介護人材が足りないという問題は、介護保険制度がスタートする以前から指摘されていたことである。
しかしそうはいっても2000年の制度施行時以降、全国の介護職員数は前年比で増加し続けていた。
よってその頃の介護人材不足とは、要介護者・介護保険サービス利用者の増加に対して、介護職員の増加スピードが追いついていないという意味だった。
ところが去年のクリスマスに厚労省が公表した調査結果では、2023年10月10日現在の介護事業者に所属する介護職員数が約212.6万人となり、前年比で2.9万人減少するというショックな数字が示された。
そのような中で要支援者と要介護者数は前年比8万人増えているのだから問題は深刻である。過去の介護人材不足とは比較にならないほど、人材は足りなくなっており、地域によっては訪問介護事業所等の必要なサービス拠点が存在しないところも出てきている。
少子化が止まらないどころか、ますます進行し続ける我が国では、この状況が改善することは難しいだろう。よって今後は益々介護人材不足が深刻化することを念頭に置き、ICT導入などを含めた介護DXを推し進めて、人が従前より手をかけなくてよい介護サービスの在り方を創造していくことは必然だ。
だが身体介護は、テクノロジーが人の替わりになってできる行為が限られている現状があり、その部分は外国人材の受け入れも進めて、日本人以外の介護人材に頼らねばならない。
文化が違う、生活習慣が異なるとして外国人材の受け入れをためらえっている間に、介護事業そのものが回らなくなる前に、外国人材を受け入れる体制作りをしておかねばならないのである。
その為には職場全体で外国人に対する偏見や誤解を解いておく必要がある。そのようにした上で経営者や管理職にはグローバルに人材を求めながら、それらの人々がチームとして機能する職場づくりに努めるというふうに発想転換が求められている。
そうはいっても日本の介護業界に魅力を感じて入国してくる外国人は期待したほど増えていない。むしろ東南アジアの人たちは、日本の物価高や賃金の低さを嫌って欧米や中東に出稼ぎに行く人が増えている。そのようなことが影響して、外国人材も増えるどころか減ってしまう懸念がある。
だからこそ外国人介護人材に選ばれる介護事業者である必要性も増している。

そのような中で、今年度の介護福祉士養成校の入学者が7.970人となり、前年度の7.386人から584人(7.9%)増加した。入学者が増加に転じたのは3年ぶりのことである。
だが日本人入学者数だけを見るとその数は減っており、全体入学者が増えた要因は、外国人留学生の入学者数が4532人となり、前年度から943人(26.3%)増加した結果である。
介護福祉士を目指す専門学校の入学者が、全国で8千人に満たないというのも深刻な問題であるが、そのわずかな数の学生数の過半数が外国人であるということも我が国の深刻な労働力不足を現している。
介護福祉士の資格を得た外国人は、「在留資格・介護」として、家族を含めて永住が可能となる。その為、外国人であっても介護事業者の長期的戦力としての期待値も高まるために、介護福祉士養成校卒業者は引く手あまただ。
それらの外国人在にも選択される介護事業者でなければならない。
では外国人介護人材の方々が求める職場環境、それらの方々が定着できる職場とはどのようなものなのだろうか。
外国人介護人材の方々の最近の動向や、彼らの声からそのことを考えてみたい。そのことについては明日この記事の続編としてまとめてみようと思う。
(明日の記事に続く)
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