僕は今、広島県呉市に向かう途中、羽田空港で乗り継ぎ便待ちの真っ最中である。

今日午後6:30〜新日本造機ホールで行われる株式会社・西日本電工社主催サービスマナー研修講師を務める予定になっているための移動である。

広島県では過去に、広島市で複数回・尾道市と三次市で各1回講演を行ったことがある。

しかし呉市にはまだ行ったことがなく、今日が初めての訪問となる。とはいっても今日は広島空港に到着後、リムジンバスで呉入りして講演を行い、一泊した後、明日は呉駅発午前8時台のバスに乗って広島空港に向かわねばならないので、呉市内を観光している暇はない・・・ほとんど素通りという状態なので、せめて今晩の懇親会(講演主催者の方々との夕食会)を愉しんで来ようと思っている。

今日の講演テーマは「介護事業におけるサービスマナー」。僕が全国で何度も行っている講演テーマであるが、それは今非常に重要なテーマとなってきている。
ひまわりの約束
なぜなら今後の介護事業においては、従業員の介護サービス利用者に対するサービスマナー意識のある・なしによって、事業経営の命運が左右される度合いがさらに高まるからだ。

介護人材不足が解消しない中で、今後20年間に渡って要介護高齢者の数は増え続けるため、介護市場自体はまだまだ成長産業だ。

人手がさらに減る中で、増え続ける要介護者にサービスを提供し収益を挙げるために、人材を柔軟に配し、生産性を向上させ効率よく事業を回さねばならない。その為には事業の多角化を図って適材適所に人員を回していく必要がある。その為にも事業規模拡大は必須だ。

だがいくら生産性を向上させても、介護という仕事の性格上、人手をかけなければならない部分が多く、事業規模を拡大するに比例して従業員の数は増やさねばならない。その中に、「介護福祉士資格を持った鬼畜の所業」で解説した容疑者のような人物が紛れ込んでいたら大変なことになる。

今後の介護事業経営に必要不可欠とされる事業規模拡大には、こうしたリスクが伴うのだ。

事業経営者や管理職は、そのような従業員を決して雇わず、まぎれていた場合は早急に排除するという考えを持たねばならない。数合わせの人材確保だけは禁忌なのである。

そして雇用した従業員には徹底的に、「介護サービス利用者は顧客である」という意識づけを行い、顧客に対する礼儀を欠いてはならないとするサービスマナー教育を行い、その意識を浸透させなければならない。

そのことがより重要になってくるのである。

今巷では、弁護士資格を持っている方々が、ローンの過払い金対応が減っていることで、新たな収入源を探しているそうだ。

その際に医療訴訟は専門的過ぎて、時間も掛かりターゲットにはなりずらい・・・しかし介護事業における虐待・不適切ケアは容易に認定ができ、しかも数も少なくないと思われている。

それって介護事業にとって相当のリスクではないのだろうか・・・だからこそ不適切ケアから虐待、人権侵害事件に繋がらないリスクマネージメントが求められる。

虐待してはならないということは誰もがわかっていることだ。にもかかわらず事件につながるような虐待がなくならない理由は、そもそも顧客サービスとしての体裁を整えていない介護事業者が多いからだ。

そうならないように介護サービス利用者が顧客であるという意識を叩き込み、そこでは顧客に対するサービスマナーが求められるという意識を培い、さらに介護という職業の使命や誇りとは何かということを知らしめて、お客様に喜ばれる介護サービスの方法論を伝えなければならない。

つまり介護事業におけるサービスマナーを実効性あるものにするには、介護事業を知悉する対人援助の実践者が、その実績に基づいて具体例を伝える必要があるのだ。

今日はそういう実効性ある介護事業におけるサービスマナー講演を行う予定だ。どなたでも参加できるということなので、今から参加したいと思う方は、株式会社 西日本電工社さんに連絡してみてはいかがだろう。

呉市でお愛する介護関係者に向けた動画も作成してきたので、下記参照願いたい。

それでは呉市の皆様、夕方講演会場で愛ましょう。
CBニュースの連載記事・快筆乱麻masaが読み解く介護の今(114)が6/30更新アップされました。
快筆乱麻・masaが読み解く介護の今
今月のテーマは、「信頼を失いかねない介護事業での人権侵害」です。文字リンク先を参照ください。
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