今年4月から議論の場となっている厚労省所管の、「ケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会」では、実務経験を持たない学卒者の資格取得に向けた議論を排除しない方針が示されている。

この問題に関して、かねてより僕は実務経験は必要なしと提言している。
(※参照:ケアマネを絶滅危惧種にしないために必要なことケアマネジメントの課題を論じているのは硬直化した脳

しかし相も変わらず、検討会の場では実務経験が必要不可欠だという馬鹿げた考え方から脱せない人々が愚にもつかない意見を述べている。

例えば、認知症の人と家族の会の花俣ふみ代常任理事は、「80代、90代という人生経験を積み重ねた人たちに相対する仕事。実務経験だけでなく、ある程度の人生経験を積んだ方でないと、対応する力に差が出ることも感じている」と指摘し、相談援助などの経験のない人がケアマネとして働くことに懸念を表明した。

この人は専門知識のない、ただのおばちゃんだから、あっち向いてホイの意見を云っても仕方ないだろう・・・ああそうですかと無視しておればよい。

しかし専門家と呼ばれる人間が、同じように素人はだしの意見を述べているのは、けしからんというより情けなくなる。
頑固頑迷の硬直脳
広島県介護支援専門員協会の落久保裕之会長は、「全く新卒で入るというのは、確かに不安もある。若い方々にしっかりと参入していただくことが必要ではないかと思っている」とも主張しつつ、専門の教育を受けた大卒者については、実務経験年数の要件を2年程度に緩和した上で、入職後のOJT教育の充実を図るよう求めた。

実務が絶対必要だという思い込みから抜け出せないような人間が、県の介護支援専門員協会を仕切っている現状が、介護支援専門員という資格価値を貶めていることを自覚していないのだろう。馬鹿をトップに仰ぐとどうしようもないと思う。

さらに国際医療福祉大大学院の石山麗子教授は、「大学でケアマネジメントの科目を教えている身として、学部の方は、高齢者の生活像までを想定することは非常に難しいし、それを教えることも非常に難しいと思っている。なんらかの臨床経験、実践経験を積む期間を、2、3年設けることが必要だ」と述べている。

この人は介護支援専門員実務から離れて、高いところでお釈迦様のような高説をたれるのが仕事だと思っている人なので、実務者の感覚からずれたトンデモ発言に終始するのは仕方がない・・・そもそもこの人って、厚労省の御用聞き学者に成り下がっているとしか思えない。この人の意見を参考にしようなんてことは一切思ってはいけない。

実際の対人援助の場では新卒の社会福祉士が、実務経験なしでバリバリ働き、高齢者の暮らしにも寄り添い、なくてはならない存在になっている人々が数多くいるのだ。そうした実態をどうみるのだ?

それらの人々で実務経験がないことを理由に、バーンアウトした数がかなり多いというデータだあるとでもいうのだろうか・・・そんなデータも、そんな事実も存在してはいないのである。

こいつやエセ専門家、トンデモ学者は、実務はあることに越したことはないだろうという根拠薄弱な感覚によって、こうした問題を論じているに過ぎず、現状を変えることを異常に恐れる過去しか見えない人々だ。彼らには未来は見つめられないのである。

こういう人間が過去に、人の暮らしの障害にしかならない様々な規制を創り続けている。その姿は国の研究会等の寄生虫としか言えない醜い姿である。

こうした硬直脳の持ち主が検討会にはびこっている限り、かの検討会にも大した期待は寄せられないだろう。

ということで介護支援専門員が置かれた現状は、ほとんど改善期待薄である。


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