相手を見て態度を変えてはならないと云われるが、それはまさに「言うは易く行うは難し」である。
自分自身を振り返っても、それができていないことは少なくない。例えば職場で自分より立場の上の人と、部下に対する言葉遣いや態度は、いつの間にか異なってしまう。部下に対し自分より上の立場の人に相対するような態度をとっているとは言い難い。
プライベートでも関係性の近さで態度は異なっている。自分より年下の人でも「○○さん」と呼ぶ人と、「○○くん」と呼び方が違っていたりする。
職場の上下関係やプライベートの親密度で、それらが異なってくることは許容範囲である場合も多いだろう。そこは許してほしいと思う。
だが対人援助という職業に就いている専門家の一人として、自分自身の職業に使命感と誇りを持ち身としては、利用者に対してそのような違った態度を取ることは許されないと自戒している。

利用者に対しては、いつでもどこでも、誰であっても分け隔てのない対応でありたいと考え、そこは曲げてはならないと思っている。
対人援助のプロとして利用者に向かい合う立場ではあるが、利用者との距離感は決して同じではないかもしれない。
利用者の中にも以前からの知り合いの人や、現在の知り合いの縁故者なども居たりする。男女の別や年齢によっても距離感は異なってくるかもしれない。
しかしそのような関係・距離感によって、自分の対応の仕方が異なってはならない。
まかり間違って、人を選んぶように異なった態度で接した場合、その姿は相手もしくは第3者には差別そのものにしか思えないのかもしれないからである。
一度でもそう思われてしまえば、対人援助は失敗に終わる。その失敗は取り返せず、関係性は修復不可能になりかねない。対人援助の専門家として、そのことを何よりも恐れる・・・。
だが人に寄ってあからさまに態度を変えて接する輩が介護事業者の中にも垣間見られる。
利用者にはタメ口対応なのに、利用者の家族には丁寧語で接する事務員・・・認知症の人に対してはタメ口で対応するのに、認知症のない人には丁寧語で接する介護職員。
それは対人援助のプロとしてふさわしい態度と云えないばかりではなく、恥ずべき姿であると思う。
自分は偏見の持ち主であり、人を差別することも平気だと喧伝しているようなものだ。そのことを恥ずかしく感じないのかと云いたい。
どの利用者に対しても分け隔てない態度で丁寧に接すること、それが対人援助のスタートラインであることを忘れてはならない。
それもサービスマナーの一つであると云えるのかもしれない。
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