masaの介護福祉情報裏板

介護や福祉への思いを中心に日頃の思いを綴ってみました。表の掲示板とは一味違った切り口で、福祉や介護の現状や問題について熱く語っています!!表板は業界屈指の情報掲示板です。

居宅サービス

通所介護の個別機能訓練加算新要件に潜む大問題


通所介護の個別機能訓練加算は、従前の気鉢兇統合されたうえで、新たに3区分に分かれることになった。このうち新加算兇砲弔い討蓮LIFEへの情報提出とフィードバック活用による20単位/月を算定するもので、新加算気望緇茲算残蠅任るものである。

一方で利用ごとの機能訓練の実施に対する加算は気離気離に分かれている。
通所介護の個別機能訓練加算
変更点等をまとめると以下のようになる。

ア .加算(機法平搬竜’集上を目的とする機能訓練を評価)及び加算(供法弊験莎’集上を目的とする機能訓練を評価)を統合する。
イ .人員配置について、小規模事業所でも必要な人員の確保を可能とする観点から、機能訓練指導員の専従1名以上(配置時間帯の定めなし)の配置を求める(現行の加算(供砲陵弖錙法
ウ .機能訓練項目について、利用者の心身の状況に応じて、身体機能・生活機能向上を目的とする機能訓練項目を柔軟に設定することを可能とする。
エ. 訓練対象者及び実施者について、5人程度以下の小集団又は個別に、機能訓練指導員が直接実施することとする(現行の加算(供砲陵弖錙法
オ .人員欠如減算又は定員超過減算を算定している場合は、算定できないこととする。
カ. 上記を基本としつつ、これまで加算(機傍擇啣短察吻供砲鯤算残蠅靴討い觧業所があることを踏まえ、機能訓練指導員について、イで求める機能訓練指導員に加えて専従1名以上をサービス提供時間帯を通じて配置した場合を評価する上位の加算区分を設ける。
キ .LIFEへのデータ提出とフィードバックの活用による更なる PDCA サイクルの推進・ケアの向上を図ることを評価する新たな区分を設ける。

新加算気離蹇85単位/日)を算定するためには、配置時間帯の定めのない機能訓練指導員専従者と、サービス提供時間を通じての機能訓練指導員専従者の2名が必要なわけで、ある時間帯に機能訓練指導員が1名になることがあっても、必ず2名が配置される時間帯がある日のみが算定できることになる。

よって気離蹐了残蠧は1.●●時間の機能訓練指導員配置が必要になるわけだ。つまり常勤換算1.0では加算気離蹐六残蠅任ないのである。そのためサービス提供時間を通じて配置する機能訓練指導員を配置したうえで、もう一人別の機能訓練指導員を配置できる日以外は、新加算気離ぁ56単位/日)を算定することになり、日によって算定できる加算が気離もしくは気離と変動することがあり得るのだ。(※両者の同日併算定はできない。)

問題は訓練要件である。新加算についてはすべて、「5人程度以下の小集団又は個別に、機能訓練指導員が直接実施する」という要件とされている。よって新加算気離い鮖残蠅垢觝櫃竜’酬盈指導員配置は配置時間の定めはないとされているものの、実際には短時間で業務を終えられるはずもなく、算定利用者すべてに直接機能訓練を行う時間配置が必要になる。

今までの個別機能訓練加算においては、兇里澆修陵弖錣適用されており、気砲弔い討狼’酬盈指導員以外の相談員や介護職員等が、集団的な機能訓練指導を行う場合や、食事や入浴介助の際に自立を促す方法で介護職員が介護と同時並行的に機能活用と維持のための支援を行っていても加算算定できた。しかし4月以降の新加算では、そうした方法がすべて不可とされることになる。

これは通所介護にとって痛い問題で、そもそも今現在兇鮖残蠅任ない通所介護事業所は、常勤の機能訓練指導員を配置できないと理由だけではなく、機能訓練指導員だけですべての利用者の訓練対応ができないという理由が多かったからである。それらの理由で介護職員等が替わって訓練を行う方法では加算算定できなくなるのだ。

改定概要の注釈には、「介護職員等が訓練の補助を行うことは妨げない」とされているが、これは何の救済策にもならない。補助はあくまで補助であって、主体的に機能訓練を実施指導する機能訓練指導員の個別対応がなければならず、介護職員等はその部分で機能訓練指導員の手助けをするという意味に過ぎない。

例えば介護職員が機能訓練指導員から、「これやっておいて」と言われて、機能訓練指導員が直接利用者対応を行わないままで、指示に従って利用者対応する行為は補助とは言えず、加算は算定できないことになるのである。この部分を拡大解釈してしまうと、のちに報酬返還ケースが続出するので、通所介護関係者はくれぐれも注意していただきたい。

しかしこのルール変更は改悪そのものである。前述したように現在の加算気竜’酬盈は、食事や入浴といった介護行為そのものに機能活用の視点を取り入れ、介護行為の中で機能を維持向上させる方法論もとられていた。

これは極めて重要な視点で、訓練室で行う機能訓練に限定されない方法によって、日常生活において身体機能を生かす取り組みこそ生活機能を向上させる方法につながっていたのである。

しかも通所介護はレスパイト目的で長時間利用する人が多いサービスで、要介護度が高い方の場合、自宅に帰れば介護者が別にいる利用者が多いのである。そうした方々にとって、通所介護事業所内で介護職員が行う機能訓練を、そのまま家庭で家族が実施できれば、利用者の機能活用機会は大幅に増加するわけである。そのことが在宅生活を支える基盤となっているケースも多かった。

今回の算定要件の変更によって、こうした方法論が奪われることになる。それは極めて残念なことであるとしか言いようがない。

役人が机上の論理で決めたルールによって、自立支援は老人保健法で失敗した、「いつか来た道」を辿るだけで、アウトカム評価もお役人のお気に入りの結果というだけにしか過ぎなくなるだろう。
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感染予防のくだらない対策・実効性がない対策


スーパーコンピューター「富岳」で新型コロナウイルス対策を研究する神戸大や理化学研究所のチームは11月26日、「カラオケボックスでは換気口の下に立ち、マスクをして歌うと飛沫(ひまつ)の拡散が抑えられる」とのシミュレーション結果を発表した。

多くのカラオケボックスには換気機能が付いており、換気口の下に立ち、マスクやマウスガードを着けて歌うと室内に微小な飛沫が拡散するのを抑えられ、さらにエアコンで空気をかき回すと、飛沫が漂い続けるのが抑えられたとしている。

だからカラオケボックスに行く場合は、エアコンを回して換気口の下でマスクやマウスガードを着けて歌うのが良いとでもいうのだろうか・・・。

このニュースに触れて僕は決して、「なるほど」とは思わない。馬鹿馬鹿しいなと思う。感染第3波が拡大している今この時期に流すニュースかよと思ってしまうし、この時期に感染リスクがゼロにならない、カラオケの飛沫感染リスクを少なくする研究に時間を費やす人間も、相当暇でやることがない人間なんだろうと思ってしまう。

今そんな方法を探るより、カラオケは控えたほうが良いと思うからだ。そもそもカラオケをしなければ日常生活が立ち行かなくなるなんていう状況は想定できないのだから、この時期はカラオケボックスへ行くことを我慢したって罰は当たらない。

少なくともカラオケボックスに行って唄うのであれば、自分一人で行くことだ。複数の仲間とカラオケボックスで唄うのであれば、どのような対策をとっても、感染リスクはカラオケボックスに行かない日常を送るよりも高くなることは間違いないし、世の中にカラオケ以外の愉しみとか、ストレス発散方法がないわけではないのだから、他に楽しみを探せと言いたい。

コロナ禍では、いろいろな日常や普通の概念が変わらざるを得なくなっているのである。昼カラオケは、高齢者の愉しみとして浸透しているのだから、それを守ることも大事だという考え方もあるだろう。しかしそれ以外の安全な楽しみを見つける試みがあっても良い。スマホアプリがこれほど普及しているのだから、高齢者もそれを利用できるようにすれば新しい可能性も生まれようというものだ。

既にカラオケをサービスメニューから外している通所サービス事業所が多くなっている。(参照:通所介護に関するアンケートの集計結果について

カラオケに替わる新しいサービスメニューを創り出すヒントとして、通所サービスに通う高齢者の方々の新しいニーズに着目して、新サービスメニューを創り出す通所サービス事業所は、顧客から選ばれる事業所につながる可能性もある。

例えば通所サービスに通う高齢者で、ガラケイからスマホに変えたいと思っている高齢者は意外と多いし、スマホをもっと使いこなしたいと思っている高齢者も意外と多い。それらの方々にスマホを使いこなす教室をサービスメニューに加えてはどうだろう。またスマホを持っていても、電話機能しか使っていない高齢者に、アプリの使い方やSNSを使えいこなす方法を教えることは、脳若サービスとして人気が出るだろう。

それはすべて通所介護計画の中で、個別機能訓練計画として位置付けてよいものだ。

そうした新しいサービスメニューを開発する中で、大声を出して飛沫感染につながるカラオケは、コロナ禍が収まった後でもデイサービスのメニューから消えて行っても問題ないだろうと思う。

ところで先日も指摘したが、通所サービスの利用者の家族が感染拡大地域と往来した後に、利用者自身も最低2週間はサービス利用をさせないとしている事業所がある。

新型コロナは、ウイルスに感染後、発症まで5〜6日間(幅は2〜21日間)の潜伏期間があり、発症の2日前から感染力が強くなって10日間前後、他者へ感染させる状態が続くようである。そして発症前2日からの1週間が特に感染力の強い期間とされる。だから潜伏期間と感染リスクが高い期間を見込んで、2週間の自宅待機というルールを定めているようだが、それはどれほど感染予防に実効性があるのだろうか?

上に記したように潜伏期間は最大21日間とされているのだ。さすれば2週間の自宅待機で感染を完全に防ぐことは出来ないし、そもそもGoToトラベルを適用している地域と往来した家族がいるというだけで、利用者に利用制限をかける権限が通所介護事業所にあるのだろうか。それは極めて疑わしく、人権侵害とされる危険性も否定できない。

そもそも利用者には、家族が感染地域を往来したことを通所介護事業者に申告する義務なんかなくて、それをサービス利用条件とすることもできないはずだ。せいぜいそれはお願いレベルにとどまるだろう。さすれば家族状況を通所介護事業所が完全把握することなど不可能だと言えるわけで、そのような利用制限ルールによる感染予防対策とは、実効性が極めて低いと言わざるを得ない。

だからこのブログで何度も指摘しているように、まずは通所介護事業所の感染予防の対策を、環境面も含めて整えておくことが大事だ。(参照:コロナ禍第3波の備えと対策は出来ていますか?

利用者の検温は事業所についてからでは遅いと理解し、送迎者に乗り込む前の自宅玄関先で、非接触型体温計を用いて運転手による検温は当たり前にしなければならないし、そのためには運転手が事前に利用者の平熱を把握しておく必要もある。送迎もできる限り、「密」防ぐ運行計画を視野に入れることが必要だ。(※限界があることは理解できる)

利用者にはマスク着用を励行してもらい、病状等でマスク着用ができない人のために、フェイスシールドを事業所備品として通常装備するのが当たり前になる。

サービス提供時間中は、冬でも定期的に複数回の換気を行う必要もあるし、ウイルスは乾燥を好むのだから、常に湿度を50%〜60%に保つよう加湿対策を施すことも大事だ。エアロゾル感染対策として空間除菌も当たり前に行う必要がある。

おやつ作りなど、みんなの口に入るものづくりはサービスメニューからなくなっていかざるを得ないし、おやつとしてお菓子を提供する場合は個包装のものを個別に提供する必要がある。それらの対策をしっかり取ることが一番大事なことなのだ。

どちらにしても、感染地域で多人数と飲食やカラオケをした家族がいるならともかく、そうではない家族状況に対する制限ルールは、ほとんど実効性がないし、通所介護の権限が及ぶ問題ではないと言えるのではないだろうか・・・。
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通所リハビリは大改定になりますね。


16日に行われた介護給付費分科会の資料を読んで、一番たまげたのは通所リハビリテーションに選択報酬制度が導入されることだ。

資料では、月額定額報酬の新設については以下の通り説明されている。

通所リハビリテーションは、医師の診療に基づき計画的なリハビリテーションを実施するサービスである。通所リハビリテーションの趣旨を踏まえ、心身機能・活動・参加に対する取組を促進する観点から、
・リハビリテーションの機能
・事業所の体制
・活動・参加に対する取組
・利用者の心身機能

等の包括的な評価による月単位報酬体系を創設してはどうか。

そのうえで、「現行の日単位報酬体系を残しつつ、希望する事業所が新たな報酬体系に移行できる選択制としてはどうか。」として、現行の日ごとの費用算定も残し、事業所がどちらかを選ぶことができるようにするというのだ。

月単位報酬のイメージ図は以下の通り示されている。
月単位報酬のイメージ
このように月額定額報酬は、《要介護度に応じた基本サービス費》+《事業所の体制等に対する加算・減算》+《利用者の状態等に応じたサービス提供に対する加算・減算》となっており、3段階の報酬区分になっている。

来年度から通所リハビリ事業所は、この定額報酬と現行の日別出来高報酬のどちらを算定するかということを選択しなければならないわけである。しかしその選択とは、利用者ごとに異なる選択は認められないだろう。おそらく事業所単位でどちらを選ぶかという選択になるはずだ。

しかしその選択は決して簡単ではない。どちらを選ぶかによって、顧客から歓迎されるか、忌避されるかという選択にもなりかねないからだ。

今までなら全事業所が、予防通所リハは定額制、介護通所リハは日別出来高制で統一されていたため、そのことが事業所選択の基準になることはなかったが、今後は利用者が通所リハ事業所を選ぶ際に、そこがどちらの報酬体系を選択しているかが大きな選択要素になる可能性が高い。

定額報酬制は、介護予防通所リハをイメージすればよいだろうから、その体系や日割りになる特例なども理解できるだろうが、基本として月額定額報酬は、利用回数が何回であっても、計画日に休んだとしても日割りされずに定額報酬が満額支給される。自己負担はそれに応じて発生するのだ。

そうであれば週1回の利用で、休みもとるかもしれないと考える人は、月額定額算定事業所より、日別出来高報酬の事業所を選びたいと思うだろうし、利用回数の多い人はその真逆となるだろう。

通所リハビリ事業所はこれから、地域の利用者ニーズや、現在サービス利用している人の希望等を総合的に勘案して、難しい選択を迫られることになる。

ところで今回、このような選択報酬という方式がどうして導入されたのであろうか。その答えも同資料の中に書かれていると思う。同資料17頁に次のような記載がある。

1.通所系サービス(報酬設定の考え方)
これまでの主な議論等
(1)通所系サービスの報酬体系について
・通所系サービスについては、日常生活上の支援などの「共通的サービス」と、運動器の機能向上や栄養改善などの「選択的サービス」に分け、それぞれについて月単位の定額報酬とすることが適当と考えられる。

↑このように通所系サービスは月単位の定額報酬が望ましいと書かれているのだ。そうであれば今回の選択制導入は、通所介護も含めて、将来的に通所サービスはすべて月額定額報酬に移行する布石ではないかと考える。

早ければ2024年の報酬改定で、通所介護も通所リハも日別出来高報酬を廃して、月額定額報酬化されるのではないだろうか。

そのほか通所リハの加算では、リハビリテーションマネジメント加算の大きな変更がある。

リハマネ加算(機砲蓮廃止するとともに同要件は基本サービス費の要件とするとされているので、これは単に廃止されるのではなく、報酬包括されるという意味だ。送迎加算が報酬包括されたときのことをイメージすればよいだろう。

リハマネ加算(IV)は、令和3年度からのVISIT・CHASEの一体的な運用に伴い廃止され、定期的なリハビリテーション会議による計画の見直しが要件であるリハマネ加算(供砲函吻掘砲蓮△修譴召譴砲弔い董VISIT・CHASEへデータを提出しフィードバックを受けPDCAサイクルを推進することを評価してことになる。

算定率の低い「社会参加支援加算」と、それよりさらに算定率が低い「生活行為向上リハビリテーション実施加算」は算定要件を見直して、算定率の向上を図っていく。

入浴介助加算」は、通所介護と同様に、自宅での入浴自立のための計画実施の上位報酬区分を新設する。(参照:通所介護に厳しく、通所リハに優しい新入浴加算

そのほか、リハビリテーション計画書と個別機能訓練計画書の項目の共通化が図られたうえで、リハビリテーション計画書固有の項目については簡素化するとしている。新様式に注目する必要がある。

また介護予防通所リハビリテーションについては、利用開始から一定期間経過後にADLの改善が乏しくなること等を踏まえ、利用開始から○ヶ月が経過したあとの単位数を適正化するとしている。適正化とは即ち報酬を減額するという意味だ。3月後なのか6月後であるのか、減額単位数はいくらになるのかも注目点である。

どちらにしても通所リハビリは、大改定と言ってよい変更になるだろう。今から心の準備が必要である。
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通所介護に厳しく、通所リハに優しい新入浴加算


通所介護と通所リハビリの入浴加算が大きく変わることになる。

16日の介護給付費分科会の通所介護費の資料の(論点4)と、通所リハビリ資料の(論点5)にその内容は示されている。
新入浴加算のイメージ
(※資料に示されている通所介護と通所リハビリの新しい入浴加算のイメージ図)

通所介護では、次の考え方が示されている。

・入浴介助加算について、現行の加算に加え、利用者が利用者宅において、自身又は家族等の介助によって入浴を行うことができるよう、利用者の身体状況や訪問により把握した利用者宅の浴室の環境をふまえた個別入浴計画を作成し、それに基づき個別の入浴介助を行うことを評価する加算を新たに設けることとしてはどうか。
・ 一方、上記の取組を促す観点から、現行の入浴介助加算については、単位数を見直してはどうか


通所リハビリについては上記2点に加えて次の方向性が加えられている。

・通所リハビリテーションにおける新たな加算については、個別入浴計画の作成に際し、血圧測定や肢位観察等の入浴開始前及び実施中における留意事項について、医師の具体的な指示に基づく緊密な対応が可能であるため、通所介護との評価に差を設けてはどうか。

つまりリハビリの専門職が自宅を訪問して、浴室環境を確認したうえで、利用者が自宅で入浴自立できるように計画作成する入浴加算を新設し、ただ単に入浴させるだけの入浴加算の上位区分にそれを位置付けるというものだ。

その際に、できるだけ新加算(上位区分)を算定することを促すように、現行の入浴加算については単位を今より下げるというものである。ただし通所リハについては、医師の具体的な指示に基づく緊密な対応評価という視点から、下位区分の入浴加算単位も、通所介護よりは高くするという意味だろう。

新区分の入浴加算は、利用者が利用者宅において、自身又は家族等の介助によって入浴を行うことができるようするためのもので、次の算定要件をクリアしなければならない。
・医師・理学療法士・作業療法士が利用者宅を訪問し、浴室の環境を確認する。
・利用者宅の浴室が、利用者自身又は家族の介助により入浴を行うことが難しい環境にある場合は、環境整備を行う。
・通所介護事業所において、多職種連携のもと、利用者の心身の状況や居宅訪問により把握した利用者宅の浴室の環境をふまえた個別入浴に関する計画を作成する
・計画に基づき、個別に入浴介助を行う


しかしこの要件は通所リハはともかく、通所介護にとっては高いハードルと言える。

なぜなら訪問職種が、「医師・理学療法士・作業療法士」となっているからだ。これらの職種は、通所リハビリなら必ず配置されているが、通所介護の場合は、機能訓練指導員も看護職員が務めている事業所が多いので、加算算定の要件となっている職種が配置されていない事業所が圧倒的に多い。

そのため生活機能向上連携加算と同様に、通所介護事業所は外部の訪問リハビリテーション事業所・通所リハビリテーション事業所等との連携により訪問職種を確保することとして差し支えないとされているため、今から新入浴加算の算定に備えて、連携先を探さねばならない通所介護事業所も多いだろう。

しかし連携する場合は、通所リハ事業所などが無償で連携に応ずるわけがなく、費用(契約費用)が発生することになり、それは通所介護の持ち出しになる。となると現在より高い単位を算定できたとしても、その費用支出を鑑みれば、収益は現在より低くなる可能性が高い。

場合にっては、上位区分の新入浴加算を算定する方が、下位区分で単位が下がる従前からの入浴加算を算定したほうが収益は高くなるという逆転現象が生ずる可能性がある。

この点、通所リハビリは自前の職員で上位区分を算定できることに加え、新入浴加算を算定しようとする外部の通所介護事業所と連携して、新たな収入が確保できる可能性も出てくるので、従前より収益を挙げることが容易になることだろう。そういう意味では、通所リハ事業所にとっては2重においしい加算であると言えるかもしれない。

自宅訪問のアセスメントの手間の問題も、両者には差異が生ずる。

通所介護では個別機能訓練加算の要件に自宅訪問によるアセスメントが含まれており、機能訓練指導員等が訪問することになっている。

通所リハでは、自宅訪問によるアセスメントはリハビリテーションマネジメント加算の要件になっているが、それは理学療法士・作業療法士・言語聴覚士のいずれかが行うとされている。

その訪問と同時に入浴のアセスメントも行うことも認められると思うが、通所介護の場合、個別機能訓練加算のための訪問アセスメントを現在行っている職員と、新入浴加算の算定要件の訪問職種が異なるケースがほとんどのため、両者の訪問を別に行う手間が増えることになりそうだ。

この点、通所リハはリハマネ加算の訪問を、そのまま入浴アセスメント訪問とすることが可能な場合が多いだろう。

このように新しい入浴加算は、通所介護と通所リハで算定要件は同じとされているものの、両者への影響は全く異なってくるものになると思え、通所介護の場合は、手間と費用をはかりにかけながら、新単価を見据えつつ、入浴加算の区分算定をどちらにすべきかを選ぶ必要があると思う。

通所リハは、迷うことなく上位区分の新入浴加算を算定すべきであり、それ以外の選択肢はないと言えるであろう。

しかし通所介護についていえば、この新入浴加算の考え方は根本的に間違っていると最後に指摘しておきたい。

通所介護における入浴は、何らかの事情で自宅で入浴が困難な人が、通所介護事業所で入浴できることそのものに、意味があるのだ。

入浴困難な理由は、身体状況や浴室環境を改善すればどうにかなるという問題ではなく、加齢に伴うよんどころない巧緻障害等で、他者の支援に依らないと清潔度が低くなったり、冬期間の家庭の浴室は寒くて入りたくなかったり、様々な事情で、通所介護事業所内での入浴を希望している人が多いのである。

通所介護の大きな浴室で、ゆっくり温まって心身共にリラックス・リフレッシュしたいという人たちにとって、機能訓練とリハビリを強要させられる入浴支援なんて迷惑で、うっとおしいものでしかない。

新加算は、余計なお世話加算であると言いたいところであるし、その目的は従前からの入浴支援の単価を下げるための方便ではないかと疑いたくなるのである。
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通院介助の弾力化によって何が変わるか


昨日(11/13)衆院厚労委員会で介護人材不足に関連する質問を行った立憲民主党の中島克仁議員に対して、田村厚労相は来年4月に控える次の介護報酬改定について、「(介護職員が)やりがいと誇りをもって働けるよう、必要なものはしっかりと要求していきたい」と述べ、引き上げへの意欲をみせた。

2日の財政制度等審議会では財務省が、「今は国民への更なる負担増を生じさせるようなプラス改定にする環境にはない。」と主張していたが、そのことに対抗する心強い発言であると思う。

これから約1月後には改定率が示されるが、それに向けて表と裏で様々な攻防戦が繰り広げられることになるが、昨日の大臣発言はそれに対する宣戦布告に聴こえなくもない。

介護関係者は昨日の大臣発言を拠り所にして、プラス改定に期待を寄せたい思いだろう。くれぐれも、「必要なものはしっかりと要求した。その結果改定率はゼロ%になった」なんて言うことにはならないようにしてほしい。

さて次期介護報酬改定では、訪問介護の論点の一つに、「通院等乗降介助の見直し」がある。

昨年3月のサービス提供分でみると、通院等乗降介助の利用者は全国でおよそ8万3600人であり、訪問介護全体の20.0%を占めている。しかし通院等乗降介助は、出発地もしくは到着地が利用者の住まいでないケースでは使えないという問題がある。

つまり病院と病院の間の送迎は保険給付の対象とならないのである。

しかし高齢者の場合、複数の慢性疾患を抱えて、掛け持ちで医療機関受診を行わねばならない人も多い。そして受診という行為は時間を使う行為であるのだから、複数の医療機関を受診する場合には、なるべく効率的に時間を使うという意味で、同一日に受診したいと思うのはごく当たり前のことだ。

だが今のルールで言えば、通院等乗降介助を利用する場合に、A病院とB病院を同一日に受診する場合、自宅からA病院まで通院等乗降介助を利用し、受診後に再び通院等乗降介助を利用して家まで戻って、そこから三たび通院等乗降介助を利用してB病院に受診し、そこからその日4回目の通院等乗降介助を利用して家にも戻るなんて言う、手間と時間とお金の無駄が発生してしまうわけだ。

これがルール変更で、自宅〜A病院〜B病院〜自宅の間のすべての送迎が通院等乗降介助の対象になるのだから、これは利用者にとっても事業者にとっても喜ばしい改正であるし、上に示した2つの例を見てもわかるように、病院間の送迎が可となれば、一旦家に戻る通院等乗降介助がいらなくなり、それは給付費の削減効果にもつながるので、国にとっても悪いことではないと言える。

ルール変更後の要件としては、利用者の住まいが始点、あるいは終点となることを前提として、病院から病院への移送やデイサービスから病院への移送なども対象に含めることになりそうだ。

だからショートステイを連続して複数の事業所で利用する場合に、C事業所のショート利用後に、病院受診を行って、D事業所のショートを利用する際には、通院等乗降介助は利用できないことになる。

さらにショートもしくはデイ利用後に、受診後に自宅に戻ることを前提にして、介護事業者から病院に通院支援をしたにもかかわらず、そのまま緊急入院となった場合は保険給付されないのかという疑問が生ずるが、それはQ&Aで考え方が示されるまで解釈できない問題になるだろう。

だがこれによってショートステイやデイサービスの利用前後の受診の際にも、通院等乗降介助が利用できるのだから、多様な利用者ニーズに応えられることになることは間違いない。

ただし機械的にショートステイやデイサービスの前後に通院支援を組み込む計画が増えると、いらない規制強化につながる可能性が高まるので、計画担当者はくれぐれもニーズと、利用者の利便性に沿った計画作成に努めていただきたい。

この通院支援のルールが、「通院等乗降介助」に限られるのか、「身体介護」の通院支援も対象になるのかは、今後の情報待ちであるが、是非身体介護にも適用されてほしいと思う。

さて話は再び変わるが、今週はこのブログ外の別なサイトに、二つの記事がアップされている。

看取り介護・最期まで人間としての尊厳を保障し命のバトンを繋ごう!」と「コロナ禍第3波の備えと対策は出来ていますか?」も是非参照いただければと思う。

それでは皆さん、良い週末を迎えてください。
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デジタル化を勧める基準改正と2ラウンド目の議論を終えた通所介護費について


コロナ禍第3波が各地で猛威を振るっている。介護事業者はクラスター感染が発生しないように万全の備えを行っていただきたい。「コロナ禍第3波の備えと対策は出来ていますか?」も参照してほしい。

さて本題に移ろう。介護報酬改定・基準改正議論では国が掲げる、「脱押印」の流れを受けて、介護事業においても各サービスの計画書(ケアプラン)、重要事項説明書などの同意を利用者・家族から得る際の同意の押印・署名等が原則不要となる。

これに伴い国は、様式例に設けている押印・署名の欄は原則として全て削除するとともに、年度内に通知を発出して介護現場への周知徹底を図ることにしている。押印・署名に替わる同意の証明については、契約時に相手方とやり取りしたメール・SNSを保存しておく手法などが紹介されているが、こうした代替策も後日発出する通知で例示されるので、関係者は見逃さないようにしたいものである。

また介護事業者に保存を義務付けている各種の記録について、紙媒体ではなくデータでPCなどに置いておく運用を幅広く認めるほか、運営規程の概要や職員の勤務体制などを事業所の見えやすい場所に掲示しておくというルールも緩和し、簡単に閲覧できる一般的な形式で端末に入れておくことを可能とする。

このようにデジタル化を一層進める基準改正が行われることになったが、介護事業者にとってこれらは業務省力化や書類削減に直結する改正なので、歓迎すべきではないかと思う。

報酬改定議論の方は、すでに2ラウンド目に入っているが、通所介護の新たな改定の方向が見えてきたので、少しまとめてみる。

以前このブログでは、リハビリ情報に特化した「VISIT」と、新しい介護データベースであるCHASEを一体的に結びつけるために、その情報を送ることに関連して、通所リハビリは大きな改定となるが、通所介護はさほどの大きな変化はないのではと論評していた。

だがすべての施設・通所サービスにおいてCHASEへの情報提供の加算評価がされることを、「報酬改定で施設介護職員は業務負担増加へ」で情報提供しており、通所介護事業所も関連してくるので、確認しておいていただきたい。

デジタル化・リモート化に関連しては、施設・事業所の運営基準や加算の算定要件などで現場に開催を求めている各種の会議について、原則としてビデオ通話などICTの活用を認める方針を固めた流れを受けて(ただし、ケアマネジャーのモニタリングや緊急時のカンファレンスなど、居宅への訪問を要件として定めているものは例外と位置付けた。)、生活機能向上連携加算の外部のリハビリテーション専門職との連携を促進するため、訪問介護等における算定要件と同様、通所介護でも外部のリハビリ専門家が通所介護事業所を訪問せず、ICTによるやり取りのみで機能訓練計画に助言することを認めることにした。

これは同加算の算定率が低く加算の意味をなしていないために、それを高めるための方策だが、同加算の一番の問題は、外部のリハビリ専門家との連携の契約費用を支払えば、加算の収益がほとんどなくなることにある。よって加算単位も見直さねば算定率上がらないと思う。

そもそも外部の専門家が機能訓練計画に介入したからと言って、機能訓練効果が挙がるというエビデンスもなく、加算して高い自己負担を担う利用者への説明・同意も得難いことも問題視すべきである。

次に個別機能訓練加算についてであるが、現在は個別機能訓練加算()は身体機能、個別機能訓練加算()は生活機能の維持・向上を図ることとしており、人員配置については個別機能訓練加算()の方が厳しい基準であり、個別機能訓練の対象者・実施者については個別機能訓練加算()の方が厳しい基準となっている。

しかし実際には気鉢兇侶盈内容にほとんど差はなかったことが明らかになっており、人員配置要件や機能訓練項目の見直しを行うことを検討している。具体策が出されるのが待たれるところだ。個人的には複雑な兇陵弖錣魎柄撚修靴討曚靴い隼廚Α

大きく変わるのが入浴加算である。「入浴加算はますます複雑化するのか・・・。」で批判記事を書いているが、入浴介助を通じた利用者の居宅における自立支援・日常生活動作能力の向上に資する取組を行っている事業所への加算評価がされることが確実になった。おそらく入浴加算の上位算定区分が新設されるのだろう。リンク先を貼りつけた記事も改めて参照してほしい。

算定単位が現在の貨幣価値を無視したほどの低い単位ではないかと思えるADL維持等加算については、算定に係る労力に対し評価が低いため、算定要件を簡略化する等の見直しを行うとともに、単位数を引き上げていくことについて検討されている。

例としては、新規利用者15%以下などの事業者側にとって非常に高いハードルの緩和や、データ提出に対する評価と、実施した結果に対する評価の両面から評価することが挙げられている。

