masaの介護福祉情報裏板

介護や福祉への思いを中心に日頃の思いを綴ってみました。表の掲示板とは一味違った切り口で、福祉や介護の現状や問題について熱く語っています!!表板は業界屈指の情報掲示板です。

介護支援専門員

護るケアマネ・奪うケアマネ


僕は日ごろ、「ケアマネサポーター」を自称している。

介護保険制度の創設によって、介護支援専門員という資格や、その資格をもとにした業務が出来たことも喜んでいるし、全国の様々な場所でケアマネ専門職として活躍している人たちを尊敬している。

その中には僕が決して真似できないような、すごい仕事をしている人がいることも知っている。「達人ケアマネ」と言ってよい人は確かに存在しているのだ。

しかし一方では、ケアマネの力量を嘆く人にも出会うことが多い。

認定調査の際に自分の都合で、軽度(又は重度)誘導するような質問をするケアマネ、ケアプランに組み込むサービス事業所を自身が所属する法人のサービスに囲い込もうとするケアマネ・・・様々な不適切事例を具体的に指摘して、ケアマネジャーを疎む人も全国に存在することは事実だ。

それはケアマネジャー全体のスキルが低いという問題ではなく、個人間のスキルの差が大きいという意味だと思う。実務経験年数の壁は高くとも、実務経験の範囲を相談援助職以外に広げすぎたことと、試験自体の壁(難易度)が低いケアマネ資格は、介護保険制度という狭い領域の知識を浅く獲得しただけで取得できることから、ソーシャルワーカーとしての資質に欠けたケアマネも存在してしまうことになっている。

例えば今年度の報酬改定で市町村が、区分支給限度基準額の利用割合が高く、訪問介護が大部分を占める等のケアプランを作成する居宅介護支援事業者を点検・検証する仕組みが導入されたのも、不適切なケアマネジメントが存在するという意味である。

しかしこんな形で行政介入が厳しくなるのは、適切なケアマネジメントを行っている人にとっては迷惑でしかない。

だからこそケアマネサポーターを自称する僕は、時にケアマネに対して強い言葉でなじって奮起を促すことも多い。駄目なケアマネジャーは退場しろということさえある。

先日も表の掲示板で建てられたスレッド、退院退所加算の算定についてでもそうした言葉を投げかけている。

退院・退所加算は、カンファレンスなしでも算定できる区分があるので、「看護師と少し話しただけでも算定可能か」という問いかけに対して、「利用者に係る必要な情報の提供を受けないとならず、それがない世間話だけでは算定できない」というコメントしたが、それに対して「世間話なんて言ってません」とプチ切れしてくるケアマネジャー・・・。そもそも費用算定の質問なのだから、どんな情報のやり取りを看護師としたかを書かないで回答をもらおうとする態度もどうかしている。

ケアマネジャーは、ケアプランというツールを使って利用者に介護サービスについて説明して結び付ける人なのだから、文章と言葉で伝える能力は非常に重要だ。ネット掲示板で、上記のようなやり取りしかできない人のコミュニケーションスキルはあまりにも貧弱だ・・・。

それ以前に大切な退院支援について、加算算定できるかどうかという方向でしか考えようとしない姿勢がどうかしている。退院後のケアプランには、入院につながった病気等の予後の見込みや、その後の外来通院をはじめとした医療対応のあり方など、確認すべき情報がたくさんある。とてもではないが廊下で看護師とすれ違うついでに、少しだけ話をして情報を得られるという問題ではないのだ。

きちんとアポイントを取ったうえで時間をつくってもらって、第3者に情報が漏れない場所で適切に話し合うということが求められるのは基本中の基本ではないのか・・・。こうしたことを理解できないケアマネでは困るのである。そういうケアマネがいてはならないのだ。

下記は数年前に僕に届いた悲痛なメールの一部である。
----------------------------------------------------------
この10年間でいろいろな理由で担当のケアマネの方も変わり今は5人目です。中には自分の考えが絶対で、利用者の家族は文句を言うなという高圧的な方もいました。そこまでいかなくとも、母が使いたいサービスを無視して、自分が所属する法人のサービスだけをすすめる方もいましたが、とりあえず誰かに助けていただかねば暮らしが成り立たない身で、ほかにどうしたらよいのかわからなかった状態でしたから、そのケアマネに従うしかなかった時期もございます。

母の認知症はどんどん進んで、サービス担当者からはそれが私や母自身の問題のように言われ、ひどく傷ついた時期もありました。おかげさまでそんな時に、ひとりの心あるケアマネに出会うことができ、母にふさわしいサービスを提供してくれる事業者を初めて紹介していただき、それ以降あんなにぼけていた母の表情が豊かになり、今でも身の回りのことは全部介助が必要でも、日常会話はほぼできるまでになっています。あの時の母は、なんだったのでしょう?そしてあのままの担当者であったとしたら、母はその状態でずっと死ぬまで苦しい表情で生きていかねばならなかったのでしょうか。恐ろしいことだと思います。

--------------------------------------------------------------
担当するケアマネによりスキルの違いがあって、提供されるサービスに差ができることがあっても仕方がないが、その差が不幸になるか幸福になるかの違いであっては困るのだ。

すべてのケアマネジャーの関わりが、関わる人の暮らしをより豊かなものとしなければならない。そうでなければケアマネジャーが何のために存在するのかがわからなくなってしまう。

どうか介護支援専門員という資格に誇りを持って、その使命を達成できるスキルを身に着け、担当利用者の豊かな暮らしを実現するという結果責任を負う専門職であってほしい。

その為に僕はお手伝いもするし、批判もすることになるだろう。

護るケアマネジャー・奪うケアマネジャー。あなたは一体どちらになっているだろう。そしてどちらになりたいと思っているのだろう・・・。
ケアマネジメント
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

経費をかけずに逓減性緩和適用し給与アップを・・・。


居宅介護支援事業所の介護支援専門員の処遇改善のために取り入れられた逓減性の緩和策により、居宅介護支援費の算定額がアップし、収入増に結びつけられる可能性が高まっている。

逓減性が緩和される居宅介護支援費()の算定要件は、「情報通信機器(人工知能関連技術を活用したものを含む。)の活用又は事務職員の配置を行っている指定居宅介護支援事業者」とされている。

解釈通知および令和3年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.3)の問115〜117では、この2つの条件がより具体的に例示されており、その内容は以下の通りである。
情報通信機器(人工知能関連技術を含む)の活用
・当該事業所内外や利用者の情報を共有できるチャット機能のアプリケーションを備えたスマートフォン
・訪問記録を随時記載できる機能(音声入力も可)のソフトウエアを組み込んだタブレット
・利用者に係る情報共有を即時、かつ、同時に可能とする機能や関係者との日程調整の機能を有しているもの。
・ケアプラン等の情報をいつでも記録、閲覧できる機能を有しているもの。

これらの機器を使用する場合は、個人情報保護委員会・厚生労働省「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」等を遵守することという条件が付けられていることにも留意してほしいが、普段仕事でスマホやタブレット・PC等を使いこなしている人であれば、それだけで条件はクリアし、新たな機器を購入したりする経費はかからないものと思える。

次に事務職員の配置に関する規定を見てみよう。

事務職員の配置
・事務職員については、当該事業所の介護支援専門員が行う指定居宅介護支援等基準第 13 条に掲げる一連の業務等の負担軽減や効率化に資する職員とするが、その勤務形態は常勤の者でなくても差し支えない。なお、当該事業所内の配置に限らず、同一法人内の配置でも認められるが、常勤換算で介護支援専門員1人あたり、1月 24 時間以上の勤務を必要とする。

情報通信機器(人工知能関連技術を含む)の活用や事務職員の配置にあたっての当該事業所の介護支援専門員が行う基準第 13 条に掲げる一連の業務等について具体例
要介護認定調査関連書類関連業務
・書類の受領、打ち込み、複写、ファイリングなど
ケアプラン作成関連業務
・ 関連書類の打ち込み、複写、ファイリングなど
給付管理関連業務
・ 関連書類の打ち込み、複写、ファイリングなど
利用者や家族との連絡調整に関する業務
事業所との連絡調整、書類発送等業務
保険者との連絡調整、手続きに関する業務
給与計算に関する業務等

同一法人内の事務員配置で認められる場合についての具体例
※ 当該事業所の介護支援専門員が行う基準第 13 条に掲げる一連の業務等の負担軽減や効率化に資することが前提
・ 法人内に総務部門の部署があり、事務職員を配置
・ 併設の訪問介護事業所に事務職員を配置等

以上である。逓減性を緩和するために、新たに居宅介護支援事業所に事務職員を配置するのであれば、増加する収入以上に人件費支出が増えてしまうため、そのようなことは出来ないことは誰でも理解できることだ。

そのため今回の一連の通知では、非常勤職員も雇用しなくて済む要件が示されていると考えてよい。法人内の別事業所の事務員(例えば併設特養の事務員など)や法人本部の事務の担当者が居宅介護支援事業所の事務を行っていて、その時間が1月あたり介護支援専門員1人に対して24時間以上であればよいわけである。

しかしこの事務は、居宅介護支援事業所で行うことまで求められていないので、法人本部などの専用デスクで行うことができる業務と考えてよく、今までと業務形態や方法を変えることなくこの要件に合致する法人も多いはずだ。

介護支援専門員の給与計算や各種手続きなどの人事管理は、多くの場合法人本部や併設施設の事務部門で行っていると思われ、その事務処理時間が月ごとに介護支援専門員の人数×24時間あるという理論武装さえできれば、事務員配置要件はクリアされるのである。

よってほとんどの居宅介護支援事業所で、上記の2条件のどちらかをクリアし、逓減性が緩和される居宅介護支援費()が算定できると思われる。その場合、計画担当件数が5件増えるという業務負担増加は生ずるが、逓減性の緩和を適用するだけで一人の介護支援専門員につき、月額53.800円〜69.900円の収益増となる。

これに基本部分の増収分7.410円〜9.750円を含めると、月額で61.210円〜79.650円の増収が期待できるわけである。ランニングコストが変わっていないならば、この増収分は介護支援専門員の人件費にすべて回すことも可能なわけである。

よって居宅介護支援事業所の経営者や管理者の皆さんにお願いしたいことは、逓減性の緩和を適用して頑張ってくれる介護支援専門員には、できるだけそれによる増収分を給与反映してほしいということだ。

例えば賞与に反映しない特別手当を創って、月額5万円を上乗せ支給しても、収益増はそれ以上の額なのだから、事業収益も増えるのである。

このように居宅介護支援事業所の介護支援専門員の月額給与を、5万円以上改善することは非現実的ではないことを理解してほしい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

どうしようもないと思った介護支援専門員協会の会見


このブログには月曜から昨日まで、訪問介護の介護報酬に関連した記事を続けて書いてきたので、今週月曜日に行われた日本介護支援専門員協会のオンライン会見の話題には触れなかったが、それはとてもひどいものであった。

その会見を見た感想を、自分のフェイスブックでつぶやいたろころ、たくさんの仲間から賛同の声をいただいた。

その中にはこの会見を見て日本介護支援専門員協会に見切りをつけなければならないことがはっきり分かったという声や、現場のことをわかっていない人が上に立っている団体であることがはっきりしたという声もあり、居宅介護支援実務を行っている人の残念感は半端でないことが伝わってきた。

僕がフェイスブックでつぶやいた内容とは以下の通りである。
----------------------------------
来年度から居宅介護支援で6カ月ごとにケアプランに占める福祉系サービスの割合などの説明が義務化されることについて、日本介護支援専門員協会は1日に開いたオンライン記者会見で、ケアマネ負担増を懸念しこの義務を「1年に1回」とすることを国に求めていく考え方を表明しています。

本当にこの団体は現場の声を代表しないクソ団体です。執行部の頭の中身は、脳みそではなく南瓜でも詰まっているのでしょう。本来現場のケアマネジャーを代表する団体であれば、こんな説明義務はいらないと主張すべきなのです。年に2回を1回にするように主張したら、やっぱりその説明は必要なんだと認めるようなものです。必要ない説明なので、義務付け反対と強く主張して初めて、回数や頻度は見直されるというのに・・・。こんな団体に会費を払ってまで入会していてはなりません。
-----------------------------------
そもそも日本介護支援専門員協会は、介護給付費分科会に委員として協会副会長を送り出しているのに、この説明義務が課せられるという議論の最中に何の反論もすることなく、基準改正が答申され決定された今この時期に、そのルールの一部緩和を唱えるというのはどういうことなんだと思う。

それも介護給付費分科会で黙して、このルールを通した本人の口から言い訳がましく要望するとはどういうことだ。

この時期のそんな要望は何の意味を持たないし、単なるパフォーマンスとしか言いようがなく、会見を行った人は代表委員としての責務を全く果たしていないとしか思えない。

今回設けられた半年ごとに行う定期的な説明義務については、居宅介護支援実務に就いている人には、何の意味もない改悪ルールという認識が広がって、日に日に悪評が高まるばかりである。

このルールによって、なぜケアマネジメントの質が担保されるのかということを誰も理解することができない。

国は、福祉系サービスの計画割合が高いことは、即ち不必要な過剰サービスや囲い込みの根源だと思い込んでいるのだろう。しかし囲い込みの最たるものは、利用者のかかりつけ医師の所属する医療機関のサービス利用を、受診先で促されるという形の方がずっと多いのである。その結果、通所リハビリや訪問リハビリといった医療系サービスの方が囲い込み利用の割合が高くなっているはずだ。

福祉系サービスだけをやり玉に挙げて、利用者に説明させたからと言ってケアマネジメントの質は決して向上しないし、何も変化は期待できないと思う。(参照:ストレスフルだけど意味がない6月毎のケアプラン説明

説明を受ける利用者にしてみても、「その説明に何の意味があるのですか?」と戸惑うだけの結果にしか結びつかないのではないだろうか。説明を受けなければならないから聴くけど、そのような説明は受ける時間も無駄だし、自分にとって本当は必要のない説明だと思う人が大半だろう。

こんなルールを、さしたる議論もないまま成立させた介護給付費分科会もどうかしている。それはこの分科会が制度のあり方を決める場ではなく、単なるアリバイ作りの会合としか言いようがないことを証明しているようなものだが、それにも増して、すべてが決まった後に会員に後から言い訳をするためのパフォーマンスとしか思えない意見を会見で垂れ流す日本介護支援専門員協会の対応は、人としての真摯さを問われる姿であると言っても言い過ぎではないだろう。

今週月曜日の会見でルール緩和に触れた理由は、この説明義務に対して、居宅介護支援実務に携わる介護支援専門員から思った以上の反発の声が挙がっていることに危機感を抱き、自らの保身のためであろうと言われても仕方がない。

このような団体に会費を払い続けている会員の皆さんはある意味可哀想である。少なくとも、もっとケアマネ現業者の意見を尊重するような組織に変えなければ存続意義がないと思う。

しかしそのような改革は、執行部・役員の選出方法にメスを入れない限り、それは実現しないとも思うのである・・・。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

名称に惑わされず経緯を忘れないでほしい新加算


2021年度の報酬改定のテーマの一つは、介護支援専門員の処遇改善だった。

特に居宅介護支援事所に専任するケアマネは、特定加算の配分もされることはないので、「その他の職種」として配分対象にできる施設ケアマネより給与月額が低くなっている実態も見られた。

その為4月からの居宅介護支援費は、要介護1と2が19単位増、要介護3以上が25単位増とされ、この増収分で居宅ケアマネの処遇改善を図ることが期待されている。

具体的に言えば、40人担当で計算すると基本報酬部分で月額7.600円〜10.000円の増収となる。さらにICT等を活用する事業所では逓減性が45件以上から適用することに緩和されたことにより、介護支援専門員の担当件数をその分増やすことにとって、月額53.800円〜69.900円の増収が期待できることになる。

これらを居宅ケアマネの給与改善の原資に回すことができるわけで、その主旨を十分理解して、居宅介護支援事業所の経営者や管理者は、所属する介護支援専門員の給与改善に努めてほしいと思う。

きわめて思考を単純化するのならば、他の職種が務めていない居宅介護支援事業所であれば、ケアマネの給与を月額5万円以上アップすることも可能であるという収入増加なのであるから、是非できるかぎり頑張っている介護支援専門員の皆様に、増収分を還元してほしい。

当然基本報酬以外にも増収の方策は測られている。特定加算の額が引き上げられたり、今までケアマネの人数が足りずに特定加算を算定できなかった事業所の救済策として、他の事業所とのケアマネジャーと連携することで算定できる下位区分を新設するなどの対策もとられた。

また新加算としては、「通院時情報連携加算 50単位/月」(※利用者ひとりにつき、1月に1回の算定を限度とする)というものがある。この加算について少し考えてみたい。

算定要件は、「利用者が医師の診察を受ける際に同席し、医師等に利用者の心身の状況や生活環境等の必要な情報提供を行い、医師等から利用者に関する必要な情報提供を受けた上で、居宅サービス計画に記録した場合」となっている。

この要件だけを見て、ケアマネジャーと医師との連携促進の加算が設けられたのだと単純に考えてはならない。この加算が新設された経緯を考えてほしいのである。

この加算は、ケアマネジャーの通院同行をただ働きにさせないという観点から生まれたことをすべてのケアマネジャーはしっかり覚えておかねばならない。つまり現行においては、利用者が急に通院する必要が生ずるなどしても、それに対し訪問介護サービスが対応することができず、やむを得ずに担当ケアマネジャーが通院支援(通院同行)を行わねばならないケースが多々あって、しかしその場合もケアマネジャーに対する報酬は一切発生せず、実質ボランティア精神で対応しなければならないことを問題視して、その対策が議論されたことがきっかっけで新設されたのがこの加算である。

しかし居宅介護支援費は、実際の介護などの事実行為に報酬を支払うことにはなっていないために、居宅介護支援費の加算として何らかの整合性を取る必要があった。そのためケアマネジャーが通院に同行して、利用者が診断を受ける際に医師と情報交換しながら連携を図るという要件をつけて、居宅介護支援費として支払うことができるようにしたわけである。

だからケアマネジャーの単なる通院支援が日常化しないように、「利用者ひとりにつき1月に1回の算定を限度」という縛りもつけているものである。

このように通院時情報連携加算については、必要性が要件化したわけではないということを頭の隅に入れておかねばならない。そうしないとこの加算の単位数について疑問や不満が生じてしまうからだ。

なぜならこの加算を算定するためには利用者の通院に同行し、診察室まで入って(※診察を受ける際に同席しなければならないのだから、診察室外にいては同席したことにならない)、診断結果等も聴く必要があるということだ。つまりこの行為は半日がかりの行為とならざるを得ず、通院同行した日は、ケアマネジャーの日常業務の半分が奪われるのである・・・。

そうした行為に対する報酬評価がわずか50単位/回である。この単位数は、医療機関まで送り迎えするだけで、片道99単位を算定できる、「通院等乗降介助」と比較して、その半分でしかなく、ケアマネが半日かけて発生する対価としてはあまりにも低い単位数と言えるのではないだろうか・・・。コスパが異常に低い単位数で、ケアマネの業務対価としてはあまりにも馬鹿にしたような低い単位数なのである。

しかしこの加算が新設された経緯を知っておれば、今まで費用算定できなかった行為に、要件をクリアすることで費用が発生し、ただ働きの場面が減ったと考えれば、腹も立たないということになる。

何より、通院支援自体ケアマネの本来業務ではないことを肝に銘じ、やむを得ない場合の通院同行に、この加算を利用するという考え方が必要だろう。

くれぐれもこの加算で、居宅介護支援事業所の収益増を図ろうなていう馬鹿な考え方をしないでいただきたい。コスパが劣悪なこの加算にそんな期待をすれば、ケアマネはみんな過労死してしまうのである。

経営者や管理職にも、このことの理解を求める必要があるだろう・・・。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

居宅ケアマネの業務負担は大幅に増えるんじゃないのか?


次期介護報酬改定の大きなテーマの一つに、居宅介護支援事業所の介護支援専門員の処遇改善が挙げられていた。

その必要性は多くの関係者が認めるところで、居宅ケアマネを対象とする処遇改善加算は実現しなかったが、担当ケアマネ件数を増やすために逓減性を見直したり、予防プランを受託した際の加算を新設するなどして、居宅介護支援事業所の収益が今以上に挙げられる対策がとられることになった。

おそらく居宅介護支援費も現行よりアップされることだろう。そのようにして居宅介護支援事業所の収支差率を改善して、その収益を介護支援専門員の給与を含めた処遇改善に回すことができる方向に舵が切られているのである。【参照介護給付費分科会速報(11/26開催) ・ 居宅介護支援費はケアマネの待遇改善につながる改定になるのか(前編)・(後編)】

しかし逓減性の見直しにより、多くの居宅ケアマネジャーが、居宅サービス計画作成件数を、最低でも逓減性のかからない44件までは受け持つように強いられるだろう。居宅ケアマネの仕事は、それだけでも増えることになる。

しかも居宅ケアマネに課せられる義務も増えることになり、その内容を見ると大幅な業務負担となるのではないかと懸念せざるを得ないものとなっている。

その内容とは、居宅介護支援の事業所の運営基準が見直され、以下の2点を利用者へ説明することを新たに義務付けることになることだ。
前6ヵ月間に作成したケアプランについて、訪問介護、通所介護、地域密着型通所介護、福祉用具貸与(販売)の各サービスの割合
前6ヵ月間に作成したケアプランについて、訪問介護、通所介護、地域密着型通所介護、福祉用具貸与(販売)の各サービスごとの、同一事業者によって提供されたものの割合


この新規程は、契約時に利用者に対して説明して終わりということにはならず、繰り返し6カ月ごとに説明する義務が生ずるという意味だと思う。それは大きな業務負担と言えるのではないだろうか・・・。

2日の介護給付費分科会でもこの基準見直しについては、居宅介護支援事業所のケアマネジャーの業務負担となることを懸念する意見が挙がっている。しかし厚労省の担当者は、「既に特定事業所集中減算の仕組みがあるので、基本的にデータは取りやすい。ただ事業所の負担には十分配慮していく」と述べている。

厚労省担当者の見解は、自分で仕事をしないで義務だけ課す傍観者のふざけた論理と言わざるを得ない。

なるほど福祉系サービスの、「同一事業者によって提供されたものの割合」については、特定事業所集中減算との関係で、担当ケアマネは常にその数値を計算して把握していることは間違いない。しかしその割合について、全利用者に6カ月ごとに説明するということの業務負担は、計算するという業務負担とは別物である。データが取りやすいから、過度な業務負担にはつながらないという論理は成り立たないわけである。

しかも現在は、「ケアプランに占めるプランニングした福祉系の各サービスの割合」などという数値はデータ化されておらず、それも今後は机上計算の上でデータ化し、定期的に全利用者に説明する業務負担が増えるわけである。(※割合の算出方法は、今後示されることになると思われる)

よって間違いなくこの基準見直しは、大きな業務負担となると言ってよいだろう。

しかしこの説明によって利用者にとってどんな利益があるのだろうか?そもそも利用者は、こんな説明を望んでいるのだろうか。

利用者の声として、自分が担当するケアマネジャーの全プランに占める各福祉系サービスの割合や、福祉系サービスの提供事業所割合を知りたいという声が挙がっているという話は聴いたことがない。

利用者の興味とは、自分のサービス計画の内容であって、他人の計画内容に興味を持っている人はほとんどいない。ましてや自分の担当ケアマネジャーのプランニングの傾向と実態なんかつゆほどの興味もないはずだ。だから今回の基準見直しで説明を受け、その内容を把握したとしても、自分にとって何の得にもならないし、必要な情報であると実感できない利用者がほとんどではないだろうか。

つまり今回の居宅介護支援事業所の運営基準改正は、誰も望んでおらず・何の効果も期待できない義務をケアマネに課して、仕事を増やしているだけではないのだろうか。わずかなプラス改定の収益をケアマネに手渡す代償としては、あまりに負担が大き過ぎると思うのは僕だけだろうか・・・。

サービス担当者会議のリモート化は実現しても、モニタリング面接のリモート化は見送られ、ケアマネの業務負担は重いままなのに、さして意味があるとは思えない業務を増やす基準見直しは改悪としか言えないものである。

現場を知らない官僚が、制度を益々複雑怪奇にしているとしか思えない・・・。そこで居宅介護支援事業所のケアマネジャーはどんどん疲弊していく。

その実態を知れば知るほど、介護支援専門員の資格を取ろうという動機づけを持つ人が減るのも当然と言えば当然であるとしか思えなくなる。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

介護給付費分科会速報(11/26開催)


第194回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)は、本日午前9時より開催され、先ほど終了したばかりである。

今日の議題は、居宅介護介護支援事業や施設サービスのほか、資料の通りとなっているので参照してほしいが、それを斜め読みして注目点を羅列してみる。
(※施設サービスは、明日検討することとして、今日は居宅介護支援と居宅サービス関連を抽出してみる。)

居宅介護支援では、特定事業所加算機銑靴茲蝓∋残衢弖錣緩い下位区分、「特定事業所加算a」が新設され、犬砲弔い討蓮◆医療介護連携体制強化加算【仮称】」に名称変更する案が示されている。

ICTの活用を図ったり、事務員を配置している場合の逓減性の適用は、45件目からにする案も示されている。

ケアマネジャーが、担当利用者の通院時に同行して医療との連携を図る報酬評価も認める方向が示されたほか、ケアマネジャーがケアマネジメントの本来業務以外にも、利用者や家族の依頼で様々な対応を行った場合に、それにかかわる費用の実費徴収が可能になる参考事例の周知を行うことも示された。

これによって保険外の実費徴収という例が増えるかもしれない。

利用者の死亡によりサービス利用につながらなかった場合等に限り、モニタリングやサービス担当者会議における検討等の必要なケアマネジメント業務や給付管理のための準備が行われた場合は、サービス利用がなくとも報酬算定できることも示されている。

地域包括支援センターの本来業務の充実を図るために、予防プランを委託しやすいようにする方策については、予防プランの作成費を引き上げるのではなく、委託時における居宅介護支援事業所との連携を評価する加算(委託連携加算【仮称】)を創設する案が示されている。なるほどこれだと、包括支援センターが作成する予防プランの単価は据え置いたうえで、委託プランだけ今より単価を高くして委託できるのだから合理的と言えば合理的である。・・・しかしその加算単位は、居宅介護支援事業所が積極的に予防プランを受託できるレベルの高い加算になるのだろうか・・・。わずか数十単位(つまり数百円)では、受託は進まないと思う。

なお算定率が低く、加算の意味をなしていない(介護予防)(看護)小規模多機能型居宅介護事業所連携加算について、報酬体系の簡素化の観点から廃止することが示されている。

次に感染症や災害への対応力強化という資料に目を移すと、その中に通所サービスの大きな改正が示されている。

通所介護及び通所リハビリテーションの基本報酬について、感染症や災害等の影響により利用者の減少等がある場合に、その状況に即した安定的な運用を可能とする観点から、事業所規模別の報酬区分の決定にあたって、前年度の平均延べ利用者数ではなく、直近の一定期間における平均延べ利用者数の実績を基礎とすることができる等の対応を検討するとしている。

どうやら来年度以降の規模別報酬は、「直近の一定期間における平均延べ利用者数」でみることになりそうである。

このほかこの資料では、感染症や災害の対策整備が全サービスに求められることが示されており、委員会の開催や指針の整備、研修の定期的な実施、訓練などをする義務が課せられることになりそうだ。業務負担はかなり増えると思われる。

介護人材の確保・介護現場の革新の中では、サービス提供体制強化加算について、より介護福祉士割合が高い事業所や職員の勤続年数が⻑い事業所を高く評価する見直しを行うことが示されている。また算定率の高い介護職員処遇改善加算で求められる項目と同趣旨の要件等については廃止したうえで、最上位の区分については、サービスの質の向上につながる取組の1つ以上の実施を算定に当たっての要件とすることが示されている。

この資料の中で、医療・介護の関係者間で実施する会議については、「テレビ電話等を活用し、実施することを認める」としているので、サービス担当者会議は認められるだろう。

一方で、「居宅への訪問を要件としているものについては、居宅への訪問の重要性を十分に考慮した上で、ICTの活用について引き続き検討」ということで、毎月のモニタリング訪問等のICT利用は見送られて、検討課題とされている。しかしモニタリング訪問の将来的なリモート化に含みを残した内容となっているので、2024年改定時に、見直されることを期待したい。

そのほかざっと見たところ、今まで示された考え方のおさらいという内容が多かったように思う。

何か気になる点があったら、コメント欄もしくは、表の掲示板の関連スレッドなどにご意見をいただきたい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

居宅介護支援費はケアマネの待遇改善につながる改定になるのか(後編)


居宅介護支援費はケアマネの待遇改善につながる改定になるのか(前編)より続く】
ケアマネの処遇改善を実現するために、その原資となる収益確保が不可欠である。

その為次期報酬改定では、居宅介護支援費の基本サービス費が引き上げられるのではないかと予想するが、それと併せて収益を増やすルール改正が行われようとしている。

既に決定されたこと、現在検討されていることを項目別に検証してみよう。

まずは居宅介護支援費の逓減制の緩和である。居宅介護支援費は現在、常勤換算でケアマネ1人あたり40件以上になると半減する仕組みとされている。このルールについて例えば逓減する人数を40より多く設定したり(50人までは通常算定できるようにし、逓減は51人目からなど)、逓減する場合の算定単位を現在より増やすことを検討している。

ただしこの場合、担当件数が増えることでサービスの質が低下しないように、ICTの活用事務職の配置などで業務の効率化を図ることを要件とする方向で詰めることにしている。

ICTの活用については、サービス担当者会議や毎月のモニタリングなどをリモートで行うことを認める運営基準改正とセットで進めるという意味だろうが、それはもともとケアマネの業務負担軽減という方向から議論されていたことである。しかしこのルール改正を逓減性の緩和とリンクさせることになると、ICT利用で会議や面接業務が削減されても、それによって担当件数が増えることでケアマネ業務自体は増えることになる。そうであればケアマネ業務の軽減という当初の目的はどこかに吹っ飛んでしまうことなる。

事務職の配置については、そんなことをすれば人件費がかかるのだから、逓減性の緩和による収益増はそちらに回ってしまい、ケアマネの処遇改善原資にはならないと思う。それではほとんど意味がない緩和になりかねない。おそらくこれは併設施設・事業所の事務員が居宅介護支援事業所の事務を兼務することを想定しているのだろ。そうであれば収益増部分をケアマネの処遇改善の原資に回すことは可能になるだろうが、兼務する事務員は業務負担が増える分、手当などが増えるという保障はなく、どちらにしても誰かが業務負担を負うことになる。

担当件数に関連する問題としては、介護予防支援事業所(地域包括支援センター)が作成する予防プランの作成費の引き上げもほぼ決定されている。これにより居宅介護支援事業所に対する予防プランの委託費も引き上げられることによって、地域包括支援センターの予防プラン作成業務負担を軽減することで、地域包括支援センターの本来業務を充実させるのが目的であるが、この部分でも居宅介護支援事業所の収益を増やそうという訳である。

しかしこのことは逓減性がどこまで緩和されるのか、緩和されても予防プランに回せる余力があるのかという問題がある。そもそも予防プランの額を高くしても、介護プランより安いことに変わらなければ、予防プランより介護プランを作成したほうが良いと思うのは人情だ。介護プランを立てなければならない人が増えている現在、国の思惑通りに予防プランの受託が進むかは不透明な部分があると言ってよいだろう。

どちらにしてもこの2つの変更は、居宅介護支援事業所の収益増につながったとしても、ケアマネが今より多くの業務負担を担って、馬車馬のように働くことを前提にしており、責任と業務負担の増加に疲弊し、押しつぶされてバーンアウトする危険性を伴うものである。ケアマネとしてはそれが自らの処遇改善につながったとしても、手放しで喜ぶことができる状態とは言えない。

次に考えたいことは費用算定のルール変更である。

大きな変更点は、担当ケアマネが利用者の通院に同行する場合に報酬を算定できることになることだ。現在何らかの事情で利用者の通院に同行しても一切の費用算定は出来ず、その部分は奉仕の状態となっているの。それを費用算定できることは収益増加につながると言ってよい。しかしそのことで、通院同行がケアマネ業務と勘違いされて、通院に同行するのが当たり前に思われ、ケアマネの業務負担が増えることになればやぶ蛇だ。

