シルバーウイークという言葉は、いつから使われるようになったのだろう。数年前まではそのような言葉を聴かなかったように思う・・・。

明日土曜日が休みの方々は、暦で言えば来週の水曜日まで5連休となる。この間、21日の月曜日は敬老の日の祝日なので、高齢者介護事業関係者は5連休のどこかでお祝いイベントを企画したりして忙しい思いをしているのかもしれない。
世間の暦に関係なく働く介護従事者
どちらにしても世間の暦とは関係なく、要介護高齢者の日常ケアに従事する方々には感謝の思いしかない。

同時に、世間が連休に浮かれている間も、けなげに介護業務にいそしむ人々が報われる社会であってほしいと心から願う。来年度の介護報酬改定も、そのような人々が報われる改定であることを祈っている。

しかしそのような願いをあざ笑うかのように、介護という職業に対する世間からの信頼を失墜させるような出来事が月単位でニュースとして流れてくる。

介護報酬のプラス改定の願いの足枷にさえなりかねないそんなニュースが、今回は北九州から流れてきた。
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【9/16(水) 14:15配信 九州朝日放送オンライン記事より】
北九州市の介護老人保健施設で、男性職員が入所者の頬を手で叩く虐待とみられる事案が起きていたことが分かりました。虐待とみられる事案が起きたのは、北九州市小倉北区の介護老人保健施設「伸寿苑」です。

施設によりますと、8月24日までの1〜2カ月の間に、30代の男性職員が3回にわたって、1人の入所者の頬を手で叩いたということです。入所者にけがはありませんでした。

男性職員は、施設の調査に対し、「ナースコールを頻繁に押すのでかっとなった」と話していて、9月10日に自主退職しました。施設は事実関係を確認したうえで、事案の報告書と改善計画書を北九州市に提出していて、市は11日に受理しています。

今後、市は現地確認などをする予定です。被害に遭った入所者はもともとの計画に沿ってすでに施設を退所しているということです。施設の担当者は、「職員の研修などを通して組織として再発防止に努めたい」としています。
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頻回にナースコールを押して従業員を呼びつける利用者は一定数存在する。そうした行動には、それぞれの理由があるが、どちらにしてもコールを鳴らす人はお客様である。腹を立てても殴るなどという行為が許されるはずもない。

昨今はカスタマーハラスメント対策が重要視され、顧客に対しても、理不尽な態度や要求等には毅然とした対応が求められるが、毅然とした態度と暴力は対極にあるもので、決して許されるものではない。

こうした暴力事件は、暦に関係なく健気にケアサービスに励む人々に対する背信行為でもある。

こうした事件を起こした施設では、どのような職員教育を行っていたのだろう。介護サービス利用者は顧客であり、従業員は家族と同じ存在ではないので、お客様との適切な心理的距離をとって、サービスマナーを意識した接客が必要であるという教育をしていたのだろうか・・・。

担当者は、「職員の研修などを通して組織として再発防止に努めたい」と述べているが、虐待・暴力事件が起きた後に教育しても始まらないという当たり前のことに気が付いているだろうか。

こうした介護事業者内での、利用者に対する暴力事件は、社会の信頼を損ない、「介護事業は必要悪でしかないから、そこに過大な国費をかけてはならない」という誤った認識を広げかねない。そのようなことがないように日ごろの従業員教育ではサービスマナー教育を最も重視して、定期的に行っていただきたい。

介護事業の規模拡大が政策的に誘導されていく今後を見据えて、新たな有料老人ホーム等を続々と新設している企業も少なくないが、それの伴って雇用するオープニングスタッフ等の新たな従業員に対する就業前及び終業時研修は特に重要だ。

ここで介護サービス利用者は顧客であり、家族のように馴れ馴れしい態度で接してはならないという意識づけを怠ると、後々今回報道された事件のようなことが起こる。

それが介護事業経営の危機に繋がっていくことを胸に刻んで、その芽を限りなく削り取るように、従業員教育に十分な時間と費用をかけていただきたい。
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