通所介護に口腔スクリーニング加算を新設することもほぼ決定と言ってよいだろう。これは一定期間ごとに口腔スクリーニングを介護職員が実施し、得られた情報をケアマネジャーと共有することなどを要件とするというものだ。このため国は、介護職員が口腔機能を効率的に評価するためのスクリーニング項目を開発中である。それを基に加算の標準様式を示す準備もあわせて進めている。この加算は、介護職員の実施で算定できるのだから、栄養士がいないと算定できない栄養スクリーニング加算より取りやすい加算である。だとしたら算定を逃す手はない。通所介護事業所では是非算定しなければならない加算だと思ってほしい。

中山間地域等における認知症対応型通所介護事業所の継続的な運営に資するよう、中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算を設けることもほぼ決まりである。

基準改正では、認知症対応型共同生活介護事業所等で認められている、「共用型(介護予防)認知症対応型通所介護」について、人員配置基準が本体施設・事業所と一体のものとして定められていることから、管理者について、共用型(介護予防)認知症対応型通所介護事業所の管理上支障がない場合は、本体施設・事業所の職務とあわせて、共用型(介護予防)認知症対応型通所介護の他の職務に従事することができるように改められることが明らかになっている。

また地域密着型通所介護等において運営基準上で設けられている地域等との連携にかかる規定を、通所介護においても設け、通所介護事業所における地域での社会参加活動、地域住民との交流を促進することとされることも確実だ。

通所介護が住民の社会参加の地域拠点になっていくことは、地域住民から選択される事業所に結び付くことでもあるので、積極的に取り組んでほしいところである。

ところで通所介護に関連しては、僕が講師を務めるオンライン講演が来月配信予定である。

佐賀県老人福祉施設協議会・デイサービス委員会主催の令和2年度デイサービスセンター職員等研修会が、令和2年12月8日(火)14:00〜16:30に、講演2時間・質疑30分予定でオンライン開催される。

テーマは、「今後の時代の変化に対応するための情報収集と検討〜コロナ禍における通所介護事業の展開〜」で、新型コロナ対策や算定特例のおさらい、withコロナのデイサービス事業展開の視点、報酬改定や基準改正の内容など、幅広く情報提供する内容になっているので、会員事業所の方は、是非お申し込みを忘れないようにしてほしい。

なおこの講演は会員のみを対象としている。会員の方は無料で受講可能だそうであり、問い合わせは佐賀県社会福祉協議会・施設人材課までお願いしたい。
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生活機能向上連携加算のための担当者会議ルール変更は大迷惑


国は、医学的リハビリテーションの専門家が介入していない福祉系サービスの機能訓練効果は低く、自立支援につながらないと思っているのだろう。

だからこそ、福祉系サービスに外部の医学的リハビリテーションの専門職を結び付けて、機能訓練や生活支援の内容を指示させることによって、自立支援効果を高めようとしている。

そのために設けたのが生活機能向上連携加算である。

最初にこの加算を新設したのは訪問介護である。2015年の報酬改定でサービス提供責任者と外部のリハ職が利用者の住まいを訪ねたうえでカンファレンスを開き、共同で計画を作成することで加算算定できるようにした。

しかしその算定率があまりにも低く、その理由がサービス提供責任者と外部のリハ職が同じ時間に利用者宅を訪問することの困難性であることとされ、2018年の改定では、この連携を訪問に限定せず、ICTを利用して、画面でリハ専門職が利用者の状態を確認して助言するだけでも算定できる加算区分を新設した。

さらに通所介護にも生活機能向上連携加算を新設し、外部のリハ専門職が通所介護事業所を訪問し、職員と共同してアセスメントを行い個別機能訓練計画を作成することで加算算定できるようにしたが、その算定率は通所介護で3.9%、地域密着型通所介護で1.1%、認知症対応型通所介護で2.5%と低くなっている。

それは通所介護事業所と外部のリハビリテーション専門職との連携が難しいことが理由であるとされ、特にリハ専門職が通所介護事業所を訪問する時間がとれないことが問題とされた。そのため今回の報酬改定議論で国は、通所介護でも外部のリハ職との連携にICTの活用を認めるなどルールを弾力化する意向を示している。

同時に訪問介護の生活機能向上連携加算算定率は、いまだに1%以下(昨年4月審査分)に留まっており、加算として機能していないことも問題視している。そのため国は、サービス提供責任者と外部のリハ職の連携をより取りやすくするように、次の介護報酬改定に向けて、リハ職とのカンファレンスとサービス担当者会議とを兼ねる運用を認める検討を進める方針を、22日の介護給付費分科会で示した。

しかしそのような運用は、サービス担当者会議のメンバーのうち、加算算定と関係のない事業所の担当者にとっては至極迷惑なことでしかない。会議を主催する担当ケアマネだって、サービス担当者会議の主旨とは直接関連性のない話し合いがそこで行われることは、時間の無駄でしかないと思う。

例えばリモート会議でサービス担当者会議が行われ、議題がすべて話し合われて会議が終了し、他のメンバーが画面から退出した後に、加算算定事業者とリハ専門職で話し合いが行われるならともかく、サービス担当者会議の中で、同時並行的に加算算定のための連携の話し合いが行われるのは筋が違うと思う。そんなの勝手に別のところでやってくれと言いたいところだ。

国は新ルールを業務の効率化を可能にするものだと言うが、加算と関係のない他のメンバーにとって、それは非効率そのものでしかない。このルールが訪問介護の加算にだけ認められるのか、通所介護の加算も含めてなのかは不透明な部分があるが、どちらにしても大迷惑なルール変更だ。

そもそもこの加算の算定率が低い理由は、外部のリハ専門職との連携の方法が難しいとか、話し合いの時間の確保が難しいからではなく、加算算定しても外部の専門家に対価を支払えば収益がほとんどなくなることと、外部のリハ専門職に介入してもらっても効果が感じ取れないことに尽きる。

前者は加算単位を増やすことで解決可能になるかもしれないが、後者についてはほとんど致命的な問題と言える。

外部のリハ専門職が介入しても、実際に個別機能訓練などの実際のサービスを提供するのは事業所側の職員なのである。いくら外部のリハ専門職が計画に介入しても、実際に行われているサービスは、介入前とさほど変化がないという例は枚挙にいとまがない。そんなものに手間をかけて、わずかな収益を得たってどうしようもないと思っている事業者が多いことが、この加算の算定率の低さに現れているのだ。

訪問介護や通所介護を利用する要介護高齢者にとって、求められるサービスの提供の視点とは、医学モデルではなく生活モデルであるという意味なのである。医学的リハビリテーションの専門家を福祉系サービスに結び付けて、自立支援を促すという方法論そのものが間違っているのではないだろうか。

そもそも算定事業者が1割にも満たず、数パーセントでしかない加算は、何をどういじっても劇的な算定率アップは期待できるはずもないと見切ることも必要ではないか。それはすでに意味も失っている加算でしかなく、廃止の対象とすべきではないのか。

意味のない加算を存続させるために、大事なサービス担当者会議に無駄な要素を組み入れて、担当ケアマネジャーやサービス担当者の時間を削るのは、あまりにも理不尽としか言いようがない。

こんな方針に異を唱えられない介護給付費分科会の委員は、すでにお飾りにしか過ぎない位置に祭り上げられていると言っても過言ではないだろう。その存在価値は全くないと言え、人畜無害であることだけを祈る存在でしかないとも言えよう。
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入浴加算はますます複雑化するのか・・・。


朝日新聞を購読されている方や、駅売りなどで今朝購入された方は、本日朝刊の、「読者の声」に注目していただきたい。同コーナーに僕のインタビュー記事が掲載されている。テーマは、「コロナ禍の介護施設における面会制限について」である。

それはさておき本題に移ろう。

15日に行われた社保審・介護給付費分科会では、通所介護の認知症加算が議題として挙がった。(第188回社会保障審議会介護給付費分科会資料

資料1の24頁〜25頁では、『入浴介助の方法をみると、「個々の利用者に対して、それぞれ入浴介助を実施」している場合(49.9%)と、「複数名の利用者に対して、同時に入浴介助を実施」している場合(49.6%)はほぼ同率であった。』などの現状や、個別機能訓練への入浴に係る項目の設定状況についてなどの現状が示されたうえで、検討の方向(案)として、『入浴介助加算について、現在の算定状況や、入浴介助を通じた利用者の居宅における自立支援・日常生活動作能力の向上に資する取組を行っている事業所の状況をふまえ、見直しを検討してはどうか。』という考え方が示された。

現行の入浴介助加算は50単位であるが、見守り的援助のみでも単位算定できる。(※コロナ特例として、現在は清拭や部分浴でも算定可とされている)

このことについて厚労省は、「単に利用者の状態に応じた介助をするだけでなく、自宅での入浴回数の把握や個別機能訓練計画への位置付けなどを行っている事業所もある」として、質の高い入浴支援を、単なる見守り的支援と差別化す評価体系とすることを示唆している。

しかし「自宅での入浴回数の把握や個別機能訓練計画への位置付けなど」については、個別機能訓練加算兇鮖残蠅垢襪燭瓩帽圓辰討い襪發里澄F渦短擦梁仂櫃旅坩戮砲弔い討蓮◆嵜搬竜’修修里發里硫麌を主たる目的とする訓練ではなく、残存する身体機能を活用して生活機能の維持・向上を図り、利用者が居宅において可能な限り自立して暮らし続けることを目的として実施するもの」とされており、厚労省が示した状況とは同加算の要件に対応したものであり、居宅へ訪問して状況を確認するのも同加算の要件である。

つまり厚労省が入浴加算で新たに評価しようとしている部分は、すでに個別機能訓練加算兇派床舛気譴討い襪發里任△蝓更なる評価は1行為に対する重複評価につながりかねない問題だ。

これに対して全国老施協の委員は、「入浴は非常に重要。一番の目的として利用されている方も多い。事前に十分なアセスメントを行っている場合の評価を新設してはどうか」と提言。日本医師会の江澤和彦常任理事は、「今後は自宅での自立を目指した個浴を中心に評価していってはどうか」とし両者とも新評価を指示する発言を行っているが、個別機能訓練加算兇派床舛気譴討い訶世箸寮姐臉を問う議論はまったく行われていない。

そもそも通所介護での入浴支援は、行為支援の複雑さを評価する前に、入浴できているかどうかの評価が大切なのだ。通所介護の利用目的が、「家で入浴できないから」という理由であるケースは多い。それは身体機能の問題という以前に、自宅の設備上の問題であったりする。例えば利用者が一人で暮らしている古い住宅では、浴室の設備が老朽化して、シャワーや給湯に問題があるため浴室そのものが使えなくなっているが、経済的問題等で修理が難しく、むしろ通所介護を利用して入浴できれば、自宅で入浴する必要はないという人も少なくない。

北海道の場合は、冬期間の浴室の寒さを嫌って、通所介護事業所の温かい浴室でゆっくり時間を掛けて入浴したいと希望する人も多い。それはとても重要な支援である。身体機能に特化した入浴支援の評価など、そこでは何の意味もないのだ。役人や介護給付費分科会委員は、雲の上で議論しているから、ここのところの感覚がナッシングである。

そもそも介護報酬の問題点の最大のものは、介護保険制度がスタートしてからこれまでに、介護給付費のサービスコードが実に14.3倍へ増えていることである。加算がたくさん作られ、報酬体系は複雑化の一途をたどり、利用者が理解困難な報酬体系になっている。

その中には算定率が極端に低い加算も含まれており、過去1年の間に全く算定されていない加算は、全サービスで34種類、延べ114種類に上るほか、過去1年の平均算定率が1%に満たない加算は、63種類、延べ222種類にのぼっている。

これらの加算を整理して、報酬体系の簡素化を図る具体策を検討すべき介護給付費分科会であるにもかかわらず、回を重ねるごとに加算をさらに細分化・複雑化させるような議論ばかりである。まったく知恵とやる気がない審議会と言えるのではないだろうか。

ちなみに同分科会では、個別機能訓練加算の見直しも議論され、加算(I)と(II)で行われている訓練内容に実態としてほとんど差がないことも報告されている。同加算は小規模な事業所ほど機能訓練指導員の配置費用に見合った加算収益にならないことから算定率が低い。

そうであればいっそ、この加算も気鉢兇龍菠を廃止し一本化したうえで、算定要件も簡素化を図り、小規模事業者の機能訓練指導員の配置要件も緩和すればよいのである。

国民や介護事業者が求める介護報酬の体系とは、もっとスッキリわかりやすい体系であり、厚労省や介護給付費分科会の、介護サービスの実情に疎い人々がひねくり回してアウトカム評価しようとして、全く成果が挙がらず、算定率も上がらない加算なんか必要ないということに早く気づくべきである。

地位と名誉に胡坐をかいて、本当に国民が求めているものに対する視点を失い、柔軟な発想というものができない典型が、この介護報酬議論を語る連中の思考回路と言えるのではないだろうか。

それにしても知恵のない連中のしたり顔での議論を聴くのも、そろそろ飽きてきた。もっと目の覚める建設的な議論をしてほしいものだ・・・。
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事実だけを伝える報道には、「真実」が存在しないこともある


今週は久しぶりにお日様を見る時間が多かった週だったと思っていたら、週末の土曜日は雨になった。今日からまたしばらく雨と曇天が続くらしい。天気が悪くて外に出る機会が減っても気分が滅入らないようにしたい。

それはそうと今週は嬉しいことがあった。あかい花道場の卒業生を1年ぶりに訪ねて、その子が去年から新たに勤め始めた場所で、輝くような笑顔で働いている姿を目にすることができたからだ。そのことについては、ぼくのもう一つのブログに、「咲く場所を変えて大輪を咲かそうとしている花のその後」という記事を書いているので、是非参照していただきたい。

さて本題に移ろう。

市町村が実施している介護保険の総合事業の施行規則の一部を改正する省令案について、国はパブリックコメントとして意見を募集している。

その中の(1)‖茖厩羯業の対象者の弾力化について、多くのメディアは、国が(概要)の中で示した考え方、「要介護認定を受けると、それまで受けていた総合事業のサービスの利用が継続できなくなる点について、本人の希望を踏まえて地域とのつながりを継続することを可能とする観点から、介護保険の給付が受けられることを前提としつつ、弾力化を行うことが重要」という文章をそのままに伝え、論評を加えていない。

そのため結果的には、その裏にある国の意図や、制度改正の布石を伝えていない状態となっている。

たしかに、「サービスの継続性を担保し、地域とのつながりを維持してもらうことが狙い。」というのは国が示している考えであり、そうした考えを示していると報道することは、「事実」を伝えていると言って間違いはない。

しかし過去の経緯を踏まえて考えたら、そもそもサービスの継続性は何故分断されているのかということを伝えなければ、「真実」は伝わらないと思う。

「要支援から要介護になった途端、それまでのサービスが全て使えなくなってしまうのは本人にとって良くないとして、関係者から再考を求める声が出ていた。」と報道されているが、その前に要介護だった人の身体状況が改善し、要支援になった途端、それまでのサービスを使えなくしたは誰なんだと言いたい。それを伝えなければ問題の本質は見えなくなるのではないのか?

要支援者の訪問・通所サービスは、もともと指定介護事業者による要支援者に対する介護給付サービスとして、分断なんかされずに一体的にサービス提供されていたのである。

それが分断されたのは、介護保険法の一部改正により、2015年(平成27年)から「介護予防・日常生活支援総合事業(以下「総合事業」)」がスタートしたのがきっかけであった。経過措置期間を経て2017年4月から全国すべての市町村で、要支援者の訪問・通所サービスは介護給付より単価が低く抑えられる総合事業に移行させられたのである。

要支援者の訪問・通所サービスを市町村の総合事業としなければ、「要支援から要介護になった途端、それまでのサービスが全て使えなくなる」という問題もなかったのである。

給付抑制のために要支援者の訪問・通所サービスを市町村事業にしたことがサービス分断の原因であるという真の問題点を、どの報道機関も伝えていない。

しかも・・・である。施行規則が改正された後は、要介護者になっても総合事業が使えることを、「ありがたいこと」のように報道しているが、ありがたいのは利用者ではなく市町村である。前述したように総合事業の訪問・通所サービスは、介護給付の訪問介護と通所介護より単価が安く設定されている。そのため要介護となっても介護給付の訪問介護や通所介護を利用せずに、総合事業のサービスを利用してくれる人が増えれば財源負担は減るのだ。よってそれは財政事情が厳しい市町村にとってはこの上なくありがたいことである。

しかもこの施行規則変更は、次の制度改正への布石にもなっている。要介護者が総合事業の訪問・通所サービスを利用するという実績をつくることによって、要介護者にとっても総合事業の訪問・通所サービスは効果があるという論理展開につながるわけである。

このようなアリバイ作りを行なったうえで、「軽介護者(要介護1と2)については、総合事業の訪問・通所サービスが利用できれば問題ない」という論理を作り出し、介護給付の訪問・通所サービスは要介護3以上に限定利用させるという給付抑制につながっていくことになる。

いま国は、インセンティブ交付金と連動させて市町村の通いの場づくりを強力に推し進めている。(参照:市町村の「通いの場」の拡充と充実が促されている意味

その政策と要介護者の総合事業利用をセットで進めた先に、軽介護者の訪問・通所サービスのすべてを総合事業化する意図や方向性を伝えた報道は皆無である。

それは果たして、「真実の報道」と言ってよいものなのだろうか。大いに疑問である。介護担当のジャーナリストの魂とは何かを問いたいと思うのは、果たして僕だけだろうか。
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訪問サービスの配置規準緩和は施設のそれとは意味が違う


6日(日)から、「介護施設等の人員配置基準緩和(削減)に関するアンケート」を行っている。その結果はこちらからも見ることができるが、すでに多くの方々の協力を得ていることに、この場を借りてお礼を申し上げたい。

このアンケートは20日まで実施して、21日以降に最終結果を報告するブログ記事を書く予定なので、まだ投票がお済でない方は引き続き投票をお願いしたい。

さて配置基準緩和と言えば、4日の介護給付費分科会では居宅サービスの人員配置緩和(削減)もテーマとなった。

人口の少ない過疎地や中山間地域などでは、利用者・職員ともに十分な確保が難しく、介護サービスの運営を続けていくことが一段と難しくなっているという事情があり、特例として事業所の運営基準を緩和して欲しいというものである。

例としては、訪問看護ステーションの看護職員の人員配置基準を緩和すれば、事業者の新規参入や人手不足による撤退の阻止につながるとの主張があったが、これに対して日本医師会の江澤和彦常任理事は、「サービスの質を担保する観点から慎重に判断すべき。安易に緩和しない方がいい」と指摘。さらに東北福祉大学の井口経明客員教授は、「どこの地域に住んでいるかということでサービスの内容や質に差が生じることは適切でない」とくぎを刺した。

しかし僕はこれらの反対意見は、的外れで誤った意見だとしか思えない。

当日議題に挙がった小規模多機能型居宅介護の一時的な定員増加案には首をかしげるが、しかし訪問サービス(訪問看護及び訪問介護)の人員削減案は、サービスの質の低下にはつながらず、むしろ訪問サービスを過疎地域を含めた全国津々浦々まで行き届かせる唯一の方法だと思う。

これは施設配置職員の緩和とは意味合いも、結果も全く違うものだ。地域による配置基準緩和に反対する人たちは、そのことを全く理解していないと思う。

というのも現在の訪問サービスの人員配置基準が、社会資源となる訪問看護ステーションや訪問介護事業所の立ち上げ・経営の足かせになっているという事実があるからだ。

運営基準において訪問介護事業所は訪問介護員を、訪問看護ステーションは看護職員を、それぞれ常勤換算方法で二・五以上配置しなければ開設さえできない基準となっている。

介護サービス事業所とて、事業を立ち上げてからすぐに利用者を十分に確保するのは難しいといえ、徐々に利用者を増やしながら安定経営につなげていくことになるが、訪問サービスの場合、利用者がゼロの時期でも、2.5名以上の常勤換算配置は必要である。それは収入ゼロの時期であっても、配置職員を維持する支出は不可欠になるという意味であり、ある程度基礎体力のある経営母体ではないと、事業自体を立ち上げることが難しいという一面がある。

しかしそれは将来、顧客を確保することで何とかできる経営課題ではある。が・・・人口の少ない過疎地や中山間地域などでは、その地域に利用者自体が少なく、その地域限ってサービス提供を考えるならば、常勤換算2.5人もの職員で対応する必要がない地域もある。

そのような地域に訪問サービス事業所を立ち上げて、経営を維持することは難しい。そのため訪問サービス事業者がまったく存在しない過疎・中山間地域が多くなっているわけである。

そうした地域には、人口が多く利用者確保が見込まれる地域に設置された訪問サービス事業所に、サービス提供を依頼して、利用者は遠方から駆けつけてくれる訪問看護師や訪問介護員によるサービスを受けているわけである。

しかし移動時間に保険給付がされない介護保険制度では、長時間の訪問移動時間をサービス事業者が嫌ったり避ける傾向にあることも事実だ。そのため過疎・中山間地域でサービス提供してくれる事業所が見つからないというのが、居宅サービス計画担当者や利用者・家族等の大きな悩みの一つになっている。

その解決を図るために中山間地加算等を創設するなど、こうした地域への訪問を促す方向に介護報酬も改定されてきたわけであるが、それだけで訪問サービスの資源が行き渡っているという現状ではない。

しかしそんな問題も、配置基準緩和の地域特例があれば解決する可能性が高くなる。

仮に訪問看護や訪問介護事業について、特定地域に限って常勤配置1名で設置・運営が可能となれば、その地域に住んでいる看護師や訪問介護員が、自分の住む地域に住む人のためだけに、自分が頑張って訪問サービスを提供しようという動機づけを持ち、サービス事業所を立ち上げて経営に乗り出すかもしれない。

そんな人がいない地域であっても、他の地域に事業所を構えている訪問サービス事業者が、それらの地域に一人配置の事業所をサテライト事業所的な意味合いで設置する可能性も高まる。

訪問サービスの特例地域基準緩和は、今の基準よりは確実に過疎・中山間地域のサービス資源を増やす結果につながるのである。

しかも定員が決まっている施設サービスの配置基準を下げるのと異なり、訪問サービスは基準を下げたからと言って、一人の職員が担当する利用者数が多くなって業務負担が増えるわけではない。担当する利用者数は同じだけれど、担当する職員が減る(というか2.5も必要な地域である)と言ことなのだから、この削減はサービスの質の低下にはつながらないのだ。

施設サービスの場合は、配置職員を減らすことによって、一人の職員が担当する利用者が増え、業務負担も増加するから、サービス質低下の懸念が生ずるわけで、訪問サービスはそうではなく、配置人員に応じた利用者の数の選択ができるという意味でも、配置人数削減の意味合いも結果も全く違うのである。

訪問サービスの配置職員削減の地域特例を、サービスの質云々を理由にして反対する人は、この根本を理解していないとしか言いようがない。

勿論一人事業所の場合、その人が病気等で休んだ場合にサービスが提供できないという懸念はある。しかし最初からサービスが存在しないのと、一人事業所でサービスが空白となる恐れが生ずる状態は、どちらが社会全体のサービスの質を低下させる問題だろうか。そもそもそうした懸念は払しょくできる可能性を持つものだ。例えばそうした事態を想定して、他のサービス事業所と連携の協定を結ぶなどで解決可能な問題である。

人口減少社会に入っている我が国では、過疎地域も限界集落も増え続けるのだ。しかしそこに訪問サービスを必要とする人がゼロになるとは限らない。そういう人はサービスを受けるために、家族から離れて、住み慣れた地域を後にしなければならないケースが多くなる。

そうしたケースを少しでも減らすのも、「地域包括ケアシステム」の目的ではないのだろうか。さすれば特定地域の訪問サービスに限っては、配置規準緩和が強く求められるのである。
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在宅介護サービス再開支援で事業所に助成金


月曜からこのブログを通じて、Webセミナーに参加しやすい時間帯を教えてくださいというアンケートをおこなっているが、すでに回答者数が150人を超えている。この場を借りてお礼を申し上げたい。

データ数としては決して少なくはない数字なので、次の日曜日までで回答を締め切り、来週の月曜日・午前中に集計を終えて、同日昼頃に更新するブログ記事の中で結果を報告したいと思う。

まだ回答されていない方は、是非ご協力いただきたい。貼りついた文字リンクをクリックすればアンケートフォームに飛ぶことができ、回答は数秒で終わると思うので、ぜひよろしくお願いします。

ところで今日は、第2次補正予算で支給が決定している介護事業者職員への慰労金の詳細通知が出される予定だ。表の掲示板の、「2次補正予算で成立した給付金(慰労金)の実施要綱の内容」で先行して情報提供している。

報道機関に送られてきた厚生労働省の実施要綱には、「地域包括支援センター」が支給対象サービスとして記載されていないが、全サービスの最後に、「※ 介護予防サービス、総合事業を含む。」と書かれている。すると指定介護予防支援事業所は地域包括支援センターなので、そこで支給対象となると思われる。(6/20:7:30追記

実施要綱には、給付金は「職員1人につき1回に限る」と記載されている。厚労省は複数の事業所で働いている人について、“主たる勤務先”から申請してもらう決まりとする方針。重複支給が生じないよう申請書の設計やチェックなどを行うとしている。

申請の受け付け開始は早いところでも7月からとなる見通し。職員の手元に届くのはその後で、地域によって時期は異なってくる。

さて本題に入ろう。6/15発出済みの介護保険最新情報Vol847問6は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、訪問介護事業所が保健師、看護師、准看護師の専門職の協力の下、同行訪問による支援を受ける場合、利用者又はその家族等からの事前の同意を得たときには、通常報酬の倍の額を算定してよいとしたものだ。

この場合、訪問介護事業所が介護報酬(訪問介護費)を算定することにな るが、看護師等に係る人件費や交通費については、訪問介護事業所が当該報酬を活用して支払うことが可能であるとされた。また、当該人件費や交通費の額については事業所と看護師等の相互の合議に委ねられるともしている。

しかしこれも利用者に同意を得にくい特例である。

そもそも、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点」と言っても、その必要性は具体的にどういう状態を想定しているのかがわかりにくい。利用者自身も訪問介護というサービスの中で、その必要性を感じ取ることは容易でないだろう。

利用者が訪問介護を利用する理由は、あくまで訪問介護員が行うサービスであって、別にそこで看護職員からの助言や看護行為を期待しているわけではない。無料でそれらの行為が提供されるならともかく、倍の自己負担金を支払ってまで、そのような対応を望む人はほとんどいないだろう。

そういう意味では、利用者が訪問介護というサービスを使う動機づけと、この特例はミスマッチであると言えるのではないだろうか。

それともこの特例が実際にウイルス感染している人に対する看護職員同行を想定しているのだろうか。そうであれば複数の訪問は、逆に感染リスクを倍増する対応となりかねない。実際の感染者には、より少ない人数で対応する方が、『よりマシ』だ。あらかじめ感染確認できているなら感染防止対策を十分とればヘルパーだけの対応で十分である。

そもそも倍の訪問介護費を算定したとしても、看護師同行の人件費と交通費をその中から支払う場合は、看護師の人件費だけで算定費用は吹っ飛ぶのではないのか。法人内の別の事業所に看護職員が地配置され、お金を支払うことなく同行できるケースなら別だが・・・。

ただし847と同日に発出された介護保険最新情報Vol848では、『看護師等の専門職への謝金等の支払いに当たり、都道府県においては、地域医療介護総合確保基金(介護人材確保分)の「23.地域包括ケ アシステム構築・推進に資する人材育成・資質向上事業」の活用が可能である。また、令和2年度2次補正予算において、外部専門家等による研修を 実施した事業所に対する都道府県による助成を盛り込んでいるところで あり、この予算を活用して訪問系サービス事業所を支援することも考え られる。 一方、市町村においては、在宅医療・介護連携推進事業の「医療・介護関係者の研修」に該当することから、地域支援事業の活用が可能である。 』とsされているので、こうした方法で謝金を支払うことができれば、倍の訪問介護費は、そのまま訪問介護事業所の収益となり得るわけである。

一連の特例通知からは、国が介護事業者のコロナ打撃を緩和しようという意志が伝わってきて、それなりの配慮は感じ取れる。しかし介護サービスの場で利用者とその家族と直接向き合い、コロナ禍で各家庭の家計にも打撃があることを知る介護事業者としては、利用者負担を伴う特例で収益を挙げることに、ある種の後ろめたさを感じざるを得ず、算定をためらう事業者も多くなっている。

その点、第2次補正予算で積み増した交付金(緊急包括支援交付金)の財源を使った全額国費の助成金として、高齢者の心身機能の低下や重度化を防ぐことや、事業所の経営を下支えする目的で支給される助成金は、利用者負担がないのでありがたい。

その助成金とは、在宅介護サービス再開支援を行う事業所に支払われるもので、訪問介護、訪問看護、通所介護、居宅介護支援、小規模多機能、ショートステイなど幅広い在宅サービスを対象としている。

支給要件として、過去1ヵ月まったく利用がない高齢者について、健康状態、生活ぶりを改めて詳しく把握したうえで、本人・家族が希望する感染防止策やサービスのあり方を確認し、必要な働きかけ、準備、環境整備などに取り組むこととしている。

住まいを訪ねてそれらを把握・確認すれば、利用者1人につき3000円、電話での把握・確認なら同1500円が支払われる。

助成は利用者1人につき1回までとされており、実際に利用再開までつながったか否かは問われないのがミソである。結果は問われずに算定できるのだから、取り組みを行わない手はない。

この取り組みの際に、サービス事業所ならケアマネジャーと、ケアマネジャーならサービス事業所と連携することを求めていくことが条件とされている。また居宅介護支援に限り、医師や看護師、管理栄養士などの協力を得た場合に額を上乗せするそうである。(利用者1人につき最大6000円)

この通知も今日発出される予定だが、これならば利用者負担がないので、介護事業者は何のためらいもなく算定できることだろう。
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感染予防対策特例は何故算定率が低いか


今日はまず介護関係者の皆様への朗報から伝えたい。

昨日、「介護の最前線に新たな手当ては行き渡るのか」をアップしたが、その直後に安倍首相が記者会見を行い、「ウイルスとの戦いの最前線で奮闘してくださっている医療従事者、病院スタッフの皆さん、介護事業所の皆さんに、心からの感謝の気持ちとともに、最大20万円の給付を行う考えです」と述べた。

これは昨日の記事で紹介した103億円が計上される補正予算とは別物であり新たな給付である。

詳細は明日の閣議決定以降に示されることになるので、続報を注目していただきたい。みんながもらえると良いですよね。

さて本題に移ろう。

コロナ禍を巡っては、居宅サービスなどの介護報酬算定特例ルールが示されているが、その算定率が上がっていない。その理由を考えるとともに、今後の制度の在り方のヒントとなる考え方が、特例に潜んでいなかったかということを考えてみたい。

感染を恐れて利用者が利用控えしたり、自主休業を余儀なくされたりして、収益が激減した通所サービスについては、収益確保のためにいくつかの特例ルールが示されている。しかしそれらはほとんど機能せず、算定率は低いままに経過している。

指定事業所と異なる場所を使用して、当該事業所が指定を受けたサービスに相当するサービスを提供した場合に、通常提供しているサービス提供時間等に応じ介護報酬を算定できるとしたルールについては、休業要請の地域外での営業を想定したものだったであろうが、利用者が通って利用するサービスの拠点が、通常営業地域から遠く離れてしまっては、送迎が難しいという問題があった。

さらに目に見えないウイルスがどこに蔓延するか予測不能な中で、感染しない安全な場所など見つけられずに、指定場所以外での通所サービス実施は困難だった。そのため場所を変えて実施する意味はほとんどなく、これは一部のケースを除いて絵に描いた餅的な特例に終わっている。

また通所利用を自粛して居宅で生活している利用者に対して、居宅を訪問し個別サービス計画の内容を踏まえてサービスを提供した場合については、提供したサービス時間の区分に対応した報酬区分を算定できるとしたうえで、サービス提供時間が短時間の場合には、それぞれのサービスの最短時間の報酬区分で算定できるとしたルールについては、1軒1軒の利用者宅を訪問するのは効率が悪いことに加え、個人宅での相応サービスの提供は困難と判断して、その実施率は上がることはなかった。

