科学的根拠を求めるために、科学的思考を心掛けることは大切なことだ。

例えば、ある自然現象が重なって真空状態が発生し、そこに手を突っ込むと出血もせずに手が切れてしまうという現象が起きることがある。科学知識のない時代はそれが、「カマイタチ」という妖怪の仕業と認識され、得体のしれぬ恐ろしさを感じて人々は暮らしていたわけである。

しかし科学がその現象を解明したことにより、危険な場所や状態をあらかじめ察知し、事故や怪我をあらかじめ防ぐことも可能になった。注意してもその現象を避けられなかったとしても、結果につながる原因やメカニズムが明らかになったことで、いらない恐怖や不安を感じ続けて、怯えて暮らさなくとも済むようになった。

しかし世の中の現象が、すべて科学で解明されるわけではない。AIロボットやICTがあらゆる分野で活用されるようになった今でさえ、その原因もメカニズムも解明できていない問題はあまたある。

全てが科学で解明できないからこそ、古(いにしえ)からの格言だって矛盾する内容ものがたくさんある。例えば、「蛙の子は蛙Iという格言もあれば、「トンビが鷹を生む」という、まったく相反した格言もあるのが世の中だ。

だからこそ、科学が何かの問題解決の決定打になるという勘違いをしないようにすることが大事だ。科学的介護を目指すことは決して否定されないが、それだけがすべてじゃないのだ。

どんな環境で何をすればこうなる・・・そんなメゾットがあれば世界も国も何もかもが迷わない。しかし現実には、科学では解明できないことの方が断然多い。

ましてや個々の利用者の感情によって、結果が左右される介護という行為では、なおさら科学的でない結果や結論が多々出てくる。だからこそ科学的ではない部分をも見つめる必要があるのだ。

勿論、介護にも科学性を求めることは悪いことではないが、人の感情に寄り添う介護という仕事が、すべて科学で説明できると考えるのは間違っているのである。

ある人にとってベストな結果をもたらした方法が、」ある人にとってはまったく通用しないばかりではなく、逆に、「嫌だ。やめて!!助けて!」という叫びになってしまうこともある。その理由が、「だって嫌なんだから仕方ないんじゃない」という理屈では説明できない結論で終わってしまうのが介護の一面でもある。

僕の新刊、「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは」も、科学礼賛の著作ではない。

科学より時には大切にしなければならないものがあり、科学的根拠より、科学できない根拠も必要になるときがあることを示した本である。

その本の出版記念セミナーを、年明けの1月28日(金)午後2時より、人形町の日本橋社会教育会館 8階ホールで行う予定になっている。
出版記念講演
コロナ禍が落ち着いてきたとはいえ、オミクロン株の市中感染などのニュースも聴かれる折、会場講演を受講するのにためらう人もいるかもしれない。

しかし当日の会場は、感染予防対策も万全にとって、密にもならないように人数も絞って受け付けている。

注目すべきは、講演やトークセッションの内容だけではなく他にもある。当日の会場では大手企業が続々とタイアップを申し込んできている認知症の簡易診断と予防トレーニングのアプリ、「コグエボ」のデモンストレーションも体験できる。

何より全国各地の貴重な介護人材が集まって交流できるのも魅力だ。あなたの未来に光を当ててくれる貴重な人脈ができるチャンスでもある。

時期から考えると、「介護職員処遇改善支援補助金」の申請に向けてその配分方法も決定している事業者がほとんどだと思う。そういった情報の交換ができることにもなる。

ということで是非、当日会場までお越し願いたい。申し込みはこちらからお願いします。
出版記念セミナー
それでは当日、会場でお愛しましょう。
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きみの介護に根拠はあるか
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