僕が住む登別は今日、気温が日中も氷点下以下の真冬日となり、寒い一日である。あの日・・・神戸も寒い朝であったと聞く。
1995年(平成7年)1月17日(火曜日)5時46分52秒に発生した阪神・淡路大震災から、28回目の1/17が巡ってきた。
震災当日、震源に近い神戸市の市街地【東灘区、灘区、中央区(三宮・元町・ポートアイランド)、兵庫区、長田区、須磨区】の被害は甚大で、犠牲者の数は6,434人にも達した。近代都市での災害で、それほど多くの犠牲者が出たことは、日本国内のみならず世界中に衝撃を与えた。
松の内を過ぎて10日も経ってないその時期に、お祝い気分を吹き飛ばすような大災害に見舞われることを誰一人として想像していなかっただろう。
未曽有の大震災が起きたことも知らぬ間に、命を落とされた方も数多くいたことだろうことは想像に難くない。
亡くなられた御霊に向かって、心よりご冥福を祈りたい。

28年という歳月は、震災を経験した人々の心を少しは癒してくれる時間となっているんだろうか。・・・だが、あの震災で亡くなられた方々の家族や親族等の皆さんの心に残された傷跡は、きっとまだ深く残されているのではないだろうか。
震災の犠牲者のご家族にとっては、何千人も亡くなった震災が起こったというより、自分の愛する人が奪われた震災が起こったという事実がそこに残されているのではないか・・・。そういう思いを抱く人が何千人も何万人もそこにおられるかもしれない。
同時に神戸市では、震災後に生まれた人が住民全体の4分の1ほどになり、震災を経験していない世代が増えているという現実がある。

今、神戸を訪れても、震災の傷跡と思える場所は見当たらない。見事に復興がなされているとしか思えない。それはとても喜ばしいことではあるし、未来に向かってもっと発展してほしいと思う。
しかしそこに還ってこれなくなった人が確実に存在するし、失われて二度と戻らないものも数知れずあるのだろう。
失われた命の中には、私たち同様、介護の仕事を志し、そこに情熱を燃やして日々頑張っていた人もたくさん含まれているだろう。そうした方々の思いを決して無駄にしないように、その方々の思いをつなぐことができるような介護業界を目指す歩みを止めてはならないと思う。
そのことを日本に住む我々は忘れてはならない。そして亡くなられた方々が生まれ変わったときに、また日本というこの国に生まれたいと思うような今と未来を創らねばならないと心の底から思うのである。
期せずして、今年最初の僕の会場での対面講演は、神戸市が最初となった。次の日曜日に神戸市に入り、1月23日(月)に神戸メリケンパークオリエンタルホテルで行われる、「一般社団法人 兵庫県老人福祉事業協会主催・令和4年度施設長研修会」の中で講演を行う予定が入っている。
兵庫県の福祉を担うリーダーの皆様が集まる場なのだから、それらの方々の時間を無駄にしないように、魂を込めて役立つ話をしてこようと思う。
その前に今日は、神戸の空に向かって手を合わせ、震災で被害に遭われた多くの御霊に祈りを捧げようと思う。安らかなれと・・・合掌。
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