電話による安否確認での報酬算定はほとんど行われていない。担当ケアマネジャーがそのような必要性はないと考えるケースが多かったことに加え、利用者自身が自宅で電話を受けて話をするだけで自己負担金が発生することに納得しないケースが多く、事業者自身も報酬の低さからあえて算定を求めず、この特例費用を算定するケースは非常に少なくなった。

このように通所サービスの特例算定はほとんど意味のないものとなっている。

訪問サービスの特例も機能不全に終わっている。

通所サービスの利用自粛に対応して、訪問介護のニーズは増加したが、それに対応できるサービスの量(人員確保)が問題となった。そのため国は、「訪問介護員の資格のない者であっても、他の事業所等で高齢者へのサービス提供に従事した事がある者であり、利用者へのサービス提供に支障がないと認められる者であれば、訪問介護員として従事することとして差し支えない。」という特例も示した。

これによって休業した通所介護の職員が、法人内の訪問介護事業に携わることも可能とされたわけであるが、利用者宅にて自分一人でサービス提供する訪問介護業務と、サービス事業所内で複数の利用者に、複数の職員が対応する通所介護の業務はサービス提供方法が大きく異なるために、適性の問題が生じた。

そもそも通所介護の仕事を選ぶ人は、利用者宅で1対1で利用者に接するストレスを避けたいという人も多いのである。特に若い女性は、過去に訪問介護の現場で利用者にセクハラまがいの行為を受けて職場を変えて通所サービスに携わっている人や、そういう経験談を聴いて訪問サービスに携わりたくないと考えている人も多く、そうしたトラウマや思い込みをなくす教育機会の時間が取れない状態でのサービス提供は現実的ではなかった。

そのため何の訓練もなくいきなり通所介護事業所の職員が、訪問介護サービスに従事することが困難で、この特例も機能したとは言い難い。

ただしこの特例が、少ないながらも一部地域で実施されたことによって、訪問介護員に必ずしも資格を求める必要がないことが証明されたことには大きな意味があった。他の介護保険サービスで介護職員を務めるにあたって資格は必要ないのに、訪問介護だけが資格が求められるという矛盾が改めてクローズアップされたと言える。

訪問介護は近い将来人的資源が枯渇することが確実なので、サービスの構造にメスを入れねばならない時期である。(参照:絶滅危惧職種の懸念で基盤が揺らぐ地域包括ケアシステム

そうであれば訪問介護員に資格が必要だという規定の見直しと、今回の特例を先例に、通所サービス事業所から随時、訪問サービスを提供できるようなルールに進化させていくべきではないかと考える。

そうした新ルールをもとにすれば、通所サービスの職員にも、訪問サービススキルを持つことができるように、あらかじめ教育訓練ができようというものである。

このように訪問介護を新たな形にしていかないと、訪問サービスは消滅する運命になってしまうのではないかと考えるのである。早急に検討してほしい問題である。

なお訪問介護に関連しては、その資源量が少ない地域においては、訪問介護の買い物支援に替わるサービスとして、「要介護者の買い物支援は連れて行くから来てもらうに」に記した方法も検討に値するのではないだろうか。
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通所介護はダメージから立ち直る知恵を持てばビッグチャンスに出会える


新型コロナウイルス感染症が拡大する状況下でも、介護という仕事は在宅ワークやテレワークでの対応が困難である。介護支援とは、ウイルス感染しているかどうかわからない利用者に濃厚接触する仕事でもあり、サービス提供担当者は感染リスクを抱えながら、日々の業務に当たらねばならない。

そうした対応が長期化する中で、介護関係者はウイルス感染とどう戦ってきたのかと問われることがある。しかしその実態は、戦いというにはあまりにそれと程遠いものである。介護事業者は新型コロナウイルス感染拡大の波に飲み込まれ、翻弄されている真っ最中であるというのが実態だろう。勝負を決する戦いを挑むほど、我々には新型コロナウイルスに対して準備もなければ、武器も持ち合わせていなかったのである。

そのため様々なダメージを介護事業者やその従業員は受けている。

介護サービス種別で言えば、一番ダメージを受けた事業は通所サービス事業ではなかったか。その中でも特に、地域密着型通所介護事業のみを展開している小規模事業主体は、回復不能のダメージを負ったところもある。

5/18に全国介護事業者連盟が公式サイトで公表した調査結果では、通所介護事業所の90.8%が新型コロナウイルスの流行により経営面で「影響を受けている」と答え、「影響はない」と答えたのはわずか2.1%でしかなかった。

これは通所介護を利用することで感染することを恐れた利用者の利用控えが全国的に広がったことに加え、利用者の感染を広げることを恐れた通所介護事業所が、休業要請がなくとも自主的に休業したり、サービス提供時間を短縮するなどの自粛営業を行なったりした影響が大きい。

全国的にみても3月と4月の通所介護利用者数は大幅に減少している。介護給付費の支払いは2月遅れなのだから、この影響は5月に表面化し、収益減で資金繰りが厳しくなった事業所は5月末までに事業廃止するケースもみられる。2月連続して収益が大幅に減となったことで、5月を乗り切っても、6月いっぱいは持たない事業者が、来月になると続出する懸念もぬぐえない。

前述したように通所介護事業所は、経営体力の弱い小規模事業者が多いのだからそのダメージは深刻だ。今後長期にわたってこの影響が影を落とし、倒産・廃業する事業者が続出する懸念もある。休業中に職員が他事業所に転職してしまい、資金が残っていても人員配置ができずに廃業する事業者もあるだろう。
(※その点、通所リハビリの場合は、医療法人が経営母体で経営規模が大きく経営体力も強いために、通所介護ほどのダメージは負わなかったのではないだろうか。)

国は利息のかからない特別融資制度も作っているので、まだ申請していない事業者は、早急に申請して運営資金に充てて、ピンチを乗り切っていただきたい。

緊急事態宣言が解除された地域も多く、休業していた事業所もサービス提供を再開していくことになるだろうが、利用者がすぐにサービスを再開するとは限らない。感染を恐れて集団で活動する通所サービスを利用自粛する空気は完全になくなってはいないだろうから、収益がコロナ禍以前まで回復するまではかなりの期間を要すことを覚悟して経営していく必要がある。

そのためには営業再開後のランニングコストの削減は必要不可欠な課題で、特に電気代を削減できれば大きな効果が期待できる。まずは計測調査をご依頼ください!【電力料金削減はプロにお任せ!】
は、現在契約している電機会社を変える必要がなく、電子ブレーカーを導入して契約内容を変えるだけなので、電気の品質は変わらずに経費だけが安くなる。

しかも電子ブレーカーを導入するといっても、その費用の顧客負担はゼロである。そのコストは新たな契約で得られるメリットの一部から支払うことになるため、コストは一切発生致しないのである。そのための調査費用も無料でる。つまりコストゼロで見積もりと導入ができて、その後の電気料金は確実に安くなるという超お得なプランなのである。介護事業者にとってリスクのまったくないコスト削減策と言えるわけで、利用しない方がどうかしている。なにはともあれ是非無料見積もりを申し込まれてはいかだだろう。まずは記事内の文字リンク先で詳細を確認していただきたい。これが皆さんの通所介護事業の経営の一助になればと思い、情報提供させていただく。

通所介護経営者の皆さまには、非常に厳しい逆風が吹いているが、だからと言って未来は決して暗くはない。大変厳しい状況を乗り越えて経営を続けていけば、近い将来確実にビッグチャンスが待っていることを忘れてはならない。

高齢者の数と要介護者の数は、まだまだ増え続けるのだ。通所介護の利用ニーズももっと増える。しかもコロナウイルス禍は、通所介護を利用できなくなったことによるデメリットも浮き彫りにした。

サービス利用でき亡くなった方々の体力・身体機能の低下や、認知機能の低下がクローズアップされたという意味は、通所介護は要介護高齢者にとって必要不可欠なサービスであるということを証明したことにもなるのである。

そのため経営を続ける先には、今以上の顧客確保によって大きな収益を得ることができるチャンスに出会えるのである。

介護給付費自体は2018年の10兆円から2028年には20兆円になる。この増加分を手に入れるためには、今頑張って経営を続けていくしかないのである。

そのためのコストダウンの努力などは、今すぐに行っておかねばならないことなのである。
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通所介護に寄せられる期待に沿う使命


通所介護の歴史を振り返ると、そのルーツは1979 年老人福祉法に位置付けられた、「在宅の寝たきり等の人を対象とした通所サービス」であるとされている。

それ以前から在宅の方が特養で入浴支援を受けるという、「入浴サービス」を行っている自治体はあったが、そのサービスを発展させ全国的にサービスを展開したのが同事業であった。

このように入浴サービスから通所サービスに発展したと言っても、当時そのサービスを受ける人の多くが、「入浴」を目的としていたことに変わりはなかった。それだけ在宅の重介護者が入浴する手段・社会資源がなかったという意味でもある。

しかしサービス展開地域や利用者数が増えるにつれ、徐々にサービスメニューも増え、通所サービスは在宅高齢者の機能訓練の場になり、心身活性化に不可欠な場となっていき、在宅介護者のレスパイト目的にも定期利用されるケースが増えていった。

そのサービスが段階的に変化・発展して、2000年からは介護保険法を根拠にした通所介護(デイサービス)・通所リハビリ(デイケア)につながっていったことは今更言うまでもない。

なお通所介護と通所リハの一番の違いは、前者には家族のレスパイト目的の利用が認められているが、後者には基本的にその利用目的は認めていない点である。

ところで今、新型コロナウイルスの感染予防対策として、通所介護事業者で休業や自粛営業(短時間営業なども含む)を行っている事業者が多い。(通所リハビリも同様だろう)

通常営業している事業所においても、利用者自らの判断で(感染を恐れて)利用を休止しているケースも多くなっている。

そんな中で通所介護を使えないことによるデメリットとして、身体機能の低下がみられるケースや、認知症の方の症状の悪化・認知機能の低下などが挙げられている。

逆に言えばそれは、通所介護が高齢者の機能維持に必要不可欠であり、認知症高齢者にとって認知機能維持の効果と、行動・心理症状を抑制する混乱予防の活性化効果が高いサービスであることが証明されたという意味である。

介護保険制度創設間もない時期には、「いずれ通所介護はなくなり、通所リハビリに統一される」という声があちらこちらから聴こえてきたが、通所介護の利用者が増え、利用効果が認められるようになった今日では、そのような声は自然消滅したわけである。通所介護関係者は、そのことを誇るとともに、さらなる社会的ニーズに応えられるようにサービスの質向上に努めていただきたい。

そんな中で今日、39県の緊急事態宣言が解除されようとしている。宣言解除できなかった地域も、月末までの解除に向けて努力を行っている。

宣言解除地域では通所介護の営業再開や、サービス利用を中断していた利用者のサービス再開などが検討されていくだろう。

少しだけ通常に近い通所介護のサービス提供ができるようになるかもしれないが、引き続き感染予防対策は続けなければならないので、「削除すべき介護施設の食事提供規定」で指摘したように、食事座席の工夫も必要になるだろう。送迎もできるだけ少人数に分けて行うような工夫ができればそれに越したことはない。送迎担当者が、非接触型の体温計を持ち歩いて、送迎者に乗り込む前の利用者の玄関先で体温チェックする必要もあるだろう。

さらに下記の記事も参照しながら、できる限りの感染予防策を取ることで、利用者の方々の安心感を高める努力は不可欠である。そのうえでサービスの利用再開に向けては、担当ケアマネとも十分コミュニケーションをとって、通所介護事業者・利用者及び家族との3者間の利用再開へのコンセンサスを十分に形成していただきたいと思う。
(※参照記事:「新型コロナウイルスに打ち勝つにはアイテムが必要〜介護従事者を一人も感染させてはならない」・「新型コロナウイルスの感染の不安を抱えたまま、介護職員をサービスの場に放り出してはならない」・「新型コロナウイルスは空気感染しないから空間除菌は必要ないという誤解〜エアロゾル感染との違いは何か?」)

特に担当ケアマネジャーには、利用者からサービス利用を再開してよいのか、再開時期はいつにするかという相談が増えると思うが、ケアマネジャーが感染リスクを予測することは出来ないことをきちんと説明したうえで、緊急事態宣言が解除されたことが、感染リスクが消滅したという意味ではないことを説明したうえで、サービス利用の再開の必要性が高い理由等の説明が求められると思う。

営業している事業所のサービスを使う際の感染予防の一番の責任は事業者自身にあることと、その対策を行っているから営業しているのだということをきちんと説明しておく必要もあるだろう。

万一感染する方がいた場合に、居宅サービスを作成する担当ケアマネジャーに責任転嫁されることがないように、この辺りはサービス事業所も含めて話し合うなど、十分なコミュニケーションが必要だろう。

こうした部分でこそ多職種連携が求められるし、こうした状況であるからこそ、より安全性を高める工夫も求められるのだということを意識していただきたい。
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通所サービスの安否確認による報酬算定に伴ういくつかの問題点


感染拡大防止に関連して、通所サービス事業所がサービス利用ができない利用者に対して、利用日に電話による安否確認を行った場合に報酬算定できる通知が出されたことと、そのルールについて、「通所介護は電話の安否確認のみで報酬算定可能に〜感染予防対策特例〜」・「通所介護と通所リハのコロナウイルス対応特例通知はなぜ発出日がずれたのか」という二つの記事を書いて解説したところだ。

この二つ目の記事の中で、『第6報の問2と第7報の問3はともに「休業の要請を受けていない場合においても、感染拡大防止の観点から、利用者等の意向を確認した上で行う電話による安否確認」とされているだけなので、事業所が休業しているという条件が書かれていない。すると通常営業しながら、新型コロナウイルス対策で休まれている方に電話による対応も可能という解釈が成り立つかもしれないので、ここは保険者等に確認した方がよいのではないだろうか』と指摘したところだ。

しかしその後いくつかの市町村の情報を確認したところ、「営業しながら利用者が自主的に感染予防の為に休まれた場合は、電話で安否確認しても報酬算定出来ない」としている地域がほとんどだ。というか通所サービス事業所が営業を続けながら、感染予防対策として休んでいる人がいた場合に、その方に電話で安否確認して(第6報)のルールを適用して介護報酬を算定することが出来るとしている地域は今のところ確認できていない。

残念ながら電話での安否確認による報酬算定は、休業中の通所サービス事業所に限った特例であると考えたほうが良いようだ。それも致し方ないと思う。なぜなら営業中の通所サービス事業所の利用予定者が、サービス利用予定日に休む理由は様々であり、感染予防を念頭に休んでいるのか、体調不良で休んでいるのか、はたまた個人の用件で休んでいるのかは、自己申告に任せるしかないわけで、確実にその理由を確認する手立てがないわけだから、要件該当を確認できない中での報酬算定は難しいと言わざるを得ないからだ。

ところで通所サービスの特例報酬については、安否確認の報酬算定ができる前の特例は、2/24の『新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等 の臨時的な取扱いについて(第2報) 』で通知され、そこでは休業となった事業所と異なる場所を使用して、当該事業所が指定を受けたサービスに相当するサービスを提供した場合や、居宅で生活している利用者に対して利用者からの連絡を受ける体制を整えた上で、居宅を訪問しサービスを提供した場合について報酬算定できることが示されていた。

それに加えてだ6報では、電話による安否確認のみで報酬算定できることが示されたわけであるが、この通知は4/7に発出されている。

すると第2報と第6報の通知の間には1月以上のタイムラグが生じているわけである。

そのため安否確認による報酬算定が可能であるとされる前には、実際に利用者宅で短時間でもサービス提供していた通所介護事業所が、6報通知が発出された後に、利用者に対して一方的な連絡を行うのみで、ケアマネジャーと対応変更の可否を話し合うこともなく、訪問をやめて安否確認に切り替えて報酬を算定するケースがみられている。

そのことに関して担当ケアマネジャーからは、それは本当に利用者のためになっているのかという疑問の声も挙げられているケースもある。それはもっともな疑問である。

少なくともこうした変更については、通所サービス事業者から計画担当ケアマネジャーに、対応変更をしたい旨を事前連絡するとともに、利用者に対して十分な説明をしていただきたい。

多職種協働の精神はこういう時こそ必要だ。

特に私たちが一番考えなければならないことは、介護サービス利用者の生活がどうなるのかということなのだから、利用者中心の視点を忘れることなく、そのために関係者が制約のある不便な環境の中でも何ができるのかを考える必要がある。

感染予防対策がいつまで必要かという目途は全く立てられないが、終わりのない始まりはないし、感染予防対策が終わった後も利用者支援は続くのだから、今こそ多職種連携・協働の強化を図りながら、地域包括ケアシステムの実効性を高めていただきたい。
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通所介護と通所リハのコロナウイルス対応特例通知はなぜ発出日がずれたのか


新型コロナウイルスの感染予防対策特例に関する通知が出されて、通所サービスについては休業中に、利用予定者に対して電話の安否確認するのみで報酬算定可能になったことには昨日の記事、「通所介護は電話の安否確認のみで報酬算定可能に〜感染予防対策特例」でお知らせしたところだ。

ところで7日の通知では特例対象が、「通所系サービス事業所(通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護に限る)」とされていて、通所リハビリが除外されていた。それはなぜかと疑問に思っていたところ、通所介護の特例通知が出された2日後の一昨日(4/9)付けで通所リハビリ等に関する通知が発出された。(新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第7報)

それによると通所介護は休業要請に応じた場合に、休業中の利用予定日の利用者に対して、電話で健康状態等の確認するのみで1日2回まで報酬算定が可能であり、自主休業の場合でも1日1回は報酬算定が可能であるとされているのに、通所リハビリの場合、『1時間以上2時間未満の報酬区分』の算定は初回のみで、しかも1日1回に限るとされている。

通所介護と通所リハのこの違いは何だろう。そしてなぜ両者の特例通知に2日間のタイムラグが生じたのだろうか。

僕が管理する表の掲示板のスレッドでは、この特例は利用者のためではなくサービス事業者のためにしかならないのではないかという疑問が示されているが、そういう側面は否定できないだろう。ただそれも中・長期的に見た場合、決して利用者の不利益とは言えないことは、当該スレッドのNo4で示しているところだ。

そんな中で7日に通所介護の特例を示した時点で、通所リハも同じで良いのかという疑問が国の内部で示されて、意見がまとまるのに2日間を要したというのが裏事情ではないのかとうがった想像をしている。

つまり通所介護は機能訓練を行う目的の他に、日常生活上の世話のほかレスパイト目的の利用が認められているサービスであるが、通所リハビリについては、「生活機能の維持又は向上を目指し、理学療法、作業療法その他必要なリハビリテーションを行うことにより、利用者の心身の機能の維持回復を図るものでなければならない。」として、あくまでリハビリテーションを行うサービスである。

そのため主目的のリハビリを行わずに安否確認だけで報酬を算定してよいのかという疑問が呈されて、この調整に2日という時間を要し、妥協の産物として、「社会に限り1日1回」というふうに、通所介護より算定報酬を少なくしたのではないかと思う。ただしこれはあくまで想像に過ぎない。

13:14追記)この記事をアップした後コメント欄に、菅谷真吾さんがご意見をコメントしてくださっているが、第6報の問2と第7報の問3はともに「休業の要請を受けていない場合においても、感染拡大防止の観点から、利用者等の意向を確認した上で行う電話による安否確認」とされているだけなので、事業所が休業しているという条件が書かれていない。すると菅谷氏の言うとおり
>通常営業しながら(休まない利用者様の対応をしながら)新型コロナウイルス対策で休まれている方に電話による対応も可能
⇑この解釈が成り立つと思われる。ここは保険者等に確認した方がよいのではないだろうか。(追記ここまで

なお10日付で、「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第8報)」も発出され、ここでは通所介護事業所が新型コロナウイルス感染症対策として、当該事業所の利用 者に対して、当初の計画に位置付けられたサービス提供ではなく、時間を短縮し ての通所サービスの提供や、訪問によるサービスの提供を行う場合、事前に利用 者の同意を得た場合には、サービス担当者会議の実施は不要であることや、居宅サービス計画(標準様式第2表、 第3表、第5表等)に係るサービス内容の記載の見直しについては、サービス提供後に行っても差し支えないとされた。また同意については、最終的には文書による必要があるが、サービス提供前 に説明を行い、同意を得ていれば文書はサービス提供後に得ることでよいとされている。

そのほか福祉用具貸与や小規模多機能居宅介護の確認事項も含まれているので、リンク先から通知を確認いただきたい。

ところで僕は今、顧問先での仕事のため今週月曜日から福岡市に滞在している。しかし滞在直後に福岡県には緊急事態宣言が出された。その影響で顧問先近くの外食店は軒並み休業となり、昼食を摂る場所の選択肢が極端に狭まってきた。夜は帰り道にそこそこ居酒屋さんなどが空いるのだが、感染予防のためどこにも寄らずにまっすぐにホテルに帰って連日、部屋に籠って一人飯です。コンビニとスーパーの弁当と総菜を交互に食べている。「masaの血と骨と肉」で寂しいホテル飯を見たひとは、是非励ましてほしいものだ。

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通所介護は電話の安否確認のみで報酬算定可能に〜感染予防対策特例〜


厚労省は7日、「厚労省通知vol.809〜新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等 の臨時的な取扱いについて(第6報) 」を発出している。

問1では、休業要請を受けた通所介護事業所の介護報酬算定特例を次のように定めている。

通所系サービス事業所(通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護に限る)が、休業の要請を受けて、健康状態、直近の食事の内容 や時間、直近の入浴の有無や時間、当日の外出の有無と外出先、希望するサービ スの提供内容や頻度等について、電話により確認した場合、あらかじめケアプラ ンに位置付けた利用日については、1日2回まで、相応の介護報酬の算定が可能である。具体的な算定方法については、 「新型コロナウイルス感染症に係る介護 サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第2報)」 (令和2年2月 24 日付厚生労働省老健局総務課認知症施策推進室ほか連名事務連絡)別紙1 を参考にされたい。なお、対応にあたっては、職員が自宅等から電話を行う等、 柔軟に検討されたい。その際には、電話により確認した事項について、記録を残 しておくこと。

このように休業中であっても、利用予定日の利用者に対して、電話で健康状態等の確認するのみで報酬算定が可能とするという特例が示された。しかもこの場合は、「1日2回まで報酬算定可能」とし、「具体的には(第2報)の取り扱いに基づく」とされている。

第2報の取り扱いとは、「サービス提供時間が短時間(通所介護であれば2時間未満、通所リハ であれば1時間未満)の場合は、それぞれのサービスの最短時間の報酬区分(通所介護であれば2時間以上3時間未満)で算定する。 」という部分を指していると思われる。

つまり電話での状態確認は極めて短時間で終わり、少なくともそれは1時間以上もかからないので、この場合の介護報酬について、通所介護事業所が算定できる単位は、「2時間以上3時間未満」の単位である。これを例えば午前と午後に電話で状態確認することで、「2時間以上3時間未満」を2回まで算定できるということになる。

(10日夜追記)※なお厚労省から4/9付で第7報が発出され、通所リハビリについては、1時間以上2時間未満の報酬区分の算定は初回のみで、しかも1日1回に限るとされたので注意が必要だ。

しかし緊急事態宣言が出されている地域でも、東京以外の6地域では、通所介護事業所への休業要請は出されていないため、この問1に該当する事業所は今のところ極めて少ない。

そこで重要になってくるのは問2である。

問2、問1の取扱について、通所系サービス事業所が都道府県等からの休業の要請を受けていない場合においても、感染拡大防止の観点から、利用者等の意向を確認した上で行う電話による安否確認について、介護報酬の算定が可能か。
『(答)通所系サービス事業所が、健康状態、直近の食事の内容や時間、直近の入浴の 有無や時間、当日の外出の有無と外出先、希望するサービスの提供内容や頻度等 について、電話により確認した場合、あらかじめケアプランに位置付けた利用日については、1日1回まで、相応の介護報酬の算定が可能である。具体的な算定方法等は問1の取扱いと同様である。 』

このように自主休業の場合も、同様の報酬算定が可能とされた。しかしこの場合は1日1回のみの算定となる。なおここでは健康状態等の確認について、「安否確認」という表現となっているので、この言葉をタイトルに入れたことを断っておく。

ただしこうした形で報酬算定する場合に注意してほしいことがある。それは利用者は誰もこんな通知を読んでいないので、電話で安否確認されて自己負担金が発生するなんて思っていないということだ。そしてこれは機械的に電話すれば算定できるというものではなく、こうした形で報酬算定し、自己負担金が生ずるということを丁寧に利用者に対し説明し、同意を得ることが必要だと思う。

この場合に同意書が必要なのかという疑問が生ずるが、そもそも今回の特例は、人と人の接触をできるだけ抑制するのが目的なのだから、同意書を書いてもらいに利用者宅を職員が訪ねる必要があることになっては、何のための休業だかわからなくなる。それは休業目的に反するので、そこまでは求められないだろう。最初の電話での安否確認の際に丁寧に説明して、その内容を記録しておけばよいものと思われる。

問3は訪問介護の生活援助について、「外出自粛要請等の影響により、例えば週末前の買い物において混雑により時間を要し、実際の生活援助の時間 が45 分を大きく超えた場合」については、『算定単位は、実際に行われた指定訪問介護の時間ではなく、訪問介護計画において位置付けられた内容の指定訪問介護を行うの に要する標準的な時間』という原則から外れて、「実際にサービス提供した時間」の算定が可能としている。

ただしその場合は、45 分以上の単位数を算定する旨を利用者に説明し、請求前に同意が得られ(同意は、訪問介護事業者が直接取得することも、介護支援専門員経由で取得することも可)、かつ介護支援専門員が必要と認めることを条件としている。

問4は居宅介護支援におけるサービス担当者会議の特例についてである。「利用者の自宅以外での開催や電話・メールなどを活用する 」ことについては、感染者が発生していない場合でも 同様の取扱が可能であるとしている。感染者の発生の有無にかかわらず、社会全体で感染拡大の予防策を取ろうという意味だろう。これは正しい方向だと思う。

問5も同じ趣旨で、(地域密着型)特定施設入居者生活介護における退院・退所時連携加算 のについても、できるだけ人の接触を避ける方法で行うことを周知するものだ。

問6はグループホーム等の代表者・管理者・介護支援専門員の義務研修が開催されずに受講できない場合の取り扱いについて、人員基準違反・欠如減算としない取扱いとしてよいと周知している。この場合は原則として、延期後直近に開催される研修を受講する必要があるとし、新たに指定を受け開設する事業所については、利用者に対して適切なサービスが提供されると指定権者である市町村が認めた場合に限られるとしている。

問7は、介護施設等の消毒・洗浄経費支援につ いて、外部の事業者に消毒業務を委託して実施する場合も、介護施設等の消毒・洗浄経費の支援対象となることが通知されたので、積極的に利用してほしい。

それにしてもこの新型コロナウイルス感染は、いったいどこまで広がり、いつ終息の兆しが見えるのだろうか。先が見えないだけに不安は尽きない。本当に心配である。
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道内北斗市での通所送迎中の事故原因が理解できない


一昨日、道内に駆け巡った介護関連ニュースとして、医療法人が経営するデイケア事業所の送迎中の事故に関するものがある。

その内容とは、昨年10月に北海道内北斗市内の通所リハビリテーション施設の車いす移動車に乗っていた男性(81歳)が、走行中の車内で車いすごと転倒して意識不明の重体となったというものだ。

報道のきっかけになったのは行政指導の内容が明らかになったことである。北斗市はこの施設に対して「職員の安全対策が不十分だった」として今年1月から3カ月間、利用者の新規受け入れを停止する処分を行ったというのである。

通所サービスの送迎中の事故は決して少なくなくて、過去にはリフト付き車両のリフト操作中に、車いすの固定が不十分で、リフトから道路に転落して利用者が亡くなるという痛ましい事故もあった。

しかしワゴン車内で、車いすに座っていた利用者が、車いすごと転倒し重篤な結果につながったという事故というのは、今まで一度も聞いたことがない事故である。

報道によると事故は昨年10/3に発生したもので、檜山管内の男性を乗せて送迎中のリフト付きワゴン車が、交差点で右折した直後に、男性が車いすごと後ろ向きに転倒し、頭を強く打つなどして意識不明の重体となったというものである。送迎車両には職員二人が同乗していたとのこと。

転倒の原因は、車いすの男性をリフトで車に乗せる際、本来は職員がフック付きのバンドで車いす4カ所を固定しなければならなかったが、全てのフックをつけ忘れていたという・・・。

しかしこの事故原因(転倒の理由)はとても納得できるものではない。少なくとも僕の過去の経験から言えばこんなミスはあり得ない。最大の疑問は、車いすの固定を忘れるだろうか?ということだ。

僕の経験で言えば、それを忘れてしまうことなど考えられず、車いすに乗っている人をリフトに乗せ固定したあとリフトを上げ、そこから固定を外してワゴン車内に車椅子を押し入れた場合、その流れでかならず車内でフックに固定するのは一連作業である。送迎担当者ならその作業は体で覚えていることで、普通フックをかけることを忘れることは考えにくいように思う。

運転手以外の同乗職員が、フックで車いすが固定されていないことに気が付かないのもどうかしている。そもそもその際にフックに固定する器具はどこにどのような状態で置かれていたんだという疑問も生ずる。かけていないフックが同乗している職員の眼に入らないことなどあり得ないと思う。

そう考えると、この事業者の送迎担当者は日常的に送迎の際に、「車いすのブレーキをかけてさえいれば問題ないだろう」という根拠のない安心感で、日常的にフック固定を怠っていたのではないかという疑問が生ずる。それは僕の偏見による妄想だろうか?

