※津波警報が出されている地域の方は、くれぐれもお気を付けください。僕も避難先で、この記事を更新しています・・・ということで本題に移ります。
7/24に行われた、「2040年に向けたサービス提供体制等のあり方」検討会(第9回)では、まとめ(案)が示されている。
だがその中身を読むと、社保審・介護保険部会での介護保険制度改正議論の内容とさして変わらず、改めて目を見張るものはない。
メインとなるのは、人口減少・サービス需要の変化に応じたサービス提供体制であり、「地域軸」という考え方を取り入れて、戦略的・弾力的に制度を運用していくというもの・・・いわゆる全国の地域を3類型に区分する考え方だ。
3類型とは、「中山間・人口減少地域」・「大都市部」・「一般市」とされている。
このうち中山間・人口減少地域については、サービスを維持・確保するための柔軟な対応 策として、「訪問介護と通所介護等における配置基準等をより弾力化してサービス間の連携・柔軟化を図り、双方における人材等の行き来を柔軟化することを検討することも考えられる。」として、前回(2024年度)の改正議論でも取り上げられたものの、結局見送られた複合型サービスの新設も議論の俎上に乗せている。
前回複合型サービスの創設がお蔵入りした理由は、それが柔軟な人員配置とは言えず、ただ単に現行の通所介護と訪問介護の人員を合算させて合体させたものに過ぎなかったからである。(参照:お騒がせの複合型サービスはこのままお蔵入りか。)

その轍を踏まないようにする必要がある。特に中山間・人口減少地域については、高齢者人口が減少し、サービス需要が減少する中、利用者への介護サービスが適切に提供されなければならないのだから、コロナ禍特例のように、通所介護事業所の職員が訪問サービスを行っても良いとするような大胆な人材活用策を図っていかねばならない。
だがそれは必ずしも中山間・人口減少地域だけに必要なサービスとは言えないと思う。
大都市部における需要急増を踏まえたサービスを考えた場合も、こうしたより柔軟な人員活用策が検討されてしかるべきだ。お蔵入りした複合型サービスとは異なる、配置基準が大幅に緩和された新複合型サービスなら、全国どこの地域でもニーズがあろうというものだ。
また大都市部については、1人暮らしや認知症の高齢者・老老世帯などの急増を想定し、ICTやAI技術を活用した24時間365日の見守りで、緊急時やニーズが生じた際に機動的に応えるサービスモデルの構築が唱えられている。しかしそうしたニーズは中山間地でも十分あるのだから、それも全国展開すべきモデルではないのか。
まとめ(案)では、『一般市等においても、既に、中山間や人口減少エリアを抱えている地域もあると考えられる。近い将来に「中山間・人口減少地域」になることを見越して、早い段階から準備を進め、必要に応じた柔軟な対応を図っていく必要がある。』としており、そもそも一般市と中山間・人口減少地域は分類する必要がないことも示唆されている。
つまり(※前にも地域3分類は本当に必要なのか?という記事を書いて指摘したが)地域分類・3類型など必要なく、それぞれの地域ごとに保険者の判断で、人員配置の柔軟化が可能となる施策こそが必要ではないのか。
地域を「中山間・人口減少地域」・「大都市部」・「一般市」に分けてしまうことで、その類型という檻に閉じ込められて、そこでしかできないことにとらわれてしまう状態となり、制度運用は益々硬直化してしまうように思う。
すなわち地域分類・3類型は、あらたな制度の動脈硬化しか生まないと思うのである。
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