介護事業にまつわる事件は数あれど、まさか通所サービス送迎担当者が利用者宅で卑猥な行為を行って逮捕者が出るなんて事件を想像したことがある人はいるだろうか・・・。

昨日(9/12:火)15:51に中国放送がネット配信した記事をいかに転載する。
-------------------------------------------------------------------------
転載ここから)「介護職員の動きがおかしい…」家族が自宅にカメラを設置 映っていたのは男の“下着擦りつけ” 介護職員の男(26)を住居侵入と器物損壊の疑いで逮捕

住居侵入と器物損壊の疑いで逮捕されたのは、広島県三原市本郷町の介護職員の男(26)です。

男はこの家に住む高齢男性の迎えのためにこの家を訪れていて、業務とは関係のない部屋に干してあった男性の孫(30代)の下着を手にとって股間に擦りつけたということです。

以前から男の動きを不審に思っていた同居する別の孫が、部屋に防犯カメラを設置したところ、男の姿が映っていたということです。(転載ここまで
-------------------------------------------------------------------------
この報道がされた際に、加害者は被害者宅の90歳の男性を担当していたという記述もあったことから、訪問介護に訪れた自宅での犯行かと思った。しかしその後、複数の報道記事で、「介護サービスの送迎で訪れた住宅で・・・」という記述がみられる。

上に転載した中国放送のネット配信ニュースでも、「この家に住む高齢男性の迎えのためにこの家を訪れていて」というふうに書かれているので、おそらく通所サービス(通所介護もしくは通所リハビリ)の送迎担当職員が、送迎時に居室内介助を行っているケースと思われる。その際に利用者の居室とは関係のない場所に入り込み、卑猥な犯行に及んだということではないかと思う。
清流
このような犯罪が起こると、通所サービスの送迎職員全員が悪者のような目で見られかねないので、本当に迷惑に思う。

特に自宅での必要な介護を行う際に、疑いの目を向けられかねないと危惧している。送迎職員による自宅での介護は、利用者ニーズに応じた必要不可欠なサービスであるからだ。

2015年の介護報酬改定時、通所介護の送迎時に居宅内で介助した場合は 30 分以内であれば所要時間に参入してもよいとされ、それまで認められなかった送迎担当者の自宅での介助行為が報酬評価された。

それまでは自宅での介護については、通所サービスの送迎職員が行うのではなく、別に訪問介護を導入して対応する以外なかった。

しかしそれでは利用者負担も増えることになる。

さらに送迎時に居室内で着替え・移乗・移動・戸締りなどの介助を要する人がいるというニーズがあることに対して、訪問介護員の人材確保が難しい訪問介護事業所が、そのニーズにすべて対応しきれないという背景があった。そうしたケースでは、送迎担当者が無償で送迎準備行為を行わざるを得なかったケースも少なからず存在した。

その為にルール改正されたのである。

せっかくそのようなルールになって、その恩恵を受ける人が増えているのに、そのルールを悪用して卑劣極まりない犯罪に及ぶ人間がいることに強い憤りを感じる。

それにしても今回の犯行は下劣極まりないものだ。逮捕の罪状は、「住居侵入器物損壊」であるが、実際の行為は性犯罪というべき行為である。

利用者の孫の下着を股間に擦りつけて、性的興奮を覚えるということ自体が僕の想像範囲を超えるゲスの行為であるが、その下着を着用していた人にとってはたまったものではないだろう。今自宅にある下着が、変態男の股間が擦りつけられていたものだと考えたら気持ち悪くてしょうがないのではないだろうか・・・。場合によっては、全部買い替えが必要と感じるかもしれない。反吐が出るほど醜い行為である。

今回の犯罪は防犯カメラによって発覚した。そういう撮影が特殊技術ではなくなったこと自体は良いことだ。それによって犯行が発覚するだけではなく、未然に犯罪予防につながるかもしれないからだ。

しかし防犯カメラ・隠し撮りカメラがあるかどうかで、自らの行為のあり様が変わってしまうというのは本当に情けないことである。

プロとして自らの行動を律して仕事に携わるという、ごく当たり前の感覚を持ってほしいと強く思う。「心の中に自らを写すカメラを持っていよう」という記事もぜひ読んでいただきたい。






※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの看取り介護指南本看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)Amazonから取り寄せる方は、こちらをクリックしてください。