今週は、愛媛県松山市〜神奈川県横浜市〜東京都港区芝〜東京都江東区有明と移動を重ね、合計4つの講演を行ってきた。
各地で行った講演を振り返ると、松山では愛媛県老施協が8月からスタートする2か年をかけた「中堅リーダー養成講座の方法と内容」を伝える目的の講演だった。(参照:中堅リーダー育成のための2か年計画)
横浜のスタジオから配信した、公益社団法人かながわ福祉サービス振興会主催のオンライン講演は、「令和6年度介護報酬改定の展望について〜改正前にやっておくこと〜」がテーマで、来年度に迫った制度改正と介護報酬改定に関連する最新情報と、その分析を行ったうえで、介護事業者として事業経営を安定化させるためにしておかなければならない準備や対策について情報提供した。
東京都港区芝では、「 芝なかま☆ ケアマネ研修会」という勉強会に参加して、ケアマネ実務に就いている介護支援専門員の皆様に向けて、「介護支援専門員という専門職の倫理と基本姿勢について」というテーマで、ケアマネジャーに求められる職業倫理・法令知識などについて語ってきた。
しかしその意味は、職業倫理に欠けるケアマネを罵倒するという意味ではなく、日本の福祉の底辺の引き上げや、国民の福祉の向上に確実に寄与しいているケアマネジャーの皆様が、自信をもって安心して働き、利用者からさらなる信頼を得られるように、確実に備えておきたい法令知識等を確認していただく内容とした。
東京ビックサイト駅隣に建つ、東京ファッションタウンビルでは、内田洋行公共部門主催の公共ICTフォーラム東京2023が行われており、その中でいくつか分かれたセミナー講演の一つとして、「地域包括ケアに向けた圏域行政と地域福祉の展望と課題」というテーマで話をしてきた。
国の資料文書として初めて「地域包括ケアシステム」という言葉が登場したのは、高齢者介護研究会「2015年の高齢者介護」(2003年)であった。
今年はそれからちょうど20年経つわけである。そうであれば日本全国各地域に既に地域包括ケアシステムが構築されているはずである。この20年間でたくさんの国費と時間を費やして構築を図ったシステムが、いまだに存在しないということはあってはならないはずである。
しかし自分の住む地域にそのようなシステムが存在していると実感している人はどれだけいるだろう・・・。
なるほど多くの市町村では、地域包括支援センターが在宅介護支援センターにとって替わり、そこに確かに地域包括支援という名のものは存在している。しかし自分の住む地域の包括ケアシステムとは、どんなシステムなのかということを、きちんと説明できる人はどれだけいるのだろう?
果たして地域住民が恩恵を受けていると実感できる地域包括支援システムなんて存在するのだろうか・・・。
そんな問いかけを最初に行ったうえで、本当に構築・深化が進められている地域包括支援システムとは何か、そこでは何をしなければならないのか、何ができるのか、そのための方法論とは具体的にどういうものかについて僕なりの見解を示してきた。
4地域で行った講演は、それぞれまったく4つの異なるテーマであったが、話す内容もどれ一つとして同じ話がかぶっていない。しかしそれはすべて自分自身が見て・聞いて・実践して獲得した知識と考え方である。
そこで提言したことは、僕自身が自分のステージの中では実践してきたこと、現在進行形で実践していることであり、どれ一つとして机上の空論と揶揄されるものはないはずである。
よって誰しもがやる気にさえなれば、「できる」話である。
ただしそれをやり続けることには、信念を揺らがせないことと根気を失わないことが必要とされる。決して簡単だとは言わない。だがすべて「行う価値のある事」だと僕は信じている。
おかげさまで今回の4つの講演の受講者の方々から、幾人からもまた是非話を聴きたいという声をいただいており、そのうちの幾人かの方からは具体的な講演依頼もいただいている。
コロナ禍の3年から新たな社会に向かおうとしている過程で、会場研修も増えており、そこで話をしてほしいという依頼も増えてきている。ありがたいことである。
そのような依頼にすべて応えることができるように、今日はいったん北海道に帰って、週末は自宅で英気を養いつつ、来週札幌で行う講演に備えたいと思う。
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