僕は今、羽田経由で松山空港に向かう途中の空の上からこの記事を更新アップしている。

今日は松山市に一泊し、明日朝、久万高原町に移動して、午前と午後を通じて合計5時間の講演を行う予定になっている。そのうち午後の3時間講演は、報酬改定について様々な角度から解説する予定にしている。今日のこのブログ記事も、報酬改定に関連した話題をアップすることにしようと思う。

令和6年度介護報酬改定の基本視点のひとつとして、「介護人材不足の中で、更なる介護サービスの質の向上を図るため、処遇改善や生産性向上による職場環境の改善に向けた先進的な取組を推進」することが挙げられている。

その具体策の一つが、短期入所系サービス・多機能系サービス・居住系サービス・施設系サービスに共通して、「生産性向上委員会」の設置義務を課すことである。(省令改正

同時に上記のサービス横断的に、生産性向上推進体制加算(機100単位/月生産性向上推進体制加算(供10単位/月が新設された。

算定要件は下記の通りである。
生産性向上推進体制加算(機】(新設)
○(供砲陵弖錣鯔たし、(供砲離如璽燭砲茲蟠般害善の取組による成果(※1)が確認されていること。
○見守り機器等のテクノロジー(※2)を複数導入していること。
○職員間の適切な役割分担(いわゆる介護助手の活用等)の取組等を行っていること。
○1年以内ごとに1回、業務改善の取組による効果を示すデータの提供(オンラインによる提出)を行うこと。
注:生産性向上に資する取組を従来より進めている施設等においては、(供砲離如璽燭砲茲覿般害善の取組による成果と同等以上のデータを示す等の場合には、(供砲硫短擦鮗萋世擦此◆吻機砲硫短擦鮗萋世垢襪海箸皺椎修任△襦

生産性向上推進体制加算(供】(新設)
○利用者の安全並びに介護サービスの質の確保及び職員の負担軽減に資する方策を検討するための委員会の開催や必要な安全対策を講じた上で、生産性向上ガイドラインに基づいた改善活動を継続的に行っていること。
○見守り機器等のテクノロジーを1つ以上導入していること。
○1年以内ごとに1回、業務改善の取組による効果を示すデータの提供(オンラインによる提出)を行うこと。

通常であれば、先にを算定し、業務改善の取組を進めて成果を出した後にが算定できるようになるという手順を踏むのだろう。しかし既に取り組みが進んで成果が上がっている事業者は、そうした手順を踏むことなくを新年度4月から算定できるとされた。

ではこの要件となる業務改善の取組による効果を示すデータ等見守り機器等のテクノロジーの要件とは何か?

(機砲砲いて提供を求めるデータは、以下の項目とされている。
ア利用者のQOL等の変化(WHO-5等)
イ総業務時間及び当該時間に含まれる超過勤務時間の変化
ウ年次有給休暇の取得状況の変化
エ心理的負担等の変化(SRS-18等)
オ機器の導入による業務時間(直接介護、間接業務、休憩等)の変化(タイムスタディ調査)


(供砲砲いて求めるデータは、(機砲乃瓩瓩襯如璽燭里Δ繊▲△らウの項目とする。
(機砲砲ける業務改善の取組による成果が確認されていることとは、ケアの質が確保(アが維持又は向上)された上で、職員の業務負担の軽減(イが短縮、ウが維持又は向上)が確認されることをいう。
見守りセンサー
見守り機器等のテクノロジーとは、以下のアからウに掲げる機器をいう。
ア見守り機器
イインカム等の職員間の連絡調整の迅速化に資するICT機器
ウ介護記録ソフトウェアやスマートフォン等の介護記録の作成の効率化に資するICT機器(複数の機器の連携も含め、データの入力から記録・保存・活用までを一体的に支援するものに限る。)


見守り機器等のテクノロジーを複数導入するとは、少なくともアからウまでに掲げる機器は全て使用することであり、その際、アの機器は全ての居室に設置し、イの機器は全ての介護職員が使用すること。なお、アの機器の運用については、事前に利用者の意向を確認することとし、当該利用者の意向に応じ、機器の使用を停止する等の運用は認められるものであること。

この加算は気鉢兇任蓮∋残蠱碓未10倍の開きがある。10単位のを算定したとしても、100人定員の施設でわずか12万円/年の収入増にしかならない。しかし100単位のを算定できれば120万円/年の収入増になる・・・この違いは大きいし、年100万を超える加算はそう多くはないので、どうせならを算定したいところだ・・・いいや算定しなければならない。

特に基本サービス費が1単位しか上がらなかったGHや、上げ幅が小さかった基本型老健・その他老健等は、この加算気算定できるか否かが生命線になるやもしれない。

見守り機器やインカムは、備えれば便利この上ないことはこのブログで何度か指摘しており、使える機器なので全室・全員に設置・装備を進めるべきである。(参照:使える機器導入促進は介護事業経営者と管理職の責務

介護記録の作成の効率化に資するICT機器も、生産年齢人口が減り続けて人材がさらに減り続ける中では活用しなければならないものであり、導入を進めるべきだ。

このことに関連しては、介護福祉士養成校の就職担当教員も、見守り機器等のテクノロジー導入に消極的な事業者には、卒業生を送らないと明言している。逆に言えば、早めにそうした環境整備を行った事業者に、人材は張り付く可能性が高まるのだ。

だからこそそうした環境を整えて、人材を集め定着させ介護熟練者を増やこと・・・その結果、利用者のQOLを向上させることができるという好循環を創り出すことが重要だ。さらに従業員の有給取得率なども向上させ、職場環境の改善につなげることができれば、今後の介護事業経営を安定的に続けるための最強アイテムとなっていく。

介護事業経営者や管理職は、ここは腹をくくって見守り機器等のテクノロジー導入に予算をかけて、生産性向上推進体制加算気算定できる体制作りにスピード感をもって取り組んでほしい。
CBニュース
CBニュースの連載記事が1/30更新アップされました。「差額30単位に意欲欠く居宅介護支援事業所の予防支援」は文字リンクをクリックしてご覧ください。






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