masaの介護福祉情報裏板

介護や福祉への思いを中心に日頃の思いを綴ってみました。表の掲示板とは一味違った切り口で、福祉や介護の現状や問題について熱く語っています!!表板は業界屈指の情報掲示板です。

介護支援専門員

ケアマネ更新制廃止の施行日(案)が示されました

介護支援専門員(※以下、ケアマネと略)の資格更新制度が廃止されることを知らないケアマネはいないだろう。

だがその廃止時期を2027年4月1日からだと勘違いしているケアマネが少なくない。その認識は誤ったものだ。

更新制の廃止は6月25日に公布された、「社会福祉法等の一部を改正する法律」(令和8年法律第51号)により正式決定されたものである。そこでは改正介護保険法の公布日6/25から1年半以内の「政令で定める日」に施行されるとされているのみだ。

よって6月時点で更新制廃止の施行日は定まっておらず、厚労省は「時期は年内に示す。」とアナウンスしていた。

このことに関連して先週9月6日に政令案が示された。その中で更新制廃止の施行日は2027年12月1日と明示された。
ケアマネ更新制廃止スケジュール案
これはまだ案の段階であり、正式決定は11月下旬の政令公布まで待たねばならない。ただし施行日を変更しなければならない要素はなさそうなので、おそらく2027年12月1日施行ということはそのまま変わらないと思える。

だがほとんどの方がご存じの通り、更新制度が廃止されても研修受講義務は残される。

しかも新たな研修受講義務規定では、都道府県知事が正当な理由なく研修を受講していないケアマネに対して受講を命じることができる〜命令に従わない場合は1年以内の期間を定めてケアマネジャー業務への従事を禁止できる〜登録消除という流れで対策できる権限が与えられている。

さらにケアマネ所属する介護事業所にも研修受講時間確保や受講状況確認といった対応義務が生じることにもなっている。

つまり定期研修を受講しなければ、実質ケアマネ業務に就けなくなるのだ。これって更新制度と変わりないというより、現行の更新制度より厳しいルールになったと思うのは僕だけではないだろう。

こうした研修受講義務の厳格化によって更新制廃止は意味のないものとなったと言えるのではないだろうか。

ちなみに新研修は、研修の時間数を現行から大幅に削減するなどカリキュラムをスリム化したうえで作り直し、オンライン・オンデマンドの柔軟な受講を可能とするとしている。

また一旦離職した人も「円滑な復職ができるように簡素な研修」とするとしたうえで、一部を復職後に受けられるようにすることも検討している。

専門知識やスキルは、業務遂行に必要とされるものであり、本来それは個人個人の責任において獲得すべき問題だ。

そもそも義務受講の研修など、ほとんどの参加者が聞き流して終わっており、スキルアップにつながっているとはいいがたい。オンライン・オンデマンドの研修となれば、なおさら配信元につなげるだけで配信画面を視聴している保障もない。研修を受講したというアリバイ作りが行われて終わりとなるケースが増えよう。

どちらにしても極めて意味のない義務研修である。

医師や看護師等の人の生命に関わる専門職には定期研修義務はないし、児童・生徒を育てる教師も更新制度が意味が無いものとして廃止された以後は、定期研修義務も存在していない。それによって専門職としてのスキルが問題視されているという事実もない。

そうであるにもかかわらず、このような研修義務をなぜケアマネにだけに負わすのかという答えは、日本なんとか協会というところが、研修講師という利権を手放したくなくて、研修受講義務を執拗に残そうと企んで運動している結果である。今回案とされている正式施行日も、法案成立から1年半以内という法定期間のぎりぎりまで引き延ばしているのは、現行の研修をぎりぎりまでフルサイズで受講させることで、講師利権の最大化を図っているとしか思えない。

そういう意味で、ケアマネ実務者が批判の矛先を向けるべき相手は、国ではなくその職能団体である。このことを決して間違えてはならないのである。
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広島市の介護支援専門員窃盗容疑事件が招くもの

今現在インターネットで、「ケアマネ殺人事件」と検索すると、今年6月に埼玉県川口市で女性ケアマネジャーが利用者宅で殺害された事件しかヒットしない。

しかしそれ以前に同じワードでネット検索した際にヒットしたのは、ケアマネジャーが殺人の加害者となった2001年に和歌山市で起きた事件であった。

介護保険制度が始まってわずか1年後に起きたそのショッキングな事件を、今現在記憶している人は何人いるだろうか・・・そもそもそんな事件があったことを知らずにケアマネジャーの仕事に就いている人も少なくはないだろう。

ということでその事件を振り返ってみよう。

2001年4月3日、介護保険の居宅サービスを利用していた被害者を、ケアマネジャーが殺害した事件は和歌山市新雑賀町で起きた。殺害されたのは元旅館経営の75歳の男性で、犯人はこの男性の担当ケアマネジャーであった37歳(当時)の男だった。

逮捕されたケアマネジャーの男は和歌山県警の調べに対し、「被害者に借金を頼んだが断られ、 かっとなって殺した。」と自供し、さらにその際に金を強奪しており、「被害者から奪った預金通帳を使って引き出した約75万円について 、約50万円を借金の返済に充てた。」 などと供述したものである。

居宅介護支援事業所のケアマネジャーという立場の者が、担当した利用者に対して強盗殺人という重罪を犯すというこの事件が、介護業界全体に与えた影響は決して小さなものではなかった。

この事件の後、全国各地で居宅ケアマネが利用者宅に訪問しても、玄関先から家にあがらせてくれなくなったとか、そもそも玄関のドアを開けてくれないといったケースが数多く報告され、ケアマネジャーという職種そのものへの不信感が広がった。

たった一人の犯した犯罪でも、その卑劣な行為によってケアマネジャー全体の信頼性が大きく揺らいだのである。そうした不信感を拭い去り、信頼を取り戻すのに多くの時間を要したのである。

それと同じくらい、ケアマネジャーの信頼を揺るがす可能性のある事件が先日起こった。
広島市のケアマネがキャッシュカードを不正に入手して窃盗
広島市西区己斐上の介護支援専門員の男(42)が、2024年10月から約1年8か月の間、ケアマネージャーとして出入りしていた住宅から、キャッシュカードを不正に入手して、金融機関のATMから17回にわたって現金合わせて620万4000円を引き出して盗んだ容疑で逮捕されている。警察の調べに対し、男は「間違いありません」と容疑を認めているということだ。

この事件は、7月上旬にカードの名義人らが警察署へ「お金が減っている。覚えのない出金がある」などと相談に来たことから、防犯カメラを調べるなどし、男を特定したことで発覚した。

窃盗という犯行であるが、高齢者の虎の子ともいえる財産を搾取するという行為は、高齢期の人生を奪い取るという意味にも等しい。そういう意味では2001年の殺人事件と大差のない卑劣な犯行と言えるだろう。

このことに関し、広島県介護支援専門員協会が声明文を出し、それに続いて日本介護支援専門員協会も声明文を出しているが、信頼回復の道程は険しいものと言えるだろう。

全ての介護関係者は今一度襟を正して、介護サービス利用者は介護事業にとって、なくてはならない大切なお客様であるという意識を再確認する必要があるのではないだろうか。
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身体拘束・虐待防止研修
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※メディカルサポネットの連載、「菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営」の第21回連載記事が9/3に更新アップされました。
菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営〜Vol.21
今月のテーマは、「住宅型有料老人ホームの登録制という改正の影響〜ケアプラン有料化やみなし指定、生活相談員配置など制度改正の主要論点を解説〜」です。ぜひ参照ください。

※CBニュースの連載・快筆乱麻!masaが読み解く介護の今(128)が8/31更新アップされています。
快筆乱麻masaが読み解く介護の今
今月のテーマは、「ケアマネを守る利用者との適度な距離感」です。是非そちらも参照ください。
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国が予算付けするケアマネ安全策は実効性があるのか

厚労省の2027年度予算の概算要求額は36兆5.803億円となっているが、このうちケアマネジャーの安全確保や防犯対策に49億円を計上しているそうだ。

特定職種の安全確保と防犯対策に、厚労省がこれほど大きな予算要求するのはかなり異例のことかと思うが、その理由は6月に埼玉県川口市で女性ケアマネジャー(63歳)が訪問先の住宅で、利用者の息子に首を切られ殺害された事件が起きたことが最大の理由だろう。
川口市女性ケアマネジャー殺害事件
仮に49億円という予算がそのまま認められたとして、それはどのような形で使われ、ケアマネを護ってくれる結果につながるというのだろうか。

おそらくその予算は、利用者宅に複数名で訪問する場合の経費や、防刃チョッキの購入費など、介護保険最新情報Vol.1508で通知された「介護支援専門員等の在宅介護従事者の安全確保の徹底」策に沿ったものとなるのだろう。

だが49億円もの予算をつけて対策を講じても、それがケアマネジャーの身の安全を保障してくれるにかは大いに疑問だ。勿論それらの対策はまったく無効だとは云わない。

ハラスメントや暴力等への対応を、担当ケアマネジャーだけに任せることなく、事業所全体の問題としてとらえ、管理者が中心となって組織全体で早めに問題共有し対策を講じねばならないことはその通りだ。

そしてケアマネジャーが「少し怖い」「一人で訪問するのは不安」「家族の言動がエスカレートしている」と感ずること自体が重要なリスクサインであるのだから、その際には管理者が居宅ケアマネに同行して訪問するのことも対策として有効になる場合もあるだろう。

だが複数訪問で狂気の暴力をすべて防ぐことができることあり得ず、いたずらに被害者を増やしかねないという一面を忘れてはならない。

むしろケアマネジャーが危機感を感じたケースは、迷いなく訪問面接を中止し、訪問面接を行わずとも基準違反とならない「特段の事情」とすべきだろう。

そもそも事前に対策を講じて、安全策をとることができるのは、危険性を察知できるケースのみである。6月に起きた川口市の被害者ケアマネジャー―は、そのような危険性を察知しておらず、利用者宅に訪問することに何の不安も持たない状況で、ある日いきなり襲撃を受けたのである。

よって今後対策される安全措置を講じたとしても、川口市で起きたような事件は起こる可能性が高い。

そうであるからこそケアマネジャー自身が日ごろから自分の身をできるだけ危険にさらさないためには何をすべきかを、事業所全体で検討・協議していかねばならない。

その方策の一つをCBニュースの連載・快筆乱麻!masaが読み解く介護の今(128)に更新アップしている。ということで今月は、「ケアマネを守る利用者との適度な距離感」というテーマ記事を書いたので、是非そちらを参照いただきたい。
快筆乱麻masaが読み解く介護の今
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居宅介護支援事業において想定される介護事故とは何か?

指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第二十七条は、事故発生時の対応を規定した条項である。

第1項では、「指定居宅介護支援事業者は、利用者に対する指定居宅介護支援の提供により事故が発生した場合には速やかに市町村、利用者の家族等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。」とされている。

ここで問題となるのは、居宅介護支援事業における介護事故とは、どういう状況を想定しているのかということである。

そもそも介護事故とは介護サービス提供中に発生する事故全般を指すが、指居宅介護支援事業は居宅サービス計画書(ケアプラン)作成に関連したケアマネジメントを主な業務としており、直接身体介護を行うわけではない。そのためサービス提供中の事故発生は想定しにくい。

例えば定期的に利用者宅を訪問して、直接利用者に面接する必要はあるが、そこでも直接身体介護等を行うわけではなく、面接中の介護事故も想定し難い。

そしてアセスメント及びモニタリングの面接やサービス担当者会議以外で、業務として利用者対応する場面はほとんどないと云えるのではないか。例外として通院時情報連携加算の算定に関連して、利用者の通院同行する場面はあるが、それとて通院介助ではなく、あくまで同行であるため介護事故につながる可能性も低い。

そうであれば居宅介護支援事業において想定される介護事故とは、居宅ケアマネが直接利用者に接している最中に起こる事故以外ものである。

そもそも居宅介護支援事業所とは、介護サービス利用者の情報ハブの役割を持つ事業であるので、その役割を果たさない・果たせないことによって生ずる介護事故ではないだろうか。
ケアマネジャーと介護サービス担当者の情報連携不足
そうした視点から考えて一番に想定される介護事故とは、ケアプラン上のリスク想定不足やサービス調整不備が背景にある事故である。

利用者のリスクマネージメントが不十分で、介護サービス事業所に伝えるべき情報が抜け落ちてしまったことが原因で起こる介護事故・・・情報連携不足により、本来防げた訪問・通所サービス中の事故であり、居宅介護支援事業所のケアマネが直接対応していない場面でも、居宅ケアマネの情報伝達に瑕疵があって生じた介護事故がそれにあたると思われる。

また介護サービス事業所で起こった介護事故発生後の報告・連絡・記録・再発防止が不十分で問題化するケースもあるだろう。

例えば、転倒・転落事例・・・生活環境のリスク評価が不十分なまま居宅サービス計画書に、「屋外歩行訓練」を位置付けた結果、自宅周辺の段差で転倒し骨折した場合、後から見直すと、手すり設置や歩行補助具の変更などの検討が弱かったケースについては、居宅介護支援事業所の介護事故とされる可能性が高い。

さらに誤薬・服薬管理の不備・・・複数主治医から薬が出ているが、服薬状況の情報整理が不十分で、訪問介護と家族でダブル投与し、症状確認のために通院した場合は、明らかに居宅介護支援事業所の伝達不足による介護事故とみなされるだろう。

誤嚥・窒息(食事形態・見守り)の場合も同様だ。主治医の指示で刻み食からミキサー食へ変更されたが、その情報が通所介護と訪問介護双方に十分伝えられておらず、通所介護事業所で旧形態の食事を提供してしまい、食事中に激しくむせ込み、窒息につながりかねない状態となって通院に至ったケース。これも居宅介護支援事業所の介護事故だろう。

そうした居宅介護支援事業所の介護事故を防止の基本原則を考えると、最低でも以下の3点の備えが必要と考える・
��アセスメント時から「転倒・誤薬・誤嚥・感染・離設」を必ずチェック項目として扱う
��ケアプランと別に「リスク共有シート」「緊急時連絡フロー」を作成し、全サービス事業所と家族に配布
��事故・ヒヤリハットが起きたら、事業所任せにせず、ケアマネとして原因分析とケアプラン見直しを主導する

備えあれば憂いなしである。事故が起こってから後悔しても始まらないので、こうした対策を早急に実施してほしい。
※CBニュース主催・無料視聴できるオンラインセミナー。
介護経営アップデートセミナー
株式会社CBヘルスケア主催の「制度改定を経営戦略に変える!医療・介護経営アップデートセミナー」 ―診療報酬・介護報酬改定の動向から考える、持続可能な経営と生産性向上―の配信日時は8/27(木)14:00〜16:30の予定となっていますが、筆者の講演、「介護保険制度改正の方向性から見える介護報酬改定動向 〜持続可能な介護経営に向けた生産性向上対策」は、15:02〜15:42の予定となっています。
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制度の根幹を揺るがすケアマネ高齢化問題

介護労働安定センターが7月29日にマスコミ向けに公表した、「令和7年度 介護労働実態調査結果」では、介護支援専門員(※以下、ケアマネジャーと略)の高齢化が一段と進んでいる実態が明らかになった。

ケアマネジャーの平均年齢は、介護に携わる職種の中で最も高い55.1歳。前年度の54.3歳から0.8歳上がった。ホームヘルパーの平均年齢は51.1歳で、ケアマネジャーはこれを4歳も上回っている。

ケアマネジャーの年齢構成をみると、60歳以上の割合は35.4%。前年度の31.5%から3.9ポイント上昇し、全体の3人に1人を超えるに至っている。
高齢化するケアマネジャー
ケアマネジャーの3人に一人が65歳以上であるという現状を鑑みると、自分より年下の利用者を担当するケアマネジャーも居たりすることが不思議ではなくなる・・・年齢を重ねても元気に現役として働くことが出来ることは良いことだろうが、ケアマネジメントのごく間近の将来像を見据えると、この状況は深刻な問題を招きかねない。

既に全国各地でケアマネ不足が深刻化しつつあり、特に小さな町村では、居宅サービスを利用しようとする人が町村内の居宅介護支援事業所からキャパオーバーという理由で支援を断られ、町村外の居宅介護支援事業所を探さざるを得ないケースも増えている。そもそも町村内に一人親方の居宅介護支援事業所が1か所しかない地域も増えている。

そのような状況であるにもかかわらずケアマネの平均年齢が55歳を超えている現状は、数年内に多くのケアマネが現役を退き、ケアマネ不足に拍車をかけケアマネ不在の空白地域が爆増する懸念が生ずる。

実際にベテランケアマネと呼ばれる人で引退を口にする人も数多く見受けられる。それは自分の年齢を考慮しての判断というより、「ケアマネを募集しても応募がないから、新しいケアマネが入ってこない。これ以上自分だけで頑張り続けられない」という理由を口にする人が増えている。

ケアマネ不足が、更なるケアマネ不足に拍車をかけているのだ。

そんな風にベテランケアマネが勇退していくと大量のケアマネジメント難民が発生することになるが、その対策はほとんど取られていない。しかも来年度は、登録制となる有料老人ホーム利用者のケアプランを担当する、相談支援の新類型、「登録施設介護支援」が創設され、そこにもケアマネジャーを配置せねばならない。

そこに新たに配置できるケアマネはどこに居るのだ・・・居たとしても、それによって居宅ケアマネはさらに減るのではないのか・・・。

仮に担当ケアマネが見つけられずに、かつセルフプランも建てられないとしても、償還払いで介護保険の居宅サービスは利用可能だ。(※参照:居宅サービス計画なし=保険給付されない、ではない。)

だがそうなるケースが増えると、サービスを計画利用することで効果的・効率的に自立支援を図り国民の福祉を向上させようという介護保険制度の理念から外れざるを得ず、介護保険制度の根幹を揺るがしかねない問題である。

それに対する唯一の処方箋は、若い人がケアマネジャーになりたいと思える仕事に見合った報酬を得られるようにすることだ・・・その報酬とは、ほぼ100%公費なのだから、国が主導して居宅介護支援費を大幅に引き上げるなどの決断が必要である。

ちなみに介護労働安定センターが公表した近直のケアマネジャーの平均月収は259.950円で、看護職員より3万円以上低くなっている。他産業平均とは6万円以上低い数字だ。

若者がこぞって目指したくなる職業ではないことが、この数字からも見て取れるだろう・・・。
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ケアマネ義務研修簡素化でも支持は得られない

介護支援専門員の資格更新制度は廃止されることが決まったものの、その廃止時期は未だに明示されておらず、いったいいつから廃止されるのか不明なままだ。なぜ官報公示がされないのだろうか・・・。

だがその時期がいつになるにしても、研修受講義務が残されることによって資格更新制度廃止自体も意味のないものとなっている。

研修はケアマネとしての一定のスキルを担保するものとして必要だとする意見があるが、そもそもケアマネは試験に合格してその資格を得ており、すでに一定のスキルは認められているはずだ。

更新される新しい情報獲得は、それぞれ個人責任で行えばよい話であり、国がレールを敷いた研修でスキルが担保されるというのは思い込みに過ぎない。

そのような中、厚労省は7/15に開催された全国課長会議の中で義務研修について、現行の再研修を廃止した上で、「簡素な研修」を導入する方針を示した。

研修の時間数を現行から大幅に削減するなどカリキュラムをスリム化したうえで作り直すとされ、一部を復職後に受けられるようにすることも検討されるそうである。

研修の目的を、離職後の制度の変更点など必要な知識のアップデートに特化させる。オンライン・オンデマンドの柔軟な受講を可能とし、「円滑な復職のための簡素な研修」とする考えだ。(参照:令和8年度 全国介護保険担当課長会議資料)

自ら更新情報を獲得しているケアマネにとって、「制度の変更点など必要な知識のアップデートに特化」される研修など退屈で無駄な時間に過ぎない。ネット社会は情報社会であることを知らないとでもいうのだろうか・・・。
ケアマネ更新研修
オンライン・オンデマンドの柔軟な受講を可能にした先には、モニター画面の先で、それを眺めながらあくびをしたり、舟を漕いで無駄な時間をやり過ごそうとするケアマネが増えるだけである。

時間削減やカリキュラムの変更などという小手先の手を使うのではなく、いっそ思い切ってそのようなものはなくせば良いと考えている関係者は僕だけではあるまい。

そうではなく研修は必要と考えて、受講義務賛同を強く訴えているのが日本介護支援専門員協会である。この団体はそれによってケアマネスキルが担保されると本気で考えているのだろうか。

それより当該団体の会員が更新研修の講師役を務めて小遣い稼ぎするという利権を手放したくないだけではないのだろうかと勘繰りたくなる。

研修受講義務は、ケアマネジャーの確保、復職しやすい環境の整備が狙いとされているが、ケアマネの待遇を大幅に改善しなければ、そのようなことは実現しない。現にケアマネ更新制度で研修受講させているのにケアマネは減っているではないか。

厚生労働省が29日に公表した統計(介護給付費等実態統計)によると、今年4月審査分の居宅介護支援の事業所数は全国で3万5551ヵ所となり、昨年より392ヵ所(1.1%)減少しているのである。

その背景として、ケアマネジャーの高齢化やなり手不足が指摘されている。それもこれもケアマネをし続けていては家族を養えないという待遇の低さが背景要因なのである。ここを変えずにケアマネ受講義務だけ残して何になるのだろうか。
※CBニュースの連載、「快筆乱麻・masaが読み解く介護の今」の今月配信記事127が昨日アップされましたた。
快筆乱麻masaが読み解く介護の今
今月のテーマは、「家事支援御国家資格の創設・介護事業経営戦略に影響」です。なお快筆乱麻masaが読み解く介護の今掲載一覧はこちらからご覧いただけます。
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登録施設介護支援の「みなし指定」に隠された深謀遠慮

※昨日更新記事、「ますます存在意義が不透明化するケアマネ新類型」より続く。

昨日書いた通り来年4月以降、既存の居宅介護支援事業所は「登録施設介護支援」という新たな相談支援の類型の、「みなし指定」を受けることになる。

これによって来年3月までに担当していた住宅型有料老人ホームの利用者について、その有料老人ホームが登録制対象(※中重度の要介護者など、特に入居者保護の必要性が高い方を入居対象とするホーム)となったとしても、担当ケアマネジャーはケアプラン作成担当を継続できるわけである。

しかしそのことは諸手を挙げて歓迎できるものではない。

なぜなら登録制の住宅型ホームの利用者を引き続き担当できるといっても、それはあくまで新類型の「登録施設介護支援」のケアマネとして担当するという意味であり、居宅介護支援事業所のケアマネとしての担当継続ではないからである。

すると何が起こるか・・・登録施設介護支援は登録制の住宅型ホームの利用者のケアプランを立てることになるが、それは契約に基づく利用料徴収が伴う業務であるということだ。

居宅介護支援事業は全額公費負担であるため、居宅ケアマネは利用者から自己負担分の利用料金を徴収する必要はなかった。
ケアマネの利用料徴収業務
しかし来年4月以降、登録制の住宅型ホームの利用者を引き続き担当するケアマネは、必然的に利用者から自己負担分の利用料金を徴収する業務がルーティンワークに加わることになるのである。

すると確実に業務量は増すことになる。居宅ケアマネとしての業務負担がさらに重くなるのである。

しかもそのような状況になるにもかかわらず、居宅介護支援事業の収益は低下する可能性がある。なぜなら登録施設介護支援の料金は今のところ不透明だが、現行の居宅介護支援費より低くなる可能性が高いからである。

来年4月以降も登録制の住宅型ホームの利用者を引き続き担当できることになっても、今まで以上の収益はそこから挙がらないばかりではなく、下がる可能性が高いのだ。そうした状況の中で業務負担が増すのである。

そのことに気が付いているだろうか。

しかもこのこのみなし指定には国の深謀遠慮が隠されていると思えてならない。

それは居宅介護支援費の自己負担導入に対するバリアを崩すという深謀遠慮である。居宅介護支援費の自己負担導入を阻んでいる要素の一つに、それによって居宅ケアマネの業務負担増(※前述した自己負担分の徴収業務)と滞納金の発生による収益減の懸念が挙げられている。

しかし来年度以降、居宅ケアマネがみなし指定の登録施設介護支援のケアマネとしてケアプラン作成を担当することにより、利用者自己負担金の徴収が通常業務に組み込まれ、必然的に滞納金も発生することが予測され、その二つのバリアに対する居宅ケアマネの耐性が生まれることになる。

よって居宅介護支援費の自己負担導入に対するバリアも低くなるのである。

ということで早ければ2030年介護報酬改定で居宅介護支援費の自己負担導入が実現される可能性が高まったといえよう。
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ケアマネ複数訪問加算要望の馬鹿馬鹿しさ

埼玉県川口市で居宅介護支援事業所の介護支援専門員(※以下、居宅ケアマネと略)が訪問先で殺害された事件を受けて、関係者の間から、「複数訪問に対する加算報酬」を新設してほしいとの声が挙がっている。

ハッキリ言って、そのように考えるのは相当浅はかであると思え、考え方の方向性が間違っていると思う。

居宅ケアマネの人数は不足しており有効求人倍率も高くなる一方の中で、自分の担当利用者以外の面接訪問に同行できるような時間を持て余している居宅ケアマネはいない。

無理して時間をつくって同行するにしても、それは極めて限られた件数となり、訪問面接の危険性を測りながらリスクの高い利用者宅を選別して複数訪問をすることにならざるを得ないし、一人親方事業所では不可能な事でもある。

そもそもそのような危険を冒してまでも利用者宅を訪問せねばならないとでもいうのだろうか。

そうした危険な訪問に対して加算を求めるということになれば、自分の身を犠牲にする行為に対価を与えろという要求になる。自分の身を危険にさらした値段は、いったいいくらならよいというのだ?

