講演(それぞれ5時間という長時間の講演)を行ってきた。そのうち坂井支部の講演事務局から写真とアンケート結果が届いた。

福井県介護支援専門員協会さかい支部主催研修アンケート結果
福井県介護支援専門員協会坂井支部講演集合写真
アンケート結果は、貼りついた文字リンク先からPDFファイルをダウンロードできるので、ぜひ参照いただきたい。

その内容を見ていただくとわかると思うが、ケアマネジャーとして必要な情報を伝え、正しい知識を持っていただけるだけではなく、日ごろの仕事に対する自信と糧になるような話をさせていただいている。そのことで介護の場で活躍する介護支援専門員の皆さんが勇気と元気を持つことができるという結果につながってもいるので、是非介護支援専門員の方々を対象にした研修講師としてもお声がけをいただきたい。

連絡は、「北海道介護福祉道場 あかい花」の公式サイトの上部のグレーの帯に記しているので、お気軽に連絡してください。

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施設ケアマネジメントの疑問に触れて


新千歳空港の滑走路には相変わらず雪がない。

昨晩少し降った雪も、すでに解けてしまっている。この時期にこんなに雪が少ない空港の景色は初めてだ。これが今期だけの特徴なのか、地球温暖化の影響なのかはとても気になるところだ。

とはいっても雪が少ないことで不便とか問題を感じることは今のところはない。除雪のために飛行予定が遅れたり、雪のために欠航する便がないのだから、空港利用して仕事に行く機会が多い僕には歓迎すべき状態ではある。今日もおそらく定時運航で、予定通りに目的地に到着できるだろう。

ということで僕はこれから松山空港に飛ぶために、搭乗待ちをしている。この記事は搭乗口に入って更新しているところだ。

北海道から松山空港には、1日1往復だけ直行便が出ている。航空チケットはANAで購入しているが、実際にはIBEX運航で、機体も同社のものである。四国行きの便としてはそれが唯一の定期運航の直行便である。

今日は移動日であるが、夜は松山でいつも懇意にしていただいている仲間とオフ会が予定されている。慣れ親しんだ松山市の中心街である大街道で、松山新年会と言ったところだ。

明日は午前10時から午後3時までの研修講師を務めることになる。その研修は、愛媛県老人福祉施設協議会主催・施設ケアマネ研修としておこなわれるものであり、講演テーマは、「施設ケアマネの役割り〜PDCAサイクルを意識した施設ケアマネジメント」としている。

昼休み休憩をはさんで合計4時間の研修で、午前と午後2時間ずつの講演を行なう予定になっているが、すべて座学であり、グループワークの予定は入れていない。それというのも、施設ケアマネジメントに特化した研修機会は少ないために、そのことについてじっくりと深く伝えたいので、4時間でも足りないくらいのボリュームがあるためである。

施設サービス計画の作成ルールについて、居宅サービス計画の作成ルールと共通している部分、違っている部分について、その意味も含めてしっかり理解してもらわねばならないし、施設ケアマネジメントとは何かということや、計画書に書くべきことも例示しながら施設ケアマネジメントを総合的に理解してもらう予定だ。

施設のケアマネジャーの位置づけについても、相談員との関係性を含めて考えてもらいたいと思っており内容は豊富だ。本当ならあと2時間ほど時間をいただきたいところであるが、そうもいっていられないので、4時間という時間内で、内容を凝縮して伝えてきたいと思う。

講演スライドは2週間以上前に事務局に送っていたが、その後先週末になって事前質問が送られてきた。その質問内容に対応する内容を追加して、今週月曜日までにスライドを修正して差し替えた。その方が、単に質問に答えるだけより親切だろうと思うためである。

事前質問は以下の7点である。

・ サービス計画書のサービス内容の詳細の程度。入居者1人ひとりの生きがいや楽しみを感じて頂くために実施する事。
・ 施設ケアマネとしての経験がないため不安な事も多く、迷ったりした事など、 どのように解決されているのか教えていただきたいです。
・看取りプランについて
・施設に入所している方が、その人らしく過ごせること、また、できることのプランの立て方を伺いたい。
・ケアプラン実施記録表の評価の仕方やモニタリングをどのように書いているか教えてもらいたい。
・目標が現状維持でサービス内容や短期目標に変更がないときどのように書けば良いでしょうか。
・達成できないときの理由が「人手不足」のときに困っています。


以上の質問に一つ一つ回答ができる講演内容にしている。施設ケアマネジメントと施設サービス計画書の作成方法について、法令根拠も含めて解説する研修やセミナーはあまり多くない。そうした施設ケアマネジャー対象の研修講義も、僕の得意分野の一つである。

何しろその内容は、僕が介護保険制度開始当初から、施設ケアマネジャーとして実務に携わっていた経験と、その後施設長として、ケアマネジャーのスーパーバイザーとして関わってきた経験と、療法の視点から組み立てているものであり、他の誰にもまねできない実践論である。

施設ケアマネジャーを対象にした研修やセミナーを企画している方は、是非研修講師として僕にも声を掛けていただきたい。よろしくお願いします。

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制度をひねくり回すよりワンストップサービスの復活を望む


僕は今、福井県自治会館(福井県福井市)で行われている、「福井県介護支援専門員協会主催・介護支援専門員資質向上研修研修、スーパービジョンとOJT」で講師を務めている最中だ。

今日の講演は10時から始まり午後4時30分まで続く予定だ。途中で短い時間のグループワークを挟んで、正味5時間の講演である。講演テーマは、『すべての「人財力」を活かす魅力ある職場つくりのために』であり、人を育てるOJTやスーパービジョンの在り方を中心に話を展開させている。

そんなわけ昼休みの時間を使ってこの記事を更新している。ということで本題に入ろう。

12月27日の社保審・介護保険部会でまとめられた意見書には、地域包括支援センターが居宅介護支援事業所に委託しやすい環境を作り出す観点から、具体策を構想すべきという内容が盛り込まれ、「介護報酬上の対応についても検討が必要」と明記された。(※リンク先の意見書の7頁

要するに予防支援費の単価をもっと高くすることで、居宅介護支援事業所が予防プランを受託しやすい環境を作り、予防支援計画を居宅介護支援事業所へ委託するケースをもっと増やしたいという訳である。

それはなぜかというと、地域包括支援センターが予防プランマネジメントに業務の時間をとられ、地域支援に力を発揮できないという状況がある。ここにメスを入れて地域包括支援センターの機能強化を図ろうという対策である。

その背景には高齢化で相談支援のニーズが増大しているほか、地域全体を見据えた連携・調整のコーディネート、地域ケア会議の運営などの重要性が高まっていることが挙げられる。それに加え、今後政府が推奨する、「全世代型社会保障」の推進のために、地域包括支援センターが高齢者のみならず、育児支援や児童支援、障害児者支援にも関わっていくことが予測され、その準備や教育にも時間が取られていくことを見据えた対策ともいえる。

が・・・しかしである。

だからと言ってその対策として予防プランの委託を進めるのはいかがなものか。それよりもっとマシな方法があると思わないだろうか?そんな対策より、予防と介護でマネジメント主体が違うという制度の複雑さをなくす議論を行うのが筋ではないかと思う。

介護保険制度が誕生した際には、高齢者の介護サービスについて、居宅介護支援事業所の担当ケアマネジャーを窓口にさえすれば、総合的に調整が行われ支援が受けられるという、「ワンストップサービス」が実現したのである。そのことに一番の意義と成果を感じた人が多いはずだ。

しかしそれを崩壊させたのが制度改正であった。介護保険サービスを予防サービスと介護サービスに分断し、予防プランを地域包括支援センターが担当することにしたことによって、予防プランと介護プランと、それに付随する各種サービスは寸断され、ワンストップサービスはそこで崩壊したのである。

そんなふうに予防プランと介護プランが寸断・分断されてしまった過去を反省して、予防プランも居宅介護支援事業所の主管に戻せばよいだけの話である。その方が制度はスッキリわかりやすくなるし、利用者にとって予防と介護の時期で計画担当者が変わるというデメリットがなくなる。

そもそも予防プランを、介護予防に精通した地域包括支援センターの保健師が担わなければ、自立支援ができないという理屈はすでに崩壊しているのである。そのことは、そんな成果は挙がっていないという事実が証明している。

それにしても介護保険部会の委員はなんとお馬鹿な議論を繰り返しているのだろうか。脳みそが機能不全の連中が寄り集まって、いったいどんなふうに制度が改正されるというのだろうか。

ワンストップサービスの再生。それが一番良い結論なのである。

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施設ケアマネジャーの実務の在り方


介護支援専門員を対象としたセミナーは数あれど、介護保険施設の介護支援専門員を対象にした、「施設ケアマネジメント」に特化したセミナーは意外と少ない。

仮にそうしたセミナーが開催されたとしても、受講者が期待する内容とは全く異なり、施設ケアマネジメントの実務に応用できない、「あっち向いてホイ」的な内容であることもしばしばである。そうであっては施設の介護支援専門員の皆さんはあまりにも可哀想だ。

施設内のケアマネの数は多くて二人程度であり、一人ケアマネジャーも多い。そうなると施設内でスーパービジョンを受ける機会がないどころか、OJTもされないままで現場に放り出されて手探りでケアマネ実務に携わっている人も多い。そういう人たちは、施設のケアマネジメント実務を指導してくれる人もおらず、日々このやり方でよいのかという悩みを抱えながら、その疑問を解決する手段を持たずに業務にあたっている。

そんな施設ケアマネも多いはずである。それらの人たちの羅針盤となる、「施設ケアマネジメントセミナー」を多くの施設ケアマネジャーが求めているのに、適切な指導者が見つからないという理由で開催できない地域も多いと聞く。

その点、僕は自分が施設ケアマネとして実践してきたこと、施設長として施設ケアマネに求めてきたことを話すことができる。介護保険法をはじめとした制度や関連法令を解説するセミナーも行っているので、ケアマネジメント実務に関連する法令根拠なども示すことができる。そんなわけで施設ケアマネジャーを対象にした、「施設ケアマネジメントセミナー」を全国の様々な場所で実施してきた実績がある。

来る1月24日(金)10:00〜15:00に愛媛県総合社会福祉会館2階「多目的ホール」 (愛媛県松山市)で行われる、愛媛県老施協主催のセミナーも、対象は施設の介護支援専門員である。

当日は、「施設ケアマネの役割り〜PDCAサイクルを意識した施設ケアマネジメント」をテーマに、午前と午後にそれぞれ2時間、合計4時間の講演を行なうことになっている。その講演スライドを昨日までに作成し終え、今日最終校正を行って、さきほど講演事務局に送ったところだ。

当日のセミナーでは、最初にタイムリーな話題として、2020年度控えている介護保険制度改正の動向を示したうえで、そのことが2021年度の介護報酬改定と、2023年度の次期介護保険制度改正にどのようにつながっていくのかを解説する。

そのうえで施設ケアマネジャーとはどのような存在で、施設ケアマネンジメントの展開過程はどのように考えればよいのかを明らかにする。生活相談員と施設ケアマネの関係性、他職種との連携の在り方もしっかり示す予定だ。

そして施設サービス計画の作成の要点を、法令根拠に沿ってお知らせする。そこでは僕が過去に作成した施設サービス計画から、様々なケースを取り上げて、具体的なプラン内容を例示する予定としている。第1表の総合的援助方針も、新規入所・認知症高齢者・重度の身体障害者・看取り介護対象者に分けて明示したうえで、そこに書くべき要点整理を行う。

さらに今後より強く求められる施設ケアマネジャーとしての役割という観点から、何をすべきかという具体例を示すことにしている。

一番に強調したいことは、施設ケアマネジメントの本質は、様々に存在する施設のサービス資源を利用者に有機的に結びつける手法であるということである。

利用者のニーズを考えると、当然備わっていなければならない施設の機能があるはずなのに、それがない場合もある。そうであれば施設介護支援専門員は、ケアプランというツールを使ってトータルにケアサービスの品質を管理する役割を持つのであるのだから、施設サービス計画を作って終わりではなく、現場でプランを実践状況のチェックを行い、必要なサービスがない場合は、それを創り出す役割をもたねばならない。サービスの品質管理の役割だ。

そうであれば利用者ニーズに即した必要なサービスの方法論が存在していないならば、それ実現するために様々なシステムを変更できる「職務権限」が施設ケアマネに与えられていなければならないということだ。そうでなければサービスの品質向上はないし、施設サービス計画書は単なるお飾りで実効性のないものになる。

施設サービス計画書が、そんなふうに貶められるとしたら、時間と労力をかけて作るケアプランが単なる行政指導の為の紙切れに過ぎなくなる。そうなればケアマネジメントという労力は多大な無駄でしかなくなる。

使われないケアプランは事業損失だという観点からも、施設ケアマネジメントを見直してもらいたい。

どちらにしても他では聞くことができない、「本物の施設ケアマネジメント実践論」を伝えてきたい。愛媛県老施協の会員施設の介護支援専門員の皆さん、当日は会場でお愛しましょう。愉しみにしておいてください。
無題

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廃止すべきケアマネジメントルール


ショートステイ(短期入所生活介護及び短期入所療養介護)について、「認定の有効期間のおおむね半数を超えた短期入所は保険給付対象にならない。」と考えている人がいるとしたら、それは間違った考え方である。

ショートステイの介護報酬告示や基準省令等の法令ルール上、認定期間の概ね半数を超えたショートステイ利用を制限するルールは存在していない。

唯一の制限ルールは、「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」(厚生省令第三十八号)の第13条21項であり、そこでは「介護支援専門員は、居宅サービス計画に短期入所生活介護又は短期入所療養介護を位置付ける場合にあっては、利用者の居宅における自立した日常生活の維持に十分に留意するものとし、利用者の心身の状況等を勘案して特に必要と認められる場合を除き、短期入所生活介護及び短期入所療養介護を利用する日数が要介護認定の有効期間のおおむね半数を超えないようにしなければならない。」とされているのである。

つまりこれは居宅介護支援事業所に課せられているケアマネジメントルールの範疇を超えるものではなく、制度全体の給付制限ルールとは言えないのである。よって法令原則から考えれば、セルフフランにこのルールは適用されないので、セルフプランでショートステイを計画する場合、認定期間の半数を大幅に超えたショートステイの利用に対し、保険給付を制限することは不可能であるため、理由の如何を問わず認められることになる。(参照:ショート認定期間の概ね半数超えは保険給付対象外なのか?

そもそも省令第三十八号第13条21項の定めは、ショートステイの長期利用という、入所サービスと区分のできない利用を制限していることと同時に、認定期間中、十分にアセスメントを行わずに、ショートステイという一つのサービスしか利用しない計画に対して、保険給付するということに一定の制限を加えたものであると解釈している。

ところでこのルールは今も、本当に必要なルールであると言えるだろうか。この制限ルールが作られた当時と、現在の状況を比べると大きく変わっているものに、「介護認定期間」があることを考えると、このルールはすでに機能不全であり、廃止しても良いルールと言えるのではないだろうか。

この制限ルールができた理由は、30日を超えるショートステイの連続利用制限について、利用31日目を全額自己負担利用すれば、一旦自宅に戻ってショートステイを利用しない日をつくらなくとも、連続利用カウントがリセットされるというルールができたという背景がある。連続利用のリセットルールを使って、入所と区分できないショートステイの利用を防いだものである。

その当時は、認定期間延長の最長期間は12か月であったため、概ね半数を超えない期間は、最長でも6カ月という期間が目安になっており、年単位のショートステイの連続利用を制限できたという意味がある。

しかし現在の認定期間の最長期間は36カ月である。これが来年の制度改正では、48カ月まで延長されることが検討されており、その実現可能性は極めて高まっている。

すると現在でもショートステイを18カ月連続利用するケースは、居宅介護支援のルールでも可能とされているわけだ。それが来年以降、24カ月まで可能となるかもしれないのである。そうであれば、「認定期間の概ね半数まで制限するルール」の意味や理由は、極めて薄いものとなっていると言わざるを得ない。そんなルールで何が担保できているのだろう。意味がないとしか言えない。

そもそもショートステイのルール自体が変化しており、短期入所生活介護については、リセットルールを使って連続利用する場合でも、連続して30日を超えて同一の指定短期入所生活介護事業所を利用する場合は、30単位/日を減算しなければならないために、相当の必要性がない限り連続利用は回避される傾向が強まっている。

よってこの部分は、規準省令第13条21項の制限ルールを廃止したとしても、適正なケアマネジメントの視点のみで十分対応可能なのではないのか?そもそも現在でも認定期間36カ月の人は、その期間に概ね18カ月ものショート利用を行なえるが、そのような利用を続けるメリットは、利用者・ショート事業所の双方とも薄く、そのような長い期間になる途中で、ショートステイから入所への切り替えが行われるのが一般的であり、そういう意味でも認定期間の半数ルールはいらないと言えるわけである。

まあこれだけ認定期間延長のケースが増えている現状から言えば、省令第13条21項の定めがあったとしても、居宅介護支援事業所のケアマネジャーの仕事に不便や制限が生ずるわけではなく、そのようなルールがあることに、さして目くじらを立てる必要はないと思っているケアマネの方が多いのかもしれない。

そうであれば、このルールの廃止のソーシャルアクションなんて言うことに、エネルギーを使う必要はないわけであるが、一応この制限ルールの意味と、すでに役割を終えたルールであるということだけは、ここで改めて指摘しておきたい。

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福井県敦賀市の一家三人殺人事件は介護殺人の様相か


先週15日に行われた社保審・介護給付費分科会では、居宅介護支援の管理者要件に係る経過措置についての延長議論が行われた。(資料

居宅介護支援事業所の管理者は、主任ケアマネジャーでなければならないとされたが、その経過措置は令和3年3月31日とされている。しかしそれまでに実務5年の要件が満たせないなどで、主任ケアマネの資格を取得できない事業所が多数にのぼることが明らかになり、その見直しが必要とされた。

そのため経過措置を令和9年3月31日まで延長するとともに(ただし令和3年4月1日以降に新たに管理者となる者は、いずれの事業所で あっても主任ケアマネジャーであることが求められることとなる。)、次の2点を新たなルールとして加える案が示されている。

・特別地域居宅介護支援加算又は中山間地域等における小規模事業所加算を取得している事業所については、管理者を主任ケアマネジャーとしない取扱いも可能とし てはどうか。

・令和3年4月1日以降、不測の事態により、主任ケアマネジャーを管理者とできなくなってしまった事業所については、当該事業所がその理由と「改善計画書」(仮称)を保険者に届出た場合は、管理者が主任ケアマネジャーとする要件の適用を1年間猶予することとしてはどうか。

以上の案については、当日の分科会で賛同を得たため、そのまますんなりとその通りになる予定だ。

このことを巡っては、日本介護支援専門員協会の迷走が目立ったが(参照:管理者要件厳格化の経過措置延長を要望した協会の今更)、本来このような管理者要件の厳格化など不必要なことであり、いっそのこと主任ケアマネに管理者を限定する要件自体を失くしてほしいものだが、これについては一旦決まったということで引っ込めることはできないのだろう。

しかしこのことによって居宅介護支援の質が上がるなんて言うのは幻想だ。主任ケアマネジャーの資格を得る必要がある人が増えることによって、その資格を与える一連の過程における、「利権」が増えるだけである。本当に意味のない要件だと思う。このことに加担した秋田あけぼの会の小原クンの罪は決して消えない。

さて話題は変わるが、週末起きた事件で気になるニュースが飛び込んできた。

17日の午後、福井県敦賀市の住宅で住人の親子3人の遺体が見つかった事件では、95歳と93歳の夫婦と、その息子である70歳の会社役員が殺害されたが、70歳の被害者の妻71歳が殺人容疑で逮捕された。

容疑者の夫は、脳梗塞の後遺症で足が不自由であったのに加え、95歳の母親は要介護1の認定を受けていたそうである。さらに93歳の父親も介護が必要で、容疑者が3人の介護を担っていたと報道されている。

容疑者は3人の首を絞めて殺害したと供述しているそうであるが、動機については、「介護疲れ」の可能性が指摘されている。

本当にこの事件が介護疲れによる殺人だったのかという検証が求められるし、こうした悲劇を繰り返さないためには、この一家に対する介護サービスの提供状況等はどうなっていたのか検証が急がれる。

それは誰かの責任を追及するためではなく、何がどう足りなかったのか、何をどうすればこの一家を救えたのかという視点から、今後の介護支援の方向性を考える一つの教訓とすべきことがあるのではないだろうか。

地域ケア会議は、本来このようなケースを取り上げて検討され、個々のこうしたケースの検討から地域課題をあぶり出すために行われるものだが、当該地域でそうした地域ケア会議が機能していたのかも検証しなければならない。

この事件を単なる刑事事件として捉えて終わらずに、地域の介護問題という側面はなかったのかという検証が不可欠だと思うのである。

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介護支援専門員の処遇改善は何故急に表に出たのか


介護保険制度の改正や介護報酬改定は、この制度の持続可能性を高めるために行われている。そのため財源に限りがある中での改正・改定に際しては、給付抑制や国民負担の増加などが求められてくる。

そうした痛みを国民や関係者に求めるためには、本来制度を設計する政治家や官僚も痛みを受けなければならないはずだが、この国の政治家や官僚は、自分たちの痛みは大嫌いである。

だから一方的に国民に痛みを求めることになるので、その痛みはできるだけ静かに気づかぬうちに負ってもらおうとすることになる。それがソフトランディングの意味であり、いずれ介護保険制度の1割自己負担を失くして、2割負担をスタンダードにするというレールが敷かれていることを隠しながら、次の改正では2割負担と3割負担の対象者を静かに増やして、1割負担の対象者も知らないうちに減っているという状態を創ることにしている。

そんな痛みだけでは国民は納得しないので、時には甘い、「」を与えるのも常套手段である。飴を与える代わりに痛みはしっかり受け止めてほしいというように、飴と鞭の政策を随所にちりばめるわけである。

10/9の介護保険部会でケアマネジャーの処遇改善が突然のように浮上した理由も飴の政策の一つだ。

これが単純に介護支援専門員の待遇改善だけを目的としたものであると考えている関係者がいるとしたら、それはずいぶん能天気な話である。

勿論その背景要因の一つとしては、2年連続で介護支援専門員の資格取得試験の受講者が大幅に減っていることが挙げられる。加えて特定加算により、介護職員の待遇が大幅に改善した後には、介護支援専門員の年収を上回る介護職員も数多く生まれることが予測され、そのことで一層、介護支援専門員の成り手がなくなる可能性も無きにしも非ずという状況があることを否定しない。

しかし国は長期的にみれば、介護支援専門員の数は充足していて、足りない状態にはならないと踏んでいる。それは居宅介護支援の対象者を長期的には減らしていく政策を見込んでいるからだ。(参照:国の隠された思惑とはケアマネの政策的削減(前編) ・ (後編)

だからこそケアマネの処遇改善を行う一番の理由は、別にあるということだ。それは居宅介護支援費の利用者自己負担導入の人質としての意味の方が大きいということである。

財務省の強い意向を受けて、次の報酬改定(2021年4月〜)の居宅介護支援費は、利用者自己負担を導入するというのが既定路線になりつつある。しかし8月29日に開催された「第80回社会保障審議会介護保険部会」では、日経連の委員がそれに賛成したものの、それ以外の委員からは、利用者負担の増で必要なサービスが使えなくなることや、有料化することで利用者の要望が高まり、業務範囲を超えた過度な相談が増えるといった懸念の声が挙がり、反対意見が多数派を占めた。

このため国は、委員会の流れを自己負担導入に変えなければならなくなった。そこでケアマネジャーの待遇を改善するという飴を与えたうえで、ケアマネジメントを有料化することを実現する方向に舵を切ったというのが本当のところだ。つまりケアマネの処遇改善はケアマネジメントの利用者自己負担導入の人質なのである。

8/29の介護保険部会で自己負担導入に反対の意見を述べた日本介護支援専門員協会の代表委員は、この人質を取られた中で、なおかつ反対意見を述べ続けることができるかどうかが問われている。今後に注目してほしい。

それにしてもこの流れを読むと、居宅介護支援費に導入される自己負担は定額負担ではなく定率負担となるという意味であることも垣間見える。近い将来は2割負担を原則とするという流れの中にケアマネジメントの有料化も置かれていくからである。

しかし2021年の介護報酬改定は介護の単独改定である。2019年のように診療報酬のダブル改定の中で、薬価の引き下げという恩恵にあずかれる状態ではない中で介護報酬の改定が行われるのだ。そうであればケアマネジャーの処遇改善の財源はどこからひねり出すのだろう?