通院同行が医療・介護連携の強化につながるという意見もあるが、こんなことでしか連携強化できないケアマネはろくなものではない。まともなケアマネは、こんなことがなくともキチンと医療機関等と連携しているはずだ。そもそもケアマネは頻回に通院同行できるほど暇な仕事ではないのであるのだから、通院同行しないケアマネがきちんとした仕事をしないケアマネと勘違いされないように、通院同行についてはくれぐれも必要性を勘案して慎重に対応してほしいものだ。

このように必ずしも諸手を挙げて歓迎できないルール変更が多い中で、唯一全面的に賛同したいのが、一定のプロセスを踏んだ場合に、実際のサービス利用につながらなくても居宅介護支援費を算定できるようにするルール変更である。

現在居宅介護支援費は、アセスメントを行いケアプランを作成しても、何らかの理由で利用者がサービスを利用しなかった際には算定できない。つまり利用者が急病などでサービス利用ができなくなった月は、ケアプラン作成に費やした仕事がただ働きになるのである。このルールを変更して、アセスメントに基づく計画作成などの一定のプロセスを踏んだ場合は、サービス利用がなくとも報酬を算定できることにすることが、10/30の介護給付費部会で検討課題に挙がっている。

実際に業務負担を強いられているケアマネが、利用者都合でサービス利用をしなかったという理由で、その業務が奉仕とされてしまうのは理不尽だ。適切な業務負担に対する対価を得ることができるように、是非このことの実現を図ってほしい。

また退院・退所加算の見直し議論に対しては、注文したいことがある。

居宅介護支援の退院・退所加算は、利用者の在宅生活への移行にあたってケアプランの作成や居宅サービスの調整を進めるプロセスで、病院・施設の職員と面談して本人の状態を把握することなどが要件とされてるが、10/15の介護給付費分科会では、ここに福祉用具専門相談員らの関与を明示することが検討された。(※特養などの「退所前連携加算」も同様。)

しかし福祉用具専門相談員との連携が必要ではないケースもあるのだから、この要件を加算算定の絶対要件として、それがないと加算算定ができないというふうにするのはおかしい。

むしろ退院・退所加算等に、福祉用具専門相談員の関与があった場合の上記区分を新設して、より高い加算を算定できるようにすべきではないかと思う。その実現を強く要望するのである。

さて前述したように、厚労省が描く居宅介護支援事業所の経営モデルは、ある程度の規模を持って、特定事業所加算を算定できるようにケアマを複数人数配置しておくモデルである。それは一人の担当ケアマネが病気等で利用者の担当を外れても、事業所内で担当の振り替えができることで利用者支援に支障を来さなくて済むという理由からである。そして特定事業所加算を算定することで、安定した経営ができるというもので、できれば特定事業所加算気鮖残蠅靴董安定経営を図るように促している。

しかし加算気蓮⇒弉雜3以上の利用者の割合が全体の40%以上であることが要件となっており、このハードルが高いために算定率1.05%と加算の意味をなさないほど低い水準になっているという問題があった。さらにこの要件をクリアするには、居宅介護支援事業所が利用者を選別しなければならないという問題もある。

次期報酬改定ではこの要件にもメスが入り、要介護3以上の利用者の割合を下げることが検討されている。具体的な数字は今後示されるが、このことは居宅介護支援事業所にとって朗報と言えるのではないかと思う。

以上、ざっと今現在決まっている居宅介護支援事業の改正点、検討点を検証した。参考になれば幸いである。
※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】


登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。




※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

居宅介護支援費はケアマネの待遇改善につながる改定になるのか(前編)


2021年度の介護報酬改定の検討課題の一つに、「介護支援専門員の処遇改善」という問題がある。(※介護支援専門員は、以下ではケアマネと表記統一する)

その必要性が議論される背景には、介護職員が処遇改善加算により給与等がアップされ、ケアマネとの待遇差がなくなり、一部の事業者では介護職員の年収がケアマネの年収より高くなっていることなどから、ケアマネの成り手不足が懸念されるからである。

そうした懸念に対しては反対意見も存在する。それはもともとケアマネは介護職より上位職種だというヒエラレキーは存在しないのだから、ケアマネの給与を介護職員より高くする必要性があるのか疑問だという意見である。

しかしケアマネは介護福祉士等の国定資格を持つ者が、その資格に基づく5年間の実務経験を経たうえで受験できる資格であり、その有資格者が、実務勘案される前歴に劣る待遇では成り手がなくなることは当たり前と言えば、当たり前である。

資格を取らないでずっと介護職員を続けていれば、ケアマネ資格を取って専任ケアマネになるより高い給与をもらえるようになるのであれば、好き好んで試験勉強に時間を費やしてまで、資格を取得する気にならない人が増えるのは当然の帰結だろう。

現にケアマネ実務研修受講試験の受験者は、2017年度に131.560人であったものが、今年度は昨年度より5.407人受験者数が増えたと言っても、その数は43.456人まで落ち込んでいる。この数字は、2018年度から2級ヘルパーなどを除外した受験資格の厳格化が要因の1つと言われているが、それだけでは説明がつかない数字の落ち込みようである。


ケアマネの仕事をしていた人で、元職である介護職に戻る人もいるが、その理由はケアマネの仕事が業務負担に見合った待遇ではなく、介護職に戻った方が責任が軽い中で、ケアマネと同等か、それ以上の給与をもらえるからという理由である場合が多いのである。これは大問題である。

このため国もケアマネの処遇改善は必要との認識ではあるが、それは主に居宅介護支援事業所のケアマネの待遇改善という認識であることは、「介護支援専門員の処遇改善はどうなる?」という記事でも指摘しているところである。

その為、今回の介護報酬改定議論が始まった当初は、ケアマネに特化した処遇改善加算の新設という考え方も示された。しかし具体的議論の進展は見られずに、そのような加算は設けられないことが既に決まっている。

そのような中で、先週土曜日(10/31)に書いた記事、「報酬改定に影響する介護事業経営実態調査結果」で示したように、令和元年度の各サービス別収支差率が示され、そこでは居宅介護支援費が唯一収支差率がマイナスとなっている。

その数字を見ると昨年度の収支差率はマイナス1.6%であり、前年度の平成30年度のマイナス0.1%から大幅に収支差率が悪化していることも見て取れる。しかも令和2年度は、コロナ禍で利用者のサービス利用控えが進んだ影響で、居宅介護支援費の算定ができないケースも増えているので、収支差率はさらに悪化することが予測される。

もともと国は居宅介護支援事業所の規模について、将来的には配置ケアマネ3以上をスタンダードとする方向にシフトしようとしており、収益モデルも特定事業所加算を算定することによって事業経営が成り立つモデルを想定している。そのため小規模の事業所を含めた平均収支差率が赤字となっても、そのこと自体は問題ではないと考えていた。

しかしケアマネの成り手が減ろうとしている現在、居宅介護支援事業の収支差率の改善は必要との認識が生まれており、ケアマネ処遇改善加算を設けない以上は、居宅介護支援費のプラス改定による増収分を、ケアマネの処遇改善原資に充てるという考え方となっており、その方向で改定作業が進められていることは間違いのないところだ。

そんななかで居宅介護支援費も2ラウンド目の議論が終了して、新報酬体系の概要が見えてきた。

前述したように居宅介護支援費は基本サービス費が今より高く設定されるだろう。しかし全体の収支差率が赤字決算の事業なのだから、それだけでケアマネの処遇改善に回る原資は十分とは言えない。だから国は基本サービス費の引き上げによる収益増という方法以外にも、様々な形でケアマネの働きかけによって報酬が増加する仕組みを作り上げようとしている。

その詳細・具体的内容と評価については、明日の後編で解説してみたいと思う。(後編に続く)
※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】


登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。




※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

日本介護支援専門員協会の要望書について


日本介護支援専門員協会が来春の介護報酬改定に対する要望書を国に提出した。(参照:令和3年度介護報酬改定にあたっての要望

この時期の要望は遅すぎて、時期を失しているのではないかという意見もあって当然だが、具体的な要望を示すことは、その内容が会員の声を代表しているかどうかということを確認できるという意味でも重要だ。そもそも介護報酬改定は、今後何度も行われるので、要望は一気に実現しなくとも、段階的に実現されていけばよいわけだから、要望しておくということに意味があると言えよう。

その内容を読むと、多くの要望項目は目新しいものではなく、むしろずっと以前からの要望を整理して示したという意味合いを強く感じる。

次の報酬改定では要望の1と6の実現可能性は高いと、かねてよりこのブログで論評してきた。居宅介護支援費と予防プランの作成費(これが上がると自動的に予防プランの委託作成費も上がる)の引き上げによって、居宅介護支援事業所の介護支援専門員の処遇改善につなげようという形に落ち着くのが2021年介護報酬改定でのケアマネジメント評価ではないか。よって2の処遇改善は、ケアマネ対象の処遇改善加算という形にはならないと思う。

3と4の、担当者上限数の引き上げと、上限を超えた際の逓減性の緩和も、ずっと続けられている要望だ。

そもそもこの問題は、か日本介護支援専門員協会の創設時の戦略ミスが影響している問題である。当時、居宅介護支援事業所の介護支援専門員の担当利用者上限は50人であった。それが35人に引き下げられたきっかけと理由は、介護支援専門員の業務負担が大きいので、担当上限を35人に削減してくれと日本介護支援専門員協会が国に要望したからである。

その時、当時の初代会長と執行部は、上限数削減だけを要求しただけに終わったという大失態を演じている。普通に考えれば上限数が減れば収入も減ってしまうのだから、そうならないように居宅介護支援費の単価を同時に引き上げて、居宅介護支援事業所の収益が下がらないように要望すべきであった。

それをなぜしなかったのか・・・。その理由は、当時の会長と執行部が、上限削減の要望をすれば、当然単価は自動的に上がると安易に考えていた節がある。しかし国はそのような甘ちゃんではない。要望してくることには応えるけど、具体的に要望のないものには応える必要がないとして、報酬単価の引き上げは行わないまま、上限を35人に引き下げて、「協会の要望に応えた」としたのである。

要するに国と、「あうんの呼吸」があると信じていた、当時の執行部が無能だったという話である。現執行部はそのつけを払いながら、負の遺産を解消しようとしているわけである。

その結果はどうなるか・・・。地域包括支援センターの機能強化と絡んで、予防プランの居宅介護支援事業所への委託数を増やそうというのが国の考え方だから、少なくとも委託プランを今より多く受けて、その部分は逓減対象としないようにする方向に導かれることは間違いないので、要望に沿った改定になることが予測される。

さて今回の要望書で一番注目すべき点は、なんといっても5である。
5.医療介護情報連携等を目的とした利用者との同伴受診(通院同行)の評価

本来、通院同行は介護支援専門員の仕事ではないとされている。しかし実際には訪問介護による通院支援を依頼できないケースも多いことは事実だ。

認知症で身寄りのない人が急に通院しなければならなくなって、訪問介護の依頼が間に合わず、付き添ってくれる知人がいない場合、やむを得ず担当ケアマネ自らが車を出して、急な通院に対応し、医師からの病状説明も受けて、その後に備えるというケースは多い。

また本人のみの受診や、家族が付き添って受診するだけでは、本人の日ごろの状態が医療機関に正確に伝わらないケースがあり、ケアマネとして、「こうした状態を伝えたうえで、治療方針を決定してほしい」と思うケースもあるはずだ。

そういう積極的な意味での、医療と介護の連携のための受診同行はあって良いと思う。

現在はケアマネの受診同行がどのような理由で行われようとも、それはすべて奉仕で行われており、中にはそうした奉仕を前提に、ケアマネに何もかも丸投げしようという風潮もないといったら嘘になる。

今回の通院同行への保険給付の要望は、こうした問題に警鐘を鳴らしたという意味があると思う。

ケアマネの通院支援に保険給付を行ってほしいという要望が通ることによって、逆に通院同行がケアマネの通常業務と勘違いされて、安易な通院同行依頼が担当ケアマネに対して要求されるようになってしまうのではないかと懸念する声も当然出てくるだろう。

しかしこの要望では、通院同行への保険給付の要件に、「医療介護情報連携等を目的」が入れられている。この要件によって、ケアマネジメントに照らして必要不可欠な目的を持った通院支援だけを介護支援専門員が担うという方向性が見えやすくなる。訪問介護員の通院支援と差別化を図ることが出来る要件がつけられているという意味で、賢い要望であるといえるのではないだろうか。

普段、介護支援専門員の声を府代表しているのか否か、首をかしげることの多い協会ではあるが、今回の要望書は極めてまともに、多くの介護支援専門員の声をまとめているという意味で評価したいと思う。

通院同行の保険給付の要望は、そういう意味で僕も大いに賛同したいと思う。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

リスクのない方法で固定費を削減して介護事業の安定経営につなげたい方は、電子ブレーカーで電力料金を賢くコストカットしませんか?をクリックしてください。
まずは無料見積もりでいくらコストダウンできるか確認しましょう。




※別ブログ
masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

建前の連携・アリバイ作りの担当者会議はチームを機能させない


いくら優秀な人間であっても、能力が高い人であっても、一人で問題を抱え込んで考え込むと、煮詰まってしまって身動きがとれなくなってしまうことがある。迷路に迷い込んだようににっちもさっちもいかなくなる時があるのだ。

簡単な答えがそこにあるのに、それに気が付かない状態に陥ることは誰しも経験していることと思う。

そんな時に第3者が何気なくつぶやいた言葉がきっかけになって、霧を払うように前途を明るくしてくれることがある。

三人寄れば文殊の知恵というが、凡人であっても三人集まって考えれば、すばらしい知恵が出ることは現実にあるわけである。

だからこそチームを組んで、いつでも誰かに相談出来たり、意見を交わし合ったりする仲間と繋がっていることは大切なのである。

ところで介護保険サービスでは、多職種連携のチームケアが重要とされている。しかし居宅サービスにおけるその連携とは、多くの場合お互いが違う職場に所属する人たちの連携である。

指揮命令系統が違う職場で働く人たちが、居宅サービス計画担当者である介護支援専門員の号令でチームを組み、目標を共有し同じ方向を向いて仕事をしなければならないのだから、同じ職場でルーチンワークをこなしておれば自然と情報が共有される流れや仕組みとは異なっているのだという意識を持って、大事な情報漏れがないように伝える努力が求められる。

これで良いだろうと勝手に決めつけるのではなく、これで良いですかという問いかけがより重要になるのである。そうした日ごろのコミュニケーションが、実効性のある連携につながり、それが利用者に対するサービスの質向上に結び付くのである。

ところがこのコミュニケーションがうまく取れずに、必要な情報が伝わらずに終わってしまうケースも多い。

先日僕とFBでつながっている奈良県の介護事業経営者のJさんが、次のように書き込みされていた。
--------------------------------------------
デイで急変して、救急車を呼んで、入院されました。
それから半年。家族からも、ケアマネからも、
なんの連絡もありません。
入院中なのか。施設に入所されたのか。亡くなったのか。
最終的な顛末が知りたいなぁ。

今月末に1人、住宅型有料老人ホームに入所される方がいます。
昨日の夜ケアマネから電話がありました。
青天の霹靂でした。
入所に向けて動いていることを僕たちデイは知りもしませんでした。

---------------------------------------------
これはチームケアができていないというより、担当ケアマネにチームを組んで利用者支援を行っているという意識が無いというべきケースだろう。

こうした状態は、利用者の総合支援の視点から居宅サービス事業所の担当者を蚊帳の外に置くことにほかならない。サービス担当者は、お金をもらえないサービス担当者会議に参加して、せっせとサービス情報を送っているのだから、それはあまりにも理不尽だ。

デイサービス利用中に急変した人について、入院後の支援をどうするのかということは最も重要な情報だ。退院・自宅復帰向けて動いているのか、その見込みがないのか、はたまた死亡してケース終了となったのかを支援チームに伝えないということはあってはならないことだ。

また現在支援している利用者の今後の方針として、在宅生活の継続を目指しているのか、施設入所を視野に入れているのかは、支援チームの全員が共有していなければならない情報である。

通常デイサービスを利用している人について、通所介護事業所の担当者は、ケアマネから施設入所を視野に入れているという情報が伝えられない限り、在宅生活を継続するために頑張って通所介護を利用しているのだと考える。そのため機能訓練を効果的に行ったり、家族のレスパイト機能を充実させ、在宅生活継続を目標に効果を高めようと努めているはずだ。その努力に水を掛けるような、情報の途絶はいただけない。

勿論、施設入所の準備を進めているという情報が伝達された場合と、伝達がなかった場合で、デイサービスで行うことに変わりはないかもしれない。しかしチームで大事な方針を共有できていないということは、意思疎通が不十分=信頼し合える関係性になっていない、ということも云えるわけで、そこから水か漏れるように、暮らしの支援に支障が来す危険性を高めるというものだ。

居宅介護支援のために組むチームメンバーに上下関係はないが、その扇の要は担当ケアマネジャーとされており、サービス担当者会議も、ケアマネジャーが招集するのだから、ケアマネにはリーダーシップを発揮する役割も担う必要があるのだ。そのケアマネジャーにチームメンバーと情報共有するという意識が無いと致命的だ。チームケアが機能しなくなるのだ。

サービス担当者会議は、単に法令上開催が義務付けられているから開くという意識ではなく、貴重な時間をひねり出して開催している会議の場で、ケアマネジメントの方向性としての今後の方針なり、共有すべき情報なりをきちんと伝えることが肝になると考えなければならない。

次期介護報酬改定における居宅介護支援事業の論点としては、ケアマネの処遇改善と業務省力化のほか、ケアアンネジャー自身に医療と介護の連携の役割をより一層果たすことが挙げられている。

そでは入院治療は本当に必要な人のみとして、医療から介護への付け替えを進めるからである。療養の場は暮らしの場へ移行し、療養の場で暮らしを支援することにより、介護サービスに医療が深く食い込んでくる。そのために介護・医療連携が必然となるし、多様な利用者ニーズに長く応えていくためには、様々な領域の専門家が関わって、お互いにコンサルティングをしあいながら、チーム力を高め、在宅生活の限界点を引き上げていくことが求められる。

つまり居宅介護支援は、よりハイブリット化することが求められるわけで、そこではケアマネジャーの連携意識や、伝える能力の向上が求められてくるのである。

さらに、所属する母体が違うメンバーとの協働には、より細やかな配慮と気遣いが必要で、細やかな情報伝達というのは、なくてはならない要素であることを常に意識する必要があるのだ。

居宅ケアマネジメントはますます重要になるのだから、ケアマネジャーの皆様には、どうかそういう意識を強く持ってほしい。伝えられるケアマネジャーは、信頼される存在につながることを忘れないでほしい。

多職種連携に命を吹き込むのも、その命の炎を消し去るのも、ケアマネの姿勢一つにかかっていると言って過言ではないのだから・・・。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

リスクのない方法で固定費を削減して介護事業の安定経営につなげたい方は、電子ブレーカーで電力料金を賢くコストカットしませんか?をクリックしてください。
まずは無料見積もりでいくらコストダウンできるか確認しましょう。




※別ブログ
masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

介護支援専門員の処遇改善はどうなる?


介護報酬改定議論の中で、介護支援専門員の処遇改善が必要だとして、何らかの形で給与等の待遇改善につながる報酬への反映が求められている。

介護職員処遇改善加算や特定加算の支給により、介護職員の給与改善が進んだことで、介護支援専門員の給与より介護職員の給与が高くなっているケースも多くなり、このままでは介護支援専門員の成り手がなくなることも懸念され、介護支援専門員に対する処遇改善加算の新設の要望も出されている。

この件に関して、筆者も関係者からどうなっているんだと問いかけられる機会があるが、筆者自身は介護給付費分科会等と何も関係していないので、正確で確実な情報を提供する立場にはない。

そのことを踏まえたうえで、あくまで私見として、現在の空気はどうなっているかという印象として、関係者とのやり取りで感じたことを書いてみる。

コロナ禍の中でも、色々な場所で厚労省の関係者や、職能団体等の関係者とお会いする機会がある。その際に話題になるのは議論が進行中の、「介護報酬改定」についてである。また複数の知人とは、定期的にメールやFBのメッセンジャーで情報交換を続けている。

そこでは介護支援専門員の処遇改善が話題になることがよくある。その場合ほとんどの方が、「介護支援専門員の処遇改善は必要である。」との意見をお持ちになっていることがわかる。

しかしその際に話題に上る介護支援専門員とは、多くの場合、「居宅介護支援事業所の介護支援専門員」であり、介護施設の介護支援専門員が、その話題から蚊帳の外に置かれていたりする。

つまり多くの人は介護支援専門員の処遇改善の必要性は、居宅介護支援事業所のケアマネをイメージして考えているようだ。

その理由は介護施設の収支差率は、居宅介護支援事業所より圧倒的にプラスであることから、その収益から施設ケアマネの給与に反映される部分があることや、特定加算の支給においても施設ケアマネはcグループ「その他の職員」として支給されていたり、介護職との兼務の場合は、aグループ「経験・技能のある介護職員」やbグループの「その他の介護職員」として支給されていたりして、必ずしも給与レベルが介護職より低くはなっていないと思われていることも一因としてあるのだろう。

一方で居宅介護支援費は、平均収支差率が介護サービスの中で唯一マイナスとなっている状況がずっと続いており、特定加算の支給もゼロとなってることから、施設ケアマネより待遇が悪いという印象があるようだ。

その為、居宅介護支援事業所のケアマネの処遇改善は是非とも必要だという意見を持つ方が多いし、介護報酬改定議論もそのことに関しては肯定的な議論が続けられてる。それは介護給付費分科会の議事録からも読み取れるのではないだろうか。

しかし導入が期待されている介護支援専門員に特化した「処遇改善加算」については、その実現性は極めて低いというのが僕の印象だ。

今回の報酬改定では、居宅介護支援費の基本報酬は引き上げられるだろう。またケアマネジメントに関連しては、介護予防支援事業所でもある地域包括支援センターが、予防プラン作成に関する業務負担が過重となっており、地域包括支援センターの本来業務に支障を来しているという理由で、予防プランを委託しやすいように、介護予防支援費(予防プラン作成費)を引き上げるという考え方が示されている。

つまり今回の報酬改定では、居宅介護支援費と居宅介護支援事業所への予防プラン委託費を引き上げて、収益増加を図り、その分で介護支援専門員の処遇改善を図るという方向に舵がとられつつあるよに思える。それが今のところの僕の見込みである。

そのほかの関連では、介護支援専門員の業務負担の軽減も大きな課題とされている。これに関しては新型コロナ対策として、居宅介護支援事業所のサービス担当者会議をリモートで認める特例が認められているが、この方式を通常化する議論が行われている。

コロナ禍で介護事業全体のICT化が10年進んだと言われており、リモート会議は一般化したと言えるし、リモート会議を行うことで、担当者会議に参加できないサービス担当者も減るなどのメリットの方が大きい。

他サービスではすでにリモート会議が通常の会議として認められており、例えば老健では、医師がリハマネ会議にリモート参加して、リハ計画の内容について利用者や家族に説明した場合でも、リハマネ加算(掘傍擇咫吻検砲了残衢弖錣鯔たすとされている。訪問介護の生活機能向上連携加算でも、外部の理学療法士等が利用者のADL及びIADLの状況をリモートで把握することが認められている。

それらのことを考えるとサービス担当者介護のリモート実施は、会議そのものと考えて良いだろう。

それに加えて月1回の利用者宅への訪問モニタリングも、スマホやPCなどでリモート確認するだけで良いとすれば、居宅ケアマネジャーの業務負担は大幅に軽減できる。リモートモニタリングでは家の中を十分に確認できず、虐待等を見逃す恐れが指摘されているが、訪問しても玄関口で対応するだけというケースも多い中で、それと比して著しい障害があるなんてことにはならない。是非このことは実現してほしいと思う。

ということで結論としては(繰り返しになるが)、ケアマネジャーの処遇改善加算は新設されず、ケアマネの処遇改善は、居宅介護支援事業所のケアマネを対象にして、居宅介護支援費と予防プラン委託費の引き上げで終わるのではないかというのが、今現在僕が持っている印象と予測である。

ちなみに今日は、「masaの徒然草」も更新して、「オンラインセミナーでスキルアップを」という記事も書いているので、そちらも是非参照していただきたい。
リスクのない方法で固定費を削減して介護事業の安定経営につなげたい方は、電子ブレーカーで電力料金を賢くコストカットしませんか?をクリックしてください。

登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。
まずは無料見積もりでいくらコストダウンできるか確認しましょう。




※別ブログ
masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

役割が重いわりに対価が軽んぜられるケアマネ業務


ケアマネジャーは、様々な関係者から便利使いされやすい職種である。

独居の高齢者が通所介護利用中に急病で受診が必要になった際に、ごく当たり前のように担当ケアマネジャーに連絡が来て、病院受診させるように言われたりする。サービス利用中の急病対応は、第一義的には利用最中のサービス事業所の責任であるという常識さえ吹っ飛ばして、ケアマネに対応を強要する人は少なくない。

家族が受診同行できない認知症の人の病状説明を、ケアマネジャーが受けるように求めてくる医療機関もある。代理権のないケアマネジャーに、そのような個人情報を伝達されても戸惑うしかない。

ましてや成年後見人さえ同意する権利がない医療侵襲行為について、ケアマネにどうするべきかを尋ねられたって答えられるわけがないのである。身寄りのない人の手術同意を、それがないと手術はできないからとケアマネを脅迫するようなケースさえ報告されているのだからどうしようもない。

だからと言ってそれほどケアマネという職種が信頼されているかと言えばそうでもない。むしろ面倒くさい責任や義務だけをケアマネに押し付けて、肝心なチーム支援が必要な場面では、ケアマネを蚊帳の外に置くというケースもみられる。

その状況に拍車をかけるかのような国の対応もみられる。

例えば、たびたび問題になっているアベノマスクの配布でもケアマネジャーは便利使いされている。訪問系、通所系など居宅サービスの利用者については、居宅介護支援事業所のケアマネがその配布責任を負わされているのである。

その配布第3弾については、マスク不足が解消されている状況で一律配布するのは国費の無駄遣いであるという批判を受け、希望者だけに配布することになった。

ケアマネの中には、「希望者に配ると言っているが、希望していないのに届いている。」という人もいるが、今届けられているのは一律全員に配られている第2弾の配布遅れが生じている分である。第3弾は希望を受け付けて、これから配布手続きに入るもので、今現在手元に届いている分はないのでお間違いの無いようにしていただきたい。

この第3弾の配布希望申請について、訪問系、通所系サービスの事業所には原則として職員の分だけ申請するように求め、訪問系、通所系など居宅サービス利用者が配布を希望している場合は、居宅介護支援事業所から一括して申請することになっている。

マスクの発送先も居宅介護支援事業所にするとし、引き続き担当ケアマネジャーが利用者の手元に届ける役割も担うよう求められているのである。

これによって居宅介護支援事業所のケアマネは、自分の担当利用者全員のマスク希望の意思確認と、希望者の申請代行という業務負担が強いられるわけだ。そのうえで送られてきたマスクを希望者を確認して配ることになるのである。

だがこの業務に対する費用は一切発生せず、無償の奉仕行為とされるわけである。毎月の利用者宅への訪問義務があるからと言って、ついでに行うことができる業務量とは言えない仕事を強いられながら、それに対する対価はもらえないのである。ケアマネはただ働きで良いのだろうか?いや良いはずがない。国は何らかの対価を居宅介護支援事業所に支払うべきだと思うが、そんな動きは一切ない。

こんなふうにケアマネは誰かにとって都合の良いように、便利使いされているとしか言えない状態がそこかしこで見られているのだ。「ケアマネはつらいよ」と言いたくなるのももっともだ。

だからこそ次の報酬改定では、ケアマネジャーの処遇改善が議論の俎上に上っている。先日の介護給付費分科会では、処遇改善加算、特定処遇改善加算のリソースの配分をめぐり、事業者でつくる団体から経営サイドの裁量を拡大するよう求める声が複数団体から挙がってきた。事業者裁量を拡大して、処遇改善加算の配分をケアマネをはじめとした他職種へ広げる要望が出されたのである。

これとは別に、ケアマネだけを対象にした処遇改善加算を新設すべきとの意見も公の場で検討されることになっている。

しかしそうしたケアマネの処遇改善を求める声の中には、特定加算等で給与改善された介護職員より、介護支援専門員という専門職の給与が低くなることには問題があるという意見を述べる人がいる。

そのような主張は百害あって一利なしだ。ケアマネの給与・処遇改善の必要性をそういう理屈で正論化しようとしてはならない。それはケアマネジャー自らがヒエラルキー意識を創り出すことにほかならず、介護職員をはじめとした他の職種の反感を買うだけの結果にしかつながらない。

無差別平等の精神を、誰よりも護るべきケアマネジャーが、階層意識に縛られた主張をしてはならないのだ。

そうではなく、自分たちの社会から求められている役割や、その仕事ぶりに見合った対価が支払われていないということを根拠にして、処遇改善の必要性を訴えるべきではないだろうか。

利用者中心のサービスをお題目にせずに、実践しているケアマネジャーであるなら、その主張は正論とみなされて行くだろう。是非そうしてほしい。

ところで世間は今日から3連休らしい。シフト勤務が多い介護関係者は、そうした世間の暦とは関係なく仕事をしているかもしれないが、3連休を取れる方や他の日に休みを取る方を含めて、「3連休は無料動画を鑑賞して過ごしませんか〜3つのサイトを見比べてください」を参照していただき、不要・不急の外出を避けて、家でまったりと過ごしていただきたい。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※リスクのない方法で固定費を削減して介護事業の安定経営につなげたい方は、介護事業のコスト削減は電気代とガス代の見直しから始まりますを参照ください。まずは無料見積もりでいくらコストダウンできるか確認しましょう。




※別ブログ
masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

曖昧模糊となりつつある資格価値


15日に開催された社会保障審議会・福祉部会では、介護人材の確保に関連して、国が介護福祉士を目指す外国人留学生の支援に力を入れていく方針が示されているが、これは介護福祉士の養成校ルートへの国試義務化策送り策とリンクした方針である。

介護福祉士については、2022年度から介護福祉士養成校ルートにも国試を義務化することになっていたが、先の通常国会では国試義務化を5年間先送りすることが正式に決定されている。

これは養成校に通う留学生が大幅に増加している現状を考慮したもので、この流れを止めたくないという国の思惑が強く働いたために、関係団体の反対の声を押し切る形で決められた先送り策である。

昨年度の介護福祉士養成校の入学者全体に占める留学生の割合は約3割に至っているが、一方で留学生にとって国試はハードルが高く、合格率は昨年1月実施分で27.4%にとどまっている。この状態で国試を義務化すれば、養成校への留学生の入学の動機づけが著しく削がれ、増加傾向に水をかける結果につながることが懸念されたものである。それは即ち、我が国の介護人材確保をより一層厳しくするものだからだ。

例えば「特定技能」を持つ外国人が日本の介護事業者で働ける期間は5年で、基本的にはその間に家族の帯同は認められない。しかし介護福祉士の資格を取れば永住への道が開け、配偶者や子を呼ぶこともできるようになる。だからこそ国試義務化されていない状態の現在の養成校ルートは、外国人には魅力的なルートなのである。

そのため国は、国試義務化が先送りされた期間で、国試対策の教材を作成する経費への補助など、必要な財政措置も行いながら教育現場を後押ししていく考えを示したのが15日の方針の意味だ。

つまり介護人材は日本人だけで必要な数を確保できないのだから、より一層外国人労働者が働きやすくするために、国は質より量を選択する道を選んだということになる。先送りした5年間で、教育効果が著しく高まって、外国人の国試合格率が高まる見込みなんてないのだから、この間に実際に行なわれることは、再度の先送り策か国試のハードル下げである。

もともと国試義務化の意味は、介護福祉士の資格の価値や社会的評価の向上を目指したものだが、今、国試義務化を実現したとしても、介護福祉士の数が減るだけで、質は変わらないだろうというのが国の本音だ。それはとりもなおさず、今現在介護福祉士の資格を持って仕事をしている有資格者に対する評価でもある。

このことについては僕も国と同じような意見を持っており、「何が介護福祉士の資格価値を貶めているのか」で指摘しているところであるが、試験を受けて合格した介護福祉士が顧客マナーのない態度で、「してやっている」的な、素人まがいの介護レベルである限り、国の評価は変わらない。

そもそも国試義務化で介護福祉士の社会的評価を高めようと唱えている本人が、介護のプロとしてお客様に対応するにふさわしい仕事ができているのかという問題なのだ。あなたの仕事ぶりは、国家資格にふさわしいスキルが伴ったものなのですかと問われていることを、すべての介護福祉士が自覚しなければならない。

