社会全体のコンプライアンス意識が高まり、過去に許されていた行為がハラスメントとして糾弾される世の中になっている。
そのことをことを肌で感じている人も少なくないと思う。そして介護業界だけがそうした世間の流れの外に置かれ続けるということはあり得ないことも理解できると思う。
そうであれば過去に見逃され、あるいは見て見ぬふりをされてきた利用者に対するタメ口対応も、モラルハラスメントとして糾弾されることに繋がっていくというリスクを意識せざるえを得ない。
そうなる前に一日も早く、従業員に対してサービスマナー教育を徹底させ、介護サービス利用者は顧客であるという意識づけを行うとともに、顧客に対してサービス提供者として護るべきサービスマナー対応を徹底させることが必要になる・・・それは今後の介護事業経営の生命線ともいえるだろう。
僕はそうした教育・指導の一環として、全国各地で介護事業におけるサービスマナーをテーマにして講演を行っているが、そこで話すことは理想論でも空論でもなく、自分が社福の総合施設長として従業員に徹底して護らせてきた、マナーある利用者対応という実践論である。
それを徹底して行ってきたという事実がある限り、他者の空論・屁理屈に屈するものは何もない。
そんな僕のサービスマナー講演を聴いて、真剣にマナー改革に取り組もうとしている事業者の中で、なかなか利用者に対するタメ口対応が直せない従業員がいるという話を聴くことがある。介護の仕事に意欲をもって取り組み仕事も出来るのだが、利用者に対して馴れ馴れしい態度、傍から見て聞き苦しい言葉遣いを直せない従業員に対して、どのように指導をするのかと尋ねられることがある。
答えは簡単だ。信賞必罰・・・職場のルールを護り、サービスマナーを意識して利用者対応している職員と、そうしようとしない職員に待遇面での差をつけないと、ルールを護っている職員が馬鹿らしく感じて、ルールを護り続ける意欲をなくしてしまう。
そうしないためにもマナーに欠けるタメ口対応を直せない従業員は、昇進させない昇給させない、処遇改善加算の配分もしないという罰を与えて改善を促すべきだ。
サービスマナー向上の旗振り役のあなたが、そうした注意や罰を与えるということをしないなら、サービスマナーを向上させる敵はあなた自身であると云いたい。
職場のルールとして顧客である介護サービス利用者に対してサービスマナー精神をもって接するということを決めている以上、それは極めて当然のことと考えてほしい。
北海道出身の歌姫・中島みゆきさんが書いた「ファイト」という楽曲の一場面・・・電車の駅の階段から子供を突き落として薄ら笑いを浮かべる女と、転がり落ちる子供のシーンを目撃しながら、何もできなかった自分について、「私の敵は私です」と恥じる場面が書かれている。

介護事業におけるサービスマナーの向上にも同じことが言える。いくら自分が介護サービス利用者に対してサービスマナー意識をもって接していたとしても、同じ職場の従業員がお客様に対してマナーに欠けた対応をしている場面を見て見ぬふりをし、放置していたとすれば、サービスマナーが浸透しない一因は自分自身にもあると思い知るべきだ。
そこでは「あなたの敵はあなた自身」であるという状態が生まれているのだ。
そうならないように、自分に厳しい姿勢を貫きつつ、他者に対して毅然と物言う姿勢を貫く人であってほしい。
その時、自分にかける言葉は、「ファイト!!」である。
※中島みゆきさんがファイトを書くきっかけになったオールナイトニッポンの放送音声と唄は下記の動画を参照ください。
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感動の完結編。