そんな危険な仕事に就きたいという若者は増えるだろうか・・・増えるわけがない。

複数訪問ができるとしても、せいぜい二人による訪問だろう。たった二人程度で訪問したとしても、頭がいかれて刃物を持っている力の強い狂暴な成人男性に、その人数がどれほどの抑止力と防衛力になるのだろう。
ケアマネ複数訪問
それとも大人数で隊列を組んで訪問しろとでもいうのだろうか。それはもう戦闘でしかない。

そもそもなぜモニタリングを利用者宅訪問によって実施することにこだわるのか、その理由も意味も分からない。

利用者に直接面会できれば、虐待をはじめとした利用者の問題は把握できるし、利用者としっかりと信頼関係を構築してコミュニケーションが取れれば、利用者の住環境に潜む問題だって表出可能だ。ケアマネジャーってそうした専門家ではないのか・・・。

だからこそ今求めるべきは、複数訪問加算ではなく、基準省令におけるモニタリング規定の改正であり、モニタリング訪問をしなくてよい特段の理由の解釈拡大であり、カスハラ気質のある利用者もしくは家族の存在が正当な理由によるサービス提供拒否と出来ることの明確化である。(参照:居宅介護支援の基準省令改正を急げ)

居宅ケアマネやその関係者は、訴えと運動の方針の方向性を間違えてはならないのである。
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居宅介護支援の基準省令改正を急げ

(※当記事では、居宅介護支援事業所の介護支援専門員を「居宅ケアマネ」と表記しておりますので、ご了承ください。)
指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第十三条十四は、指定居宅介護支援の具体的取扱方針としてのモニタリングを規定する条項となっている。

その定めが下記のように記されている。
介護支援専門員は、第十三号に規定する実施状況の把握(以下「モニタリング」という。)に当たっては、利用者及びその家族、指定居宅サービス事業者等との連絡を継続的に行うこととし、特段の事情のない限り、次に定めるところにより行わなければならない。
イ.少なくとも一月に一回、利用者に面接すること。
ロ.イの規定による面接は、利用者の居宅を訪問することによって行うこと。ただし、次のいずれにも該当する場合であって、少なくとも二月に一回、利用者の居宅を訪問し、利用者に面接するときは、利用者の居宅を訪問しない月においては、テレビ電話装置等を活用して、利用者に面接することができるものとする。

↑この定めによってモニタリング面接は、オンラインで行う以外は、必ず利用者宅を訪問して実施することとされている。

だが川口市ケアマネ殺害事件が起きて以来、利用者他宅への訪問モニタリングを不安に思う居宅ケアマネが増えており、その対策として複数での訪問を評価する加算新設を求める声が挙がっている。
利用者宅を訪問するケアマネジャー
しかしただでさえ人材難に加え、居宅ケアマネの仕事量が年々増えている事情を鑑みると、加算費用が算定できるとしても複数訪問できる体制にない居宅介護支援事業所が多いだろうし、そもそも複数訪問が凶器を持った加害者の抑止になるという保証はなく、むしろ被害者数を増やしかねない。

居宅ケアマネの不安をできるだけ解消し、より安全に職務に従事できるようにするために必要なことは、基準省令の思い切った見直しである。

例えばモニタリング規定には、「特段の事情」がある場合には、利用者宅訪問をしなくてよいとされているが、そこに該当する事情とは、利用者の事情により利用者の居宅を訪問し、利用者に面接することが出来ない場合を指すものであり、介護支援専門員に起因する事情は含まれないものとされている。

具体例として次の3例が示されている。
例1:利用者の居宅を訪問すれば本人と家族の関係が悪化すると客観的に認められる場合
例2:利用者が緊急で入院、あるいは緊急で短期入所サービスを利用することに なったために、利用者の居宅でモニタリングが出来なかった場合 利用者が死亡したために、モニタリングが出来なかった場合
例3:地震・風水害や火災により利用者の居宅が被災したために、利用者の居宅 でモニタリングが出来なかった場合

これらの具体例に加えて、何らかの事情で利用者もしくはその家族の危険行為が予測され、自宅訪問によって居宅ケアマネの身に危険が及ぶと考えられるケースも「特段の事情」に該当するということを通知するなどして、明確化してほしい。

同時に、何らかの危険性が存在すると考えられるケースについては、居宅ケアマネの判断によって利用者宅以外の場所での面談、モニタリング及び対応ができるというふうに基準省令を改正しなければならない。

さらにカスタマーハラスメントを理由とする契約解除は、正当な理由によるサービス提供拒否であるとして認める通知もされてしかるべきである。

それらの対策を講じない限り、居宅ケアマネは安心して業務に専念できなくなり、人材不足はさらに深刻化することだろう。
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複数人の訪問で事件を防ぐことができるというのか?

埼玉県川口市で発生したケアマネジャーの女性の刺殺事件を受け、同県はケアマネが複数人で利用者宅を訪問する際の人件費などを補助する制度を新設する方針を決め、今年度の追加の補正予算案に事業費として2985万円を計上したそうである。

補助額はケアマネや介護福祉士ら有資格者が同行する場合は1回5千円、事務スタッフなどそれ以外の人の場合は同3170円。申請回数に制限を設けるかどうかは今後検討するとのこと。

県は併せて、防犯ブザー・通話録音装置(ICレコーダー)・防刃チョッキなどの購入費用についても、1事業所あたり10万円まで全額補助する方針だと報じられている。

複数人数での訪問といっても、全てのケースでそれができるわけではない。ある程度危険予測ができる利用者宅をピックアップして複数人数で訪問することになると思われる。

しかし複数人数の訪問によって事件を防ぐことができたであろうか。「アリバイ作りの取り組み通知で『命』は護れない」という記事に書いた通り、刺殺された女性ケアマネジャーは、利用者の息子の危険性に気がついていなかったと思われ、何の警戒感も持たない状態で、ある日突然襲われているのである。

そもそも同じ埼玉県で2022年に訪問診療医師が利用者の息子に殺害された、「ふじみ野市散弾銃男立てこもり事件」は、7名で利用者宅を訪問しながら被害に遭っている・・・狂気の殺人者に対して、複数人訪問なんて意味はないし、かえって被害人数を増やすことになりかねないと思う。
ケアマネ複数人訪問によるモニタリング
滑稽なことに埼玉県は、防刃チョッキを着用しての訪問まで想定している・・・。

複数のケアマネが防刃チョッキを身に着けて、利用者宅を訪問することを想像してみてほしい。それはあまりに異常な光景と言えるのではないのか・・・。

そこまでして危険性のある利用者宅に訪問する必要があるというのだろうか。ケアマネジャーとは、命の危険を顧みないで、そこまで責任を負わねばならないほどの職業なんだろうか。

日ごろ犯罪や暴力に対抗する訓練を受けている警察官であっても、それほどの装備でどこかを訪ねることは、よほどのことだろう。

ましてや暴力に対して抵抗する術や力を持たない人が、防刃チョッキを身に着けなければならないほどの危険性を察知している利用者宅を訪ねるなんてどうかしている。

利用者への面接のためのモニタリング訪問とは、そうした危険性を顧みず行うべきものではないだろう。そてに変わる方法でアセスメントもモニタリングもできるのだ。

だからこそ利用宅への訪問による面接を、唯一絶対のルールとしないで、居宅介護支援事業所や通所サービス事業所での面接も可とすべきだと思う。

どうして頑なに利用者宅訪問にこだわるのか理解できない。

現行ルールに縛り付けられた硬直脳の連中が、ケアマネジャーの生命と安全を脅かす一番の元凶であると云いたい。
※メディカルサポネットの連載、「菊地雅洋の一心精進」の第18回連載記事、「令和8年度介護報酬定期改定に立ちはだかる財務省の高い壁〜「利益が高い」とされる根拠は適切か―収支差率の構造と介護経営の実情から改定議論を読み解く〜」が本日午前中にアップされました。
激動時代の介護経営
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深刻化する居宅ケアマネ不足に拍車が・・・。

先週から今日に掛けて、複数の介護事業者から深刻な問題の情報提供を受けた。

それは川口市ケアマネ殺害事件を受けて、居宅介護支援事業所のケアマネジャー(※以下、居宅ケアマネと略)から深刻な声が挙がっているという情報だ。

ある医療法人では居宅ケアマネからモニタリング訪問に対する不安の声が挙がっており、過去のモニタリング訪問中に身の危険を感じたという話も出たとのこと・・・そしてその内の幾人かの居宅ケアマネから、施設ケアマネへの異動希望が示されたなどの情報が寄せられている。

居宅ケアマネのそうした不安はもっともなことだと思う。だからこそ、「アリバイ作りの取り組み通知で『命』は護れない」で指摘した通り、モニタリング面接のルールを変更して、利用者宅での面接は原則行わずに、居宅介護支援事業所もしくは利用している居宅サービス事業所での面接に替えるべきだと思う。

どちらにしても今週以降も、居宅ケアマネからのこうした相談が増えてくると思うので、介護事業経営者や管理職の方々は、そうした相談に真摯に対応して、居宅ケアマネの不安解消につながる対策を講じていただきたいと思う。

それにしても川口市ケアマネ殺害事件が及ぼす影響は深刻だ。この事件によって居宅ケアマネの成りては益々減ってしまうのではないだろうか。

全国の介護支援専門員(※以下、ケアマネと略)の有効求人倍率は今年3月で7.52倍に上り、10年で4ポイント以上上昇している。特に居宅ケアマネの募集に応募がない地域が増えている。

その為、居宅介護支援事業所の廃業・閉鎖も目立っており、北海道の居宅介護支援事業所は3月末現在で1520カ所となり10年前から131カ所減っている。
北海道内の居宅介護支援事業所の危機的状況
上の図のように居宅介護支援事業所が1カ所しかない地域が増えており、すでに居宅介護支援事業所がない地域も出現しているのである。

居宅介護支援事業所がなくなったからといって、介護保険の居宅サービスが使えなくなるわけではない。他市町村の居宅介護支援事業所に居宅サービス計画作成依頼をするか、セルフプランで対応することもできる。

さらに居宅サービス計画がない状態であっても、償還払いで介護保険居宅サービスを利用することも可能だ。(参照:介護保険サービス利用に際する大きな誤解(その2))

だが要介護者の総合的相談窓口となる居宅介護支援事業所が存在しないことによって、日常の様々な困りごとを居宅ケアマネに相談する機会さえ奪われてしまうことは、要介護者にとって何かと不便・不安な事だろう。

そう考えると、居宅介護支援事業所がなくとも、身近に担当ケアマネジャーがいるという状態をつくれないものかということを考えるべきである。そこで必要になるのが完全テレワークの居宅介護支援事業所だ。

このブログで何度も紹介している、つなぐ手ケアマネセンターは札幌市発寒に本部事務所を置く居宅介護支援事業所であるが、テレワーク型居宅介護支援事業所であるために、所属ケアマネジャーは札幌市に在住する者とは限らない。道外の横浜や京都に居住する居宅ケアマネが、札幌の事業所に所属して、自分が住んでいる地域の要介護者の居宅サービス計画を作成している。

しかもそうしたケアマネジャーが常時20人以上所属しており、オンラインで定期的に研修を受けたり、リアルタイムの困りごとの相談等も可能となっている。

居宅ケアマネの業務上の悩みは、ひとりで何もかも決定して対応しなければならないことが多いことだ。施設ケアマネであれば、職種が違えど職場内のスタッフとの連携なので、相談や協働・協力が可能になるが、居宅ケアマネは、職種だけではなく所属ぞ業者の異なるメンバーとの共同なので、相談や協力にも限界があり孤独でもある。

しかしオンラインで同じ事業所の同職種と繋がり合える業務スタイルは、こうした孤独感を抱かなくとも済むことにもつながっている。

ケアマネは続けたいが、所属する事業所もなく、自分で起業することにも不安がある方は、是非完全テレワークの居宅介護支援事業所に所属して、自分が住む地域の要介護者を支援するという方法も考慮してほしい。

そして、そのような働き方ができる居宅介護支援事業所が増えることが、居宅ケアマネ人材不足対策として有効に機能する対策にもなり得るのではないだろうか。

国には、そうした働き方ができる居宅介護支援事業所を増やすような支援策を経てていただきたい。
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アリバイ作りの取り組み通知で『命』は護れない

厚労省が3日に発出した介護保険最新情報Vol.1508は、埼玉県川口市のケアマネジャー殺害事件を受けて、全国の自治体へ安全確保に向けた取り組みを徹底するよう呼びかける内容になっている。

そこでは関係機関と連携して必要な対策を積極的に講じるよう要請するとともに、カスタマーハラスメントから介護従事者を守る「対応マニュアル」などを改めて周知している。

だがそれはカスハラ気質が表に出ている利用者や家族に対応する際には役立っても、カスハラや暴力とは無縁に見える利用者や家族に対応できるものではない。

そのことを念頭において川口市ケアマネ殺害事件を考えたとき、犯行に及んだ加害者(※ケアマネの担当利用者の息子)は、日ごろからケアマネにクレームをつけていたわけではなく、暴言などの乱暴な言動が見られたわけではない。むしろ物静かでおとなしい印象を与えていた人物であったとされている。

犯行動機は、「女性にお金をだまし取られたので殺そうと思った」とお云うものであったらしいが、それは犯行を行った後に、犯人自身が110番通報した際に話したことでしかなく、日ごろからそういった不満を口にしていたという事実はない。さらに犯人と殺害されたケアマネとの間にトラブルは確認できていない。そういう意味で本事件は、2022年に埼玉県ふじみ野市で起きた訪問診療医師殺害事件とは異なるのだ。)

そして犯行は被害に遭った女性ケアマネが利用者宅を訪ね、玄関のドアをあけた直後に行われたと思われ、ケアマネは玄関に靴を履いたまま倒れ、そこにおびただしい流血の跡が残されていたそうである。

つまり今回の犯行は、ある日急に利用者の息子が妄想を抱き、その妄想を抱いた状態でケアマネの訪問予定日時を知り、ケアマネが訪問した直後にいきなりナイフで首を切りつけたものであると思われる。
モニタリング訪問の不安を抱えるケアマネ
こうした犯行を防ぐ手立てはあるのだろうか・・・今回の通知では、介護支援専門員の安全確保のため、利用者宅に複数名で訪問する場合の経費助成の活用も促しているが、あらかじめ複数での対応が必要であると予想できるケース以外、そのような対応は不可能であり、本事件で担当ケアマネは複数対応が必要性であるとは感じ取っていなかったと思われる。

よって、「介護支援専門員等の在宅介護従事者の安全確保の徹底について」という通知内容を完璧に実行できたとしても、今回の犯行は防ぐことができなかったであろう。

そういう意味では今回の介護保険最新情報Vol.1508は、何の役にも立たな通知である。それは国も対策を急いでいるというアリバイ作りの通知でしかなく、そこに付記されている日本介護支援専門員協会の声明文と同じように、本気でケアマネジャーの命を護るための内容ではない。(※参照:川口ケアマネ殺害事件への日本介護支援専門員協会の声明を読んで)

そもそも今回の事件の本質は、カスタマーハラスメントではなく、精神的な問題を抱えた利用者家族との距離をどうとるかという問題ではないのだろうか。そうであれば精神的な問題を抱えている利用者の家族とは、物理的な距離をとるしか対策しようがないと思う。

本当にケアマネの命を護るために、同じような事件が繰り返されないようにするためには、毎月のモニタリング訪問面接の在り方の見直しが必要だ。(※頻度や場所、オンラインの更なる活用などのルール変更)

僕の個人的意見として言えば、モニタリング面接場所の変更を求めたい。利用者宅での面接は原則行わずに、居宅介護支援事業所もしくは利用している居宅サービス事業所での面接に替えるべきだと思う。
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川口ケアマネ殺害事件への日本介護支援専門員協会の声明を読んで

昨日の更新記事、「ケアマネ殺害事件の衝撃」で論評した川口市のケアマネ殺害事件・・・。

この事件に関して日本介護支援専門員協会が声明を出した。

その内容は文字リンク先を参照してほしいが、そこでは「このような事件に屈することなく、これからも高齢者およびその家族の生活の安寧のために邁進してまいることを、ここに宣言いたします。」という一文が書かれている。

しかし僕が思うに、そんな根性論ではこうした事件対策には結びつかないと思う。

そもそも本事件によって尊い命を奪われたケアマネジャーがいるという事実を前にして、ケアマネの使命感だけを前面に押し出してケアマネ業務に邁進すべきとする声明は、亡くなられたケアマネに対して不遜な態度であり、失礼極まりないものだと思う。
ケアマネ根性論はいらない
それは全国のケアマネ諸氏の心の支えにも結び付かず、モチベーション低下を防ぐ効果も無きに等しい現場の空気感からはかけ離れた的外れな声明でしかないと思う。

昨日の記事は最初10:12に更新アップしたが、その後12:20に追記しているが、その理由はその時点で本事件の動機と思しきものが明らかにされたからである。

それによると犯人の男が110番した際、「女性にお金をだまし取られたので殺そうと思った」などと話していたとのこと。しかし女性との間にトラブルは確認されておらず、男が一方的な思い込みで女性に危害を加えた可能性が高い犯行である。

しかも犯人の男(殺されたケアマネの担当利用者の息子)は、普段おとなしい性格で、粗暴な行動をとるような人には見えなかったと報道されている。

つまり本事件の加害者はハラスメント気質であったとか、危ない雰囲気を持っていた人物ではなかったのである。

殺害されたケアマネも、まさかこんな人に襲われるとは思ってもいなかったのではないだろうか・・・そうだとしたら居宅介護支援事業所がどんなに緻密にカスタマーハラスメント対策を講じていたとしても本事件は防ぐことができなかったように思う。

そう考えると全国のケアマネ諸氏の中に、ケアマネの仕事が恐ろしくなって屈する気持ちを持つ人がいてもおかしくないと思う。

そういう弱い心を持つのも人間の一面である。そうした事件に屈しそうになるケアマネの心に、職能団体が寄り添わなくてどうすると云いたい。

ケアマネの仕事が高齢者およびその家族の生活の安寧につながる仕事であることは否定しないが、だからと言って自分の身を犠牲にしてまでその目的を果たせというかのような声明はいかがなものかと思う。

それよりも予測できない家族からの暴力を防ぐ手立てとして、例えばモニタリング面接は必ずしも自宅で行う必要はなく、場合によってはサービス利用中の通所サービス事業所等でも可のとしてはどうかとか、モニタリングは原則としてオンラインで行うことに変更してはどうかとか、ケアマネの安全に直接つながる提言をすべきではないかと思う。

そういう意味で、相も変わらず日本介護支援専門員協会とは、ケアマネ実務者の声を代表しない、頭脳役としての機能を果たせない団体であるとしか言いようがない。
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ケアマネ殺害事件の衝撃

このブログはたいてい昼過ぎに更新アップするのだが、今日はそれより早い時間に急遽更新している。

というのも昨日、毎月のモニタリング訪問中の女性ケアマネジャーが、利用者宅で利用者の息子に首を切られて殺されるという痛ましいニュースが報じられたからだ。

2025年6月に労働施策総合推進法が改正され、カスタマーハラスメント対策が明確化された。

これにより2026年10月1日から企業は、従業員をカスハラから守るための措置を講じることが義務となる。

その義務化の直前に究極のカスハラと言える痛ましい事件が起こったのである。事件詳細は以下の通り。
---------------------------------------
(※テレ朝news6/1配信記事より転載)
1日午後3時1分、埼玉県川口市の住宅から、男性の声で「ケアマネージャーの首を切った。これから自分のことも刺す」と110番通報がありました。

警察官2人が駆け付け、室内で、男女2人が血を流した状態で倒れているのを見つけたということです。2人は、病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。

消防などによりますと、死亡した2人は、この家に住む60歳の男と、男の高齢の母親を担当するケアマネージャーの女性(63)。

室内には血痕があり、凶器とみられる刃物が、現場に落ちていたということです。

警察は、男が女性を刃物で切り付けたあと、自ら首を切ったとみていて、殺人事件を視野に捜査しています。

いまのところ、死亡した男と、ケアマネージャーの女性に、どんなトラブルがあったのか詳しいことはわかっていません。

捜査関係者によりますと、当時、母親や家にいましたが、けがはなく、事件のいきさつなどについて、話を聴いているということです。

近隣住民
「『おふくろができないから』って、洗濯なんかも息子さんが干したり、布団、干したりね、結構、家のことやってましたよ。よく頑張って、お母さんの面倒を見てるなって、印象はあります」

