今年度の補正予算で措置される令和7年度厚生労働省補正予算案は追加額が2兆3,252億円とされている。

その概要は令和7年度厚生労働省補正予算案のポイントにまとめられている。
2025年度厚労省関連補正予算案
このうち介護施設等に対するサービス継続支援事業(資料14頁)として210億円を計上して、食料品等の購入費等に対する補助を行う。補助の対象となるのは、特養(地域密着型含む)、老健、介護医療院、ショートステイ、養護老人ホーム、軽費老人ホームの。定員1人あたり1万8千円を上限としている。

介護事業所等に対するサービス継続支援事業(資料13頁)は、物価高騰に苦しむ介護事業所・施設が運営を継続できるよう、幅広いサービスを対象に補助金を支給するため278億円の財源を計上した。

ここでは日々の訪問や送迎など、サービスの提供に欠かせない移動にかかる経費を主な対象とする。現場を支える職員が、夏場に災害級の暑さの中で活動していることも考慮。ネッククーラー、冷感ポンチョ、スポットエアコン、サーキュレーターなど、熱中症対策にかかる経費も対象にする方針を示し、訪問介護に対し1事業所あたり最大50万円を、通所介護に対し1事業所あたり最大40万円を支給するほか、居宅介護支援など他の居宅サービスについては、1事業所あたり20万円を補助する。また介護施設に定員1人あたり6000円を補助するとしている。

介護分野における物価上昇・賃上げ等に対する支援資料12頁)では1920億円が計上されている。

支給対象は「処遇改善加算」を取得していることが要件とされるが、居宅介護支援事業所や訪問看護事業所など「処遇改善加算」の対象外のサービスについては、これに準ずる支給要件を定める意向を厚労省は示しており、居宅ケアマネも間違いなく対象となる。

賃上げ補助金は3階建てで設計され、益々複雑怪奇な補助金構造となっているが、1階部分では幅広い介護従事者に月1万円の賃上げとなるとしている・・・現行の処遇改善加算は事務職員等にも支給されているので、当然それらの職員の賃上げも見込めるものだと思う。

ただ介護職員以外はこの1階部分の賃上げにとどまるので、居宅ケアマネなどは最高1万円の賃上げということになる。

2階部分の賃上げは5千円。要件は介護DXによる生産性向上の取り組みである。具体的には訪問系・通所系サービスなどは、ケアプランデータ連携システムを導入している・または導入する見込みとし、 施設系・居住系・多機能系・短期入所系サービスなどは、「生産性向上推進体制加算」を取得している、または取得する見込みとしている。

普及率7%のにとどまっているケアプランデータ連携システムを処遇改善補助金と連動させ、普及率を上げて使用料という名のぼったくりを機能させようとする姑息な手段をとっているのである。

3階の部分は補助金の使途が事業者の裁量に委ねられることになる。すべて賃上げに充てれば1人あたりプラス4千円の規模だが、それを職場環境の改善などの経費に回すこともできる。

ということで3階建ての補助金をすべて活用した場合、介護職員の賃上げ額は最大で月額1万9千円となる。

これらの申請方法などの詳細通知は、予算案が成立した後に発出されることになっている。

補正予算を審議する臨時国会は12/17で会期終了の予定なので、それまでに予算成立することになるが、成立は会期末ぎりぎり居なるだろうから、詳細は今月中旬以降に通知されることになるのだろう。

補助金は今年度中に申請・受領することになるから、担当事務職員などは年末・年始にかけて、この通知を読み込んで申請準備をしなければならない。大変なことである。

そのような大変な業務が控えている方々に対して、まさかこの補助金が支給対象外にはならないことを強く願っている。

ということで事務職員の方々にも、きちんと補助金を支給して給与改善に努めてもらいたいと切に願う。
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