対人援助の実務の場では、利用者と援助者が1対1で向かい合う場面も少なくない。

だからと言ってそこでチームケアとか、多職種連携を意識しなくてよいかと言えば、そのようなことは決してない。

対人援助とは利用者の日常生活全般に渡る支援行為を指すものだ。その際に、ひとりの専門家が暮らし全般に渡るすべての知識を持っていることは考えにくく、どこかの場面で他の専門家のコンサルテーションを必要とすることも少なくない。

そもそも日常ケアに休みはないので、主とな支援者が何らかの都合で手を差し伸べられない場合に、代替する他の専門家との連携は欠かせないものだ。
多職種協働チーム
だからこそチームワークを良好に実践できる意識と環境づくりは重要となる。

だがそれは親睦団体のように、単純な仲の良さを求める問題ではなく、専門職の他職種連携チームとして、利用者の支援にチームでプロ意識をもって関わる姿勢である。そのための良好な関係性を築く必要があるのだ。

言い換えるとしたらそれは、個人レベルの仲の良さではなく、社会人として職業人としての意識の高い仲間意識だ。

そうした意識の基盤となるものがチーム内の規律である。規律とは一定の秩序や決まりを意味するものであり、社会生活において人々が心地よく過ごせるように行動の基準となるものを指す。

当然そこには禁止ルールも存在しなければならない。チーム内で他者の悪口・陰口を禁止し、仕事をしている最中に愚痴を言わないなどのルールである。

なによりもチームケアを実効性のあるものにするには、自分の役割をしっかり果たすということが大事だ。チームケアだから自分ができないことを人に頼ると考える前に、自分の役割はしっかり果たしたうえで、自分の専門性では手の届かない他の専門領域の知識や方法論のコンサルテーションを受けて、場合によっては手を貸してもらうという考え方が必要なのである。

対人援助の専門家が何より重要と考えるべきなのは結果責任である。自分のパフォーマンスがどれだけ上がろうとも、それが利用者の豊かな暮らしに結びつかなければそのパフォーマンスは無駄でしかない。

個人プレーで自分だけが目立ってもしょうがないのである。自立支援・QOLの向上という介護保険制度の理念を達する結果に結びつけるチームパフォーマンスの向上が強く求められるのだ。

そのことを決して忘れてはならないし、それをおざなりにしてはならない。

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