そう考えるとケアマネジャーの処遇改善のために、介護報酬の中から削られる報酬が必ず出てくることに気が付くはずだ。それがどのサービス種別の、どの報酬をターゲットにするのかは今後の検討課題になるだろうが、だからこそケアマネ専用の処遇改善加算が新設されるとは限らないのではないかと考えざるを得ない。

例えば現行の介護職員処遇改善加算の対象に介護支援専門員を入れるだけに終わるかもしれない。あるいは特定加算のaグループもしくはbグループの対象に介護支援専門員も加えてよいという方法だってあり得る。この場合は介護支援専門員の待遇が改善される分、介護職員の給与は現行より下がることになりかねない。

また施設のケアマネジャーは特定加算のcグループで待遇改善が図られている人が多いことから、処遇改善の対象は居宅介護支援事業所のケアマネジャーに限定される可能性もある。この場合は処遇改善加算という形ではなく、特定事業所加算の上乗せという形も考えられる。場合によっては居宅介護支援費の基本サービス費を上げるので、それで処遇改善を図ってくださいという形で、お茶を濁される可能性だってなくはない。

どちらにしても今後、この処遇改善がどういう形になるのか、その財源はどこからひねり出されるのかを注目する必要があるし、これによって居宅介護支援費の自己負担化はさらに避けられない状況になっているという理解が必要である。

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完全なるワンストップサービスを復活させる良い機会


介護支援を必要とする人が、多種類の介護保険サービスを利用する際に、利用者本人が多種類のサービス窓口に直接出向いて利用申し込みを行わずとも、居宅介護支援事業所というひとつの窓口にその機能を集約させて、すべてのサービスが利用できるように支援することをワンストップサービスと呼ぶことができる。

介護保険制度誕生から2006年3月までは、一度介護認定を受けて更新認定を受け続ける限り、利用者が希望するのであれば、ずっと一人のケアマネジャーが担当者であり続けることができた。信頼でき任せられるケアマネジャーを窓口として、ケアサービスが継続的・連続的に展開できるという「完全なるワンストップサービス」が機能していたわけである。

しかし2006年4月から新予防給付が導入され、介護認定と予防認定が区別され、要支援1と2という区分ができたことで、予防居宅介護支援の事業指定は地域包括支援センターしか受けられなくなった。

このため予防プランを主管するのは地域包括支援センターとなり、居宅介護支援事業所が要支援者の予防計画を立てるためには、予防居宅介護支援事業所である地域包括支援センターの委託を受け、下請けにならない限り継続的に担当窓口であり続けることはできなくなった。

そのため短い期間で状態変化が生じやすい人で、更新認定のたびに要支援2と要介護1の間を行ったり来たりという揺れ動く人は、そのたびに予防計画担当者と介護計画担当者が変わるという現実に直面して、その中には計画担当者との信頼関係や人間関係がなかなか構築できないというケースも発生した。

それはまさにワンストップサービスの完全形の崩壊による弊害といえる現象といえた。

ところがこの問題の関連して、10月9日に行われた介護保険部会の議論の中で厚労省は、求められる役割が増えている地域包括支援センターの負担を軽減し、地域全体を見据えた連携・調整や相談対応などの機能の強化につなげるためには、「予防プラン」について、居宅介護支援事業所により多くの業務を担ってもらう方向で検討を進めていく方針を示した。

厚労省の考え方はあくまで、「要支援者の予防プランは引き続き包括が担うことが重要で、居宅介護支援事業所への外部委託を行いやすい環境の整備を進めることが重要」としているものである。

しかし、「外部委託を行いやすい環境」とは即ち、委託料の改善が不可欠であると言うことだ。

そもそも予防プランだからといって、介護プランよりプラン作成業務が軽減できるわけではない。毎月の訪問義務はないといっても、実際には月単位のサービスプランの適性を評価するために、義務以外に毎月自宅訪問して確認しなければならないケースも多い。

よって予防マネジメントにかかわる費用が、介護マネジメントにかかわる費用と比較して、著しく低額である現状では、委託料もその範囲でしかないのだから委託環境も改善しない。

厚労省は、「要支援者などに対する適切なケアマネジメントを実現する観点からは、引き続き包括が担うことが重要」としているが、その内容は、なぜ適切な予防マネジメントは包括支援センターが主管する必要があるのかという問いかけに対しては、説得力には欠ける論理でしかないというしかない。

委託の予防プランをいちいち包括支援センターの担当者が隅々までチェック検証して、常に必要なアドバイスをしているという事実はない。委託プランは丸投げプランそのものである。そうであっても委託プラン自体に支障があって自立支援を阻害していると問題になることもないのが現状だ。

そもそも地域包括支援センターの予防プランとは、すべて適切なマネジメントであると言い切れるほど立派なものなのだろうか。怪しい予防計画など、そこかしこに存在しているのではないだろうか。

ということでいっそのこと、予防プランも利用者の希望に応じて、居宅介護支援事業所に、直接作成依頼できるようにすればよい。作成単価も介護給付と区分せず、同じ単価設定とすればよい。

そうした思い切った改革によって、失われたワンストップサービスの完全形を取り戻すことが、一番求められていることだ。

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ケアマネジメントをマネイジドケアに貶める政策に異議を唱えよう


ケアマネジメントで一番重要な視点は、高齢者の課題やニーズを、単に身体的な機能障害(インペアメント)という面のみで捉えるのではないという点である。

従来の医学モデルでは、脳卒中による片麻痺を身体的欠損としてのインペアメントとして捉え、それによる歩行障害を能力障害(ディスアビリティイ)であるとして、それに対するニーズは何かという観点から、治療的方法(リハビリ等)をとる立場にあった。

しかしケアマネジメントの手法は生活モデルであり、高齢者のニーズを単なるインペアメントとADLに関わるニーズとして捉えるのではなく、利用者がもつ社会的不利(ハンデキャップ)という観点からもアプローチすることによって、生活障害としてその問題を捉えることに特徴がある。

つまり要介護者が、どのような家族環境や地域環境の中で生活し、障害が不利な状況になっていないのかという部分も生活課題の一つとして捉え、インペアメントやディスアビリティに改善がなくとも、家族や地域の環境を調整することで生活課題が改善できる可能性があるという視点を加えたものである。

つまり要介護高齢者の課題や障害は、あくまで生活課題であり、生活障害であるという視点が重要なのだ。だからこそケアマネジメントには生活の全体性や継続性、個別性に目を向ける視点が不可欠である。

このことを理解しているか、理解していないかでケアマネジメントの質は大きく左右されてしまう。ケアマネジメントの援助技術の展開の目的が生活の全体性や継続性、個別性に目を向ける生活支援であるとしたら、そこには身体機能レベルだけでは解決できない様々な問題に対する援助の方法があってしかるべきで、必ずしも軽介護者に身体介護以外の生活支援が必要ではないという考えにはならないからである。

特に加齢による廃用という自然摂理を起因とした生活課題の解決のためには、生活援助を適切に結びつけることが大事だ。足腰の衰え、視覚や聴覚、味覚の減退は、ADLより、IADLの障害になって現れてくることが多く、軽介護者に必要な家事支援を適切に結びつけることも、生活維持には重要な視点である。

ところがこの家事援助が過剰支援であるとして問題になっており、その原因をケアマネジメントの質に求める向きがある。しかしそれは違う。

そもそも不必要な過剰サービスのケアプランが本当に存在するとすれば、その根本原因はサービス提供主体とそれを計画するケアマネジャーをパックで運用することが「利益を挙げ、生産性が高まる」ことに繋がっていることに起因する問題で、介護保険制度そのものの設計上の問題に原因があるのだ。

ケアマネジャーが自社と併設する居宅サービス事業の利益を考える必要がないように、ケアマネジメントだけで飯が食えるようにするだけで、問題解決の方向に大きく動くはずなのだが、そのことで利権を手にした連中は、根本問題に手を加えず、問題解決を一定回数を超えた生活援助を組み込んだ居宅サービス計画の届け出ということで解決を図っている。届け出て検証されるという心理的負担を介護支援専門員に与え、生活援助を計画する回数を制限しようとしているわけである。

つまりこの意味は、ケアマネジメントを財源抑制の手段として使うというマネイジドケアに使われているという意味だ。それは本来のケアマネジメントが、サービスの利用者の立場からの生活を支援するために形成されてきたものであるという目的に反したものだ。

このことはもともとケアマネジメントの諸刃の剣として、負の側面があるというし指摘を受けていた点であり、非常に危惧される問題だ。それがケアマネジメントの標準化という方向性でさらに強化されつつある。(参照:ケアマネジメントの標準化を企む学者の黒い腹

しかし一定以上の回数の生活援助計画の届け出が必要とされたきっかけとなった、最多で月101回の生活援助の利用例がある、北海道標茶町の直営の居宅介護支援事業所の主任ケアマネジャーの居宅サービス計画は、幻視・幻聴、物忘れなどがある精神疾患を抱える高齢者が、体調を崩して精神状態が不安定になった状態の居宅での生活を支えるための必要な援助を積み上げた結果で、同町の後の検証作業の結果、糾弾すべきプランではなく、模範とすべきプランであると判明している。

このように本来のケアマネジメントは、給付抑制に利用されるものではなく、一人一人の要介護者の生活課題を解説するために、本当に必要な社会資源と利用者を、より適切な状態で結び付けるものである。

それなのに介護支援専門員の職能団体であるはずの日本介護支援専門員協会は、本当のケアマネジメントを護る提言を全く行わずに、居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネに限定することに手を貸したり、消費増税分の使い道がすべて決まってしまったこの時期に、処遇改善加算をケアマネにも渡せと言う実現不可能な提言しかしていない。そんな団体に頼って会費を納め続けてよいのだろうか・・・。

地域で本当にまじめに、そして懸命に援助技術を展開している多くのケアマネジャーの皆さんは、こんなわかっていない国の議論に異議を唱えるべきだ。日本介護支援専門員協会が声を挙げないのだから、自分たちで声を挙げるしかない。

少なくともケアマネジメント実務に関わっている人であるならば、利用者や地域に対して、ケアマネジメントとは何ぞやという意味を、自らの実践で語れるケアマネであってほしいと思う。

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ケアマネジメントの標準化を企む学者の黒い腹


ケアマネジメントの標準化が何よりも大事だという人がいるが、僕はそれは危険な発想だと思う。

特に居宅介護支援事業所のケアマネジメントは、社会資源を利用者と結び付けてスケジュール調整することが主になっており、個々のサービスの内容はサービス事業所のプランで決まるんだから、居宅ケアマネジメントを標準化させようとすると、サービスの品質の標準化にはつながらず、標準ではないとされたサービスを排除させるだけの給付抑制プランが増えることになるだけだ。そうした画一的なケアプランがスタンダードとされる可能性が高くなる。

そもそも介護支援専門員の価値観だけでは測ることができない個々の暮らしの個別性にアプローチすべきケアマネジメントに、本当に標準化が必要なのか?ここの議論が足りない。

官僚と学者の標準化必要論を闇雲に受け入れるケアマネばかりなのはどうかと思う。特に役人はシステムと基準づくりに躍起となる傾向が強い。それに乗っかっておれば責任を取らなくて済むからだ。人の暮らしには何が重要なのかわからない無能な役人、そのことを考えようとしない無責任な役人は、法の条文や通達の文面だけをなぞって、それを闇雲に実行しようとする。そして前例だけを重視するようになる。いわゆるお役所仕事だ。それは疲弊した役所のシステムだ。

本当に有能な人材は、そのような疲弊したシステムを必要としない。有効なシステムというのは、原則を大切にした即応性のある柔軟なものである。特に人の暮らしに関わるケアマネジメントに、通達の文面も無効だし、前例など何の役にも立たない。それが「標準化」という発想で、限りなくお役所仕事に近づかされることに誰も気が付かないのは何故だろう。

それにもまして悪質なのは、この標準化の推進者の中に、大学の教授・准教授という肩書を持つ学者が加わっていることだ。奴らの本音は、標準化という名の基準を作り上げる先に、標準化に当てはめるための「伝導役」という利権を得ようとしていることだ。それはケアマネジメントを人質にして、自分の懐を温めようとする腹黒い企みに他ならない。そんな腹黒い考えではないとして、この標準化論に乗っている学者は、無能で無責任な役人に踊らされているだけの存在でしかない。どちらにしても恥を知るべき存在である。

日本介護支援専門員協会は、シンクタンクとしては、くその役割も果たしていないのだから、このあたりの議論の展開に影響力を持ってほしいなどという期待はしていない。現にこうした議論の最中にあっても、「ケアマネにも処遇改善を」と、自分の財布の中身を増やしたいというような能天気な主張しかしていない。こんな団体に物事の本質を見極めてソーシャルアクションにつなげるという能力はないだろう。

せめてケアマネ実務に携わっている諸君は、この問題点に気が付いて議論に何らかの一石を投じてほしいものだ。

そもそもケアマネジメントの標準化議論の背景にあるものとは、ケアマネジメントの質議論である。確かに現行のケアマネジメントが批判される大きな理由は、「質の差」であることは間違いのないところだ。

居宅介護支援を例にするならば、利用者支援の達人と言えるような素晴らしい仕事をしている介護支援専門員が存在する一方で、自分が計画したサービスが絶対で、それに異を唱える利用者は排除して、言いなりになる利用者だけを選んでいる介護支援専門員さえいる。そしてそういう人に限って、支援効果としての、「利用者の生活の質」はほとんど上がらず、自社のサービスに利用者を囲い込むだけの結果しか残さない人がいる。そういう結果しか求めない人さえいる。

しかしこの「質の差」とは、ケアマネジメントの質の差以前に、介護支援専門員という有資格者のスキルの差ではないかと思う。それは人間力の差であると言い換えることができるかもしれない。介護支援専門員間の能力差が問題となっているのだから、この部分はケアマネジメントの手法でどうにかできる問題ではなく、介護支援専門員の資格取得過程の見直しをする以外の処方はあり得ない。

個人の大きなスキル差を放置したままで、ケアマネジメントという手法だけを標準化した先に起こることとは、標準化された方法なりツールなりが絶対視され、その方法でケアプランを立てておりさえすればよいという考えに偏る介護支援専門員をたくさん生み出す結果でしかない。

そこでは利用者がサービスを使った後の、「感想」や「評価」は、ニーズではなくデマンドであるとか、我がままだとかいう理由で無視されてしまう恐れがある。しかしそれが真のニーズで、利用者の希望に寄り添ったときに、課題解決の糸口が見えて来るなんて言う例は、枚挙にいとまがない。

そういう意味では、ケアマネジメントの標準化の果ての格差縮小とは、質の低いケアマネジメントに合わせて、達人ケアマネジメントが淘汰されてしまう結果につながりかねない。仕事のできる介護支援専門員が、ケアマネジメントの標準化というお題目の犠牲となって、そんなに頑張ってはだめだと烙印づけされるようなものだ。

それは市町村のインセンティブ交付金の見直し論と絡めて、ケアプランチェック強化による給付抑制と巧妙にリンクして行われることになる。ここに気が付いている人が何人いるだろう。

ケアマネジメントの標準化を勧める腹黒の学者連中は、当然このことをわかっていながら、悪意に手を貸しているとしか思えない。こんな連中の悪だくみに乗せられて、介護支援専門員の立場や役割が規定されてよいというのだろうか。

そんな悪だくみの標準化論によって、ケアマネジメントの質が一定以上に担保されるわけがないし、介護保険制度が良くなるわけがない。現にケアマネ業務に従事している人たちは、そのことをしっかり理解して、官僚と学者の悪謀をつぶすためのアクションを、それぞれのステージで展開していかねばならないと思う。

そうしないと時々の国の都合で、ケアマネジメントの在り方が、どうにでも都合よく変えられることになることをしっかり自覚してほしい。

介護支援専門員は、国のために都合よく制度を運用する人ではなく、制度の光を一人一人の地域住民に届ける役割を持つ専門家であることを忘れてはならない。

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日本介護支援専門員協会の遅すぎるアリバイ作り


日本介護支援専門員協会が3月18日付で、「介護保険制度改正及び介護報酬改定に関する調査への周知協力について(お願い) 」という文書を、会長名で都道府県支部長 宛てに送っている。

そこでは『当協会では、社会保障審議会介護保険部会等における制度改正等の議論を 行う上で参考資料となるデータを収集することを目的として、「介護保険制度改正及 び介護報酬改定に関する調査」(平成 31 年3月 15 日、日介支専協第 30-0350 号)を 実施しております。 この調査は、居宅介護支援事業所に所属する介護支援専門員の会員から無作為に 抽出した 1,000 名の会員が対象となっておりますので、回収率を上げるためにも、 貴支部におかれましては、アンケートが届いている会員の皆様への周知等のご協力 を賜りたくお願い申し上げます。』としてアンケートの回答を求めている。

3月15日付のアンケートとは、「介護保険制度改正及び介護報酬改定に関する調査票」 というものだ。その中で居宅介護支援事業所の管理者の要件が主任介護支援専門員になったことについて賛成か反対かという意見を求めている。
日本介護支援専門員協会のアンケート
今更こんな意見を聞いてどうするんだ?管理者要件は既に変更されており、居宅介護支援事業所の管理者が主任介護支援専門員に限定される配置規準については、2021年度から完全実施されることになっている。既に経過措置期間なのだから、今更誰かが文句を言って変更されるものではない。このアンケートでは、「見直しが行われる予定です。」とされているが、見直されているのである。ここでもインチキを通そうとするのだろうか。

そもそも管理者要件の変更については、日本介護支援専門員協会として賛成だという意見書を小原副会長が書いて、国に挙げているではないか。その意見書を書くときには、会員に全く意見を求めずに、もう決まったことをここで意見を求めてどうするんだ。

というかこれは明らかに、現場に意見を聞かずに、小原副会長が賛同の意見書を書いた誤りを糊塗するための、後付けのアリバイ作りである。ひどい態度と言うしかない。それはこの会がいかに「現場の声を代表していない」かということの証明である。同時に、同会が「全員参加型のチー ム」であると喧伝していることはまやかしでしかないことの証明でもある。

今会員に尋ねなければならない一番の設問とは、「2018年の介護報酬改定時にとった協会役員の一連の行動を、あなたは支持しますか?」でなければならない。

そして「日本介護支援専門員協会は、特定事業所集中減算の廃止に反対しましたが、あなたはこれを支持しますか?」・「特定事業所集中減算は、ケアマネジメントの質の担保につながっていますか?」という問いかけを行わねばならない。

そのように大事な問いかけを削っておいて、自分たちの地位を護るためのアリバイ作りのアンケートに時間を使わなければならない会員は可哀そうである。こんなアンケートにも会員の貴重な会費が使われていることを考えると、まったく無駄な会費支出をしているとしか思えない。

そもそも日本介護支援専門員協会ほど非民主的な組織はなく、一部の支部では支部会員となる条件として、日本介護支援専門員協会の会員になることを強要している。日本介護支援専門員協会に加入しなければ、支部会員にしてやらないという強権発動を行って、それは当然だと思っている支部役員が幅を利かせているわけである。その結果、僕のフェイスブックには次のようなコメントが寄せられることになる。

うちの県は県協会に入ったら自動的に日本協会に強制加入です。毎年協会費用が引き落とされてます。県協会には入ってるメリットはありますが、日本協会は定期的に来る協会誌は情報古いし、いろんな雑誌者の広告ばかり入っていて、正直紙と郵便費用の無駄。いつも開封することなくゴミ箱行きです。更新更新って、主任は取るときはそんなこと言ってなかったのに、後からそんなんつけてサギです。時間とお金かけてますから捨てるわけにもいきませんしね。悩ましいです。

こんな風に思っている会員が全国にたくさんいるのだろう。これが協会役員が言う「全員参加型チーム」の実態であり、それって「全員が役員の奴隷チーム」でしかない。まったくどうしようもない組織である。

それにしても、加入したくもない日本介護支援専門員協会にも入らないと、地元である支部組織に加入させないというやり口は、やくざの上納金とさして変わらないものである。こんなひどいルールを定めている支部役員は、自分がやっていることの意味を理解できているのだろうか。

小権力に酔う器の小さい支部役員が牛耳る組織というのが日本介護支援専門員協会である。現場の声の代表という偽物の看板を背負った役員によって運営されている非民主的組織によって、介護支援専門員という資格者の社会的地位や評判は、地に落ちていくのである。

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利権化した主任ケアマネ研修の実態


今日は祝日である。そのため仕事が休みの日とも多いと思う。

週末を前にした木曜日の休みで、ほっと一息ついている関係者も多い反面、暦と関係なく働いている人によって、介護の現場は支えられている。祝日とはその人たちに思いを寄せて、感謝の念を新たにする日ではないかと思ったりしている。

現在自由業で暦に縛られていない僕は、毎日休みなのか仕事なのか、よくわからない日を送っている。しかし自由業とは自由に遊んでいては、一銭も稼げないという意味でもある。そうであるがゆえに月曜の夜に岡山から帰ってきた後、来週の金曜日に沖縄に飛ぶまでの間、講演がない時間を利用して自宅で事務仕事をこなす日々であるが、締め切りが迫っている連載原稿が複数あったり、講演スライドづくりに追われて遊んでいる暇がないことに感謝しなければならないだろう。

ところで今日の祝日は春分の日である。1年のうち昼と夜の時間がほぼ同じになって、今日から夏至迄、徐々に昼の時間が長くなるという日である。まさに春を感じる日と言えそうだが、皆さんの周りに春の足音は感じられるだろうか。そういえば長崎からは桜の開花のニュースが聴こえてきた。

登別も今年は春がいつもより早くやってきそうな気がする。既に氷点下となる日はなく、積雪ははるか前からゼロである。今年は桜の開花も早くなるかもしれない。ただし同じ道内でもオホーツクの方は大雪の予報が出ている。札幌も週末から寒の戻りがあり真冬日と雪の予報だ。やはり北海道は広いということだろう。

さて本題。一昨日19日(火)に行われた全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議で厚生労働省は、主任ケアマネジャー法定研修の受講費データを公表している。

それによると2017年度の全国平均額は4万3690円で、前年度(4万2840円)より850円高くなっている。最高は6万2000円の広島県、最低は2万996円の秋田県で、その格差は4万1004円となっている。

この費用とは何だろうか?会場費は公共の建物をほぼお金を掛けないで借りることができるし、資料代だってコピーを取って製本するだけで、印刷代がかかるわけではないからたかが知れている。そんな中で地域によってこれほどの費用負担の差が出るということは、講師に支払う費用に大きく左右されるということではないのだろうか。

しかしこの資格更新研修ほど意味がないものは他にない。ケアマネジメントの質の担保にも全くつながっていない無駄な研修である。(参照:ケアマネ更新研修の時間増加をどう見るか

そんな研修に参加して資格を取ったり資格を更新するために、介護支援専門員は毎回、忙しい仕事を調整して、お金をかけなければならない。費用負担は事業者が負担してくれるとしても、事業者にとってそれはまったく無駄な支出と言える。しかしこんな研修がなくならないのは何故だろう。そもそも日本介護支援専門員協会は、この研修の馬鹿さ加減を全く指摘せず、研修存続に躍起になっている。それは何故か?