ところで国家資格とえば、現在、都道府県の資格でしかない介護支援専門員の資格は、国家資格化されないのかという議論が根強くある。国家資格化されるべきだと主張する人も多い。

しかしその可能性はゼロだ。

そのことは昨年8月に徳島市で開催された日本介護支援専門員協会の全国大会での、大島老健局長との質疑応答で明確な答えが出されている。

介護支援専門員を国家資格にすべきではないか?」という参加者からの質問に対し、局長は、「ケアマネの役割は非常に大切で、個人的には国家資格にふさわしいものと思っている」というリップサービスを行ったうえで、「国家資格がどんどん出来たこともあって、役所側からもう法案を出さないという国のルールがあります。」・「厚労省がその法案を国会に出すことは難しい」と述べている。

介護支援専門員の全国大会という資格者が集まる大会で、「その資格を国家資格化する法案提出は難しい」と述べている意味は、「厚労省には全くその気はない」という意味でしかない。

そうなると介護支援専門員資格が国家資格化される道は、「議員立法」以外なくなるわけだが、資格者団体の全国組織の組織率が2割程度の資格を国家資格化しよう思う議員がいるはずもなく、政治的に国家資格化へのいかなる流れも造られることはないだろう。

国家試験を受けずに資格が取れる介護福祉士・・・その介護福祉士という国家資格を持っただけでは資格試験が受けられず、実務5年を経てやっと試験が受けられて、その試験に合格して初めて名乗れる介護支援専門員という資格・・・。その資格が介護福祉士の下位資格にあることには大きな矛盾を感じざるを得ないが、現状は介護支援専門員の資格は、永遠に都道府県資格として据え置かれるという見込みなのである。

資格は仕事をしてくれないが、だからと言って国家資格というものの質や重みがあいまいになってよいはずはない。しかし資格取得のハードルの高さや、アウトカム評価が資格の段階を表しているわけではない現状において、私たちは何にその価値を求めればよいのだろうか。

すべての価値観が覚束無く、不確実な社会で誰かの信頼を得るためには、資格というものだけに頼るのではなく、己自身のスキルを鍛え、情報発信能力を鍛えていくしか方法はないのではなかろうか。
※リスクのない方法で固定費を削減して介護事業の安定経営につなげたい方は、介護事業のコスト削減は電気代とガス代の見直しから始まりますを参照ください。まずは無料見積もりでいくらコストダウンできるか確認しましょう。

登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。




※別ブログ
masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

アナログでしか得られない専門知識


ネット検索という便利なツールを手にした私たちは、日常のいろいろな情報をそこから得られるようになった。

そこには、「知識」に関する情報も含まれており、わからないこと、知りたいこともネット検索することで、簡単にその答えにたどり着ける。

目にしたり、耳にしたりする言葉の意味がわからない時も、ネット検索でその答えが得られるのだから、紙ベースの辞書を引いて言葉の意味を調べる人は著しく減っている。そもそも国語辞典等の辞書を持っていない人が多くなっており、生まれてから一度も辞書に類する本を持ったことがないという人さえいる。・・・それは僕らの世代では考えられないことであるが、そのことはいずれ、「辞書を引く」という言葉の意味も、調べないとわからなくなる人が増えることにつながっていくのかもしれない。

しかしデジタルで知識を得ることは便利である反面、アナログで調べることで得られる情報を見逃して、知識の欠如につながるという側面を持つ面もある。

何故ならネット検索は、調べた情報しか入ってこないからだ。検索窓に書き込んだキーワードの言葉の意味や、その類義語はヒットして理解できるが、それ以外の情報は入ってこないことが多い。

しかし私たちが知らないことは実に多く存在し、私たちは自分が何を知らないのかを意外と知っていないのである。

その点辞書を引くというアナログ行為は、私たちが知らなかったことに気づかせてくれることがままある。調べた言葉を見つけるためにページを繰るという作業の中で、調べる必要がないと思っていた言葉が目について、思わずそこに目を奪われて新しい発見をするなんてことがある。

辞書を引いて面白いのは、自分が正しいと思っていた言葉の意味が意外と間違っていることに気づかされることである。

例えば、「憮然とする」の本来の意味は、「失望してぼんやりする様子」や「驚いて呆然とする様子」であり、憮然とした表情とは、「無表情」というのが正しい理解だ。

しかし近年それは、「腹を立てている様子」を意味していると考える人が多くなって、憮然とした表情も、「怒っている顔」を意味すると思っている人が多い。それは間違いなのだ。

だが自分が、「憮然とする」という言葉の意味を誤って捉えているのではないかと考えてネット検索する人はそう多くない。だからネット検索だけに頼る人は、その間違いに気が付きにくい。ところが辞書を引くというアナログ行為の中で、たまたま開いたページで、そこに、「憮然とする」という言葉があり、意味が書いてあるのを見つけた人は、その間違いに気がつくのである。

勿論、何万語も掲載されている辞書の言葉の中から、「憮然とする」という言葉をたまたま見つける確率なんて、ネット検索でたまたま何かにヒットする確率よりも低いのではないかと指摘されれば、その通りである。だがここで言いたいのは、アナログの方法にはアナログなりのメリットがあるということだ。アナログでしかたどり着かない答えもあるということだ。

デジタルのすべてがアナログより優れているという訳ではないということなのである。

特にケアマネジャーが持つべき知識に関して言えば、アナログで調べたほうがより適切な情報が得られる場合がある。

例えば表の掲示板の「医療サービス併用について」というスレッドを参照していただきたい。このスレッドの流れは、専門知識を得ることができるネット掲示板ではよくあるパターンであり、それは自分の知りたいことを質問して、それに対して返ってきた回答の中にもさらに疑問が生じて、それに対して次々と質問してくるパターンだ。

これはネット掲示板で誰かに答えを出してもらって、それだけで安易に知識を得ようとする人の典型である。

しかしそれでは自分が何を知らないのかが見えてこない。こうした場合は根拠になる法令等をきちんと確認することが大事だ。一つの答えの周辺に存在する様々な疑問の答えがそこには書かれているからだ。その根拠法令は紙ベースでなくとも、ネットから引き出しても良いが、ともかくベースの法令通知等はすべて通読すべきである。

ネット検索で自分の疑問解決につながるQ&Aも簡単に見つかるが、一つのQ&Aには、複数の関連疑義解釈があることを考えると、ネット検索でヒットしたQ&A疑問を解決しただけでで、求められる知識を得たと考えるのは間違いであることに気が付くだろう。

できればQ&Aは一覧表にして、どの時期に何が問われて、どんなふうに解釈されてきたかを比較検討することで、その疑義解釈に伴ってさらに必要とされる知識も得られるのである。

特に介護支援専門員という利用者と社会資源をつなぐ役割を持つ職種は、介護保険制度の知識を知るだけでは不十分で、医療制度の知識も求められる。介護報酬と関連する診療報酬の知識も持っていなければ仕事に支障を来す場合がある。

そういう知識はネット検索より、紙ベースの通知を読み込んでいく方が取得しやすい場合がある。勿論、そこには得手・不得手の問題とか、その人の性格に絡む問題も関連してくるが、たまには古(いにしえ)の方法で勉強するのも良いのではないか考えてはいかがだろう。

少なくとも僕らの世代にとっては、アナログは永遠に不滅なのである。
リスクゼロで介護事業者のランニングコストを抑える、電力の見直し増えてます!【電力料金削減はプロにお任せ!】はこちら。まずは無料見積もりでいくらコストダウンできるか確認しましょう。

登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。






※別ブログmasaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

ウェルモのケアプランAIの提供開始情報に触れて


今年3月、福岡市の僕の顧問先の会社が入っているビルの隣にオフィスを構える、「株式会社ウェルモ」を訪問し、同社が開発中のケアプランAIについて教えていただいた。

そのことは、『ケアプラン作成支援AIに期待を寄せる理由』という記事を3/17に書いて報告させていただいたが、いよいよ同社のケアプランAIが、今年の秋にも提供が開始されるそうである。

そのことはケアマネジャーにとって歓迎すべきことであり、同社の開発スタッフには、心より祝福とねぎらいと感謝の言葉を贈りたい。

3月の記事にも書いたが、同社の開発しているケアプランAIとは、ケアプラン作成ソフトではなく、ケアプランを作成するケアマネを支援するソフトであり、ケアマネジャーに「代わる」AIではなく、ケアマネジャーを「支える」AIである。(※是非リンクを貼りつけた3月の記事内容を確認いただきたい

同社のケアプランAIを使うことで、主にケアプランの第2表の作成に対応したサブスクリプションのクラウドサービスが利用できるそうである。

このようにAIが作成支援するのは、居宅サービス計画書の2表が基本となるが、単に第2表を素早く埋めるだけでなく、AIの提案の根拠や参考文献、他ケースの事例集などをあわせて確認できる点が大きな特徴となっている。

そのことによってソフトを活用するケアマネジャーは、自分に欠けている知見を補いながら仕事を進めていくことが可能となる。これはケアマネがカバーすべき領域の幅広さを考慮した機能だそうであるとのことで、そのことによって日々の業務負担だけでなく、継続的な情報収集や学習の負担も軽減できる設計となっているそうだ。

そうであればケアプランAIを利用してケアプランを作成するケアマネは、日々のケアプラン作成業務の中で、「学び」の機会を得られるわけである。ただしその効果は、学び取ろうとするかどうかという姿勢にもかかってくる。学び取る気持ちのない人は、単にケアプランAIの提案を都度受け入れて、取捨選択して終わりとなるだろうから、学びも成長も期待できなくなるので注意が必要だ。

ケアプランの内容については、AIに蓄積された過去のデータも活かして提案されることになるが、最終的にそれを選択するのはケアプラン作成支援を受けるケアマネジャー自身なのだから、このケアプランAIを使った人のケアプランが全部同じになるわけではない。

ケアプランAIの提案に、自分の気が付かなかった視点を見出すことで、ケアマネの気づきの幅は大きくなるので、このことはポジティブに考えられて良い。自分が知識豊富だと思っている人にとっても、それ以外に必要な知識を与えてくれるかもしれない。そもそも知識とは人類が短い歴史の中で知り得た、ささやかな情報に過ぎず、自分が持つ知識などそのごく一部に過ぎないと考えるべきで、AIがそれを補ってくれることは、大きな武器になり得るのである。

特に現役のケアマネジャーの中には、文章力に欠ける人が少なからず存在する。ケアプランの一番大事な機能は、『多職種協働のための共通言語』という機能なのだから、利用者とその家族やチームメンバーの誰しもがケアプランを読んで、その内容を理解できるように、「伝わる文章」を書く必要がある。

そのこともAIが示してくれるかもしれない。

何より忙しすぎるケアマネ業務の一部が自動化されて、少しでも業務負担の軽減に結び付くならば、それはケアマネジメントの質の向上にもつながる可能性につながっていくものであり、歓迎されるべきことである。(参照:AIによるケアプラン作成を否定する人は、何を恐れているのだろうか。

実用化後に改善点が見つかることもあるだろう。成長していくのがAIなのだから、今後大いに期待を寄せよう。

ただし現時点では、まだ月額料金は公表されていないのでご了承いただきたい。

どちらにしてもウェルモのケアプランAIの提供開始情報は朗報だ。開発スタッフには、この場でおめでとう・ありがとうと言っておこう。

欲を言えば僕自身がこのケアプランAIを使って、実際のケースのケアプランを作成してみたいと思うのである。ああ腕が鳴る・・・。
※介護事業経営者の方は、ランニングコスト削減のために、収益減に対する自己防衛策としてリスクとコストゼロで電気料金を賢くカットしましょうを是非参照してください。

登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。





※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。

今だからしておきたい課題分析


昨年度の介護支援専門員実務研修受講試験は、一部地域で台風の影響により今年3月まで延期されたが、その結果を含めた合格率は19.5%(前年10.1%)、合格者数は、8.018人(前年4.990人)であることがわかった。

前々年度の大幅な合格率低下と合格者数減と比べると改善がみられるとは言え、合格者数が1万人を切っているという数字は、人材確保面では大きな不安要素であることに変わりはない。特に受験者数は41.049人と、前々年度の49.332人よりさらに減っているのだから問題は深刻だ。

特定加算の影響で、経験のある介護職員の方が介護支援専門員より年収が高くなっている事業主体も増えていくので、今後もその影響が懸念される。介護支援専門員に対する処遇改善の必要性を訴える声は、こうした背景によってさらに高まっていくだろう。

そうした状況であるからこそ、今回新たに資格を得た方には大いに活躍を期待したい。「やはりケアマネジャーがいないとだめだ」という声が大きくならない限り、処遇改善の実現性は高まらないからだ。

逆に「ケアマネジャーがいても何の役にも立たない」という声が大きくなれば、処遇改善どころか、ケアマネジャーの存在意義が問われて、ケアマネが行うことができる仕事がどんどん減らされていく結果になりかねない。具体的には軽介護者のケアマネジメントをなくする方向に進むという意味だ。

ところで昨年度試験に合格した方は、すでにケアマネ実務に就いているかもしれないが、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない中で、ケアマネ業務に就いた矢先から大変困難な状況に直面していることと思う。

特に感染予防対策として、訪問介護事業所や通所介護事業所等の休業が相次いでいる状況下では、利用者に必要なサービスを結び付けることが困難となっているとケースが続出していることだろう。そのために新任のみならず、経験のある介護支援専門員の方も苦労が多いのではないだろうか。

4/20時点で全国の通所・短期入所系で858ヵ所、訪問系で51ヵ所が休業しているそうである。しかし都道府県の休業要請を受けて休止している事業所は6件だけだそうであるのだから、それ以外は自主休業しているということになる。

感染者が増えている地域では、通所サービスやショートステイが、クラスター感染の温床になりかねないので、自主休業や営業自粛(自粛の場合は休むとは限らず、サービスの一部を停止したり、短縮したりするという意味)という判断もやむを得ないことと思われるが、それらのサービスが休止されたとしても、利用者にサービスが必要なくなるわけではない。しかし代替サービスを探すことは非常に難しいと言われている。

ショートステイに替わるサービスは特に見つけるのが難しく、結果的に家族等のインフォーマルな支援者に頼る以外方法がないというケースもある。だがインフォーマルな支援者がいない人には、どのような支援がされているのだろう。ここが心配だ。新任のケアマネの方は、一人でケースの責任を背負い込まずに、先輩や管理者の適切な助言を受けていただきたい。経験のある先輩たちは、新人ケアマネに困難ケースを丸投げせずに、真摯に相談に乗って、新人を支えて育ててほしいと思う。

ところで介護サービス事業者の立場からこの問題を考えると、デイサービスも特例として訪問によるサービスができると言っても、そのような訪問サービスを行った経験がない職員がほとんどだから、実際に訪問ができている事業所の方が少ない。というか代替訪問サービスができている事業者はごくわずかである。

多くの通所サービス事業所は電話による安否確認のみで報酬を算定してしのごうと考えている様子だが、ケアマネジャーからすれば、そんな安否確認は何の意味もないと感じていることだろう。利用者からしても、一本の電話を受けるだけで自己負担費用が発生するというのは、その額が少額でも納得できないと思う人が多いのが実情だ。そのため電話での安否確認による報酬算定をあきらめる事業所も多いと聞く。

しかしこの特例は、通所サービス事業が感染症対策の休業で廃業してしまわないための方策の一つなので、そこは理解して、ケアマネジャーは通所サービス事業者の安否確認情報を、自らのケアマネジメントに生かす努力をして、利用者に必要なサービスであると説明するような協力があっても良いのではないかと思ったりする。是非ご一考願いたい。

ただし表の掲示板にも書いたが(貼り付けたリンク先のスレッドのNo.12 )、訪問による報酬算定や電話による安否確認による報酬算定を、「ローカルルール」で認めていない自治体が数多くあるようなので、報酬算定に先駆けて、担当行政課への確認は忘れないようにしていただきたい。

それにしても今全国から、通所介護利用ができないことのデメリットの声が聴こえてくる。身体機能の低下、認知症の方の認知機能の低下、家族の休養ができないetc.・・・こうしたデメリットについて、担当ケアマネジャーは細かく検証していただきたい。

なぜなら計画されたサービスが使えなくなったことによって生じたデメリットとは、サービス利用で生活課題が解決されていた証拠にもなるわけだからである。この部分検証作業をきちんと行い、サービス利用が制限されている間に生じた、利用者の身体的・精神的変化の記録が、生活課題を解決するケアマネジメントのエビデンスにつながる可能性があるし、ケアマネジメントの有効性を世間にアピールできる根拠にもあり得るからだ。

通所介護の場合は、制度開始当初は通所リハビリがあればいらないサービスではないかとか、レスパイトケアに保険給付してよいのかとかいう疑問声が数多くあった。今でこそそうした声は聞こえなくなってはいるが、この機会に改めてその存在意義を問い直す評価がされる必要もあるように思う。

2040年に向けた介護保険制度の在り方が、この状況でしか行えない課題分析の中で見えてくるかもしれないのである。
理想の介護事業者をお探しの方は、こちらに無料登録ください。

※4/4〜新しいブログmasaの徒然草を始めました。こちらも是非ご覧ください。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せられます。

孤独なケアマネジャーの支援が重要


我が国の社会福祉援助の領域で、ケアマネジメントが一般的な技法と認知され浸透してきたのは、なんだかんだ言っても介護保険制度以降だろう。

それ以前は、ケースマネジメントとケアマネジメントは違うのか、同じものなのかという変な議論さえあったのだから、ケアマネジメントの認識度はかなり低かったと言わざるを得ない。
※ちなみにケースマネジメントとケアマネジメントは同じものだ。ケースマネジメントという言葉と手法はアメリカ合衆国で誕生したが、イギリスでコミュニティケア法を制定する際に、ケースマネジメントという言葉は冷たい語感があるとして、ケアマネジメントという言葉に置き換えられ、それが浸透していったに過ぎない。

しかしケアマネジメントが理解され浸透してきたと言っても、それは介護保険制度のルールの中の、「日本型ケアマネジメント」に過ぎないともいえなくもない。マクロ的概念としてのケアマネジメントとは、介護保険制度の規定と関連しない場所でも、社会資源と利用者を最も適切に、かつ効率的につなぐ手法として存在することを理解せねばならない。

とはいっても介護支援専門員という資格については、まさに介護保険制度が生んだものなので、そこで仕事をする以上は、介護保険制度上のケアマネジメント実務を理解し、法令に沿った仕事の方法論を知らなければどうしようもないのも事実だ。だからこそまずそこからケアマネジメントを理解する必要もあるだろう。

特に介護保険制度以後に創設された居宅介護支援事業というサービスについては、行うべきルーチンワークも制度規定と連動しているし、お金の計算と国保連への報告も、「給付管理」と名付けられ、その業務もケアマネジメント実務の中に取り込むという独特の方法をとっているので、居宅介護支援事業としての一連業務を法令に沿って理解することがまず求められる。

そのため制度施行直前から、居宅介護支援におけるケアマネジメントについては、全国各地でそのことに関連する研修会が開催され、今でもそれは続いている。職場の中でケアマネジャーの数が少なく、学びの機会も少ないと言われるケアマネジャーではあるが、居宅介護支援業務については、外部研修の機会が比較的多いのである。

それに比較すると、施設ケアマネジメントに特化された研修会は制度開始当初から今に至っても少ないままである。

その理由は、施設ケアマネジメント自体は、制度施行以前から相談援助職が行っていた業務と大きく変わることはなく、それを介護保険制度上の法令に沿った方法と時期に行うことで事足りるので、改めてその実務を伝える研修の必要性が、居宅介護支援よりも高くなかったという理由だろう。

だがその弊害は、施設ケアマネジメントの法令ルールは、居宅マネジメントのそれとは異なっていることなどの理解が浸透せず、施設ケアマネジメントの効率化が図れなくなっていることなどにみられる。例えば施設ケアマネジメントにおける、「サービス担当者会議」の開催は、照会と同列であり、初めから担当者会議を開かないことを前提にプランニングしてよいケースがあることを利用していない施設ケアマネが多かったりしている。(参照:ケアプランはサービス種別によって作成ルールが異なる

しかも施設ケアマネの業務内容は、施設の事情によって異なってくるという実態がある。なぜなら横断援助職と介護支援専門員の業務分掌は事実上困難なので、その分掌は施設ごとに異なるからだ。(参照:施設ケアマネジャーは、相談援助職でありソーシャルワーカーですよ

特に施設の介護支援専門員は他の職種と兼務しても常勤1とされるために専従しているとは限らない。よって兼務しているのか、専従しているのかでも業務内容が異なってくる。

どちらにしても施設ケアマネ業務については、各施設の事情に左右される部分が多く、一般化が難しいことから、その講師を務める人材も限られてくるために、施設ケアマネを対象にした外部研修機会が少ないという事情もある。

ちなみに施設ケアマネジメントを講義できる人材の一人が僕である。施設ケアマネジャー向け研修講師を探している方は、是非声を掛けていただきたい。・・・おっと話が逸れた。

そんな事情もあって、施設の介護支援専門員の中には、いきなり任命されて業務内容も誰からも教えられることなく、自分でルーチンワークを作らざるを得ない人も多い。それらの人は今行っている業務が、法令に即しているのか不安を持ちながら日々の業務をこなしていたりする。そこで自分の能力と資質に自信を持てなくなってしまう人も多い。

しかも施設ケアマネの配置規準は、利用者100人に対して1名で良いことになっている。そこでは誰にも相談できないで悩む、孤独な施設ケアマネが生まれかねない。そんな中で介護業務まで担うことも求められているケースさえある。それはもってのほかだ。(参照:頭脳が手足となる弊害

居宅介護支援事業所のケアマネの場合は、一人ケアマネ事業所であっても、OJTの機会が十分でない介護支援専門員に対して、地域の主任介護支援専門員が同行して指導・支援を行う研修(地域同行型実地研修)を受けることもできる。(参照:問われる主任介護支援専門員の資質と力量

しかしこれは施設ケアマネジャーを対象にした研修ではない。そのため自分のスキルアップや知識獲得のために、どこに相談すればよいのかさえ分からない施設ケアマネが存在する。

そんな悩みを持つ孤独なケアマネが集い、話し合える場所は必要不可欠だ。地域のケアマネ会なども、施設ケアマネに特化した研修や話し合いの場を、もっと数多く創ってほしいと願うばかりである。

なお僕は、施設ケアマネ実務について、数週間単位でマンツーマンで教育指導する依頼も受けている。その施設の業務実態に合わせて、施設ケアマネ業務を見直しながら、法令に沿った業務を行なえるように指導できるので、希望のある施設関係者は是非ご相談願いたい。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せられます。

ケアプラン作成支援AIに期待を寄せる理由


僕の顧問先である福岡市博多区の、「ワーコン」が入っているビルの通りを挟んで隣には、「福岡県福岡東総合庁舎」がある。

このビルの4階には介護関連ベンチャーの、「株式会社ウェルモ」がオフィスを構えているが、そこは福岡市の協力でケアプラン作成支援AIの実証実験を行っていたそうである。(参照:介護関連ベンチャーのウェルモが、福岡市の協力でケアプラン作成支援AIの実証実験を開始

要するに同社では、ケアプランの作成支援ソフトの開発に取り組んでいるという訳である。

AIを導入したケアプラン自動作成ソフトに関して、否定的・批判的な介護支援専門員の方もいる。その理由はケアプランを画一的なものにして個別ニーズを見落とす元凶になりかねないなどというものだ。

しかし僕はAIを利用してケアプラン作成を支援するソフト開発の取り組みには大いに賛成する立場であり、一日も早くそうしたソフトを実用化してほしいと願っている。

そのことは4年も前に、「人工知能の活用によるケアプラン作成について」という記事を書いて、AIによるケアプラン作成ソフトを大いに利用すべきだと主張しているし、今年1月にも、「AIによるケアプラン作成を否定する人は、何を恐れているのだろうか。」という記事を書き、介護支援専門員の仕事を手助けしてくれ、業務を効率化してくれるのだから、そのことを否定する必要がないと主張していることでも証明済みだ。

ということで先日、機会がありウェルモさんを訪ねて、現在開発中のケアプラン作成ソフトの概要について説明を受けてきた。

厚労省の調査によると介護支援専門員の4割以上が、「自分の能力や資質に不安がある」と回答している。ウェルモさんが開発に取り組んでいるソフトは、こうしたケアマネジャーの悩みを解消するためにも役立つ可能性があるものだ。

介護支援専門員が持つべき知識を考えると、介護保険法全てを網羅して法令解釈ができているのは当然で、各事業の運営規定なども頭に入れておかねばならないし、介護保険制度以外の様々な社会資源に関する知識も必要になる。

このように身に着けるべき知識は、膨大な量と質であるにもかかわらず、利用者宅やサービス事業所を毎日のように訪問しなければならないのに加え、アセスメントを行いながらケアプランを作成し、かつそのモニタリングも行わなければならない。さらに毎月の給付管理や請求業務までこなさねばならない介護支援専門員の仕事は、あまりに忙しすぎるといえると思う。

そのため知識が必要なのに学ぶ時間が取れない、学ぶ機会に恵まれないという人も多い。さらに居宅介護支援事業所という事業所が大きな法人の一部門ではあっても、そこに配置されている介護支援専門員の人数は決して多くない。その中で介護支援専門員同士でしか情報交換ができず、教え合える機会が極端に少なかったりする。そもそも一人配置の居宅介護支援事業所では、ケアマネの仕事を誰からも学べないという悩みを抱えている人も多い。

だからこそ自らの能力や資質に自信が持てなくなる人が増え、その中にはバーンアウトしてしまう人もいるという訳である。

その問題の解消のためには、業務の省力化が不可欠で、自動化できる部分は自動化して、そこにエネルギーと時間を使わなくてよくなった分を、他の事業者との情報交換機会に回したり、研修受講機会を増やしたりしなければならない。そういう形で自らの能力と資質への不安が解消できるとしたら、その方向を目指さない手はない。

そういう意味で、AIソフトによるケアプラン作成支援は、介護支援専門員にとって求められるものであり、これを否定してはならないのだ。

ウェルモもその考え方に基づいてソフト開発に取り組んでいる企業だ。同社はケアプラン作成のソフトをはじめとして一連のシステムを、「ケアプランアシスタント(CPA)」と呼んでいるが、それはケアマネジャーに「代わる」AIではなく、ケアマネジャーを「支える」AIであるとしている。

ケアプランの自動作成というと、一定のアセスメント情報を入力すると、1表から3表が自動的に例示されるイメージを持っている人がいると思うが、実際にはそうではない。

基本的にAIが作成するのは2表であり、アセスメント情報を入力すると、2表の左端の、「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」に記入すべき、「候補文」が幾つか示される。そこから課題を選択することもできるし、自分で文章を打ち込むこともできるようになる。

それを選択もしくは入力したら、それに対し長期目標・短期目標・サービス内容・サービス種別という順で、表の左側から右側の順に、前の項目で選択した文章や内容に応じた候補文が選択できるという仕組みで、2表が完成されることになる。将来的にはプランに沿ってサービス事業所も提案する仕組みを目指しているとのことだ。

つまりこのソフトによる計画作成支援とは、人の手による部分、人の頭による部分が、大きなウエートを占めるもので、AIソフトだけでケアプランが完成されるわけではないということだ。

一部のケアマネジャーが、AIがケアプランを作成するようになれば、ケアマネの仕事が奪われるのではないかと考えているようだが、それは全くの杞憂である。そもそもケアプランが完全自動作成される未来が実現したとしても(実現しないだろうが)、街をロボットが歩いて利用者宅に面接に行く姿が常態化しない限り、ケアマネの仕事は誰にもとって代わることは出来ないのである。

そしてケアプランに関しても、現状で開発されているのは居宅サービス計画書の作成支援ソフトであって、各施設の固有のサービスと結び付けなければならない施設サービス計画書を自動作成するまでの目途まではついていないように見受けられた。

そうであっても居宅サービス計画書の自動作成から一歩目が踏み出されるということには大きな意味があるだろうし、ケアマネ個人個人をみれば様々なメリットがあるだろう。

例えば(情けないことではあるが)ケアマネの中には、文章能力に大きな課題がある人がいるが、そういう人にとっては、「AIが作成して提案される文章を選ぶだけ」でケアプランが作成できる点は、大いにメリットを感ずる可能性がある。それによって文章力が鍛えられるという副次的効果も出てくるかもしれない。

ただ現状では、課題や目標にも首をかしげる内容のものもあるし、サービス内容としても、「それで終わってよいのかよ。」と突っ込みを入れたくなるものもあり、改善余地が大いにあると言ったところだ。ここを一日も早くクリアして、ソフトの実用化を図ってもらいたいと思う。もう一歩だ。

今年の夏の販売を目指してソフト開発は続けられているが、その過程では現役のケアマネジャーがアドバイスやコンサルを行っているのだろうと想像する。そうであればその人たちが本当にケアマネジメントの現状を理解して、助言・指導できているかが課題であると言ってよいだろう。

ケアプランの作成過程について、アセスメントから課題を引き出し、それに沿った目標を適切に設定することで、必要なサービスに結び付くと考えているとしたら、それは理想であって現実ではないと言わざるを得ない。

現行では、利用者がケアマネにプランを依頼する動機づけとして一番大きなものは、「サービスを使いたい」という理由である。

「デイサービスに通いたいの」・「ヘルパーさんに来てもらいたいから」という理由で、居宅介護支援事業所のケアマネジャーに依頼が来るケースが多く、まずサービス利用ありきで、そのサービスを使うために理由付けをして、目標設定し、とりあえず希望するサービスを利用者に結び付ける形で計画が作成されることが多い。

そのうえで信頼関係が構築される過程で、ニーズに合致しないサービスを削り取ったり、新たなサービスを導入したりしながら、より良いサービス計画へと変更・成長させていくプラン作成ができるのが、良いケアマネジャーとされたりするわけだ。

この現状を理解しつつ、利用者の感情や希望を無視した、「良い計画」はあり得ないという面から、AIがそこにどこまで迫ることができるかが課題となるだろう。ここがソフト開発者に求められるもう一押しの現状理解ではないだろうか。

幻想の実態で、良いケアマネ・良いケアプランのイメージを抱いて、そこから一歩も踏み出せないでいるとしたら、AIのケアプラン作成支援は、理想論の押し付けに終わり、現場に根付かないものになりかねない。ここだけが心配なところである。

ちなみに冒頭で紹介した、福岡市の実証実験アンケート(ケアマネ40名に実施)では、CPAにより相談援助の質が上がると思うと答えた人が97.5%。プラン根拠が説明しやすくなりそうだと思う人が87.2%、ケアプランの作成時間が減りそうだと答えた人が82.1%と好感触を得られているとのことだ。前途は明るいと言ったところか。

どちらにしてもAIとケアマネは共存できるだけではなく、AIがケアマネのアシスタントとなり、より良い支援にもつながるし、データの蓄積によりエビデンスが生まれる可能性にもつながっていくだろう。

そういう意味も含めて、がんばれウェルモとエールを送っておきたい。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せられます。

ケアマネジャーの本当の力。


このブログで何度か書いているように、日本の福祉の質は介護支援専門員という有資格者が誕生したことによって確実に底上げされている。福祉の底辺の引き上げに、介護支援専門員が寄与していることは間違いのない事実だ。(参照:介護支援専門員という資格に誇りを持ってください

地域で居住する要介護高齢者にとって、自分の身の回りのことを相談できる担当者がすぐ近くにいるということほど、安心感につながるものはないし、ケアマネジャーが窓口になって、介護サービスが利用できるという便利さも、暮らしの質につながっていると言えるはずだ。

それは施設サービスでも同様で、何でも相談事があれば問いかけてくれてよいという担当者が、定期的に面接してアセスメントを行う中で、自分の不満や心配事を聴いてくれるだけでなく、自分に対するサービスプランを多職種で検討して立案してくれる。そしてその内容を説明してくれることに安心できる人が多い。

それは介護保険制度が創設される以前にはなかったか、不十分だったものである。

そんな介護支援専門員も、個人の資質差がまだまだ存在することは事実で、適切な支援を行なえない一部の介護支援専門員によって様々な問題が引き起こされていることも事実としてある。だからと言ってそのことでもって介護支援専門員という資格の存在価値が問われてくることにはならない。

マジョリティは地域の高齢者の人たちにとって、頼りになる・なくてはならない介護支援専門員である。その事実をもってして介護支援専門員という資格はなくならないし、なくしてはならないのだ。

