私たちは知らず知らずのうちに、「○○とは○○だろう。」とか「○○とは○○に違いない。」という一定の価値観を持ってしまっている。
様々な価値観を持つこと自体は否定されるべきことではないが、その価値観にとらわれて柔軟な発想が阻害され、思い込みだけで間違った方法論しか見えなくなることはまずい。特にそれがケアサービスの場での方法論の固執に繋がることは避けるべきだ。
それは即ちケアの貧困化に直結する問題であるからだ。
そもそも自分が持つ価値観とは、他者から見れば極めて的外れで意味のないものであることも多い。そのような価値観を他者に当てはめて考えた場合、お前に俺の何がわかると云われてしまう結果にしか奈良に事は数知れないのである。
例えば夫婦の問題・・・長年連れ添った夫婦が揃って介護施設に入所する場合、当然のことながらご夫婦で二人部屋に入所するのが当然と思われている。
多くの場合その考え方は正しく、仲良く互いのシングルベッドをくっつけて、ダブルベッドのように就寝される中の良いご夫婦も居られる。
しかし長い歴史の中で築かれてきた夫婦関係というのは複雑であり、そこには様々な関係性が存在する。
僕が社福の特養に努めていた当時、あるご夫婦が入所してきた。両者とも認知症の症状がある方であった。
ただし奥様の方は見当識障害があるものの、日常の声掛けや見守りと一部介助で対応できる方であった。

一方旦那様は、記憶障害があるものの見当識はある程度保たれていた。しかしもともと乱暴な性格であったのか、荒々しい言動が目立ち、奥様に対して突然手を挙げるなどの暴力行為が見られた。しかもその暴力行為は、理由なく振るわれるもので、穏やかにお二人でテレビを鑑賞している途中で、突然奥様の顔を平手ではたくような行為があった。
その為奥様は常におびえている様子が目立ち、とてもではないが穏やかな暮らしとは言えない状態が続いていた。
その為、ご家族にも相談して、ご夫婦ではあるが二人部屋で一緒に過ごすのではなく、それぞれ個室で自由に行き来はできる状態で、施設内別居した方が良いのではないかと提案した。
ご家族からは承諾を頂いたものの、旦那様本人は引き続き夫婦部屋での同居を望んだ。ただし暴力を受けている奥様は、別の部屋に移りたいとの強い希望が示されたため、被害者の身を護ることが第一と考えて、旦那様に説明・説得してホーム内別居にこぎつけた。
別居し、それぞれが個室で暮らすようになった後も、旦那様が奥様とコミュニケーションを交わす支援を続けるため、介護職員等が付き添って旦那様が奥様の部屋を訪れるなどの機会を毎日作っていた。
目に見える変化が出たのは奥様の方で、おびえるように暮らしていた奥様の表情が豊かで穏やかなものになり、日増しに元気が出てくるように見えた。別居後1週間も経った頃には、旦那様もその環境に慣れ、奥様の部屋を訪れることができるだけで満足していた。
その数年後に、奥様が先に旅立たれることになったが、奥様が看取り介護対象となった時期にも、旦那様は毎日奥様の部屋を訪室し、コミュニケーションを交わせなくなった奥様の顔を長い時間あがめて、手をさすったり、額の汗を拭いたりしていた。
不思議なことに、あれほど暴力的だった旦那様は、その時期全く暴力を振るわず、ただ静かにベッドサイドで奥様を/に付き添っておられた・・・最期の最後に、夫婦の絆を垣間見せてくれたケースである。
※9/4(金)13:30〜15:00、ビズアップ人事コンサルティング株式会社(株式会社吉岡経営センター)主催の福祉経営/無料Webセミナーで、次期介護報酬改定の方向性と介護事業戦略について解説します。