主任ケアマネジャー法定研修の講師として、その地域の日本介護支援専門員協会役員が召集されている。つまり主任ケアマネ研修は、同協会の大きな利権になっているということではないのだろうか。

だから主任ケアマネの更新制度に反対の声を挙げなかったし、居宅介護支援事業所の管理者資格を主任ケアマネにするルール変更には、積極的に賛同・協力している。それは会員の利権を守るという意味と、協会役員連中が自らの小遣い稼ぎの場を守るという、極めてせこい意味合いがあるのではないかと疑いたくなる。

そして居宅介護支援事業所の管理者が、「主任ケアマネ」でなければならなくなったことで、今後その資格を取ったり、資格を更新したりする人の数は確実に増える。勉強にもならないから参加を望みもしないのに受講しなければならないケアマネが増えるのである。それは協会員の小遣い稼ぎの額が増えるということをも意味するものだ。それも協会が管理者要件を主任ケアマネとすることに賛同・支持した理由の一つではないかと、うがった見方をしてしまう。

それほど居宅介護支援事業所の管理者資格を主任ケアマネとすることは、現場の意見と異なっているのだ。

しかし協会役員・支部役員等の小遣い稼ぎのために、現場のケアマネジャーは忙しい業務の合間を縫って仕事を調整しながら、自分の小遣いの一部を削って参加費として支払ったり、自分の事業所の収益の一部を削って研修参加費を捻出しているわけである。馬鹿らしいと言ったらありゃしない。

だからそのことを積極的に賛同・指示した張本人である、日本介護支援専門員協会の小原副会長には大きな責任があるということになる。ところが小原副会長は、協会とずぶずぶの関係のマスコミに向けては、インタビューに答えてわけの分からない賛同理由を語ってはいるが、このルール変更に憤っている現場の介護事業経営者やケアマネに向けて、直接説明することを全くしていない。いつまでそのことから逃げ続けるのだろう。

どちらにしてもこんな協会に会費を支払い続けて、理不尽なルールを押し付けられる現場のケアマネジャーはあまりにも可哀そうだ。その馬鹿さ加減に気づいたほうがよい。

日本介護支援専門員協会が推し進める国のひも付き行動に対し、具体的に反対の声を挙げる方法は、日本介護支援専門員協会員にはならない、会員からは脱するという道しかない。

支部会員に加入しても、日本協会に加入する必要性はないんだから、少なくとも日本協会からは脱したほうが賢明な選択だろうと思う。そうしたうえで本当の意味で、「現場の介護支援専門員の声を代表する」新たな組織化に努めればよいと思う。

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憂い怒る介護支援専門員たち


僕の手元に、ある組織の公式文書の写しが届いた。

それは日本介護支援専門員協会の会長名で、各都道府県支部長あてに2月26日付で発出された文書の写しで、「居宅介護支援費の利用者負担導入阻止に向けた活動について 」というタイトルがつけられている。

その冒頭には次のようなお願いが書かれている。
『2018 年5月に都道府県支部長様宛に「居宅介護支援費の利用者負担導入」についてご意見を伺いました。何度か繰り返しのお願いをさせていただきましたが、10 支部より未だ回答がございませんので、再度各支部のお考えを伺いたいと思います。』

10もの支部が10カ月を過ぎようとしているこの時期までに回答を送っていないという現状は、日本介護支援専門員協会に対する信頼性と期待感の低さの表れではないのだろうか。支部がどのような意見を挙げても、日本協会という上部組織は聞く耳持たないし、何も期待できないから、意見募集に応えても意味がないと思われているように想像してしまう。

現状から言えば、居宅介護支援費の自己負担導入の流れは、かなり確実になる方向で進められている。これに日本介護支援専門員協会が反対するのは当然だろう。なぜならこのことは国民のメリットにならないだけではなく、保険給付費の抑制策にもならないし、居宅介護支援事業所にとっては利用者負担費用の徴収業務が増え、滞納金も発生するという2重苦・3重苦が予測される問題だからである。
(参照:居宅介護支援費の自己負担導入にメリットはなにもない

この問題に関して今どき、居宅介護支援費だけが自己負担なしであるということの意味がわからんとか、その理由を説明しろとか言っている馬鹿が多いが、それは単に勉強不足である。

もともと居宅介護支援費が全額保険給付されている理由は、「利用者個々の解決すべき課題、その心身の状況や置かれている環境等に応じて保健・医療・福祉にわたる指定居宅サービス等が、多様なサービス提供主体により総合的かつ効率的に提供されるよう、居宅介護支援を保険給付の対象として位置づけたものであり、その重要性に鑑みたものであり、その計画を現物給付の条件としている以上、利用者にその費用の一部を利用者負担とするのはそぐわないとしていたものである。」と国は説明していた。理由についてははっきりしており、全額給付を推奨していたのは国なのである。それをひっくり返しているだけに過ぎないのが、2021年度に居宅介護支援費に自己負担を導入しようという考え方である。

しかしこの流れは止まりそうにない。水面下では2021年からの自己負担導入が決まってものとしてレールが敷かれ、その方向で進められている。今更、国に対して発言力のないひも付き団体である日本介護支援専門員協会が何を言っても、この流れは変わらないだろう。変わるとしたら夏の参議院選挙で、「事件」といえるほどの予想外の結果がもたらされた場合のみだろう。

ところで今回の文書の末尾には、次のような文言が書かれている。

『日本介護支援専門員協会は、いつも皆様にお伝えしている全員参加型のチー ムとして活動したいと考えております。そのために現時点の状況についてご理解いただければ幸いです。』

何故このようなアナウンス文章をわざわざ入れたのかと考えると、その理由とは、昨年度の報酬改定議論の途中で、日本介護支援専門員協会の小原副会長が国に提出した意見書の内容が、現場の声を全く反映していないとして、会員にすこぶる不評を買っているからではないのだろうか。 事実、全国を旅する僕の耳には、「協会の役員の考え方は理解できない。」とする支部会員の声を数多く聞かされる。なぜその声を現執行部は拾おうとしないのだろうか?

今年1月に書いた「日本介護支援専門員協会はきちんと検証・説明責任を果たしてください」の中でも指摘しているが、小原副会長が中心となって国に挙げた意見書の中で、特定集中事業所減算を存続させる意見や、居宅介護支援事業所の管理者を主任介護支援専門員に限定することに賛成する意見を挙げている。それは現場の介護支援専門員の声とは言えず、少なくとも現執行部が今までとってきた態度は、「全員参加型のチー ム」とはいえず、現場を無視した役員中心のトップダウンのチームでしかない。

そのおかげで特定事業所集中減算は、27年以前のルールに戻した形で、福祉系3サービスに限定して残されるという意味の分からない形になった。このことはケアマネジメントの質を担保するものであると小原会長が存続要望の中で主張しているんだから、もう1年近くたっている時点であるのだから、1日も早く会員に対して、この減算を残したことに対する検証結果を明らかにすべきだ。

小原君、いつまでも逃げているのは卑怯だぞ。

ところで協会の賛同も得て実施された、居宅介護支援事業所の管理者要件を、主任介護支援専門員に限定する配置規準については、2021年度から完全実施されることになる。

日本介護支援専門員協会がこの管理者要件に賛同した過程で、今回の自己負担反対の意見を求めたような支部会員への確認作業は行われたのだろうか。行われたとして多くの会員が、そのことに賛成したという事実はあるのだろうか。僕が聴く限り、現場のケアマネジャーの多くは、この管理者要件の変更に、反対か懐疑的な人が多い。それなのになぜ「全員参加型のチー ム」と自称する協会が、組織を挙げて賛同するかのような意見を公言しているのだろう。

その看板に偽りありということではないのだろうか。そういう意味でこの組織を「悪の組織」と呼ぶのは言い過ぎかもしれないが、少なくとも現役員は2枚舌であるとの誹りは免れない。

それにしても全国で約4万件ある居宅介護支援事業所のうち半数以上の管理者が主任ケアマネ資格がない状態であることを考えると、3年で全事業所の管理者が資格取得することは困難と思われ、廃業もしくは吸収合併を余儀なくされる事業所も出てくるだろう。

そのことは「ひとり親方」の居宅介護支援事業所を嫌う国の意向と一致し、やがてこの基準を橋頭保に、居宅介護支援事業所の大規模化へもっていこうとする国の思惑に沿っており、国にとってそうした形で廃止事業所が出ることは痛くもかゆくもなく、むしろ歓迎されることではある。それに組した日本介護支援専門員協会という組織は、果たしてそれが現場の声と一致し、現場のケアマネを代表した姿勢だということができるだろうか。

つまり日本介護支援専門員協会並びに現役員は、現場の声とか、全員参加のチームとかいうスローガンを掲げながら、実際には会員の声を聴こうともせず、声なき声を拾おうともせず、ただ役員個人の価値観に偏った方向に突っ走ってきただけではないのか。

よってこの組織に寄りかかって何かを変えようとか、何かを実現しようとか考えても、それは無理というものだ。そんな幻想に寄りかかって収めている会費とは、無駄金・死に金でしかない。

そんなことに気づき始めている人がいる。組織を変えようと頑張ったけど、その努力が無駄と分かった人は、新しい道を探している。その過程でこの組織に会費を支払い続けることは、無駄であるだけではなく有害であることに気が付いた人もいる。

国の補助金でかろうじて死を免れた組織は、一生国のひも付き組織の域をせず、しかしその組織が一定の規模の会員を組織している限り、介護給付費分科会には組織の役員を、「介護支援専門員の利益代表」という形で参加させ、そこで国の出した文書なり意見なりに従わせれば、日本の大多数の介護支援専門員の賛同を得られたというアリバイ作りになるわけである。国が勝手に決めたことにはならないという理屈がそこで作られるわけである。

それは本当にこの国や、この国の社会福祉制度の向かうべき方向といえるのだろうか。実際にはケアマネジメントの方向も、真の国民福祉の向上とは異なるものかもしれないが、会費を支払う会員が多い限り、それは是とされるわけである。そうならないような行動をとろうとしている人が出始めた。

その行動に是非期待したいものだ。その行動を支援したいと思う。

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自立支援介護という名の欺瞞


今週末は大分市での講演予定が入っている。大分県内では今までも大分市や日田市で講演を行なっているが、大分空港を利用したことはいまだかつてない。

その理由は新千歳空港から大分空港までの直行便がないためである。そのため大分県内で講演を行なう場合は、直行便がある福岡空港に飛んで、そこから講演場所への移動手段を考えることになる。大分市へ移動する場合は、博多駅に移動しそこからソニックで現地入りする。そうすると新千歳空港を11時に経って、大分駅には16時30分頃に到着できる。だがこの時間では講演当日の移動では間に合わないために、金曜日に大分市に入り土曜日に講演を行ない、日曜日に北海道に戻るという2泊3日の旅となる。

このように3日間の滞在の中日だけに講演がある旅というのは、講演以外の時間帯にも余裕があるので、体にも心にも優しい旅である。だがその旅とは、あくまで講演という仕事がメインの旅であることをしっかり心して気を引き締めなければならない。特に受講者の方々は週末の土曜日という貴重な時間を使って講演を聴いてくださるので、その時間を無駄にしないように、有益な情報を伝えられるようにしっかりと準備したいと思っている。

今回の大分市での講演主催者は、「個別ケア研究会」という組織であり、そこは介護事業者が複数集まって県の補助金を委託されて自己学習する組織だそうである。今週末の講演はオープンなので、個別ケア研究会さんが呼び掛けて、大分市内の介護支援専門員や介護従事者の方々が集まる予定と聞いている。

その研修のために依頼を受けた講演テーマは、『揺らぐ介護理念〜介護とは何か?』である。

事務局担当者の方からは、『大分県は、自立支援型という言葉で介護現場へ指導が行われて数年が経ちます。また今回の介護保険改正においても、要介護度の改善に重きを置かれその期待に応えようとする介護現場も増えつつあります。福祉実践の積み上げである私たちの仕事と、今行政から求められるコトのズレは介護職と介護支援専門員の専門性を揺らすものでもあります。大分モデルの中心だからこそ、今一度「介護とは何か?」という問いを参加者と共に見つめ直す場にしたいと企画しました。』とコメントをいただいてる。

そうした考えを受けて僕が考えたこととは、「自立支援とは何ぞや」ということを改めて問題提起する必要があるだろうということである。そのうえで介護支援専門員に求められる役割を論ずる必要がある。

そのためには現在までの制度改正や報酬改定がどういう方向性を持って行われているのかを確認しながら、今後の介護保険の流れを読む必要がある。それにより被保険者や介護現場にどんな影響があるのかを考察しなければならない。

具体的に言えば、今年度の報酬改定と近直の制度改正の意味を解説しながら、次期改正で導入が見込まれている自立支援介護とは何かということとともに、それをどう考えるかを、人の暮らしの支援という方向と並べて論じ、ケアプランやケアマネジメントの在り方について問題提起したいと思っている。そこでは本来求められる介護支援の在り方をも同時に示す予定である。

厚労省は2021年の報酬改定に向けて、自立支援介護を推進するために、食事や排せつの状況、就寝や起床の介助など200項目以上にわたるデータを収集する予定である。それは介護事業者が実施したサービスの種類や頻度、どのような効果が得られたかなどのデータであるとしている。

そしてそのデータに基づいて効果を分析したうえで、2021年の報酬改定では、裏付けが取れたサービスの報酬を手厚くするという。それに先駆けて、効果が高い介護サービスについては、厚労省がガイドライン(指針)にまとめ、手法や手順などを具体的に紹介し、全国の介護サービス事業者にも採用を促す予定であるとしている。

しかしそれはある意味、介護の手法を厚労省の掌の中に取り込もうとするものである。厚労省が決めた方法論からはみ出してサービス提供して、余計なお金を掛けることを許さない手法である。

それは「自立支援介護」という耳障りの良い言葉で、国民や介護事業者の反発をできるだけ抑えて、国民の気づかないところで給付抑制を進める手法ともいえる。

それは介護事業者が実際に行っているサービスデータに基づいて、科学的根拠を持って導き出す手法だというが、「統計操作」・「不正統計」がお家芸であることが明らかになった厚労省のデータ分析に、どれほどの信頼性が持てるというのだろう。

介護支援専門員をはじめとした関係者の皆様に考えてほしいことは、自立支援という言葉に踊らされて、本当に必要な「自律支援」を失っていないだろうかということだ。

もともと介護支援とは、「共立」の考えに基づいて存在するものだ。そこでは自立の概念が問題とされなければならず、自立とはなんでも自力でできることではなく、自分で決めて人に頼ることも含まれる概念であるはずだ。そのことは介護保険法にもしっかりと、「その有する能力に応じた」という一文を冠づける形で示されている。そしてその能力とは、まさにケアマネジメントによってしか導き出すことができないものだ。

しかし国や県や市町村が主導する自立支援とは、その能力を無視し、それを測るアセスメントもすっ飛ばして、一定の型枠に人間の暮らしをはめ込むものでしかない。自立支援を唯一の価値とする人は、人の助力を余計なもの・悪と考えるのだろうか?

そこでは「介護保険からの卒業」などという馬鹿げたスローガンが高らかに叫ばれている。そのスローガンを何の疑問もなく受け入れる介護支援専門員には、ソーシャルワーカーとしての矜持は存在するのだろうか。行政の腐れスローガンに踊らされて、介護保険サービスを使わなくさせることが自立だと思っている輩には、「恥を知れ」と言いたくなる。

他からの支配・制約などを受けずに、自分自身で立てた規範に従って行動することを自律という。それは人に頼る、委ねるという選択権を持つことを意味し、人間が支えあう社会とは、共立する社会であることをも意味する。

人の暮らしを考えたときに、自立支援より自律支援が求められる時期が確かにあるのだ。

そもそも介護保険制度とは、介護を社会化し、障害を持つ人やその家族だけが頑張り続けなくてよい社会を創ろうという趣旨で創設されたものではないか。そのことを理解しない介護支援専門員や、行政のデータに踊らされる関係者によって、自立の概念は大きく歪められていくのである。

それによってまさに介護理念は揺らいでいくのである。そうならないために何が求められるかを、週末の大分市で議論する機会を得たいと思う。3月9日(土)は、コンパルホール(大分県大分市)で13:30〜3時間にわたってそのような話をする予定だ。参加希望者でまだお申し込みをされていない方は、是非お問い合わせいただきたい。

それでは大分市でお会いする皆さん、当日はよろしくお願いします。会場で愛ましょう。

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日本介護支援専門員協会はきちんと検証・説明責任を果たしてください


昨年4月の介護報酬改定から10カ月が過ぎようとしている今、そろそろその影響と結果が見えてきつつある部分がある。そこには早速検証が必要になる問題も存在するように思う。

例えば一定回数以上の生活援助中心型サービスを組み込んだ居宅サービス計画について、市町村に届け出義務が課せられたルールの検証も必要だ。

このルールは、財務省の調査資料(2017年6月公表)で、生活援助の利用は全国平均で月9回程度なのに「中には月100回を超えて利用」する例があるとして、最多で月101回の利用例がある北海道標茶町直営の居宅介護支援事業所の主任ケアマネジャー(精神保健福祉士)の居宅サービス計画がやり玉に挙がって、それをきっかけとして新設されたルールである。

しかし標茶町の当該計画は、精神疾患を持つ要介護3の女性の計画で、体調を崩して入院した後、精神状態が不安定になったために、「どうしたら落ち着いて生活できるか」として、担当者会議を開きケアプラン再作成した結果、昼と夕方の間にヘルパー訪問を増やし、より細かな見守りをしていくことになり回数が増えたもので、のちに町の検証でも適切な計画であったと認められている。つまり当該計画は、糾弾すべきプランではなく模範とすべきプランであると判明しているのである。

そういう意味では、市町村へ届け出義務が新たに課せられた居宅サービス計画も、正当な理由をきちんと説明して適性と認められれば良いだけだと言えるわけであるが、介護支援専門員にとっては、いちいちそのプランを理由を添えて市町村に提出する手間と、場合によっては地域ケア会議等に呼ばれて、計画の正当性を説明する手間が増えているわけである。なおかつ市町村によっては、正当な理由を一切認めず、一定回数以上の生活援助を組み込んだ計画を不適切と決めつけて、計画担当ケアマネジャーを糾弾するという、「介護支援専門員の公開処刑」と揶揄される状態も見られる。

このような状態を許しておいて良いわけがない。

しかしそもそもこのルールは、日本介護支援専門員協会が、意見書の中で、「特定のサービスの頻回な利用については、国民健康保険団体連合会のデータを活用する等、焦点化したケアプランチェックや地域ケア個別会議等による検討をお願いしたい。 」と、積極的に届け出をしてチェックを受けるように求めたものである。

このことに関連して同協会の小原副会長は、2017年12月14日07時00分に発信された、シルバー新報のインタビューに答えて、「一定以上の頻回なサービス利用などについては、地域ケア会議などの場でプランがチェックされる仕組みも必要だろう。」と語っている。

しかしこの考え方はおかしい。そもそも適正な計画のために存在しているのが、ケアマネジメントという援助技術であり、市町村のチェックがないと計画の正当性が示されないという論理は、ケアマネジメントの否定の論理でしかない。介護支援専門員の職能団体ともあろう協会が、そのような論理展開を行うことはあってはならない。そのようなことに考えが及ばないこの団体の執行部は、頭脳としての役割を果たしていないといえる。ケアマネジャーの資質云々を問う前に、日本介護支援専門員協会執行部の、役員としての資質を問えと言いたい。

そもそもこのチェックの導入とは果たして介護専門員の、「現場の声」を代表しているのか?大いに疑問である。

また、昨年の報酬改定に先駆けた議論の中では、特定事業所集中減算についても同協会は、その廃止にブレーキをかける結果をもたらした。

この減算については、会計検査院が疑問を呈し、「公正中立を確保するうえで、集中減算は有効な施策ではない」と指摘し、2016年3月に同院が国会へ提出した報告書では、「一部の事業所では減算が適用されないように集中割合の調整を行うなど、公正中立を推進する合理的な施策といえず、むしろ弊害を生じさせる要因となっている」とまとめた。これを受け同年5月の参議院決算委員会で、「ケアマネジメントの公正中立の確保に向け、現行施策の抜本的見直しも含め、そのあり方を十分に検討すべき」との決議がなされ、集中減算の廃止が検討された。

しかしこの流れを変えたのも日本介護支援専門員協会であった。前掲のインタビューで小原副会長は、「当協会では医師の関与や多職種協働が担保されている場合は対象から除外することを求めている。まずは利用までのプロセスに必ず主治医が関わる医療系サービスは対象から外すべきだと考える。」と述べ、同減算の全面廃止に反対し、福祉系サービスの減算継続を求め、前掲の意見書にもそのことを記している。

まったくもって意味のない減算を残したものであるとしか評価できない。この減算を残したことでケアマネジメントの質の担保が図られているのか。改訂から半年たった今、同協会は改めてそのことを検証・評価する必要がある。

また日本介護支援専門員協会の意見書では、居宅介護支援事業所の管理者要件について、「管理者を主任介護支援専門員とすべきと考える」としている。

その理由は、主任ケアマネになるためには、その前にケアマネ実務5年が必要とされて、その経験が質の担保になると小原副会長は論じている。

馬鹿も休み休み言えと言いたい。経験が質につながるなんてことがないことは、過去の様々なケースや、現状のケアマネジメントの実態が証明している。例えば、「訴訟概要・日本初のケアプラン作成義務についての判例1」で示した裁判で、ケアプランを作成していないという致命的な問題で敗訴したケアマネジャーは、実務経験5年以上の主任ケアマネジャーだぞ。このような例は枚挙にいとまがない。経験と質は比例しないというのは、子供でも分かる論理だ。

しかし日本介護支援専門員協会が加担して決定されたことによって、居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネとするルールは、2021年度から完全実施(経過措置は3年のみ)されることになる。しかし現在約4万件ある居宅介護支援事業所のうち半数以上の管理者が主任ケアマネ資格なしの状態であり、今後約2年半の間に全事業所の管理者が資格取得することは困難である。

そのため資格者を引き抜こうとする動きも広がって、現在主任ケアマネがいる事業者も安心できない状態が生じかねない。・・・が・・・しかし、そもそもこの資格要件変更は何のためなのか。主任ケアマネがいない事業者は、主任ケアマネがいる大きな事業所に吸収合併されることを見越したものであり、それは即ち居宅介護支援事業所の大規模化への布石ではないのか?