そもそも国の中で、介護支援専門員という資格が必要かどうかが議論の俎上に上ったことなどない。その資格と資格者の必要性はすべての官僚が認めているところだ。

そうであるにもかかわらず一部の関係者が介護支援専門員を対象にした研修会などで、「このままならこの資格は無くなってしまいますよ」などと訳の分からないことを言っている。それは知識も情報もない馬鹿者の恫喝に過ぎない。介護支援専門員の皆さんは、そういう輩の戯言を信じてはならないし、そういうことを言う輩に対しては、誰がいつどういう形でそういうメッセージを出しているのかという根拠を問いただすべきだ。それに答えられる人などいないはずだからである。

そういう連中の言っていることが嘘だという証拠の一つとして、介護保険制度の見直しに関する意見(2019年12/16介護保険部会)のケアマネジメントに関する記述を見てほしい。そこには以下のように介護支援専門員を評価する記述がある。
----------------------------------------------------------------
※高齢化の進展に伴い、居宅介護支援事業所の数、ケアマネジメントの利用者数は年々増加してきている。ケアマネジメントが国民の間に普及・浸透してきている状況もある中で、介護支援専門員(以下「ケアマネジャー」という。)には、医療と介護の連携や地域における多様な資源の活用等の役割をより一層果たすこと も期待されている。

※公正中立なケアマネジメントの確保や、ケアマネジメントの質の向上に向けた 取組を一層進めることが必要である。適切な修了評価や ICT 等を活用した受講環境の整備など、研修の充実や受講者の負担軽減等が重要である。

※適切なケアマネジメントを実現するため、ケアマネジャーの処遇の改善等を通じた質の高いケアマネジャーの安定的な確保や、事務負担軽減等を通じたケアマネジャーが力を発揮できる環境の整備を図ることが必要である。ケアマネジャー を取り巻く環境や業務の変化を踏まえ、ケアマネジャーに求められる役割を明確化していくことも重要である。

介護保険制度の見直しに関する意見(12/16介護保険部会)のケアマネジメントから抜粋)
-------------------------------------------------------------------
このように介護支援専門員とケアマネジメントは評価され、2021年の介護報酬改定議論の中では、「介護支援専門員の処遇改善」に向けた具体的議論が行われることになっている。

しかし介護支援専門員は、施設や事業所の中で数が少なく孤独な状態で、仕事を黙々とこなさねばならない人も多い。先輩にアドバイスを受けられずに、自分の仕事ぶりに不安を抱えている人もおられる。そんな人たちに対して僕は応援団である。

先日も福井県の2地域(福井市・坂井市)で介護支援専門員を対象にした2つの講演(それぞれ5時間という長時間の講演)を行ってきた。そのうち坂井支部の講演事務局から写真とアンケート結果が届いた。

福井県介護支援専門員協会さかい支部主催研修アンケート結果
福井県介護支援専門員協会坂井支部講演集合写真
アンケート結果は、貼りついた文字リンク先からPDFファイルをダウンロードできるので、ぜひ参照いただきたい。

その内容を見ていただくとわかると思うが、ケアマネジャーとして必要な情報を伝え、正しい知識を持っていただけるだけではなく、日ごろの仕事に対する自信と糧になるような話をさせていただいている。そのことで介護の場で活躍する介護支援専門員の皆さんが勇気と元気を持つことができるという結果につながってもいるので、是非介護支援専門員の方々を対象にした研修講師としてもお声がけをいただきたい。

連絡は、「北海道介護福祉道場 あかい花」の公式サイトの上部のグレーの帯に記しているので、お気軽に連絡してください。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。

施設ケアマネジメントの疑問に触れて


新千歳空港の滑走路には相変わらず雪がない。

昨晩少し降った雪も、すでに解けてしまっている。この時期にこんなに雪が少ない空港の景色は初めてだ。これが今期だけの特徴なのか、地球温暖化の影響なのかはとても気になるところだ。

とはいっても雪が少ないことで不便とか問題を感じることは今のところはない。除雪のために飛行予定が遅れたり、雪のために欠航する便がないのだから、空港利用して仕事に行く機会が多い僕には歓迎すべき状態ではある。今日もおそらく定時運航で、予定通りに目的地に到着できるだろう。

ということで僕はこれから松山空港に飛ぶために、搭乗待ちをしている。この記事は搭乗口に入って更新しているところだ。

北海道から松山空港には、1日1往復だけ直行便が出ている。航空チケットはANAで購入しているが、実際にはIBEX運航で、機体も同社のものである。四国行きの便としてはそれが唯一の定期運航の直行便である。

今日は移動日であるが、夜は松山でいつも懇意にしていただいている仲間とオフ会が予定されている。慣れ親しんだ松山市の中心街である大街道で、松山新年会と言ったところだ。

明日は午前10時から午後3時までの研修講師を務めることになる。その研修は、愛媛県老人福祉施設協議会主催・施設ケアマネ研修としておこなわれるものであり、講演テーマは、「施設ケアマネの役割り〜PDCAサイクルを意識した施設ケアマネジメント」としている。

昼休み休憩をはさんで合計4時間の研修で、午前と午後2時間ずつの講演を行なう予定になっているが、すべて座学であり、グループワークの予定は入れていない。それというのも、施設ケアマネジメントに特化した研修機会は少ないために、そのことについてじっくりと深く伝えたいので、4時間でも足りないくらいのボリュームがあるためである。

施設サービス計画の作成ルールについて、居宅サービス計画の作成ルールと共通している部分、違っている部分について、その意味も含めてしっかり理解してもらわねばならないし、施設ケアマネジメントとは何かということや、計画書に書くべきことも例示しながら施設ケアマネジメントを総合的に理解してもらう予定だ。

施設のケアマネジャーの位置づけについても、相談員との関係性を含めて考えてもらいたいと思っており内容は豊富だ。本当ならあと2時間ほど時間をいただきたいところであるが、そうもいっていられないので、4時間という時間内で、内容を凝縮して伝えてきたいと思う。

講演スライドは2週間以上前に事務局に送っていたが、その後先週末になって事前質問が送られてきた。その質問内容に対応する内容を追加して、今週月曜日までにスライドを修正して差し替えた。その方が、単に質問に答えるだけより親切だろうと思うためである。

事前質問は以下の7点である。

・ サービス計画書のサービス内容の詳細の程度。入居者1人ひとりの生きがいや楽しみを感じて頂くために実施する事。
・ 施設ケアマネとしての経験がないため不安な事も多く、迷ったりした事など、 どのように解決されているのか教えていただきたいです。
・看取りプランについて
・施設に入所している方が、その人らしく過ごせること、また、できることのプランの立て方を伺いたい。
・ケアプラン実施記録表の評価の仕方やモニタリングをどのように書いているか教えてもらいたい。
・目標が現状維持でサービス内容や短期目標に変更がないときどのように書けば良いでしょうか。
・達成できないときの理由が「人手不足」のときに困っています。


以上の質問に一つ一つ回答ができる講演内容にしている。施設ケアマネジメントと施設サービス計画書の作成方法について、法令根拠も含めて解説する研修やセミナーはあまり多くない。そうした施設ケアマネジャー対象の研修講義も、僕の得意分野の一つである。

何しろその内容は、僕が介護保険制度開始当初から、施設ケアマネジャーとして実務に携わっていた経験と、その後施設長として、ケアマネジャーのスーパーバイザーとして関わってきた経験と、療法の視点から組み立てているものであり、他の誰にもまねできない実践論である。

施設ケアマネジャーを対象にした研修やセミナーを企画している方は、是非研修講師として僕にも声を掛けていただきたい。よろしくお願いします。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。

ケアマネの処遇改善が報酬改定の大きなテーマになろうとしていますが・・・。


介護保険の一連の議論は、制度改正論議が一応の決着を見て、年明けからは2021年度からの介護報酬改正にむけた議論に移ることになる。

そこではケアマネジャーの処遇改善が大きなテーマになってくるが、財源をどうするのかが問題である。マイナス改定が予測される厳しい改定論議の中で、どう着地点を見つけるのかが注目されるところである。

どちらにしても甘い見込みはできず、いざ議論が始まってみると、処遇改善などとは言えないわずかな加算でお茶を濁される可能性もあるので、ケアマネの皆さんはそれぞれの活動ステージの中で、自らの仕事ぶりで処遇改善の必要性を訴えてもらいたい。

僕はケアマネ応援団を自称しており、ケアマネジャーの処遇改善自体には大いに賛成の立場である。しかし今巷で叫ばれている処遇改善が必要とされる理由については納得いかない。はっきり言うとそんな理由で処遇改善が必要だという意見には不満があるのだ。

というのもケアマネの処遇改善の必要性がクローズアップされるようになった大きなきっかけは、そのなり手が急減したことだ。そのために処遇改善が必要だというのは、本来のケアマネの対価を考える上では良い理屈とは言えないと思う。

確かにケアマネ試験の昨年度の受験者数は4万9312人で、13万1432人だった一昨年度から一気に6割超も減り、今年度の試験でも十分に回復していない。その最大の理由は、介護職員の賃金が以前より上がってきた中で、求められる仕事・研修が非常に多いわりに報酬はそれほど高くないケアマネの仕事に見切りをつける人が増えたからではないかといわれている。

そのためケアマネの成り手をなくさないように処遇改善が必要であるという理由はわからないではないが、その理由を第一に処遇改善が必要だという論理が前面に出てしまうと、介護支援専門員という専門職の待遇は、その資格の専門性で考えられる以前に、介護福祉士などの他資格との比較でしか決まらないことになりかねない。

そうなったら逆に介護福祉士の待遇が下がれば、介護支援専門員の待遇も下げてよいという論理につながりかねないし、ケアマネの成り手が充足しておれば処遇改善の必要がないとされる可能性だってある。

そうなるといっそのこと、ケアマネの仕事を減らすことで、必要とされるケアマネの絶対数が減ればよいという乱暴な論理から、居宅サービス計画が必要なケースを減らすために、軽度者のサービスを市町村事業に移す速度が加速されるかもしれない。

そんな変な理屈が通用しない理由で、ケアマネの処遇を改善しなければならないのだということを主張すべきだ。

日本の福祉の底辺は、介護支援専門員という資格者が生まれる前と比べると、その後においては確実に底上げされているのである。高齢者にとって、いつでも自分のことを相談できる担当者が身近にいるという安心感は、ケアマネが存在する以前にはなかったものである。何か心配事があった時に、自分の担当者に相談さえすれば、悩み事を聞いてくれるだけではなく、その悩みや問題の解決に必要なサービスまで結び付けてくれるという安心感は、ケアマネジャーが存在するようになったからこそ得られるものである。

そんなふうにケアマネは、24時間・365日の相談に応ずる体制をとって、利用者宅を定期的に訪問しながら、日々の利用者の状態変化に応じた対応をとれる仕事をしているのである。PDCAサイクルを日常的に構築・統括する中心的存在としても、ケアマネは欠かせない存在になっているのである。

そうした仕事に対する対価として、今の報酬が適切な報酬ではないということをもっと大きな声で主張してよいと思う。ケアマネ資格が国家資格ではないからと言って、その仕事ぶりは決して医師や看護師などの国家資格に引けを取らないと主張することも必要だ。

そのためにはケアマネジメントが機能して、暮らしが豊かになっている人がたくさんいる結果を実践で示して、そのことを情報発信すべきだ。そういう意味では、ケアマネジャーに足りないスキルの一つは、「発信力」なのかもしれないと思っている。

さらには、ケアマネの個人格差を縮小して、不適切なケアマネジメントしかできないケアマネが存在しにくくなる仕組みへの提言を、ケアマネの職能団体などは同時に行うべきだ。

介護支援専門員という資格者は、立派な専門職なのである。その資格取得を目指す受験者数の動向にかかわらず、地域福祉の中心になくてはならない資格として、それに見合った待遇を要求することも必要ではないだろうか。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。

介護支援専門員の処遇改善は何故急に表に出たのか


介護保険制度の改正や介護報酬改定は、この制度の持続可能性を高めるために行われている。そのため財源に限りがある中での改正・改定に際しては、給付抑制や国民負担の増加などが求められてくる。

そうした痛みを国民や関係者に求めるためには、本来制度を設計する政治家や官僚も痛みを受けなければならないはずだが、この国の政治家や官僚は、自分たちの痛みは大嫌いである。

だから一方的に国民に痛みを求めることになるので、その痛みはできるだけ静かに気づかぬうちに負ってもらおうとすることになる。それがソフトランディングの意味であり、いずれ介護保険制度の1割自己負担を失くして、2割負担をスタンダードにするというレールが敷かれていることを隠しながら、次の改正では2割負担と3割負担の対象者を静かに増やして、1割負担の対象者も知らないうちに減っているという状態を創ることにしている。

そんな痛みだけでは国民は納得しないので、時には甘い、「」を与えるのも常套手段である。飴を与える代わりに痛みはしっかり受け止めてほしいというように、飴と鞭の政策を随所にちりばめるわけである。

10/9の介護保険部会でケアマネジャーの処遇改善が突然のように浮上した理由も飴の政策の一つだ。

これが単純に介護支援専門員の待遇改善だけを目的としたものであると考えている関係者がいるとしたら、それはずいぶん能天気な話である。

勿論その背景要因の一つとしては、2年連続で介護支援専門員の資格取得試験の受講者が大幅に減っていることが挙げられる。加えて特定加算により、介護職員の待遇が大幅に改善した後には、介護支援専門員の年収を上回る介護職員も数多く生まれることが予測され、そのことで一層、介護支援専門員の成り手がなくなる可能性も無きにしも非ずという状況があることを否定しない。

しかし国は長期的にみれば、介護支援専門員の数は充足していて、足りない状態にはならないと踏んでいる。それは居宅介護支援の対象者を長期的には減らしていく政策を見込んでいるからだ。(参照:国の隠された思惑とはケアマネの政策的削減(前編) ・ (後編)

だからこそケアマネの処遇改善を行う一番の理由は、別にあるということだ。それは居宅介護支援費の利用者自己負担導入の人質としての意味の方が大きいということである。

財務省の強い意向を受けて、次の報酬改定(2021年4月〜)の居宅介護支援費は、利用者自己負担を導入するというのが既定路線になりつつある。しかし8月29日に開催された「第80回社会保障審議会介護保険部会」では、日経連の委員がそれに賛成したものの、それ以外の委員からは、利用者負担の増で必要なサービスが使えなくなることや、有料化することで利用者の要望が高まり、業務範囲を超えた過度な相談が増えるといった懸念の声が挙がり、反対意見が多数派を占めた。

このため国は、委員会の流れを自己負担導入に変えなければならなくなった。そこでケアマネジャーの待遇を改善するという飴を与えたうえで、ケアマネジメントを有料化することを実現する方向に舵を切ったというのが本当のところだ。つまりケアマネの処遇改善はケアマネジメントの利用者自己負担導入の人質なのである。

8/29の介護保険部会で自己負担導入に反対の意見を述べた日本介護支援専門員協会の代表委員は、この人質を取られた中で、なおかつ反対意見を述べ続けることができるかどうかが問われている。今後に注目してほしい。

それにしてもこの流れを読むと、居宅介護支援費に導入される自己負担は定額負担ではなく定率負担となるという意味であることも垣間見える。近い将来は2割負担を原則とするという流れの中にケアマネジメントの有料化も置かれていくからである。

しかし2021年の介護報酬改定は介護の単独改定である。2019年のように診療報酬のダブル改定の中で、薬価の引き下げという恩恵にあずかれる状態ではない中で介護報酬の改定が行われるのだ。そうであればケアマネジャーの処遇改善の財源はどこからひねり出すのだろう?

そう考えるとケアマネジャーの処遇改善のために、介護報酬の中から削られる報酬が必ず出てくることに気が付くはずだ。それがどのサービス種別の、どの報酬をターゲットにするのかは今後の検討課題になるだろうが、だからこそケアマネ専用の処遇改善加算が新設されるとは限らないのではないかと考えざるを得ない。

例えば現行の介護職員処遇改善加算の対象に介護支援専門員を入れるだけに終わるかもしれない。あるいは特定加算のaグループもしくはbグループの対象に介護支援専門員も加えてよいという方法だってあり得る。この場合は介護支援専門員の待遇が改善される分、介護職員の給与は現行より下がることになりかねない。

また施設のケアマネジャーは特定加算のcグループで待遇改善が図られている人が多いことから、処遇改善の対象は居宅介護支援事業所のケアマネジャーに限定される可能性もある。この場合は処遇改善加算という形ではなく、特定事業所加算の上乗せという形も考えられる。場合によっては居宅介護支援費の基本サービス費を上げるので、それで処遇改善を図ってくださいという形で、お茶を濁される可能性だってなくはない。

どちらにしても今後、この処遇改善がどういう形になるのか、その財源はどこからひねり出されるのかを注目する必要があるし、これによって居宅介護支援費の自己負担化はさらに避けられない状況になっているという理解が必要である。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。

ケアマネジメントをマネイジドケアに貶める政策に異議を唱えよう


ケアマネジメントで一番重要な視点は、高齢者の課題やニーズを、単に身体的な機能障害(インペアメント)という面のみで捉えるのではないという点である。

従来の医学モデルでは、脳卒中による片麻痺を身体的欠損としてのインペアメントとして捉え、それによる歩行障害を能力障害(ディスアビリティイ)であるとして、それに対するニーズは何かという観点から、治療的方法(リハビリ等)をとる立場にあった。

しかしケアマネジメントの手法は生活モデルであり、高齢者のニーズを単なるインペアメントとADLに関わるニーズとして捉えるのではなく、利用者がもつ社会的不利(ハンデキャップ)という観点からもアプローチすることによって、生活障害としてその問題を捉えることに特徴がある。

つまり要介護者が、どのような家族環境や地域環境の中で生活し、障害が不利な状況になっていないのかという部分も生活課題の一つとして捉え、インペアメントやディスアビリティに改善がなくとも、家族や地域の環境を調整することで生活課題が改善できる可能性があるという視点を加えたものである。

つまり要介護高齢者の課題や障害は、あくまで生活課題であり、生活障害であるという視点が重要なのだ。だからこそケアマネジメントには生活の全体性や継続性、個別性に目を向ける視点が不可欠である。

このことを理解しているか、理解していないかでケアマネジメントの質は大きく左右されてしまう。ケアマネジメントの援助技術の展開の目的が生活の全体性や継続性、個別性に目を向ける生活支援であるとしたら、そこには身体機能レベルだけでは解決できない様々な問題に対する援助の方法があってしかるべきで、必ずしも軽介護者に身体介護以外の生活支援が必要ではないという考えにはならないからである。

特に加齢による廃用という自然摂理を起因とした生活課題の解決のためには、生活援助を適切に結びつけることが大事だ。足腰の衰え、視覚や聴覚、味覚の減退は、ADLより、IADLの障害になって現れてくることが多く、軽介護者に必要な家事支援を適切に結びつけることも、生活維持には重要な視点である。

ところがこの家事援助が過剰支援であるとして問題になっており、その原因をケアマネジメントの質に求める向きがある。しかしそれは違う。

そもそも不必要な過剰サービスのケアプランが本当に存在するとすれば、その根本原因はサービス提供主体とそれを計画するケアマネジャーをパックで運用することが「利益を挙げ、生産性が高まる」ことに繋がっていることに起因する問題で、介護保険制度そのものの設計上の問題に原因があるのだ。

ケアマネジャーが自社と併設する居宅サービス事業の利益を考える必要がないように、ケアマネジメントだけで飯が食えるようにするだけで、問題解決の方向に大きく動くはずなのだが、そのことで利権を手にした連中は、根本問題に手を加えず、問題解決を一定回数を超えた生活援助を組み込んだ居宅サービス計画の届け出ということで解決を図っている。届け出て検証されるという心理的負担を介護支援専門員に与え、生活援助を計画する回数を制限しようとしているわけである。

つまりこの意味は、ケアマネジメントを財源抑制の手段として使うというマネイジドケアに使われているという意味だ。それは本来のケアマネジメントが、サービスの利用者の立場からの生活を支援するために形成されてきたものであるという目的に反したものだ。

このことはもともとケアマネジメントの諸刃の剣として、負の側面があるというし指摘を受けていた点であり、非常に危惧される問題だ。それがケアマネジメントの標準化という方向性でさらに強化されつつある。(参照:ケアマネジメントの標準化を企む学者の黒い腹

しかし一定以上の回数の生活援助計画の届け出が必要とされたきっかけとなった、最多で月101回の生活援助の利用例がある、北海道標茶町の直営の居宅介護支援事業所の主任ケアマネジャーの居宅サービス計画は、幻視・幻聴、物忘れなどがある精神疾患を抱える高齢者が、体調を崩して精神状態が不安定になった状態の居宅での生活を支えるための必要な援助を積み上げた結果で、同町の後の検証作業の結果、糾弾すべきプランではなく、模範とすべきプランであると判明している。

このように本来のケアマネジメントは、給付抑制に利用されるものではなく、一人一人の要介護者の生活課題を解説するために、本当に必要な社会資源と利用者を、より適切な状態で結び付けるものである。

それなのに介護支援専門員の職能団体であるはずの日本介護支援専門員協会は、本当のケアマネジメントを護る提言を全く行わずに、居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネに限定することに手を貸したり、消費増税分の使い道がすべて決まってしまったこの時期に、処遇改善加算をケアマネにも渡せと言う実現不可能な提言しかしていない。そんな団体に頼って会費を納め続けてよいのだろうか・・・。

地域で本当にまじめに、そして懸命に援助技術を展開している多くのケアマネジャーの皆さんは、こんなわかっていない国の議論に異議を唱えるべきだ。日本介護支援専門員協会が声を挙げないのだから、自分たちで声を挙げるしかない。

少なくともケアマネジメント実務に関わっている人であるならば、利用者や地域に対して、ケアマネジメントとは何ぞやという意味を、自らの実践で語れるケアマネであってほしいと思う。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。

際立つ日本介護支援専門員協会の戦略性の無さとKYぶり。


「場当たり的対応」・・・日本介護支援専門員協会の現状を表す言葉を一つ挙げるとした、この言葉が一番ふさわしいのではないだろうか。

特定加算の最初の処遇改善計画受付締め切りとなった先週、日本介護支援専門員協会の会長が、2021年度の報酬改定に向けて、「ケアマネにも処遇改善を国に求めていく」とインタビューに答えたニュースがネット配信されている。

今回の特定加算の配分については、事業者に広く裁量権が認められており、「その他の職種」にも配分することが可能となっており、かつ法人単位の配分支給も認められている。しかしその場合も、「特定加算の算定対象サービス事業所における業務を行っていると判断できる場合の職員のみ」に支給できるだけであり、加算対象サービスとなっていない居宅介護支援事業所の介護支援専門員は、法人単位で「その他の職種」まで配分支給される場合も、蚊帳の外に置かれその恩恵を受けることができない。

そのため介護支援専門員と介護職員の平均給与は、今後後者の方が高くなる可能性もあり、介護支援専門員の成り手不足にも拍車がかかるとして、そのような発言になったものだろう。

しかしこの発言は、職能団体の全国組織の会長という立場の人の発言としては時期を外したKY発言でしかなく、かつ何の戦略性もない発言と言える。この人は職能団体のトップとしての器量がないと言って過言ではないだろう。

2018年4月の介護報酬改定時に、従前からの処遇改善加算も新加算気鮨契澆靴討い襦それを含めて全体の改定率はプラス改定(0.54%)となったことは今更言うまでもないが、その背景には診療報酬とのダブル改定があり、薬価が−1.45%と大幅に引き下げられたことによる財源があったという理由がある。

今年10月からの特定加算は消費税の増税分で賄われている。その分を含めて介護報酬全体の改定率は2.13%(処遇改善1.67%、消費税対応0.39%、補足給付0.06%)とされ、このアップは事業収益には結びつかないものの、2年連続のプラス改定とされている。このことは2021年の介護報酬改定にとっては逆風となるもので、介護報酬単独の改定となる次期報酬改定時には、財源がないという理由によりマイナス改定になる可能性が高まっている。
(※国の主張としては、骨太改革で社会保障費の削減が続けられている中で、2年連続報酬をアップされている医療・介護業界は、他の産業より優遇されたのだから、次回の報酬改定時は、他の分野とバランスを取るために、少し泣いてもらうよというわけだ。)

そんな中で、「ケアマネにも処遇改善加算を」と主張しても、それを認めるとしたら、特定加算や従前からの処遇改善加算もしくは他の介護報酬を削って日本介護支援専門員協会が主張する加算財源に回すしかない。そんな主張は、国のみならず介護業界全体から指示されないどころか、手前勝手という批判さえ浴びかねない問題である。

特に特定加算は、経験年数が高い介護福祉士を優遇するあまり、他の職員との給与格差という問題を生んでいるので、介護事業経営者の中には、本当に特定職種の処遇改善加算という考え方がずっと続いてよいのかと疑問を持ち始めている人が出始めた。そんな時に、処遇改善加算に後乗り便乗するような意見に賛同する声は少ない。

そもそも介護支援専門員は必ずしも、「募集しても応募がない」という状況ではなく、介護職員に比べて、「人材不足感」がない。今後の不足に備えた「処遇改善」の主張には、そういう意味でも説得力がない。

むしろ介護支援専門員の職能団体として主張すべきことは、特定加算を財源として給与改善されている職員は、定期昇給も加算財源とできるのだから、その分加算以外の事業収益の中から人件費に回す費用は減っているということだ。だからこそ加算以外の財源を使って、特定加算や従前からの処遇改善加算の恩恵を受けられない職員の給与アップを図り、職場全体の待遇均等を図るべきであることを堂々と主張すべきではないのだろうか。

そもそもケアマネの仕事は減らされようとしているのである。要介護1と2の対象者の通所介護利用、生活援助利用、福祉用具貸与については、地域支援事業化が模索されている。そうなった先には、居宅サービス計画作成の必要がなくなる人が、現在の利用者の半数近くの数にのぼり、居宅介護支援事業所の大整理時代が始まる。

ケアマネの数も、将来的には今より少なくて済むことを見越しているから、国はケアマネの合格率が下がって、ケアマネの成り手が少なくなっても何も動揺していないのだ。

このことは、「ケアマネジメントの標準化を企む学者の黒い腹」で紹介した標準化議論とも無縁ではなく、標準化された先には、計画作成の一定のエビデンスが示されたとして、業務負担が軽減できたとされ、居宅介護支援費の額を引き下げて、ケアマネ一人当たりの標準件数を増やすということも国の視野に入ってくる。協会役員はそのことに気が付いているのか?

そもそもケアマネジメントの標準化とは世間一般から見れば、「居宅サービス計画は誰が作っても同じレベルになる」という意味でしかなく、ケアマネの専門性は著しく低下して印象付けされていくだろう。そんな職種に加算なんて渡されない。

そういう意味では、日本介護支援専門員協会が今主張すべきことは、「私たちにもお金を恵んでくれ」という物乞い提言ではなく、介護保険制度の中心にあるはずのケアマネジメントが、制度から外されていく状態を阻止する主張であり、ケアマネジメントの専門性をアピールする主張ではないのだろうか。

そうした提言やソーシャルアクションを一切しないで、物乞い発言に終始する職能団体に存在価値はないと思うのは、果たして僕だけだろうか・・・。それにしても人材が全くいない組織である。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。

ケアマネジメントの標準化を企む学者の黒い腹


ケアマネジメントの標準化が何よりも大事だという人がいるが、僕はそれは危険な発想だと思う。

特に居宅介護支援事業所のケアマネジメントは、社会資源を利用者と結び付けてスケジュール調整することが主になっており、個々のサービスの内容はサービス事業所のプランで決まるんだから、居宅ケアマネジメントを標準化させようとすると、サービスの品質の標準化にはつながらず、標準ではないとされたサービスを排除させるだけの給付抑制プランが増えることになるだけだ。そうした画一的なケアプランがスタンダードとされる可能性が高くなる。

そもそも介護支援専門員の価値観だけでは測ることができない個々の暮らしの個別性にアプローチすべきケアマネジメントに、本当に標準化が必要なのか?ここの議論が足りない。

官僚と学者の標準化必要論を闇雲に受け入れるケアマネばかりなのはどうかと思う。特に役人はシステムと基準づくりに躍起となる傾向が強い。それに乗っかっておれば責任を取らなくて済むからだ。人の暮らしには何が重要なのかわからない無能な役人、そのことを考えようとしない無責任な役人は、法の条文や通達の文面だけをなぞって、それを闇雲に実行しようとする。そして前例だけを重視するようになる。いわゆるお役所仕事だ。それは疲弊した役所のシステムだ。

本当に有能な人材は、そのような疲弊したシステムを必要としない。有効なシステムというのは、原則を大切にした即応性のある柔軟なものである。特に人の暮らしに関わるケアマネジメントに、通達の文面も無効だし、前例など何の役にも立たない。それが「標準化」という発想で、限りなくお役所仕事に近づかされることに誰も気が付かないのは何故だろう。

それにもまして悪質なのは、この標準化の推進者の中に、大学の教授・准教授という肩書を持つ学者が加わっていることだ。奴らの本音は、標準化という名の基準を作り上げる先に、標準化に当てはめるための「伝導役」という利権を得ようとしていることだ。それはケアマネジメントを人質にして、自分の懐を温めようとする腹黒い企みに他ならない。そんな腹黒い考えではないとして、この標準化論に乗っている学者は、無能で無責任な役人に踊らされているだけの存在でしかない。どちらにしても恥を知るべき存在である。

日本介護支援専門員協会は、シンクタンクとしては、くその役割も果たしていないのだから、このあたりの議論の展開に影響力を持ってほしいなどという期待はしていない。現にこうした議論の最中にあっても、「ケアマネにも処遇改善を」と、自分の財布の中身を増やしたいというような能天気な主張しかしていない。こんな団体に物事の本質を見極めてソーシャルアクションにつなげるという能力はないだろう。

せめてケアマネ実務に携わっている諸君は、この問題点に気が付いて議論に何らかの一石を投じてほしいものだ。

そもそもケアマネジメントの標準化議論の背景にあるものとは、ケアマネジメントの質議論である。確かに現行のケアマネジメントが批判される大きな理由は、「質の差」であることは間違いのないところだ。

居宅介護支援を例にするならば、利用者支援の達人と言えるような素晴らしい仕事をしている介護支援専門員が存在する一方で、自分が計画したサービスが絶対で、それに異を唱える利用者は排除して、言いなりになる利用者だけを選んでいる介護支援専門員さえいる。そしてそういう人に限って、支援効果としての、「利用者の生活の質」はほとんど上がらず、自社のサービスに利用者を囲い込むだけの結果しか残さない人がいる。そういう結果しか求めない人さえいる。

しかしこの「質の差」とは、ケアマネジメントの質の差以前に、介護支援専門員という有資格者のスキルの差ではないかと思う。それは人間力の差であると言い換えることができるかもしれない。介護支援専門員間の能力差が問題となっているのだから、この部分はケアマネジメントの手法でどうにかできる問題ではなく、介護支援専門員の資格取得過程の見直しをする以外の処方はあり得ない。

個人の大きなスキル差を放置したままで、ケアマネジメントという手法だけを標準化した先に起こることとは、標準化された方法なりツールなりが絶対視され、その方法でケアプランを立てておりさえすればよいという考えに偏る介護支援専門員をたくさん生み出す結果でしかない。

そこでは利用者がサービスを使った後の、「感想」や「評価」は、ニーズではなくデマンドであるとか、我がままだとかいう理由で無視されてしまう恐れがある。しかしそれが真のニーズで、利用者の希望に寄り添ったときに、課題解決の糸口が見えて来るなんて言う例は、枚挙にいとまがない。

そういう意味では、ケアマネジメントの標準化の果ての格差縮小とは、質の低いケアマネジメントに合わせて、達人ケアマネジメントが淘汰されてしまう結果につながりかねない。仕事のできる介護支援専門員が、ケアマネジメントの標準化というお題目の犠牲となって、そんなに頑張ってはだめだと烙印づけされるようなものだ。

それは市町村のインセンティブ交付金の見直し論と絡めて、ケアプランチェック強化による給付抑制と巧妙にリンクして行われることになる。ここに気が付いている人が何人いるだろう。

ケアマネジメントの標準化を勧める腹黒の学者連中は、当然このことをわかっていながら、悪意に手を貸しているとしか思えない。こんな連中の悪だくみに乗せられて、介護支援専門員の立場や役割が規定されてよいというのだろうか。

そんな悪だくみの標準化論によって、ケアマネジメントの質が一定以上に担保されるわけがないし、介護保険制度が良くなるわけがない。現にケアマネ業務に従事している人たちは、そのことをしっかり理解して、官僚と学者の悪謀をつぶすためのアクションを、それぞれのステージで展開していかねばならないと思う。

そうしないと時々の国の都合で、ケアマネジメントの在り方が、どうにでも都合よく変えられることになることをしっかり自覚してほしい。

介護支援専門員は、国のために都合よく制度を運用する人ではなく、制度の光を一人一人の地域住民に届ける役割を持つ専門家であることを忘れてはならない。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。

介護離職を減らすためにケアマネが負う新たな役割


政府の規制改革推進会議の答申がまとめられ、6日安倍首相に提出された。

それを読むと介護関連では、昨年9月28日に発出された、「介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する場合の取扱いについて」によって介護保険内・外サービスの柔軟な組合せが適切に行われるルールの明確化を中心に、フォローアップしたことを評価するとともに、今後も豊島区で行われているモデル事業を踏まえたうえで、さらなるフォローアップを行うとしている。(※32頁)つまり、「混合介護」をより一層推進するという意味だろう。
(参照:混合介護のルール明確化1・訪問介護編 ・ 混合介護のルール明確化2・通所介護編 ・ 混合介護のルール明確化3・道路運送法上の取扱い

このことは介護サービス事業者が保険外収入の手段を手に入れるということことにもつながるが、同時に保険外サービスと一体に保険給付サービスを提供するケースが増えるという意味は、その方法が適切かどうかについて、計画担当者である介護支援専門員のチェックの視点がより重要になるという意味でもあり、ケアマネの業務負担は確実に増加することを覚悟せねばならない。

しかしそのこと以上に、ケアマネの業務負担が増加する内容が、規制改革推進会議の答申には書かれている。それは「介護離職ゼロに向けた対策の強化 」という部分である。(※34頁〜35頁

そこには、「働きながら介護をする労働者の支援策」が提言されている。

そこでは、近年認知症介護のケースが増えているが、BPSD(行動・心理症状)が要因となり、家族介護者が突発的な対応を余儀なくされることが多く、かつ認知症は症状が徐々に進行する特徴があるため、変化に応じてケアプラン の見直しを行う等、家族介護者が介護専門職と相談できる機会の確保が不可欠であるとし、こうした相談は短時間で済む場合が多いが、現行の介護休暇は取得単位が 「半日」であるため、所要時間に応じた小刻みの取得ができない点を問題点としている。

そのため介護休暇について、時間単位の取得が可能になるよう、必要な法令の見直しに向けた措置を講ずることを提言している。それは良いとしても次の提言はどうだろう?