近隣住民
「私はそんな見てないですが、結構、近所の方が見ていて、お母さんがふらふら歩いてるのを見て、息子さんが呼びに来るみたいな」
(転載ここまで)
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被害にあって亡くなった女性ケアマネは、犯人と思しき男性の母親の居宅サービス計画担当者である。息子は女性を刺した後に自殺を図った模様。

記事に書かれているように犯行動機は捜査中で不明である。しかし犯人が死亡していることを考えると、捜査の結果その動機が明らかになるのかもわからない・・・何らかの恨みなのか、はたまた歪んだ恋愛感情が講じた結果なのか。どちらにしても痛ましく、恐ろしい事件である。
不安になるケアマネの訪問面接
(※12:20追記)その後の報道で、男が110番した際、「女性にお金をだまし取られたので殺そうと思った」などと話していたとのこと。女性との間にトラブルは確認されておらず、県警川口署は、男が一方的な思い込みで女性に危害を加えた可能性があるとみて調べているそうである。(追記ここまで)

事件を受けて全国のケアマネがSNSなどで様々な意見をつぶやいている。

実際に利用者宅を毎月何件も訪問しなければならないケアマネにとって、本事件は他人ごとではない。自分の身にいつ降りかかるかわからない凶事であるが、そのような暴力から身を護る方策は見つけられないというのが本当のところだ。

企業がカスハラ対策をいかに講じても、密室化する居宅を一人で訪問する人を、歪んだ犯行から護る術にはならないだろう。

僕の管理する掲示板にもスレッドが建てられ、そこでは、「月1回1時間程度のモニタリング訪問で利用者の現状を把握するのは正直無理ですしもはやただのルーチン」であるとして、訪問面接の見直しを求める意見も挙がっている・・・当然の意見であると思う。

どちらにしても痛ましい本事件の動機などをできるだけ解明し、何らかの教訓を得て、ケアマネジャーをはじめとした訪問サービス担当者が、安全に安心して利用者宅を訪問できるようにしなければならない。そうしないことには訪問サービスに携わる人がいなくなってしまう。

国も本事件を受けた何らかの対策を講ずるように強く求めたい。

事件の被害者となり命を奪われた女性ケアマネは、本当に気の毒である。心よりご冥福を祈りたい。
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介護支援専門員は業務独占国家資格であるわりに・・・。

介護支援専門員(※以下、ケアマネと略)という資格は、都道府県資格ではなく国家資格である。

そのことが明らかにされたのは2003年に野党議員が国会へ出した「質問主意書」に対して、内閣総理大臣・小泉純一郎(当時)名で出された答弁書によってである。(※参照:介護支援専門員って国家資格だったのか・・・。)

その時までは、多くの関係者の認識はケアマネとは都道府県資格であると考えていた。なぜなら資格試験は都道府県単位で行われ、合格証も都道府県知事名で出されるていたからである。

そして都道府県資格でしかないために、待遇も国家資格者の下位に置かれる傾向があると考える人も多かった。その為、ケアマネ資格を国家資格に格上げして待遇改善を勝ち取ろうとする動きがみられていたのである。

だが03年の答弁書で、介護支援専門員の資格も国家資格であることが示されると同時に、資格格上げ=賃上げという運動は一気に萎んでいった。

不思議だったのは、ケアマネの職能団体などから国家資格であるならばそれにふさわしい待遇に改善できるように介護給付費の改善を図ってほしいという声がほとんど挙がってこなかったことである。

そのことが影響してか、今年度の臨時介護報酬改定でやっと居宅介護支援事業所にも処遇改善加算が新設されたものの、加算率はわずか2.1%でしかなく、他の国家資格と比べてまだまだ待遇は低い状態であると云わざるを得ない。
介護支援専門員は国家資格
ところで先週22日に行われた衆議院・厚労委員会で、中道改革連合の沼崎議員が「資格の位置付けについて正しい理解が十分に広まっていないことが、ケアマネジャーの社会的な地位の向上の妨げになっている」と問題提起した。

これに対して黒田老健局長はケアマネジャーの資格について、「法律に規定された国家資格として位置付けている」と改めて明言したうえで、ケアマネジャーの社会的な地位の向上に向けて「国家資格であるという法的な位置付けも含め、皆様に広く知っていただく取り組みを引き続き進めていく」との意向を示した。

このやり取りを聴いて、関係者の皆さんはどう感じただろうか。

老健局長は、ケアマネ資格が国家資格であることを広報する努力は示したが、待遇改善には一言も触れていないのである。まったくケアマネは馬鹿にされているとしか言いようがない。

考えてみてほしい・・・施設サービス計画書や居宅サービス計画書は、(セルフプランを除いて)ケアマネの資格を持つ者しか立案できないのである。

つまりケアマネは業務独占資格でもあるのだ。にもかかわらずケアマネを続けていると家族を養えないとして、前職の介護職員に戻ろうとする動きさえある。介護福祉士も国家資格ではあるが、業務独占ではなく名称独占に過ぎない資格である。

それなのにケアマネとして働き続けるより、介護福祉士資格を有する介護職員として働く方が待遇が良くなって、家族を養えるという逆転現象が起こっているのだ。この状態を放置しておれば、ケアマネの成り手は増えないし、ケアマネとして介護事業者に定着する人の数も増えていかないのではないだろうか。

しかも医師や看護師・社会福祉士・介護福祉士という国家資格者に課されていない定期研修受講義務も課されている。

国家資格であり、なおかつ業務独占資格であり、他の資格以上に国の管理・介入が強い資格に見合った待遇につながる介護給付費の引き上げが必要だと考えるのは思い上がりだろうか・・・僕は決してそうは思わない。

国家資格であるかどうかなんて関係ないという声も聴こえてくるが、ケアマネ資格に誇りを持っている人は、国が国家資格と明言していることを根拠・機会としてとらえ、堂々と待遇引き上げのための声を挙げるべきであると思う。

それと同時に他の国家資格者にない研修受講義務の廃止を訴えるべきだ。

世の中、正論ばかりで動くわけではないので、清濁併せのむようなこうした駆け引きが出来ない資格者では、待遇改善など勝ち取れない。

物言わぬ有資格であってどうするのだと声を大にして言いたい。
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ケアマネ新団体の設立は既存団体への幻滅の現れ

横浜市のケアマネジャー有志が立ち上がり、4/1より新団体を結成し、国にケアマネジメント実務の場の声を国に届ける活動を始めているというニュースが報じられている。

記事リンクを貼り付けているので、詳細はそちらを参照してほしいが、新団体は横浜市のみならず全国のケアマネジャーにも加入の呼びかけも行っているという。

この動きの意味を考えると、既存のケアマネ全国組織に対する不満と幻滅という文字が浮かんでくる。

要するに既存組織は国の御用聞き機関に成り下がり、現場のケアマネジャーの声を国に届けて改正に結びつけるということがされていないことへの不満が、新団体の結成に結びついたということだろう。

もともと横浜市という地域は、日本介護支援専門員協会に加入しているケアマネ数が少ないところではある。
(※というか同協会の組織率自体が5%にも達していないという悲惨な状態で、日本と冠づけることが疑問視される状態でもある。)

今回、横浜という地域で新団体が立ち上がり、現場の声を直接国に届けようと活動を始めたということは、まさしく日本介護支援専門員協会という組織に見切りをつけて、引導を渡したという意味にもとれる。
ケアマネ新団体
こうした動きは今回が初めてではない。ケアマネジャーの資格更新制度の廃止をいち早く唱え、それを実現しようとした有志が、「全国介護支援専門員協会」という新組織を発足させたことについては、「注目したいケアマネの新職能団体」という記事でも紹介している。

本来、一つの職種を代表する職能団体が乱立することは、その職種の力を削ぐことにしかつながらない問題である。しかし介護支援専門員の現状を鑑みるに、今の動きは仕方ないともいえる。

そもそも日本介護支援専門員協会自体が、ケアマネ実務者の利益につながる活動を全くと言ってよいほどしてこなかった。

この団体には会長等の表に出ている役員とは別に、近畿圏内のケアマネでラスボス的存在とされる人物がいて、その人が政治家へ積極的に関与し、その政治への食い込みを悪用して協会を裏からコントロールしていると噂されている。

そして都道府県介護支援専門員協会の多くが研修利権(※協会の運営資金であり役員の収入源でもある)を手放せない状況にあり、そのことがケアマネ更新制度が廃止されても、研修受講義務を残すという意味のない結果に繋がってもいる。

一部の幹部職員の利益の追求にしかつながらない動きをし続けた結果が、ケアマネという職能団体全国組織の乱立につながっているのである。

このように執行部独断専行が目に付き、現場のケアマネの声を代表してこなかった日本介護支援専門員協会を見限る動きは、さらに広がりを見せていくことだろう。

前述したように、今回設立された横浜市介護支援専門員連盟は、国に声を届けるために全国から会員を募りたいと呼びかけているので、文字リンク先の公式サイトから入会案内を参照していただきたい。

日本介護支援専門員協会に見切りをつけて脱会し、新団体に入会する人が増えていった方が、介護支援専門員実務者の声は、国に正しく届けられると思え、有意義な事のように思えてならない。

現場のケアマネの声より、一部幹部職員の考え方でしか動かない既存組織は早々と見切りをつけて、無駄な会費を支払わない方が賢明である。

さて少し話は変わるが、明日沖縄入りして当日講演を行う予定である。その際に会場で上映する、沖縄県の介護関係者にエールを送る動画を作成した。

沖縄の美しい海と空。そして素晴らしい景色を是非他県の方もご覧ください。それでは沖縄市の講演会場であ愛する皆様、明日はよろしくお願いいたします。
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新相談類型に寄せる居宅ケアマネの不安について

2027年度の介護保険制度改正のテーマの一つは、有料老人ホームのケアマネジメント適正化である。

有料老人ホームの入居要件として、入居契約の際に関連法人のサービスの利用を条件とすることや、かかりつけ医・ケアマネジャーの変更を強要することなどを禁止し、契約書や重要事項説明書の契約前の書面説明・交付を義務付けるルールが厳格化される。

さらに中重度の要介護者や医療ケアを要する高齢者らを受け入れる住宅型ホームを登録制として、更新制度も設け、事業廃止や停止等の場合の関係者との連絡調整を義務付けることになる。

住宅型有料老人ホームは、要介護高齢者の居住の場となっているにもかかわらず、現在は「届出制」で規制が弱いという一面がある。それが登録制になると、事業開始前から人員配置や設備、運営方法などに一定の基準が課され、行政による事前チェックと継続的な監督が強まることになり、入居者保護やサービスの質を確保することにつながるとされている。

同時に登録制となった住宅型有料老人ホームの利用者に対応して、「ケアプラン作成や生活相談を担う新たなサービス類型」(※以下、新相談類型と略)が創設されることになっている。

これは居宅介護支援費の利用者負担導入議論の延長線上に示された考え方である・・・ケアプラン作成の有料化議論は、2010年ごろから制度改正議論の中で俎上に上っていた問題であるが、結果的に次期制度改正でもそれは否定され、居宅介護支援費の全額保険給付は護られた。
介護支援専門員
しかし特定施設ではケアプラン作成料金が基本サービス費に含まれており、結果的にそれは利用者が定率負担していることになるのに、同じように要介護者が集住している「住宅型有料老人ホーム」については、サービスを外部利用する際のケアプラン作成に自己負担がないのは不公平という意見が出された。

その状態を是正するために、登録制の住宅型有料老人ホームの入居者のケアマネジメントについては原則1割の利用者負担を徴収する考え方が示された。

その際の利用者負担は居宅介護支援費の自己負担という形ではなく、新相談類型がケアマネジメントを担って、それに対する自己負担を求めることが昨年12/15の社会保障審議会・介護保険部会で提案されたものである。この際の新相談類型は、「外部の機関で、ホームから独立した形」とする考え方も示されている。

このことについては昨年12/16に、「居宅介護支援費に利用者負担は導入せず」という記事をこのブログにアップして論評している。

ところがここにきて表の掲示板に、「住宅型ホームの登録制と新たな相談支援類型について質問です。」というスレッドが建てられて、居宅介護支援事業所のケアマネの仕事が、新相談類型に奪われる結果になるのではないかという不安の声も書き込まれている。

実際に住宅型有料老人ホームやサ高住の利用者を数多く担当しているケアマネジャーが、そのような不安を抱く気持ちは理解できるが、それは杞憂に終わるのではないかと思っている。

というのも前述したように、新相談類型が担当するのは、全ての住宅型有料老人ホームとサ高住ではなく、「登録制住宅型有料老人ホーム」だからだ。

登録制住宅型有料老人ホームとは、要介護3以上など中重度者や医療的ケアが必要な高齢者を主な入居対象としている住宅型有料老人ホームである。(※サ高住も含む)

その該当要件については、今後詳しく示されることになると思うが、いわゆるホスピスケアとして終末期支援を主にした住宅型有料老人ホームなどがそれに該当し、軽度者が中心の住宅型有料老人ホームやサ高住は対象外である。

よって多くの利用者が、新相談類型に奪われるということにはならない。

そもそも居宅ケアマネの人材不足は加速しており、ヘルパーを除く介護職員の有効求人倍率よりケアマネの倍率の方が高くなっている地域が多い。居宅ケアマネが足りていない地域が多いのだ。

その問題の原因の一つとして、住宅型有料老人ホームの入所者のみを担当して、地域を回らない居宅ケアマネが存在するという問題が指摘されている。

新相談類型の創設は、こうした問題にメスを入れるという一面もあるのだ。

住宅型有料老人ホームやサ高住にお住いの利用者を数多く担当している居宅ケアマネの方々は、こうした考え方が示されていることを理解したうえで、自分の担当者がすんでいる有料老人ホームやサ高住が、「登録制」になるのかどうかを確認したうえで、今後の営業方針を組みなおしていただきたい。

どちらにしても地域に暮らす要介護者の方々で、居宅ケアマネを探している人がたくさんいるという現状にも目を向けていただきたい。
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ケアマネは国の下僕か?

介護保険法などの改正案が3日閣議決定されたが、この中にはケアマネジャーの資格更新制の廃止が含まれている。

しかし研修受講の義務は新ルールになっても残されている。具体的には正当な理由なく研修を受講していないケアマネジャーに対して、都道府県知事が受講を命じることができると法案に明記されており、この命令に従わない場合、都道府県知事は1年以内の期間を定めてケアマネジャー業務への従事を禁止できるとした。

このように研修を受けなければケアマネ実務に携わる資格を直ちに失う更新制が廃止される一方で、ケアマネジャーと事業者に研修を受講させる義務が課され、その義務を果たさなかった場合にケアマネ業務に携われないように命ずる形に変わった。

あまり大きな違いではないように思うのは僕だけだろうか・・・。

現在のケアマネ資格更新制度というのは、別に試験があるわけではない。研修受講義務があるだけで、この研修に時間と費用をかけることの無駄が資格更新制度廃止論に繋がっているわけであるが、研修受講義務が残されていては、資格更新制度がなくなった意味も薄れるというものである。
ケアマネ研修受講義務
このことについては僕の管理する表の掲示板にもスレッドが建てられ、そこでは研修受講義務が残されることに対して疑問・反対の意見が書き込まれている。

ケアマネジャーという専門職が、日々研鑽を積まなければならないことに異論がある人はいないだろう。その為の研修受講も否定するつもりはない。だからと言って、一定期間内に国が研修受講義務を課すという形はいかがなものかと思う。そのことは過去記事、「研修受講義務の否定は研修受講の否定に非ず」でも解説している。

考えてみてほしい。国が資格取得後も一定期間ごとに研修受講義務を課している職種って他にあるだろうか。

人の命を預かる医師や看護師に対して、そのような研修義務を課しているという事実はない。介護保険制度内のサービス提供に限ってみても、ケアマネ以外の他の資格者に研修受講義務は課せられていない。

基本的に研修というのは、専門職としての自覚と責任に基づいて自らが求めて受講する性格のものである。特に制度改正と報酬改定が一定期間ごとに繰り返される介護保険制度においては、その情報をとりに行かないと実務に支障を来すので、研修受講義務の有無にかかわらず学びの場は求められるのである。

にもかかわらずあえてケアマネにだけ、国が研修受講義務を課すという意味は、ケアマネという有資格者が信頼されていないからなのか・・・というよりケアマネジャーという資格は国が創ってやった資格だと厚生官僚が思い上がっているのだろう。

医師や看護師は資格の前に技術があった。国家資格は後追いでついてきた。社会福祉士や介護福祉士も、資格の前に相談援助の専門家や介護の専門家が存在していた。この資格も後追いである。

ところがケアマネジャーは、相談援助職がそれまで行っていたケアマネジメントという専門技術に、給付管理等の新たな仕事を付け足して、国が定めた手順で業務を行う専門職であり、国が介護保険制度創設と同時に創った新しい資格である。資格より先に技術が存在したわけではなく、日本型ケアマネジメント技術というものを国が定め、資格と共に付与したと考えているのだろう。

だからケママネジャーだけは、国の言いなりのできると思っている。研修受講義務という名の国の御用聞きシステムを創り上げていると言ってよいだろう。

そこではケアマネジメントの適正化と称して、給付制限・サービス制限の手法が求められるのである。

滑稽なことに、日本介護支援専門員協会という職能団体が、研修受講義務化に手を貸しているのである。まったく知能の低い幹部が揃っている浅はかな団体である。

そういう意味でケアマネジャーとは、国の下僕と化された、なんとも哀しい資格といえそうである。
※メディカルサポネットの連載、「菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営」の第16回連載記事が配信アップされています。
菊地雅洋の一心精進「激動時代の介護経営」
今回のテーマは、「介護事業のアウトソーシング拡大は人材対策の切り札となるのか?」です。文字リンクをクリックして参照願います。
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ケアマネの医療連携は収益より人脈として重要



来年度の診療報酬改定(2026年6月〜)では、既存の「介護支援等連携指導料」に上位区分が設けられることになる。

現行の介護支援等連携指導料は、医療機関の医師や看護師らが居宅介護支援のケアマネジャーと共同して、入院中の患者に退院後の適切な介護サービスを説明・指導することなどで400点を算定できるが、これを「介護支援等連携指導料1(400点)」としたうえで、「介護支援等連携指導料2(500点)」が新設される。

新設部分は医療機関の入退院支援の担当者らが、「平時から連携体制を構築している」ケアマネジャーと共同して、患者に適切な説明・指導を行うことにより算定できる。

これによって新設評価区分を算定しようとする医療機関は、今まで以上に積極的に居宅介護支援事業所と連携体制を構築することに努めるだろう。
美瑛町赤羽
それに対して居宅介護支援事業所は、どのような態度で臨むべきだろうか。

来年度の介護報酬臨時改定(2026年6月〜)は、介護支援パッケージ補助金部分を、補助金支給が終わった後も介護報酬に上乗せするための改定が主であり、新たな加算新設もされず、既存加算の算定要件見直しも行わない予定だ。

その為、来年度中に居宅介護支援事業所が医療機関と新しい協力体制を取り、日常の情報共有に努めたとしても新たに報酬評価されることはない。

居宅介護支援事業所にすれば、業務負担が増えるのに報酬評価されないと感ずる可能性もあるもので、医療機関との新たな関係構築に二の足を踏む居宅介護支援事業所もあるのかもしれない。

しかしそのような考え方はあまりに狭い了見だ。再来年度(2027年度)の介護報酬改定では、必ず介護支援等連携指導料2に対応して、介護報酬でもこの関係性構築等に対する新評価がされるはずだ。

そのことを見越したうえで、出来るだけ早い段階から医療機関と協力体制を強化すべきであって、医療機関から働きかけがあった際には、積極的にそれに応ずるべきである。

それは加算収益以上の効果を居宅介護支援事業所にもたらすものでもあるからだ。昨年12月にアップした、「医療介護連携の本質」でも解説したが、国は入院ベッドを減らし、入院期間を短縮し、医療から介護への付け替えを進む施策を強化する方針を立てている。

そのため、多職種連携の扇の要役となる居宅介護支援事業所の介護支援専門員の役割がより重要になる。

入院患者が退院する際に、医療側からきちんと必要な情報を受け取って、その情報を居宅介護支援に生かさねばならない。その為には医療や看護の専門家チームの情報をかみ砕いて理解できる基礎知識も新たに必要とされる。

居宅介護支援事業所が医療機関と今まで以上に密接な関係を築くということは、ケアマネと医療関係者の関係性が強化されることでもある。それはケアマネにとって最も重要となる人脈の強化・拡大という意味にもつながっていく。

そもそも世の中で起きている問題は、制度や正論で解決できないことが多々ある。世の中で起きている問題の大部分は人脈によって解決できている。だからこそケアマネの人脈づくりにつながる動きは積極的に利用しなければならない。

ここは加算収入以上の価値を見出して良い部分だと思う。
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懸念される居宅ケアマネと施設ケアマネの待遇格差



今年度の補正予算による介護支援パッケージでの賃上げ支援について、「介護分野賃上げ補助金のまとめ」という記事を書いてまとめている。

ここで解説しているように賃上げ支援は3段階構造となっており、1普段目の1万円/月賃上げ分は、「当該介護サービス事業所等に勤務する介護従事者を対象とする」とされているため、介護職員に限らず全従事者を対象に支給され配分されるものだ。

一方で2段目・3段目の合計0.9万円/月賃上げ分は、「当該介護サービス事業所等に勤務する介護職員」を対象に支給されるものだが、実施要綱で、「ただし、当該介護サービス事業所等において、介護職員以外の職員を改善の対象に加えることも可能。」とされているため、介護事業者の裁量で配分職種を介護職員以外に拡大することも可能となっている。

だが従前の処遇改善加算の対象外事業で、今回の賃上げ補助金対象に新たに加えられた居宅介護支援事業所等については、介護職員の配置がないために2段目・3段目の補助金は受給対象外となっている。

つまり居宅介護支援事業所は1段階目の1万円/月賃上げ分のみ受給して配分するということになる。
雪の大地
一方で介護支援専門員の配置義務があるその他の事業=介護保険施設・GH・特定施設・多機能系サービスは、いずれも介護職員の配置があるために2段目・3段目の受給も可となっており、最大で1.9万円/月を受給できる。そしてそれらの事業所では、ケアマネにも最大の補助金配分をする可能性が高い。

何しろ人材が不足しているのは介護職員にとどまらず、ケアマネの人材不足も深刻化し、全社協、「中央福祉人材センター」の調査結果によると、今年2月の介護支援専門員(ケアマネジャー:以下ケアマネと略)の有効求人倍率は9.70倍となって、介護職員の6.13倍を大きく上回っているのである。

そうなると介護保険施設・居住系施設・多機能系サービスのケアマネジャーには1万円/月+αの賃上げが期待できるが、その反面、居宅介護支援事業所のケアマネジャーは最大でも1万円/月の賃上げにとどまることになる。

この補助金配分が法人単位で配分出来て、法人内の補助金受給事業所であれば支給率を超えた配分が可能になるにしても、居宅介護支援事業所しか運営していない場合は、それもできない。

