暦を見ると今週末から来週月曜日にかけて3連休。月曜日は敬老の日の祝日である。
敬老の日は2003年から9月第3月曜日とされたが、それまでは9/15の固定日であった。
僕の住む登別市は、6月から8月にかけて天気がぐずつく日が多く、9月以降になってやっと晴れの日が多くなる。特に9/15前後は晴れる日が多いと云われており、敬老の日も晴れの日が多い・・・今年はどうなるだろうか。
今日の登別はとても良い天気で、秋晴れの高い空が広がっている。猛暑のところもあるようだが、日中の最高気温も27度程度で過ごしやすい。この天気が3連休も続いてくれると良いのだが・・・。
社会福祉法人に所属していた当時、この時期は敬老の日のお祝い行事の準備のため、あわただしい日々を過ごしていた記憶がある。
毎年、そのお祝いとしてお祭りを開催していて、その準備に追われれていた。(参照:2012年の敬老の日に書いた祭りに関する記事)
僕にとってそれはもう懐かしい記憶になってしまったが、おそらくこの時期は、たくさんの高齢者介護事業者が、敬老の日のイベントを企画・開催していることだろう。今日もその準備に忙しく立ち働いている介護関係者が多いのではないだろうか。
どうかそれらのイベントが、盛況のうちに終わり、たくさんの利用者の方々を愉しませてほしいものである。
同時にそれらのイベントが、高齢者の方々を子ども扱いするようなイベントにならないように注意していただきたいとも思う。要介護高齢者の方々も、社会経験豊富な住民の方々なのである。
認知症で幼児のような言動をとる方がいるとしても、その人の実態は、尊厳ある一人の人間であり、年齢を積み重ねた立派な大人なのである。(参照:子供に返っている認知症の人には子供のように対応すべきなのか?)
そのことを忘れないようにしてほしい。
それとともに、介護事業従事者の方々は、大きなイベントを開催したという自己満足に終わらず、イベント後の利用者フォローにも気を使っていただきたい。
祭りの後は、寂しいものなのである・・・人がたくさん訪れた場所から、潮が引くように人がいなくなった時、そこに残された人は、人が訪ねてこなかった以前よりも増して寂しくなることを忘れないでほしい。
その中には、自分の家族や知り合いが一人も訪ねてこず、他の利用者の周りに家族や知り合いが集まっている姿を見て哀しんでいる人が居るかもしれない。
何らかの理由で、他の人が笑顔で楽しんでいたイベントを、少しも愉しめなかった人がいるのかもしれない。
私たちはそういう人を、少数派として切り捨てたり無視したりすることが許されない仕事をしている。大多数の人が笑顔でいられたときに、たった一人寂しそうにしている人の傍らで、そうした人を護る仕事をしている。
愉しさの余韻に浸って笑顔でいられる人は、ただ遠くから見守っているだけでよいだろう。だが哀しみや寂しさに打ちひしがれている人には、手を差し伸べ、声を掛け続ける必要があるのだ。
私たちの職業とは、そんなふうにして祭りの後の静寂さの中に居る利用者の方々に、笑顔を向け、温かい手を差し伸べる役割があることを、決して忘れてはならない。
私たちは介護のプロとして、そういう使命を帯びた職業に就いているのだ。
アクセス札幌で開催されるCareTEX札幌’24の会場で、9月18日(木)15:30〜「現場に丸投げしていませんか?生き残る介護事業者の人材育成システム」というテーマで60分講演を行います。こちらからダウンロードできる招待券を印刷して会場にお持ちいただければ、入場料無料となりますので、どうぞ会場にお越しください。
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