さすれば本件以外にもそうしたケースがなかったか、詳しく検証される必要があるように思うが、それがされないまま、この事故はケアレスミスにして幕引きがされそうである。

本件は道警が1月、自動車運転処罰法違反(過失致傷)の疑いで、運転していた男性職員を書類送検し、北斗市が行政処分を行い、同事業所の本体施設の事務長が「事故を受け、職員同士で声を掛け合いフックの装着を確認させるなど、教育を徹底している」と語つことで終止符が打たれようとする感がある。

北斗市といえば、僕が今まさに今、新幹線に乗って向かっている、「新函館北斗駅」のある田園地帯である。10月といえば雪の季節だが、この冬の小雪の影響で、おそらく事故現場もあまり雪のない広いなだらかな道路であったのではないか。その好条件に対する甘えがなかったのかなどを今一度検討する必要があるのではないか。

何度もいうが、通所送迎を一度でも経験した者にとっては、リフト車両を利用する車いす使用者の、「フックのかけ忘れ」など、普通は考えられないことなのだ。ここは一般の方に理解できないことかもしれない。

どちらにしても、ちょっとした油断が利用者の命に係わる事故を引き起こしているという事実がある。このようなヒューマンエラーは絶対になくしていかねばならない。

意識不明の重体になった利用者の方が、今どうなっているのか、回復したのか否かの報道はない。

しかしもしこんな事故によって、命を失うことになるとしたら、最も利用者が信頼を寄せて、暮らしの質を護ってくれると信じていた事業関係者によって命を奪われるという結果にしかならない。

それはあまりに哀しい残念な最期である。このようなことを繰り返さないためには、「事故原因には、隠された真実がある」なんてことがあってはならないわけだが、本件にくれぐれもそれがないことを願うのみである。

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新型コロナウイルスの影響で通所介護を休止した場合の特例を整理してみた


新型コロナウイルスによる感染症の蔓延防止策として、通所介護事業所の休止が求められたり、自主的に休止したりする地域が増えているが、その際の特例について厚労省は、通知文やQ&Aを発出している。

なお一連の通知文については、三重県の介護保険最新情報(2019年度)が見やすいと思うので、リンクを貼り付けておくが、今日は通所介護に関連する部分を取り上げて、重要な点を確認するようにしてみたい。

まず介護保険最新情報vol.769にて、『新型コロナウイルス感染症への対応等により一時的に人員基準を満 たすことができなくなる場合等については、「新型コロナウイルス感染症に係 る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて」 (令和2年2 月 17 日厚生労働省老健局総務課認知症施策推進室ほか連名事務連絡)等によ り柔軟な取扱いが可能とされているので、同事務連絡を参照されたい。 』として、この影響で一時的に配置基準が満たされなくなった場合でも、減算対象にはならないことを示している。

より具体的な特例対応については、介護保険最新情報vol.770で次のように示している。

・休業となった事業所と異なる事業所、公民館等の場所を使用して、当該事業所が指定を受けたサービスに相当するサービスを提供した場合
【算定方法 】
通常提供しているサービス費と同様に、サービス提供時間等に応じ介護報酬を算定すること

⇑ このようにされている。なお介護保険最新情報Vol.779によれば、「公民館等」とは、「一定の広さを確保でき、安全面や衛生面の観点からサービスを提供するにあ たって差し支えない場所を指す。なお、サービスの提供にあたっては、都道府県、 保健所を設置する市又は特別区と相談し、また利用者の意向を踏まえて実施されたい。 」とされているところなので、行政担当課に相談したうえで、柔軟に対応していただきたい。

もう一点、この通知では次のような特例が示されている。

2. 居宅で生活している利用者に対して、利用者からの連絡を受ける体制を整えた上で、居宅を訪問し、個別サービス計画の内容を踏まえ、できる限りのサービ スを提供した場合
【算定方法】
通所系サービスの場合
提供したサービス時間の区分に対応した報酬区分(通所系サービスの報酬区分)を算定する。 ただし、サービス提供時間が短時間(通所介護であれば2時間未満、通所リハ であれば1時間未満)の場合は、それぞれのサービスの最短時間の報酬区分(通 所介護であれば2時間以上3時間未満、通所リハであれば1時間以上2時間未満 の報酬区分)で算定する。 なお、当該利用者に通常提供しているサービスに対応し、1日に複数回の訪問を行い、サービスを提供する場合には、それぞれのサービス提供時間に応じた報酬区分を算定できるものとするが、1日に算定できる報酬は居宅サービス計画書に位置付けられた提供時間に相当する報酬を上限とし、その場合は、居宅介護サ ービス計画書に位置付けられた提供時間に対応した報酬区分で算定する。

※ なお、居宅サービス計画書に基づいて通常提供しているサービスが提供されていた場合に算定できていた加算・減算については、引き続き、加算・減算を行うものとする。ただし、その他新型コロナウイルス感染症の患者等への対応等により、一時的に算定基準を満たすことができなくなる場合等については、 「令和元年台風第19号に伴う災害における介護報酬等の取扱いについて」 における取扱いに準じることに留意されたい。

⇑ この部分での要点整理としては、通所介護で行っているサービスに準じたケアを、通所介護の職員が自宅を訪問して行うことで、通所介護費を算定できるということだ。その内容は通所介護と同様とは限らないので、例えば通所介護で食事介助や排泄介助・入浴支援などが必要な人に対して、自宅でそれと同様とみなすことが出来るサービスを行った場合、「訪問介護費」ではなく、「通所介護費」を算定してよいということだ。

その際、算定区分は2時間未満の単位が最低算定単位となるが、複数回訪問してサービス提供する場合、2時間未満×訪問回数とする場合もあるし、サービス提供時間に応じた算定区分+複数回ごとの算定区分とする場合もあるが、その場合も算定単位の上限は、「居宅介護サ ービス計画書に位置付けられた提供時間に対応した報酬区分」となる。

※の部分については、要するにこの特例前からの加算・減算はそのまま特例算定時にも引き継がれるということと、この特例であらたに人員欠如減算などに該当することはないということである。

これに関連して介護保険最新情報Vol.779では、次のような関連Q&Aが掲載されている。

問1 令和2年2月24日付事務連絡「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第2報)」で示された取扱いは、都道府県等からの休業の要請を受けて休業している場合に加えて、感染拡大防止の観点から介護サービス事業所(デイサービス等)が自主的に休業した場合も同様の取扱いを可能としているが、同じく感染拡大防止の観点から、利用者の希望に応じて、
1.通所サービスの事業所におけるサービス提供と、
2.当該通所サービスの事業所の職員による利用者の居宅への訪問によるサービス提供の両方を行うこととし、これら1.2のサービスを適宜組み合わせて実施する場合も、同様の取扱いが可能か。

(答)可能である。

問2 問1の取扱いが可能である場合、事業所におけるサービス提供と居宅への訪問によるサービス提供を組み合わせて実施することにより、人員基準が満たされなくなる場合も考えられるが、そのような場合であっても、減算を適用しなくとも差し支えないか。

(答)差し支えない。

⇑ こんなふうに訪問介護と自宅における通所介護相当のサービスを、柔軟に組み入れてサービス提供してよいとされている。ここで特に注目すべきは次のQ&Aである。

問7 通所介護等の利用が出来なくなった発熱等の症状のある利用者に対する訪問介護の提供増加や職員の発熱等により、人員基準上の必要な資格を持った人員が確保出来ない場合、基準違反となるのか。

(答)基本的には、介護支援専門員が調整のうえ、有資格者を派遣する事のできる訪問介護事業所からサービス提供されることが望ましいが、令和2年2月17日付事務連絡「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて」別添1(7)で示しているとおり、指定等基準を満たすことが出来なくなった場合であっても、それが一時的なものであり、かつ利用者の処遇に配慮したものであれば、柔軟な対応をして差し支えないものであり、その際、訪問介護員の資格のない者であっても、他の事業所等で高齢者へのサービス提供に従事した事がある者であり、利用者へのサービス提供に支障がないと認められる者であれば、訪問介護員として従事することとして差し支えない

⇑ このように休業した通所介護の職員を、併設の訪問介護の臨時的職員として、利用者宅に派遣し、訪問介護サービスを行い、通常の訪問介護費を算定できるというのである。しかもその場合、通所介護の経験があれば、「他の事業所等で高齢者へのサービス提供に従事した事がある者」に該当するため、ヘルパー2級や初任者研修終了という訪問介護員の資格がなくとも特例的に訪問介護費を通常算定できるのである。

この特例は代替サービスとして非常に重要と思えるので、ぜひ活用してほしい。

なお通所介護の休止に伴い、新たに特例の訪問介護サービスを代替サービスとして利用する場合は、居宅サービス計画の変更が必要で、かつ軽微変更に当たらないために、サービス担当者会議等の一連の過程は必要である。しかしこの場合でも老企25号規定の、「緊急的なサービス利用等やむを得ない場合や、効果的・効率的に行うことを前提とするものであれば、 業務の順序について拘束するものではない。ただし、その場合にあっても、それぞれ位置付けられた個々の業務は、事後的に 可及的速やかに実施し、その結果に基づいて必要に応じて居宅サービス計画を見直すなど、適切に対応しなければならない」を活用して、サービス担当者会議を後回しにすることなどは認められる。

一方、通所介護を休止した事業所の職員が、利用者の居宅で同様のサービスを行い、「通所介護費」を算定できるという特例は、もともとの居宅サービス計画に基づくサービス提供なので、居宅サービス計画書の変更は必要ないものと思われる。

これらの特例ルールを柔軟に組み合わせて、利用者のデメリットを最小限にとどめる配慮が、介護サービス求められるし、今こうした時期だからこそ、そうした配慮ができる事業所が、地域から信頼できる事業所として認められることになるのではないだろうか。

絶対やってはいけないことは、行政から休止を求められていない地域で、事業所判断で勝手に通所サービスを休止することだ。それは「通所サービス事業者の矜持と責任が問われる時」で指摘している問題にとどまらず、自主的休業は休業補償されないので、事業経営上も危機につながりかねない。何よりも将来にわたって禍根を残すこととは、「あの事業所は事業者の都合優先で利用者を見放す」・「事業所都合優先でいつ休むかわからないところ」という評判が立って、ケアマネや利用者からそっぽを向かれ、事業経営にとって負の遺産となることである。

※それにしても表の掲示板で、介護事業所職員が、個人的に旅行に行くことまで問題視するスレッドが立てられている。マスコミの印象操作に踊らされて、何馬鹿なことを言っているんだというしかない。国内感染者で死者が7名(3/9正午時点)という感染症のおかげで、社会生活がどこまで制限されればよいのだろうか。熱しやすく、冷めやすい国民性の一番悪い部分が出ているとしか言いようがない・・・。

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通所サービス事業者の矜持と責任が問われる時


新型コロナウイルスの感染が広がる中で、社会生活の様々なところにその影響が大きくなっていることは、今更ここで論評するまでもない。

そのことはすでに多くの日本国民が身近な問題として実感していることだろう。

僕が住む北海道は特に感染者が多くて、「汚染地域」と見られており、様々な方が心配されていると思う。しかし北海道と言っても広くてでかいのである。それを一括りにしてみると感染者が多くなるのは当然だ。

僕が住んでいる登別市は、今のところ感染者はゼロであるし、室蘭市を含めた周辺の市町村でも感染者は出ていない。感染者が出ている一番近い地域は苫小牧市であり、それも1名しか報告されていない。そしてそこは生活圏が明らかに登別市とは別な地域である。

しかしそれは当市周辺に感染者がいないという意味ではなく、感染者が見つかっていない、検査をしていないという意味に過ぎないかもしれない。しかしそれを言うなら日本中どこも同じことだろう。

新型コロナウイルスが広がっている原因は、軽症者が社会活動に参加してウイルスを媒介しているということだそうであるが、そうであればその中には、自分が感染していることも知らないうちに自然治うしてしまっているという人がいるということだ。

このウイルスの恐ろしさとは、未知で、治療法がないということであり、そこに不安感を抱く人が多いことは理解できる。だがそれは逆に言えば、軽症者がウイルス検査して感染が明らかになっても、治療法がないのだから自宅待機して対症療法をするしかないということになり、検査しても始まらないという意味でもある。

重症者は重篤になって死に至るケースがあるために、検査による確定診断を行うことは意味がある。なぜなら症状が改善しない人は、他に治療法がないということで、副作用を恐れずインフルエンザの治療薬や、エイズの治療薬を使って治療を試みるという医師の判断に関係してくるからだ。

だから症状が軽度な人に限って言えば、あえて医療機関に押しかけて検査をする必要もなく、症状が治まるまで自宅に籠って対症療法に心がけても良いのではないかと思う。そのことをもっと政府が広報しても良いのではないか。

そもそもこのウイルスによる肺炎と、インフルエンザはどちらが恐ろしいと言えるのだろう。インフルエンザの感染者について、今回のコロナウイルス感染者の広がりを広報するのと同じように公表していたら、その広がり方はどっちが大きくなるのだろう・・・。どっちが本当の脅威なのだろうか・・・。

さてそんな最中、昨夜のNHK NEWS WEBでは、北海道の通所サービス事業者の休止が広がっていることが報道されている。

感染を恐れる人が通所サービスに通うことを一時中断するならともかく、デイサービス事業者側が全面的に事業休止してしまうのはいかがなものだろう。代替サービスのない状態で、デイサービスを一方的に休止された人の中には、誰からの支援も受けられずに、日常生活に支障を来す人が出てくるかもしれない。そのことを放置してしまってよいのだろうか。

そうしたケースについてはケアマネジャーの責任で、ヘルパーなどの訪問サービスを利用してもらえばよいというのでは、あまりに無責任ではないのだろうか。そもそもヘルパーも人的資源が減少していて、通所サービスを利用できない人の代替サービスとはなり得ない地域も多いのが現状だ。

そんな責任まですべて押し付けられるケアマネジャーもたまったものではないだろう。通所サービスの責任はどうなんだと言いたくなる。

実際に通所サービスを利用できなくなった人の中には、ヘルパーの支援も受けられずに、家族が仕事を休まざるを得ないケースが出ている。しかしそのような家族がいればよい方で、家族がおらず、誰からも支援が受けられずに、不便な暮らしを強いられ、排泄ケアもまともに受けられない人もおられる。それらの人は、この間に身体機能がどんどん低下してくるのは目に見えているが、それも自己責任だと言えるのだろうか・・・。

報道では休止理由について、「デイサービスを行う事業所と高齢者の入所施設が併設されていて、一部共用部分があるため、ウイルスの感染者や濃厚接触者が施設を訪れた場合、入所しているお年寄りに感染してしまう可能性があると判断し休止することにしました。苦渋の決断でした」と運営会社がインタビューに答えている記述があるが、これは理由としては納得できるものではない。

そうであれば、「一部共用部分」を共用しないようにすればよいだけの話である。その場所は絶対に共用しないと事業が成り立たないなんていうスペースなどあり得ないのだから、そこは設備や環境の工夫で完全区分すればよいのである。そうするだけで完全に導線は断たれるわけであり、そうしないで休止を選ぶ姿勢は、デイサービ利用者の不利益を無視して、最も安易な対策に走ったという誹りは免れないのではないだろうか。

僕が社福の総合施設長を務めていた際に、施設でノロウイルス感染が広がったことがあるが、その際も併設デイサービスとの導線を断つことで、デイの営業は通常通り行え感染者も出なかった。その経験からも、上記の理由は説得力がないと思う。

こうした情勢下で、介護施設が面会禁止の措置を取ることは納得できる。それは行って当然の対策だろう。

しかし代替サービスも提案せずに、一方的に通所サービスの提供を中断するという措置は、あまりにも利用者の事情を無視する姿勢であり、事業責任を果たしていない姿勢だと思う。

その姿には介護事業に対する使命感が全く感じられず、無責任であるとしか思えない。

通所サービス事業者に求められているのは、体調不良者のチェックと、それらの方に一時的にサービス利用を休んでいただくことであって、事業サービスの完全休止が感染防止対策として求められているわけではないのだということを改めて理解すべきである。

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みまもり看護システムは安心介護を支えるためにあります(在宅編)

見守り看護システムは安心介護を支えるためにあります(居住系施設編)より続く)

24時間見守り看護師システムを使う人は、要介護高齢者だけに限りません。

持病のある親が在宅で一人暮らしをしていることを心配して、遠隔地に住む子供がこのシステムを利用して看護師に見守りをしてほしいと依頼されることがあります。

この場合、カメラで監視するのではなく、体に装着しなくてよい非接触型生体センサーを部屋の邪魔にならないところに設置して、利用者が居間にいるのか、台所にいるのか、その時に生体データは安定しているかなどをチェックできます。

また利用者が体調不調を訴えて、アンコというコミュニケーションロボットに、「助けて」などと声をかけるだけで、アンコを通じてコールセンターに電話が通じ、コールセンターの見守り看護師がテレビ画面で対応したり、訪問看護ステーションの看護師に訪問依頼の連絡を入れたりできます。

ボタンなどのスイッチを押さなくとも、声だけでコールセンターとつながるのです。それがなぜ重要かというと、急変した人は声が出せても動けずに、緊急通報装置のボタンまでたどり着けずに亡くなる方がいるからです。ボタンの数十センチ前に手を伸ばしながらの姿勢で亡くなっている方がいるのです。そういう姿でこと切れていた肉親を見つけた家族の悲嘆感は想像以上に深いです。そのことで鬱になり、グリーフケアが必要になる遺族も多いのです。

動けない状態になって、幸い発見され命を取り留めた人の中には、丸2日間助けてと言い続けて、やっと発見されたというケースもあります。そいういうことをすべて防ぐことが出来るのです。

見守り看護システムは、一人暮らしの看取り介護の対象の方にも利用できるシステムです。特に生体センサー情報で24時間以内の旅立ちが確実にわかることは、他のシステムにはない重要な機能です。そのため看取り介護対象者の家族は、対象者の傍につきっきりでいる必要はなく、死の直前までの対応を専門職のチームに任せて、旅立ちの日に合わせて仕事を休んで駆けつけるということも可能になっています。こんなふうに過去には想像もできなかった対応も可能となっています。

このシステムを利用者負担で利用する場合は、訪問診療の医師や訪問看護事業所がその必要性を認識し、利用者に勧めてその導入を図っているものと思われます。

生体センサーは、TAISコードを持っているため福祉用具貸与品として保険給付できます。ただしその場合は、居宅サービス計画書に位置づけがないと保険給付がされないために、居宅介護支援事業所のケアマネにその計画を依頼することになります。その際には生体情報をもとに訪問診療又は訪問看護がどのような対応を、どのような時にどのような方法で行われるかが情報共有される必要があると思われます。担当者会議等で事前に話し合っておく必要がありますし、他のサービス事業者の担当者へも、情報提供がされる必要があると思われます。

生体センサーを保険給付を受けずに買い取ったり、全額自費負担で利用する場合でも、他に介護保険サービスを使っている場合であれば、上記と同じ対応が考えられますが、介護保険サービスを利用していない場合は、このシステムを必要とする事業者と株式会社ワーコンと利用者・家族の協議のみで利用することになるケースもあります。この場合、コールセンターから連絡して、利用者宅に駆けつけて対応する事業者との連携・協力が必要になりますので、ワーコンが協力事業者を紹介します。勿論、家族が近くに住んでいて(あるいは同居していて)、家族がすべて対応する場合は、家族に情報提供を行うだけでよいケースもあります。

また居宅介護支援事業所の介護支援専門員が、在宅一人暮らしの人などに対してアセスメントを行った結果、見守り看護システムを導入すれば、生活の質が向上すると判断した場合に、利用者に直接、このシステムを紹介してくださるケースもあります。

この場合、システム利用後にコールセンター(ワーコン)と、必要なサービスを結びつけるマネジメントも行っていただき、居宅サービス計画の中で、具体的なサービスを組み込んでくれることも想定されますので、ケアマネジャーの皆さんにこのシステムを理解していただくことが何より必要になります。是非興味のある方は、ワーコンまで直接ご連絡ください。

しかし最近増えている使い方は、訪問診療医師や訪問看護師が、このシステムの有効性を感じ取り、訪問診療の医療機関や、訪問看護ステーションがシステム導入と運用の費用を負担して、患者負担なしで、訪問診療や訪問看護の備品と方法として、ワーコンのシステムを取り入れるという方法です。

つまり24時間見守り看護システムの料金と、生態センサーとコミュニケーションロボットのレンタル料金を支払っても、訪問診療と訪問看護は収益が挙がるという意味です。必要経費としてそのシステムの料金を支払うだけの価値があるという意味にもなります。

このように訪問診療医師や、訪問看護ステーションが業務の一部アウトソーシングとして24時間見守り看護システムを必要とする場合があります。それによって訪問診療や訪問看護を行っていない時間に、他にどんなサービスがどんな風に行われ、その際に利用者にどんな変化があるのということや、誰も訪問していない時間に、利用者の方々の身体に重大な問題が起きていないかなどがわかることで、より適切な医療や看護が提供でき、そのことが在宅生活を長く維持できる重要な要素になっているのです。

つまりワーコンのウオッチコンシェルジェは、入院しなくてよい期間を長くする効果にもつながっているのです。

ここで考えておかねばならない重要な問題があります。例えば居宅介護支援事業所の介護支援専門員(以下ケアマネと略)がサービス計画書を作成する場合、ケアマネが中心となってチームが組まれます。

この際に介護保険訪問看護は、医師の意見を聴いたうえで居宅サービス計画に位置付けられ、医師の指示を受けた訪問看護ステーション等から訪問看護師が派遣されることになります。

このようにケアマネは、居宅サービス計画に訪問看護を位置付けることはできますが、訪問看護の処方(訪問看護で具体的にどんな看護サービスを提供するかという内容)を行う権限はありません。訪問看護の方法論をケアマネが示すことは法律上許されていないのです。

この際、訪問看護事業所がワーコンのシステム導入費用を支払う場合は、訪問看護事業所が自社のシステムとして見守り訪問看護を導入した訪問看護サービスを提供しているという意味になります。ですから居宅サービス計画に位置付けられた訪問看護の中で、見守り看護システムを使うことを、ケアマネから許可を得る必要はありません。利用者の同意を得るだけで、そのシステムを含んだ訪問看護サービスを提供することは可能と言えます。

しかしチームケアが円滑に機能するためには、チーム内でそれぞれの担当者が、どのような具体的サービスを提供しているかということは、非常に重要な情報と言えます。さらにケアマネが居宅サービス計画に、訪問看護を位置付けた目標が達せられているかを判断するときに、サービスの具体的方法も検証する必要があります。よって見守り看護システムを使うこと、それを使ってどんなことをしようとするのかということについては、サービス担当者会議の中で情報提供する必要は、当然あると考えたほうがよいでしょう。特に見守りシステムが、利用者の監視システムにならない点について、いつどのような場合に見守り機能を使うのか、使わないのか等をチーム内の情報として共有しておくことは重要だと思われます。

そのような観点から、システムの運用方法については、それを活用してサービス提供する訪問看護事業所から、ケアマネジャー及び各サービス担当者へ情報提供が求められます。(感染予防対策編に続く)

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逆風が予測される通所介護事業


僕は今、北九州小倉で行われている九社連老人福祉施設協議会 通所介護部会セミナーで、午前と午後に分けて講演を行っている最中だ。

九社連さんの主催講演ということは、九州各地と沖縄の通所介護関係者が一堂に会すことになる。そんな中で、制度改正や報酬改定の動向、並びにその中で求められる通所介護の位置づけと今後の方向性などについて話しているが、その内容は通所介護事業関係者にとっては耳と胃の痛くなる内容になっているのではないだろうか。

通所介護の事業戦略を考えると、一番ネックとなっているものは、国の方針にブレがあることではないだろうか?報酬改定の方向性に一貫性がないので適切な事業戦略が見えにくくなるのである。

介護保険制度開始当初の通所介護費は、1時間当たりの単価で言えば、特養のそれより高額であった。そのため経営実態調査のたびに収益率が高すぎると批判され、報酬改定のたびに通所介護費は引き下げられ、特養の1時間単価より現在は低い単価まで落とされている。

規模別報酬を取り入れる際には、スケールメリットが働かない小規模通所介護費を高く設定して、小規模事業所が減ることを防いだにもかかわらず、2015年の報酬改定では、小規模通所介護の事務経費を高く見積もり過ぎて収益率が高すぎる水準になっているとして、単価を引き下げ、その分収益率が低くなった大規模通所介護費の単価を上げた。

ところが2018年の報酬改定では、経営実態調査の結果単年度赤字になる事業所もあり、収益率が大幅に低下した小規模通所介護費を引き上げ、その財源を大規模通所介護から削り取るという3年前とは真逆なことが行われている。

しかし報酬単価を下げた種別の収益率が下がるのは当然のことで、それに場当たり的な処方を繰り返し、一貫的な方針が全くなくなっているのが報酬改定の実態なのだから、今後の報酬もどうなるか先が読めない。よく、「はしごを外される」という言い方がされることがあるが、そもそも最初からはしごなどかけられていないわけである。

そんな中で小規模の通所介護事業は、比較的資金をかけずに立ち上げることが出来るので、全国的にその数が爆発的に増え、現在では小規模通所介護事業所だけでその数が4万超えているそうである。

介護保険当初は、競争相手もなく、通所介護事業所を立ち上げさすれば顧客確保に困らない現状があったが、今現在はそうではなく、増え過ぎた事業所間で顧客確保の競争が全国各地で行われている、。そのこと自体は顧客にとっては喜ばしいことだ。質の差が云々される介護事業者間で、顧客確保の競争が激化するという意味は、顧客に求められるサービスは何かという視点から、サービスの質の引き上げ競争に至る可能性が高いからだ。

しかしその結果、負け組は事業撤退・廃業を余儀なくされていく。通所介護事業経営者にとってはつらいところである。

しかし明るい見通しもある。それは「団塊の世代」の動向だ。2015年に団塊の世代の人はすべて65歳に達したが、それらの人はまだお元気な方が多く、介護サービスを利用していない人が圧倒的に多かった。しかし来年それらの人は、すべて70歳に達するのである。

そうすると徐々に介護サービスを使う人は増える。特に要介護1と2認定を受けた方は、通所介護を使う人が多くなるだろう。

すると団塊の世代とは、我が国の人口構造の中でも突出して数の多い塊だから、今顧客確保に困っている事業所でも、買い手の数が爆発的に増えることによって、顧客確保が容易になり、ほっと一息つける可能性が高くなるのが、2020年以降の見込みだ。

しかし団塊の世代が、軽度認定を受けて、サービスを使うことによって、財源負担は増えるわけだから、これを何とかしようというのが国の考え方であり、特に財務省は要介護1と2については、「小さなリスク」と言い切り、それらの人々が使っている訪問介護の生活援助と通所介護について、地域支援事業化しようと盛んにアピールしている。

しかし要支援者の通所介護が地域支援事業化された以後、市町村の通所サービスの委託単価が低すぎるとして、委託を返上する通所介護事業所が相次ぎ、要支援者の通いの場が、地域に存在しなくなるリスクを抱えている地域が多い現状で、要介護1と2の人の通所介護を受け入れるキャパは、地域にはないのが現状だ。

すると来年の制度改正、再来年の報酬改定時に要介護1と2の通所介護を介護給付から外して、地域支援事業に持っていくのは無理だと僕個人的には思っている。現に社保審・介護保険部会では地域支援事業化する要介護1と2のサービスは、生活援助しか議論の俎上に上らせていない。

そうであれば次期改正では通所介護の軽度者外しは見送られ、そのかわり軽介護者の通える場を地域に作ることが主眼に置かれ、そうした場を作った自治体がインセンティブ交付金を受け取れる仕組みにするjことで、軽介護者の通いの場を充実する方策がとられる可能性が高い。

そして軽度者の通いの場がある程度確保できた暁には、要介護1と2の通所介護を地域支援事業化することになるのではないか。

ということは・・・どちらにしても近い将来、介護給付の通所介護の対象者は特養と同じように要介護3以上となる。その時、あなたの通所介護事業所は、経営が続けられるだろうか・・・。午前の講演では、そんな話をしてきた。

午後からは、顧客確保の一番肝となるサービスマナー講演だ。通所介護の職員のホスピタリティ精神に深く関連し、選ばれる事業所になるための最大の戦略を、ここで示してこようと思っている。

午後も引き続き受講する皆さん、よろしくお願いします。

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地域住民から選ばれる通所介護のサービスメニュー


昨日の記事から続く)
社会保障費の自然増を毎年5000億円程度に抑えるために、給付抑制策がとられ続けられる中でも介護保険サービス受給者が増え、給付費用は2018年の10兆円から2028年には20兆円に膨らむ。

その費用を得て収益を挙げようと考える企業等が、今後も介護事業に参入することになる。さすれば顧客確保の競争は、現在より厳しくなるわけだ。

しかも給付費の自然増を抑えようとすれば、顧客単価は下げなければならず、少なくとも上がる見込みはなくなる。そうであればサービス事業者は、顧客数を増やさなければ、今と同程度の収益さえ上げられないということになる。よって事業規模の拡大と多角経営が、介護サービス事業者の最大の課題となることは間違いのないところだ。

つまり介護サービス事業者には、サービス提供主体が増えるという競争が激化する状況下で、今いように顧客を確保して、事業規模を大きくしていかねばならないという試練が待っている問う意味である。

だからこそ僕はこのブログ記事の中で、地域密着型通所介護1事業所の経営のみで介護事業経営を続けていくという戦略は成り立たないと主張してきた。(参照:地域密着型通所介護に永続的な経営モデルは存在しない

地域密着型通所介護事業所は、顧客から選ばれる高品質サービスを提供できるようにして、地域住民から選ばれて顧客数を増やし、定員を増加して都道府県指定事業所に規模拡大を図っていかねばならない。

顧客に選ばれるためには、従業員がホスピタリティ精神を持って顧客対応ができるようにするために、最低限のサービスマナーを持って対応しなければならず、マナー教育は生き残りをかけた事業戦略の生命線となると言える。ここをおざなりにする事業所は消えてなくなることは明白だし、なくなっても良いと思う。

それと同時に、変化し続ける顧客ニーズに対応したサービスメニューの見直しも不可欠だ。顧客から選択されるためには、通いたくなる動機づけとしてのサービスメニュー開発が重要な要素となってくる。

通所介護を利用する人は要介護者であるが、同時にその人たちは立派な大人である。いつまでも小学生相手に行うようなチーチーパッパのサービスメニューであっては、顧客から逃げられて当然だ。

介護保険制度以後、通所介護事業所は格段に増えたが、その段階では通所介護というサービス自体が物珍しく、サービスメニューの工夫をしなくとも、半日そこで過ごして、昼ご飯も食べられ、お風呂にも入れるというだけで利用する人はいた。そこでは風船バレーやバケツリレーというサービスであっても、それをリハビリだと信じる顧客は寄ってきたのだ。

他人のへたくそなカラオケを聴くだけで時間が過ぎていく通所介護も、それなりに顧客確保できたが、現在は利用者のニーズが確実に変化しており、サービスメニューに工夫がなく、通って面白いと感じない通所介護からは顧客離れが起きている。そういう事業所は早晩廃業に向かわざるを得ない。

では実際に顧客の興味を引き、かつ通所介護の目的に合致するメニューとはどのようなサービスだろう。例えば僕が今関わっている通所介護事業所では、PCやタブレット・スマホを使ったサービスメニューが人気を博している。

今年70歳なる方は、ガラケーを普通に使える人が多いが、タブレットやスマホには腰が引ける人がも多い。そういう方々を対象に、心身活性化・認知症の予防効果を見込んでスマホとタブレットの使い方講座をサービスメニューにすると参加希望者が多い。スマホの基本操作が理解できた後は、様々なアプリをダウンロードし、そのアプリを使ったゲームなども行うことができる。

ゲームと言えば、麻雀・ルーレットなどのギャンブル的なゲームを取り入れた通所介護事業所が一時話題になったが、それらのゲームは疑似通貨などを獲得する目的と合わせて、射幸心をあおって盛り上がる傾向にあるため、神戸市の例ように、行政から一定の規制を課せられるなどのデメリットも伴う。それは社会的批判につながりかねない問題を含んでいると言え、リスク管理上は決して良いサービスメニューとは言えない。しかしスマホアプリのゲームは、射幸心をあおるものではないものがたくさんあるし、認知症予防の心身活性化メニューにつながるものも多いために、それらを大いに利用すればデメリットも生じない。

またPCを使える高齢者の方は多いが、ネット検索はできても、自分から情報発信している人は意外と少ない。そのためブログを作成指導する講座もサービスメニューに組み入れている。ここでは自分でブログを作ってもらった後、通所介護を利用するたびにサービスメニューとしてブログ記事の更新の手伝いをしている。

〇〇爺さんの通所介護日記」などとタイトルも自分の好みでつけてもらったブログには、必ずアクセスカウンターを設置し、利用者同士でアクセス数を確認し合うと、競争心が芽生えて大いに盛り上がり、アクセス数を増やす工夫のアイディアがいろいろと出てくる。更新記事内容も面白いものに進化してくる。

もちろんそのためにPCをはじめとして、タブレットやスマホも、利用者が使う専用の機器として通所介護事業所に備え置いておく。これは必要な先行投資である。そういうお金の使い方ができない事業所も消えてなくなる予備軍である。

カラオケ・塗り絵・切り絵・クイズ・風船バレー・・・そんなサービスメニューしか選びようのない通所介護は、廃業に向かってまっしぐらである。

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通所介護事業に求められる新たな覚悟


今月末の福岡講演から北海道に帰ってくるのは30日(月)だが、自宅には2日間しか居られず、そのあとすぐ10/2からは、東京都世田谷区〜北海道小樽市〜長野県上田市〜佐賀県佐賀市〜福岡県北九州市〜長崎県長崎市で9講演を行なう予定になっている。

そのためのスライドづくりなどの準備にこのところ忙殺されていたが、昨日までに何とかその目途も立った。今日からはスライドの最終チェックを行って、徐々に講演事務局にファイルを送る作業に取り掛かろうと思っている。

さてその9講演のうち、2つの講演は通所介護事業に特化した講演である。(今月末の福岡講演の直前も札幌で通所介護事業者に向けた講演予定が入っている。)

10/5(土)の北海道小樽市講演は、小樽市デイサービスセンター連絡協議会と後志デイサービスセンター協議会という2つの団体の共催研修である。講演会場は小樽市内の、「特別養護老人ホームやすらぎ荘」で、講演テーマは、「介護事業におけるサービスマナー〜接客から接遇への脱皮を図るために」としている。貼りついたリンク先のチラシを参考に参加申し込みをいただきたい。

小樽市で介護事業に特化したサービスマナー研修が行われるのは、おそらくこれが初めての機会ではないだろうか。顧客確保が重要な課題になりつつある通所介護事業において、サービスマナーは、顧客から選ばれるための必須アイテムだ。是非多くの方々に、その重要性を認識してもらい、マナー精神が存在する状態での、高いレベルのサービス競争を行っていただきたい。

会場となる「やすらぎ荘」さんには以前何度かお邪魔したことがあるが、それはもう20年近く前のことだと記憶している。当時の記憶をたどるのも楽しみである。小樽市と後志地区の皆さん、どうぞよろしくお願いします。

もう一つの通所介護講演は、場所を北から南へ飛んで、福岡県北九州市小倉で行う予定になっている。

10/10(木)ステーションホテル小倉で行われる、「九社連老人福祉施設協議会 通所介護部会セミナー」は、午前10時に始まり、午後4時までの講演予定だ。昼休みの1時間を挟んでの5時間講演では、午前中の2時間は、「制度改正・報酬改定の動向から考える通所介護の位置づけと今後の方向性」というテーマを予定している。

通所介護に実験的に導入された、「自立支援介護」の今後の動向はどうなるのか。そして軽介護者の通所介護の地域支援事業化の動きはどうなるのか等、今後の通所介護経営に直結する内容となっている。

そして午後の3時間は、「生き残りをかけた通所介護事業経営〜人材確保と定着の基盤となるサービスマナー」をテーマとしている。小樽のサービスマナー講演と内容はかぶっているが、全く同じではない。しかしその主旨は同じであり、顧客確保戦略・人員確保戦略にとってそれがいかに重要かということを認識していただきたい。

ちなみに主催者の九社連老人福祉施設協議会さんには、いつもお世話になっており、たくさんの講演依頼をいただき感謝の気持ちでいっぱいである。この場を借りてお礼を申し上げたい。いつもありがとうございます。

ところで通所介護に関連しては、きな臭い動きが見て取れる。

昨年度から2000億円の財源を使って市町村に交付されているインセンティブ交付金は、来年度からさらに増額される方針が示されているが、この交付金を得るための指標に、「健康づくりの“通いの場”などのより効果的な展開を現場に促していく」ことを新たに加えることが検討されている。

その意味とは、市町村が先頭に立って、地域に要支援者等の「通いの場」を創らせるということに他ならない。そのため交付金を得るという強い動機づけを市町村に与え、その充実を図るというものだ。

その背景には市町村の総合事業化された要支援者の通所型サービスは、介護給付の通所介護に相当するサービスから、単価が低いという理由で通所介護事業所の撤退が相次ぎ、緩和された基準による通所サービスAをはじめ、通所サービスBもCも整備されていない地域が多く、制度あってサービスなしという状況になりかねないという危機感がある。

そのためインセンティブ交付金と、通いの場づくりをリンクさせて、その整備を図るという意味だ。

これによって要支援者等の通いの場が充実できた先には、いよいよ軽介護者の通所介護を地域支援事業に移行させるということが現実化する。通所介護の経営者の方々は、それを見越した事業戦略が求められるが、その危機感はあるだろうか。

次の報酬改定時に、通所介護の軽介護者の地域支援事業化は実現しないと思うが、その次の2024年はその実現が図られるかもしれない。その時、要介護1と2の人がいなくなって事業経営を継続するためにはどうしたらよいだろう。

例えば共生型サービスとして、障がい者の通所サービス(生活介護)に事業の幅を広げることも必要になるだろうが、その場合は障がい者の方々を受け入れるために、知的障害や発達障害の人に対応できる人材育成が急務になるだろう。

何よりも大切なことは、今のうちにたくさんの地域住民から選択される通所介護事業所になることだ。そのノウハウは要介護1と2の人が介護給付から外れた後も決して無駄にならない。そしてサービスの品質を高めながら、認知症の人に対するケアを確立するなどして、徐々に重度化にシフトしていかねばならない。

そのための基盤は職員の資質であり、そのためのサービスマナーである。

さらに言えばサービスメニューの見直しも必須だ。そのことは明日改めて論じてみたいと思う。(明日に続く)

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軽介護者の通所介護はどうなる?