訪問看護や訪問リハの単独事業所も同じことが言えるわけで、施設の看護職員やリハ職員との差が生まれる可能性が高い。

在宅生活を重視する介護保険制度において、それを支える居宅サービスの同職種の待遇が軽視視されかねないようなルールだ。

しかも今回の賃上げ補助は5月給与分まで支給されるが、6月以降は介護報酬の臨時改定によって、「処遇改善加算」の拡充で対応するとしている。それは即ち補助金のルールをそっくり上乗せするという意味だ。そうなればこの格差は最低でも2027年3月末まで続くことになる。

同じ有資格者であるにも関わらず、所属事業の違いによって待遇に格差が生ずるのはおかしい。

介護報酬の臨時改定に際しては、この点を主張して、6月以降は居宅介護支援事業について補助金の加算率15%を横滑りさせるのではなく、そこに更なる上乗せをして1.9万円/月以上の賃上げができるようにしてほしいものである。
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研修受講義務の否定は研修受講の否定に非ず



介護支援専門員の更新制度が廃止されるにもかかわらず、研修受講義務が残される。

資格の更新という概念はなくなるが、ケアマネジャーにとって研修の受講は引き続き必須となるため、厚労省は現在、一定の研修の受講を法令上の義務とする方向で最終調整にあたっている。

ことについて僕は、「それではまったく意味がない」と批判してきた。(参照:厚労省のケアマネ資格更新制廃止を提言は意味がない ・ 欺瞞に満ちた日本介護支援専門員協会の自画自賛)

こうした批判に対して、「研修を受けずに介護支援専門員の仕事を続けて、ケアマネジメントの質が保たれるのか」とか、「一定のスキルを担保するための学習機会を否定して良いのか」といった反論が聴こえてくる。

そうした反論をする人たちは、ケアマネ実務者の業務に影響が大きい、時間と受講場所に制約のある義務研修と、それとは異なる研修機会を分けて考えられていないと思う。

僕は介護支援専門員が日常的に学習機会を得ることを否定しているわけではない。むしろ日常的な学習機会は積極的に求めるべきであるとさえ思う。

現に僕が顧問を務める介護事業者では、毎月実務者の研修として60分講演をオンラインで行っている。そのような方法で、ケアマネ実務者が学びの機会を定期的に持つことは大事であると考えている。

だからと言ってそれが、国が指定する期間において国が定めた内容の研修である必要はない。ケアマネ実務者の時間を削り取り、行動を制限するような研修義務を強制的に課すのはいかがなものかと否定しているのだ。

現行のケアマネ資格更新に必要な研修は、実務経験等に応じて32時間〜88時間の受講義務があるが、最新の情報を伝えるような内容の研修は少ない。講師の中には 長寿社会開発センターの、「居宅サービス作成の手引き」という冊子に書いてあることを読み上げて終わるような講義しかできない人もいる。都道府県が指定する研修といっても、そんなレベルである。
無駄な研修
義務研修受講者の中には、そのような研修内容にがっかりして、講義時間の大半を居眠りに費やす人も少なくないが、講師の中には、「眠っていてもいいよ」というような人も存在する。

講師の質も格差も大きいのが実態である。そんな研修を受ける時間は無駄である。

誰が講師を務めるかもわからず、受講者自らが聴きたい講演内容や講師を選べない研修を義務とするのではなく、もっと自由に研修内容な講師を選ぶことができて、ケアマネ実務者の時間も制約しない方法で研修を受けられる方法に発想転換してほしい。

ケアマネ資格更新制度の廃止後に残される新たな研修は、受講時間を短くしたり、オンラインで受講できるようにするなどの変更も検討されているのだろう。

現在5年に一度集中的に受講する研修を、毎年5時間程度の研修受講義務に変更するという不確定情報も流れている。しかしどのような方法に変更しても、国が特定団体に講師を丸投げして行うような利権交じりの研修など、受講する価値がないことに変わりはない。

またJOINTというサイトのこの件に関する報道記事では、「研修を修了しなければ資格を失う現行の制度が撤廃される。」と書かれているが、これは間違った認識だ。現行制度でも更新研修を受けなくとも資格が失効するわけではなく、単にケアマネ実務に就けないだけだ。実務に復帰したい際には改めて更新研修を受ければよいのである・・・ということでJOINTの記事のようなでたらめ解説も飛び交っているので注意が必要だ。

ケアマネジャーの研修機会を確保するのであれば、介護保険施設や居宅介護支援事業所の運営基準を改正して、そこにケアマネ対象の研修を年単位で数回(あるいは数時間)実施する規定を創ればよい。内容もある程度指定できるだろう。

その基準に沿う形で内部研修を行うのか、あるいは外部の研修に参加するのか等を選択できるようにすればよい。

地域によってはそうした研修がないところがあるというかもしれないが、そういう地域では、複数の事業所が共同して研修実施主体となって、外部講師を招聘したり、あるいはその地域介護支援専門員が持ち回りで講師役を務めたりすれば良いのだ。

その方がよほど勉強になるし、ケアマネとしてのスキルアップにもつながるだろう。

国とべったりの団体の利権と化している研修など、義務として受けるのはまっぴらである。
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処遇改善格差に泣く居宅ケアマネ?



現在処遇改善加算の恩恵を一切受けていない居宅介護支援事業所の介護支援専門員(※以下、居宅ケアマネと略)であるが、今年度の補整予算による介護支援パッケージによって賃上げ支援が行わるることになった。(参照:令和7年度補正予算補助金の概要)

文字リンクを貼った記事でも書いたが、介護支援パッケージの処遇改善は以下の3階建てになっている。
��介護従事者に対する幅広い賃上げ支援1.0万円
��協働化等に取り組む事業者の介護職員に対する上乗せ0.5万円
��介護職員の職場環境改善の支援(※人件費に充てた場合、介護職員に対する0.4万円の賃上げに相当)

↑このように�△鉢�は、介護職員が対象の補助であるため、それ以外の職種については�,里澆�給与改善の対象となる。よって居宅ケアマネの賃金改善額は最大月額1万円ということになる。

��の介護職員の職場環境改善の支援については、機器の購入代金に充てるなどして、介護職員に直接給与として手渡さなくても良いとされてはいるが、それによって他事業所と給与差がつき、介護職員が流出してしまうことを危惧する経営者が多いだろうから、給与改善に交わすことになると思う。よって介護職員の多くは最大月額1.9万円の給与改善が見込まれる。

しかも今回の賃上げ支援は今年12月から来年5月までの半年間とされている。来年度の2月間(4月と5月)が含まれているということは、来年度に行われる介護報酬の臨時改定にこの補助金のルールがそのまま引き継がれるという意味だろう。

つまり2026年6月からは、介護支援パッケージの処遇改善は、介護報酬の「処遇改善加算」に引き継がれると思われる。当然、今回の処遇改善対象に含まれた居宅介護支援や訪問看護などは、そのまま処遇改善加算の対象に加えられ、さらに2027年度の定期的な介護報酬改定でも処遇改善の対象事業所となっていくだろう。

すると居宅ケアマネと介護職員の給与改善差額0.9万円も埋まらないまま引き継がれていく可能性は高い。その状態は何を生むだろう。

介護保険制度施行時に、ケアマネという資格ができた当時は、介護職などはその実務5年を受験資格として、試験に合格した者のみがケアマネ資格を得ることができたことで、ケアマネは介護職の上位資格と認識する人が多く、介護職からケアマネへの転向をあこがれる人も少なくなかった。

しかし居宅ケアマネ等を除外した形での、度重なる介護職員の処遇改善の結果、現行ではケアマネより介護職員の方が月額給与が高い事業者が多くなっている。その結果、制度開始当初に介護職員からケアマネに転向した人の一部が、介護職員に再復帰するというケースも増えている。
居宅ケアマネの求人倍率
そのことも影響してか、福祉人材センター・バンク 職業紹介実績報告(令和7年7月)では、居宅ケアマネの求人倍率は8.77倍で、ヘルパー以外の介護職の6.46倍を2.31ポイント上回っている。

居宅ケアマネの人材不足が加速しているのだ。

今回、介護支援パッケージで居宅ケアマネが処遇改善の対象となり、さらに11/21の介護給付費分科会では、2027年度の処遇改善加算の対象範囲の拡大が議論の俎上に上ったことで、居宅ケアマネも永続的に処遇改善の対象になる可能性が高まり、そのことを喜んだり、自分たちの運動の賜物・手柄だと誇示したりする関係者も少なくない。

しかしその結果は、居宅ケアマネと介護職員の給与差額はさらに広がり、給与額という部分のヒエラルキーでは、介護職の下に居宅ケアマネが置かれることになる。この状態で居宅ケアマネの成り手が増えるとは思われず、居宅ケアマネ不足はより深刻化するのではないだろうか。

また介護支援パッケージの処遇改善が3階建てになり、介護職以外の介護従事者が1階部分にのみ置かれたことに対しては、僕が管理する掲示板のスレッドに不満の声も挙がっている。それは今年度からせっかく処遇改善加算が一本化され、職種分断がなくなったのに、再び処遇改善で職種分断が行われて、加算一本化の意味をなさなくなったという不満の声である。もっともな主張である。

たしかに国が財源支出して、介護従事者の処遇改善が実施できることはありがたいことだ。それを否定するつもりは毛頭ない。

しかし処遇改善の財源の配分を事細かく国が規定するのはどうなのかと思う。もっと介護事業者個々の裁量を認めるべきではないのだろうか・・・特に職種分断するような配分方法は見直すべきではにないかと思う。
※メディカルサポネットの連載、「菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営」の最新記事が更新アップされました。
菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営
第12回のテーマは、「外国人介護人材受け入れの必然と課題」です。文字リンク先をクックしてご覧ください。


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厚労省ケアプラン有料化に向けて3案を示す



昨日(11/20)開催された社保審・介護保険部会で、ついに居宅介護支援費の利用者自己負担導入が提案された。(※資料2の20頁〜25頁参照のこと)

介護保険制度改正を議論する専門家機関において、介護保険制度を主管する厚労省がケアプラン有料化を提案したことは、財政審等で財務省がそれを主張するより重みがあるとして、その実現可能性が高まったと考える関係者も多い。

介護保険部会は年内であと2回開催されると思われるが、今年最後の部会(多分12/22ではないか?)は制度改正の諮問案が示されることになるので、次回12月初旬の介護保険部会では正式にケアプラ有料化が決定される可能性もある。
居宅介護支援費に利用者負担導入
というのも国は一貫して、介護支援専門員の処遇改善・・・特に現行の処遇改善加算の支給対象の蚊帳の外に置かれている居宅介護支援事業所の介護支援専門員(※以下、居宅ケアマネと略)の処遇改善については、ケアプラン有料化と紐づけして考えていると云われてきたからである。

昨日更新した記事で書いたように、今年度の補正予算を使った補助金や来年度の臨時の介護報酬改定においては、処遇改善は居宅介護支援事業を含めたすべてのサービスを対象とするように作業が進められている。

その財源の一つとしてケアプラ有料化が提案されているわけである。

逆に言えば、今回のケアプラン有料化の提案〜今後の介護保険部会でその承認が得られることによって、居宅ケアマネを対象とした新たな処遇改善加算の新設などによって、居宅ケアマネの待遇改善も図られる可能性が高まったと云えるのではないだろうか。

だがそれは居宅ケアマネに自己負担分徴収の業務負担増や、負担増を嫌った居宅介護支援の利用控えや滞納金の発生等による居宅介護支援事業所の収益減にもつながる問題だ。諸手を上げて歓迎できる問題ではない。

ところで
資料2の22頁に注目してほしい。ここには、「ケアマネジメントの利用者負担の判断に当たって、利用者の所得状況を勘案する」という考え方が記されている。

これってどういう意味だろうか。そもそも現行の利用者負担は、利用者の所得状況によって負担割合が1割〜3割まで定められている。既に所得状況によって利用者負担割合には差が設けられているのだ。

すると本資料の「所得状況を勘案」とは、それと別な意味であるということになる。であればこの利用者負担は、他のサービスのような定率負担ではなく、例えば一人1.000円/月負担といった定額負担を念頭に置いて、低所得者の割引を導入する形を考えているのではないのだろうか。

この負担案のほか、住宅型有料老人ホームの入居者にのみ居宅介護支援費の利用者負担を求める案や、給付管理業務の実費相当分の利用者負担を求める案が示された。

まったく違った方向から3案が示されているわけであるが、これらはすべて居宅介護支援費に自己負担を導入するための理由付けに過ぎない。本来居宅介護支援費は全額保険給付すべきであるのに(参照:居宅介護支援費に自己負担がない理由)、それを覆すことを国民並びに関係者に納得させる理由を様々な角度からひねり出そうとしているに過ぎない。

よってどの案が採用されたとしても、一旦利用者自己負担が導入されれば、それを橋頭保として最終的には他のサービスと同様の定率負担に変えられていくことは間違いのないところだ。

ところで厚労省はこれらの案について、「委員の意見を聞くために複数のパターンであり、施策の方向性を固めるところまで至っていない」」としている。自己負担導入に対しては反対意見も多数示されており、昨日の議論も平行線をたどったことから流動的部分も多いといえよう・・・つまり昨日の提案が即、決定とはならないことを理解しておく必要がある。

昨日の介護保険部会ではこの他、介護保険サービス利用時に2割負担となる人の対象を拡大した場合、新たに2割負担に該当する人でも、預貯金などの資産が一定の金額未満の場合は1割負担のままにする案を示した。

報道が先行していた訪問・通所サービスの市町村総合事業への移行については、厚労省も見送り方針を明らかにした。

年末までに結論が出るこれらの提案については、水面下でさらに激しい駆け引きが繰り返されることとなり、逆転ホームランもあり得る。

まだまだ予断を許さない状態といえるのではないだろうか。
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適切なケアマネジメント手法として求められるもの



(介護施設等の補助金支給と病床削減推進の方針についてより続く)
我が国では今後の医療制度の改正等によって、入院期間の短縮化が図られることになっていくが、そうなると医療機関から早期退院したからの、退院先での適切な療養支援が重要になってくる。

暮らしの支援の中に、きちんと病気療養という視点を組み込んでいかねばならないのである。

それを見越した形で2016年〜10か年計画で行われている「適切なケアマネジメント手法の策定・普及推進」の一環として、「適切なケアマネジメント手法」が策定され、介護支援専門員の法定研修もその内容を周知するプログラムに変更されている。

そこでは基本ケアと疾患別ケアで構成するケアマネジメントの実現を図り、、利用者が必要とするケアマネジメントを一定以上の水準で提供することを目的としている。

ただしこれはケアプランの標準化を目指すものではなく、どの介護支援専門員が担当しても、本人から見て一定の水準のケアマネジメントを提供できるようになることであるとしている。そのために仮説を立てて情報収集・分析できるようになることを目指すものであるとして、いうなればケアプランの平準化を目指す目的が強調されている。

つまりこれらはアセスメント項目そのものではなく、いわばセルフチェックリストと言うべきものであり、ケアプランの作成やその見直し時に、アセスメントに漏れがないかを確認するツールと云えるのではないかと思う。

「基本ケア」は、本人の生活の継続を支援する基盤となる支援内容であり、高齢者の機能と生理を踏まえたケアです。本人が有する疾患に関係なく、在宅のケアマネジメントやその前提となる多職種との情報共有において必要な視点、必要性が想定される支援内容を整理している。

「疾患別ケア」は、脳血管疾患・心疾患・大腿骨警部骨折・認知症・誤嚥性肺炎といった高齢者に多い5大疾病について、疾患別ケアの知識を得ることで、限られた情報から、「どのような支援が必要か」、「何を詳しく確認すべきか」の“あたり”をつけることができるようにするとしている。

例えば脳血管疾患ケアについては以下のような図でまとめることができる。
疾患別ケア・脳血管障害
このように疾患によって時期を分けている。脳血管疾患の場合は、自宅で生活することができるようにする時期と、その暮らしが安定した後に、さらに個別ニーズに対応したQOL向上を念頭に置いた時期として分けている。

例えば、脳血管疾患�挟�に関する実証では、その人らしい生活の継続に加えて、疾患の療養に特徴的な以下のような支援の必要性に気づく効果が見られるとしている。
・目標血圧が確認できる体制を整える
・家庭(日常)血圧の把握ができる体制を整える
・塩分摂取状況が把握できる体制を整える

このような気付きを促す方法論が、基本ケアと疾患別ケアで構成するケアマネジメントであると云えると思う。

ただしそこで介護支援専門員に求められるのは、医療・看護の専門家と同等の専門知識を獲得することではない。

居宅サービスチームは多職種協働チームであり、医療や看護の専門家が含まれていることが多いのだから、自分と異なる専門性をもった人に、自分がカバーしきれない領域のコンサルテーションを受けるという視点も重要になる。

自分が知らなかった医療や看護の知識については、出来るだけその専門職にコンサルテーションを受けてリアルタイムに疑問を解決するように努めればよいのである。

しかしその際に、通訳を介さないと他職種の言葉の意味が分からないということでは困るわけであり、そうならないように医療・看護職とのコミュニケーションが十分図ることができるような、最低限の医療知識や看護知識は必要とされるのである。

そのことを理解しながら、疾患別のケアの視点を理解するように努めてほしい・・・ということで今月顧問先の職員研修のテーマは、「基本ケアと疾患別ケアで構成するマネジメント」として60分講演を行う予定になっている。

上で示した図は、その講演スライドの1枚である。
※CBニュースの連載・「快筆乱麻masaが読み解く介護の今」の最新記事が10/30にアップされています。
快筆乱麻masaが読み解く介護の今
今回のテーマは、「サービスマナーの欠如は、有能人材をバーンアウトさせる」です。文字リンク先を参照願います。
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欺瞞に満ちた日本介護支援専門員協会の自画自賛



先週10/27の介護保険部会で、厚労省がケアマネ資格更新制度の廃止を提言し、大筋合意を得たことから、来年の通常国会に提出する介護保険法などの改正案に盛り込まれることになった。

その為、順調に審議が進めば2027年度以降、ケアマネ更新制度は廃止されることになる。

この結果を受けて、日本介護支援専門員協会の会員らが、資格更新制度廃止は自分たちの運動の成果であるかのような発言・発信を繰り返しており、「大きな改革の一歩」「大転換」など様々な言葉で自画自賛する発言がSNSなどで飛び交っている。

しかし義務研修と資格更新を紐づけしなくなったといっても、定期研修義務が残っている以上、現行の資格更新制度と実態はほとんど変わりないことは先週月曜日に更新した、「厚労省のケアマネ資格更新制廃止を提言は意味がない」で指摘した通りだ。

ケアマネ実務に就いていない場合は、研修受講義務もなくなるというが、現在でもケアマネ実務に就いていない場合は、資格更新のための研修を受講せず資格更新がされなくとも、別に資格そのものがなくなるわけではない。ケアマネ実務に就く際に、改めて義務研修を受ければケアマネとして働くことはできるのだ。

つまり義務研修が残されている限り、資格更新制度が残されているのとさほど変わりはなく、「大転換」とは言えないのである。
欺瞞に満ちた日本介護支援専門員協会
さらに言えば、資格更新制度が廃止される流れを創ったのは日本介護支援専門員協会ではない。

その流れを作り廃止の原動力となったのは、「注目したいケアマネの新職能団体」という記事で紹介した全国介護支援専門員協会である。

日本介護支援専門員協会が資格更新制度について、廃止すべきという声を全く上げていなかった当時から、ケアマネ実務者の現場の声を代表しない日本介護支援専門員協会に替わって声を挙げたのが全国介護支援専門員協会である。

文字に張り付いた全国介護支援専門員協会の公式サイトを見ていただければ明らかなように、この団体はケアマネ資格更新制度の廃止運動を最大のコンセプトに掲げて立ち上げられているのだ。

そのため過去に日本介護支援専門員協会に加入していた会員の一部の方々も、資格更新制度に物言わない日本介護支援専門員協会の姿勢に幻滅して脱会し、全国介護支援専門員協会の方に新加入するという動きも出てきた。

そのため2023年ころまでは、まったく資格更新制度に言及してこなかった日本介護支援専門員協会の内部で混乱と意見対立が表面化し、2024年のケアマネ資格更新制の是非を検討する動きが生まれ、今年5月に「日本ケアマネジメント推進議員連盟」の総会で、「更新制と法定研修の考え方は別物」との見解を表明するに至ったのである。

つまり日本介護支援専門員協会は、全国介護支援専門員協会の尻馬に乗って後追いしたに過ぎない。よってケアマネ資格更新制度が廃止されたことがあ、日本介護支援専門員協会の手柄であるとか、運動の成果であるとか唱えるのは笑止千万・・・盗人猛々しいと言って過言ではない。

そもそもケアマネの資格更新制は、介護保険制度創設時は存在していなかった。資格更新制度ができ、5年ごとに更新研修を受けなければ介護支援専門員の実務に携われなったのは、2006年(平成18年)の制度改正以降である。

その際に更新制導入については、国と日本介護支援専門員協会は事前協議を行っている。そして日本介護支援専門員協会はこの時、更新制導入を認めているのだ。

それと引き換えというわけでもないが、日本介護支援専門員協会は全国各地で更新研修の講師を協会会員の中から選んで派遣している。まるで更新制度が日本介護支援専門員協会の利権となった如く見えるのである。

今回、更新制度が廃止されても、研修義務が残されるのは、講師派遣という利権が残されるという意味にしか僕には思えない。

このブログ読者の皆さんは、どう考えるだろうか・・・。
※CBニュースの連載・「快筆乱麻masaが読み解く介護の今」の最新記事が10/30にアップされています。
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医学モデルへの後退が懸念されるケアマネジメント



ケアマネジメントはソーシャルケースワークの1技法であり、介護支援専門員はケアマネジメントに長けた援助技術を持つと国が認めたソーシャルワーカーと云っても良い。

そのようなケアマネジャーの資格試験を受けるのに必要な実務経験の年数を、現行の5年から3年に短縮し、対象となる基礎資格を拡大し、診療放射線技師・臨床検査技師・臨床工学技士・救急救命士・公認心理師を新たに加えることが10/27の社保審・介護保険部会で大筋合意された。

新たに追加される基礎資格はすべて医療系資格。介護系資格より医療系資格が圧倒的に多いのだから、それは仕方のないところだと思うが、そこで懸念されるのはケアマネジメントという援助技術が、先祖返りして医学モデルへと後退してしまうことだ。

ご存じかとは思うがソーシャルワークは、医学モデルから生活モデルへと発達・発展してきたものである。
生活モデルのケアマネジメント
医学モデルとは、医学の診断・治療手順を土台として、利用者をパーソナリティに病理的問題を持つ治療の対象として捉えることに特徴をおいた手法だ。そのため利用者の過去から現在に至る生活歴等を診断評価することによって、自我の強化と人格の社会的適応を図ることが期待されていた。

つまり医学モデルの考え方では、障害によって生み出された障壁は個人の責任であり、治療によって社会に適応していかなければならなくなる。この考え方には自ずと無理と限界が生ずるのである。