日本介護支援専門員協会はそのことにも加担し、一人親方の居宅介護支援事業所をつぶすことに手を貸しているとしか言いようがない・・・。そのことは2021年までにしっかり検証されねばならない。

その前にケアプラン届け出義務と、特定事業所集中減算の福祉系3サービスの継続適用について、日本介護支援専門員協会は、それを推奨した意見書を書いたという責任があるのだから、それらによってケアマネジメントの質の担保が図られているという証明をしなければならない。

少なくとも協会員に対しては、その評価を明確に示す責任があり、それは同意見書を実質的に仕上げた小原副会長によって行われる必要があるだろう。

ということで小原クン、逃げずにきちんと説明責任を果たしなさい。

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AIによるケアプラン作成を否定する人は、何を恐れているのだろうか。


AI(人工知能)を使ってケアプランを作成しようという試みが行われている。それは主に、「居宅サービス計画」の分野で先行して行われており、既にケアプラン作成ソフトとして実用化されつつあるものも存在する。

今後は、そうしたケアプラン作成ソフトの開発競争が急ピッチで進み、実用化されたソフトが販売されていくだろう。そしてそうしたソフトの導入を図る事業者や、それを使うことを前提に業務を行なおうとするケアマネジャーが確実に増えていくだろう。施設サービス計画の作成にもAIソフトが普通に導入されていくようになると思う。

そのことを否定的に捉える必要はないと思う。ケアプランの作成は、ケアマネジャーの仕事の中核をなすものであるが、それにつながるアセスメントはAIにはできないし、アセスメント情報をソフトに打ち込むのも人の手に寄る必要がある。

ケアプランをAIが作成するといっても、ケアプランの全部をAIソフトだけで作成できるわけではないので、例えば長・短期目標はケアアンネジャーが設定し、それに沿ったサービススケジュールの候補がAIソフトによって示されることになるだけで、ケアプランの最終決定を行うのはケアマネジャーという専門職の手に寄らねばならないのである。その過程でAIの作成したスケジュールに手を加える必要性も判断できるわけである。

要は忙しいケマネジャーの仕事の一部を、AIケアプラン作成ソフトが手助けしてくれ、業務を効率化してくれるだけである。そのことを否定するなにものもない。

医療の現場では既に、画像診断の部分でAIが不可欠になりつつある。人が見逃してしまう画像変化、人によって判断基準にずれが生じかねない微妙な画像判定を、人より正確にAIが行うことができるようになっているのだ。

だからと言ってAIが医者にとって代わることはあり得ない。AIが患者の治療を行うことはできないのである。あくまでそれは医師の医療技術の一部を手助けするものに過ぎず、しかしそれによって治療効果を高めることにつながっていくものだ。

AIを使いこなすというケアマネジャーの考え方一つで、ケアマネジメント技術は高まるし、業務も効率化できるということでしかない。よってAIを導入したケアプラン作成ソフトの開発に、現場のケアマネジャーは積極的に協力すべきであると思う。そうしたソフトを使ったモデル事業にも、ケアマネジャーの職能団体を挙げて協力したって良いと思う。

人工知能がケアプランを作成するのであれば、一定の状態像に対して画一的なプランになるのではないかという心配もされているが、画一的プランの家元は、機械や人工知能ではなく、ケアマネジメントスキルの低いケアマネジャーという人間その人なのだから、その批判は当たらない。

あんたのケアプランより、AIが作ったケアプランの方が、ずっと臨機応変になっていて、利用者にとって有効だよと言われないように、ケアマネ自身のスキルを高める必要があるというものだ。

そもそも画一的なプランといっても、それは一定の状態像に適するサービスの組み合わせが体系化されているのか、そうではなく機械的に画一的にプランニングされて、効果につながらないものになってしまっているのかのどちらかという問題がある。前者ならある一定の状態像に最も適したプランの組み合わせを、人口知能がスタンダード化したという意味にもつながる。

その時に、その体系化されたプランに沿ったサービスが提供できない理由は何かという、新たな課題が見えるかもしれない。それはもしかしたらソーシャルアクションとして、資源開発につなげなけらばならない地域課題といえる可能性もあるわけだ。

そのことを施設サービスに置き換えると、もっとわかりやすくなる。

施設ケアマネジャーが、週に2回しか利用者を入浴させないプランを永遠に作り続け、それに何の問題意識も持ない現状を打破するきっかけが、AIによるケアプランかもしれない。

排泄ケアが必要な人に対する排泄ケアの時間が、全員同じ時時間に画一的に設定されているというおかしさについて、AIがダメ出ししてくれるかもしれない。

チーチーパッパの幼児向けの運動を、リハビリテーションと勘違いしているケアマネジャーに警鐘を鳴らすものが、AIソフトかもしれない。

感覚麻痺はどこから始まるのだろうか(前編・特養編)」・「感覚麻痺はどこから始まるのだろうか(後編・老健編)」で指摘したような、人の尊厳を無視したケアに気づかせてくれるきっかけになるものが、AIによるケアプランであれば、それに越したことはないのである。

AIによるケアプラン作成を否定する人は、いったい何を否定の根拠にしているのだろうか。いったい何を恐れているのだろうか。

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2019年の元旦を寿ぎます


明けましておめでとうございます。2019年の元旦は皆様にとってどのような日になっているでしょう。

全国の天気を見ると、日本海側は雪や雨の地域がありますが、太平洋側は概ね晴れているようです。登別は北海道地図で言えば、左下の沿岸沿い・太平洋側にあるため、晴れの元旦を迎えました。この地域の初日の出スポットは、「室蘭地球岬」という場所ですが、本日は7時3分頃に見事な初日の出がみられました。
地球岬の初日の出
わざわざその時間をめがけて写真を撮ったのかと思われる方がいるかと思いますが、これは知人から送ってもらった画像です。日の出の時間、僕はまだ夢の中でした。

今年の干支は猪で、「猪突猛進」がイメージされ、それをモットーより積極的に前に進もうと意気込んでいる人も多いと思いますが、実は今年の亥年とは、「己亥年」です。干支は十二支ですが、それは甲乙丙など10で構成されており、同じ干支は60年に一度しか巡ってこないのが本当のところです。

そこで「己亥年」の意味ですが、これは前の年の戌が文化繁栄を表すことから、その繁栄を維持するために守りに徹する年とされています。「猪突猛進」の年ではないのですね。

しかし我が国の2019年は、激動の匂いがします。天皇陛下の退位と、新天皇の即位という大きな出来事が控え、それに伴い元号も変わります。政治と経済の状況を見ると、消費税の10%への引き上げと、それに伴う介護報酬と診療報酬の改定、新処遇改善加算の導入などもあります。昨年末に発行したTPP11の影響もじわりじわりと国民生活に出てきそうです。

そうした激動の要素を見越して、それに合わせた変化に知恵を絞っている方も多いのでしょうが、人の暮らしに関わる仕事に就いている人は、今一度己の足元を見つめて、自分が立つべき基盤が揺らいでいないのかを確かめてから、確実な一歩を歩んでほしいと思います。

介護サービスを使う人が怠けている人だと思われては困ります。人に頼って生きていかなければならない人が、自立しようとしない人だと蔑まれては人権尊重の精神は大きく揺らぎます。相模原やまゆり園事件の犯人のような人間を生まないために、人間尊重とは、人権擁護とは何かという基本に立ち返って足元を見つめなおす時間が必要です。この部分については、「猪突猛進」は必要ないのです。

自立支援を目標にすることに異議はありません。しかしこの国のすべての国民が自立を目標に生きていかなければならないのかと考えると、それは少し違うような気がします。

自立支援より自律支援が大事ですし、上手に依存することでより豊かな暮らしが送れる人がいることも忘れてはなりません。

そもそもケアマネジメントとは様々な価値観を融合させる根拠を探し出す手法です。そうであるにもかかわらずアセスメントの前に目的ありきでは困るのです。それはある意味、特定の価値観への誘導であり、それを疑問なく受け入れることは洗脳されることと同じであることに気付いてほしいと思います。

対人援助の基本は、援助する側の価値観に偏らず、援助される人々の多様な価値観に寄り添って、そこに存在するニーズに合致するものは何かという個別性を徹底的に追及するものであるはずです。

答えありきの手法をケアマネジメントと呼ぶのはやめてください。そんなの偽物です。

法令を遵守することは大事ですし、その法令が意に沿わないからと言って、それを護らなくてよいということにはなりません。しかし法令ルールを疑問なく受け入れて、それが唯一絶対の正義だと思い込むことは間違いです。法令ルールも所詮は人の作文です。完璧なものはないし、時代のニーズや、個人の事情にマッチングしないものも多々あります。

法令を護りながらも、そこに存在する瑕疵を直していこうというソーシャルアクションは常に求められるし、法令ルールに沿いながらも、個別の事情やニーズにより近づける運用の手法がないかを探るのがソーシャルワークであり、その1技術がケアマネジメントではないですか。

国の言うがままにすべての人同じ方向を向かせようとするのは、役人の手法であり、対人援助の専門家がそれに手を貸してどうするのです。もっと対人援助の専門家としての矜持と誇りを持ってほしいと思います。

それとネットの住人には、「卑怯者」がうようよしていることを忘れないでください。匿名でしか人を批判できず、面と向かって意見を戦わせる覚悟のない卑怯者の意見など聞く耳さえ持つ必要はないのです。そんなものの発言に心を揺らせたり、気にする必要は一切ないということです。

せっかくの元日ですから、毒を吐くのはこの辺にして、穏やかに収めたいと思います。

この新しい年が、皆様にとって良い年になりますことをお祈りいたします。

今年も全国各地でたくさんの人にお会いすることとなると思います。少しでも介護の業界が良い方向に向かうように心をつなげてまいりましょう。

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国が誘導する「自立支援」に洗脳される先に起こること


平成最期の大晦日となる2018年の最後の日を、このブログ読者の皆様はどのように過ごしているだろう。

読者の方々は介護関係者の方が多いのだから、暦に関係なく働いている人も多いことだろう。そうした皆さんがいるおかげで、この国の様々な人の暮らしが支えられていることに誇りをもっていただきたい。そして今日も働いてくれている人に心より感謝を申し上げたい。

すでに休暇に入って、年末・年始はゆっくり休めるという人もいるだろう。どうか英気を養って年明けの仕事に備えていただきたい。どちらにしてもすべての皆さんにとって来るべき新しい年が良い年になることをお祈りしたい。

我が家は障害者福祉事業者に勤める長男が、一昨日の夜遅くに帰ってきて3日まで実家で過ごすことができるが、北電知内発電所に勤務している二男は、年末年始も出番で、一家3人だけの正月を迎える。

僕は年末に関係なく新年早々に出版予定の本のゲラを校正したり、講演スライドを作成したりして、あっという間に時間が過ぎていく状態だ。今日も朝からPCの前に張り付いて、気が付けばお昼になろうとしている。おなかがすいたので飯でも食おうかと思いつつ、その前に今年最後のブログ記事を書こうかと思い立ち、この記事の更新に取り掛かったというわけである。

ところで仕事に関する連絡は時期に関係なく入ってきており、昨日も来年予定している講演のテーマが決まったという連絡が入った。その講演とは、31年3月9日(土)13:30〜16:30にコンパルホール(大分県大分市)で行われる、「個別ケア研究会主催講演会」での講演である。

そこで3時間お話しするテーマは、『揺らぐ介護理念 〜介護とは何か?〜』に決まった。受講対象者の中心は介護支援専門員となる。

大分県といえば、和光市と並んで国がモデルとする「自立支援介護」のメッカでもある。その自立支援介護のおひざ元で、このテーマで話をすることになる・・・。

そこでは今後の介護保険の流れと、それにより起ること、想定される利用者と介護現場への影響等について解説することになるだろう。

2021年の報酬改定では、自立支援介護という方向で、新しい加算が各種サービスに新設されることになる。居宅介護支援におけるケアマネジメントの方向性も、国が言うとことの「自立支援」にシフトする方向に誘導される。今年度に導入された生活援助中心型サービスの一定数以上のケアプランの届け出義務はその序章である。

大分県はその流れに沿った方向で介護支援専門員などを指導しており、国の推奨する自立支援介護の先進地というわけである。そうであれば当日の講演内容とは、大分県が進めている自立支援介護とは、本当に大分県の人々の暮らしを護ることができるのかを問い直すものにならざるを得ない。

後期高齢者で、身の回りはなんとか自分で出来ている方であっても、家事能力が衰えることが生活障害となって独居が難しくなる方がいる。このとき家事能力の衰えを防ぐという発想のみでケアサービスを提供しても何の課題解決に結びつかないケースがある。自立支援という価値観だけでは解決しない問題もあるのだ。

できることを続けながら、できないことは誰かに頼って、暮らしの質を担保するという視点がないと、毎日頑張ってつらい思いを日常だと勘違いしなければ生きていけなくなる人がいる。

そもそも出来る能力に着目してサービスを結びつけようと発想が、出来ないことはだめなことだというという発想になっては困るのだ。生活課題はしっかり捉え、それに対するアセスメントをすることはネガティブではない。

出来ないものは出来なくて良い。出来ることをどのように生活の質に繋げていくかというのが自立支援ではないか。ここは頑張るけど、ここは助けてもらいましょうという発想がないと高齢者の暮らしは、ひどく辛いものになるだろう。それは長寿を苦行に変える行いでしかない。

そのような考え方を大分県の介護支援専門員さんなどが集まる場所で話してよいのかを考えながら、講演の構想を練っている。国の考え方に全面的に迎合する話はできないから、大分県の指導の方向性ともガチンコでぶつかるかもしれないとも考えている。

特に和光市で「介護保険制度から卒業」させられた人の後追い調査では、その1割の方が自費で、更新認定前と同じ介護サービスを利用しているとされる調査結果も示されている。そうであれば自立支援の結果として、要介護更新認定の結果が「非該当」とされて、介護保険サービスを使わなくてよいとされた「卒業生」の一部は、そのことを快く思っていないという意味である。介護保険からの卒業という名の下で、保険給付サービスが利用できなくなったことは、「本意」ではないということである。

それって自立支援ではなく、給付抑制ではないのか?そんな行為に介護支援専門員という有資格者が何の疑問もなく加担してよいのだろうか。

障害があり、生活の一部に支援が必要な人が望み、目指すものは何なのか。その人たちがすべて自立を支援されなければならないのかを考えたとき、問題提起のために下記のようなスライドを作ってみた。
3/9大分県個別ケア研究会主催講演会
このスライドを通じて僕が訴えることは何かということは、当日の講演のお楽しみとさせていただきたい。

この講演は資料代として参加料が500円必要になるが、どなたも参加できるオープン講演であるそうだ。講演案内は年明けの1月下旬になるそうであるが、正式にアナウンスされたときに、表の掲示板などで案内させていただこうと思う。お近くの方は是非会場までお越しいただきたい。

僕は今日これからゲラ校正の最終作業にかかって、できれば今日中に作業を終えたいと思っている。そのあと明日の元旦のうちに講演スライドを一本仕上げ、2日と3日は仕事をせず、朝から箱根駅伝を見ながら酒を飲みたい。そして4日と5日に残っている講演スライド2本を仕上げ、6日と7日で連載原稿を書く予定だ。今日が勝負である。

それでは読者の皆様、今年もお世話になりました。僕の勝手で乱暴なブログ記事を読んでいただき感謝です。でも来年も読者のためではなく、自分のためだけにここに思いを書き続ける予定です。勿論新年の最初の記事は、明日の元旦に書く予定です。

それでは皆さん、良いお年を迎えてください。皆さんにとって来るべき新年が幸多い年であるように祈っております。

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ケアマネ大削減元年の合格者の皆様へ


昨日の記事で紹介したように、僕は今、香川県高松市に滞在し、今日は朝からホテルパールガーデンで開催されている、「香川県老人福祉施設協議会研究大会」で講師と助言者を務めている。

午前中は2時間、「介護の誇り〜プロとしての意識改革〜」というテーマで話させていただいた。おかげさまで会場を埋めた230人を超える受講者の皆様の反応もよく、気持ちの良い状態で昼休みに入ることができた。

午後からは16:00まで分科会の助言者を務める予定だが、その前後に僕の著作本の販売とサイン会もさせていただく予定になっている。

この記事はお昼ご飯を食べながら書いている。そのためあわただしい中での記事更新で、深い考察記事は書けないため、ケアマネ試験に関する結果と、ケアマネジャーを対象にした僕の講演について紹介させていただきたいと思う。

ということで本題。

今年度の介護支援専門員実務研修受講試験に関連して、先週受験者数が1000人を超える17都道府県(全体の61.4%)の結果が公表された。それによると合格者数は3.177人で、合格率は10.5%となっている。この数字は昨年度より10.4ポイントも減っていることを示している。

ちなみに合格基準点は毎年、正答率70%を基準として、問題の難易度によって補正されるが、今年の合格基準点は以下の通りである。
介護支援  13/25点
保健・福祉 22/35点

そもそも今年度の受験者は、昨年度より一気に6割強も少ない37.5%にとどまっており、その中で合格率も低下しているとなると、地域によっては現役のケアマネジャーから勇退する人の数のほうが、ケアマネ実務に新たに就く人の数より大幅に多くなって、地域全体の現役ケアマネジャーの数が減るというところが出てくるだろう。

勿論、受験者が減った理由は介護支援専門員という資格に魅力を感じない人が増えているという意味もある。それは処遇改善加算で給与改善が図られている介護職員から、介護支援専門員に転身しようとする人が減っているという意味でもある。その中で合格者の数も減っているということは、試験のハードルもそれなりに高くなりつつあるということではないのだろうか。

しかしそのことは決して想定外のことではなく、むしろそれは国の誘導策に近いものであることは、「国の隠された思惑とはケアマネの政策的削減(前編)」・「国の隠された思惑とはケアマネの政策的削減(後編)」に記した通りである。

いうなれば今年の合格者は、介護支援専門員の大量生産時代を終焉させて、量より質の育成を目指した「元年」に誕生した期待の星であり、まさに少数精鋭の選ばれた人といえるのかもしれない。

合格者の皆様は、ぜひその期待に応えるように、介護支援専門員実務研修に臨んでもらいたい。

制度改正と報酬改定の度に、「介護支援専門員の質」が問題とされる状況をなくしていくために、是非自身のスキルを磨いて、この国のケアマネジメントの質を底上げする力になっていただきたい。

僕はケアマネ応援団として陰ながら力になりたいと思っている。また表立った活動としては、介護支援専門員に向けた研修講師も行っているが、近直の介護支援専門員向け講演としては、年が変わった1月29日(火)13:30〜17:00、千葉県松戸市の松戸市市民会館で行われる、「平成30年度介護支援専門員資質向上研修」で講演を行なう予定になっている。
松戸市介護支援専門員資質向上研修
ここでは90分の講演を2講演行う予定で、(講演機砲蓮◆最期まで自分らしく住み慣れたまちで暮らしていくために〜今さら聞けない、地域包括ケアシステム〜」、(講演供砲蓮◆介護保険制度の今後の展望〜介護支援専門員に求められることとは〜」というテーマを予定している。

参加無料とされているので興味のある方は、リンク先が張り付いた文字からダウンロードできるチラシに書かれている「問い合わせ先」まで連絡いただきたい。

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AIによるケアプラン作成を否定すべきではない


AI(人口知能)を利用したケアプラン作成ソフトの開発が進んでいる。現在それは居宅サービス計画の作成という部分が先行し、施設サービス計画作成は、そちらが軌道に乗って以降となるものと思われる。

ただし居宅サービス計画の分野においても、AIによるケアプラン作成が実用化されているわけではなく、実用化に向けたモデル事業が一部地域で始められているに過ぎない。

このことに関する最新の報道としては、「欠けている知識を補完! 新たなケアプランAIが登場 福岡で実証実験へ」というものがある。

この記事で紹介されているのは第2表の作成支援ツールであり、利用者のアセスメント情報を入力すると、「解決すべき課題」・「長期目標、短期目標」・「サービス内容」・「サービス種別」などが順に選択肢が示され、ケアマネはそれを選択しながら、加筆・修正するだけで居宅サービス計画が作成できるというものだ。

このことに関して、一部のケアマネジャーの声として、AIによるケアプラン作成だけで、居宅サービス計画作成業務が完結するわけではなく、業務軽減につながらないのではないかとか、コストパフォーマンスを考えると意味がないという声も聞こえてくる。

しかしモデル事業が始まったばかりの段階で、AIによるプラン作成をネガティブに評価する必要はない。

そもそも居宅介護支援事業所の介護支援専門員の質の差が指摘される中で、一部の介護支援専門員による居宅サービス計画がアセスメントとまったくつながっていない例もみられる。利用者が居宅介護支援事業所を選択する際に、「デイサービスを週2回くらい使いたいので計画を立ててくれませんか。」という希望を短銃に受け入れて、アセスメントを行う以前に、「週2回のデイサービス利用ありき」で計画を立てている人もいる。そこには利用者ニーズも、解決すべき課題の視点もなく、目標も課題解決には程遠い内容となっているケースがたくさんある。

AIソフトによって介護支援専門員の気づきが麩あることで、そのような質の低い仕事が減るとすれば、それは大いに利用すべきである。

要はAIソフトい支配されるのではなく、それを使いこなすことである。AIソフトが示したプランを参考にして、それに手を入れてより良いプランに結び付ければよいだけだし、その過程で介護支援専門員の業務負担が少しでも軽減できるのであれば、それに越したことはない。コストの問題にしても、今後研究が進んで実用化できる段階になれば、居宅介護支援費や施設サービス費の額に照らして、現実的に購入が進むコスト設定がされるはずであるし、そのことは後々の問題としてよいことだ。

例えば医療の分野では、AIソフトによる診断において、医師が見逃した病気を発見できるという実例もある。だからと言って医師が要らなくなるわけではなく、医師が気づかない病気を発見できたとしても、医師にしか気が付かず、AIソフトには見つけることができない様々な患者の様態が存在する。そして患者にしてみれば、医師不在のAIソフト明けの診断で、決して満足して、それに頼り切るという人はいない。

居宅サービス計画にしても、施設サービス計画であっても同様で、利用者がその息遣いを感じ取ることができ、血の通ったコミュニケーションを交わすことができる介護支援専門員という専門職があってこそ初めて、自分の暮らしの計画を立案をゆだねることができるのであり、AIソフトによるケアプランが実用化しても、介護支援専門員が必要なくなるということはない。それを活用してより良い計画を立てればよいだけの話である。

介護支援専門員という専門職が、機械やソフトを使いこなして、利用者からより信頼を得るような存在になればよいだけの話である。

そう考えると、もしかしたら今現在AIソフトによるケアプランを否定的に捉えている介護支援専門員とは、潜在意識の中で、自分の仕事ぶりに自信のない人なのかもしれない。

きちんとした仕事をしていると自負する介護支援専門員ならば、AIソフトによるケアプランを大いに利用すべきと考えてよいと思う。

自分の見識と知識・援助技術を高める道具の一つとしてAIケアプラン作成ソフトを利用する介護支援専門員であってほしい。

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ケアマネが負う義務を増やして制度が良くなるのか?