講演テーマは、「次期介護報酬改定の方向性と介護施設が取るべき経営戦略」です。文字リンク先をクリックして詳細を確認の上、お申し込みください。申し込みいただくと無料視聴できます。
※筆者の講演予定はこちらからご覧ください。講演依頼はあかい花公式Web右上の✉をクリックしてお気軽に相談・お申し込みください。
※別ブログ「masaの血と骨と肉」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。
北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。
・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。
・masaの看取り介護指南本「看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
様々な価値観を持つこと自体は否定されるべきことではないが、その価値観にとらわれて柔軟な発想が阻害され、思い込みだけで間違った方法論しか見えなくなることはまずい。特にそれがケアサービスの場での方法論の固執に繋がることは避けるべきだ。
それは即ちケアの貧困化に直結する問題であるからだ。
そもそも自分が持つ価値観とは、他者から見れば極めて的外れで意味のないものであることも多い。そのような価値観を他者に当てはめて考えた場合、お前に俺の何がわかると云われてしまう結果にしか奈良に事は数知れないのである。
例えば夫婦の問題・・・長年連れ添った夫婦が揃って介護施設に入所する場合、当然のことながらご夫婦で二人部屋に入所するのが当然と思われている。
多くの場合その考え方は正しく、仲良く互いのシングルベッドをくっつけて、ダブルベッドのように就寝される中の良いご夫婦も居られる。
しかし長い歴史の中で築かれてきた夫婦関係というのは複雑であり、そこには様々な関係性が存在する。
僕が社福の特養に努めていた当時、あるご夫婦が入所してきた。両者とも認知症の症状がある方であった。
ただし奥様の方は見当識障害があるものの、日常の声掛けや見守りと一部介助で対応できる方であった。

一方旦那様は、記憶障害があるものの見当識はある程度保たれていた。しかしもともと乱暴な性格であったのか、荒々しい言動が目立ち、奥様に対して突然手を挙げるなどの暴力行為が見られた。しかもその暴力行為は、理由なく振るわれるもので、穏やかにお二人でテレビを鑑賞している途中で、突然奥様の顔を平手ではたくような行為があった。
その為奥様は常におびえている様子が目立ち、とてもではないが穏やかな暮らしとは言えない状態が続いていた。
その為、ご家族にも相談して、ご夫婦ではあるが二人部屋で一緒に過ごすのではなく、それぞれ個室で自由に行き来はできる状態で、施設内別居した方が良いのではないかと提案した。
ご家族からは承諾を頂いたものの、旦那様本人は引き続き夫婦部屋での同居を望んだ。ただし暴力を受けている奥様は、別の部屋に移りたいとの強い希望が示されたため、被害者の身を護ることが第一と考えて、旦那様に説明・説得してホーム内別居にこぎつけた。
別居し、それぞれが個室で暮らすようになった後も、旦那様が奥様とコミュニケーションを交わす支援を続けるため、介護職員等が付き添って旦那様が奥様の部屋を訪れるなどの機会を毎日作っていた。
目に見える変化が出たのは奥様の方で、おびえるように暮らしていた奥様の表情が豊かで穏やかなものになり、日増しに元気が出てくるように見えた。別居後1週間も経った頃には、旦那様もその環境に慣れ、奥様の部屋を訪れることができるだけで満足していた。
その数年後に、奥様が先に旅立たれることになったが、奥様が看取り介護対象となった時期にも、旦那様は毎日奥様の部屋を訪室し、コミュニケーションを交わせなくなった奥様の顔を長い時間あがめて、手をさすったり、額の汗を拭いたりしていた。
不思議なことに、あれほど暴力的だった旦那様は、その時期全く暴力を振るわず、ただ静かにベッドサイドで奥様を/に付き添っておられた・・・最期の最後に、夫婦の絆を垣間見せてくれたケースである。
※9/4(金)13:30〜15:00、ビズアップ人事コンサルティング株式会社(株式会社吉岡経営センター)主催の福祉経営/無料Webセミナーで、次期介護報酬改定の方向性と介護事業戦略について解説します。

講演テーマは、「次期介護報酬改定の方向性と介護施設が取るべき経営戦略」です。文字リンク先をクリックして詳細を確認の上、お申し込みください。申し込みいただくと無料視聴できます。
※筆者の講演予定はこちらからご覧ください。講演依頼はあかい花公式Web右上の✉をクリックしてお気軽に相談・お申し込みください。
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・masaの看取り介護指南本「看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。


感動の完結編。

それぞれの相談の中で一緒の部屋が良いとお話のあったご夫婦は1組のみでした。
実際にご入居いただいたご夫婦でもそれぞれのペースでの生活を行われており、それぞれ施設内での
新しい人間関係を構築して生活を営まれていることが多かったと感じています。
それでも全く没交渉ということでなく時々居室外やホール内で言葉を交わされている姿を見て今後同様の相談があった場合
どうやって対応していくかの考え方につながっています。
○○は△△だという考え方にしばられず他のことについても対応できればと思っております。
masa
が
しました