僕が管理する介護福祉情報掲示板に19日、「デイサービス送迎後に転倒事故、施設側に1800万円の賠償命令」というスレッドが建てられた。

この事故概要は以下の通りである。
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(※2026年9月18日 22:41 NHK ONE配信記事より転載)
東京都内の介護施設でデイサービスを利用した80代の女性が、自宅のアパートに送迎された後、階段で転倒して死亡したのは施設側の責任だと遺族が訴えた裁判で、東京地方裁判所は「転倒の危険を予測する注意義務を怠った」として、施設側に1800万円余りの賠償を命じました。

判決によりますと、2023年12月、東京 墨田区の介護施設でデイサービスを利用した当時87歳の女性が、自宅のアパートに送迎された後、1人で2階に上がる際に階段で転倒し、死亡しました。

遺族は「施設側が女性に付き添わなかったために事故が起きた」として、施設の運営会社や代表に3400万円余りの賠償を求める訴えを起こし、施設側は「転倒を予測するのは困難だった」と争いました。

18日の判決で、東京地方裁判所の大野晃宏裁判長は、施設側が女性について、筋力の低下や腰の骨折による入院歴などを記した資料を受け取っていたとして「本人や親族などに過去の転倒歴などを確認すれば身体の状況を把握でき、危険を具体的に予測できた。こうした注意義務を怠り、事故が発生したと言わざるをえない」と指摘しました。

その一方で、送迎に当たって、本人や親族が転倒についての不安を積極的に示さなかった過失もあるとして、1800万円余りの賠償を施設側に命じました。
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スレ主は、「全員を玄関先まで送らねばならないのは厳しい現状があり、判決は厳し過ぎるのではないか?」という趣旨で投稿されているのだと思う。

それに対して僕は、通所サービスの送迎はドアツードアを原則にして自家輸送とみなされ、送迎費用が報酬包括されていることを鑑みると、この判決はやむを得ないのではないかと書いた。

だが僕の意見はあくまで個人的見解なので、それが絶対に正しいわけではない。だから僕の意見を真っ向否定する考え方があっても良いと思う。

そもそも法令文章にドアツードアという文言は書かれていないのだから、必ずしも利用者宅の玄関まで付き添う必要がないという考え方もあるだろう。
通所介護の送迎問題
ただし今回の判決はドアツードアの送迎原則を理由にした判決ではない。

判決文を読むと、「事業所側が利用者の筋力の低下や腰の骨折による入院歴などを記した資料を受け取っており、危険を具体的に予測できたのであって、階段を上って自宅玄関まで付き添う必要性があった」と書かれており、事業所側にも危険が察知できる状態で、その対応を行っていなかったことによる注意義務違反と判断された判決であることに注意が必要だ。

このように転倒の予見可能性があったうえで回避義務があると判断された場合、その義務を果たしておらねば損害賠償責任も生ずるのである。

この判決を基にして考えた場合、利用者宅の玄関先まで送らないケースについては、降車場所から利用者宅の玄関までの移動の際に転倒リスクはなく、安全に家の中に入ることができると判断する必要があるし、その判断が正しいと証明できる根拠が必要となる。

そうでない場合は、利用者宅の玄関までの介助が求められることになる。

だが高齢者で転倒リスクがゼロの人はいるのだろうか・・・少なくとも歩行状態に何らかの支障が生じているケースはすべて転倒リスク有りとされかねない。

特に「階段を上り下りする」という行為は、高齢者にとって転倒のハイリスクであり、そうした場所的リスクを無視することはできないという考え方も成り立つ。

そうであればアパートなどに住んでいる方で、外階段等を歩いて昇降しなければならない利用者については、全て玄関先が送迎の起点・終点であると考える必要があるのではないだろうか。

例外として、エントランスに入ってそこからエレベーターに乗るような構造の高層住宅等は、エントランス入り口=利用者宅玄関と考えて、そこが送迎の起点・終点と考えて良いと思える。

いかがだろうか・・・。
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