本日(12/24)、厚生労働省の、第205回社会保障審議会介護給付費分科会は、「持ち回り」で行われている。

つまり実質的に審議がなく、各委員は厚労省の担当者の訪問を受けて、その内容を承認するだけの、「手続き」で終わるのである。その手続き承認がされる内容とは、「介護職員処遇改善支援補助金について(報告)」である。

先ほど厚労省の公式サイトに資料がアップされたので、その内容を確認してみよう。

今回の国費による給与改善は交付金によるものとされていたが、その正式名称は、「介護職員処遇改善支援補助金」とされている。そのため今後は補助金と表記を統一することとする。

補助金は処遇改善加算機銑靴里い困譴を取得している事業所を対象とし、現行の介護職員処遇改善加算等と同様、介護サービス種類ごとに介護職員数に応じて設定された一律の交付率を介護報酬に乗じる形で各事業者に交付するとされた。今回の資料3頁にサービス種別毎の交付率が示されているので参照してほしい。

今回の資料では、補助金の新たに支給要件として下記の内容が付け加えられている。

賃上げ効果の継続に資するよう、補助額の2/3以上は介護職員等のベースアップ等()の引上げに使用することを要件とする(4月分以降。基本給の引き上げに伴う賞与や超過勤務手当等の各種手当への影響を考慮しつつ、就業規則(賃金規程)改正に一定の時間を要することを考慮して令和4年2・3月分は一時金による支給を可能とする。)
※ 「基本給」又は「決まって毎月支払われる手当」

↑このことは一昨日の大臣折衝で合意した内容で、昨日の記事でも説明している。

そこでも書いたが、給与改善分を基本給に入れてしまうと、賞与にも影響してくるので、処遇改善手当などの名目で、「決まって毎月支払われる手当」として支給する事業者が多くなるだろうし、そうすればよいという意味では、この要件は極めて低いハードルと言えよう。

申請・交付スケジュールは下記の通りである。
・賃上げ開始月(2・3月)に、その旨の用紙を都道府県に提出
・実際の申請は、都道府県における準備等を勘案し、令和4年4月から受付、6月から補助金を毎月分交付
・賃金改善期間後、処遇改善実績報告書を提出。
介護職員処遇改善支援補助金執行イメージ
なお、「事業所の判断により、他の職員の処遇改善にこの処遇改善の収入を充てることができるよう柔軟な運用を認める。」という部分については、今回の資料でも配分ルール(※特定加算のように、介護職員等をグループ分けして、AグループはBグループの2倍以上の改善としなければならない等)は示されなかった。

配分割合についても、事業所の裁量でけていできるということだろうか・・・。日程から鑑みれば、年内や年明け早々に新しい通知がされることはないと思え、2月に都道府県への書類提出をしなければならない点を考えると、今後新たなルールは示されることはないように思う。

ということで本日の資料には、特に目新しい内容は載せられていない。前回発出された資料内容に加えて、昨日まで報道されていた内容が追記されているだけのようだ。「なるほど〜」と思うような記述事項はないと言えるだろう。

ところで介護職員の処遇改善に関連して、政府の「公的価格評価検討委員会」が22日にまとめた「中間整理」では、「国民の保険料や税金が効率的に使用され、一部の職種や事業者だけでなく、現場で働く方々に広く行き渡るようになっているかどうか、費用の使途の見える化を通じた透明性の向上が必要」と記載されている。

賃上げの原資を事業者が適切に還元しているか確かめるべきだという指摘である。

しかし介護職員処遇改善加算にしても特定加算にしても、給与改善した額が算定した金額を1円でも下回った場合に、加算全額の返金指導を受けることになっている。

その確認のために介護事業者は、自治体に給与改善計画と、実績報告書を提出して、加算算定金額より給与改善額支出分が上回っている証明をしなければならない義務を負っているのだ。

それでもなおかつ「費用の使途の見える化が不十分だ」とでもいうのだろうか。これ以上の何を行なえと言うのだろう。

そもそも公的価格評価検討委員会の委員は、こうしたルールの存在や、実際の事務処理手順を確認して中間整理をまとめているのだろうか?大いに疑問である。

現状の事務処理以上の透明化を求められた場合、それは提出書類・証明書類をさらに増やすということにならざるを得ず、事務担当者の大幅な業務負担を強いる結果になる。それはあまりに無駄というものである。

幸いなことに今回示された資料では、来年2月〜9月までの補助金も、従前の加算と同じ手続となっているようだ。

今後はこの手順を見直して、更なる提出書類の簡素化に努めてほしい。そう考えるのは決して僕だけではあるまい・・・。
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