こうした介護と仕事の両立のための支援制度があるにもかかわらず、家族介護者の うち9割以上が介護休暇と介護休業のいずれも利用したことがなく、同制度の認識がある者は家族介護者の 42.2%にとどまることを問題点として挙げている。

そして勤務先に介護休業制度があることを認識していた労働者の介護離職率は、認識がなかった者の約半分に低下するとした労働政策研究・研修機構の報告データを示し、この結果を援用して、現在の制度の認知度が仮に 100%になった場合の離職率を試算すると、現状の離職率 15.0%から4割程度低下することになるとし、このことは介護離職者の約 75%を占める女性のキャリア継続に効果が大きいと結論付けている。

そのため「厚生労働省は、 ケアマネジャーが、就労している家族の勤務実態も踏まえてケアプランを作成できるよう、セミナーの開催やその受講を評価する仕組みを通じて、ケアマネジャーへの情報提供や支援を行う。 」と提言している。

勿論、そうした制度があることをケアマネジャーが十分理解し、利用者の家族支援の意識を持つことも必要だろうが、そのことを介護支援専門員の義務のように押し付けるのはいかがなものか。これは本来、行政責任で企業等の担当者に制度を活用するように指導し、労務管理担当部署の担当者から雇用する職員に対して周知すべき問題ではないだろうか。

そもそも介護休暇・介護休業の制度が普及しないのは、そのような制度があることを知らないからという理由よりも、そのような制度があっても、人手不足などの職場環境などの状況から、そのような制度を活用できないという意識や職場の雰囲気があるからではないのだろうか。そうであるがゆえに制度を周知しても、それが活用できない様々な要因を排除しない限り、離職率が4割も低下するなんてことにはならないだろう。

しかし今回の提言では、まず周知が必要で、それも直接ケアプランに介護休暇を活用した家族介護の視点を持ち込むことによって、労働制度の啓発と普及を介護支援専門員に担わせるとうわけである・・・。

しかし介護保険制度創設の目的の一つは、介護の社会化であり、家族介護に頼らずに、社会的に要介護者を支えるというものではなかったのか。介護休暇や介護休業の活用をケアプランに盛り込んでいくという方向性は、介護の社会化の縮小や否定につながりかねない問題ではないだろうか。

しかもそのための知識を得るためにセミナーを受ければ、「ケアマネジャーが評価される」とされている。それはセミナーを受ければ何らかの形で介護報酬に反映されるという意味だろう。しかしそれはいずれ、当該セミナーを受けなければ介護報酬は全額算定できないという風に、加算ではなく減算化されていく可能性が高い。

つまり極めて義務化に近いセミナーの新設となりかねないものだ。

日ごろ地域を忙しく走り回っている介護支援専門員は、報酬改定の度に複雑化する加算ルールについては、計画に関連するすべてのサービス種別の知識が求められるため、日々の勉強が欠かせない。そんな中で利用者は、毎日のように介護支援専門員を頼りにして様々な支援を求めてくる。しかしこの資格には更新制度があり、5年に一度は、利用者支援を他の誰かに任せて、研修のためだけに何日も時間を使わねばならない。ただでさえも忙しいし、勉強もし続けているわけである。

そんな中で、介護離職を減らすという国の政策責任で行うべきことのために、介護支援専門員は目的外使用を余儀なくされるわけである。そのために介護支援専門員に新しいセミナーを受けさせるというわけである。いい加減にしろと言いたい。

百歩譲ってそのような勉強が介護支援専門員に求められるのであれば、更新研修にそのカリュキュラムを組み入れれば済む問題である。

そうしないで新たな独立したセミナーを新設しようとする意味は何だろうか?このセミナーの受講対象者は、少なくとも全国の居宅介護支援事業所の介護支援専門員すべてを対象と考えられていることは想像に難くない。するとこのセミナーを開催するということだけで動くお金はかなりのものとなるだろう。

つまり極めて受講義務化に近いセミナーを全国で開催するという意味は、間違いなく利権と繋がっているという意味だ。

そんな利権のために、誰かを設けさせるために、介護支援専門員は新たな役割を求められ、安い報酬でこき使われるわけである。まったくたまったものではない。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。

介護支援専門員の皆様に伝えたこと・伝わったこと。


北海道はやっと桜の季節になって、春を感じる日が増えたと言っても、このところ気温がエスカレーターのように激しく上下している。震える寒さになったり、上着を着ていると汗ばむ陽気になったりするため、体調が崩れないか心配になる。(※激しい気温差の例えに、エスカレーターという表現を使うのは自分でもどうかと思っているが・・・。)

そんな北海道から今日は東京に向かうために、現在新千歳空港の「さくらラウンジ」でこの記事を更新している。明日は10:30から一ツ橋の日本教育会館で行われる、連合主催の医療・介護フェス2019に開始時間から参加するために、前日に当たる今日の移動となった。

しかし今日は単なる移動日ではなく、こまごまとした仕事もこなす予定が入っている。羽田に着いたらその足で馬喰横山駅近くにある出版社・ヒューマンヘルスケアシステム社に向かい、そこで取材を受けるとともに、今秋にも出版予定とされる新刊本の打ち合わせを行う予定になっている。夜は夜で別の予定も入っており、ほとんど空いている時間はない。(※夜は単なる呑み会だろうという突っ込みはご遠慮願いたい。言い返せないので・・・。)

北海道の田舎を拠点に活動している僕にとって、都会に出るついでに、そこでできることをできる限りしておくことはいつものことであり、それはとても重要なことである。呑みニケーションもおざなりにできないのである。

こんな風に、連休が明けて僕の仕事もやっと通常に戻ってきたわけであるが、連休前の4月26日(金)に、福島市で行われた福島市介護支援専門員連絡協議会・総会の中で行った記念講演会のアンケート結果が送られてきた。

居宅及び施設の介護支援専門員の皆様が70人以上受講された講演のアンケートに65人の方が回答され、貴重なご意見もいただいているので、ここで紹介したいと思う。

※4/26 講演『介護支援専門員に求められる役割〜医療・介護連携からターミナルケアマネジメントまで』の受講者アンケート結果。

福島市介護支援専門員連絡協議会研修アンケート福島市介護支援専門員連絡協議会研修アンケート2

感想
・時代アセスメント、人生会議について深めたい
・介護支援専門員としての役割、ご家族、本人の不安な(わからない)気持ちに寄り添いながら仕事をしていきます。
・言葉に力があります。勇気付けられました。
・ケアマネとしてやっていると思っていることも再確認、再認識することができました。ありがとうございます。
・介護支援専門員としての姿勢を改めて考えさせられた。医療との連携、退院前から大事である事、他勉強になりました。最新の情報(報酬など)聞けて良かった。
・とても分かりやすく良かったです。
・特養で働いており、食事が摂取できなくなった際に、胃ろうにするのかしないのか…の選択で、非常に悩まれるご家族の姿を良くみます。入所前にご本人(利用者の方)が答えられるうちに意思を聞いておいてくださいと説明するものの、親にそんな事聞けない…と話されることが多く、いざその時になると”聞いておけば良かった…という声が良く聞かれます。先生の実体験のお話を聞いて、聞きにくい事でもしっかりと聞いておかないとあとで悩んでしまう事、また、利用者さんへも自分から話しておかないと子供たちを悩ませてしまう事を改めてしっかり伝えていきたいと思いました。
・自己決定をうながす支援が大切と学びました。制度の医療知識について学ぶ必要性を感じました。
・実例での紹介が多く、大変勉強になりました。
・介護支援専門員として考えさせられることがたくさんありました。資料を参考に再度整理させていただきたいと思います。改めて、本人の意思を確認しできるうちに確認する事の大切さを感じました。実践したいと思います。
・不確実な点が明確になり大変良かったと思います。
・施設の職員です。本当に枯れるように静かに亡くなっていく利用者様を家族と一緒に看取っていくことが大事だと思います。根拠のある説明ができるととても強みになると思いますので本を買わせていただきます。
・サービス利用についてだけじゃなく、命や人生、家族と向き合うための面接をすることが大切だと教えてくれる内容でした。
・ケアマネの役割はいろいろあり、本人の意思決定をすることに導く支援者、代弁者である大きな役割を担っていることが分かりました。
・自立支援や自己決定の重要性認識しプラン作成に望みたい。
・細かい部分まで確認する事ができた。
・少し早口でしたが、伝え方が良く、だいぶ理解できました。意思決定の支援はとても難しいのですが、今後自分が行うのに参考になりました。
・具体的な加算内容などがあり、実際の業務に活かせると思いました。
・財源ばかりを気にするのではなく本当に利用者さんの意思を組み込んだプラン作りを行うことが大切だと思う。利用者さんが元気なうちにしっかりアセスメントし話し合うことの大切さを理解した。
・今後の情報もあり大変勉強になりました。
・自分の考えを改めさせるような言葉がたくさんありました。明日からの仕事から、改められた事柄を取り入れて、業務をしていきたいと感じました。
・介護保険と実際についての説明ありがとうございます。これからは改正される部分について知ることができました。
・ケアマネジャーの役割を改めて自覚できた。とても分かりやすい話で良かったです。
・わかりやすい内容で、理解ができました。ありがとうございました。
・”その人の生きてきた時代を知る”というところと、最後の動画が特に印象的だった。その人を知ることからよりよい支援が生まれると思う。動画に福島の魅力もたくさんのせていただきありがとうございました。福島の支援者として頑張ります。

主な感想・意見は以上の通りである。一番最初と最後の意見では「時代のアセスメント」に触れているが、これについては僕が講演の中で、個別のアセスメントは大事だが、それだけではなくその人が何歳であるかという年齢別に、何歳の時にどんな時代の動きがあったかという、「その人が人が生きてきた時代背景」のアセスメントの重要性を、具体例を示して説明したことと関連していると思う。そのことが理解されてとてもうれしい。(※早口とのご指摘、反省します。なかなか直せません。)

僕の講演では、僕しか提供できない新情報や、僕しか解説できない国等の裏事情もわかりやすく伝えている。だから僕の講演を聴いた方は、その時点で僕の講演を聴いていない人より確実に情報と知識のレベルでは一歩前を歩くことができていると断言できる。そのことを大いに利用してほしい。

この講演は、3.11という震災で大きな被害を受けた「福島市」という地域で頑張っている皆さんに向けての講演だった。受講者の中には、あの震災で自分も被災していながら、利用者支援のために地域を駆け回った人もいただろう。今もなお震災の爪痕と多々ぁっている人もいるのかもしれない。

そうした場所で、心を一つにして、今後の介護支援について語り合えたことはとても幸せなことだった。福島市の皆さん、これからも応援していますので、頑張ってください。

また愛ましょう。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。

管理者要件厳格化の経過措置延長を要望した協会の今更


4/10に行われた社保審・介護給付費分科会で、日本介護支援専門員協会の小原秀和副会長が、居宅介護支援事業所の管理者を主任介護支援専門員とする運営基準の厳格化の経過措置(2021年3月まで)を延長するように要望した。

延長が必要な理由について小原副会長は、「(主任ケアマネになるには5年以上の実務経験と70時間の研修が必要になってるため)厳格化が決まる前から事業を行っている事業所の中には、努力しても実務経験の課題を解決できないところがある」と述べたそうであるが、管理者要件の厳格化そのものには反対していない。そりゃそうだろう。すでにそのことには賛成するっていう趣旨の意見書を国に提出しているご当人が小原副会長だから、今更その意見を覆すことはあり得ない。

しかし一方で日本介護支援専門員協会は、都道府県支部長宛てに、「介護保険制度改正及び介護報酬改定に関する調査への周知協力について(お願い) 」という文書を3/18付で送っている。その中で居宅介護支援事業所の管理者要件厳格化について賛成か反対かという意見を求めているのである。そのアンケート結果も出ていない時点で、経過措置の延長だけを求めているということは、アンケートがアリバイ作りの形式的なものでしかなく、いかにこの協会が現場の声を軽視しているかということの証明でもある。(参照:日本介護支援専門員協会の遅すぎるアリバイ作り

もともと僕は居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネにする問題については、約4万件ある居宅介護支援事業所のうち半数以上の管理者が主任ケアマネ資格なしという状況を考えると、昨年4月からの経過措置期間の3年で、全事業所の管理者が主任ケアマネの資格取得をすることは困難と言い続けてきた。そして経過措置の延長はあり得ることだと様々な講演会場で言ってきたことだ。

今回の小原副会長の要望は、その問題には沿うものであったとしても、この管理者要件の変更問題の本質はそのようなところにはない。

主任ケアマネの資格を持っているからと言って、そのことが管理者に必要な見識や知識につながるかというのが最大の問題なのである。(参照:この問題に関する一連記事

小原副会長は、現場のケアアンネの声を聴こうともせず、管理者を主任ケアマネに限定することに独善的に賛成した理由について、2018年2月に次のように述べている。

「まずは5年間の実務経験が不可欠になります。管理者としての責務を十分に果たすには、やはり一定の経験値を積んでいることが必要になると考えます。主任ケアマネの研修を修了していることも重要です。個別事例の検討やスーパービジョンなどは非常に大事ですし、後輩の育成や業務管理、リスクマネジメントに関するカリキュラムも含まれています。これらを学んでいる人とそうでない人のどちらが相応しいか? それはやはり前者ですよね。厚労省の調査でも裏付けられました。主任ケアマネが管理者を担っている事業所の方が、他のケアマネが相談できる時間を設けていたりOJTを行っていたりする割合が高いと報告されています。」(インタビューに対する小原副会長の言葉をそのまま抜粋引用)

このコメントを読んでわかるように、2018年2月時点で主任ケアマネになるためには介護支援専門員として5年の実務経験が必要だということを十分認識したうえで、経過措置は3年間しかないことも承知して、管理者要件厳格化に賛成しているのである。そうであるにもかかわらず今更のように経過措置延長を求めているのは、管理者要件厳格化に賛成したことへの批判の声が高いことから、そのことを少しでもかわそうとする姑息な手段でしかない。

小原副会長が唱える管理者要件厳格化賛成の理由は、主任ケアマネになるために研修を受けているから、受けていない人よりましだという理由でしかない。・・・寝ていても受講したものと認められ、試験もなく取得できる資格を得ているからと言って、そんなことで研修を受けていないケアマネとの差別化が図れると言い切ってよいのか?主任ケアマネの受講機会に「当たった」ケアマネが、研修を受ける暇もないほど多くの利用者を抱えて走り回っている介護支援専門員より知識や援助技術が豊富になると言い切れるのだろうか。現場で汗水たらして利用者支援に努めている人よりましになることがあるのだろうか。

しかもスキルが高くなるという根拠を不正統計で名高い厚労省の調査データに求めている。あんな調査結果は、データの拾い方、数字の読み込み方でどのようにでも解釈できる。そんなものに何の信頼も置けないことは、少し知識のあるものなら常識というレベルの話だ。

そもそも、「相談できる時間を設けていたりOJTを行っていたりする割合が高い」といっても、問題となるのはその中身だろう。スーパービジョンのスキルかない人が、いくら相談時間をとっていても時間の無駄である。OJTと称して実際に何をしているかが問われてくる問題で、厚労省のあの調査結果でそんな実態は見えてこない。

こうした根本的な問題に触れず、支部会員に対するおざなりなアンケートを行うだけで、その意見も拾おうともしていない。そして給付費分科会という場で、会員の声とは無縁のパフォーマンスに終始する姿を、お金を払っている会員たちはどう見ているのだろうか。

日本介護支援専門員協会の本音とは、主任ケアマネジャーになるための研修と更新研修を受ける人が増えることで生ずる「利権」を得ることに他ならない。黒い陰謀の中にこの動きがあるということだ。

こんなことを許していることは、僕にはとても理解ができない。本当に不思議な組織である。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。

介護支援専門員の終末期支援〜福島市という場所で語らねばならないこと


(※昨日のライブドアブログアクセスカウンターの障害についてはこちらを参照してください。)
今年の2月初めころ、福島市介護支援専門員連絡協議会の事務局の方からメールをいただき、福島市で講演を行なうことになった。

その講演は、4月26日(金)14:30〜16:30に、福島市保健福祉センターで講演を行なう予定である。テーマは主催者の希望で、「介護支援専門員に求められる役割〜医療・介護連携からターミナルケアマネジメントまで」とされている。

内容についても、「終末期ケアマネジメント、看取り、医療と介護の連携を中心にお話を聞きたい。」と希望が出され、特に下記の2点は漏らさずに入れてほしいと依頼された。
・終末期ケアプランに求められる医療の知識
・ケアマネジャーの仕事の魅力、誇り


とても重要なことだと思いながら、気持ちを引き締めて講演スライドの作成作業を進めていた。そのスライドもどうやら完成に近づいてきた。

医療介護連携については、入院期間をできるだけ短縮しようという医療制度改革の風下にある問題で、国としては、医療から介護への付け替えを進めることによって社会保障費全体の抑制を図ろうとする意図を持っている。

しかしどのような意図が隠されていようとも、現実の状況として療養の場で暮らしを支援する必要性が高まり、それは介護サービスに医療が深く食い込んでくるという意味になるのだから、医療関係者・介護関係者の双方がコミュニケーションを密にして、お互いの仕事を補完しあう関係性を構築することが求められてくる。

その時、適切にコミュニケーションを交わす障害にならないように、介護関係者には医療の基礎知識が求められてくるし、医療関係者には介護の制度の基礎知識が求められてくることになる。

そして介護支援専門員には、日ごろから医療機関や医療専門職との情報チャンネルを確保し、利用者の持病を管理して健康に暮らすための支援計画を作成する姿勢が求められるし、病状の変化に対応したスムースな入院支援と退院支援が求められる。そのために昨年4月には、必要な基準改正が報酬改定と同時に行われたという理解を促さねばならない。

ターミナルケアマネジメントについては、それは実際に利用者が終末期になった際の支援やサービス計画の作成という問題にとどまらないことを強調したい。

最も大事なことは人生会議(アドバンス・ケア・プランニング:ACP)の過程を利用者が踏むことを支援するとともに、人生会議の中では終末期を含めた今後の医療や介護について、本人と家族が医療者や介護提供者などと一緒に話し合う際に、利用者の代弁者として、介護支援専門員がその使命を果たすことだと主張したい。(参照:人生会議の課題

それはリビングウイルの支援という意味であり、介護支援専門員が果たすべき役割として最も重要なことだと思う。

これらのテーマをどのような切り口で語るのかは、受講してみてのお楽しみとしたい。是非たくさんの皆さんに会場に足を運んでいただきたい。

ところで福島市での講演は3度目になる。郡山市やいわき市など他市町村の講演を含めると、福島県講演はもう何度目になるだろうか・・・。

最初に福島市にお邪魔したのは、あの震災の約1年後のことであった。

大きな被害を受けた福島県そして福島市・・・。あの時、介護支援専門員の皆さんは、自分も被災者であるにもかかわらず、利用者支援のために被災地を駆け回る方がたくさんおられた。そのことだけでも介護支援専門員という資格者は十分存在価値があると言えるし、介護支援専門員の誕生によって、日本の福祉の底辺は確実に引き上げられているということは、このブログで過去に何度も指摘してきた。

日本介護支援専門員協会の役員などが研修会で、「ケアマネの資格がなくなるかもしれない」なんて脅しをしているが、それが嘘であることを伝えてきたい。そのようなケアマネ不要論は存在しないことを正確に説明したい。(参照:介護支援専門員の未来を語ろう

そして福島市という場所で、終末期支援について語ることにも意味があることを肝に銘じたい。

あの震災でたくさんの方がなくなった地域である。家や土地や財産だけではなく、家族や思い出をすべて奪われた人がたくさん住んでいる場所である。

例えばそこには、家族をすべて失って一人になってしまった人が数多くいるのだろうと思う。近い将来独居のまま高齢期を迎え、やがて終末期を迎える人が他の地域よりも多いのではないだろうか。

介護支援専門員とは、そういう方々の終末期を含めた高齢期を支える存在である。そういう方々が孤独のまま旅立たないように支援を行う使命を持つ専門職が介護支援専門員である。

東日本大震災という悲劇を超えて、長生きしてよかったと思える高齢期を過ごすための支援を行う使命を持つ専門職が介護支援専門員である。

一人で暮らす高齢者の方々に、希望の光を届ける専門職が介護支援専門員である。そんな思いを伝えてきたい。
無題

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。

野合は利権しか生み出さない


昨日は新元号の発表の話題で、日本中が沸き立っていたが、その由来・出典となった万葉集の関連書籍が、今日あたりから書店で大いに売れるのではないだろうか。僕も時間が合ったら書店に行って、関連本が売っていないか探してこようと思ったりしている。

そんな喧騒の中での新年度のスタートの日であったが、このブログを読んでくださる方々にとって、それはどのような日であったろうか。新しい職場で新たな一歩を踏み出した人も多いのではないかと思うが、それぞれのステージで素敵な花を咲かせてくれることを願ってやまない。

年度が変わったことをきっかけにして、いろいろな動きもみられる。現在所属している組織の在り方に疑問を感じて、あらたな活動を模索している人もいる。そういう人たちに新しい径が開かれるようにお手伝いをする機会も多くなるという予感がしている。

今日の記事は、そのことに関連した話題に触れて筆を進めようと思う。

日本介護支援専門員協会という組織が、「現場の声を代表する組織」とか「全員参加型のチー ム」を標榜しているにもかかわらず、それはまやかしで、実際には極めて非民主的な役員中心の運営組織でしかないことを、このブログ内で様々な批判記事を書いて指摘してきた。

このブログ記事には拍手という機能が張り付いているが、通常の記事にはその数は二けたになることも珍しいのに、協会の批判記事を書くとその数字の桁数が全く違ってきて、何百ときには何千という拍手数がつく。

それだけ日本介護支援専門員協会の運営姿勢に疑問と怒りを感じている会員が多いということではないだろうか。

僕が一番批判していることは、昨年の介護報酬改定に向けた一連の議論の中で、日本介護支援専門員協会が居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネに限定することに積極的に手を貸したこと、そして特定事業所集中減算の全面廃止に賛同せずに、福祉系3サービスに対する減算存続を求めたことなどであるが、その「意見書」を書いた小原副会長をはじめとした協会の役員は、批判記事に対する賛同者数の多さをどう感じているのだろうか。

そのような中で、関東のとある地域の会員の方々が、この組織の姿勢に憤りを感じて、改革の意思のないことに幻滅し、新たな活動を模索しようという動きがある。日本協会に頼らない新たな活動の先には、「新組織」をつくろうという動きにもつながる可能性がある。それはあくまで可能性の話で、選択肢の一つにしか過ぎないが、一つの小さな動きが大きな流れをつかむことだってあるのだから、そのことに注目していきたいと思う。

当然のことながらそれをよく思わない人もいるだろう。せっかくの全国組織から脱退するのは、組織そのものの弱体化につながり、それはそのまま会員の利益に反する行動につながるのではないかという声もあるだろうが、そもそも所属組織が自分の利益を代表していないと感じてとる行動は、組織の利益と反して当たり前である。

新たな可能性を求めて、既存の組織運営の方針とは全く違う方向で活動する先に、志を同じくする人が新組織を求める結果も必然と言える。その活動が小さくて知名度はない組織から始まるとしても、目指すものを同じくする仲間が集まるような透明性があって、民主的な運営組織であれば、やがて独善的で硬直的な組織を凌駕して先頭に立っていくことも可能となるだろう。

そうした動きに対して、批判的な目を向ける人も多いだろう。例えば介護業界全体を見渡した場合、社会保障費の自然増を抑制する政策の中で、2021年度の制度改正・報酬改定は、より規模しいものになると予測されるのだから、業界団体が一枚岩になって、それに対抗した備えが必要となると考えと、介護業界は組織を統合して大きな勢力を持って、統一対応するべきだと考える人もいる。

そういう人たちは、福祉系の職能団体が各個ばらばらに存在するのではなく、大同団結を図るべきだと考えているから、介護支援専門員という職業を持つ人の利益を代表する組織が複数存在するようになることには反対するだろう。

しかし共通の目的を持てなくなった人々が、一つの集団としなって組織形成することは困難だ。

共通するものもないばらばらの集団が、まとまりなく集まることを「野合」という。それは政治の世界で、選挙に勝つ目的のためだけに異なる政党が急に新党を作って合併したりする状態のときなどに、批判的に使われる言葉でもある。

組織の方針に反した考え方を持つ人が、しがらみや権力に縛られて自分が信じる活動ができなくなるのは、非民主的な組織運営でしかなく、それは一部の役員の独裁につながりかねない。考え方が異なる人がそこにしがみついて離れなれないことこそ野合である。

野合は一部の権力者の利益にしかつながらない。そういう野合より、群雄割拠を経て正常な民主的組織をまとめ上げようとする人々の活動は、支持されてしかるべきではないのだろうか。

僕はそうした人たちにエールを送りたいと思う。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。

日本介護支援専門員協会の遅すぎるアリバイ作り


日本介護支援専門員協会が3月18日付で、「介護保険制度改正及び介護報酬改定に関する調査への周知協力について(お願い) 」という文書を、会長名で都道府県支部長 宛てに送っている。

そこでは『当協会では、社会保障審議会介護保険部会等における制度改正等の議論を 行う上で参考資料となるデータを収集することを目的として、「介護保険制度改正及 び介護報酬改定に関する調査」(平成 31 年3月 15 日、日介支専協第 30-0350 号)を 実施しております。 この調査は、居宅介護支援事業所に所属する介護支援専門員の会員から無作為に 抽出した 1,000 名の会員が対象となっておりますので、回収率を上げるためにも、 貴支部におかれましては、アンケートが届いている会員の皆様への周知等のご協力 を賜りたくお願い申し上げます。』としてアンケートの回答を求めている。

3月15日付のアンケートとは、「介護保険制度改正及び介護報酬改定に関する調査票」 というものだ。その中で居宅介護支援事業所の管理者の要件が主任介護支援専門員になったことについて賛成か反対かという意見を求めている。
日本介護支援専門員協会のアンケート
今更こんな意見を聞いてどうするんだ?管理者要件は既に変更されており、居宅介護支援事業所の管理者が主任介護支援専門員に限定される配置規準については、2021年度から完全実施されることになっている。既に経過措置期間なのだから、今更誰かが文句を言って変更されるものではない。このアンケートでは、「見直しが行われる予定です。」とされているが、見直されているのである。ここでもインチキを通そうとするのだろうか。

そもそも管理者要件の変更については、日本介護支援専門員協会として賛成だという意見書を小原副会長が書いて、国に挙げているではないか。その意見書を書くときには、会員に全く意見を求めずに、もう決まったことをここで意見を求めてどうするんだ。

というかこれは明らかに、現場に意見を聞かずに、小原副会長が賛同の意見書を書いた誤りを糊塗するための、後付けのアリバイ作りである。ひどい態度と言うしかない。それはこの会がいかに「現場の声を代表していない」かということの証明である。同時に、同会が「全員参加型のチー ム」であると喧伝していることはまやかしでしかないことの証明でもある。

今会員に尋ねなければならない一番の設問とは、「2018年の介護報酬改定時にとった協会役員の一連の行動を、あなたは支持しますか?」でなければならない。

そして「日本介護支援専門員協会は、特定事業所集中減算の廃止に反対しましたが、あなたはこれを支持しますか?」・「特定事業所集中減算は、ケアマネジメントの質の担保につながっていますか?」という問いかけを行わねばならない。

そのように大事な問いかけを削っておいて、自分たちの地位を護るためのアリバイ作りのアンケートに時間を使わなければならない会員は可哀そうである。こんなアンケートにも会員の貴重な会費が使われていることを考えると、まったく無駄な会費支出をしているとしか思えない。

そもそも日本介護支援専門員協会ほど非民主的な組織はなく、一部の支部では支部会員となる条件として、日本介護支援専門員協会の会員になることを強要している。日本介護支援専門員協会に加入しなければ、支部会員にしてやらないという強権発動を行って、それは当然だと思っている支部役員が幅を利かせているわけである。その結果、僕のフェイスブックには次のようなコメントが寄せられることになる。

うちの県は県協会に入ったら自動的に日本協会に強制加入です。毎年協会費用が引き落とされてます。県協会には入ってるメリットはありますが、日本協会は定期的に来る協会誌は情報古いし、いろんな雑誌者の広告ばかり入っていて、正直紙と郵便費用の無駄。いつも開封することなくゴミ箱行きです。更新更新って、主任は取るときはそんなこと言ってなかったのに、後からそんなんつけてサギです。時間とお金かけてますから捨てるわけにもいきませんしね。悩ましいです。

こんな風に思っている会員が全国にたくさんいるのだろう。これが協会役員が言う「全員参加型チーム」の実態であり、それって「全員が役員の奴隷チーム」でしかない。まったくどうしようもない組織である。

それにしても、加入したくもない日本介護支援専門員協会にも入らないと、地元である支部組織に加入させないというやり口は、やくざの上納金とさして変わらないものである。こんなひどいルールを定めている支部役員は、自分がやっていることの意味を理解できているのだろうか。

小権力に酔う器の小さい支部役員が牛耳る組織というのが日本介護支援専門員協会である。現場の声の代表という偽物の看板を背負った役員によって運営されている非民主的組織によって、介護支援専門員という資格者の社会的地位や評判は、地に落ちていくのである。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。

利権化した主任ケアマネ研修の実態


今日は祝日である。そのため仕事が休みの日とも多いと思う。

週末を前にした木曜日の休みで、ほっと一息ついている関係者も多い反面、暦と関係なく働いている人によって、介護の現場は支えられている。祝日とはその人たちに思いを寄せて、感謝の念を新たにする日ではないかと思ったりしている。

現在自由業で暦に縛られていない僕は、毎日休みなのか仕事なのか、よくわからない日を送っている。しかし自由業とは自由に遊んでいては、一銭も稼げないという意味でもある。そうであるがゆえに月曜の夜に岡山から帰ってきた後、来週の金曜日に沖縄に飛ぶまでの間、講演がない時間を利用して自宅で事務仕事をこなす日々であるが、締め切りが迫っている連載原稿が複数あったり、講演スライドづくりに追われて遊んでいる暇がないことに感謝しなければならないだろう。

ところで今日の祝日は春分の日である。1年のうち昼と夜の時間がほぼ同じになって、今日から夏至迄、徐々に昼の時間が長くなるという日である。まさに春を感じる日と言えそうだが、皆さんの周りに春の足音は感じられるだろうか。そういえば長崎からは桜の開花のニュースが聴こえてきた。

登別も今年は春がいつもより早くやってきそうな気がする。既に氷点下となる日はなく、積雪ははるか前からゼロである。今年は桜の開花も早くなるかもしれない。ただし同じ道内でもオホーツクの方は大雪の予報が出ている。札幌も週末から寒の戻りがあり真冬日と雪の予報だ。やはり北海道は広いということだろう。

さて本題。一昨日19日(火)に行われた全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議で厚生労働省は、主任ケアマネジャー法定研修の受講費データを公表している。

それによると2017年度の全国平均額は4万3690円で、前年度(4万2840円)より850円高くなっている。最高は6万2000円の広島県、最低は2万996円の秋田県で、その格差は4万1004円となっている。

この費用とは何だろうか?会場費は公共の建物をほぼお金を掛けないで借りることができるし、資料代だってコピーを取って製本するだけで、印刷代がかかるわけではないからたかが知れている。そんな中で地域によってこれほどの費用負担の差が出るということは、講師に支払う費用に大きく左右されるということではないのだろうか。

しかしこの資格更新研修ほど意味がないものは他にない。ケアマネジメントの質の担保にも全くつながっていない無駄な研修である。(参照:ケアマネ更新研修の時間増加をどう見るか

そんな研修に参加して資格を取ったり資格を更新するために、介護支援専門員は毎回、忙しい仕事を調整して、お金をかけなければならない。費用負担は事業者が負担してくれるとしても、事業者にとってそれはまったく無駄な支出と言える。しかしこんな研修がなくならないのは何故だろう。そもそも日本介護支援専門員協会は、この研修の馬鹿さ加減を全く指摘せず、研修存続に躍起になっている。それは何故か?

