今日僕は先週に引き続いての大阪出張で、今は伊丹空港上空を飛行中だ。

この出張が1日ずれて昨日だったら大変だった。津波警報の影響で、JRや高速バスがほとんど欠航したため道内の陸の移動が困難だったので、大阪までたどり着けなかったかもしれない。幸い昨日の夜に警報が注意報に変わって、今日はほぼ平常運行に戻っていた。

現在は機内でこの記事を更新アップしている。

もうすぐ着陸し、その後リムジンバスに乗って天王寺まで移動して、阿倍野ハルカスにほど近いところにある社会福祉法人さんの職員研修としてサービスマナー講演を16:00〜17:30まで行う予定が入っている。

思えば全国の様々な場所でサービスマナーに関連した講演を行ってきた。虐待防止身体拘束廃止の講演の中でも、その基盤となる顧客対応という意識づけのために、介護サービス利用者に対するサービスマナー意識の向上が重要であるという話をし続けている。

しかしサービスマナーという言葉を使う以前から、介護事業における利用者に対する言葉遣いが問題であるという意識を持っており、家族のような無遠慮な言葉遣い、必要以上に馴れ馴れしい言葉掛けがあってはならないことを主張し続けている。

それはもう40年近く前からの僕の考え方であり、僕自身の利用者に対する態度の在り方である。そしてその訴えの中で生まれた考え方が、介護サービスの割れ窓理論である。
割れ窓
割れ窓理論という言葉自体は、僕が創り出した言葉ではない。それは犯罪心理学で提唱されていた言葉である。

窓ガラスの小さなひび割れを放置することで窓が割れ、それがきっかけになって建物全体が荒廃する。よって窓ガラスの小さなひび割れを見つけたならば、即座にそのひび割れを修繕することが建物を長く健全に保つコツであるとし、このことを犯罪に当てはめると、軽犯罪を放置しておくことで重大犯罪が生まれるので、軽犯罪をいかに早急に発見して適切化していくかが問われているという理論だ。

これを介護サービスに置き換えたとき、従業員の利用者に対する口の利き方が割れ窓となると考えた。暴言とは言えないまでも、顧客対応としてふさわしくない馴れ馴れしい言葉遣いは、やがて利用者の人権を護るという意識を軽薄化し、尊厳を傷つけてもなんとも思わない不適切対応。不適切ケアに結びつくと考える必要がある。

介護従事者が利用者に対しタメ口対応することは、介護のプロとしてあるまじき行為であり、その態度はやがて不適切ケアや虐待の温床となるだろう。だからこそ日常の利用者への言葉遣いを正しく丁寧にする必要があるというのが、「介護サービスの割れ窓理論」である。

この考え方が浸透して、介護事業において利用者の尊厳と心を殺すような対応がなくなってくれることを望んでいる。

道はまだ半ばといえるが、決してあきらめずに今後も言葉の大切さを伝えていきたい。

嬉しいことにサービスマナー意識が向上したと報告してくれる事業者も増えている。そういう報告をしてくれる方からは、利用者対応が丁寧になった副次的効果として、職場の環境・雰囲気が良い方向に変わったという声も聴かされる。

何より利用者へ失礼な言葉遣い・乱暴な態度をとる従業員がいなくなることで、そういう姿や声を聴かされることで生ずるストレスがなくなったという話を聴く。それもとても大事な事だろうと思う。

そういう環境も含めて、募集に応募が増え従業員が定着する職場になり得るのだろうと思う。そういう意味ではサービスマナー教育は、人材マネジメントとしても有効になるのかもしれない。

ということで今日も受講後、即実践できる実務論としてのサービスマナー講演を行いたいと思う。天王寺でお愛する皆様、どうぞよろしくお願いします。


※別ブログ「masaの血と骨と肉」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。