今週から来週にかけて、相談援助職を対象とした講演予定が3本入っている。
明日2月17日(金)の午前中は、福岡県朝倉市のケアマネジメント適正化事業として、「目指せ!介護支援専門員中の介護支援専門員!〜君のケアマネジメントに根拠はあるか」というテーマで、介護支援専門員に向けた120分講演を行う。
国が着手中の適切なケアマネジメント手法の策定・普及推進事業(2016年〜10か年計画)の中で求められる介護支援専門員の役割を語ると共に、実務上、その役割や責任をどう果たすのかを、具体的な事例と共に話す予定だ。ケアマネジャー必見の講演にしようと思う。
その日の午後からは、岐阜県老人福祉施設協議会西濃支部主催・生活相談員部会研修会 として、「生活相談員のスキルアップと抱えている課題への対応方法」というテーマで150分講演を行う。
介護保険制度施行直後、特養の介護支援専門員は生活相談員との兼務が多かったが、現在は業務量が増大していることもあって、ケアマネと相談員をそれぞれ別配置としている施設が多くなった。
そこでの業務分掌が問題となる。介護保険制度上は、施設サービス計画書の作成主管は介護支援専門員しかできないことになっているので、施設ケアマネの主たる業務は、ケアプランに沿った介護実践に関連して、PDCAサイクルの構築が最重要業務になる。
特にLIFEのフィードバック活用が今後求められることになるので、ここは報酬算定の肝にもつながっていることで、よりその重要性は高まる。
一方で生活相談員はベッドコントロールが最重要業務となるだろう。特養の全国平均の収益率が1.3%(令和3年度)しかないという厳しい状況において、いかに空きベッドを生じさせずに、利用者を確保していくかが相談員の手腕と人脈にかかってくる。そのために相談員は施設の外に出て、様々な繋がりを創ることが重要なってくることなどを話す予定だ。
来週2月23日(木:祝日)には、静岡県介護支援専門員協会・東部支部研修として、「ケアマネのあるべき姿とは〜ケアマネはどこまでやるの?本来業務を考える」というテーマで120分講演を行うことになっている。
介護支援専門員の本来業務とは何か。それに付随する報酬にならない業務にどこまで関わるべきか・・・手を出してはならない業務とは具体的にどのような業務が考えられるのか・・・。そうした内容を入れて話をしてほしいと依頼されている。それに応える内容の講演を行うように心がけたい。

このように居宅ケアマネ・施設ケアマネ・生活相談員に向けた専門研修での講演を行う予定であるが、大事なことはケアマネも生活相談員も、ともにソーシャルワーカーであるということだ。
どちらも事業主体の中で頭脳の役割を持ち、ケアサービスの旗振り役を担う業務だ。
そこでまず最初に押さえなくてはならないことは関係法令の正しい理解である。この知識がなければ、利用者にいかなる資源も結びつけることはできない。
そのうえでソーシャルワーカーに求められることは、可能な限り課題に対応する多くの視点や側面から仮説を立て、それを実践し改善を繰り返していくことである。そのためには社会に精通し仮説設定の精度を高めていくことが求められる。
よって情報社会をうまく利用して、己の知見を高めることこそソーシャルワーカーに求められることであることを理解してもらいたいと思う。
その使命を果たすことで、相談援助職は利用者にとって、何より頼りがいのある心の杖になり得るのだ。その職業の醍醐味を知ってほしいと思う。
3講演とも、自宅からオンラインとで配信する予定だ。福岡県朝倉市・岐阜県・静岡県の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
次にお愛する際は、是非、皆様の地元会場でつながりあいたいと思うのは、少し贅沢だろうか・・・。
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