僕が管理する「介護福祉情報掲示板」は、介護保険制度やサービスに対する疑問を解決することを主な目的として設置している。
そこには様々な介護関係者等が集まり意見交換している。
その中には介護の専門家ではない、介護サービス利用者の家族等も含まれているので、それらの方々からの質問に対しては、どんなに初歩的な内容の質問であっても、出来るだけ丁寧に答えるようにしている。
ただし介護事業関係者は別である。掲示板の冒頭には介護のプロと言える立場の人に向けて、「書き込みは自由ですが関係者の方は基本法令等を確認のうえ疑問点を質問してください。」というルールを掲示している。
その理由は、質問すればどんな内容でも優しく教えるのが親切だとは思っていないからである。
疑問点があれば、まずは基本法令を調べて根拠ある答えを導き出す癖をつけないと、次々と変化する社会情勢に応じて、スピード感をもって適切な情報を得ることに繋がらない。

そういう意味で介護福祉情報掲示板は、怠けて自分で調べようとしない人には容赦ない罵声を浴びせる厳しい掲示板でもある。
それが嫌ならそんな掲示板を利用せず、もっと優しくなんでも教えてくれる、人を甘やかすネット掲示板を使えばよいと思う。
先日もその掲示板に、「デイサービスのカンファレンスについて」というスレッドが立てられたが、僕は「 自分で探しなさい」と突き放すレスポンスをつけた。
質問内容は、通所介護計画やBPSD対応のカンファレンスの進行の参考になるサイトや書籍を紹介してほしいというものだ。
そんなものは他人に尋ねるべき問題ではなく、自分でネット検索して調べるべき問題だと思うが、そもそも質問内容が幼稚すぎる。
通所介護計画のカンファレンスは、アセスメント内容と計画が有機的につながってくるのかという観点から、その内容を精査したり、目標達成度がどうかということを話し合うもので、それ以上でもそれ以下でもないだろう。
BPSD対応だとて、その計画内容が現実に即して実施できるのか、シミュレーション訓練の実施結果と照らして有効なものなのかを定期的に検証するものである。
それらのカンファレンスの進行方法なんて、目的に沿えば自ずと見えてくる。それをご丁寧に解説している書籍なんてあるのかと疑問になるし、あったとしてもそれは、カンファレスを形式化してアリバイ作りに実施させるだけのものにする百害あって一利なしの解説しか載せていない悪書だと思う。
そもそも会議の進行・話し合いの内容とは極めて主観的な問題である。当事者しかなしえない、あるいは理解しえない課題や問題がそこに関係してくる。それを第3者に尋ねてどうしようというのだろう。
会議の進行さえ主体的に考えられない介護事業者が、利用者の尊厳や権利を主体的に擁護できるのかという疑問にもつながってくる。
ということで当該スレッドの質問は極めて幼稚で、馬鹿馬鹿しい質問としか思えなかったので、突き放すレスポンスをつけた。
それに憤慨して管理人を憎むだけで終わるか、奮起して管理人を超える素晴らしい専門家・実践家になれるかどうかは、当該スレ主の心の持ちよう一つである。
どちらにしても僕の管理掲示板は決して優しい板ではない。それを心して利用してほしい。
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感動の完結編。
