厚生労働省の昨年度の調査・研究事業(老健事業)で、介護給付費の適正化に向けた「住宅改修等の点検および福祉用具購入・貸与調査の取組促進に向けた手引き 第2版」が公表された。

この手引きは自治体の担当者向けに、給付の妥当性をチェックする際の着眼点や、判断に迷いやすい住宅改修の施工事例などが詳細に整理されている。

そのため居宅ケアマネなど、住宅改修の計画に関わる担当者は必ずチェックしておく必要があろうかと思う。

だが手引きが改定されるだけでは不十分ではないだろうか。というのも介護保険制度が誕生して26年も経っているのに、住宅改修費の支給限度額が一度も引き上げられていないことにより、十分な改修ができなくなっているケースが増えているからである。
住宅改修の相談にのるケアマネジャー
住宅改修の支給限度額は20万円である。(ただし要介護度が3段階以上重くなったとき、あるいは引っ越しをした場合は、再度20万円を限度として住宅改修費の支給を受けられる

しかし介護保険給付の対象となる住宅改修費の支給については、消費税法上、非課税となる介護保険に係る資産の譲渡等には該当しないことから、非課税とはなっていない。(根拠法:消費税法別表第二第7号、消費税法施行令第14条の2)

つまり住宅改修費の支給限度額20万円とは消費税を含めた金額なのである。

介護保険制度が誕生した2000年の消費税率は5%であった。それが今や倍の10%になっているのだ。消費税が倍になった分、住宅改修費に掛けることができる実費限度額は減っているということになる。

それに加えてここ数年の物価高による資材高騰が住宅改修費用に転嫁されており、20万円以内で可能となる改修の選択肢は減ってきている。

ここがケアマネジャーの最大の悩みの種であり、僕の顧問先のケアマネもからも、必要な住宅改修が出来ないケースが出てきているという声を聴いている。

心身の状態に応じた十分な住宅改修は、在宅生活を継続するための重要な要素である。そうした改修が出来ないために施設入所せざるを得ない人が出ないように、この限度額の見直しが必要ではないだろうか。

支給限度額を物価スライドにせよとはいわないが、制度創設から四半世紀が経ったことを踏まえた見直しを行うことに、異を唱える人はいないのではないだろうか・・・。

勿論、財務省官僚は別にしての話である。
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