主任ケアマネジャー法定研修の講師として、その地域の日本介護支援専門員協会役員が召集されている。つまり主任ケアマネ研修は、同協会の大きな利権になっているということではないのだろうか。

だから主任ケアマネの更新制度に反対の声を挙げなかったし、居宅介護支援事業所の管理者資格を主任ケアマネにするルール変更には、積極的に賛同・協力している。それは会員の利権を守るという意味と、協会役員連中が自らの小遣い稼ぎの場を守るという、極めてせこい意味合いがあるのではないかと疑いたくなる。

そして居宅介護支援事業所の管理者が、「主任ケアマネ」でなければならなくなったことで、今後その資格を取ったり、資格を更新したりする人の数は確実に増える。勉強にもならないから参加を望みもしないのに受講しなければならないケアマネが増えるのである。それは協会員の小遣い稼ぎの額が増えるということをも意味するものだ。それも協会が管理者要件を主任ケアマネとすることに賛同・支持した理由の一つではないかと、うがった見方をしてしまう。

それほど居宅介護支援事業所の管理者資格を主任ケアマネとすることは、現場の意見と異なっているのだ。

しかし協会役員・支部役員等の小遣い稼ぎのために、現場のケアマネジャーは忙しい業務の合間を縫って仕事を調整しながら、自分の小遣いの一部を削って参加費として支払ったり、自分の事業所の収益の一部を削って研修参加費を捻出しているわけである。馬鹿らしいと言ったらありゃしない。

だからそのことを積極的に賛同・指示した張本人である、日本介護支援専門員協会の小原副会長には大きな責任があるということになる。ところが小原副会長は、協会とずぶずぶの関係のマスコミに向けては、インタビューに答えてわけの分からない賛同理由を語ってはいるが、このルール変更に憤っている現場の介護事業経営者やケアマネに向けて、直接説明することを全くしていない。いつまでそのことから逃げ続けるのだろう。

どちらにしてもこんな協会に会費を支払い続けて、理不尽なルールを押し付けられる現場のケアマネジャーはあまりにも可哀そうだ。その馬鹿さ加減に気づいたほうがよい。

日本介護支援専門員協会が推し進める国のひも付き行動に対し、具体的に反対の声を挙げる方法は、日本介護支援専門員協会員にはならない、会員からは脱するという道しかない。

支部会員に加入しても、日本協会に加入する必要性はないんだから、少なくとも日本協会からは脱したほうが賢明な選択だろうと思う。そうしたうえで本当の意味で、「現場の介護支援専門員の声を代表する」新たな組織化に努めればよいと思う。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。

憂い怒る介護支援専門員たち


僕の手元に、ある組織の公式文書の写しが届いた。

それは日本介護支援専門員協会の会長名で、各都道府県支部長あてに2月26日付で発出された文書の写しで、「居宅介護支援費の利用者負担導入阻止に向けた活動について 」というタイトルがつけられている。

その冒頭には次のようなお願いが書かれている。
『2018 年5月に都道府県支部長様宛に「居宅介護支援費の利用者負担導入」についてご意見を伺いました。何度か繰り返しのお願いをさせていただきましたが、10 支部より未だ回答がございませんので、再度各支部のお考えを伺いたいと思います。』

10もの支部が10カ月を過ぎようとしているこの時期までに回答を送っていないという現状は、日本介護支援専門員協会に対する信頼性と期待感の低さの表れではないのだろうか。支部がどのような意見を挙げても、日本協会という上部組織は聞く耳持たないし、何も期待できないから、意見募集に応えても意味がないと思われているように想像してしまう。

現状から言えば、居宅介護支援費の自己負担導入の流れは、かなり確実になる方向で進められている。これに日本介護支援専門員協会が反対するのは当然だろう。なぜならこのことは国民のメリットにならないだけではなく、保険給付費の抑制策にもならないし、居宅介護支援事業所にとっては利用者負担費用の徴収業務が増え、滞納金も発生するという2重苦・3重苦が予測される問題だからである。
(参照:居宅介護支援費の自己負担導入にメリットはなにもない

この問題に関して今どき、居宅介護支援費だけが自己負担なしであるということの意味がわからんとか、その理由を説明しろとか言っている馬鹿が多いが、それは単に勉強不足である。

もともと居宅介護支援費が全額保険給付されている理由は、「利用者個々の解決すべき課題、その心身の状況や置かれている環境等に応じて保健・医療・福祉にわたる指定居宅サービス等が、多様なサービス提供主体により総合的かつ効率的に提供されるよう、居宅介護支援を保険給付の対象として位置づけたものであり、その重要性に鑑みたものであり、その計画を現物給付の条件としている以上、利用者にその費用の一部を利用者負担とするのはそぐわないとしていたものである。」と国は説明していた。理由についてははっきりしており、全額給付を推奨していたのは国なのである。それをひっくり返しているだけに過ぎないのが、2021年度に居宅介護支援費に自己負担を導入しようという考え方である。

しかしこの流れは止まりそうにない。水面下では2021年からの自己負担導入が決まってものとしてレールが敷かれ、その方向で進められている。今更、国に対して発言力のないひも付き団体である日本介護支援専門員協会が何を言っても、この流れは変わらないだろう。変わるとしたら夏の参議院選挙で、「事件」といえるほどの予想外の結果がもたらされた場合のみだろう。

ところで今回の文書の末尾には、次のような文言が書かれている。

『日本介護支援専門員協会は、いつも皆様にお伝えしている全員参加型のチー ムとして活動したいと考えております。そのために現時点の状況についてご理解いただければ幸いです。』

何故このようなアナウンス文章をわざわざ入れたのかと考えると、その理由とは、昨年度の報酬改定議論の途中で、日本介護支援専門員協会の小原副会長が国に提出した意見書の内容が、現場の声を全く反映していないとして、会員にすこぶる不評を買っているからではないのだろうか。 事実、全国を旅する僕の耳には、「協会の役員の考え方は理解できない。」とする支部会員の声を数多く聞かされる。なぜその声を現執行部は拾おうとしないのだろうか?

今年1月に書いた「日本介護支援専門員協会はきちんと検証・説明責任を果たしてください」の中でも指摘しているが、小原副会長が中心となって国に挙げた意見書の中で、特定集中事業所減算を存続させる意見や、居宅介護支援事業所の管理者を主任介護支援専門員に限定することに賛成する意見を挙げている。それは現場の介護支援専門員の声とは言えず、少なくとも現執行部が今までとってきた態度は、「全員参加型のチー ム」とはいえず、現場を無視した役員中心のトップダウンのチームでしかない。

そのおかげで特定事業所集中減算は、27年以前のルールに戻した形で、福祉系3サービスに限定して残されるという意味の分からない形になった。このことはケアマネジメントの質を担保するものであると小原会長が存続要望の中で主張しているんだから、もう1年近くたっている時点であるのだから、1日も早く会員に対して、この減算を残したことに対する検証結果を明らかにすべきだ。

小原君、いつまでも逃げているのは卑怯だぞ。

ところで協会の賛同も得て実施された、居宅介護支援事業所の管理者要件を、主任介護支援専門員に限定する配置規準については、2021年度から完全実施されることになる。

日本介護支援専門員協会がこの管理者要件に賛同した過程で、今回の自己負担反対の意見を求めたような支部会員への確認作業は行われたのだろうか。行われたとして多くの会員が、そのことに賛成したという事実はあるのだろうか。僕が聴く限り、現場のケアマネジャーの多くは、この管理者要件の変更に、反対か懐疑的な人が多い。それなのになぜ「全員参加型のチー ム」と自称する協会が、組織を挙げて賛同するかのような意見を公言しているのだろう。

その看板に偽りありということではないのだろうか。そういう意味でこの組織を「悪の組織」と呼ぶのは言い過ぎかもしれないが、少なくとも現役員は2枚舌であるとの誹りは免れない。

それにしても全国で約4万件ある居宅介護支援事業所のうち半数以上の管理者が主任ケアマネ資格がない状態であることを考えると、3年で全事業所の管理者が資格取得することは困難と思われ、廃業もしくは吸収合併を余儀なくされる事業所も出てくるだろう。

そのことは「ひとり親方」の居宅介護支援事業所を嫌う国の意向と一致し、やがてこの基準を橋頭保に、居宅介護支援事業所の大規模化へもっていこうとする国の思惑に沿っており、国にとってそうした形で廃止事業所が出ることは痛くもかゆくもなく、むしろ歓迎されることではある。それに組した日本介護支援専門員協会という組織は、果たしてそれが現場の声と一致し、現場のケアマネを代表した姿勢だということができるだろうか。

つまり日本介護支援専門員協会並びに現役員は、現場の声とか、全員参加のチームとかいうスローガンを掲げながら、実際には会員の声を聴こうともせず、声なき声を拾おうともせず、ただ役員個人の価値観に偏った方向に突っ走ってきただけではないのか。

よってこの組織に寄りかかって何かを変えようとか、何かを実現しようとか考えても、それは無理というものだ。そんな幻想に寄りかかって収めている会費とは、無駄金・死に金でしかない。

そんなことに気づき始めている人がいる。組織を変えようと頑張ったけど、その努力が無駄と分かった人は、新しい道を探している。その過程でこの組織に会費を支払い続けることは、無駄であるだけではなく有害であることに気が付いた人もいる。

国の補助金でかろうじて死を免れた組織は、一生国のひも付き組織の域をせず、しかしその組織が一定の規模の会員を組織している限り、介護給付費分科会には組織の役員を、「介護支援専門員の利益代表」という形で参加させ、そこで国の出した文書なり意見なりに従わせれば、日本の大多数の介護支援専門員の賛同を得られたというアリバイ作りになるわけである。国が勝手に決めたことにはならないという理屈がそこで作られるわけである。

それは本当にこの国や、この国の社会福祉制度の向かうべき方向といえるのだろうか。実際にはケアマネジメントの方向も、真の国民福祉の向上とは異なるものかもしれないが、会費を支払う会員が多い限り、それは是とされるわけである。そうならないような行動をとろうとしている人が出始めた。

その行動に是非期待したいものだ。その行動を支援したいと思う。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。

特定処遇改善加算によってケアマネがいなくなる?


10月に消費税が10%に引き上げられる際に、増税分を財源として政府パッケージとして新設される「特定処遇改善加算」については、3/19(火)に行われる、「全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議」の中で解釈通知が示されることになる。(※張り付いた文字リンクは、このブログの新加算についてのカテゴリー記事一覧である。)

そこでの最大の注目点は、この加算の支給を法人単位としてよいのか、事業所単位にとどまるのかという問題である。

仮に後者であれば、特養と通所介護を併設している事業者では、両者の職員給与格差が問題となり、人材流出の元凶となりかねないという問題がある。よって支給については法人単位に落ち着くだろうというのが僕の予想である。なぜなら国も法人内の格差は問題であることを理解しており、そうさせないために対策を行うと考えるからである。

ところで現在まで示されている新加算の算定及び支給要件によって明らかになっていることは、この加算の支給方法は、事業者にある程度裁量権を持たせているため、特定処遇改善加算の算定事業者においては、介護支援専門員も加算による給与改善が行われる可能性があるということだ。しかしその平均改善額とは、経験ある介護福祉士の平均改善額の1/4以下であることが条件であり、仮に経験ある介護福祉士の平均月額改善額が4万円の場合、その事業者における介護支援専門員の月額平均改善額は1万円以下となる。

それほどの格差が存在するとしても、現在より給与が少しでも改善するのであれば良いのだが、事業経営者の考え方一つで、介護支援専門員の給与改善は行わないという判断もありなので、新加算のおこぼれが回ってこない介護支援専門員も多いことだろう。

そもそもこの加算は居宅介護支援事業所では算定できないのだから、居宅介護支援事業所の介護支援専門員にとって、この加算による給与改善はないことが確定している。

今年度の介護支援専門員実務研修受講試験を受けた人の数が、昨年度より一気に6割強も少なくなり37.5%にとどまる中で、合格率が過去最低の10.5%となり、新たに介護支援専門員として業務ができる人の数が全国で3.177人しかいないというのが今現在の状況である。そうであれば現役の介護支援専門員の数が減少する地域が各地で数多く出てくるだろう。そうした中で、新加算により経験ある介護福祉士や、その他の介護職員の給与が上がり、介護職員の平均年収が介護支援専門員より高くなることは確実で、その年収は介護支援専門員より上回る可能性が高い。

それによって近い将来、介護支援専門員のなり手がいなくなるのではなかと懸念する声が挙がっている。しかしそれは一部の介護関係者からの声にとどまっており、国がそのことに問題意識を持っているという現状にはない。

それは「国の隠された思惑とはケアマネの政策的削減(後編)」で指摘したように、介護支援専門員の活動領域を今後狭めていこうという意図を国が持っているからにほかならず、同時に介護職員から介護支援専門員に転身しようとする人の数が減ってもかまわないと考えているからに他ならない。なぜなら介護職員の平均年収が改善されて、介護支援専門員に転身しようとする介護職員が減ること自体は、国の思惑と合致することだからである。数が圧倒的に不足しているのは介護職員に他ならないからだ。

介護支援専門員になろうという動機づけを失う介護職員が多くなったとしても、給料の多寡だけで相談援助職を目指す人ばかりであるということはなく、例えば夜勤などのシフト勤務ではない職業を求める人や、相談援助を仕事にしたいと考える介護職員はいなくならないし、そもそも介護職員以外の相談援助の専門職は、実務経験を経たのちに介護支援専門員の資格を得ようとするだろう。

例えば措置制度の時代、特養は公務員準拠の給与とされ、特殊業務手当というものがあり、それは寮母(現在の介護職員)が16%であり、生活指導員(現在の相談員)はその半分の8%でしかなかった。学歴が同じであれば両者の給与はほぼ同じであったため、この手当てにより給与は寮母の方が高く、かつ夜勤を行う分さらにその給与差は広がっていた。

それでも寮母ではなく、相談援助職という専門職になりたいとして大学などで専門にその勉強をする生活指導員のなり手の確保に困ることはなかったわけである。だから介護支援専門員になろうとする介護職員が減るとしても、もともと相談援助職を目指そうとする人が、将来介護支援専門員になることによって、介護支援専門員の必要数は確保できるとみているわけである。

相談援助職と介護職は、本来違う専門性を持つ職種であり、介護職の経験を根拠に、介護支援専門員という相談援助職になる道を作ったことは、専門職の確保がままならなかった制度創設時の特定的措置であった。もともと介護職の5年実務によって介護支援専門員実務研修受講試験受験資格を与えるということは、当初案にはなく制度施行直前に滑り込みで決定されたものである。

よってある程度介護支援専門員の数が充足した今日、受験資格資格の既得権をはく奪することは難しくとも、介護職員の確保を優先する待遇改善施策の中で、徐々に介護支援専門員となる職種のターゲットを絞っていこうというのが国の意図としてあることを理解しなければならないだろう。

介護支援専門員など、その他の職種に加算の恩恵がないからと言って、加算そのものを否定しる考え方はいただけない。この加算によって、経験のある介護福祉士の給与は確実に改善されるのだから、加算以外の収益でその他の職種の給与も改善される可能性が高くなっているとポジティブに考え、さらに新加算の支給範囲や要件を拡充する橋頭保と考えればよいだけの話だ。

それにしてもこの加算を介護支援専門員にも支給すべきだという声を挙げているのが、介護支援専門員の職能団体である、「日本介護支援専門員協会」ではなく、介護業界の労働組合「UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)」であったというのが何とも不思議に思えてならない。

日本介護支援専門員協会という団体が、現場のケアマネジャーの声を代表せず、その利益代表ではないということが、このことでも証明されているように思う。

そのような団体に毎月せっせと会費という名の上納金を収めている介護支援専門員の方々は、本当にお気の毒である。その無駄と滑稽さに一日も早く気が付いてほしいものだ。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。

日本介護支援専門員協会が介護支援専門員の代弁者ではない理由


僕は介護支援専門員の熱烈なサポーターである。

僕はその資格を持っているが、介護支援専門員の実務に携わっているわけではないし、今後もその実務を行う予定もない。その僕がなぜ介護支援専門員を応援しているのかという理由ははっきりしている。介護支援専門員の存在によって、暮らしが支えられている人がたくさんいるからだ。介護支援専門員が地域の暮らしを護っているといっても過言でないからである。

この資格が誕生して以来、その有資格者の皆さんが地域での様々な支援活動の実績を積み上げていることが、「日本の福祉の底辺」を確実に引き上げているということは、過去にこのブログ記事の中の様々な話題の中で取り上げて書いてきた。(参照:過去の関連記事一覧

介護支援専門員という資格と、その資格を根拠に働く人は、この国にとってなくてはならないものになっているのだ。だからこそ、こうした大切な人々を護ると言いながら、実際には国の操り人形のような活動しかしていない「嘘つき団体」を許すことはできない。

介護支援専門員の皆さんの活動を支える職能団体の存在は大切だとは思う。都道府県レベルや市町村レベルの介護支援専門員の職能団体は、頑張って会員に寄り添い、研修機会などの学びの場を与えて、その声を代表する活動を行っているところも多い。そうした団体については大いに応援したい。

しかし日本介護支援専門員協会という組織は別である。その組織にも、現執行部にもまったく信用が置けない。

そもそも日本介護支援専門員協会は、決して現場の介護支援専門員の声を代表する組織ではない。むしろその存在は、介護支援専門員にとって、そして国民にとって、百害あって一利なしの団体であると思っている。

日本介護支援専門員協会が、現場の介護支援専門員の声を代表していないという証拠はいくつかある。例えばその組織率の低さは、この団体が職能団体の体をなしていないことの証明でもある。ここ数年組織率が挙がっているそうだが、どのレベルで組織率の上昇を論じているのかと、むしろ悲しくさえなる組織率の低さだ。

しかし組織率が劇的に改善しない最大の理由は、制度改正や報酬改定のたびに、現場の会員の意識とは乖離した執行部の思い込みと価値観だけで、協会の声としてわけのわからない要望をし続ける組織の馬鹿さ加減に、多くの介護支援専門員がそっぽを向いているからに他ならない。現場の介護支援専門員にあきれられているという事実を、現執行部が感じていないこと自体が、会長をはじめとした役員が、雲の上でぼけている証拠である。

かといってこの団体は、非会員にだけあきれられているというわけではない。会員の声だけは代表しているのならば、会員の指示は受けられるのだろうが、決して実情はそうではない。

例えばこのブログ記事には「拍手ボタン」という機能がある。デフォルトで張り付いているので、僕もそのまま表示しているが、そこはいつもは数人程度〜多くても60人程度の拍手数である。ところで今年に入って僕はこのブログの中でいくつか協会を批判するブログを書いたが、「日本介護支援専門員協会はきちんと検証・説明責任を果たしてください」という記事には、普段数人しかクリックしないその拍手ボタンが、現時点で708人という過去最高人数の人がクリックしている。

いかに日本介護支援専門員協会と、その意見書のばかばかしさにあきれている人が多いかという証明である。

それだけではなく昨日まで僕は9泊10日の講演旅行をしていたが、その間にこの記事の話題に触れて、日本介護支援専門員協会会員の方々から多数、賛同の声をいただいている。会費を支払いながら、会員を続けていながら、今回と役員にあきれている人が多いのだ。

その中には記事の中で書いた通り、小原副会長がなぜ、このことの批判にこたえようとしないのかという疑問の声を口にする人も数多くおられた。小原クン、自分たちがしたことの検証もしないまま、知らんふりを決め込んむだけで、いつまでも逃げ切れると思ったら大間違いだぞ。

しかしこの協会が一番信用が置けない理由は何かと言えば、それは過去の執行部の方針により、日本介護支援専門員協会そのものが、国の補助金によってなんとか存続が可能になったという経緯があるからだ。つまり日本介護支援専門員協会は、国の「ひも付き団体」であるという誹りを免れず、制度改正や報酬改定でまともに意見を言えない団体なのだ。

しかしこの団体が国の資金援助を受けて存続した経緯を知らない会員もいるのが現状ではないか。その方々は、「国から日本介護支援専門員協会に渡される7.700万円」を今一度確認して、その独立性がいかに怪しいかを確認してほしい。

2021年の報酬改定は、昨年と今年の2年連続にわたる介護報酬の+改定によって、それが足かせになり、より厳しい改定になる。それに先駆けて行われる制度改正においては、サービス利用時の自己負担割合について2割負担を標準として、段階的に1割負担を失くしていく方向で議論が進められる。

そんな中でこの協会の姿勢がまたもって問われるわけだが、国のひも付きで生き残った団体に大きな期待などとせられるわけがないし、国を動かす力があるわけがない。

こんな団体にいつまでも頼っていないで、協会の会員であることは都道府県レベルにとどめたほうが良い。そして現執行部の影響力がない、国のひもがついていない新しい全国組織を創設する方が、よほど介護支援専門員にとって明るい未来が開けるだろう。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・masaの最新著作本「介護の誇り」は、こちらから購入できます。


新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)のネットからの購入はこちらからお入りください。こちらの楽天ブックスは送料無料です。

日本介護支援専門員協会はきちんと検証・説明責任を果たしてください


昨年4月の介護報酬改定から10カ月が過ぎようとしている今、そろそろその影響と結果が見えてきつつある部分がある。そこには早速検証が必要になる問題も存在するように思う。

例えば一定回数以上の生活援助中心型サービスを組み込んだ居宅サービス計画について、市町村に届け出義務が課せられたルールの検証も必要だ。

このルールは、財務省の調査資料(2017年6月公表)で、生活援助の利用は全国平均で月9回程度なのに「中には月100回を超えて利用」する例があるとして、最多で月101回の利用例がある北海道標茶町直営の居宅介護支援事業所の主任ケアマネジャー(精神保健福祉士)の居宅サービス計画がやり玉に挙がって、それをきっかけとして新設されたルールである。

しかし標茶町の当該計画は、精神疾患を持つ要介護3の女性の計画で、体調を崩して入院した後、精神状態が不安定になったために、「どうしたら落ち着いて生活できるか」として、担当者会議を開きケアプラン再作成した結果、昼と夕方の間にヘルパー訪問を増やし、より細かな見守りをしていくことになり回数が増えたもので、のちに町の検証でも適切な計画であったと認められている。つまり当該計画は、糾弾すべきプランではなく模範とすべきプランであると判明しているのである。

そういう意味では、市町村へ届け出義務が新たに課せられた居宅サービス計画も、正当な理由をきちんと説明して適性と認められれば良いだけだと言えるわけであるが、介護支援専門員にとっては、いちいちそのプランを理由を添えて市町村に提出する手間と、場合によっては地域ケア会議等に呼ばれて、計画の正当性を説明する手間が増えているわけである。なおかつ市町村によっては、正当な理由を一切認めず、一定回数以上の生活援助を組み込んだ計画を不適切と決めつけて、計画担当ケアマネジャーを糾弾するという、「介護支援専門員の公開処刑」と揶揄される状態も見られる。

このような状態を許しておいて良いわけがない。

しかしそもそもこのルールは、日本介護支援専門員協会が、意見書の中で、「特定のサービスの頻回な利用については、国民健康保険団体連合会のデータを活用する等、焦点化したケアプランチェックや地域ケア個別会議等による検討をお願いしたい。 」と、積極的に届け出をしてチェックを受けるように求めたものである。

このことに関連して同協会の小原副会長は、2017年12月14日07時00分に発信された、シルバー新報のインタビューに答えて、「一定以上の頻回なサービス利用などについては、地域ケア会議などの場でプランがチェックされる仕組みも必要だろう。」と語っている。

しかしこの考え方はおかしい。そもそも適正な計画のために存在しているのが、ケアマネジメントという援助技術であり、市町村のチェックがないと計画の正当性が示されないという論理は、ケアマネジメントの否定の論理でしかない。介護支援専門員の職能団体ともあろう協会が、そのような論理展開を行うことはあってはならない。そのようなことに考えが及ばないこの団体の執行部は、頭脳としての役割を果たしていないといえる。ケアマネジャーの資質云々を問う前に、日本介護支援専門員協会執行部の、役員としての資質を問えと言いたい。

そもそもこのチェックの導入とは果たして介護専門員の、「現場の声」を代表しているのか?大いに疑問である。

また、昨年の報酬改定に先駆けた議論の中では、特定事業所集中減算についても同協会は、その廃止にブレーキをかける結果をもたらした。

この減算については、会計検査院が疑問を呈し、「公正中立を確保するうえで、集中減算は有効な施策ではない」と指摘し、2016年3月に同院が国会へ提出した報告書では、「一部の事業所では減算が適用されないように集中割合の調整を行うなど、公正中立を推進する合理的な施策といえず、むしろ弊害を生じさせる要因となっている」とまとめた。これを受け同年5月の参議院決算委員会で、「ケアマネジメントの公正中立の確保に向け、現行施策の抜本的見直しも含め、そのあり方を十分に検討すべき」との決議がなされ、集中減算の廃止が検討された。

しかしこの流れを変えたのも日本介護支援専門員協会であった。前掲のインタビューで小原副会長は、「当協会では医師の関与や多職種協働が担保されている場合は対象から除外することを求めている。まずは利用までのプロセスに必ず主治医が関わる医療系サービスは対象から外すべきだと考える。」と述べ、同減算の全面廃止に反対し、福祉系サービスの減算継続を求め、前掲の意見書にもそのことを記している。

まったくもって意味のない減算を残したものであるとしか評価できない。この減算を残したことでケアマネジメントの質の担保が図られているのか。改訂から半年たった今、同協会は改めてそのことを検証・評価する必要がある。

また日本介護支援専門員協会の意見書では、居宅介護支援事業所の管理者要件について、「管理者を主任介護支援専門員とすべきと考える」としている。

その理由は、主任ケアマネになるためには、その前にケアマネ実務5年が必要とされて、その経験が質の担保になると小原副会長は論じている。

馬鹿も休み休み言えと言いたい。経験が質につながるなんてことがないことは、過去の様々なケースや、現状のケアマネジメントの実態が証明している。例えば、「訴訟概要・日本初のケアプラン作成義務についての判例1」で示した裁判で、ケアプランを作成していないという致命的な問題で敗訴したケアマネジャーは、実務経験5年以上の主任ケアマネジャーだぞ。このような例は枚挙にいとまがない。経験と質は比例しないというのは、子供でも分かる論理だ。

しかし日本介護支援専門員協会が加担して決定されたことによって、居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネとするルールは、2021年度から完全実施(経過措置は3年のみ)されることになる。しかし現在約4万件ある居宅介護支援事業所のうち半数以上の管理者が主任ケアマネ資格なしの状態であり、今後約2年半の間に全事業所の管理者が資格取得することは困難である。

そのため資格者を引き抜こうとする動きも広がって、現在主任ケアマネがいる事業者も安心できない状態が生じかねない。・・・が・・・しかし、そもそもこの資格要件変更は何のためなのか。主任ケアマネがいない事業者は、主任ケアマネがいる大きな事業所に吸収合併されることを見越したものであり、それは即ち居宅介護支援事業所の大規模化への布石ではないのか?

日本介護支援専門員協会はそのことにも加担し、一人親方の居宅介護支援事業所をつぶすことに手を貸しているとしか言いようがない・・・。そのことは2021年までにしっかり検証されねばならない。

その前にケアプラン届け出義務と、特定事業所集中減算の福祉系3サービスの継続適用について、日本介護支援専門員協会は、それを推奨した意見書を書いたという責任があるのだから、それらによってケアマネジメントの質の担保が図られているという証明をしなければならない。

少なくとも協会員に対しては、その評価を明確に示す責任があり、それは同意見書を実質的に仕上げた小原副会長によって行われる必要があるだろう。

ということで小原クン、逃げずにきちんと説明責任を果たしなさい。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・masaの最新著作本「介護の誇り」は、こちらから購入できます。


新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行予定)のネットからの購入はこちらからお入りください。

今だからこそ確認してほしい地域包括ケアシステムとは何かということ


地域包括ケアシステムという言葉を知らない介護関係者はいないと思います。

しかし改めて、「地域包括ケアシステムとは何ですか?」と質問を受けたときに、瞬時にその答えを出せますか?瞬時にその答えが浮かばなくとも、じっくり考えて自らの言葉で第3者に説明することはできますか?

答えられたとしても、あなたのその答えは、介護関係者ではない一般市民の方が聴いて理解できる説明になっていますか?

一般市民に説明しても理解されないものであるとしたら、そのシステムは本当に存在していると言えるのでしょうか。

あなたがイメージする「地域包括ケアシステム」を言葉で説明したとき、医療関係者とその考え方を共有できますか?