本年4月の介護報酬改定に伴って、居宅介護支援事業所関連では次の基準・通知・省令改正が行われている。

基準改正としては、利用者の意思に基づいた契約であることを確保するため、利用者やその家族に対して、利用者はケアプランに位置 付ける居宅サービス事業所について、複数の事業所の紹介を求めることが可能であることや、当該事業所をケアプラ ンに位置付けた理由を求めることが可能であることを説明することを義務づけ、これらに違反した場合は報酬を減額 (所定単位数の50/100に相当する単位数(運営基準減算))するとした。

いわゆる囲い込みを防ぐための基準改正であり、担当介護支援専門員から利用者に対して、公正中立なケアマネジメントを行ったうえで、サービス事業者を適切に選択することを明らかにする基準である。

もう一つの変更は通知改正であり、集合住宅居住者において、特定の事業者のサービス利用が入居条件とされ、利用者の意思、ア セスメント等を勘案せずに、利用者にとって適切なケアプランの作成が行われていない実態があるとの指摘も踏 まえ、利用者の意思に反して、集合住宅と同一敷地内等の居宅サービス事業所のみをケアプランに位置付けるこ とは適切ではないことを明確化するとしている。

サ高住等の入所条件として、併設の訪問介護等のサービスを利用しなければならないという不不適切ルールを押し付ける事業者が増え、そのことを当該事業所に併設された居宅介護支援事業所のケアマネジャーが推し進めているという実態が、この通知変更につながった。

省令改正では、訪問回数の多いケアプランについては、利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用等の観点から、 市町村が確認し、必要に応じて是正を促していくことが適当であり、ケアマネジャーが、統計的に見て通常のケ アプランよりかけ離れた回数の訪問介護(生活援助中心型)を位置付ける場合には、市町村にケアプランを 届け出ることとされたが、これについては、「基準回数を超える生活援助プランの届け出について」で指摘した通り、この届出とケアプランチェックについては、届け出なければならない居宅サービス計画を作成することを躊躇(ちゅうちょ)しないいただきたい。

国が言う基準回数を超える生活援助中心型サービスを、居宅サービス計画に組み入れることは少しも/日付で恥ずかしいことではない。その計画回数に根拠さえあれば良いのだから、きちんとアセスメントした結果として、その必要性を説明できれば何の問題にもならないのである。

どちらにしても公平・中立なケアマネジメントにより、サービス事業者による不当な囲い込みをなくすための改正であることは間違いなく、それだけケアマネジメントへの信頼が揺らいでいるという意味にもとれ、このことについて居宅介護支援に携わる介護支援専門員は、危機感をもっておかねばならない。

こうしたルールの厳格化がさらに推し進められると、介護支援専門員の裁量が働く余地が著しく狭められ、それはある意味、型にはめられた利用者支援しかできなくなることにつながりかねず、ケアマネジメントによる適切な判断を阻害することになりかねないものである。

そう強く感じたのには理由があって、7/13付で介護保険最新情報Vol.664が発出され、そこでも居宅介護支援事業所の介護支援専門員にあらたなぎむがかせられているからだ。

この通知は住宅改修費についての改正通知である。

ご存知のように介護保険の住宅改修は償還払いであるが、工事前・工事後の必要書類のチェックが通れば、支給限度基準額( 20万円)の9 割( 18万円)を上限として利用者に住宅改修費が支給される。

住宅改修の種類としては、(1)手すりの取付け (2)段差の解消 (3)滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更(4)引き戸等への扉の取替え (5)洋式便器等への便器の取替え (6)その他前各号の住宅改修に付帯して必要となる住宅改修がある。なお(3)については法施行当初は、屋外における段差解消、床材の変更及び手すりの取付けなどの工事については、玄関ポーチの工事を除き、住宅改修費の支給対象としていなか ったが、告示改正により、平成12年12月以降、玄関から道路までの(建物と一体ではない)屋外での工事も住宅改修の支給が可能となった。

これらは高齢者の自立を支援する役割を担っているが、価格の設定は住宅改修を行う事業者の裁量によるほか、事業者により技術・施工水準のバラツキが大きいなどの課題があるとされている。

そのため厚労省は今回、居宅介護サービス計画又は介護予防サービス計画を作成する介護支援専門員や地域包括支援センターの担当者に対し、複数の住宅改修の事業者から 見積もりを取るよう、利用者に対して説明することとする義務を課している。

さらに利用者が市町村に提出する見積書の様式もあわせて提示。改修の内容や材料費、施工費などの内訳が明確に把握できるものを作ったとして、これを活用するよう呼びかけている。

競合により、適切な価格につながるのであればよいのだろうが、実際には住宅改修は、ケアマネジャーの人脈をたどって、信頼できる職人に依頼することで、アフターフォローもしっかりしてくれるなどのケースが多く、業者間の合い見積もりで選んだ業者が必ずしも品質の高い改修を行ってくれるとは限らない。それは結果的に安かろう悪かろうの結果しか生まなかったり、融通を聞かせてくれることがなかったり、工期の遅れにつながるなどのデメリットの方が大きくなる可能性が高い。

介護支援専門員が負うべき義務を増やして制度が良くなるわけではあるまいと思うのである。

本末転倒の改正通知にならないことを願うばかりである。

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利用者にもコスト意識をという全国老施協の意見について


介護報酬改定が行われた新年度がスタートしてすぐに、3年後の介護報酬改定に向けた議論が始まった。

3年後のそれは、今回のように診療報酬とのダブル改定ではなく介護単独の報酬改定となる。そのため今回のように薬価の引き下げ分の財源があり、介護報酬もそのおこぼれにあずかることができたような恩恵を受けることもできず、非常に厳しい報酬改定になることが予測されている。

そこでは当然、今より厳しい給付抑制や財源確保の方策が模索されてくるものと予測される。

そのような中、過去に何度か議論の俎上にのぼりながら実現が見送られてきた「ケアマネジメントにかかる利用者負担の導入」(居宅介護支援費の自己負担導入)が、内閣府の今年度の骨太方針案の中で取り上げられており、政府が本気でこの導入を図っている姿勢が見て取れる。一部報道では、厚労省も利用者負担導入に向けて、早ければ2020年の通常国会への関連法改正案提出を目指す姿勢を示しているとされている。

この骨太方針に対して、全国老施協がこのたび提言をまとめているが、その内容とは、「ケアマネジャーのサービスを利用しているというコスト意識を持っていただく必要がある」と理解を示すものとなっている。

一方で、「ケアマネジメントへのフリーアクセスの観点は不可欠であり、過度の負担増によってサービス全般の利用を控えなければならない状況は避けるべき」として、「例えば500円や1000円といった定額の負担を求めることとしてはどうか」と提案している。加えて、「ケアプラン作成を介護支援専門員の業務独占とすることも念頭に、セルフケアプランに関して仲介業者などの関与の可能性について抑止する必要がある」と意見具申を行っている。

この問題についてはこのブログ記事の中でも、再三反対の意見を書いてきたが、老施協がいう「セルフケアプランに関して仲介業者などの関与の可能性について抑止する必要がある」の意味は、「居宅介護支援費への自己負担導入は、介護支援専門員の職が奪われるという意味でもあるんだぜ」で指摘した、介護サービス事業者によるセルフプラン作成の無料支援を見返りにした、サービスの囲い込みを意識したもので、その対策とみてよいだろう。

しかしそれを行いながら定額負担を導入することにより、「利用者が居宅介護支援というサービスを利用しているというコスト意識を持つ」ことにどのような意味があるのだろうか。

そもそもコスト意識とは、コストを効率化し最大限の利潤を上げるということである。居宅介護支援費のコストをもっと安くして、最大限の支援効果を挙げろとでもいうのだろうか。それではますます介護支援専門員の労働対価は底辺化してしまうぞ。

それとも利用者がコスト意識をもって、自身でサービス利用を控えよとでもいうのだろうか。それはもう脅しの世界でしかない。

利用者が居宅介護支援という業務にもコストがかかっていることを、自分の懐からもお金が出ることで実感したとして、だから居宅介護支援費をもっと安くしてほしいと思う人はいるかもしれないが、それでもって自分に対するサービスの質が下がったり、サービスが抑制されたりすることを望むわけはないし、お金をかけているという意識が、直接負担分を支払うことで実感した先には、「私のおかげで収入を得ているのだから、理屈をこねずに自分の言う通り働け」という支配意識が生まれるだけではないのだろうか。

つまりケアマネジメントへの自己負担導入は、自分の担当ケアマネを、ケアパートナーとして信頼する意識作りを阻害することとなり、そこでは利用者のケアマネに対する下僕意識だけが醸成される結果になりかねないと危惧するのである。いくら介護支援専門員が信頼を得るために努力しても、利用者の見る目が変わってしまうことで、関係性にも微妙な影響が出かねない。そういう意味でも居宅介護支援費の自己負担導入にはデメリットが大きいように思える。

しかもそうした中で介護支援専門員は、利用者自己負担分の請求業務や受領業務、それの付随する滞納者への催促と滞納金が発生した場合の処理という業務負担を新たに負わねばならず、必ずや生ずるであろう回収不能の滞納金による収益ダウンの結果責任を負わされることも予測される。

そういう形で仕事が増えて給料はほとんど増えないのであれば、居宅介護支援事業所の介護支援専門員などやっていられないと思う人が増えるのではないだろうか。

それにしてもこれだけ多くの痛みを国民に負わせようとしている中で、政治家はまったく痛みを負おうとしないばかりではなく、あきれたことにこの人口減少社会の中で、参議院議員の定数を6人も増やそうとしている。

まったくもってあきれた政治の中で、介護保険制度は歪められていくばかりのように思えて仕方がない。もっとまじめにこの国の将来象や、社会のセーフティネットを考える政治家や官僚はいないものなのだろうか。

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ケアプランの標準化は求められているのだろうか


ケアプランの標準化という言葉を耳にすることがある。

それはケアマネジメントの質の差をなくしていこうという意味なのだろうし、介護支援専門員の資質の差を小さくしていこうという意味であろうと思う。

確かに介護支援専門員ひとりひとりの資質の差は大きい。この人のおかげで多くの地域住民の暮らしの質が高められていると思えるような素晴らしい仕事をしている人がいる反面、平気で囲い込みプランを作成して、利用者の利益より自分の所属事業所の利益しか考えないような人も存在する。

知識や技術面での質の差も大きい。優れたソーシャルワーカーと評価できるケアマネジャーが数多くいる反面、ソーシャルワークの基礎知識や援助技術を全く持たないケアマネジャーも存在するのも事実だ。

しかしそうした個人の資質の差を、ケアプランの標準化という方向で改善することは不可能だろうし、個人の資質の差が存在する限り、ケアプランの標準化は単なる定型化した機械的ケアプランの大量作成にしかつながらないのではないだろうか。

ケアマネジャー全体の資質を高め、個人差を縮小していくためには、入り口の改善が不可欠だ。資格取得のための実務経験の見直しや、試験というハードルの引き上げが不可欠だろう。それはケアプラン作成という実務以前の問題である。

居宅サービスに限定してケアプランの標準化を考えると、問題はもっと大きい。居宅サービス計画は利用者に結び付ける社会資源を抽出し、その利用スケジュールを組み立てる構造になっているが、利用者に実際にサービス提供する事業所の考え方も、サービス提供方法も様々である。

サービス担当者会議で、介護支援専門員と居宅サービス事業所の担当者との、支援の方向性の統一を図ることはできたとしても、実際に利用者に提供されるサービスは、すべての事業者で統一されたものではないし、そのレベルにも差が生ずる。

例えば利用者に週2回の通所介護の利用が必要だとした場合でも、A事業所のサービス内容と、B事業所のサービス内容は全く同じではない。機能訓練の方法も、ADL支援の方法も異なってくる中で、通所介護を週2回利用するというスケジュールはあまり意味のあるものではなく、どの事業所のサービスを、どの程度利用者に結び付けるのかというマネジメントのほうが重要である。これは標準化できる問題ではないだろう。なぜならそれは個別化という問題だからである。

このように居宅サービスの各事業所ごとのサービスの質に差がある状態で、ケアプランの標準化を図ってどんな意味があるのかという疑問にも行き当たる。

そして現実を考えたとき、すべての介護サービス事業所のサービスの質など均等化できるわけがないことに気づく。そうであればケアプランの標準化など、ほとんど意味のないものであり、本当に求められるのはケアプランの個別化であり、その中で個々に利用者の暮らしぶりがよくなるように、支援の質を高めるということのように思う。

学者などが盛んに「標準化」を推奨するのには訳がある。彼らはケアマネジメント実務に携わって、利用者の暮らしの質を高めることを生活の糧にしているわけではないので、別な評価軸を作ってケアマネジメントを評価しなければ、「おまんまの食い上げ」につながりかねないのだ。そのため学者の物差しでケアマネジャーの仕事ぶりを測ることのできる標準という名の定型を構築しようとするわけである。

それらの考えは、利用者の暮らしの質とは必ずしもリンクしないことになる。このことはケアマネジメント実務に携わる介護支援専門員がしっかり理解しておかなければならないところである。

騙されてはならないのである。

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僕はケアマネサポーター


今日も北海道は良い天気に恵まれている。札幌で行われている「よさこいソーラン祭り」も天候に恵まれて盛り上がっている。

そんな北海道から、今日僕は東京に向かおうとしている。今13:00発の羽田便の搭乗待ちのため、「JALさくらラウンジ」でコーヒーを飲みながら、この記事を更新しているところだ。

今回の旅は、東京と静岡に向けた旅である。

明日は東京ファッションタウンビル(東京ビッグサイト)で行われる、内田洋行主催・地方自治情報化の“いま”と“これから”を考える公共ICTフォーラム2018 TOKYOで講演を行うが、こちらにはオープン参加で、介護関係者だけではなく、自治体職員や教職員も参加し、その規模も千人を超えるフォーラムである。僕の講演会場にも100名以上の参加者があると予測される。会場でお会いする皆さん、ぜひ声をかけて下さい。

その前に今日の夜は、「みなとパーク芝浦」で行われる、「みなと主マネ隊発足記念講演」でお話しさせていただく予定になっている。

港区のケアマネ協会には僕の大学の先輩もいて、日ごろから大変お世話になっている。メンバーの皆さんは、僕が上京しているときに合わせてオフ会を開いて遊んでくださる仲間たちだ。その仲間たちが、このたび主任ケアマネの新たな会を立ち上げるに際して、最初の勉強会に僕を講師として招いてくれたもので、非常に光栄である。勿論、講演後はオフ会も予定されている。

そのあと10日(日)の午後に、静岡市で行われる静岡県介護支援専門員協会・全体研修で講演を行うために、今日と明日の東京講演を終えた後、土曜日の午後から静岡に移動予定である。
(※ちなみに、フェイスブックで広島の「汁なし担々麺」を食べてみたいとつぶやいたところ、ファシリテーター株式会社の、小田代表取締役から、東京にも本場広島の支店があるとの情報をいただき、静岡行きの前に、小田さんがそのお店に案内してくださることになった!!こんな素敵なつながりと寄り道もうれしい!!)

静岡県に行くのは、昨年の浜松講演依頼であるが、静岡市では数年前にも今回の講演主催者である静岡県介護支援専門員協会さんに招かれて講演を行ったことがある。その際は制度改正の話をした記憶があるが、何年前の制度改正であったか・・・かなり以前になる。その時は受講者が700人くらい集まり、非常に驚いたという記憶がある。今回も静岡県内の介護支援専門員の皆さんが多数集まるのではないだろうか。

今日と日曜の講演は、このように介護支援専門員の職能団体の講演会であり、受講者は全員、介護支援専門員であるため、居宅介護支援を中心に介護保険制度改正と介護報酬改定の分析などを中心にお話しすることとした。ただもうこの時期であるから報酬改定の解釈はとうにできているだろうから、その部分はさらりと流して、不明な部分は質問に答えるとして、新しい制度や報酬体系の中で、ケアマネに求められている役割と使命というものについて語りたいと思っている。

僕の著書である「介護の詩〜明日へつなぐ言葉」の第三章 のテーマは、「あなたがいるから地域で暮らし続けられる」としているが、ここで言うあなたとは介護支援専門員のことである。その本を読んでいただいた方はそのことを理解してくれているだろう。そこでも書いているが、介護支援専門員の誕生によって日本の福祉の底辺は、確実に引き上げられたと僕は思っている。

それを証明したのが、3.11をはじめとした災害時のケアマネの活躍ぶりであった。そのことも紹介したいと思う。

なにはともあれ、介護支援専門員は利用者本位という言葉を、建前ではなく本音に変える代弁者であり、ケアプランは、その宣言書である。そのことをしっかり伝えてきたい。

それでは、港区と静岡市でお会いする介護支援専門員の皆さん、どうぞよろしくお願いします。

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基準回数を超える生活援助プランの届け出について


訪問介護の生活援助中心サービスについて、利用回数が統計的に見て通常の居宅サービス計画より多いとされる場合、居宅介護支援事業所は市町村に届け出なければならないというルールが本年10月から発効する。

このことに関して厚労省は、パブリックコメントを求めていたが、この度その結果が公表された。

パブリックコメントには165件の意見が寄せられたそうだ。

寄せられた意見としては、「市町村への届出の要否の基準となる生活援助の利用回数を示すことにより、ケアマネジャーが当該 回数に達しないよう生活援助の提供回数を抑制し、認知症や難病を持っている者や施設に入所できず やむを得ず在宅ケアを利用する者など、真に生活援助を必要とする利用者に対しても、生活援助の提供を躊躇することが懸念されるため、個々の利用者の生活実態を考慮したケアプランの作成を阻害す るものである。」・「ケアマネジャーのアセスメント・課題分析により作成したケアプランを市町村へ届出し、地域ケア会議で検証することは、関係者の負担が増えるだけでなく、ケアマネジャーの専門性の否定や裁量 権の侵害にあたると考える。」とされている。

これに対して厚労省側は、「今回の見直しは、利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用等の観点から、より良いサービスに繋げていくため」とし、「あくまでも、より良いケアプランとするために内容の是正、再検討を促すものであり、利用回数を超えたことによって一律に利用制限を行うものではない。」とばっさりとそれらの意見を切り捨てている。

その結果、意見の大半は制度の中止を求めるものであるなか、利用回数は基準案通りとなり、それは以下の回数である。

・要介護1→ 27 回
・要介護2→ 34 回
・要介護3→ 43 回
・要介護4→ 38 回
・要介護5 →31 回


僕はかねてからパブリックコメントは、国が一応国民の意見を聞いたというアリバイ作りでしかなく、そこにどんな意見を寄せても何も変わらず、意味がないものと思っている。介護保険関連で言えば、居宅介護支援事業所の特定事業所注中減算が新設された際にもパブリックコメントが募集されたが、僕らがそこに意見を寄せた内容は結果にまったく反映されていなかった。

今回、反対意見の内容は示されたが、それに対して実質ゼロ回答で応じており、無視されたのと変りはない。意味がないパブリックコメントの募集で、それに応じた皆さんには「ご苦労様」というしかない。

ところで指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について(抄) (平成 11 年7月 29 日老企発第 22 号厚生省老人保健福祉局企画課長通知)によると 、この届出は以下のように規定されている。

居宅サービス計画の届出(第 18 号の2) 訪問介護(指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成 12 年厚生省告示 第 19 号)別表指定居宅サービス介護給付費単位数表の1 訪問介護費の注3に規定する生活援助が中心である指定訪問介護に限る。以下この海砲いて同じ。)の利用回数が統計的に見て通常の居宅サービス計画よりかけ離れている場合には、利用者の自立支援・重度化防止 や地域資源の有効活用等の観点から、市町村が確認し、必要に応じて是正を促していくこと が適当である。このため、基準第 13 条第 18 号の2は、一定回数(基準第 13 条第 18 号の2 により厚生労働大臣が定める回数をいう。以下同じ。)以上の訪問介護を位置づける場合に その必要性を居宅サービス計画に記載するとともに、当該居宅サービス計画を市町村に届け出なければならないことを規定するものである。届出にあたっては、当該月において作成又 は変更(阿砲ける軽微な変更を除く。)した居宅サービス計画のうち一定回数以上の訪問 介護を位置づけたものについて、翌月の末日までに市町村に届け出ることとする。なお、こ こで言う当該月において作成又は変更した居宅サービス計画とは、当該月において利用者の 同意を得て交付をした居宅サービス計画を言う。 なお、基準第 13 条第 18 号の2については、平成 30 年 10 月1日より施行されるため、同 年 10 月以降に作成又は変更した居宅サービス計画について届出を行うこと。

ここで問題となるのは届け出が必要な「生活援助が中心である指定訪問介護」とは、身体介護に引き続き行われる生活援助が中心である訪問介護計画も含まれるのかということで、研修講師がそれも含まれると言い切っている地域もあるそうだ。

しかし解釈通知文をよく読むと、「別表指定居宅サービス介護給付費単位数表の1 訪問介護費の注3に規定する生活援助が中心である指定訪問介護に限る」とされている。

別表指定居宅サービス介護給付費単位数表の1 は訪問介護の種別についての説明がされており、以下の通りの内容となっている。
注2は、身体介護中心型サービスのみを提供するケース
注3は、生活援助中心型サービスのみを提供するケース
注4は、通院等乗降介助
注5は、身体介護が中心である指定訪問介護を行った後に引き続き所要時間30分以上の生活援助が中心である指定訪問介護を提供するケース

解釈通知文はこのうち、「注3に規定する生活援助が中心である指定訪問介護に限る」と書いているのだ。繰り返す「注3に規定する生活援助が中心である指定訪問介護」に限っているのである。よって注5に規定する「身体介護が中心である指定訪問介護を行った後に引き続き所要時間30分以上の生活援助が中心である指定訪問介護を提供するケース」は対象外としか読めない。

もし身体介護が中心である指定訪問介護を行った後に引き続き所要時間30分以上の生活援助が中心である指定訪問介護を提供するケースも該当するとしたら、老企22号の文章は、「別表指定居宅サービス介護給付費単位数表の1 訪問介護費の注3に規定する生活援助が中心である指定訪問介護及び注5に規定する生活援助が中心である指定訪問介護」となるはずである。

そうではないのだから届け出が必要な居宅サービス計画の生活援助が中心である訪問介護とは、身体介護が中心である指定訪問介護を行った後に引き続き行われる生活援助が中心である訪問介護は含まれないのである。

老施22号の通知文が変わらない限り、それ以外の解釈はあり得ないのである。

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次の改定の布石とされかねない市町村のケアプランチェック


指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)の改正により、基準第13条第18号の2において、『介護支援専門員は、居宅サービス計画に厚生労働大臣が定める回数以上の訪問介護(厚生労働大臣が定めるものに限る。)を位置付ける場合に、当該居宅サービス計画を市町村に届け出ることとされている。』とされたことで、本年10月以降、居宅サービス計画に位置付ける訪問介護における生活援助中心型サービスについては、一定回数を超えた場合に、市町村に届け出が必要とされることになった。

