10日に厚労省が発表した全国の介護施設でのクラスター感染数は、直近1週間の発生が2件となり今年最少となっている。

ワクチン接種が進んで全国的に感染者数が減ったこと、介護現場が対策を徹底していることなどが要因とみられるが、これらの状況を受けて厚労省は高齢者施設の面会について、「入居者・面会者がワクチン接種済み、または検査陰性と確認できた場合には、対面での面会の実施を検討することとする」とした新たな通知を出す予定である。(参考資料:高齢者施設の面会について

一時は原則として中止すべきとされていた介護施設での面会だが、既に一律の制限はかかっていない。

国は基本的な対策の徹底を前提として、入所者らのQOLにも十分に配慮して判断するよう呼びかけており、現場は個々の実情に応じて柔軟に対応しているが、一部には面会者の来訪をかなり厳しく制限しているところもある。

しかしこれだけ長期の面会制限を、生活施設の利用者にそれほど厳格に強いる権利が介護施設にあるのかということは、今後議論されてしかるべきだろう。

緊急事態宣言下であっても、職員と同じ感染予防対策を取ったうえで、面会を許可していた施設もたくさんある。それらの施設でクラスター感染が発生しなかった状況と、面会制限を厳しくしていたのに、複数回のクラスター感染を発生させた施設が、同じ地域に混在している状況なども検証されてしかるべきだろう。

コロナ禍という何事も初の経験を強いられる中で、今現在は何が正解かわかっていない状況があり、介護事業者が取ったほとんどの対応は、批判される対象にはならないと思うが、未来に向けてより良い対応方法は何かという検証は絶対に必要だと思う。

それはそうとして、コロナ感染第5波が終息して、各地で新規感染者の減少傾向が続いている。(参照:デルタの「死滅・自壊」が第5波収束の原因ではないといえる理由

そんな中、道内の12日の新規感染者は、先月17日以来の20人超えとなる22人となった。
11/12の道内のコロナ新規感染者数
そのうち15人が旭川市での感染で、最大都市札幌の感染者数を10名上回っている。この傾向は11月に入ってからずっと続いている。

問題となっているのは旭川市のクラスター感染発生が相次いでいることだ。

その根源地が1000軒の飲食店がひしめく北海道第2の繁華街である、「さんろく街」。ここで先月下旬からクラスターが4件発生しており、12日もスナックで感染者6人のクラスターが確認された。

4件のクラスターは、いずれもカラオケ設備がある飲食店で発生している。感染した人は20代から40代が中心であるが、その中にはマスクなしでカラオケをしていた客もいたと証言されている。

今速報されたところでは、今日(13日)も旭川の新規感染者が14人出ており、新たなクラスター感染も報告されている。

日中も暖房が必要になっている旭川では、カラオケ設備のある飲食店で、一時的にでも窓やドアを開けた瞬間に、冷たい冬の風が室内に流れ込み震えてしまう状態で、定期的な十分な喚起が難しいのが実態である。そんな状態でカラオケが行われていること自体が問題ではないのか?

宴会の人数制限が撤廃された地域が多いと言っても、歌う人との距離が2m以上取れない場所で、かつ喚起が難しい場所でのカラオケは控えてもらいたいものだ。

通所介護などでもサービスメニューにカラオケを入れるのは、今後控えたほうが良いだろう。(参照:withコロナの通所サービスはグループケアを基本に

第6波は必ず来ると言われているが、だからといった自らの身をリスクの高い場所に置いて、かからなくてよい感染症にかかって、一生その後遺症と付き合わねばならないということがないように、できるだけ感染リスクの低いところで、人生を楽しむ時間を創りたいものである。

下手な歌を他人に聴かせて迷惑をかけるより、別な方法で人生を謳歌する方が、豊かな人生といえるのではないだろうか・・・。
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