個別アセスメントを一切行わず、身長や体重も完全に無視して、1.500ml/日もの大量の水分を強制摂取させる竹内理論・・・それによって認知症が治り、心身が活性化するというカルト的教えを信じて、介護サービスの場で、その実践を行っている人が多々存在した。
(※竹内理論の文字リンク先は僕の過去記事一覧なので、警告が表示されても問題なく安全に飛べます。)
しかしそれが間違った理論であったという結論はすでに示されており、その方法論を取り入れていた数多くの特養が、竹内理論による大量水分強制補給を取りやめている。
竹内理論を推奨して、「介護力向上講習」を実施していた全国老施協も、その講習を完全に取りやめ、理論提唱者の竹内氏と袂を分けていることでも、その理論が否定されていることを証明している。(※喧嘩別れとも論評する人がいる)
参照:全否定されたおむつゼロ運動と罪悪の歴史

この理論によって、人としての尊厳を奪われ泣いている人がいかに大勢いたかという事実は、マイナビのメディカルサポネットが配信している、「偏った理論の実践によって奪われた高齢者の尊厳〜非科学的介護実践を検証する〜」で、僕自身も詳しく解説しているので、そちらを是非参照願いたい。
ところで先日、某所でこの理論を未だに実践している施設のトップと絡み合う機会があった。お酒の席だったから、竹内理論がどうたらという面倒くさい話はしたくなかったので、ことさらその話題には触れないようにしていたが、相手から竹内理論は何故悪いのかと振られた。
そういわれると無視を決め込むわけにもいかない。よって、「そもそも人によって体重や身長が異なることや、水分の排量も異なるという個別性を無視して、一律水分摂取量をサービス提供側が決めることは間違っています」・「食事以外の水分摂取の適量とは、その人が1日に排出する水分量を導き出したうえで、そこから食事で摂ることができる水分量を引いた量です」と話した。
しかし彼にはその理屈は理解できなかったようで、首をかしげていた。要するにごく当たり前の医学知識に欠けている人であると思った。
そのため、「そうした個別性のアセスメントなしに、1.500ml/日もの大量の水分を強制摂取させた場合、心不全を引き起こすなど、重要な臓器の不全につながる危険性があるでしょ。」と問題点を指摘したところ、「そんなことはない」と言われた。
そこで、「どうしてそんなことはないんですか?」と質問したら、「竹内先生が、それを証明した」というので、「どういうふうに証明したの?」と聞くと、「安全で問題ないと教授が言っている」という馬鹿げた答えしか返ってこない・・・。まさに竹内教の洗脳・妄信といったところである。
このように竹内教の信者たちは、自分の頭で物事を考えずに、教祖である竹内氏のいうがままにその価値観と方法論を受け入れて、強制水分補給を行っているに過ぎないのである。
たまたま脱水性の幻視という症状で混乱し、行動・心理症状が強く出ていた人が、大量の水分摂取で一時的に幻視がなくなったことを、認知症の改善というふうに勘違いして、わずかの症状改善例をあたかもすべてのケースで改善があったかのように幻想化しているのである。
馬鹿馬鹿しいにもほどがある・・・。こういう輩は、いくら論理的に正論を説明しても、それを理解できる知識に欠けているのだから、理解することは不可能だ。そういう輩が介護施設のトップに立って、職員に指示命令できる権力を握っている場所で、カルト介護は続けられていくのである。
馬鹿は死ななきゃ治らないというが、竹内理論による洗脳も死ぬまで解けないのかもしれない。
しかしカルト介護を指示命令する輩が死ぬまでの間に、強制的に水分の大量補給をされた高齢者が、心不全をはじめとして重要な臓器ダメージを受けて、いったい何人亡くなってしまうのだろうか。
老衰死とか病死で片づけられるそれらの死の責任は、竹内理論の実践を指示命令するそれらの輩の責任といってよい。
こういう人たちには天罰が当たってほしいものだと、真剣に考えてしまうのである・・・。




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個別性の無いアセスメントなら、ケアマネは、糾弾されるし、指導対象にすらなりかねない。
当時、この変な理論を止める人が少なかったんですかね。
masa
が
しました