毎年、介護事業経営者や管理職の人たちが数多く集まる、「C-MAS(介護事業経営研究会)全国大会2021」が、今週金曜日(10/8)13:00〜オンライン配信される。
緊急事態宣言は解除されたが、会場に集まっての大会は時期尚早と判断されたようで、今年も昨年に引き続きオンラインのみの配信となった。
僕は今年の大会で、基調講演とディスカッション参加という大役を仰せつかっているため、当日池袋の配信スタジオから参加予定である。
スタジオ入りする前に、池袋の行列のできる人気ラーメン店、『無敵屋』に寄って行こうと思うが、入店できるだろうか・・・。
それはともかく、C-MAS全国大会は毎年評判となるセミナーなので、是非張り付いたリンク先から配信申し込みをお願いしたい。
僕の基調講演は、「きみの介護に未来はあるか?愛のない介護は科学と言えるのか?」というテーマになっている。
仰々しいテーマだと思う人もいるかもしれないが、このテーマは僕が決めたわけではない。C-MAS最高顧問の小濱道博先生から依頼を受けた際に、「テーマは何でも良いです」と言われており、どうしようか考えている最中にポスターが出来挙がって、このテーマになっていたので僕自身が驚いたところだ。
おそらくこれは事務局の方が決めたテーマであろう。それは僕の新著本(10/10発刊)の帯紙の文章から取ったものだろうと想像した。この大会と時期を同じくして発刊される新刊発売のアナウンスに一役買ってくれたということだと思う。気を使っていただき恐縮である。
そうであるならいっそのこと、そのテーマから内容を考えようと思い立ち、早速講演スライドづくりに取り掛かり、先週までにそのスライドを完成させ事務局に送ったところだ。
C-MAS全国大会は、前述したように介護事業経営者や管理職の方々が数多く視聴する大会なので、介護事業経営の視点を入れており、介護事業戦略はどうあるべきかという内容をそこに入れている。
しかしその戦略は、直近の制度改正や報酬改定の内容及び予測に基づく介護事業戦略ということではなく、もっと長期的な視点やマクロな視野を持つべきだということを解説する予定である。2024年の報酬改定が厳しくなろうとどうなろうと、見据えておかねばならない問題は他にあるのだ。
同時に私たちが関わっているサービスとは、対人援助サービスであるということを忘れないでほしいということも伝えたい。
介護事業経営上、収益を挙げなければいかなる考え方も空論だ。事業経営を行うということは、その事業を続けられるように安定経営を図り、従業員を護ることが経営責任である。それが利用者を護ることにもつながるわけだ。
しかしやりようによっては、顧客から搾取するような介護事業も存在し得る。それは長期的に見れば間違った事業戦略で、いずれは廃業の憂き目にあうだろうが、そこまでの間に犠牲になる利用者がいてはならないのが介護事業である。その部分のメッセージはしっかり伝えなければならない。
対人援助における収益とは高品質なサービスを提供して、利用者の方々の暮らしぶりが良くなるという結果を出すことで、選択される事業者となることにより得られる収益でなければならない。そういう意味では、劣悪なサービスにより、利用者から見切りをつけられて消えてなくなる事業者があって当然である。
高品質な介護サービスを提供する事業者が安定経営ができて、口先だけのサービスで実態が伴わないサービス事業者が消えてなくなるのはある意味健全だ。そうした部分でのサービス競争は推奨されてよいのだと思う。
介護保険制度もその方向性に舵を取ってきつつある。利用者の自立支援を重視する視点は変わっていないが、同時に高品質なサービス提供に向けた取り組み評価の方向にシフトを広げている。そのことも具体的に伝えたいと思う。
基調講演は70分の予定なので、「利用者に選択される介護事業とはどのようなものか」ということを具体的に伝えようと思う。通所サービスのサービスの在り方を従前のものから変えなくてよいのか、もっと求められるサービスがあるのではないのか、アフターコロナに向けた体制作りの視点は持っているのかなど、一つひとつの事柄について、即実践可能な具体論として話させていただく。
「理屈はわかるけど、実践は難しい」という話はしたくない。「それならできる」という話をしたいと思う。
申し込みはまだ間に合うので、こちらからお申込みいただきたい。
ということで今日はC-MAS全国大会などの仕事のため、東京に向かうところだ。今、新千歳空港の「LALさくらラウンジ」でこの記事を更新している。
空港はまだ人が少ない状態が続いている。空港までの列車やバスも空席が目立つし、空港内の飲食店も客がまばらで、お昼近くになってもほぼ待ち時間なく座ることが出来ている。
人混みが苦手な僕にとってそれはありがたいことでも、国全体のことを考えると、このような状況がいつまでも続いてよいわけがない。1日も早く航空機も全便運航できるようになって、空港にも人があふれて活気が戻ることを願いたい。
そうなれば、研修会も会場に人を入れて行う機会が増えるだろう。オンラインは便利だが、志を同じくし、熱い思いを持った同士が深くつながりあえるのは、会場で対面できる研修に勝るものはない。
1日も早くそんな仲間と語り合って、杯を酌み交わすことが当たり前の日が戻ることを期待したい。
ちなみに明日は、人形町でプチ呑み会に参加する予定である。プチ呑み会だが、大いに楽しんで来ようと思う。

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