こうした治療的側面のみを強調する医学モデルに対して、生活モデルは個人そのものに焦点をあて、個人を取り巻く環境にも関心を強めるという必要性を提唱し、個人だけでなく集団に対する援助についても総合的に考えるという立場に立つ考え方だ。それは人と環境の交互作用についてにも着目することに特徴がある。

例えば医学モデルでは、脳血管疾患による片麻痺を身体的欠損としての機能障害として捉え、それによる歩行障害を能力障害であるとして、それに対するニーズは何かという観点から、治療的方法(リハビリ等)をとる立場にあった。

しかしケアマネジメントの手法は生活モデルであり、高齢者のニーズを単なる機能障害とADLに関わるニーズとして捉えるのではなく、利用者がもつ社会的不利(ハンデキャップ)という観点からもアプローチすることによって、生活障害としてその問題を捉えることに特徴がある。

つまり生活モデルは、要介護者がどのような家族環境や地域環境の中で生活し、障害が不利な状況になっていないのかという部分も生活課題の一つとして捉え、機能障害や環境によって障害が取り除かれるという改善がなくとも、家族や地域の環境を調整することで生活課題が改善できる可能性があるという視点を加えたものだ。

このように要介護高齢者の課題や障害はあくまで生活課題であり、生活障害であるという視点が重要なのだ。

特に加齢による廃用という自然摂理を起因とした生活課題の解決のためには、身体の自立を促すだけではなく、QOL(生活の質)を維持・向上させるための支援を適切に結びつけることも大事になる。

足腰の衰え、視覚や聴覚・味覚の減退は、ADLよりIADLの障害になって現れてくることが多いのだから、軽介護者に必要な家事支援を適切に結びつけることも生活維持・QOL向上には重要な視点である。医学モデルに偏ると、こうした生活援助を不必要かつ悪であるとみなしてしまう恐れさえある。

新たに基礎資格として加えられた専門家の方々が、こうした間違いを起こさないようにしてほしい。

というのも最近様々な福祉機器展で紹介されている、AI搭載のケアプラン作成支援ソフトのロジックが医学モデルに偏っているように思えてならないからである。

そのようなロジックでは、介護実践の場で使えるツールにはならないと懸念している。そしてそのロジックは、ここ数年まったく進化していない。それは医学モデルの限界の見本を示しているがごとくである。

最後になるが実務経験年数の見直し・・・5年を3年に短縮したが、なぜ実務経験が必要だという考え方から脱却できないのか。

実務が皆無ではスキル担保ができないとか、生活相談に応えるには人生経験が必要だとか屁理屈を唱えて実務経験をなくせないようだが、人の命を預かる看護師だって実務経験なしで患者対応し、専門学校を卒業したばかりの若い新人看護師が、患者の命の相談にのっているのである。

大学でソーシャルワークを専攻した若者が、ケアマネジメントを実践できないなて云うことはないのだ。そういう人々が社会人として旅立つ際に、ケアマネジメントの専門家としてスタートするチャンスを奪っているのが実務経験の縛りである。

このブログでは過去にも、「硬直脳では未来を語れず創れない」などを書いて論評しているが、そこから一歩も足を踏み出せない人々が、くだらない審議をしているのが介護保険部会であるとしか言いようがない。

制度がちっともよくならないのは、そういう審議会及び委員のせいであると言って過言ではないだろう。
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厚労省のケアマネ資格更新制廃止を提言は意味がない



昨日(10/27)行われた社保審・介護保険部会で厚労省は、ケアマネ資格更新制廃止を提言し、大筋で了承を得た。

この方針は来年の通常国会に提出する介護保険法などの改正案に盛り込むため、国会の審議を通過すれば2027年度からの実施となる。(※関連資料:こちらの14頁〜16頁参照)

この報に触れて、全国のケアマネジャーから様々な反響があり、某報道機関のネットニュースの見出しには、「激震」などと大げさな文字が踊っている。

僕が管理する表の掲示板にもスレッドが建てられている。

それだけケアマネ実務者にとって更新制度の廃止は大きなニュースで、かつ朗報と受け取られているということである。それは裏を返せば、更新制度はもともと意味のなく不要なものだと考えているケアマネが多いということでもある。

そうしたケアマネ諸氏が今回の廃止提言に喜びの声を挙げているのだろう。

だが紹介スレッドにも書いたが、僕個人としてはこの提言はほとんど意味がないと思っており、ケアマネの皆さんの現在の喜びも、やがてぬか喜びで終わり、それが失望の声に変わるのではないかと懸念している。

かねてより僕はこのブログで資格更新制度はいらないと提言している。(参照:ケアマネ資格更新研修廃止論〜何が乱暴なのか?)

その僕が今回の厚労省の提言については不満を持っているのだ。なぜなら資格更新制度が廃止されても、研修受講義務が残されているからである。

考えてみてほしい。現在のケアマネ資格更新制度というのは、別に試験があるわけではない。研修受講義務があるだけで、この研修に時間と費用をかけることの無駄が、資格更新制度廃止論に繋がっているわけである。
居眠りするしかない講義
現行の研修は居眠りしていても受講とみなされるだけではなく、居眠りして聴き逃しても支障のない講義内容であることも少なくなく、ケアマネ実務者には全く意味のない講義が多いという実態がある。

更新制度がなくなっても、研修受講義務が残っておれば、この状態に変わりはないのだ。結局お金と時間をかけて、従前と同じ無駄と思える講義を聴かされるのである。

しかも資料15頁では、「更新制と研修受講の紐付けがなくなることで、研修を受講しないことで直ちに資格を失い、ケアマネジャーの業務ができなくなるといった取扱いがなくなる。」とする一方で、16頁では、「現行制度上、都道府県知事は、適切にケアマネジャーとしての業務を遂行していないと認められる者に対して、研修受講命令を行うことができることとされており、こうした命令に従わない場合に、本人に対して業務禁止命令を行うこともできるとされている。(介護保険法第69条の38)」として、暗に研修受講しない場合は、ケアマネ実務ができなくなる罰則を課すことを示しているのである・・・これでは資格更新制度とほとんど変わりがないと云える。

更新制廃止後の研修については、可能な限り縮減を検討するとして、例として一定期間(例えば5年間)に分割して受講するなど柔軟に受講できる案を示している。今後はこれに加えてオンライン受講などの検討もされるのだろうが、どちらにしても実務時間を奪われてお金がかかることには変わりなく、ケアマネの負担は減らない。

研修受講義務を残す理由は、「専門職として、新たな知識と技能の修得に継続的に取り組んでいくことの重要性は変わるものではない」としているが、同じような専門職で、人の命に深く関わる医師や看護師に、このような定期研修受講義務はない。それでも質は担保されている。

医師や看護師は技術があって、そのあとに制度ができたために、厚労省はこうした専門職にスキルアップ研修の強制はできないということだろう。

一方でケアマネは介護保険制度共に、厚労省が創ってやった職種だと思っているから、その強制ができると思い込んでいるのだ。

この情報社会で、必要な最新情報や知識を手に入れる手段は法定研修に限らないのだから、そのようなものだけにスキル担保価値を見出すことは間違っている。スキルを得て顧客に選ばれようとするケアマネジャーは、自ら研修も選んで必要な知識を獲得できるのである。

根拠と知識に欠ける講師を並べた法定研修などクソくらえだ。

そもそもそんなに研修が重要だというなら、厚労省官僚のスキル担保のために研修受講義務を課したらどうだ。介護保険部会委員のスキル担保の定期研修義務も課せと云いたくなる。

硬直脳の持ち主だらけの議論の場(社保審)では、抜本的な改革など出来ないということが、今回のケアマネ資格更新廃止論議論でもよく分かった。

こんなことでは社会や制度が良くなるわけがないと思う。中途半端で意味のない改革という名のルール変更にはうんざりである。
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居宅ケアマネの権限を誤解している人はいないか?



居宅介護支援事業所の介護支援専門員(※以下、居宅ケアマネと略)は、居宅サービス支援チームの扇の要としてタクトを振る役割を担っている。

だからと言ってチームメンバーに上下関係があるわけではない。所属事業所が異なるメンバーもチームメンバーとして入っていることも多く、職場内の職制上の上下関係は意味をなさないことも多いし、なにより多職種協働チームとして、対等の立場でタッグを組む必要があるのが居宅サービス支援チームである。

居宅ケアマネの扇の要役という意味は、居宅サービス計画の立案者として、チームの先頭に立って利用者支援を適切かつ円滑に導く指揮者という意味である。

自分が立案する居宅サービス計画書に位置付けたサービスを提供するために選んだ居宅サービス事業所の担当者は、居宅ケアマネの部下でも目下の存在でもないのだ。

くれぐれもその役割を権力・権限と勘違いしてもらっては困る。

だからこそ居宅ケアマネの皆さんには、自分の価値観が絶対的なもので、その価値観から外れるものは排除するかのような力を持つ存在と勘違いしていないかを振り返ってほしい。日々そうした自己覚知に務めるべき存在なのがケアマネを含むソーシャルワーカーの責務だ。

さらに居宅ケアマネは指揮棒を振る立場の責任として、チーム内の誰よりも法令に精通し、かつ根拠に基づいた支援方法を創り上げるという不断の努力が欠かせないことも忘れてはならない。給付管理する居宅ケアマネは、各居宅サービス事業所の加算要件にも精通しておかねばならないのである。

だがそうした意識に欠ける居宅ケアマネも少なくない。
誰かの心に咲くあかい花
先日、僕が管理する介護福祉情報掲示板に、「生活機能向上連携加算�兇亮萋世砲弔い撞鐶雹抉膸�業所から苦情が来ました」という相談スレッドが建てられた。

通所介護の生活機能向上加算は、個別機能訓練加算と関連するもので、外部のリハビリテーション専門職や医師と連携して機能訓練計画を作成することで算定できる。このうち��については、連携する外部のリハ専門職が利用者宅を訪問アセスメントを行って算定できるものだ。

質問者の通所介護事業所では、この連携を新たに構築して順次、外部のリハ専門職が利用者宅への訪問アセスメントを行っているため、それを終えた利用者から順次生活機能向上連携加算��を算定しようとしたところ、担当ケアマネから待ったがかかったということだ。

担当ケアマネが居宅サービス計画書を作成する段階で、そのような必要性を感じていなかったし、その時点では当該通所介護事業所が外部のリハ専門職との連携体制を構築していなかったので、そのような加算を算定することも想定していなかったので、後付けで加算算定するのは認めないという主張らしい。

しかしそれは居宅ケアマネの権限を大きく逸脱する考え方であり、間違った指摘でしかない。加算要件も理解していないとしか思えない。

居宅サービス計画に通所介護を位置づける際に、その目的を身体機能を維持するため機能訓練を受けるとした場合でも、通所介護においてそのために行う機能訓練の内容まで指定することはできない。

老企36号解釈通知では通所介護の機能訓練について、「利用者ごとに心身の状態や居宅の環境をふまえた機能訓練計画を作成し、能訓練を行う」と規定している。機能訓練の内容は、通所介護計画の中の個別機能計画に寄っているのだ。そしてその計画は居宅ケアマネが立案するのではなく、通所介護事業所の職員が協働で作成するものである。

そもそも機能訓練の内容に指示・意見をするのは、医療技術の処方につながるもので、医師ではないケアマネジャーの権限範囲を逸脱する。

前記した質問ケースでは、通所介護で行う機能訓練について、専門家が介入して自宅での暮らしを見据えて、そこでより自立した暮らしを送ることができるように通所介護事業所がグレードアップを図っているという意味だ。

それは利用者の身体機能維持と自宅でのより自立した暮らしにつながるものとして通所介護事業所が必要と判断したものあり、居宅サービス計画書作成担当者だからと言ってそのことを否定できない。

新たに必要とされた方法が加算算定要件とマッチしておれば、居宅ケアマネとして給付管理はしなければならないのである。

こうしたルールに知悉してこそ、居宅ケアマネは居宅サービスチームの扇の要となり得ることを理解していただきたい。
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主治医意見書取得ルールの見直しがもたらすもの



今週月曜日(6/30)に開催された社保審・介護保険部会では、主治医意見書の取得ルール見直しが議題として挙がり、了承された。(※資料)

それによると、要介護認定の申請者にあらかじめ主治医意見書を入手してもらい、申請時に申請書と一緒に提出してもらえるよう行政の運用ルールを一部見直すとされている。

云うまでもなくこれは、長期間の認定遅れに対応するものだ。主治医師意見書の取得遅れによって、更新認定審査や区分変更審査が遅れ、要介護状態区分が決まらない宙ぶらりんの状態に置かれる介護サービス利用者が多数存在することに対する対策である。

そうならないように申請者自身に、申請時に主治医意見書も同時提出させようというのである。
たそがれ
介護保険法上、申請者が申請前に主治医意見書を入手することを妨げる規定はないが、厚労省の通知では、主治医への意見書の作成依頼から回収まで、一貫して市町村が担うことが記されているため、全国の92.3%が主治医師に意見書の提出を直接依頼しており、申請者から事前に主治医に意見書作成を依頼させている市町村は7.5%しかないそうだ。(※このうち2.9%の市町村は、主治医から入手した意見書を申請者が保険者に提出していた。)

その為今後は、申請者が主治医意見書を事前に取得し、申請時に提出できることを運用ルール上で明確化することによって、行政の事務手続の弾力化にもつながるとしている。

ただし主治医意見書の事前取得や申請時の同時提出は、「あくまで提出方法の一つ」にしか過ぎず、前提条件ではないと厚労省は釘を刺している。

とはいってもこうしたルールが明示された以後は、申請者が主治医意見書を事前取得し、申請時に提出させる市町村が確実に増えるだろう。

それによって認定遅れという問題が解消に向かい、申請者のメリットになるのだろうか・・・僕はそう思わない。

市町村という行政機関が医師に依頼してなお、意見書をなかなか書かない医師が、(認定申請する)患者から直接意見書記入を頼まれたからと言って、その重たい腰を簡単に上げるとは思えない。今まで市町村に遅れて届いていた意見書が、依頼した患者の基に遅れて届くという状態に変わるのが関の山だろう。

それ以上のデメリットも生みかねない。それは居宅介護支援事業所の介護支援専門員(以下、居宅ケアマネと略)の仕事が増えるというデメリットだ。

現在介護認定の更新認定や区分変更認定の申請を誰が行っているかを考えてほしい。申請者自身が行っているケースは全体の1割にも満たず、ほとんどが代行申請だろう。しかも30日の介護保険部会では、現在代行申請が認められていないGHや小規模多機能居宅介護等にもこれを認めるとし、反対意見はなかった。

すると今後ますます申請代行が増えることになるが、居宅サービス利用者の多くが居宅ケアマネが申請代行することになる。その際に市町村によっては、申請時に医師意見書を同時に提出しなければならなくなる。つまり申請代行を行う居宅ケアマネが、医師に依頼し意見書を書いてもらって、それを医療機関から受け取ったうえで申請代行することになる。

これは大きな業務負担増加だ。申請代行は利用者に費用請求できるが、現在費用請求している場合、医師意見書を添えるという行為に上乗せ費用を発生させることについては、なかなか利用者同意を得ずらいだろうし、無料で申請代行を行っている事業所が多い実態を鑑みると、実質医師意見書を添えて申請代行する行為も無償サービスとして行わざるを得ない居宅介護支援事業所が増えるのではないのか。

つまり居宅ケアマネのただ働きが増えるということだ。これは大きな問題だと思う。

せめてそうならないように、医師意見書の事前取得と申請時の添付に対しては保険外費用を上乗せしてしかるべきと周知する通知等が出されるべきだと思う。

そうならないと申請代行者の心身は疲弊して、本業に影響を来すのではないかと懸念する。

そして医師意見書の提出遅れによる認定遅れを解消したいなら、認定審査にほとんど必要性を見一出せない医師意見書損のものをなくすべきだと思う。(参照:やっぱり医師意見書は必要ない? ・ 主治医意見書の記載が負担だというのなら・・・。)
※CBニュースの連載記事・快筆乱麻masaが読み解く介護の今(114)が6/30更新アップされました。
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ケアマネ処遇改善必要論に3つの温度差



介護支援専門員(※以下、ケアマネと略)の人材確保が急速に困難になっている。

直近の有効求人倍率は9.44倍で、同じ調査による介護職員(6.37倍)を大きく超える状況となっているのだ・・・。

こうした状況を受けて介護支援専門員の処遇改善が必然との声も高まっている。

例えば5/29には、自民党の日本ケアマネジメント推進議員連盟が、ケアマネの処遇改善を強く訴える要望書を厚生労働省に提出しているなど、政治的動きも目立ってきている。

介護保険制度改正の審議を行う社保審・介護保険部会の2/20資料にも、「ケアマネジャーがケアマネジメント業務に注力することができるよう、業務の整理やICT等の活用により負担を軽減しつつ、なり手を確保していくことが喫緊の課題」と問題提起されており、ケアマネを対象にした新たな処遇改善加算の新設に向けた期待が高まっている。

問題は国がこのことをどう考えているのかだ。
ケアマネ処遇改善
財務省はケアマネ対象の処遇改善加算の新設には反対だろう。

これに対し厚労省は、前回の制度改正で見送った居宅介護支援費の自己負担導入の結論を27年3月末までに示すとしていることと絡めて、2027年度〜自己負担導入としたうえで、ケアマネ対象の処遇改善加算を新設しようとしているように思える・・・このようにケアマネの処遇改善は、居宅介護支援費の自己負担導入と紐づけすることで財務省も首を縦に振るとみているのではないか・・・。

国にケアマネの処遇改善を求める諸団体の考え方にも温度差が見られる。

一番多いのは、ケアマネの処遇改善と居宅介護支援費の自己負担導入が紐づけされて考えられていることなどまったく知らない状態で、ケアマネの処遇改善だけを訴えているケースである。

次に多いのは、ケアマネ処遇改善と居宅介護支援費の自己負担導入が紐づけされていることを知りながら、それでも良いとしてケアマネ処遇改善を訴えているケースだ。

そして最も少ないのは、ケアマネ処遇改善と居宅介護支援費の自己負担導入が紐づけされていることを知っており、それはおかしいと紐づけをしないことを同時に訴えているケースである・・・僕の場合は、その立場をとっている。

ケアマネの処遇改善・給与アップは、ケアマネになろうとする人を増やし定着させるためには必要不可欠である。しかしその見返りに居宅介護支援費の自己負担が導入されれば、ケアマネの業務負担はかなり増えざるを得ない。

なぜなら自己負担金の徴収業務は、担当ケアマネが担うことになる事業所が多くなるだろうからである。毎月の自己負担金を担当利用者全員から徴収する業務はかなり大変だ。しかも滞納者が一人も出ないことは考えにくく、そうしたケースへの対応も増える。

処遇改善されて給与が上がっても、業務負担が増えれば、それは仕事に見合った定期昇給というイメージにしかならない。処遇改善効果は低下するだろう。

しかも、「居宅介護支援費への自己負担導入は、介護支援専門員の職が奪われるという意味でもあるんだぜ」という記事で指摘した通り、居宅介護支援費に自己負担が導入された後は、自己負担しなくて済むように訪問介護事業所などの居宅サービス事業者が、自社サービスを利用する代わりにケアプランを無料で作成支援するケースが増える。

つまり居宅介護支援事業所の顧客は減るのだ。処遇改善加算の仕組みは、毎月の売り上げに加算率をかけるのだから、顧客が減れば処遇改善の額も少なくなる。何より居宅介護支援事業所の経営に支障が生じかねない。

よってケアマネの処遇改善の訴えと同時に、そのことを居宅介護支援事業の自己負担導入と紐づけしないように求める必要もあるのではないかと思う。
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ケアマネジメントの独立性という矜持



制度改正の度にケアマネジメントの質が議論されるが、2027年度改正議論の中でも同じような議論が行われている。

その中でも特に問題になっているのが、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの集合住宅での、「囲い込み過剰サービス」である。

サ高住の入居要件として併設居宅介護支援事業所と契約することを求め、その居宅ケアマネが入居後に利用する訪問介護・通所介護等も自社内のサービスに限定して区分支給限度額ぎりぎりまでのサービスプランを組むなどが不適切とみなされているわけである。

その為、居宅介護支援費の「同一建物減算」を現行の5%減算から減算幅を大幅に引き上げてはどうかという問題提起がされている。

その実現可能性は極めて高いのではないだろうか。
ケアマネジメントの独立性
これはケアマネジメントの独立性という問題である。

だがそれは居宅介護支援事業所が大手法人の一事業所として存在することを否定するものではない。仮に大手企業内の居宅介護支援事業所であったとしても、利用者の暮らしの質を高めるためのケアマネジメント・利用者本位のケアプランという本質を忘れず、自社サービスへの囲い込みありきのケアプランからの脱却を求めるものである。

そしてそのことは集合住宅に居住する利用者のプラン作成に限った問題でもない。例えば先日、下記のような指定取り消しケースが報道された。
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先月5/30に和歌山市は介護保険法に基づき、有限会社「LOHAS」が市内で運営する2つの介護保険サービス事業所の指定を取り消した。指定が取り消されたのは、「福祉用具ステーション Stand up」(福祉用具貸与・特定福祉用具販売、介護予防も)と「ほっとケアマネステーション」(居宅介護支援・介護予防支援)。

和歌山市によると、「福祉用具ステーション Stand up」は2021年6月に指定を受けたが、指定申請の際、虚偽の勤務形態一覧表を提出し、福祉用具専門相談員の人員基準を満たしているかのように装った。

事業開始後も、人員基準を満たしていない状態が続いていたが、併設する「ほっとケアマネステーション」のケアマネジャーは、不正を認識していながら給付管理を行っていた。この事業所はまた、一部の利用者のサービス担当者会議を開催しないなど、運営基準に違反していたが、請求時に減算していなかった。

不正受給された介護給付費は合計約1560万円。生活保護受給者の公費負担分を含めると、約3620万円に達した。
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このように自社の他事業所の不正に加担する居宅サービス計画書を作成、給付管理していたというのだ。自分が所属する会社であるから不正に加担せざるを得ないという考え方は、自分を犯罪者に貶める考え方であると気づいてほしい。

勿論、一ケアマネでしかない立場で、会社のトップはじめ管理職などに楯突くことは難しいという気持ちも理解できる。だがその場合は、もっと柔らかく「不正は必ず明るみになるので、その場合罰則金も含めて莫大な支出が必要になるので、そういうことはしてはなりません。」と嗜める姿勢はあって当然だろう。

そもそもケアマネが足りない現状で、居宅ケアマネは引く手あまたである。そのような不正に手を貸して犯罪者の烙印を押される前に、そんな会社にはさっさと見切りをつけて、法令に沿った正しい仕事ができる事業所を探したほうが良いと思う。そうすれば不正に手を貸すというストレスも解消されるのだ。

ケアマネは、利用者本位という言葉を建前ではなく本音に変える代弁者であり、ケアプランは、その宣言書であることを決して忘れてはならない。
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ケアマネ不足の原因は国策の誤りではないのか



