告示が明日に迫った参議院議員選挙・・・。候補者ポスター掲示板が街のいたるところに立ち始め、選挙モードに入った組織も多いことだろう。だが国民はさほど盛り上がってはいない。
その理由の一つは相次ぐ国会議員の不祥事に呆れさせられることが多いことだろう。随分たちの悪い恥知らずが当選者に含まれていて、国民はしらけムードだ。
その一人が、18歳の女性との飲酒パパ活疑惑により、与野党から議員辞職を求める声が上がっているにもかかわらず、その疑惑に対する説明責任も果たさずに雲隠れしている吉川赳衆院議員である。
この人は所属政党であった自民党を離党して責任を取ったつもりでいるようだが、もともと選挙区で敗れたものの、重複立候補者の中で最下位での比例復活だから、その政党を離脱したら、議員も辞めるのが筋だろうと思うが、そうした理屈は通用しないらしい。
こういう人が国会議員であるという事実は、私たちの投票行動がいかに無駄なものであるかという思いにつながってしまう。
そんな中で投票率を挙げなければならないとか、国民の持つ権利を放棄するなと言われても、素直に耳を貸すことはできない。
私たちの先輩が血のにじむような努力をして、全国民が一定年齢以上になれば分け隔てなく投票できる権利を獲得した歴史を知ったとしても、せっかくその権利を行使した結果が、国家の反映や国民の願いなどどこ吹く風かと嘯くような、知性の欠片もない輩が国政の場で国費を無駄遣いするだけの結果にしかならないとしたら、いっそのこと投票しないという行動で、意思を示す道を選ぶ人が増えて当然だ。
去年発覚した無免許運転を繰り返した都議会議員の問題と言い、今回の問題と言い、まったく選挙民を馬鹿にしているとしか言いようがない。
ひとり一人にとって大事な投票権を行使させる対象となっている人物は、そのことに対する責任感をもっと抱いてほしい。そういう責任感を持てない人は、立候補するなと言いたい。
そのような中で参院選が行われるわけだが、その結果いかんにかかわらず、参院選後から介護保険制度改正に関する議論が進展し、特に国民の痛みに直結する利用者負担増・保険料負担増・給付制限について大きく動き出すことになる。(参照:参院選後に大きく動く制度改正)
今夏の参院選が終われば、次の参院選は3年後である。しかも衆院選も昨年行われたばかりなので
当面の解散総選挙もないとされており、国政選挙は早くとも2年以上先になるとも噂されている。
国政に大きな影響を与える東京都議会選挙のような地方選も先だ。
そのため参院選後は、政治家が選挙の洗礼を受ける時期がかなり先にある時期ということになる。国会議員にとってそれは、「ゴールデンシーズン」到来を意味するわけである。
近直に選挙がないこの時期に、できるだけ早く国民の反感を買うような政策を成立させてしまい、次の選挙はその記憶が薄れ、ほとぼりが冷める時期にしたいという意図が働くのである。
介護保険制度を巡る、「国民の痛み」が伴う政策も、この時期に一気に決定される懸念がぬぐえない。
居宅介護支援費の自己負担導入、2割負担者と3割負担者の拡大、要介護1と2の対象者の訪問介護・通所介護・福祉用具貸与の地域支援事業化、福祉用具貸与のみの居宅介護支援費の引き下げetc。
こうした利用者負担増、給付制限策が参議院選挙後に次々と打ち出され、決定されていく恐れがある。
介護関係者のみならず、国民はこのことをしっかり監視していかねばならない。
同時に選挙区の区割り変更程度でお茶を濁そうとする政治改革に、「NO」の声を挙げて、もっと鋭くスピーディーに改革進展を促す声を挙げていかねばならない。
国民の声を無視した、「やりたい放題」の政治に我慢して、おとなし過ぎる国民に甘んじていてはならないのである。
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