先週金曜日(4/22)、室蘭気象台が観測史上最速の桜の開花宣言を出した。

僕の自宅は登別市であるが、数分歩けば室蘭という場所にあるため、自宅近くのエゾヤマザクラも咲いているのかと思って観てみると、案の定開花していた。

週末から今朝にかけて天気も良いため、周囲の桜の期も次々と花を開かせている。僕は現在の家に住んで30年以上になるが、GW前に自宅近くの桜が咲いた記憶はない。それだけ気温が温かいということだろう。

開花した桜はまだ三分咲きという程度なので、GWがちょうど見ごろになるのではないか・・・登別温泉につながる道道は、通称桜のトンネルとも呼ばれているので、観光に来られた方は目の保養ができるのではないか。
エゾヤマザクラ
そんなGWが今週末から始まるが、この時期は介護事業者にとって4月に入職した新入職員に最も気を使わなければならない時期である。

不安を抱えながらも、新しいステージで飛び立つ希望を胸にしていた人たちが、現実とのギャップに悩み始める時期でもあるからだ。・・・指導する先輩職員は、自分自身が新入職員の希望をつぶす元凶になっていないかを振り返らなければならない。

理想と現実は違うなんて、声高に叫んで新人教育を行っている職員がいるが、そんなセリフを口にする前に、自分の現実がいかに貧しいものであるのかを自覚してほしいと言いたくなることもしばしばある。

誰かの心に咲く花のような存在になろうとしている新人に嫉妬を覚えて、その姿勢をつぶすような言動に走る人の心はなんと醜い心であることか・・・そんな姿を自分の家族に見せられるだろうか。

新人職員の抱く理想と、職場の現実が異なるとしたら、その理想に少しでも近づけるように何をすればよいのかを、新人と共に考える指導者であってほしい。どうか若い芽を摘まないでほしい。

またこの時期は、緊張しながら仕事を教えてもらい、一つ一つの作業を覚えているだけの毎日から、少しだけ余裕をもって周囲を見渡すことができるようになってくる。そうであるがゆえに悩みを多く抱える時期でもある。

その悩みを聞いてあげるだけで、不安が解消したり、勇気が湧いたりする新人も少なくない。しかし実際には、その悩みを誰にも打ち明けられず、相談する人がいないとつぶれていく人が多いのだ。

この時に考えなければならないことは、「何かあったら相談してね」はダメだということだ。何かあっても相談できずにバーンアウトする人が多いのだから、相談の時間や機会は、何もなくとも積極的に事業者側や先輩職員が作り出してあげるものであると考えてほしい。

世間がGWに浮かれている時期に、自分はシフト勤務で連休も取れないことに不満や不平を抱える人も居るかもしれない。

介護の仕事はそんなことを言ってられないと放り出すのではなく、そうした不満や不平を抱く背景に、ほかの要因(※例えば仕事を十分に覚えられない・いつもより少ない人員で過重負担が新人にかけられている等)はないのかということも探りながら、本当に困っていることは何かを探る努力を惜しまない組織にしていくことが大事だ。

僕が社福の総合施設長を務めていた時期は、新たに入職した職員については、年齢や経験にかかわらず最低1年間は、「個別面談」を月1回行い悩みや相談事がないかを確認していた。そういう機会を就業時間中にきちんと創って、きめ細かく対応することが大事だ。

人材は、将来人財となる可能性を秘めた人ではあるが、だれしも挫折なしに育っていくとは限らない。一回の挫折でくじけてしまあないように、人材を人財に変えるためのシステムは、多重にきめ細かく構築していくことが大事である。

この時期だからこそ、5月病の芽を摘むシステムが職場に存在するかという振り返りをしていただきたいと思う。
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