全社協、「中央福祉人材センター」の調査結果によると、今年2月の介護支援専門員(ケアマネジャー:以下ケアマネと略)の有効求人倍率は9.70倍となって、介護職員の6.13倍を大きく上回っている。

介護人材不足と言えば介護職員の不足という事態がまず頭に浮かぶが、それ以上にケアマネが不足しているという事態が出現しているのだ。

ケアマネ不足という状況は、上記の調査データを見るまでもなく様々な地域で関係者が実感していることだろう。特に居宅介護支援事業所のケアマネ(以下、居宅ケアマネと略)の不足は深刻で、それによって重大な問題を引き起こしている。

小さな町や村で居宅ケアマネの数が減り、多くの居宅ケアマネが担当者を限度ぎりぎりまで抱えて、新規利用者を受け入れることができなくなっている。そうした町村では、近隣市の居宅ケアマネに担当を打診するが、そこでも多くのケアマネが新規利用者を受け入れることができないほど担当人数を抱えていたり、移動距離がネックになって受け入れを拒否するケースが目立っている。

その為、居宅介護支援を受けられないというケースも出現している。

だからと言ってそのことで介護保険サービスを利用できなくなるわけではなく、セルフプランという手もあるし、居宅サービス計画(ケアプラン)が作成されないことを前提にした償還払いサービスという手はある。(参照:居宅サービス計画なし=保険給付されない、ではない。)
深刻なケアマネ不足
しかし居宅ケアマネは、単にケアプランを作成するケアプランナーではない。

居宅ケアマネは相談援助職として利用者に寄り添い、ケアマネジメントという手法を使って利用者の生活課題を見出し・解決する専門家である。

そうした対人援助の専門家の支援を受けることができない地域住民が増えているということ自体が問題なのである。この状態は国民の福祉を低下させる問題であると言って過言ではない。

このような深刻なケアマネ不足を招いた原因ははっきりしている。それはケアマネを処遇改善の対象外に置いた国の誤った施策によるものだ。特に居宅ケアマネは、処遇改善加算の蚊帳の外に置かれてきており、処遇改善加算の配分を一部受けることができた施設ケアマネより処遇面で不利益を被ってきた。

そのことによってケアマネより介護職員の方が給与が高く設定されている介護事業者が増えた。さらに継続的に処遇改善される見込みがある介護職の方が先の見通しも明るいと考える人も増えた。

こうした状況に嫌気をさして、居宅ケアマネを辞めてしまった人も少なくない。

だがそれらの人が介護職員に転身したとも限らない。元職が介護職員であった人なら、ケアマネから介護職に復帰するという人もいるだろう。しかし元職が相談援助職であった人は、ケアマネに見切りをつけた時点で、介護業界そのものに見切りをつけて、まったく別の異業種に転職してしまった人もいる。

現に国税庁の調査によれば、今年度の賃上げ率の平均は正社員の介護職で2.15%。全産業の平均(春闘)は5.37%で、その格差は3.22ポイントと大きい。(※前年度の2.07ポイントからさらに拡大)

このため介護業界から離れて、他産業への離職者が増加しているという。

ケアマネの仕事は、ケアマネジメントを通じて利用者の暮らしを支える仕事だ。利用者から信頼され、様々な相談を受けて一つ一つの課題を解決していく過程で、利用者の笑顔や感謝の言葉に出会う仕事でもある。

自分が利用者に寄り添うことによって、その方が地域で仕事で暮らし続けることができることを実感できる仕事でもある。

そのような社会的使命と役割を実感できる仕事から離れ、他産業に転身しなければならない理由が、給与をはじめとした処遇が低いままで将来の見通しが立たないというものである。それは余りにも残念な理由だ。

ケアマネがその社会的役割に見合った処遇となるように、期中改定も厭わず早急な処遇改善策を打ち出す必要があるのではないだろうか。

いやその必要性は絶対にある。国は誤った施策の間違いを正して、国家の責任を果たすべきだと思うのである・・・。
※メディカルサポネットの連載・菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営〜Vol.5の最新記事が5/14にアップされました。菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営

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医療関係者が居宅ケアマネを見下す連携提案



日本慢性期医療協会(日慢協)は24日、記者会見を開き、病院関係者が居宅介護支援事業所の介護支援専門員(以下、居宅ケアマネと略)と連携し、ケアプラン作成を支援する仕組みの導入を提案した。

だがケアプラン作成支援という割には、その内容は上から目線である。まるで居宅ケアマネは医療サービスの知識に欠けると決めつけた提案としか思えない・・・。

日慢協が提案する「医療介護一体型のケアプランニング」とは、下記の図のように病院の医師や看護師、リハビリ療法士、管理栄養士、社会福祉士、地域医療連携室から選ばれたメンバーらが「メディカルケアプランナー」としてチームを組み、居宅介護支援事業所のケアマネや地域包括支援センターの主任ケアマネらと連携するイメージである。
日慢協・医療介護一体体型のケアプランニング
この日慢協案を考え出した人間は、居宅サービス計画書は単なるサービスオーダ―表だと勘違いしているのではないのだろうか。居宅ケアマネが利用者ニーズを引き出すことなく、一方的にサービスを組んでいると決めつけている考え方でしかない。

それとも居宅ケアマネのアセスメント能力では、利用者の適切な医療サービスを結びつけることは困難だというのだろうか・・・自分たちの能力を、居宅ケアマネより上回るものだと決めつけて、これこそが科学的介護につながるアセスメント法であると決めつけた提案にしか思えない。

前職と実務経験が福祉職である、いわゆる福祉系ケアマネジャーと呼ばれる人の中には、糖尿病の利用者の血糖値管理が計画されていないとか、いろいろ批判があることは知っている。しかしそれはとりもなおさず個人のスキル差の問題であって、福祉系ケアマネ全体の問題ではない。そして福祉系ケアマネでもきちんと医療知識を持って、適切な医療系サービスをプランニングできる人は腐るほどいる。

居宅サービス計画はサービス担当者会議という多職種での話し合いにより原案作成しているのだ。その際に利用者が医療サービスの利用を希望している場合は、主治の医師等の意見を求めなければならないと規定されている。

そうしたルールがある上でさらに医療専門チームのアドバイスを受ける必要性は理解できない。そんなことをしていたらいたずらに居宅サービス計画作成に時間がかかって、利用者とサービスを結びつけるのにタイムラグを生じさせるだけだろう。

そもそも、「メディカルケアプランナー」なるチームのスキル担保の方法も明確ではない状況において、そのようなチームにどんな期待を持てというのだろうか。馬鹿も休み休み言えと言いたい。

こんなチームの評価を受けないと居宅サービス計画を適切に作成できないと考えられているとしたら、居宅ケアマネはずいぶん馬鹿にされているとしか言えない。

このような形で連携が行われた先にあるものは、「メディカルケアプランナー」の構成メンバーが所属する医療機関による利用者の囲い込みでしかない。

体の良い理屈をつけて、メンバー所属の医療系サービスを限度額いっぱいまで計画に入れようとする医療関係者を増やすだけである。

このような提案に喜ぶ居宅ケアマネはいないと思うが、日慢協にしっぽを振って媚びを売ろうとする居約ケアマネがいないことを願うばかりである。

こんな意味のない連携提案に対して、全国の居宅ケアマネ諸氏は激怒して良いと思う。
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※CBニュースの連載・快筆乱麻masaが読み解く介護の今112,「新人が成長・定着できる職場づくりは不断の努力で」が4/28・10時にアップされました。
masaが読み解く介護の今112
人材確保のポイントは、人集め以前に定着する職場づくりです。こちらをクリックして参照ください。


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国の言動不一致に泣くケアマネ



ケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会は居宅介護支援事業所の介護支援専門員(以下、居宅ケアマネと略)のケアマネジメント業務について検討する場である。

ここでは居宅ケアマネ業務ではシャドウワークが多いということが問題点として取り上げられた。(参照:シャドウワークの本来の意味は「必要な仕事」)

このことに関しては老健局長も、ケアマネジャーのシャドウワークが多い点を認め、「それが本当にそのままでよいのかどうかという点を含めて、ケアマネ業務の整理が必要」という趣旨の発言をしている。

ケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会の中間整理で、ケアマネ業務を「法定業務」・「保険外サービスとして対応し得る業務」・「他機関につなぐべき業務」・「対応困難な業務」と分類して示しているのも、シャドウワークをできるだけなくそうという意味だろう。(参照:ケアマネジャーの業務分類によって変化は起きるか?)

しかし実際には居宅ケアマネのシャドウワークは減っていないし、むしろ増えている。

例えば昨年度から新しくなったケアマネジャーの法定研修プログラムでは、「仕事と介護の両立支援」や「ヤングケアラーへのアプローチ」といった新たな役割を担うスキルを求めている・・・しかしそれらの役割を果たすことに対する対価は存在していない。

これによってシャドウワークが新たに作られた結果となっているのだ。

加えて本来業務の負担も増加している。2025年4月から、サービス利用票(別表)の様式が変更され、福祉用具貸与に関する「用具名称(機種名)」および「TAIS・届出コード」の記載欄が追加されている。
TAIS・届出コード
これはケアプランデータ連携標準仕様に準じたCSVファイルでデータ連携を行うための変更である。

居宅介護支援事業所と福祉用具貸与事業所間で取り扱う項目を統一し、効率的なデータ連携を行えるようにする観点から追加したものであるため、データ連携を行わない場合は、当該項目を空白として差し支えないとされている。

逆にいえば、ケアプランデータ連携システムを利用している場合は、毎月当該項目を埋めなければならない・・・これは大きな業務負担だ。

だからと言って、この業務によって利用者や居宅介護支援事業所にメリットがあるかと言えば、そんなものは何もないもないと言える。

ただただケアプランデータ連携システムというオンボロシステムの運用のためだけに増やされている業務である・・・だからといって居宅介護支援費にこの業務対価は新たに追加されるわけでもない。

居宅ケアマネとしての本来業務が増えるのに対価は据え置きである。シャドウワークがどんなに見直されても、本来業務が増やされ対価は据え置きでは意味がないと思うのは僕だけだろうか。

このことにクレームをつけられず、反対の声も挙げることができない日本介護支援専門員協会は、やはり国におんぶにだっこしているだけの組織で、圧力団体とはなりえないことも証明している・・・そんなところに会費を払っている介護支援専門員もどうかしているとしか思えない。


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2007年度の制度改正で求められる介護支援専門員の正当評価



介護保険制度改正については、社保審・介護保険部会で議論されているが、次期改正(2027年度〜)の本格的な改正議論が始まったのは、昨年12月23日の第116回社会保障審議会介護保険部会からである。(参照:議事録) 

次期制度改正内容の諮問・答申は今年の年末となる予定だが、過去の本格改正議論は、諮問・答申が行われる年度初めの4月から行われるのが通例となっていた。ところが今回の議論開始時期は、それより4カ月も早い異例の時期からとなっている。

その理由はとりもなおさず議論すべきテーマが多岐にわたり、過去の流れと同様ではすべてのテーマを議論の俎上に昇らせることができないからだろう・・・とすれば、2027年度〜の制度改正は、過去に例を見ない大改正となる可能性が高い。

特に生産年齢人口が減り続けるなかで、要介護者や85歳以上の人口がピークとなる2040年以降に向けた対策が求められる。

介護人材がさらに減る中での対策だから、待ったなしの生産性向上策もそこで取り上げられていくだろう。

2/20の介護保険部会資料の、「地域包括ケアシステムの推進、相談支援、認知症施策の推進について」によると、議論すべきテーマは下記の通り示されている。
��.地域包括ケアシステムの構築について
��.今後の人口減少・高齢化の進展について
��.多様なニーズに対応した介護の提供・整備について
��.地域包括ケアシステムにおける相談支援等の在り方について
��.認知症施策の推進について


このうち��については、「複合的な課題を抱える高齢者の増加等により、ケアマネジャーの役割の重要性は増大する一方で、ケアマネジャーの従事者数は横ばい・減少傾向。」としたうえで、「利用者のために質の高いケアマネジメントを実現する観点から、ケアマネジャーがケアマネジメント業務に注力することができるよう、業務の整理やICT等の活用により負担を軽減しつつ、なり手を確保していくことが喫緊の課題」としている。

この指摘は即ち、介護保険制度において重要な役割を担う介護支援専門員の成りて不足を解消するために、待遇改善等の対策を講じていく必要があるという意味だと思う。目に見える形の給与改善などが可能になるような対策を求めたい。

ケアマネサポーターを自称する僕も、その後押しをしたいと思い、CBニュースの連載、「快筆乱麻masaが読み解く介護の今」の今月のテーマは、「ケアマネの処遇改善が期待される次期改正」として記事を書いた。
快筆乱麻・masaが読み解く介護の今
昨日午前11時にアップされた記事では、ケアマネの待遇改善につながる具体策の提案もしているので、是非参照していただきたい。

介護報酬はアウトカム評価が重要だと言われるが、全国津々浦々の要介護者で、介護サービス利用が必要なほとんどの方に担当ケアマネがいて、何でも相談し、サービス調整をしてくれている・・・それ以上のアウトカムが存在するのだろうか。

自分を担当してくれる相談援助の専門家がいるということ自体が、要介護者の方々にとっても安心感であるし、それによって地域で暮らし続けられるという人がたくさんいるという事実がある。

そのことを評価せずして、他に何を評価するというのだろうか。
※メディカルサポネットの連載、「菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営」の第4回連載、「若い芽を摘まない職場環境づくりが急務」が3/25にアップされています。
菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営
菊地雅洋の一心精進・激動時代の介護経営〜Vol.4目次
4月に入職する新人が定着するために何が求められているのかを解説しています。文字リンクをクリックして参照ください。


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またも迷走・逆走の日本介護支援専門員協会



居宅介護支援事業所の管理者について、令和3年(2021年)4月1日以降は原則として主任介護支援専門員(※以下、主任ケアマネと略)でなければならないとされた。

ただし令和3年3月31日時点で、主任ケアマネでない者が管理者である居宅介護支援事業所については、当該管理者が管理者である限り、主任介護支援専門員とする要件の適用を令和9年(2027年)3月31 日まで猶予するという経過措置が設けられている。(※経過措置対象の管理者が交代する場合は、主任ケアマネを管理者とせねばならない。)

2027年度制度改正議論では、この経過措置について更なる延長が必要か、あるいはその管理者要件を撤廃してはどうかなども論点の一つとなる。

僕はこの管理者要件(※主任ケアマネでなければならないという要件)はそもそも必要ないとする立場であり、このブログでは再三反対・批判の記事を書いてきた。

このことについてケアマネジメントオンラインというサイトで、日本介護支援専門員協会の柴口会長のインタビュー記事が配信されている。

そこで同会長は、「はっきり言って、居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネジャーに限定する必要はないでしょう。実務経験豊かな介護支援専門員が管理者を担うことが担保されれば、それでいいと思います。逆にいえば、経験豊かな介護支援専門員を管理者にする仕組みが導入されるのであれば、現在の管理者要件の撤廃に反対する理由はありません。」と述べている。
舌の根も乾かぬうち
この発言に触れて僕は、「どの口が居ておるねん!!」と突っ込みを入れたくなった・・・。

上から目線で、「居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネジャーに限定する必要はないでしょう。」なんて言っているが、管理者を主任ケアマネに限定すべきと言っていたのはお前だろうと云いたくなる。

日本介護支援専門員協会は、平成29年(2017年)11月22日付で社保審介護給付費分科会に、「平成30年度介護報酬改定にあたっての要望」を提出している。

そこには、「��管理者要件について居宅介護支援事業所内において、管理者が当該事業所の介護支援専門員に継続的に適切な教育指導が実施されるために、その体制を整備していく必要がある。特に管理者は、適切な事業所運営とケアマネジメントの質を担保する役割を担うことが必須である。管理者を主任介護支援専門員とすべきと考える。また、その運用にあたっては、経過的・段階的な措置をお願いしたい。」と書いてあり、その要望書の発信人筆頭が柴口会長・・・あんたじゃないか!!

もう舌の根が乾いた時期だから、そんな要望書を出した過去は無視しても良いというのだろうか?

この問題については、日本介護支援専門員協会の小原副会長(※当時)が「管理者を主任介護支援専門員とすべき」としている理由について、「主任ケアマネになるためにはケアマネ実務5年が必要とされて、その経験がと主任ケアマネになるための研修受講が質の担保になる」とも発言している。(※参照:管理者要件厳格化の経過措置延長を要望した協会の今更)

つまり管理者を主任ケアマネとするという考え方は、小原副会長(※当時)主導で進められたという経緯があるのだろう・・・だからと言って、会長自身はその要望書の内容に関係のないかのような発言はいかがなものかと思う。

考えを変えることはあっても良いが、そうであれば上から目線で「居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネジャーに限定する必要はないでしょう。」なんてインタビューに答える前に、過去に出した要望書の内容は間違いであったと会員に向けて詫びるのが先だろう。

だって当時は、要望書の内容に沿うことが居宅介護支援事業所の質確保に必要だと、会員に向けて檄を飛ばしてたんだぞ・・・その方針や考え方が180度変わったことについて、会員に対して説明責任はあって当然だろう。

それともそのような内容の要望書を介護給付費分科会に提出したことを忘れたとでもいうのだろうか・・・そうであれば、会長職の任に耐えることはできないと云えるのではないか。

どちらにしても当該インタビューの発言は不遜であるとしか思えない。

日本介護支援専門員協会は、本当に節操のない団体である。


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ケアマネジャーの業務分類によって変化は起きるか?



(※『シャドウワークの本来の意味は「必要な仕事」』より続く)
居宅ケアマネのシャドウワークに関連して、ケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会が公表した中間整理では、利用者・家族のニーズに応える努力の結果として大きく広がったケアマネジャーの業務を大きく4つに分類して示した。

その分類は、「法定業務」・「保険外サービスとして対応し得る業務」・「他機関につなぐべき業務」・「対応困難な業務」とされている。(※下記画像参照)
居宅介護支援事業所におけるケアマネジャーの業務
法定業務については、居宅介護支援事業所の本来業務そのものが示されている・・・問題はその他の3分類である。

保険外サービスとして対応し得るとされたものは、下記の通りである。
◯ 郵便・宅配便の発送・受け取り
◯ 書類の作成、発送、代筆、代読
◯ 救急搬送時の同乗

上記の行為は保険外サービスとして利用者から費用を徴収できるわけである。しかし実際にこれらの行為を行って費用請求できるかと言えば、それは簡単ではない。

現行でも介護更新申請などは、別途費用請求できることは広く認識されているが、実際にはサービスとして無料で更新申請代行している居宅介護支援事業所が多い。そうした費用を請求すると、無料サービスとしている他の事業所に顧客をとられる可能性があるからだ。上記の行為も同じように、実際には競合他社との兼ね合いから、費用請求することをためらう事業所が多いのではないか。

特に、「救急搬送時の同乗」については、『命の危機に陥っている利用者から金を搾り取るのか』という批判につながりかねない・・・そのため道義上の問題として費用請求ができないと考える関係者が多いのではないだろうか。

しかもこれらが費用請求できる行為とされたことは、それらの行為は居宅ケアマネが行うべき行為と誤解されかねない。救急車の同乗も費用徴収の有無にかかわらず、ケアマネがその責任において当然すべき行為と認識されかねないのだ・・・しかしそうではないと強く訴えておきたい。

また、「他機関につなぐべき業務」については、保険外費用を請求できない行為であるとされるわけだが、実際には他機関がつなげられるのを拒むケースが想定される。

例えば身寄りのないひとり暮らしの利用者の、「入院中の着替えや必需品の調達」は、入院先の医療機関が行うべきだとしてつなげようとしても、医療機関側がそれを拒んで、「ケアマネが協力してくれないなら入院させられない」と告げられるケースは決して少なくない・・・こうしたケースは、今後もただ働きしなければならないことが、今回の分類で確認されたに過ぎない。

「対応困難な業務」として示された医療同意については、それを分類して示して何の意味があるのかと云いたい。医療同意及び身体の侵襲行為の同意権は、成年後見人にも与えられていない。

さすればこの問題の本質にしっかりアプローチするのが先ではないのか・・・つまり意思表示のできない人に対する医療は、医療行為を行う医師や医療機関が最善の方法を選択して実施できるとして、医療同意を求める必要がないような基盤・土壌づくりをしなければならないということだ・・・こんなことをケアマネの業務分類として示しても全く意味はないと云いたい。

ということで今回の業務分類は、居宅ケアマネにとって何らメリットのあることではなく、意味がないどころか、かえって問題を複雑にして考えなければならなくしたという結果にしかすぎないように思う。

本当に馬鹿げているとしか言いようがない。


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注目したいケアマネの新職能団体



介護支援専門員の職能団体と言えば、国からの支援で何とか存続し続けていて圧力団体にはなり得ない、「日本介護支援専門員協会」が思い浮かぶ。(参照:国から日本介護支援専門員協会に渡される7.700万円)

この協会は、国に物申すことができない寄生団体でしかなく、存在意義の薄い団体である。

全国の介護支援専門員がこの協会に期待したとしても、ケアマネジメント実務に日夜励んでいる人たちの声は決して代弁されないし、国に対する主張も中途半端なものしか挙げられず、期待に応えることはない団体と言ってよい。(参照:日本介護支援専門員協会の無能・無力ぶりが際立った報酬改定)

そんな無意味な職能団体しか存在しないことで不利益を被る介護支援専門員とは、なんと可哀想で孤独な存在なのだろうと思っていた。

しかし僕が気が付かないうちに、新しい介護支援専門員の職能団体が誕生していたらしい。

そのことを知ったのは、ケアマネジメントオンラインの「更新制廃止を、ケアマネ有志の会が厚労省に要望」という記事を読んだことによるものだ。

最初のこの記事を読んだ時には、日本介護支援専門員協会もやっとまともな主張をするようになったのかと思った。ところが何か違和感を覚えた・・・よく読むと、日本介護支援専門員協会ではなく、全国介護支援専門員協会と書いてある。

これは何かと思って全国介護支援専門員協会の公式サイトを拝見させてもらった。

なるほど・・・ケアマネ更新研修廃止を目的にして、今年5月に設立した職能団体らしい。更新研修廃止は僕も大賛成であり、かねてより廃止を提言している。(参照:ケアマネ資格更新研修廃止論〜何が乱暴なのか?)

