宮城県では過去に数えきれないほど何度も講演を行っているが、そのほとんどは仙台市での講演である。
逆に言えば、僕が知っている宮城県とは仙台のことであって、宮城全体のことではないともいえる。
例えば僕が住む登別市は、宮城県白石市と姉妹都市になっているが、白石市が宮城県のどのあたりに位置して、どのような地域であるのかということは全く知らなかった。
しかしこの度、宮城県ケアマネジャー協会・仙南支部さんからの依頼で、角田市での講演を引き受けることになって、白石市をはじめとした宮城県仙南地域にはどのような市町村があって、どんな名所・名跡があるのかを少しだけ知ることができた。
8/24に角田市市民センターで行う講演は、「対人援助・コミュニケーションスキルについて」というテーマである。
介護支援専門員として利用者の方々に相対し、信頼を得られる関係性を創るためには、コミュニケーションスキルは非常に重要だと思う。また介護支援専門員はケアプランというツールを用いて、利用者の生活支援を具体化する仕事でもあるから、文章力というコミュニケーションスキルも軽視できない。
そもそも介護支援専門員の仕事は、第3者から見れば非常に不思議な仕事でもある。
なぜなら他人は知られたくない心身の状態や、家庭内環境などを細かく探ることがアセスメントであったりするからだ。
例えば初めて担当者となった利用者宅に伺う、「ご挨拶」のための初回の自宅訪問の場が、そのまま初回アセスメントの場になることは珍しくない。
そこでは、初対面で信頼関係もできていない状態であるにもかかわらず、深く利用者のプライバシーに踏み込んで質問することもある。
人生の先輩である初対面の異性に、「おトイレはどうしてますか」・「お漏らしすることはありませんか」etc・・・。このように排泄の状況などを質問することは、普通の生活場面ではあり得ない。
だからこそ、コミュニケーションの取り方には最大限の配慮が求められると思う。
相手に失礼のないように、最もプライベートな部分に踏み込んで質問する唯一の方法とは、相手の状況に合わせて言葉や態度を変えることではなく、いつでも・どこでも丁寧で真摯に対応することである。
その基盤にはサービスマナー精神が欠かせない。
このことをしっかりと伝えたいし、文章力を磨く方法や、自己覚知にも触れた内容で話をしてくる予定である。
大事なことは介護支援専門員とは、利用者の生活課題を解決する具体的目標を定め、目標達成に必要な生活支援の具体策を立て、実行するチームの中心を担うコーディネーターの役割を持つということだ。そのためのリーダーシップは欠かせない。しかしリーダーシップを発揮するためには、適切なケアマネジメント技術がなければならないということである。
ケアプランは生活援助の手立て、道具に過ぎない。つまり介護支援専門員はケアマネジメント技術をきちんと持ったソーシャルワーカーであって、単にケアプランを作る人(ケアプランナー)ではないという理解が必要だ。
さらにケアマネジメントは仲介・調整技術だという認識も欠かせない。
介護支援専門員の職業倫理の最たるものとは、この役割を果たし、利用者の暮らしの豊かさを向上又は維持することである。
そのためには自らがこの豊かさを削り取るようなマナーに欠ける対応をとっていないか?ということを振り返って自己覚知する必要があるのだ。
初めて訪問する角田市で、仙南地域の介護支援専門員の皆様にそれらのことを伝えるとともに、介護支援専門員の存在によって、日本の福祉の底辺は確実に底上げができていることと、介護支援専門員の存在が地域の高齢者の方々の安心につながっていることも紹介し、勇気を与えてきたいと思う。
宮城県ケアマネジャー協会・仙南支部の会員の皆様にエールを送る動画も作成したので、下記を参照願いたい。宮城県泉南地域の美しい風景が盛りだくさんなので、他の地域・他県の方も是非ご覧になっていただきたい。
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