新年を迎えてから既に16日目。正月気分もすっかり抜けていることだろう。
特に介護事業者の事務担当者は、介護支援パッケージ補助金の要綱を睨みながら、申請手続きの準備に忙しい思いをしていることと推察する。
そんな状況の中で今週、突然吹き始めた衆議院議員の解散風・・・2/8が投開票日になるらしいが、介護保険施設や居住系施設の大部分は不在者投票を事業者内で行うだろうから、その準備もしなければならない。
それらの不在者投票は投開票日の前日までに投票と事務を終えなければならず、今から考えてもほとんど時間が限られてしまう。事務担当者は相当大変な作業を強いられるだろう。お気の毒ではあるが、入所者の選挙権も護らねばならないので頑張っていただきたい。そしてその努力を経営者等に認めてもらい、賃上げ補助金の恩恵(配分)も十分に受けてほしいと思う。
ところであと3月余りで迎える新年度・・・介護事業経営者や管理職の方々は、労働法改正に対応する準備も十分できているだろうか。
介護関連の労働法改正では、労働基準法の改正(※労働基準法改正案は2026年1月の通常国会で審議予定でしたが、人手不足の深刻化などで法案提出見送りとなり、2026年夏以降に審議時期を決めるとして、本改正案は早くても再来年施行となりますので、参考情報としてご覧ください。ただし労働者ニーズとして、こうした改革に先行して取り組むのは有りと思えます。)によって連続勤務の上限規制(14日以上連続勤務の禁止)が行われる。
14日を超えるようなそんなに長い連続勤務が行われているの?と疑問に思う人もいると思うが、現行の労基法では1週間のうち少なくとも1日の休日を付与することが義務付けられているものの、「変形週休制」をとっている場合、「4週間を通じて4日の休日を付与」すればよいことになる。
すると極端な例ではあるが、4週間(28日間)のうち第1週の最初に4日間の休日を設定した場合、残りの24日は連続勤務が可能となってしまうのだ。
さすがに24日連勤のケースに遭遇したことはないが、GHの外部調査の際に16連勤というケースを見かけてことがある。今は合法であるこうした過酷勤務が禁止されるわけだ。しかし昨今の介護人材不足では、そうした勤務をさせているような事業者に人は張り付かないだろうから、14日を超える連続勤務をさせている事業者はないとも思え、これはさほど影響がないとも言えそうだ。
もっとも影響がありそうな改正は、勤務間インターバル制度の義務化である。

具体的には、終業時刻から次の始業時刻までに一定時間以上の休息時間(インターバル時間)を確保するというもの。残業などによって11時間のインターバルを確保できない場合は、上の図のように始業時間を繰り下げる対応が推奨されている。
例えば遅番で12時〜21時のシフトを終えた翌日、早番として7時〜勤務に入るケースは、インターバル時間が10時間しかないので認められなくなる。このようなケースでは翌日の勤務開始は8時以降にしなければならない。
勤務予定者が急病で出勤できなくなり、シフトに穴が開いて業務が回らなくなるとして、公休もしくは明け休の人を急にシフト配置する場合も、このインターバルルールは適用されることとなる。前の勤務終了後11時間を空けないと勤務には就けないのでご注意いただきたい。
こうした視点を取り入れたシフト設計と勤怠管理の再構築が必要になる事業者は少なくないだろう。
その他、労基法改正では以下の見直しが予定されており、確認が必要だ。
・法定休日の明示義務
・週40時間原則の再徹底(週44時間特例廃止方向)
・有給の算定方法が「通常の賃金」基準に統一される方向
(※再掲労働基準法改正案は2026年1月の通常国会で審議予定でしたが、人手不足の深刻化などで法案提出見送りとなり、2026年夏以降に審議時期を決めるとして、本改正案は早くても再来年施行となりますので、参考情報としてご覧ください。ただし労働者ニーズとして、こうした改革に先行して取り組むのは有りと思えます。)
また労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)の改正によって、「カスタマーハラスメント(利用者・家族からの暴言・過度要求等)」への対策が義務化される見込みであるが、介護事業者の運営基準にはその対応が既に義務とされているので、こちらは問題ないだろう。
公益通報者保護法の改正では、内部通報制度の強化が予定されており、介護事業所にも内部通報制度の整備が求められる。
労働安全衛生法の改正では、高齢職員・メンタルヘルスの強化が求められる。介護業界では60〜70代職員が増加していることから、高齢労働者の安全配慮を強化・健康管理体制の整備・転倒・腰痛など職業病対策の強化が必要になるだろう。
どちらにしてもこれらの対策は、法改正対応として行うのではなく、従業員が働きやすい職場環境づくりのための改革と捉え、離床防止策としてポジティブに対応するという考え方が必要だろう。
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