そのうえで市町村は、地域ケア会議等でその計画が適正なものであるかチェックを行い、過剰サービスと認定すれば当該計画の作成者に是正勧告等を行うことになる。

届け出が必要な生活援助中心型サービスの回数は、直近の1年間(平成28年10月〜平成29年9月分)の給付実績(全国)を基に、各月における要介護度別の「全国平均利用回数+2標準偏差(2SD)」の回数を算出した上で、要介護度別に最大値となる月の回数を用いることとし、要介護状態区分に応じてそれぞれ1月あたり以下の回数とする案が示されている。(出典:厚生労働大臣が定める回数及び訪問介護(仮称)に関する意見募集について
・要介護1 27回
・要介護2 34回
・要介護3 43回
・要介護4 38回
・要介護5 31回


僕は今、様々な地域からの招待を受けて、介護保険施度改正や報酬改定に関する講演を行っている。それらの中には、介護支援専門員の団体向けの研修も含まれている。その際に、この届出とケアプランチェックについては、届け出なければならない居宅サービス計画を作成することを躊躇(ちゅうちょ)しないでくださいと言っている。

国が言う基準回数を超える生活援助中心型サービスを、居宅サービス計画に組み入れることは少しも恥ずかしいことではない。その計画回数に根拠さえあれば良いのだから、きちんとアセスメントした結果として、その必要性を説明できれば何の問題にもならない。

むしろこうしたルールができたことで、その届け出を嫌って、生活援助中心型サービスの回数が基準回数に達しないようにするということありきで計画されることによって、利用者ニーズに対応できなくなることの方が問題だ。

要介護3の方で、生活援助中心型サービスが月43回を超える利用が必要な人はたくさんおられる。必要性を一つ一つ積み上げていけば、国の示す基準回数を超えてしまう人は数多くいるわけである。そのことを計画担当介護支援専門員が、地域ケア会議などに参加して、市町村の担当者等にちきちんと説明できれば良いだけの話だ。

勿論、市町村の担当者等にもいろいろな資質の人がいて、届け出られたプランはすべて過剰なサービスだと思い込んでいる人もいないとも限らないので、ここの部分では介護支援専門員のソーシャルワーカーとしての「説明能力」・「交渉力」が問われてくることは言うまでもない。

この届出ルールは、必然的に市町村のケアプランチェック機能の強化につながっていくわけであるが、きちんとしたアセスメントに基づいた、根拠のある居宅サービス計画を作成している介護支援専門員にとってそれは何ら業務に支障となるものではなく、むしろ自分の立案した居宅サービス計画の根拠や意味を説明できる機会を得るという意味で、行政職員とのコミュニケーション機会の場が増えるなかで、より密接な関係性を創りあげることができるとともに、自らのスキルアップにもつながるとして、ポジティブに考えてほしい。ルールができてしまったんだから、ここはネガティブに考え続けても仕方がないわけである。

しかし一方で、このルールを橋頭保にして、次の報酬改定時に、さらに居宅サービス計画の縛りをきつくしようという動きも垣間見える。

市町村によるケアプランチェックとサービスの標準化
この表は、財政制度分科会(平成30年4月11日開催)資料84頁のものである。

これを読み込んで理解できることは、財務省は今回、訪問介護の生活援助を多く位置付けたプランの市町村への届け出が新たに義務化されたことに言及しながら、基準回数について訪問介護の生活援助中心型サービスに限らず、他のサービスにも広げて設定し、市町村がチェックできる居宅サービス計画の範囲を広げようとしているということだ。

その考えを来月にもまとめる政府への提言(建議)に盛り込む方針も示している。

財務省がそこで主張していることは、介護サービスの過剰な提供を防ぐ観点から、ケアプランの標準的な内容を作成・設定すべきというもので、標準化した居宅サービス計画を具体的に示すべきであるというものでもある。AIを使った居宅サービス計画の自動作成も、これにより一段と現実化するかもしれない。

しかしひとりひとり異なる生活環境とパーソナリティのを持つ要介護者のプランが本当に標準化できるのだろうか。僕はその標準化が進む先に明るい未来は見いだせない。

金太郎飴のような画一的計画によって、過度に抑制されたサービスしか利用できない要介護者の方々が、社会保障の光の当たらない部分で、文化的とは程遠い最低限の暮らしに甘んじる社会にしないためにも、居宅介護支援事業所の介護支援専門員の皆さんは、次期報酬改定に向けて、自らの作成する居宅サービス計画の根拠を、誰に聞かれてもきちんと説明できるスキルを確立せねばならない。

自社の利益誘導に終始した画一的サービス計画は、いずれAIの作成した居宅サービス計画にとってかわられるという危機感をもって、本当の意味でのアセスメントに基づくケアマネジメントを展開していかねばならない。

自動作成できる居宅サービス計画では決して解決できない課題に向き合っていかねばならない。

利用者の生活課題にアプローチして、一人一人の利用者の暮らしの質を向上させるという結果を出していく必要があることを忘れてはならない。

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管理者を主任ケアマネにすれば、ケアマネジメントの質向上に結び付くのか?


日本介護支援専門員協会という組織は、随分とおもしろい団体だ。会員の意見を代表するよりも、国に顔を向けた活動しかしていないように見えるからだ。その姿勢は糾弾にも値しない嗤うしかない姿である。

特に滑稽だったのは特定事業所集中減算について、2016年6月に会計検査院が、減収を避ける目的で意図的に集中割合を下げる事業所が多いとして、「集中割合を調整しようとすれば、必ずしも利用者本位のプランが作られていないことになる。ケアマネジメントのそもそもの趣旨に反する」・「(特定事業所集中減算というルールは、)合理的で有効とは言えない」と見直しを求めたことが、廃止議論につながったにもかかわらず、この協会が「利用までのプロセスに必ず主治医が関わる医療系サービスは対象から外すべきだと考える」などという訳の分からない意見書を出していることだ。最終的にはこの減算ルールは廃止されずに、前回改定前の福祉系3サービスだけ減算対象とするというルールに逆戻りしてしまった。

公正中立なケアマネジメントのために、福祉系3サービスの集中減算が必要だという理由がわからない。なぜそれを残したのか?少なくともこの協会が下らない意見書を出さずに大人しくしておれば、特定事業所集中減算というくだらないルールは廃止されていた可能性が高い。まったく何をしているのだか・・・。

居宅介護支援事業所の管理者を、「主任ケアマネジャー」に限定した基準改正について、この団体は賛成の立場をとっていることもおかしなことだ。

その理由について、ケアマネジメントの質向上のためとしているが、なぜ主任ケアマネを管理者にすればケアマネジメントの質が向上するのかという理由について、次のように理論づけしている。

1.主任ケアマネジャーになるためには、5年間の実務経験が不可欠になる。=管理者としての責務を十分に果たすには、やはり一定の経験値を積んでいることが必要になると考える。
2.主任ケアマネの研修では、個別事例の検討やスーパービジョン、後輩の育成や業務管理、リスクマネジメントに関するカリキュラムも含まれおり、これらを学んでいる人とそうでない人のどちらが相応しいか? それはやはり前者である。
3.主任ケアマネが管理者を担っている事業所の方が、他のケアマネが相談できる時間を設けていたりOJTを行っていたりする割合が高いと厚労省の調査でも裏付けらた。

以上の3点がその理由である。あほか!!

1については、もともとケアマネになるためには、様々な職種の実務5年というハードルがある。それを無視して、さらにケアマネ実務5年というキャリアを求めているということは、ケアマネの資格取得のための実務は無駄であるということに他ならない。その理由の本音部分は、その実務にはソーシャルワーク実務とは程遠い実務が含まれているとことであり、本来なら相談援助職以外の実務経験をキャリアに認めてはならないと主張すべきである。それをしないのは、協会会員に占める介護職員実務で資格取得した人たちの割合を無視できないからだろう。そもそもケアマネ資格取得後に5年ものキャリアを積まないとケアマネジメントの質が保てないのであれば、資格試験受講に必要な実務要件など失くしてしまえばよいし、それに加えて試験内容の見直しを行って、ケアマネ資格取得のハードルを高くした方がまだましである。なぜそれをせずして、国の提言に迎合することしかしないのだろうか。そもそも一定の経験値が必要だというなら、ケアマネ実務経験でよいだけの話で、主任ケママネでなけれなならないという根拠にはならない。屁理屈にもなっていないわ。

2についていえば、主任ケアマネの研修という短い時間で、経営から教育、ケアマネ実務まで広く学んでも、そんなものは付け焼刃に過ぎないということをまるで分っていない。それより大学4年間で、ケアマネジメントをはじめとしたソーシャルワークを専門に学び、なおかつ介護経営論や、社会教育論を学んでいる社会福祉士の方がよっほど知識は広く深い。そうした人材も5年の実務を経ないと介護支援専門員になれないことの方が問題で、それ以下の知識しかない人間が何に相応しいのか大いに疑問である。そもそもあの研修は、寝ていてもスクリーニングされずに資格が与えられるというハードルが低いどころか、ハードルのない研修である。そんなものでスキルが担保されるわけがない。どうせなら主任ケアマネも試験制にすれば?そういう提言もしないで、管理者要件を認めちゃうって意味わからん。突っ込みどころ満載の論理としか言いようがない。

3はまったくお笑いの世界である。データは読み取り方で、平気で嘘をつくことがわかっていないのか。というかどこから引っ張り出したデータかわからんが、全国的にそのような調査をしたのであれば、サンプル数や調査結果を具体的に示せと言いたい。そもそもOJTをはじめとした職場の教育・指導というのは、管理者がどういう資格を持っているかに左右されるのではなく、母体法人等のシステム上の問題だろう。スーパービジョンも試験のいらない資格者にできるとは限らず、個人のスキルという問題だろう。現にスーパービジョンのできない主任ケアマネなんて、そこいらにごじゃごじゃいるわ。そんな常識さえわかっていない連中が執行部として国の言うがままに同調意見を挙げるだけの団体に陥っていることに気が付かないのだろうか。それにしてもOJTやスーパービジョンが一管理者の資格(しかも眠って受講していても取得できる資格)で左右されると考える脳みその構造はいったいどうなっているんだ。わけわからん。

うがった見方をすれば、主任ケアマネ資格取得のための研修と更新研修を受講する人が増えれば、協会会員(特に執行部)にとっては、その講師役を務める機会が増えるなどの旨味があるのだろうと思ってしまう。そんなことはないだろうとは思うが、ここまでナンセンスな意見はそうでも考えないと理解不能である。

ところで特定事業所集中減算を元のルールに戻すことや、居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネに限定することに賛成する意見は、全国各地の介護の場で活躍する介護支援専門員の声を代弁しているのだろうか。会員の声を代表しているのだろうか?

僕の講演を受講する介護支援専門員の方々に意見を聞くと、ほとんどが協会の姿勢に疑問を抱いている人々だ。つまり現場の声を代表していないのが、日本介護支援専門員協会の執行部の意見ではないのだろうか。

この協会の運営費は、国の補助金事業で賄われている部分があるので、それによってひも付き団体の域を出ず、会員より国に顔を向けざるを得ないということではないのか?

何より問題なのは、このような重要事項に関する組織の姿勢表明に際して、会員の意見を聴く機会をまったくもたずに、執行部の意見だけで「俺についてこい」方式ですべてを決めていることだ。これが民主的な組織といえるだろうか?

そのような団体に決して安くない会費を払い続けている会員のみなさんはお気の毒である。

どうせお金を使うならば、もっと現場の声を代表する別の団体を立ち上げて、そっちにお金を回したいものだ。


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人を社会資源としか見ないケアマネによって何が生まれるのか


報酬改定議論の中で、訪問介護費について「一定の間隔を空ければ一日に複数回所定の報酬を算定可能な現行の報酬体系は、必要以上のサービ ス提供を招きやすい構造的な課題があるという指摘がある。 」という考えが示され、その方向から議論展開された。

このことは居宅介護支援事業所の介護支援専門員に対する、居宅サービス計画の在り方に関する疑念にも結び付いた。必要以上のサービスを計画しているのではないかという意味である。

特に訪問介護における生活援助中心型サービスは、通常のケアプランよりかけ離れた利用回数の居宅サービス計画が存在するとして、利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用等の観点から、市町村が確認・是正を促していくことが適当であるとされた。そのためケアマネジャーが一定の回数を超える訪問介護を位置付ける場合には、市町村にケアプランを届け出ることとし、届け出られたケアプランについて、市町村が地域ケア会議の開催等により検証を行うことになった。

そんな中で来年度以降、保険者には自立支援・重度化防止に向けた目標設定等を義務付け、目標を達成した市町村に自由に使える交付金を増やすという財政インセンティブ制度(報酬金制度)ができる。それは端的に言えば、一定期間の給付費抑制を評価することにもなる。

その中で居宅介護支援事業所の指定権限が都道府県から市町村に変更され、市町村の権限が強化されていくのだから、訪問介護の生活援助の制限も強化されていくことが予測される。

もともと生活援助中心型サービスについては、同居家族がある場合の制限ルールが存在している。しかしこうした制限が過度に機械的に当てはめられた結果、生活に支障をきたす例に枚挙がないことから、平成21年12月25日に、厚労省老健局振興課長通知、「同居家族等がいる場合における訪問介護サービス等の生活援助の取扱いについて」が発出され、同居家族に障害や疾病等がない場合であっても、介護疲れで共倒れの危険性がある場合や、日中就労で家事が実質困難な場合は、生活援助中心型サービスを適切に組み込むように通知している。

ここで一番問題となったのは、都道府県等(政令指定都市の場合は、区や市など)の行政指導担当課が、「同居家族がいる場合は、昼ごはんも事前に作り置きすることができるので、原則生活援助中心型サービスで対応することは認めない」などと一律機械的に支給制限をすることであった、

しかるにいまだにこうした一律機械的な制限を行っているところがあるそうだ。こうしたローカルルールは、保険者の権限が強化される来年度以降増えることだろう。その時に、利用者の暮らしをコーディネートするケアマネジャーが、こうした制限はもっともであると無批判に受け入れることで何が起こるだろうか。

就労している息子に、同居しているという理由だけで一律機械的に家事を押し付けることは、どんな結果をもたらすのかという想像力が必要だ。就労で疲れた体を鞭打ちながら作る夕食や朝食のみならず、自分が不在の際の家族の昼食準備さえ、一律機械的に押し付けるという暮らしの中で、本当に人間らしい暮らしの営みを継続できるかという視点が必要だ。

「同居家族に障害や疾病等がない場合であっても、介護疲れで共倒れの危険性がある場合」という状況を、個別状況に当てはめて、狭く考えるのではなく、より広く考えるほうが、人の暮らしの支援では必要なことだろう。それはサービスありきの計画ではなくて、必要性をアセスメントすることによって導き出すという意味に他ならない。

原則制限が正しいと言い切るケアマネが担当者であってはかなわない。

そもそも家族は、インフォーマルな支援者とか社会資源とかいう前に、血の通った人間そのものである。血の通った人間は、いつも頑張れないし、くじけることがある弱い存在だ。

社会全体で支えあうために生まれたはずの介護保険制度とは、皆がぎりぎりまで頑張らなくてもよくなる仕組みを作るという意味があったのではないのか。「それは家族が行うべきことでしょ。」・「同居家族がいる方の調理は、家族支援が基本だ」と簡単に断じる介護支援専門員は、介護の社会化というコンセプトや、強制加入保険で生ずる国民の権利との整合性をきちんと語れるのであろうか。

そうしたケアマネジャーは、家族が頑張って限界点に達する瀬戸際で、心が壊れていく様をみたことがあるのだろうか。

それともそうしたケアマネは、「国民の健康で文化的な最低限度の生活」を奪うことを目的として居宅サービス計画を立てているとでもいうのだろうか。

一律機械的制限が危険であるという視点がないケアマネに、本当の意味の暮らしの支援なんてできるわけがない。ろくでもないローカル行政ルールに縛られて、制限をすることが適正プランであると思い込んでいるケアマネに、この国の行く末を任せることなんてできないのである。

そんなケアマネはいらない。さっさと退場してくれ。
2/24(土)は福岡で、2/25(日)は岡山で、介護の誇り出版記念セミナー介護施設・事業所で虐待を発生させない〜介護サービス質向上の具体策を行います。お近くの方は是非この機会にこちらをクリックしてお申し込みください。


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今年満70歳となる高齢者は、「戦争を知らない子供たち」だったけど・・・。


介護支援専門員には、施設サービス計画や居宅サービス計画の作成に先立ち、利用者の課題分析を行うことが義務付けられている。

課題分析とは、「利用者の有する日常生活上の能力や利用者が既に提供を受けている指定居宅サービスや、介護者の状況等の利用者を取り巻く環境等の評価を通じて、利用者 が生活の質を維持・向上させていく上で生じている問題点を明らかにし、利用者が自立した日常生活を営むことができるように支援する上で解決すべき課題を把握すること」である。

よってこの課題の把握(アセスメント)の段階で、介護支援専門員は利用者の病歴を含めた生活歴をも把握することになろうし、現在の生活環境などの生活全般の情報等も知ることになる。

しかしそのことだけで現在の生活課題を把握して分析することは難しいだろうと思っている。どんなに優れたアセスメントツールを使おうとも、見えてこないものがあるからだ。

それはそれぞれの人々が生きてきた時代背景を知るということだ。そのことを知るには、この国の歴史を知ると同時に、その人がどのような社会情勢の中を生き抜いてきたかを知ることである。そんなことが個人別の年表を書くことで見えてくるのである。

例えば、現在デイサービスなどの通所サービスを利用する人は、70代にそろそろ達しようかという年齢の人が多くなっている。そのなかで今年で満70歳を迎える人は、もう戦後生まれの人であり、僕たちと同様に、「戦争を知らない子供たち」である。

しかしそれらの世代と、僕ら50代後半の年齢を迎える世代との違いとは、まだ戦後のにおいが残っている時代に生まれたか、そうでないかの違いにしか過ぎないかもしれない。

今年満70歳に達する人たちの生きてきた時代を、年表を見ながら紐解いてみよう。

それらの人たちが生まれる3年前が敗戦の年であり、新日本国憲法が発布されて2年後にそれらの人は生まれている。しかしその人たちが生まれた年(0歳児)に、日本はまだ米国の占領統治下にあり、GHQの占領はそれらの人が4歳になるまで続いている。

その人たちが7歳となる昭和30年に、電気洗濯機・自動式電気釜発売されている。逆に言えば、それまでは各家庭でお母さんたちが、朝ご飯の支度のために、早朝から起きて、かまどに火を入れるために大変な重労働を強いられてきたのかもしれない。その時6歳か7歳だった○○さんは、その母親の姿をしっかり記憶しているかもしれない。それらの人々が抱く母親のイメージは、そういう姿で、自分の子や嫁に、そうした姿を求めてしまってトラブルが生ずることもあったのかもしれない。

しかしそれらの人が18歳となる昭和40年、あのビートルズが初来日しており、日本は空前のエレキギターブームを迎え、それはやがてグループサウンズの大流行につながっている。今年70歳を迎える昭子さん(もちろん仮名である)が、20歳〜22歳となる昭和42〜44年の、グループサウンズブームはピークを迎え、全国各地のコンサート会場で、20歳前後の若い女の子が「失神」しているニュースが、連日のテレビ報道を賑わせていた。グループサウンズブームは、当時の若い女の子にとっては、失神ブームとイコールである。

今年からデイサービスに通うようになっ70歳の昭子さんは、23歳で結婚して翌年子供を産んでいたとする。その子が1歳になったとき、昭子さんは25歳の若い主婦だったが、その昭和48年に日本は第一次オイルショックを迎え、街中のスーパーマーケットからトイレットペーパーが消えた。昭子さんは1歳児を抱える主婦として、街中を駆けずり回ってトイレットペーパーを探し回ったという強烈な記憶を持った人だ。

そんな昭子さんが、70歳を目前にして認知症の症状が出てきたことが理由で、今年からデイサービスを利用するようになった時、トイレに度にトイレットペーパーを懐に入れて隠して持ち帰ろうとするのも当たり前といえる行為である。そんな風に理解的に共感できることを受容的態度というのではないだろうか。

昭子さんは、コンサート会場で失神している若いファンの一人だったかもしれない。そんな昭子さんにとって、デイサービスで小学校唱歌を唄わせられたり、演歌を歌わせたりすることはちっとも楽しくはない。なぜタイガースやテンプターズの曲を歌わないのか大いに不満である。同じ世代の男性利用者だって、三味線の音より、エレキギターでベンチャーズを1曲弾く機会を求めているのだ。チーチーパッパだけのデイサービスは、時代錯誤であり倒産して当然だ。

しかも今年70歳になる人たちが働きざかりの43歳の時に、バブル経済が崩壊しているのだ。(平成3年)。つまりそれらの人々はバブル真っ盛りの中で、企業戦士であったり、その妻であったりして、バブルの酸いも甘いも知り尽くしている人かもしれない。中には地上げに直接かかわっていた人もいるだろう。

さらに48歳の時に、携帯電話普及率は2桁に到達しているのだ。携帯電話を使いこなせないわけがないし、タブレットやスマートホンも普通に使える人たちであり、デイサービスで、それらの機器を使った文化活動が受けるのは、ある意味当然であり、そうした面からサービスメニューも考えていかないと選ばれる事業者にはなり得ない。

そんな事業者が厳しい時代に生き残っていけるはずはないのである。
ケアマネ向け介護報酬改定大解剖
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居宅介護支援の基準改正と報酬改定で思うこと


骨太の改革の中で社会保障費の自然増を、本来の伸びより半分の5.000億円に抑える政策の中で、診療・介護のダブル改定が行われる。そこでは単価の高い医療費から、単価の低い介護給付費への『付け替え』が誘導されることになる。

高齢者が病気を発症したり、持病を悪化させたりして、入院が必要になったとしても、その入院期間はできるだけ短くして、早く自宅等に退院させ、医療サービスよりも介護サービスを使って地域で暮らし続けることが求められていく。脳卒中モデルにしても、医療リハビリテーションが担うのは、急性期と回復期の一部のみで、それ以降は介護リハビリテーションを使うように政策誘導されている。

そのため次期介護報酬改定では、入退院に関する連携加算が強化される。例えば居宅介護支援費では、入院時情報連携加算について、現行の入院後7日以内の情報提供に加えて、入院後 3日以内に利用者の情報を医療機関に提供した場合を新たに評価するとともに、情報提供の方法(訪問又は訪問以外)による差は設けないこととしている。最も必要となる退院支援に関連しては、退院・退所時におけるケアプランの初回作成の手間を明確に評価するとともに、医療機関等との連携回数に応じた評価を行うことに加えて、医療機関におけるカンファレンスに参加した場合を上乗せで評価することとした。(※1

そのほか医療と介護の連携の強化策として、居宅介護支援事業の運営基準を改正し、入院時における医療機関との連携を促進する観点から、居宅介護支援の提供の開始にあたり、利用者などに対して、入院時に担当ケアマネジャーの氏名などを入院先に提供するよう依頼することを義務づける。(※2

さらに平時からの医療機関との連携促進として、利用者が医療系サービスの利用を希望している場合は、利用者の同意を得て主治医などの意見を求めることとされているが、この意見を求めた主治医などに対してケアプランを交付することを義務づける。(※3

末期がんの利用者に対するケアマネジメントも改正し、著しい状態の変化を伴う末期がんの利用者については、主治医などの助言を得ることを前提として、状態変化に応じたケアプランの変更のたびに、サービス担当者会議の招集を不要とすることなどにより、ケアマネジメントプロセスを簡素化する。(※4

