2027年度の介護保険制度改正のテーマの一つは、有料老人ホームのケアマネジメント適正化である。
有料老人ホームの入居要件として、入居契約の際に関連法人のサービスの利用を条件とすることや、かかりつけ医・ケアマネジャーの変更を強要することなどを禁止し、契約書や重要事項説明書の契約前の書面説明・交付を義務付けるルールが厳格化される。
さらに中重度の要介護者や医療ケアを要する高齢者らを受け入れる住宅型ホームを登録制として、更新制度も設け、事業廃止や停止等の場合の関係者との連絡調整を義務付けることになる。
住宅型有料老人ホームは、要介護高齢者の居住の場となっているにもかかわらず、現在は「届出制」で規制が弱いという一面がある。それが登録制になると、事業開始前から人員配置や設備、運営方法などに一定の基準が課され、行政による事前チェックと継続的な監督が強まることになり、入居者保護やサービスの質を確保することにつながるとされている。
同時に登録制となった住宅型有料老人ホームの利用者に対応して、「ケアプラン作成や生活相談を担う新たなサービス類型」(※以下、新相談類型と略)が創設されることになっている。
これは居宅介護支援費の利用者負担導入議論の延長線上に示された考え方である・・・ケアプラン作成の有料化議論は、2010年ごろから制度改正議論の中で俎上に上っていた問題であるが、結果的に次期制度改正でもそれは否定され、居宅介護支援費の全額保険給付は護られた。

しかし特定施設ではケアプラン作成料金が基本サービス費に含まれており、結果的にそれは利用者が定率負担していることになるのに、同じように要介護者が集住している「住宅型有料老人ホーム」については、サービスを外部利用する際のケアプラン作成に自己負担がないのは不公平という意見が出された。
その状態を是正するために、登録制の住宅型有料老人ホームの入居者のケアマネジメントについては原則1割の利用者負担を徴収する考え方が示された。
その際の利用者負担は居宅介護支援費の自己負担という形ではなく、新相談類型がケアマネジメントを担って、それに対する自己負担を求めることが昨年12/15の社会保障審議会・介護保険部会で提案されたものである。この際の新相談類型は、「外部の機関で、ホームから独立した形」とする考え方も示されている。
このことについては昨年12/16に、「居宅介護支援費に利用者負担は導入せず」という記事をこのブログにアップして論評している。
ところがここにきて表の掲示板に、「住宅型ホームの登録制と新たな相談支援類型について質問です。」というスレッドが建てられて、居宅介護支援事業所のケアマネの仕事が、新相談類型に奪われる結果になるのではないかという不安の声も書き込まれている。
実際に住宅型有料老人ホームやサ高住の利用者を数多く担当しているケアマネジャーが、そのような不安を抱く気持ちは理解できるが、それは杞憂に終わるのではないかと思っている。
というのも前述したように、新相談類型が担当するのは、全ての住宅型有料老人ホームとサ高住ではなく、「登録制住宅型有料老人ホーム」だからだ。
登録制住宅型有料老人ホームとは、要介護3以上など中重度者や医療的ケアが必要な高齢者を主な入居対象としている住宅型有料老人ホームである。(※サ高住も含む)
その該当要件については、今後詳しく示されることになると思うが、いわゆるホスピスケアとして終末期支援を主にした住宅型有料老人ホームなどがそれに該当し、軽度者が中心の住宅型有料老人ホームやサ高住は対象外である。
よって多くの利用者が、新相談類型に奪われるということにはならない。
そもそも居宅ケアマネの人材不足は加速しており、ヘルパーを除く介護職員の有効求人倍率よりケアマネの倍率の方が高くなっている地域が多い。居宅ケアマネが足りていない地域が多いのだ。
その問題の原因の一つとして、住宅型有料老人ホームの入所者のみを担当して、地域を回らない居宅ケアマネが存在するという問題が指摘されている。
新相談類型の創設は、こうした問題にメスを入れるという一面もあるのだ。
住宅型有料老人ホームやサ高住にお住いの利用者を数多く担当している居宅ケアマネの方々は、こうした考え方が示されていることを理解したうえで、自分の担当者がすんでいる有料老人ホームやサ高住が、「登録制」になるのかどうかを確認したうえで、今後の営業方針を組みなおしていただきたい。
どちらにしても地域に暮らす要介護者の方々で、居宅ケアマネを探している人がたくさんいるという現状にも目を向けていただきたい。
※筆者の講演予定はこちらからご覧ください。講演依頼はあかい花公式Web右上の✉をクリックしてお気軽に相談・お申し込みください。
※別ブログ「masaの血と骨と肉」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。
北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。