立場の異なる関係者が様々なイメージを持っているとしたら、それは共通項のないシステム理解でしかありません。そのような状態で、どのようにして協働ができるのでしょう。目的と目標をどう共有できるというのでしょう。

ですからいま改めて職場で、仲間内で、それぞれが抱いている「地域包括ケアシステムとは何か。」という概念理解を確認しあってほしいのです。ただしそこで概念確認だけで終わってはなりません。そのシステムはそもそもなぜ求められているのか、そのシステムが目指しているものは何かということも確認しておかねばなりません。それが一番の問題なのですから。

間違ってはならないことは、地域包括ケアシステムを構築することは目的ではないということです。システムはあくまでその先の結果を生み出すための方法にしか過ぎません。地域包括ケアシステムを構築することによって、そのシステムが有効に機能することによって、どんな地域社会ができると考えられているのか、その目指す結果をきちんと見据えて、すべての関係者がそのことの考え方を共有する必要があるのです。

そうしなければ多職種連携や多職種協働は、掛け声だけで実体のないものになります。だって目的意識が異なっていたり、微妙な温度差がある中で、協働作業も連携もあり得ないではないですか。意識が別々だけれどチームを組んで一緒に働いているという状態は、それぞれが別の軸の上ににって、バラバラに動いているに過ぎないのです。

多職種協働のチームを組んで成果を挙げるには、目的と目標をしっかり分けて考え、チーム全員がそのことを理解して物事に対処する必要があります。しかしシステム概念の理解があいまいなままでは、目的や目標もぼやけてしまいますよ。ここはしっかり理解するように努めましょう。

31年1月29日(火)13:30〜17:00、松戸市市民会館(千葉県松戸市)で行われる、「松戸市明第2東地域包括主催・介護支援専門員資質向上研修」で行う2講演のうち、前半の(講演機砲蓮◆最期まで自分らしく住み慣れたまちで暮らしていくために〜今さら聞けない、地域包括ケアシステム〜』というテーマです。そのテーマは事務局の方から頂いたものですが、とてもタイムリーなテーマだと思います。

なぜなら地域包括ケアシステムという言葉がすっかり根付いているのに、そのことの概念があいまいになりつつあるのが、今この時期だからです。関係者の中には、その意味を理解しないまま、言葉だけを使っている人もいます。

そのため松戸市の講演では、地域包括ケアシステムとは何かについてしっかり伝えながら、地域包括ケアシステムによって作りたい仕組みとは何かを明らかにしたうえで、関係者に求められる役割と、具体的に求められる行動を明らかにする予定です。

どうぞご期待ください。参加希望の方は、張り付いたリンク先から申し込みください。まだ間に合います。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・masaの最新著作本「介護の誇り」は、こちらから購入できます。


新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行予定)のネットからの購入はこちらからお入りください。

介護支援専門員の未来を語ろう


かねてより僕は、「ケアマネ不要論を唱えている国の関係者はいない!!」と主張してきた。

ケアマネ不要論なるものを口にしているのは、国関係者と直接話し合いもしたことがない介護支援専門員であり、特に日本介護支援専門員協会の会員(執行部に籍を置く人である場合が多い!!)がそのような幻の不要論を唱えている。

介護支援専門員の資格更新研修等で、講師役を務める協会会員が講義の最中に、「こんなことをしていると介護支援専門員という資格は無くなりますよ」と根拠のない脅しを行っているのが、ケアマネ不要論の実態である。それは人を教える資質のない人間の単なる「こけおどし」でしかない。

そんな意味のない情報伝達しかできない講師は、壇上を去れと言いたくなる。

このことに関連して、僕も連載記事を書いているシルバー産業新聞の、1月10日付の一面を飾っている新連載の中で、国際医療福祉大学大学院の石山麗子准教授が次のように述べている。

「ケアマネジャーの資格はなくなるのですか」。私が厚生労働省の介護支援専門官をしていた頃から現在も頻繁に受ける質問だ。結論から言えば私の答えは「NO」である。

このような見解を示したうえで、ケアマネジャーの資格がなくなるかのような話が出る理由として次の2点を挙げている。
ー匆駟歉秧概腸颪覆標の場でケアマネジャーの資質議論が繰り返され、その中にはケアマネジャーの批判だけではなく、否定ともとれる意見が混じっていること
⊆匆饐霎が第四次産業革命と言われる方向に向かい、IOTやICT技術が徐々に導入され、AIの研究も進んでいる中で、ケアマネジャーの仕事がそれにとって代わられるのではないかと思う人もいること


,砲弔い討蓮◆こんなにも公の場で批判し続けられる職種が他にあるだろうか。」と問いかけたうえで、そのことを悲観する必要はなく、批判や指摘は「ケアマネジャーへの期待」であるとしている。そしてケアマネジャーは、批判や指摘を否定と捉えるのではなく、それをバネとして、それを糧として未来を切り開く底力を持つ必要性を訴えている。

さて、石山さんの△慮解については、その通りだと思う。その考え方は僕が1/15に書いた「AIによるケアプラン作成を否定する人は、何を恐れているのだろうか。」で書いた内容にも通ずる考え方なので、是非そちらも参照願いたい。

しかし石山さんの,紡个垢觚解について、僕は別の視点から考えなければならないと思っている。ケアマネ批判の本質は、石山さんが言うほど優しい理由ではないし、その批判が「期待」の裏返しであるとか、「期待」に通じるものであると考えるのは甘い分析と言わざるを得ない。

ケアマネ批判の本質とは、介護支援専門員という資格を創ってやったのは、「俺たち・私たち」だという、厚労省官僚の思い込みによるものだ。介護支援専門員という資格は、国が作ってやった資格であるのだから、国が考えた通りになれ!!という思いに端を発した問題なのである。

医師や看護師は、資格以前に医師業務や看護業務が存在していて、それを専門に行う人がいた。資格はそれに対して後付けで創られたのだ。国がその仕事ができる人を資格者として認め、その資格による業務独占権を認めたのは、先に技術と技術者が存在していたからである。

しかしソーシャルワークの一技術でしかないケアマネジメントを専門にして、生活の糧を得ている人間などいなかった。そうした状況で、その技術を中心にして報酬を得られる仕組みを作り、その業務を担う、「介護支援専門員」という資格を新たに国が創設したわけである。

資格の前に技術があり、技術者がいた医師や看護資格とは、この根底が異なっているわけである。特に居宅介護支援事業所という組織は、そこで行うべき業務の仕組みを含めて、すべて国が設計して世に産み落としたものであるという考えが強い。

だから国は介護支援専門員の技術展開をするステージも、「国が与えてやったもの」として、ケアマネジメントの向かう方向も、国が見据えた方向と同じでないと気に入らないわけである。その方向に向かうように批判の矛先を向けるわけである。

資格を作ってやったから、その方向に技術を向かわせようとして、専門技術への介入という、医師や看護師に対してはできないことを、介護支援専門員に対してだけは行うことができると考えているわけである。

そうした考えが根底にある中で、厚労省が考えている通りにケアマネジメントが機能して、給付調整(その実態は給付制限・給付抑制だが)の役割を果たしていないという思いが、ケアマネへの批判につながっていることに他ならないのである。

だから常に介護支援専門員は糾弾されるのである。優れたスキルの介護支援専門員が何人いたとしても、その人の仕事ぶりが国の意に沿わないとレッテル針がされた場合、国はそのマネジメントの仕方はけしからん、として批判の矛先を介護支援専門員という資格に向け、ケアマネジメント技術に介入しようとするわけである。それが「ケアマネジメントのあり方委員会」等の実態である。それは「期待」とは別な次元での批判と言ってよいものだ。

そして自分たちが批判できる、「作ってやった資格」であるからこそ、そのありようを変えることは欲しても、その資格を失くすことまでは国も役人も欲していないというのが実態である。

だがいくら介護支援専門員を被告席に立たせて糾弾しようとしても、地域の福祉の底辺は、介護支援専門員の存在により確実に引き上げられているという実態があり、介護支援専門員は既に要介護高齢者にとってなくてはならない介護支援者であるという事実の前で、その批判は先細っているのが実態である。その批判は、介護支援専門員全体向けることが難しくなり、あり方委員会の結論も、個人の資質の差を埋めようという内容で、お茶を濁して終わらねばならなかったのである。

それだけ頑張っている介護支援専門員は、全国各地にたくさん存在しており、その人たちは「いなくなっては困る」存在だということなのだ。

このように地域で活躍する有能な介護支援専門員の存在は、国も認めるところで、そもそも前述したように、その資格を失くしてしまうような考え方は、国としてもさらさらないわけである。だから実体のない「ケアマネ不要論」という脅し文句におびえる必要はないし、そのようなことを口にする講師に対しては、受講席からその根拠を問いただす声を挙げるべきである。そもそもそんな不要論は存在しないので、根拠など示すことはできないのは目に見えているのだから、その時は大いにそのような脅しに抗議していただきたい。

僕は介護支援専門員として様々なステージで活躍する皆さんの応援団として、その地位の向上のためのお手伝いをする存在でありたいと願っている。

その活動の一つは、介護支援専門の皆さんに最新の情報をわかりやすく伝えながら、介護支援専門員の皆さんが元気になれるお話をすることである。

来る1月29日(火)13:30〜17:00、松戸市市民会館(千葉県松戸市)で行われる、松戸市明2西・明2東・東部包括共催・介護支援専門員資質向上研修でも、そうしたお話をしようと思っている。

当日は90分の講演が2本予定されておりテーマは、『(講演機最期まで自分らしく住み慣れたまちで暮らしていくために〜今さら聞けない、地域包括ケアシステム〜』・『(講演供介護保険制度の今後の展望〜介護支援専門員に求められることとは〜』としている。

誰でも無料で参加できるオープンセミナーであり、講演名に張り付いたリンク先から問い合わせと申し込みができるので、お近くの方は是非会場にお越しいただきたい。

松戸で介護支援専門員の未来について語り合いましょう。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・masaの最新著作本「介護の誇り」は、こちらから購入できます。


新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行予定)の先行予約はこちらからお入りください。

日本介護支援専門員協会々長の年頭所感に覚える違和感


日本介護支援専門員の公式Webに、同協会・会長の「年頭所感」が掲載されている。

この協会の公式サイトの大部分は、会員専用の情報で埋まっており、非会員にはどうでもよいような「協会からのお知らせ」しか見ることができない。(※ただしログインして閲覧する会員専用サイトも、たいした情報は流されていない。)

よって同協会の会員以外にはどうでもよいサイトであるが、年頭所感は非会員にも見てもらいたいのか、非会員もアクセスできるトップページに掲載されている。

その所管の中では、介護支援専門員という有資格者の存在意義について触れ、「人間の尊厳を最大限に尊重した生活に寄り添う存在として、絶対不可欠な存在になっています。」という一文が載せられている。

何故ここで介護支援専門員が「絶対不可欠な存在」であるとアピールする必要があるのか。そもそも国の関係者で、介護支援専門員が不要な資格だとか、その有資格者が必要ないとか言っている人はいない。個人の資質の差によるケアマネジメントの質の差が大きすぎることが問題視されてはいるが、だからと言って介護支援専門員は不要な資格者であると言ってる官僚はいないのである。

介護支援専門員不要論を唱えているのは介護支援専門員自身である。それは日本介護支援専門員協会という職能団体に所属している人間である場合が多い。

介護支援専門員の資格更新研修等で、講師役を務める協会会員が講義の最中に、「こんなことをしていると介護支援専門員という資格は無くなりますよ」と根拠のない脅しを行っているのが、現状で唯一のケアマネ不要論だ。しかしそこで例示される不適切対応等は、一部の資質が劣る介護支援専門員の行いでしかなく、介護支援専門員の仕事ぶりのスタンダードを現したものではない。

むしろ全体でみると介護支援専門員という有資格者の存在で、暮らしが支えられている人は多く、介護支援専門員の存在によって、確実に地域の福祉の底辺は引き上げられているのだ。

そういう意味でも、そうした講師の脅しに似た発言は叱咤激励にもなっておらず、その講師自身の伝達力のなさと、見識の低さを現すものでしかない。

この状況を放っておいて、年頭所感で存在意義を強調したってどうしようもない。要するにこの会長も現状認識が甘いと言わざるを得ないのである。

所感の中では、「厚生労働省などのアンケートについては、是非ご協力いただけたらと思います。」と呼び掛けているが、過去において様々なアンケートが行われたが、それに協力した会員の「現場の声」を国が取り上げられて、日々地域で汗する介護支援専門員の苦労が報われことがあるだろうか。そんな試しがない。すべて国のいいようにデータ操作がされているだけではないか。

協力するというが、現在日本介護支援専門員協会が国に対して行っているのは協力ではなく、迎合に過ぎない。協会の意見が国を動かして現場の介護支援専門員が報われるのではなく、言いなりになって、ますます書類仕事は増え、それに見合った報酬は支払われず、仕事は益々大変になっていく。

特定事業所集中減算だって、会計検査院が廃止の提言を行い、厚労省も廃止してもいいよと言っていたのに、「それは待ってください。全部廃止するのではなく、福祉系サービスだけ残してくださいと」意見具申しているのが、この協会の小原という副会長であることは周知の事実である。(参照:職能団体としてどうなのかと思う某協会のこと

おかげで意味のない福祉系3サービスだけ限定の集中減算は今も残されたままである。その結果、ケアマネジメントの質が担保されているというのか?そんなことはなく、良い事業所を利用者全員に紹介できないという意味のない制限の壁を作っているだけではないか。件の副会長が行ったことは、結果的に協会会員をはじめとした介護支援専門員に対し、味方が後ろから銃撃したという結果にしか過ぎない。

それはまさに現場の声と乖離した運動を、この協会の執行部が行っているという証明である。そうした状況も踏まえずに、国のアンケートに協力しましょうと呼びかける意味がわからん。

この協会が、国にものを言えない最大の理由は、運営資金の面で国のひも付きになっているからに他ならない。研究助成金という名目等で、国から過去にいくら協会に国費が注入されているんだ・・・。

そんな中で組織率が非常にに低い現状を鑑みると、この組織がソーシャルアクションの機能を持つことが不可能であることははっきりしている。こんな組織に加入して、決して安くもない会費を搾り取られている会員の方は、「お気の毒」と言うしかない。

そういう意味でこの年頭所感は、現状認識がない建前と欺瞞に満ちた、KY発言というしかない。こんな所感を新年早々サイトにアップするより、「あけましておめでとうございます」の一言で挨拶したほうがよっぽどましである。

執行部のこの体たらくぶりを見ると、この組織には何の期待も抱けないことがわかる。会費を払い続けている人は、そろそろ見切りをつけたほうが良い。

そうしないと、こんな組織に加入・依存している自身の見識が疑われることになりかねない。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・masaの最新著作本「介護の誇り」は、こちらから購入できます。


新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行予定)の先行予約はこちらからお入りください。

ケアマネ大削減元年の合格者の皆様へ


昨日の記事で紹介したように、僕は今、香川県高松市に滞在し、今日は朝からホテルパールガーデンで開催されている、「香川県老人福祉施設協議会研究大会」で講師と助言者を務めている。

午前中は2時間、「介護の誇り〜プロとしての意識改革〜」というテーマで話させていただいた。おかげさまで会場を埋めた230人を超える受講者の皆様の反応もよく、気持ちの良い状態で昼休みに入ることができた。

午後からは16:00まで分科会の助言者を務める予定だが、その前後に僕の著作本の販売とサイン会もさせていただく予定になっている。

この記事はお昼ご飯を食べながら書いている。そのためあわただしい中での記事更新で、深い考察記事は書けないため、ケアマネ試験に関する結果と、ケアマネジャーを対象にした僕の講演について紹介させていただきたいと思う。

ということで本題。

今年度の介護支援専門員実務研修受講試験に関連して、先週受験者数が1000人を超える17都道府県(全体の61.4%)の結果が公表された。それによると合格者数は3.177人で、合格率は10.5%となっている。この数字は昨年度より10.4ポイントも減っていることを示している。

ちなみに合格基準点は毎年、正答率70%を基準として、問題の難易度によって補正されるが、今年の合格基準点は以下の通りである。
介護支援  13/25点
保健・福祉 22/35点

そもそも今年度の受験者は、昨年度より一気に6割強も少ない37.5%にとどまっており、その中で合格率も低下しているとなると、地域によっては現役のケアマネジャーから勇退する人の数のほうが、ケアマネ実務に新たに就く人の数より大幅に多くなって、地域全体の現役ケアマネジャーの数が減るというところが出てくるだろう。

勿論、受験者が減った理由は介護支援専門員という資格に魅力を感じない人が増えているという意味もある。それは処遇改善加算で給与改善が図られている介護職員から、介護支援専門員に転身しようとする人が減っているという意味でもある。その中で合格者の数も減っているということは、試験のハードルもそれなりに高くなりつつあるということではないのだろうか。

しかしそのことは決して想定外のことではなく、むしろそれは国の誘導策に近いものであることは、「国の隠された思惑とはケアマネの政策的削減(前編)」・「国の隠された思惑とはケアマネの政策的削減(後編)」に記した通りである。

いうなれば今年の合格者は、介護支援専門員の大量生産時代を終焉させて、量より質の育成を目指した「元年」に誕生した期待の星であり、まさに少数精鋭の選ばれた人といえるのかもしれない。

合格者の皆様は、ぜひその期待に応えるように、介護支援専門員実務研修に臨んでもらいたい。

制度改正と報酬改定の度に、「介護支援専門員の質」が問題とされる状況をなくしていくために、是非自身のスキルを磨いて、この国のケアマネジメントの質を底上げする力になっていただきたい。

僕はケアマネ応援団として陰ながら力になりたいと思っている。また表立った活動としては、介護支援専門員に向けた研修講師も行っているが、近直の介護支援専門員向け講演としては、年が変わった1月29日(火)13:30〜17:00、千葉県松戸市の松戸市市民会館で行われる、「平成30年度介護支援専門員資質向上研修」で講演を行なう予定になっている。
松戸市介護支援専門員資質向上研修
ここでは90分の講演を2講演行う予定で、(講演機砲蓮◆最期まで自分らしく住み慣れたまちで暮らしていくために〜今さら聞けない、地域包括ケアシステム〜」、(講演供砲蓮◆介護保険制度の今後の展望〜介護支援専門員に求められることとは〜」というテーマを予定している。

参加無料とされているので興味のある方は、リンク先が張り付いた文字からダウンロードできるチラシに書かれている「問い合わせ先」まで連絡いただきたい。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・masaの最新著作本「介護の誇り」は、こちらから購入できます。

国の隠された思惑とはケアマネの政策的削減(後編)


国の隠された思惑とはケアマネの政策的削減(前編)より続く
今年度から介護支援専門員の受験要件の見直しが適用され、法定資格のない介護職員だけの実務経験だけでは受験要件に該当しないという、受験資格の厳格化が実施されたことは周知のとおりである。

これも国の政策誘導の一つであり、介護保険制度が誕生から昨年度までのような、「介護支援専門員の大量生産」の必要性は薄くなったと国は感が他のだろう。そうであれば同時に、介護支援専門員より足りない介護職員が、介護支援専門員の資格を取って介護実務をしなくなる状況をできるだけなくそうと考えたという結論にたどり着く。

むしろ国としては介護支援専門員の受験者については、もっと職種を絞って、相談援助の専門家に絞りたいというのが本音だ。しかし既得権益というものを無視できずに、すべての介護職をそこから除外することはできなかった。そのため法定資格という言葉を用いることで、体の良い形で一部の介護職実務経験者追い出しルールを作ったわけである。それが証拠に相談援助職については救済措置により法定資格がなくても受験資格から外れないようにしているわけである。

ただしこの受験要件の厳格化によって、大幅に受験者数が減ったということにはならない。

このことについては、11/6に書いた「介護支援専門員実務研修受講試験の受験者の大幅減について」という記事の中で僕は、受験者数の減少は、受験要件が法定資格を有する者などに厳格化されたことによるものではなく、処遇改善加算の支給対象に介護支援専門員が含まれていないことの影響もあるということを指摘しているところである。

受験者数が6割減ったという事実があったとしても、法定資格者以外の受験者が昨年までの受験者の6割を占めていたなんて言う事実はないからだ。

むしろ年収という生活に直結するものが、この受験者減に影響しているのだ。

介護職員処遇改善交付金以来、現行の介護職員処遇改善加算まで続く、介護職員の給与改善策の効果が徐々に表れてきた段階で、すでに一部の地域では夜勤手当を含めると、介護職員の方が介護支援専門員より年収が高くなり、しかも介護職員の待遇改善はさらに続けられる政策がとられる見込みが確実になったことで、将来を見据えて介護職からケアマネへの転身を目指さない人は確実に増えているというわけである。

そこにはお金のために介護支援専門員を目指す人を減らして、相談援助を職業にしたいという動機づけを持つ人だけが介護支援専門員を目指す方向にもっていくという思惑がある。それは介護支援専門員の資格を得た後に、その業務に興味を持てずに辞めてしまったり、業務スキルがない状態で質の低い業務しかできない状態に陥る人を、あらかじめスクリーニングしようという意図もある。

それも国の政策誘導の結果といえるのだ。介護支援専門員の数の確保より、介護職員の数の確保を優先するために、介護職から介護支援専門員へ転身して、介護職員の数が減少することを是としない方針転換が水面下で行われているのである。それでも介護支援専門員は将来的には充足するという意味もある。

介護職員をまず減らさないことを優先し、介護支援専門員が一時的に減った分については、政策的に介護支援専門員の必須業務を減らして対応しようというのである。

勿論、地域によっては今現在も介護支援専門員のなり手が少なく、居宅サービス計画書の作成担当者が見つからない住民がいて、そうした地域では、居宅介護支援事業所の介護支援専門員がケアプラン作成数の限界を超えて受けている事例があることも国はわかっている。それでもなおかつ今後はそうした状況が解消でき、将来的には今の介護支援専門員の数が維持されれば、介護支援専門員の数余りが生ずるとみているのだ。

それはなぜだろうか。例えば介護支援専門員のなり手が減り続けた先に、今現役の介護支援専門員がリタイヤすることを考えたとき、介護支援専門員の数が足りずに、サービス利用ができない国民が生ずるのではないかと国は考えないのだろうか。

それにはカラクリが隠されているのだ。いやそれは今後に向けた国の強い意図が隠されているといってよいだろう。

その意図とは、政策的に必要な居宅サービス計画数を減少していく方向に誘導していくという意味である。計画すべき居宅サービス計画の数が減るのであれば、それに対応する計画担当者としての介護支援専門員の数は少なくて済むということだ。

そのための次の一手は、居宅介護支援費の自己負担導入である。このことについて僕は「御用聞きケアマネを増やす悪政」として反対意見をこのブログ記事の中で再三唱えてきたが、いよいよ2021年の報酬改定時には、自己負担が導入される可能性が高くなっている。

それが定率負担なのか定額負担なのかは、今後の議論の流れで決まってくるが、どうやら自己負担導入の流れは止められないようである。するとここで起こることは、自己負担しなくてよいセルフプランの増加である。

制度が複雑になった状況で、セルフプランなんてそう増えるものではないと考えている人が多いが、ここでいうセルフプランとは、純粋な意味で利用者自身が作成するプランではなく、法令ルールの隙間を縫って、「サービス事業者が、自社サービスの囲い込みを目的に、無料でセルフプランを作成支援する」ということである。(参照:居宅介護支援費への自己負担導入は、介護支援専門員の職が奪われるという意味でもあるんだぜ

これによって居宅介護支援事業所の顧客は減ることになり、介護支援専門員の仕事も減るということになる。

さらに2021年の報酬改定時には、要介護1と2の人の訪問介護の生活援助が地域支援事業に移行される可能性が高くなった。もしかしたら福祉用具貸与も同様の取り扱いとなるかもしれない。

これによって相当数の居宅サービス計画が必要とされなくなることが予測され、この部分のケアマネの仕事も奪われていくわである。

しかも2021年の改定は序章にしか過ぎない。国の描くグランドデザインの中には、介護保険給付対象を、重・中度の要介護者に絞るというものがある。

つまり将来的には介護保険給付対象者は要介護3以上にして、それ以外の人は、原則として地域支援事業の対象とするか、もしくは自己負担で保険外サービスを利用してもらうという考え方である。

先般、「介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する場合の取扱いについて 」が発出され、保険外サービスの提供の弾力化が図られた意味は、利用者に保険外サービスに馴染んでもらおうという意図が隠されているのである。

そして徐々に、軽度者に対する保険給付できるサービス種類を減らしていくという意図があり、その結果、居宅介護支援事業所の介護支援専門員の仕事が大幅に減るために、その数は今より6割減っても対応できるという意味になる。

それはとりもなおさず個々の質の差を均等化するきっかけになるかもしれないということまで国は見据えているわけだ。

その考え方や政策誘導の方向性が正しいとは言わないが、そうした方向に進んでいるという事実に目をつぶってはならないのである。

はっきり言ってこうした状況下で、その背景分析をしてものを言わない職能団体(例えば日本介護支援専門員協会など)は一体何をしているんだという問題でもある。

どちらにしてもそのようなレールの上を走っていることを、介護支援専門員をはじめとした関係者は理解する必要があるだろう。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・masaの最新著作本「介護の誇り」は、こちらから購入できます。

国の隠された思惑とはケアマネの政策的削減(前編)


来年10月の消費税引き上げに併せて創設する新たな処遇改善加算については、介護事業者の人手不足の解消が目的とされており、介護職員のうちキャリアを重ねた人材を優遇し、その将来を描きやすくしてこの分野に関心を持つ人を増やしたり、離職する人を減らしたりする狙いがある。

そのため勤続10年以上の介護福祉士の給与を月額8万円改善することをベースに予算措置や支給方法が議論されているところだ。

この際に、「経験・技能のある介護職員」の範囲については事業者に一定の裁量を与え、基本は勤続10年以上の介護福祉士とするが、それは同一法人の経験に限定せず「介護業界勤続年数が10年」の介護福祉士も対象として扱えるようにする予定である。さらに介護福祉士の資格はないが有能なベテランも含めるなど、より柔軟な運用を認めることも検討していくとしている。

また新加算の支給対象は、現行の処遇改善加算III以上の加算対象事業者が条件とされる可能性が高く、他職種への配分も一部条件付きで認めていくことも検討されている。(※他職種への支給割合の制限などが検討される。)しかしこの場合でも、介護職員が配置されていない訪問看護事業所や居宅介護支援事業所などは加算対象にならないことになる。

ということは介護施設のケアマネジャーは、法人の考え方ひとつで、「新処遇改善加算」のおこぼれにあずかることができるかもしれない。しかし居宅介護支援事業所のケアアンネジャーは、そのおこぼれにさえあずかれず、1銭ももらえないというのが現時点での方向性である。

このことに関連して、介護業界の労働組合「UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)」が11/16に記者会見を開いた。

その会見では、来年10月の消費税引き上げの際に新設される「新処遇改善加算」について「介護従事者全体の処遇を改善すべき」と主張し、特にこの加算が居宅介護支援事業所を対象外としていることについて、「ケアマネと介護職員の賃金は近接してきた。これが新加算で逆転することになれば、ケアマネを目指す人はさらに少なくなる」・「ケアマネジャーには介護福祉士の資格を持っていて経験を積んでいる人が多い。そういう人たちを蚊帳の外に置いていいのか」と指摘している。

NCCUのこの主張・提言はまさに正論であり、拍手喝さいを送りたいと考えている関係者は多いだろう。組合員にとってはまさに現場の声を代表して発言してくれている内容であり、組合員の期待に十分応える活動を行っているという証拠でもある。

僕もこうした意見を堂々と主張することには大いに拍手を送りたいという気持ちはある。

しかしこの主張が極まてまじめに行われているだけに、痛々しさも感じざるを得ない。それはなぜか・・・。

そもそも政府や厚労省が、介護支援専門員を対象外にして介護職員の給与を引き上げることで、介護支援専門員より介護職員の給与ベースが高くなることや、そのことで介護支援専門員のなり手が減ることを考えていないわけがないからである。

そのことを織り込んだうえで、なおかつ介護職員を中心にした給与引き上げ策とし介護支援専門員は他の職種として介護職員と区分しているのは、介護職員の確保を最優先にして、介護支援専門員の確保は二の次で良いと考えているからに他ならない。

むしろ国は介護支援専門員の資格を得るための条件となる、「実務経験」について、範囲を広げすぎたことを、ここにきて後悔している向きがある。

2000年の制度施行前に、介護支援専門員の資格を得ることができる実務について議論された当初は、介護福祉士も介護職員も、その実務に入っていなかった。しかしそれでは必要とされる介護支援専門員の数の確保が難しいとして、介護職まで実務範囲を広げたという経緯がある。

しかしそのことによって、介護の現場で体力的な負担を感じるようになった介護職員が、基本的に夜勤をしなくてもよく、デスクワークが中心となる介護支援専門員の資格を取得して、介護実務から離れてしまったことが、介護職員不足の一因となっているという考え方が生まれてきている。

さらに数の充足が懸念された介護支援専門員については、その数がすでに十分確保されており、むしろ今現在問題となっているのは、介護支援専門員の個人の資質の「格差」であるという問題意識が生まれており、その解決の方策とは、資格取得後の実習等でどうにかなる問題ではなく、受験資格のハードルを上げ、受験問題の難易度も高めることで是正しようという動きがあるのだ。

それが証拠に、今年度の介護支援専門員の実務研修受講試験を受けた人の数が、昨年度より一気に6割強も少なくなり、37.5%にとどまっていることについては、11/6に書いた「介護支援専門員実務研修受講試験の受験者の大幅減について」という記事で指摘しているところだが、そのことが問題であると指摘しているのは、外部の評論家や事業関係者のみで、国がそのことに危機感を感じて対策を検討しているという事実はない。

つまり介護支援専門員の受験者数が減っていることも、権謀術数に長けた国が仕掛けた罠だし、新処遇改善加算でさらの介護支援専門員のなり手が減ったとしても、その見返りに介護職員が増えればよいと考えているのである。よってNCCUの正論で、国がその姿勢を変えることはないのである。

しかしなぜ国は介護支援専門員の数が減っても問題ないと考えているのだろうか。制度の行く末にそのことは負の遺産とならないと考えるその根拠とは何だろうか。

そのことについては、長くなるので明日の記事に続きを書きたい。
国の隠された思惑とはケアマネの政策的削減(後編)に続く。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・masaの最新著作本「介護の誇り」は、こちらから購入できます。

介護支援専門員実務研修受講試験の受験者の大幅減について


今日は11時から大阪グランフロントのITフェアで介護事業におけるICTの実用化などについて、制度改正と合わせた講演を行う予定で、いつもより早い時間に記事更新している。

ということで本題・・・。

今年度の介護支援専門員の実務研修受講試験を受けた人の数が、昨年度より一気に6割強も少なくなり、37.5%にとどまっているそうである。

その理由について、今年度から受験要件が、法定資格を有する者などに厳格化され、介護福祉士の資格のない介護業務の実務経験だけで試験を受けられなくなった影響が出ているのだろうと論評されている。

このことを介護支援専門員のなり手がなくなることにつながる問題であると深刻に考えて論評している向きもある。

しかし僕はこのことに関しては、違う意見を持っている。

受験資格の見直しに絞っていえば、制度開始から18年を経た今、その制度によって誕生し、制度運営の中心的役割を担ってきた介護支援専門員の成り手は今のままでよいのかを真剣に考える時期に来ており、そのきっかけとなるのが受験資格の見直であると考えてもよいのではないかと思う。

そもそもソーシャルワークの1技術であるケアマネジメントについて、それに精通した人に与える資格であるにもかかわらず、そのベースになるソーシャルワークの基礎知識と援助技術を持たない者にも受験資格を与えてきたことがよかったのかどうかを検証しなおす時期である。

介護の実務経験のみで、介護支援専門員実務研修受講試験の受講資格を与えるという考え方は、この制度を創設する際の当初にはなかった。しかし法案が国会審議を通過した後、制度の具体的運用方法を組み立てる際に、制度あってサービスなしという状況を創らないために、介護支援専門員という資格者をある程度の数まで誕生させる必要性が叫ばれ、介護の実務のみの受験資格を認めたという経緯がある。

介護サービスの現物給付化の手段として、事前のケアプラン作成を要件としているにもかかわらず、そのプランを作成できる有資格者の数が利用者の数に追いつかないと、介護保険制度は絵に描いた餅となる恐れがあったために、急遽、介護実務のみの受験資格を認めたのである。

その結果、資格試験の受験ハードルはずいぶん下がり、そのおかげで介護支援専門員の数が足りずに、ケアプラン作成待ちの利用者が困惑するという事態は避けられたが、資格試験のハードルを下げたことでソーシャルワークの質の低下を招いたり、介護支援専門員個々の質の差が目立つなどという弊害もみられるのは事実だ。

さらに介護支援専門員という新たな資格ができたことが、夜勤を伴うハードな介護業務を避けて、その資格を目指そうとする新たな目標を創った反面、そのことで介護従事者の数の減少に拍車をかけるという面も見られたということも否めない。これは果たしてこの国の介護の現実を検証しなおしたときに、よいことだったのか、ゆがんだ方向ではなかったのかを、一度立ち止まって考えるべき時に来ている。

受験資格の見直しと、受験者の減少は、そのことを考えるきっかけになるとポジティブに評価してもよいのではないだろうか。

現在、居宅介護支援事業所も介護施設も、介護支援専門員が足りないという状況ではない。逆に介護支援専門員の資格を持ちながら、その実務に携わっていない人も多い。

介護施設であれば、介護支援専門員の資格を有した人が、介護支援専門員と介護職員を兼務している人も多いが、その実態は介護職員でありながら、何ケースかのケアプラン作成業務をこなすだけのケアプランナーに陥って、ソーシャルワークなど全く行っていない状況も見られる。こうした弊害についても洗いなおす作業が必要だ。

介護支援専門員の大量生産という時期に終わりが来たことが、個々の質の差を均等化するきっかけになるかもしれないし、待遇改善のきっかけになるかもしれないという面もあるのだから、ことさら受験者の数の低下を嘆く必要はないのではないだろうか。

受験資格や試験内容のハードルを上げて、実務者のスキルの向上を図るという考え方を否定する必要性は全くないといってよい。

それは意味のない更新制度や主任ケアマネ制度を漫然と続けるよりもよりましな方向であると思える。

そもそも今回の受験者数の減少を、受験資格の見直しの影響という一点から評価することは間違っている。法定資格者以外の受験者が昨年までの受験者の6割を占めていたなんて言う事実はないからだ。受験要件の見直しは受験者数減のきっかけに過ぎず、別の要因があることを知るべきである。

