先週10/27の介護保険部会で、厚労省がケアマネ資格更新制度の廃止を提言し、大筋合意を得たことから、来年の通常国会に提出する介護保険法などの改正案に盛り込まれることになった。
その為、順調に審議が進めば2027年度以降、ケアマネ更新制度は廃止されることになる。
この結果を受けて、日本介護支援専門員協会の会員らが、資格更新制度廃止は自分たちの運動の成果であるかのような発言・発信を繰り返しており、「大きな改革の一歩」「大転換」など様々な言葉で自画自賛する発言がSNSなどで飛び交っている。
しかし義務研修と資格更新を紐づけしなくなったといっても、定期研修義務が残っている以上、現行の資格更新制度と実態はほとんど変わりないことは先週月曜日に更新した、「厚労省のケアマネ資格更新制廃止を提言は意味がない」で指摘した通りだ。
ケアマネ実務に就いていない場合は、研修受講義務もなくなるというが、現在でもケアマネ実務に就いていない場合は、資格更新のための研修を受講せず資格更新がされなくとも、別に資格そのものがなくなるわけではない。ケアマネ実務に就く際に、改めて義務研修を受ければケアマネとして働くことはできるのだ。
つまり義務研修が残されている限り、資格更新制度が残されているのとさほど変わりはなく、「大転換」とは言えないのである。

さらに言えば、資格更新制度が廃止される流れを創ったのは日本介護支援専門員協会ではない。
その流れを作り廃止の原動力となったのは、「注目したいケアマネの新職能団体」という記事で紹介した全国介護支援専門員協会である。
日本介護支援専門員協会が資格更新制度について、廃止すべきという声を全く上げていなかった当時から、ケアマネ実務者の現場の声を代表しない日本介護支援専門員協会に替わって声を挙げたのが全国介護支援専門員協会である。
文字に張り付いた全国介護支援専門員協会の公式サイトを見ていただければ明らかなように、この団体はケアマネ資格更新制度の廃止運動を最大のコンセプトに掲げて立ち上げられているのだ。
そのため過去に日本介護支援専門員協会に加入していた会員の一部の方々も、資格更新制度に物言わない日本介護支援専門員協会の姿勢に幻滅して脱会し、全国介護支援専門員協会の方に新加入するという動きも出てきた。
そのため2023年ころまでは、まったく資格更新制度に言及してこなかった日本介護支援専門員協会の内部で混乱と意見対立が表面化し、2024年のケアマネ資格更新制の是非を検討する動きが生まれ、今年5月に「日本ケアマネジメント推進議員連盟」の総会で、「更新制と法定研修の考え方は別物」との見解を表明するに至ったのである。
つまり日本介護支援専門員協会は、全国介護支援専門員協会の尻馬に乗って後追いしたに過ぎない。よってケアマネ資格更新制度が廃止されたことがあ、日本介護支援専門員協会の手柄であるとか、運動の成果であるとか唱えるのは笑止千万・・・盗人猛々しいと言って過言ではない。
そもそもケアマネの資格更新制は、介護保険制度創設時は存在していなかった。資格更新制度ができ、5年ごとに更新研修を受けなければ介護支援専門員の実務に携われなったのは、2006年(平成18年)の制度改正以降である。
その際に更新制導入については、国と日本介護支援専門員協会は事前協議を行っている。そして日本介護支援専門員協会はこの時、更新制導入を認めているのだ。
それと引き換えというわけでもないが、日本介護支援専門員協会は全国各地で更新研修の講師を協会会員の中から選んで派遣している。まるで更新制度が日本介護支援専門員協会の利権となった如く見えるのである。
今回、更新制度が廃止されても、研修義務が残されるのは、講師派遣という利権が残されるという意味にしか僕には思えない。
このブログ読者の皆さんは、どう考えるだろうか・・・。
※CBニュースの連載・「快筆乱麻masaが読み解く介護の今」の最新記事が10/30にアップされています。

今回のテーマは、「サービスマナーの欠如は、有能人材をバーンアウトさせる」です。文字リンク先を参照願います。
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感動の完結編。

講師も各地区の顔役みたいな人が多く、10件も満たない件数で講釈を垂れられても、40近い件数を抱えてそれをどう実現させればよいか途方に暮れる研修が多いです。
あと、グループワークがやたらと多い研修は、講師の準備不足や引き出しの少なさを疑ったりします。そういう講師に限って「答えは一つじゃない」って片付けるんですよね。だったら知識も技術も研鑽する必要がなくなるというか。答えは一つじゃないんだったら。
研修場所も県内をブロック分けして各ブロックごとに開催してくれないと、移動や宿泊費、研修後に研修中に発生した事態に割く時間等にも地域格差が生じますよね。
教師も医者も資格更新がない時代に、給与も社会的地位も低い介護支援専門員に資格更新の必要性は疑問に感じます。
masa
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