私たち相談援助職は、様々な生活課題を抱えた利用者に相対し、その人たちの課題を解決する手段を想像・想定して、社会資源と利用者を結び付ける役割を担っている。

その際に必要な手続きを代行するなどという支援は必要とされるが、私たち自身が身体介護等の担い手となるのではなく、利用者に最も必要とされるサービスの担い手を、的確かつ適切に結びつける調整という役割を担っているのである。

そもそも生活課題を解決するのは、私たち相談援助職ではなく利用者自身でなければ意味がないことが多い。私たちはその支援に手を貸す、「暮らしの伴奏者」である必要がある。

しかし利用者の課題は多種多様だ。時には個人的な悩みの相談に乗らなければならない時もあるが、その悩みも類型化できない個別性の高い問題であることが多い。

つまり、私たちの学んできた知識や技術範囲を超える問題に対する知識が必要とされる場面が多々あるという意味だ。

それらのすべての知識を備えおくことは不可能だ。だからこそ人脈という財産が必要になる。

求められる方法に対する知識を自分は持たないが、人脈を手繰ることによって、そのとき必要な知識を得ることが可能となる。その結果、利用者により良い社会資源を結びつけることができることに繋がるのである。

よってそうした人脈を持っているということ自体が、相談援助者のスキルといってよい。
冬道
例えば、社会福祉や介護問題に付随した法律知識が必要な場合は、僕が管理する表の掲示板バナー広告を貼り付けている、介護専門弁護士の外岡さんのような知り合いが居れば心強い。

法律の専門家から助言をもらえることで正しい方法が見いだせて、利用者に対して自信をもってその方法を提案できたりするからだ。そんなふうに私自身の差し伸べる手が届く範囲が広がるのである。

だからこそ人とのつながりを大切にしなければならない。現在はリモートワークが盛んになり、人とのつながりもそこで生まれたりしているが、より強い絆を創ることができるのは、直接お会いして対面して生まれる関係性だろう。

だからこそ、コロナ禍という人と会いにくくする状況ができるだけ早く解消され、対面で研修できる機会がもっと増えてほしいと思うのである。

それと共に大事なことは、私たち相談援助職は利用者の「」に対応する必要がある職業だということを忘れないことだ。

利用者のニーズも、昨日と今日では異なるかもしれないし、ニーズに対応する社会資源のありようも、昨日よりも今日は進化しているかもしれないのだ。

その為には、最新の社会問題や社会情勢の情報知識を、広く・多角的に得ておく必要がある。

どんな知識を紐解けば問題解決につながるのか、どこにその答えがあるのか、どこの誰にコンサルテーションを受ければ答えが見つかるのかというアンテナを張りながら、専門職としての知見を獲得する必要があるのだ。

そのためにはどうしたらよいだろうか・・・。

手前味噌という批判を恐れずに書くが、このブログや表の掲示板は、そのツールとなり得るものだと思っている。

このブログは、僕の興味が向いた話題を勝手に開設しているだけであるが、それを参考にしてくれている読者は少なくない。

さらに対人援助の専門家や介護事業経営のプロがたくさん集まって、その時々の話題について広く議論している表の掲示板では、例えば「ケアマネが利用者の金銭管理をする件について」というスレッドのように、一つの質問に対する答えとして、多数の専門家が補足解説を重ねている。そこにギュッとつまった知識は、本を読んで探すより、効率よく的を射た答えにたどり着くだろう。

こうしたツールを無料で使うことができ、そこから広く知識を得られるなんて、僕らの若い頃には考えられなかったことだ。

つまり今の時代は、やる気さえあるなら専門知識が簡単に手にできる時代だということだ。

あとは、本気のやる気を手に入れるためにどうしたらよいのかということだ。でもそれくらいは自分の頭と魂で考えてほしい。・・・そんなものまで人から与えられてもどうしようもないと思うのである。
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