株式会社マイナビによる独自調査、「介護職白書 2021年度版〜介護職の労働実態と就業・転職志向」を読むと、現在の職場に入職する前に不安に思ったことを尋ねたところ、「職場の上長やメンバーとなじめるか」が59.6%と最も高くなっている。
そして現在の職場で仕事をする上でのストレスを尋ねたところ、「ほぼ毎日感じている」が 57.0%と際立って多く、何に対してストレスを感じるか尋ねたところ、「上司や同僚との人間関係」が 64.3%と最も多くなっている。
このした結果が出るという部分に、介護事業者での教育が難しくなる要因も存在しているのではないだろうか。
教育には叱るという行為が必ず必要になってくるが、それは時には厳しく注意するという形となって当然の行為である。
しかしそのことをストレスと感じられ、それが原因で辞められてしまうのは本意ではない。だがそれを恐れて叱ることをためらっていては、本当の意味での人材育成はできない。
だからこそ僕はこのブログで何度も、介護の場のリーダーに対しては、『叱ることを恐れるな』と指摘している。
ただし叱るという行為は、叱る相手の成長を促したり期待したりしているという意味で、ある種の愛情を含んだ行為であるともいえる。感情的に怒ることとは違った行為であることも指摘して、冷静に愛情をもって後輩職員の指導にあたり、期待と希望を込めて叱ってほしいとお願いしている。
昨年の夏に書いた、「教育的指導とハラスメントはどう線引きすればよいのか」という記事も参考にしながら、冷静で愛情を持って叱ってほしいものである。
どちらにしても、感情的になることで得をすることはないのである。どうかそのことを肝に銘じていてほしい。
冷静な指導と怒りに任せての感情的注意の違いを考えるうえで、戒めにしたいようなエピソードが昨日のプロ野球でも見られた。
令和のミスターパーフェクト・佐々木朗希投手が登板した、ロッテVSオリックス戦。この試合で佐々木クンが白井球審に詰め寄られる場面があった。
外角直球がボールと判定されたことに対する表情が不服に映ったのか、白井球審はマスクを取り、何かを言いながら厳しい表情でマウンドへ向かったのである。
幸い18歳とは思えない冷静さを持つ松川捕手が後を追い、止めるようにして間に入って事なきを得たが、僕はこのシーンを何度もビデオで振り返っても、佐々木投手の行動に非があるなんて思えない。
佐々木投手はボール判定に後ろむきになった後、ホームベース側に振り返ったとき、松川捕手に苦笑いの表情を浮かべただけである。
それに対して白井球審の態度は過剰反応というしかない。そもそも球審がそんなに感情的になってどうするのだと言いたい。
佐々木クンは、外角ぎりぎりのコースに投じた一球を、「ボールかよ」とあからさまに不満を表したわけではない。20歳の若者がストライクと自信をもって投じた1球を、ボールと判定されたときに見せる動作として、何もおかしなものではないし、この表情をいちいちとがめていたら試合なんて何度も止まってしまうと思う。
現にベテラン投手で、ボール判定にあからさまに不満の表情を見せる投手は数多くいる。
投手も感情を表すのだから、審判も時には感情を表しても良いと、白井球審を擁護する声もあるが、審判という立場をわきまえると、あの感情的な文句のつけようはプロ審判としていかがなものかと思う。
こうした審判の感情的態度を目の当たりにすると、いっそのこと野球判定も全て機械判定とすべきではないかと思うってしまう。
現在のAIの進化を鑑みれば、ストライク・ボールや、アウト・セーフの判定なんか簡単にできるように思う。感情的にならないAIの、環境変化に影響されなず、いつも同じ判定であれば、選手も不満の持ちようがなくなり抗議の必要もなくなるだろう。
何より恐れることは、こんな感情的な審判によって佐々木クンが委縮して、伸びしろを削られてはたまらないということだ。
世界に羽ばたく日本の至宝を、くだらない感情でつぶさないようにしてほしい・・・。
そして声を大にして言いたい・・・佐々木朗希クン、君に非はない。胸を張って堂々として、次の登板も頑張ってほしい。・・・だがお願いだから、ファイターズ戦は少し手を抜いて投げてください。できれば登板しないでくれればありがたいのですが・・・と。
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