全国介護支援専門員協会が主張する更新研修デメリット(※費用と時間的負担・モチベーション低下・人材流出につながる・利用者対応をすることができないなど)の主張などもうなづける内容だ。
全国介護支援専門員協会
日本介護支援専門員協会が、更新研修を存続させる立場で、オンライン受講ができるようにせよなどという中途半端な要望と比べても、その主張内容と活動方針は大いに賛同できるものだ。

新団体の会員数は現在わずか163人でしかないのだから、現時点では国への要望も聞き入れてもらう力はないと言ってよいだろう・・・しかし今後、国を動かすほどの力を得るために、無料会員募集も開始しているらしい。

そもそも年会費3.000円で毎月専門研修を受講でき、居宅介護支援事業所の運営相談や人材育成研修を強力にサポートしてくれるのだから、会員にとってコスパが高い職能団体と言えるのではないのか・・・日本介護支援専門協会のように全国組織と地方組織の2重搾取もないので、介護支援専門員にとってはありがたい新組織と言えるかもしれない。

どちらにしても全国介護支援専門員協会という新職能団体の今後の活動は注目に値する。

会員にとってほとんどメリットのない日本介護支援員協会に加入している介護支援専門員の方々も、そのような現場の声を代表しない職能団体から脱退して、全国介護支援専門員協会という新職能団体に加入し、新しい力で新しい未来を切り拓くことを考えても良いのではないだろうか。

僕はこの新職能団体に期待するとともに、応援したいと思っている。


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潜在ケアマネジャー復職支援策の愚策ぶり



厚労省が主管するケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会は2日、当面の対策の方向性を描いた「中間整理」を大筋でまとめた。(※資料)

この中で人材確保に向けた施策の一環として、資格を持っていても現場で働いていない「潜在ケアマネジャー」の復職支援を盛り込んだ。

その支援策とは、復職時の要件となる再研修の負担を軽減するというもの。

具体的には、シニア層らを後押しする観点から実務経験を踏まえた研修の簡素化を図るほか、オンライン化も含めて研修を受講しやすい環境の整備を進めるという内容だ。
潜在ケアマネなんてわずか。
果たしてこんな支援策で一度ケアマネをリタイヤした人が、再びその仕事に復帰する気になると思っているのだろうか・・・。

そもそもケアマネジャーがリタイヤする主たる原因は、更新研修の負担ではない。更新研修自体は無駄で意味がないと思っているケアマネは少なくないが、だからと言ってそれを理由に職務を放棄しようとまで思う人はほぼいない。

介護職員の度重なる処遇改善に比して、まったくその恩恵を受けることができない居宅ケアマネは、加重労働の中で、さらに担当者数を増やさねば給与が上がらない。これ以上の業務負担増に耐えられないとしてリタイヤしていくのだ。

つまりケアマネジャーという職務を続けるのをあきらめて、他職種あるいは他業種に転向する人の多くは、ケアマネ業務に対する国の評価が低く、業務負担に見合った対価が与えられないことに絶望し将来性がないとして転職していくのである。

よって本当に一度リタイヤしたケアマネジャーを復帰させようとするならば、居宅ケアマネの抜本的な処遇改善策を盛り込む必要があるのだ。

しかし、「ばらまき一時金では何も変わらない」で指摘したように、今年度の補正予算案に計上された処遇改善補助金の支給も居宅ケアマネは対象外という扱いに絶望感を持っているケアマネジャーも多く、生半可な処遇改善策では、再びケアマネ業務を行いたいという動機づけにはならないだろう。

ましてや更新研修を受けやすくしたとしても、「それがどうした!!」と言って終わりである。

国は「潜在ケアマネジャー」を掘り起こすなんて言っているが、一度リタイヤしたケアマネジャーとは、評価が低すぎるケアマネジメント業務の過去を洗い流したいという思いを持つ、「洗剤ケアマネジャー」と言っても良い気持ちを持っているのだ。

その人たちにとって、今回の方針は余りにも人を馬鹿にしたものとしか言いようがない。

そもそも国が過去に実施した潜在人材の掘り起し策は、成功したためしがない。

例えば、「働かない理由〜潜在的有資格者は掘り起こせない。」で指摘したように、介護福祉士だって国の策が働いて現場復帰したケースなど、ほとんどないと言ってよい。

愚策に愚策を重ねて恥じないのはどうしてなんだろうか・・・官僚にしても、検討会の委員にしても、頭は良いのだろうが、あまりにも世間知らず・現場知らずである。

過去に学ばず空論ばかり繰り広げる人間は、知性に欠けると云われても仕方がないと思う。


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ケアマネ実務者の声



23日に開催された第1回居宅介護支援費に係るシステム評価検討会の資料が、厚労省のサイトにアップされている。

その資料3によると、現行ではケアプランデータ連携システムを活用し、かつ事務職員を配置している場合に算定できるとしていた居宅介護支援費��について、ケアプランデータ連携システムと同等の機能・セキュリティを有する類似システムを使っていれば、算定要件を満たすこととする考え方を示した。

処遇改善加算の恩恵が一切ない居宅ケアマネについては、ICTの活用などで業務負担を軽減して、担当利用者人数を増やして、その収益分を給与改善にまわしなさいというのが居宅介護支援費��の主旨だから、国が使用料をぼったくるために開発し、使い勝手の悪いケアプランデータ連携システムを強制的に使わせることはその主旨にそぐわなかったのだから、この改正は歓迎されるべきだろう。

問題は類似システムとは、どれほどのものが認められるのかということだ。居宅ケアマネの方々は、今後もこの点に注目しながら、必要な声を挙げていく必要があるだろう。

このデータ連携は、あくまで居宅介護支援事業所と居宅サービス事業所間の情報連携だから、施設ケアマネにとってはまったく関係がない問題で、そのシステムがどうなろうと関心がない人が多いのかもしれない。

しかし将来的に施設ケアマネから居宅ケアマネに移動する人もいようと思うので、データのやり取りがどのようなシステムと方法で行われているかについては、知っておく必要があると思う。是非関心を持ってほしい。

ところで、先週木曜日に夕張市で行われた空知老人福祉施設協議会・介護支援専門員等部会研修会で施設ケアマネ対象の講演を行ってきた。

その際の受講者の方々のアンケート結果が届き、たくさんのご意見を頂いたので、ここで紹介したいと思う。
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≪今回の研修について、ご意見・ご感想をお聞かせ下さい。≫
●大変、勉強になりました。
●とにかく参考になり、とても良かったです。
●はっきりと意見を伝えて頂き「八ツ」と気づかされることも多かったです。長くケアマネをしていると感覚が鈍くなるので定期的に講義の参加はしていきたいと思いました。
●ケアプランの内容に関しても、具体的な例があったので、大変参考になりました。他施設の現状も意見交換ができ、とても良かったです。同じ悩みだったり、情報を新しく得る事ができました。
●久しぶりのmasaさんのお話を伺い、気持ちが前のめりになりました。特に看取りには自分なりに頑張っているつもりでも、まだ何かできるのではないかと頑張っていきたいと思いました。最後に第2表もっと頑張りたいと改めて思いました。
●居宅ケアマネの研修が多いので施設ケアプランについて具体的な例をあげての研修でとても勉強になりました。
●障害の穴埋めという、マイナス視点からの発想ではなく、できることを支援すれば実現可能なプラス視点を重視しながら行っていく大切さを感じました。
●菊地先生が近郊に来た際は研修参加を心がけています。本日も貴重なお話をありがとうございました。
●ケアマネの質を向上させたいと思える研修会でした。
●ケアマネとして働く意味を再認識できた。
●ケアプラン作成の上でとても参考になりました。特に「〇〇が行われている事で〇〇が期待できる」ただ「〇〇したい」ではないという事に対して
●菊地先生の講義が聞くことができ良かったです(以前より興味を感じていました)今後の施設ケアプランに役立てたいと思います(他のケアマネと共有して)
●実践的なのでとても納得される内容でした。
●看取り支援⇒特別な支援ではなく、日常に行われている支援の継続
●専門性の高い話で参考になりました。
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以前は受講者の意見などは余り気にかけないようにと考えていたが、せっかく時間を割いて、僕の講演を聴いてくれている方の貴重な意見は無視してはいけないと思うようになった。

今回は肯定的な意見ばかりであったが、否定的意見も参考にしながら、次の講演につなげて、できる限り講演受講者の時間を無駄にするような話をしないようにしたいと思っている。

実は今日もこの後、13:00〜14:30の予定でオンライン講演を行う予定が入っている。
相談員の役割り
今日の講演は、一般社団法人山形県老人福祉施設協議会主催・特別養護老人ホームに勤務する生活相談員対象研修として行うもので、講演テーマは「介護現場の課題を解決するマネジメント」としている。

特養の図某役として、かつ中間管理職として活躍する相談員の皆様が、どのような役割をもって、その使命を果たすためにどのような実務を組み立てればよいのかを、僕自身の経験等を交えて伝えるつもりである。

それも徹底的な実践論である。山形県の相談員の皆さん、画面を通じてお愛できることを愉しみにしています。どうぞよろしくお願いいたします。


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理想論と空論を排除した施設ケアマネの役割と実務



介護支援専門員を対象とした研修会は数あれど、介護保険施設の介護支援専門員(※以下、施設ケアマネと略)向けの研修会は少ないと云われている。

施設ケアマネがケアマネジメント関連の研修会に参加しても、居宅サービス計画書の作成ルールや居宅サービス関連情報などが中心で、役に立たないという声もある。

役に立たないだけなら良いが、居宅サービス計画に関する法令ルールが、施設サービス計画書のそれと同じだと勘違いする施設ケアマネもいたりする。

例えば、居宅サービス計画書は保険給付サービスの要件となっておらず、償還払いサービスを現物給付化する手段でしかないため、償還払いで良しとする利用者は、居宅サービス計画書のない状態で居宅サービスを利用しても特段の問題はない。

しかし施設サービスが現物給付化される条件は、「要介護被保険者が、介護保険施設から指定施設サービス等を受けたとき」(介護保険法48条第4項)であり、居宅サービスとは異なる。施設サービスを現物給付化するために施設サービス計画書が必要なわけではないのである。

では施設サービス計画書は、法令上どのように位置づけられているのだろう・・・その答えは介護保険法第8条にある。

同条では、施設サービス計画書の作成が施設サービスを受けることができる要件とされているのである。そのため施設サービス計画のない施設サービスの利用は認められないことになるのだ。(参照:居宅サービス計画と施設サービス計画の法的位置付けの違い)

こうした違いを認識したうえで、施設ケアマネジメントを進める必要があるが、施設ケアマネにとって、そのための情報源があまりに少ないという現状があることも事実だ。

その情報源の一つ・・・というべきか、施設ケアマネジメント実務を語ることができる数少ない講師の一人が僕である。

僕は介護保険制度創設時、施設ケアマネ兼相談員として、100人の施設サービス計画書を2000年4月の制度スタートに合わせて作成し、施設ケアマネジメントを担当していた。その実務経験を生かした講義ができるのである。

そのため来週木曜日は、夕張市で行われる空知地域の施設ケアマネ研究会に講師として招待を受けて、「施設ケアマネに求められる役割」というテーマの120分講演行った後、GWの司会進行を行う予定となっている。
施設サービス計画書例
その講演では、施設ケアマネジメント実務に関する法令ルールを解かりやすく伝えるとともに、上記画像のような施設利用者の個別プランの具体例も数多く示す予定になっている。

施設ケアマネにも求められる疾患別アセスメントを根拠にした施設サービス計画書の作成視点や、科学的介護につながる施設ケアマネジメントの視点も盛り込んだ講演内容になっている。

それはまさに施設ケアマネ実務者にしかできない講演であろうと自負している。

空知総合振興局管内は、僕の実家があった岩見沢市を含んだ地域であり、僕にとっては高校生から大学卒業まで過ごした馴染みある地域だ。海に面した市町村がない地域であるが、その代わり雄大な空知平野が広がる北海道らしい地域でもある・・・このブログ記事の文末に空知振興局管内のすべての市町村画像を盛り込んだYouTube動画:LOVE明日につなぐ介護〜空知編を掲載しているので、是非ご覧になってほしい。

その地域の施設ケアマネの皆さんとつながりが出来る機会が持てることは、とても嬉しいことだ。

夕張市を訪れるのも40年ぶりくらいになる。炭鉱マンが愛してやまない夕張名物の、「カレー蕎麦」を食べるのも楽しみである。そのためお昼時間に合わせて夕張市に到着するようにしようと思う。

空知地域の施設ケアマネの皆さん、11/14は夕張市拠点複合施設りすたの講演会場で愛ましょう。会場でお待ちしています。

ということで施設ケアマネジャーのための研修講師、本物の施設ケアマネジメントを伝えてほしいと希望する方は、是非一度僕に連絡してほしい。連絡は、あかい花公式サイトの右上の✉マークをクリックしてメール連絡いただきたい。

まずは打診・調整から始めましょう。その結果、依頼までつながらなくとも何の問題もないので、どうぞお気軽に連絡ください。



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評価されるべきケアマネのよろづ相談機能



このブログで何度か書いているように、僕は熱烈なケアマネサポーターである。

僕自身もケアマネ資格は持っているが、現在はケアマネ実務に就いていないので、あくまでサポーターに徹している。

その理由は、ケアマネジャーという資格者が誕生したことによって、日本の福祉の底辺が確実に引き上げられているからであり、今現在、日本全国のあらゆる地域にケアマネジャーがいて、利用者支援に関わっていることによって、生活が成り立っている人、生活の質が向上している人が日本中に存在するからである。

逆に言えば、ケアマネジャーという資格が存在せず、ケアマネジャーが現在担っている仕事をしてくれる人が他にいないことを想像すれば、日本中で暮らしが成り立たなくなる人が出てくると思う。

それだけ重要な役割を担っているのがケアマネジャーであり、その存在なしで日本の介護保険制度も、社会福祉も語れないのである。

2000年の介護保険制度創立前、まだケアマネジャーが存在していない当時は、身の回りのことで困りごとがあっても、そのことをどこの誰に相談したらよいかわからない高齢者はたくさんいた。そのような人が役所に駆け込んで相談しても、行政各課をたらいまわしにされて、結局答えが見つからず、困りごとが解消しないという状態も少なからず存在した。

しかし今現在は、介護に少しでも関係する身の回りの相談事は、ケアマネジャーが窓口になって受け付けてくれる。そして介護保険制度内のサービスだけではなく、制度外の社会資源も含めて利用調整をしてくれるという世の中になっている。

自分を護ってくれる人、任せられる存在・・・そうしたケアマネジャーが身近にいるのだ。
任せることができるケアマネジャー
要介護高齢者にとって、その存在は貴重であり、いつでも・どんなことでも気軽に相談できるケアマネジャーが、自分を担当してくれるという安心感は、ほかに替わるものがないほどだと思う。

ケアマネジャーに寄せられる相談事は多岐にわたる。そこには介護保険制度だけでは解決できない問題も含まれている。だからこそケアマネジャーは、保険制度以外の様々な福祉制度・社会資源に精通している必要があり、地域独自のサービスを含めて情報を集めなければならない。

それらの知識や情報を駆使して利用者支援に当たるわけだが、相談事の解決のために動くにあたっては、「これってケアマネジャーの仕事なのか?」と疑問になることもしなければならない場合があるし、対人援助のプロとしては当然しなければならないことであっても、どこからも対価が発生しないという仕事も存在する。

いわゆるシャドーワークの問題が発生しているわけであり、本来金銭で出力すべきプロの仕事としては、それは好ましくない状態と言ってよいと思う。

しかし個人の暮らしに深く介入して、生活全般に渡る問題に踏み込む活動全てに対価をつけることは不可能だ。なぜならそれらの問題・課題解決のアクションとは、個人事情で大きく異なるから、定価が設定できないのである。

ではシャドーワークは放置せざるを得ないのか・・・いいや、そのようなことがあって良いはずがない。

さすればケアマネジャーの仕事は、本来業務の対価以上の働きをする必要があると考えるべきである。特に、なんでも相談を受けてその解決に動くという、「よろづ相談機能」が含まれていることを鑑み、その部分の対価を基本サービス費に上乗せするべきだと思う。

現在の居宅介護支援費には、その考え方がないため、実際に居宅ケアマネのシャドーワークを含んだ仕事の対価としては不十分だと考える。

よろず相談を受けるケアマネに、シャドーワークはつきものであり、それを含めた対価の見直しという考え方で、居宅介護支援費を引き上げても良いのではないだろうか。
ケアテック札幌
アクセス札幌で開催されるCareTEX札幌’24の会場で、9月18日(木)15:30〜「現場に丸投げしていませんか?生き残る介護事業者の人材育成システム」というテーマで60分講演を行います。こちらからダウンロードできる招待券を印刷して会場にお持ちいただければ、入場料無料となりますので、どうぞ会場にお越しください。


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国はケアマネを信用していないんだな



ケアマネジメントに関連した様々なルールの押しつけが、報酬改定の度に強化されていることに憤りを感じているケアマネは少なくないだろう。

ケアプランチェックの導入・強化、他専門職の介入ルール等々・・・。

その背景にはケアマネジャーのスキル差が問題となり、その標準化を図るという意味があるのは理解できる。しかしまともなケアマネジャーまで、様々な縛りや制限をかけられて、不必要な業務を増やされていくのは困ったものだ。

それに見合った報酬が支払われるならそれも我慢できるが、職場環境を整えるのが先でケアマネ自身の待遇改善は後回しでよいとされるなかで(参照:待遇より職場環境改善が重要という国の屁理屈)、制限だけ増え続けることには納得できない・・・。

8/2に発出された、介護保険最新情報vol.1296は、『介護保険における福祉用具の選定の判断基準について』という内容で、居宅ケアマネは必ず確認しておかねばならないものだ。

しかしそこでも居宅ケアマネに新たなルールが押し付けられている。
権力の乱用
ここでは『福祉用具の選定の判断基準』が改められているが、新たに判断基準に加えられたのは「移動用リフト」「体位変換器」「介助用ベルト」など。

あらたな判断基準は福祉用具について個別に、「使用が想定しにくい状態像」「使用が想定しにくい要介護度」「留意点」が提示されている。

そしてケアマネに対しては、利用者の状態が「使用が想定しにくい状態像」や「使用が想定しにくい要介護度」である場合、サービス担当者会議などで「福祉用具に関わる様々な専門職から、専門的な見地からの意見を求め、その妥当性について検討し、自立支援に資する居宅サービス計画の作成・見直しを行うこと」を求めている。

通知に明記されているように、ここでいう「福祉用具に関わる専門職」とは、福祉用具専門相談員をはじめ医師、看護師、作業療法士、理学療法士、言語聴覚士、ヘルパーを指している。

だが日ごろ利用者に接し、その暮らしの隅々まで熟知しているケアマネ以上に利用者の状況を知る専門職はいないはずだ。そして前職の経験も長いケアマネは、福祉用具の専門知識も身に着けている。

そうしたケアマネ以上に、利用者にとって、どの福祉用具をどのように使用すべきかという判断が可能な専門職なんているのだろうか・・・大いに疑問だ。

今回の通知はざっくばらんに言えば、特定の福祉用具についてはケアマネの判断だけで利用させてはならないということだ。つまりはケアマネジメントは信頼できないので、他の専門家の意見も聴いて最終決定せよというルールに他ならない。

それはケアマネジメントとはいったい何なのか、ケアマネは何のためにケアマネジメントを行っているのかがわからなくなるルールともいえる。

さらにこれによって踏む手順が増えるのだから、ケアマネの業務負担は確実に重くなる・・・しかしそれに対する報酬評価は全く行われない。

昨今、対価という見返りがないケアマネのシャドーワークが問題となっているが、そもそもケアマネの本来業務を増やしているのに、それに対する対価を与えないことは、シャドーワークが増えるよりもさらに大きな問題ではないのか。

こんなふうに業務負担ばかり増やして、その対価を与えないという状態は、ケアマネの成り手をさらに減らす要因にもなると思う。

このことは大いに憂うとともに、居宅ケアマネ実務に携わっている人々は、大いに抗議の声を挙げてほしいと願うのである。

僕もその声を後押しして応援したい。


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認定調査の不正報道に触れて考えたこと



徳島県つるぎ町の居宅介護支援事業所が、7/31付で指定取り消し処分を受けた。

取り消しの主な理由は、委託した認定調査に不正があったということと運営基準違反の2点。

認定調査の不正については、この事業所のケアマネジャーが町から委託された認定調査で、自らが担当する利用者28人について、実際の要介護度よりも重くなるよう虚偽の報告をしたほか、訪問調査をせず把握している情報だけで調査票を記入するなどして、本来の区分よりも高い居宅介護支援費を受け取っていたとのこと。

運営基準違反については、認定調査不正の対象になった28人とは別の利用者延べ53人に対して、サービス担当者会議を開かなかったり、ケアプランを作成しなかったりするなどしていたにもかかわらず、介護報酬を減算せずに受領していたというもの。

この二つの理由を総合的に勘案して処分が下されたものと思え、不正内容からすれば指定取り消しもやむなしといったところか・・・。

ところで認定調査で不正を問われた点について、当該ケアマネは不正を認め、「(限度額が上がって)利用者が便利になるようにやった」などと不正動機を述べているそうだ。

一方で報道記事では、このケアマネは利用者から『良くしてくれる』などと高評価を受けていたという。

利用者に最大限のサービスを利用できるようにしたいという思いが仇になった側面もあるのだろうか・・・しかし要介護度が上がれば、利用者の自己負担金も高くなるサービスも少なくないのだから、要介護度を不正に重度誘導した一番の理由は、居宅介護支援事業所の利益を増やすためと云われても仕方がないだろう。

こうした認定調査の不正は珍しいとも報道されているが、もしかしたら発覚するのが稀だということにしか過ぎないのかもしれない。

なぜなら僕も過去に、自分の経営するショートステイやデイサービスの利用者の要介護度に首を傾げるケースに遭遇した経験があるからだ。明らかに予防給付と思える状態像の人が、要介護2以上だったりするケースだ。もしかしたら予防給付になって、自分の担当を外れてしまわないように、鉛筆をなめて調査するケアマネが居たのかもしれない。
たそがれ
こうした不正調査をなくすためには、自分の担当者の認定調査をできないようなルールにするしかないが、現行では法令上の規制は存在しない。

その為、指定取り消し処分を行った徳島県つるぎ町の担当者は、「小さな町なので、認定調査をする職員も少ないため、業務を委託せざるを得ない。今後は、担当していない別のケアマネジャーに調査を行ってもらうなど、不正につながることがないようなやり方に修正していきたい」としている。

だがそうなると施設サービス利用者はどうするのかという問題にもつながってくる。多くのケースでは、施設利用者の認定調査は入所施設に委託して、施設利用者の担当ケアマネが調査代行しているという実態がある。

居宅サービス利用者のみ、担当ケアマネ以外の調査員委託を進めるのは、施設サービス利用者の調査と比較して、公平性という意味で整合性が取れなくなる。

だからと言って施設サービスも、担当ケアマネ以外の外部のケアマネジャーに調査委託をするとなると、受けてくれるケアマネジャーを確保するのにも大変な状況となる。

忙しい施設ケアマネは、他の施設にまで行って、日ごろの状況を知らない他施設利用者の調査に時間を削られるのを嫌うだろうし、だからと言ってただでさえ人材が少なくなってる居宅ケアマネは、そんな暇はないといったところだろう。

その為、担当ケアマネ以外への認定調査委託というのは、決して低いハードルとは言えないのである。

ではどうすればよいのだろう・・・そもそも認定調査基準は全国一律の基準・統一された物差しであって、誰もがどこで認定を受けても公平に要介護状態区分が認定されて、それが即ちサービスを公平に利用できるという意味だ。