介護保険法の改正が来年に迫り、社保審・介護保険部会では今年2月から法改正に向けた審議が始まっているが、8/29の同部会から議論内容が総論から各論へ移り、年内の取りまとめに向けていよいよ本格的な審議がスタートしている。

今後は同部会で月1回〜2回の審議を積み重ねて、年内に取りまとめを行うというスケジュールが示されている。その中で居宅介護支援費の有料化について話し合われた経緯については、6日に更新した、「ケアプラン有料化にメリットはゼロどころか・・・。」で解説しているが、この記事にも書いたように、反対意見の多かったケアプラン有料化ではあるが、国としては有料化させることが既定路線となっている。

介護保険部会や介護給付費分科会は、「審議の場」とされているが、その実態は国の方針を追認するだけで、議論は単なるアリバイ作りに終わっている感がある。そういう意味では各委員の成果ある意見陳述にはあまり期待できないものの、その行方を見守っていく必要があるだろう。

ところで29日の部会では、給付と負担のテーマとして、下記の3点も検討事項として挙げられている。
1.被保険者・受給者の範囲
2.居宅介護支援費の自己負担導入
3.軽度者の生活援助サービス


1については、いよいよ2号被保険者の年齢引き下げ論が本格的に審議対象となるだろうし、2割負担や3割負担の所得水準の見直しが行われ、その対象者が拡大される方向が示されているという意味だろう。そして所得については、預金に加えて不動産などの資産も対象となってくる可能性が高い。そのことは審議の流れを見ながら、改めてここで解説することになるだろう。

今日考えたいのは3である。これは要介護1と2の方を対象とした、「訪問介護の生活援助」を介護給付から切り離して、市町村の地域支援事業に持っていくという内容だ。つまり要支援者の訪問介護と通所介護と同じように、地域支援事業化するという方向が示されている。これは極めて実現性が高くなったと言えるだろう。

ところで生活援助と同様に、地域支援事業化されるのではないかと言われている、「要介護1と2の通所介護(以下、軽介護者の通所介護と略)」については、この中に含まれていないが、それはどうなるのだろうか。

軽介護者の通所介護を介護給付から除外すべきだという意見は、財務省が強く提言しているもので、予防通所介護が地域支援事業化された直後から、その主張は行われ続けていた。そして今年4/23の財政制度分科会資料の中でも、そのことは示されており、以下のように提言されている。

「小さなリスク」については、より自助で対応することとすべとし、軽度者のうち要介護1・2への訪問介護サービスの約1/2を占める生活援助型サービスと要介護1・2への通所介護については、地域支援事業への移行や、利用者者負担の見直し(自己負担による利用)を具体的に検討していく必要がある

8/29の介護保険部会では、この中の「要介護1・2への訪問介護サービスの約1/2を占める生活援助型サービス」の給付見直しだけが取り上げられているという訳だが、それが即ち軽介護者の通所介護外しはなくなったという意味ではないだろう。

というのも「経済財政運営と改革の基本方針2019」原案〜骨太の方針〜には、介護インセンティブ交付金(保険者機能強化推進交付金)に関する部分で、次のような提言が示されている。

(a)介護予防について、運動など高齢者の心身の活性化につながる民間サ ービスも活用し、地域の高齢者が集まり交流する通いの場の拡大・充実、ポイントの活用といった点について

さらに8/7に厚労省で行われた「有識者会議」の資料にも次の一文が載せられている。

「一般介護予防事業」の「通いの場」について、疾病・重症化の予防や体操などの効果を高める観点から、医師や保健師、理学療法士、管理栄養士といった専門職がコミットする機会を増やしていく構想を示した。

↑これも市町村のPDCAサイクル構築の中で、プロセス評価やアウトカム評価の指標を新たに定めて、インセンティブ交付金と連動させるという考え方を示したものだ。

つまり予防通所介護の通いの場さえ十分に確保できているとは言えない中で、地域支援事業の通いの場を要介護2の人まで拡大して対象としても、通ってサービスを使える場所がないという現状があり、今すぐに軽介護者の通所介護を介護給付から外せないという現状評価をしているものと思える。

そのため市町村のインセンティブ交付金を得る指標評価の中に、軽介護者が通うことのできる場を確保し、なおかつそこに介護予防の専門職をコミットさせることによって、より高いポイントが得られるようにすることで、市町村の責任において軽介護者の通いの場を確保しようとする意図が読み取れる。

さすれば次期改正では、とりあえず要介護1と2の生活援助だけを介護給付から切り離したうえで、それを橋頭保として、徐々に地支援事業化するサービスを増やしていくのだろう。

軽介護者の通所介護については、ひとまず介護給付サービスとして残し、市町村には急ぎ、軽介護者の通所介護を介護給付から切り離した際に、その対象者が通って使えるサービスの場を創るように促し、次期報酬改定もしくは制度改正時に、軽介護者の通所介護を地域支援事業化しようということだろうと思う。

どちらにしても軽介護者の通所介護は、いずれ介護給付から外れることは間違いのないところだ。

通所介護事業者は、それに備えて重介護者へシフトできる介護力の向上に努めねばならないし、障がい者の方々の【生活介護】を、高齢者の通所介護と同時一体的にサービス提供ができる、共生型通所介護への移行を早期に進める必要があるだろう。

そうした備えがない通所介護事業所は、倒産予備軍とならざるを得ない。

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なくなるデイ・生き残るデイ


高齢者介護サービスの場は、まだ多くの戦中派世代の方々が数多く利用していることを昨日の記事で指摘した。

特に全国平均の利用者平均年齢が85歳に達している特養の利用層の中心は、戦争体験者の方々である。

しかし戦中派の方々は確実にその数を減らしており、居宅サービスの利用者層の中心は戦後派に移行している。現に通所介護は、利用者の平均年齢が70歳代の前半という事業所が多くなっており、そうすると戦後74年経っているのだから、戦後に生まれた人の方が数多く利用しているということになる。そしてここ数年のうちに通所介護の利用者の中心層は、「団塊の世代」になっていくのである。その人たちのニーズに応えられない通所介護は、廃業へまっしぐらだ。

例えば今年70歳になる女性が、軽い認知症の症状が出始めて、心身活性化と身体機能の維持のために通所介護を利用し始めたとする。そういう人たちはどういう時代を、どのように生きてきただろうか。

そのことをきちんと意識してサービス提供している事業所と、そうではない事業所では、サービスの方法に差が出てこようというものだ。実はそれが顧客確保できるかどうかの差になってきている。

通所介護計画を立案するためにアセスメントを行うことは当たり前であるが、現状のアセスメントとともに、利用者の生きてきた時代のアセスメントを行っているだろうか。おそらくそれを行っている通所介護事業所は多くない。

僕が経営・運営指導を行っている通所介護事業所は、必ずそのアセスメントを行っている。具体的には、その利用者の生きてきた時代を知るために、年表を書いて、その人の年齢に応じた世の動きとリンクして、様々なことを考えさせるようにしている。

今年70歳になる方は、昭和24年に生まれた方である。その時期はまだGHQの占領下で、3歳に達するまで占領政策は続いている。しかしゼロ歳から3歳までの記憶が残っているわけがなく、その時代背景はその人たちの、現在のライフスタイルに影響している可能性は低いだろう。

しかしその人たちがおぼろげながら記憶しているかもしれない6歳の頃に、電気洗濯機・自動式電気釜発売されているという時代背景は多少の影響があるかもしれない。それが一般家庭に普及するようになるまではまだ数年かかっただろうし、地域によってその時期に差があると思われ、70歳のデイ利用者の方の記憶に残る、「母親」とは、電気釜や電動洗濯機がない時代に、朝早くから起きて火を起こしてご飯を炊くところから始まり、手で洗濯をして大変な重労働を家の中で担う母親だったのかもしれない。

そんな記憶を手繰る会話は、デイサービスのサービス提供中に利用者が生き生きと話すことができる話題に通じるのではないだろうか。そしてその会話の元になるものが、利用者が物心ついた当時、まだ電気洗濯機や自動式電気釜が一般家庭に普及していなかったことを知っているという知識なのである。

さらにその人たちが19歳〜21歳にかけて、グループサウンズが大流行している。そうであれば彼女たちの、「懐メロ」とは演歌ではなく、テンプターズやタイガースなのかもしれない。そんな人たちに対し、サービス提供時間に小学校唱歌を唄わせたり、午前中の大部分を、演歌中心のカラオケで過ごさせるデイサービスに客が集まらなくなるのは当然である。

その世代の人たちが、デイサービスに風船バレーをしに来ると考えるのもどうかしている。

今年70歳になる人は、働き盛りの42歳でバブル経済の崩壊に遭遇している。そうであればバブル期にバリバリ仕事をして日本の経済を動かしていた人が今年70歳になっているという意味だ。そしてその人たちが47歳の時に、携帯電話普及率は2桁を超えているのである。携帯電話もタブレットも使うことができる世代が今年70歳になる人たちであるともいえるわけであり、風船バレーをするくらいなら、タブレットやスマートホンを使ったゲームで、頭と体を使って心身活性化につなげたほうが受けが良いに決まっている。

そういう人たちに、介護保険制度が始まった当時と同じサービスメニューしか提供しないデイサービスが、「面白くない」として見放されるのは極めて当たり前である。悪い言い方をすれば、「チーチーパッパ」のサービスが残存するデイサービスは、顧客から見捨てられるのである。

先日書いた、「地域密着型通所介護に永続的な経営モデルは存在しない」で指摘したように、これからの通所介護は、顧客を増やして都道府県指定事業に規模を大きくしていかないと経営が厳しくなるのだ。

通所介護を立ち上げれば自然に利用者が集まってきた時代は遠い過去なのだ。その中で、顧客である利用者に選ばれるサービスは、サービス内容を他事業所と差別化しながら、介護の知識と技術を基盤とする高品質サービスを作り上げて、そこに従業員のごスピタリティ精神を加えて、接客から接遇への脱却を図ることができるデイでなければならない。

それができる事業所だけが、事業規模を拡大して、生き残っていけるのである。

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訪問介護員の絶滅を防ぐ手立てはあるのか?


居宅サービスの支え手として、「訪問介護員(以下、ヘルパーと略す)」が重要であることは間違いない。

7/26の社保審・介護保険部会でも厚労省は、訪問介護員の確保の重要性に触れ、「初任者研修の受講料の助成を広く活用すること」などを対策として挙げている。

が・・・この考え方はあまりにもずれてないか?ヘルパーの不足は、初任者研修の問題なのか?

厚労省の調べによると、2015年度の時点でヘルパーは50代以上が全体の61.6%にのぼっている。60代以上が36.4%を占め、30代以下は15.5%しかいない。このように担い手の高齢化はかなり進んでおり、このままだと状況は悪化の一途を辿ってしまうという現状認識もされている。

そうであれば、なぜ訪問介護員の年齢層が高いかという理由に触れて対策を考えなければ、どのような対策も的を射たものにならない。こうした点を介護業界側の委員もどうしてきちんと指摘しないんだろう?ただ給付費を上げろっていうだけじゃ問題は解決しないし、国も動かんだろうに。

先日の介護保険部会の議論を見る限り、ヘルパー不足に対する具体的な解決策には結びつかないと思わずにはいられない。

そもそも訪問介護費が安いから、正職員をそう多くは雇えず、登録ヘルパーが中心になるから、若い人が将来性がないとして働いてくれないというだけの問題ではないという認識が必要だ。ヘルパーの年齢層が高いという理由は、若い人がヘルパーの職を選びづらいことと同時に、年をとってもヘルパー業務ならできるという2つの理由があることを忘れてはならない。

訪問介護は身体介護だけではなく、「生活援助」という家事の支援が含まれているが、訪問介護サービスのうち要介護1で6割以上、要介護2で5割以上がこの生活援助サービスで占められている。つまり軽介護者については、身体介護のスキル以上に家事支援のスキルが求められてくるのである。よって家事能力の低い若者が訪問介護の仕事を選択しない傾向がある。男性ヘルパーが少ないのも、この理由によるところが大きい。

また訪問介護は利用者の自宅等の居所で、1対1の関係で支援を行う業務であるから、若い女性が男性高齢者にセクハラを受けるというケースも少なくなく、それを避ける傾向にあるために若い女性が少ないということも言える。

現在訪問介護サービスを利用する男性利用者は、現役世代にセクハラが大きな問題にならなかった時代を長く生きており、「女性蔑視」の考え方を持っている人も多く、本人にそのつもりがなくとも、ヘルパーを召使いのように扱ったりする人もいる。その中には日常的にセクハラと言える言動をとる人もいるが、人生経験を積んだ女性であれば、そうした言動をうまくかわしてうまく対応できる人が多くなる。(言葉は悪いが、「適当にあしらうことができる」と表現しても良いかもしれない)

若い女性にはそれはなかなか難しいと言えるかもしれない。

しかしこうした密室での1対1の対応がうまくできる人であれば、他の介護サービスに比べて、訪問介護の方が年齢を重ねても長くできる仕事でもある。

介護施設の業務に比べると、同じ場所で同時刻に複数の重介護者に対応する必要はないし、夜勤など体力が必要となる業務負担も少ない。自分の体力や生活スタイルに応じて、働くことができる時間だけの登録業務とすることもできる。

現に僕が総合施設長を務めていた社福では、定年退職した介護職員が登録ヘルパーなら続けられるとして働き続けているだけではなく、清掃員として特養に勤務したことがきっかけで介護業務に興味を持った人が、清掃員の業務を行いながら資格を取って、定年退職後にヘルパーに転身した例もある。

このようにヘルパー業には、高齢になっても働くことができるという側面もあるのだ。初任者研修が受けられないからヘルパーになれない人などほとんど存在しないと言ってよく、仮にヘルパー不足が初任者研修の問題だとしたら、そんな研修の受講義務などなくしてしまえばよいだけの話である。

なぜなら施設介護や通所サービスの介護職員に何の資格もいらないし、小規模多機能居宅介護の訪問サービスは資格がなくともできる。特に小多機の訪問サービスって、訪問介護とほとんど同じことをしているではないか。それでなにも問題がないとされているのだから、初任者研修がないとヘルパー業務が立ち行かないとか、スキルが担保できないというのは整合性のない論理としかいいようがない。

ヘルパーとしての仕事ができるかどうかのスキルは、雇用事業者がその責任を負えばよい。それは現状の介護施設等で普通に行っていることだ。

訪問介護の主役であるヘルパーがいなくならないように、訪問介護費を上げるという論理も危険性がいっぱいである。その財源確保のために他の介護サービスを削ったとしたら、それは他のサービスの介護職員がヘルパーに流れて、介護施設等の介護職員不足がますます深刻化する結果にしかならないからだ。

むしろヘルパーの高齢化を問題視するのではなく、ヘルパーは高齢になっても就業可能な業務であることを活用すべきである。

介護業界全体の就業者数を増やすことで、介護施設等で働いていた人が、高齢になってその業務が負担になった以後、訪問介護員として再度活躍できるという循環をつくることのほうが、初任者研修をどうのこうのすることより、より現実的な対応と言えるのではないだろうか。

そもそも日本の現状は介護人材不足ではない。生産年齢人口が減り続ける中で全産業で人手が足りないという状況なのだから、その中で介護業界に張り付く人材を増やさなければ、同じ財布の中身をシャッフルして、今現在お札が財布のどこにあるのかという対応にしかならない。

・・・しかし世の少子高齢化と、生産年齢人口の減少の先を考えながら、介護業界だけに国費が莫大にかけられない状況を考えると、介護保険は制度あってサービスなしという状況にまっしぐらに向かう可能性が高いのではないかと思ってしまう。

そうしないための唯一の方策は、介護サービス提供の責務を市町村に義務付ける以外になくなるかもしれない。特に訪問介護については、市町村事業化する以外に根本的な対策はないと言えるのかもしれない・・・。

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ADL維持等加算の意味


国は今後の介護報酬には、ADLの改善等アウトカムに基づく支払いを導入したいと考えており、それを「自立支援介護」と称している。

そのことは「骨太の方針2019」にも明記されており、「診療報酬や介護報酬においては、高齢化・人口減少や医療の高度 化を踏まえ、下記の各項目が推進されるよう適切に改善を図るとともに、適正化・効率 化を推進しつつ、安定的に質の高いサービスが提供されるよう、ADLの改善などアウ トカムに基づく支払いの導入等を引き続き進めていく。 」と記されている。

2018年4月の介護報酬改定は、診療報酬とのダブル改定であったため、両報酬の算定ルールの整合性を取るために多くの時間と手間がかけられたために、その本格導入は先送りされ、自立支援介護の新加算は加算はメッセージ性が強く、むしろそれは2021年度の報酬改定の呼び水と見るべきである。

その呼び水・試行的取り組みとして、2018年の報酬改定時に通所介護において、「ADL維持等加算」が新設された。

この加算は、指標にBarthel Index(バーセルインデックス)を用い、その結果をADL利得とし、その数値が一定要件をクリアした事業所を、ADLの維持・改善につながった利用者が多い事業所と評価し加算する制度である。(※評価対象利用期間の6ヵ月目におけるADL値から評価対象利用期間の初月におけるADL値を控除した値が多い順の上位85%について、ADL利得が「ADL利得が0より大きければ1」・「ADL利得が0より小さければ-1」・「ADL利得が0ならば0」として区分し、合計した数が0以上であることが要件の一つとされている。)

その評価については、連続して6月以上利用した期間(複数ある場合には最初の月が最も早いもの)のある要介護者(評価対象利用期間中、5時間以上の通所介護費の算定回数が5時間未満の通所介護費の算定回数を上回るものに限る。)の集団について、総数が20名以上等の算定要件を満たすこととされている。(※算定要件は、老企36号解釈通知で確認願いたい。)

ところでこの加算は、自立支援の結果への評価加算と言われているが、評価された事業所の体制加算という意味があることに注意しなければならない。

なぜならADL利得を評価した結果というのは、あくまで前年度であるからだ。そして算定年度については、利用者全員に算定できるのであって、算定年度に新規利用する人も含めて、前年に評価対象となっていない利用者も算定できることになる。つまりこの加算はあくまで、「ADLの維持・改善につながった利用者が多い事業所と評価された体制に対する加算」なのであり、その体制がある事業所を利用する人全員に算定できるわけである。評価集団に属していた人だけに算定する加算ではないという理解が必要だ。

またこの加算は、機3単位/月)と供6単位/月)に分かれているが、兇了残衢弖錣蓮↓気陵弖錣鵬辰┐董◆算定日が属する月に当該利用者のADL値を測定して、その結果を厚労省に届け出ること」とされている。

しかし気両豺腓癲ADL値については本体報酬の介護給付費明細書の給付費明細覧の摘要欄に記載しなければならない。そして兇砲弔い討蓮ADL維持等加算(供砲硫雜邉詆嬌駝精拿颪竜詆嬌駝精挈の摘要欄に記載し、これによって介護給付費明細書の給付費明細覧の摘要欄に記載する提出と兼ねるとされている。

つまりADL値を測定した人の場合、気鉢兇琉磴い鷲床楚値を基本報酬の備考欄に記載するか、ADL維持等加算の備考欄に記載するかという違いしかなく、単位の低い気鮖残蠅垢詬由はないと思われる。(この部分の解釈が間違っていると思う方は、ご指摘いただきたい。)

だからこの加算を算定する事業所は、評価集団に属しバーセルインデックスを測定している人に関しては低い単位の気鮖残蠅垢詆要はなく、できるだけ兇鮖残蠅垢戮である。

しかし高い単位といってもわずか6単位/月ですかなく、しかも加算算定の手間は結構あることを考えて、「そんなゴミみたいな加算は算定しない」という事業所もある。

しかしそれはダメだ。この加算の単位が低い理由は、前述したように次の報酬改定の、「呼び水」であり、「実験的な役割」があるのだ。そのためこのこの加算の算定単位は低いが、2021年の報酬改定の際は算定ルールを検証しなおして、要件は変る可能性があるものの方向性は同じにして加算単位もアップするという方針があると言われている。

よって今のうちにこの加算をきちんと算定できる体制づくりをし、加算要件に必要な作業を、通所介護事業所のルーティンワーク化するのが、昨年から2021年度にかけて求められることである。

次の報酬改定では、地域密着型通所介護を中心に、基本サービス費の厳しい削減が予測されるために、こうした加算を細かく算定しない事業所は、討ち死の憂き目にあう可能性が高いので、決してこの加算算定をおざなりにしてはならないのである。

それにしても全国の通所介護事業所のバーセルインデックスデータを厚労省が集めることにどんな意味があるのだろう。それが本当に自立支援介護につながるのだろうかと、疑問を持っている人もいるのかもしれない。

しかしこのことには大きな意味があるのだ。

バーセルインデックス自体は、さほど重要な検査データではないと思っている人がいるかもしれないが、全国の事業所に眠っていたデータを、厚労省が一括して集約すること自体が意味深いことなのだ。それはビッグデータであると言え、かつそのデータは厚労省にしか集約されていないことに意味があるのだ。

つまりこのデータをどう使おうが、どう読もうが、それはビッグデータを集約している厚労省の思うがままになるということだ。このデータを使って、どのような結論が導かれようとも、それに反論するデータを集約している場所はほかにどこにもないのだから、厚労省が「このデータの結果はこうである。」とされれば、それでおしまいなのである。

不正統計と情報操作がお得意の省に、このようなデータが集約されていく先に、どのような結果が出されるのか戦々恐々としなければならないというのが通所介護事業者といえそうである。

このあたりの覚悟をしっかりしておく必要もあるのではないだろうか。勿論その意味は、このデータによって導かれた結論を、疑うことなく受け入れるのではなく、しっかり検証して反論する眼と頭を持つ必要があるということだ。

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市町村の「通いの場」の拡充と充実が促されている意味


今日も僕は空の上からこの記事を更新している。昨年12月まで、四国で唯一、講演を行なっていなかった香川県での、2度目の講演のために高松市に向かっている最中である。

北海道から高松空港への直行便がないため、今日も羽田経由便を利用し、高松空港へは午後5時少し前に到着予定だ。明日午後2時からサンメッセ香川で行われるセミナーは、一般参加も可能なので、是非たくさんの皆様においでいただきたい。申し込みは今日まで間に合いますよ。(貼り付けた文字リンクを参照ください。)

さて、それはさておき本題に移ろう。

先月27日に、厚生労働省が「一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会」の初会合を開いた。この検討会は、それぞれの地域の住民が主体で実施する、体操教室や茶話会といった「通いの場」の運営の支援などを中心とした、市町村の一般介護予防事業の推進策を検討する場である。

初回は効果的な取り組みを進めるための、専門職の関与の仕方や事業の指標・評価方法などが論点として提示されたが、今後は介護予防の効果的な取り組みが検討されることになっており、年内に議論の結果を取りまとめて社会保障審議会介護保険部会に報告し、2021年度の介護保険制度改正へ反映させるとしている。

その主議題が「通いの場」の運営支援だという。それがどのように次期制度改正に反映されるというのだろう。

このことを考えるうえで参考になるのが、先に示された、「経済財政運営と改革の基本方針2019」原案〜骨太の方針〜である。その16頁に注目してほしい。

その頁の最初のタイトル、(介護インセンティブ交付金(保険者機能強化推進交付金))という部分では、次のような考え方が示されている。

先進自治体の介護予防モデルの横展開を進めるために保険者と都道府県のインセンティブを高めることが必要であり、公的保険制度における介護予防の位置づけを高めるため、介護インセンティブ交付金の抜本的な強化を図る。同時に、介護予防等に資する取組を評価し、
(a)介護予防について、運動など高齢者の心身の活性化につながる民間サ ービスも活用し、地域の高齢者が集まり交流する通いの場の拡大・充実、ポイントの活用といった点について、
(b)高齢者就労・活躍促進について、高齢者の介護助手への参加人数、ボランティアや介護助手へのポイント付与といった点について、交付金の配分基準のメリハリを強化する。


このように(a)で、地域の高齢者が集まり交流する「通いの場」の拡大・充実が取り上げられている。これと市町村に支給されるインセンティブ交付金を関連づけて、「メリハリを強化」すると書かれている。つまりこの「通いの場」を拡充・充実させない市町村には、インセンティブ交付金は渡さないという意味にとれる。

通いの場という言葉があるのだから、当然通所介護の関係者は、この議論に注目しなければならない。

というよりこれは明らかに、要介護1と2の利用者の、通所介護からの切り離しを視野に入れた検討である。

なかなか広がらない介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)における、通所型サービスA(緩和した基準によるサービス)や、通所型サービスB(住民主体によるサービス)の場を、市町村がもっと積極的に支援して作りなさいという意味だ。

とはいっても尻を叩いただけでは前に進まない市町村が多いことから、市町村がぜひとも手に入れたいインセンティブ交付金を餌にしたというわけだ。

このように市町村への報酬金制度の見直しを、通いの場の拡充支援と絡めることによって、市町村が高齢者が集うサロン造りの支援を行うという意味である。そのサロンとは市町村が行う介護予防の目的を果たすサロンであり、そこに元気高齢者が集まることができるようにし、それらの人々が介護給付の通所介護を利用する必要がないようにすることを目的にしているのだ。

そして要介護2までの人は、元気高齢者として介護予防の対象に入れてしまおうとするもので、2021年の報酬改定・制度改定時には、通所介護の対象者が要介護3以上の人に限定される可能性があることを示している。これは先に財政制度分科会資料で示された給付抑制策と完全に一致する内容だ。(参照:次期制度改正に向けた財務省の資料を読んで

通所介護事業経営者の方は、要介護2までの利用者が介護給付から外れて、自分の経営する事業所を使えなくなったとき、現在の事業を継続できるだろうか。それを見据えて事業戦略立て直しできるのだろうか。
(※現在市町村の総合事業としての通所介護を受託している事業所は、そこからも利用者が、通所型サービスAもしくはBに流出する可能性が高いことも併せて指摘しておきたい。)

それはなかなか厳しいことだろうと思うが、内閣も財務省も厚労省も、同じ方向に向かった検討・議論を進めている以上、通所介護はその方向に向かう可能性が高いという覚悟で、今後の事業経営を考えていかなければならない。

特に重度者へのシフトという方向が可能となるように、そこに向かった顧客確保の戦略とともに、それに対応する職員のスキルアップを同時に考えていく必要があるだろう。そしてできるだけ早く、要介護3以上の利用者数を増やしていかねばならない。

なぜなら要介護3以上の要介護者で、通所介護を利用している人はそう多くはないからだ。今のうちにそういう方々を顧客として確保していかないと、いざ通所介護利用が要介護3以上に限定された際に、顧客が全くいないということになりかねない。この部分は特養の入所要件が、原則要介護3以上になった際とは状況が大きく異なり、顧客がいないために倒産せざるを得ないという混乱が広がる可能性が高い。

そういう意味も含めて考えると、この給付制限が実現した場合、現在営業している通所介護事業所のうち、過半数を超える事業所の経営が困難になると予測する。非常に厳しい現実の中で、事業撤退か事業転換が迫られる事業主体も多くなるのではないだろうか・・・。

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日本介護支援専門員協会対応に怒る支部会員たち


今日は午後2時から福島市保健福祉センターで講演を予定している。その講演は「福島市介護支援専門員連絡協議会・総会」(於:福島市保健福祉センター5階大会議室)の中で、記念講演として行うものである。

僕の講演時間は14:30〜16:30までで、テーマは「介護支援専門員に求められる役割〜医療・介護連携からターミナルケアマネジメントまで」としている。このテーマは制度の方向性と関連してくるテーマなので、「次期制度改正に向けた財務省の資料を読んで」で触れた財政審の乱暴な提言内容にも触れる必要があるだろう。

