札幌西区発寒に拠点を置く、完全リモートワークの居宅介護支援事業所、「株式会社279(つなぐ)・つなぐ手ケアマネセンター」が無料配信しているオンライン講演の12月分と1月分の講師役を務め、昨日が第2回目の配信をし終わった。

前回は、愛称を人生会議としたACP(アドバンスケアプランニング)の歴史や、なぜそれがが重視されるようになったかという背景を話すとともに、そうした概念がない状態で起こった悲劇などについて、実際のケースを紹介して理解してもらった。

そこではリビングウイルの支援としての人生会議に重点を当てて話したが、そうなるとどうしても延命治療を控えてもらい、苦痛を取り除く緩和治療・緩和ケアというものが前面に出てくる。

しかし人生会議をもっと一般化するためには、死とか命とかをイメージする前に、ごく自然に自分の生き方の延長に、旅立ちの準備の話し合いをしておきたいと思えるような形が必要と思う。
北国の冬の夕日
そのため人生会議のとっかかりは、もう少しソフトな終活支援とした方が、入口のハードルが低くなると思い、昨日はそのことをメインにして話をした。

終活とは何か、終活の具体例、エンディングノートに記しておきたい3つの思い、終活セミナーの企画運営の事例等に触れ、最後にケアマネジャーが支援した看取り介護の実践例を話し、次回4月は看取り介護支援をオンライン配信することを予告した。

120名を超える方が視聴してくれたが、どのように感じてくれただろう・・・。

多死社会に入っている我が国では、終末期支援スキルが、すべての対人援助のプロに求められてくるので、ぜひそれぞれのステージで、命を燃やす人生の最終ステージの支援ということをテーマにして、学びの場を設けていただきたい。

さて僕はその講演を終えた後、講演場所から1時間もかからない小樽市に移動して、講演主催者の方々などとオフ会を愉しんだ。(参照:masaの血と骨と肉・北海道弁で冷たいは、しゃっこいです。

今回泊まったホテルは、スタッフが一人も常駐していない無人ホテルである。

チャックインからチェックアウトまで人間の対応がされないで済ます方式だ。・・・コンビニの無人化も進んでいるが、ホテルもこんなスタイルが主流になって、人手不足・人員不足社会に対応していくのだろう。

介護事業もその流れに乗って、人の削減が可能になるのだろうか・・・。介護DXとして、どこまで人手をかけずにサービス提供ができるようになるのだろう。

だが人手をかけないサービスとは、顧客自身の能力に期待しなければならない面が多々あることに気づかされる。

能力がある人はそれを苦にせず、むしろ他人と対面して応接するわずらわしさがないことを歓迎する人も多いのだろう。

自らの本意ではなく、心身に障害を抱え、生活上の不便を数多く抱える人が、そうした仕組みの社会にどれだけ対応できるのだろう。

介護サービスを必要とする人だって、他人に個人領域に深く介入されて、根掘り葉掘りプライバシーを詮索されることを好む人はいないと思う。

そうであるにもかかわらず生きる不便に遭遇している人々は、そうされなければ日常生活に支障をきたすために、不本意ながら介護サービスを利用せざるを得なくなっているのだ。

そうした人々は果たしてDXの波に乗って、オートメーションの流れの中で生きていけるのだろうか・・・。人にものを尋ねることもできない状態で、すべて自己責任で完結する生き方を受け入れることができるのだろうか・・・。

無人のホテルに泊まりながら、そんなことをかなえている。

・・・と同時に、心身の障害を持つ人々に寄り添う自分であるからこそ、そこで何ができ、他人がかかわるわずらわしさを感じさせる以上に、愛を感じてもらえる方法がないかと考えている。

勿論、愛や優しさの押し売りをするつもりはないし、自分の価値観を押し付け、他人に煩わしさを感じさせるつもりはない。

しかし温かな手を差し伸べて欲しい人もいるだろうと思う。

そんな誰かのあかい花になることができる方法に思いを寄せているとことだ・・。
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