認定調査員が勝手にこの基準をゆがめることは、単なる不正にとどまらず、無差別公平という大義名分を犯すことになるという自覚をもって、対人援助のプロとしての誇りを胸に、その精神を護るしかないと思う。

それができない人は、ケアマネジャーをはじめとした対人援助のプロとしてあるまじき存在というしかない。


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待遇より職場環境改善が重要という国の屁理屈



統合・一本化された介護職員等処遇改善加算の従業員への配分は、加算算定事業所の裁量で決定できることになっている。

しかし加算算定事業所以外の職員への配分は認められていないために、居宅介護支援事業所の介護支援専門員(以下、居宅ケアマネと略)は、その配分を受けることはできない。

その為、今年度の報酬改定では逓減性緩和が行われ、担当利用者を増やすことで事業収入を増やして、それが介護支援専門員の月額報酬増に結びつけられるようにされた。

しかしこの改定はについて、「日本介護クラフトユニオン」がアンケートを行った結果、居宅介護支援事業所の75.0%が、「評価できない」と回答し、「評価できる」としたのはわずか3.4%だったと公表されている。

それは当たり前だ。

逓減性の緩和によって、担当利用者数を増やすことができるといっても、その分だけ仕事量は増えるわけだ。仕事が増えて給料が上がるのは当たり前である。しかし丁寧なケアマネジメントにはそれなりに時間がかかるし、感情労働である居宅介護支援は、利用者と向かい合って意思疎通する時間を安易に削ることはできない。

介護保険制度施行時は、利用者標準件数が50件で、それだけのケース担当者を抱えていた居宅ケアマネも少なくなく、逓減性の緩和と言っても、その当時に近い件数を受け持つことができるようになっただけではないかという意見もあろう。

しかし当時と比較すると居宅サービス計画書に結びつける各サービス事業の要件も複雑化しており、そもそもケアマネジメントそのものに対し、より高い質が求められているのだ・・・つまり利用者一人一人に対するケアマネジメントに掛ける時間は大幅に増えているのだから、過去の標準件数と比較するのはナンセンスである。

その為、逓減性の緩和を利用して収益を増やすことは、無理に無理を重ねないと実現できないことであり、それは居宅ケアマネの身体と精神をむしばみかねない方策でもある・・・少なくとも安易に逓減性緩和を活用しろとは言えない問題なのだ。

だからこそ居宅介護支援費の引き上げが求められるわけであるが、このことに関して、厚生労働省老健局の古元重和・老人保健課長は、日本ケアマネジメント学会第23回研究大会(6月:横須賀市)で行った講演の中で、「『処遇改善加算がついていないじゃないか、ケアマネ事業所は』というご指摘もあるが、そこは基本的には、基本報酬の中で、全体の収支差を見ながら配分している」と述べたうえで、「厚労省は処遇改善さえすればいいとは決して思っていない。職場の環境改善、これこそが重要だと思っている」とも語った。

おいおいこのおっさん随分上から目線で、めっちゃ適当なことを言っているな・・・。

基本報酬の中に居宅ケアマネの処遇改善分が入っているというが、今年度の居宅介護支援費の改定率は、要介護3でみてわずか0.92%でしかない。それは物価高で居宅介護支援事業所の運営経費が引き上げられた分にも足らず、ここからさらに居宅ケアマネの給与を上げるなんて至難の業である。

「職場の環境改善、これこそが重要だ」というが、それもこれも仕事に見合った給与が支払われていることが前提だろう。年収何千万ももらっている官僚が安易に口にすべき内容ではない。

居宅ケアマネの給与が、本当にその業務内容に見合っているのかを考えたとき、参考になる数字がある。介護労働安定センターが今月10日に公表した最新の「介護労働実態調査」による、「主な介護職の平均月給」で示されている額を下記の表に落としてみた。
介護関連職種の平均月給
これをみて解かる通り、ケアマネはサービス提供責任者より下回っているのだ。
(※通常月の月給=ボーナス、残業代、休日出勤手当などを含まない。交通費など毎月決まって支払われる各種手当は含まれる。税金や保険料が引かれる前の“額面”で、いわゆる“手取り”ではない。)

地域の高齢者にとって、総合相談窓口ともいえる専門職がこの給与レベルでは、現在他職種として働いている若者が、将来ケアマネとして利用者の暮らしを支えようという気になるとは思いづらい・・・。

自分が暮らしに困ったとき、どんな問題であっても相談できる担当者が存在するということは、要介護高齢者にとって何より安心できることだ。そういう意味で居宅ケアマネの存在によって、日本の福祉の底辺は確実に引き上げられているのだ。

そうした職種に対して、国はもっと優しい眼差しを向けても良いのではないかと思う。

官僚と比較すれば、取るに足らないほどわずかな給与しか支払われていない職種に対し、職場環境の改善の方が重要などと切り捨てるような発言をすべきではない・・・その発言の背景には、「居宅ケアマネという職種は、厚労省が作ってやったんだ」という思い上がりが見え隠れする。

今、日本の様々な地域で、担当居宅ケアマネがみつからないことで介護難民が発生することが心配されるほど、ケアマネの成り手が少なくなっているという現状を理解し、もっと真剣に居宅ケアマネの待遇改善の具体策を示すことが、国に求められていることだと思う。

ケアマネを切り捨てるような発言をする課長など、存在意義がないと思う。
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ケアマネを絶滅危惧種にしないために必要なこと



5年前に書いた、「絶滅危惧職種の懸念で基盤が揺らぐ地域包括ケアシステム」の中で、訪問介護員の高齢化が進み、後進が育っていない現状を見て、その職種は絶滅危惧種であると指摘した。

しかし訪問介護員だけではなく、介護支援専門員も同じような懸念が生じている。

介護労働安定センターが今月10日に公表した最新の「介護労働実態調査」によると、昨年度の介護支援専門員の平均年齢は53.6歳となっている。

この年齢は、介護職員やホームヘルパー・生活相談員といった主な職種の中で最も高い・・・。下記に介護支援専門員の年齢構成を図表化してみたのでご覧になっていただきたい。
介護支援専門員の年齢構成2023年度
これをみてわかる通り60歳以上が29.4%となって、全体の3割に迫っている。年金受給年齢に達している65歳以上の占める割合も13.6%である。

僕は介護支援専門員対象の研修講師として招待を受ける機会も多く、受講者の方と懇親の場で交流する機会も多い。そこで最近よく感じることは、自分より先輩の介護支援専門員の方が少なくないということだ。

今回の調査結果は、僕の実感を証明する結果になっているが、このまま介護支援専門員の高齢化が進むと困ったことになる。

年をとっても専門職として元気に働き続けられることは良いことではあるが、それにも自ずと限界が来るからだ。今3割に迫ろうとしている60歳以上の介護支援専門員の方の多くは、今後10年以内に引退の時期を迎えるだろう。

ところが40歳未満の介護支援専門員は7.6%でしかなく、しかも前年度から0.1ポイント低下しているのだ。これではどんどん現役として働く介護支援専門員が減少して、担当ケアマネが見つからない介護難民を生んでしまう。

このような介護支援専門員の高齢化の理由はいくつかあるが、大学で4年間社会福祉の勉強をし、社会福祉士という国家資格を得た人でも、その後5年間の実務を経ないと介護支援専門員の国家試験を受けられないというバリアが一番の問題である。

社会福祉士の資格が必要である専門職を5年も務めれば、それは大きなキャリアであり、その場所でそれなりの責任や地位を得ているはずだ。

そのような人が、改めて介護支援専門員の国家資格を得て、新たな仕事にチャレンジする気になるかと考えると、その可能性は低くて当然だろうという結論になる。

だからこそこの実務経験要件を見直す必要がある。それも思い切った見直しが必要が。

こうした議論をすると、「5年は長すぎるが、実務経験なしで受験資格を得られるのはあまりにも乱暴だ」として、実務経験を2年とか3年にしたらどうかという意見が多いが、それでは中途半端だ。

実務が5年から3年もしくは2年になったからと言って、同じように介護支援専門員とは異なる職種でキャリアを積めば、そこから新たな職種による仕事に替わろうという動機づけは生まれにくくなる。

そもそも大学を卒業したばかりの若者が、堂々と社会福祉士として様々な分野で活躍している事実を見れば、実務経験が社会福祉援助の専門家に必ずしも必要ではないことは証明されていると言える。

社会福祉士というのは、介護支援専門員より幅広い分野の国家試験を受けて合格した、ソーシャルワークの専門職だ。ケアマネジメントはソーシャルワークの一部にしか過ぎない。

つまり資格としては社会福祉士は、介護支援専門員の上位資格である。その上位資格者が、経験なしで専門職として働いているのに、介護支援専門員はそれはまかりならんという論理・論法の方がおかしいのである。

このことはこのブログ記事の中で何度も指摘している。(参照:ケアマネジメントの課題を論じているのは硬直化した脳)

実務経験が仕事をしてくれるわけではないのだから、発想を根本から変えて、実務経験なしで介護支援専門員として活躍出来る新たな道筋を創るという考え方をしてもらいたいものである。

同時に、介護支援専門員になりたいという動機づけを高めるための待遇改善は不可欠だ。

ところが国はそれに対し、「厚労省は処遇改善さえすればいいとは決して思っていない。職場の環境改善、これこそが重要だと思っている」という考え方が示されている。

そんなこと言っておれば、いずれ介護支援専門員の成り手はなくなるぞという指摘については、明日改めてブログ記事にしようと思う。

今日は長くなったので、このあたりでいったん締めておく・・・明日の更新記事にも期待してほしい。
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ケアマネ資格更新研修廃止論〜何が乱暴なのか?



介護支援専門員の資格更新研修について、様々な議論が繰り広げられている。

多忙なケアマネ業務に支障が出るほど時間がかかる・・・費用負担が重すぎる等々。

しかしその見直しの具体論がほとんど示されずに、スピード感のないくだらない議論が繰り返されるばかりである。

おせっかいにも、全国一律の講義の動画をいつでもどこでもオンデマンドで視聴できる環境を整え、その視聴をもって修了したとみなす科目を設けるなんていう意見もある。

それをしたって眠って終わりの、アリバイ作り受講者が増えるだけだろう。
眠たいケアマネ更新研修
講師の質の差も大きく、たいした耳寄り情報もない資格更新研修は、「費用が高い」・「時間が長い」・「回数が多い」と評判は最悪である。

しかしこれらの問題を論ずるケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会は、動脈硬化が進んで硬直的思考回路しか持たない委員ばかりだから、評判最悪の更新研修を廃止する考え方を持てない。いきなりの廃止は乱暴すぎるなんて意見が正論だとまかり通っている。

だが考えてほしい。介護支援専門員の資格更新研修は介護保険制度開始当初から存在したわけではない。制度施行後6年もの月日を経た2006年(平成18年)にいきなり導入されたのが、この資格更新制度だ。

何もないところから、効果が必ずあるとも言い切れない資格更新研修を、ケアマネの業務時間を削って、費用負担も負わせて新規に受講義務としたことの方がよっぽど乱暴だったと言えるのではないか。

その乱暴すぎた研修をやめてしまおうというのは、元の状態に戻すに過ぎず何も乱暴ではない。

そもそも資格更新研修は、有資格者のスキルを担保しないことは、すでに他の資格で証明されている。

ケアマネと同じように資格更新研修受講義務があった教員について、2022年5月11日に、参院で 教育公務員特例法と 教育職員免許法の改正法が可決・成立し、同年7月以降の教員免許更新制の廃止が決定したという経緯がある。

これにより10年ごとに受講が義務付けられていた、30時間以上の更新講習を行う必要がなくなり、ほとんどすべての教員は、その無駄な時間と無駄な費用負担がなくなったことを歓迎しているのである・・・それで教員のスキルが低下したとでもいうのだろうか。

そもそも人の命を護る医師や看護師は、原則として資格更新が必要ない。

何故ケアマネだけが、資格更新制度がないとスキルが担保できないと考えるのだろう。

必要な情報はリアルタイムで誰もが手に入るネット社会において、まともな仕事をしようとするケアマネは、糞にもならない講師の話を聴くより、ネットで有用な情報を手に入れている・・・そんなことさえしないケアマネは、研修を受講しても寝て終わりである。

どちらにしても資格更新のための研修なんて必要ないのである・・・それを廃止できないのは、研修開催で得られる金銭対価に固執しているとしか言いようがない。

利権に群がるハイエナのような連中が、ケアマネ資格更新研修を残存させようと躍起になっているのである。

その姿はこの世の中で最も醜い姿であると言って過言ではない。


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準ケアマネ創設案は愚の骨頂



国が主催する専門会議・委員会等の構成メンバーは、議論する問題に関する専門家であるかもしれないが、既に実務者ではないことが多い。

介護保険制度に関連した問題を論ずる委員の多くもそうである。さすればそれらの専門家は、過去の専門家であったとしても、今の専門家ではないのかもしれない。

そんなことを強く感じさせるのが「ケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会」である。

その問題については今週月曜日に、「時代についていけてない頭脳がケアマネジメントを論じている」という記事を書いて論評したが、そこに書かなかった議論の中身もひどいものだ。

15日の検討会では介護支援専門員の人材確保も議題となり、青森県立保健大学の工藤英明教授は、定められた国家資格を取得し、一定期間の勤務経験を経てからでないとケアマネの資格を取る事ができない現状の仕組みについて「1本しか養成ルートがないことが課題」と指摘したうえで、「一定程度、ルーティン化できるケアマネジメントを業務範囲とする『準ケアマネ』といえる資格を創設し、学士卒からその資格を取れるようにすることも検討してもよいのではないか」と提案した。

・・・おバカにもほどがある。ケアマネに準ずる資格と言っても、その資格で仕事をする人は、当然ケアマネ有資格者より対価が低くなる。学士卒といっても、その中には社会福祉士の国家試験の合格者も含まれており、そういう人たちがケアマネに準ずる資格で仕事をしたいと考えるとは思えない。

そもそもケアマネジメント業務の一部を、現行のケアマネよりも下位の資格者に委ねるということは、ケアマネジメントの対価をダンピングするようなもので、そのことによってケアマネのコスパは下がらざるを得ず、ケアマネの資格の価値も下がることになりかねない。

ケアマネ不足が養成ルートの問題であると考えるなら、その養成ルートを見直すのが王道であり、本来ではないのか。

かねてからこのブログで何度も指摘しているように、ケアマネ受験ルートの要件に他の資格に基づく実務5年なんて必要ないのだ(参照:ケアマネ受験になぜ実務経験は5年も必要なのか)

そこでも指摘しているが、少なくとも社会福祉援助技術を大学で学び、社会福祉士や精神保健福祉士等の資格を取得した人については、実務経験なしで受験資格を得られるようにすべきだ。

そうすることによってケアマネ有資格者や実務者の数は大幅に増えるだろう・・・準ケアマネなんという中途半端な存在を創るより、よっほど効果がある。

この委員会の構成員は、なぜこんな単純なことがわからないのだろう。

それは彼らが実務者ではないからに他ならない。しかも時代の変化やニーズについていけない思考回路しか持たずに、机上の空論をひねくり回しているに過ぎないからでもある。

問題は変化の速度だ。急激な人材枯渇に対応した介護サービスの場の実務者は、その変化と同じスピードで変化することができるかどうかが死活問題だ。

しかし過去の実務者で、現在は実務から離れた過去の専門家たちは、この変化のスピード感が理解できないのである。変化が遅れれば遅れるほど、そこにいる利用者に対する対応は後手後手となり、強いてはそのことが利用者の不利益に直結してゆく。

委員という座にふんぞり返っている彼らに、その実感は薄いだろう。

優秀な頭脳を持ちながら、急激な変化についていけない、あるいは変化を嫌う人間が、介護保険制度を動かしているのだ。

彼らは、伝統と経験がすべてに対応できる時代が終わっていることに気が付いていない。

介護保険という制度内の問題を論ずるキャリアなり学識者なりの一人でも多くがそのことに気づき、変革の勇気を持つことを僕は願っている。
masaが読み解く介護の今
CBニュースの「masaが読み解く介護の今:特養経営者に朗報〜宿直配置基準の緩和」が25日アップされています。文字リンクをクリックしてご覧ください。


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時代についていけてない頭脳がケアマネジメントを論じている



医師という専門家の技術は、医師という資格ができる前から存在していた。

病気を治すための知識と技術を持つ者が、何の資格も拠り所とせず、自ら医者と名乗って治療を行っていた時代は、そう遠い過去ではない。

国家が医師という資格を創って、医業を行うことができる者をその資格者に限定したのは、医業という技術が生まれたずっと後のことである・・・だから国は、医師の資格の管理はできるが、医業という技術の管理はできない。

その為、一旦医師の資格を得た者であれば、自分が医師という仕事を辞めようと思わない限り医師であり続け、医業によって対価を得ることができるわけである・・・当然、その資格を更新する条件も存在しない。

一方で、介護支援専門員という資格は、介護保険制度と同時に創設され、介護支援専門員が行うことのできる仕事、行うべき仕事の全てを国が決めたという経緯がある。

もともとソーシャルワーカーという技術者が存在し、ケアマネジメントという援助技術が存在したといっても、介護保険制度の中で、介護支援専門員が行うマネジメントの方法やルール、給付管理などの仕事内容はすべて国が決定したのである。

その為、国は介護支援専門員の援助技術に介入できると考えている・・・いやむしろ国が積極的に介入しない限り、ケアマネジメントの質は向上しないとさえ思っている。

その為、今年度もケアマネジメントのあり方を論ずる新たな委員会、「ケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会」の第1回会合が4/15に開催された。(資料)

そこでの論点の1つが、ケアマネジャーの法定研修のあり方であり、更新研修の負担が費用面も含めて重いと感じているケアマネが多いという課題を共有したうえで、その運用を見直して負担軽減につなげるよう促す意見が相次いだ。

具体的には、「研修を分散させ、5年ごとに過度な負担を強いる現行の制度は見直すべき」という意見が示された。

しかし更新研修の廃止を訴える委員はおらず、「不要というのは極論」との声があがった・・・まったくこの委員会の構成員の頭は時代から大きく遅れている。今あるものをゼロベースで見直すことができる視点を全く持たない、古い脳みその集まりである。(参照:構成員名簿)

地域で達人ケアマネと称されている人たちは、国による研修でそのスキルを保っているわけではなく、ネットからの情報を中心に新知識を取得しているんだ。そういう事実にも目が向けられない腐った脳みそを持つ人間を幾人集めても何の意味もない。

更新研修を不要とするのは極論だというなら、5年に一度受講するだけの研修にどんな意味があるのかを示してみろと言いたい。研修参加しても1日中居眠りして講義内容を全く記憶していない受講者もたくさん居る研修である。そんな研修を5年に一度行ったとして、それを分散開催したとして、いったいどんな意味があるんだ。
苦悩するケアマネジャー
そもそもインターネットでリアルタイムに発信情報が得られる時代に、獲得すべき知識を5年スパンで考える研修なんて意味がない。まともな介護支援専門員なら自ら有益な情報を手に入れるために、更新研修になんか頼らず、他の方法で情報や知識を手に入れている。(参照:ケアマネ法定研修カリキュラム変更に思うこと)

上に書いたように、人の命を預かる医師でさえ、更新研修など存在しないのだ。それでも日進月歩の医療技術に対応する知識と技術を医業の場で得ているのだ。国が介入しないでも専門技術は時代の流れに対応して進化する性格のものなのである。

そもそも介護支援専門員は、医療福祉系の国家資格に基づく業務等を通算5年以上かつ900日以上従事することで「受験資格」を取得〜介護支援専門員「実務研修受講試験」合格〜介護支援専門員「実務研修」受講というハードルを越えてやっと実務に関わることができる職業だ。

そのハードルに加えて5年ごとの資格更新研修なんて必要なく、そうしたハードルを越えた者は、自らの援助技術が、利用者ニーズの変化に対応できるように、多様な研修機会を創ったり、研修情報をアナウンスしたりして、自主的に必要なスキル向上の機会を与えればよいだけの話である。

実務を離れて、利用者に迷惑をかけながら、大した知識にも結び付かない意味のない研修をなくそうという思考にならない時代遅れの頭脳が、いくらケアマネジメントを論じてたとしても、ケアマネの資質向上に結びつくことにはならないだろう。

そうであるがゆえにケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会も、あるだけ委員会でしかない。


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義務から努力義務になった運営基準について



今年度の運営基準改正で、2021年度に新設された居宅介護支援事業所の運営基準が早々と変更された。

前6か月間に作成したケアプランにおける、訪問介護、通所介護、地域密着型通所介護、福祉用具貸与(以下、訪問介護等という。)の各サービスの利用割合及び前6か月間に作成したケアプランにおける、訪問介護等の各サービスの、同一事業者によって提供されたものの割合(以下、訪問介護等の割合等)の説明が義務から努力義務に変更されているのである。

このことについてQ&A・Vol1の問120では、重要事項説明書 に、「第●条 当事業所のケアプランの訪問介護、通所介護、地域密着型通所介護、福祉用具貸与の利用状況は別紙のとおりである。」と記載したうえで、下記図のような別紙を作成し説明することを例示している。
前6か月間に作成したケアプランにおける福祉系サービス割合説明
居宅介護支援事業所の介護支援専門員(以下、居宅ケアマネと略)の方々は、まじめな方が多いので、このQ&Aを読んで同じように説明しようと、書類作成に取り掛かった人も多いだろう。

だがその前に、なぜこの説明が義務から努力義務に変更されたのかということを考えてほしい。

この説明義務が課せられたのは2021年度の基準改正時である。それがわずか1期(3年)で変えられているのだ。

それはとりもなおさず、この基準があまり役に立たなかったという意味である。

もっと本当のことを言えば、この基準は利用者利益には結びついていないだけではなく、逆に利用者から迷惑に思われていたという実態があるのだ。

説明を受けた利用者の声の多くは、「そんな説明に何の意味があるのか?」・「そんな説明を受けても意味が分からない」・「自分には関係のない説明だ」というものだ。

中には説明を受けて自分が利用しているサービスの変更を勧められていると勘違いし憤慨したり、混乱する方も居られた・・・利用者にとって時間の無駄で、何の役にも立たない説明になってしまっていたのである・・・この状況からみると、義務化は間違いであったとして元の戻すのが筋だ。

しかしそれでは前回基準改正して義務化した厚労省の面子がたたない。だからこそ努力義務に落として一件落着とすることで、お茶を濁したという経緯があるのだ。

よってQ&Aで示されたような説明をまじめにする必要はないのだ。

そもそも居宅ケアマネは毎日過酷な業務をこなしている。利用者の暮らしを護るために頭脳も酷使している。今年度から担当者数が増えて、その状況にさらに拍車がかかっている人も多い。

よってやらなくても良いことはしなくても良いのだ。努力義務とは、しなくとも運営指導の対象にならないという意味だ。

そのような努力義務に目を向けていなくとも、それは努力していないのではなく、もっと大事な仕事をこなしているという意味である。

繰り返しになるが、この説明は利用者利益にはなっておらず、むしろ迷惑なのだ。

だから居宅ケアマネの皆さん・・・どうか胸を張って、この努力義務はスルーしましょう。


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