ところで日本介護支援専門員協会という組織が、僕に講師依頼をすることは絶対にないだろう。なぜなら僕はかの悪名高い組織の批判者の急先鋒とみられているからだ。

しかしそのことを承知の上で、県レベル・市町村レベルでは、僕を講師として招いてくれる日本介護支援専門員協会の下部組織がある。

それというのも僕は一方で、介護支援専門員のサポーターを名乗り、一番声の大きい応援団と自称しているからだ。

それが証拠に、自分の著書「介護の詩〜明日へつなぐ言葉」の「第三章 あなたがいるから地域で暮らし続けられる」では、介護支援専門員によってこの国の介護の底辺がいかに引き上げられ、介護支援専門員の存在によって、暮らしを護ってもらっている高齢者がいかに多いかということを「事実」として紹介している。この章のタイトルの、「あなた」とは、まさに介護支援専門員を指しているということが、本を読んだ方には理解できるはずだ。

だから次期制度改正に向けても介護支援専門員の仕事に役立つような提言を様々な形で行っている。

例えばICTの進歩で、テレビ電話機能を活用した会議が認められている領域があるのだから(※通所リハビリのリハビリテーション会議への医師の参加がテレビ電話でも認められるなど)、居宅サービス計画の作成に必要なサービス担当者会議も、テレビ電話を活用して行うことを認めて、介護支援専門員の会議参加への調整業務を省力化したり、月1回の利用者宅へのモニタリング訪問も、一定条件化でテレビ電話での状況確認で良しとするようにルール変更したりしてはどうかと提案している。

また昨年度から居宅介護支援費に新設された、「ターミナルケアマネジメント加算」について、その算定対象が「末期のがん」の利用者だけになっている点を改め、ターミナルケアの対象者すべてに拡大してほしいと要望している。

特に今後は、在宅生活を行っている人が、その居所の中で枯れ行くように亡くなっていくという自然死としての、「在宅老衰死」が増えるのだから、そのような利用者に対する支援が重要になってくるからだ。自然死にに至るまでに、介護支援専門員が積極的にリビングウイルの支援として、人生会議(ACP)に関わっていく必要性も増すのだから。よってターミナルケアマネジメント加算という評価を、「末期のがん」の対象者だけに限定して考えるのはおかしいと思うのである。

しかしこうした大事な提言を、日本介護支援専門員協会は全く行っていない。今のところ協会が行っていることと言えば、先に協会が賛成の意見書を提出した、「居宅介護支援事業所の管理者の要件の厳格化:主任ケアマネに資格を限定」することの経過措置の延長要望だけである。

この問題については、日本介護支援専門員協会の小原副会長が意見書を国に挙げて、その中で「管理者を主任介護支援専門員とすべきと考える」としている。その理由は、主任ケアマネになるためにはケアマネ実務5年が必要とされて、その経験がと主任ケアマネになるための研修受講が質の担保になると小原副会長は論じている。

経験と質は比例しないというのは子供でも分かる論理であり、寝ていてもよい研修を受けても質の担保にならないことはわかりきったことだ。そんな馬鹿げた理屈をかざして会員の声を無視して賛同して決められたルールの延期を求めるという訳の分からないことを行っているのだ。

おそらくこのルールに賛同することに決めた張本人である小原副会長への反発の声が強いことが、このようなブレブレの姿勢につながっているんだろう。

そのほかにも特定事業所集中減算の福祉系3サービスの継続適用も協会は求めている。

さらに一定回数以上の生活援助中心型サービスを組み込んだ居宅サービス計画について、市町村に届け出義務が課せられたルールが新設された背景に、日本介護支援専門員協会が作成した意見書の中で、「特定のサービスの頻回な利用については、国民健康保険団体連合会のデータを活用する等、焦点化したケアプランチェックや地域ケア個別会議等による検討をお願いしたい。 」と、積極的に届け出をしてチェックを受けるように懇願しているのである。そのこともこのルールが新設された理由の一つになっている。

しかしこの協会の姿勢については、多くの支部会員が疑問を抱いてそのことを批判している。全国の様々な講演会場でお会いする支部会員のほとんどの方が怒っておられる。協会の姿勢を支持しているのは本当にごく一部だ。

僕のブログやSNSには次にような具体的な怒りの声が寄せられている。
・ケアマネの資質って何なんだろ?5年やれば、見通しを立てたケアプランを書けるようになるって本当に思っているのかな?誰も教えないで?????しっかりとしたプランを書けるような環境もなくて???ベテランやなくて、成長するんやと思います。

・小原副会長に言いたいですね。居宅介護支援事業所の経営者で、主任ケアマネではない方々、お知り合いに何人かおります。管理者要件に主任ケアマネまでが加われば、廃業せざるを得ませんよ、と。色々言いたいこと、やまほどあります。

・その人って「事件は会議室で起きてる‼️」って、お気楽なひとですか???経験上、実務が10年あっても「使えねーヤツは使えねー」が、ワタクシの持論です

・主任ケアマネというだけでふんぞり返るようになりませんか???辞めなければ年数なんて誰でも稼げますよね。質問したら過去の武勇伝(と思っているのは自分だけ)を長時間語ってくるだけの人や、仲良し古株ケアマネと根拠のないQ&Aをして満足してるベテランと呼ばれる人が少なくないと思うのは私だけでしょうか。

・協会は会費だけ会員から取って、会員の意見は無視して国の顔色ばかり窺っているように思います。


これは協会会員の声のごく一部である。こうした声を無視して会を運営している現執行部は、あまりにもひどい非民主的組織に協会を貶めているという意味ではないのだろうか。そういう姿勢で、批判に対しては逃げの姿勢をとるばかりでいながら「全員スクラム」などとよくも恥ずかしくもなく口に出せるものだ。恥を知れと言いたい。

小原副会長には、マスコミに向けて何か言う前に、会員に向けてきちんと説明責任を果たせと言いたい。

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毎日営業する通所サービスは時代遅れ?(後編)


毎日営業する通所サービスは時代遅れ?(前編)より続く。)
通所サービスの顧客の中心層は、いよいよ団塊の世代に移行していく。

その世代の人々は日本経済を支えてきた世代であると同時に、大きな塊であるからこそ、あらゆる場面でそのニーズに最大限の配慮をされてきた世代ともいえる。

企業の側からすれば、団塊の世代に売れる商品を開発すれば、ほかの世代に売れなくとも儲けることができたため、顧客として手厚く遇されてきた世代なのである。

そういう世代の人々から、どうやって選ばれるのかということは、介護事業者に最も求められる視点となってくる。そうであれば介護の質は勿論のこと、サービスマナーをはじめとしたお客様を迎える側の職員の資質というものがより重要となってくる。

全日通所サービスを営業するために職員を確保する過程において、その人材の質に目をつぶって従業員を確保している事業者はないだろうか。人材とは言い難い、「人員」を集めることだけに躍起になっている事業者はないのだろうか。教育の手が届かない職員を配置して、365日の営業を続けている事業者はないだろうか。

もしそのような事業者があるとすれば経営戦略の練り直しが必要となる。人材と言える従業員が常にサービス提供できる形へと、サービスの形態を変える考え方があってよい。

これからの通所サービスは、従業員の質を検証し直しながら、何人程度の従業員を抱えることが事業者の教育の力量としてふさわしいのかを精査しつつ、営業日ごとの収益率を再計算して、費用対効果の面から営業日・営業日数の見直しにも着手しなければならない。

少なくとも従前からの営業日を「慣例」として漫然とそれを続け、営業日を見直そうとする視点に欠ける事業者は、「時代のニーズや社会情勢に合わせて変化できる事業者」とはなり得ず、負け組予備軍となっていかざるを得ない。

少数精鋭の人材配置で、その範囲で営業するほうが効率的に収益を挙げられる可能性は高まるのだ。

ホテル・旅館業でも毎日営業をやめて、人材を配置できる日の営業に特化し、収益を上げて従業員の年収を上げているところがある。

人材が少ない時代に合わせた方向に事業展開を変えていく必要もあるのだ。

そのように主張すると、介護事業は社会福祉事業でもあるのだから、収益第一の考え方で、営業日を減らすことは、地域住民への裏切りで、介護サービスという社会資源を減らすことに他ならないと指摘する人がいる。

そのようにして軋る輩は、顧客に対するマナーも守れない人員を配置して、営業日を増やすことが社会福祉の精神に沿う営業形態だとでもいうのだろうか。もっと現実を見ろと言いたい。教育の手の届かない従業員を抱えて、身の丈以上のサービス展開を行うことで、介護事業という名のもとに、ひどい人権侵害を放置しているこの国の介護事業の実態を見ているのかと言いたい。

そもそも地域住民の福祉の向上とは、質の高い介護サービスを提供することであり、サービスの質はともかく、その量させ確保しておればよいという考え方は、介護事業を「施し」レベルに後退させ、支援とうう名の支配の構造を広げるだけである。

制度あってサービスなしという状況を生まないためには、営業日を増やして逆に収益率を悪化させ、事業困難に陥る事業者がないように、きちんと収益をあげながら事業経営を継続できる事業体質改善を図ることができる事業者を増やすことなのである。

本末転倒の、事業経営視点のない、「幻の社会福祉論」など求められていないのである。

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毎日営業する通所サービスは時代遅れ?(前編)


よく言われることであるが、生き残ることができる種(しゅ)とは、最も強い種ではなく、最も賢い種でもない。変化できる種だけが生き残っていけるのである。

介護事業も同じである。走りながら考えるとしてスタートした介護保険制度によって、日本の高齢者介護サービスは劇的に変化をせざるを得なかったが、介護保険制度もこの18年間でマイナーチェンジ・メジャーチェンジを繰り返し、社会情勢の変化と相まって、介護事業者の置かれる状況も大きく変わってきた。

それについていける事業者だけが生き残っていけるのであり、介護保険制度開始当初の事業経営ノウハウにこだわっている事業者は先細りの一途をたどり、事業廃止に追い込まれざるを得ない。

通所介護事業などはその典型サービスだろう。介護バブルと言われた高い報酬単価の中でも、通所介護費の報酬は、1時間当たりの報酬単価が特養の単価より高く設定されていた時代からスタートして、小規模事業者が乱立する時代に入っていった。

当初は事業を立ち上げるだけで利用者確保に困ることはなかったし、職員確保という面でも、日中のサービスということで、「夜勤をしなくてよい介護労働」を求める従業員ニーズとマッチして、人材確保にも苦労せずに営業ができた。

つまり小規模通所介護事業については比較的安い資金で事業を立ち上げ、収益を上げることができたのである。

しかし小規模通所護事業者の数が、3大コンビニエンスストアの数の合計を超えるまでに急速に増える中で、地域の中で競合する事業者が増えて、その中でサービス競争を余儀なくされていった。その当然の帰結として通所介護事業経営者には経営能力が問われることになっていった。サービスの質の向上のみならず、他事業者とのサービスの差別化という工夫が求められることにもなった。

そうした背景が365日休みなく営業するという通所介護事業者の誕生につながった。

まだ土日・祝祭日を休みとしている通所介護事業者が多かった中で、「本来の介護には休みはない」という常識を地域に広報する戦略と、土日祝祭日にレスパイトサービスが必要とする人のニーズが合致する形で、休業日のない365日営業の通所介護事業者が増えていったわけである。

当然のことながら、それによって看護・介護職員や相談員の数は増やさねばならず、人件費は増えるわけであるが、それ以上に休日営業の収益は大きかったわけである。

仮に土日祝祭日にサービス利用したいという人が少なくて、その営業日にペイしないとしても、土日祝祭日にも営業していることによって、そのことが平日の利用者の掘り起こしにもつながって、全体の収益増につながっている場合も多く、土日祝祭日も営業するということは、それなりに意味があったのである。

しかし365日営業のデイサービス事業者が誕生したころと比較すると、通所介護の保険給付額は大幅に下がっている。その中で人材不足・人員不足が深刻化して人件費は高騰している。

そうした中で、小規模通所介護の定員が1日18人以下と規定される法改正も行われ、小規模のままで長期的に従業員の定期昇給を行いながら収益を上げ続ける通所介護の営業モデルは存在しなくなった。

そんな状況を鑑みたとき、果たして休業日のない365日営業の通所介護事業は、さらなる未来を見つめたときに、経営戦略として成立するのだろうか。全日営業を売りにして生き残って行けるのだろうか。通所リハビリにも同じ考察が必要だろう。

そんなことを考えてみたいが、何しろ今日は時間がない。今、明治記念館での講演を行い、「地域共生社会に向けた地域包括ケアシステムの方向性」をテーマにして話し終えたばかりであるが、これから浅草の新設サ高住のプチコンサルに入らねばならない。

そのためこの続きは、明日のブログに回したいと思う。明日更新記事の続きを待ってほしい。(※後編へ続く)

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小規模通所介護に未来はあるのか?


介護のニュースサイトJOINTが「訪問介護の事業所数、初の減少 報酬改定など影響 小規模デイは大幅減」という記事を配信している。

記事内容は厚生労働省が公表した「介護給付費等実態調査」の結果に関連したもので、訪問介護の事業所数が前年度比で始めて減少に転じたことと、通所介護の事業所数は2年連続の減少していることを取り上げている。そして、「ともに利用者の総数は増加し続けており、サービス自体が縮小しているわけではなく、累次の介護報酬改定や制度改正で講じられる国の施策に加えて、深刻な人手不足や競争の激化などが深く影響している。」と解説している。

この記事の中の図表が分かりやすいので、参照していただきたい。

訪問介護については、生活援助中心型サービスの単価が下げられ続けており、かといって身体介護の単価が引き上げられているわけではないので、事業年数が長くなり職員給与が高くなるにつれて事業経営が難しくなるのは当然である。国の最低賃金基準が引き上げられ、他産業も人手不足で人件費が高騰する中で、訪問介護単体の事業者が減っていく傾向は今後も続くだろう。

通所介護事業所については、初めて減少に転じたのは2016年度で、それ以降2年連続となっているが、これは2015年の報酬改定で、小規模通所介護費が下げられたことが影響していると思われる。すると今年度4月からの小規模通所介護費の引き上げによって、いったんこの影響は止まり一息つけると考えてよいのだろうか。しかし人件費の高騰など、厳し経営状況は続いているので、2018年度以降も小規模事業者の経営撤退は続くのではないかと予測できる。

そもそも小規模通所介護については、その規模のままで何年事業継続ができるのかを考えると、未来永劫その規模で営業を続けられるモデルではない。あくまで新設事業所が一時期その規模で事業を立ち上げて、顧客に信頼を得て、その数を増やして事業規模を拡大していく過程の一時的な事業規模もモデルと考えるべきだ。小規模のままで職員の定期昇給を続けながら事業継続することは難しいことは明らかである。

定員18名の地域密着型通所介護は、僕が社会福祉法人を退職した時期に誕生したが、僕が総合施設長を務めていた施設に併設した通所介護も、その際に地域密着型に移行したが、僕の収支計算上の戦略では、(その時就業している職員の給与ベースなどを総合的に判断したうえで)地域密着型通所介護のまま事業継続ができる期間は5年と読んでいた。それ以降は都道府県指定の通所介護に移行していかないと事業継続は無理であると判断していたのである。

今年1月に書いた「プラス改定とモデル事業に隠された国のメッセージ」という記事の中でも指摘しているが、そもそも通所介護の報酬構造は、すでにすべての加算を算定しないと、将来にわたって収益を確保することは難しくなっているのだから、18人までしか受け入れられない地域密着型通所介護の経営戦略は破綻している。今収益を挙げていたとしても、1日18人しか加算算定できない事業で、10年職員の定期昇給を行いながら収益を挙げ続けることは不可能だ。地域密着型通所介護は顧客数を増やし、1日でも早く都道府県指定の事業に変更していくべきであり、月450人以上の顧客確保を目指していかねばならないのである。

もしそういう拡大戦略を持たず、小規模通所介護のまま10年以上先まで事業継続しようとするなら、従業員には毎年の定期昇給はあきらめてもらう必要がある。そんな事業者に人材が集まるのだろうか?

さらにこの動きに拍車をかけているのが財務省の圧力である。「施策として進められる介護サービスの経営主体の⼤規模化」でも指摘しているように、次期報酬改定では、一定以上の事業規模の収支差率を勘案して報酬設定するという提言を行っている。

報酬改定には改定の前々度の経営実態調査の数値が影響するのであるが、この際にスケールメリットの働かない小規模事業者は収益が出ないのは当然であるとして、それらがいくらマイナスとなっても、その数値は無視し、ある程度の規模のある事業者だけの数値のみを参考して時期報酬を設定しようという提案である。よってスケールメリットの働かない小規模通所介護費は、次回は大幅な削減が予測され、地域密着型通所海保事業者は統合・合併しないと倒産・撤退せざるを得ない政策誘導が進められていくのである。

このことを念頭に置かない経営者を仰いでいる小規模通所介護事業者の職員は、今から転職先を探しておいたほうが良いだろう。

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通所リハビリの複数事業所利用は原則不可という根拠について


僕が管理している、「介護福祉情報掲示板(表板)」では、根拠に基づく情報提供や、質問への回答を求めている。

根拠というのは法令通知や解釈通知、Q&Aなどに求めるものであり、それらに答えのないものについて、「厚労省に直接尋ねて回答を得た」という場合も根拠になり得るであろう。

しかし保険者の担当者がこう言っていたという程度では根拠とは言えない。少なくともその保険者担当者がどのような法令等に基づいて考え方を示しているかがわからない限り、それは根拠のない思い込みとされても仕方ないのである。

しかし法令やQ&Aをいくら読み込んでいても、神ならざる身であるがゆえに、勘違いや思い込みは完全に排除することは不可能だ。そういう意味でもネット掲示板で、常に情報交換しながら根拠を確認しあうということは重要で、それによって勘違いを防いだり、誤った考え方を修正できたりする。

例えばつい最近も制度開始当初のルールが、ある時期を境に変更されていたことに表の掲示板の情報交換の中で気付かされた。それは通所リハビリテーションの複数事業所利用に関連したルールについてである。

定額報酬である、要支援者を対象とした「予防通所リハビリ」については、原則複数事業所の利用ができないことは多くの関係者が承知していることだろう。その根拠は次のQ&Aで示されている。

平成18年4月改定関係Q&A Vol.2【介護予防訪問介護】
Q.予防訪問介護や介護予防通所介護については、月単位の定額制とされているが、複数の事業所を利用することはできないのか。

A.月当たりの定額制が導入される介護予防訪問介護や介護予防通所介護などについては、複数の事業所を利用することはできず、1つの事業所を選択する必要がある。


このように予防訪問介護のQ&Aの中で、月当たりの定額制が導入される予防通所リハビリも同様に複数事業所の利用は原則認められていないことが示されている。

しかし介護給付の通所リハビリについては、この限りではなく、複数事業所の利用が可能であると思い込んでいた。いやそれは介護保険制度がスタートした当初は確かに可能であったのである。しかし通所リハビリについては、複数事業所の利用が途中から原則不可と変更になっていることをつい最近指摘された。

まず当初のQ&Aを確認してみよう。

平成12年介護報酬Q&A Vol.2【通所介護】 複数の通所介護事業所の利用について
Q.介護保険では、利用者が複数の通所介護事業所を利用することは可能であるか。

A.可能である(通所リハビリテーションも同様)。


↑このように通所介護の疑義解釈の中で、通所リハビリの複数事業所利用も可能であると示されていたわけである。

ところがこのQ&Aが途中で変更されている。
Q.介護保険では、利用者が複数の通所介護事業所を利用することは可能であるか。

A.可能である(通所リハビリテーションについては、原則として一つの事業所でリハビリテーションを提供するものであるが、やむを得ない場合においてはこの限りでない。)。


よって事業所ごとに提供可能なサービスの種類が異り、単一で利用者が必要とする理学療法 、作業療法、言語聴覚療法のすべてを提供できない場合、複数事業所で提供するなどを除いては、複数の通所リハビリテーションを利用することはできないわけである。おそらくこれはリハビリテーションマネジメントは、原則同一の事業所で行うことが望ましいとの考え方により「原則として一つの事業所でリハビリテーションを提供する」という考え方に変わっていったものであろう。

制度開始当初に複数の通所リハビリテーションの利用がかであることを確認していた人で、この変更を見逃したり、うっかり忘れてしまったりしている人もいるかもしれないと思い、あらためてこちらのブログでも情報提供しているところである。

なにしろ僕自身が、この点はうっかりしていたのであるから、自分自身の確認のためにも、改めて変更部分の内容と根拠をここに示しておこうと思い立ったわけである。

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身体介護の概念変更と区分の明確化について


3月30日付の介護保険最新情報Vol637の内容は、「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」 の一部改正についてであった。

これは老計10号通知の改正であり、その目的は同解釈通知の、身体介護の1-6(自立支援のための見守り的援助)の明確化であった。

先の介護報酬改定議論の際、厚労省はこの部分に「身体介護として明記されていないものがある。」と指摘していた。つまり実態としては身体介護であるにもかかわらず、ここに明記されていないことにより、生活援助として算定されていたサービス実態があることが問題視されたわけである。そのため、「これまで生活援助として提供していたサービスを身体介護として位置づけやすくする。」ための通知改正が行われたわけである。

通知改正内容を確認したい。

まず身体介護について、下記のように変更されている。
(従前)⇒用者の日常生活動作能力(ADL)や意欲の向上のために利用者 と共に行う自立支援のためのサービス
(改正)⇒用者のADL・IADL・QOLや意欲の向上のために利用者と共に行う自立支援・重度化防止のためのサービス

これは注目すべき改正点だ。介護保険制度の理念・目的は「自立支援」であることは知らない人はいないが、ここにQOLという言葉と、重度化防止という言葉が加わったという意味は、「QOLの向上を伴わないADL回復の目的化」が促進されるリスクに警鐘を鳴らすとともに、高齢者の字膣支援がADLの向上だけではなく、ADL低下のスローダウンや、その過程における暮らしの質を総合的に見つめつ実現できるものであることを明示したものといえよう。それはある意味、僕の竹内理論批判と相通ずる考え方であると評価したい。

そのため(1-6)についても次のように文言が追加された。

(従前)1−6 自立生活支援のための見守り的援助(自立支援、ADL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)
(変更)1−6 自立生活支援・重度化防止のための見守り的援助(自立支援、 ADL・IADL・QOL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)

そしてその具体的な行為については以下の通りとされた。(※緑色で示した部分が追加されたもの。白字は従前からのもの。番号は本通知では示されていないが、便宜上ここでは番号を振った。)

○ベッド上からポータブルトイレ等(いす)へ利用者が移乗する際に、転倒等の防止のため付き添い、必要に応じて介助を行う。
1.認知症等の高齢者がリハビリパンツやパット交換を見守り・声かけを行うことにより、一人で出来るだけ交換し後始末が出来るように支援する。
2.認知症等の高齢者に対して、ヘルパーが声かけと誘導で食事・水分摂取を支援する。

3.入浴、更衣等の見守り(必要に応じて行う介助、転倒予防のための 声かけ、気分の確認などを含む)
4.移動時、転倒しないように側について歩く(介護は必要時だけで、事故がないように常に見守る)
5.ベッドの出入り時など自立を促すための声かけ(声かけや見守り中心で必要な時だけ介助)
6.本人が自ら適切な服薬ができるよう、服薬時において、直接介助は行わずに、側で見守り、服薬を促す。
7.利用者と一緒に手助けや声かけ及び見守りしながら行う掃除、整理整頓(安全確認の声かけ、疲労の確認を含む)
8.ゴミの分別が分からない利用者と一緒に分別をしてゴミ出しのルールを理解してもらう又は思い出してもらうよう援助

9.認知症の高齢者の方と一緒に冷蔵庫のなかの整理等を行うことにより、生活歴の喚起を促す。
10.洗濯物を一緒に干したりたたんだりすることにより自立支援を促すとともに、転倒予防等のための見守り・声かけを行う。
11.利用者と一緒に手助けや声かけ及び見守りしながら行うベッドでのシーツ交換、布団カバーの交換等
12.利用者と一緒に手助けや声かけ及び見守りしながら行う衣類の整理・被服の補修

13.利用者と一緒に手助けや声かけ及び見守りしながら行う調理、配膳、後片付け(安全確認の声かけ、疲労の確認を含む)
14.車イスでの移動介助を行って店に行き、本人が自ら品物を選べるよう援助
15上記のほか、安全を確保しつつ常時介助できる状態で行うもの等であって、利用者と訪問介護員等がともに日常生活に関する動作を行うことが、ADL・IADL・QOL向上の観点から、利用者の自立支援・重度化防止に資するものとしてケアプランに位置付けられたもの

このように具体的行為が示されているが、15の内容を読むと、その行為の範囲はもっと広げられる可能性があることがわかる。それだけに居宅介護支援事業所の担当介護支援専門員が、利用者のADL・IADL・QOL向上についてどう考えるかがより重要になってくることがわかる。

くれぐれもQOLの視点のない自立支援・ADLの向上に目を奪われないようにしてほしい。

居宅サービス計画作成の視点で何より大事なのは、その計画が実行されることそのものではなく、その計画が実行された結果、利用者の暮らしぶりが良くなることである。そして利用者の暮らしぶりが良くなることとは、利用者が満足して良かったと思えることである。

利用者が不満を抱えているにもかかわらず、計画が実行されていることに、担当ケアマネが満足している乗な状態は、なんの意味がないばかりではなく、それはその担当ケアマネが、利用者にとっての生活障がいそのものになっているに過ぎないのである。

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ADL維持等加算は30年度から即算定できるという驚き


介護報酬の解釈通知の発出は、今週以降にずれ込んでいるが、22日に発出するとか、その前に随時出されるとか、様々な情報が錯綜している。

そんな中で埼玉県が公式Webでいち早く解釈通知・留意事項【案】を掲載している。行政機関が公式サイトに掲載しているのだから、それは間違いなく国が発出予定の通知そのものであると考えてよいのだろう。国が発出していない通知を一部とはいえ、地域行政機関が公式サイトに載せるってありなのかという声もあるが、関係者や事業者としては、1日でも早く内容を確認して備えたいので、文句を言う筋合いのものでもない。

ところでこの中の通所介護の解釈通知を読んで驚いたことがある。

今回新設されたADL維持等加算は、Barthel Index を用いてADL評価を行うことは、早くから広報されていたのでそのことに戸惑う人はいないだろう。そしてその評価期間は「加算を算定する年度の初日の属する年の前年の一月から十二月 までの期間」とされており、その期間に厚労省へBarthel Indexによる測定値等の提出が必要とされていたことから、その算定は最速でも2019年4月(平成31年度)以降になると思われていた。

ところが解釈通知では次のように示されている。

(12) ADL維持等加算について
平成 30 年度の算定については、平成 29 年 1 月から 12 月までの評価対象期間について、指定居宅サービス基準第 16 条の2イ(1)、(2)、(3)、(4)の「その評価に基づく値 (以下この号において「ADL値」という。)を測定し、測定した日が属する月ごとに厚生労働省に当該測定が提出されている者((5)において「提出者」という。)の占める割合」 を「その評価に基づく値(以下この(12)において「ADL値」という。)が記録されてい る者((5)において「被記録者」という。)の占める割合」と読み替えたもの、及び(5) の「提出者」を「被記録者」と読み替えたものを満たすことを示す書類を保存していれば、 それを根拠として算定できることとする。

なんと昨年からBarthel Index評価を導入していた事業所については、(その他の要件をクリアする必要があることは当然だが)、その記録があることによって新年度からこの加算を算定することができるのである。

ただし居宅サービスの場合の加算については、「届出が毎月15日以前になされた場合には翌月から、16日以降になされた場合には翌々月から、算定を開始するものとすること。」という15日ルールがあるため、実際には5月からの算定が最速になるのかもしれない。だがこれも改定通知が遅れていることから特例が認められる可能性もないではない。※通常、新加算は都道府県ごとに特例ルールが設けられるのが普通だ。東京都は現時点で新加算は、4/2までに届け出れば4月から算定できるとしている。

どちらにしても新設のADL維持等加算は、新年度から算定できる加算となっており、算定可能な事業所については、行政担当課への届け出だけではなく、担当ケアマネへの周知、利用者同意を急ぐ必要があるだろう。

今年度算定できない事業所であっても、この加算のハードルはそう高いものではなく、Barthel Index評価をルーチンワーク化するだけで、算定できる可能性が高まるので、すぐにその評価を取り入れるべきである。算定単位が低いとは言っても、こうした加算を細かく拾っていくしか、今後長くこの業界で生き残っていく術はないと考えるべきである。(参照:通所介護のADL維持等加算を考察する

なお解釈通知では、「指定居宅サービス基準第 16 条の2イ(4)におけるADL値の提出は、サービス本体報酬 の介護給付費明細書の給付費明細欄の摘要欄に記載する。」としている。つまり利用者の総数のうち、評価対象利用開始月と、当該月から 起算して六月目において、機能訓練指導員がADLを評価し 、その評価に基づく値を測定し、測定した日が属する月ごとに厚生労働省 に当該測定を提出する方法が、「介護給付費明細書の給付費明細欄の摘要欄に記載」となるということだ。

また、「指定居宅サービス基準第 16 条の2ロ(2)におけるADL値の提出は、ADL維持等加算 (供砲硫雜邉詆嬌駝精拿颪竜詆嬌駝精挈鵑療ν徑鵑傍載することによって行う。なお、当 該提出は、当該提出の月の属する年の1月から12月までが評価対象期間となる際に指定居 宅サービス基準第 16 条の2イ(4)によって求められるADL値の提出を兼ねるものとする」とされているので、これは「算定日が属する月に当該利用者の ADL値を測定し、その結果を厚生労働省に提出しているこ と。」の提出方法を定めたものであることがわかる。

それと通所介護では、生活機能向上連携加算についての解釈が示されているが、ここで注目すべき点は、「リハビリテーションを実施している医療提供施設」について、それに該当するものとは、「診療報酬における 疾患別リハビリテーション料の届出を行っている病院及び診療所又は介護老人保健施設、介 護療養型医療施設、介護医療院であること」とされた点である。特養以外の介護施設がここに含まれている。

さらに僕が着目した点は、「個別機能訓練計画の進捗状況等について、3月ごとに1回以上、理学療法士等が指定通所 介護事業所を訪問し、機能訓練指導員等と共同で評価した上で、機能訓練指導員等が利用者 又はその家族に対して個別機能訓練計画の内容(評価を含む。)や進捗状況等を説明し記録 するとともに、必要応じて訓練内容の見直し等を行うこと。 」という部分である。

この加算に関連して協力するセラピスト等は、計画作成時から3月ごとに通所介護事業所を訪問して、共同アセスメントや評価を行う必要があるということだ。

この規定は案外大変で、このような関わりを持ってくれる事業者及び関係者を探すのは難しく、算定率はかなり低くなることが予測されるのではないだろうか。


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リハビリ特化型デイサービスは国の覚えがめでたくない


僕は今、新千歳空港のさくらラウンジでコーヒーを飲みながら記事更新している。このあと14:00発の便で羽田を経由でして岡山まで移動予定だ。明日、岡山県津山市に本部のある社会医療法人にて講演を行う予定だからである。

今回の講演は、介護コンサル会社・オールスターLabの斎藤代表から依頼を受けたもので、同社のコンサルの一環として、介護保険制度改正・報酬改定の内容から読み取る介護業界の将来像を見据えたうえで、「日本の福祉が変化する我々が覚悟を決めなければならないこと。〜 介護保険はどこに向かい、そしては我々はこれから何をして行かなければならないのか?」をテーマにお話しするものだ。

対象となる社会医療法人は、内科・脳神経内科・循環器内科・リハビリテーション科・心療内科・耳鼻科を診療科目として持つ母体病院のほか、在宅療養支援診療所であるファミリークリニックを複数持つほか、老健、通所リハ、通所介護、訪問看護、訪問介護、居宅介護支援事業所を傘下に抱えている大きな法人さんである。