処遇改善加算の対象とならない介護支援専門員は、加算対象職種となっており、かつ夜勤手当などがつく介護職員より年収が低い例も多々ある。来年10月に支給されることが確実視されている新処遇改善加算の対象職種は、介護職員以外にも広がる可能性があるといっても、介護職員が配置されていない居宅介護支援事業所は対象外であるとされている。

一定件数を超えた生活援助が含まれる居宅サービス計画の届け出義務と、それをめぐる過度な行政介入を、ケアマネ公開処刑と揶揄する向きもある。

そんな中で、数十人の人生に深く介入するケアマジメントの業務の負担を考えたとき、介護支援専門員という仕事の将来を悲観する関係者も増えている。そのことが試験を受験しなければならない負担と相まって、受験者数の減少につながっているという認識が必要だ。

受験資格の見直しのみにターゲットを絞った受験者数減の議論は、笑止千万でしかない。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・masaの最新著作本「介護の誇り」は、こちらから購入できます。

アドバンス・ケア・プランニングの基盤となるケアマネの役割り


敬老の日を前に厚生労働省は14日、全国の100歳以上の高齢者(15日時点)が昨年より2014人多い6万9785人に上ると公表した。このうち女性が88.1%を占めているそうである。

都道府県別では、島根が6年連続で最多の101.02人で、鳥取の97.88人、高知の96.50人が続く。一方、埼玉は32.90人で29年連続の最少となり、次いで愛知36.78人、千葉39.34人の順となっているそうだ。

島根と鳥取に長寿高齢者が多いのは、神の国出雲のご利益だろうか・・・。

かつて「人間50年」と言われたわが国では、長生きすることが人生の最大目標とされていたことがある。その目標は達成されたわけではあるが、一方わが国では意思疎通ができない状態で、医療器具をつけたままで、ずっとベッドに横たわる高齢者の数も多い。

北大病院の医師である、宮本顕二氏と宮本礼子氏ご夫妻は、その共著本「欧米に寝たきり老人はいない〜自分で決める人生最後の医療より 」(中央公論新社)の中で、ある療養型病床の日常風景を次のように記述している、

「病床の約7割の方が経管栄養か中心静脈栄養でその半数の方が、痰がつまらないように気管切開され、チューブが入っている。それらの患者さんに看護師が数時間おきに気管チューブから痰の吸引を行っているのであるが、吸引のたびに苦しむ患者の姿がそこにある。意識がない患者でも体を震わせて苦しむ姿がある。」

経管栄養が不必要だとか、悪者であるという論理は乱暴すぎるが。経管栄養が必要な人もおられる。しかし決して対象者のQOLを高めない状況が、本人の意思とは関係なく、延命のみを目的として経管栄養にしているケースによって生じている現状があることも事実だ。長寿国ニッポンの一面が、「悲惨なる延命」で支えられているとすれば、これは悲劇でしかない。

そうした状況を少しでも改善するための意識は高まっていると思える。例えば医療現場では、最期の迎え方を患者本人と家族、医師らが継続的に話し合う「アドバンス・ケア・プランニング」(ACP)の取り組みが進んでいる。

また政権与党である自民党は、終末期医療のあり方を規定した新法作成の検討に入っているが、そこではACPの考え方を盛り込み、患者の意思決定のあり方の透明化を医療現場に促す内容にしようと模索されている。

どちらにしても、今後の終末期医療の在り方を考える延長線上に、終末期を経管栄養によって伸ばす是非も含まれてくるだろう。その時に一番重要な点は、「患者本人の意思決定とその確認」であることは間違いない。

しかし終末期になった後に、その人の意思を確認することは難しくなる。よって意思決定ができ、その意志を表明することができる時期から、自分はどうしたいのか、どのような支援を受けたいのかということを確認するために、一人一人の国民がリビングウイルを宣言しておくことが求められるのだ。

そのことを実現する支援者も必要になる。しかしリビングウイルの宣言に関わる支援も、宣言する本院が終末期になってからでは困難となるのである。

そうすると終末期医療に関わるチームのうち、誰がリビングウイルの宣言のための支援を行うことができるだろうかと考えたときに、介護支援専門員は、利用者が終末期になる前から支援担当者として関わっている場合が多いことに注目してよいのではないかと考えている。

病状が悪化する前、意思確認ができる状態の時期から関わりを持っている介護支援専門員だからこそ可能となることがある。それがリビングウイルの宣言のための支援であり、そのことの役割をもっと意識した活動が、介護支援専門員には求められるのではないだろうか。

このことは介護支援専門員の皆さんに強く訴えていきたいと思う。近直の介護支援専門員の団体に向けた講演は福島県いわき市で予定されている。(参照:masaの講演予定

3.11以降、僕は福島県に何度かお邪魔して講演させて講演させてもらっているが、10月13日(土)・14:00〜16:00、いわき市文化センター(福島県いわき市)で行われる、「福島県介護支援専門員協会主催公開講演会」で、「看取り介護を通して考える〜生きるを支える〜」をテーマに120分お話しさせていただく予定がある。

その際には、今日ここで書いた内容を含めた話をしてきたいと思う。福島県の皆さん、よろしくお願いします。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・masaの最新著作本「介護の誇り」は、こちらから購入できます。

ケアマネが負う義務を増やして制度が良くなるのか?


本年4月の介護報酬改定に伴って、居宅介護支援事業所関連では次の基準・通知・省令改正が行われている。

基準改正としては、利用者の意思に基づいた契約であることを確保するため、利用者やその家族に対して、利用者はケアプランに位置 付ける居宅サービス事業所について、複数の事業所の紹介を求めることが可能であることや、当該事業所をケアプラ ンに位置付けた理由を求めることが可能であることを説明することを義務づけ、これらに違反した場合は報酬を減額 (所定単位数の50/100に相当する単位数(運営基準減算))するとした。

いわゆる囲い込みを防ぐための基準改正であり、担当介護支援専門員から利用者に対して、公正中立なケアマネジメントを行ったうえで、サービス事業者を適切に選択することを明らかにする基準である。

もう一つの変更は通知改正であり、集合住宅居住者において、特定の事業者のサービス利用が入居条件とされ、利用者の意思、ア セスメント等を勘案せずに、利用者にとって適切なケアプランの作成が行われていない実態があるとの指摘も踏 まえ、利用者の意思に反して、集合住宅と同一敷地内等の居宅サービス事業所のみをケアプランに位置付けるこ とは適切ではないことを明確化するとしている。

サ高住等の入所条件として、併設の訪問介護等のサービスを利用しなければならないという不不適切ルールを押し付ける事業者が増え、そのことを当該事業所に併設された居宅介護支援事業所のケアマネジャーが推し進めているという実態が、この通知変更につながった。

省令改正では、訪問回数の多いケアプランについては、利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用等の観点から、 市町村が確認し、必要に応じて是正を促していくことが適当であり、ケアマネジャーが、統計的に見て通常のケ アプランよりかけ離れた回数の訪問介護(生活援助中心型)を位置付ける場合には、市町村にケアプランを 届け出ることとされたが、これについては、「基準回数を超える生活援助プランの届け出について」で指摘した通り、この届出とケアプランチェックについては、届け出なければならない居宅サービス計画を作成することを躊躇(ちゅうちょ)しないいただきたい。

国が言う基準回数を超える生活援助中心型サービスを、居宅サービス計画に組み入れることは少しも/日付で恥ずかしいことではない。その計画回数に根拠さえあれば良いのだから、きちんとアセスメントした結果として、その必要性を説明できれば何の問題にもならないのである。

どちらにしても公平・中立なケアマネジメントにより、サービス事業者による不当な囲い込みをなくすための改正であることは間違いなく、それだけケアマネジメントへの信頼が揺らいでいるという意味にもとれ、このことについて居宅介護支援に携わる介護支援専門員は、危機感をもっておかねばならない。

こうしたルールの厳格化がさらに推し進められると、介護支援専門員の裁量が働く余地が著しく狭められ、それはある意味、型にはめられた利用者支援しかできなくなることにつながりかねず、ケアマネジメントによる適切な判断を阻害することになりかねないものである。

そう強く感じたのには理由があって、7/13付で介護保険最新情報Vol.664が発出され、そこでも居宅介護支援事業所の介護支援専門員にあらたなぎむがかせられているからだ。

この通知は住宅改修費についての改正通知である。

ご存知のように介護保険の住宅改修は償還払いであるが、工事前・工事後の必要書類のチェックが通れば、支給限度基準額( 20万円)の9 割( 18万円)を上限として利用者に住宅改修費が支給される。

住宅改修の種類としては、(1)手すりの取付け (2)段差の解消 (3)滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更(4)引き戸等への扉の取替え (5)洋式便器等への便器の取替え (6)その他前各号の住宅改修に付帯して必要となる住宅改修がある。なお(3)については法施行当初は、屋外における段差解消、床材の変更及び手すりの取付けなどの工事については、玄関ポーチの工事を除き、住宅改修費の支給対象としていなか ったが、告示改正により、平成12年12月以降、玄関から道路までの(建物と一体ではない)屋外での工事も住宅改修の支給が可能となった。

これらは高齢者の自立を支援する役割を担っているが、価格の設定は住宅改修を行う事業者の裁量によるほか、事業者により技術・施工水準のバラツキが大きいなどの課題があるとされている。

そのため厚労省は今回、居宅介護サービス計画又は介護予防サービス計画を作成する介護支援専門員や地域包括支援センターの担当者に対し、複数の住宅改修の事業者から 見積もりを取るよう、利用者に対して説明することとする義務を課している。

さらに利用者が市町村に提出する見積書の様式もあわせて提示。改修の内容や材料費、施工費などの内訳が明確に把握できるものを作ったとして、これを活用するよう呼びかけている。

競合により、適切な価格につながるのであればよいのだろうが、実際には住宅改修は、ケアマネジャーの人脈をたどって、信頼できる職人に依頼することで、アフターフォローもしっかりしてくれるなどのケースが多く、業者間の合い見積もりで選んだ業者が必ずしも品質の高い改修を行ってくれるとは限らない。それは結果的に安かろう悪かろうの結果しか生まなかったり、融通を聞かせてくれることがなかったり、工期の遅れにつながるなどのデメリットの方が大きくなる可能性が高い。

介護支援専門員が負うべき義務を増やして制度が良くなるわけではあるまいと思うのである。

本末転倒の改正通知にならないことを願うばかりである。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・masaの最新著作本「介護の誇り」は、こちらから購入できます。

介護支援専門員の矜持を胸に


介護保険制度は関連法がたくさんあるので、その改正内容をいちいち把握するための確認作業が面倒である。しかしそのことを怠っていると、ルールの変更を失念して不利益を被る場合があるので、情報の収集と確認を常に行っておかねばならない。

ただし常に新しい情報を確認することを厭わないという気構えさえあれば、厚労省の通知等は誰であってもインターネットで最新のものが確認できる。よって確認方法に悩むという必要はない。要はその情報をいかに整理して理解できるかという点が重要であって、僕が管理する表の掲示板などのように、最新情報を明らかにしながら、その内容の理解につながる意見交換を行っていることは、それなりに意味があることだと自負している。この点はインターネットがなった時代とは隔絶の感があるところだ。是非こうしたツールを利用して情報収集に努めていただきたい。

さてそんな情報の一つとして「介護保険最新情報Vol.659」が6月27日付で発出されている。

これはいわゆる「第8次分権一括法」が27日に施行されたことに関連するもので、介護支援専門員の処分に関して都道府県の裁量権を広げた内容となっている。

介護支援専門員の登録は済ませているものの、介護支援専門員証の交付は受けていない場合や、資格の期限が過ぎたのに更新研修を修了していない場合などでも、介護支援専門員の業務を引き続き行っている人に対して、都道府県はその事態を把握した際に、現行ルールでは直ちに登録を取り消す処分を行う必要があった。

このルールを改正して、都道府県が介護支援専門員証の交付申請を速やかに行ったり、更新研修をすぐに受講したりするよう本人に指示できるルールとしている。

ただし都道府県が悪質と判断したケースについては、従前と同様に直ちに登録が取り消されるし、都道府県が当該指示を行ったにもかかわらず、なお介護支援専門員証の交付を受け ることなく業務を継続した場合は、「情状が特に重い場合」に該当すると して登録を消除することとなっている。

このようなルールに改正された理由は、本人の責めに帰さない事由等が認められたことによるものだ。例えば単に介護支援専門員証の交付手続きを失念していた場合などの情状酌量の余地があるケースについて、都道府県の裁量で救うことができるように柔軟な対応を可能にしたものである。更新研修を受講していなかったケースも単なる失念といってよいかという議論はあるだろうが、悪質か否かという判断をケースごとに行うという裁量が都道府県に認められたことは正しい方向であるといえるだろう。

こうした方向にルールが改正されたことは、単に都道府県の裁量権の拡大ということだけではなく、それだけ介護支援専門員という有資格者の存在の必要性が高まっているということだと意識してほしい。要らない資格ならこのような救済策は取られないのだ。

介護支援専門員という有資格者の存在が、この国の福祉の底辺を確実に引き上げており、地域社会で要介護者が暮らし続けるために必要不可欠な存在になっているからこそ、事務処理の不手際だけで、その仕事ができなくなることは社会の損失であるとされたのである。このことをしっかり理解してほしい。

巷では、「介護支援専門員不要論」などという言葉を口にする関係者もいなくはない。しかしそのような言葉を軽々しく口にする人は極めて無責任であると言ってよい。そのような論理に根拠も実体もなく、制度設計者である国やその部局の中で、介護支援専門員という資格が要らないという議論もないし、不要論が唱えられている事実もないからだ。

勿論、個々の介護支援専門員のスキルに差があるという事実は否めず、中には介護支援専門員としてどうなのかという人物がいることも否定しないが、だからといってそのことを不要論として一把一絡げで論ずるのはあまりにも乱暴で無責任である。

要介護者にとって、介護支援専門員という資格を持つ人が担当者として存在していることが、いかに安心な暮らしにつながっているかを、その存在がなかった頃と比較して考えれば、この資格をなくすことがいかに無謀といえるかに気づくだろう。

そのためには介護支援専門員全体のスキルを一定以上に担保する方策と自助努力は求められるであろうが、介護支援専門員という資格そのものに劣等感を抱くような論調があってはならないし、その資格を持つ人々は、その資格に誇りと使命感を抱いて、さらに自分を磨く研鑽・努力をすべきであると考えていただきたい。

介護支援専門員は間違いなく社会にとって必要で、地域住民にとって不可欠な存在であるといってよい。そのためにもスキルを磨く不断の努力が求められるのである。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・masaの最新著作本「介護の誇り」は、こちらから購入できます。

僕はケアマネサポーター


今日も北海道は良い天気に恵まれている。札幌で行われている「よさこいソーラン祭り」も天候に恵まれて盛り上がっている。

そんな北海道から、今日僕は東京に向かおうとしている。今13:00発の羽田便の搭乗待ちのため、「JALさくらラウンジ」でコーヒーを飲みながら、この記事を更新しているところだ。

今回の旅は、東京と静岡に向けた旅である。

明日は東京ファッションタウンビル(東京ビッグサイト)で行われる、内田洋行主催・地方自治情報化の“いま”と“これから”を考える公共ICTフォーラム2018 TOKYOで講演を行うが、こちらにはオープン参加で、介護関係者だけではなく、自治体職員や教職員も参加し、その規模も千人を超えるフォーラムである。僕の講演会場にも100名以上の参加者があると予測される。会場でお会いする皆さん、ぜひ声をかけて下さい。

その前に今日の夜は、「みなとパーク芝浦」で行われる、「みなと主マネ隊発足記念講演」でお話しさせていただく予定になっている。

港区のケアマネ協会には僕の大学の先輩もいて、日ごろから大変お世話になっている。メンバーの皆さんは、僕が上京しているときに合わせてオフ会を開いて遊んでくださる仲間たちだ。その仲間たちが、このたび主任ケアマネの新たな会を立ち上げるに際して、最初の勉強会に僕を講師として招いてくれたもので、非常に光栄である。勿論、講演後はオフ会も予定されている。

そのあと10日(日)の午後に、静岡市で行われる静岡県介護支援専門員協会・全体研修で講演を行うために、今日と明日の東京講演を終えた後、土曜日の午後から静岡に移動予定である。
(※ちなみに、フェイスブックで広島の「汁なし担々麺」を食べてみたいとつぶやいたところ、ファシリテーター株式会社の、小田代表取締役から、東京にも本場広島の支店があるとの情報をいただき、静岡行きの前に、小田さんがそのお店に案内してくださることになった!!こんな素敵なつながりと寄り道もうれしい!!)

静岡県に行くのは、昨年の浜松講演依頼であるが、静岡市では数年前にも今回の講演主催者である静岡県介護支援専門員協会さんに招かれて講演を行ったことがある。その際は制度改正の話をした記憶があるが、何年前の制度改正であったか・・・かなり以前になる。その時は受講者が700人くらい集まり、非常に驚いたという記憶がある。今回も静岡県内の介護支援専門員の皆さんが多数集まるのではないだろうか。

今日と日曜の講演は、このように介護支援専門員の職能団体の講演会であり、受講者は全員、介護支援専門員であるため、居宅介護支援を中心に介護保険制度改正と介護報酬改定の分析などを中心にお話しすることとした。ただもうこの時期であるから報酬改定の解釈はとうにできているだろうから、その部分はさらりと流して、不明な部分は質問に答えるとして、新しい制度や報酬体系の中で、ケアマネに求められている役割と使命というものについて語りたいと思っている。

僕の著書である「介護の詩〜明日へつなぐ言葉」の第三章 のテーマは、「あなたがいるから地域で暮らし続けられる」としているが、ここで言うあなたとは介護支援専門員のことである。その本を読んでいただいた方はそのことを理解してくれているだろう。そこでも書いているが、介護支援専門員の誕生によって日本の福祉の底辺は、確実に引き上げられたと僕は思っている。

それを証明したのが、3.11をはじめとした災害時のケアマネの活躍ぶりであった。そのことも紹介したいと思う。

なにはともあれ、介護支援専門員は利用者本位という言葉を、建前ではなく本音に変える代弁者であり、ケアプランは、その宣言書である。そのことをしっかり伝えてきたい。

それでは、港区と静岡市でお会いする介護支援専門員の皆さん、どうぞよろしくお願いします。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・masaの最新著作本「介護の誇り」は、こちらから購入できます。

居宅介護支援費の自己負担導入にメリットはなにもない


今年度の報酬改定で見送られた居宅介護支援費の利用者自己負担導入について、すでに3年後の報酬改定でもその議論が再燃することが明らかになっている。

このことについて僕は、過去のブログ記事でも再三、反対の声を挙げている。

それは、自己負担導入がケアマネジメントの質の向上につながらないだけではなく、居宅介護支援事業所の介護支援専門員が、利用者のニーズに沿わない「表明された希望」にのみ従う、「御用聞き」状態を助長するというのが、その主な理由である。

どこぞの大学教授か何か知らないが、学者がそのことに一点の理があるようなことを言っているが、それは現場を知らないボケ論理でしかない。

居宅介護支援費の利用者自己負担導入とは、ケアマネジメントが正当に機能しなことにつながる由々しき問題であるのだ。

そのこととは別にこの問題を、居宅介護支援事業所の経営的な視点から考えてくると、利用者自己負担の導入は、居宅介護支援事業所の収益を悪化させる要因にもなるということを、「居宅介護支援費への自己負担導入は、介護支援専門員の職が奪われるという意味でもあるんだぜ」という記事で解説している。

セルフプランの作成を無料で支援して、その見返りに自分の所属法人のサービスに利用者を囲い込もうという事業者は確実に存在するし、自己負担導入が実現したら、そうした事業者は増えるだろう。

そこではケアマネジメントの質など存在さえしなくなる。リンク先を張り付けた記事で指摘しているが、このことは合法的に行われてしまうので、行政指導が及ばない問題となり、事実上野放しで行われる。そのことだけでも大問題だ。

それに加えて、国保連への請求だけではなく、利用者への請求という業務が増える負担も、居宅介護支援事業所の介護支援専門員が負わねばならない。しかしこの業務は単に費用を請求して支払いを受けるにとどまらず、支払いが滞る人に対する催促などの様々な手間が付随することになる。そうであっても一定割合の未収金は必ず生ずることは、現行の居宅サービス事業者や介護施設の利用者負担の滞納率を見れば明らかだ。この問題の責任(未収金の集金等)も担当介護支援専門員が負うことになる。

つまり居宅介護支援事業所の介護支援専門員は、居宅サービス計画を作成し、給付管理をしながら利用者支援を行うだけではなく、利用者自己負担分の請求と受領に関する一連の業務負担が増える中で、顧客減と一定割合の利用者負担分の滞納という収益減リスクにさらされることになる。これによって業務が増えて給料が減る介護支援専門員が多くなるかもしれない。

そもそも現在でさえも、忙しい業務に追われているのに、そのような業務負担と受領責任を負うことを良しとするのだろうか。

有能な介護支援員の方々が、プライベートの時間であっても、常に利用者のことを頭の片隅で考えながら、日々の支援行為に当たっている姿を見るにつけて、そのような状態に居宅介護支援事業所の介護支援専門員を置きたくないというのが、僕の反対理由の一つにもなっている。

居宅介護支援事業の中で、介護支援専門員の方々が、その能力をより発揮できるための働きやすい環境をつくり、その能力がより発揮できるようにすることが、国民の福祉の向上や地域包括ケアシステムの深化には、より重要なことではないのだろうか。

それほど介護支援専門員という有資格者は、この国の福祉の底辺を引き上げ、この国の福祉の質を支える重要な役割を担っているのである。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・masaの最新著作本「介護の誇り」は、こちらから購入できます。

利用者負担率増加議論に思うこと


僕は1999年の秋に行われた、第1回の介護支援専門員実務研修受講試験に合格している。いわばケアマネ1期生というわけである。

しかしその時、介護支援専門員とは何をする人なのかということは明確には示されていなかった。

介護施設の介護支援専門員については、施設のケアプランをつくる義務を担う人で、それまでの相談員業務とさして変わらないというイメージは持っていたが、居宅サービスを担当する介護支援専門員については、漠然と居宅サービスの計画をつくる人というイメージしかなかった。

その後、居宅介護支援事業所の業務内容が具体的に示されたのは、その冬のことであった。確か年末に近い時期であったと記憶しているが、気温がかなり下がったある日、凍えるような寒さの中を、札幌の厚生年金会館(当時)まで出向き、そこで道の説明を受けた記憶がある。(※時期の記憶はあいまいで、もしかしたら年明けだったかもしれない。いずれにしても尋常ではない寒さの日であったことは間違いない。)

その会場で、第1分冊と第2分冊という分厚い説明資料を初めて受け取って、居宅介護支援業務について説明を受けたわけである。

その時初めて、居宅介護支援事業所とは何かということを知り、その中で介護支援専門員とは、居宅サービス計画を作成するだけではなく、給付管理業務という「お金の計算と請求業務」を行うことを知った。

介護支援専門員は文系出身の人が多いだろうし、事務員は実務経験にはならないために、利用料の計算や請求業務に携わった経験のある人は少なかっただろうから、これには驚いた人が多いだろう。しかも後に、居宅介護支援事業所においては、居宅サービス計画を作成するだけでは報酬が発生せず、給付管理を行って初めて収入を得られることを知り、二重の驚きとともに、そうした業務に自分が携わることができるだろうかと不安を持った人も多かったのではないだろうか。

ただ実際に、その業務に就いてみると、給付管理業務は簡単な算数ができればこなせる程度の業務で、なおかつ大部分は、コンピューターソフトが自動計算してくれることになり、その業務に対する不安や負担感は解消されたように思う。

しかも給付管理業務は、介護支援専門員にとって、決して付帯業務ではなく、主業務として大切であることが分かってきた。それは利用者の懐具合を知り、それに見合ったサービスを考えるうえで、必要不可欠な業務であるという理解を促すものだったのである。

居宅サービスを利用する人の経済事情は様々で、負担能力に関係なく応益負担となった介護保険サービスにおける1割負担が、まったく問題とならない人もいれば、自己負担が生活費に影響する人もいて、居宅サービス計画とは、心身ニーズだけを考えれておればよいわけではないことを知った介護支援専門員も多いだろう。

その時に僕が考えたことは、1割負担でさえも暮らしに影響を与える状況を考えると、未来永劫この負担率が続くわけでもないだろうから、利用自己負担割合が増えたときに、サービスを抑制して必要な支援が受けられない人が出てくるのではないかということである。

しかし介護保険制度は、その持続可能性を担保するとして、走りながら改革が行われており、その結果、一定以上の所得者については既に2割負担となり、今年10月以上は、さらなる高所得者の3割負担も導入される。

しかし4月25日に行われた財政制度等審議会で財務省は、介護保険利用者負担割合の一律2割負担を提案している。

さらにこのことについては経団連が、軽度者の負担割合の引き上げを求めており、次期報酬改定に向けて利用者負担割合の見直し論議が避けられないところとなっている。

我が国では、2025年まで75歳以上の人口が急速に伸びていく。それ以降は、75歳以上の人口増は落ち着くが、85歳以上の人口が伸びていく中で、40歳〜64歳の第2号被保険者も減少し、現役世代が減少していくという情勢変化が確実となっている。そのため高齢者の「支え手」が財政・サービス両面で急速に縮小していくのも確実だ。そんな中で、利用者負担率の増加をはじめとした、国民の痛みを求める傾向がより強くなることも必然の状況ではある。

しかし団塊の世代より年金収入が減る世代が高齢期を迎えるという視点が一方で必要となり。社会保障費は、社会のセーフティネットであるという視点も忘れてはならない。

それは我が国の経済をも支える基盤でもあるのだから、応益負担だけではなく、応能負担の考え方も取り入れて、暮らしに困窮しない減免制度の導入が、一律の負担増の条件として求められることを指摘しておきたい。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・masaの最新著作本「介護の誇り」は、こちらから購入できます。

ケアマネと障害者福祉の相談支援専門員との連携について


誤解されがちな共生型サービスは、居宅介護支援基準改正とリンクしているから続く)
介護保険制度と障害者福祉サービス制度に共生型サービスが位置付けられた意味は何だろうか。

介護保険事業者からすれば、今後経営体質の強化を求められる状況で、高齢者福祉サービスだけではなく、障害児・者のサービス分野に参入し、事業拡大を図っていく第一歩になるという意味もあるかもしれない。

しかし共生型サービス誕生のもともとの意味は、障害児・者の方々の福祉援助の継続性を見据えたものであることは言うまでもない。

障害児・者の方々は、 障害福祉サービスとしての・居宅介護、重度訪問介護・生活介護、自立訓練(機能訓練・生活訓練)・短期入所・児童発達支援、放課後等デイサービスを継続利用している人が多いわけである。それらの方々が65歳に達するなどで、介護保険の被保険者となった場合、サービスの適用関係によって、原則介護保険サービス利用に移行しなければならない。つまりその時点で、障害福祉サービス相当のサービスが介護保険サービスとして存在しておれば、それまで利用していた 障害福祉サービスが利用できなくなるわけである。

しかし共生型サービスが誕生したことで、 障害福祉サービス事業所が、介護保険制度における、障害福祉サービスとの相当サービスの指定を受けることで、障害児・者の方々は介護保険の被保険者になった以後も、利用事業所を変えることなく、継続して介護保険サービスを利用できるわけである。

障害児・者の方々にとって、このことは介護保険の被保険者になった以降も、自分が信頼できるなじみの職員に継続して支援を受けることができるという意味にもなり、求められていたことでもある。

確かに昨年度までにおいても、介護保険と障害福祉サービスの指定を別々に受ければ、同じ事業所によって両者のサービスが提供できる仕組みはあったが、両者の基準が異なっており、その壁は高かったと言え、今回の改正により、その壁をなくし、なおかつ高齢者の方と障害児・者の方が同一事業所内で同時一体的にサービスを利用できることにもなったわけであり、その違いは大きいと言える。

今回は介護保険制度における訪問介護と通所介護、短期入所生活介護において、このことが実現するわけだが、今後を見据えると共生型サービスは、他の分野にも拡大する可能性が高い。

ところで共生型サービスによって、障害児・者の方々が、介護保険の被保険者になった以降も、それ以前に利用していたサービス事業所で、継続してサービス利用できるケースが増えたとしても、それまでと全く同じようにサービスが受けられることにはならない。

介護保険サービス利用に移行した場合、サービスを現物給付化するためには居宅サービス計画の作成が必要になり、自己作成以外では、居宅介護支援事業所の介護支援専門員にその作成を依頼する必要がある。これは障害児・者の方々にとっては、自分の日常支援の「主担当者」が変わることを意味している。
(※居宅サービス計画がない場合は、サービスは現物給付化されずに、償還払いで利用することになる。)

障害者福祉サービスを利用する場合、一部サービスを除いて「相談支援専門員」による相談支援やサービス利用計画の作成が必要とされている。つまり障害福祉サービス利用者には、相談支援専門員という担当者がいる場合が多いわけである。その担当者が介護保険サービス利用に移行した後は、居宅介護支援事業所の介護支援専門員に替わるケースが多くなる。

当然のことながらその時に、新たに担当者となるケアマネと、それまで担当していた相談支援専門員との連携が求められるわけである。そのため今回、障害福祉サービスを利用してきた障害者が介護保険サービスを利用する場合等における、ケアマネジャーと障害福祉制度の相談支援専門員との密接な連携を促進するため、指定居宅介護支援事業者が特定相談支援事業者との連携に努める必要がある旨を明確にする省令改正が行われたわけである。居宅介護支援事業所の介護支援専門員は、この省令改正の意味を理解しているだろうか?

障害福祉サービスと介護保険サービスでは費用負担形態が異なることも大きな問題である。

住民税非課税世帯などに属する障害児・者の方々の、障害福祉サービス利用に関わる負担はゼロであるが、介護保険サービスに移行した時点で、原則1割負担に移行するために、利用者の方々にとっては、いきなり利用者負担が発生して、経済的に困窮する可能性があるのだ。そのためにサービス利用も抑制してしまうかもしれない。

そのために新たに担当者となるケアマネジャーは、費用負担の丁寧な説明が求められるだけではなく、障害福祉分野の費用負担減免制度も知っておかねばならない。例えば障害福祉サービスには、「高額障害福祉サービス等給付」がある。これは世帯における利用者負担額の合計が大きくなり、一定の基準額(月額負担上限額)を超える場合、申請を行うと世帯のサービス利用料(利用者負担額)の合計と基準額との差額が支給(償還)される制度であり、障害福祉サービスと介護保険サービスの併用の場合も該当する。(※障害福祉サービスのうち、居宅介護(=訪問介護)、生活介護(=通所介護)、短期入所を60歳〜65歳になるまで継続して利用している場合、介護保険に移行すると自己負担分は、障害福祉から償還払いされる。)

しかしそれはあくまで申請による償還払いであり、担当者がその制度を知らずに、申請がされない場合、償還も受けられないので注意が必要だ。

将来的には、介護保険制度と障害福祉サービスは、より密接の関わってくることも視野に入れて、今後、介護支援専門員は、障害福祉サービスの勉強もしていく必要があるだろう。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・masaの最新著作本「介護の誇り」は、こちらから購入できます。
masaの講演案内
当ブログ管理人masaの講演予定は、こちらからご覧下さい。講演依頼もこのページからできます。
新刊のご案内
表紙画像(小)
新刊「看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から(2019年1月20日発売)のネットからの購入はこちらをクリックしてください。送料無料です。
Weekuly Access

    記事検索
    Blog Search
    Google
    WWW を検索
    このブログ内を検索
    ↑こちらにキーワードを入れて過去のブログ内記事を検索できます。
    masa's book 5
    新刊介護の誇り
    「介護の誇り」はこちらから購入できます。
    masa's book 4
    介護の詩(うた)  「介護の詩(うた)」はこちらから購入できます。
    masa's book 3
    人を語らずして介護を語るなTHE FINAL 誰かの赤い花になるために  感動の完結編。 「人を語らずして介護を語るな THE FINAL 誰かの赤い花になるために」。 はこちらから購入できます。
    masa's book 1
    表紙カバー、帯付き
    書籍化第1弾「人を語らずして介護を語るな〜書籍masaの介護福祉情報裏板」 はこちらから購入できます。
    Facebook
    masaのフェイスブックはこちらからアクセスしてください。
    Recent Comments
    Archives
    Categories
    Access Counter
    • 今日:
    • 昨日:
    • 累計:

    QRコード
    QRコード