質の高いケアマネジメントの推進として、居宅介護支援事業所における人材育成の取り組みを促進するため、主任ケアマネジャーであることを管理者の要件とする。これには3年間の経過期間を設けることとされている。(※5

公正中立なケアマネジメントの確保策としては、利用者との契約にあたり、利用者やその家族に対して、利用者はケアプランに位置付ける居宅サービス事業所について、複数の事業所の紹介を求めることが可能であることを説明することを義務づける。また、その事業所をケアプランに位置付けた理由を求めることが可能であることを利用者・家族に説明することも義務づける。(※6

訪問回数の多い利用者への対応は、訪問回数の多いケアプランについては、利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用といった観点から、市町村が確認・是正を促していくことが適当。ケアマネジャーが、通常のケアプランとかけ離れた回数(*)の生活援助を位置付ける場合には、市町村にケアプランを届け出ることとする。
*「生活援助の全国平均利用回数+2標準偏差」を基準として2018年4月に国が定め、6ヵ月の周知期間を設けて10月から施行する。なお想定としては、生活援助について要介護2で月33回、要介護3で42回などがこれに該当するとされ、生活援助利用者の約2万4千人が対象となるとしている。(※7

障害福祉制度の相談支援専門員との密接な連携としては、障害福祉サービスを利用してきた障害者が介護保険サービスを利用する場合などにおける、ケアマネジャーと障害福祉制度の相談支援専門員との密接な連携を促進するため、特定相談支援事業者との連携に努める必要がある旨を明確にする。(※8

さらに居宅介護支援費に「ターミナルケアマネジメント加算」を新設する。対象となるのは、末期がんと診断され在宅で亡くなった利用者。利用者・家族の同意を得たうえで、死亡日と死亡日前14日以内に2日以上在宅を訪問し、主治医の助言を得つつ、本人の状態やサービス変更の必要性を把握し、適切な支援を行うことを目的としている。訪問により把握した利用者の心身の状態などを記録し、主治医や居宅サービスの事業者に提供することなどが要件とされる。なおケアマネが訪問した後、24時間以内に病院で亡くなったケースも含まれる見通しだ。体制要件として、夜間も連絡を受けられるようにし、必要に応じて柔軟に対応できる体制を整えておくことが前提となる。(※9

さてこれらの改定・改正内容について、ケアマネの某職能団体は、『良い内容だ』と評価しているそうである。特定事業者集中減算を福祉系3サービスだけ限定して残存させたのもこの団体である。(参照:職能団体としてどうなのかと思う某協会のこと

囲い込みを防ぐための、ケアプランの適切性の担保という意味合いからいえばこの方向性はおかしい。もともと囲い込みとは医療機関が、併設の通所リハビリ等に患者を囲い込むモデルから始まっているのだから、これを防ぐ竹には医療系サービスほどこの減算が求められるはずである。しかし実際には、この減算は意味がないと会計検査院が指摘しているのだから、いっそ廃止してしまえばよいものを、この団体の提言によって一部だけ残すという意味のないルールになってしまった。

本日の記事の(※5)もこの団体の要望で実現したことだ。しかし寝ていても資格付与される主任ケアマネが管理者を務めたからといって、どうして事業者の質を担保できるだろう。資格は仕事をしてくれないのだ。

主任ケアマネ資格を取るために、資格付与の講座受講者が増え、しかも5年に一度更新研修を受けることで、国や関連団体は、介護支援専門員から資金を回収するシステムが強化されたという意味だ。居宅介護支援事業者にしてみれば、管理者等がこの資格更新のため、5年ごとに多額の受講料を支払い、決して短いとは言えない期間、利用者支援業務から離れなければならない。効果より損失の方が大きいだろう。

このような国の意向にすり寄るような改定を『良し』とするのは、この団体が国の補助金なしで運営できない『ひも付き団体』である証拠だろう。こんな団体に頼っていては、いつまでたっても介護サービスの場で汗する介護支援専門員の皆さんの意思は、国に届かない。介護支援専門員の地位の向上もない。

こんな団体に支払う会費はムダ金そのものだろう。しかし残念なことに早く目を覚ましてほしい人が、現場には数多くいるのも事実だ。
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僕はケアマネ応援隊


長崎で4日目の朝を迎えた。

今日は滞在2日目に講演を行った長崎県総合福祉センターに再訪し、長崎県社会福祉協議会・福祉人材研修センター主催、虐待防止研修会にて4時間半の講演を行う。今回の講演旅行の最期を締める講演となり、明日8日ぶりに自宅に帰る予定だ。

講演後は初日と2日目にお付き合いいただいた、長崎市介護支援専門員連絡協議会の皆様と、3回目のオフ会を行う予定だ。何度も付き合いさせて申し訳ない。

昨晩は長崎市の隣町・時津町の居宅介護支援事業所の介護支援専門員さんの研修会で講演を行った後、研修事務局の皆さんとオフ会を行った。

11/30オフ会
11/30オフ会
長崎の4日連続オフ会は、どれもおいしい楽しいオフ会である。ちなみに昨日のメニューは、「食材だけを意識して、茶碗無視、しろ」をご覧いただきたい。

僕の著書、「介護の詩 〜明日へつなぐ言葉」の第三章のテーマは、「あなたがいるから地域で暮らし続けられる」としているが、これを読んでいただいた方はわかると思うが、ここでいうあなたとは、介護支援専門員のことである。

介護保険制度の創設により、介護支援専門員が誕生したことよって、日本の福祉の底辺は、確実に引き上げられている。

そのことを事実として介護支援専門の皆さんには伝えていきたい。

一方で、介護保険制度改正や介護報酬改定のたびに、ケアマネジメントの在り方が問われ、その一部の議論の中には、介護支援専門員の仕事ぶりを批判する論調も見られる。その実態と意味についても、丁寧に解説しているのが、僕の「ケアマネ向け講演」である。

しかしそこで一貫して主張しているのは、厚労省の老健局内部で、「介護支援専門員という資格は必要ない」というケアマネ不要論を唱えている人などいないという事実だ。

にもかかわらず、介護支援専門員の資格更新研修等で、「ケアマネ不要論」が存在するように脅す講師がいなくならない。それはなぜか・・・。そのことも含めて、介護支援専門員の職能団体の動き方なども解説しているところだ。

全国の介護支援専門員の皆さんに勇気とやる気を与えるお話に努めている結果、たくさんのケアマネジャーさんからお礼の言葉をいただき、つながり続けている僕は、誰にもまして幸せ者だ。

全国の介護支援専門員の皆さん、是非、講演依頼をお気軽に申し出てください。いつでもどこでも皆さんの応援に駆けつけます。空論ではないケアマネ実務論を語りながら、明日への活力を注ぎます。
12/9(土)に仙台で介護の誇り出版記念セミナー介護施設・事業所で虐待を発生させない〜介護サービス質向上の具体策を行います。お近くの方は是非この機会にこちらをクリックしてお申し込みください。


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居宅介護支援の次期報酬改定のまとめ


昨日(11/22)午前中に開催された、第152回社会保障審議会介護給付費分科会資料が公開された。

昨日は居宅介護支援、介護老人保健施設、介護療養型医療施設及び介護医療院、短期入所療養介護のこれまでの議論がまとめられ、次期報酬改定の概要が示された。

このうち居宅介護支援事業所について僕が個人的に一番注目していたのは、公正中立なケアマネジメントの確保という面では、合理的で有効とは言えないとされていた、「特定事業所集中減算」が廃止されるかどうかについてである。

ところが蓋を開けてみるとビックリで、廃止でも継続でもなく、「 請求事業所数の少ないサービスや、 主治の医 師等の指示により利用するサービス提供事業所が決まる医療系サービスを対象サービスから除外。」、「平成30年度以降の対象サービスを訪問介護、通所介護、福祉用具貸与する。」という結論であった。何のことはない、減算対象サービスについて平成26年度までの福祉系3サービスを対象というルールに先祖返りしたに過ぎない。

この理由について資料では、「少なくとも医療系サービスと事業所が少ないサービスは除外する必要がある。 」という議論があったことが記されてはいるが、なぜ医療系サービスを対象から外さねばならず、福祉系サービスだけを対象としなければならないのかという理由は書かれていない。

少なくともこの問題を指摘した会計検査の結果についての報告書(平成28年3月 会計検査院)では、「特定事業所集 中減算は、ケアマネジメントの公正・中立を確保するという所期の目的からみて、必ずしも合理的で有効な施策 であるとは考えられず、むしろ一部の支援事業所においては、集中割合の調整を行うなどの弊害を生じさせる要 因となっていると考えられる状況となっていた。」とされているのみで、この状態が医療系サービスに特徴づけられるものであるということは書かれていない。そもそも 集中割合の調整を行うなどの弊害は、福祉系サービスにおいても同様である。それなのになぜ福祉系3サービスのみ、この減算対象から外さないのかは大いに疑問が残るところで、結局は医師会の力に、福祉系職能団体の力が及ばず、屈した結果ということになるのかと無力感を感じざるを得ない。

さてそのほかの改定ポイントをまとめてみよう。今回の報酬改定の目的は、地域包括ケアシステムの深化であり、何らかの疾病で入院した人を、できるだけ早く退院してもらい、地域での暮らしを支えることが重要とされているために、医療・介護連携の加算はより高く評価されている。

入院時情報連携加算
入院時情報連携加算について、現行の入院後7日以内の情報提供に加えて、入院後 3日以内に利用者の情報を医療機関に提供した場合を新たに評価するとともに、情報 提供の方法(訪問又は訪問以外)による差は設けない。

退院・退所加算
退院・退所加算については退院・退所後の円滑な在宅生活への移行に向けた医療機関や介護保険施設等との連携 を促進する観点から以下の通り評価する。
・ 退院・退所時におけるケアプランの初回作成の手間を明確に評価
・ 医療機関等との連携回数に応じた評価
・ 加えて、医療機関におけるカンファレンスに参加した場合を上乗せで評価


なおこの2つの加算に関連しては、連携の際に用いる新しい様式例が示されているので、目を通しておく必要がある。

末期の悪性腫瘍患者に対するケアマネジメント
末期の悪性腫瘍の利用者に対するケアマネジメントについては、計画変更の迅速性を求めて、事前に会議を行うなど一定要件をクリアしておれば、計画変更時のサービス担当者会議を開催しなくてよいこととしている。

特定事業所加算の見直し
質の高いケアマネジメントの推進に関連して、特定事業所加算について、他法人が運営する居宅介護支援事業所への支援を行う事業 所など、地域のケアマネジメント機能を向上させる取組を評価する新たな要件が加わっている。

また加算兇鉢靴鮖残蠅垢觧業所に課せられていなかった「地域包括支援センター等が主催する事例検討会等への参加」が、すべての加算事業所に義務化される。

運営基準の改正では、居宅介護支援事業所が利用者と契約する際にケアマネジャーから本人・家族へ説明すべき内容として次の要件を基準に追加する。
 
○ ケアプランに位置付ける居宅サービスについて、希望すれば複数の事業所を紹介してもらえること
 
○ その事業所を選んだ理由を明らかにするよう求める権利があること


この2点を明確に伝えなければ、「運営基準減算」に該当し、報酬の50%がカットされる。

区分支給限度額管理の計算式の見直しは行われていないが、これは別の議論になるのか、行われないのかは不明である。

それに関連して不必要なサービスを組み入れることの防止策として議論されていた集合住宅減算は、今回は導入されないこととなった。

利用回数の多い利用者への対応
訪問回数の多いケアプランについては、利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用等 の観点から、市町村が確認・是正を促していくことが適当であり、ケアマネジャーが一定の回数を超える訪問介護を位置付ける場合には、市町村にケアプランを届け出ることとし、届け出られたケ アプランについて、市町村が地域ケア会議の開催等により検証を行うことになり、市町村は、ケアマネジャーに対し、利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用等の観点から、サービス内容の是正を促すとして、ここでも市町村の権限が強化されている。
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独立・中立のケアマネジメントを続けている方の記念日


介護支援専門員の研修講師の中に、「このままだと介護支援専門員の資格は廃止されてしまう」と脅しのような発言をする人がいるが、そんな議論は国レベルでは全くない。

制度改正のたびに、ケアマネジメントの適正化が問題となっている事実はあるが、そうした議論のたどり着く先は、「ケアマネジャーの個人的資質に差があって、ケアマネジメントの品質の格差もあり、一部のケアマネジャーのケアプランは適切なマネジメントに基づいていないものもあり、そのことは問題ではあるが、能力の高いケアマネジャーは全国にたくさんいて、それらの人々に暮らしを支えてもらっている住民もたくさんいる。だからこの資格を創設したことは間違いではなかったし、歴史的にも意味がある。」という結論だ。

技術が先にあって資格が後付けされた医師や看護師に比べると、介護支援専門員という資格は、ケアマネジメントという技術はあっても、それを専門として職業にする人がいなかった中、国が介護支援専門員という資格を作ったことによって、そこからケアマネジメントの専門技術が磨かれていったという経緯から、常に国がその技術に介入することになる。そうした介入が常に行われるのが介護支援専門員という資格の宿命なのである。

そのためにいろいろなクレームは付くが、深くその技術を検証すればするほど、すごい介護支援専門員の存在も浮き彫りになってきて、結局この資格は必要なのだということに落ち着くのである。それだけ全国各地で、名もなき達人たちが活躍されているのだと思う。

そういう意味で、日夜利用者支援に汗する全国の介護支援専門員の皆さんは、胸を張って自分の仕事を誇ってよいと思うし、高い使命感を持って、さらなるスキルアップに努めてほしいと思う。

昨晩は、日夜利用者支援に関わっている介護支援専門員の方々や、その他の関係者の方と楽しい夜を過ごした。

静岡県浜松市で独立・中立型居宅介護支援事業所&社会福祉士事務所を経営している如庵(じょあん)さんこと、粟倉敏貴氏(参照:浜松のジョアンの家です)とは、介護保険制度が始まった当初からのお付き合いである。

自らの信念に基づき利用者本位を貫こうとした結果、どの法人にも属さず、あくまで中立な立場でのケアマネジメントを行うために活動している粟倉氏は、独立・中立型居宅介護支援事業所の、まさに草分け的存在と言って過言ではないだろう。

粟倉氏には過去にも様々な助言をいただいているところだ。(参照:ヒエラレキーを作り出しているのは国ではないのか?

そんな粟倉さんの、「指定居宅介護支援事業者 ジョアン」が、今年めでたく16周年を迎え、8/17(木)の夜に、「ジョアン開業16周年…を口実に浜松で一杯やろう会」が開催された。

この会がなぜこの日に開催されたかと言えば、ちょうど僕が、静岡県老施協が主催する研修講師として、浜松市に前日入りしているのを知った粟倉氏が、それに合わせて開催してくれたのである。ということで、当然僕もその会に参加してきた。
浜松オフ会
前列向って左端が粟倉氏である。昨日の会では、僕にとって初対面の方も多かったが、粟倉氏の縁でつながりを持つことができ、楽しく過ごさせていただいた。

この日の浜松飯メニューについては、本日更新の「masaの血と骨と肉」で紹介しているので参照していただきたい。

僕は本日の講演が控えていたので、2次会にラーメンをいただいて、日付が変わる前にホテルに帰った。次にご一緒する機会があることを祈っている。

ところで余談であるが、今回浜松入りの際に利用した富士山静岡空港で面白いものを発見。

うなぎコーラ
衝撃のビジュアル。うなぎコーラである。残念ながら買って飲む勇気はなかったが、写真画像をFBに載せたところ、「どんな味ですか?」と反響が強かった。帰りは羽田空港を利用するので、今回は飲む機会はなかったが、今度静岡空港を利用する際には、ぜひ味見に挑戦しようと思った。
(※ちなみに、本物のウナギは昨晩のウナギちらし、今日昼のうな重と、しっかり堪能した。)

さて、そろそろ講演会場に向かうとしよう。今日も夜にオフ会があるので、2夜連続で浜松の夜を楽しんできたい。


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成立した改正介護保険法はマイナーチェンジではないぞ


改正介護保険法などを含む「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律」は、先週末の25日に参議院厚生労働委員会で自民・公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決され、26日の参議院本会議でも可決・成立した。

森友問題、加計問題やテロ等準備罪法案審議が全面に出されて、介護保険法案については野党からのさしたる反対の声もなく、過去最低の審議時間で可決されてしまったが、この法案には重大な変更点があって、今後の制度運営に大きく影響しそうである。

介護業界にとってこのことは大ニュースといってよいはずだが、それに対する反響が思ったほどない。また巷のニュースでもその取扱いは大きくない。

介護保険法改正に関連して報道されている内容は、現役並み所得者とされる所得が年340万円以上(単身)などの介護保険サービス利用料が、30年8月から3割負担とされることである。

なるほどこれも大きな変更だ。特に27年度改正で、所得が年280万円以上(単身)など「一定の所得のある人」が2割とされたばかりで、その影響についての検証作業も行われていない状況で、さらなる負担増を求められる人がいることは大問題である。これによってサービスを抑制せざるを得ない人や、そのことで暮らしに困難が生じる人がいないことを願うのみである。

またこの変更によって、高額介護合算療養費の対象となる人が増えることが予測され、居宅介護支援事業所の介護支援専門員などが、この制度を活用するように利用者支援する必要性も増すだろう。そのことを忘れないでほしい。

2号被保険者の保険料が、段階的に総報酬割りに変更されることについても、大企業等のサラリーマン家庭にとっては、直接家計に影響する問題なので、大きく取り上げられるのは当然だろう。

しかしそれらの変更は、かなり以前から予測されていた範囲の域を出ない。それが証拠に、僕自身が2007年12月04日に書いた、「介護保険利用者1割負担は恒久的なものではない」で、自己負担割合は3割まで拡大されることを予測しているし、2号保険料の総報酬割りについては、「2号保険料の算定方式は変更は、財の再分配効果に繋がる」などで、そうすべきであることを主張し続けてきた。

だからこれらは既定路線であり、実施時期が来年度からになったに過ぎない。

今回新たに示された変更として介護医療院を新設(35年度までに介護療養病床を廃止)することや、介護保険と障害福祉のサービスを一体提供することを想定した「共生型サービス」の創設も報道されているが、それ以外にほとんど報道記事に書かれていないことで、大きな変更があることをご存じだろうか。

それはこのブログで再三取り上げている市町村のインセンティブである。(参照:報奨金で地域他付けケアシステムは深化するのか)これは制度の理念や根幹を揺るがしかねない大きな改革である。

このことを、あまり深刻に捉えていない関係者が多すぎるのではないかと心配している。特に改正法で一番影響を受けると思われる介護支援専門員から、そのことに関連した声が挙がってこないのはなぜだろう。それともこの大改革に気が付いていないのだろうか。

これによって市町村のケアマネジメント介入が深刻な問題となってくる。特に30年4月からは、居宅介護支援事業所の指定権が、都道府県から市町村に移り、市町村の指導権限が強化される中でのインセンティブの導入なのだから、報酬金を得るための市町村によるケアマネジメント介入強化が図られる。

そのモデルは和光市方式なんだから、介護保険サービスからの卒業を求められる利用者や、そのことを積極的に行うケアマネジメントが求められてくる。

しかし卒業者といわれる人々の後追い調査では、約1割の人がその後も自費(介護保険外の10割負担)でサービスを使っていたという数字も出されており、その実態は単なる給付制限でしかないことも明らかになっている。そうであるがゆえに来年度以降は全国津々浦々で、そうした矛盾に悩むケアマネジャーが増えるというわけである。

さらにこの問題に関連しては、社会保障審議会介護保険部会が、ケアマネジメント手法の標準化に向けた取組に取り組むことも資料に明記しているのだから(H28年12月9日の社会保障審議会介護保険部会の資料2)、アセスメントツールの統一に向けた動きが出てくる可能性も高い。そうなれば介護支援専門員は、今使っている慣れたた手法を捨てて、統一されたツール手法を学びなおす必要もある。ソフトだって新たに導入しなければならなくなる。

つまり、好む好まざるにかかわらず、居宅介護支援事業所の介護支援専門員の仕事ぶりが変えられるということだ。これは本当に大きな変更だ。介護支援専門員の職能団体は、このことについてなぜもっと意見を挙げないんだろうか。大いに疑問である。

またこの変更は(あえて改正という言葉を使わない)、他の分野にも及んでくる。、2018(平成30)年度介護報酬改定から、自立支援に向けたインセンティブを検討するとされているんだから、自立支援介護の名のもとに、何らかの成果に対する加算報酬が、各サービスに導入される可能性が高くなった。

それは人の自立を要介護度の軽度化という現象でしか評価しない、「自立支援の矮小化」という方向に流れかねない大問題でもある。

そもそもこの制度においては、アウトカム評価のエビデンスさえ存在していないのに、どうしてインセンティブという考え方につながるのか、大いに疑問である。

どちらにしても今回の介護保険制度改正は、決してマイナーチェンジではなく、制度の理念さえ揺るがしかねない大改革となっているのだ。しかもそれは給付制限という実態を複雑なルールの中でカモフラージュした大改悪である。

マスコミもこの程度のことには気が付いて、広く国民に知らしめるべきであると思うのである。

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特定事業所集中減算は残るのか、廃止されるのか。


介護報酬改定に向けた議論は、いよいよ佳境に入りつつあるが、利用者負担の導入が見送られた居宅介護支援費については、今後具体的な論議が行われる。

基本サービス費の単価アップは望めないが、加算・減算の見直しが行われるものと思え、そのなかで僕個人としての最大の関心事は、特定事業所集中減算の見直し(廃止)が行われるかどうかという点である。

それは今後のケアマネジメントの評価にも関わってくる重大な問題だからである。

そもそも特定事業所集中減算については、そんなルールは必要ないことを、このブログでは何度も指摘してきた経緯がある。(特定事業所集中減算についての関連記事一覧

関連記事の中の、特定事業所集中減算の見直しが現実化という記事でもお知らせしているが、昨年6月に会計検査院が、減収を避ける目的で意図的に集中割合を下げる事業所が多いとして、「集中割合を調整しようとすれば、必ずしも利用者本位のプランが作られていないことになる。ケアマネジメントのそもそもの趣旨に反する」、「(特定事業所集中減算というルールは、)合理的で有効とは言えない」と見直しを求めたことが、廃止議論のきっかけになった。

そして昨年9月の社会保障審議会・介護保険部会では、その見直しを求める強い声が挙がり、厚労省も「介護報酬改定にあわせて検討する。」と明言しているところだ。

これらの経緯をみると、減算ルールの廃止は現実的なものと言えそうであるが、その後議論は中断しているような状態が続いている。

そんな中で、先月4/26の介護給付費分科会では、サービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームの入居者に対し、外部の介護サービスが過剰に提供されているのではないかという問題提起がされ、老健局の蒲原基道局長が、来年度に向けて対策を強化できないか検討していく意向を示している。

そうなると、これはケアマネジメントに対する制限強化につながる恐れがあり、特定事業所集中減算という制限は、残しておかねばならないという議論に向かう可能性もあり、予断の許さないところである。

ところでサ高住や住宅型有料老人ホーム入居者の過剰な外部サービスとは何だろう。4/26の会議では、大阪府が公表した報告内容において、一月の支給限度額に占める実際の介護費の割合について、サ高住や住宅型有料老人ホームが、特養より高くなっている点が問題視され、これが囲い込みによる過剰サービスではないかと指摘を受けたわけである。