今回の講演は医師の方々も多数受講されるとのことで、今後の医療・介護の情報が求められているので、少し肩の荷が重たいが、自分が持つ情報を余すことなく伝え、同時に僕なりの分析もしてきたいと思う。

当然、僕の専門領域である介護が中心の話になり、介護報酬の改定動向が講演内容の中心になるが、それはすべて診療報酬の改定ともつながっているので、その方向で話を進める予定である。

ところで同法人の介護サービス事業所として、通所介護があるが、それはいわゆる「リハビリ特化型デイサービス」であり、午前と午後で利用者を入れ替え、リハビリテーションサービスのみを提供している事業所のようである。

しかしこの形態の事業者は、今後経営戦略の見直しが必須となる。

なぜならば現在「リハビリ特化型デイサービス」として運営している事業所は、3時間〜4時間程度のサービス提供時間で、「3時間以上5時間未満」の単位を算定しているものと思われる。しかし来年4月から通所介護については、大規模事業者の介護報酬が削減されるだけではなく、サービス提供時間が2時間区分から1時間区分に変更されている。となると現行の「3時間以上5時間未満」のデイサービス区分は細分化され、「3時間以上4時間未満」と「4時間以上5時間未満」に分かれることとなり、現行の「3時間以上5時間未満」と同レベルの単位算定ができるのは、「4時間以上5時間未満」だけとなる。つまり3時間〜4時間程度のサービス提供時間となっている通所介護事業所は、減算・減収を余儀なくされるわけである。

そのため減算分を補うために、新しく評価される加算を算定することは不可欠になる。その加算とは、「通所介護の管理者が今しなければならないこと」でも指摘しているが、Barthel Index(バーセルインデックス:ADL評価法)による一定期間内の利用者の機能回復や維持に対する評価加算である。

しかしこの新加算の算定要件には、次の要件がある。

・機能訓練以外のサービスの提供を担保する観点から、利用者の求めに応じて、定期的に食事及び入浴介助を提供した実績があること

つまりリハビリテーションサービスに特化して、昼食提供や入浴支援を行っていない「通所介護事業所」については、この加算を算定できないのである。これは明らかに国が、リハビリ特化型デイに対して、「ダメだし」を行った基準である。

国は通所介護について、個別機能訓練加算を算定する事業所を推奨して、それを算定しない事業所は倒産しても良い方向で報酬改定を行っているが、同時に機能訓練は重要でも、それだけに特化した事業所も望んでいないということだ。通所介護の目的は、「利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう生活機能の維持又は向上を目指し、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立感の解消及び心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。」であり、日常生活上の世話と機能訓練をセットで提供するのが本来の姿であることを強烈にアピールしているのが、今回の報酬改定である。

この流れは今後も継続されることと思われ、リハビリ特化型デイは、経営の岐路に立たされる可能性が高い。

そうであれば今後リハビリ特化型デイは、日常生活の世話をセットで行う一般型デイに移行するのか、通所介護の看板を下ろして、短時間通所リハビリに転換するという選択が迫られる可能性が高い。

例えば短時間デイケアは、今回の報酬改定で、医療保険のリハビリテーション利用者が、より円滑に移行できるように要件が緩和される。医療保険の脳血管疾患等・廃用症候群・運動器リハビリテーションから介護保険のリハビリテー ションへ移行する際に、医療保険と介護保険のリハビリテーションを同一のスペースにおいて行う場合の面積・人員・器具の共用についての要件緩和が図られることになっているのである。よって医療機関が母体となっている場合は、短時間通所リハビリに移行するのが一番メリットがあるのではないだろうか。

どちらにしても今回の報酬改定は、リハビリ特化型デイサービスに対する、国の覚えがめでたくないことを証明した結果が示されたと言えよう。
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通所介護の管理者が今しなければならないこと


平成28年度介護経営実態調査の結果、収益率が高いとされた通所介護は、スケールメリットが働き収益率がより高い大規模事業者の介護報酬が適正化の名のもと引き下げられる。

前回大幅に下がった小規模事業者については、今回は引き下げはないとみられているが、しかしサービス提供時間の区分が2時間ごとから1時間ごとに変更される影響により、多くの事業者がサービス提供時間を延長しないと現行より低い単位の報酬区分に変更となる。しかしサービス提供時間を長くするということは、それだけ人件費支出が増えるという意味で、どちらにしても収益は下がる事業者が多くなることになり、引き続き厳しい経営状態が続くことになる。

そのような中で、通所介護の自立支援介護に対する加算としては、Barthel Index(バーセルインデックス:ADL評価法)による一定期間内の利用者の機能回復や維持に対する評価加算案が示された。(参照:通所介護の自立支援介護は、バーセルインデックス評価による加算

今後の通所介護経営を考えると、この加算は是非とも算定せねばならない。ということはすべての通所介護事業所で、Barthel Index(バーセルインデックス:ADL評価法)の概念を知り、その評価法に精通していく必要があるということだ。

ということで今時点で、通所介護の管理者は、来年度以降通所介護事業所の中で、この評価をどの職種の誰が担当し、その業務を担っていくかを決定しておかねばならず、その担当となる職員は、来年4月からすぐに、この評価が可能となる実務能力を身につけなければならない。

どちらにしても来年度からの報酬改定の影響で、Barthel Index(バーセルインデックス:ADL評価法)が介護保険事業の中で、もっともポピュラーなADL評価として定着していく政策誘導がなされているというわけである。

そのためこの評価法に関する研修ニーズが増えることを見越して、それに備えている業界団体も多い。

しかしこの程度の評価法を、わざわざ研修受講して身につけなければならないというのも残念な話だ。Barthel Indexとは、ADLの評価にあたり、食事、車椅子からベッドへの移動、整容、トイレ動作、入浴、歩行、階段 昇降、着替え、排便コントロール、排尿コントロールの計10項目を5点刻みで点数化し、その合 計点を100点満点として評価するものであり、さほど難しい評価法ではない。評価表様式を手にすれば、すぐに評価実務ができる程度のものである。

この評価法に対する文献も数多く出されているし、ネット検索するだけで、書式も含めて、その評価法の解説にもヒットする。初めてその評価法に触れる人でも、独学で十分身に着けることができる程度の方法である。研修受講を否定するものではないし、独学知識の確認のために事業所から担当者を受講させることは奨励されてよいが、繰り返し何度も学びに行かせるほどの研修でもないし、誰か一人が一度その研修を受講すれば、受講者による伝達研修で事業所職員全員がその知識を持つことができるものなのだから、基礎知識を備えた後は、事業所内で評価書式を活用しながら、自らの事業所のサービスに適合した評価法へと深化させていくという視点が求められ、外部講師に頼り過ぎることのないようにしていただきたい。

それにしてもこの加算、「機能訓練以外のサービスの提供を担保する観点から、利用者の求めに応じて、定期的 に食事及び入浴介助を提供した実績があること。」という条件付きである。リハビリ特化型デイサービスは加算できないっていうことだ。ある意味、リハビリ特化型デイを国はNOと言っているという意味にとれる。

また個別機能訓練加算も、通所介護の職員だけで立案するのではなく、訪問・通所リハビリテーション、リハビリテーションを実施している医療提供施設の理 学療法士・作業療法士・言語聴覚士、医師が、通所介護事業所を訪問し、通所介護事業 所の職員と共同で、アセスメントを行い、個別機能訓練計画を作成し、かつハビリテーション専門職と連携して個別機能訓練計画の進捗状況を定期的に評価し、 必要に応じて計画・訓練内容等の見直しを行うことで、従前より高い加算算定が可能になるので、今から協力医療機関の医師やセラピストとの連携訪問等が可能な体制を作っておく必要があるだろう。

ところでこうした状況から、今後の通所介護経営を考えるとどうなるだろうか?

本体報酬(基本サービス費)の引き上げが期待できない中で、今後もアウトカム評価を中心とした加算報酬が収益増の中心とならざるを得ないということは、加算を上乗せできる利用者人員を増やすことで収益を挙げる以外になく、定員が18人で頭打ちの地域密着型通所介護で、収益を出し続けることは難しくなるということだ。地域密着型通所介護単独で、10年続けて職員の定期昇給を行いながら、収益を出し続けるモデルは存在しないということだ。

そうであるがゆえに、現行地域密着型通所介護の経営者・管理者は、いつまでもその規模で、通所介護の経営が続けられると考えるべきではなく、できるだけサービスの品質を高めて、他の通所介護事業者とのサービスの差別化を図り、地域住民から選択される通所介護事業を創りあげて、顧客を確保しながら、事業規模の拡大を目指さねばならない。

地域密着型通所介護〜都道府県指定の通所介護事業所へ指定変更できる、顧客確保を目指し、収益を安定的に確保できる事業規模へ変更していくという視点が不可欠である。

この部分の経営戦略を誤ってはならない。

また単独小規模通所介護事業所の職員の皆さんは、経営者が事業拡大の必要性の認識がない場合、処遇改善加算や、政府パッケージで一時的に給与が上がったとしても、そうした事業所には未来はないので、早急に転職先を探しておく必要があるだろう。
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小規模通所介護の厳しさとは何か


2015年の報酬改定で、通所介護については、小規模型の高い報酬を算定できる事業者は、定員18人以下の地域密着型サービスに移行した事業所のみとされた。

地域密着型通所介護に移行した事業者は、それにより報酬単価は守られたものの、定員が最大18名とされたことにより、それ以上の顧客ニーズがあっても利用をお断りせねばならなくなって、収益が減る事業者が多くなった。

収益を挙げて事業継続に支障がないようにするためには、できる限り加算費用を算定する必要があるものの、定員が18人までとされている地域密着型通所介護は、加算費用の上限も少ない定員上限の範囲までしか算定できないという意味になり、そこで挙がる収益もたかが知れており、非常に厳しい経営が迫られている。

その影響を受けて、小規模通所介護事業から撤退する事業者もあるが、関係者からは、周囲を見ると確かにそのような事業者もあるが、その数はさほど多くはないという声も聞かれる。

しかし事業所名が変わらず、従業員もほとんど同じで運営を続けている小規模通所介護事業所の中には、いつの間にか管理者が変わっている事業所がある。そしてその管理者が、実際には事業経営者と同じであった場合、その事業者は知らぬ間に身売りして、経営母体が変わって運営しているということになる。

つまり現在巷に発表されている倒産数より、実際には数多くの小規模通所介護事業者の事業撤退はあるわけで、そうした事業所を丸ごと買い取る法人とは、経営体力があり事業拡大を図ろうとする大きな法人である。地域によってはそうした法人の介護事業の寡占化が進んでいる。

地域密着型通所介護については、来年度にも公募制で新規参入が難しくなり、既存事業所にとってそのことは逆風ではないことについては、「地域密着型通所介護に吹く風は順風?逆風?」で解説したところである。

だが30年度からの新報酬については、相当厳しいものになると予測される。例えば国が公開した、27年度決算の介護サービスの収支差率では、通所介護について、26年度決算より下がっているとはいえ、6.3%の黒字決算となっている。この数字は、一般の中小企業の平均2%と比較して、まだ高い収支差率とされることから、報酬単価の高い地域密着型通所介護費の、さらなる引き下げが検討されることは間違いない。

特に国は、レスパイトケアに関する報酬は、もっと削減されてしかるべしという考え方なので、基本サービス費を大幅カットして、機能訓練や認知症の個別ケアや、重介護者のケアについての加算で通所介護を評価しようとする流れが強まる。しかし前述したように、加算による評価は、定員が18人までで打ち切られてしまう地域密着型通所介護には厳しい構造である。

しかも軽介護者(要介護1と2)について、地域支援事業に移行しようとして、次期改正ではそれを見送った流れからすると、これらの対象者の報酬は、相当下げられると覚悟した方が良い。

通所介護の収益は、その規模が大きければ大きいほど、スケールメリットが働き、収支差率がプラスになることがわかっており、小規模事業を返上し、都道府県指定の通所介護に鞍替えして、大規模化を計るべきだという意見がある。その中で重度者への対応シフトを敷くことができればさらに良いと考えられている。

しかし大規模通所介護事業を経営するためには、ある程度の資金を持ち設備を大規模に整備でき、それだけの利用者を集め、それに対応できる人員を配置できる経営体力が求められる。つまりそれは大法人モデルであって、そうした経営が可能となる事業者数はそほど多くなく、現在地域密着型通所介護として運営している事業者が簡単に移行できるものではない。

その結果、今後の通所介護事業については、小規模事業者が徐々に減っていき、比較的規模の大きな法人による地域での寡占化が進んでいくのではないかと予測される。

小規模通所介護事業所として残っても、大きな法人のサテライト事業所として傘下に吸収される事業所も多いのではないだろうか。そのことは地域包括ケアシステムとして考える際に、どのように影響してくるのだろうか。

そもそも小規模通所介護を経営する人は、資金がないから小規模の事業所を立ち上げるという以外に、集団処遇的な通所介護サービスではなく、個別ニーズに対応したきめ細やかな対応がしたいという動機付けから、大きな法人に所属する職員という立場を捨て、自ら小規模事業所経営に乗り出す人が多いのである。

認知症の人とじっくり向き合って、行動・心理症状を軽減する通所介護事業所の取り組みが、いかに自立支援に結び付き、家族による在宅介護を支えているかは枚挙にいとまがない。

しかしそうした対応や結果も、制度改正議論の中では、単なるレスパイトケアとして切り捨てられる。認知症の人の行動・心理症状を軽減する対応も、サロン的サービスでボランティアでもできるサービスとして評価されない。だが・・・そんなものボランティアで対応できるわけがない。そしてその精神は、通所介護事業の寡占化、大規模化が進む中で失われてしまうのではないかということを、僕は一番心配している。

志を高く持ち、小規模の通所介護事業所を立ち上げて、利用者のニーズに対応した高品質なサービスを提供してきた経営者の方が、介護業界の第一線から去って行きつつあるのが、現在の制度改正の結果である。素敵な人々が、お別れの挨拶に来るたびに、僕の心は深く傷ついている。

それらの方々が、再び活躍できる舞台があることを願ってやまないし、できればまた介護の業界の中の舞台で活躍してほしいと願っている。

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混合介護は、訪問介護員の矜持を奪うことにならないか


介護保険給付対象となっている公費サービスに加えて、公費がカバーしていない部分の自費サービスをプラスしてサービス利用する形態が、「混合介護」と称されている。

例えば介護保険の訪問介護を、身体介護や生活援助(家事援助)として使いながら、保険給付の対象となっていない趣味活動への参加や、大掃除などの特別な家事を上乗せして利用するような形態が考えられる。さらに要介護者の保険サービスと、要介護者ではない人の保険外サービスを同時一体的に提供する形態も、混合介護として考えられる。

現在認められていない混合介護を、来年4月以降に認めるかどうかを判断する議論が行われているが、同時に東京都豊島区で、このモデル事業が実施されることになっている。その経過や結果に注目しなければならないが、果たして保険給付サービスと組み合わせて実施される、「保険外サービス」は、どこまで範囲が広げられるのだろう。

そもそも保険外サービスを、ある一定のくくりの中に入れてしまうことは可能なのだろうか。それが難しい場合には、保険外で求められるサービスは、際限なく広がることにならないのだろうか。

要介護者の身体介護を行う傍ら、趣味の盆栽の鉢の水遣りや、ペットの世話などが保険外で行うことを求められないだろうか。そこにどれだけの制限ができるのだろう。

ここで一つ、僕が懸念することがある。

混合介護が実施される中心となるサービスは、訪問介護だろうと思われる。

現在、訪問介護員は、介護保険法で定められた基準等の中で、一定の資格を持ってサービス提供ができることになっており、無資格者が行うことのできる保険外サービスではない部分を担うという責任が与えられている。

そうであるがゆえに、訪問介護員の担う業務は、介護の専門家としての業務であり、家政婦の仕事とは一線を画しているとして、その矜持を支えにして仕事を続けている人も多いはずである。

混合介護の解禁は、一面訪問介護員と家政婦の垣根をなくすことに他ならないから、訪問介護員が仕事を続ける動機付けともなっている、この矜持を奪う結果にならないのだろうか。

訪問介護員自身は、その矜持を保とうと努力したとしても、周囲から家政婦化が求められ、お金を支払うことのできる利用者の要求であれば何でもありの状態が生じたり、会社からそのことを求められたときに、まるで利用者の召使いであるかのような状態で、仕事をせざるを得ない訪問介護員が存在することにならないだろうか?

混合介護が求められる一つの理由とは、保険給付サービスと同時一体的に保険外サービスを提供することによって、事業者収入を増やして、収益が上がった部分を従業者に還元することで、結果的に職員の待遇改善が可能になることを視野に入れたものである。

しかしその背景としては、保険給付自体は現在より単価を上げることはできず、むしろ社会保障費の自然増部分を半減するという政策の中で、介護給付費用も抑制する中で、保険サービスだけに頼る事業者は、収益が下がることが必然であり、その中で事業経営を継続する手段として、保険給付以外の収益を与えるという政策にほかならない。

つまり国として財源抑制のために、保険給付費用は下げざるを得ないが、介護サービス事業者はそのことによってなくなっては困るという意味である。制度あってサービスなしという状態を作らないために、国民の自己負担サービスによって、事業者の収益を確保させようとする政策の一つが、混合介護である。

だから混合介護が実現したとして、そこで訪問介護員は、保険給付サービスと保険外サービスを同時一体的に提供するに際して、業務量は大幅に増えるが、保険給付サービスの単価は下がった中で、保険外サービスの費用が収益として計上されるに過ぎず、そのことで待遇改善がされるのか、されるとしたら給与にしてどれだけの額になるのかは極めて不透明である。

そうした不安定な状況下で、訪問介護のプロとしての使命感や、介護の専門家としての誇りが奪われかねないとしたら、この仕事に就こうとする人は今後いなくなる可能性はないのだろうか?現在訪問介護員として働いている人は、その仕事を続けられるのだろうか?それは極めて怪しい。

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福祉用具貸与の実情が示唆するもの


次期介護保険制度改正で、財務省が財源削減のやり玉の一つに挙げていた福祉用具貸与について、財務省が提起していた軽介護者の福祉用具貸与の自己負担化(給付除外)は見送りされることになった。

その大きな理由は、要介護度が低い高齢者が福祉用具を使うことによって、重度化を防ぐことができる自立支援効果が認められ、その給付を制限することは、長期的に見れば要介護状態が重度化する危険性が高く、その分の費用負担がかかることで、給付抑制効果が少ないと考えられたためだろう。

しかしこのことは財務省にとって面白くない結論といえる。給付対象範囲を縮小することは、何も福祉用具や訪問介護の生活援助に限ることではなく、それらを橋頭堡に徐々に制限対象を広げようとする同省の意図を読み取ると、特定のサービスの中長期的な費用抑制効果という視点より、介護給付全体の縮小につながる効果のほうをより重視したいはずであるからだ。よってこの視点からの給付抑制の指弾は、今後も続けられることになる。

ところで、財務省がもう一点指摘していた「スペック以上の価格に高止まりしている」という貸与費の価格に関連しては、自由価格の原則は守りつつ、一部の物品について価格上限を設けることとした。(2018年10月〜

これはスロープ・ベッド、手すりで最高価格が平均価格の10倍を超えている状態が見られたためである。このことに関連しては、次の3点の改正も実施されることになった。

(1)国が商品ごとに全国平均のレンタル料を公表する。(30年10月〜

(2)貸し出す商品の全国平均のレンタル料を、その事業所のレンタル料とあわせて説明することを義務化する。(30年10月〜

(3)貸し出すプロセスで、機能や価格帯の異なる複数の商品を選択肢として示すことを義務化する。(30年4月〜


この新ルールが必要になったことについて、僕たちは何をそのことから読み取る必要があるだろうか。少なくともこのルール改正について、福祉用具貸与というサービスのみの観点から考えてはならない。特に介護サービスの今後の経営戦略を考えるような人は、このことから介護保険サービス全体の問題をみつめる視点が求められてくる。

僕がこの状況から読み取ることは、「賢い消費者」という視点で、介護保険サービスを考えてはならないということだ。

もう一つは、介護保険サービスに置いては市場原理主義は通用しないといいことである。

前者に関して言えば、1割自己負担があるにもかかわらず、同じ福祉用具を借りるに際して、結果的に他の事業者より10倍もの費用をぼったくられている利用者があるという意味ある。つまり、すべての利用者が賢い利用ができていないことは明らかだ。

その理由は、介護サービスの利用者の中には、判断力の低下している人もいて、なおかつ家族を含めた周囲の人々の助言を受けることができない状態で、悪徳業者の言うがままにサービス利用している人が存在するという意味であり、このことは同時に、自己責任をベースとし、政府が市場に干渉せず放任することにより国民に最大の公平と繁栄をもたらすという「市場原理主義」が通用しないという意味でもある。

そうであれば居宅介護支援費をめぐる一連の議論で、利用者自己負担を導入したほうが市場原理が働くという理屈も根拠がないことは明らかだ。利用者自己負担があることによって、利用者の監視が行き届いたり、担当ケアマネんも責任感が高まるなんていう理屈はまやかしでしかない。

居宅介護支援費の自己負担導入については、年度末の意見書で賛否の意見を両論併記し、「引き続き検討を行うことが適当」とし、次期改定では見送りとして継続議論とさらたが、この議論事態がなくなったわけではない。その中では、再び自己負担導入がケアプランの質を挙げる要素になるという理屈が声高らかに唱えられるだろう。

それは明らかに間違っているということを、この福祉用具の現状から読み取れない輩とは、まともな議論を交わす必要すらないと思っている。

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期中改正(通所介護・2号被保険料)について


昨日の記事で論評した、介護職処遇改善加算の新区分新設のほかの期中改正としては、地域密着型通所介護の指定制限ルール導入が予定されている。

制限の方法としては、市町村が地域密着型通所介護を制限できるようにするために、29年中に地域密着型通所介護の指定に際しては、公募制を導入できるように法改正する案が有力となっている。導入時期も4月説が有力である。

これは定員18名以下の通所介護が「地域密着型通所介護」になったことで、市町村協議制の対象から外れたことから求められるようになった制限ルールである。

定員18名以下の小規模通所介護が、地域密着型サービスになったからといって公募制の対象サービスにもならないことから(公募制にできるのは、定期巡回・随時対応型訪問看護介護と、小規模多機能型居宅介護・看護小規模多機能型居宅介護のみである)、総量規制の対象にもなっていないため、現行ルールのままでは市町村が、地域密着型通所介護の許認可の規制が出来なくなっているのである。

そのために、市町村財政の圧迫を防ぐためにも新たな制限ルールが求められたわけである。

なおその実施時期や、公募制にするかどうかについてなど具体策については未確定部分があり、今後の変更もあり得るので注意が必要だ。

どちらにしても制限ルールが新たに設けられることは確定しているので、定員18名以下の通所介護については、新規事業所の立ち上げはしにくくなる。また小規模通所介護のフランチャイズ展開によって収益を挙げようとしている事業者は、その経営戦略の練り直しが必要にはなるだろう。

しかし既存事業者には実質的影響はなく、むしろ新規事業者の指定に規制がかかることによって、競合事業者が増えにくくなり、顧客確保面では既存事業者にメリットとなり、安定した経営につながる場合もあるだろう。

ただし来年4月からの報酬改定では、通所介護への厳しい査定が予想される。

前回基本サービス費が大きく引き上げられたが、先日国が発表した27年度決算時における収支差率では、通所介護の収支差率は前年に比べ1.4%の低下があるとはいえ、居宅サービスでは一番高い収益率を示す収支差率6.3%という数字が示されている。

このため通所介護のレスパイトケア部分の報酬がさらにカットされる可能性が高く、基本サービス費の引き下げは必至なので、定員いっぱいの顧客を確保するための事業戦略の見直しや、人員配置を鑑みながら一番費用対効果の高い営業日数の見直し、加算を拾いもらさない体制の構築は最低限必要だろう。一般型の地域密着型通所介護の場合は、認知症対応型への転換も視野に入れて戦略を練り直す必要があるだろう。

期中改正といえるかどうかは微妙であるが、僕がかねてから財の再分配効果もあるとして変更を求めていた、2号費保険料の算定方式の変更29年途中から実施される予定である。(参照:2号保険料の算定方式変更は、財の再分配効果に繋がる

総人数割りから総報酬割への変更スケジュールは以下の図の通りである。
2号被保険料の総報酬割り導入スケジュール
現在の2号保険料負担額は、それぞれの健保組合に所属する加入者(被保険者+被扶養者)の数によって決まっている。よって加入者数だけで組合が負担する介護保険料を決めるこのやり方では、収入が低い人が多く所属し、財政力が弱い組合は、苦しい運営を強いられることとなる。このため財政力の低い健保に対し国庫補助金が支出されている。

これを総報酬割りに変更すれば、組合の総報酬額の多寡に合わせて負担の額を変動させる総報酬割であれば、収入の多い人が多数所属する健保組合の負担額は増えるが、財政力が弱い組合は、それに見合った負担をすればよく、公費負担で援助する必要はなくなる。いうなれば財源を、国費から収入の多い国民に付け替えるというわけだ。

つまり総報酬割の1番のメリットは、国庫補助分の公費支出が必要なくなることで、例えば第2号保険料をすべて総報酬割とすれば、1000億円を超える国費が捻出できる計算になる。

財政力が弱い組合には、僕の施設が加入している組合健保も含まれるわけであるが、この変更により僕たちの保険料が下がるわけではない。前述したように、財政力が弱い組合には。被保険者の負担が過重にならないように国費が投入されているのである。

総報酬割になることで、この部分を収入の多い人が所属する組合の被保険者が負担することになるわけで、僕たちの保険料負担額は変わらないということになる。

リンクを貼った記事で述べているように、社会保障費とは、社会の財の再分配という意味があることを鑑みると、この改正は必要不可欠なものであるといえよう。

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地域密着型通所介護に吹く風は順風?逆風?


介護保険制度サービスに参入希望のある事業者は、一定の要件を整え、指定券者に申請することで事業指定を受けてサービス提供が可能になる。

介護保険制度開始当初は、都道府県の指定に対し市町村が介入することはできなかったが、市町村の財源や社会資源に関係なく、事業指定される弊害が取り上げられることによって、都道府県と市町村の協議制や、市町村に指定権限のある地域密着型サービスの創設などにつながっていった。

しかし地域密着型サービスだといえど、市町村に指定を届け出た事業者が一定の要件をクリアしている場合に、市町村が指定をしないということは、原則できないことになっている。

市町村が地域密着型サービスの指定をしないことができるのは、次の条件に該当する対象サービスのみである。

介護保険事業計画において定める日常生活圏域内等における必要利用定員総数に既に達しているときなどにおける、認知症対応型共同生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護又は地域密着型介護老人福祉施設に係る指定申請
定期巡回・随時対応サービス、小規模多機能型居宅介護又は複合型サ-ビスについて、公募指定を採用している場合における、当該公募によらない指定申請

上記2条件の場合以外の地域密着型サービスの指定については、指定の拒否をすることはできない。

しかし次期改正ではこの2条件に加えて、定員18名以下の地域密着型通所介護についても、「デイサービスのボリュームが、『介護保険事業計画』の想定を超えてしまう」など、一定の条件をクリアするケースに限り、指定を認めない判断ができるとした。(※詳細はこれから詰める)

この背景にあるのは、厚労省のデータで、全国の事業所(4万3,440ヵ所)の54.7%を占めるまでに拡大した地域密着型通所介護の数の多さが、給付費増大の原因のひとつになっているという見方である。さらに会計検査院が今年3月に公表したレポートでは、調査の対象となった183の保険者のうち37保険者(20.2%)が、「デイはニーズより提供能力が多い」と答えたとされていることも影響している。

このほか、都道府県指定の通所介護や訪問介護などについても、市町村が慎重な対応を要請できる仕組みも新設する。そして市町村の意見を聞く都道府県には、事業者に何らかの条件をつける権限を付与する。
(※現在も「協議制」があるが、これは小規模多機能などの推進を趣旨とすることが原則だが、今後はそうした縛りを無くす。)

よって再来年度以降、地域密着型通所介護の事業指定は、今以上に難しくなり、市町村によっては一定年数新規事業指定を行わない可能性もある。本来このような規制は好ましくはない。なぜならそれは、健全な競合機会を奪い、サービスの質に関係なく既存事業者が守られ、住民ニーズに対応できる質の高い事業者の新規参入を阻害する結果を生み、サービスの品質の停滞を招きかねないものでもあるからだ。

よってこのことは既存事業者にとっては、新規の競合事業者が増えないという意味でメリットとなる。

しかしこのことは小規模の通所介護事業所は多すぎるという意味で、淘汰されてもおかしくないという理屈を生んで、介護報酬の再引き下げの理由にもなりかねない。

厚労省の関係者の方々の話を聴く機会があるが、その中でよく聴かされるのは、レスパイトサービスはもっと単価を下げられるということだ。

通所介護の長時間サービスは、主としてレスパイトサービスであるとして、次も大幅に単価を下げることができると考えている人が実際にいる。単価をさらに下げた結果、事業経営が成り立たずに、事業撤退する事業者が増えても、そもそも供給過多で、サービス利用の過度な掘り起こしがされているのだから、利用者がそれによって困ることはないというのが、レスパイトサービスの低価格化を図る人々の理屈である。

しかし通所介護とは、機能訓練を行わない時間帯であっても、それは単なるレスパイトケアではない。

通所介護を利用することで、社会的交流が継続できている高齢者は多い。それは全人的リハビリテーションの一部を成すサービスといえるのではないだろうか。

例えば現在我が国で自殺と殺人を除いた病死と自然死で、死の瞬間に誰にも看取られずなくなる方で、その遺体が24時間以内に発見されないケースのうち、7割が男性であるというデータがある。

女性より平均寿命が短く、一人暮らしの人の数も少ない男性が、女性より圧倒的に数多く孤独死している現実は、女性より社交性に欠ける傾向の強い男性が、職場をリタイヤした後に、地域の中で関係性を築くことができずに孤独死につながっている姿が浮かび上がってくる。

そうした人をなくす為には、高齢期の一人暮らしの男性が通って社交性を保つことができる場が必要であり、それは安かろう悪かろうサービスでは担えない役割であり、ボランティアというサービス供給体制が脆弱で不安定なサービスでは、とって替わることができないサービスである。

健全なサービスの品質競争の結果、淘汰される事業者とそうではない事業者とに別れるならともかく、参入規制と公費の低価格化で事業者数や公費支出をコントロールする先に生まれるものはなんだろうか。

そこに広がる荒野を想像できないのだろうか。
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自立支援介護のターゲットは何か。


11月9日に書いた、「自立支援介護新設の提言案を考える」では、政府の未来投資会議の「高齢者の要介護度を下げた事業者の介護報酬を優遇する」・、「自立支援介護という枠組みを新たに設けて、自立支援を提供しない事業者への介護報酬を減らす」という提言について、それが施設サービスに適用されたら大問題であると論評した。

しかしその内容を読んで気づいている人は多いだろうが、未来投資会議が、この提言において社会保障費の抑制の最大のターゲットにしているのは、「通所介護」であることは明らかだ。

よってこの提言書を読んで、一番危機感を抱かねばならないのは、通所介護経営者であるはずなのに、まったくこの提言に関心を寄せない関係者が多すぎるように思う。

提言所の中で、「入浴や排せつなど、日常生活の支援が中心で高齢者の自立支援につながっていない。」と指摘している意味は、レスパイトケアにお金をかけすぎだということである。

つまり機能訓練をしていない時間帯のサービスの報酬削減を暗示していることは明らかであり、なおかつ、「要介護度を下げた事業者の介護報酬を優遇する」というのは、アリバイ作りの機能訓練は評価しないという意味である。

この提言が報酬改定に反映されることになる場合、個別機能訓練加算の算定ルールに沿った機能訓練の実施だけの加算評価はなくするか、加算単位を引き下げた上で、一定割合の利用者の介護状態区分の軽度変更について加算評価するということになる。

