SOMPOホールディングスとRIZAPグループが協業を始め、双方の商品・サービスを組み合わせていくことが今月1日に公表された。
これは介護関係者が大注目すべきニュースだ。なぜならこの協業によって、SOMPOケアの展開する介護事業にRIZAPのノウハウが入ってくるからだ。
RIZAPの主力事業はフィットネスである。そのビジネスモデルは通所サービス(通所介護及び通所リハビリ)のビジネスモデルと非常に似通っている。
だから間違いなくRIZAPの事業モデルを取り入れたSOMPOケアの通所サービス事業所が誕生する。
その通所サービスの事業所のコンセプトは、結果にコミットする通所サービスということになる。
それは即ちRIZAPモデルの通所サービスを利用すれば介護予防につながるという結果にコミットすることになり、科学的介護の実践モデルとして、数値等を示して誰しもが理解できる形で喧伝されることになるだろう。
だがこのことはずっと以前から僕は予言していた。通所介護等の関係者を対象にした講演で、「将来RIZAPが通所介護に参入してきたら、皆さんの事業所は生き残れますか?」と問いかけていたからだ・・・このブログ読者の方々の中にも、そうした僕の講演を聴いた経験がある方は少なくないだろう。
そうなったとき既存の通所サービスは、どのように競合していくだろうか。
すぐ近くにRIZAPモデルの通所サービスができたときに、顧客確保という面で競合して勝つことができる武器を持っているだろうか。
今年度の報酬改定・基準改正では、リハビリテーション・機能訓練、口腔、栄養の一体的取組の推進がテーマの一つになったが、RIZAPは栄養面のサポート体制を整えて体重管理をしてきた実績があり、その面でも強みを持っていると思える・・・既存のサービス事業所は、その部分でも競合していかねばならない。
少なくともチーチーパッパの、高齢者を幼児扱いするようなサービスプログラムしか持たない通所サービス事業所は淘汰されていくだろう。
通って時間をつぶすだけで、ホールで放置される時間が長い通所サービスからも利用者は消えていくだろう。
風船バレーをリハビリプログラムにしているところも顧客離れが進み、そのスピードが速まることにもなるだろう。
そういう意味で、SOMPOホールディングスとRIZAPグループの協業は、介護事業関係者にとって黒船の到来という意味になるかもしれない。
早急なる事業戦略の見直しが必要な事業者も少なくないだろう。
※メディカルサポネットの連載、「菊地雅洋の波乱万丈!選ばれる介護経営」の今月更新記事は、「科学的介護情報システム(LIFE)の現状と課題」です。
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ライザップ側がノウハウを各施設に売って儲けるビジネスモデルになりそうな気がする
masa
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