・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。
・masaの看取り介護指南本「看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
有料老人ホームの入居要件として、入居契約の際に関連法人のサービスの利用を条件とすることや、かかりつけ医・ケアマネジャーの変更を強要することなどを禁止し、契約書や重要事項説明書の契約前の書面説明・交付を義務付けるルールが厳格化される。
さらに中重度の要介護者や医療ケアを要する高齢者らを受け入れる住宅型ホームを登録制として、更新制度も設け、事業廃止や停止等の場合の関係者との連絡調整を義務付けることになる。
住宅型有料老人ホームは、要介護高齢者の居住の場となっているにもかかわらず、現在は「届出制」で規制が弱いという一面がある。それが登録制になると、事業開始前から人員配置や設備、運営方法などに一定の基準が課され、行政による事前チェックと継続的な監督が強まることになり、入居者保護やサービスの質を確保することにつながるとされている。
同時に登録制となった住宅型有料老人ホームの利用者に対応して、「ケアプラン作成や生活相談を担う新たなサービス類型」(※以下、新相談類型と略)が創設されることになっている。
これは居宅介護支援費の利用者負担導入議論の延長線上に示された考え方である・・・ケアプラン作成の有料化議論は、2010年ごろから制度改正議論の中で俎上に上っていた問題であるが、結果的に次期制度改正でもそれは否定され、居宅介護支援費の全額保険給付は護られた。

しかし特定施設ではケアプラン作成料金が基本サービス費に含まれており、結果的にそれは利用者が定率負担していることになるのに、同じように要介護者が集住している「住宅型有料老人ホーム」については、サービスを外部利用する際のケアプラン作成に自己負担がないのは不公平という意見が出された。
その状態を是正するために、登録制の住宅型有料老人ホームの入居者のケアマネジメントについては原則1割の利用者負担を徴収する考え方が示された。
その際の利用者負担は居宅介護支援費の自己負担という形ではなく、新相談類型がケアマネジメントを担って、それに対する自己負担を求めることが昨年12/15の社会保障審議会・介護保険部会で提案されたものである。この際の新相談類型は、「外部の機関で、ホームから独立した形」とする考え方も示されている。
このことについては昨年12/16に、「居宅介護支援費に利用者負担は導入せず」という記事をこのブログにアップして論評している。
ところがここにきて表の掲示板に、「住宅型ホームの登録制と新たな相談支援類型について質問です。」というスレッドが建てられて、居宅介護支援事業所のケアマネの仕事が、新相談類型に奪われる結果になるのではないかという不安の声も書き込まれている。
実際に住宅型有料老人ホームやサ高住の利用者を数多く担当しているケアマネジャーが、そのような不安を抱く気持ちは理解できるが、それは杞憂に終わるのではないかと思っている。
というのも前述したように、新相談類型が担当するのは、全ての住宅型有料老人ホームとサ高住ではなく、「登録制住宅型有料老人ホーム」だからだ。
登録制住宅型有料老人ホームとは、要介護3以上など中重度者や医療的ケアが必要な高齢者を主な入居対象としている住宅型有料老人ホームである。(※サ高住も含む)
その該当要件については、今後詳しく示されることになると思うが、いわゆるホスピスケアとして終末期支援を主にした住宅型有料老人ホームなどがそれに該当し、軽度者が中心の住宅型有料老人ホームやサ高住は対象外である。
よって多くの利用者が、新相談類型に奪われるということにはならない。
そもそも居宅ケアマネの人材不足は加速しており、ヘルパーを除く介護職員の有効求人倍率よりケアマネの倍率の方が高くなっている地域が多い。居宅ケアマネが足りていない地域が多いのだ。
その問題の原因の一つとして、住宅型有料老人ホームの入所者のみを担当して、地域を回らない居宅ケアマネが存在するという問題が指摘されている。
新相談類型の創設は、こうした問題にメスを入れるという一面もあるのだ。
住宅型有料老人ホームやサ高住にお住いの利用者を数多く担当している居宅ケアマネの方々は、こうした考え方が示されていることを理解したうえで、自分の担当者がすんでいる有料老人ホームやサ高住が、「登録制」になるのかどうかを確認したうえで、今後の営業方針を組みなおしていただきたい。
どちらにしても地域に暮らす要介護者の方々で、居宅ケアマネを探している人がたくさんいるという現状にも目を向けていただきたい。
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感動の完結編。