この背景には、通所介護費の延びが財政を圧迫する大きな要因であるという状況に変化がなく、前回改定で報酬を大幅に引き上げた通所介護であるにもかかわらず、いまだに小規模事業所の数が、国側の想定ほどに減っていないという現状がある。

周囲を見ると、事業撤退した小規模通所介護事業所も目立ってはきているが、新規参入する事業者もあり、地域密着型通所介護となった小規模事業所の数はさほど減っていない。

国としては、通所介護事業者については、経営体力の低い小規模事業者はもっと減ってよいと考えており、報酬がさらに減っても経営に支障をきたさない、経営体力のあるスケールメリットが働く事業者で、ある程度の規模を持つ法人が、併設事業として小規模通所介護事業を運営するのだから、制度あってサービスなしという状況にはならないと考えているのだろう。

さらにその視点の先には、小規模通所介護の利用者数はもっと減ってよく、逆に小規模多機能型居宅介護の利用者数は、もっと伸びてほしいという思惑もあるのではないかと想像する。

どちらにしても、次期介護報酬改定では、通所介護のレスパイトの費用は大幅に削減されることは間違いなく、個別機能訓練加算を算定していない通所介護事業所は、今から経営戦略を練り直していかないと、報酬削減の波に飲みこまれ、事業経営ができないということにかねない。ここは今からしっかり心構えをしておかねばならに点である。

同時に、この余波は通所リハビリにも押し寄せることは間違いなく、リハビリテーションマネジメント加算の構造見直しにもつながるかもしれない。

前回の改正で、リハビリ会議の実施等の算定要件をクリアすれば算定できるようになったリハビリテーションマネジメント加算兇砲弔い討癲△修硫短山曄文醜圓6ケ月以内なら1.020単位、6ケ月を超えたら700単位)は減額が必至で、要介護度の軽度変更割合をクリアするという結果に対する加算が設けられるのではないだろうか。

それにしても国は、本当に専門的リハビリ(医学的・治療的リハビリテーション)で要介護度が下がると思っているのだろうか。加齢や障がいに起因する状態像が、医学モデルでよくなるのであれば、過去の老人保健法による事業展開で、この国は健康老人ばかりになっていたであろうが、実際にはそうではない。

介護予防の効果検証も行われていない状態の中、介護サービスを受けたこともなく、提供したこともない委員がイメージする、「自立支援介護」が前面に押し出された報酬構造改革は、この国にどんな未来をもたらすのだろうか。

どちらにしても、通所介護と通所リハビリの関係者は、自立支援介護について、今後どのように議論されていくのかを注目していく必要があるし、通所介護関係者は、レスパイトケアの必要性をもっと強く訴えていかないと、大幅な報酬削減が現実となってしまう。

厚労省内部にも、レスパイトケアの報酬はもっと削れるという空気が強いのは事実で、今のところこの風に変化はなく、その風向きが変わらない限り、2期連続の通所介護費の逆風は回避できないということになる。
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通所介護の役割ってなんだ


前回の介護報酬改定で、通所介護は小規模事業所の管理的経費を高く見積もりすぎているとして、これを削減し、基本報酬が9〜10%の大幅な引き下げとなった。

この背景には、増え続ける小規模型通所介護事業所の収益率を下げ、その数を減らして給付費の増加を防ぐ狙いがあったことは言うまでもない。

ところがそうした引き下げを行ってもなお、小規模通所介護事業所数の増加に歯止めがかかっていないというデータが示されており、10/4の財務省の財政制度等分科会では、このことが介護給付費の膨張につながっているとし、次期改正でも小規模通所介護の報酬を下げる必要性が示された。

しかし前述した通り、小規模型の通所介護の管理経費は適正化されているために、この部分についての減額を行う理屈はないといってよい。

そのため今回、報酬減のターゲットになったのは、レスパイト機能に今ほどの経費をかける必要はないという理屈であり、その理屈に正当性を持たせるために、小規模型通所介護事業所における「個別機能訓練加算」の取得率の低さがやり玉に挙げられている。

通所介護の基本機能のうち、小規模事業所はレスパイト機能に偏ってサービス提供され、機能訓練と自立支援がおざなりにされているので、そこにかける費用はもっと削減すべきという理屈である。

通所介護関係者にとって、財務省の「通所介護たたき」とも言えるこの理由づけは、そのまま受け入れがたい理屈であり、反論すべき余地がかなりあるのではないだろうか。

個別機能訓練加算を算定していないからといって、その事業所がレスパイト目的中心のサービスとは限らないからだ。

もともとこの加算は、看護職員やセラピストなどの機能訓練指導員の配置されている日に限って、諸要件をクリアして初めて算定できる加算であり、それによる収益構造は、加算費用×利用人数であるのだから、利用者数が少ない小規模事業所が、毎日加算要件の職員を配置するための人件費が加算収入だけでは確保しにくくなっている。

そのため小規模事業所は、加算要件に合致しないために個別機能訓練加算を算定しないが、機能訓練自体は独自の工夫で行っている場合が多い。

特に小規模事業所の特徴として、認知症対応型となっていなくとも、軽度の方を中心に認知症の方が数多く通って利用している場合が多く、身体機能に特化しない形の認知症リハビリを、グループワーク中心で、介護職員等が指導しているケースが数多くある。

こうした形で、加算は算定していなくとも、リハビリテーションの成果は上がっている場合も多いのである。

そもそも磁気報酬改定では、通所介護と通所リハビリの役割分担の明確化もテーマにされているが、そうであればなおさら、通所介護には身体機能に特化しない、生活行為につながる機能訓練のあり方を評価する視点が必要になる。

例えば通所介護は、事業所内でサービス提供するのが基本とされているが、事業所内のみで、日常生活に関する機能維持・向上を図ることにはおのずと限界があるし、効率が悪い場合もある。

例えば日用品の買い物という行為を行うことができるだけで維持できる能力は多々ある。そうであればバリアを撤廃し、通所介護に通ってくる日は、サービス提供時間を利用して、地域のストアに自ら出かけて買い物ができるというサービスが、規制なく行えるだけで、認知症リハビリの可能性はより広がるのである。「通所サービスの外出を認めていない地域」で指摘したバリアをなくすほうが、よほど介護予防につながるだろう。

そういう意味でも、今後の介護給付費分科会では、財務省の通所介護たたきはをそのまま受け入れるような議論展開にならないことを祈りたい。
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居宅サービスを見誤る要素


介護保険制度の利用者数は、2001年度の287万人から、2011年度には517万人に増え、介護給付費も2001年度の4.1兆円から、2012年度の8.4兆円と倍増した。

その費用は、今後もハイペースで増え続け、厚労省の試算では2025年度には、19.8兆円に達する見込みである。この結果、社会保障費に占めるその割合も増加し、2012年度の7.7%〜2025年度には13.3%に達する。

その結果、制度開始当初は、その定着が課題であった介護保険制度は、このことによって制度持続性が課題と替わっており、厳しい財政事情が進む中で、効率化が不可避となり、給付抑制がやむをえないとされているのである。

その中でも、施設サーびスについては、給付内容が在宅で暮らす人との不公平があるとされて、居住費や食費の自己負担化が図られてきたわけであるが、それでもまだ施設利用者が費用面で優遇されているとする意見が多く、居住費と食費に対する補足給付の撤廃や、施設利用者の自己負担割合の引き上げを図って、居宅サービスを促す施策が必要だとする意見がある。

その背景には、介護サービスの利用状況について、居宅サービスが2001年度の200万人から2011年度には404万人(介護予防サービスを含む)と倍増しているのに対し、施設サービスは88万人から114万人と、1.3倍の増加にとどまっていることを理由として、小規模多機能居宅介護や24時間巡回サービスなどの新たなサービスの創設で、居宅サービスのメニューが多様化して、施設に入らなくとも自宅で暮らすことの出来る基盤が整備されており、介護保険制度の精神である、「在宅重視」をより一層進める必要があるとされるからである。

しかし居宅サービスと施設サービスの利用状況の数値を見誤ってはならない。

居宅サービスの利用状況が、施設サービスの伸びを抑えているといっても、介護保険制度上の居宅サービスとは、グループホームや特定施設などの居住系施設が含まれているということだ。

つまりその数値は、自宅で暮らし続けて介護保険の居宅サービスを利用している人の数値ではないという意味である。

ここに、アパートの全室を借り切って、そこに認知症の要介護者を住まわせて、そこからほとんど一歩も外に出さず、併設する訪問介護事業所のサービスを、支給限度額いっぱいまで提供する事業者を含まれてくる。さらに、サ高住の中で自社サービスに囲い込むような形でサービス提供したりする事業者を含めると、実際に自宅で暮らし続けるために、居宅サービスを利用している人の数はさらに減ることになる。

そもそも施設サービスの伸びが抑制された理由は、2012年に廃止された「参酌標準(介護施設と特定施設の利用者数を要介護2〜5の高齢者数の37%に抑える)」の存在によるところが大きいと思える。それは必要な施設を作っていなかったということであり、そのことが特養の待機者の数が減らない現状を作り出しているのだ。

つまり国民の介護ニーズは、最終的には居住施設をセーフティネットとして存在しているという意味で、インフォーマルなサービスのないところで、通所系・訪問系サービスのみで暮らしを支えることは、重介護状態になればなるほど難しくなるという意味である。

そして、それらを含めた介護の量は、2025年〜2040年ころまでの15年間が、需要のピークであって、それ以後は一気にその量的ニーズは減ってくることになる。介護事業経営は、この2040年以降をにらんだ形で、経営戦略を立てていく必要があるということになる。

そうであれば、事業の新櫃管理及び経営管理は、介護保険制度上の施設サービス、居宅サービスという分類で何かを考えてもどうしようもないということになる。経営者の方々は、ここを見誤ってはならないのである。

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軽介護者の生活援助制限は、前々から予測できた既定路線


昨日、読売新聞朝刊のトップニュースで、厚労省が要介護1と要介護2の生活援助(訪問介護)を保険給付から外す方針を固め、2月以降の社会保障審議会で議論を進めると報道された。

このことについて、関係者を中心に大きなニュースとして取り上げられ、そこには様々な反響がある。

しかしこの報道に触れて騒ぎ出す人々の様子を見ながら、「今更何を言っているのか」と思ってしまう自分がいる。

2014年08月13日に書いたブログ記事、「特養の入所ルール変更は、特養関係者だけの問題ではない」を読んでいただくとわかるが、「特養の利用制限の前例は別サービスの改正に向けられるかもしれない。例えば訪問介護の生活援助は、原則要介護3以上という方向性で議論がされていくことを否定できないし、給付制限の前例がある以上、そのハードルは低くなったと言わざるを得ないのである。」と1年半以上前からこのことを予測しているのである。

さらに僕が全国各地で行う講演の中でも、「介護保険制度」をテーマにした講演ではずっと、「次の改正では、軽介護者の家事援助はずしが行われる可能性が非常に高い」と言い続けてきた。厚労省の方針は、それより早く2017年度にも給付外しを実現しようとするものである点だけが、予測を外れたと言ってよいが、方向性自体はあらかじめ予測の範囲である。

そもそもこのことが具体化したのは、昨日の報道ではなく、内閣府の「経済財政運営と改革の基本方針2015」によってである。この中に、「軽介護者への生活援助の在り方」が記されている。

2015年4/27財政制度等審議会・財政制度分科会においては、「要介護2以下が対象のサービスを、効率化に向けて市町村の裁量を広げる「地域支援事業」に移行するとともに、そのうち訪問介護の生活援助や福祉用具の貸与、住宅改修の給付について、自己負担を原則とする仕組みに切り替えることを提言。要支援者への訪問介護とデイサービスも、原則として利用者の自己負担にすべきだ」と意見もされているのである。

このことは2015年6月30日に閣議決定された、「社会保障費の伸びを現状の毎年1兆円から五千億円に抑える」という骨太の方針といも合致しており、今後の議論のありようによって微調整はあるだろうが、どちらにしてもいずれ給付制限が実現されることは間違いないだろう。この流れを止める力は、今現在どこにも存在しないと言ってよいからだ。

全国老施協でさえも、「介護保険給付は、施設サービスをはじめ直接介護を要する事業や標準水準の生活維持を目的とした事業に限定し、それ以外の付加的サービスは原則自己負担、福祉用具は、車いす・特殊寝台・床ずれ防止用品・自動排泄処理装置等に限定せよ」という、給付制限を推奨する意見書を国に提出しているという現状がある。

しかも財政審の意見などを読んでわかるように、給付制限の対象は必ずしも軽介護者の「生活援助(家事援助)」に限らないということである。通所介護や福祉用具貸与や住宅改修も、ここに含まれてくる可能性が十分あるのだ。

当然地域支援事業化された予防訪問介護や予防通所介護も、次の改革として給付から除外して、低所得者への補助事業を創って、原則自己負担サービスとするという改革へと進んでいくだろう。

下記の画像は、昨年から僕の講演で使っているスライドの1枚である。またこのスライドは、28年2月8日(月)14:00〜16:00、大阪市住吉区の市民交流センターすみよし北で行われる、「住吉区サービス事業者連絡会3部会(在宅・居宅・施設部会)合同研修」の中で、「介護保険制度と地域包括ケアシステムの今後を考える〜ほかでは聴けない介護保険の真実〜」というテーマで講演を行う際にも使うものである。この研修会は、どなたでも無料で参加できるので、興味のある方は張り付いたリンク先から内容を確認して、記載してある方法で参加申し込みをしていただきたい。
masaの講演ファイル
この流れは止まらないと書いたが、だからといって2017年からの軽度介護者に対する生活援助の給付外化が現時点で決定したわけではない。問題が問題だけに、すんなりと審議会が受け入れる保障はないと思え、その行方に注目してほしいし、出来ることは現場で声を挙げ続けることだと思う。そして社会保障審議会でも、しさしたる反対論がないまま、アリバイ作りの議論展開になったとしたら、その時は委員や委員会そのものを遠慮なく批判しなければならないと思う。

こうした方針に、国民の福祉を守る立場の厚労省が、反対もせずにむしろ積極的に給付制限の方針に傾く理由は、とりもなおさず介護保険制度を持続させたいからだ。介護保険制度が運営できなくなって、他の制度に変わってしまえば、厚労省は介護保険特別会計という厚労省の権益を失う可能性があり、新しい制度が一般会計での運用になれば、財務省の主導の制度となり、厚労省の力が一段弱まるからだ。

しかし財源がないと言っても、もともと強制加入の掛け捨て保険である「介護保険」を創設した際の国と国民の約束事は、一定年齢になって保険料の支払い義務を負ったとしても、それは介護を個人の責任で行うのではなく、介護を社会化するもので、要介護状態になったならば、社会保険である介護保険の給付サービスを受けることができるというものであったはずだ。

そうであるにもかかわらず、強制加入の保険料を支払う国民の立場を無視して、要介護になっただけでは、保険事故に対応しない社会保険方式というものが存続しうるのだろうか?すくなくともこの給付除外は、国民の保険料支払い意欲を著しく削ぐものとなるだろう。それでも給与天引き、年金天引きが主たる保険料納付の方法だから、影響は少ないとでもいうのだろうか。

どちらにしても要介護1と要介護2の生活援助をきゅふから外すということは、必然的に予防訪問介護も給付から外れるという意味に通じていく。さらにこのことは終わりではなく始まりである。この給付除外が実現すれば、そのことを足掛かりに、さらに他サービスの給付除外へと広がっていくことは間違いがなく、国民の福祉は一段と低下せざるを得ないのである。

そもそも税と社会保障の一体改革の前提には、政治改革で政治家も痛みを共有するという約束事があったにもかかわらず、選挙制度はいつまでも違憲状態を放置して、政治家は既得権益を失わないことだけに躍起になり、痛みを伴う改革をしないまま、国民だけに痛みを負わせている。

こんなことがいつまで許されるのだろうか。

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通所介護の新しい経営戦略を考える


地域包括ケアシステムの中で、通所介護事業の役割りは決して小さなものではない。

その役割りとは、利用者の引きこもりを防いで身体機能の維持・向上に繋がったり、心身の活性化による精神状態の安定に寄与したり、介護者のレスパイトケアによって在宅介護が継続できたりする効果にとどまらず、送迎を通じて地域の事情を知り、そのことで地域の中で隠れて見えなくなりかねない介護問題を発見できる可能性をもつものである。(参照:地域連携拠点としての通所介護

しかしそうした重要な役割りも、安定した事業経営ができて初めて発揮できるものであり、厳しい介護報酬の削減という状況の中で、生き残りの経営戦略を立てていかない限り、その機能を発揮する機会さえ奪われかねないのである。

そうした中で、現在小規模型通所介護の報酬を算定している事業所については、来年4月までに、定員を18名以下にして、地域密着型通所介護に移行するのか、都道府県指定の通所介護事業として残り、7%以上の介護報酬減の単位で運営を続けるのかという決断が迫られるわけである。

このことについて僕は、現在小規模型通所介護費を算定している事業所が、地域密着型通所介護に移行しない理由はないとして、それが唯一の選択肢であると主張している。
(参照:通所介護事業者に迫られる決断の時

現在月平均300人以下の利用者数でしか算定できない報酬を、地域密着型通所介護費としては、月平均500人を超えても算定できるというメリットがあるのである。

具体的には毎日をサービス提供日としている場合、18人×31日=558人であり、この人数まで現行の小規模報酬を算定できるのである。そうであれば地域密着型通所介護に移行せず、都道府県指定事業に残って、現行より低い報酬を算定して、なお現在以上の利益を上げようとするなら、558人を超えて、何人集客ができ、その時に介護職員を何人雇用しなければならないかと言う計算式の中で、収益を計算した結果が、地域密着型への移行と、そうでない場合のどちらにメリットがあるかという判断が必要になる。あまり難しい判断ではないだろう。

そもそも次期改正では、通所介護の対象者が要介護3以上に絞られる可能性があり、都道府県の指定事業に残って、利用客数を増やして収益を確保する戦略は、今以上に厳しくなる。また年金収入が増えない中で、2割負担になる人や、今後消費税が10%に引き上げられる社会情勢の中では、通所サービスの回数を減らして経費節減しようとする高齢者は増えることが予測される。

そんな中で、介護サービスに従事する人材の確保は、ますます困難になるのである。仮に利用者が増えた際に、サービスの質を守るスキルのある人材を確保できるかということも、経営戦略に含んで考えていかねばならない。

そう考えると。、通所介護の顧客のパイが少なくなる中で、長期的な事業戦略を立てるのであれば、少ない利用者に対し、効率的に人員を配置して、収益をいかに挙げていくかという戦略のほうが有効と言えるのではないだろうか。

間違ってはならないことは、集客で利用者が増えた分が、そのまま収益にはならないということだ。収入と収益は異なるという当然のことを念頭に置いて、人材不足の中での経営と言う視点が必要とされるのである。

そうであれば認知症加算と、中重度ケア体制加算も単純に算定しなければならないと考える方がどうかしている。

わずか60単位と45単位加算で、18人定員に対する加算であり、さらに前者については全員に対する加算ではなく、当該利用者に対する加算であることを考えたとき、算定基準の人員を配置するコストと、労務管理という面だけではなく、加算が支給限度額に影響するケースや、自己負担をできるだけ増やしたくないケースの、利用の足かせになることなどを総合的に勘案し、算定のメリットとデメリットを考えるべきである。

このことに関して全国老施協などは、国が求めている通所介護の機能だから、必ず算定する方向で運営すべきであるとアナウンスしているが、それは少し違うだろうと僕は考えている。そもそもそうした機能があるということと、加算算定基準に合致し加算算定しているということが違うものだと思っている。(全国老施協の瀬戸副会長に叱られるかもしれない。)

どちらにしても加算あってサービスなし(加算していない事業者との差別化ができない状態)は、選択できない事業者リストに載る恐れがあり、それが一番まずい状態を作るだろうと思っている。

何度も言うが、人材が豊富に存在する中での事業経営ではないのである。その中で定員18名と言う限られた定員の通所介護が、一番報酬が發なるのであるから、人員配置上は一番少ない人数で、高い報酬を算定できる可能性があるというメリットを生かさない手はないのである。

加算の為だけに手厚い人員配置を求めるのはよいが、今後はそのコストは高くなることはあっても、低くなることはないことを考慮に入れながら、長期的なビジョンが求められることを忘れてはならない。

2018年からの次期介護報酬改定に向けた、短期間のビジョンだけを描いてもしょうがないし、その時に報酬がアップするだろうという幻想を描いてもしょうがないのである。

同時に18人と言う定員の中で、最大限に利益を出すためには、サービス提供日の全てについて、定員まで利用者を集客する必要があるだけではなく、さらに利用者の急な休みに対応する方法はないかと考える必要もある。

この時に、急なサービス利用中止に対応した、通所介護のキャンセル待ち利用という方式が考えられるのではないかと思っている。

勿論、通所介護をはじめとしたサービスは、計画利用が前提であることは理解しているが、そうであれば事前にサービス担当者会議において、居宅サービス計画にも、キャンセル利用のニーズと目標を掲げてもらい、通所介護計画にもその内容を落とし、通常週2回利用している人が、キャンセルのある週は3回利用できることのメリットを、居宅サービス計画及び通所介護計画に落とし込んでおいて、急なキャンセルがあった際に、即日、臨時利用でいる体制を造っていくことが、数年後の地域密着型通所介護事業には、当たり前になっていくだろうと予測する。

他事業所に先駆けて、その体制を整備していく事業者が、生き残っていく事業所になるのではないだろうか。

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地域連携拠点としての通所介護


我が国では、団塊の世代が全て 75 歳以上となり、医療ニーズを併せ持つ要介護者の増大が見込まれる2025 年に向けて、「地域包括ケアシステム」を構築していくことが喫緊の課題とれており、その目指すところは、保険料と公費で支えられている介護保険制度の持続可能性を高めることである。

つまり限りある財源を必要なところに重点配分するために、制度改正が行われているという意味であり、通所介護の報酬引き下げは、今までそこにあまりに偏った報酬の重点配分があって、それを是正したと理屈づけられている。

しかし報酬は削減したものの、役割は新たに追加されている。それが以下の図に示された、「地域連携拠点」としての役割りである。
地域連携拠点としての通所介護のあり方
構築が急がれる「地域包括ケアシステム」の中で、通所介護の役割りは、医療機関や他の介護事業所、地域の住民活動などと連携し、通所介護事業所を利用しない日でも利用者を支える地域連携の拠点としての機能を展開することとされ、そのために生活相談員の専従要件を緩和し、事業所内に限った利用者との対話を主体とした相談業務のみならず、サービス担当者会議に加え、地域ケア会議や、利用者の地域生活を支えるための取組にも参加できるように基準変更されている。

これが、「相談員は街に出よう」というスローガンであらわされている新たな通所介護の役割りであり、求められる機能である。

介護報酬が減らされ、人員配置を増やすことが困難な状況で、役割だけ増やされても困ると考える向きはあるだろうが、通所介護と言うサービスの存続のために、その役割を果たしていくという努力は必要だろう。同時のそのことが、地域から信頼される事業者として、顧客確保につながっていくのであれば、それに越したことはないと思う。

ただ、「地域連携拠点」という重い役割は、相談員が頑張るだけで実現する機能ではない。通所介護の全職員がそうした意識を持ち、相談員が事業所から外へ出て活動することの理解と支援を行うだけではなく、自らが地域連携拠点としての役割を担った事業所に所属しているのだという意識を持ち、すべての職員がその責任を担うという意識付けが不可欠だろう。

地域連携拠点としての機能は、あくまで通所介護を利用する人を、利用日以外も支援できる機能であるが、利用者が暮らす地域に生きる人を、何らかの形で支援できるのであれば、それは利用者の生活の質にも必ずつながっていくのだから、現在の基準の中で、通所介護職員ができることを、新たにに見つけていくことは重要になる。

そもそも通所介護事業所には、相談員以外にも、多職種の人が配置されている。その中で送迎業務には、配置基準にはない職種の人も含め、様々な職種の方々が携わっている。現に街に出て業務をしている人は、相談員だけではないのである。

多くの事業所では、複数台数の送迎車を出しているだろうから、介護職員が送迎業務を行っている場合も多いだろう。そうであれば、街に出るのはそうだ人だけではなく、送迎業務の中で街に出る人たちが、そこで地域連携拠点として、どういう役割を果たすべきかを考えることが、地域包括ケアシステムが機能するためには重要になる。

例えば、運転業務に専従している職員もいるはずだ。例えば併設施設の営繕業務を主として、通所介護の送迎時間のみ運転手として関わっていたり、法人全体の運転業務の中で、通所送迎に関わっている人も多い。

このように介護業務の経験はないものの、利用者送迎の運転業務に携わっている人もたくさん居られるのだろうと想像する。

そうした人たちの専門性は、運転業務というものの中に求める専門性であって、安全運転に努め、送迎中、利用者の皆様に気持ち良く車内で過ごしていただくことや、そのための運行管理であることは言うまでもない。

しかし同時に、それは介護サービス事業の中での運転業務であるということを自覚して、地域連携拠点事業者に所属する職員としての専門性を意識し、その責任と使命を果たすという意味においては、別な役割もあるのではないかと考える。

このヒントは、岡山県倉敷市のYさんからいただいたものだ。過去2回倉敷市で講演を行ったことがあるが、その際に常にお世話になっているYさんは、介護事業運営やアドバイザーの仕事の傍ら、通所介護等の送迎などにも係ることがあるそうで、その際には、送迎地域にどのような高齢者が住んでおられるのかを把握することに努め、高齢者世帯の様子を常に確認し、そのお宅のカーテンが日中でも、閉まりっぱなしではないか、洗濯物がずっと干されたままではないかなどを確認し、異変があったら、そのお宅を訪ねて安否確認するようにしているそうである。

こうした意識は非常に大事なことだと思う。

地域包括ケアシステムの基盤は、保健・医療・福祉・介護に携わるそれぞれの専門家が、自らが地域福祉を形成する人的資源であることを意識し、ネットワークを作っていくことが重要で、まさにアクトローカリィーの精神と実践が求められてくるわけであり、そうした連携の拠点として位置づけられた通所介護の運転担当者は、運転業務だけではなく、運転する街で何が起こっているのかを知ろうとして、そこで自分自身が地域ネットワークの一員として、出来ることを実践していくという考え方が必要である。

今国が進めている地域包括ケアシステムは、お金をできるだけかけないシステムとして考えられているので、地域ごとの介護サービス事業者の意識の差が、地域包括ケアシステムを形骸化させるのか、実効性のあるものになるのかという分岐点になる可能性が高い。

地域連携拠点に位置付けられた通所介護事業所が、その役割を本当に担えるのかどうかによって、地域包括ケアシステムが機能するか、形骸化して単に地域丸投げケアシステムに陥るかどうかの分岐点になるのかもしれない。

こんな話も含めて、12/4(金)19:00〜札幌市手稲区渓仁会ビル(手稲区前田1条12丁目1−40)にて、「地域包括ケアシステムにおける通所サービスの役割と期待」をテーマに講演(手稲区通所サービス連絡会研修会)を行う予定がある。

受講対象は、「手稲区通所サービス連絡会会員」となっているが、非会員の方は、当日入会(年会費1.000円)してからの参加が可能だそうである。詳しくは貼りついたリンク先を参照のうえ、お申込みいただきたい。

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定員10人以下の通所介護と本体通所介護のサテライトの人員配置はどうなる?


(通所介護事業者に迫られる決断の時より続く)
下記の画像は、九社連老人福祉施設協議会・通所部会セミナーで使った講演ファイルのスライドである。

通所介護の選択
。緑色の図形のテキストとして書かれている内容について意味が分かるだろうか。

指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成十一年三月三十一日厚生省令第三十七号)の第九十三条2  当該指定通所介護事業所の利用定員(当該指定通所介護事業所において同時に指定通所介護の提供を受けることができる利用者の数の上限をいう。以下この節から第四節までにおいて同じ。)が十人以下である場合にあっては、前項の規定にかかわらず、看護職員及び介護職員の員数を、指定通所介護の単位ごとに、当該指定通所介護を提供している時間帯に看護職員又は介護職員(いずれも専ら当該指定通所介護の提供に当たる者に限る。)が勤務している時間数の合計数を提供単位時間数で除して得た数が一以上確保されるために必要と認められる数とすることができる。

↑この規定は、現在の利用定員10人以下の通所介護の職員配置基準を定めた規定である。つまり利用定員10名以下の通所介護事業所については、看護職員を配置せず、介護職員のみの配置でサービス提供ができるという、法的根拠となっている規定である。

ところで来年4月以降、現在利用定員を10名以下に定めている通所介護事業所については、自動的に地域密着型通所介護に移行する。(みなし指定

しかし現在までに示されている国の資料では、定員18名以下の通所介護は、「地域密着型通所介護」というひとくくりのサービスとしかされておらず、この中で定員10名以下というくくりが別に示されていないのである。

そうなると、18名以下の地域密着型通所介護事業所は、すべて同じ基準で、看護職員配置も必要であるということになるのだろうか?そうなると現在、民家改修型通所介護など、利用定員が10名以下で、看護職員を配置せずに畝いしている事業所はどうなってしまうのだろうか?

おそらくそれは取り越し苦労で、地域密着型通所介護の運営規定の中に、定員10名以下の配置規定が別に設けられて、現在看護職員が配置されていない通所介護事業所が、あらたに看護職員配置を求められることにはならないと思うが、その予測がはずれて、地域密着型サービスが定員18人以下としてすべて同じくくりとされたなら、定員10人以下の事業所にとっては死活問題である。この点は注目しておかねばならないことではないかと思う。

それももう一つは、本体通所介護事業所のサテライト事業所に移行する場合の疑問である。この場合の人員配置規定は、現在示されていないように記憶している。(違っていたら、どなたか指摘していただきたい。)

サテライト事業所は、本体事業所との一体的な指定がされ、メリットとしては本体施設とサテライト事業所との『人材の共有』がメリットになると思われるが、その具体的な規定が今のところ示されていないと思う。

例えば、小規模多機能居宅介護のサテライト事業所への移行も可能となっているが、この場合だと29年度末まで宿泊室を設けなくてよい経過措置期間が示されており、この間は日中の通いサービスだけ対応して、宿泊サービスを利用する場合は、本体事業所で対応するということになるし、人員配置においては、小規模多機能型居宅介護の代表者・管理者・看護職員・介護支援専門員・夜間の宿直者(緊急時の訪問対応要員)は、本体との兼務等によりサテライト型事業所に配置しないことができるとされており、この部分でメリットが明らかである。

しかし本体通所介護事業所のサテライト事業所の場合、管理者は兼務可であるのは間違いないが、そのほかの職員について、サテライトだからと言って、利用者人数に応じた、介護職員数を確保しなくてよいということにならないだろうし、バイタルチェック等の看護職員対応も必要だろうし、あまりメリットは感じられない。

例えば、介護報酬Q&A VOL2では次のようなQ&Aが示されている。

問1 サテライト事業所において加算を算定するにあたり、認知症加算又は中重度者ケア体制加算の算定要件の一つである専従の認知症介護実践者研修等修了者又は看護職員は、通所介護を行う時間帯を通じて本体事業所に1名以上配置されていればよいか。

(答)認知症加算・中重度者ケア体制加算は、認知症高齢者や重度要介護者に在宅生活の継続に資するサービスを提供している事業所を評価する加算であることから、通所介護を行う時間帯を通じてサテライト事業所に1名以上の配置がなければ、加算を算定することはできない。

↑このように2つの新加算については、サテライト事業所だからと言って本体施設と一体的に算定できるものではなく、この部分のメリットはないのである。

そうであるなら、相談員の配置規定は本体に配置されていることをもって緩和されるのであろうか?この辺りの基準が示されない限り、本体通所介護のサテライト型に移行するメリットはあるのかどうか判断できないし、そうであれば、通所介護のサテライト事業所へ移行するという判断自体ができないということになるのではないだろうか。

この点が大きな疑問である。

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