しかしサ高住は、介護を必要とする高齢者が、外部のサービスを利用することを想定して居住する場所である。また住宅型有料老人ホームは、もともと住居だけを求めた人が入居した後に介護が必要ななった際には、外部のサービスしか利用できないホームである。

両方とも外部サービスであるがゆえに、特養のように暮らしの場に介護サービスが張り付いて、常時見守りができるという状態ではないために、回数や頻度を増やさないと、介護ニーズに対応できないという面がある。

サ高住入居者や住宅型有料老人ホームで介護を要する状態になった人の状態像を見ると、インフォーマルな支援者がいないことにより、必要なケアが受けられない要介護者である場合が多く、インフォーマルな支援者に代わるサービスとして、支給限度額ぎりぎりのサービスが必要な場合も多い。

つまり割合だけで判断できない部分があり、過剰なサービスという指摘が的外れで、必要なサービスである場合もあるということだ。

この点を精査せずに、ケアマネジメント批判が起こり、「同一事業者によるサービス規制」や「特定事業諸集中減算の継続」につながるとしたら、制度改悪に他ならなくなる。

介護支援専門員の職能団体や、サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホームの関係者は、この点について、もっとしっかり声を挙げるべきではないだろうか。

同時に、介護支援専門員の方々で、サ高住や住宅型有料老人ホーム入居者の居宅サービス計画を担当している方には、自らの計画を見直して、ケアマネジメント批判につながるような囲い込み前提の計画になっていないか、検証しなおしてほしい。

囲い込みでもなく、過剰なサービスでもないというしっかりとした理論武装ができないプランに終始している限り、介護支援専門員の専門性は疑われ続けることになり、制限も更に増えることになることを忘れてはならない。

世にとって必要で重要な「介護支援専門員」という資格を、そのように自らの手で貶めてはならないのである。

日本の福祉の底辺を確実に引き上げている、介護支援専門員という有資格者としての自覚と誇りを忘れないでほしいと思う。

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ケアマネジメント崩壊の危機


4/14の更新記事、「保険者の権限強化が図られている改正法案」などで懸念した、保険者による支援と称したケアマネジメントへの介入強化が、すでに行われている地域がある。

僕が管理する表の掲示板の「 要介護高齢者の入浴回数 」というスレッドを参照いただきたい。

書き込みを行った方は、は山口県内某市の居宅介護支援事業所の介護支援専門員である。

質問内容を要約すると、その市で行われた集団指導において、居宅サービス計画について、訪問介護等の入浴支援を位置付ける際に、その回数を特養の基準(週2回以上)を当てはめて、標準回数を3回としている。そして週4回以上入浴の計画を行うのは過剰サービスであると決めつけ、この場合4回目以降の入浴については、保険外サービスとすることを求めている。これがまともな指導なのかというものだ。

つまり給付制限のための市のローカルルールを居宅介護支援事業所の介護支援専門員に押し付けているわけである。

そのことはこの市の介護給付適正化委員会で協議した内容で、これは助言ではなく保険者としての指導と言い切っているわけだ。

実は週4回以上の入浴について保険外サービス費用徴収を認められているサービスは、現在存在する。

それは「特定施設入所者生活介護事業者が受領する介護保険の給付対象外の介護サービス費用について」(平成12年3月30日付け老企第52号厚生省老人保健福祉局企画課長通知。「老企第52号通知」)において、保険給付対象外の介護サービス費用として、人員配置が手厚い場合のサービス利用料及び個別的な選択による介護サービス利用料として、「標準的な回数を超えた入浴を行った場合の介助」として認められているものだ。

しかしこれは特定施設サービスという単品サービスにおいて、定められた介護給付費の中で、人員配置等を工夫して手厚くする経費を捻出するためという意味があり、居宅サービスとは全く意味が異なる。そして特定施設サービスを利用するに際し、母体である施設(有料老人ホームやケアハウス等)の入居要件として、そうした費用負担となることを説明・同意を得たうえで、その施設に入所して費用負担するのだから強制ではない。

だが居宅サービスに、このルールを一律適応するとなると、その地域に住んでいる人にとっては、否応のない強制ルールとなり不適切極まりない。

居宅サービスの場合は、ケアマネジメントで課題を導き出したうえで、その個別の状況に対応する社会資源を、その提供回数も含めて決定するのに、行政が個人の入浴標準回数まで定めるのは、個人の権利侵害でしかない。

しかも居宅サービスの場合、支給限度額上限というものが存在し、この範囲であればサービスは1割負担であるという定めがあり、支給限度額をどのサービスに対して、どのような具体的方法に割り振るかはケアマネジメントの範疇である。入浴という特定行為だけに制限を設けるのは明らかな越権行為だ。

個別アセスメントには、個人の生活習慣というものも含まれるが、障がいのないときに毎日入浴していたのに、障がいを持ち介護認定を受けたと同時に、1日おきの入浴さえ標準回数を超える贅沢サービスと決めつけるのは、ケツの穴が小さすぎる考え方ではないのか。

入浴支援の最低基準がいかに人の暮らしの質から考えて低い基準であるかということは、「週2回の入浴という基準をどう考えるか」で指摘したとおりであり、この基準を根拠にする「標準回数」なるものも、人の暮らしとして以下に質の低い回数であるかということがわかりそうなものである。

そもそもこのルールにより、支給限度額が残っているのに、訪問介護等の週4回目の入浴支援だけ保険給付対象にせず請求するという方法は、利用者に対する不適切請求ともされかねず、一市町村の判断で決定できる問題ではないだろう。

恐らくこのローカルルールは、来年度以降に市町村へのインセンティブが認められるルールが適用されることを見越して、給付制限を先行して行おうという考え方だろう。しかしこんなゆがんだルールは先進的でもなんでもない。行政権限に胡坐をかいたおごりでしかない。

このルールを本当に適用する市町村の担当者は、自分も週3回しか入浴してはならない。
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根拠なきローカルルールでどんな地域社会ができるというのか


僕が管理する、介護福祉情報掲示板では、介護保険制度に関する質問がたくさん書き込まれており、それに対して関係者が回答してくださっているが、その際には、「根拠」に基づいた回答を書き込んでいただくようにお願いしている。

その根拠とは、法令に沿ったものである必要があり、「行政指導担当者が、こう言っていた。」は根拠にならないと指摘している。

しかしながらこうした正論が通じないのが、ローカルルールである。

介護保険給付費は国定費用であり、その算定に関する基本ルールは国が定めているが、地域の実情に合わせて、国のルールに加えて地域ルールを独自に定めている地域がある。

その場合のローカルルールとは、国のルールより厳しく狭い制限ルールとしている場合が多いように思う。

例えばつい最近、訪問看護と訪問リハ同日利用というタイトルでスレ立てされたものに、訪問看護の複数事業者からのサービス提供の問題がある。

スレ立ての質問では、「同日の午前にA訪問看護ステーションから訪問看護を1時間、午後にB訪問看護ステーションから訪問リハを40分受けることは出来ないとケアマネから言われました。」という質問から始まっている。本当にそれは許されないのか、許されないとしたらどうしてかという疑問である。

この質問に対して僕は、「医師の指示があれば、複数の事業者の利用も可能であり、複数事業所からの訪問看護とリハビリの同日利用も可能です。」と回答した。

その後も他の方々からこの問題について、医療保険訪問看護に存在する制限ルールは、介護保険訪問看護には存在しないことなどが説明されている。

ここまでは一般市民の質問に、介護業界の人が根拠を元に説明している普通の展開である。答えも問題なく、そのまま問題解決となってスレッドが閉じられても良い。

しかしこのことについて、質問者が介護保険担当課に念のため確認したところ、次のような回答があったとの情報提供があり、逆に問題は複雑化している。

出来れば一か所の訪問看護ステーションからが望ましい。病院施設の訪問リハステーションからであれば問題は無い。複数の訪問看護ステーションからはプラン上に相当の理由があれば認められる。先ずはケアマネから文書で問い合わせしてください。文書でお答えします。実績であげた場合、却下で自費にはならないが、相当しくないと指導が入る場合があります。

まったくもってくだらないローカルルールである。そもそも複数の訪問看護ステーションの利用の必要性は、ケアマネジメントで判断すべき問題で、行政許可が必要になる問題ではない。

そもそも訪問看護からのセラピストによる自宅でのリハビリテーションは、訪問リハビリ事業者が少ない地域で、それに替わって行われるケースが多いもので、すべての訪問看護ステーションで対応できるサービスではない。よってこの部分のサービスとの組み合わせを考えるケースでは、主治医師が所属する医療機関併設の訪問看護ステーションでリハビリ以外の訪問看護を担当し、そのステーションではカバーしきれないセラピストによる訪問看護という名のリハビリテーション部分については、そのサービスに余力を持っている他のステーションのサービスを導入するということはレアケースでもなんでもなく行われている。

その際に、特段介護事情に精通しているわけでもない行政職員に、事前許可を求める必要性はまったくないといってよい。

その必要性を判断する方法・技法とは、介護支援専門員という有資格者が行うケアマネジメントという専門技術であり、その結果について何の根拠を持って医療や介護の素人である行政職員が、「許可・不許可」と判断するのだろうか。それともすべてのケースについて、ケアプラン適正化事業を適用するとでも言うのだろうか。なんとも暇な行政職員である。

そういえば先日、シンポジストとして参加したシンポジウムでも、利用者支援の際に、「この地域では、暫定プランを作成する際に、必ず予防プランと介護プランの両方の作成を求められるが、それがケアマネの負担になっている」という話を聴いた。

これもおかしい。国のルールでは、暫定プラン(つまり要介護認定結果が出ていない状態で、居宅サービス計画を作成しなければならない際の、居宅サービス計画)については、予防もしくは介護のどちらかの予測されるほうの計画書を作成しておればよく、予測が外れた場合は、遡ってセルフプラン扱いとして現物給付してよいというルールだ。

こんな問題に、国のルール以上の業務負担をケアマネに課したって、ケアマネジメントの質が上がるわけでもあるまい。根拠のない「こうしたほうが良い」という行政側の価値観で、勝手にルールが変えられて、ケアマネの業務負担だけが増えるルールだ。その負担を回避して暫定プランでのサービス利用を抑える傾向ともなれば、それは利用者のデメリットであり、すなわち地域住民のデメリットを増やしているに過ぎない結果となる。そんな簡単な理屈も分からない行政職は、制限するという権力によっているとしか思えない。

そんなふうにして裁量というものを「狭い了見」と勘違いしている行政職員が多すぎないか。

そもそも地域の専門職を信用しないような制限ルールで、一体どんな地域を創ろうとしているんだ。介護の専門職を信用しないようなルールを押し付けて、職域横断の多職種連携など構築できるわけがないではないか。

こうしたローカルルールが、地域包括ケアシステムを形骸化させることに気がつかないのはなぜだろうか。

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資格がなくなるという脅しでスキルは上がらない


昨日の記事から続く)
今回の九州講演は、福岡講演前日に新千歳からの直行便で福岡入りし、土曜日のケアマネゼミ・チーム篠木主催講演を終えた足で、熊本市で行われていた第3回アローチャート学会・熊本大会に直行した。

アローチャート学会も、土曜日の午前中から開催されており、アローチャートの伝道師・梅光学院大学こども学部・吉島豊録准教授の基調講演や、東洋大学ライフデザイン科・高野龍昭准教授の研究発表のほか、会員の皆さんからの事例報告などが行われていた。それらはすべて非常に興味がわく内容であったが、残念ながら聴くことはできなかったわけである。次の機会には、ぜひ拝聴したいと思う。

僕は二日目の日曜日に基調講演を依頼されていたが、初日終了後の19:00〜行われる懇親会に参加するために、福岡講演を終えた直後、会場から最寄の地下鉄駅まで送ってもらい、博多駅発18:36の新幹線に飛び乗った。懇親会場は、熊本駅のすぐ隣のホテルニュー大谷だったので、19:20分過ぎに会場入りすることができた。

会場にはたくさんの顔見知りの方々がいて、ハグしたり、握手したりして旧交を温めた。たくさんの方々と記念撮影させていただいたが、全部を載せきれないので、人数が一番多く写っている画像をアップさせていただく。

アローチャート学会3
吉島先生とは数ケ月ぶりの再会。横浜大会では海パン姿であったと聞いたが、この日の先生はダンディないでたちであった。

熊本講演
懇親会は大いに盛り上がり、2次会、3次会と日付が変わるまで大騒ぎであったが、僕の本番は翌日の午前9時からの講演だったので、ほどほどに飲むつもりだったが、いつものようにへべれけになるまで飲んだくれてしまった。

翌日の講演のテーマは、「介護保険制度改正に向けて求められるケアマネジメント」である。

制度改正の方向性や内容を理解するためには、この制度がどのような経緯と議論の中で誕生したのかを知っておく必要があると考え、介護保険制度誕生秘話から話を展開し、そして今、時期制度改正に向けて何が具体的に議論となっているのかを整理して示したうえで、僕の分析や予測を披露させてもらった。

そのなかで、介護支援専門員やケアマネジメントが同評価されているかというお話もさせていただいた。

アローチャート学会
研修会等でケアマネジメントの質を論じたり、介護支援専門員のスキルに関して語る講師の中には、叱咤激励のつもりなのか、ケアマネジャー・ケアマネジメントの質が問われており、国レベルで「介護支援専門員の資格なんて要らない」という議論がある、という人がいる。

しかしそれは事実とは異なる。個人レベルでケアマネ資格廃止論を唱えている人がいるかもしれないが、国レベルでは、介護支援専門員という有資格者は必要であるという認識であり、少なくとも厚労省内で介護支援専門員なんて要らないという議論など存在していない。

僕は研修会等で、厚労省老健局の方とご一緒する機械があるが、その際に、「ケアマネがいらないと言っている人がいるんですか?」という質問をしたりするが、そんなことはないという回答しか帰ってきたためしがない。

僕自身も介護支援専門員という有資格者を生んだことが、介護保険制度の功であると思っており、そのことは「介護支援専門員という資格に誇りを持ってください」という記事等で再三書いているところだ。

僕は介護支援専門員という資格を持った人々が、スキルを高める自己研鑽に務めるためには、脅し言葉はいらないと思っている。むしろこの国の福祉の底辺を引き上げている資格の誇りを持つことが、自己研鑽のための動機付けになると思う。

特にアローチャート学会のような、専門性の高い勉強をしている人々に、事実とは異なる情報を伝えて、間違った危機感を持たれても何の意味もない。それは百害あって一利なしだ。
だからこの日は、介護支援専門員という資格ができ、その有資格者が地域で活動されることによって、たくさんの高齢者が安心して地域で暮らしているという事実を認識していただき、この資格は決してなくなってよい資格ではないし、なくそうとしている人がいるという事実もないことを説明した上で、エールを送る内容の話をした。勿論、制度改正に向かって行うべきソーシャルアクション

会場の皆さんの反応から考えると、多くの方々に共感していただいたのではないだろうか。

僕はアローチャートの応援団として、この思考法や大会について、何度かこのブログで紹介させていただき、それが縁で吉島先生ともつながることができ、今回の大会にお招きを受けたのであるが、アローチャート学会の会員ではなかった。

ところが講演後のサプライズとして、吉島先生からアローチャートの名誉会員として認めるというお話を頂き、受講者の皆様の前で会員バッジの贈呈を受けた。なんと光栄なことであろうか。

アローチャート名誉会員バッチ授与
この名誉を汚すことがないように、今後も精進したいと思う。

アローチャート名誉会員
僕はこの日もあわただしい日程で、午後2時福岡空港発の便で北海道に帰らねばならず、講演を終えて、著作本の販売とサイン会を終えた後に会場をあとにしたが、予想以上のたくさんの方々に本を購入していただいた。そのことについても、この場を借りてお礼を申し述べたい。本当にありがとうございます。

それにしても、4月に発生した地震被害の爪あとがまだ深く残る熊本で、復興作業の傍ら、利用者支援に尽力している熊本の会員の皆様が、大会の開催が危ぶまれる中で、プライベートの時間を削ってまで大会準備に走り回り、この学会開催にこぎつけ、しかもこのような盛会のうちに学会を運営されたことに、あらためて経緯を称したい。本当にご苦労様でした。そしてありがとうございます。

大好きな九州の旅は、今回も思い出深いものになった。皆さんまた会いましょう。
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利用者がケアプランに向ける関心って何さっていう問題


ケアマネジメントの利用者負担(居宅介護支援費の利用者負担)導入について、「利用者のケアプランへの関心が高まり、質の高いケアマネジメントが推進される」 という意見がある。

僕はこうした考え方については全くもって理解ができない。

ケアプランの関心が、自己負担のあるなしに左右されると考える根拠は何だろう。

利用者も家族も、ケアプランに関心のある人は、自己負担の有無に関係なく関心を持つし、ケアプランに関心の無い人は、お金がかかろうとかかるまいと、関心は持たない。それとこれとは全く別問題である。

仮にケアプランに関心がある人がいたとしても、その関心が向けられる先は、質の高いケアマネジメントとケアプランによって自立支援の理念を達成されることではなく、「自分が望むサービスを使えるのか、費用もそれなりに納まるか」ということである場合が多い。

ケアマネに対し「良い事業所を選択してほしい」と希望する際にも、良い事業所の意味が、自分にとって都合よく、自分の望むようになんでも言うことを聞いてくれる事業所と担当者という意味であることも多いのだ。

利用者のこうした希望は、一概に否定できるものではないが、同時に表明された希望とニーズが合致しない場合には、きちんとそのことを説明して、正しい方向性に利用者の視線をむけていくことが品質の高いケアマネジメントということになる。

このときに居宅介護支援費の利用者負担金のあるなしは、ほとんど影響がない。むしろ「そうは言っても、それは必要のないサービスですから、そんなものを使うよりは、こうしたほうが○○さんにとって、良い暮らしに結び付きますよ。」という助言が受け入れられやすくなる因子のひとつが、ケアマネジメントに自己負担金がないということなのである。

利用者の権利意識は、自分が望むサービスを使うという方向に向けられる傾向にあり、暮らしが良くなるという方向には向かないことが多い。ましてや介護保険制度の理念である自立支援に目を向ける人はほとんどいないといってよい。

利用者が介護サービスを使う際に、最初に考えることは、暮らしが良くなるということではなく、使えるサービスがあるなら利用したほうが得であるということなのだ。自立支援が暮らしの質を向上させると考える人など、まずいない。それより自分の経済事情や身体状況を考えて、自身の損にならないようにサービスを使いたいという意識が先行しがちである。

よって居宅介護支援費の自己負担が導入された場合は、こうした権利意識がより強まることが予測され、例えば不必要と思える家事代行も、お金さえ払えばそうしたサービスを使えるのに、自分が支払って雇っているケアマネジャーが、なぜ自分の言うことを聞いて、望むサービスをプランニングしないのかという不平・不満を生みやすくさせる。

しかも一連の給付制限は、居宅介護支援事業所の顧客が減るという状態を生むのだから、顧客確保に精力を傾けねばならない介護支援専門員は、ケアマネジメントの質より、顧客である利用者の要求をすべて受け入れようとする傾向が強まる可能性がある。

その結果、マネジメントに関係なく、利用者の希望のみを重視する、「御用聞きプラン」が増えることは目に見えており、その傾向を居宅介護支援費への自己負担導入が一層あおることになる。よって居宅介護支援費の利用者負担導入は、ケアマネジメントの質を上げることにはならない。

介護サービス関係者は、介護サービスの消費者たる利用者が、自分たちと同じ目線で制度や法令に通じていると勘違いしていないか?そして消費者としては、当然持ちうる、ある種の「わがまま」を無視しすぎているのではないだろうか。

そもそも利用者および家族の、ケアプランへの関心の高さによって左右されるケアマネジメントのあり方って、それ自体が問題だろう。そんな考え方に理解を示すケアマネもどうかしている。

むしろそのような考え方に関しては、「介護支援専門員を馬鹿にしているのか」と怒るべきだと思うのだが・・・。そうではないところに、この制度や有資格者の問題点があるのかもしれない。
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人工知能の活用によるケアプラン作成について


介護大手のセントケア・ホールディングが、人工知能(AI)技術を持つ米ベンチャー企業と組み、要介護者の体調や症状に合った介護サービス計画を自動で作成できるシステムを開発したと報道されている。

それによると質の高い計画をこれまでの半分の時間でできるようなるそうで、生産性を高め深刻な人手不足を緩和するとともに、要介護者に最適なプランを提案する体制を整えるそうである。

これが実現すれば利用者・介護支援専門員双方にとって朗報ではないのだろうか。

実際の介護支援として使えるロボットは、ほとんどないが(自助具ロボットは別であるけど)、人工知能は、こうした作業には向いていると思う。

アセスメントツールという道具があっても、それを使いこなす人の能力によって、ケアプランの質の差が生じているのは事実だし、人工知能の活用によって、一定程度の質の担保につながることも期待できるのではない。(反論もあるだろうけど)、これによって介護支援専門員は、利用者やサービス事業者に直接かかわって、調整する時間を増やすことができるというメリットがある。

介護支援専門員の仕事は、ケアプランを作ることではない。ケアプランはあくまで、介護保険制度という枠組みの中で、ソーシャルワークという業務を展開する過程で必要とされる道具であり、その作成をロボットが担ったからといって、ケアマネの仕事が必要なくなるわけではない。

むしろこの部分を人口知能が担ってくれることで、新たな可能性が生まれることを期待したい。

好不調の波や、感情の揺れがない人工知能が、膨大な量のデータを記憶し、それを処理して作成する計画内容から、介護支援専門員に新しい気づきが生まれるかもしれない。それを使いこなす調整力は、介護支援専門員個人の資質にかかってくるが、ケアプラン作成作業という事務作業が減ることで、業務の主眼をそちらにシフトさせることができ、調整力のアップも期待できるのではないだろうか。

だから人工知能を利用してケアプランを作成することに拒否反応を示す必要はないし、そのことでケアマネジャーの仕事が奪われるなんて考える必要もない。

ただこのことが、人手不足の緩和策として考えられているのは、いささか的外れだと思う。介護支援専門員は、深刻な人手不足ではないのである。むしろケアプランの必要とされない地域支援事業や、保険外事業が増えて、介護給付の範囲が狭まることが予測される介護保険制度においては、介護支援専門員にも余剰人員が出かねないのだ。

するとここで報道されている、「人手不足の解消策」とは、実は介護支援専門員の状況を表すものではなく、保険給付制限に加えて、人工知能によるプラン作成で、居宅介護支援業務をはじめとしたケアマネ業務の省力化の果てには、居宅介護支援業務の縮小が図られて、介護支援専門員の人員整理が進み、それらの人々が、元職である介護職員に復帰することを期待する向きがあるのではないかと勘ぐってしまう。

まあそれはうがった見方で、実際にはそんなことはないのだろう。

どちらにしても介護支援専門員は、人工知能というものに過度に反応して、それと勝負することを考えるのではなく、コンピューターと同じように、それをうまく利用して、新しい業務展開の方向性を開拓するという考え方が求められる。

時代は確実に変わり、進んでいくのだから、革新された技術を生かさない手はなく、革新技術を使いこなす人が、これからのリーダー役になるということを忘れてはならない。
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